(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023008357
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】ストレッチャー用アイソレータ
(51)【国際特許分類】
A61G 1/04 20060101AFI20230112BHJP
【FI】
A61G1/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021111869
(22)【出願日】2021-07-06
(71)【出願人】
【識別番号】516092337
【氏名又は名称】エアーストレッチャー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088579
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 茂
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 一敏
(57)【要約】
【課題】 十分な遮蔽性を有する広い内部空間を確保するとともに、小型コンパクトに折畳み可能かつ迅速にセッティング可能にする。
【解決手段】 弾性素材を用いた線材Wによりループ状に構成した、上フレームメンバ2u,下フレームメンバ2d,左フレームメンバ2p及び右フレームメンバ2qを有し、各線材Wを、塑性素材を用いた被覆部3…により被覆し、かつ各フレームメンバ2u…における被覆部3…を順次連結することにより全体が直方体状となるフレーム部Fを構成するとともに、フレーム部Fの下面部4dを開放し、かつ残りの面部4u…を柔軟なシート材Sにより閉塞してシートカバー部4を構成するアイソレータ本体部Hmと、下フレームメンバ2dに沿った所定位置に設けることによりアイソレータ本体部Hmをストレッチャー50に取付ける複数のアイソレータ固定部5…とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストレッチャーに取付けることにより当該ストレッチャー上の被搬送者を覆うストレッチャー用アイソレータであって、弾性素材を用いた線材によりループ状に構成した、上フレームメンバ,下フレームメンバ,左フレームメンバ及び右フレームメンバを有し、各線材を、塑性素材を用いた被覆部により被覆し、かつ前記各フレームメンバにおける前記被覆部を順次連結することにより全体が直方体状となるフレーム部を構成するとともに、前記フレーム部の下面部を開放し、かつ残りの面部を柔軟なシート材により閉塞してシートカバー部を構成するアイソレータ本体部と、前記下フレームメンバに沿った所定位置に設けることにより前記アイソレータ本体部を前記ストレッチャーに取付ける複数のアイソレータ固定部とを具備してなることを特徴とするストレッチャー用アイソレータ。
【請求項2】
前記線材は、断面が長方形の高弾性ステンレススチール素材を用いることを特徴とする請求項1記載のストレッチャー用アイソレータ。
【請求項3】
前記アイソレータ本体部は、前記被覆部に設けたポール装着部と、このポール装着部に着脱し、装着時に前記上フレームメンバの少なくとも高さ方向の位置を保持するポール部とを有する補強機構を備えることを特徴とする請求項1記載のストレッチャー用アイソレータ。
【請求項4】
前記シートカバー部は、少なくとも一つの開閉可能な窓部を備えることを特徴とする請求項1記載のストレッチャー用アイソレータ。
【請求項5】
前記窓部は、ファスナにより開閉可能に構成することを特徴とする請求項4記載のストレッチャー用アイソレータ。
【請求項6】
前記シートカバー部は、一部又は全部を、透明又は半透明のシート材により形成することを特徴とする請求項1-5のいずれかに記載のストレッチャー用アイソレータ。
【請求項7】
前記アイソレータ本体部は、前記フレーム部の下端における前記被覆部に取付けることにより、下方へ垂下した筒形のサブカバー部を備えることを特徴とする請求項1記載のストレッチャー用アイソレータ。
【請求項8】
前記サブカバー部は、前記被覆部に設けた第二ポール装着部と、この第二ポール装着部に着脱し、装着時に前記上フレームメンバの少なくとも高さ方向の位置を保持する第二ポール部とを有する第二補強機構を備えることを特徴とする請求項7記載のストレッチャー用アイソレータ。
【請求項9】
前記サブカバー部は、下端位置をストレッチャーに取付ける複数の第二アイソレータ固定部を備えることを特徴とする請求項7又は8記載のストレッチャー用アイソレータ。
【請求項10】
前記サブカバー部は、周方向に沿って複数のサブシート部に分割し、かつ相隣るサブシート部同士を着脱部を介して着脱可能に構成することを特徴とする請求項7,8又は9記載のストレッチャー用アイソレータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストレッチャーに取付けることにより当該ストレッチャー上の被搬送者を覆うストレッチャー用アイソレータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ストレッチャーに取付けることにより当該ストレッチャー上の被搬送者を覆うカバー(アイソレータ)としては、特許文献1に開示される隔離用カバー,特許文献2に開示される担架の遮蔽カバー,及び特許文献3に開示されるストレッチャーカバーが知られている。
【0003】
特許文献1に記載された隔離用カバーは、人体の身長や身幅に応じて縦横寸法を自由に変えることができ、保管に場所を取らず、緊急時の対応に支障がない隔離用カバーの提供を目的としたものであり、具体的には、横長の第1開口及び第2開口を有して人体の前面を被覆する前身頃と、人体の後面を被覆する後身頃と、第1開口を塞ぐ可撓性の透明なプレートと、第2開口を塞ぐ繊維不織布と、プレートを弾性変形させる第1及び第2ベルトとから構成され、それらベルトの自由部をプレートの側部に止着することで、プレートがカバーの厚み方向上方へ凸となるように湾曲するとともに、前後身頃とプレートとに囲繞された頭部収容スペースがカバーに形成されるように構成したものである。
【0004】
また、特許文献2に記載された担架の遮蔽カバーは、担架に人を乗せて搬送する場合に、簡易に、確実に搬送される人を周囲から見えないように保護する担架の遮蔽カバーの提供を目的としたものであり、具体的には、担架に装着する担架カバーであって、担架で搬送される傷病者等を、前記傷病者等から所定の空間を隔てて、外部から見えないように覆う遮蔽部を設けて構成したものである。
【0005】
さらに、特許文献3に記載されたストレッチャーカバーは、搬送中の傷病人に対する周囲からのプライバシー保護と、雨天等の天候からの保護を実現しつつ、傷病人に圧迫感や息苦しさ、閉所の恐怖心を与えることなく、装脱容易性並びに収納性にも優れたストレッチャーカバーの提供を目的としたものであり、具体的には、非透明素材から成るシート材により寝台に傷病人を載置した状態で該傷病人の上方域から寝台下方周縁域までの全体を被覆し得るのに充分な面積を有して形成され、傷病人の少なくとも頭部に対応する箇所には空間を創出すべく所定間隔を空けて上下に二本のアーチを形成する骨格が備えられると共に、その二本のアーチの間に傷病人の表情を外部から視認可能な窓部を設けて構成したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005-205069号公報
【特許文献2】特開2020-73114号公報
【特許文献3】実用新案登録第3226603号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上述した従来におけるストレッチャーに用いるカバー(ストレッチャー用アイソレータ)は、主に、被搬送者に対するプライバシ保護等の観点から使用されるため、被搬送者が、コロナウィルス(COVID-19等)のような感染症の場合には、必ずしも有効に機能しない難点があった。
【0008】
第一に、アイソレータ(カバー)は、ストレッチャーの付属品として利用するため、使用しないときは、救急車等の車内に保管(携帯)する必要があるとともに、使用する際には、被搬送者に対する濃厚接触を回避する観点から、速やかに準備してストレッチャーにセッティングする必要がある。従来のカバーは、コロナウィルスのような感染症を考慮したものではないため、基本的にこのような要求に応えることができない。
【0009】
第二に、この種のアイソレータは、その構造上の観点からは、十分な遮蔽性を確保する必要があるとともに、被搬送者の全身を遮蔽するため、広い内部空間を確保する必要がある。特に、被搬送者が咳や痰が酷く、背中を傾斜姿勢にする必要がある場合など、被搬送者の様々な姿勢に対応する必要があるが、従来のカバーでは、このような要請に応える構造及び機能を欠いている。
【0010】
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決したストレッチャー用アイソレータの提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上述した課題を解決するため、ストレッチャー50に取付けることにより当該ストレッチャー50上の被搬送者を覆うストレッチャー用アイソレータ1を構成するに際して、弾性素材を用いた線材Wによりループ状に構成した、上フレームメンバ2u,下フレームメンバ2d,左フレームメンバ2p及び右フレームメンバ2qを有し、各線材Wを、塑性素材を用いた被覆部3…により被覆し、かつ各フレームメンバ2u,2d,2p,2qにおける被覆部3…を順次連結することにより全体が直方体状となるフレーム部Fを構成するとともに、フレーム部Fの下面部4dを開放し、かつ残りの面部4u,4p,4q,4f,4rを柔軟なシート材Sにより閉塞してシートカバー部4を構成するアイソレータ本体部Hmと、下フレームメンバ2dに沿った所定位置に設けることによりアイソレータ本体部Hmをストレッチャー50に取付ける複数のアイソレータ固定部5…とを具備してなることを特徴とする。
【0012】
この場合、発明の好適な態様により、線材Wには、断面が長方形の高弾性ステンレススチール素材を用いることが望ましい。また、アイソレータ本体部Hmには、被覆部3…に設けたポール装着部11u,11d…と、このポール装着部11u,11d…に着脱し、装着時に上フレームメンバ2uの少なくとも高さ方向Dvの位置を保持するポール部12…とを有する補強機構Fsを設けることが望ましい。一方、シートカバー部4は、少なくとも一つの開閉可能な窓部13p,13q,13f,13rを設けることができるとともに、この窓部13p,13q,13f,13rは、ファスナ14p,14q,14f,14rにより開閉可能に構成することができる。さらに、シートカバー部4は、一部又は全部を、透明又は半透明のシート材Sにより形成することができる。他方、アイソレータ本体部Hmには、フレーム部Fの下端における被覆部3に取付けることにより、下方へ垂下した筒形のサブカバー部Hsを設けることができる。この際、サブカバー部Hsには、被覆部3…に設けた第二ポール装着部16u,16m…と、この第二ポール装着部16u,16m…に着脱し、装着時に上フレームメンバ2dの少なくとも高さ方向Dvの位置を保持する第二ポール部17…とを有する第二補強機構Fssを設けることができる。また、サブカバー部Hsには、下端位置をストレッチャー50に取付ける複数の第二アイソレータ固定部5s…を設けることができる。なお、サブカバー部Hsは、周方向Dfに沿って複数のサブシート部Hsp…に分割し、かつ相隣るサブシート部Hsp…同士を着脱部18…を介して着脱可能に構成することができる。
【発明の効果】
【0013】
このような構成を有する本発明に係るストレッチャー用アイソレータ1によれば、次のような顕著な効果を奏する。
【0014】
(1) 弾性素材を用いた線材Wによりループ状に構成した、四つのフレームメンバ2u,2d,2p,2qの組合わせを備えるため、使用しないときは、コンパクトかつ偏平な状態に折り畳むことができ、救急車のような狭い車内スペースであっても邪魔になることなく保管(携帯)することができる。一方、使用する際は、バッグ等から取り出せば、ポップアップ方式により自動で使用形態に展開するため、ストレッチャーに対して速やかにセッティングすることができる。
【0015】
(2) 各フレームメンバ2u,2d…における被覆部3…を順次連結することにより全体が直方体状となるフレーム部Fを構成するとともに、フレーム部Fの下面部4dを開放し、かつ残りの面部4u,4p…を柔軟なシート材Sにより閉塞するシートカバー部4を備えるため、被搬送者の全身を遮蔽し、かつ広い内部空間を得ることができる。これにより、十分な遮蔽性を確保できるとともに、被搬送者の様々な姿勢に対応させることができる。
【0016】
(3) 好適な態様により、線材Wとして、断面が長方形の高弾性ステンレススチール素材を用いれば、本発明の目的である、コンパクトかつ偏平な状態に折り畳むとともに、ポップアップ方式により自動で使用形態に展開させ、速やかにセッティングする観点から、最適な線材Wとして使用することができる。
【0017】
(4) 好適な態様により、アイソレータ本体部Hmに、被覆部3…に設けたポール装着部11u,11d…と、このポール装着部11u,11d…に着脱し、装着時に上フレームメンバ2uの少なくとも高さ方向Dvの位置を保持するポール部12…とを有する補強機構Fsを設ければ、シートカバー部4によるフレーム部F自身の自立機能に加えてポール部12…による補強機能を付加することができるため、アイソレータ本体部Hmの強度(剛性)及び安定性をより高めることができる。
【0018】
(5) 好適な態様により、シートカバー部4に、少なくとも一つの開閉可能な窓部13p,13q…を設ければ、必要な面部4p,4q…における窓部13p,13q…を選択的に開閉できるため、タオル等の物の出入の際に発生する内外の空気移動を最小限にすることができる。
【0019】
(6) 好適な態様により、窓部13p,13q…を、ファスナ14p,14q…により開閉可能に構成すれば、窓部13p,13q…における窓枠に沿った連続開閉が可能になるため、窓部13p,13q…の密閉性を確保する観点から最適な形態として実施することができる。
【0020】
(7) 好適な態様により、シートカバー部4の一部又は全部を、透明又は半透明のシート材Sにより形成すれば、被搬送者の状態を外部から容易かつ確実に視認することができるため、例えば、被搬送者の容体が急変したような場合であっても速やかに対応することができる。
【0021】
(8) 好適な態様により、アイソレータ本体部Hmに、フレーム部Fの下端における被覆部3に取付けることにより、下方へ垂下した筒形のサブカバー部Hsを設ければ、被搬送者の状態により、例えば、背中を傾斜姿勢にするような場合であっても、高さ方向Dvの空間をより拡大することができるため、いわゆるトールモードの使用態様に容易に切換えることができる。
【0022】
(9) 好適な態様により、サブカバー部Hsに、被覆部3…に設けた第二ポール装着部16u,16m…と、この第二ポール装着部16u,16m…に着脱し、装着時に上フレームメンバ2dの少なくとも高さ方向Dvの位置を保持する第二ポール部17…とを有する第二補強機構Fssを設ければ、補強機構Fsと同様に使用することにより、トールモードの使用態様に容易にセッティングできるとともに、補強機構Fsと組合わせることによりアイソレータ1全体の更なる強度(剛性)及び安定性の向上に寄与できる。
【0023】
(10) 好適な態様により、サブカバー部Hsに、下端位置をストレッチャー50に取付ける複数の第二アイソレータ固定部5s…を設ければ、サブカバー部Hsのフラつき等を防止できるため、サブカバー部Hsの位置を安定化させることができる。
【0024】
(11) 好適な態様により、サブカバー部Hsを、周方向Dfに沿って複数のサブシート部Hsp…に分割し、かつ相隣るサブシート部Hsp…同士を着脱部18…を介して着脱可能に構成すれば、サブカバー部Hsの全体が筒状になることによる取扱いにくさを解消できるため、取扱いや設置の容易化に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の好適実施形態に係るアイソレータの全体斜視図、
【
図4】
図2中A-A線断面図及び同断面図の各部の部分抽出拡大断面図、
【
図5】同アイソレータのフレーム部の構成を示す斜視図、
【
図6】同アイソレータを収容するバッグの一例を示す斜視図、
【
図8】同アイソレータの第二補強機構の構成説明図、
【
図9】同アイソレータの設置手順を説明するためのフローチャート、
【
図10】同アイソレータの展開方法及び折畳方法の説明図、
【
図11】同アイソレータをノーマルモードにより使用する際のストレッチャーへの設置方法説明図、
【
図12】同アイソレータをノーマルモードにより使用する際のストレッチャーへの固定方法説明図、
【
図13】同アイソレータをノーマルモードにより使用する際のサブカバー部の処理説明図、
【
図14】同アイソレータをトールモードにより使用する際の設置方法説明図、
【発明を実施するための形態】
【0026】
次に、本発明に係る好適実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
【0027】
まず、本実施形態に係るストレッチャー用アイソレータ1の構成について、
図1-
図8を参照して具体的に説明する。
【0028】
図1に示すように、アイソレータ1は、大別して、上半部に位置するアイソレータ本体部Hmと、下半部に位置するサブカバー部Hsを備える。この場合、アイソレータ本体部Hmにより、高さが60cm程度のノーマルモードMn(
図13参照)として使用できるとともに、アイソレータ本体部Hmとサブカバー部Hsの組合わせにより、高さが80-100cm程度のトールモードMt(
図14参照)として使用できる。
【0029】
アイソレータ本体部Hmは、
図4及び
図5に示すように、弾性素材を用いた線材Wによりループ状に構成した、上フレームメンバ2u,下フレームメンバ2d,左フレームメンバ2p及び右フレームメンバ2qを備える。線材Wには、
図4に示すように、断面が長方形(例示は、5mm×1.5mm)の高弾性ステンレススチール素材を用いることが望しい。このように、線材Wとして、高弾性ステンレススチール素材を用いれば、本発明の目的である、コンパクトかつ偏平な状態に折り畳むとともに、ポップアップ方式により自動で使用形態に展開させ、速やかにセッティングする観点から、最適な線材Wとして使用することができる。各フレームメンバ2u,2d,2p,2qはいずれも同一形状に形成する。同一のフレームメンバ2u…を四つ用意すればよい。
【0030】
また、各線材Wは、塑性素材を用いた被覆部3…により被覆する。塑性素材としては、強度に優れ、撥水性を有する合成繊維製のシート部材が望ましい。例示は、各フレームメンバ2u,2p…における線材W…の全部を被覆部3により被覆したが、適所に孔を設けるなど、線材W…の一部のみを被覆してもよい。被覆方法は、
図4に示すように、一枚のシート部材を線材Wに巻付け、両端辺を縫製すればよい。さらに、各フレームメンバ2u,2d,2p,2qにおける被覆部3…は、縫製により順次連結することにより全体が直方体状となるフレーム部Fを構成する。この場合、各フレームメンバ2u,2p…は、
図5に示すように、短辺部2us,2ps,2qs,2dsを円弧状にし、距離を60cm程度に選定するとともに、長辺部2um,2pm,2qm,2dmを直線状になるように、被覆部3…同士の連結間隔を近接させて結合する。
【0031】
一方、フレーム部Fの下面部4dは開放し、かつ残りの上面部4u,左面部4p,右面部4q,前面部4f,後面部4rは、柔軟なシート材Sにより閉塞してシートカバー部4を構成する。例示の場合、シート材Sには、0.2mm厚の熱可塑性ポリウレタン(TPU)素材を用いた。また、シートカバー部4を構成する上面部4u,左面部4p,右面部4q,前面部4f,後面部4rは、その一部又は全部を透明(又は半透明)のシート材Sにより形成することが望ましい。このように、シートカバー部4の一部又は全部を、透明又は半透明のシート材Sにより形成すれば、被搬送者の状態を外部から容易かつ確実に視認することができるため、例えば、被搬送者の容体が急変したような場合であっても速やかに対応することができる。
【0032】
なお、シートカバー部4の取付けに際しては、各面部4u,4p,4q,4f,4rの形状に対応するシート材Sを予め用意し、各被覆部3…の縫製時に、一緒に縫製することにより結合すればよい。これにより、シート材S(シートカバー部4)により閉塞された上面部4u,左面部4p,右面部4q,前面部4f,後面部4rが形成される。また、シートカバー部4には、少なくとも一つの開閉可能な窓部13p,13q,13f,13rを設ける。例示の場合、左面部4p,右面部4q,前面部4f,後面部4rのそれぞれに、窓部13p,13q,13f,13rを設けた。
【0033】
このような窓部13p…を設ければ、必要な面部4p,4q…における窓部13p,13q…を選択的に開閉できるため、タオル等の物の出入の際に発生する内外の空気移動を最小限にすることができる。この場合、各窓部13p,13q,13f,13rは、ファスナ14p,14q,14f,14rにより開閉可能に構成する。このようなファスナ14p,14q…を設ければ、窓部13p,13q…における窓枠に沿った連続開閉が可能になるため、窓部13p,13q…の密閉性を確保する観点から最適な形態として実施することができる。
【0034】
また、下フレームメンバ2dには、この下フレームメンバ2dに沿った所定位置に設けることによりアイソレータ本体部Hmをストレッチャー50に取付ける複数のアイソレータ固定部5…を設ける。例示の場合、
図2に示すように、下フレームメンバ2dの各長辺部2dm,2dmにおける離間した二ケ所と、
図3に示すように、下フレームメンバ2dの各短辺部2us,2usにおける離間した二ケ所の、合計八ケ所に設ける。例示のアイソレータ固定部5…には、上端を被覆部3…と一緒に縫製した面ファスナを用いた。これにより、各アイソレータ固定部5…は、下フレームメンバ2dから下方へ突出した状態となる。
【0035】
さらに、アイソレータ本体部Hmには、被覆部3…に設けたポール装着部11u,11d…と、このポール装着部11u,11d…に着脱し、装着時に上フレームメンバ2uの少なくとも高さ方向Dvの位置を保持するポール部12…とを有する補強機構Fsを設ける。ポール装着部11u,11dは、それぞれ一端が開口した袋状に構成し、上側に位置するポール装着部11uは、上端を左フレームメンバ2pの上端辺部の中央位置に固定することにより開口を下方に向けるとともに、下側に位置するポール装着部11dは、下端を左フレームメンバ2pの下端辺部の中央位置に固定することにより開口を上方に向ける。また、右フレームメンバ2q側も同様に構成する。このような補強機構Fsを設ければ、シートカバー部4によるフレーム部F自身の自立機能に加えてポール部12…による補強機能を追加できるため、アイソレータ本体部Hmの強度(剛性)及び安定性をより高めることができる。
【0036】
他方、サブカバー部Hsは、
図1に示すように、アイソレータ本体部Hmにおけるフレーム部Fの下端に取付けることにより、下方へ垂れるように設ける。取付けに際しては、
図4に示すように、下フレームメンバ2dの被覆部3に、サブカバー部Hsの上端を被覆部3と一緒に縫製して取付けることができる。この場合、サブカバー部Hsは、前述したアイソレータ固定部5…に対して外側に位置するように留意する。サブカバー部Hsは、シートカバー部4と同一のシート材Sを使用し、下方へ20-40cm程度突出させる。このようなサブカバー部Hsを設ければ、被搬送者の状態により、例えば、背中を傾斜姿勢にするような場合であっても、高さ方向Dvの空間をより拡大することができるため、いわゆるトールモードの使用態様に容易に切換えることができる。
【0037】
また、サブカバー部Hsには、
図2及び
図8に示すように、被覆部3…に設けた第二ポール装着部16u,16m…と、この第二ポール装着部16u,16m…に着脱し、装着時に上フレームメンバ2dの少なくとも高さ方向Dvの位置を保持する第二ポール部17…とを有する第二補強機構Fssを設ける。第二ポール装着部16uは、一端が開口した袋状に構成し、開口を下方に向けるとともに、上端を上フレームメンバ2uの四隅付近の位置を目安にして計四ケ所に取付ける。一方、第二ポール装着部16mは、面ファスナを使用し、右フレームメンバ2pと左フレームメンバ2qにおける前後の端辺部の上下方向中央付近の位置、特に、上側の第二ポール装着部16uの下方位置に、一端を固定して設ける。また、第二ポール部17は、
図8に示すように、ポール分割部17uと17dの組合わせにより構成し、非使用時には、ポール分割部17uと17dを離間することにより、ほぼ1/2の長さに折り畳むことができるとともに、使用時には、一方のポール分割部17dに設けた連結パイプ17mに、他方のポール分割部17uを挿入して組付けることができる。
【0038】
なお、第二補強機構Fssの構成においても、前述した補強機構Fsと同様に、第二ポール部17の下端を支持する、開口を上向きにした袋状の第二ポール装着部を設けてもよいが、例示の場合、プラスチック等により形成した支持受部52をストレッチャー50のフレーム要素51に取付けた。したがって、第二ポール装着部16u,16m,及び支持受部52により、第二ポール部17が支持される。このような第二補強機構Fssを設ければ、補強機構Fsと同様に使用することにより、トールモードの使用態様に容易にセッティングできるとともに、補強機構Fsと組合わせることによりアイソレータ1全体の更なる強度(剛性)及び安定性の向上に寄与できる。
【0039】
サブカバー部Hsは、全体が筒形に形成されるが、
図1に示すように、周方向Dfに沿って複数(例示は四つ)のサブシート部Hsp…に分割し、かつ相隣るサブシート部Hsp…同士を着脱部18…(
図1参照)を介して着脱可能に構成する。この着脱部18…には、面ファスナを利用することができる。このようにサブシート部Hsp…により構成すれば、サブカバー部Hsの全体が筒状になることによる取扱いにくさを解消できるため、取扱いや設置の容易化に寄与できる。なお、各サブシート部Hsp…の周縁部は、前述した被覆部3と同様の塑性素材により縁取した縁取部3s…を設けることが望ましい。
【0040】
さらに、サブカバー部Hsには、下端位置をストレッチャー50に取付ける複数(例示は八つ)の第二アイソレータ固定部5s…を設ける。第二アイソレータ固定部5s…は、サブカバー部Hsの下端辺に沿った所定位置に設けることにより、サブカバー部Hsをストレッチャー50に固定する機能を備える。第二アイソレータ固定部5s…の配設位置は、前述したアイソレータ固定部5…と同様の位置に設けることができる。したがって、各アイソレータ固定部5…の直下の位置を目安に取付けることができる。また、第二アイソレータ固定部5s…は、アイソレータ固定部5…と同様に、上端を縁取部3s…と一緒に縫製した面ファスナを用いた。これにより、各第二アイソレータ固定部5s…は、下フレームメンバ2dから下方へ突出した状態となる。このような第二アイソレータ固定部5s…を設ければ、サブカバー部Hsのフラつき等を防止できるため、サブカバー部Hsの位置を安定化させることができる。
【0041】
次に、本実施形態に係るアイソレータ1の使用方法(セッティング方法)について、
図1-
図14を参照して説明する。
【0042】
図6は、アイソレータ1を収容するバッグBの一例を示す。このバッグBは、横幅Ldが60cm、厚みは10cm程度である。したがって、非使用時におけるアイソレータ1は、折畳むことにより、このバッグBに収容することができる。なお、BfはバッグBのバッグ口を示し、このバッグ口Bfはファスナにより開閉することができる。
【0043】
図10は、アイソレータ1の折畳時と展開時における各態様を示している。
図10(c)は、上フレームメンバ2u,下フレームメンバ2d,左フレームメンバ2p及び右フレームメンバ2qの全てを重ねた状態を示す。各フレームメンバ2u,2p,2q及び2dは、全て同一のため、二つのフレームメンバ2uと2pを同一面上に並べ、残りの二つのフレームメンバ2qと2dを同一面上に並べれば、フレームメンバ2uと2qを重ね、フレームメンバ2pと2dを重ねることができる。したがって、これらを、さらに二つ折りにすることにより、
図10(c)の状態にすることができる。そして、折畳む際には、
図10(c)に示す長手方向における二カ所K1とK2(長手方向にほぼ三分割位置)を、
図10(b)示すように180゜にわたって捻れば、
図10(b)に示すように、三つの円形状ができるため、捻りながら重ねることにより、
図10(a)に示す三つの円形状が重ねる偏平な状態に折畳むことができる。このように折畳んだアイソレータ1は、そのまま前述したバッグBに収容することができる。
【0044】
今、バッグBに収容されたアイソレータ1を、ストレッチャー50に対して、セッティングする方法について、
図11-
図14及び各図を参照しつつ、
図9に示すフローチャートに従って説明する。
【0045】
まず、バッグBからアイソレータ1を取出す(ステップS1)。この状態は
図10(a)に示す状態となる。そして、取出したアイソレータ1は床面等の上にそのまま放置する(ステップS2)。これにより、アイソレータ1の各フレームメンバ2u,2p…は、弾性素材を用いた線材Wによりループ状に構成され、かつ各線材Wは、塑性素材を用いた被覆部3…により被覆されているため、各フレームメンバ2u,2p…の弾性復帰作用により、
図10(b)に示すように、自動でポップアップ展開するとともに、最終的に、
図10(c)に示す四つのフレームメンバ2u,2d,2p,2qが重なった状態になる(ステップS3)。なお、実際のアイソレータ1は、各面部4u,4p,4q,4f,4rにシートカバー部4が設けられているため、
図10(c)の状態に対して、さらに展開された状態になるため、利用者は、アイソレータ1を持ち上げるのみで、
図1に示す使用時のアイソレータ1に瞬時に展開させることができる。
【0046】
最初に、ノーマルモードMnにより使用する場合について説明する。この場合、まず、アイソレータ1をストレッチャー50まで運び、
図11に示すように、ストレッチャー50の上に、矢印c10方向からアイソレータ1を載置する(ステップS4,S5)。この際、サブカバー部Hsは、
図12に示すように、着脱部18…を離脱状態にして各サブシート部Hsp…をストレッチャー50の上端から下方へ垂らした状態にする。
【0047】
次いで、
図12に示すように、面ファスナを用いたアイソレータ固定部5をストレッチャー50のフレーム要素51に巻き付けて固定する(ステップS6)。この状態の部分抽出拡大図を
図12に示す。アイソレータ固定部5…は、全八ケ所に存在するため、残りの全アイソレータ固定部5…も同様に取付けを行う(ステップS7)。
【0048】
また、補強機構Fsを構成するポール部12…を準備し、
図7に示すように、ポール部12の上端を、矢印c1方向に沿ってポール装着部11uに挿入するとともに、ポール部12の下端を、矢印c2方向に沿ってポール装着部11dに挿入する(ステップS8)。この補強機構Fsは、全二ケ所に存在するため、残りのポール部12も同様に装着する(ステップS9)。
図12はポール部12を装着した状態を示す。これにより、上フレームメンバ2uの少なくとも高さ方向Dvの位置が保持されるため、シートカバー部4によるフレーム部F自身の自立機能に加え、ポール部12…による補強機能を付加することができ、アイソレータ本体部Hmの強度(剛性)及び安定性をより高めることができる。
【0049】
一方、
図13に示すように、サブカバー部Hsにおける垂れ下がったサブシート部Hsp…は、第二アイソレータ固定部5s…を利用することにより、ストレッチャー50におけるフレーム要素51に固定する(ステップS10)。各第二アイソレータ固定部5s…は、全八ケ所に存在するため、残りの全第二アイソレータ固定部5s…も同様に取付けを行う(ステップS11)。これにより、サブカバー部Hsのフラつき等を防止でき、サブカバー部Hsの位置を安定化させることができる。
図13は、ノーマルモードMnによるセッティング状態を示す。
【0050】
なお、ストレッチャー50に対するアイソレータ1のセッティング方法についてのみ説明したが、実際の使用時には、ストレッチャー50上に被搬送者を載せた状態でアイソレータ1のセッティングを行う。これにより、ストレッチャー50上の被搬送者はアイソレータ1により覆われるとともに、アイソレータ1が取付けられたストレッチャー50が救急車等の車内に収容される。
【0051】
以上は、ノーマルモードMnにより使用する場合を説明したが、本実施形態に係るアイソレータ1は、トールモードMtにより使用することができる。トールモードMtにより使用する場合には、まず、
図8に示す第二補強機構Fssを構成する第二ポール部17…を準備する(ステップS4,S12)。なお、第二ポール部17…は、二つ折りにより収納可能なため、前述したバッグBの中に、ポール部12…と一緒に収容することができる。そして、使用時には、
図8に示すように、一方のポール分割部17uを、矢印c3方向に沿って移動させ、他方のポール分割部17dに設けた連結パイプ17mに矢印c4方向に沿って挿入して組付けることができる。
【0052】
一方、バッグBから取出し、展開させたアイソレータ1は、
図11に示すように、ストレッチャー50の上に載置する(ステップS13)。そして、準備した第二ポール部17の上端を矢印c5方向に沿って第二ポール装着部16uに挿入し、さらに、第二ポール装着部16mにより第二ポール部17の中間位置を右フレームメンバ2pに固定するとともに、第二ポール部17の下端を矢印c6方向に沿って支持受部52に挿入する(ステップS14)。第二補強機構Fssは、全四ケ所に存在するため、残りの他の第二ポール部17…も同様に取付けを行う(ステップS15)。
【0053】
この後、面ファスナを用いた第二アイソレータ固定部5sをストレッチャー50のフレーム要素51に巻付けて固定する(ステップS16)。この固定は、
図12に示したアイソレータ固定部5と同様に行うことができる。第二アイソレータ固定部5s…は、全八ケ所に存在するため、残りの全ての第二アイソレータ固定部5s…についても同様の取付けを行う(ステップS17)。これにより、サブカバー部Hsのフラつき等を防止できるため、サブカバー部Hsの位置を安定化させることができる。
【0054】
図14は、トールモードMtによるセッティング状態を示す。トールモードMtでは、ノーマルモードMnに対して高さを20-40cm程度高くすることができるため、
図14に示すように、ストレッチャー50の背凭れ部位55を傾斜させて使用するような場合であっても、高さ方向Dvの余裕を確保することができる。なお、トールモードMtの場合、補強機構Fsの使用は任意であるが、使用することにより、アイソレータ1全体の更なる強度(剛性)及び安定性の向上に寄与できる。
【0055】
よって、このような本実施形態に係るストレッチャー用アイソレータ1によれば、基本的な構成として、弾性素材を用いた線材Wによりループ状に構成した、上フレームメンバ2u,下フレームメンバ2d,左フレームメンバ2p及び右フレームメンバ2qを有し、各線材Wを、塑性素材を用いた被覆部3…により被覆し、かつ各フレームメンバ2u,2d,2p,2qにおける被覆部3…を順次連結することにより全体が直方体状となるフレーム部Fを構成するとともに、フレーム部Fの下面部4dを開放し、かつ残りの面部4u,4p,4q,4f,4rを柔軟なシート材Sにより閉塞してシートカバー部4を構成するアイソレータ本体部Hmと、下フレームメンバ2dに沿った所定位置に設けることによりアイソレータ本体部Hmをストレッチャー50に取付ける複数のアイソレータ固定部5…とを備えるため、使用しないときは、コンパクトかつ偏平な状態に折り畳むことができ、救急車のような狭い車内スペースであっても邪魔になることなく保管(携帯)することができる。一方、使用する際は、バッグ等から取り出せば、ポップアップ方式により自動で使用形態に展開するため、ストレッチャーに対して速やかにセッティングすることができる。しかも、被搬送者の全身を遮蔽し、かつ広い内部空間を得ることができる。これにより、十分な遮蔽性を確保できるとともに、被搬送者の様々な姿勢に対応させることができる。
【0056】
以上、好適実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,素材,数量,数値等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。
【0057】
例えば、線材Wには、高弾性ステンレススチール素材を用いることが望ましいが、同様の機能を有する他の弾性素材により置換可能である。また、線材Wの断面は、長方形に形成することが望ましいが、例えば、断面を円形等の他の形状に選定する場合を排除するものではない。さらに、シート材Sとしては、0.2mm厚の熱可塑性ポリウレタン素材が望ましいが、同様の機能を有する他の素材により置換可能である。一方、補強機構Fsは設けることが望ましいが、必須の構成要素となるものではないし、他の構造を有する補強機構の使用を排除するものではない。また、窓部13p,13q…は、全ての面部4p,4q,4f,4rに設けた場合を示したが、選択した任意数の窓部を設けることができる。さらに、シートカバー部4は、一部又は全部を、透明又は半透明のシート材Sにより形成することが望ましいが、必須の構成要素となるものではなく、一部を非透明又は着色したシート材Sを排除するものではない。他方、サブカバー部Hsは必須の構成要素となるものではなく、例えば、アイソレータ本体部Hmの高さを、予め高めに選定するなどにより対応可能である。また、アイソレータ固定部5…及び第二アイソレータ固定部5s…は、面ファスナを用いた例を示したが、ストレッチャー50に対して固定できる機能を有するものであれば、他の各種手段により置換可能である。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明に係るアイソレータは、感染症患者等の被搬送者を搬送する各種ストレッチャーに取付けて利用することができる。
【符号の説明】
【0059】
1:ストレッチャー用アイソレータ,2u:上フレームメンバ,2d:下フレームメンバ,2p:左フレームメンバ,2q:右フレームメンバ,3…:被覆部,4:シートカバー部,4d:下面部,4u:面部(上面部),4p:面部(左面部),4q:面部(右面部),4f:面部(前面部),4r:面部(後面部),5…:アイソレータ固定部,5s…:第二アイソレータ固定部,11u:ポール装着部,11d:ポール装着部,12:ポール部,13p:窓部,13q:窓部,13f:窓部,13r:窓部,14p:ファスナ,14q:ファスナ,14f:ファスナ,14r:ファスナ,16u:第二ポール装着部,16m:第二ポール装着部,17:第二ポール部,18…:着脱部,50:ストレッチャー,W:線材,F:フレーム部,S:シート材,Hm:アイソレータ本体部,Hs:サブカバー部,Hsp…:サブシート部,Dv:高さ方向,Df:周方向,Fs:補強機構,Fss:第二補強機構