(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023083757
(43)【公開日】2023-06-16
(54)【発明の名称】ストレージ管理システム、及びストレージシステムの管理方法
(51)【国際特許分類】
G06F 13/14 20060101AFI20230609BHJP
G06F 15/173 20060101ALI20230609BHJP
G06F 15/177 20060101ALI20230609BHJP
G06F 3/06 20060101ALI20230609BHJP
【FI】
G06F13/14 330B
G06F13/14 330F
G06F15/173 675
G06F15/177 A
G06F3/06 301M
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021197628
(22)【出願日】2021-12-06
(71)【出願人】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】弁理士法人一色国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉田 啓希
【テーマコード(参考)】
5B045
【Fターム(参考)】
5B045BB02
5B045BB12
5B045JJ00
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ストレージのクラスタリングのための設定を迅速、かつ、容易に行うストレージ管理システム及び管理方法を提供する。
【解決手段】ストレージ管理システム1は、第1の通信網5の第1通信装置60と、第2の通信網6の第2通信装置70を備える監視装置50と、を備える複数のサーバ装置10を含み、データを分散記憶するストレージシステム20及び監視装置50から、第2の通信網6を介して第2通信装置70の宛先情報を受信し、受信した宛先情報に基づいて監視装置50から、当該サーバ装置10の第1通信装置60の個体情報を、第2の通信網6で受信し、受信した第1通信装置60の個体情報に基づき、第1通信装置60の第1の通信網5における宛先情報を推定し、推定した第1通信装置60の宛先情報を、第1通信装置60に第1の通信網5で送信する管理装置30を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の通信網により通信可能な第1通信装置と、第2の通信網により通信可能な第2通信装置を備える監視装置とを備える複数のサーバ装置を含んで構成され、前記複数のサーバ装置のそれぞれが前記第1の通信網を介してデータを分散記憶するストレージシステム、及び、
前記監視装置から、前記第2の通信網を介して、前記第2通信装置の宛先情報を受信する宛先情報取得部と、
受信した前記第2通信装置の宛先情報に基づき、前記サーバ装置の監視装置から、当該サーバ装置の第1通信装置の個体情報を、前記第2の通信網を介して受信する個体情報取得部と、
受信した前記第1通信装置の個体情報に基づき、前記第1通信装置の、前記第1の通信網によるデータ通信に用いる宛先情報を推定する宛先情報推定部と、
推定した前記第1通信装置の宛先情報を、前記サーバ装置の第1通信装置に、前記第1の通信網を介して送信するクラスタリング情報送信部とを備える管理装置
を含んで構成されるストレージ管理システム。
【請求項2】
前記監視装置は、前記第1の通信網と独立した通信網である前記第2の通信網による通信を行う制御チップであり、
前記宛先情報取得部は、前記第2通信装置の前記宛先情報として、前記第2通信装置のIPv6アドレスを受信し、
前記個体情報取得部は、前記第1通信装置の個体情報として前記第1通信装置のmacアドレスを受信する、
請求項1に記載のストレージ管理システム。
【請求項3】
前記宛先情報取得部は、指定された前記監視装置に、前記第1の通信網により通信可能な前記指定された監視装置以外の他の前記監視装置の宛先情報の取得要求を送信することにより、前記他の前記監視装置の前記第2の通信装置の前記宛先情報を受信する、
請求項1に記載のストレージ管理システム。
【請求項4】
前記個体情報取得部は、受信した前記複数のサーバ装置のそれぞれに係る前記第2通信装置の前記宛先情報に基づき、前記第1通信装置の個体情報の取得要求を、前記第2の通信網により前記複数のサーバ装置の前記監視装置に送信することにより、前記複数のサーバ装置のそれぞれの前記第1通信装置の個体情報を受信する、
請求項1に記載のストレージ管理システム。
【請求項5】
前記クラスタリング情報送信部は、前記サーバ装置の前記第1通信装置に、前記推定された第1通信装置の宛先情報と共にクラスタリング実行指示を送信し、
前記クラスタリング実行指示を受信した前記サーバ装置は、他の前記サーバ装置との間で、前記推定された第1通信装置の前記宛先情報に基づいて相互に通信を行うことにより、前記複数のサーバ装置のそれぞれのデータを分散記憶するクラスタリングを実行する、
請求項1に記載のストレージ管理システム。
【請求項6】
情報処理装置が、
第1の通信網により通信可能な第1通信装置と、第2の通信網により通信可能な第2通信装置を備える監視装置とを備える複数のサーバ装置を含んで構成され、前記複数のサーバ装置のそれぞれが前記第1の通信網を介してデータを分散記憶するストレージシステムの前記監視装置から、前記第2の通信網を介して、前記第2通信装置の宛先情報を受信する宛先情報取得処理と、
受信した前記第2通信装置の宛先情報に基づき、前記サーバ装置の監視装置から、当該
サーバ装置の第1通信装置の個体情報を、前記第2の通信網を介して受信する個体情報取得処理と、
受信した前記第1通信装置の個体情報に基づき、前記第1通信装置の、前記第1の通信網によるデータ通信に用いる宛先情報を推定する宛先情報推定処理と、
推定した前記第1通信装置の宛先情報を、前記サーバ装置の第1通信装置に、前記第1の通信網を介して送信するクラスタリング情報送信処理と
を実行する、ストレージシステムの管理方法。
【請求項7】
前記監視装置は、前記第1の通信網と独立した通信網である前記第2の通信網による通信を行う制御チップであり、
前記情報処理装置が、
前記宛先情報取得処理において、前記第2通信装置の前記宛先情報として、前記第2通信装置のIPv6アドレスを受信し、
前記個体情報取得処理において、前記第1通信装置の個体情報として前記第1通信装置のmacアドレスを受信する、
請求項6に記載のストレージシステムの管理方法。
【請求項8】
前記情報処理装置が、
前記宛先情報取得処理において、指定された前記監視装置に、前記第1の通信網により通信可能な前記指定された監視装置以外の他の前記監視装置の宛先情報の取得要求を送信することにより、前記他の前記監視装置の前記第2の通信装置の前記宛先情報を受信する、
請求項6に記載のストレージシステムの管理方法。
【請求項9】
前記情報処理装置が、
前記個体情報取得処理において、受信した前記複数のサーバ装置のそれぞれに係る前記第2通信装置の前記宛先情報に基づき、前記第1通信装置の個体情報の取得要求を、前記第2の通信網により前記複数のサーバ装置の前記監視装置に送信することにより、前記複数のサーバ装置のそれぞれの前記第1通信装置の個体情報を受信する、
請求項6に記載のストレージシステムの管理方法。
【請求項10】
前記情報処理装置が、
前記クラスタリング情報送信処理において、前記サーバ装置の前記第1通信装置に、前記推定された第1通信装置の宛先情報と共にクラスタリング実行指示を送信し、
前記クラスタリング実行指示を受信した前記サーバ装置が、他の前記サーバ装置との間で、前記推定された第1通信装置の前記宛先情報に基づいて相互に通信を行うことにより、前記複数のサーバ装置のそれぞれのデータを分散記憶するクラスタリングを実行する、
請求項6に記載のストレージシステムの管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストレージ管理システム、及びストレージシステムの管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の仮想ディスク等によるファイルストレージのクラスタシステムを構築することにより、データの負荷分散記憶を実現し冗長性を高める運用がなされている。例えば、特許文献1には、クラスタシステムの構築方法について、クラスタシステムにおけるマスターノードを用いてネットワークを介し、クラスタシステムにある少なくとも一つのワーカーノードをあらかじめに起動させた後に、システムカーネルと、システムイメージファイルとを伝送し、ワーカーノードにランダムアクセス記憶装置を割り付けて、仮想ディスクを形成してシステムイメージファイルを一時記憶させると同時に、システムカーネルを実行し、対応のシステムイメージファイルを導入後、登録信号をマスターノードに伝送し、環境設定ファイルをリクエストし、自己設定により関連サービスの設定及びOS導入を完成させる構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように複数のノードに対してディスク領域を提供する場合には、各ノードのアクセス先、例えばIPアドレスを予め割り当てて設定しておく必要がある。そして、このような設定は管理者等が手動で割り当てる運用が通常である。従って、クラスタシステムにおけるノード数が増加すると管理者等の、設定の工数が増えると共に、これら設定したIPアドレスを管理者は把握しておかなければならないため、設定の失敗のリスクも上昇する。
【0005】
本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、その目的は、ストレージのクラスタリングのための設定を迅速かつ容易に行うことが可能なストレージ管理システム、及びストレージシステムの管理方法の管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の一つは、第1の通信網により通信可能な第1通信装置と、第2の通信網により通信可能な第2通信装置を備える監視装置とを備える複数のサーバ装置を含んで構成され、前記複数のサーバ装置のそれぞれが前記第1の通信網を介してデータを分散記憶するストレージシステム、及び、前記監視装置から、前記第2の通信網を介して、前記第2通信装置の宛先情報を受信する宛先情報取得部と、受信した前記第2通信装置の宛先情報に基づき、前記サーバ装置の監視装置から、当該サーバ装置の第1通信装置の個体情報を、前記第2の通信網を介して受信する個体情報取得部と、受信した前記第1通信装置の個体情報に基づき、前記第1通信装置の、前記第1の通信網によるデータ通信に用いる宛先情報を推定する宛先情報推定部と、推定した前記第1通信装置の宛先情報を、前記サーバ装置の第1通信装置に、前記第1の通信網を介して送信するクラスタリング情報送信部とを備える管理装置を含んで構成されるストレージ管理システム、とする。
【0007】
また、上記課題を解決するための本発明の一つは、情報処理装置が、第1の通信網によ
り通信可能な第1通信装置と、第2の通信網により通信可能な第2通信装置を備える監視装置とを備える複数のサーバ装置を含んで構成され、前記複数のサーバ装置のそれぞれが前記第1の通信網を介してデータを分散記憶するストレージシステムの前記監視装置から、前記第2の通信網を介して、前記第2通信装置の宛先情報を受信する宛先情報取得処理と、受信した前記第2通信装置の宛先情報に基づき、前記サーバ装置の監視装置から、当該サーバ装置の第1通信装置の個体情報を、前記第2の通信網を介して受信する個体情報取得処理と、受信した前記第1通信装置の個体情報に基づき、前記第1通信装置の、前記第1の通信網によるデータ通信に用いる宛先情報を推定する宛先情報推定処理と、推定した前記第1通信装置の宛先情報を、前記サーバ装置の第1通信装置に、前記第1の通信網を介して送信するクラスタリング情報送信処理とを実行する、ストレージシステムの管理方法、とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ストレージのクラスタリングのための設定を迅速かつ容易に行うことができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態に係るストレージ管理システム1の概略構成の一例を示す図である。
【
図2】管理装置が備える機能の一例を説明する図である。
【
図3】ストレージ装置が備える機能部(ソフトウェア)の一例を説明する図である。
【
図4】ストレージ装置及び管理装置の各情報処理装置が備えるハードウェア(通信装置を除く)の一例を示す図である。
【
図5】クラスタリング処理の概要を説明するシーケンス図である。
【
図6】監視装置管理テーブルの一例を示す図である。
【
図8】クラスタ構築処理の一例を説明するフロー図である。
【
図9】IPアドレス取得処理の詳細を説明するフロー図である。
【
図10】IPv6アドレスの収集要求の一例を示す図である。
【
図11】管理装置が受信する結果情報の一例を示す図である。
【
図12】macアドレスの取得要求の一例を示す図である。
【
図13】管理装置が受信する結果情報の一例を示す図である。
【
図14】ホスト導入処理の詳細を説明するフロー図である。
【
図15】ストレージ導入処理の詳細を説明するフロー図である。
【
図16】クラスタリング実行処理の詳細を説明するフロー図である。
【
図17】従来行われていたクラスタリングの構築方法の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本実施形態に係るストレージ管理システム1の概略構成の一例を示す図である。ストレージ管理システム1は、複数のサーバ装置10を備えるストレージシステム20と、ストレージシステム20により実現されるクラスタリングの設定を行う管理装置30とを含んで構成される。
【0011】
ストレージシステム20における各サーバ装置10は、データの記憶及びデータの記憶の制御を行うストレージ装置40、及び、サーバ装置10が備える各コンポーネント(詳細は後述)の監視又は情報の取得等を行う監視装置50を備える。
【0012】
ストレージ装置40は、第1通信装置60を備えており、他のサーバ装置10(の第1通信装置60)と、第1の通信網5により通信可能に接続されている。各サーバ装置10は、所定の割り当て方法又は冗長化方法により、データを各サーバ装置10に分散して記憶するクラスタリングを実現する。
【0013】
監視装置50は第2通信装置70を備えており、第1の通信網5とは異なる第2の通信網6により、他の監視装置50(の第2通信装置70)と通信可能に接続されている。本実施形態では、監視装置50は、制御チップ(物理チップ。例えば、iLO(integrated Lights-Out)等のBMC(Baseboard Management Controller)。)である。監視装置50は、サーバ装置10の稼働状態と動作を把握しており、例えば、サーバ装置10におけるハードウェアの障害情報を監視してその結果を第2の通信網6を介して管理装置30へ送信するようにしてもよい。
【0014】
なお、第1通信装置60及び第2通信装置70は、例えば、NIC(Network Interface Card)、無線通信モジュール、USB(Universal Serial Interface)モジュール、又はシリアル通信モジュール等で構成される。
【0015】
第1の通信網5及び第2の通信網6は、例えば、インターネット、LAN(Local Area
Network)、WAN(Wide Area Network)、又は専用線等の有線又は無線の通信ネット
ワークである。第1の通信網5及び第2の通信網6は、両者の通信帯域が異なることにより、通信方式が異なることにより、もしくは物理的に異なるケーブル等を用いて構成されていることにより、互いに独立した通信網を構成している。
【0016】
次に、管理装置30は、第1の通信網5を介して、各サーバ装置10のストレージ装置40と通信可能に接続されている。管理装置30は、各ストレージ装置40に対して、クラスタリングを実現するための情報を送信する。
【0017】
また、管理装置30は、第2の通信網6を介して、各サーバ装置10の監視装置50と通信可能に接続されている。管理装置30は、サーバ装置10の監視装置50に所定の要求情報を送信することで、各監視装置50及びストレージ装置40に関する情報を取得する。
【0018】
<管理装置>
次に、管理装置30が備える機能の詳細について説明する。
図2は、管理装置30が備える機能の一例を説明する図である。管理装置30は、宛先情報取得部31、個体情報取得部32、宛先情報推定部33、ストレージ導入部34、及びクラスタリング情報送信部35の各機能部を有する。また、管理装置30は、監視装置管理テーブル100、及びホスト管理テーブル200を記憶している。
【0019】
宛先情報取得部31は、各監視装置50から、第2の通信網6を介して、第2通信装置70の宛先情報を受信する。
【0020】
この宛先情報は、第1の通信網5による通信において、データの送信先(及び送信元)を特定するための情報である。本実施形態では、宛先情報取得部31は、この宛先情報として、第2通信装置70のIPv6アドレスを受信する。また本実施形態では、各ノードの監視装置50は、前記のBMCの機能により、自身のIPv6アドレスの情報(自身が備
える第2通信装置70のIPv6アドレスの情報)をあらかじめ保有しており、これを用いて管理装置30との通信を行う。
【0021】
個体情報取得部32は、宛先情報取得部31が受信した第2通信装置70の宛先情報(IPv6アドレス)に基づき、サーバ装置10の監視装置50から、当該サーバ装置10の第1通信装置50の個体情報を、第2の通信網6を介して受信する。
【0022】
この第1通信装置60の個体情報は、第1通信装置60の個体を識別するための情報である。本実施形態では、個体情報取得部32は、第1通信装置50の個体情報として第1通信装置50のmacアドレスを受信する。
【0023】
宛先情報推定部33は、個体情報取得部32が受信した第1通信装置50の個体情報(macアドレス)に基づき、第1通信装置50の、第1の通信網5によるデータ通信に用いる宛先情報(IPv6アドレス)を推定する。
【0024】
ストレージ導入部34は、ストレージ装置40にデータの記憶領域(ファイルストレージ)を導入する。
【0025】
クラスタリング情報送信部35は、宛先情報推定部33が推定した第1通信装置50の第1の通信網5によるデータ通信の宛先情報(IPv6アドレス)を含むクラスタリング実行指示を、サーバ装置10の第1通信装置50に、第1の通信網5を介して送信する。この宛先情報は、ストレージ装置40がクラスタリングに係るデータ通信に必要な宛先の情報である。
【0026】
<ストレージ装置>
図3は、ストレージ装置が備える機能部(プログラム)の一例を説明する図である。ストレージ装置40は、データ記憶部41、及びホスト部42を備える。
【0027】
データ記憶部41は、サーバ装置10間でクラスタリングを構築しスケールアウト可能なファイルストレージ(ストレージシステム20)を実現する。具体的には、データ記憶部41は、データをブロック単位で記憶するブロックストレージを実現するブロックストレージ管理部43と、ホスト部42を制御するホスト制御部44と、ファイルシステムを管理するファイルシステム管理部45とを含む各コンポーネントを備える。データ記憶部41におけるこれらのコンポーネントは、例えば、仮想マシン(Virtual Machine)とし
て構成されてもよい。
【0028】
ホスト部42は、データ記憶部41を構築するために設けられるコンポーネントである。ホスト部42は、データ記憶部41の各コンポーネント(仮想マシン)を構築し実行させるためのハイパーバイザ(hypervisor)である。
【0029】
ここで、
図4は、ストレージ装置40及び管理装置30の各情報処理装置が備えるハードウェア(通信装置を除く)の一例を示す図である。各情報処理装置は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の処理装置91と、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の主記憶装置92と、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State
Drive)などの補助記憶装置93と、マウスやキーボード等で構成される入力装置94と
、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等で構成される出力装置95とを備える。
【0030】
各情報処理装置の各機能は、処理装置91が、主記憶装置92又は補助記憶装置93に格納されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。また上記のプログラムは、例えば、記録媒体に記録して配布することができる。なお、各情報処理装置は、その全部または一部が、例えば、クラウドシステムによって提供される仮想サーバのよ
うに、仮想化技術やプロセス空間分離技術等を用いて提供される仮想的な情報処理資源を用いて実現されるものであってもよい。また、各情報処理装置によって提供される機能の全部または一部は、例えば、クラウドシステムがAPI(Application Programming Interface)等を介して提供するサービスによって実現してもよい。
次に、ストレージ管理システム1が行う処理の概要を説明する。
【0031】
<処理の概要>
【0032】
図5は、ストレージ管理システム1が行う、サーバ装置10によるクラスタリング実行及びそのための処理(以下、クラスタリング処理という)の概要を説明するシーケンス図である。
【0033】
まず、管理装置30は、管理者から、サーバ装置10(以下、ノードともいう)のうち、監視装置50のIPv6アドレスが予め管理者等によって指定ないし把握されているノードである代表ノードの監視装置50のIPv6アドレスの入力を受け付ける。
【0034】
そして、管理装置30は、第2の通信網6を介して、代表ノードの監視装置50に、IPv6アドレスの収集要求を送信する(s1)。
【0035】
代表ノードの監視装置50は、IPv6アドレスの収集要求を受信すると、第2の通信網6を介して、代表ノード以外の他の各ノードの監視装置50に、IPv6アドレスの情報取得要求(例えばiLOディスカバリ要求)を送信する(s3)。
【0036】
ディスカバリ要求を受信した各ノードの監視装置50は、自身のIPv6アドレスの情報(自身が備える第2通信装置70のIPv6アドレスの情報)を取得し、取得した情報を、第2の通信網6を介して、代表ノードの監視装置50に送信する(s5)。
【0037】
代表ノードの監視装置50は、各ノードの監視装置50から、IPv6アドレスの情報を受信すると、受信した各IPv6アドレスの情報を、第2の通信網6を介して、管理装置30に送信する(s7)。そして、管理装置30は、これらの全ノードの監視装置50のIPv6アドレスの情報を受信し、監視装置管理テーブル100に記憶する(s9)。
【0038】
(監視装置管理テーブル)
図6は、監視装置管理テーブル100の一例を示す図である。監視装置管理テーブル100は、ノード番号101、及びIPアドレス102の各データ項目を有する、1以上のレコードで構成される。ノード番号101には、サーバ装置10(ノード)ごとに予め割り当てられた番号(以下、ノード番号という)が設定される。IPアドレス102には、ノード番号101に係るサーバ装置10の監視装置50(の第2通信装置70)のIPv6アドレスが設定される。
【0039】
次に、
図5のs11に示すように、管理装置30は、全ノードの監視装置50に、第2の通信網6を介して、当該監視装置50の属するノードのストレージ装置40(の第1通信装置60)のmacアドレスの取得要求を送信する(s11)。本実施形態では、管理装置30は、REST API(REpresentational State Transfer Application Programming Interface)を呼び出すべく、macアドレスの取得要求を送信する。すなわち、管理装置3
0は、macアドレスの取得要求を表す所定のURL及びHTTPメソッドを監視装置50に送
信することで、REST APIを呼び出す。
【0040】
macアドレスの取得要求を受信した各ノードの監視装置50は、当該ノードのストレージ装置40(の第1通信装置60)のmacアドレスを取得する。そして、各ノードの
監視装置50は、第2の通信網6を介して、取得したmacアドレスを管理装置30に送信する(s13)。
【0041】
管理装置30は、各ノードのストレージ装置40のmacアドレスに基づき、各ノードのストレージ装置40のIPv6アドレスを推定し、ホスト管理テーブル200に記憶する(s15、s17)。
【0042】
(ホスト管理テーブル)
図7は、ホスト管理テーブル200の一例を示す図である。ホスト管理テーブル200は、ノード番号201、ホストmacアドレス202、及びホストIPアドレス203の各データ項目を有する、1以上のレコードで構成される。ノード番号201には、代表ノードを含む各ノードのノード番号が設定される。ホストmacアドレス202には、ノード番号201に係るノードの監視装置50の第1通信装置60のmacアドレスが設定される。ホストIPアドレス203には、ノード番号201に係るノードのストレージ装置40の第1通信装置60のIPv6アドレスが設定される。
【0043】
次に、
図5のs19に示すように、管理装置30は、各ノードの監視装置50に対して、第2の通信網6を介して、ストレージ装置40のホスト部42のデータイメージ(仮想ドライブのイメージ)を送信する。監視装置50は、当該イメージを監視装置50(例え
ばiLO)の仮想ドライブとしてマウントする。
【0044】
その後、ストレージ装置40は、データイメージにおける各コンポーネント(仮想マシン)をインストールする(s21)。
【0045】
各ノードのストレージ装置40は、ホスト部42のコンポーネントのインストールが完了すると、第2の通信網6を介して、所定の完了通知を管理装置30に送信する(s23)。
【0046】
次に、管理装置30は、全ノードから完了通知を受信すると、第1の通信網5を介して、各ノードのストレージ装置40に、データ記憶部41のデータイメージ(仮想ドライブのイメージ)を送信する。ストレージ装置40のホスト部42は、当該イメージを監視装置50(例えばiLO)の仮想ドライブとしてマウントする。(s25)。
【0047】
その後、ストレージ装置40は、データイメージにおける各コンポーネント(仮想マシン)をインストールする(s27)。
【0048】
各ノードのストレージ装置40は、データ記憶部41のコンポーネントのインストールが完了すると、第2の通信網6を介して、所定の完了通知を管理装置30に送信する(s29)。
【0049】
次に、管理装置30は、全ノードから完了通知を受信すると、第1の通信網5を介して、ホスト管理テーブル200を、代表ノードのストレージ装置40に送信する(s31)。
【0050】
代表ノードのストレージ装置40のデータ記憶部41は、受信したホスト管理テーブル200に基づき、各ストレージ装置40のIPv6アドレスを特定する。そして、代表ノードのストレージ装置40は、第1の通信網5により、特定した各IPv6アドレスに基づき、他の各ストレージ装置40と所定の通信を行い、クラスタリングを実行する(s33)。
【0051】
代表ノードのストレージ装置40は、クラスタリングが終了すると、クラスタリングの完了通知を管理装置30に送信する(s35)。管理装置30は、この完了通知を受信し、クラスタリングの完了を記憶する。
次に、管理装置30が行う処理の詳細を説明する。
【0052】
<クラスタ構築処理>
図8は、クラスタリング処理において管理装置30が行う処理(クラスタ構築処理)の一例を説明するフロー図である。まず、管理装置30は、代表ノードを除く全ノードの監視装置50のIPv6アドレス、及び、全ノードのストレージ装置40のIPv6アドレスを取得するIPアドレス取得処理s101を実行する(
図5のs1~s17に対応)。
【0053】
そして、管理装置30は、IPアドレス取得処理s101で取得した各IPv6アドレスに基づき、各ノードのストレージ装置40にホスト部42を導入するホスト導入処理s103を実行する(s19~s23に対応)。
【0054】
さらに、管理装置30は、ホスト導入処理s103により構築された各ノードのホスト部42に、データ記憶部41を導入させるストレージ導入処理s105を実行する(s25~s29に対応)。
【0055】
管理装置30は、ストレージ導入処理s105により導入されたデータ記憶部41にクラスタリングを実行させるクラスタリング実行処理s107を実行する(s31~s35に対応)。以上でクラスタ構築処理は終了する。
【0056】
(IPアドレス取得処理)
図9は、
図8におけるIPアドレス取得処理s101の詳細を説明するフロー図である。
まず、管理装置30の宛先情報取得部31は、代表ノードに対してディスカバリを要求する(s1011)。
【0057】
具体的には、まず、宛先情報取得部31は、所定の入力画面を表示し、管理者から、代表ノードの監視装置50のIPv6アドレスの入力を受け付ける。そして、宛先情報取得部31は、入力されたIPv6アドレスを宛先として、代表ノードの監視装置50に、(代表ノード以外の他ノードの)IPv6アドレスの収集要求(例えばiLOディスカバリの
要求)を送信する。代表ノードの監視装置50は、IPv6アドレスの収集要求を受信すると、当該他の各ノードの監視装置50に、第2の通信網6におけるマルチキャスト通信により、所定の情報取得要求を送信する。情報取得要求を受信した各ノードの監視装置50は、ストレージ装置40の第2通信装置70のIPv6アドレスを取得してこれを代表ノードの監視装置50に送信する。代表ノードの監視装置50は、当該他の各ノードから、IPv6アドレスを受信する。
【0058】
なお、宛先情報取得部31は、本処理の前に、マルチキャスト通信を行う監視装置50のグループを明示的に設定しておいてもよい。
【0059】
次に、宛先情報取得部31は、(代表ノードを除く)全ノードのIPv6アドレスを、代表ノードの監視装置50から取得する(s1013)。具体的には、代表ノードの監視装置50は、上記他の各ノードから受信した各監視装置50のIPv6アドレスを管理装置30に送信する。宛先情報取得部31は、これらのIPv6アドレスを含む所定の結果情報を受信する。
【0060】
ここで、
図10は、IPv6アドレスの収集要求(例えばiLOディスカバリ要求)の一
例を示す図である。このIPv6アドレスの収集要求は、代表ノードの監視装置50のIPv6アドレスの指定部301と、IPv6アドレスの収集命令部302(代表ノード以外の他のノードの指定)とを有する。
【0061】
また、
図11は、管理装置30が受信する結果情報の一例を示す図である。この結果情報は、各ノードのIPv6アドレスの情報303を有する。
【0062】
次に、
図9のs1015に示すように個体情報取得部32は、全ノードのストレージ装置40からmacアドレスを取得する。
【0063】
具体的には、個体情報取得部32は、s1013で取得した各監視装置50のIPv6アドレスを宛先として用い、各ノードの監視装置50にmacアドレスの取得要求を送信することで、REST APIを呼び出す。各ノードの監視装置50は、macアドレスの取得要求を受信すると、第2通信装置70のmacアドレスを取得し、取得したmacアドレスを含む所定の結果情報を管理装置30に送信する。個体情報取得部32は、各ノードから結果情報を受信する。
【0064】
ここで、
図12は、REST APIを呼び出すためのmacアドレスの取得要求の一例を示す図である。このmacアドレスの取得要求は、ノードの監視装置50のIPv6アドレスの指定部304と、macアドレスの取得命令部305とを有する。
【0065】
また、
図13は、管理装置30が受信する結果情報の一例を示す図である。この結果情報は、ノードの第1通信装置60のmacアドレスの情報306を有する。
【0066】
次に、
図9のs1017に示すように宛先情報推定部33は、s1015で収集した各ノードの第1通信装置60のmacアドレスに基づき、各ノードの第1通信装置60のIPv6アドレスを推定する。
【0067】
具体的には、宛先情報推定部33は、ホスト部42がサポートするデータフォーマットに従ったIPv6アドレスを、macアドレスを加工することにより取得する。例えば、個体情報取得部32は、macアドレスに所定の数値を付加してデータを拡張することで、EUI-64フォーマットのデータを作成し、IPv6アドレスを生成する。以上でIPアドレス取得処理s101は終了する。
【0068】
(ホスト導入処理)
図14は、
図8におけるホスト導入処理s103の詳細を説明するフロー図である。管理装置30のストレージ導入部34は、各ノードに対して、ホスト部42のデータイメージのマウント及びインストールを指示する(s1031、s1033)。
【0069】
具体的には、ストレージ導入部34は、ホスト部42のデータイメージを指定したマウント要求を、各ノードの監視装置50に送信する。各ノードの監視装置50は、マウント要求を受信すると、マウント要求が指定するデータイメージを仮想ドライブとして認識させる。なお、このデータイメージは、予め管理装置30が記憶していてもよいし、管理装置30が他の情報処理装置から取得してもよい。
【0070】
その後、各ノードのストレージ装置40は、データイメージにおける各コンポーネント(仮想マシン)をインストールする。以上でホスト導入処理s103は終了する。
【0071】
(ストレージ導入処理)
図15は、
図8におけるストレージ導入処理s105の詳細を説明するフロー図である
。ストレージ導入部34は、各ノードに対して、データ記憶部41のマウントを指示する(s1051、s1053)。
【0072】
具体的には、ストレージ導入部34は、各ノードのストレージ装置40のホスト部42に、当該ノードのデータ記憶部41のデータイメージを指定したマウント要求を送信する。各ノードのストレージ装置40は、マウント要求を受信すると、マウント要求が指定するデータイメージを仮想ドライブとして認識させる。なお、このデータイメージは、予め管理装置30が記憶していてもよいし、管理装置30が他の情報処理装置から取得してもよい。
【0073】
その後、各ノードのストレージ装置40は、データイメージにおける各コンポーネント(仮想マシン)をインストールする。以上でストレージ導入処理s105は終了する。
【0074】
(クラスタリング実行処理)
図16は、
図8におけるクラスタリング実行処理s107の詳細を説明するフロー図である。すなわち、クラスタリング情報送信部35は、各ノードのストレージ装置40の間でのデータのクラスタリングを実行する(s1071)。
【0075】
具体的には、クラスタリング情報送信部35は、代表ノードのストレージ装置40に、ホスト管理テーブル200を含むクラスタリングの実行指示を送信する。代表ノードのストレージ装置40のデータ記憶部41は、クラスタリングの実行指示を受信すると、ホスト管理テーブル200の各レコードのホストIPアドレス203が示す、各ノードのストレージ装置40の第1通信装置60のIPv6アドレスを取得する。データ記憶部41は、各IPv6アドレスが示す各ストレージ装置40との間で所定のデータ通信を行うことで、クラスタリングを実行する。以上でクラスタリング実行処理s107は終了する。
【0076】
以上のように、本実施形態のストレージ管理システム1は、第1の通信網5により通信可能な第1通信装置60と、第2の通信網6により通信可能な第2通信装置70を備える監視装置50(BMC)とを備える複数のサーバ装置10を含んで構成され、サーバ装置10のそれぞれが第1の通信網5を介してデータをクラスタリングにより分散記憶するストレージシステム20における監視装置50から、第2の通信網6を介して、第2通信装置70の宛先情報を受信し、受信した第2通信装置70の宛先情報に基づき、サーバ装置10の監視装置50から、サーバ装置10の第1通信装置60の個体情報を、第2の通信網6を介して受信し、受信した第1通信装置60の個体情報に基づき、第1通信装置60の宛先情報を推定し、推定した第1通信装置60の宛先情報を、サーバ装置10の第1通信装置60に、第1の通信網5を介して送信する。
【0077】
すなわち、ストレージ管理システム1は、第2の通信網6により通信を行う監視装置50を利用して、第1通信装置60の個体情報を受信し、これに基づき、サーバ装置10によるクラスタリングに必要な、第1の通信網5における第1通信装置60の宛先情報を推定する。これにより、ストレージ管理システム1は、複数のサーバ装置10によるクラスタリングの構築を実現することができる。
【0078】
例えば、
図17は、従来行われていたクラスタリングの構築方法の一例を示すフロー図である。同図に示すように、クラスタリングを構築する場合は、各ストレージ装置(ノード)に対する領域のマウント及びインストールをそのノードの数だけ実施しなければならない他(s300)、ネットワークの設定として各ノード等のIPアドレスを管理者が入力しなければならなかった(s500)。しかし、本実施形態のストレージ管理システム1によれば、そのようなノードごとの設定をすることなく、クラスタリングの実行に必要な情報を取得できる。
【0079】
このように、本実施形態のストレージ管理システム1によれば、ストレージのクラスタリングのための設定を迅速かつ容易に行うことができる。
【0080】
さらに、本実施形態では、監視装置50は、第1の通信網5と独立した通信網である第2の通信網6による通信を行う制御チップ(iLO等のBMC)であり、ストレージ管理システム1は、第2通信装置70の第1の通信網5における通信の宛先情報として第2通信装置70のIPv6アドレスを受信し、第1通信装置60の個体情報として第1通信装置60のmacアドレスを受信する。
【0081】
このように、BMCのIPv6アドレスとストレージ装置40のmacアドレスを用いることで、汎用性の高いストレージシステムを構成できる。
【0082】
また、本実施形態のストレージ管理システム1は、指定された監視装置50(代表ノード)に、第1の通信網5により通信可能な代表ノード以外の他のノードの監視装置50の宛先情報の取得要求(iLOディスカバリ要求)を送信することにより、当該他のノードの
監視装置50の第2通信装置70の第1の通信網5における宛先情報を受信する。
【0083】
このように、監視装置50のディスカバリ機能を用いることで、ストレージシステム20が多数のノードからなる場合であっても、簡易な工程で各監視装置50の宛先情報を取得することができる。
【0084】
また、本実施形態のストレージ管理システム1は、受信した各サーバ装置10のそれぞれに係る第2通信装置70の第1通信網5における宛先情報に基づき、第1通信装置60の個体情報(macアドレス)の取得要求を、第2の通信網6により複数のサーバ装置の監視装置50に送信することにより(REST API)、複数のサーバ装置10のそれぞれの第1通信装置60の個体情報を受信する。
【0085】
このように、REST APIを用いることで、各サーバ装置10の第1通信装置60の個体情報を容易に取得することができる。
【0086】
また、本実施形態のストレージ管理システム1は、サーバ装置10の第1通信装置50に、管理装置30により推定された第1通信装置60の宛先情報と共にクラスタリング実行指示を送信し、クラスタリング実行指示を受信したサーバ装置10は、他のサーバ装置10との間で、推定された第1通信装置60の宛先情報に基づいて相互に通信を行うことにより、複数のサーバ装置10のそれぞれのデータを分散記憶するクラスタリングを実行する。
【0087】
これにより、ストレージシステム20は、管理装置30が推定した第1通信装置60の宛先情報を用いて、クラスタリングによるデータの分散記憶を実現することができる。
【0088】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で、任意の構成要素を用いて実施可能である。以上説明した実施形態や変形例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。また、上記では種々の実施形態や変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
【0089】
また、本実施形態の各装置が備える各機能の一部は他の装置に設けてもよいし、別装置が備える機能を同一の装置に設けてもよい。
【0090】
また、1つのサーバ装置10に対して複数の第1通信装置60又は第2通信装置70が設けられていてもよい。この場合は、例えば、監視装置管理テーブル100及びホスト管理テーブル200において、あるノード番号のサーバ装置10に対して、複数のmacアドレス又はIPアドレスが対応づけられることになる。
【符号の説明】
【0091】
1 ストレージ管理システム
5 第1の通信網
6 第2の通信網
10 サーバ装置
20 ストレージシステム
30 管理装置
31 宛先情報取得部
32 個体情報取得部
33 宛先情報推定部
35 クラスタリング情報送信部
50 監視装置
60 第1通信装置
70 第2通信装置