(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023083238
(43)【公開日】2023-06-15
(54)【発明の名称】折り畳みが可能な空気力学的なヘルメット
(51)【国際特許分類】
A42B 3/32 20060101AFI20230608BHJP
【FI】
A42B3/32
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022189657
(22)【出願日】2022-11-28
(31)【優先権主張番号】63/285,499
(32)【優先日】2021-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ベルクロ
(71)【出願人】
【識別番号】521201849
【氏名又は名称】アラ オヘニアン
【氏名又は名称原語表記】Ara Ohanian
【住所又は居所原語表記】3515 Pleasantdale Road, Unit 249, Doraville, Georgia
(74)【代理人】
【識別番号】100216471
【弁理士】
【氏名又は名称】瀬戸 麻希
(72)【発明者】
【氏名】アラ オヘニアン
【テーマコード(参考)】
3B107
【Fターム(参考)】
3B107AA01
3B107BA08
3B107DA01
3B107DA17
3B107DA21
3B107EA19
(57)【要約】 (修正有)
【課題】自転車や車両のライダー用の折り畳みが可能な空気力学的なヘルメットを提供する。
【解決手段】折り畳み可能な空気力学的ヘルメットは、本体部分と尾部とを含む。本体部分は、前部分と後部分とを含み、尾部は本体部分と結合され、本体部分の背中から横方向に延びるテールの支持部材を含む。テールの支持部材は本体の側面に切り込みの入った側部を有しており、ライダーの肩に対応するように所定の形状で延びている。またライダーの肩や背中の形状を補完するように、切り取った側面部の間に背中の支持部材を取り付けることも可能であり、テール部をコンパクトに固定する固定手段を含む。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自転車又は車両のライダーのための折り畳み可能な空気力学的なヘルメットで以下から構
成されるもの。
本体部分は、自転車又は車両のライダーによって着用されるように構成できるもので、そ
の本体部分が前部分と後部分とを含むもの。
尾部は本体部分と結合され、本体部分から外側に、横方向に延び、自転車または車両から
降りる際に折り畳むことも可能であり、前部分と後部分とを含む
テール部の前部は、本体部の後部と結合できる。
テール部の後部は以下から構成される
ライダーの肩を収めるための所定の形状であり、切り込みの入った側部が延びているもの
。
ライダーの肩や背中の形状に合わせて切り込みの入った側面や背面の支持部材を含む。
【請求項2】
請求項1の折りたたみが可能な空気力学的なヘルメットで、本体部は硬い素材であること
を特徴とするもの
【請求項3】
請求項1の空気力学的なヘルメットで、尾部がそれだけで空気力学的な形状(流線形)を
保持できる程度の硬さを有する柔軟性を持つ素材でできているもの。
【請求項4】
請求項1の空気力学的なヘルメットで、テール部(尾部)の下にライダーの首を保護する
ための保護層があるもの。
【請求項5】
請求項1の空気力学的なヘルメットで、切り込みの入った側部がL字型のもの
【請求項6】
請求項1の空気力学的なヘルメットで、前述の形が長方形や円弧のいずれかであるもの。
【請求項7】
請求項1の空気力学的なヘルメットで、前記尾部が、前記本体部から本体と一体のものと
して延びているもの。
【請求項8】
請求項1の空気力学的なヘルメットで、尾部の前部を本体の後部に結合するための少なく
とも1つの第1の固定手段をさらに備えているもの。この時、少なくとも1つの第1の固定手
段は、ベルクロテープ、フック、ループアタッチメント、スナップボタン、バックル、ホ
ックなどのうちの一つからなるもの。
【請求項9】
請求項1の空気力学的なヘルメットで、尾部に形成された折り目パターンに沿って折り畳
まれたときに、切り込みの入った側面部分を背面の支持部材と折り畳んで固定するための
少なくとも一つの第2の固定手段を備えたもの。
【請求項10】
ヘッドギアのためのテール部分を備えているもので、そのテール部分(尾部)がヘッドギ
ヤと結合するように構成されているもの。この時尾部は以下から構成される。
切り込みの入った側部が、ライダーの肩に対応するように所定の形状で長手方向に延ばす
こともできるもの
背部の支持部材を、ライダーの肩や背中の形状を補完するように側面部の間に取り付ける
こともできるもの。
【請求項11】
請求項10の尾部で、少なくとも1つの第1の固定手段により、切り込みの入った側部と背部
の支持部材に結合されるもの。
【請求項12】
請求項11の尾部で、第1の固定手段がベルクロテープ、フック、ループアタッチメント、
スナップボタン、バックル、ホックのうちの1つから構成されるもの。
【請求項13】
請求項10の尾部で、尾部がそれだけで空気力学的な形状を保持できる程度の硬さを有する
柔軟性を持つ素材でできているもの。
【請求項14】
請求項10の尾部で、その下にライダーの首を保護するための保護層があるもの。
【請求項15】
請求項10の尾部で、切り込みの入った側部がL字型であることを特徴とするもの。
【請求項16】
請求項10の尾部で、所定の形が長方形や円弧のいずれかであることを特徴とするもの。
【請求項17】
請求項10の尾部で、前記ヘルメットと一体のものとして延びているもの。
【請求項18】
請求項10の尾部で、尾部に形成された折り目パターンに沿って折り畳まれたときに、切り
込みの入った側面部分を背面の支持部材と折り畳んで固定するための少なくとも一つの第
2の固定手段を備えたもの。
【請求項19】
請求項18の尾部で、少なくとも一つの第2の固定手段がベルクロテープ、フック、ループ
アタッチメント、スナップボタン、バックル、ホックのうちの1つから構成されるもの。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明はヘルメットに関するものである。より詳細に言えば、自転車や車両のライダー用
の折り畳みが可能な空気力学的なヘルメットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
自転車や自動車などのヘルメットは、衝突時にライダーの頭部への衝撃を最小限に抑え、
周辺視野を妨げるような悪影響を抑えることを目的としている。ヘルメットがライダーの
頭の代わりに衝突の衝撃を吸収する。そのようなヘルメットの例は、
図1~3に見ることが
できる。
図3に見られるように、こういったヘルメット300は一般的によく見られ、頭部の
保護のために使用され、使用者にある程度の空気力学を提供するとともに、頭部を保護す
るものである。自転車の競技では、自転車の速度は時速25マイル以上に達することもある
。自転車のリムが壊れたり、自動車や、他の自転車と衝突する場合、制御不能な状態で激
しく地面に転げ落ちることがある。ライダーの頭は、歩道、他のライダー、自動車などと
の接触からヘルメットによって保護されている。ライダーの頭の代わりに、ヘルメットが
衝撃を吸収するものである。
しかしながら、そうしたヘルメットへの要求の高まりにより、高速競技用の流線型の空気
力学的なヘルメットが市場に出回っている。そのようなヘルメット100の1つは、先行技術
図1および
図2に見ることができる。そのようなヘルメット100はより長い尾部(テール)
を有しており、これが空気力学的な効果を提供している。この長いテール部分は、航空宇
宙および航空学において利用されるヘルメットに匹敵し、気流を滑らかにすることによっ
て空力抵抗を減少させるものである。こうした空気力学的なヘルメットは、向かい風や横
風を受けながら走るときにはサイクリストの空力効率を高め、横風、向かい風、追い風の
中でも、同じパワーでさらなる速さを得ることが可能になる。しかし、この流線型のエア
ロヘルメットは、衝突時にテールに衝撃を受けると、ライダーの首が大きくねじれるとい
う欠点がある。
これまでは流線型のヘルメットなどを片手間で使用したとしても、ライダーが速度を上げ
たときに首や喉に生じる乱気流や負圧を最小限に抑えることはできない。
したがって、事故にあったときにライダーの首のねじれを防止するとともに、自転車の走
行中に風によって生じる抗力を克服し、さらに首と喉から生じる乱流と負圧を最小限に抑
える空気力学的ヘルメットを提供する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0003】
発明の概要
先行技術に固有の欠点を考慮すると、本発明の目的は、先行技術のすべての利点を含みつ
つ先行技術に固有の欠点を克服した、自転車のライダー用の折り畳みが可能な空気力学的
なヘルメットを提供することである。
また、本発明の目的は、ヘルメットの流線型の部分にかかるような衝突に巻き込まれた場
合、ヘルメットへの衝撃によりライダーの首の捻れることを防止することである。
さらに、本発明の目的は、特に自転車走行時の風による抵抗や、衝突時の衝撃によるダメ
ージを柔軟性により克服することである。
さらに、本発明のの目的は、乱流のない滑らかな空気力学的(Laminar)な流れを作り出
すことである。
上記目的に鑑み、本開示の実施形態では、自転車又は車両のライダーのための折り畳み可
能な空気力学的なヘルメットを開示する。折り畳み可能な空気力学的ヘルメットは、本体
部分と尾部とを含む。本体部分は、自転車又は車両のライダーによって着用されるように
構成することもできる。本体部分は、前部分と後部分とを含む。尾部は本体部分と結合さ
れ、本体部分から外側に、横方向に延び、自転車または車両から降りる際に折り畳むこと
も可能である。ある実施形態では、テール部分は、前部分と後部分とを含む。テール部の
前部は、本体部の後部と結合できる。さらに、テール部の後方部分は側面を切り取ったり
、背面の支持部材が含まれる。切り込みの入った側部は、ライダーの肩に対応するように
所定の形状で延ばすようにすることもできる。さらに、背中の支持部材は、ライダーの肩
や背中の形状を補完するように、切り取った側面部の間に取り付けることも可能である。
ある実施形態では、胴体部は硬質の素材でできており、尾部はそれだけで空力的な形状を
保持できる程度の剛性を有する柔軟性を持つ素材である。
別の実施形態では、切り込みの入った側部の各々は、L字型のものもある。さらに、別の
実施形態では矩形状または円弧のいずれかのものもある。
ある実施形態では、尾部が本体部から本体部の一体部分として延びているものもある。
別の実施形態では、ライダーの首を保護するためのテール部分の下の保護層を備えた折り
たたみ可能な空気力学的なヘルメットもある。
別の実施形態では、尾部の前部を胴部の後部に結合するための少なくとも1つの第1の固定
手段を備えている。
別の実施形態では、尾部に形成された折り目パターンに沿って折り畳まれたときに、切り
込みの入った側面部分を背面の支持部材と折り畳んで固定するための少なくとも一つの第
2の固定手段を備えたものもある。
本発明のある実施形態では、頭部を保護するヘッドギアのためのテール部分が提供される
。テール部分は、このヘッドギアに結合させることも可能である。テール部は切り込みの
入った側部と、背部の支持部材を含みうる。この時、側部はライダーの肩に対応するよう
に所定の形状で長手方向に延びていてもよい。さらに背中の支持部材は、ライダーの肩お
よび背中の形状を補完するために、切り込みの入った側面部分の間に取り付けることもで
きる。
こうした利点については、本明細書に記載された実施形態から明らかになると考える。
この部分は本開示の他の態様と共に、本開示を特徴付ける新規性の様々な特徴と相待って
、本書に添付された特許請求の範囲において具体的に指し示すものであり、本開示の一部
を構成する。本開示や、運用上の利点、およびその使用によって達成される所定の目的に
ついてより良くご理解いただくために、本開示の例示的な実施形態を示した添付の図面お
よび記述事項を参照されたい。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図の簡単な説明
本開示の利点及び特徴は、添付図面と併せて以下の詳細な説明を参照することにより、よ
り良く理解されると考える。
【
図4】
図4は、本発明の実施形態例における、自転車または車両のライダー用の折り畳み式の空気力学的なヘルメットの透視図である。
【
図5】
図5Aは、本発明の例示的な実施形態による、折り畳み式の空気力学的なヘルメットの側面図である
【
図6】
図5Bは、本発明の例示的な実施形態による、折り畳み式の空気力学的なヘルメットの側面図である。
【
図7】
図6Aは、本発明の例示的な実施形態による、折り畳み式の空気力学的なヘルメットの下面図である。
【
図8】
図6Bは、本発明の例示的な実施形態による、折り畳み式の空気力学的なヘルメットの下面図である。
【
図9】
図7は、本発明の例示的な実施形態による、折り畳み式の空気力学的なヘルメットの背面図である。
【
図10】
図8は、本発明の例示的な実施形態による、折り畳みの形を示した空気力学的なヘルメットの尾部の上面図である。
【
図11】
図9は、本発明の例示的な実施形態による、事故または転倒対策の自転車または車両のライダーの折り畳み式空気力学的ヘルメットの下面図である。
【
図12】
図10は、本発明の例示的な実施形態による、事故または転倒対策の自転車または車両のライダーの折り畳み式空気力学的ヘルメットの背面図である。
【
図13】
図11は、本発明の例示的な実施形態による、事故または転倒対策の自転車または車両のライダーの折り畳み式空気力学的ヘルメットの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本明細書で使用される見出しは、整理のためのものであり、本明細書または特許請求の範
囲の範囲を限定するものではない。本出願において、「may」という語は、必ずその通り
にする、という意味(例えば、使用しなければならない、など)ではなく、許容的な意味
(例えば、使用することもできる、など)で使用している。これと同様に、「含む」、「
含んでいる」、「含まれる」という言葉は、対象を含むがこれに限定されないことを意味
する。理解を容易にするために、可能な場合には、共通する同様の要素を指定するために
、図には同様の参照数字が使用されている。また文脈的に他の部分を示さない限り、破線
または点線を用いて図示することもある
同じ参照数字は、図面を通じて同様の部分を示すものである。
【0006】
発明の詳細
本明細書に詳細に記載された例示的な実施形態は、実装においては多くのバリエーション
が加えられている。本開示は、折り畳み可能な空気力学的なヘルメットを提供するもので
ある。しかし、ここで開示するものだけに限定されず、折りたたみ可能な空気力学的なヘ
ルメットの様々なバリエーションをカバーしていることを強調しておきたい。同じような
もので、様々な省略や置き換えたものが想定されるが、本開示の精神または範囲から逸脱
しない範囲で、適用または実施において本発明の範囲に含む意図であることをご理解いた
だきたい。
以下の説明は、本発明の実施形態の好ましい実施形態に関するものである。この説明から
明らかなように、本発明はこれら図示の実施形態に限定されるものではなく、これに対す
る種々のバリエーションを含むものである。したがって、ここでの説明は、例示であって
、限定的なものではないとみなされるべきである。本発明は、様々なバリエーションや代
替構造の影響を受けやすいものであり、ここで開示した特定の形態に限定する意図はなく
、逆に、本発明は、請求項に定義された本発明の精神および範囲に属するすべてのバリエ
ーション、代替の構造、等価物をカバーするものであることを理解されたい。
本明細書において、用語「a」および「an」は、量の限定を意味するものではなく、対象
が少なくとも1つ存在していることを意味する。
ここで紹介する実施形態で、広がりのある言葉である「からなる」、「構成される」等(
これらは、「含む」、「有する」及び「によって特徴付けられる」と同義である)は、そ
れぞれの部分的に閉じたフレーズである「本質的に構成される」とか、「それぞれ構成さ
れる」などと言い換えることもできる。また「有する」、「含む」、「備える」などの言
葉は、その部分が存在していることを意味する。
【0007】
本発明は、自転車や車両のライダーのための折りたたみ可能な空気力学的なヘルメットを
開示するものである。この折り畳み可能な空気力学的なヘルメットは、本体部分と尾部と
を含む。本体部分は、自転車又は車両のライダーによって着用されるように構成できる。
本体部は、前面部と背面部がある。テール部は本体部に結合されており、本体部から外側
に横方向に延びていて、ライダーが自転車または車両から降りる際に折り畳まれるように
することもできる。実施形態によって、尾部は、前部と後部を有する。テール部の前部は
、本体部の後部と結合することもできる。テール部の後部は、切り込みの入った側面部や
背面の支持部材を含むこともできる。切り込みの入った側部は、ライダーの肩に対応する
ように所定の形状で延ばすこともできる。さらに、背中の支持部材は、ライダーの肩や背
中の形状を補完するように側面部の間に取り付けることもできる。
ある実施形態では、ヘッドギアのためのテール部分を備えている。テール部分は、ヘルメ
ットに結合されるようにすることもできる。テール部は、切り込みの入った側部と、背部
の支持部材を備えることもできる。切り込みの入った側部は、ライダーの肩に対応するよ
うに所定の形状で長手方向に延ばすこともできる。さらに、背部の支持部材は、ライダー
の肩や背中の形状を補完するように側面部の間に取り付けることもできる。
図4から
図11では折りたたみ可能な空気力学的なヘルメット400を説明する。このヘルメッ
トは、上で述べたように自転車のライダーの問題を解決することを目的とする。
図4~
図1
1では、自転車ライダー用折りたたみ式の空気力学的なヘルメット「400」の様々な面や部
品とその組み合わせを紹介している。
図4は、折り畳み式空気力学的ヘルメットの透視図
、
図5A及び5Bは、折り畳み式空気力学的ヘルメットの側面図、
図6A及び6Bは、折り畳み式
空気力学的ヘルメットの底面図、
図7は、折り畳み式空気力学的ヘルメットの背面図であ
る。
図8は、本明細書に開示する本発明の例示的な実施形態における、折り畳みパターン
を描いたヘルメットの尾部の上面図である。さらに、
図9-11は、事故または転倒時を想定
した自転車または車両のライダーのための折り畳み可能な空気力学的なヘルメットの様々
な図を示している。しかしながら、特許請求の範囲を逸脱しない限りにおいて、本開示は
、自転車用の折り畳み可能な空気力学的なヘルメットに関するすべての記載や説明を含む
ものである。
ある実施形態では、自転車のライダーのための折り畳み可能な空気力学的なヘルメット10
0は、本体部分102と、本体部分102に結合された尾部104を含む。さらに本体部分102は、
前部分102aと後部分102bを含む。この時自転車やオートバイなどの車両に乗ると、前面部
102aは前面からの風を受けることになる。風は前方部分102aに触れ、折りたたみ式空気力
学的ヘルメット100の両側から進むように分かれる。背面部102bは、本体部102の背面側に
ある。
尾部104は、前部104aと後部104bを含むことがある。本体部102は自転車のライダーが着用
するように構成され、テール部104は本体部102から外側に横方向に延びていて、自転車か
ら降りる際に折り畳まれる。
図5Aに見られるように、尾部104の前部分104aは少なくとも1
つの第1の固定手段110を介して本体部分102の後部分102bに結合される。ある実施形態で
は少なくとも1つの第1の固定手段110は、ベルクロテープ、フック、ループアタッチメン
ト、スナップボタン、バックル、ホックのうちの1つを含むが、これらに限定されるもの
ではない。
ある実施形態では、尾部104の後部部分104bは、少なくとも2つの切り込みの入った側面部
分106a、106bが見える通り、切り込みの入った側面部分106a、106b、および背部の支持部
材108から構成される。
図5Aで示すように、切り込みの入った側面部分106a、106b、背面
の支持部材108は、1つの一体型デザインとして形成してもよいし、
図5Bに見られるように
、個別に形成して、少なくとも1つの第2の固定手段210によって互いに結合することもで
きる。少なくとも1つの第2の固定手段210は、少なくとも1つの第1の固定手段110と同様に
、ベルクロテープ、フック、ループアタッチメント、スナップボタン、バックル、ホック
のうちの1つを含むが、これらに限定されるものではない。
別の実施形態では、テール部分104は、本体部分102からシームレスに延ばすこともでき、
固定手段を含まなくてもよい。またテール部分104を本体部分102に組み込んで、折り畳み
可能な空気力学的ヘルメット100の一体型のデザインにしても良い
別の実施形態では
図3で示すように、本体部分102は、ライダーが既に着用する既存の、も
しくは従来のヘルメット300の任意の形状およびデザインでもよい。こうした従来のヘル
メット300でも、テール部104を第1固定手段110で結合することで、本発明の折り畳み式空
気力学的なヘルメット100にすることが可能である。
さらに
図6A~6Bと7で示すように本体部材102の両側にある、切り込みの入った側部106aと
106bを含むテール部104は、肩に対応するように所定の形状で延ばすこともできる。別の
実施形態では、2つの切り込みの入った側面部分106aと106bをL字型にして、ライダーが自
転車または車両に乗っている間は、肩がそこに沿って快適にフィットするように、その肩
の形状を補完したものもある。別の実施形態では、2つの切り込みの入った側面部分106a
と106bは、任意の他の適切な所定の形状がある。これは直線形、円弧などを含むが、これ
らに限定されるものではない。
尾部104はそれだけで空気力学的な形状(流線形)を保持できる程度の硬さを有する柔軟
性を持つ素材である。別の実施形態では、可撓性の素材は、シリコン、可塑性素材、可撓
性積層体、エラストマーなどがあるが、これらに限定されるものではない。本発明の実施
形態は、公知技術、関連技術、さらに、後発技術を含むあらゆるタイプの可撓性の素材を
含み、もしくはその他の方法でカバーすることを意図している。テール部104は柔軟であ
るが十分な剛性を有するため、自転車走行中に適切な空気力学的な的利点を得ることがで
き、ライダーが転倒または事故にあった場合に、衝撃時にライダーの首を捻ることなく保
護することができる。
図9-11で示すように、転倒時には折り畳み可能な細長いテール部分
104は、事故または転倒時に折り畳まれるためにライダーの頭部を傷つけることがない。
図8で示すようにテール部104は、折り畳むための折り目線などの少なくとも1つの折り目
パターンまたは線160を含む。
図8で示した折り畳みのパターンは例示に過ぎず、このよう
な折り畳みパターンは、尾部104の折り畳みの要件を満たすものであれば、他の方法でも
構わない。さらに、
図9-11で示すように、ライダーが転倒するとテール部104が潰れてユ
ーザーの首を保護できる。ある実施形態では、テール部分104は、折り目パターンや折り
目線160に沿って折り畳むことができる。別の実施形態では、ライダーが尾部104を使用す
ることを好まない場合、尾部104を折り目パターンや折り目線160に沿って折り畳むことも
できる。柔らかい尾部104が必要とされず、ライダーが空気力学を求めないという場合に
は、柔らかい尾部104を本体部分102から切り離して、折り畳まれた柔らかい尾部104を本
体部分102から分離した状態にしておくことも可能である。こうした場合、ライダーは本
体部分102のみを着用できる。
さらに、ある実施形態では、
図6Bに見られるように、ライダーの首を保護するためにテー
ル部104に保護層150が含むものもある。保護層150は、ライダーの首の部分に沿ってクッ
ション性を提供し、転倒や事故の場合にライダーの首の部分をより安全にすることができ
る。
別の実施形態では、尾部104はヘルメットの一部であってもよいし、尾部104を別に取得し
て従来のヘルメットの上につけたり、固定されるようにすることもできる。また、背中と
首の安全のために、テール部分104とは別に設けられた保護層150が下にある場合もある。
【0008】
本発明は、現在最も実用的であると考えられる様々な実施形態を中心にして説明してきた
が、本発明はここで開示した実施形態に限定されるものではなく、逆に、添付の請求の範
囲の精神および範囲内に含まれる様々な変更および同等の配置を対象とすることが意図さ
れていることをご理解いただきたい。
本開示の特定の実施形態に関する前述の説明は、例示及び説明の目的で提示されたもので
ある。ここでは網羅的であることや、正確な形態に限定することを意図しておらず、多く
の修正形や変形が可能であることは明らかである。ここで紹介した実施形態は、本開示の
原理およびその実用化を最もよく説明し、それによって当業者が、企図される特定の用途
に適するように様々な修正を加えて本開示および様々な実施形態を最もよく利用できるよ
うにするために選択および説明されたものである。同様なもので、様々な省略や置き換え
たものが想定されるが、本開示の精神または範囲から逸脱しない範囲で、適用または実施
において本発明の範囲に含む意図であることをご理解いただきたい。
【外国語明細書】