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特開2023-83251管理システム、情報処理端末、管理方法、ユニット、アソート、情報処理装置、及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023083251
(43)【公開日】2023-06-15
(54)【発明の名称】管理システム、情報処理端末、管理方法、ユニット、アソート、情報処理装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/08 20120101AFI20230608BHJP
【ＦＩ】
G06Q50/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】23
【出願形態】ＯＬ
(21)【出願番号】P 2022192685
(22)【出願日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】P 2021196866
(32)【優先日】2021-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000169499
【氏名又は名称】高砂熱学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】古川 潤
(72)【発明者】
【氏名】上野 淳一郎
(72)【発明者】
【氏名】福田 航
【テーマコード（参考）】
5L049
【Ｆターム（参考）】
5L049CC07
(57)【要約】
【課題】建築設備の資機材の計画、調達、生産、加工、施工、及び運用の作業工程における資機材に関する情報の記録管理の負担を軽減すること。
【解決手段】識別情報が読み取り可能に記録された識別部材を利用し、建築設備の資機材の作業工程における資機材に関する情報を記録管理する管理システムであって、資機材に貼り付けられた識別部材の識別情報と、識別部材が貼り付けられた資機材に関する情報と、を対応付けるデータベースを管理する手段と、作業工程において識別部材から読み取られた識別情報に従い、識別情報と対応付けられた資機材に関する情報をデータベースから読み出して、作業工程における作業者の情報処理端末に表示させる手段と、作業工程において識別部材から読み取られた識別情報に従い、データベースに記憶されている識別情報と対応付けられた資機材に関する情報を、作業工程の内容に応じて更新する手段と、を有することで課題を解決する。
【選択図】図１
【解決手段】識別情報が読み取り可能に記録された識別部材を利用し、建築設備の資機材の作業工程における資機材に関する情報を記録管理する管理システムであって、資機材に貼り付けられた識別部材の識別情報と、識別部材が貼り付けられた資機材に関する情報と、を対応付けるデータベースを管理する手段と、作業工程において識別部材から読み取られた識別情報に従い、識別情報と対応付けられた資機材に関する情報をデータベースから読み出して、作業工程における作業者の情報処理端末に表示させる手段と、作業工程において識別部材から読み取られた識別情報に従い、データベースに記憶されている識別情報と対応付けられた資機材に関する情報を、作業工程の内容に応じて更新する手段と、を有することで課題を解決する。
【選択図】図１
【特許請求の範囲】
【請求項1】
識別情報が読み取り可能に記録された識別部材を利用し、建築設備の資機材の計画、調達、生産、加工、施工、及び運用の作業工程における前記資機材に関する情報を記録管理する管理システムであって、
前記資機材に貼り付けられた前記識別部材の前記識別情報と、前記識別部材が貼り付けられた前記資機材に関する情報と、を対応付けるデータベースを管理するデータベース管理手段と、
前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を前記データベースから読み出して、前記作業工程における作業者の情報処理端末に表示させる表示制御手段と、
前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記データベースに記憶されている前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を、前記作業工程の内容に応じて更新する資機材情報更新手段と、
を有する管理システム。
前記資機材に貼り付けられた前記識別部材の前記識別情報と、前記識別部材が貼り付けられた前記資機材に関する情報と、を対応付けるデータベースを管理するデータベース管理手段と、
前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を前記データベースから読み出して、前記作業工程における作業者の情報処理端末に表示させる表示制御手段と、
前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記データベースに記憶されている前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を、前記作業工程の内容に応じて更新する資機材情報更新手段と、
を有する管理システム。
【請求項2】
前記運用の作業工程は、前記施工の作業工程により施工された前記建築設備の竣工後の前記資機材に関する情報を、前記運用の作業工程前から前記資機材に貼り付けられている前記識別部材の前記識別情報を利用して管理すること
を特徴とする請求項１記載の管理システム。
を特徴とする請求項１記載の管理システム。
【請求項3】
前記管理システムは、前記建築設備の資機材の計画の作業工程において、前記計画の作業工程の作業者による前記建築設備の資機材に関する情報の入力を受け付け、前記資機材に関する情報を前記データベースに記憶させる資機材情報入力手段、を更に有すること
を特徴とする請求項１又は２記載の管理システム。
を特徴とする請求項１又は２記載の管理システム。
【請求項4】
前記資機材に関する情報には、複数の前記資機材を組み付けて一体化したユニットに関する情報と、複数の前記資機材を一纏めにしたアソートに関する情報と、が含まれ、
前記資機材情報入力手段は、前記計画の作業工程の作業者による前記ユニットに関する情報及び前記アソートに関する情報の入力を受け付け、前記データベースに前記ユニットに関する情報及び前記アソートに関する情報を記憶させ、
前記資機材情報更新手段は、前記加工の作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記識別情報と対応付けられた前記資機材が前記ユニット又は前記アソートを構成するように、前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を更新すること
を特徴とする請求項３記載の管理システム。
前記資機材情報入力手段は、前記計画の作業工程の作業者による前記ユニットに関する情報及び前記アソートに関する情報の入力を受け付け、前記データベースに前記ユニットに関する情報及び前記アソートに関する情報を記憶させ、
前記資機材情報更新手段は、前記加工の作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記識別情報と対応付けられた前記資機材が前記ユニット又は前記アソートを構成するように、前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を更新すること
を特徴とする請求項３記載の管理システム。
【請求項5】
前記データベース管理手段は、前記ユニットに貼り付けられた前記識別部材の前記識別情報と前記識別部材が貼り付けられた前記ユニットに関する情報と、を対応付けて記憶すると伴に、前記アソートに貼り付けられた前記識別部材の前記識別情報と前記識別部材が貼り付けられた前記アソートに関する情報と、を対応付けて記憶し、
前記施工の作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記識別情報と対応付けられた前記ユニットに関する情報又は前記アソートに関する情報を前記データベースから読み出して、前記施工の作業工程における作業者の情報処理端末に表示させること
を特徴とする請求項４記載の管理システム。
前記施工の作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記識別情報と対応付けられた前記ユニットに関する情報又は前記アソートに関する情報を前記データベースから読み出して、前記施工の作業工程における作業者の情報処理端末に表示させること
を特徴とする請求項４記載の管理システム。
【請求項6】
前記資機材に関する情報には、前記識別部材から前記識別情報が読み取られた前記資機材の場所情報が含まれ、
前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記識別情報と対応付けられた前記資機材の場所情報を更新すること
を特徴とする請求項１又は２記載の管理システム。
前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記識別情報と対応付けられた前記資機材の場所情報を更新すること
を特徴とする請求項１又は２記載の管理システム。
【請求項7】
前記資機材に関する情報には、前記識別部材から前記識別情報が読み取られた前記資機材の状態情報、が含まれ、
前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記識別情報と対応付けられた前記資機材の状態情報を更新すること
を特徴とする請求項１又は２記載の管理システム。
前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記識別情報と対応付けられた前記資機材の状態情報を更新すること
を特徴とする請求項１又は２記載の管理システム。
【請求項8】
前記加工及び施工の作業工程は、前記資機材の所在として、仕分場所、集積場所、使用場所、及び仮置き場の少なくとも一つの情報を、前記資機材に貼り付けられている前記識別部材の前記識別情報を利用して管理すること
を特徴とする請求項１又は２記載の管理システム。
を特徴とする請求項１又は２記載の管理システム。
【請求項9】
前記資機材に貼り付けられた前記識別部材との近距離無線通信により前記識別部材から前記識別情報を読み取る読取手段、を更に有すること
を特徴とする請求項１又は２記載の管理システム。
を特徴とする請求項１又は２記載の管理システム。
【請求項10】
前記読取手段は、作業者が携帯し、常時稼働状態であって、前記資機材の所在場所に設置された前記所在場所の識別情報が読み取り可能に記録された識別部材と、前記資機材に貼り付けられた前記識別部材と、から前記識別情報を読み取り、
前記資機材情報更新手段は、前記読取手段が読み取った前記識別情報に従い、前記所在場所の識別情報に応じて、前記データベースに記憶されている前記資機材に関する情報を更新すること
を特徴とする請求項９記載の管理システム。
前記資機材情報更新手段は、前記読取手段が読み取った前記識別情報に従い、前記所在場所の識別情報に応じて、前記データベースに記憶されている前記資機材に関する情報を更新すること
を特徴とする請求項９記載の管理システム。
【請求項11】
前記資機材に貼り付けられた前記識別部材の撮影画像に基づき、前記識別部材から前記識別情報を読み取る読取手段、を更に有すること
を特徴とする請求項１又は２記載の管理システム。
を特徴とする請求項１又は２記載の管理システム。
【請求項12】
前記表示制御手段は、前記データベースに記憶されている前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報の更新のメッセージを、画面に表示すること
を特徴とする請求項１又は２記載の管理システム。
を特徴とする請求項１又は２記載の管理システム。
【請求項13】
前記資機材は、仮設材を含むこと
を特徴とする請求項１又は２記載の管理システム。
を特徴とする請求項１又は２記載の管理システム。
【請求項14】
前記データベース管理手段が前記資機材と対応付けて管理する前記資機材の廃材排出量に基づき、排出される廃材の排出量を管理する廃材排出量管理手段、を更に有すること
を特徴とする請求項１又は２記載の管理システム。
を特徴とする請求項１又は２記載の管理システム。
【請求項15】
前記データベース管理手段が前記資機材と対応付けて管理する前記資機材のＣＯ２排出量に基づき、排出されるＣＯ２の排出量を管理するＣＯ２排出量管理手段、を更に有すること
を特徴とする請求項１又は２記載の管理システム。
を特徴とする請求項１又は２記載の管理システム。
【請求項16】
作業者の情報処理端末と、識別情報が読み取り可能に記録された識別部材から前記識別情報を読み取る読取装置と、前記識別部材に前記識別情報を読み取り可能に記録する記録装置と、前記識別部材を利用し、建築設備の資機材の計画、調達、生産、加工、施工、及び運用の作業工程における前記資機材に関する情報を記録管理する情報処理装置と、を有する管理システムであって、
前記資機材に貼り付けられた前記識別部材の前記識別情報と、前記識別部材が貼り付けられた前記資機材に関する情報と、を対応付けるデータベースを管理するデータベース管理手段と、
前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を前記データベースから読み出して、前記作業工程における作業者の情報処理端末に表示させる表示制御手段と、
前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記データベースに記憶されている前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を、前記作業工程の内容に応じて更新する資機材情報更新手段と、
を有する管理システム。
前記資機材に貼り付けられた前記識別部材の前記識別情報と、前記識別部材が貼り付けられた前記資機材に関する情報と、を対応付けるデータベースを管理するデータベース管理手段と、
前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を前記データベースから読み出して、前記作業工程における作業者の情報処理端末に表示させる表示制御手段と、
前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記データベースに記憶されている前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を、前記作業工程の内容に応じて更新する資機材情報更新手段と、
を有する管理システム。
【請求項17】
建築設備の資機材に貼り付けられた識別部材から読み取り可能な識別情報と、前記識別部材が貼り付けられた前記資機材に関する情報と、を対応付けるデータベースを管理するデータベース管理手段と、
建築設備の資機材の計画、調達、生産、加工、施工、及び運用の作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を前記データベースから読み出して、前記作業工程における作業者の情報処理端末に表示させる表示制御手段と、
前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記データベースに記憶されている前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を、前記作業工程の内容に応じて更新する資機材情報更新手段と、
を有し、前記識別部材を利用して、前記作業工程における前記資機材に関する情報を記録管理する情報処理装置とデータ通信可能に接続された情報処理端末であって、
前記識別部材から前記識別情報を読み取る読取装置が読み取った前記識別情報を前記情報処理装置に送信して、前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を表示すること
を特徴とする情報処理端末。
建築設備の資機材の計画、調達、生産、加工、施工、及び運用の作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を前記データベースから読み出して、前記作業工程における作業者の情報処理端末に表示させる表示制御手段と、
前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記データベースに記憶されている前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を、前記作業工程の内容に応じて更新する資機材情報更新手段と、
を有し、前記識別部材を利用して、前記作業工程における前記資機材に関する情報を記録管理する情報処理装置とデータ通信可能に接続された情報処理端末であって、
前記識別部材から前記識別情報を読み取る読取装置が読み取った前記識別情報を前記情報処理装置に送信して、前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を表示すること
を特徴とする情報処理端末。
【請求項18】
前記識別部材に前記識別情報を読み取り可能に記録する記録装置に、前記データベースで前記資機材に関する情報と対応付けて管理されている前記識別情報を、前記識別部材に記録させること
を特徴とする請求項１７記載の情報処理端末。
を特徴とする請求項１７記載の情報処理端末。
【請求項19】
作業者の情報処理端末と、識別情報が読み取り可能に記録された識別部材から前記識別情報を読み取る読取装置と、前記識別部材に前記識別情報を読み取り可能に記録する記録装置と、前記識別部材を利用し、建築設備の資機材の計画、調達、生産、加工、施工、及び運用の作業工程における前記資機材に関する情報を記録管理する情報処理装置と、を有する管理システムの管理方法であって、
前記資機材に貼り付けられた前記識別部材の前記識別情報と、前記識別部材が貼り付けられた前記資機材に関する情報と、を対応付けるデータベースを管理するデータベース管理ステップと、
前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を前記データベースから読み出して、前記作業工程における作業者の情報処理端末に表示させる表示制御ステップと、
前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記データベースに記憶されている前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を、前記作業工程の内容に応じて更新する資機材情報更新ステップと、
を有する管理方法。
前記資機材に貼り付けられた前記識別部材の前記識別情報と、前記識別部材が貼り付けられた前記資機材に関する情報と、を対応付けるデータベースを管理するデータベース管理ステップと、
前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を前記データベースから読み出して、前記作業工程における作業者の情報処理端末に表示させる表示制御ステップと、
前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記データベースに記憶されている前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を、前記作業工程の内容に応じて更新する資機材情報更新ステップと、
を有する管理方法。
【請求項20】
請求項１又は２記載の管理システムにおいて、建築設備の資機材の計画、調達、生産、加工、施工、及び運用の作業工程における前記資機材に関する情報を記録管理される複数の前記資機材を組み付けて一体化したユニット。
【請求項21】
請求項１又は２記載の管理システムにおいて、建築設備の資機材の計画、調達、生産、加工、施工、及び運用の作業工程における前記資機材に関する情報を記録管理される複数の前記資機材を一纏めにし、管理単位をグループに繰り上げて集合体として管理するアソート。
【請求項22】
作業者の情報処理端末とデータ通信可能に接続されており、識別情報が読み取り可能に記録された識別部材を利用し、建築設備の資機材の計画、調達、生産、加工、施工、及び運用の作業工程における前記資機材に関する情報を記録管理する情報処理装置であって、
前記資機材に貼り付けられた前記識別部材の前記識別情報と、前記識別部材が貼り付けられた前記資機材に関する情報と、を対応付けるデータベースを管理するデータベース管理手段と、
前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を前記データベースから読み出して、前記作業工程における作業者の情報処理端末に表示させる表示制御手段と、
前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記データベースに記憶されている前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を、前記作業工程の内容に応じて更新する資機材情報更新手段と、
を有する情報処理装置。
前記資機材に貼り付けられた前記識別部材の前記識別情報と、前記識別部材が貼り付けられた前記資機材に関する情報と、を対応付けるデータベースを管理するデータベース管理手段と、
前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を前記データベースから読み出して、前記作業工程における作業者の情報処理端末に表示させる表示制御手段と、
前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記データベースに記憶されている前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を、前記作業工程の内容に応じて更新する資機材情報更新手段と、
を有する情報処理装置。
【請求項23】
作業者の情報処理端末とデータ通信可能に接続されており、識別情報が読み取り可能に記録された識別部材を利用し、建築設備の資機材の計画、調達、生産、加工、施工、及び運用の作業工程における前記資機材に関する情報を記録管理する情報処理装置を、
前記資機材に貼り付けられた前記識別部材の前記識別情報と、前記識別部材が貼り付けられた前記資機材に関する情報と、を対応付けるデータベースを管理するデータベース管理手段、
前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を前記データベースから読み出して、前記作業工程における作業者の情報処理端末に表示させる表示制御手段、
前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記データベースに記憶されている前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を、前記作業工程の内容に応じて更新する資機材情報更新手段、
として機能させるためのプログラム。
前記資機材に貼り付けられた前記識別部材の前記識別情報と、前記識別部材が貼り付けられた前記資機材に関する情報と、を対応付けるデータベースを管理するデータベース管理手段、
前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を前記データベースから読み出して、前記作業工程における作業者の情報処理端末に表示させる表示制御手段、
前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記データベースに記憶されている前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を、前記作業工程の内容に応じて更新する資機材情報更新手段、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理システム、情報処理端末、管理方法、ユニット、アソート、情報処理装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、建設現場において建設資材や据付け機器等の製品に関して管理すべき情報としては、大きく分けて二つあり、一つが工場で製造した製品を建設現場に搬入して使用するまでの製品管理であり、もう一つが製品を建設現場で使用する際の作業管理である。
【0003】
従来から、工場で製造された建設資材や据付け機器等の製品が建設現場で使用されるまでの製品管理と、製品が建設現場で使用される際の作業管理とを行い、管理ミスが発生しにくいＲＦＩＤ（Radio Frequency Identification）タグ及びそれを用いた建設現場管理システム並びに管理方法が知られている（例えば特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開２００８－１５８５６９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば建築物に納入される空調システムや排煙設備等の建築設備には、機器、部材、資材、副資材などの多数の資機材が用いられている。多数の資機材は、計画、調達、生産、加工、又は施工等の作業者によって行われる計画、調達、生産、加工、及び施工などの種々の作業工程を経て、建築設備（建設設備）の少なくとも一部として機能する。
【0006】
しかし、建築設備に用いられる資機材の数は多く、又、作業者によって行われる作業工程も多岐にわたるが、それぞれの作業工程において、資機材に関する情報の記録管理の負担が大きいという問題があった。なお、特許文献１は、上記の問題を解決するものではない。
【0007】
本発明の一実施形態は、建築設備の資機材の計画、調達、生産、加工、施工、及び運用の作業工程における資機材に関する情報の記録管理の負担を軽減できる管理システム、情報処理端末、管理方法、ユニット、アソート、情報処理装置、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した目的を達成するため、本願発明は、識別情報が読み取り可能に記録された識別部材を利用し、建築設備の資機材の計画、調達、生産、加工、施工、及び運用の作業工程における前記資機材に関する情報を記録管理する管理システムであって、前記資機材に貼り付けられた前記識別部材の前記識別情報と、前記識別部材が貼り付けられた前記資機材に関する情報と、を対応付けるデータベースを管理するデータベース管理手段と、前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を前記データベースから読み出して、前記作業工程における作業者の情報処理端末に表示させる表示制御手段と、前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記データベースに記憶されている前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を、前記作業工程の内容に応じて更新する資機材情報更新手段と、を有すること、を特徴とする。
【0009】
また、上記した目的を達成するため、本願発明は、作業者の情報処理端末と、識別情報が読み取り可能に記録された識別部材から前記識別情報を読み取る読取装置と、前記識別部材に前記識別情報を読み取り可能に記録する記録装置と、前記識別部材を利用し、建築設備の資機材の計画、調達、生産、加工、施工、及び運用の作業工程における前記資機材に関する情報を記録管理する情報処理装置と、を有する管理システムであって、前記資機材に貼り付けられた前記識別部材の前記識別情報と、前記識別部材が貼り付けられた前記資機材に関する情報と、を対応付けるデータベースを管理するデータベース管理手段と、前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を前記データベースから読み出して、前記作業工程における作業者の情報処理端末に表示させる表示制御手段と、前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記データベースに記憶されている前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を、前記作業工程の内容に応じて更新する資機材情報更新手段と、を有すること、を特徴とする。
【0010】
また、上記した目的を達成するため、本願発明は、建築設備の資機材に貼り付けられた識別部材から読み取り可能な識別情報と、前記識別部材が貼り付けられた前記資機材に関する情報と、を対応付けるデータベースを管理するデータベース管理手段と、建築設備の資機材の計画、調達、生産、加工、施工、及び運用の作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を前記データベースから読み出して、前記作業工程における作業者の情報処理端末に表示させる表示制御手段と、前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記データベースに記憶されている前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を、前記作業工程の内容に応じて更新する資機材情報更新手段と、を有し、前記識別部材を利用して、前記作業工程における前記資機材に関する情報を記録管理する情報処理装置とデータ通信可能に接続された情報処理端末であって、前記識別部材から前記識別情報を読み取る読取装置が読み取った前記識別情報を前記情報処理装置に送信して、前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を表示することを特徴とする。
【0011】
また、上記した目的を達成するため、本願発明は、作業者の情報処理端末と、識別情報が読み取り可能に記録された識別部材から前記識別情報を読み取る読取装置と、前記識別部材に前記識別情報を読み取り可能に記録する記録装置と、前記識別部材を利用し、建築設備の資機材の計画、調達、生産、加工、施工、及び運用の作業工程における前記資機材に関する情報を記録管理する情報処理装置と、を有する管理システムの管理方法であって、前記資機材に貼り付けられた前記識別部材の前記識別情報と、前記識別部材が貼り付けられた前記資機材に関する情報と、を対応付けるデータベースを管理するデータベース管理ステップと、前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を前記データベースから読み出して、前記作業工程における作業者の情報処理端末に表示させる表示制御ステップと、前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記データベースに記憶されている前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を、前記作業工程の内容に応じて更新する資機材情報更新ステップと、を有する。
【0012】
また、上記した目的を達成するため、本願発明は、作業者の情報処理端末とデータ通信可能に接続されており、識別情報が読み取り可能に記録された識別部材を利用し、建築設備の資機材の計画、調達、生産、加工、施工、及び運用の作業工程における前記資機材に関する情報を記録管理する情報処理装置であって、前記資機材に貼り付けられた前記識別部材の前記識別情報と、前記識別部材が貼り付けられた前記資機材に関する情報と、を対応付けるデータベースを管理するデータベース管理手段と、前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を前記データベースから読み出して、前記作業工程における作業者の情報処理端末に表示させる表示制御手段と、前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記データベースに記憶されている前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を、前記作業工程の内容に応じて更新する資機材情報更新手段と、を有する。
【0013】
また、上記した目的を達成するため、本願発明は、作業者の情報処理端末とデータ通信可能に接続されており、識別情報が読み取り可能に記録された識別部材を利用し、建築設備の資機材の計画、調達、生産、加工、施工、及び運用の作業工程における前記資機材に関する情報を記録管理する情報処理装置を、前記資機材に貼り付けられた前記識別部材の前記識別情報と、前記識別部材が貼り付けられた前記資機材に関する情報と、を対応付けるデータベースを管理するデータベース管理手段、前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を前記データベースから読み出して、前記作業工程における作業者の情報処理端末に表示させる表示制御手段、前記作業工程において前記識別部材から読み取られた前記識別情報に従い、前記データベースに記憶されている前記識別情報と対応付けられた前記資機材に関する情報を、前記作業工程の内容に応じて更新する資機材情報更新手段、として機能させるためのプログラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の一実施形態によれば、建築設備の資機材の計画、調達、生産、加工、施工、及び運用の作業工程における資機材に関する情報の記録管理の負担を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施形態に係る管理システムの一例のシステム構成図である。
【図2】本実施形態に係るコンピュータの一例のハードウェア構成図である。
【図3】本実施形態に係る携帯端末の一例のハードウェア構成図である。
【図4】本実施形態に係る管理システムのサーバ装置の一例の処理ブロック図である。
【図5】本実施形態に係る管理システムの作業工程の一例を概略的に示した説明図である。
【図6】本実施形態に係る管理システムの作業工程の一例のフローチャートである。
【図7】ユニット及びアソートの一例について説明するための図である。
【図8】ＲＦＩＤタグの使用例について説明するための図である。
【図9】ＲＦＩＤタグの取付例について説明するための図である。
【図10】ＲＦＩＤタグとデータベースとの関係について説明するための図である。
【図11】本実施形態に係る管理システムのそれぞれの作業工程で行われる作業例を示した一例の図である。
【図12】資機材管理の作業の一例について説明する図である。
【図13】資機材管理の作業の一例について説明する図である。
【図14】施工実施管理の作業の一例について説明する図である。
【図15】試運転実施管理の作業の一例について説明する図である。
【図16】アソート製作管理の作業手順を示した一例のフローチャートである。
【図17】アソートパターンの一例の説明図である。
【図18】ユニット製作管理の作業手順を示した一例のフローチャートである。
【図19】ユニットパターンの一例の説明図である。
【図20】複数の拠点における作業の振り分けについて説明する図である。
【図21】拠点におけるロケーション管理の一例の説明図である。
【図22】作業所におけるロケーション管理の一例の説明図である。
【図23】作業所のロケーション管理の一例のイメージ図である。
【図24】作業所のＲＦＩＤリーダの一例の画面イメージ図である。
【図25】作業所の施工管理の一例のイメージ図である。
【図26】トップ画面の一例のイメージ図である。
【図27】仮設材管理画面の一例のイメージ図である。
【図28】集計表示画面の一例のイメージ図である。
【図29】本実施形態に係る管理システムのサーバ装置の一例の処理ブロック図である。
【図30】廃材の排出量及びＣＯ２の排出量に関する情報を記憶している資機材マスタの一例について説明する図である。
【図31】作業所毎の廃材の排出量を集計する処理の一例のフローチャートである。
【図32】作業所毎のＣＯ２の排出量を集計する処理の一例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
【0017】
＜第１の実施形態＞
＜用語の定義＞
本実施形態では、機器、部材、資材、及び副資材をまとめて、資機材と呼称する。機器とは、仕入れ先であるサプライヤが取り扱う機械製品であって、例えば空調機、ファンコイルユニット、パッケージエアコン、自動制御盤などである。部材とは、仕入れ先であるサプライヤが取り扱う自動もしくは手動動作をする製品であって、例えばダンパー、バルブ、制御機器等である。資材とは、機器及び部材以外の工事で使用する一般的な主材料であり、例えばダクト材、配管材、及び保温材などである。副資材とは、主材料を補助する工事材料であり、例えばボルト、ナット、パッキン、吊りネジ、吊環、鋼材、及び接着剤などである。
＜用語の定義＞
本実施形態では、機器、部材、資材、及び副資材をまとめて、資機材と呼称する。機器とは、仕入れ先であるサプライヤが取り扱う機械製品であって、例えば空調機、ファンコイルユニット、パッケージエアコン、自動制御盤などである。部材とは、仕入れ先であるサプライヤが取り扱う自動もしくは手動動作をする製品であって、例えばダンパー、バルブ、制御機器等である。資材とは、機器及び部材以外の工事で使用する一般的な主材料であり、例えばダクト材、配管材、及び保温材などである。副資材とは、主材料を補助する工事材料であり、例えばボルト、ナット、パッキン、吊りネジ、吊環、鋼材、及び接着剤などである。
【0018】
ユニットとは、資機材を予め加工し、組み付け、一体としたものである。以下では、資機材を予め加工し、組み付け、一体とする（資機材を組み付けて一体化する）ことを「ユニット化する」と呼ぶ。アソートとは、台車などを用いて単体物の資機材を予め一纏めにして、単体物の資機材の管理単位をグループへ繰り上げた集合体である。以下では、資機材を予め一纏めにすることを「アソート化する」と呼ぶ。建築設備とは、例えば建築物に設ける電気、ガス、給水、排水、換気、冷房、暖房、消化、又は排煙などの設備であり、一例として空調システムや排煙設備などである。
【0019】
ＢＩＭ（Building Information Modeling）データとは、３次元ＣＡＤで作成し、建築設備の設計、施工、維持管理などに利用するデータの一例である。例えば空調システムや排煙設備が設置される建築物のＢＩＭデータには、空調システムや排煙設備に利用される資機材の情報が含まれている。
【0020】
＜システム構成＞
図１は本実施形態に係る管理システムの一例のシステム構成図である。本実施形態に係る管理システム１は、サーバ装置１０、情報処理端末１２ａ～１２ｃ、ＲＦＩＤリーダ１４ａ～１４ｃ、ＲＦＩＤプリンタ１６ａ～１６ｂ、及びデータ通信用のネットワーク１８を有する構成である。ネットワーク１８は、例えばＬＡＮ（Local Area Network）、インターネット、又は通信網などである。
図１は本実施形態に係る管理システムの一例のシステム構成図である。本実施形態に係る管理システム１は、サーバ装置１０、情報処理端末１２ａ～１２ｃ、ＲＦＩＤリーダ１４ａ～１４ｃ、ＲＦＩＤプリンタ１６ａ～１６ｂ、及びデータ通信用のネットワーク１８を有する構成である。ネットワーク１８は、例えばＬＡＮ（Local Area Network）、インターネット、又は通信網などである。
【0021】
サーバ装置１０は、例えばクラウドサーバにより実現する。サーバ装置１０は、ネットワーク１８を介して、情報処理端末１２ａ～１２ｃからアクセスされる。サーバ装置１０は情報処理端末１２ａ～１２ｃからの各種要求を受け付け、各種要求に応じて実行した処理の結果を返す。情報処理端末１２ａ～１２ｃは、例えばＰＣ、タブレット端末、又はスマートフォン端末である。
【0022】
図１の管理システム１において、情報処理端末１２ａは資機材の仕入れ先であるサプライヤにおいて利用される。情報処理端末１２ａは、ＲＦＩＤリーダ１４ａ及びＲＦＩＤプリンタ１６ａを有線又は無線通信により接続できる。例えば無線通信には、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）などの近距離無線通信を利用できる。
【0023】
ＲＦＩＤリーダ１４ａは、ＲＦＩＤタグに記録された識別情報を読み取り、情報処理端末１２ａに提供する。なお、ＲＦＩＤタグは識別情報が読み取り可能に記録された識別部材の一例である。ＲＦＩＤタグに記録されるタグＩＤは識別部材に記録された識別情報の一例である。なお、ＲＦＩＤリーダ１４ａは、二次元コードで記録された識別情報を読み取り、情報処理端末１２ａに提供してもよい。ＲＦＩＤプリンタ１６ａは、情報処理端末１２ａからの要求に従い、タグＩＤを記録したＲＦＩＤタグを発行する。ＲＦＩＤプリンタ１６ａは情報処理端末１２ａからの要求に従い、例えばタグＩＤの二次元コードを印刷したＲＦＩＤタグを発行してもよい。
【0024】
情報処理端末１２ａは、例えばＷｅｂアプリ、ＲＦＩＤ発行アプリ、ＲＦＩＤリーダアプリ、などのアプリケーションを実行することで、後述するような各種機能を実現することができる。
【0025】
図１の管理システム１において、情報処理端末１２ｂはサプライヤからの資機材の納品管理、資機材の加工管理、作業所への出荷管理などを行う拠点において利用される。情報処理端末１２ｂは、ＲＦＩＤリーダ１４ｂ及びＲＦＩＤプリンタ１６ｂを有線又は無線通信により接続できる。ＲＦＩＤリーダ１４ｂは、ＲＦＩＤタグに記録された識別情報を読み取り、情報処理端末１２ｂに提供する。ＲＦＩＤプリンタ１６ｂは、情報処理端末１２ｂからの要求に従い、タグＩＤを記録したＲＦＩＤタグを発行する。
【0026】
情報処理端末１２ｂは、例えばＷｅｂアプリ、ＲＦＩＤ発行アプリ、ＲＦＩＤリーダアプリ、などのアプリケーションを実行することで、後述するような各種機能を実現することができる。
【0027】
また、図１の管理システム１において、情報処理端末１２ｃは拠点からの資機材の納品管理、資機材の施工実施管理、試運転実施管理などを行う作業所（現場）において利用される。現場とは、建築設備が納入される納入先（例えばオフィスビルなど）である。情報処理端末１２ｃは、ＲＦＩＤリーダ１４ｃを有線又は無線通信により接続できる。ＲＦＩＤリーダ１４ｃは、ＲＦＩＤタグに記録された識別情報を読み取り、情報処理端末１２ｃに提供する。情報処理端末１２ｃは、例えばＷｅｂアプリ、ＲＦＩＤリーダアプリ、などのアプリケーションを実行することで、後述するような各種機能を実現できる。
【0028】
なお、以下の説明では、情報処理端末１２ａ～１２ｃを、情報処理端末１２と総称する場合がある。また、ＲＦＩＤリーダ１４ａ～１４ｃは、ＲＦＩＤリーダ１４と総称する場合がある。また、ＲＦＩＤプリンタ１６ａ～１６ｂは、ＲＦＩＤプリンタ１６と総称する場合がある。
【0029】
図１の管理システム１は、資機材計画、納期管理、加工管理、資機材管理、施工管理などに利用される。資機材計画では、選定した資機材の情報、ユニット化の情報、アソート化の情報、拠点のヤード使用計画の情報などを資機材計画の情報としてサーバ装置１０に登録する。納期管理では資機材計画の情報を基に、サプライヤから拠点への納期、拠点から作業所への納期を管理する。例えば管理システム１では、サプライヤから拠点へ出荷する資機材にＲＦＩＤタグが貼付されている。また、管理システム１では拠点から作業所に出荷するユニット及びアソートにＲＦＩＤタグが貼付されている。
【0030】
また、加工管理では、拠点での単品の資機材の保管と、ユニット化の加工状況及び保管のロケーション（場所）と、アソート化の加工状況と保管のロケーションと、をＲＦＩＤタグの利用により管理する。資機材管理は、作業所での単品の資機材、ユニット、及びアソートの受け入れ、仮置き場等におけるロケーションを、ＲＦＩＤタグの利用により管理する。施工管理は、作業所での単品の資機材、ユニット、及びアソートの施工状況を、ＲＦＩＤタグの利用により管理する。
【0031】
なお、図１に示したサーバ装置１０の構成は一例である。例えばサーバ装置１０は複数のコンピュータに分散して構成するようにしてもよい。サーバ装置１０の機能の少なくとも一部は情報処理端末１２の機能として実現する構成であってもよい。情報処理端末１２の機能の一部は、サーバ装置１０の機能として実現する構成であってもよい。
【0032】
例えばサーバ装置１０は、作業所の建物情報を含んだＢＩＭデータを管理する機能を有していてもよいし、作業所の建物情報を含んだＢＩＭデータを管理する他の情報処理装置から作業所の建物情報を含んだＢＩＭデータを取得する機能を有していてもよい。ＢＩＭデータについては、例えば特開２０２０－７７１９８号公報に記載されている。
【0033】
特開２０２０－７７１９８号公報には、設計データ、施工データ、運用データ、ライブラリデータ、価格表データ、仕様書データ、設備データ、及び属性情報データなどを利用する設計システムについて記載されている。また、特開２０２０－７７１９８号公報にはＣＡＤデータ及び属性情報データに基づいて生成されるＢＩＭモデルの一例が記載されている。図１の管理システム１は、作業所の建物情報を含んだＢＩＭデータと連携し、資機材計画、納期管理、加工管理、資機材管理、施工管理などを行ってもよい。
【0034】
＜ハードウェア構成＞
サーバ装置１０は例えば図２に示すようなハードウェア構成のコンピュータにより実現される。また、ＰＣで実現された情報処理端末１２は図２に示すようなハードウェア構成のコンピュータにより実現される。図２は本実施形態に係るコンピュータの一例のハードウェア構成図である。
サーバ装置１０は例えば図２に示すようなハードウェア構成のコンピュータにより実現される。また、ＰＣで実現された情報処理端末１２は図２に示すようなハードウェア構成のコンピュータにより実現される。図２は本実施形態に係るコンピュータの一例のハードウェア構成図である。
【0035】
図２のコンピュータ５００は入力装置５０１、表示装置５０２、外部Ｉ／Ｆ５０３、ＲＡＭ５０４、ＲＯＭ５０５、ＣＰＵ５０６、通信Ｉ／Ｆ５０７及びＨＤＤ５０８などを備え、それぞれがバスＢで相互に接続されている。なお、入力装置５０１及び表示装置５０２は必要なときに接続して利用する形態であってもよい。
【0036】
入力装置５０１はキーボードやマウス、タッチパネルなどを含み、ユーザが各操作信号を入力するのに用いられる。表示装置５０２はディスプレイ等を含み、コンピュータ５００による処理結果を表示する。
【0037】
通信Ｉ／Ｆ５０７はコンピュータ５００を各種ネットワークに接続するインタフェースである。これにより、コンピュータ５００は通信Ｉ／Ｆ５０７を介してデータ通信を行うことができる。
【0038】
また、ＨＤＤ５０８は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。格納されるプログラムやデータには、コンピュータ５００全体を制御する基本ソフトウェアであるＯＳ、ＯＳ上で各種機能を提供するプログラムなどがある。なお、コンピュータ５００はＨＤＤ５０８に替え、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置（例えばソリッドステートドライブ：ＳＳＤ）を利用するものであってもよい。
【0039】
外部Ｉ／Ｆ５０３は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体５０３ａなどがある。これにより、コンピュータ５００は外部Ｉ／Ｆ５０３を介して記録媒体５０３ａの読み取り及び／又は書き込みを行うことができる。記録媒体５０３ａにはフレキシブルディスク、ＣＤ、ＤＶＤ、ＳＤメモリカード、ＵＳＢメモリなどがある。
【0040】
ＲＯＭ５０５は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ（記憶装置）の一例である。ＲＯＭ５０５には、コンピュータ５００の起動時に実行されるＢＩＯＳ、ＯＳ設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。ＲＡＭ５０４は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ（記憶装置）の一例である。
【0041】
ＣＰＵ５０６は、ＲＯＭ５０５やＨＤＤ５０８などの記憶装置からプログラムやデータをＲＡＭ５０４上に読み出し、処理を実行することで、コンピュータ５００全体の制御や機能を実現する演算装置である。サーバ装置１０、及びＰＣで実現された情報処理端末１２は、例えば図２に示すようなハードウェア構成においてＣＰＵ５０６がプログラムを実行することにより、後述するような各種処理を実現できる。
【0042】
タブレット端末又はスマートフォン端末などの携帯端末で実現された情報処理端末１２は、例えば図３に示すハードウェア構成により実現される。図３は本実施形態に係る携帯端末の一例のハードウェア構成図である。図３の携帯端末６００は、ＣＰＵ６０１、ＲＯＭ６０２、ＲＡＭ６０３、ＥＥＰＲＯＭ６０４、ＣＭＯＳセンサ６０５、加速度・方位センサ６０６、メディアドライブ６０８を備えている。
【0043】
ＣＰＵ６０１は携帯端末６００全体の動作を制御する。ＲＯＭ６０２は各種プログラムを記憶する。ＲＡＭ６０３はＣＰＵ６０１のワークエリアとして使用される。ＥＥＰＲＯＭ６０４はＣＰＵ６０１の制御に従い、データの読み出し又は書き込みが行われる。
【0044】
ＣＭＯＳセンサ６０５は、写真撮影機能のための画像データの取得機能を実現する。ＣＭＯＳセンサ６０５はＣＰＵ６０１の制御に従って撮影を行い、画像データを得る。ＣＭＯＳセンサ６０５は被写体を撮像することができるのであれば、例えばＣＣＤ（Charge Coupled Device）センサであってもよい。加速度・方位センサ６０６は、地磁気を検知する電子磁気コンパスやジャイロコンパス、加速度センサ等である。
【0045】
メディアドライブ６０８は、フラッシュメモリ等の記録メディア６０７に対するデータの読み出し又は書き込み（記憶）を制御する。メディアドライブ６０８は、既に記録されていたデータが読み出され又は新たにデータが書き込まれて記憶する記録メディア６０７を着脱自在な構成となっている。なお、図３のハードウェア構成は一例であり、メディアドライブ６０８が無い構成であってもよい。本発明の実施形態における各種処理を実行するためのアプリケーションなどの各種プログラムはＥＥＰＲＯＭ６０４又は記録メディア６０７などに記憶されている。
【0046】
携帯端末６００は、音声入力部６０９、音声出力部６１０、アンテナ６１１、通信部６１２、無線ＬＡＮ通信部６１３、近距離無線通信用アンテナ６１４、近距離無線通信部６１５、ディスプレイ６１６、タッチパネル６１７、及びバスライン６１９を備える。
【0047】
音声入力部６０９は音声を音声信号に変換する。音声出力部６１０は音声信号を音声に変換する。通信部６１２はアンテナ６１１を利用して無線通信信号により最寄りの基地局装置と通信を行う。無線ＬＡＮ通信部６１３はＩＥＥＥ８０２．１１規格等に準拠する無線ＬＡＮ通信を行う。近距離無線通信部６１５は近距離無線通信用アンテナ６１４を利用したＢｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）などの近距離無線通信を行う。
【0048】
ディスプレイ６１６は、被写体の画像や各種アイコン等を表示する液晶や有機ＥＬ等である。タッチパネル６１７は、ディスプレイ６１６上に載せられ、感圧式又は静電式のパネルによって構成され、指やタッチペン等によるタッチによってディスプレイ６１６上におけるタッチ位置を検出する。バスライン６１９は上記各部を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0049】
また、携帯端末６００は専用の電池６１８を備えている。携帯端末６００は電池６１８によって駆動される。なお、音声入力部６０９は音声を入力するマイクが含まれる。音声出力部６１０は音声を出力するスピーカが含まれている。携帯端末６００は例えば図３に示すハードウェア構成においてＣＰＵ６０１が各種プログラムを実行することにより後述の各種処理を実現できる。
【0050】
【0051】
サーバ装置１０はプログラムを実行することにより、資機材情報入力部３０、資機材情報更新部３２、ユニークＩＤ管理部３４、表示制御部３６、及びデータベース管理部３８を実現している。
【0052】
資機材情報入力部３０は、作業者が操作する情報処理端末１２から、資機材計画で選択された資機材の情報、ユニット化の情報、アソート化の情報、拠点のヤード使用計画の情報などの建築設備の資機材に関する情報の入力を受け付ける。資機材情報入力部３０は建築設備の資機材に関する情報をデータベース４０に記憶させるようにデータベース管理部３８に要求する。
【0053】
資機材情報更新部３２は、後述する作業工程において、作業者が資機材、ユニット、又はアソートに貼付されたＲＦＩＤタグから読み取ったタグＩＤを、作業者が操作する情報処理端末１２から受け付ける。資機材情報更新部３２は、作業者が操作する情報処理端末１２から受け付けたタグＩＤに従い、データベース４０に記憶されている建築設備の資機材に関する情報を、作業工程の内容に応じて更新するようにデータベース管理部３８に要求する。
【0054】
ユニークＩＤ管理部３４はＲＦＩＤタグに読み取り可能に記録されるタグＩＤが一意になるように、資機材、ユニット、及びアソートに割り振るユニークＩＤを管理する。表示制御部３６は、作業工程において、作業者が操作する情報処理端末１２に表示させる内容を制御する。例えば表示制御部３６は、作業者が資機材、ユニット、又はアソートに貼付されたＲＦＩＤタグから読み取ったタグＩＤを、作業者が操作する情報処理端末１２から受け付けると、そのタグＩＤと対応付けられた資機材に関する情報をデータベース４０から読み出す。そして、表示制御部３６は、読み出した資機材に関する情報に基づき、それぞれの作業工程に応じた内容を、作業者が操作する情報処理端末１２に表示させる。
【0055】
データベース管理部３８は、データベース４０の情報を管理する。例えばデータベース管理部３８は資機材情報入力部３０からの要求に基づき、作業者が操作する情報処理端末１２から入力された建築設備の資機材に関する情報をデータベース４０に記憶する処理を行う。また、データベース管理部３８は資機材情報更新部３２からの要求に基づき、作業者が操作する情報処理端末１２から受け付けたタグＩＤに従い、データベース４０に記憶されている建築設備の資機材に関する情報を、それぞれの作業工程の内容に応じて更新する処理を行う。
【0056】
＜作業工程＞
本実施形態に係る管理システム１は、例えば図５に示すような内容の作業工程を管理するものである。図５は本実施形態に係る管理システムの作業工程の一例を概略的に示した説明図である。図５に示すように、本実施形態に係る管理システム１は、計画・発注、生産・出荷、現場資機材管理、施工管理、及び設備運用に対応する作業工程を管理する。
本実施形態に係る管理システム１は、例えば図５に示すような内容の作業工程を管理するものである。図５は本実施形態に係る管理システムの作業工程の一例を概略的に示した説明図である。図５に示すように、本実施形態に係る管理システム１は、計画・発注、生産・出荷、現場資機材管理、施工管理、及び設備運用に対応する作業工程を管理する。
【0057】
計画・発注では、計画・発注を担当する作業者が、建築設備の資機材の計画、ユニット化の計画、アソート化の計画、及びヤード使用計画などを行い、それぞれの計画に従ってサプライヤに発注を行う。
【0058】
生産・出荷では、サプライヤの作業者が発注を受け付け、発注に従って建築設備の資機材の生産を行い、資機材にＲＦＩＤタグを貼付して拠点に出荷する。また、生産・出荷では拠点での資機材の受け入れ、仕分け、集積、ユニット化、アソート化、ユニットへのＲＦＩＤタグの貼付、及びアソートへのＲＦＩＤタグの貼付などを行ったあと、作業所に出荷する。
【0059】
例えばサプライヤの作業者はＲＦＩＤリーダ１４ａを利用し、資機材の出荷時に資機材に貼付したＲＦＩＤタグからタグＩＤを読み取り、サーバ装置１０のデータベース４０に記憶されている資機材に関する情報の状態（ステータス）を例えば「拠点への出荷完了」などに変更する。また、拠点の作業者はＲＦＩＤリーダ１４ｂを利用し、資機材、ユニット及びアソートの出荷時に資機材、ユニット及びアソートに貼付したＲＦＩＤタグからタグＩＤを読み取り、サーバ装置１０のデータベース４０に記憶されている資機材に関する情報のステータスを「作業所への出荷完了」などに変更する。
【0060】
現場資機材管理では、作業所での資機材、ユニット、及びアソートの受け入れ、仮置き場への移動、使用場所への移動などを行う。例えば作業所の作業者はＲＦＩＤリーダ１４ｃを利用し、資機材、ユニット、及びアソートの受け入れ、仮置き場への移動、使用場所への移動時にＲＦＩＤタグを読み取り、サーバ装置１０のデータベース４０に記憶されている資機材、ユニット、及びアソートのロケーションを更新する。
【0061】
施工管理では、作業所の作業者が、資機材、ユニット、及びアソートにより建築設備の施工を行う。例えば作業所の作業者はＲＦＩＤリーダ１４ｃを利用し、建築設備の施工時に資機材、ユニット、及びアソートに貼付されたＲＦＩＤタグを読み取り、サーバ装置１０のデータベース４０に記憶されている資機材、ユニット、及びアソートの施工状況を更新する。
【0062】
また、施工管理では作業所の作業者が、試験、試運転などを行う。例えば作業所の作業者はＲＦＩＤリーダ１４ｃを利用し、施工後に試験及び試運転を行った建築設備の資機材又はユニットに貼付されたＲＦＩＤタグを読み取り、サーバ装置１０のデータベース４０に記憶されている資機材の施工状況、試験状況、及び試運転状況を更新する。
【0063】
設備運用では、建築物の竣工後に、メンテナンス履歴、更新履歴などの建築設備の運用記録を管理する。設備運用では、建築設備の施工時、資機材又はユニットに貼付されていたＲＦＩＤタグを利用して、建築設備の運用記録を管理している。
【0064】
このように、本実施形態に係る管理システム１では建築設備の資機材の出荷から建築物の竣工後の設備運用まで、資機材に関する情報を共通のＲＦＩＤタグで一元的に管理することで、記録管理の負担を軽減できる。また、共通のＲＦＩＤタグで一元的に管理した資機材に関する情報は、建築設備の改修提案、管理、新たな計画などに役立てることができる。
【0065】
【0066】
ステップＳ１０において、本実施形態に係る管理システム１では作業工程の一つである作業所の計画フェーズが実行される。作業所の計画フェーズは、作業所における計画検討及び実施策の構築が行われる。例えば作業所の計画フェーズでは、建築設備の仕様及び建築設備の資機材の仕様の決定、ユニット化の実施範囲の決定、及びアソート化の実施範囲の決定が行われる。
【0067】
ステップＳ１２において、本実施形態に係る管理システム１では作業工程の一つである拠点の計画フェーズが実行される。拠点の計画フェーズは、拠点における実施策の構築が行われる。例えば拠点の計画フェーズでは、ユニット、アソート、及びストックに必要なヤード及び工期の調整が行われる。また、拠点の計画フェーズでは、ＲＦＩＤタグの実施計画が行われる。
【0068】
ステップＳ１４において、本実施形態に係る管理システム１では作業工程の一つであるサプライヤの生産管理フェーズが実行される。サプライヤの生産管理フェーズは、サプライヤにおける建築設備の資機材の生産管理が行われる。サプライヤの生産管理フェーズでは、生産した資機材にＲＦＩＤタグを貼付し、ＲＦＩＤリーダ１４を利用して資機材の管理ができるようにしている。
【0069】
ステップＳ１６において、本実施形態に係る管理システム１では作業工程の一つである拠点の加工管理フェーズが実行される。拠点の加工管理フェーズではＲＦＩＤリーダ１４を利用し、拠点における納品管理が行われる。また、拠点の加工管理フェーズではＲＦＩＤリーダ１４を利用し、ＲＦＩＤタグによる資機材の管理が行われる。また、拠点の加工管理フェーズでは、資機材を組み付けて一体化するユニット組立、及び台車などを用いて資機材を予め一纏めにするアソート化を行う。アソート化はアソート梱包と呼ばれることもある。
【0070】
ステップＳ１８において、本実施形態に係る管理システム１では作業工程の一つである作業所の施工管理フェーズが実行される。作業所の施工管理フェーズではＲＦＩＤリーダ１４を利用し、作業所における納品管理が行われる。また、作業所の施工管理フェーズではＲＦＩＤリーダ１４を利用し、作業所における施工実施管理、資機材管理が行われる。
【0071】
ステップＳ２０において、本実施形態に係る管理システム１では作業工程の一つである竣工建築物の運用管理フェーズが実行される。竣工建築物の運用管理フェーズでは、ＲＦＩＤリーダ１４を利用し、作業所の施工管理フェーズでも使用していた資機材のＲＦＩＤタグ又はユニットのＲＦＩＤタグを利用して、建築設備の運用記録管理、更新記録管理が行われる。
【0072】
図７は、ユニット及びアソートの一例について説明するための図である。図７（Ａ）はユニット化の例を示している。図７（Ａ）では、資機材１０００ａ～１０００ｄを予め加工し、組み付け、一体化したユニット１００２を示している。図７（Ａ）のユニット１００２は、資機材１０００ａ～１０００ｄをユニット化したものである。
【0073】
また、図７（Ｂ）はアソート化の例を示している。図７（Ｂ）では台車１００４を用いて資機材１０００ｅ～１０００ｋを予め一纏めにしたアソート１００６を示している。図７（Ｂ）のアソート１００６は、資機材１０００ｅ～１０００ｋをアソート化したものである。
【0074】
図８は、ＲＦＩＤタグの使用例について説明するための図である。図８（Ａ）はＲＦＩＤタグ１０１０が貼付されている資機材１０００に関する情報を調べる場合の使用例を示している。作業者はＲＦＩＤリーダ１４を利用し、資機材１０００に貼付されたＲＦＩＤタグ１０１０の読み取りを行うことで、そのＲＦＩＤタグ１０１０が貼付されている資機材１０００に関する情報を情報処理端末１２に表示できる。なお、図８（Ａ）では資機材１０００に二次元コード１０１２も読み取り可能に貼付された例を示している。作業者は二次元コード１０１２を読み取り可能な情報処理端末１２を利用し、資機材１０００に貼付された二次元コード１０１２の読み取りを行うことで、その二次元コード１０１２が貼付されている資機材１０００に関する情報を情報処理端末１２に表示できる。
【0075】
図８（Ｂ）はＲＦＩＤタグ１０１０が貼付されているユニット１００２を管理する場合の使用例を示している。作業者はＲＦＩＤリーダ１４を利用し、ユニット１００２に貼付されたＲＦＩＤタグ１０１０の読み取りを行うことで、データベース４０に記憶されているユニット１００２に関する情報を更新できる。したがって、作業者はユニット１００２のロケーション、納品状況、施工状況などをデータベース４０で一元管理でき、情報処理端末１２で確認できる。
【0076】
図８（Ｃ）はＲＦＩＤタグ１０１０が貼付されている資機材１０００から目的の資機材１０００を見つける場合の使用例を示している。作業者は例えば読み取り可能距離が長いＲＦＩＤリーダ１４を利用し、資機材１０００に貼付されたＲＦＩＤタグ１０１０の読み取りを行うことで、目的の資機材１０００が見つけやすくなる。
【0077】
図８（Ｄ）はＲＦＩＤタグ１０１０が貼付されている施工済みのユニット１００２を保守する場合の使用例を示している。作業者はＲＦＩＤリーダ１４を利用し、ユニット１００２に貼付されたＲＦＩＤタグ１０１０の読み取りを行うことで、データベース４０に記憶されているユニット１００２に関する情報を情報処理端末１２に表示できる。例えば情報処理端末１２には、ユニット１００２の資機材、仕様、メンテナンス日時、メンテナンス内容などの情報を表示できる。作業者は情報処理端末１２に表示されたユニット１００２の資機材、仕様、メンテナンス日時、メンテナンス内容などの情報を、ユニット１００２の保守に利用できる。
【0078】
図９は、ＲＦＩＤタグの取付例について説明するための図である。図９（Ａ）は単品の資機材１０００に対して一つのＲＦＩＤタグ１０１０を貼付した例を示す。図９（Ｂ）は資機材がユニット化された集合であるユニット１００２に対してユニット単位で一つのＲＦＩＤタグ１０１０を貼付した例を示す。ユニット１００２には例えばユニット化の完了時点でＲＦＩＤタグ１０１０が貼付される。なお、ユニット１００２に含まれる資機材にユニット１００２のＲＦＩＤタグ１０１０が予め貼付されている場合もある。
【0079】
図９（Ｃ）は資機材がアソート化された集合であるアソート１００６に対してアソート単位で一つのＲＦＩＤタグ１０１０を貼付した例を示す。アソート１００６には例えばアソート化の完了時点でＲＦＩＤタグ１０１０が貼付される。なお、アソート１００６のＲＦＩＤタグ１０１０は、アソート１００６に含まれる資機材に予め貼付されている場合もある。
【0080】
図９（Ｄ）は同じ資機材１０００の固定の置き場に集合単位で一つのＲＦＩＤタグ１０１０を貼付した例を示す。図９（Ｄ）の例において、ＲＦＩＤタグ１０１０は資機材１０００と共に移動せず、対象の資機材１０００の補充や取り出し時に、ＲＦＩＤリーダ１４により読み取られる。対象の資機材１０００の補充や取り出し時に、ＲＦＩＤリーダ１４により集合単位のＲＦＩＤタグ１０１０を読み取ることにより、対象の資機材１０００に関する情報に含まれる数量の情報は、補充や取り出しに従って更新される。
【0081】
図１０はＲＦＩＤタグとデータベースとの関係について説明するための図である。図１０に示したように、データベース４０は、例えば資機材情報４０ａ、生産管理情報４０ｂ、施工管理情報４０ｃ、及び運用管理情報４０ｄを有する。
【0082】
資機材情報４０ａは資機材の単体、ユニット、アソートの基本情報が管理されており、例えばＲＦＩＤタグに記録されているタグＩＤ、資機材名称、納品予定日、使用場所などの情報が、資機材に関する情報として管理されている。生産管理情報４０ｂは資機材の生産管理に関する情報が資機材情報４０ａと対応付けられて管理されている。施工管理情報４０ｃは資機材の施工管理に関する情報が資機材情報４０ａと対応付けられて管理されている。運用管理情報４０ｄは資機材の運用管理に関する情報が資機材情報４０ａと対応付けられて管理されている。
【0083】
本実施形態に係る管理システム１ではデータベース４０に資機材情報４０ａ、生産管理情報４０ｂ、施工管理情報４０ｃ、及び運用管理情報４０ｄなどの情報を登録しておき、それらの情報とＲＦＩＤタグから読み取り可能なタグＩＤとを紐付けておく。これにより、本実施形態に係る管理システム１では、ＲＦＩＤタグからタグＩＤを読み取った資機材と、その資機材のＲＦＩＤタグから読み取ったタグＩＤとデータベース４０において紐付けられている情報とを連結できる。また、本実施形態に係る管理システム１では、ＲＦＩＤタグから読み取ったタグＩＤとデータベース４０において紐付けられている情報を、そのＲＦＩＤタグからタグＩＤを読み取った資機材の状態又は状況に合わせて更新できる。
【0084】
また、本実施形態に係る管理システム１では、ＲＦＩＤタグから読み取ったＩＤと紐付けられた情報をデータベース４０から取得して、情報処理端末１２に表示できる。例えば情報処理端末１２を操作する作業者はＲＦＩＤリーダ１４を利用して、情報を確認したい資機材に貼付されたＲＦＩＤタグの読み取りを行うことにより、そのＲＦＩＤタグが貼付されている資機材に関する情報を情報処理端末１２に表示させて閲覧できる。
【0085】
図６に示した本実施形態に係る管理システム１のそれぞれの作業工程では、例えば図１１に示すような作業が行われる。図１１は本実施形態に係る管理システムのそれぞれの作業工程で行われる作業例を示した一例の図である。
【0086】
作業所の計画フェーズでは、データベース作成、ユニット計画、アソート計画、及び作業所納期計画の作業が行われる。データベース作成の作業は、作業所の計画フェーズを行う作業者が、作業所で扱う資機材に関する情報をデータベース４０に入力する作業である。ユニット計画の作業は、作業所の計画フェーズを行う作業者が、ユニット化の要望をユニット要望としてデータベース４０に入力する作業である。
【0087】
アソート計画の作業は、作業所の計画フェーズを行う作業者が、アソート化の要望をアソート要望としてデータベース４０に入力する作業である。作業所納期計画の作業は、資機材、ユニット、及びアソートの作業所への希望納期を、作業所の計画フェーズを行う作業者が、データベース４０に入力する作業である。
【0088】
拠点の計画フェーズでは、ユニット情報登録、アソート情報登録、ヤード計画、拠点納期計画、及びＲＦＩＤ割付の作業が拠点の計画フェーズを行う作業者により行われる。
【0089】
ユニット情報登録の作業は、拠点の計画フェーズを行う作業者が作業所の計画フェーズでデータベース４０に入力したユニット計画及び作業所納期計画などの情報から、拠点でのユニット化の期間を想定し、ユニット化に必要な資機材、仕分日、及び出荷日などのユニット情報をデータベース４０に登録する作業である。
【0090】
アソート情報登録の作業は、拠点の計画フェーズを行う作業者が作業所の計画フェーズでデータベース４０に入力したアソート計画及び作業所納期計画などの情報から、拠点でのアソート化の期間を想定し、アソート化に必要な資機材、仕分日、及び出荷日などのアソート情報をデータベース４０に登録する作業である。
【0091】
ヤード計画の作業は、拠点の計画フェーズを行う作業者がユニット計画及びアソート計画などの情報から、必要となるヤードサイズ及び置き場を計画し、ヤード情報及び作業日時をヤード計画としてデータベース４０に登録する作業である。
【0092】
また、拠点納期計画の作業は拠点の計画フェーズを行う作業者が作業所納期計画及びヤード計画から、資機材の拠点への希望納期を決定し、データベース４０に登録する作業である。ＲＦＩＤ割付の作業は、拠点の計画フェーズを行う作業者がＲＦＩＤタグによる管理を行う資機材、ユニット、及びアソートを選択し、ユニークＩＤを割り振り、データベース４０に登録する作業である。
【0093】
サプライヤの生産管理フェーズでは、受注管理、生産管理、及び出荷管理の作業がサプライヤの生産管理フェーズを行う作業者により行われる。
【0094】
受注管理の作業は、サプライヤの生産管理フェーズを行う作業者が資機材の拠点への希望納期を確認し、資機材の生産を計画検討し、回答納期をデータベース４０に登録する作業である。生産管理の作業は、サプライヤの生産管理フェーズを行う作業者が、データベース４０に登録した回答納期に合わせた資機材の生産を実施する作業である。
【0095】
生産完了後、サプライヤの生産管理フェーズを行う作業者は生産完了した資機材のユニークＩＤをデータベース４０から読み出し、ＲＦＩＤプリンタ１６を利用し、ユニークＩＤを記録したＲＦＩＤタグを発行する。サプライヤの生産管理フェーズを行う作業者は、生産完了した資機材に、発行したＲＦＩＤタグを貼付する。
【0096】
出荷管理の作業はサプライヤの生産管理フェーズを行う作業者が、データベース４０に登録した回答納期に合わせた資機材の出荷を実施する作業である。資機材の出荷時、サプライヤの生産管理フェーズを行う作業者は、出荷する資機材のＲＦＩＤタグを読み取り、サーバ装置１０のデータベース４０に記憶されている資機材に関する情報のステータスを「拠点への出荷完了」に変更する。
【0097】
また、拠点の加工管理フェーズでは、納品管理、ユニット製作管理、アソート製作管理、資機材管理、及び出荷管理が拠点の加工管理フェーズを行う作業者により行われる。
【0098】
納品管理の作業は、拠点の加工管理フェーズを行う作業者がサプライヤからの資機材の納品を受け入れ、管理、及び仕分けを行い、データベース４０に登録する作業である。拠点の加工管理フェーズを行う作業者は、サプライヤから納品された資機材のＲＦＩＤタグを読み取り、サーバ装置１０のデータベース４０に記憶されている資機材に関する情報のステータスを「サプライヤからの納品完了」に変更する。また、拠点の加工管理フェーズを行う作業者は、データベース４０からヤード情報などを読み出し、納品された資機材の仕分けを行う。
【0099】
ユニット製作管理の作業は、拠点の加工管理フェーズを行う作業者が、データベース４０から読み出したユニット化に必要な資機材、仕分日、及び出荷日などのユニット情報に基づき、ユニット製作を行う作業である。拠点の加工管理フェーズを行う作業者はＲＦＩＤタグの読み取りにより、ユニット化に必要な資機材の集積を行う。また、拠点の加工管理フェーズを行う作業者は、集積した資機材をユニット化する。
【0100】
ユニット化後、拠点の加工管理フェーズを行う作業者は、ユニット化したユニットのユニークＩＤをデータベース４０から読み出し、ＲＦＩＤプリンタ１６を利用し、ユニークＩＤを記録したＲＦＩＤタグを発行する。拠点の加工管理フェーズを行う作業者は、発行したＲＦＩＤタグをユニットに貼付する。また、拠点の加工管理フェーズを行う作業者はユニットに貼付したＲＦＩＤタグを読み取り、サーバ装置１０のデータベース４０に記憶されているユニットに関する情報のステータスを「ユニット化完了」に変更する。
【0101】
アソート製作管理の作業は、拠点の加工管理フェーズを行う作業者が、データベース４０から読み出したアソート化に必要な資機材、仕分日、及び出荷日などのアソート情報に基づき、アソート化を行う作業である。拠点の加工管理フェーズを行う作業者はＲＦＩＤタグの読み取りにより、アソート化に必要な資機材の集積を行う。また、拠点の加工管理フェーズを行う作業者は、集積した資機材をアソート化する。
【0102】
アソート化後、拠点の加工管理フェーズを行う作業者は、アソート化したアソートのユニークＩＤをデータベース４０から読み出し、ＲＦＩＤプリンタ１６を利用し、ユニークＩＤを記録したＲＦＩＤタグを発行する。拠点の加工管理フェーズを行う作業者は、発行したＲＦＩＤタグをアソートに貼付する。また、拠点の加工管理フェーズを行う作業者はアソートに貼付したＲＦＩＤタグを読み取り、サーバ装置１０のデータベース４０に記憶されているアソートに関する情報のステータスを「アソート化完了」に変更する。
【0103】
資機材管理の作業は、拠点の加工管理フェーズを行う作業者が、在庫品の数量をＲＦＩＤタグにより更新し、在庫管理を見える化する作業である。図１２は資機材管理の作業の一例について説明する図である。
【0104】
図１２に示すように、同じ資機材１０００の在庫品は固定の置き場に集合単位で一つのＲＦＩＤタグ１０１０により数量管理される。例えば拠点の加工管理フェーズを行う作業者はデータベース４０から読み出したユニット情報、アソート情報、ヤード情報、及び作業日時などの情報に基づき、必要な資機材１０００を必要な場所に仕分け・集積する。
【0105】
例えば拠点の加工管理フェーズを行う作業者は、必要な場所に仕分け・集積した資機材１０００、ユニット、アソートのＲＦＩＤタグを読み取り、サーバ装置１０のデータベース４０に記憶されている資機材１０００、ユニット、及びアソートに関する情報の保管場所であるロケーションを更新する。
【0106】
出荷管理の作業は、拠点の加工管理フェーズを行う作業者が、サーバ装置１０のデータベース４０に記憶されている出荷日に基づいて資機材、ユニット、及びアソートの出荷を行う作業である。拠点の加工管理フェーズを行う作業者は、出荷する資機材、ユニット、及びアソートのＲＦＩＤタグを読み取り、サーバ装置１０のデータベース４０に記憶されている資機材、ユニット、及びアソートに関する情報のステータスを例えば「作業所への出荷完了」に変更する。
【0107】
また、作業所の施工管理フェーズでは、納品管理、資機材管理、施工実施管理、及び試運転実施管理が、作業所の施工管理フェーズを行う作業者により行われる。
【0108】
納品管理の作業は、作業所の施工管理フェーズを行う作業者が拠点から納品された資機材、ユニット、及びアソートを受け入れ、データベース４０に登録する作業である。作業所の施工管理フェーズを行う作業者は、納品された資機材、ユニット、及びアソートのＲＦＩＤタグを読み取り、サーバ装置１０のデータベース４０に記憶されている資機材、ユニット、及びアソートに関する情報のステータスを「拠点からの納品完了」に変更する。
【0109】
資機材管理の作業は、作業所の施工管理フェーズを行う作業者が、拠点から納品された資機材１０００、ユニット１００２、及びアソート１００６を管理する作業である。図１３は資機材管理の作業の一例について説明する図である。
【0110】
図１３に示すように、作業所の施工管理フェーズを行う作業者は、納品された資機材１０００、ユニット１００２、及びアソート１００６に貼付されたＲＦＩＤタグ１０１０をＲＦＩＤリーダ１４で読み取ることで、サーバ装置１０のデータベース４０に記憶されている資機材情報、ユニット情報、及びアソート情報などの情報を情報処理端末１２に表示させることができる。作業所の施工管理フェーズを行う作業者は、情報処理端末１２に表示させた資機材情報、ユニット情報、及びアソート情報などの情報に基づき、納品された資機材１０００、ユニット１００２、及びアソート１００６を資機材置き場などの仮置き場又は使用場所へ移動する。
【0111】
また、作業所の施工管理フェーズを行う作業者は、資機材置き場などの仮置き場又は使用場所へ移動した資機材１０００、ユニット１００２、及びアソート１００６のＲＦＩＤタグを読み取り、サーバ装置１０のデータベース４０に記憶されている資機材１０００、ユニット、及びアソートに関する情報の保管場所であるロケーションを更新する。
【0112】
さらに、作業所の施工管理フェーズを行う作業者は、納品された、又は資機材置き場などの仮置き場に置かれている資機材１０００、ユニット１００２、及びアソート１００６のＲＦＩＤタグを読み取り、目的の資機材１０００、ユニット１００２、及びアソート１００６を見つけることもできる。
【0113】
施工実施管理の作業は、作業所の施工管理フェーズを行う作業者が、使用場所で資機材１０００、ユニット１００２、及びアソート１００６を用いて行う建築設備の施工を管理する作業である。図１４は施工実施管理の作業の一例について説明する図である。
【0114】
例えば作業所の施工管理フェーズを行う作業者は、ＲＦＩＤリーダ１４を利用し、資機材１０００、ユニット１００２、及びアソート１００６に貼付されているＲＦＩＤタグを読み取ることにより、サーバ装置１０のデータベース４０に記憶されている建築設備の施工に関する情報を情報処理端末１２に表示させることができる。
【0115】
作業所の施工管理フェーズを行う作業者は、情報処理端末１２に表示させた建築設備の施工に関する情報を閲覧しながら、例えば建築設備の吊込、配管試験、結線、電源送りなどの項目の施工を行うことができる。作業所の施工管理フェーズを行う作業者は、建築設備の資機材１０００又はユニット１００２のＲＦＩＤタグをＲＦＩＤリーダ１４で読み取ることで、例えば建築設備の吊込、配管試験、結線、電源送りなどの項目の施工状況を未施工から完了に更新するなど、サーバ装置１０のデータベース４０に記憶されている建築設備の施工状況を一括管理できる。図１５は試運転実施管理の作業の一例について説明する図である。
【0116】
試運転管理の作業は、作業所の施工管理フェーズを行う作業者が行う、施工の完了した建築設備の試験状況、試運転状況を管理する作業である。作業所の施工管理フェーズを行う作業者は、ＲＦＩＤリーダ１４を利用し、施工の完了した建築設備の資機材１０００又はユニット１００２に貼付されているＲＦＩＤタグを読み取ることにより、サーバ装置１０のデータベース４０に記憶されている建築設備の試験状況及び試運転状況の情報を読み取り、建築設備の試験状況及び試運転状況の情報を情報処理端末１２に表示させ、確認することができる。また、作業所の施工管理フェーズを行う作業者は、ＲＦＩＤリーダ１４を利用し、サーバ装置１０のデータベース４０に記憶されている建築設備の試験状況及び試運転状況の情報を更新できる。
【0117】
また、竣工建築物の運用管理フェーズでは、運用記録管理、及び更新記録管理が、竣工建築物の運用管理フェーズを行う作業者により行われる。
【0118】
運用管理フェーズの作業は、竣工建築物の運用管理フェーズを行う作業者が、メンテナンス履歴等の建築設備の運用記録、更新履歴等の建築設備の更新記録を管理する。竣工建築物の運用管理フェーズを行う作業者は、資機材又はユニットに貼付されていたＲＦＩＤタグから読み取り可能なタグＩＤを利用して、竣工建築物の建築設備の運用記録及び更新記録の管理を行う。
【0119】
更に、アソート製作管理の作業について、図１６を用いて説明する。図１６はアソート製作管理の作業手順を示した一例のフローチャートである。ステップＳ３０において、拠点の加工管理フェーズを行う作業者は、アソートリストの出力を行う。アソートリストの出力は情報処理端末１２ｂの表示により行ってもよいし、紙への印刷により行ってもよい。
【0120】
アソートリストは、データベース４０から読み出したアソート化に必要な資機材、仕分日、及び出荷日などのアソート情報が含まれる。アソートリストは、例えば図１７に示すように登録されているアソートパターンの情報が含まれていてもよい。
【0121】
図１７はアソートパターンの一例の説明図である。例えばアソートパターンは作業所ごとに登録できる。それぞれのアソートパターンには、アソートを構成する資機材の種類及び数が登録されている。
【0122】
ステップＳ３２において、拠点の加工管理フェーズを行う作業者は、アソートリストに基づき、アソート用の資機材をピッキングし、例えばアソートヤードへアソート用の資機材を集積する作業を行う。ステップＳ３４において、拠点の加工管理フェーズを行う作業者は、アソートヤードに集積した資機材を、例えば台車に積載することで、集積した資機材をアソート化する。
【0123】
ステップＳ３６において、拠点の加工管理フェーズを行う作業者は、アソート化したアソートのユニークＩＤをデータベース４０から読み出し、ユニークＩＤを記録したＲＦＩＤタグを、ＲＦＩＤプリンタ１６を利用して発行する。拠点の加工管理フェーズを行う作業者は、発行したＲＦＩＤタグをアソートに貼付する。
【0124】
なお、アソート用の資機材を積載する台車には、予めＲＦＩＤタグが貼付されている場合がある。この場合は、台車に貼付されているＲＦＩＤタグに記録されている内容を更新するようにしてもよい。
【0125】
ステップＳ３８において、拠点の加工管理フェーズを行う作業者はアソートに貼付したＲＦＩＤタグを読み取り、サーバ装置１０のデータベース４０に記憶されているアソートに関する情報のステータスを「アソート化完了」に変更する。なお、アソート化の完了後はアソートのロケーション管理が行われる。
【0126】
更に、ユニット製作管理の作業について、図１８を用いて説明する。図１８はユニット製作管理の作業手順を示した一例のフローチャートである。ステップＳ５０において、拠点の加工管理フェーズを行う作業者は、ユニットリストの出力を行う。なお、ユニットリストの出力は情報処理端末１２ｂの表示により行ってもよいし、紙への印刷により行ってもよい。
【0127】
ユニットリストは、データベース４０から読み出したユニット化に必要な資機材、仕分日、及び出荷日などのユニット情報が含まれる。ユニットリストは例えば図１９に示すように登録されているユニットパターンの情報が含まれていてもよい。図１９はユニットパターンの一例の説明図である。ユニットパターンには、ユニットを構成する資機材の種類及び数が登録されている。
【0128】
ステップＳ５２において、拠点の加工管理フェーズを行う作業者は、ユニットリストに基づき、ユニット用の資機材をピッキングし、例えばユニットヤードへユニット用の資機材を集積する作業を行う。ステップＳ５４において、拠点の加工管理フェーズを行う作業者は、ユニットヤードに集積したユニット用の資機材を、ユニット化する。
【0129】
ステップＳ５６において、拠点の加工管理フェーズを行う作業者は、ユニット化したユニットのユニークＩＤをデータベース４０から読み出し、ユニークＩＤを記録したＲＦＩＤタグを、ＲＦＩＤプリンタ１６を利用して発行する。拠点の加工管理フェーズを行う作業者は、発行したＲＦＩＤタグをユニットに貼付する。
【0130】
ステップＳ５８において、拠点の加工管理フェーズを行う作業者はユニットに貼付したＲＦＩＤタグを読み取り、サーバ装置１０のデータベース４０に記憶されているユニットに関する情報のステータスを「ユニット化完了」に変更する。なお、ユニット化の完了後はユニットのロケーション管理が行われる。
【0131】
なお、拠点で行う作業は、例えば図２０に示すように、他の拠点に振り分けることができる。図２０は、複数の拠点における作業の振り分けについて説明する図である。例えば図２０（Ａ）は、一の拠点が作業所に対して窓口拠点及び作業拠点として機能する様子を示している。
【0132】
図２０（Ｂ）は、複数の拠点が作業所に対して窓口拠点又は作業拠点として機能する様子を示している。図２０（Ｂ）では、窓口拠点が作業を作業拠点に振り分けた後、作業所と作業拠点との間で納期管理、出荷、及び受入などが行われる。図２０（Ｃ）は、作業所と作業拠点との間を窓口拠点が中継する様子を示している。図２０（Ｃ）では、窓口拠点が作業を作業拠点に振り分けた後であっても、窓口拠点を中継して納期管理、出荷、及び受入などが行われる。
【0133】
拠点では、例えば図２１に示すようにロケーションが管理されている。図２１は拠点におけるロケーション管理の一例の説明図である。拠点のロケーションは、例えば図２１に示したように、大分類マスタ、小分類マスタ、ヤードマスタ、及び区分マスタにより管理されている。大分類マスタは、ヤードがあるエリア、区画などの名称が登録される。小分類マスタは、ヤードがあるエリア、区画などの大分類を細分化した小分類の名称が登録される。ヤードマスタは、加工ヤードやストックヤードなどに区分され、ヤードの名称が登録される。区分マスタは、保管、製作、出荷待機、入庫待機などのヤードの役割を示す情報が登録される。図２１に示すように拠点のロケーションは、大分類マスタ、小分類マスタ、ヤードマスタ、及び区分マスタを対応付けて管理している。
【0134】
作業所では、例えば図２２に示すようにロケーションが管理されている。図２２は作業所におけるロケーション管理の一例の説明図である。作業所のロケーションは、例えば図２２に示したように、エリアマスタ、フロアマスタ、工区マスタ、及び部屋マスタにより管理されている。エリアマスタはエリアや棟などの名称が登録される。フロアマスタはフロアの名称が登録される。工区マスタは工区の名称が登録される。また、部屋マスタは部屋の名称が登録される。図２２に示すように作業所のロケーションは、エリアマスタ、フロアマスタ、工区マスタ、及び部屋マスタを対応付けて管理している。
【0135】
図２３は作業所のロケーション管理の一例のイメージ図である。作業所では、拠点から納品された資機材、ユニット、及びアソートを受け入れが完了すると、作業所の施工管理フェーズを行う作業者は、納品された資機材、ユニット、及びアソートに貼付されたＲＦＩＤタグをＲＦＩＤリーダ１４で読み取り、納品された資機材、ユニット、及びアソートの仮置き場又は使用場所などのロケーションを確認する。作業所の施工管理フェーズを行う作業者は、確認したロケーションに資機材、ユニット、及びアソートを移動する。
【0136】
また、作業所の施工管理フェーズを行う作業者は、確認したロケーションに資機材、ユニット、及びアソートを移動し、資機材、ユニット、及びアソートのＲＦＩＤタグを読み取り、移動した資機材、ユニット、及びアソートのロケーションを登録する。このような作業によりサーバ装置１０のデータベース４０に記憶されている資機材、ユニット、及びアソートのロケーションは更新される。
【0137】
図２４は作業所のＲＦＩＤリーダの一例の画面イメージ図である。図２４に示した画面イメージ図では、画面上部に作業所のロケーション管理情報を入力する。ＲＦＩＤリーダ１４で読み取った資機材、ユニット、及びアソートの番号や名称などは画面下部に資機材管理情報として表示される。例えば図２４の画面イメージ図では、ＲＦＩＤリーダ１４で読み取ったユニットのユニット番号や名称が資機材管理情報として画面下部に表示されている。
【0138】
作業所の施工管理フェーズを行う作業者は、操作部に設けられた登録ボタン２００２を押下する操作を行うことで、画面下部に表示されている資機材、ユニット、及びアソートのロケーション管理情報を画面上部に入力された作業所のロケーション管理情報に更新できる。例えば図２４の画面イメージ図では、作業所の施工管理フェーズを行う作業者が登録ボタン２００２を押下する操作を行うことで、画面下部に表示されているユニットＡ及びＢのロケーション管理情報を「北棟３ＦＡ区３０１２」に更新できる。
【0139】
図２５は作業所の施工管理の一例のイメージ図である。作業所では、拠点から納品された資機材、ユニット、及びアソートの使用場所への移動が完了すると、機器施工、資機材使用、ユニット施工、及びアソート使用が行われる。例えば施工された機器、使用された部材などは、ＲＦＩＤリーダ１４でＲＦＩＤタグを読み取られることで、データベース４０に施工完了が登録される。施工されたユニットはＲＦＩＤリーダ１４でユニットのＲＦＩＤタグを読み取られることで、データベース４０に施工完了が登録される。使用されたアソートは、ＲＦＩＤリーダ１４でアソートのＲＦＩＤタグを読み取られることで、データベース４０に施工完了が登録される。
【0140】
なお、上記の実施形態ではＲＦＩＤタグを一例としたが、識別情報が読み取り可能に記憶された識別部材であれば、ＲＦＩＤタグ以外であってもよい。また、上記の実施形態ではＲＦＩＤタグを一例としたが、二次元コードに置き換えてもよいし、ＲＦＩＤタグと二次元コードとを併用してもよい。
【0141】
上記では、作業者がＲＦＩＤリーダ１４を操作し、資機材、ユニット、及びアソートのＲＦＩＤタグを明示的に読み取る作業により、サーバ装置１０のデータベース４０に記憶されている資機材、ユニット、及びアソートのロケーションを更新し、ロケーション管理を行っていた。資機材、ユニット、及びアソートのロケーション管理は、上記の方法に限定されるものではない。
【0142】
例えば資機材、ユニット、及びアソートのロケーション管理は、作業者の業務に付随して発生する移動を利用し、以下のように行ってもよい。作業者は、常時稼働する（常時稼働状態の）ＲＦＩＤリーダ１４を携帯する。また、サプライヤ、拠点、及び作業所などのロケーション管理を行う場所にロケーションタグを設置する。ロケーションタグに記録された識別情報は、そのロケーションタグが設置されているロケーションを示す情報である。
【0143】
作業者が携帯するＲＦＩＤリーダ１４は、作業者の移動により、作業者の周囲にある資機材、ユニット、及びアソートのＲＦＩＤタグと、ロケーションタグとを、作業者に意識させることなく読み取る。サーバ装置１０は、作業者が携帯するＲＦＩＤリーダ１４が読み取った資機材、ユニット、及びアソートのＲＦＩＤタグと、ロケーションタグとに基づいて、資機材、ユニット、及びアソートのロケーションを更新できる。
【0144】
なお、サーバ装置１０は作業者が携帯するＲＦＩＤリーダ１４が読み取るロケーションタグについて、最後に読み取ったロケーションタグを採用する。サーバ装置１０は作業者が携帯するＲＦＩＤリーダ１４が最後にロケーションタグを読み取ってから所定時間が経過すると、資機材、ユニット、及びアソートのロケーションを更新しないような仕様としてもよい。
【0145】
本実施形態に係る管理システム１は、情報処理端末１２に例えば図２６のトップ画面３０００を表示させる。図２６はトップ画面の一例のイメージ図である。トップ画面３０００はログインした作業者に応じた内容が表示される。図２６のトップ画面３０００は通知メッセージ表示欄３００２及び未送信通知メール表示欄３００４を含む。
【0146】
通知メッセージ表示欄３００２は、所定の条件に合致しているデータがサーバ装置１０のデータベース４０に記憶されている場合に、そのデータに対応した通知メッセージが表示される。
【0147】
所定の条件に合致しているデータとは、例えば現在の日付が発注期限に近く、発注確定済みになっていない資機材、ユニット、又はアソートのデータである。また、所定の条件に合致しているデータとは、例えば現在の日付が納品予定日であり、受領済みになっていない資機材、ユニット、又はアソートのデータである。サーバ装置１０の表示制御部３６は所定の条件に合致しているデータがデータベース４０に記憶されている場合に、そのデータに対応した通知メッセージを通知メッセージ表示欄３００２に表示する。
【0148】
なお、図２６の通知メッセージ表示欄３００２は、通知メッセージごとに、画面移動ボタンが設けられている。作業者は画面移動ボタンを押下する操作を行うことで、その通知メッセージに応じた画面を表示させることができる。
【0149】
未送信通知メール表示欄３００４は、未送信の通知メールが表示される。通知メールは例えばサーバ装置１０のデータベース４０に記憶されているデータの更新内容を作業者に通知する為に利用される。サーバ装置１０のデータベース４０に記憶されているデータの更新内容は、例えば希望納品日の登録、発注の解除などである。
【0150】
未送信通知メール表示欄３００４に表示されている未送信の通知メールは、所定の時間ごとに送信される。なお、未送信の通知メールが送信されるタイミングは、データベース４０に記憶されているデータの種類ごとに設定してもよい。また、所定の時間ごとに送信される未送信の通知メールは送信先ごとに１つの通知メールにまとめて送信するようにしてもよい。サーバ装置１０の表示制御部３６は未送信の通知メールがある場合に、その通知メールの情報を未送信通知メール表示欄３００４に表示する。
【0151】
なお、図２６の未送信通知メール表示欄３００４には、チェックボックスにより選択した未送信の通知メールをすぐに送信する指示を作業者から受け付ける「すぐに送信」ボタン３００６が設けられている。作業者は「すぐに送信」ボタン３００６を押下する操作を行うことで、チェックボックスにより選択した未送信の通知メールをすぐに送信することができる。
【0152】
また、本実施形態に係る管理システム１は、仮設材を管理する機能を設けるようにしてもよい。仮設材とは、作業所で使用する台車、照明、又は足場などである。仮設材はレンタル会社から借りたものであってもよい。管理システム１は、情報処理端末１２に例えば図２７の仮設材管理画面３１００を表示させる。
【0153】
図２７は仮設材管理画面の一例のイメージ図である。仮設材管理画面３１００は、仮設材一覧表示欄３１０２を含む。仮設材一覧表示欄３１０２は、管理されている仮設材が一覧表示されている。なお、仮設材一覧表示欄３１０２に表示する仮設材は、検索欄３１０４に設定した検索条件に従って絞り込むことができる。
【0154】
仮設材一覧表示欄３１０２は、仮設材の貸出及び使用者などの使用状況を管理する為の項目の一例として、管理番号、中分類、小分類１、小分類２、仮設材名、管理現場、使用現場、ロケーション、貸出先、使用会社、及び使用者を表示している。なお、中分類、小分類１、及び小分類２は、仮設材を分類する情報の一例である。
【0155】
管理番号は、仮設材を識別する識別情報の一例である。管理現場は、仮設材を管理する現場の識別情報の一例である。使用現場は、仮設材を使用する現場の識別情報の一例である。ロケーションは仮設材のある場所の識別情報の一例である。貸出先は、仮設材の貸出先の識別情報の一例である。使用会社は仮設材の使用会社の識別情報の一例である。使用者は仮設材の使用者の識別情報の一例である。
【0156】
また、図２７の仮設材管理画面３１００は、操作ボタン３１０６を含む。操作ボタン３１０６に含まれる「使用現場・ロケーション登録」ボタンを押下する操作により、作業者は仮設材の使用現場及びロケーションを登録する画面を表示させ、仮設材の使用現場及びロケーションを登録できる。サーバ装置１０のデータベース４０に記憶されている仮設材のデータは、作業者に登録された仮設材の使用現場及びロケーションの情報に従い、更新される。
【0157】
操作ボタン３１０６に含まれる「貸出／返却登録」ボタンを押下する操作により、作業者は仮設材を貸し出す貸出先（協力会社など）又は貸し出していた仮設材の返却を登録する画面を表示させ、仮設材の貸出先又は返却を登録できる。データベース４０に記憶されている仮設材のデータは、作業者に登録された仮設材の貸出先又は返却の情報に従い、更新される。
【0158】
操作ボタン３１０６に含まれる「使用者登録」ボタンを押下する操作により、作業者は仮設材の使用者を登録する画面を表示させ、仮設材の使用者を登録できる。データベース４０に記憶されている仮設材のデータは、作業者に登録された仮設材の使用者の情報に従い、更新される。
【0159】
操作ボタン３１０６に含まれる「集計表示」ボタンを押下する操作により、作業者は管理現場、使用現場、中分類、及び仮設材名で分類した仮設材の数量を集計し、例えば図２８の集計表示画面３２００を表示できる。図２８は、集計表示画面の一例のイメージ図である。図２８の集計表示画面３２００は、管理現場、使用現場、中分類、及び仮設材名で分類した仮設材の集計結果一覧表示欄３２０２を含む。
【0160】
集計結果一覧表示欄３２０２は、管理現場、使用現場、中分類、及び仮設材名で分類した仮設材ごとに、貸し出している数量、返却済数量、及び合計数量を表示している。集計結果一覧表示欄３２０２は、検索欄３２０４に設定した検索条件に従って絞り込むことができる。
【0161】
また、操作ボタン３１０６に含まれる「レンタル会社へ返却」ボタンを押下する操作により、作業者はレンタル会社から借りた仮設材の返却処理を行う画面を表示させ、仮設材の返却処理を行うことができる。なお、作業者はレンタル会社に返却した仮設材の登録を行う画面を表示させ、仮設材の返却を登録してもよい。データベース４０に記憶されている仮設材のデータは、仮設材のレンタル会社への返却の情報に従い、更新される。
【0162】
また、本実施形態に係る管理システム１は、資機材又はユニットの返品などの例外を管理する機能を設けるようにしてもよい。作業者は、例外の対象と、例外の種類及び状況とを登録できる。
【0163】
本実施形態では、例外の対象を、単品の資機材、アソートの資機材、ユニットに分けて管理する。単品の資機材の場合、例外の種類は、例えば返品のみ、返品し再納品、廃棄し再発注、廃棄のみ、その他、保留など、である。また、アソートの場合、例外の種類は例えば廃棄し再発注、廃棄のみ、その他、保留など、である。
【0164】
例外の種類が返品のみの場合の状況は、例えば返品待機、返品発送済、サプライヤ受領済などである。また、例外の種類が返品し再納品の場合の状況は、例えば返品待機、返品発送済、サプライヤ受領済・再納品待ち、再納品物受領済など、である。例外の種類が廃棄し再発注、又は廃棄のみの場合の状況は、例えば廃棄済みなどである。例外の種類がその他、又は保留の場合の状況は、対処中または対処済みである。
【0165】
ユニットの場合、例外の種類は、例えば返品し再納品、その他、保留などである。例外の種類が返品し再納品の場合の状況は、例えば返品待機、返品発送済、サプライヤ受領済・再納品待ち、再納品物受領済など、である。例外の種類がその他、又は保留の場合の状況は、対処中または対処済みである。
【0166】
＜第２の実施形態＞
本実施形態に係る管理システム１は、廃材の排出量及び二酸化炭素（ＣＯ２）の排出量を後述のように管理する。廃材とは、作業所において排出される廃棄物である。廃棄物は拠点において排出される廃棄物を含んでいてもよい。廃材は施工管理フェーズにおいて排出される廃棄物の他、現場の解体時において排出される廃棄物を含んでいてもよい。
本実施形態に係る管理システム１は、廃材の排出量及び二酸化炭素（ＣＯ２）の排出量を後述のように管理する。廃材とは、作業所において排出される廃棄物である。廃棄物は拠点において排出される廃棄物を含んでいてもよい。廃材は施工管理フェーズにおいて排出される廃棄物の他、現場の解体時において排出される廃棄物を含んでいてもよい。
【0167】
また、ＣＯ２の排出量は資機材に関連するＣＯ２の排出量である。例えばＣＯ２の排出量は、作業所において利用される資機材の生産時、搬送時、加工時、施工時、及び廃棄時に排出されるＣＯ２を含んでいてもよい。
【0168】
なお、第２の実施形態は一部を除いて第１の実施形態と同一であるため、同一部分について適宜説明を省略する。
【0169】
【0170】
サーバ装置１０はプログラムを実行することにより、資機材情報入力部３０、資機材情報更新部３２、ユニークＩＤ管理部３４、表示制御部３６、データベース管理部３８、廃材排出量管理部４２、及びＣＯ２排出量管理部４４を実現している。図２９のサーバ装置１０は、図４のサーバ装置１０の構成に、廃材排出量管理部４２及びＣＯ２排出量管理部４４が追加された構成である。
【0171】
資機材情報入力部３０は、作業者が操作する情報処理端末１２から、資機材計画で選択された資機材の情報、ユニット化の情報、アソート化の情報、拠点のヤード使用計画の情報などの建築設備の資機材に関する情報の入力を受け付ける。資機材情報入力部３０は建築設備の資機材に関する情報をデータベース４０に記憶させるようにデータベース管理部３８に要求する。なお、建築設備の資機材に関する情報には、後述の廃材排出量及びＣＯ２排出量の情報が含まれる。資機材情報更新部３２及びユニークＩＤ管理部３４は第１の実施形態と同様である。
【0172】
表示制御部３６は、作業工程において、作業者が操作する情報処理端末１２に表示させる内容を制御する。例えば表示制御部３６は第１の実施形態の処理に加えて、廃材の排出量及びＣＯ２の排出量を表示する処理を行う。
【0173】
廃材排出量管理部４２は、データベース４０から読み出した廃材の排出量に関する情報に基づき、作業所毎の廃材の排出量を集計する。表示制御部３６は、作業所毎の廃材の排出量を作業者が操作する情報処理端末１２に表示させる。
【0174】
ＣＯ２排出量管理部４４は、データベース４０から読み出したＣＯ２の排出量に関する情報に基づき、作業所毎のＣＯ２の排出量を集計する。表示制御部３６は、作業所毎のＣＯ２の排出量を作業者が操作する情報処理端末１２に表示させる。
【0175】
表示制御部３６は、例えば作業所ごとの廃材の排出量及びＣＯ２の排出量の少なくとも一方を作業者が操作する情報処理端末１２に表示させる。また、表示制御部３６は作業所の施工業者ごとの廃材の排出量及びＣＯ２の排出量の少なくとも一方を作業者が操作する情報処理端末１２に表示させる。
【0176】
データベース管理部３８は、データベース４０の情報を管理する。例えばデータベース管理部３８は資機材情報入力部３０からの要求に基づき、作業者が操作する情報処理端末１２から入力された建築設備の資機材に関する情報をデータベース４０に記憶する処理を行う。
【0177】
データベース４０は、例えば図３０のデータ項目を有する資機材マスタに、廃材の排出量及びＣＯ２の排出量に関する情報を記憶している。図３０は廃材の排出量及びＣＯ２の排出量に関する情報を記憶している資機材マスタの一例について説明する図である。
【0178】
図３０の資機材マスタは、大分類、中分類、小分類１、小分類２、正式資機材名、資機材名、品番／型番、寸法、廃材排出量、及びＣＯ２排出量を含むデータ構成である。大分類、中分類、小分類１、小分類２、正式資機材名、資機材名、及び品番／型番は、資機材の識別情報の一例であって、資機材の検索などに利用できる。
【0179】
図３０の資機材マスタの廃材排出量及びＣＯ２排出量は、本実施形態に係る管理システム１で資機材を管理する拠点及び作業所において排出される廃材及びＣＯ２の概算が表現できるものであればよく、必ずしも正確でなくてもよい。
【0180】
廃材排出量は、資機材に対応付けて記憶された廃材の排出量である。廃材排出量は、資機材自体から排出される廃材の排出量と、資機材の搬送時に排出される廃材（例えば梱包材など）の排出量とを含んでいてもよい。なお、梱包材はリターナブル材であるか否かを区別して記憶しておいてもよい。リターナブル材は、例えば廃材の排出量を「０」として扱ってもよい。
【0181】
資機材自体から排出される廃材の排出量と、資機材の搬送時に排出される廃材の排出量とは、区別して記憶されていても区別されずに記憶されていてもよい。また、廃材排出量は廃材の種類別（プラスチック、紙、金属など）ごとに区別して記憶されていても区別されずに記憶されていてもよい。例えば配管素材など作業所で切断する資機材の廃材の排出量は、施工時の平均的な廃材の排出量を記憶しておいてもよい。また、資機材の廃材の排出量には、加工時又は施工時により排出される端材（破材）及び削りカスが含まれていてもよい。
【0182】
ＣＯ２排出量は、資機材に対応付けて記憶されたＣＯ２の排出量である。ＣＯ２排出量には、作業所において利用される資機材ごとの生産時、搬送時、加工時、施工時、及び廃棄時に排出されるＣＯ２が含まれていてもよい。例えば生産時のＣＯ２排出量は、資機材を構成する構成材料の生産時に排出されるＣＯ２の排出量が含まれている。搬送時のＣＯ２排出量は、資機材の搬送距離に基づいて算出したＣＯ２の排出量であってもよいし、資機材の搬送距離と搬送手段（例えば４ｔトラックなど）に基づいて算出したＣＯ２の排出量であってもよい。
【0183】
なお、ユニットの廃材及びＣＯ２の排出量は、構成材料毎でなく、ユニット単位で記憶されていてもよい。図３０の資機材マスタのデータ構成は一例である。本実施形態に係る管理システム１は、作業所の建物情報を含んだＢＩＭデータと連携することで、廃材排出量及びＣＯ２排出量を管理してもよい。例えば作業所の建物情報を含んだＢＩＭデータは図３０の資機材マスタの廃材排出量及びＣＯ２排出量に相当するデータ項目を管理していてもよい。
【0184】
作業所毎の廃材の排出量を集計する操作を作業者から受け付けた廃材排出量管理部４２は例えば図３１に示した手順で、作業所毎の廃材の排出量を集計する。図３１は作業所毎の廃材の排出量を集計する処理の一例のフローチャートである。
【0185】
ステップＳ１００において、廃材排出量管理部４２は作業所で扱う資機材の種類及び数量をデータベース４０から読み出す。ステップＳ１０２において、廃材排出量管理部４２は図３０の資機材マスタから、ステップＳ１００で読み出した資機材ごとの廃材排出量を取得する。
【0186】
ステップＳ１０４において、廃材排出量管理部４２はステップＳ１００で読み出した資機材の種類及び数量と、ステップＳ１０２で読み出した資機材ごとの廃材排出量と、を利用して、廃材の排出量（総量）を算出する。なお、ステップＳ１０４で算出した廃材の排出量は、施工業者別に算出してもよい。ステップＳ１０４で算出した廃材の排出量は産業廃棄物管理票（マニフェスト）の作成に利用してもよい。
【0187】
また、ステップＳ１０４で算出した廃材の排出量は、ゴミ箱などに集積された廃材の量と比較することで、集積されていない廃材の発見に利用できる。また、ステップＳ１０４で算出した廃材の排出量は、リターナブル材を利用した場合と利用しない場合とに分けて算出してもよい。さらに、ステップＳ１０４で算出した廃材の排出量は、リサイクル業者と情報共有してもよい。表示制御部３６は、ステップＳ１０４で算出された廃材の排出量（総量）を、作業者が操作する情報処理端末１２に表示させることができる。
【0188】
作業所毎のＣＯ２の排出量を集計する操作を作業者から受け付けたＣＯ２排出量管理部４４は例えば図３２に示した手順で、作業所毎のＣＯ２の排出量を集計する。図３２は作業所毎のＣＯ２の排出量を集計する処理の一例のフローチャートである。
【0189】
ステップＳ２００において、ＣＯ２排出量管理部４４は作業所で扱う資機材の種類及び数量をデータベース４０から読み出す。ステップＳ２０２において、ＣＯ２排出量管理部４４は図３０の資機材マスタから、ステップＳ２００で読み出した資機材ごとのＣＯ２排出量を取得する。
【0190】
ステップＳ２０４において、ＣＯ２排出量管理部４４はステップＳ２００で読み出した資機材の種類及び数量と、ステップＳ２０２で読み出した資機材ごとのＣＯ２排出量と、を利用して、ＣＯ２の排出量（総量）を算出する。なお、ステップＳ２０４で算出したＣＯ２の排出量は、施工業者別に算出してもよい。ステップＳ２０４で算出したＣＯ２の排出量は産業廃棄物管理票（マニフェスト）の作成に利用してもよい。
【0191】
また、ステップＳ２０４で算出したＣＯ２の排出量は、リターナブル材を利用した場合と利用しない場合とに分けて算出してもよい。表示制御部３６は、ステップＳ２０４で算出されたＣＯ２の排出量（総量）を、作業者が操作する情報処理端末１２に表示させることができる。
【0192】
本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
【符号の説明】
【0193】
１ 管理システム
１０ サーバ装置
１２、１２ａ～１２ｃ 情報処理端末
１４、１４ａ～１４ｃ ＲＦＩＤリーダ
１６、１６ａ～１６ｂ ＲＦＩＤプリンタ
１８ ネットワーク
３０ 資機材情報入力部
３２ 資機材情報更新部
３４ ユニークＩＤ管理部
３６ 表示制御部
３８ データベース管理部
４０ データベース
４２ 廃材排出量管理部４２
４４ ＣＯ２排出量管理部
５００ コンピュータ
５０１ 入力装置
５０２ 表示装置
５０３ 外部Ｉ／Ｆ
５０３ａ 記録媒体
５０４ ＲＡＭ
５０５ ＲＯＭ
５０６ ＣＰＵ
５０７ 通信Ｉ／Ｆ
５０８ ＨＤＤ
６０１ ＣＰＵ
６０２ ＲＯＭ
６０３ ＲＡＭ
６０４ ＥＥＰＲＯＭ
６０５ ＣＭＯＳセンサ
６０６ 加速度・方位センサ
６０７ 記録メディア
６０８ メディアドライブ
６０９ 音声入力部
６１０ 音声出力部
６１１ アンテナ
６１２ 通信部
６１３ 無線ＬＡＮ通信部
６１４ 近距離無線通信用アンテナ
６１５ 近距離無線通信部
６１６ ディスプレイ
６１７ タッチパネル
６１８ 電池
６１９ バスライン
１０００、１０００ａ～１０００ｋ 資機材
１００２ ユニット
１００４ 台車
１００６ アソート
１０１０ ＲＦＩＤタグ
Ｂ バス
１０ サーバ装置
１２、１２ａ～１２ｃ 情報処理端末
１４、１４ａ～１４ｃ ＲＦＩＤリーダ
１６、１６ａ～１６ｂ ＲＦＩＤプリンタ
１８ ネットワーク
３０ 資機材情報入力部
３２ 資機材情報更新部
３４ ユニークＩＤ管理部
３６ 表示制御部
３８ データベース管理部
４０ データベース
４２ 廃材排出量管理部４２
４４ ＣＯ２排出量管理部
５００ コンピュータ
５０１ 入力装置
５０２ 表示装置
５０３ 外部Ｉ／Ｆ
５０３ａ 記録媒体
５０４ ＲＡＭ
５０５ ＲＯＭ
５０６ ＣＰＵ
５０７ 通信Ｉ／Ｆ
５０８ ＨＤＤ
６０１ ＣＰＵ
６０２ ＲＯＭ
６０３ ＲＡＭ
６０４ ＥＥＰＲＯＭ
６０５ ＣＭＯＳセンサ
６０６ 加速度・方位センサ
６０７ 記録メディア
６０８ メディアドライブ
６０９ 音声入力部
６１０ 音声出力部
６１１ アンテナ
６１２ 通信部
６１３ 無線ＬＡＮ通信部
６１４ 近距離無線通信用アンテナ
６１５ 近距離無線通信部
６１６ ディスプレイ
６１７ タッチパネル
６１８ 電池
６１９ バスライン
１０００、１０００ａ～１０００ｋ 資機材
１００２ ユニット
１００４ 台車
１００６ アソート
１０１０ ＲＦＩＤタグ
Ｂ バス
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】