(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023083402
(43)【公開日】2023-06-15
(54)【発明の名称】外科用ビデオをセグメント化するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G16H 30/40 20180101AFI20230608BHJP
【FI】
G16H30/40
【審査請求】未請求
【請求項の数】63
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023066331
(22)【出願日】2023-04-14
(62)【分割の表示】P 2020518783の分割
【原出願日】2018-10-17
(31)【優先権主張番号】62/573,327
(32)【優先日】2017-10-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】516035068
【氏名又は名称】ヴェリリー ライフ サイエンシズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100126480
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 睦
(72)【発明者】
【氏名】バラール,ジョエル
(72)【発明者】
【氏名】ハベッケ,マーティン
(72)【発明者】
【氏名】クルミンズ,アントン
(72)【発明者】
【氏名】レヴィン,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】テセール,トーマス
(57)【要約】
【課題】 外科用ビデオをセグメント化することである。
【解決手段】 外科用ビデオをセグメント化するためのシステムおよび方法が開示される。1つの例示的な方法は、コンピューティングデバイスのプロセッサによって、外科手技の少なくとも連続的なビデオフレームを含む外科用ビデオを受信することと、外科用ビデオがビデオフレームの識別を受信することに応答して、プロセッサによって、ビデオフレームに基づいて、ブックマークを生成することと、プロセッサによって、ブックマークをビデオフレームと関連付けることと、プロセッサによって、ブックマークを非一時的コンピュータ可読媒体に保存することと、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューティングデバイスのプロセッサによって、外科手技の少なくとも連続的なビデオフレームを含む外科用ビデオを受信することと、
ビデオフレームの識別を受信することに応答して、前記プロセッサによって、前記ビデオフレームに基づいてブックマークを生成することと、
前記プロセッサによって、前記ブックマークを前記ビデオフレームと関連付けることと、
前記プロセッサによって、前記ブックマークを非一時的コンピュータ可読媒体に保存することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記プロセッサによって、マイクロフォンから音声情報を受信することと、
前記音声情報に基づいて、前記ビデオフレームの前記識別を決定することと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
会話認識技術を使用して、前記プロセッサによって、前記音声情報から1つ以上の発話された単語を認識することと、
前記1つ以上の発話された作品に基づいて、前記ビデオフレームの前記識別を決定することと、をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記音声情報が、外科手技中に受信され、前記ビデオフレームの前記識別を決定することが、前記外科手技中に実質的にリアルタイムで行われる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記プロセッサによって、入力デバイスから入力情報を受信することと、
前記プロセッサによって、前記入力情報に基づいて、ジェスチャを検出することと、
前記ジェスチャに基づいて、前記ビデオフレームの前記識別を決定することと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記入力デバイスが、外科用ロボットの外科用ツールのためのコントロールデバイスを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記入力デバイスが、タッチセンシティブ入力デバイスを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記プロセッサによって、グラフィックユーザインターフェース(「GUI」)内の外科手技の選択を受信することと、
前記プロセッサによって、前記GUI内の前記外科手技のステップの選択を受信することと、
前記外科手技の前記選択および前記外科手技の前記ステップの後に、前記ビデオフレームの前記識別を受信することと、をさらに含み、
前記ブックマークを生成することが、
前記プロセッサによって、前記外科手技および前記外科手技の前記ステップに基づいて、識別子を生成することと、
前記プロセッサによって、前記識別子に基づいて、メタデータを生成することと、を含み、
前記ブックマークを保存することが、前記メタデータを保存することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ブックマークを保存することが、前記外科用ビデオ内にメタデータを挿入することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ブックマークを前記ビデオフレームと関連付けることが、前記ビデオフレームを識別するメタデータを生成することを含み、前記ブックマークを保存することが、前記メタデータを、前記外科用ビデオとは別個のファイルに保存することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
第1の訓練された機械学習(「ML」)技術を使用して、前記プロセッサによって、前記外科用ビデオで実行される前記外科手技のタイプを認識することと、
前記外科手技の前記タイプを認識した後に、第2の訓練されたML技術を使用して、前記プロセッサによって、前記外科用ビデオのうちの1つ以上のステップを認識することと、をさらに含み、
前記ビデオフレームの前記識別を受信することが、前記認識されたステップに対応する前記外科用ビデオのビデオフレームを識別することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の訓練されたML技術が、前記第2の訓練されたML技術と同じ訓練されたML技術である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ブックマークが、第1のブックマークであり、
外科的ステップの識別を受信することと、
前記外科的ステップのサブステップまたは前記外科的ステップと関連付けられたイベントと関連付けられた第2のビデオフレームの識別を受信することと、
前記サブステップまたは前記イベントの識別を受信することと、
第2のビデオフレームおよび前記サブステップまたは前記イベントに基づいて、第2のブックマークを生成することと、
前記第2のブックマークを前記第1のブックマークおよび前記第2のビデオフレームと関連付けることであって、前記関連付けることが、ブックマーク階層情報を生成することと、前記第2のブックマークを前記第1のブックマークの子ブックマークとして関連付けることと、を含む、前記第2のブックマークを前記第1のブックマークおよび前記第2のビデオフレームと関連付けることと、
前記第2のブックマークおよび前記ブックマーク階層情報を、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存することと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のブックマークが、前記外科的ステップを識別するメタデータを含み、
前記第2のブックマークが、前記サブステップまたは前記イベントを識別するメタデータを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
(i)前記外科用ビデオの識別、および(ii)前記ブックマークを含む、メッセージを生成することと、
前記メッセージを受信者に送信することと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
方法であって、
外科用ビデオおよび少なくとも1つのブックマークを受信することであって、各ブックマークが、前記外科用ビデオ内の異なるビデオフレームを識別する、外科用ビデオおよび少なくとも1つのブックマークを受信することと、
第1のブックマークの識別を受信することと、
前記外科用ビデオの一部分を抽出するための指示を受信することと、
前記外科用ビデオの前記部分を抽出することであって、前記外科用ビデオの前記部分が、前記第1のブックマークで開始する、前記外科用ビデオの前記部分を抽出することと、
前記外科用ビデオの前記部分を、非一時的コンピュータ可読媒体に保存することと、を含む、方法。
【請求項17】
前記少なくとも1つのブックマークが、複数のブックマークであり、
前記複数のブックマークのうちの第2のブックマークの識別を受信することをさらに含み、
前記外科用ビデオの前記部分が、前記第2のブックマークで終了する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つのブックマークが、複数のブックマークであり、
前記第1のブックマークの前記識別を受信することが、前記複数のブックマークのブックマークのサブセットの識別を受信することを含み、前記複数のブックマークの各ブックマークが、前記外科用ビデオの異なるビデオフレームに対応し、
前記外科用ビデオの前記部分を抽出することが、前記外科用ビデオの複数の部分を抽出することを含み、前記複数の部分の各異なる部分が、前記複数のブックマークの対応する異なるブックマークで開始し、
前記外科用ビデオの前記部分を保存することが、前記外科用ビデオの前記複数の部分の前記部分の各々を、前記非一時的コンピュータ可読媒体内の別個のファイルに保存することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記複数の部分の各部分が、前記対応する異なるブックマークで開始し、かつ前記複数のブックマーク内の次のブックマークで終了する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記少なくとも1つのブックマークが各々、(i)外科手技の関連付けられたステップ、(ii)前記外科手技の関連付けられたサブステップ、または(iii)前記外科手技の関連付けられたイベントのうちの1つを有し、
(i)前記外科手技のステップ、(ii)前記外科手技のサブステップ、または(iii)イベントのうちの1つの選択を受信することと、
前記選択と関連付けられた1つ以上のブックマークを識別することと、
前記識別された1つ以上のブックマークに基づいて、前記ビデオの前記部分を抽出することと、をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
方法であって、
検索パラメータを含む検索コマンドを受信することであって、前記検索パラメータが、(i)外科手技のステップ、(ii)前記外科手技のサブステップ、または(iii)前記外科手技のイベントのうちの1つを含む、検索パラメータを含む検索コマンドを受信することと、
複数の外科用ビデオのためのブックマーク情報にアクセスすることと、
前記検索パラメータを使用して、複数のブックマークを識別することであって、前記複数のブックマークの各ブックマークが、前記外科用ビデオのうちの1つと関連付けられている、複数のブックマークを識別することと、
前記検索コマンドに応答して、前記複数のブックマークのサブセットを提供することと、を含む、方法。
【請求項22】
システムであって、
非一時的コンピュータ可読媒体と、
前記非一時的コンピュータ可読媒体と通信するプロセッサであって、前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、
外科手技の少なくとも連続的なビデオフレームを含む外科用ビデオを受信することと、
ビデオフレームの識別を受信することに応答して、前記ビデオフレームに基づいてブックマークを生成することと、
前記ブックマークを前記ビデオフレームと関連付けることと、
前記ブックマークを保存することと、を行うように構成されている、プロセッサと、を含む、システム。
【請求項23】
前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、
マイクロフォンから音声情報を受信することと、
前記音声情報に基づいて、前記ビデオフレームの前記識別を決定することと、を行うようにさらに構成されている、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、
会話認識技術を使用して、前記プロセッサによって、前記音声情報から1つ以上の発話された単語を認識することと、
前記1つ以上の発話された作品に基づいて、前記ビデオフレームの前記識別を決定することと、を行うようにさらに構成されている、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
外科用ロボットシステムおよび前記マイクロフォンをさらに含み、前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、外科手技中に前記音声情報を受信することと、前記外科手技中に実質的にリアルタイムで行われる前記ビデオフレームの前記識別を決定することと、を行うようにさらに構成されている、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、
入力デバイスから入力情報を受信することと、
前記入力情報に基づいて、ジェスチャを検出することと、
前記ジェスチャに基づいて、前記ビデオフレームの前記識別を決定することと、を行うようにさらに構成されている、請求項22に記載のシステム。
【請求項27】
前記入力デバイスが、外科用ロボットの外科用ツールのためのコントロールデバイスを含む、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記入力デバイスが、タッチセンシティブ入力デバイスを含む、請求項26に記載のシステム。
【請求項29】
前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、
グラフィックユーザインターフェース(「GUI」)内の外科手技の選択を受信することと、
前記GUI内の前記外科手技のステップの選択を受信することと、
前記外科手技の前記選択および前記外科手技の前記ステップの後に、前記ビデオフレームの前記識別を受信することと、
前記外科手技および前記外科手技の前記ステップに基づいて、識別子を生成することと、
前記識別子に基づいて、メタデータを生成することと、
前記メタデータを保存することと、を行うようにさらに構成されている、請求項22に記載のシステム。
【請求項30】
前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、前記外科用ビデオ内にメタデータを挿入するようにさらに構成されている、請求項22に記載のシステム。
【請求項31】
前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、前記ビデオフレームを識別するメタデータを生成することと、前記メタデータを、前記外科用ビデオとは別個のファイルに保存することと、を行うようにさらに構成されている、請求項22に記載のシステム。
【請求項32】
前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、
第1の訓練された機械学習(「ML」)技術を使用して、前記外科用ビデオで実行される前記外科手技のタイプを認識することと、
前記外科手技の前記タイプを認識した後に、第2の訓練されたML技術を使用して、前記外科用ビデオのうちの1つ以上のステップを認識することと、
前記認識されたステップに対応する前記外科用ビデオのビデオフレームを識別することと、を行うようにさらに構成されている、請求項22に記載のシステム。
【請求項33】
前記第1の訓練されたML技術が、前記第2の訓練されたML技術と同じ、訓練されたML技術である、請求項32に記載のシステム。
【請求項34】
前記ブックマークが、第1のブックマークであり、前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、
外科的ステップの識別を受信することと、
前記外科的ステップのサブステップまたは前記外科的ステップと関連付けられたイベントと関連付けられた第2のビデオフレームの識別を受信することと、
前記サブステップまたは前記イベントの識別を受信することと、
第2のビデオフレームおよび前記サブステップまたは前記イベントに基づいて、第2のブックマークを生成することと、
前記第2のブックマークを、前記第1のブックマークおよび前記第2のビデオフレームと関連付けることと、
ブックマーク階層情報を生成し、かつ前記第2のブックマークを、前記第1のブックマークの子ブックマークとして関連付けることと、
前記第2のブックマークおよび前記ブックマーク階層情報を、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存することと、を行うようにさらに構成されている、請求項22に記載のシステム。
【請求項35】
前記第1のブックマークが、前記外科的ステップを識別するメタデータを含み、
前記第2のブックマークが、前記サブステップまたは前記イベントを識別するメタデータを含む、請求項34に記載のシステム。
【請求項36】
前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、
(i)前記外科用ビデオの識別、および(ii)前記ブックマークを含む、メッセージを生成することと、
前記メッセージを受信者に送信することと、を行うようにさらに構成されている、請求項22に記載のシステム。
【請求項37】
システムであって、
非一時的コンピュータ可読媒体と、
前記非一時的コンピュータ可読媒体と通信するプロセッサであって、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、
外科用ビデオ、および前記外科用ビデオ内の異なるビデオフレームを識別する複数のブックマークを受信することと、
前記複数のブックマークのうちの第1のブックマークの識別を受信することと、
前記外科用ビデオの一部分を抽出するためのコマンドを受信することと、
前記外科用ビデオの前記部分を抽出することであって、前記外科用ビデオの前記部分が、前記ビデオフレームで開始する、前記外科用ビデオの前記部分を抽出することと、
前記外科用ビデオの前記部分を、非一時的コンピュータ可読媒体に保存することと、を行うように構成されている、プロセッサと、を含む、システム。
【請求項38】
前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、
前記複数のブックマークのうちの第2のブックマークの識別を受信するようにさらに構成されており、
前記外科用ビデオの前記部分が、前記第2のブックマークで終了する、請求項37に記載のシステム。
【請求項39】
前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、
前記複数のブックマークのブックマークのサブセットの識別を受信することであって、前記複数のブックマークの各ブックマークが、前記外科用ビデオの異なるビデオフレームに対応する、前記複数のブックマークのブックマークのサブセットの識別を受信することと、
前記外科用ビデオの複数の部分を抽出することであって、前記複数の部分の各異なる部分が、前記複数のブックマークの対応する異なるブックマークで開始する、前記外科用ビデオの複数の部分を抽出することと、
前記外科用ビデオの前記複数の部分の前記部分の各々を、前記非一時的コンピュータ可読媒体内の別個のファイルに保存することと、を行うようにさらに構成されている、請求項37に記載のシステム。
【請求項40】
前記複数の部分の各部分が、前記対応する異なるブックマークで開始し、かつ前記複数のブックマーク内の次のブックマークで終了する、請求項39に記載のシステム。
【請求項41】
前記複数のブックマークが各々、(i)外科手技の関連付けられたステップ、(ii)前記外科手技の関連付けられたサブステップ、または(iii)前記外科手技の関連付けられたイベントのうちの1つを有し、前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、
(i)前記外科手技のステップ、(ii)前記外科手技のサブステップ、または(iii)イベントのうちの1つの選択を受信することと、
前記選択と関連付けられた1つ以上のブックマークを識別することと、
前記識別された1つ以上のブックマークに基づいて、前記ビデオの前記部分を抽出することと、を行うようにさらに構成されている、請求項37に記載のシステム。
【請求項42】
システムであって、
非一時的コンピュータ可読媒体と、
前記非一時的コンピュータ可読媒体と通信するプロセッサであって、プロセッサ実行可能命令を実行して、
検索パラメータを含む検索コマンドを受信することであって、前記検索パラメータが、(i)外科手技のステップ、(ii)前記外科手技のサブステップ、または(iii)前記外科手技のイベントのうちの1つを含む、検索パラメータを含む検索コマンドを受信することと、
複数の外科用ビデオのためのブックマーク情報にアクセスすることと、
前記検索パラメータを使用して、複数のブックマークを識別することであって、前記複数のブックマークの各ブックマークが、前記外科用ビデオのうちの1つと関連付けられている、複数のブックマークを識別することと、
前記検索コマンドに応答して、前記複数のブックマークのサブセットを提供することと、を行うように構成されている、プロセッサと、を含む、システム。
【請求項43】
プロセッサに、
外科手技の少なくとも連続的なビデオフレームを含む外科用ビデオを受信することと、
ビデオフレームの識別を受信することに応答して、前記ビデオフレームに基づいて、ブックマークを生成することと、
前記ブックマークを前記ビデオフレームと関連付けることと、
前記ブックマークを保存することと、を行わせるように構成されている、プロセッサ実行可能命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項44】
前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、
マイクロフォンから音声情報を受信することと、
前記音声情報に基づいて、前記ビデオフレームの前記識別を決定することと、を行うようにさらに構成されている、請求項43に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項45】
前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、
会話認識技術を使用して、前記プロセッサによって、前記音声情報から1つ以上の発話された単語を認識することと、
前記1つ以上の発話された作品に基づいて、前記ビデオフレームの前記識別を決定することと、を行うようにさらに構成されている、請求項44に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項46】
外科用ロボットシステムおよび前記マイクロフォンをさらに含み、前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、外科手技中に前記音声情報を受信することと、前記外科手技中に実質的にリアルタイムで行われる前記ビデオフレームの前記識別を決定することと、を行うようにさらに構成されている、請求項45に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項47】
前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、
入力デバイスから入力情報を受信することと、
前記入力情報に基づいて、ジェスチャを検出することと、
前記ジェスチャに基づいて、前記ビデオフレームの前記識別を決定することと、を行うようにさらに構成されている、請求項43に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項48】
前記入力デバイスが、外科用ロボットの外科用ツールのためのコントロールデバイスを含む、請求項47に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項49】
前記入力デバイスが、タッチセンシティブ入力デバイスを含む、請求項47に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項50】
前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、
グラフィックユーザインターフェース(「GUI」)内の外科手技の選択を受信することと、
前記GUI内の前記外科手技のステップの選択を受信することと、
前記外科手技の前記選択および前記外科手技の前記ステップの後に、前記ビデオフレームの前記識別を受信することと、
前記外科手技および前記外科手技の前記ステップに基づいて、識別子を生成することと、
前記識別子に基づいて、メタデータを生成することと、
前記メタデータを保存することと、を行うようにさらに構成されている、請求項43に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項51】
前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、前記外科用ビデオ内にメタデータを挿入するようにさらに構成されている、請求項43に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項52】
前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、前記ビデオフレームを識別するメタデータを生成することと、前記メタデータを、前記外科用ビデオとは別個のファイルに保存することと、を行うようにさらに構成されている、請求項43に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項53】
前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、
第1の訓練された機械学習(「ML」)技術を使用して、前記外科用ビデオで実行される前記外科手技のタイプを認識することと、
前記外科手技の前記タイプを認識した後に、第2の訓練されたML技術を使用して、前記外科用ビデオのうちの1つ以上のステップを認識することと、
前記認識されたステップに対応する前記外科用ビデオのビデオフレームを識別することと、を行うようにさらに構成されている、請求項43に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項54】
前記第1の訓練されたML技術が、前記第2の訓練されたML技術と同じ、訓練されたML技術である、請求項53に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項55】
前記ブックマークが、第1のブックマークであり、前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、
外科的ステップの識別を受信することと、
前記外科的ステップのサブステップまたは前記外科的ステップと関連付けられたイベントと関連付けられた第2のビデオフレームの識別を受信することと、
前記サブステップまたは前記イベントの識別を受信することと、
第2のビデオフレームおよび前記サブステップまたは前記イベントに基づいて、第2のブックマークを生成することと、
前記第2のブックマークを、前記第1のブックマークおよび前記第2のビデオフレームと関連付けることと、
ブックマーク階層情報を生成し、かつ前記第2のブックマークを、前記第1のブックマークの子ブックマークとして関連付けることと、
前記第2のブックマークおよび前記ブックマーク階層情報を、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存することと、を行うようにさらに構成されている、請求項43に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項56】
前記第1のブックマークが、前記外科的ステップを識別するメタデータを含み、
前記第2のブックマークが、前記サブステップまたは前記イベントを識別するメタデータを含む、請求項55に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項57】
前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、
(i)前記外科用ビデオの識別、および(ii)前記ブックマークを含む、メッセージを生成することと、
前記メッセージを受信者に送信することと、を行うようにさらに構成されている、請求項43に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項58】
プロセッサに、
外科用ビデオ、および前記外科用ビデオ内の異なるビデオフレームを識別する複数のブックマークを受信することと、
前記複数のブックマークのうちの第1のブックマークの識別を受信することと、
前記外科用ビデオの一部分を抽出するためのコマンドを受信することと、
前記外科用ビデオの前記部分を抽出することであって、前記外科用ビデオの前記部分が、前記ビデオフレームで開始する、前記外科用ビデオの前記部分を抽出することと、
前記外科用ビデオの前記部分を、非一時的コンピュータ可読媒体に保存することと、を行わせるように構成されている、プロセッサ実行可能命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項59】
前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、
前記複数のブックマークのうちの第2のブックマークの識別を受信するようにさらに構成されており、
前記外科用ビデオの前記部分が、前記第2のブックマークで終了する、請求項58に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項60】
前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、
前記複数のブックマークのブックマークのサブセットの識別を受信することであって、前記複数のブックマークの各ブックマークが、前記外科用ビデオの異なるビデオフレームに対応する、前記複数のブックマークのブックマークのサブセットの識別を受信することと、
前記外科用ビデオの複数の部分を抽出することであって、前記複数の部分の各異なる部分が、前記複数のブックマークの対応する異なるブックマークで開始する、前記外科用ビデオの複数の部分を抽出することと、
前記外科用ビデオの前記複数の部分の前記部分の各々を、前記非一時的コンピュータ可読媒体内の別個のファイルに保存することと、を行うようにさらに構成されている、請求項58に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項61】
前記複数の部分の各部分が、前記対応する異なるブックマークで開始し、かつ前記複数のブックマーク内の次のブックマークで終了する、請求項60に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項62】
前記複数のブックマークが各々、(i)外科手技の関連付けられたステップ、(ii)前記外科手技の関連付けられたサブステップ、または(iii)前記外科手技の関連付けられたイベントのうちの1つを有し、前記プロセッサが、前記非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、
(i)前記外科手技のステップ、(ii)前記外科手技のサブステップ、または(iii)イベントのうちの1つの選択を受信することと、
前記選択と関連付けられた1つ以上のブックマークを識別することと、
前記識別された1つ以上のブックマークに基づいて、前記ビデオの前記部分を抽出することと、を行うようにさらに構成されている、請求項58に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項63】
プロセッサに、
検索パラメータを含む検索コマンドを受信することであって、前記検索パラメータが、(i)外科手技のステップ、(ii)前記外科手技のサブステップ、または(iii)前記外科手技のイベントのうちの1つを含む、検索パラメータを含む検索コマンドを受信することと、
複数の外科用ビデオのためのブックマーク情報にアクセスすることと、
前記検索パラメータを使用して、複数のブックマークを識別することであって、前記複数のブックマークの各ブックマークが、前記外科用ビデオのうちの1つと関連付けられている、複数のブックマークを識別することと、
前記検索コマンドに応答して、前記複数のブックマークのサブセットを提供することと、を行わせるように構成されている、プロセッサ実行可能命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、手術を実行するためのシステムに関し、特に、しかし排他的ではなく、外科用ビデオをセグメント化するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ロボットまたはコンピュータ支援手術は、ロボットシステムを使用して、外科手技を支援する。ロボット手術は、既存の外科手技の制限(例えば、外科医の手と関連付けられた空間的制約、人間の動きの固有の揺れ、および人間の作業生成物の不一致など)を克服するための方法として開発された。近年では、切開のサイズを制限し、かつ患者の回復時間を短縮するために、その分野が大きく進歩している。
【0003】
切開手術の場合、ロボット的に制御された器具が従来のツールと取り替えられて、外科的動作を実行する場合がある。フィードバック制御された動作により、人間が行うよりもスムーズな外科的ステップが可能になり得る。例えば、肋骨拡張などのステップに外科用ロボットを使用すると、そのステップが外科医の手で行われた場合よりも患者の組織への損傷が少なくなる可能性がある。追加的に、外科用ロボットは、手技を完了するために必要なステップが少なくなるため、手術室での時間を短縮することができる。
【0004】
しかしながら、ロボット手術は、従来の手術と関連付けられた制限に依然として悩まされている可能性がある。例えば、外科医は、手術に慣れるために、依然として外科用ビデオを確認する必要がある場合がある。そして、外科医が特定のタイプの手術に熟練するために十分な映像を見るまでに、数日または数週間かかる場合がある。
【発明の概要】
【0005】
外科用ビデオをセグメント化するためのシステムおよび方法について、様々な実施例が説明される。外科用ビデオをセグメント化するための1つの例示的な方法は、コンピューティングデバイスのプロセッサによって、外科用ビデオを受信することであって、外科用ビデオが外科手技の少なくとも連続的なビデオフレームを含む、受信することと、ビデオフレームの識別を受信することに応答して、プロセッサによって、ビデオフレームに基づいてブックマークを生成することと、プロセッサによって、ブックマークをビデオフレームと関連付けることと、プロセッサによって、ブックマークを非一時的コンピュータ可読媒体に保存することと、を含む。
【0006】
外科用ビデオをセグメント化するための別の例示的な方法は、外科用ビデオおよび少なくとも1つのブックマークを受信することであって、各ブックマークが、外科用ビデオ内の異なるビデオフレームを識別する、受信することと、第1のブックマークの識別を受信することと、外科用ビデオの一部分を抽出するための指示を受信することと、外科用ビデオの部分を抽出することであって、外科用ビデオの部分が、第1のブックマークで開始する、抽出することと、外科用ビデオの部分を、非一時的コンピュータ可読媒体に保存することと、を含む。
【0007】
外科用ビデオをセグメント化するためのさらなる例示的な方法は、検索パラメータを含む検索コマンドを受信することであって、検索パラメータが、(i)外科手技のステップ、(ii)外科手技のサブステップ、または(iii)外科手技のイベントのうちの1つを含む、受信することと、複数の外科用ビデオのブックマーク情報にアクセスすることと、検索パラメータを使用して、複数のブックマークを識別することであって、複数のブックマークの各ブックマークが、外科用ビデオのうちの1つと関連付けられている、識別することと、検索コマンドに応答して、複数のブックマークのサブセットを提供することと、を含む。
【0008】
外科用ビデオをセグメント化するための1つの例示的なシステムは、非一時的コンピュータ可読媒体と、非一時的コンピュータ可読媒体と通信するプロセッサであって、プロセッサが、非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、外科用ビデオを受信することであって、外科用ビデオが、外科手技の少なくとも連続的なビデオフレームを含む、受信することと、ビデオフレームの識別を受信することに応答して、ビデオフレームに基づいてブックマークを生成することと、ブックマークをビデオフレームと関連付けることと、ブックマークを保存することと、を行うように構成されている、プロセッサと、を含む。
【0009】
外科用ビデオをセグメント化するための別の例示的なシステムは、非一時的コンピュータ可読媒体と、非一時的コンピュータ可読媒体と通信するプロセッサであって、非一時的コンピュータ可読媒体に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、外科用ビデオ、および外科用ビデオ内の異なるビデオフレームを識別する複数のブックマークを受信することと、複数のブックマークのうちの第1のブックマークの識別を受信することと、外科用ビデオの一部分を抽出するためのコマンドを受信することと、外科用ビデオの部分を抽出することであって、外科用ビデオの部分が、ビデオフレームで開始する、抽出することと、外科用ビデオの部分を、非一時的コンピュータ可読媒体に保存することと、を行うように構成されている、プロセッサと、を含む。
【0010】
外科用ビデオをセグメント化するためのさらなる例示的なシステムは、非一時的コンピュータ可読媒体と、非一時的コンピュータ可読媒体と通信するプロセッサであって、プロセッサ実行可能命令を実行して、検索パラメータを含む検索コマンドを受信することであって、検索パラメータが、(i)外科手技のステップ、(ii)外科手技のサブステップ、または(iii)外科手技のイベントのうちの1つを含む、受信することと、複数の外科用ビデオのブックマーク情報にアクセスすることと、検索パラメータを使用して、複数のブックマークを識別することであって、複数のブックマークの各ブックマークが、外科用ビデオのうちの1つと関連付けられている、識別することと、検索コマンドに応答して、複数のブックマークのサブセットを提供することと、を行うように構成されている、プロセッサと、を含む。
【0011】
外科用ビデオをセグメント化するための1つの例示的な非一時的コンピュータ可読媒体は、プロセッサに、外科用ビデオを受信することであって、外科用ビデオが、外科手技の少なくとも連続的なビデオフレームを含む、受信することと、ビデオフレームの識別を受信することに応答して、ビデオフレームに基づいてブックマークを生成することと、ブックマークをビデオフレームと関連付けることと、ブックマークを保存することと、を行わせるように構成されている、プロセッサ実行可能命令を含む。
【0012】
外科用ビデオをセグメント化するための別の例示的な非一時的コンピュータ可読媒体は、プロセッサに、外科用ビデオ、および外科用ビデオ内の異なるビデオフレームを識別する複数のブックマークを受信することと、複数のブックマークのうちの第1のブックマークの識別を受信することと、外科用ビデオの一部分を抽出するためのコマンドを受信することと、外科用ビデオの部分を抽出することであって、外科用ビデオの部分が、ビデオフレームで開始する、抽出することと、外科用ビデオの部分を、非一時的コンピュータ可読媒体に保存することと、を行わせるように構成されている、プロセッサ実行可能命令を含む。
【0013】
外科用ビデオをセグメント化するためのさらなる例示的な非一時的コンピュータ可読媒体は、検索パラメータを含む検索コマンドを受信することであって、検索パラメータが、(i)外科手技のステップ、(ii)外科手技のサブステップ、または(iii)外科手技のイベントのうちの1つを含む、受信することと、複数の外科用ビデオのブックマーク情報にアクセスすることと、検索パラメータを使用して、複数のブックマークを識別することであって、複数のブックマークの各ブックマークが、外科用ビデオのうちの1つと関連付けられている、識別することと、検索コマンドに応答して、複数のブックマークのサブセットを提供することと、を含む。
【0014】
これらの実例は、この開示の範囲を限定または定義するためではなく、その理解を助けるための実施例を提供するために言及されている。実例は、さらなる説明を提供する発明を実施するための形態で議論される。様々な実施例によって提供される利点は、本明細書を検討することでさらに理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本明細書に組み込まれ、かつその一部を構成する添付の図面は、1つ以上の特定の実施例を示し、実施例の説明とともに、特定の実施例の原理および実装を説明するのに役立つ。
【0016】
【
図1】外科用ビデオをセグメント化するための例示的なシステムを示している。
【
図2】外科用ビデオをセグメント化するための例示的なシステムを示している。
【
図3A】外科用ビデオをセグメント化するための例示的なシステムを示している。
【
図3B】外科用ビデオをセグメント化するための例示的なシステムを示している。
【
図4】外科用ビデオをセグメント化するための例示的なグラフィックユーザインターフェースを示している。
【
図5】外科用ビデオをセグメント化するための例示的なグラフィックユーザインターフェースを示している。
【
図6】外科用ビデオをセグメント化するための例示的なメタデータを示している。
【
図7】外科用ビデオをセグメント化するための例示的な階層的なブックマーク情報を示している。
【
図8】外科用ビデオをセグメント化するための例示的なグラフィックユーザインターフェースを示している。
【
図9A】外科用ビデオをセグメント化するための例示的なグラフィックユーザインターフェースを示している。
【
図9B】外科用ビデオをセグメント化するための例示的なグラフィックユーザインターフェースを示している。
【
図10A】外科用ビデオをセグメント化するための例示的なグラフィックユーザインターフェースを示している。
【
図10B】外科用ビデオをセグメント化するための例示的なグラフィックユーザインターフェースを示している。
【
図11】外科用ビデオをセグメント化するための例示的なシステムを示している。
【
図12A】外科用ビデオを検索するための例示的なグラフィックユーザインターフェースを示している。
【
図12B】外科用ビデオを検索するための例示的なグラフィックユーザインターフェースを示している。
【
図13】外科用ビデオをセグメント化するための例示的な方法を示している。
【
図14】外科用ビデオをセグメント化するための例示的な方法を示している。
【
図15】外科用ビデオセグメントを検索するための例示的な方法を示している。
【
図16】本開示によるシステムおよび方法での使用に適した例示的なコンピューティングデバイスを示している。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書では、外科用ビデオをセグメント化するためのシステムおよび方法との関連において実施例を説明する。当業者は、以下の説明は例示にすぎず、決して限定することを意図するものではないことを認識するであろう。ここで、添付の図面に示されているような実施例の実装形態を詳細に参照する。同じ参照インジケータは、図面および以下の説明全体を通して、同じまたは同様のアイテムを指すために使用される。
【0018】
明確にするために、本明細書で説明される実施例の日常的な特徴のすべてが示され、説明されるわけではない。もちろん、そのような実際の実装形態の開発では、アプリケーションやビジネス関連の制約の順守など、開発者固有の目標を達成するために、実装固有の多数の決定を行う必要があり、これらの固有の目標は、実装形態ごと、開発者ごとに異なることを認識されたい。
【0019】
ほとんどの外科手技は完了するまでに数時間かかり、かつ対応するビデオは非常に長いため、それら全体をもう一度見ることはほとんどない。さらに、そのようなビデオを確認することは、技術を学習したり、予期しないイベントを確認したり、または手技中に発生した間違いを評価したりするための貴重な方法であり得るが、関連する情報を単一のビデオで検索するのは面倒であり、一般に「スクラビング」と称される、手動での早送りまたは巻き戻しを行う必要がある。関心のあるビデオが識別されると、開始点および終了点を手動で選択すること、ならびにツールを使用してビデオのセクションを抽出することによるなど、従来のビデオ編集ツールを使用して、ビデオ全体からそのビデオを手動で抽出することができる。しかしながら、ビデオの複数のセグメントが特定の手技の対象として同じ元のビデオから抽出された場合、複数の異なるファイルを個別に管理および維持する必要がある(例えば、ファイルシステム上のフォルダにおいて)。また外科医が後で元のビデオのこれらの異なる部分を表示したい場合は、各個別のビデオを手動で選択し、かつ互いに独立してそれらを見る必要がある。同様に、ビデオを他のユーザと共有するには、抽出したビデオを電子メールまたは一括ファイル転送で送信すること、またはビデオのオンラインコピーへのリンクを提供することのいずれかを行う必要がある。
【0020】
他の方法では自分のビデオまたは彼らがアクセスする他の外科用ビデオを手動で処理する必要がある外科医の負担を軽減するために、例示的なシステムは、外科医または機械学習(「ML」)技術が、外科用ビデオ内のポイントを迅速にブックマークし、それらのブックマークを共有し、そのブックマークを使用してすべてのビデオからビデオ(複数可)を抜粋して、外科手技のタイプ、および外科手技内の関心のあるステップ、サブステップ、またはイベントを識別することを可能にする、様々な技術を容易にする。そのような技術により、外科医は、より効率的に外科用ビデオを検討し、手術技術を改善し、エラーおよび是正措置もしくは訓練の必要性を評価し、または特定のタイプの外科手技の特定のステップ、もしくは1つ以上の外科手技中に発生したイベントなどの外科用ビデオの特定の部分についてのビデオのコーパスを検索することが可能になり得る。
【0021】
この実施例のこの例示的なシステムは、1つ以上のロボット手術システム(それぞれ「RSS」)などからの外科用ビデオへのアクセスを有するビデオ処理サーバを含む。RSSは、様々な外科手技の経過の間に1つ以上の内視鏡カメラからのビデオを記録し、ビデオをローカルに保存して、後でそれらをリモートストレージデバイスに転送するか、またはそれぞれの外科手技中にそれらをリモートストレージにストリーミングすることができる。
【0022】
ビデオ処理サーバは、様々なタイプの外科手技を認識できるいくつかの訓練されたML技術を含み、新しい外科用ビデオが提示されると、さらに処理するためにビデオを分類することができる。ML技術はまた、そのような外科手技で採用され得る外科的ステップを識別することができる。この実施例では、外科手技のタイプが識別された後、次いで、その外科手技のタイプ用に訓練された第2のML技術が、ビデオ内で行われた様々なステップを識別するために使用される。この第2の訓練されたML技術は、手技の様々なステップがいつ開始および終了したかを表すタイムスタンプを出力する。第2の訓練されたML技術からこの情報を受信した後、ビデオ処理サーバは、ブックマークを生成し、それらをメタデータとしてビデオファイル内に挿入する。各ブックマークには、外科手技のそれぞれのステップの名前、およびそれぞれのステップの開始を示すタイムスタンプが含まれている。
【0023】
外科用ビデオがブックマークされると、そのビデオは処理され、レビューに利用できることを、手技に関与する外科医(または複数の外科医)に通知し得る。このとき、外科医は、ウェブポータルインターフェースを介して処理されたビデオにアクセスすることができる。ウェブポータルは、過去の外科手技からのビデオを外科医に提供し、また医療センター、病院ネットワークなどで利用可能な他の外科用ビデオへのアクセスを与えることができる。
【0024】
外科医が新しくブックマークされたビデオに最初にアクセスすると、画面の一部をビデオ自体に割り当てるインターフェースが表示される。さらに、インターフェースは、ビデオをスクラブするために使用され得るビデオのタイムラインを提供する。タイムラインはまた、ビデオ処理サーバによって適用されたブックマークの各々を示すマーカーも含む外科医は、ブックマークを選択して、ビデオの対応する部分にジャンプし、かつブックマークされたビデオセグメントを見ることができる。マーカーにはデフォルトでラベルが付いていないが、外科医がカーソルをマーカーの上でホバリングする場合に、関連付けられた外科的ステップが表示される。外科医はまた、ビデオ内のブックマークのリスト、ならびに外科的ステップの名前およびビデオ内で開始するタイムスタンプなどの対応する情報を表示するオプションを有する。
【0025】
ブックマークは、関心のあるビデオセグメントに直接的にナビゲートするだけでなく、ビデオをさらに操作するためにも使用することができる。例えば、外科医がビデオのセグメントを同僚と共有したい場合、外科医は、ブックマークまたは複数のブックマークを選択し、かつ「共有」オプションを選択して、ビデオおよびブックマークへの参照を含む、同僚へのメッセージを生成することができる。次いで、メッセージにより、受信者はビデオ内のブックマークされた場所にジャンプすることができる。
【0026】
代替的に、外科医は、対応するブックマークを選択し、かつビデオのセグメント(複数可)を抽出するためにオプションを選択することにより、ビデオのうちの1つ以上のセグメントを選択することができる。セグメントは、次いで、ソーシャルメディアまたはマルチメディアメッセージングサービスを介して電子メールまたはダイレクトメッセージに添付するなどして、個別に(または共同で)同僚と共有したり、セグメントを保存して、各々をソースビデオと関連付けることなどによって、外科医(または他の人)が検討することができるようにサーバ上で簡単に維持したりすることができる。さらに、ビデオセグメントはまた、それらのソースビデオ、各々と関連付けられたブックマーク情報(例えば、ステップ、サブステップ、イベントなど)、および外科手技を実行した外科医(複数可)に基づいて検索するために索引付けされ得る。
【0027】
この実例は、外科用ビデオの作成および使用に多くの利点をもたらす。例えば、この例示的なシステムは、特定のタイプの外科手技に関する訓練、ならびに発生した問題もしくは論点の術後分析を取得し、または医学生、居住者などの外科医のパフォーマンスを評価することをしたい外科医を助けることができる。さらに、ML技術を採用して、外科用ビデオの前処理を実行することにより、ビデオは、外科医に負担をかけることなく、何時間もの外科用ビデオを手動で検討して、関心のあるイベントもしくは外科手技の異なるステップを見つけ、またはそのビデオを同僚もしくは学生と一緒に抽出および共有するのに有用であることができる。
【0028】
この実例は、本明細書で論じられる一般的な主題を読者に紹介するために与えられており、開示はこの実施例に限定されない。以下のセクションでは、様々な追加の非限定的な実施例、および外科用ビデオをセグメント化するためのシステムおよび方法の実施例について説明する。
【0029】
ここで、
図1を参照すると、
図1は、外科用ビデオをセグメント化するための例示的なシステム100を示す。システム100は、外科用ロボット121(1つ以上のアーム141を含む)と、カメラ101と、光源103と、コンピューティングデバイス107と、ディスプレイ111と、ネットワーク131(1つ以上のネットワークを表す)と、マイクロフォン112と、外科手技中に収集されたビデオ、音声、およびその他のデータを保存するための1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体を含む、データストア133と、を含む。示されるように、外科用ロボット121は、外科用器具を保持し(例えば、各アーム141がアームの遠位端部で器具を保持し得る)、手術を実行し、疾患を診断し、生検を行い、または医師もしくは外科医が実施し得る他の任意の手技を行うために使用され得る。外科用器具は、メス、鉗子、(例えば、組織を焼灼するための)エネルギーツール、カメラ(例えば、カメラ101)などを含み得る。この例示的な外科用ロボット121は3つのアーム141しか有さないが、外科用ロボット121は、単なる代表的な図解であり、外科用ロボット121は、実行される手術のタイプなどに応じて、任意の数の形状を取り、任意の数のアームまたはツールなどを含み得ることを理解されたい。外科用ロボット121は、有線または無線のいずれかによって、コンピューティングデバイス107、ネットワーク131、および/またはデータストア133に連結され得る。さらに、外科用ロボット121は、(無線または有線接続によって)ユーザ入力デバイスに連結されて、外科医または医師からの命令を受信することができる。適切なユーザ入力デバイスは、タッチセンシティブスクリーン、ジョイスティック、フットペダル、ハンドヘルドデバイスまたはコントローラなどを含み、外科用ロボット121のうちの1つ以上の外科用ツールを制御するために、または例えば、タッチセンシティブディスプレイを介したコンピューティングデバイス107と対話するために使用される、任意の入力デバイスを含み得る。
【0030】
コンピューティングデバイス107、およびコンピューティングデバイス107のユーザは、外科用ロボット121および患者の非常に近くに(例えば、同じ部屋内に)位置され得るか、または遠隔作業の場合のように、何マイルも離れて位置され得る。したがって、外科用ロボット121は、専門家が患者から何マイルも離れた場所で手術を行うために使用され得、外科医からの命令は、インターネットまたはネットワーク131などの別のネットワーク(例えば、安全なネットワーク)を介して送信される。代替的に、外科医は、局所的であってもよく、かつペダル、ジョイスティックなどの1つ以上の入力デバイスを使用して、外科用ロボット121を手動で制御してもよい。
【0031】
図示の実施形態では、データストア133は、一般に「クラウド」サーバまたは「クラウド」ストレージと称される、インターネットに接続された1つ以上のサーバに含まれ得る。代替的に、データストア133は、手術室または外科センターに位置する、例えば、ハードドライブ、ソリッドステートメモリなどのローカルストレージであってもよい。データストア133は、インターネットまたはローカルエリアネットワークを含み得るネットワーク131に連結され得る。データストア133およびネットワーク131は、コンピューティングデバイス107の部分と見なされ得ることが認識されよう。したがって、コンピューティングデバイス107は、いくつかの実施例では分散システムであり得る。ネットワーク131およびデータストア133は、コンピューティングデバイス107によって実行されると、システム100に様々な動作を実行させるロジックを、コンピューティングデバイス107に提供することができる。代替的または追加的に、コンピューティングデバイス107は、汎用コンピュータのプロセッサおよびメモリを含み得る。
【0032】
図示の実施形態では、1つ以上のディスプレイ111およびマイクロフォン112を備えたコンピューティングデバイス107が、外科用ロボット121に連結されている。示されるように、カメラ101は、外科用ビデオをキャプチャするために連結される。外科用ビデオは、1つが外科用ロボット121で実行されるような外科手技中にキャプチャされたビデオを含む。コンピューティングデバイス107は、カメラにおいて、またはカメラによって生成されたいくつかの関連付けられたメタデータを含む、ビデオ信号をカメラから受信し、かつそのビデオ信号を、コンピューティングデバイス107でローカルに、またはクラウドストレージなどのリモートサーバにストリーミングしてビデオファイルに保存する。さらに、この実施例では、コンピューティングデバイス107は、ディスプレイ(複数可)111にビデオ信号を提供し、ディスプレイ(複数可)111は、外科医が外科用ロボット121によって行われたアクションを見ることができるようにするなど、外科手技の実行中にビデオを表示する。いくつかの実施例では、ディスプレイ(複数可)111は、タッチ入力を受信し、かつタッチ入力信号をコンピューティングデバイス107に提供することができる1つ以上のタッチセンシティブディスプレイを含み得、これを採用して、タッチセンシティブディスプレイ上のオプションを選択するか、またはタッチセンシティブディスプレイ上でジェスチャ(マルチタッチジェスチャを含む)を実行することができる。
【0033】
リアルタイム、またはビデオ全体がキャプチャされた後のいずれかで、外科用ビデオを受信した後、コンピューティングデバイス107は、次いで、外科用ビデオまたは関連付けられたメタデータのうちの少なくとも1つを分析することによって外科用ビデオ内のセグメントを識別し、コンピューティングデバイス107は、外科用ビデオに注釈を付けて、セグメントの各々を識別する。この実施例では、コンピューティングデバイス107は、ML技術を採用して、外科手技を認識し、かつ外科手技のセグメントまたはステップを識別する。畳み込みニューラルネットワーク(「CNN」)、長短期メモリ(「LSTM」)技術、動的タイムワーピング(「DTW」)技術、隠れマルコフモデル(「HMM」)、またはそのような技術(例えば、CNN-LSTM、CNN-HMM、またはMCNN(マルチスケール畳み込みニューラルネットワーク))のうちの1つ以上の組み合わせなどの、任意の適切なML技術を訓練して、様々な外科手技を認識することができる。次いで、外科用ビデオを注釈付きでディスプレイ111に出力することができる。これにより、外科用ビデオの視聴者は、ビデオの関連部分を迅速に識別して見ることができる。さらに、1つ以上のML技術をさらに訓練するために使用され得る、注釈付きビデオフィードを提供することもできる。
【0034】
次に
図2を参照すると、
図2は、外科用ビデオをセグメント化するための例示的なシステム200を示している。この実施例では、システム200は、内視鏡251(カメラ201を含む)と、コンピューティングデバイス207と、ディスプレイ211と、ネットワーク231と、およびストレージ233と、を含む。図示されるように、カメラ201は、内視鏡251の遠位端部(近位端部の反対側)に配置される。照明源はまた、遠位端部から光を放出するように配置され得る。内視鏡251は、コンピューティングデバイス207に連結されて、外科用ビデオ265をコンピューティングデバイス207に出力する。
図1に示される例示的なシステム100と同様に、コンピューティングデバイス207は、ネットワーク231およびストレージ233に連結される。コンピューティングデバイス207はまた、ディスプレイ211に連結されて、時間的にセグメント化され、かつ注釈が付けられたビデオフィード(ビデオ265の再生バー上のラベル1~6で示される)を出力する。
【0035】
この実施例では、内視鏡251は、患者の肺の手術からのビデオを含むビデオ265などのビデオを、内視鏡手術などの間に(したがって、いくつかの実施例では「外科用ツール」と見なすことができる)キャプチャすることができる。コンピューティングデバイス207は、手術中にカメラ201からビデオ信号を受信し、ここで、ビデオ信号はビデオのフレームを表し、受信したビデオを1つ以上のML技術を使用して時間的にセグメント化し、かつ注釈を付ける。この実施例では、ビデオ信号が受信されると、セグメント化および注釈付けが実質的にリアルタイムで実行される。しかしながら、いくつかの実施例では、ビデオは、コンピューティングデバイス107でローカルに、またはストレージ233でリモートで、非一時的コンピュータ可読媒体に受信および保存され得、外科手技が完了した後、ビデオは、1つ以上のML技術によって処理され得る。リアルタイムでのビデオの処理は計算コストが高く、キャプチャされたビデオの解像度とともに増加する可能性があるため、計算負荷の一部を軽減するために、コンピューティングデバイス107は、受信したビデオのすべてのフレームを処理するのではなく、代わりに、定期的にビデオフレームをサンプリングし得ることを認識されたい。例えば、コンピューティングデバイス207は、毎秒1フレームをサンプリングし、フレームをML技術に提供して処理することができる。他の実施例では、コンピューティングデバイス207は、より高いレートで、またはすべてのフレームで初期前処理を実行して、フレームに興味深い特徴が存在するかどうかを決定し、そうである場合、すべてのフレームの処理を開始するか、またはビデオフィードからのサンプリングレートを、例えば、1フレーム/秒から10フレーム秒に増やしたり、または受信したすべてのビデオフレームを処理することさえも行うことができる。
【0036】
例えば、コンピューティングデバイス207は、1つ以上のビデオフレームを前処理することなどの初期前処理を実行して、カメラ201によってキャプチャされたシーンが最後に処理されたフレームから実質的に変化したかどうかを決定することができる。例えば、外科医が患者の記録を確認する、同僚と相談する、または外科用ロボットのツールを変更するために外科手技を一時停止した場合、コンピューティングデバイス207は、2つの連続して処理されるビデオフレームが実質的に同じであること、すなわち、フレーム内の外科用ツールの位置または配向が変更していないことを検出することができる。連続するフレーム間でビデオに変化が生じていない可能性が高いことを示す他の入力が受信される場合がある。例えば、2つのフレーム間で外科用ロボットコントロールから入力が受信されなかった場合(例えば、ペダルが押されておらず、ハンドヘルドコントローラの入力が検出されなかった場合)、外科医は、UIビューを内視鏡ビデオから患者情報などに変更し、コンピューティングデバイス207は、シーンが変化していない可能性が高いと決定し得、したがって、サンプリングされたビデオフレームのさらなる処理に従事しない可能性がある。このような前処理により、コンピューティングデバイス207上の計算負荷が軽減され得、外科手技から以前にキャプチャされたビデオをセグメント化または注釈付けするなど、他の機能を採用できるようになる可能性がある。代替的に、ML技術は、ビデオフレーム内の興味深い特徴を検出することができ、それにより、ビデオフレームに対してさらなる処理が実行されるか、または1つ以上のML技術による処理のためにビデオフレームがサンプリングされるレートが増加され得る。興味深い特徴には、ML技術によって、外科手技の新しいステップ、外科手技の新しいサブステップ、または外科手技内の認識されたイベントを示すものとして認識されるビデオフレームが含まれる場合がある。
【0037】
例えば、出血イベントが検出された場合、コンピューティングデバイス207は、サンプリングレートを増加して、出血イベントおよび外科医からイベントへの任意の応答をキャプチャする可能性が高いより多くのフレームを処理することができる。これらのフレームは、他のイベントまたはイベント中に発生するサブステップを潜在的にキャプチャするために処理される場合がある。代替的に、そのようなフレームをリアルタイムで処理するのではなく、コンピューティングデバイスは、外科手技が完了した後にフレームを処理すべきであることを示すメタデータで1つ以上のフレームに注釈を付けることができる。そのような注釈は、検出された興味深い特徴に先行するフレーム上の注釈を含み得る。なぜなら、興味深い特徴は、それが検出されたフレームの前に開始しているかもしれないからである。したがって、コンピューティングデバイスは、潜在的なイベントの周囲にリアルタイムで注釈付きウィンドウを生成することができるが、外科手技が完了するまで、計算に費用のかかる処理を節約することができる。
【0038】
ビデオサンプリングまたはリアルタイム処理を手術中に発生するイベントに適合させることに加えて、そのような検出されたイベントはまた、外科医のための追加情報としてディスプレイ211上にリアルタイムで示されてもよい。例えば、出血イベントは、例えば、テキスト表示または検出された出血へのグラフィックオーバーレイ、出血を指す矢印などで視覚的に示されてもよい。いくつかの実施例では、外科手技の検出されたステップが、情報提供の目的で、ディスプレイ上の外科医に提示されてもよい。さらに、いくつかの実施例では、外科医は、検出されたステップが実際に発生していることを確認する1つ以上の入力を提供し得、または検出されたステップが正しくないことを示す入力を提供し得る。そのような情報を使用して、ビデオに注釈を付けたり、またはコンピューティングデバイス207もしくはクラウドサーバに常駐するML技術などの1つ以上のML技術をさらに訓練したりすることができる。
【0039】
上述の例示的なシステム200は、手術室内にローカルに存在するコンピューティングデバイス207を含むが、1つ以上のクラウドサーバなどのリモートサーバを採用する他の構成がいくつかの実施例で適切であり得ることを理解されたい。例えば、外科用ビデオは、カメラ201からネットワーク231を介して、処理および貯蔵のためにリモートサーバに、または上述の機能の特定の態様が実行され得るリモート遠隔手術ステーションにストリーミングされ得る。
【0040】
次に
図3Aおよび
図3Bを参照すると、
図3Aは、外科用ビデオをセグメント化するための例示的なシステム300を示している。例示的なシステム300は、機能コンポーネントを示すブロック図を含む。システムは、外科用ロボット(図示せず)の部分であるカメラ310を含む。カメラ310は、1つ以上のML技術322a~322n(nはML技術の数であり、任意の正の整数であり得る)を有するコンピューティングデバイス320に接続される。コンピューティングデバイスは、カメラ310からビデオ信号を受信し、かつ1つ以上のサンプリングされたビデオのフレームを、ML技術322a~322nのうちの1つ以上に提供する。例えば、コンピューティングデバイス320は、すべてのビデオ信号を1つ以上のML技術322a~322nに方向付けることができ、その後、それを処理のために別個のフレームを個別にサンプリングし得、またはコンピューティングデバイス320は、ビデオ信号をサンプリングし、かつ処理のために特定のフレームをML技術(複数可)322a~322nに提供することができる。コンピューティングデバイス320はまた、ビデオ情報をデータストア330に保存し、データストア330は、未処理もしくは注釈付けされていないビデオを含み得、またはML技術322a~322nのうちの1つ以上によって処理もしくは注釈付けされたビデオを含み得る。この実施例では、データストア330は、コンピューティングデバイス320に直接的に接続されているように示されているが、データストア330は、クラウドデータストア、またはリモートサーバに接続されたデータストアであってもよいことは理解されるべきである。
【0041】
図3Bは、
図3Aに示されるシステム300の変形例である例示的なシステム350を示している。この実施例では、コンピューティングデバイス320は、ML技術322a~322nを有さないが、代わりに、カメラからビデオ信号を受信し、かつ1つ以上のネットワーク370を介してリモートコンピューティングデバイス360にビデオ情報を送信する。リモートコンピューティングデバイス360は、ML技術322a~322nを採用して、本明細書でより詳細に論じられるようにビデオ情報を処理または注釈付けし、次いで、そのビデオ情報はデータストア330に保存される。したがって、いくつかの実施例では、カメラ310によってキャプチャされたビデオは、外科手技から遠隔的に処理される。さらに別の例示的な構成を採用することができる。例えば、カメラ310は、ローカルコンピューティングデバイス320を使用せずに、1つ以上のネットワーク370を介してリモートコンピューティングデバイス360にビデオ信号を送信することができる。
【0042】
ここで、
図4を参照すると、
図4は、外科用ビデオをセグメント化するための例示的なシステムによる例示的なグラフィックユーザインターフェース(「GUI」)400を示している。この例示的なGUI400は、
図1に示される例示的なシステム100に関して説明されるが、本開示による任意の適切なシステムが採用されてもよいことを認識されたい。
【0043】
図4に示されるGUI400は、コンピューティングデバイス107によって実行されるアプリケーションによって提供される。しかしながら、いくつかの実施例では、GUI400は、
図11に関して以下で論じられるシステム1100内のサーバ1140などのリモートコンピューティングデバイスによってウェブポータルとして提供されてもよい。いくつかの実施例では、GUI400は、
図11に示されるユーザデバイス1110、1120またはモバイルデバイス1130などのコンピューティングデバイス上で実行されるネイティブアプリケーションによって提供され得る。ウェブポータルベースのGUI400は、リモートユーザ端末、例えば、ユーザ端末1110~1120またはモバイルデバイス1130でのユーザが、例示的なGUI400(ならびに本明細書で論じられる他の例示的なGUI)と対話することを可能にし得る。この例示的なGUI400は、表示画面411上に表示され、かつユーザが外科用ビデオ471と対話するためのインターフェースを提供する。GUI400は、ビデオ471を再生/一時停止する416bための再生コントロール416a~416cを含むビデオウィンドウ410と、セグメントスキップ前方向/後方向ボタン416a、416cと、を含む。ビデオタイムライン412は、ビデオ471を通じてスクラブするために使用され得る、タイムラインにおけるビデオ471の現在のフレームを示すカーソル414とともに示されている。さらに、5つのブックマーク422a~422eは、ビデオ471のフレームに対応する場所でタイムライン412上に位置付けられる。ブックマークを使用して、ビデオ471の特定のフレームに迅速にジャンプすることができる。さらに、前方向/後方向スキップボタン416a、416cを使用して、ビデオ471の異なるセグメントを示す、連続するブックマーク間をジャンプすることができる。
【0044】
外科用ビデオ471の再生を可能にすることに加えて、GUI400はまた、タイトル、主任外科医、ならびに手術の日付および時間を含む、ビデオに関する書誌情報420を提供する。さらに、患者情報、外科用ロボット情報(例えば、ツール構成、製造業者、モデルなど)、医療センター情報などを含む、他の任意の適切な書誌情報も同様に含めることができる。さらに、GUI400は、ブックマークを編集し430、1つ以上のビデオセグメントを抽出し440、ビデオセグメントを共有し450、またはビデオを視聴する460ためのオプションを提供する。最後に、GUI400は、他の外科用ビデオを検索する470ためのオプションを提供する。そのような特徴は、GUI内のボタンとして示されているが、代わりに(またはさらに)、ビデオウィンドウ410内の文脈依存メニュー416内に提示され得る。そのような文脈依存メニュー416は、例えば、ビデオ内で右クリックすることによって、またはタイムライン上の1つ以上のブックマーク422a~422eを右クリックすることによってアクセスされ得る。これらの特徴の各々は、本開示の以下のセクションでより詳細に説明される。
【0045】
ここで、
図5を参照すると、
図5は、外科用ビデオをセグメント化するための例示的なシステムによる例示的なGUI500を示している。この例示的なGUI500は、
図1に示される例示的なシステム100に関して説明されるが、本開示による任意の適切なシステムが採用されてもよいことを認識されたい。
【0046】
この実施例のGUI500は、外科用ビデオをセグメント化するための機能を提供する。GUIは、外科用ビデオ471を示すためのビデオウィンドウ510を含む、いくつかのユーザインターフェース(「UI」)コンポーネントを含む。ビデオウィンドウ410は、ビデオ471を手動でスクラブするために使用され得るビデオタイムライン412およびカーソル414を含む。一時停止、前方向へのセグメントスキップ、および後方向へのセグメントスキップを含むビデオコントロール416a~416cも提供される。さらに、ブックマークの変更を元に戻すまたはやり直すために、「元に戻す」および「やり直す」編集コントロール518a~518bがまた提供される。見て分かるように、ビデオタイムライン412は、外科用ビデオ471を処理したML技術によって適用された5つのブックマーク422a~422eを含む。
【0047】
ビデオウィンドウ410に示されるブックマーク422a~422eの各々はまた、ビデオウィンドウ410の左側のブックマークエディタウィンドウ520に複製される。ブックマークエディタウィンドウ520により、ユーザは、各ブックマークに関する詳細情報を表示し、各ブックマークの1つ以上のプロパティを編集することができる。この実施例では、GUI500は、ユーザが各ブックマーク422a~422eの名前を供給したり、ビデオ内の各ブックマーク422a~422eの位置を編集したり、各ブックマークと関連付けられた正確なタイムスタンプを確認したり、ブックマークを追加もしくは削除したり、または外科手技のタイプを指定する524ことを可能にする。さらに、GUI500は、ユーザが前のGUI画面に戻って、異なる機能を選択することを可能にする。
【0048】
上述のように、ビデオがコンピューティングデバイス107によって受信された後、1つ以上のフレームがML技術に供給されて、外科手技タイプを決定するか、または外科手技内のステップ、サブステップ、もしくはイベントを識別する。したがって、ML技術(複数可)は、ブックマークなどの1つ以上の注釈をビデオに適用することができる。したがって、ユーザが最初にGUI500を使用して外科用ビデオにアクセスすると、ブックマーク(ブックマーク422a~422eなど)は、事前に入力され、かつユーザによるカスタマイズまたは使用のためにすぐに利用することができる。この実施例では、ML技術は、4つのブックマーク422a~422dを作成し、ビデオ471を胃バイパス手術として認識した。さらに、ML技術は、4つのブックマーク422a~422dの各々に対応するステップを認識し、各々に挿入されたステップ名をブックマークエディタウィンドウ520に表示する。ユーザはまた、新しいブックマークを追加するオプションも選択し、かつ新しいブックマーク422eも作成した。次いで、GUI400は、新しいブックマーク422eに対応するステップ、サブステップ、またはイベントの名前を入力するオプションをユーザに提示し、ユーザは、ステップ名を「腸間膜欠損を閉じる」として入力する(
図8に示すように)。ユーザはまた、対応するタイムスタンプを選択して新しい時間を入力することにより、ブックマークのいずれかに対応する時間を編集することができる。
【0049】
一方で、GUI500は、ユーザがブックマークを作成、削除、および変更できるようにするブックマークエディタウィンドウ520を提供する。ユーザはまた、この詳細な説明に関して説明された例示的なGUIのいずれかにおいて、ビデオウィンドウ410内のブックマーク422a~422eと直接的に対話することができる。例えば、ユーザは、ブックマークをタッチするか、またはマウスカーソルをブックマークの上に移動してボタンをクリックすることなどによって、ブックマークを選択して、ビデオ471のブックマークされたフレームにジャンプすることができる。ユーザはまた、ブックマークを選択し、タイムライン412に沿って新しい場所にドラッグすることにより、ブックマークの位置を編集することができる。いくつかの実施例では、ブックマークをドラッグすることでまたビデオをスクラブすることによって、ユーザはブックマークの動きに対して即座にフィードバックを受信するが、そのような機能は、いくつかの実施例では採用されない場合がある(またはユーザがオプションで有効もしくは無効にする場合がある)。ユーザがブックマークの編集を完了すると、ユーザは、
図4に示すGUI400に戻って、リビジョンを保存することができる。
【0050】
この実施例では、システム100は、ブックマークを、外科用ビデオファイル(複数可)と関連付けられたメタデータとして保存する。ブックマークの保存は、「保存」ボタンを押すなどの明示的なユーザコマンドによって開始され得る。または、システム100は、ユーザが不要な編集を元に戻しながら、ユーザがそれらを編集するときに既存のブックマークへの変更を自動保存することができる。
【0051】
ここで、
図6を参照すると、
図6は、
図4~
図5に示されている外科用ビデオ471と関連付けられた例示的なメタデータ600を示している。メタデータ600は、外科用ビデオファイルのうちの1つ以上内に保存されてもよく、または外科用ビデオファイルと関連付けられた別個のファイルとして保存されてもよい。関連付けは、例えば、関連付けられたビデオファイルと同じファイル名を使用するが、拡張子が異なるコンパニオンメタデータファイルのファイル名によって生成または維持され得る。例えば、外科用ビデオのビデオファイルがsurgage_video.mp4と呼ばれる場合、メタデータファイルは、ファイルがブックマークファイルであることを示すために、surgery_video.bookという名前にすることができる。いくつかの実施例では、関連付けは、例えば、
図6に示すように、関連付けられたビデオファイル(複数可)の名前をメタデータ自体に含めることによって生成または維持され得る。
【0052】
この実施例では、メタデータ600は、マークアップ言語を使用して作成されている。注釈は、「video_annotations」というタグ内に設定され、かつ関連付けられたメタデータを有するいくつかの異なるタグを含む。注釈と関連付けられたビデオは、<video>タグ610によって識別される。この場合、関連付けられた動画はファイル名で識別される。しかしながら、いくつかの実施例では、それは、フルパスおよびファイル名によって、または例えば、ユニフォームリソースロケータ(「URL」)、識別番号などの他の識別情報によって識別される場合がある。
【0053】
関連付けられたビデオファイルに加えて、メタデータ600は、ビデオ612のタイプおよびサブタイプを識別する情報、ならびに例えば、ビデオのタイトル、外科医(複数可)の名前(複数可)、手術の日付および時間などのその他の特定の情報を含む。そのような情報は、後で検索するためにビデオファイルにインデックスを付けるために、または
図4~
図5に示すGUI400、GUI500などでビデオが再生されるときにビデオに関する情報として提示するために使用され得る。例えば、再び
図4を参照すると、書誌情報420は、タイトル、外科医の名前、手術の日付、および手術の時間を含む、メタデータから抽出された情報のうちのいくつかを提供する。残りのメタデータは取り込まれたが、明示的に表示されない可能性がある。例えば、タイプおよびサブタイプ情報612は、解析および取り込まれており、GUI400内には表示されないが、ユーザが他の外科用ビデオの検索を実行することを選択した場合、1つ以上の検索フィールドを自動入力するために使用され得る。
【0054】
再び
図6を参照すると、上記の情報に加えて、メタデータ600は、
図4および
図5に示される例示的なGUI400、GUI500に示されるブックマーク422a~422eに対応する5つのブックマーク622a~622eを記述するメタデータを含む。図示した通り、各ブックマークは、<bookmark></bookmark>タグのペアによって確立されている。各ブックマークには、それぞれのブックマークを定義する情報が含まれている。例えば、ブックマーク622aは、4つのタグ:「ステップ」タグ624、「名前」タグ625、「開始」タグ626、および「終了」タグ627を含む。
【0055】
「ステップ」タグ624は、この実施例では、ビデオに示されている外科手技のステップを表す。「ステップ」タグ自体には、胃バイパスタイプの手術の特定のステップに対して定義されたプリセットの標準化された値がある。したがって、システム100は、例えば、Bypass_Pouch_Createなどの標準化されたステップと関連付けられている、Gastric_Bypassなどの異なる標準化された手術タイプを含む。したがって、Gastric_Bypass外科用ビデオのために新しいブックマークが作成されると、ユーザまたはシステム100は、ブックマークと関連付けられる標準化されたステップのうちの1つを選択することができる。このような標準化により、外科用ビデオおよび外科用ビデオ内のステップの一貫した識別が可能になり、かつ一貫した検索結果が可能になる場合がある。
【0056】
「ステップ」タグは、ブックマークメタデータ内のオプションのタグであることを理解されたい。ブックマークは、ビデオの任意の時点で任意に作成され得、特定のステップに関連付ける必要はないが、いくつかの実施例では、ブックマークを標準化されたステップ、サブステップ、またはイベントのみに制限することが望ましい場合がある。さらに、上述のように、<サブステップ>または<イベント>タグなどの他のタイプのタグを採用することができる。そのようなタグは、「ステップ」タグの代わりに使用して、それぞれのブックマークと関連付けられたサブステップまたはイベントを識別することができる。また、この実施例では、システム100は標準化された手術のタイプならびにサブタイプ、ステップ、サブステップ、およびイベントを採用するが、いくつかの実施例では、これらのタグのいずれかまたはすべてに、一部またはすべてのユーザでは標準化されている可能性がある、または標準化されていない可能性があるユーザ定義情報が含まれている場合がある。
【0057】
ブックマーク622aを再び参照すると、ブックマーク622aはまた、ブックマーク622aに関するさらなる情報を含む「名前」、「開始」、および「終了」タグを含む。この実施例の「名前」タグには、GUI400、GUI500に表示され得るブックマークの名前が保存されている。例えば、ユーザは、ブックマーク422aの上にカーソルをホバリングし得るか、またはブックマーク422aを押し続け得ると、そのことによって、GUI400、GUI500に、「名前」タグに保存された情報を表示させることができる。代替的に、ユーザは、表示された各ブックマークのそれぞれの名前を含み得る、外科用ビデオ内で利用可能なブックマークのリストを提示され得る。
【0058】
「開始」および「終了」タグは、ビデオ内のタイムスタンプを含み、ブックマークと関連付けられたビデオ471内の特定のフレームを識別するために使用され得る。「開始」タグ626は、ビデオ471内のブックマーク622aの場所、およびビデオタイムライン412上にブックマーク422aの視覚的インジケータを表示する場所を示す。したがって、ユーザがブックマークの場所を調整すると、「開始」タグによって保存された値が変更される可能性がある。この実施例の開始タグは分と秒を使用してビデオフレームを指定しているが、他の形式を使用することもできる。例えば、開始タグは、(時間):分:秒.フレームを使用してフレーム番号を指定することができる。例えば、ビデオが24フレーム/秒で記録される場合、「開始」タグは、3:02.14として表され得、これはビデオの3:02マークの後の15番目のフレームを示し、ここで、フレームには0~23の番号が付けられる。異なる実施例によれば、さらに他のフレーム番号付け規則を採用することができる。
【0059】
「終了」タグは、ブックマーク622aと関連付けられたビデオセグメントの終了を表す。したがって、いくつかの実施例によれば、ブックマークは単一のフレームまたはビデオのセグメントを表すことができる。ブックマークにさらにブックマークが埋め込まれている場合は、「終了」タグを採用することができる。例えば、ブックマークは、ステップ、ステップのうちの1つ以上のサブステップ、またはステップ中に発生する1つ以上のイベントを識別するためなど、階層内に確立され得る。したがって、「終了」タグはステップの終了を明示的に示すことができ、一方で追加の子ブックマークは、ブックマークによって確立されたビデオセグメント内で定義され得る。代替的に、いくつかの実施例では、同じ階層レベルでの別のブックマークに到達すると、デフォルトで1つのビデオセグメントが終了する場合がある。
【0060】
ここで、
図7を参照すると、
図7は、一実施例による、外科用ビデオの例示的なブックマーク階層700を示している。この実施例では、階層は、4つのステップ710~ステップ740を持つ外科用ビデオから開始する。ステップ1(710)は、2つのサブステップ712、サブステップ714およびイベント716を有する。さらに、サブステップ2(714)は、2つのさらなるサブステップ714.1~サブステップ714.2を有する。同様に、ステップ2(720)は、関連付けられたイベント722を有する。ステップ3~ステップ4(730~740)には、サブステップはない。このようなサブステップおよびイベントは、以下の抜粋と同様のメタデータを使用して表され得る。
<bookmark>
<step>Step 1</step>
<begin>10:00</begin>
<end>30:00</end>
<bookmark>
<step>Sub-Step 1</step>
<begin>11:15</begin>
<end>13:30</end>
</bookmark>
<bookmark>
<step>Sub-Step 2</step>
<begin>13:30</begin>
<end>16:00</end>
<bookmark>
<step>Sub-Step A</step>
<begin>14:00</begin>
<end>15:00</end>
</bookmark>
<bookmark>
<step>Sub-Step B</step>
<begin>15:00</begin>
<end>16:00</end>
</bookmark>
</bookmark>
<bookmark>
<step>Event 1</step>
<begin>17:45</begin>
</bookmark>
</bookmark>
【0061】
そのような階層的なブックマークを採用することで、外科用ビデオのより豊富な注釈、およびビデオ内の関心のあるセグメントへのより簡単なナビゲーションが可能になり得る。さらに、階層的なブックマークは、ビデオのタイムライン上またはコンパニオンナビゲーションウィンドウ内のブックマークの縮小および展開を可能にする場合がある。
【0062】
例えば、
図8を参照すると、
図8は、外科用ビデオをセグメント化するための例示的なGUI800を示している。この実施例では、GUI800は、外科用ビデオについての再生機能を提供する。GUI800は、再生コントロール416a~416cを有する、
図4に示したビデオウィンドウ410を提供する。さらに、
図4に示される例示的なGUI400のように、ビデオタイムライン412は、ユーザがビデオ471の特定のフレームにすぐにジャンプすることを選択することができる複数のブックマーク422a~422e、820を含む。例えば、ユーザは、(タッチセンシティブ入力デバイスを使用して)タッチするか、またはカーソルを移動してブックマークアイコン422a~422e(各々が数字または文字のある円)のうちの1つを選択して、再生カーソル414をブックマークに対応するビデオフレームにすぐにジャンプすることができる。
【0063】
代替的に、ユーザは、ビデオウィンドウ410の左側に示されるブックマークのリストからブックマークのうちの1つ以上を選択することができる。この実施例では、各ブックマーク422a~422eは、リスト化され、かつブックマークの対応する説明、ならびにビデオ内の対応するタイムスタンプを含む。ユーザは、リスト内のブックマークのいずれかを選択して、ビデオ471の対応するフレームにジャンプすることができる。代替的に、ユーザは、CTRLを押しながらブックマークを選択するなどして複数のブックマークを選択することができ、次いで、最初の(一時的な)ブックマークから開始して継続的に外科用ビデオを再生し、次に、ビデオのセグメントをスキップする場合であったとしても、次のブックマークにシームレスに進むことができる。例えば、ユーザがブックマーク1、ブックマーク3、およびブックマーク4(422a、422c、422d)を選択し、「再生」を押した場合、ビデオウィンドウ410は、ブックマーク1(422a)に対応するフレームから開始するビデオを表示し得、ブックマーク2(422b)に到達すると、ブックマーク3(422c)にスキップし得、ブックマーク4(422d)の最後まで再生を続けると、ビデオが停止し得るか、ブックマーク1(422a)で再び再開し得る。
【0064】
さらに、ブックマーク422bはネストされたブックマーク「A」(820)を有するので、GUI800は、ブックマークリストを展開または縮小して、そのようなネストされたブックマークを表示または非表示にするオプション810を提供する。ブックマークリスト、またはブックマークリストの部分が縮小されている場合、対応するオプション810とともに、トップレベルのブックマーク422a~422eのみがリスト内およびタイムライン上に示され、それぞれのトップレベルのブックマーク422a~422eのネストされたブックマーク820を展開する。トップレベルのブックマーク422a~422eのいずれかまたはすべてが階層に従ってネストされたブックマークを有することができ、その各々が独立して展開または縮小(またはいくつかの実施例では、全体的に展開または縮小)され得ることを認識されたい。代替的に、ユーザは、特定のブックマーク、例えば、ブックマーク422bのタイムライン上の展開/縮小オプションにアクセスして、そのネストされたブックマーク、例えば、ブックマーク820を表示または非表示にすることができる。例えば、ユーザはブックマークを押し続けて、そのようなオプションにアクセスすることができ、またはユーザは、ブックマークを右クリックして、そのようなオプションを含む文脈依存メニューを取得することができる。したがって、ブックマーク階層は、
図7に示すようにメタデータによって表され得、
図8の例示的なGUI800に示すようにブックマーク一覧の展開/縮小を使用するなどを含むいくつかの異なる方法でアクセスされ得る。
【0065】
再び
図6を参照すると、値を欠くタグは、ブックマーク622eのように、メタデータ内に表されていない。ブックマーク622eは、「開始」タグのみを含み、他のブックマーク622a~622d内に存在するような対応する「ステップ」、「名前」、または「終了」タグを含まない。この実施例では、システム100はメタデータを読み取り、「開始」タイムスタンプが1:02:56であるものとしてブックマークを取り込むが、対応する標準化されたステップまたはブックマークと関連付けられた名前は識別していない。いくつかの実施例では、そのようなフィールドごとにデータを入力するオプションがユーザに提示される場合があり、その後、それは適切なタグを使用してメタデータに保存される場合がある。しかしながら、いくつかの実施例では、値のないタグが、依然としてメタデータ内に存在する可能性があるが、データはない。例えば、ブックマーク622eは、いくつかの実施例では以下のように表され得る:
<bookmark>
<step></step>
<name></name>
<begin>1:02:56</begin>
<end></end>
</bookmark>
【0066】
図6には特定のタイプのメタデータのみが示されているが、異なる実施例によれば、任意の適切なメタデータを採用することができることを理解されたい。例えば、ユーザ提供の注釈、例えば、メモ、コメント、スコアリング情報などの他の情報は、メタデータに保存されてもよい。再び
図5を参照すると、ユーザは、「新しいブックマークの追加」オプションを選択して、ビデオのある時点で新しいブックマークを追加し、「メモ」フィールド内のブックマークにコメントまたはフィードバックを入力することができる。このような情報は、次いで、ブックマークと関連付けられた<note></note>または<comment></comment>タグ内のメタデータに保存され得る。別のビデオ(またはビデオブックマーク)へのハイパーリンク(例えば、<link></link>タグ)などのさらなる他のタイプの情報は、外科手技のステップの特に良い実施例または悪い実施例などの表示されたビデオ471との比較を提供することができる。さらに他のタイプの情報は、異なる実施例または設計パラメータに従ってメタデータに保存されてもよい。
【0067】
ここで、
図9Aを参照すると、
図9Aは、ユーザが外科用ビデオから1つ以上のビデオセグメントを抽出することができるようにする例示的なGUI900を示している。この例示的なGUI900は、
図4に関して上記で説明したビデオウィンドウ400を含み、外科用ビデオ471と関連付けられたブックマークのリストを提供する。上述したように、リストされたブックマーク422a~422eの各々について、識別子がビデオタイムライン412上に位置付けられる。
【0068】
上述したように、外科用ビデオは数時間かかる場合がある。したがって、ビデオ471の特定の部分のみを検討するために、ユーザは、ビデオを手動でスクラブして、ビデオの興味深い部分を見つけ得る。このようなプロセスは、面倒であり、かつそのような外科用ビデオの有用性を制限する可能性がある。この問題に対処するのを助けるために、本開示によるシステムおよび方法は、ユーザが、外科用ビデオ471と関連付けられたブックマークを使用することによって、特定のビデオセグメントを効率的に抽出することを可能にする。上述のように、ブックマークは、最初に、手術のタイプおよび手術の個々のステップの認識に基づいて、1つ以上のML技術によって作成され得、ユーザは、後でブックマークを調整したり、新しいブックマークを追加したり、または既存のブックマークを削除したりすることができる。ブックマーク422a~422eが確立され、かつビデオ471と関連付けられると、GUI900は、ユーザがブックマークを採用して、ビデオセグメントを選択し、それらのセグメントを別個の外科用ビデオとして抽出することを可能にする。この例示的なGUI900を使用して1つ以上のビデオセグメントを抽出するために、ユーザは、1つ以上のブックマーク422a~422eを選択し、「個々のビデオセグメントを抽出する」910または「[a]単一のビデオを抽出する」920のいずれかのオプションを選択する。
【0069】
この例示的なGUI900はブックマークの使用を具体的に示しているが、いくつかの実施例では、ブックマークを使用して、ビデオの1つ以上のセグメントを確立する必要がない場合があることを認識されたい。むしろ、いくつかの実施例では、ユーザがブックマークを選択せず、ビデオセグメントを抽出するオプションを選択することができる場合がある。次いで、ユーザはビデオ内の任意の開始点および終了点を指定して、ビデオセグメントを作成することができる。次いで、コンピューティングデバイスは、供給された開始点および終了点に基づいて、ビデオセグメントを抽出することができる。ユーザが複数の開始点および終了点を指定した場合、コンピューティングデバイスは、次いで、開始点および終了点の各ペアについてのビデオセグメントを抽出し得る。さらに、いずれかの開始点はまた、前のセグメントの終了点として機能する場合がある。同様に、いずれかの終了点はまた、次のセグメントの開始点として機能する場合がある。コンピューティングデバイスはさらに、ユーザがソースビデオへのブックマークとして開始点および終了点のいずれかまたは両方を確立することも可能にすることができる。
【0070】
ここで、
図9Bを参照すると、
図9Bは、ユーザが3つのブックマーク422b~422dを選択したGUI900を示している。ブックマークを選択した後、ユーザは2つの抽出オプション910、920のうちの1つを選択して、1つ以上のビデオセグメントを抽出する。代替的に、ユーザは、例えば、タイムライン412内のブックマーク422bを右クリックするか、またはブックマーク422bをタッチして保持することにより、文脈依存メニュー930を開き、そのメニューから所望のオプション910、920を選択することができる。この実施例では、ユーザが「個々のビデオセグメントを抽出する」オプション910を選択した場合、システム100は、2つの新しいビデオファイルを生成する。第1のビデオファイルには、ブックマーク2(422b)で開始し、かつブックマーク3(422c)で終了するビデオフレームが含まれ、一方で、第2のビデオファイルには、ブックマーク3(422c)で開始し、かつブックマーク4(422d)で終了するビデオフレームが含まれる。新しい各ビデオファイルには、外科用ビデオ471の名前に基づいて、ビデオの開始を示すブックマークの名前を含むデフォルトのファイル名が与えられる。例えば、外科用ビデオ471のファイル名は、「GastricBypass_DrSamBrown_141120171630.mp4」である。したがって、第1のビデオファイルには、「gastrojejunal_anastomosis_GastricBypass_DrSamBrown_141120171630.mp4」というファイル名を割り当てることができる。第2のビデオファイルには、同じ規則に従ってファイル名を割り当てることができる。
【0071】
この実施例では、ビデオの抽出には、抽出されたビデオファイルのメタデータを生成することも含まれており、これには、新しいメタデータの作成、または外科用ビデオのメタデータから対応するメタデータのコピー、および新しいメタデータと抽出されたビデオとの関連付けなどが含まれ得る。例えば、第1のビデオファイルには、<type>、<subtype>、<surgeon>、<date>、および<time>タグなどの
図6に示すメタデータ600からコピーされた情報を含めることができるが、<video>タグには、それぞれの抽出されたビデオファイルのファイル名を含めることができ、<title>タグには、抽出されたビデオに基づく情報、例えば、初期ブックマーク422b:<title>Gastrojejunal Anastomosis-Gastric Bypass-High BMI</title>の名前を含めることができる。コピーされたメタデータは、階層的なブックマーク方式に従って、ネストされたブックマークについてのブックマーク情報を含むことができる。このようなコピーは、外科用ビデオ471の抽出されたセグメント(複数可)内に埋め込まれたブックマークを保存することができる。
【0072】
「個別のビデオセグメントを抽出する」オプション910を選択する代わりに、ユーザは、「単一のビデオを抽出する」オプション920を選択してもよい。この実施例では、そのような選択により、システム100は、ブックマーク422bで開始し、かつブックマーク422dで終了するすべてのビデオフレームを含む単一のビデオファイルを生成する。連続していないブックマーク、例えば422a、422c、422dが選択された場合、一部の例示的なシステムでは、ブックマーク422aとブックマーク422bとの間、ならびに422cと422dとの間でビデオフレームを抽出し、それらを単一のビデオファイルに保存することができる。あるいは、いくつかの実施例では、選択された各ブックマークを選択されたセグメントとして扱うことができ、したがって、ブックマーク422a、422c、および422dを選択すると、一部のシステムでブックマーク422a~422b、422c~422d、および422d~422e間のすべてのフレームが抽出され得る。さらに別の変形例が、異なる実施例に従って採用されてもよい。次いで、システム100はまた、ビデオフレームを単一のファイルに抽出し、また、「個別のビデオセグメントを抽出する」オプション910に関して一般的に上述したように、抽出されたビデオと関連付けられたメタデータを作成する。新たに作成されたビデオファイルは、上述のように、外科用ビデオ471のファイル名、ならびにビデオファイルを作成するために採用されたブックマークのインジケータを含み得る。
【0073】
したがって、
図9Aおよび
図9Bに示される実施例などの例示的なGUIを採用すると、ユーザは、外科用ビデオ471から1つ以上のビデオセグメントを容易に抽出することができる。そのような機能は、外科医が外科用ビデオ471全体ではなく短いビデオクリップにすぐにアクセスすることができるため、後で手術を検討するときの外科医の負担を減らすことができる。さらに、外科医は、ビデオセグメントのコピーをより容易に取得または共有することが可能となり得、これは、すべての外科用ビデオ471よりもサイズがかなり小さい可能性が高い。
【0074】
この実施例に従って説明される特定のGUI900および技術は、異なるグラフィック機能またはインターフェース要素を用いて異なる方法で実装され得るが、しかしながら、このような実施例ではすべて、ユーザがビデオの関連部分を簡単に選択して、かつそれらを1つ以上のファイルに抽出することができることを認識されたい。
【0075】
ここで、
図10Aおよび
図10Bを参照すると、
図10Aは、ユーザが外科用ビデオのセグメントを他の人と共有することを可能にする例示的なGUI1000を示している。この実施例では、GUI1000は、
図4に関して上述したように、外科用ビデオ471を示すビデオウィンドウ410をユーザに提示する。さらに、GUI1000は、ビデオに対して確立されたブックマーク422a~422eを示す。
【0076】
1つ以上のビデオセグメントを共有するために、ユーザは、ビデオ内の1つ以上のブックマーク422a~422eを選択し、かつ「ビデオセグメントを共有する」ボタン1010を選択するか、またはユーザは、右クリック(または長押しなど)して、2つのオプションがある文脈依存メニュー開いて、ビデオセグメントのみを共有する、またはピンでビデオを共有することができる。この実施例では、ユーザはブックマーク422cを選択し、文脈依存メニュー1020を開いて、「ビデオセグメントのみを共有する」オプションを選択している。
【0077】
次に
図10Bを参照すると、
図10Bは、ユーザがボタン1010を選択した後にダイアログウィンドウ1030を開いた例示的なGUI1000を示している。ボタン1010または文脈依存メニュー1020のいずれかを介してアクセスされ得るダイアログウィンドウ1030は、ビデオセグメントを共有するためのオプションをユーザに提供する。この実施例では、GUI1000は、共有のタイプ1032を選択するためのオプション、ビデオセグメント(複数可)を共有する人1034を選択するためのオプション、およびビデオセグメント(複数可)を投稿するためのチャネル(複数可)1036を選択するためのオプションを提供する。
【0078】
「共有タイプ」オプションは、文脈依存メニュー1020からのオプションを反映しており、文脈依存メニュー1020でのユーザの選択に基づいて、オプションが選択されている。ユーザが代わりにボタン1010を選択した場合、「共有タイプ」オプション1032は選択されていないものとして表示されるが、いくつかの実施例では、デフォルトで1つのオプションが選択され得る。
【0079】
この実施例に示されている2つのオプションは、「ビデオセグメント(複数可)のみを共有する」および「ピンでビデオを共有する」である。「ビデオセグメント(複数可)のみを共有する」オプションは、
図9Aおよび
図9Bに関して上述したビデオセグメント抽出機能の側面を採用している。ユーザがこのオプションを選択した場合、上述したように、選択したブックマークに基づいてビデオセグメントが抽出され、次いで、そのビデオセグメントは、以下で説明するように、選択した人またはチャネルと共有される。しかしながら、ユーザが「ピンでビデオを共有する」を選択した場合、ビデオ全体が、選択された人または連絡先と共有され、ビデオカーソル414が最初に受信者のビデオプレーヤーに設定されるインジケータが付けられる。次いで、受信者は、「ピン留めされた」場所から、例えば、特定のブックマークから、すぐにビデオの再生を開始することができる。
【0080】
「人に送信する」セクションには、ユーザがビデオセグメント(複数可)を共有する1人以上の人を選択することができるドロップダウンメニューが提供される。例えば、ユーザは、名前のドロップダウンリストから1人以上の同僚、管理者などを選択することができる。この実施例の名前のリストには、システム100に登録され、外科用ビデオを受信することを許可されたユーザが入力されている。ドロップダウンリスト内で、ユーザは、ビデオセグメント(複数可)を共有する各名前を選択することができる。いくつかの実施例では、GUI1000はまた、ユーザが電子メールアドレス、ユーザ名、またはユーザ識別番号などのユーザ情報を入力して、ビデオセグメント(複数可)を共有する人を識別することを可能にすることができる。そのようなフィールドはまた、ユーザがフィールド内に情報を入力するときにシステムが受信者オプションを提示することができるようにするオートコンプリート機能を提供し得る。
【0081】
ビデオの人々を共有することに加えて、またはその代わりに、GUI1000は、ビデオセグメント(複数可)を1つ以上のチャネルに投稿するためのオプションを提供する。例えば、手術センターは、手術中にその外科医およびスタッフがアクセスすることができる1つ以上のオンラインチャネルを提供して、次の手術の前に情報を投稿または確認したり、コメントまたは質問を投稿したりすることができる。さらに、チャネルにより、ユーザはビデオコンテンツを投稿して、手術センターの他のユーザからのレビューまたはコメントを求めることが可能になり得る。代替的に、チャネルは、システム100が直接アクセスして、1つ以上のビデオセグメントをアップロードすることができる、YouTube(登録商標)などのソーシャルメディアサイト上のビデオチャネルを含むことができる。チャネルは、使用可能なチャネルのドロップダウンリストでアクセスされ得る。また、いくつかの実施例では、ユーザは、例えば、ユーザのYouTube(登録商標)チャネルのリストを提供するYouTube(登録商標)アカウントなどのログイン情報を提供することなどによって、1つ以上のチャンルについてのアクセス情報を提供することができる。さらに他のタイプのチャネルは、異なる実施例に従って選択されてもよい。
【0082】
「共有タイプ」オプション1032および1人以上の受信者を選択した後、人々またはチャネルに関係なく、ユーザは、「共有」ボタンを選択して、選択したビデオセグメント(複数可)を共有することができる。しかしながら、ユーザが気が変わった場合、ユーザは、共有操作を「キャンセル」して、
図10Aに示すGUI1000のメイン画面に戻ることができる。
【0083】
ここで、
図11を参照すると、
図11は、外科用ビデオをセグメント化するための例示的なシステム1100を示している。
図11に示されるシステム1100は、
図10Aおよび
図10Bに関して上述したようにビデオを共有することができるようにするのに適し得るが、本開示による任意の適切なシステムを採用することができる。システム1100は、ネットワーク1160を介してサーバ1140と通信する、2つのユーザステーション1100、1120およびモバイルデバイス1130を含む。この実施例では、ネットワーク1160は、インターネットであるが、異なる実施例によって任意の適切なネットワークまたはネットワークの組み合わせであってもよい。サーバ1140は、ローカルデータストア1142へのアクセスを有する。外科用ロボット1170は、ネットワーク1160を介してサーバ1140にも接続される。さらに、サーバ1140、ならびにユーザステーション1110、1120、モバイルデバイス1130、および外科用ロボット1170は、ネットワーク1160を介してクラウドストレージ1150にアクセスする。外科用ロボット1170は、外科手技中またはその後に、外科用ビデオをサーバ1140またはクラウドストレージ1150にアップロードすることができる。アップロードされた外科用ビデオは、最初のブックマークおよびメタデータを提供するために上述のようにサーバ1140で処理され、次いで、データストア1142に保存され得る。
【0084】
新しい外科用ビデオが処理され、かつデータストア1142に保存された後、外科チームは、ビデオが処理され、かつアクセス可能であることを通知されてもよい。例えば、システム1100は、外科チームの各メンバーに電子メールを送るか、または新しい外科用ビデオが利用可能であることを示すウェブポータルアプリケーションを介して利用可能なメッセージを生成することができる。後で、外科チームのメンバーのうちの1人は、ユーザステーション1110またはモバイルデバイス1130を使用して、本明細書で説明する例示的なGUIのうちの1つ以上とやり取りすることなどによって、ポータル経由でビデオにアクセスすることができる。次いで、ユーザは、例えば、上述のように、ビデオにアクセスし、共有する1つ以上のビデオセグメントを選択し、別のユーザを選択して、ビデオを共有することができる。
【0085】
共有コマンドは、GUIを介してサーバ1140に送信され得、サーバ1140は、選択されたビデオセグメントに基づいて、1つ以上の新しいビデオを生成し、そのオプションが選択された場合、それらをデータストア1142またはクラウドストレージ1150に保存し得る。そうでなければ、サーバ1140は、ビデオ(複数可)が彼または彼女と共有されたことを示す各識別された受信者へのメッセージを生成し、例えば、電子メールまたはウェブポータルアプリケーションのメッセージング機能を介してメッセージを送信し得る。代替的に、サーバ1140は、共有ビデオ(複数可)をユーザのウェブポータルアカウントの共有ビデオのリストに追加してもよい。次いで、受信者(複数可)は、別のユーザステーション、例えば、ユーザステーション1120を介してウェブポータルにアクセスし、共有ビデオにアクセスすることができる。したがって、ネットワーク化された例示的なシステム1100は、システム1100の様々なユーザ間で共有機能を提供することができ、また、外科用ロボット1170と対話して、随時新しい外科用ビデオを取得することができる。
【0086】
ここで、
図12Aを参照すると、
図12Aは、外科用ビデオをセグメント化するためのシステムにおいてビデオを検索するための例示的なGUI1200を示している。この例示的なGUI1200により、ユーザは、ビデオと関連付けられたブックマークに基づいて1つ以上の外科用ビデオを検索することができる。この実施例では、GUI1200は、ユーザが1つ以上の外科手技タイプ1210、外科手技のうちの1つ以上のステップ1220、または1つ以上のイベント1230を選択することをできるようにする、ドロップダウンリスト1210~1230を提供する。ドロップダウンリスト1210~1230には、それぞれ標準化された外科手技名、ステップ、およびイベントが入力されるが、一部の実施例では、ユーザが作成したブックマークも提供され得る。例えば、ユーザが外科用ビデオにブックマークを追加し、かつ標準化されたステップまたはイベントではなくカスタマイズされた名前を入力した場合、システム100は、必要に応じて検索されることがある、ステップのリスト1220またはイベントのリスト1230にカスタマイズされた名前を追加し得る。いくつかの実施例では、しかしながら、標準化されたステップまたはイベントは変更されない。代わりに、ユーザは、キーワード検索エリア1240を使用して、そのようなカスタマイズされた名前を検索することができる。代替的に、ユーザは、1つ以上の外科用ビデオと関連付けられたメタデータに一致する可能性がある1つ以上のキーワードを、キーワード検索エリア1240に入力することができる。そのようなキーワードには、ビデオのタイトル、外科医の名前、日付、時間、医療センター、患者識別番号などが含まれる。
【0087】
ユーザが外科手技、外科的ステップ、イベント、またはキーワードなどの1つ以上の検索パラメータを入力した後、「ビデオを検索する」ボタン1250を有効にし、ユーザがそのボタンを押して、検索を開始することができる。次いで、検索結果は、ユーザが検討および選択するために検索ウィンドウ1260内に提示され得る。
【0088】
ここで、
図12Bを参照すると、
図12Bは、ユーザが検索パラメータを入力し、「ビデオを検索する」ボタン1250を押した後の例示的なGUI1200を示している。この実施例では、ユーザは手術のタイプとして「胃バイパス」を選択し、手術ステップとして「JJ吻合の生成」を選択している。彼女は、イベントを選択したり、検索するキーワードを入力したりしていない。システム100は、データストレージ133上で検索を実行して、「胃バイパス」を手術タイプとして示すメタデータ、および「JJ吻合の生成」として識別された外科的ステップとを含む、任意の外科用ビデオを識別した。したがって、この実施例では、データストア133は、それらのそれぞれの関連付けられたメタデータに少なくとも部分的に基づいて、外科用ビデオに索引を付ける。次に、検索基準を満たす外科用ビデオ1262~1266が、検索ウィンドウ1260内に提示される。
【0089】
この実施例の検索ウィンドウ1260は、識別された各ビデオの表現およびそれぞれに関するいくつかの書誌情報を提示する。この実施例では、書誌情報は、それぞれの外科用ビデオと関連付けられたメタデータから取得され、表示される書誌情報には、それぞれのビデオのタイトル、外科手技の主任外科医、および手術の日付が含まれる。他の例示的なシステム100またはGUI1200は、他の書誌情報を提供してもよく、または識別されたビデオの検索パラメータに対する関連性スコアを示す情報を提供してもよい。例えば、ビデオがすべてではないがいくつかの検索パラメータを満たしている場合、ビデオは、すべての検索パラメータを満たすものよりも低い関連性スコアを受信することがある。一実施例では、関連性スコアは、検索パラメータの総数を決定し、かつその値を、検索パラメータと一致する外科用ビデオの検索パラメータの数に分割することによって計算され得る。例えば、検索に4つの検索パラメータが含まれていて、かつ外科用ビデオが3つの検索パラメータに一致する場合、外科用ビデオの関連性スコアは75%になる。1つ以上の検索パラメータに他の技術よりも多いまたは少ない重みを付けるさらに他の技術を採用することができる。
【0090】
検索の結果が検索ウィンドウ1260に提示された後、ユーザは、閲覧するビデオのうちの1つ以上を選択することができる。例えば、ユーザは、ビデオをダブルクリックして、
図4に示されるGUI400に切り替えて、「ビデオを見る」オプション460を選択することによってビデオを見ることなど、ビューと対話することができる。次いで、ユーザは検索結果に戻り、別のビデオを選択するか、または新しい検索を実行することができる。
【0091】
ここで、
図13を参照すると、
図13は、外科用ビデオをセグメント化するための例示的な方法1300を示している。この例示的な方法1300は、
図1に示される例示的なシステム100に関して説明される。しかしながら、
図2、
図3A~
図3B、または
図11に示されているシステムなど、任意の適切なシステムを採用することができることを認識されたい。
【0092】
ブロック1310で、コンピューティングデバイス107は、外科手技の連続的なビデオフレームを含む外科用ロボット121から外科用ビデオを受信する。この実施例では、コンピューティングデバイス107は、カメラ101からビデオ信号を受信し、かつビデオ信号に基づいて、ビデオフレームをビデオファイルに保存する。ビデオファイルは、この実施例ではローカルデータストア133に保存されるが、いくつかの実施例では、ビデオファイルは、リモートサーバまたはクラウドストレージにストリーミングされてもよい。
【0093】
上記の実施例は、外科用ロボット121からのビデオ信号の受信について説明しているが、いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス107は、データストア133に保存されたビデオファイルにアクセスすることによって、外科用ビデオを受信することができる。例えば、手術が終了した後、コンピューティングデバイス107は、データストア133からビデオファイルを取得することができる。本明細書で論じられる別のシステム1100に関して、外科用ビデオは、データストア1142またはクラウドストレージ1150から1つ以上のビデオファイルをダウンロードすることによって受信され得る。
【0094】
ブロック1320で、コンピューティングデバイス107は、外科用ビデオ内のビデオフレームの識別を受信する。この実施例では、コンピューティングデバイス107は、受信した外科用ビデオを1つ以上のML技術に提供する。例えば、コンピューティングデバイス107は、ビデオのフレームに基づいて、外科手技のタイプを認識するように訓練されたML技術を実行している。コンピューティングデバイス107は、受信された外科用ビデオの一部またはすべてに、訓練されたML技術を提供することができ、次いで、外科用ビデオで実行される外科手技のタイプの指標を提供することができる。外科手技のタイプを受信した後、コンピューティングデバイス107は、次いで、外科用ビデオおよび外科手技のタイプを、第2のML技術に提供することができる。第2のML技術は、外科手技のタイプおよび受信された外科用ビデオに基づいて、1つ以上の外科手技のステップを認識するように訓練され得る。次いで、第2のML技術は、外科用ビデオを処理し、外科手技の異なるステップの開始と関連付けられたビデオのうちの1つ以上のフレームを識別することができる。
【0095】
例えば、
図8に示すGUI800を参照すると、コンピューティングデバイス107は、外科用ロボット121から外科用ビデオ471を受信した後、第1のML技術を使用することにより、外科用ビデオ471が胃バイパスのものであることを決定する。次いで、コンピューティングデバイス107は、外科用ビデオが胃バイパス手術のものであることの表示とともに、外科用ビデオを第2のML技術に提供する。次いで、第2のML技術は、ビデオを処理し、外科用ビデオ471内の以下の5つのステップおよび1つのサブステップを認識する:(ステップ1)ポーチの作成、(ステップ2)胃空腸吻合、(サブステップA)正中切開の作成、(ステップ3)消化管の測定、(ステップ4)空腸-空腸吻合の作成、および(ステップ5)腸間膜欠損の閉鎖。次いで、コンピューティングデバイス107は、認識されたステップの各々の開始に対応するビデオ内の認識されたステップおよびフレームの指示を、第2のML技術から受信する。
【表1】
【0096】
上述したように、小数点に続く数字は、特定の秒内のどのフレームが指定されているかを示す。この外科用ビデオ471は、毎秒24フレームのフレームレートを有するが、任意の適切なフレームレートが採用されてもよい。上記の実施例では、様々なML技術を採用して、外科手技のタイプおよび外科手技のステップを認識しているが、当然ながら、単一のML技術を訓練して、外科手技のタイプを認識し、かつ外科手技のステップのほかにサブステップまたはイベントを認識することができる。したがって、いくつかの実施例では、1つのML技術のみが採用され得るが、いくつかの実施例では、複数のML技術が使用され得る。
【0097】
いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス107は、GUIを介してユーザ入力からビデオの識別を受信することができる。例えば、
図5を再び参照すると、例示的なGUI500は、ユーザがビデオ内のブックマークを作成、削除、または編集できるようにする機能を提供する。GUI500を使用してビデオフレームを識別するために、ユーザは、ビデオコントロール416a~416cを使用して、外科用ビデオ471を手動でスクラブして、対象のステップ、サブステップ、またはイベントの開始かどうかによらず、対象の特定のフレームを識別し得る。次いで、ユーザは、「新しいブックマークを追加する」オプションを選択して、外科用ビデオ471内のビデオフレームの表示をコンピューティングデバイス107に提供することができる。
【0098】
ビデオフレームは、ML技術またはユーザ入力を使用して識別され得るが、他の技術も同様に採用され得る。例えば、ビデオの外科手技のタイプが識別された後、コンピューティングデバイス107は、識別された外科手技と関連付けられたステップの数に基づいて、ビデオを等しい長さの複数のセグメントに分割し得る。例えば、外科用ビデオが2時間であり、かつビデオ内の外科手技が8ステップを有する場合、コンピューティングデバイス107は、次いで、外科用ビデオを8つの等しいセグメントに分割し、かつ8つのセグメントの各々の開始に対応するビデオフレームを識別し得る。例えば、コンピューティングデバイス107は、0:00.0、0:15.0、0:30.0、0:45.0、1:00.0、1:15.0、1:30.0、および1:45.0でビデオフレームを識別することができる。
【0099】
別の実施例では、コンピューティングデバイス107は、特定の外科用ビデオのステップあたりの平均時間長を示す情報を採用して、ビデオのフレームを識別することができる。例えば、特定の外科手技が5つのステップを有し、ステップが平均して12分、20分、45分、30分、および6分かかる場合、コンピューティングデバイス107は、それらの持続時間に基づいて、またはビデオの持続時間に対する平均ステップ長の比率に基づいて、対応するフレームを識別することができる。例えば、12分のステップは、手術時間の10.6%を表す。したがって、外科用ビデオが2時間の長さである場合、コンピューティングデバイス107は、第2のステップの開始として、12:43.5(24fpsの場合)のフレームを識別し得る。
【0100】
他の技術も同様に採用することができる。例えば、ブックマークは、ツールの変更、検出されたイベントもしくは合併症、特定の技術の実行(例えば、特定のタイプの縫合の実行)、または特定のツール(例えば、焼灼ツール)の起動などの外科手技内で発生するイベントに基づいて、追加される場合がある。このようなイベントは、ML技術によって、またはロボット手術システムから受信した入力に基づいて、識別されてもよい。例えば、ツールが外科用ロボットから取り外されるか、または新しいツールが使用されるときに、外科用ロボットは、システム100がメタデータで外科用ビデオに注釈を付けるか、または1つ以上のブックマークを作成するために使用することができる信号を生成し得る。
【0101】
いくつかの実施例では、1つ以上のビデオフレームが、リアルタイムで決定され得る。例えば、外科手技の間、外科医は、外科手技の新しいステップの開始を識別することができる。この実施例では、外科医は、新しいステップが開始したことを示すために何かを言うかもしれない。外科医の声は、システムのマイクロフォン112によってキャプチャされ得、コンピューティングデバイス107は、音声認識技術を使用して、外科医の会話を認識し、そして外科手技における新しいステップのインジケータを認識し得る。例えば、外科医は、音声コマンド、例えば、「新しいステップを開始する」を話すことができ、または彼は、新しいステップの名前、例えば、「JJ吻合を作成する」などを述べることができる。コンピューティングデバイス107は、そのような会話を、外科手技の新しいステップを示すものとして認識し、対応するビデオフレームを決定することができる。例えば、コンピューティングデバイス107は、外科医の会話入力が開始した時間、または外科医の会話入力が終了した時間に対応するビデオフレームを識別し得る。さらに、システム100が会話を認識できない場合でも、そのような機能が呼び出されてもよい。例えば、システム100は、検出されたが認識されていない会話の存在のみに基づいて、ビデオフレームを識別することができる。これは、口頭のコマンドが注目すべきコンテンツの存在を示すという前提で、ブックマークの識別を可能にし得る。
【0102】
音声入力に加えて(またはその代わりに)、外科医は、外科手技の新しいステップが開始したことを示すジェスチャを実行することができる。例えば、外科医は、外科手技の特定のステップと関連付けられた外科用ロボットのためのユーザコントロールのうちの1つ以上を用いて動きを実行することができる。そのようなユーザコントロールは、異なる実施例によると、ハンドコントロール、フットペダルなどを含み得る。外科用ツールを係合解除することなどによって、コントローラで動作を実行する。あるいは、ユーザは、例えば、コンピューティングデバイスのタッチスクリーン111上でジェスチャを行うことによって、タッチセンシティブ入力デバイスを使用して、ジェスチャを入力することができる。例えば、ユーザは、2本の指で水平にスワイプして、新しいステップが開始したことを示すことができる。ジェスチャが検出された時間を使用して、対応するタイムスタンプを有するビデオのフレームを識別することができる。いくつかの実施例では、システムは、視線追跡を採用して、ユーザの視線方向または焦点を監視することができる。システムは、ビデオフレームをブックマークするために、ユーザインターフェースコンポーネントなどの所定の場所に向けられているとしてユーザの視線を検出することができる。上記の実施例は、1つ以上のビデオフレームを識別するための特定の技術を提供しているが、ビデオフレームを自律的に識別するためのさらに別のアプローチが採用され得る。
【0103】
ステップ1330で、コンピューティングデバイス107は、識別されたビデオフレームに基づいて、ブックマークを生成する。この実施例では、コンピューティングデバイス107は、ブックマークを示し、かつブックマークに対応する識別されたビデオフレームの識別子を含む、メタデータを生成する。例えば、
図6は、それぞれのブックマークに対応するビデオのフレームの識別子を含む、例示的なメタデータ600を示している。
図6を参照すると、ブックマーク622aは、ブックマークの識別子を含み、これは、<bookmark>および</bookmark>タグを含む。さらに、ブックマーク622aは、外科用ビデオ内の特定のビデオフレーム3:12.0を識別する、<begin>タグを含む。したがって、コンピューティングデバイス107は、識別されたビデオフレームに基づいて、ブックマークを生成している。
【0104】
いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス107は、ブックマークのビデオフレームを識別するだけよりも豊富なブックマークを生成することができる。例えば、上述のように、コンピューティングデバイス107は、1つ以上のML技術を採用して、外科用ビデオ471内の外科手技のタイプを認識し、かつ外科用ビデオ471内の関心のあるステップ、サブステップ、またはイベントを識別することができる。このような情報はまた、例えば、
図6に示すように、ブックマーク内に含まれてもよい。上述のように、外科手技のタイプ、またはステップ、サブステップ、およびイベントに関する情報は、外科用ビデオのコーパス全体にわたって均一な識別子を提供するために標準化され得る。
【0105】
自動技術を採用して、1つ以上のブックマーク内に含める外科用ビデオに関する情報を認識することに加えて、またはその代わりに、コンピューティングデバイス107は、ブックマークとともに含まれるようにユーザ入力を要求することができる。例えば、コンピューティングデバイス107は、ブックマークの名前を提供すること、外科手技のタイプを選択すること、1つ以上のステップ、サブステップまたはイベントを選択すること、他のユーザ固有の情報を入力することなどを行うように、ユーザに促すことができる。さらに、いくつかの実施例では、ML技術が外科手技のタイプ、またはステップ、サブステップ、もしくはイベントを認識できない場合、コンピューティングデバイス107は、不足している情報を提供するようにユーザに促すことができる。例えば、
図5は、ブックマーク422eのステップ情報を入力するようにユーザが促される、例示的なGUI500を示している。
【0106】
いくつかの実施例では、ブックマーク情報は、複数の異なる時間に生成され、生成されたブックマークに後続の情報が追加され得る。例えば、手術中に、外科医は、上述のようにビデオのフレームを指定することができ、これにより、コンピューティングデバイス107に、ビデオフレームのブックマークを作成させることができる。後で、外科用ビデオを1つ以上のML技術に提供して、手術手技のタイプ、ならびに外科用ビデオ内のステップ、サブステップ、またはイベントを認識することができる。各ML技術は外科用ビデオを分析するので、各ML技術は、既存のブックマーク情報を更新し得るか、またはコンピューティングデバイス107が既存のブックマークに組み込むことができる情報を出力し得る(または対応するブックマークが存在しない場合は、必要に応じて新しいブックマークを作成する)。
【0107】
ブロック1340で、コンピューティングデバイス107は、ブックマークをビデオフレームと関連付ける。この実施例では、コンピューティングデバイス107は、
図6に示すように、ブックマークの定義内のビデオフレームを識別することによって、ブックマークをビデオフレームと関連付ける。例えば、ブックマーク622aは、<begin>タグによってフレーム3:02.0と関連付けられている。さらに、ブックマークは、ブックマーク622aを定義するメタデータ600と関連付けられたビデオを識別する、<video>タグに基づいて、ビデオフレームと関連付けられる。したがって、この実施例では、ブックマークとビデオフレームとの間の関連付けが、識別されたビデオおよび識別されたビデオフレームに基づいて作成される。
【0108】
図6に示す実施例では、外科用ビデオのビデオファイル(複数可)とは別のファイルに保存されたメタデータを採用しているが、上述のいくつかの実施例では、メタデータをビデオファイル自体に保存することができる。例えば、ビデオファイルは、ビデオ情報の前のファイルの開始の部分におけるメタデータを含み得る。そのような一実施例では、ブックマークは、
図6に示すように、特定のビデオフレームを単に参照する場合がある。別の実施例では、外科用ビデオについてのメタデータは、ビデオフレーム自体とインターリーブされてもよい。したがって、ビデオプレーヤーがメタデータを有するフレームに遭遇すると、メタデータが抽出される。
【0109】
ブロック1350で、コンピューティングデバイス107は、ブックマークを保存する。この実施例では、コンピューティングデバイス107は、ブックマークを含むメタデータを、ビデオファイル(複数可)とは別のファイルとしてデータストア133に保存するが、説明したように、いくつかの実施例では、メタデータは、ビデオファイル(複数可)自体内に保存されてもよい。さらに、他の実施例は、クラウドストレージ、例えば、
図11のシステム1100を採用して、ブックマークを含むメタデータを保存することができる。
【0110】
ブロック1350を完了した後、方法1300はブロック1360に進むことができ、または方法1300はブロック1320に戻って、ブックマーク用の別のビデオフレームを識別することができる。特定の外科用ビデオに対して任意の数のブックマークを作成することができ、したがって、方法1300はブロック1320に何度でも戻ることができることを認識されたい。
【0111】
ブロック1360で、コンピューティングデバイス107は、外科用ビデオの一部分を共有するためのユーザ入力を受信する。例えば、
図10Aおよび
図10Bに示されるGUI1000を参照すると、ユーザは、1つ以上のブックマーク422a~422eを選択し、共有ビデオセグメント(複数可)ボタン1010を選択すること、または文脈依存メニュー1020を呼び出すことのいずれかを行い、および共有オプションを選択することができる。
【0112】
再び
図10Bを参照すると、GUI1000は、外科用ビデオ471の一部分を共有するためのユーザ入力を提供するためにユーザが選択することができるオプションを提供する。例えば、ユーザは、ビデオ(例えば、セグメント(複数可)のみ)を共有する方法、またはビデオ全体を選択したブックマーク(またはピン)と共有する方法を選択することができる。ユーザはまた、受信者リストまたはチャネル(複数可)を指定することができる。共有操作を開始するために、ユーザは、その際「共有」ボタンを選択し得る。
【0113】
いくつかの実施例では、他の技術を使用して、共有するビデオセグメントを選択することができる。例えば、例示的なGUIでは、ユーザが連絡先、連絡先のグループ、チャネルなどを、例えば、連絡先のドロップダウンリストから選択し、次いで、1つ以上のブックマークを連絡先上にドラッグして、選択した連絡先(または連絡先のグループ、チャネルなど)を有するブックマーク(複数可)を共有することを可能にする。
【0114】
ブロック1370で、コンピューティングデバイス107は、選択された受信者(複数可)またはチャネルにメッセージを送信して、外科用ビデオの選択された部分を共有する。この実施例では、コンピューティングデバイス107は、完全な外科用ビデオから抽出された外科用ビデオの選択された部分を有する添付ファイルを含む電子メールを生成し、かつ送信する。しかしながら、いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス107は、外科用ビデオの部分の保存されたコピーへの参照を有するメッセージを送信することができる。例えば、コンピューティングデバイス107は、共有される外科用ビデオの部分を抽出し(
図14に関して以下で詳細に説明されるように)、外科用ビデオの抽出された部分の場所を識別する参照、例えば、URLを生成することができる。さらに、いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス107は、外科用ビデオ全体へのリンクと、共有される外科用ビデオの選択部分に対応するビデオカーソルの開始場所を示す情報と、を送信することができる。したがって、受信者がリンクにアクセスすると、外科用ビデオがアクセスされ、受信者には、外科用ビデオの共有部分に位置付けられたビデオカーソル414を用いて外科用ビデオが提示される。異なる実施例に従って、メッセージを送信するためのさらに別の技術を採用することができる。
【0115】
ここで、
図14を参照すると、
図14は、外科用ビデオをセグメント化するための例示的な方法1400を示している。この例示的な方法1400は、
図1に示される例示的なシステム100に関して説明される。しかしながら、
図2、
図3A~
図3B、または
図11に示されているシステムなど、任意の適切なシステムを採用することができることを認識されたい。
【0116】
ブロック1410で、コンピューティングデバイス107は、外科用ビデオおよび少なくとも1つのブックマークを受信する。コンピューティングデバイスは、概して、
図13のブロック1310に関して上記で論じられたように、外科用ビデオを受信する。この実施例では、コンピューティングデバイス107は、外科用ビデオとは別のファイルに保存されたメタデータとして少なくとも1つのブックマークを受信する。しかしながら、いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス107は、外科用ビデオ内に埋め込まれたメタデータとして少なくとも1つのブックマークを受信することができる。いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス107は、ブックマークなしで外科用ビデオを受信し、次いで、
図13の例示的な方法1300など、本開示による別の方法を実行するユーザに基づいて、1つ以上のブックマークを受信することを認識されたい。したがって、ブロック1410は、
図13の方法1300(または本開示による同様の方法)のブロック1310~1350を実行することによって実行され得る。
【0117】
ブロック1420で、コンピューティングデバイス1420は、ブックマークの識別を受信する。この実施例では、ユーザは、
図9Aに示すGUI900などのウェブポータルアプリケーションによって提供されるGUIにアクセスする。しかしながら、いくつかの実施例では、GUI900は、コンピューティングデバイス107上でローカルに実行されるアプリケーションによって提供されてもよい。GUI900にアクセスした後、ユーザは、外科用ビデオ471で定義されたブックマーク422a~422eのうちの1つ以上などの、外科用ビデオについて定義された1つ以上のブックマークを選択する。例えば、ユーザは、タイムライン414またはブックマークのリスト上に表示されたブックマークインジケータ(複数可)に対応する場所でタッチセンシティブディスプレイに触れることによって、1つ以上のブックマークを選択し得るか、またはユーザは、マウスを使用して、ブックマーク422a~422eのうちの1つ以上を選択し得る。
【0118】
いくつかの実施例では、ユーザ選択を受信するのではなく、コンピューティングデバイス107は、ビデオ内の1つ以上のステップ、サブステップ、またはイベントを識別したML技術によって出力されたブックマークを採用することができる。例えば、コンピューティングデバイス107は、
図13のブロック1320に関して一般的に上述したように、外科用ビデオ内のビデオフレームの識別を受信することができる。次いで、コンピューティングデバイス107は、識別されたビデオフレームのうちの1つ以上を、ブックマークの識別として識別することができる。例えば、コンピューティングデバイス107は、外科手技のステップのすべてのビデオフレームを識別し得るが、外科手技内のサブステップまたはイベントについてのビデオフレームを識別し得ない。しかしながら、いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス107は、ステップ、サブステップ、またはイベントを示すものとしてML技術によって識別されたすべてのビデオフレームを識別することができる。
【0119】
ブロック1420で識別されたブックマークが、外科用ビデオに対して以前に定義されたブックマークであることを意味する制限はない。例えば、ユーザは、受信したビデオ、例えば、ブックマークのないビデオをスクラブし、
図13の方法1300に関して上記で説明したような1つ以上のブックマークを追加し、次いで、ブロック1420で、新しく作成されたブックマークのうちの1つを選択し得る。さらに、いくつかの実施例では、ユーザは、ビデオカーソル414を選択し、それを右クリックする(またはタッチスクリーンを押し続ける)ことなどによって、ビデオのセグメントを選択して、ビデオフレームの選択を開始することができ、カーソル414を新しい場所にドラッグして、ビデオフレームの目的の範囲を選択することができる。そのような選択の開始場所および終了場所は、少なくとも一時的に、外科用ビデオの選択された部分の抽出を可能にするために、1つ以上のブックマークとして確立され得る。
【0120】
ブロック1430で、コンピューティングデバイス107は、外科用ビデオの一部分を抽出するための指示を受信する。ブックマークを選択した後、GUIは、1つ以上のビデオセグメントを抽出するためのオプションを表示し得る。例えば、
図9Bに示されるように、ユーザはブックマーク422bを選択することができ、GUI900は、個々のビデオセグメントまたは単一のビデオを抽出するために選択可能なオプションを備えたブックマーク422bの近く(または近接)に文脈依存メニュー930を提示することができ、またはGUI900は、静的ボタンオプション910、920のうちの1つを選択することができる。
【0121】
しかしながら、上述のように、いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス107は、1つ以上のML技術によって識別されたビデオフレームに基づいて、1つ以上のブックマークを識別することができる。ビデオフレームの識別を受信した後、コンピューティングデバイス107は、1つ以上のビデオセグメントの抽出を開始することができる。したがって、コンピューティングデバイス107は、1つ以上のML技術から1つ以上の識別されたビデオフレームを受信することに基づいて、外科用ビデオの一部分を抽出するための指示を受信することができる。
【0122】
ブロック1440で、コンピューティングデバイス107は、選択されたブックマークで開始する外科用ビデオの一部分を抽出する。この実施例では、コンピューティングデバイス107は、選択されたブックマークに基づいて、個々のビデオセグメントを抽出する。ビデオセグメントを抽出するために、コンピューティングデバイス107は、選択された各ブックマークを識別し、次いで、外科用ビデオと関連付けられたブックマーク内の同じ階層レベルの外科用ビデオと関連付けられた次のブックマークを決定する。
【0123】
図9Aおよび
図9Bに示す実施例では、ユーザがブックマーク422bを選択した場合、コンピューティングデバイス107は、この実施例ではブックマーク422cである、同じ階層レベルの次のブックマーク(「終了」ブックマーク)を決定する。しかしながら、
図7に示す例示的な階層700を参照すると、ユーザがステップ1(710)を選択した場合、コンピューティングデバイス107は、次のブックマークを、ステップ2(720)と同じ階層レベルで決定することができる。したがって、コンピューティングデバイス107は、選択されたブックマークならびにいくつかのネストされたブックマークと関連付けられたビデオフレームを選択する。同様に、ユーザがサブステップ2(714)を選択した場合、コンピューティングデバイスは、次のブックマークをイベント1(716)であると決定し、それによって選択内にサブステップAおよびB(714.1-.2)を包含する。このようなアプローチにより、ユーザがビデオの特定のセグメント内のネストされた各ブックマークを個別に選択する必要なく、ユーザは、特定のレベルの粒度でビデオセグメントを簡単に選択することが可能となり得る。
【0124】
選択されたブックマークと同じ階層レベルで次のブックマークを識別した後、コンピューティングデバイス107は、新しいビデオファイルを作成し、外科用ビデオ471を含むファイルにアクセスし、外科用ビデオ471からのビデオ情報を、選択されたブックマークに対応するビデオフレームで開始し、終了のブックマークの前の最後のフレームで終わり、かつすべての介在するビデオフレームを含む、新しいビデオファイルにコピーすることができる。この実施例では、コンピューティングデバイス107はまた、コピーされたビデオフレームに対応するいくつかのメタデータをコピーする。例えば、メタデータが外科用ビデオ471とは別のファイルに保存される場合、コンピューティングデバイス107は、メタデータを保存する第2の新しいファイルを作成し、かつコピーされたビデオに対応するメタデータを第2の新しいファイルにコピーすることができる。
【0125】
いくつかの実施例では、外科用ビデオは、音声情報、グラフィックオーバーレイ(例えば、コメント、解説、脈拍数、血圧などの患者情報)などの他の対応する情報を有している場合がある。このような情報はまた、コピーされたビデオに対応するすべての情報がまた新しいファイルまたはファイルセットにコピーされるように、新しいビデオファイル(または新しいビデオファイルとともに作成された対応する新しいファイル)にコピーされ得る。
【0126】
この実施例では、新しいビデオファイルは、コンピューティングデバイス107で不揮発性にローカルに保存されるが、いくつかの実施例では、新しいビデオファイルは、後で不揮発性メモリに保存するために揮発性メモリに作成され得る。
【0127】
上述の例示的な抽出は単一の選択されたブックマークに関するものであるが、例示的な方法1400はまた、複数の選択されたブックマークと関連付けられたビデオ情報を抽出する。ユーザが複数のブックマークを選択した場合、コンピューティングデバイス107は、選択された各ブックマークについて上記で説明したようにブロック1440を実行することができる。ユーザは、
図9Aおよび
図9Bの「個々のビデオセグメントを抽出する」オプション910のようなオプションを選択することにより、そのような機能を呼び出すことができる。
【0128】
いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス107は、選択されたブックマークのうちの2つ以上が同じ階層レベル(例えば、ステップ1(710)およびステップ2(720))で連続するブックマークであるかどうかを決定することができ、そうである場合、コンピューティングデバイスは、同じ階層レベルで連続する選択されたすべてのブックマークにまたがる単一のビデオを抽出することができる。例えば、ユーザが
図7に示すステップ1~3(710~730)に対応するブックマークを選択した場合、コンピューティングデバイスは、ステップ1(710)についてのブックマークに対応するビデオフレームで開始し、かつステップ4(740)の前の最後のビデオフレームで終了する、ビデオフレームを含む単一のビデオを抽出することができる。このような機能は、ユーザが
図9Aおよび
図9Bの「単一のビデオを抽出する」オプション920を選択した場合に呼び出され得る。
【0129】
いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス107は、1つ以上のML技術によって識別されたビデオフレームに基づいて、1つ以上のビデオセグメントを自動的に抽出することができる。例えば、ML技術は、外科用ビデオ内の異なるステップ、サブステップ、またはイベントと関連付けられたビデオフレームを識別することができる。次いで、コンピューティングデバイス107は、例えば、識別された各ステップに対応する各ビデオフレームを選択し、次いで、構成設定に基づいて、別個のビデオセグメントとして各ステップを抽出すること、または別のビデオセグメントとして各ステップ、サブステップ、およびイベントを抽出することのいずれかを行うことができる。後者の実施例では、コンピューティングデバイスは、例えば、
図7のステップ1(710)で開始するビデオフレームから、ステップ2(720)の前のビデオフレームまでを抽出し、またサブステップ1(712)、サブステップ2(714)、イベント1(716)、サブステップA(714.1)、およびサブステップB(714.2)の各々についてビデオセグメントを抽出することができる。そのような実施例では、コンピューティングデバイス107は、それによって、これらのステップ、サブステップ、およびイベントの各々にまたがる7つの別々のビデオセグメントを作成することができる。次いで、異なるビデオにより、視聴者が、外科用ビデオの見るべき部分を正確に選択することができるようになり得る。同様に、いくつかの実施例では、これらのステップ、サブステップ、およびイベントに対応するブックマークの各々を選択し、かつ個々のビデオセグメントを抽出するオプションを選択することにより、そのような機能をユーザが呼び出すことができる。
【0130】
ブロック1450で、コンピューティングデバイス107は、抽出されたビデオセグメント(複数可)を不揮発性ストレージに保存する。例えば、コンピューティングデバイス107は、抽出されたビデオセグメント(複数可)を、ハードドライブ、フラッシュドライブなどの不揮発性記憶媒体にローカルに保存することができる。いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス107は、クラウドストレージなどのリモートストレージデバイス上、または
図11に示すデータストア1142もしくはクラウドストレージ1150などでのリモートサーバで抽出されたビデオのコピーを保存することができる。
【0131】
上述の方法1400は、特定の順序で特定のステップを有するものとして説明された。しかしながら、異なる実施例によれば、それらのステップは異なる順序で発生してもよく、または実質的に同時に発生してもよいことを認識されたい。例えば、ブロック1440および1450は、実質的に同時に起こり得る。さらに、コンピューティングデバイスは、ブロック1440でビデオを抽出している間に、ブロック1420でユーザが別のブックマークを選択することができる。
【0132】
ここで、
図15を参照すると、
図15は、外科用ビデオセグメントを検索するための例示的な方法1500を示している。この例示的な方法1400は、
図11に示される例示的なシステム1100に関して説明される。しかしながら、
図1、
図2、または
図3A~
図3Bに示されているシステムなど、任意の適切なシステムを採用することができることを認識されたい。
【0133】
ブロック1510で、サーバ1140は、少なくとも1つの検索パラメータを有する検索コマンドを受信する。例えば、ユーザは、
図12Aに示されるGUI1200と対話して、サーバ1140によって提供されるウェブポータルを介して1つ以上の検索パラメータを入力することができる。この実施例では、ユーザは、手技のドロップダウンリスト1210から手技を選択するか、またはそれぞれのドロップダウンリスト1220、1230からステップもしくはサブステップもしくはイベントを選択することができる。上述のように、これらのリストの各々には、標準化された手技、ステップ、およびイベント名のリストが含まれる場合がある。例えば、胃バイパス手技は、標準的な手技名「胃バイパス」で表され得る。したがって、ユーザは、ユーザ定義の手技またはステップ名と一致する場合と一致しない場合があるキーワードを入力する必要なく、目的の手技を単に選択することができる。上述したように、ブックマークは標準化された名前を使用して確立され得、次いで、これを使用して、例示的なGUI1200に示される手技、ステップ、およびイベントリスト1210~1230を入力することができる。さらに、または代替的に、ユーザは、キーワードテキストフィールドエリア1240に1つ以上のキーワードを入力することができる。
【0134】
ユーザが検索用語の各々を入力した後、彼女は「ビデオを検索する」ボタン1250を押して、検索コマンドをサーバ1140に送信することができる。サーバ1140は、ユーザによって入力されたものなどの検索コマンドおよび任意の検索パラメータを受信する。いくつかの実施例では、サーバ1140は、検索コマンドを、データベース管理システム(「DBMS」)を含み得るデータストア1142またはクラウドストレージ1150に転送することができる。しかしながら、いくつかの実施例では、サーバ1140自体が、検索パラメータを使用して、検索を実行することができる。
【0135】
ブロック1520で、サーバ1140は、データストア1142またはクラウドストレージ1150に保存されている1つ以上の外科用ビデオと関連付けられたブックマーク情報にアクセスする。例えば、サーバ1140は、データストア1142またはクラウドストレージ1150にDBMSを提供することができる。DBMSは、1つ以上の外科用ビデオおよび関連付けられたメタデータについての記録を有することができる。さらに、DBMSは、メタデータ内に保存された1つ以上のブックマークに基づいて、外科用ビデオに索引を付けることができる。したがって、DBMSは、そのようなインデックスまたは他のDBMSデータベース構造体を介してブックマーク情報にアクセスすることができる。
【0136】
ブロック1530で、サーバ1140は、DBMSを使用して、識別された外科手技、ステップ、またはイベントに基づいて、受信された検索パラメータに基づいて、1つ以上のブックマークを識別する。例えば、サーバ1140は、DBMSを使用して、識別された外科手技(存在する場合)に一致するすべてのビデオを識別し、かつ検索パラメータ内で識別されたステップ、サブステップ、またはイベントに一致するそのようなビデオと関連付けられた1つ以上のブックマークを識別し得る。いくつかの実施例では、検索パラメータは、外科用ツール、医師、日付範囲などの、外科用ビデオと関連付けられたメタデータ注釈またはブックマークに保存され得る他の情報を含むことができる。
【0137】
ブロック1540で、サーバ1140は、ウェブポータルを介して1つ以上のブックマークをユーザに提供する。再び
図12Bを参照すると、GUI1200は、検索結果が表示される検索結果ウィンドウ1260を提供することができる。
図12Bの例示的なGUI1200は、簡潔な書誌情報を伴うアイコンによって表される3つの検索結果1262~1266を示している。検索結果1262~1266には、検索パラメータで指定された「JJ吻合を作成する」ステップで開始するためにキューに入れられたすべての外科用ビデオが含まれる場合があるか、または
図14(または本開示による任意の適切な方法)に関して、上述のプロセスなどによってすべての外科用ビデオから抽出されたビデオセグメントが含まれる場合がある。したがって、ユーザは、外科用ビデオ、特に、それらの検索基準に一致する外科用ビデオの特定の部分を迅速かつ効率的に識別して、ユーザが以前に定義されたブックマーク(例えば、本明細書に記載されている様々なシステムおよび方法に従って作成されたブックマーク)に基づいて、関連するビデオまたはビデオの部分を迅速に見つけることをできるようにし得る。
【0138】
図15による例示的な方法を実行した後、次いで、システムは、ユーザが
図13または
図14による方法を含む、検索から返されたビデオに対して、本開示による1つ以上の方法を実行することを可能にし得ることを認識されたい。例えば、検索結果を取得した後、ユーザは、1つ以上のブックマークを選択して、ビデオを再生したり、別のユーザと共有したり、または1つ以上のビデオセグメントを抽出したりすることができる。さらに、
図13~
図15の方法は、他の方法で組み合わせることもできることを認識されたい。例えば、ユーザは、
図14による方法を実行して、ビデオセグメントを抽出することができ、次いで、
図13によるステップ1360および1370を実行して、抽出されたビデオセグメントを共有することができる。したがって、本方法は、本開示による様々なシステムによって可能になる特定の個別の機能を示すが、これらの方法の各々は、利用可能な機能の単なる側面であり、かつ外科用ビデオについて注釈を付け、ブックマークし、抽出し、共有し、または検索するためのシステムまたは方法を提供するために組み合わされ得る。
【0139】
ここで、
図16を参照すると、
図16は、本開示による、外科用ビデオをセグメント化するための例示的なシステムまたは方法での使用に適した例示的なコンピューティングデバイス1600を示している。適切なコンピューティングデバイスは、デスクトップまたはラップトップコンピュータ、タブレット、スマートフォン、ファブレット、ウェアラブルデバイス、拡張または仮想現実デバイス、シンクライアントなどを含み、またはその形態をとることができる。例示的なコンピューティングデバイス1600は、1つ以上の通信バス1602を使用してメモリ1620およびコンピューティングデバイス1600の他の構成要素と通信するプロセッサ1610を含む。プロセッサ1610は、メモリ1620に保存されたプロセッサ実行可能命令を実行して、
図13~
図15に関して上述した例示的な方法1300~1500の部分またはすべてなどの異なる実施例に従って外科用ビデオをセグメント化するための1つ以上の方法を実行するように構成されている。この実施例では、コンピューティングデバイスはまた、例えば、キーボード、マウス、タッチスクリーン、マイクロフォンなどのユーザ入力を受け入れるための、1つ以上のユーザ入力デバイス1650を含む。コンピューティングデバイス1600はまた、ユーザに視覚的出力を提供するためのディスプレイ1640を含む。
【0140】
コンピューティングデバイス1600はまた、通信インターフェース1640を含む。いくつかの実施例では、通信インターフェース1630は、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、インターネットなどの広域ネットワーク(「WAN」)、メトロポリタンエリアネットワーク(「MAN」)、ポイントツーポイントまたはピアツーピア接続などを含む、1つ以上のネットワークを使用した通信を可能にすることができる。他のデバイスとの通信は、任意の適切なネットワークプロトコルを使用して達成され得る。例えば、1つの適切なネットワークプロトコルは、インターネットプロトコル(「IP」)、伝送制御プロトコル(「TCP」)、ユーザデータグラムプロトコル(「UDP」)、またはTCP/IPまたはUDP/IPなどのそれらの組み合わせを含み得る。
【0141】
本明細書の方法およびシステムのいくつかの実施例は、様々なマシンで実行されるソフトウェアの観点から説明されているが、方法およびシステムはまた、本開示による様々な方法を具体的に実行するために、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などの具体的に構成されたハードウェアとして実装されてもよい。例えば、実施例は、デジタル電子回路、またはコンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、もしくはそれらの組み合わせで実装され得る。一実施例では、デバイスは、1つ以上のプロセッサを含み得る。プロセッサは、プロセッサに連結されたランダムアクセスメモリ(RAM)などのコンピュータ可読媒体を含む。プロセッサは、1つ以上のコンピュータプログラムを実行するなど、メモリに保存されたコンピュータ実行可能プログラム命令を実行する。そのようなプロセッサは、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、およびステートマシンを含み得る。そのようなプロセッサは、PLC、プログラマブル割り込みコントローラ(PIC)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)、電子的プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROMまたはEEPROM)、または他の同様のデバイスなどのプログラマブル電子デバイスをさらに含み得る。
【0142】
そのようなプロセッサは、プロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、プロセッサによって実行される、または支援されるような本開示による方法を実行させることができる、プロセッサ実行可能命令を保存することができる、媒体、例えば、1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体を含むことができるか、またはそれと通信することができる。非一時的コンピュータ可読媒体の実施例には、ウェブサーバ内のプロセッサなどのプロセッサにプロセッサ実行可能命令を提供することができる電子、光学、磁気、または他のストレージデバイスが含まれ得るが、これらに限定されない。非一時的コンピュータ可読メディアの他の実施例には、フロッピーディスク、CD-ROM、磁気ディスク、メモリチップ、ROM、RAM、ASIC、構成済みプロセッサ、すべての光メディア、すべての磁気テープもしくはその他の磁気媒体、またはコンピュータプロセッサが読み取ることができるいくつかのその他の媒体が含まれるが、これらに限定されない。説明されるプロセッサおよび処理は、1つ以上の構造体内にあってもよく、1つ以上の構造体全体に分散されてもよい。プロセッサは、本開示による方法(または方法の部分)を実行するためのコードを含み得る。
【0143】
いくつかの実施例の前述の説明は、例示および説明の目的でのみ提示されており、かつ網羅的であること、または開示された正確な形態に開示を限定することは意図されていない。本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、その多数の修正および適合が当業者には明らかであろう。
【0144】
本明細書における実施例または実装形態への言及は、実施例に関連して説明される特定の特徴、構造体、動作、または他の特性が、本開示の少なくとも1つの実装形態に含まれ得ることを意味する。本開示は、そのように説明された特定の実施例または実装形態に限定されない。「1つの実施例において」、「一実施例において」、「1つの実装形態において」、または「一実装形態において」という語句の出現、または明細書の様々な場所でのそれらの変形は、必ずしも同じ実施例または実装形態を参照しているわけではない。1つの実施例または実装形態に関して本明細書で説明されるいくつかの特定の特徴、構造体、動作、または他の特性は、他の実施例または実装形態に関して説明される他の機能、構造体、動作、または他の特性と組み合わせることができる。
【0145】
本明細書における「または」という語の使用は、包括的および排他的なOR条件を網羅することを意図している。言い換えると、AまたはBまたはCには、特定の使用法に応じて、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBのみ、AおよびCのみ、BおよびCのみ、ならびにAおよびBおよびCの代替の組み合わせのうちのいずれかまたはすべてが含まれる。
【外国語明細書】