(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023008392
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】ブラインド取り付け具
(51)【国際特許分類】
E06B 9/323 20060101AFI20230112BHJP
A47H 13/12 20060101ALI20230112BHJP
【FI】
E06B9/323
A47H13/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021111929
(22)【出願日】2021-07-06
(71)【出願人】
【識別番号】520493049
【氏名又は名称】坂口 照子
(74)【代理人】
【識別番号】100095245
【弁理士】
【氏名又は名称】坂口 嘉彦
(72)【発明者】
【氏名】坂口 照子
【テーマコード(参考)】
2E043
2E182
【Fターム(参考)】
2E043AA01
2E043AA04
2E043DA01
2E182AA01
2E182DE07
2E182DG04
(57)【要約】
【課題】 ブラインドとカーテンレールの連結作業を従来に比べて容易化できるブラインド取り付け具を提供する。
【解決手段】 一端と他端とに湾曲部又は屈曲部を有するフックと、フックとは別体の結束バンドとを備え、フックの一端がカーテンレールの走行ランナーの環体に掛けられ、結束バンドがフックの他端とブラインドのヘッドボックスとに掛け回されてロックされた状態で、ブラインドとカーテンレールとを連結する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端と他端とに湾曲部又は屈曲部を有するフックと、フックとは別体の結束バンドとを備え、フックの一端がカーテンレールの走行ランナーの環体に掛けられ、結束バンドがフックの他端とブラインドのヘッドボックスとに掛け回されてロックされることにより、ブラインドとカーテンレールとを連結することを特徴とするブラインド取り付け具。
【請求項2】
フック他端の湾曲部又は屈曲部によってフック他端に環体が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のブラインド取り付け具。
【請求項3】
フック他端の湾曲部又は屈曲部又は環体は結束バンドのヘッドが係止可能な形状寸法に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のブラインド取り付け具。
【請求項4】
フックはカラビナであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のブラインド取り付け具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラインド取り付け具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ブラインドのヘッドボックスに摺動自在に嵌着する支持環と、支持環に一体形成されたフックとを備え、フックがカーテンレールの走行ランナーの環体に掛けられることにより、ブラインドとカーテンレールとを連結することを特徴とするブラインド取り付け具が特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のブラインド取り付け具には、支持環とフックが一体形成され、且つ支持環が予めヘッドボックスに嵌着されているので、フックをカーテンレールの走行ランナーの環体に掛ける作業が難しいという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ブラインドとカーテンレールの連結作業を従来に比べて容易化できるブラインド取り付け具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明においては、一端と他端とに湾曲部又は屈曲部を有するフックと、フックとは別体の結束バンドとを備え、フックの一端がカーテンレールの走行ランナーの環体に掛けられ、結束バンドがフックの他端とブラインドのヘッドボックスとに掛け回されてロックされることにより、ブラインドとカーテンレールとを連結することを特徴とするブラインド取り付け具を提供する。
本発明においては、フックと結束バンドが別体なので、先ずフックの一端をカーテンレールの走行ランナーの環体に掛け、次いで結束バンドをフックの他端とブラインドのヘッドボックスに掛け回してロックすることにより、カーテンレールにブラインドを容易に取り付けることができる。
本発明の好ましい態様においては、フック他端の湾曲部又は屈曲部によってフック他端に環体が形成されている。
フック他端の環体に結束バンドを挿通すると共に結束バンドをブラインドのヘッドボックスに掛け回してロックすることにより、ブラインドの取り付け後にフックから結束バンドが外れる事態の発生を防止できる。
本発明の好ましい態様においては、フック他端の湾曲部又は屈曲部又は環体は結束バンドのヘッドが係止可能な形状寸法に形成されている。
結束バンドのヘッドをフック他端の湾曲部又は屈曲部又は環体に係止させておけば、結束バンドをブラインドのヘッドボックスに掛け回してロックする作業を両手で行えるので、ブラインドの取り付け作業が容易になる。
本発明の好ましい態様においては、フックはカラビナである。
フックをカラビナとすることにより、ブラインドの取り付け作業中や取り付け後にフックがカーテンレールの走行ランナーから外れる事態の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本発明の実施例に係るブラインド取り付け具を用いてカーテンレールに取り付けられたブラインドの外観斜視図である。
【
図2】ブラインド取り付け作業の手順を示す図である。
【
図3】S型、C型、Z型の閉鎖機能を有さないフックの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1に示すように、本発明の実施例に係るブラインド取り付け具1は、小型のカラビナ2と、カラビ2とは別体の結束バンド3とを備えている。カラビナ2は、一端に湾曲部2aを有し、他端に環体2bを有するC型フックであり、更にCの開放部を閉鎖するための揺動腕2cを有している。
カラビナ2の湾曲部2aはカーテンレール100の走行ランナー101の環体101aに掛けられ、結束バンド3はカラビナ2の環体2bに挿通されると共にブラインド200のヘッドボックス201に掛け回され、ヘッド3aに挿通されて、ロックされている。揺動腕2cがカラビナ2を閉じている。
ブラインド取り付け具1の使用手順を説明する。
揺動腕2cを揺動させてカラビナ2を開き、湾曲部2aをカーテンレールの走行ランナー101の環体101aに掛け、揺動腕2cを揺動させてカラビナ2を閉じる。
次に、
図2(a)に示すように、カラビナの環体2bに結束バンド3を挿通する。環体2bは結束バンド3のヘッド3aが係止可能な形状寸法に形成されており、ヘッド3aは環体2bに係止される。次に、矢印で示すように、ヘッドボックス201と最上段のスラット202との間の隙間を経由して結束バンド3をヘッドボックス201に掛け回し、
図2(b)に示すようにヘッド3aに挿通して結束バンド3をロックする。
次に、
図2(b)に矢印で示す方向に結束バンド3の輪を回転させ、ヘッドボックス201と最上段のスラット202との間の隙間を経由して、
図2(c)に示すように、カラビナ2に関して
図2(a)とは反対側の位置までヘッド3aを移動させる。
次に、
図2(c)に矢印で示す方向に結束バンド3を引いて、結束バンド3の輪を縮め、ヘッドボックス201をカラビナ2に確り固定する。
図1、2から分かるように、カラビナ2と結束バンド3とで構成された取り付け具1によって、ブラインド200はカーテンレール100に取り付けられる。結束バンドのヘッド3aと先端部とが室外側に位置しており、見栄えが良い。
図2(b)の状態で、図中上方へ結束バンド3を引いて、結束バンド3の輪を縮め、ヘッドボックス201をカラビナ2に確り固定しても良い。この場合、結束バンドのヘッド3aと先端部とが室内側に位置することになるので、見栄えは低下する。
【0008】
ブラインド取り付け具1においては、カラビナ2と結束バンド3が別体なので、先ずカラビナ2をカーテンレールの走行ランナー101の環体101aに掛け、次いで結束バンド3をカラビナ2の環体2bに挿通し、更に結束バンド3をブラインド200のヘッドボックス201に掛け回してロックすることにより、カーテンレール100にブラインド200を容易に取り付けることができる。
カラビナ2は、走行ランナー101の環体101aに掛けられた後閉じるので、ブラインド200のカーテンレール100への取り付け作業中や取り付け後に、カラビナ2が走行ランナー101から外れる事態は発生しない。
結束バンド3は、カラビナ2の環体2bに挿通されているので、ブラインド200のカーテンレール100への取り付け後に、結束バンド3がカラビナ2から外れる事態は発生しない。
ブラインド200のカーテンレール100への取り付け後は、カラビナ2は走行ランナー101から外れず、結束バンド3はカラビナ2から外れないので、ブラインド200のカーテンレール100への取り付け状態は安定して維持される。
カラビナの環体2bは、結束バンド3のヘッド3aが係止可能な形状寸法に形成されているので、環体2bにヘッド3aを係止させておけば、結束バンド3をブラインドのヘッドボックス201に掛け回してロックする作業を両手で行うことができる。この結果、カーテンレール100へのブラインド200の取り付け作業が容易になる。
【0009】
カラビナ2に代えて、走行ランナー101に係合する一端と結束バンド3に係合する他端とに湾曲部又は屈曲部を有するS型、C型、Z型の閉鎖機能を有さないフックを使用しても良い。しかし、ブラインド200のカーテンレール100への取り付け作業中や取り付け後にフックが走行ランナー101から外れる事態は発生し得る。
上記のS型、C型、Z型の閉鎖機能を有さないフックの、結束バンド3に係合する他端の湾曲部又は屈曲部を、例えば
図3(a)、(b)、(c)に示すように、結束バンド3のヘッド3aが係止可能な形状寸法に形成しても良い。結束バンド3のヘッド3aを前記湾曲部又は屈曲部に係止させておけば、結束バンド3をブラインドのヘッドボックス201に掛け回してロックする作業を、両手で行うことができるので、カーテンレール100へのブラインド200の取り付け作業が容易になる。
上記のS型、C型、Z型の閉鎖機能を有さないフックの結束バンド3に係合する他端の湾曲部又は屈曲部を環体としても良い。結束バンド3を前記環体に挿通することにより、ブラインド200のカーテンレール100への取り付け後に、結束バンド3がフックから外れる事態の発生を防止できる。更に、前記環体を、結束バンド3のヘッド3aが係止可能な形状寸法に形成しても良い。結束バンド3のヘッド3aを前記環体に係止させておけば、結束バンド3をブラインドのヘッドボックス201に掛け回してロックする作業を、両手で行うことができるので、カーテンレール100へのブラインド200の取り付け作業が容易になる。
【産業上の利用可能性】
【0010】
本発明はブラインド取り付け具に広く利用可能である。
【符号の説明】
【0011】
1 ブラインド取り付け具
2 カラビナ
2a 湾曲部
2b 環体
2c 揺動腕
3 結束バンド
3a ヘッド
100 カーテンレール
101 走行ランナー
101a 環体
200 ブラインド
201 ヘッドボックス
202 スラット