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特開2023-83567ゲームシステム、ゲーム制御方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023083567
(43)【公開日】2023-06-15
(54)【発明の名称】ゲームシステム、ゲーム制御方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/792 20140101AFI20230608BHJP
   A63F 13/80 20140101ALI20230608BHJP
   A63F 13/45 20140101ALI20230608BHJP
【FI】
A63F13/792
A63F13/80 F
A63F13/80 H
A63F13/45
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023071695
(22)【出願日】2023-04-25
(62)【分割の表示】P 2019223248の分割
【原出願日】2019-02-20
(71)【出願人】
【識別番号】000169477
【氏名又は名称】株式会社コナミアミューズメント
(72)【発明者】
【氏名】奥秋 政人
(72)【発明者】
【氏名】佐久間 隆
(72)【発明者】
【氏名】邑脇 伸也
(57)【要約】
【課題】複数種のゲームをプレイする場合における利用者の手順の煩雑さおよび装置の処理負荷を軽減する。
【解決手段】ゲームシステム1Aは、利用者から受付けた遊技価値を第1ゲームおよび第2ゲームに割当てる割当部410と、第1ゲームに割当てられた第1遊技価値の一部を使用して第1ゲームを進行させ、第1ゲームの進行に応じて第1遊技価値C1を増減させる第1ゲーム制御部411と、第2ゲームに割当てられた第2遊技価値の一部を使用して第2ゲームを進行させ、第2ゲームの進行に応じて第2遊技価値を増減させる第2ゲーム制御部412とを具備する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者から受付けた遊技価値を第1ゲームおよび第2ゲームに割当てる割当部と、
前記第1ゲームに割当てられた第1遊技価値の一部を使用して前記第1ゲームを進行させ、前記第1ゲームの進行に応じて前記第1遊技価値を増減させる第1ゲーム制御部と、
前記第2ゲームに割当てられた第2遊技価値の一部を使用して前記第2ゲームを進行させ、前記第2ゲームの進行に応じて前記第2遊技価値を増減させる第2ゲーム制御部と
を具備するゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームを制御する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
複数種のゲームをプレイ可能なゲームシステムが従来から提案されている。例えば特許文献1には、ICカードに記録された遊技ポイントを利用して利用者が複数種のゲームの何れかをプレイ可能なゲームマシンが開示されている。具体的には、ゲームマシンは、(1)挿入口に対するICカードの挿入により遊技ポイントを取得するカード処理と、(2)利用者からの指示に応じて複数種のゲームの何れかを選択するゲーム選択処理と、(3)選択したゲームを進行させるゲーム制御処理と、(4)ゲームの結果に応じた精算処理と、を実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5816766号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術のもとでは、(1)カード処理と(2)ゲーム選択処理と(3)ゲーム制御処理と(4)精算処理とが以上の順番でゲーム毎に実行される。したがって、複数種のゲームをプレイする利用者の手順が煩雑であり、ゲーム装置の処理負荷も大きいという課題がある。以上の事情を考慮して、本発明の好適な態様は、複数種のゲームをプレイする場合における利用者の手順の煩雑さおよび装置の処理負荷を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するために、本発明の好適な態様に係るゲームシステムは、利用者から受付けた遊技価値を第1ゲームおよび第2ゲームに割当てる割当部と、前記第1ゲームに割当てられた第1遊技価値の一部を使用して前記第1ゲームを進行させ、前記第1ゲームの進行に応じて前記第1遊技価値を増減させる第1ゲーム制御部と、前記第2ゲームに割当てられた第2遊技価値の一部を使用して前記第2ゲームを進行させ、前記第2ゲームの進行に応じて前記第2遊技価値を増減させる第2ゲーム制御部とを具備する。
【0006】
本発明の好適な態様に係るゲーム制御方法は、利用者から受付けた遊技価値を第1ゲームおよび第2ゲームに割当て、前記第1ゲームに割当てられた第1遊技価値の一部を使用して前記第1ゲームを進行させ、前記第1ゲームの進行に応じて前記第1遊技価値を増減させる第1ゲーム制御処理と、前記第2ゲームに割当てられた第2遊技価値の一部を使用して前記第2ゲームを進行させ、前記第2ゲームの進行に応じて前記第2遊技価値を増減させる第2ゲーム制御処理とを実行する。
【0007】
本発明の好適な態様に係るプログラムは、ゲームシステムが具備する1個以上のプロセッサに、利用者から受付けた遊技価値を第1ゲームおよび第2ゲームに割当てる割当処理と、前記第1ゲームに割当てられた第1遊技価値の一部を使用して前記第1ゲームを進行させ、前記第1ゲームの進行に応じて前記第1遊技価値を増減させる第1ゲーム制御処理と、前記第2ゲームに割当てられた第2遊技価値の一部を使用して前記第2ゲームを進行させ、前記第2ゲームの進行に応じて前記第2遊技価値を増減させる第2ゲーム制御処理とを実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係るゲームシステムの平面図である。
図2】ゲームシステムの機能的な構成を例示するブロック図である。
図3】第1ゲームの画像の模式図である。
図4】第2ゲームの画像の模式図である。
図5】制御装置が実行する動作の具体的な手順を例示するフローチャートである。
図6】制御装置が実行する動作の具体的な手順を例示するフローチャートである。
図7】移転処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。
図8】利用者が移転方向を選択するための画像の模式図である。
図9】利用者が移転量を指定するための画像の模式図である。
図10】表示装置に表示される画像の模式図である。
図11】第3実施形態におけるゲームシステムの構成を例示するブロック図である 。
図12】第4実施形態におけるゲームシステムの構成を例示するブロック図である 。
図13】第4実施形態におけるゲーム装置の構成を例示するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。以下に記載する実施の形態は、技術的に好適な種々の限定を含む。本発明の範囲は、以下に例示する形態には限定されない。
【0010】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係るゲームシステム1Aの構成を例示する平面図である。ゲームシステム1Aは、例えばゲームセンターもしくはカジノ等の娯楽施設、またはショッピングセンター等の商業施設に設置される。カジノにおいて使用されるゲームシステム1Aは、ゲーミングマシンとも称呼される。
【0011】
図1に例示される通り、第1実施形態のゲームシステム1Aは、抽選機構10と複数のステーション30とを具備する。抽選機構10は、鉛直方向からの平面視で略円形に構成され、抽選体Bを利用した物理抽選に使用される。抽選体Bは、例えば球体等の立体物である。複数のステーション30は、抽選機構10を包囲するように円周方向に配列される。複数のステーション30をそれぞれ使用して複数の利用者(すなわちプレイヤ)が並列にゲームをプレイする。
【0012】
抽選機構10は、物理抽選部11と抽選フィールド12と投入機構13とを具備する。物理抽選部11は、回転可能に支持された円板状の構造体(ルーレット)である。物理抽選部11には円周方向に沿って等間隔にN個(例えば25個)の抽選孔Hが形成される。N個の抽選孔Hの各々は、抽選体Bが進入可能なポケットである。N個の抽選孔Hの各々には相異なる番号が割当てられる。図1に例示される通り、各抽選孔Hの近傍には、当該抽選孔Hに割当てられた番号が表記される。第1実施形態の物理抽選部11は、例えばモータ等の駆動機構(図示略)により駆動されることで回転する。なお、物理抽選部11を回転させなくてもよい。
【0013】
抽選フィールド12は、鉛直方向からの平面視で物理抽選部11を包囲する円環状の板状部材である。抽選フィールド12の表面は、外周縁から内周縁(すなわち物理抽選部11側)にかけて下降する傾斜面である。投入機構13は、抽選フィールド12の外周縁の近傍に設置され、抽選体Bを抽選フィールド12の面上に順次に投入する。投入機構13により投入された抽選体Bは、抽選フィールド12の面上で転動しながら徐々に物理抽選部11に接近し、最終的には物理抽選部11のN個の抽選孔Hの何れかに進入する。抽選体Bが進入した抽選孔Hに対応する番号が抽選の結果である。すなわち、抽選機構10を利用した物理抽選は、相異なる抽選孔Hに対応するN個の番号の何れかを無作為に選択する動作である。
【0014】
複数のステーション30の各々は、利用者がゲームをプレイするために使用するユニットである。図1に例示される通り、各ステーション30は、受付機構31と払出機構32と表示装置33と操作装置34とを具備する。
【0015】
受付機構31は、価値媒体を利用者から受付けるための機構である。価値媒体は、利用者がゲームをプレイするための有体の媒体であり、例えばトークンコイン(メダル)、コイン(貨幣)またはチケットである。受付機構31は、例えば、価値媒体が投入される受付口と、当該価値媒体を搬送する供給路とを具備する。価値媒体の投入は、価値媒体の消費または使用とも換言される。
【0016】
利用者がゲームをプレイすると、当該プレイの結果に応じた数量の価値媒体が、報酬として利用者に付与される。払出機構32は、利用者に対して価値媒体を払出すための機構である。具体的には、払出機構32は、価値媒体を排出する払出口と、価値媒体を払出口に搬送する排出路とを具備する。なお、受付機構31に投入される価値媒体と払出機構32から払出される価値媒体とは、同種および異種の何れでもよい。例えば、受付機構31に対するトークンコインの投入により利用者がゲームをプレイした結果に応じて、所定量のトークンコイン(すなわち同種の価値媒体)を払出機構32から払出してもよいし、例えば景品と交換可能なチケット(すなわち異種の価値媒体)を払出機構32から払出してもよい。
【0017】
表示装置33は各種の画像を表示する。例えば液晶表示パネルまたは有機EL(ElectroLuminescence)表示パネル等の平板型の表示パネルが表示装置33として利用される。例えばゲームの進行を表す画像が表示装置33に表示される。操作装置34は、利用者による操作を受付ける。第1実施形態の操作装置34は、表示装置33の表示面と一体に構成されて利用者による接触を検知するタッチパネルである。ただし、利用者が操作する操作子を操作装置34として利用してもよい。
【0018】
図2は、第1実施形態に係るゲームシステム1Aの機能的な構成を例示するブロック図である。図2に例示される通り、第1実施形態のゲームシステム1Aは、前述の抽選機構10と複数のステーション30とに加えて制御装置41および記憶装置42を具備するコンピュータシステムである。制御装置41は、例えばゲームシステム1Aの各要素を制御する単数または複数のプロセッサである。具体的には、例えばCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはASIC(Application Apecific Integrated Circuit)等の1種類以上のプロセッサにより、制御装置41が構成される。
【0019】
記憶装置42は、制御装置41が実行するプログラムと制御装置41が使用する各種のデータとを記憶する。例えば表示装置33が表示する画像を表す画像データが記憶装置42に記憶される。例えば半導体記録媒体および磁気記録媒体等の公知の記録媒体、または複数種の記録媒体の組合せが、記憶装置42として任意に採用される。
【0020】
図2に例示される通り、制御装置41は、記憶装置42に記憶されたプログラムを実行することで、利用者にゲームを提供するための複数の要素(割当部410,第1ゲーム制御部411,第2ゲーム制御部412,表示制御部413,払出制御部414)として機能する。
【0021】
利用者は、受付機構31に投入した価値媒体に対応する遊技価値を使用して第1ゲームおよび第2ゲームをプレイ可能である。遊技価値は、利用者がゲームをプレイするために必要な価値(すなわちクレジット)である。第1ゲームおよび第2ゲームは、相互に独立に進行する別個のビデオゲームである。すなわち、第1ゲームおよび第2ゲームの一方の進行の状況(例えばゲームの結果)は、他方の進行に影響しない。
【0022】
割当部410は、利用者から受付けた遊技価値を第1ゲームおよび第2ゲームに割当てる。具体的には、割当部410は、例えば利用者が受付機構31に投入した価値媒体の数量に所定の変換率αを乗算した数量の遊技価値を設定し、当該遊技価値を第1ゲームおよび第2ゲームに割当てる。例えば、割当部410は、利用者から受付けた遊技価値の一部を第1ゲーム用の第1遊技価値C1として設定し、当該遊技価値の他の一部を第2ゲーム用の第2遊技価値C2として設定する。後述の通り、第1実施形態の割当部410は、利用者から受付けた遊技価値の全部を初期的に第1ゲームに割当て、第1遊技価値C1の一部または全部を第2ゲームに割当てる。第1遊技価値C1は、第1ゲームのプレイに使用され、第2遊技価値C2は、第2ゲームのプレイに使用される。記憶装置42は、第1遊技価値C1および第2遊技価値C2を記憶する。
【0023】
第1ゲーム制御部411は、第1ゲームの進行を制御する。第2ゲーム制御部412は、第2ゲームの進行を制御する。第1ゲームおよび第2ゲームはステーション30毎に個別に進行する。各ステーション30においては第1ゲームおよび第2ゲームが並列に進行する。表示制御部413は、各ステーション30の表示装置33に各種の画像を表示させる。例えば、表示制御部413は、第1ゲームおよび第2ゲームの各々の進行の状況を表す画像を表示装置33に表示させる。
【0024】
第1ゲームは、抽選機構10による物理抽選の結果に応じて進行するゲームである。例えば、第1ゲームは、抽選フィールド12に順次に投入される抽選体Bが進入した抽選孔Hに応じて進行するビンゴゲームである。第1ゲーム制御部411は、N個の抽選孔Hのうち抽選体Bが進入した抽選孔Hに対応する番号に応じて第1ゲームを進行させる。
【0025】
図3は、表示制御部413が第1ゲームについて表示装置33に表示させる画像G1(第1画像の例示)の模式図である。画像G1は、第1ゲームの進行の状況を表す画像である。具体的には、画像G1は、第1遊技価値C1と遊技カードPとを含む。遊技カードPは、N個の番号が縦5行×横5列の行列状に配列されたビンゴカードである。利用者は、操作装置34を適宜に操作することで、第1遊技価値C1のうち第1ゲームに使用(例えばベット)する数量(以下「第1使用量」という)を指定する。第1使用量は、第1遊技価値C1の一部または全部である。
【0026】
第1ゲーム制御部411は、投入機構13を制御することで複数の抽選体Bを順次に投入する。第1ゲーム制御部411は、N個の抽選孔Hのうち抽選体Bが進入した抽選孔Hに対応する番号を有効状態に順次に変更し、遊技カードPにおける任意の1列(例えば縦1列,横1列または斜め1列)内の全部の番号が有効状態に変更された場合に当選(ビンゴ)が成立したと判定する。第1ゲームにおいて当選が成立した場合、第1ゲーム制御部411は、第1使用量に所定の倍率(オッズ)を乗算した数値を、利用者に対する報酬として第1遊技価値C1に加算する。当選が成立しない場合、第1遊技価値C1に対する加算は実行されない。なお、第1ゲームは、以上に例示した種類のゲーム(ビンゴゲーム)に限定されない。
【0027】
第2ゲームは、抽選機構10による物理抽選の結果とは無関係に進行するゲームである。例えば、第2ゲームは、確率的に選択される複数の絵柄の組合せに応じて当選/非当選が決定されるスロットゲーム(具体的にはビデオスロット)である。第2ゲーム制御部412は、抽選機構10による物理抽選の結果とは無関係に第2ゲームを進行させる。
【0028】
抽選機構10を利用した物理抽選の開始前には、複数の利用者による第1使用量の指定(すなわちベット)を待機する所定長の期間が確保される。また、投入機構13が抽選体Bを投入してから当該抽選体Bが抽選孔Hに進入するまでには相応の時間が必要である。以上の例示の通り、第1ゲームの進行の過程では、各利用者が待機する場面が想定される。第2ゲームの好適例は、第1ゲームの進行を待機する期間内に利用者がプレイする補助的なゲームである。
【0029】
第1ゲーム用のゲームシステムが広範に普及している状況のもとで、第2ゲーム用のゲーム装置の普及を促進する場面を想定する。第1ゲーム用の既存のゲームシステムに第2ゲームを導入することで第1実施形態のゲームシステム1Aを構築すれば、広範に普及した既存の設備を利用して、第2ゲームをプレイする機会を多数の利用者に付与できる。以上のように第2ゲームをプレイする機会が確保されることで多数の利用者に第2ゲームが認知されるから、第2ゲーム用のゲーム装置の普及が促進されるという利点もある。
【0030】
図4は、表示制御部413が第2ゲームについて表示装置33に表示させる画像G2(第2画像の例示)の模式図である。画像G2は、第2ゲームの進行の状況を表す画像である。具体的には、画像G2は、第2遊技価値C2と複数の回転体(リール)Rとを含む。画像G1内の第1遊技価値C1は、画像G2においても引続き表示される。複数の回転体Rの各々の外周面には複数の絵柄(図4の例示では数字)が配置される。利用者は、操作装置34を適宜に操作することで、第2遊技価値C2のうち第2ゲームに使用(例えばベット)する数量(以下「第2使用量」という)を指定する。第2使用量は、第2遊技価値C2の一部または全部である。
【0031】
第2ゲーム制御部412は、複数の回転体Rを並列に回転させるとともに特定の時点で各回転体Rを順次に停止する。第2ゲーム制御部412は、全部の回転体Rが停止した状態において各回転体Rの絵柄が所定の組合せ(例えば同じ絵柄の組合せ)である場合に、当選が成立したと判定する。第2ゲームにおいて当選が成立した場合、第2ゲーム制御部412は、第2使用量に所定の倍率を乗算した数値を、利用者に対する報酬として第2遊技価値C2に加算する。当選が成立しない場合、第2遊技価値C2に対する加算は実行されない。なお、第2ゲームは、以上に例示した種類のゲーム(ビデオスロット)に限定されない。
【0032】
以上の例示の通り、第1ゲーム制御部411は、第1ゲームに割当てられた第1遊技価値C1の一部(すなわち第1使用量)を使用して第1ゲームを進行させ、第1ゲームの進行の状況に応じて第1遊技価値C1を増減させる。第2ゲーム制御部412は、第2ゲームに割当てられた第2遊技価値C2の一部(すなわち第2使用量)を使用して第2ゲームを進行させ、第2ゲームの進行の状況に応じて第2遊技価値C2を増減させる。第1ゲームは、共通の抽選機構10を利用した物理抽選の結果に応じて複数の利用者について並列に進行するゲームであり、第2ゲームは、個々の利用者について独立に進行する(すなわち利用者間でゲームの結果が相関しない)ゲームである、と表現してもよい。
【0033】
図2の払出制御部414は、第1遊技価値C1と第2遊技価値C2とに応じた数量の価値媒体を払出機構32から払出す。具体的には、第1遊技価値C1と第2遊技価値C2との合計に応じた数量の価値媒体が払出機構32から排出される。価値媒体の払出は、操作装置34に対する操作で利用者が払出を指示した場合に実行される。
【0034】
図5および図6は、第1実施形態の制御装置41が実行する処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。複数のステーション30の各々について図5および図6の処理が並列に実行される。
【0035】
図5の処理を開始すると、割当部410は、受付機構31に価値媒体が投入されたか否かを判定する(Sa1)。価値媒体が投入された場合(Sa1:YES)、割当部410は、価値媒体の投入量に応じた数量の遊技価値を第1遊技価値C1として第1ゲームに割当てる(Sa2)。第1ゲーム制御部411は、第1ゲームを進行させる(Sa3)。具体的には、第1ゲーム制御部411は、第1遊技価値C1の一部または全部を使用して第1ゲームを進行させ、第1ゲームの進行の状況に応じて第1遊技価値C1を増減させる。ステップSa3は、「第1ゲーム制御処理」の一例である。
【0036】
図3に例示される通り、第1ゲームの画像G1には操作画像Q1(第2ゲーム)が配置される。操作画像Q1は、利用者が第2ゲームの進行を指示するための画像である。制御装置41は、利用者が操作画像Q1を操作したか否かを判定する(Sa4)。操作画像Q1が操作されない場合(Sa4:NO)、制御装置41は処理をステップSa1に移行する。すなわち、割当部410による第1遊技価値C1の割当(Sa1,Sa2)と第1ゲーム制御部411による第1ゲームの進行の制御(Sa3)とが反復される。
【0037】
操作画像Q1が操作された場合(Sa4:YES)、表示制御部413は、第2ゲームの画像G2を表示装置33に表示させる(Sa5)。図4に例示される通り、画像G2には操作画像Q2(転送)が配置される。操作画像Q2は、第1ゲームと第2ゲームとの間における遊技価値の転送を利用者が指示するための画像である。
【0038】
制御装置41は、利用者が操作画像Q2を操作したか否かを判定する(Sa6)。操作画像Q2が操作された場合(Sa6:YES)、割当部410は、第1ゲームおよび第2ゲームの一方から他方に遊技価値を移転する処理(以下「移転処理」という)を実行する(Sa7)。操作画像Q2が操作されない場合(Sa6:NO)、移転処理Sa7は実行されない。
【0039】
なお、操作画像Q1が操作された時点(Sa4:YES)で第2遊技価値C2が0である場合に、操作画像Q2に対する操作を条件とせずに移転処理Sa7を開始してもよい。すなわち、画像G2の表示(Sa5)と操作画像Q2に対する操作の判定(Sa6)とが省略される。第2遊技価値C2が0である場合とは、利用者がゲームを開始してから最初に第2ゲームを開始する場合、または、過去に割当てられた第2遊技価値C2が第2ゲームの進行の結果として0まで減少した場合である。
【0040】
図7は、移転処理Sa7の具体的な手順を例示するフローチャートである。移転処理Sa7を開始すると、表示制御部413は、図8の画像G3を表示装置33に表示させる(Sa71)。画像G3は、遊技価値の移転の方向(以下「移転方向」という)を利用者が指示するための画像である。利用者は、操作装置34により画像G3を操作することで、第1ゲームから第2ゲームに遊技価値を移転する第1方向と、第2ゲームから第1ゲームに遊技価値を移転する第2方向との何れかを選択できる。割当部410は、移転方向の選択を利用者から受付ける(Sa72)。
【0041】
移転方向の選択を受付けると、表示制御部413は、図9の画像G4を表示装置33に表示させる(Sa73)。画像G4は、第1ゲームと第2ゲームとの間で移転される遊技価値の数量(以下「移転量」という)Xを利用者が指示するための画像である。利用者は、操作装置34により画像G4を操作することで、移転元の遊技価値の数量を上限値として任意の移転量Xを指示できる。割当部410は、移転量Xの指示を利用者から受付ける(Sa74)。なお、移転方向の選択(Sa71,Sa72)と移転量Xの指示(Sa73,Sa74)との順序を逆転してもよい。
【0042】
割当部410は、利用者が第1方向を選択したか否かを判定する(Sa75)。利用者が第1方向を選択した場合(Sa75:YES)、割当部410は、第1処理を実行する(Sa76)。第1処理は、第1ゲームから第2ゲームに対して移転量Xの遊技価値を移転する処理である。すなわち、第1遊技価値C1の一部または全部が第2遊技価値C2に移転される。具体的には、割当部410は、第1遊技価値C1から移転量Xを減算するとともに第2遊技価値C2に移転量Xを加算する。すなわち、割当部410は、第1遊技価値C1の一部または全部(移転量X)を第2ゲームに割当てる。
【0043】
他方、利用者が第2方向を選択した場合(Sa75:NO)、割当部410は、第2処理を実行する(Sa77)。第2処理は、第2ゲームから第1ゲームに対して移転量Xの遊技価値を移転する処理である。すなわち、第2遊技価値C2の一部または全部が第1遊技価値C1に移転される。具体的には、割当部410は、第2遊技価値C2から移転量Xを減算するとともに第1遊技価値C1に移転量Xを加算する。すなわち、割当部410は、第2遊技価値C2の一部または全部(移転量X)を第1ゲームに割当てる。
【0044】
以上の説明から理解される通り、利用者による移転方向の選択(Sa72)は、第1処理および第2処理の何れかを選択することに相当する。すなわち、割当部410は、第1処理および第2処理のうち利用者から指示された処理を実行する。また、ステップSa2と第1処理(Sa76)と第2処理(Sa77)とは「割当処理」の一例である。
【0045】
図5に例示される通り、移転処理Sa7を実行した場合、または、操作画像Q2が操作されない場合(Sa6:NO)、第2ゲーム制御部412は、第2ゲームを進行させる(Sa8)。具体的には、第2ゲーム制御部412は、第2遊技価値C2の一部または全部を使用して第2ゲームを進行させ、第2ゲームの進行の状況に応じて第2遊技価値C2を増減させる。ステップSa8は、「第2ゲーム制御処理」の一例である。
【0046】
以上の手順で進行する第1ゲームまたは第2ゲームをプレイした利用者は、操作装置34を操作することで価値媒体の払出を指示することが可能である。図6に例示される通り、制御装置41は、価値媒体の払出(ペイアウト)が利用者から指示されたか否かを判定する(Sa9)。利用者から払出が指示された場合(Sa9:YES)、払出制御部414は、第1遊技価値C1と第2遊技価値C2とに応じた数量の価値媒体を払出機構32から払出す(Sa10,Sa11)。具体的には、払出制御部414は、第1遊技価値C1と第2遊技価値C2との合計値に変換率βを乗算することで払出量Yを算定する(Sa10)。遊技価値から価値媒体への変換率βは、例えば価値媒体から遊技価値への変換率αの逆数である。払出制御部414は、払出量Yの価値媒体を払出機構32から排出する(Sa11)。価値媒体の払出が指示されない場合(Sa9:NO)、価値媒体の払出は実行されない。なお、変換率αおよび変換率βは、任意の数値に設定される。なお、変換率αおよび変換率βが1以外の数値である場合はもちろん、例えば変換率αおよび変換率βが1である場合も、価値媒体と遊技価値との間の「変換」の概念に包含される。
【0047】
図4に例示される通り、第2ゲームの画像G2には操作画像Q3が配置される。操作画像Q3は、第2ゲームの中断を利用者が指示するための画像である。図6に例示される通り、制御装置41は、利用者が操作画像Q3を操作したか否かを判定する(Sa12)。操作画像Q3に対する操作は、第2ゲームの表示を非活性化(縮小または消去)させる指示に相当し、「所定の指示」の一例である。操作画像Q3が操作された場合(Sa12:YES)、表示制御部413は、第2遊技価値C2に残量があるか否かを判定する(Sa13)。すなわち、第2遊技価値C2が0を上回る数値であるか否かが判定される。
【0048】
第2遊技価値C2に残量がない場合(Sa13:NO)、表示制御部413は、表示装置33を制御することで第2ゲームの画像G2を消去させる(Sa14)。画像G2の消去後には第1ゲームの画像G1の表示が再開される。他方、第2遊技価値C2に残量がある場合(Sa13:YES)、表示制御部413は、表示装置33を制御することで第2ゲームの画像G2を縮小表示させる(Sa15)。具体的には、表示制御部413は、図10に例示される通り、画像G2に代えて、当該画像G2を縮小した画像(以下「縮小画像」という)G2aを、第1ゲームの画像G1に重ねて表示装置33に表示させる。具体的には、画像G1のうち遊技カードPに重ならない位置に縮小画像G2aが配置される。縮小画像G2aは、画像G2の全部の要素の配置を維持したまま各要素を縮小した画像、または、画像G2の一部の要素を省略または簡素化することで縮小した画像である。図10に例示された縮小画像G2aは、縮小前の画像G2と同様に、複数の回転体Rと第2遊技価値C2とを含む。
【0049】
第2遊技価値C2に残量がある場合にも、操作画像Q3の操作により画像G2が消去される構成では、例えば画像G2の消去後に第1ゲームのプレイに熱中することで、第2遊技価値C2の残存を利用者が失念する可能性がある。第1実施形態においては、第2遊技価値C2に残量がある場合には、第2ゲームの画像G2に対応する縮小画像G2aの表示が維持されるから、第2遊技価値C2の残存を利用者が失念する可能性を低減できる。他方、第2遊技価値C2に残量がない場合には第2ゲームの画像G2が消去されるから、第2遊技価値C2の全部を使用したうえで第2ゲームを終了した利用者は、第1ゲームのプレイに集中することが可能である。
【0050】
以上の処理を実行すると、制御装置41は処理を図5のステップSa1に移行する。以上の説明から理解される通り、制御装置41は、利用者からの指示に応じて第1ゲームと第2ゲームとの間で遊技価値を移転しながら、第1ゲームと第2ゲームとを並列に進行させる。
【0051】
以上に例示した通り、第1実施形態では、利用者から受付けた遊技価値が第1ゲームおよび第2ゲームに割当てられる。そして、第1遊技価値C1の一部を使用した第1ゲームの進行に応じて第1遊技価値C1が増減し、第2遊技価値C2の一部を使用した第2ゲームの進行に応じて第2遊技価値C2が増減する。したがって、第1実施形態では、特許文献1に開示された煩雑な手順をゲーム毎に実行する必要はない。すなわち、第1実施形態によれば、利用者の手順の煩雑さおよび装置の処理負荷を軽減できるという利点がある。
【0052】
なお、第1ゲームと第2ゲームとで遊技価値を区別しない構成(以下「対比例」という)を想定する。対比例では、例えば利用者が第1ゲームに続いて第2ゲームをプレイしようとした場合に、第1ゲームのプレイにより遊技価値が予想以上に減少した結果、第2ゲームを充分にプレイできない可能性がある。対比例とは対照的に、第1実施形態では、利用者から受付けた遊技価値が第1ゲームおよび第2ゲームに割当てられ、第1遊技価値C1および第2遊技価値C2の一方が増減した場合でも他方は維持される。すなわち、第1ゲームおよび第2ゲームの各々を充分にプレイするために必要な遊技価値がゲーム毎に別個に確保される。したがって、第1ゲームおよび第2ゲームの一方のプレイにより遊技価値が過度に減少しても、他方のゲームに使用可能な遊技価値が不足する可能性は低減される。
【0053】
[第2実施形態]
第2実施形態を説明する。なお、以下の各例示において機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0054】
第1実施形態の第2ゲーム制御部412は、利用者からの指示に応じて第2ゲームを進行させた。第2実施形態の第2ゲーム制御部412は、第1動作モードおよび第2動作モードの何れかにより第2ゲームを進行させる。利用者は、操作装置34を操作することで第1動作モードおよび第2動作モードの何れかを選択する。第2ゲーム制御部412は、利用者が選択した動作モードで第2ゲームを進行させる。
【0055】
第1動作モードは、第1実施形態と同様に、利用者からの指示に応じて第2ゲームを進行させる動作モード(手動モード)である。すなわち、第1動作モードでは、第2ゲーム制御部412は、複数の回転体Rを回転および停止させて当選を判定する1回分のゲーム(以下「単位ゲーム」という)を、利用者からの指示に応じて開始する。単位ゲームに適用される第2使用量は、利用者からの指示に応じて単位ゲーム毎に個別に設定される。
【0056】
他方、第2動作モードは、利用者からの指示を必要とせずに第2ゲームを進行させる動作モード(自動モード)である。例えば第2動作モードでは、第2ゲーム制御部412は、所定の周期で単位ゲームを反復する。すなわち、利用者からの指示を必要とせずに単位ゲームが開始される。各単位ゲームに適用される第2使用量は、例えば利用者から事前に指示された数値または所定の数値に設定される。すなわち、第2動作モードでは、単位ゲーム毎に個別の第2使用量を利用者が指定することはできない。
【0057】
第1動作モードが選択された状態で図4の操作画像Q3が操作された場合、第2遊技価値C2の残存を条件として画像G2が縮小画像G2aに置換され、第2ゲームの進行は停止する。他方、第2動作モードが選択された状態で操作画像Q3が操作された場合、第2遊技価値C2の残存を条件として画像G2が縮小画像G2aに置換された以降も、第2ゲームの進行は継続される。縮小画像G2aは、画像G2と同様に、第2ゲームの進行とともに刻々と変化する。したがって、利用者は、画像G1を確認しながら第1ゲームをプレイするとともに、縮小画像G2aを確認しながら第2ゲームの現在の状況を確認することが可能である。
【0058】
第2実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第2実施形態では、第2動作モードにおいて利用者からの指示を必要とせずに第2ゲームが進行する。したがって、利用者は、第2ゲームの進行を指示することなく第2ゲームを進行させることが可能である。すなわち、第2実施形態によれば、利用者の手順の煩雑さを軽減できるという前述の効果が顕著である。
【0059】
なお、以上の説明では、第2ゲーム制御部412が第1動作モードおよび第2動作モードの何れかにより第2ゲームを進行させたが、第1ゲーム制御部411が第1動作モードおよび第2動作モードの何れかにより第1ゲームを進行させてもよい。すなわち、第1ゲーム制御部411は、利用者からの指示を必要とせずに第1ゲームを進行させてもよい。
【0060】
[第3実施形態]
図11は、第3実施形態に係るゲームシステム1Bの構成を例示するブロック図である。図11に例示される通り、第3実施形態のゲームシステム1Bは、第1ゲーム装置51と第2ゲーム装置52とを具備する。第1ゲーム装置51と第2ゲーム装置52とは相互に通信可能である。例えば第1ゲーム装置51と第2ゲーム装置52とは、通信線を介して直接に接続され、例えばインターネット等の通信網を介さずに相互に通信する。なお、第1ゲーム装置51と第2ゲーム装置52とが通信網を介して通信してもよい。
【0061】
第1ゲーム装置51は、第1ゲームのプレイに利用される端末装置である。第1ゲーム装置51は、第1実施形態のゲームシステム1Aと同様の構成である。ただし、第2ゲームの進行を制御する第2ゲーム制御部412は、第1ゲーム装置51に搭載されない。第2ゲーム装置52は、第2ゲームのプレイに利用される端末装置であり、第2ゲーム制御部412を具備する。利用者は、第1ゲーム装置51を利用して第1ゲームをプレイし、第2ゲーム装置52を利用して第2ゲームをプレイする。以上の説明から理解される通り、第3実施形態のゲームシステム1Bは、第1実施形態のゲームシステム1Aを、第1ゲーム用の第1ゲーム装置51と第2ゲーム用の第2ゲーム装置52とに分散した構成である。第2ゲーム装置52は、例えば第1ゲーム装置51の各ステーション30の近傍に設置される。したがって、利用者は、第1ゲーム装置51のステーション30を利用して第1ゲームをプレイしながら、第2ゲーム装置52を利用して第2ゲームをプレイすることが可能である。
【0062】
割当部410は、第1ゲーム装置51が第1ゲームに使用する第1遊技価値C1と、第2ゲーム装置52が第2ゲームに使用する第2遊技価値C2とを設定する。すなわち、第1実施形態と同様に、利用者から受付けた遊技価値が第1ゲームと第2ゲームとに割当てられる。また、第1実施形態と同様に、割当部410は、第1ゲームおよび第2ゲームの一方から他方に遊技価値を移転する。なお、図11では第1ゲーム装置51に割当部410を設置したが、第2ゲーム装置52に割当部410を設置してもよい。
【0063】
以上の説明から理解される通り、第3実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。なお、第2実施形態の構成を第3実施形態に採用してもよい。
【0064】
[第4実施形態]
図12は、第4実施形態に係るゲームシステム1Cの構成を例示するブロック図である。図12に例示される通り、第4実施形態のゲームシステム1Cは、ゲームシステム1Aとゲーム装置60とを具備する。ゲームシステム1Aは、第1実施形態と同様の構成である。すなわち、ゲームシステム1Aは、第1ゲームを進行させる第1ゲーム制御部411と第2ゲームを進行させる第2ゲーム制御部412とを具備する。
【0065】
ゲーム装置60は、第2ゲームのプレイに利用される端末装置である。ゲームシステム1Aが第1ゲームおよび第2ゲームのプレイに兼用されるのに対し、ゲーム装置60は、第2ゲームのプレイに専用される。ゲーム装置60は、ゲームシステム1Aと通信可能である。例えばゲーム装置60は、通信線を介してゲームシステム1Aに直接に接続される。ただし、例えばインターネット等の通信網を介してゲーム装置60とゲームシステム1Aとが通信してもよい。
【0066】
図13は、ゲーム装置60の構成を例示するブロック図である。図13に例示される通り、ゲーム装置60は、制御装置61と記憶装置62と表示装置63と操作装置64とを具備する。制御装置61は、例えばゲーム装置60の各要素を制御する単数または複数のプロセッサである。具体的には、例えばCPU、GPU、DSP、またはFPGA等の1種類以上のプロセッサにより、制御装置61が構成される。
【0067】
記憶装置62は、制御装置61が実行するプログラムと制御装置61が使用する各種のデータとを記憶する。例えば表示装置63が表示する画像を表す画像データが記憶装置62に記憶される。例えば半導体記録媒体および磁気記録媒体等の公知の記録媒体、または複数種の記録媒体の組合せが、記憶装置62として任意に採用される。
【0068】
表示装置63は各種の画像を表示する。例えば液晶表示パネルまたは有機EL表示パネル等の平板型の表示パネルが表示装置63として利用される。例えば第2ゲームの進行を表す画像が表示装置63に表示される。操作装置64は、利用者による操作を受付ける。例えば、利用者による接触を検知するタッチパネル、または利用者が操作する操作子が、操作装置64として利用される。
【0069】
図13に例示される通り、制御装置61は、記憶装置62に記憶されたプログラムを実行することで、利用者に第2ゲームを提供するための複数の要素(第2ゲーム制御部611,表示制御部612,払出制御部613,報酬管理部614)として機能する。
【0070】
第2ゲーム制御部611は、ゲームシステム1Aの第2ゲーム制御部412と同様に、第2ゲームの進行を制御する。具体的には、第2ゲーム制御部611は、ゲーム装置60に投入された価値媒体に対応する遊技価値のうちの第2使用量を使用して、第2ゲームを進行させる。第2使用量は、例えば操作装置64に対する操作で利用者が指定する。表示制御部612は、第2ゲームの進行を表す画像G2を表示装置63に表示させる。ゲームシステム1Aの第2ゲームとゲーム装置60の第2ゲームとは相互に独立に進行する。払出制御部613は、払出機構(図示略)による価値媒体の払出を制御する。
【0071】
報酬管理部614は、第2ゲームのプレイに対する報酬を管理する。具体的には、報酬管理部614は、ゲームシステム1Aまたはゲーム装置60での第2ゲームにおいて特別な当選(以下「特別当選」という)が成立した場合に当選者に付与される報酬の数量(以下「特別報酬量」という)Zを管理する。
【0072】
ゲームシステム1Aの第2ゲーム制御部412は、第2ゲームの各単位ゲームで使用された遊技価値の第2使用量をゲーム装置60に通知する。報酬管理部614は、ゲームシステム1Aから通知された第2使用量に応じた数値(例えば第2使用量に所定の係数を乗算した数値)を特別報酬量Zに加算する。また、報酬管理部614は、ゲーム装置60における第2ゲームで指定された第2使用量に応じた数値を特別報酬量Zに加算する。以上の説明から理解される通り、第1ゲームに並行してゲームシステム1Aでプレイされる第2ゲームと、ゲーム装置60でプレイされる第2ゲームとについて、単位ゲーム毎に特別報酬量Zが累積的に増加するプログレッシブジャックポットが実現される。
【0073】
ゲームシステム1Aまたはゲーム装置60における第2ゲームでは、非常に低い確率で特別当選(いわゆるジャックポット)が成立する。特別当選を成立させた利用者に対して、特別報酬量Zの価値媒体が付与される。例えば、ゲームシステム1Aの第2ゲームにおいて特別当選が成立した場合、報酬管理部614は、特別報酬量Zの価値媒体の払出をゲームシステム1Aの払出制御部414に指示する。払出制御部414は、報酬管理部614からの指示に応じて特別報酬量Zの価値媒体を払出機構32から排出する。他方、ゲーム装置60の第2ゲームにおいて特別当選が成立した場合、報酬管理部614は、特別報酬量Zの価値媒体の払出を払出制御部613に指示する。払出制御部613は、報酬管理部614からの指示に応じて特別報酬量Zの価値媒体を払出機構から排出する。
【0074】
第4実施形態では、ゲームシステム1Aにおける第2ゲームのプレイとゲーム装置60における第2ゲームのプレイとに応じて特別報酬量Zが累積的に増加するから、ゲーム装置60およびゲームシステム1Aの何れにおいて第2ゲームをプレイする場合でも、特別報酬量Zの獲得に対する期待感を利用者に付与して充分な興趣性を提供することが可能である。
【0075】
なお、以上の説明では、報酬管理部614がゲーム装置60に設置された構成を例示したが、ゲームシステム1Aおよびゲーム装置60とは別個の管理装置に報酬管理部614を設置してもよい。また、第4実施形態の第2ゲーム制御部611は、第2実施形態の第2ゲーム制御部412と同様に、第1動作モードおよび第2動作モードの何れかにより第2ゲームを進行させてもよい。
【0076】
[変形例]
以上に例示した各形態は多様に変形され得る。前述の各形態に適用され得る具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を、相互に矛盾しない範囲で併合してもよい。
【0077】
(1)前述の各形態では、利用者から受付けた遊技価値を初期的に第1ゲームに割当て、割当済の遊技価値を事後的に第1ゲームから第2ゲームに移転する構成を例示したが、遊技価値を第1ゲームおよび第2ゲームに割当てる方法は以上の例示に限定されない。例えば、利用者から受付けた遊技価値を初期的に第2ゲームに割当て、割当済の遊技価値を事後的に第2ゲームから第1ゲームに移転してもよい。また、例えば、利用者から受付けた遊技価値を、最初から第1遊技価値C1と第2遊技価値C2とに区分して各ゲームに割当ててもよい。
【0078】
(2)前述の各形態では、第1ゲームと第2ゲームとの間の双方向で遊技価値を移転する構成を例示したが、遊技価値が一方向のみに移転される構成も想定される。例えば、第1ゲームから第2ゲームに対する遊技価値の移転のみを許容してもよいし、第2ゲームから第1ゲームに対する遊技価値の移転のみを許容してもよい。
【0079】
(3)遊技価値と価値媒体との間の変換率αおよび変換率βを、第1ゲームと第2ゲームとで相違させてもよい。例えば、価値媒体の数量に変換率α1を乗算することで第1遊技価値C1の数量を算定し、変換率α1とは相違する変換率α2を価値媒体の数量に乗算することで第2遊技価値C2の数量を算定してもよい。払出制御部414は、第1遊技価値C1に変換率β1(β1=1/α1)を乗算した数値と、変換率β1とは相違する変換率β2(β2=1/α2)を第2遊技価値C2に乗算した数値との合計値を、払出量Yとして算定する。
【0080】
(4)前述の各形態では、例えばトークンコイン等の価値媒体の投入により遊技価値を受付けたが、遊技価値に交換可能な価値が設定されたポイント(以下「遊技ポイント」という)の投入により遊技価値を受付けてもよい。遊技ポイントの典型例はクレジットまたは他の種類のポイントであり、例えばICカード等の記録媒体に記録される。遊技ポイントの投入を受付ける構成では、例えば記録媒体から遊技ポイントを読出す読出回路と、払出量Yを記録媒体の遊技ポイントに加算する書込回路とが、受付機構31および払出機構32として利用される。受付機構31による受付または払出機構32による払出の対象となる価値媒体または遊技ポイントは「価値」として包括的に表現される。
【0081】
(5)第1ゲーム制御部411および第2ゲーム制御部412の各々と割当部410との関係は任意である。例えば、前述の各形態では、割当部410が第1ゲームおよび第2ゲームに共通する場合を例示したが、割当部410が第1ゲーム制御部411または第2ゲーム制御部412の制御下にある構成、または、割当部410が第1ゲーム制御部411または第2ゲーム制御部412の一部である構成も想定される。また、割当部410は、第1ゲームに遊技価値を割当てる要素と、第2ゲームに遊技価値を割当てる要素とにより構成されてもよい。例えば、遊技価値を第1ゲームに割当てる要素が第1ゲーム制御部411により実現され、遊技価値を第2ゲームに割当てる要素が第2ゲーム制御部412により実現され、各要素が相互に連携する構成が想定される。
【0082】
(6)前述の各形態では、単体の装置として構成されるゲームシステム1(1A,1B,1C)を例示したが、相互に別体で構成された複数の装置によりゲームシステム1を構成してもよい。また、ゲームシステム1の機能の一部を、当該ゲームシステム1と通信可能なサーバ装置により実現してもよい。
【0083】
(7)前述の各形態では、遊技価値の転送を指示するための操作画像Q2(転送)を第2ゲームの画像G2に配置したが、第1ゲームの画像G1に操作画像Q2を配置してもよい。すなわち、操作画像Q2は、画像G1および画像G2の少なくとも一方に配置される。操作画像Q2が第1ゲームの画像G1に配置された構成によれば、第1ゲームから第2ゲームに遷移することなく、第1ゲームと第2ゲームとの間で遊技価値を転送できる。
【0084】
(8)前述の各形態に係るゲームシステム1の機能は、前述の通り、制御装置41等の処理回路とプログラムとの協働により実現される。また、第4実施形態におけるゲーム装置60の機能は、制御装置61等の処理回路とプログラムとの協働により実現される。以上の各形態に係るプログラムは、コンピュータが読取可能な記録媒体に格納された形態で提供されてコンピュータにインストールされ得る。記録媒体は、例えば非一過性(non-transitory)の記録媒体であり、CD-ROM等の光学式記録媒体(光ディスク)が好例であるが、半導体記録媒体または磁気記録媒体等の公知の任意の形式の記録媒体も包含される。なお、非一過性の記録媒体とは、一過性の伝搬信号(transitory, propagating signal)を除く任意の記録媒体を含み、揮発性の記録媒体も除外されない。また、配信装置が通信網を介してプログラムを配信する構成では、当該配信装置においてプログラムを記憶する記憶装置が、前述の非一過性の記録媒体に相当する。
【0085】
[付記]
以上の記載から、例えば以下のように本発明の好適な態様が把握される。なお、各態様の理解を容易にするために、以下では、図面の符号を便宜的に括弧書で併記するが、本発明を図示の態様に限定する趣旨ではない。
【0086】
[付記1]
本発明の好適な態様(付記1)に係るゲームシステム(1A,1B)は、利用者から受付けた遊技価値を第1ゲームおよび第2ゲームに割当てる割当部(410)と、前記第1ゲームに割当てられた第1遊技価値(C1)の一部を使用して前記第1ゲームを進行させ、前記第1ゲームの進行に応じて前記第1遊技価値(C1)を増減させる第1ゲーム制御部(411)と、前記第2ゲームに割当てられた第2遊技価値(C2)の一部を使用して前記第2ゲームを進行させ、前記第2ゲームの進行に応じて前記第2遊技価値(C2)を増減させる第2ゲーム制御部(412)とを具備する。
【0087】
以上の態様では、利用者から受付けた遊技価値が第1ゲームおよび第2ゲームに割当てられ、第1遊技価値(C1)の一部を使用した第1ゲームの進行に応じて第1遊技価値(C1)が増減し、第2遊技価値(C2)の一部を使用した第2ゲームの進行に応じて第2遊技価値(C2)が増減する。以上の構成によれば、特許文献1に開示された煩雑な手順を第1ゲームおよび第2ゲームの各々について個別に実行する必要がないから、利用者の手順の煩雑さおよび装置の処理負荷を軽減できるという利点がある。
【0088】
「遊技価値」は、利用者がゲームをプレイするために必要な価値を意味する。「遊技価値」の典型例はクレジットである。
【0089】
「利用者から受付けた遊技価値」とは、利用者の動作に応じて設定された遊技価値を意味する。例えば、利用者が投入した価値媒体に対応する数量の遊技価値、または、記録媒体に記録された遊技ポイントに対応する数量の遊技価値が、「利用者から受付けた遊技価値」の具体例である。価値媒体の典型例は、トークンコイン(メダル)、コイン(貨幣)またはチケットである。また、記録媒体に記録された遊技ポイントの典型例は、クレジットまたは他の任意の種類のポイントである。
【0090】
価値媒体または遊技ポイントの単位量に対する遊技価値の数量の比率(変換率)は任意である。なお、第1ゲームと第2ゲームとで変換率を共通させてもよいし相違させてもよい。
【0091】
「遊技価値を第1ゲームと第2ゲームとに割当てる」とは、利用者から受付けた遊技価値の一部を第1ゲーム用の第1遊技価値(C1)として設定し、他の一部を第2ゲーム用の第2遊技価値(C2)として設定することを意味する。例えば、利用者から受付けた遊技価値の全部を初期的には第1ゲームおよび第2ゲームの一方に割当て、当該遊技価値の一部を第1ゲームおよび第2ゲームの他方に移転する処理が、割当部(410)による遊技価値の割当の具体例である。また、利用者から受付けた遊技価値を第1遊技価値(C1)と第2遊技価値(C2)とに区分する(すなわち遊技価値を第1ゲームと第2ゲームとに分配する)処理も、割当部(410)による遊技価値の割当の概念に包含される。すなわち、利用者から受付けた遊技価値の全部を第1ゲームおよび第2ゲームの一方に初期的に割当てる必要は必ずしもない。
【0092】
「利用者から受付けた遊技価値」の全部を第1ゲームおよび第2ゲームに割当てる必要は必ずしもない。例えば、利用者から受付けた遊技価値の一部を第1ゲームおよび第2ゲームに割当てる構成も想定される。また、第1ゲームおよび第2ゲームとは別個の第3ゲームが存在する場合に、利用者から受付けた遊技価値の一部または全部を、第1ゲームと第2ゲームと第3ゲームとに割当ててもよい。
【0093】
第1ゲームと第2ゲームとの関係は任意である。例えば、第1ゲームと第2ゲームとは相互に独立に進行する関係にある。すなわち、第1ゲームおよび第2ゲームの一方の進行の状況は他方の進行に影響しない。ただし、第1ゲームの進行と第2ゲームの進行とを相互に相関させてもよい。また、第1ゲームと第2ゲームとの時間的な関係も任意である。例えば、第1ゲームと第2ゲームとは、相互に並列に進行する。すなわち、第1ゲームが進行する期間と第2ゲームが進行する期間とは、時間軸上で少なくとも一部が重複する。ただし、第1ゲームと第2ゲームとは順次に実行されてもよい。すなわち、第1ゲームおよび第2ゲームの一方の終了後に他方が開始されてもよい。
【0094】
「割当部(410)」は、例えば第1ゲーム制御部(411)および第2ゲーム制御部(412)の一方により制御される。ただし、第1ゲーム制御部(411)および第2ゲーム制御部(412)とは独立した要素として割当部(410)を実現してもよいし、第1ゲームに遊技価値を割当てる要素と第2ゲームに遊技価値を割当てる要素との集合を「割当部(410)」として実現してもよい。
【0095】
「ゲームシステム(1A,1B)」は、単体のゲーム装置で構成されてもよいし、複数のゲーム装置の集合で構成されてもよい。
【0096】
[付記2]
付記1の好適な態様(付記2)において、前記割当部(410)は、前記第1ゲームおよび前記第2ゲームの一方から他方に遊技価値を移転可能である。以上の態様によれば、第1ゲームおよび第2ゲームの一方から他方に遊技価値を移転することで、移転先のゲームに使用することが可能となる。なお、遊技価値の移転量は、固定値および可変値の何れでもよい。また、第1ゲームと第2ゲームとの間において双方向で遊技価値を移転する構成と、第1ゲームおよび第2ゲームの間において一方向のみで遊技価値を移転する構成との双方が付記2には包含される。
【0097】
[付記3]
付記1の好適な態様(付記3)において、前記割当部(410)は、前記第1ゲームから前記第2ゲームに遊技価値を移転する第1処理(Sa76)と、前記第2ゲームから前記第1ゲームに遊技価値を移転する第2処理(Sa77)と、を実行可能である。以上の態様によれば、第1ゲームから第2ゲームに遊技価値を移転することで第2ゲームに使用することが可能となり、第2ゲームから第1ゲームに遊技価値を移転することで第1ゲームに使用することが可能となる。なお、遊技価値の移転量は固定値および可変値の何れでもよい。
【0098】
[付記4]
付記3の好適な態様(付記4)において、前記割当部(410)は、前記第1処理(Sa76)および前記第2処理(Sa77)のうち利用者から指示された処理を実行する。以上の態様によれば、第1ゲームと第2ゲームとの間における遊技価値の移転の方向を利用者が指示できる。
【0099】
[付記5]
付記3または付記4の好適な態様(付記5)において、前記割当部(410)は、前記第1ゲームと前記第2ゲームとの間における遊技価値の移転量を利用者からの指示に応じて設定する。以上の態様によれば、第1ゲームと第2ゲームとの間における遊技価値の移転量を利用者が指示できる。
【0100】
[付記6]
付記1から付記5の何れかの好適な態様(付記6)において、前記割当部(410)は、利用者から受付けた遊技価値を前記第1ゲームに割当て、前記第1ゲームに割当てられた遊技価値の一部または全部を前記第2ゲームに移転する。
【0101】
[付記7]
付記1から付記6の何れかの好適な態様(付記7)において、前記第1遊技価値(C1)と前記第2遊技価値(C2)とに応じた数量の価値を払出機構(32)から払出す払出制御部(414)を具備する。
【0102】
払出制御部(414)は、典型的には、第1遊技価値(C1)と第2遊技価値(C2)との合計に応じた数量の価値を払出機構(32)により払出す。払出機構(32)が払出す「価値」の典型例は、前述の価値媒体または遊技ポイントである。なお、第1遊技価値(C1)に所定の変換率を乗算した数値と、第2遊技価値(C2)に所定の変換率を乗算した数値と、の合計値に応じた数量の価値媒体を払出機構(32)から払出してもよい。
【0103】
[付記8]
付記1から付記7の何れかの好適な態様(付記8)において、前記第2ゲーム制御部(412)は、前記第1ゲームに並行して前記第2ゲームを進行させる。
【0104】
[付記9]
付記1から付記8の何れかの好適な態様(付記9)において、前記第1ゲーム制御部(411)および前記第2ゲーム制御部(412)の一方は、利用者からの指示を必要とせずにゲームを進行させる。以上の構成によれば、第1ゲームまたは第2ゲームの状況を利用者が過度に意識することなく当該ゲームを進行させることが可能である。
【0105】
[付記10]
付記1から付記9の何れかの好適な態様(付記10)において、前記第1ゲームの進行の状況を表す第1画像(G1)と、前記第2ゲームの進行の状況を表す第2画像(G2)とを表示装置(33)に表示させる表示制御部(413)を具備し、前記表示制御部(413)は、利用者から所定の指示が付与された場合に、前記第2遊技価値(C2)に残量があるときには前記第2画像(G2)を縮小表示し、前記第2遊技価値(C2)に残量がないときには前記第2画像(G2)を消去する。以上の構成によれば、第2遊技価値(C2)に残量がある場合には第2画像(G2)が縮小表示されるから、第2遊技価値(C2)の残存を利用者が失念する可能性を低減できる。
【0106】
「所定の指示」は、例えば第2ゲームの表示を非活性化(縮小または消去)させる指示である。また、「縮小表示」とは、第2画像(G2)の全部の要素を維持したまま縮小する場合のほか、第2画像(G2)の一部の要素を省略または簡素化したうえで縮小する場合も包含する。
【0107】
[付記11]
本発明の好適な態様(付記11)に係るゲーム制御方法は、利用者から受付けた遊技価値を第1ゲームおよび第2ゲームに割当て、前記第1ゲームに割当てられた第1遊技価値(C1)の一部を使用して前記第1ゲームを進行させ、前記第1ゲームの進行に応じて前記第1遊技価値(C1)を増減させる第1ゲーム制御処理(Sa3)と、前記第2ゲームに割当てられた第2遊技価値(C2)の一部を使用して前記第2ゲームを進行させ、前記第2ゲームの進行に応じて前記第2遊技価値(C2)を増減させる第2ゲーム制御処理(Sa8)とを実行する。
【0108】
[付記12]
本発明の好適な態様(付記12)に係るプログラムは、ゲームシステム(1A,1B)が具備する1個以上のプロセッサ(41)に、利用者から受付けた遊技価値を第1ゲームおよび第2ゲームに割当てる割当処理(Sa2,Sa76,Sa77)と、前記第1ゲームに割当てられた第1遊技価値(C1)の一部を使用して前記第1ゲームを進行させ、前記第1ゲームの進行に応じて前記第1遊技価値(C1)を増減させる第1ゲーム制御処理(Sa3)と、前記第2ゲームに割当てられた第2遊技価値(C2)の一部を使用して前記第2ゲームを進行させ、前記第2ゲームの進行に応じて前記第2遊技価値(C2)を増減させる第2ゲーム制御処理(Sa8)とを実行させる。
【符号の説明】
【0109】
1A,1B,1C…ゲームシステム、10…抽選機構、11…物理抽選部、12…抽選フィールド、13…投入機構、B…抽選体、H…抽選孔、30…ステーション、31…受付機構、32…払出機構、33,63…表示装置、34,64…操作装置、41,61…制御装置、42,62…記憶装置、410…割当部、411…第1ゲーム制御部、412,611…第2ゲーム制御部、413,612…表示制御部、414,613…払出制御部、51…第1ゲーム装置、52…第2ゲーム装置、60…ゲーム装置、614…報酬管理部。
図1
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