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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023083752
(43)【公開日】2023-06-16
(54)【発明の名称】シールドユニット
(51)【国際特許分類】
   H01R 4/38 20060101AFI20230609BHJP
   H01R 4/60 20060101ALI20230609BHJP
   H01R 11/12 20060101ALI20230609BHJP
   H01R 4/30 20060101ALI20230609BHJP
【FI】
H01R4/38 Z
H01R4/60
H01R11/12 D
H01R4/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021197622
(22)【出願日】2021-12-06
(71)【出願人】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(71)【出願人】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西村 直也
【テーマコード(参考)】
5E012
【Fターム(参考)】
5E012BA12
5E012BA43
5E012BA45
(57)【要約】
【課題】ハンダを用いることなくシールド部材とアース線とを接続する。
【解決手段】シールドユニット10は、アース線15と筒状のシールド部材11とを接触状態に保持する保持部材20と、アース線15とシールド部材11との離脱を規制する離脱規制部36とを備えている。保持部材20によってアース線15とシールド部材11を導通可能な接触状態とし、離脱規制部36によってアース線15がシールド部材11から離脱しないようにした。本開示によれば、ハンダを用いることなくシールド部材11とアース線15とを接続状態に保持することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アース線と筒状のシールド部材とを接触状態に保持する保持部材と、
前記アース線と前記シールド部材との離脱を規制する離脱規制部とを備えているシールドユニット。
【請求項2】
前記保持部材は、
前記シールド部材の内周面側に配置された内周側部材と、
前記シールド部材の外周面側に配置され、前記内周側部材との間で前記シールド部材と前記アース線とを挟付け状態にする外周側部材と、
前記内周側部材と前記外周側部材を前記挟付け状態に固定する固定部と、を備えている請求項1に記載のシールドユニット。
【請求項3】
前記固定部は、ねじ込みにより締結される締結部材を備えて構成されている請求項2に記載のシールドユニット。
【請求項4】
前記固定部は、前記内周側部材と前記外周側部材のうち一方の部材に設けられ、前記内周側部材と前記外周側部材のうち他方の部材を、前記一方の部材との間で挟み付ける弾性係止片を備え、
前記弾性係止片は、前記他方の部材を前記一方の部材との間で挟み付ける係止位置から、前記他方の部材の組付け動作を妨げない退避位置へ弾性的に変位することが可能である請求項2に記載のシールドユニット。
【請求項5】
前記弾性係止片には、前記他方の部材の組付け方向に対して傾斜した傾斜面が形成されている請求項4に記載のシールドユニット。
【請求項6】
前記シールド部材が編組線からなり、前記固定部が前記編組線の網目を貫通している請求項2から請求項5のいずれか1項に記載のシールドユニット。
【請求項7】
前記シールド部材が、シート状の前記編組線を筒状に変形させ、前記編組線の周方向両端の端縁部同士を重ね合わせたものであり、
前記固定部が、前記編組線の重ね合わせた2枚の端縁部を貫通している請求項6に記載のシールドユニット。
【請求項8】
前記離脱規制部は、前記内周側部材と前記外周側部材における対向面に形成され、互いに対向するように配置された凸部と凹部とを含む請求項2から請求項7のいずれか1項に記載のシールドユニット。
【請求項9】
前記離脱規制部は、前記アース線に固着した端子金具と、前記端子金具と前記シールド部材を貫通する離脱規制用ボルトと、前記離脱規制用ボルトにねじ込まれる離脱規制用ナットとを含む請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のシールドユニット。
【請求項10】
前記離脱規制用ボルトと前記離脱規制用ナットのうちいずれか一方が、前記保持部材に一体に設けられている請求項9に記載のシールドユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、シールドユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電磁波シールド対策として、編組とアース線をハンダによって接続する構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-209391号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ハンダによって編組とアース線を接続する場合、溶融したハンダが編組の網目から落下する。そのため、ハンダによる接続方法は、編組に電線を挿通させたワイヤーハーネスの製造ラインに用いることができない。また、ハンダを用いる方法は、手間が掛かり、設備を要するという問題もある。
【0005】
本開示のシールドユニットは、上記のような事情に基づいて完成されたものであって、ハンダを用いることなくシールド部材とアース線とを接続することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のシールドユニットは、
アース線と筒状のシールド部材とを接触状態に保持する保持部材と、
前記アース線と前記シールド部材との離脱を規制する離脱規制部とを備えている。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、ハンダを用いることなくシールド部材とアース線とを接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施例1のシールドユニットの斜視図である。
図2図2は、実施例1のシールドユニットの断面図である。
図3図3は、実施例1のシールドユニットの分解斜視図である。
図4図4は、実施例2のシールドユニットの斜視図である。
図5図5は、実施例2のシールドユニットの断面図である。
図6図6は、実施例2のシールドユニットの分解斜視図である。
図7図7は、実施例3のシールドユニットの断面図である。
図8図8は、実施例4のシールドユニットの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態を列記して説明する。
本開示のシールドユニットは、
(1)アース線と筒状のシールド部材とを接触状態に保持する保持部材と、前記アース線と前記シールド部材との離脱を規制する離脱規制部とを備えている。本開示の構成によれば、保持部材によってアース線とシールド部材を導通可能な接触状態とし、離脱規制部によってアース線がシールド部材から離脱しないようにした。本開示によれば、ハンダを用いることなくシールド部材とアース線とを接続状態に保持することができる。
【0010】
(2)前記保持部材は、前記シールド部材の内周面側に配置された内周側部材と、前記シールド部材の外周面側に配置され、前記内周側部材との間で前記シールド部材と前記アース線とを挟付け状態にする外周側部材と、前記内周側部材と前記外周側部材を前記挟付け状態に固定する固定部とを備えていることが好ましい。この構成によれば、内周側部材と外周側部材とによって挟み付けることにより、シールド部材とアース線と確実に接触させることができる。
【0011】
(3)(2)において、前記固定部は、ねじ込みにより締結される締結部材を備えて構成されていることが好ましい。この構成によれば、締結部材のねじ込みによる締結構造によって、内周側部材と外周側部材を確実に挟付け状態に固定することができる。
【0012】
(4)(2)において、前記固定部は、前記内周側部材と前記外周側部材のうち一方の部材に設けられ、前記内周側部材と前記外周側部材のうち他方の部材を、前記一方の部材との間で挟み付ける弾性係止片を備え、前記弾性係止片は、前記他方の部材を前記一方の部材との間で挟み付ける係止位置から、前記他方の部材の組付け動作を妨げない退避位置へ弾性的に変位することが可能であることが好ましい。この構成によれば、弾性係止片を係止位置から退避位置へ弾性的に変位させることによって、他方の部材を簡単に組み付けることができる。
【0013】
(5)(4)において、前記弾性係止片には、前記他方の部材の組付け方向に対して傾斜した傾斜面が形成されていることが好ましい。この構成によれば、他方の部材を組付け過程で傾斜面に摺接させれば、弾性係止片が退避位置へ変位するので、作業性に優れている。
【0014】
(6)(2)~(5)において、前記シールド部材が編組線からなり、前記固定部が前記編組線の網目を貫通していることが好ましい。この構成によれば、固定部が編組線の網目に引っ掛かることによって、保持部材とシールド部材との相対変位を規制することができる。
【0015】
(7)(6)において、前記シールド部材が、シート状の前記編組線を筒状に変形させ、前記編組線の周方向両端の端縁部同士を重ね合わせたものであり、前記固定部が、前記編組線の重ね合わせた2枚の端縁部を貫通していることが好ましい。この構成によれば、編組線のうち端縁部を2枚重ねにした部位は、2枚重ねにしない単層の部位に比べると剛性が高いので、保持部材とシールド部材との相対変位を、より確実に規制することができる。
【0016】
(8)(2)~(7)において、前記離脱規制部は、前記内周側部材と前記外周側部材における対向面に形成され、互いに対向するように配置された凸部と凹部とを含むことが好ましい。この構成によれば、アース線とシールド部材が、内周側部材の凸部と外周側部材の凹部との間、及び内周側部材の凹部と外周側部材の凸部との間で屈曲した状態で挟み付けられる。この屈曲状態での挟付けによって、アース線とシールド部材の離脱動作に抗する引っ掛かりが生まれ、アース線とシールド部材との離脱が防止される。
【0017】
(9)前記離脱規制部は、前記アース線に固着した端子金具と、前記端子金具と前記シールド部材を貫通する離脱規制用ボルトと、前記離脱規制用ボルトにねじ込まれる離脱規制用ナットとを含むことが好ましい。この構成によれば、離脱規制用ボルトと離脱規制用ナットのねじ込みによって、アース線とシールド部材との離脱を確実に防止することができる。
【0018】
(10)(9)において、前記離脱規制用ボルトと前記離脱規制用ナットのうちいずれか一方が、前記保持部材に一体に設けられていることが好ましい。
【0019】
この構成によれば、離脱規制用ボルト又は離脱規制用ナットと、保持部材との位置関係が安定するので、作業性が良い。
【0020】
[本開示の実施形態の詳細]
[実施例1]
本開示を具体化した実施例1を、図1図3を参照して説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。本実施例1において、前後の方向については、図1~3におけるX軸の正方向を前方と定義する。左右の方向については、図1,3におけるY軸の正方向を右方と定義する。上下の方向については、図1~3におけるZ軸の正方向を上方と定義する。
【0021】
実施例1のワイヤーハーネスAは、シールドユニット10と導電路14とを備えて構成されている。シールドユニット10は、筒状のシールド部材11に対して、ハンダを使用することなく、アース線15を確実に導通可能に固着するものである。シールドユニット10は、アース線15とシールド部材11とを接触状態に保持する保持部材20と、アース線15とシールド部材11との離脱を規制する離脱規制部36とを有している。
【0022】
シールド部材11は、所定の幅寸法を有するシート状の編組線を、筒状に変形させたものである。シールド部材11の周方向における一方の端縁部(内周側端縁部12)の外周側には、シート材の他方の端縁部(外周側端縁部13)が重ね合わされている。導電路14は、絶縁部材(図示省略)内に導体(図示省略)を埋設した周知形態のものであり、シールド部材11内に挿通されている。
【0023】
アース線15は、芯線16を絶縁被覆17で包囲した被覆電線である。アース線15の基端部は、車両のボディ等に取り付けられるようになっている。アース線15の先端部においては、絶縁被覆17が剥ぎ取られて芯線16が所定長さだけ露出した状態となっている。芯線16の先端部には、端子金具18が導通可能に固着されている。端子金具18は、離脱規制部36を構成する。端子金具18は、端子金具18を上下方向に貫通した円形の接続孔19を有する。
【0024】
保持部材20は、1つの内周側部材21と、1つの外周側部材30と、固定部37とを備えて構成されている。内周側部材21は、金属や導電性樹脂等の導電性を有する材料からなり、全体として板厚方向を上下方向に向けた板状の単一部品である。内周側部材21は、基部22と、基部22の後端縁から後方へ延出した離脱規制用機能部23とを有している。内周側部材21は、シールド部材11の内周側端縁部12に対して内周側(下方)から接するように配置されている。
【0025】
基部22の上面には、離脱規制部36として機能する内周側波形部24が形成されている。内周側波形部24は、内周側部材21を左右方向から見た側面視において、複数の内周側凸部25と複数の内周側凹部26とを交互に配置して構成されている。基部22の上面(シールド部材11との対向面)における4隅には、夫々、軸線を上下方向に向けたスタッドボルト27が配置されている。スタッドボルト27は、固定部37を構成する。離脱規制用機能部23の上面には、軸線を上下方向に向けた1本の離脱規制用ボルト28が配置されている。離脱規制用ボルト28は、離脱規制部36を構成する。
【0026】
外周側部材30は、金属や導電性樹脂等の導電性を有する材料からなり、全体として板厚方向を上下方向に向けた板状の単一部品である。保持部材20を上から見た平面視において、外周側部材30は内周側部材21の基部22と同じ大きさ及び寸法を有する。外周側部材30は、シールド部材11の外周側端縁部13に対して外周側(上方)から接するように配置されている。
【0027】
外周側部材30の下面(シールド部材11との対向面)には、離脱規制部36として機能する外周側波形部31が形成されている。外周側波形部31は、外周側部材30を左右方向から見た側面視において、複数の外周側凸部32と複数の外周側凹部33とを交互に配置して構成されている。外周側部材30の上下における4隅には、夫々、四半円弧状に切り欠いた切欠部34が形成されている。外周側部材30には、切欠部34を上下方向に貫通した貫通孔35が形成されている。
【0028】
シールドユニット10を組み付ける際には、内周側部材21をシールド部材11の内周面と導電路14の外周面との間に収容し、内周側部材21をシールド部材11の内周面に押し付ける。これにより、スタッドボルト27と離脱規制用ボルト28が、シールド部材11を構成する編組線の網目の隙間を押し広げるようにして、内周側端縁部12と外周側端縁部13とに貫通される。スタッドボルト27の上端側部分と離脱規制用ボルト28の上端側部分が、外周側端縁部13の上方へ突出する。
【0029】
次に、アース線15に接続されている端子金具18の接続孔19を、離脱規制用ボルト28に嵌合し、アース線15の芯線16の露出部を、外周側端縁部13の上面のうち内周側部材21の基部22に重ねられている領域に載置する。このとき、芯線16の軸線が前後方向(内周側凸部25と内周側凹部26が並ぶ方向)を向くように、芯線16を配置する。絶縁被覆17は、内周側部材21の前端よりも前方のみに配置されるようにする。
【0030】
次に、端子金具18の上方から離脱規制用ボルト28に対して離脱規制用ナット38をねじ込んで締め付ける。離脱規制用ボルト28は、離脱規制部36を構成する。離脱規制用ナット38を締め付けると、内周側部材21の離脱規制用機能部23と離脱規制用ナット38との間に、シールド部材11の内周側端縁部12と外周側端縁部13と端子金具18が挟み付けられ、シールド部材11とアース線15の芯線16とが、端子金具18を介して導通可能に接続される。シールド部材11と内周側部材21も導通可能に接続される。
【0031】
この後、外周側部材30をシールド部材11の上方から組み付けて、外周側波形部31を芯線16の露出部に載置するとともに、スタッドボルト27を貫通孔35に貫通させる。内周側部材21と外周側部材30との間に、シールド部材11の内周側端縁部12と外周側端縁部13と芯線16の露出部とが上下方向(シールド部材11の径方向)に挟まれた状態となる。
【0032】
次に、切欠部34内において、スタッドボルト27の上端部に固定用ナット39をねじ込んで締め付ける。固定用ナット39は、固定部37を構成する。固定用ナット39を締め付けると、内周側部材21と外周側部材30とが上下に接近し、内周側波形部24が内周側端縁部12に対して密着し、内周側端縁部12と外周側端縁部13とが密着し、外周側端縁部13と芯線16の露出部とが密着し、芯線16の露出部と外周側波形部31とが密着する。これにより、内周側部材21と外周側部材30との間においても、芯線16の露出部とシールド部材11とが導通可能に接続される。
【0033】
内周側部材21と外周側部材30との間では、芯線16が、内周側凸部25と外周側凹部33との間で屈曲した状態で上下方向に挟み付けられるとともに、内周側凹部26と外周側凸部32との間で屈曲した状態で上下に挟み付けられる。芯線16は波形に屈曲した状態で挟み付けられるので、アース線15が前方へ引っ張られたときに、芯線16が内周側凸部25と外周側凸部32とに引っ掛かる。この引っ掛かりによって、アース線15の前方への離脱や位置ずれが防止される。
【0034】
アース線15に対する前方への引張り力が、内周側波形部24及び外周側波形部31と芯線16との間の摩擦抵抗を上回るほど強くても、離脱規制用ボルト28が端子金具18の接続孔19に係止するので、アース線15の前方への位置ずれが防止される。
【0035】
本実施例1のシールドユニット10は、アース線15と筒状のシールド部材11とを接触状態に保持する保持部材20と、アース線15とシールド部材11との離脱を規制する離脱規制部36とを備えている。保持部材20によってアース線15とシールド部材11を導通可能な接触状態とし、離脱規制部36によってアース線15がシールド部材11から離脱しないようにした。本実施例1のシールドユニット10によれば、ハンダを用いることなくシールド部材11とアース線15とを接続状態に保持することができる。
【0036】
保持部材20は、内周側部材21と外周側部材30と固定部37とを備えている。内周側部材21は、シールド部材11の内周面側に配置される。外周側部材30は、シールド部材11の外周面側に配置され、内周側部材21との間でシールド部材11とアース線15の芯線16とを挟付け状態にする。固定部37は、内周側部材21と外周側部材30を挟付け状態に固定する。内周側部材21と外周側部材30とによって挟み付けることにより、シールド部材11とアース線15と確実に接触させることができる。
【0037】
固定部37は、ねじ込みにより締結される締結部材としてスタッドボルト27と固定用ナット39とを備えている。スタッドボルト27に固定用ナット39をねじ込む締結構造によって、内周側部材21と外周側部材30を確実に挟付け状態に固定することができる。
【0038】
シールド部材11は編組線からなる。スタッドボルト27は編組線の網目を貫通している。この構成によれば、スタッドボルト27が編組線の網目に引っ掛かることによって、保持部材20とシールド部材11との相対変位を規制することができる。シールド部材11は、シート状の編組線を筒状に変形させ、編組線の周方向両端の端縁部(内周側端縁部12と外周側端縁部13)を重ね合わせたものである。スタッドボルト27は、編組線の重ね合わせた2枚の端縁部(内周側端縁部12と外周側端縁部13)を貫通している。この構成によれば、編組線のうち内周側端縁部12と外周側端縁部13を2枚重ねにした部位は、2枚重ねにしない単層の部位に比べると剛性が高いので、保持部材20とシールド部材11との相対変位を、より確実に規制することができる。
【0039】
離脱規制部36は、内周側部材21と外周側部材30における対向面に形成された内周側凸部25と、内周側凹部26、外周側凸部32及び外周側凹部33とを含む。内周側凸部25と外周側凹部33が互いに対向するように配置され、内周側凹部26と外周側凸部32が互いに対向するように配置される。この構成によれば、アース線15とシールド部材11が、内周側凸部25と外周側凹部33との間、及び内周側凹部26と外周側凸部32との間で屈曲した状態で挟み付けられる。この屈曲状態での挟付けによって、アース線15とシールド部材11の離脱動作に抗する引っ掛かりや大きな摩擦抵抗が生まれ、アース線15とシールド部材11との離脱が防止される。
【0040】
離脱規制部36は、アース線15に固着した端子金具18と、端子金具18とシールド部材11を貫通する離脱規制用ボルト28と、離脱規制用ボルト28にねじ込まれる離脱規制用ナット38とを含む。この構成によれば、離脱規制用ボルト28と離脱規制用ナット38のねじ込みによって、アース線15とシールド部材11との離脱を確実に防止することができる。離脱規制用ボルト28は、保持部材20を構成する内周側部材21に一体に設けられている。この構成によれば、離脱規制用ボルト28と、内周側部材21との位置関係が安定するので、作業性が良い。
【0041】
本実施例1のワイヤーハーネスAは、上記シールドユニット10と、シールド部材11に挿通された導電路14とを備えている。内周側部材21及び外周側部材30は、ワイヤーハーネスAの配索経路における任意の位置に配置することができる。したがって、シールドユニット10を、車両におけるボディアースの位置に近い位置に配置すれば、シールドユニット10とボディアースとの間に配索されるアース線15の長さを、最短長にすることができる。
【0042】
[実施例2]
本開示を具体化した実施例2を、図4図6を参照して説明する。本実施例1において、前後の方向については、図4~6におけるX軸の正方向を前方と定義する。左右の方向については、図4,6におけるY軸の正方向を右方と定義する。上下の方向については、図4~6におけるZ軸の正方向を上方と定義する。
【0043】
実施例2のワイヤーハーネスBは、シールドユニット40と導電路14とを備えて構成されている。シールドユニット40は、アース線15とシールド部材11とを接触状態に保持する保持部材41と、アース線15とシールド部材11との離脱を規制する離脱規制部50とを有している。シールド部材11と導電路14は、実施例1と同一のものである。アース線15は、芯線16を絶縁被覆17で包囲した被覆電線である。アース線15の基端部は、車両のボディ等に取り付けられるようになっている。アース線15の先端部においては、絶縁被覆17が剥ぎ取られて芯線16が所定長さだけ露出した状態となっている。
【0044】
保持部材41は、1つの内周側部材42と、1つの外周側部材51と、固定部52とを備えて構成されている。内周側部材42は、金属や導電性樹脂等の導電性を有する板状部材に曲げ加工等を施して成形された単一部品である。内周側部材42は、板厚方向を上下方向に向けた基部43と、基部43に一体に形成された複数の弾性係止片45とを有する。内周側部材42は、シールド部材11の内周側端縁部12に対して内周側(下方)から基部43を接触させるように配置されている。
【0045】
内周側部材42を上から見た平面視において、基部43は方形をなす。基部43の上面には、離脱規制部50として機能する複数の凸部44が形成されている。凸部44は、基部43を下方から上方へ叩き出すプレス加工によって形成された部位であり、半球状をなしている。複数の凸部44は、前後方向に間隔を空けて一列に並ぶように配置されている。複数の弾性係止片45は、基部43の外周縁を構成する4辺から上方へ延出した形状であり、固定部52として機能する。基部43の外周縁のうち前縁部と後縁部には、夫々、左右に間隔を空けた2つの弾性係止片45が形成されている。基部43の外周縁のうち左右両側縁部には、夫々、1つの弾性係止片45が形成されている。
【0046】
弾性係止片45は、基部43の外周縁から直角に上方へ平板状に延出した支持部46と、支持部46の上端縁から斜め下方へ片持ち状に延出した係止部47とを有する。係止部47は、支持部46よりも内側の位置、即ち基部43の上面と対向する位置に配置されている。係止部47のうち支持部46とは反対側の面は、内周側部材42に対する外周側部材51の着脱方向(上下方向)に対して傾斜した傾斜面48として機能する。係止部47の延出端部(下端部)には、斜め下方に突出した返し部49が形成されている。返し部49は、平面視において支持部46側へ突出している。
【0047】
外周側部材51は、金属や導電性樹脂等の導電性を有する材料からなり、全体として板厚方向を上下方向に向けた板状の単一部品である。保持部材41を上から見た平面視において、外周側部材51は内周側部材42の基部43と同じ大きさ及び寸法を有する。外周側部材51は、シールド部材11の外周側端縁部13に対して外周側(上方)から接するように配置されている。
【0048】
外周側部材51の下面(シールド部材11との対向面)には、離脱規制部50として機能する複数の凹部53が形成されている。複数の凹部53は、外周側部材51の下面を球面状に凹ませた形状である。複数の凹部53は、前後方向に間隔を空けて一列に並ぶように配置されている。複数の凹部53は、複数の凸部44と個別に対向するように配置されている。
【0049】
シールドユニット40を組み付ける際には、内周側部材42をシールド部材11の内周面と導電路14の外周面との間に収容し、内周側部材42をシールド部材11の内周面に押し付ける。これにより、服すの弾性係止片45が、シールド部材11を構成する編組線の網目を貫通し、支持部46の上端側部位と、係止部47の全体と、返し部49の全体が外周側端縁部13よりも上方に位置する。
【0050】
次に、アース線15の芯線16の露出部を、外周側端縁部13の上面のうち内周側部材42の基部43に重ねられている領域に載置する。このとき、芯線16の軸線が複数の凸部44の真上に位置するように、芯線16を配置する。絶縁被覆17は、内周側部材42の前端よりも前方のみに配置されるようにする。
【0051】
次に、外周側部材51をシールド部材11の上方から組み付け、内周側部材42の上面と外周側部材51の下面との間で、内周側端縁部12と外周側端縁部13と芯線16を挟み付けていく。このとき、外周側部材51の外周縁を、複数の係止部47の傾斜面48に摺接させ、全ての弾性係止片45を弾性変形させていく。外周側部材51は、係止部47に摺接することによって、前後方向及び左右方向において概ね位置決めされる。これにより、外周側部材51の複数の凹部53が、内周側部材42の複数の凸部44に対して位置ずれせずに接近するので、芯線16と外周側端縁部13と内周側端縁部12は、凸部44によって上方へ押されて凹部53内に入り込む。
【0052】
外周側部材51の外周縁における上端が、係止部47の下端及び返し部49の上端を通過すると、弾性係止片45が弾性復帰し、係止部47が外周側部材51の上面側へ変位し、返し部49の下端が外周側部材51の上面に対して弾性的に当接する。この弾性的な当接によって、外周側部材51が内周側部材42に対して組み付けられた状態に固定されるとともに、芯線16と外周側端縁部13が密着して導通可能に接続される。外周側端縁部13と内周側端縁部12も密着し、内周側部材42と内周側端縁部12も密着し、芯線16と外周側部材51も密着する。
【0053】
内周側部材42と外周側部材51との間では、芯線16が、複数の凸部44と複数の凹部53との間で屈曲した状態で上下方向に挟み付けられる。芯線16は複数箇所で屈曲した状態で挟み付けられるので、アース線15が前方へ引っ張られたときに、芯線16が、凸部44と、外周側部材51の下面における凹部53の内周縁とに引っ掛かる。この引っ掛かりによって、アース線15の前方への離脱や位置ずれが防止される。
【0054】
本実施例2のシールドユニット40は、アース線15と筒状のシールド部材11とを接触状態に保持する保持部材41と、アース線15とシールド部材11との離脱を規制する離脱規制部50とを備えている。保持部材41によってアース線15とシールド部材11を導通可能な接触状態とし、離脱規制部50によってアース線15がシールド部材11から離脱しないようにした。本実施例2のシールドユニット40によれば、ハンダを用いることなくシールド部材11とアース線15とを接続状態に保持することができる。
【0055】
保持部材41は、内周側部材42と外周側部材51と固定部52とを備えている。内周側部材42は、シールド部材11の内周面側に配置される。外周側部材51は、シールド部材11の外周面側に配置され、内周側部材42との間でシールド部材11とアース線15の芯線16とを挟付け状態にする。固定部52は、内周側部材42と外周側部材51を挟付け状態に固定する。内周側部材42と外周側部材51とによって挟み付けることにより、シールド部材11とアース線15と確実に接触させることができる。
【0056】
固定部52は、内周側部材42に設けられた複数の弾性係止片45からなる。複数の弾性係止片45は、外周側部材51を、内周側部材42の基部43との間で上下に挟み付ける。弾性係止片45は、外周側部材51を内周側部材42との間で挟み付ける係止位置から、外周側部材51の組付け動作を妨げない退避位置へ弾性的に変位することが可能である。弾性係止片45には、外周側部材51の組付け方向に対して傾斜した傾斜面48が形成されている。
【0057】
この構成によれば、弾性係止片45を係止位置から退避位置へ弾性的に変位させることによって、外周側部材51を簡単に組み付けることができる。弾性係止片45を係止位置から退避位置へ弾性的に変位させることによって、外周側部材51を簡単に取り外すことができる。また、外周側部材51を組付け過程で、外周側部材51を傾斜面48に摺接させれば、弾性係止片45が退避位置へ変位するので、作業性に優れている。
【0058】
シールド部材11は編組線からなる。弾性係止片45の支持部46は編組線の網目を貫通している。この構成によれば、弾性係止片45が編組線の網目に引っ掛かることによって、内周側部材42とシールド部材11との相対変位を規制することができる。シールド部材11は、シート状の編組線を筒状に変形させ、編組線の周方向両端の端縁部(内周側端縁部12と外周側端縁部13)を重ね合わせたものである。弾性係止片45は、編組線の重ね合わせた2枚の端縁部(内周側端縁部12と外周側端縁部13)を貫通している。この構成によれば、編組線のうち内周側端縁部12と外周側端縁部13を2枚重ねにした部位は、2枚重ねにしない単層の部位に比べると剛性が高いので、内周側部材42とシールド部材11との相対変位を、より確実に規制することができる。
【0059】
離脱規制部50は、内周側部材42と外周側部材51における対向面に形成された凸部44と凹部53とを含む。凸部44と凹部53が互いに対向するように配置される。この構成によれば、アース線15とシールド部材11が、凸部44と凹部53との間で屈曲した状態で挟み付けられる。この屈曲状態での挟付けによって、アース線15とシールド部材11の離脱動作に抗する引っ掛かりが生まれ、アース線15とシールド部材11との離脱が防止される。
【0060】
[実施例3]
本開示を具体化した実施例3を、図7を参照して説明する。本実施例3において、前後の方向については、図7におけるX軸の正方向を前方と定義する。上下の方向については、図7におけるZ軸の正方向を上方と定義する。
【0061】
本実施例3のワイヤーハーネスCは、シールドユニット60と導電路14とを備えて構成されている。シールドユニット60は、アース線15と筒状のシールド部材11とを接触状態に保持する保持部材61と、アース線15とシールド部材11との離脱を規制する離脱規制部62とを備えている。保持部材61と離脱規制部62は、いずれも、アース線15に固着した端子金具18と、内周側部材63と、ボルト65と、ナット67とを備えて構成されている。つまり、保持部材61と離脱規制部62は、共通の部材によって構成されている。
【0062】
アース線15と端子金具18とシールド部材11は、実施例1と同じものである。内周側部材63は、金属や導電性樹脂等の導電性を有する材料からなり、全体として板厚方向を上下方向に向けた板状の単一部品である。内周側部材63は、シールド部材11の内周側端縁部12に対して内周側(下方)から接するように配置されている。内周側部材63の後端部には取付孔64が形成されている。
【0063】
シールドユニット60を組み付ける際には、内周側部材63をシールド部材11の内周面と導電路14の外周面との間に収容し、内周側部材63をシールド部材11の内周面に押し付ける。次に、ボルト65を、内周側部材63の下方から取付孔64に貫通させる。このとき、ボルト65が、シールド部材11を構成する編組線の網目の隙間を押し広げるようにして、内周側端縁部12と外周側端縁部13とに貫通される。ボルト65の上端側部分が、外周側端縁部13の上方へ突出する。
【0064】
次に、アース線15に接続されている端子金具18の接続孔19を、ボルト65に嵌合し、端子金具18の上方からボルト65に対してナット67をねじ込んで締め付ける。ナット67を締め付けると、ボルト65の頭部66とナット67との間に、内周側部材63とシールド部材11の内周側端縁部12と外周側端縁部13と端子金具18が挟み付けられる。これにより、シールド部材11とアース線15の芯線とが、端子金具18を介して導通可能に接続される。シールド部材11と内周側部材63も導通可能に接続される。アース線15に対して前方への引張り力が作用しても、ボルト65が端子金具18の接続孔19に係止するので、アース線15の前方への位置ずれが防止される。
【0065】
[実施例4]
本開示を具体化した実施例4を、図8を参照して説明する。本実施例1において、前後の方向については、図8におけるX軸の正方向を前方と定義する。上下の方向については、図8におけるZ軸の正方向を上方と定義する。
【0066】
実施例1のワイヤーハーネスDは、シールドユニット70と導電路14とを備えて構成されている。シールドユニット70は、筒状のシールド部材11に対して、ハンダを使用することなく、アース線15を確実に導通可能に固着するものである。シールドユニット70は、アース線15とシールド部材11とを接触状態に保持する保持部材71と、アース線15とシールド部材11との離脱を規制する離脱規制部84とを有している。アース線15とシールド部材11と導電路14は、実施例1と同じものである。
【0067】
保持部材71は、二股部材72と、固定部83とを備えて構成されている。二股部材72は、金属や導電性樹脂等の導電性を有する材料からなり、基部73から、内周側板部74と外周側板部75を後方へ片持ち状に延出させた形状である。内周側板部74と外周側板部75は、いずれも、板厚方向を上下方向に向けて、互いに上下方向に対向するように配置されている。内周側板部74の前端部と外周側板部75の前端部には、上下方向に貫通した形態の第1挿通孔76が形成されている。内周側板部74の後端部と外周側板部75の後端部には、上下方向に貫通した形態の第2挿通孔77が形成されている。
【0068】
本実施例4のシールドユニット70は、シールド部材11の軸線方向における前端部に配置される。シールドユニット70を組み付ける際には、内周側板部74の第1挿通孔76と外周側板部75の第1挿通孔76に第1ボルト78を挿通し、第1ボルト78に第1ナット79を軽くねじ込んでおく。第1ボルト78と第1ナット79は、固定部83と離脱規制部84を構成する。第1ボルト78は、シールド部材11の前端よりも更に前方に位置に配置される。
【0069】
次に、シールド部材11に対して、前方から二股部材72を接近させ、内周側板部74を内周側端縁部12と内周面と導電路14の外周面との間に差し入れる。外周側板部75は、外周側端縁部13を外周側から覆うように配置する。基部73は、シールド部材11の前端よりも前方に配置される。アース線15の芯線16は、外周側端縁部13と外周側板部75との間に配置される。このようにして、シールド部材11の前端部と芯線16を、内周側板部74と外周側板部75との間に挟み込む。
【0070】
次に、第2ボルト80を、内周側板部74の下方から内周側板部74の第2挿通孔77に挿入し、内周側端縁部12と外周側端縁部13とに貫通させ、外周側板部75の第2挿通孔77に挿通させる。内周側端縁部12と外周側端縁部13においては、第2ボルト80が編組線の網目を拡げるように貫通する。
【0071】
次に、第2ボルト80に第2ナット81をねじ込む。第2ボルト80は、固定部83と離脱規制部84を構成する。第2ナット81も、固定部83と離脱規制部84を構成する。この後、第1ナット79と第2ナット81を締め付ける。この締付けによって、内周側端縁部12と外周側端縁部13と芯線16が、内側側板部と外周側板部75との間で強固に挟み付けられる。これにより、外周側端縁部13と芯線16とが密着し、シールド部材11とアース線15とが導通可能に接続される。
【0072】
[他の実施例]
本発明は、上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示される。本発明には、特許請求の範囲と均等の意味及び特許請求の範囲内でのすべての変更が含まれ、下記の実施形態も含まれることが意図される。
実施例1~4において、アース線を、編組線における内周側の端縁部と外周側の端縁部との間に挟み込むように配置してもよく、編組線の内周側の端縁部と内周側部材との間に挟み込むように配置してもよい。
実施例1~4において、固定部が、編組線のうち2枚重ねになっていない単層の部位を貫通するようにしてもよい。
実施例1~4において、内周側部材を絶縁性材料のものとしてもよい。
実施例1~4において、外周側部材を絶縁性材料のものとしてもよい。
実施例1~4において、シールド部材は、金属製の細線を編み込んだ編組線に限らず、外周が金属層で包囲された合成樹脂糸を編み込んだ編組線や、金属箔等でもよい。
【0073】
実施例1,3,4において、内周側部材に保持用ナットを固着しておき、保持用ボルトを、外周側部材とシールド部材とに貫通させて、保持用ナットにねじ込んでもよい。
実施例1,4において、離脱規制用ボルトを、内周側部材に対して相対移動し得るように設けてもよい。
実施例1,4において、離脱規制用ナットを内周側部材に固着し、外周面側から離脱規制用ボルトを離脱規制用ナットにねじ込むようにしてもよい。
実施例2において、弾性係止片を外周側部材に設けてもよい。
実施例2において、弾性係止片は傾斜面を有しない形状であってもよい。
アース線とシールド部材との離脱を規制する構造としては、アース線を、シールド部材の編組線の網目に貫通させ、シールド部材とアース線を内周側と外周側から挟み付けるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0074】
A,B,C,D…ワイヤーハーネス
10…シールドユニット
11…シールド部材
12…内周側端縁部
13…外周側端縁部
14…導電路
15…アース線
16…芯線
17…絶縁被覆
18…端子金具
19…接続孔
20…保持部材
21…内周側部材
22…基部
23…離脱規制用機能部
24…内周側波形部
25…内周側凸部(凸部)
26…内周側凹部(凹部)
27…スタッドボルト(固定部)
28…離脱規制用ボルト
30…外周側部材
31…外周側波形部
32…外周側凸部(凸部)
33…外周側凹部(凹部)
34…切欠部
35…貫通孔
36…離脱規制部
37…固定部
38…離脱規制用ナット(締結部材)
39…固定用ナット(締結部材)
40…シールドユニット
41…保持部材
42…内周側部材
43…基部
44…凸部
45…弾性係止片
46…支持部
47…係止部
48…傾斜面
49…返し部
50…離脱規制部
51…外周側部材
52…固定部
53…凹部
60…シールドユニット
61…保持部材
62…離脱規制部
63…内周側部材
64…取付孔
65…ボルト(締結部材、離脱規制用ボルト)
66…頭部
67…ナット(締結部材、離脱規制用ナット)
70…シールドユニット
71…保持部材
72…二股部材
73…基部
74…内周側板部
75…外周側板部
76…第1挿通孔
77…第2挿通孔
78…第1ボルト(締結部材、離脱規制用ボルト)
79…第1ナット(締結部材、離脱規制用ナット)
80…第2ボルト(締結部材、離脱規制用ボルト)
81…第2ナット(締結部材、離脱規制用ナット)
83…固定部
84…離脱規制部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8