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  • 特開-ティーバッグホルダーとその使用方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023084161
(43)【公開日】2023-06-19
(54)【発明の名称】ティーバッグホルダーとその使用方法
(51)【国際特許分類】
   A47J 31/06 20060101AFI20230612BHJP
   A47J 31/18 20060101ALI20230612BHJP
   A47J 31/44 20060101ALI20230612BHJP
   B65D 77/00 20060101ALN20230612BHJP
【FI】
A47J31/06 130
A47J31/18
A47J31/44 100
B65D77/00 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021198162
(22)【出願日】2021-12-07
(71)【出願人】
【識別番号】521535098
【氏名又は名称】久保 勇介
(74)【代理人】
【識別番号】100136560
【弁理士】
【氏名又は名称】森 俊晴
(72)【発明者】
【氏名】久保 勇介
【テーマコード(参考)】
3E067
4B104
【Fターム(参考)】
3E067AB24
3E067AC01
3E067BA12A
3E067BB06A
3E067BB14A
3E067CA08
3E067EA06
3E067EE17
3E067EE60
3E067FB17
3E067GD10
4B104AA10
4B104BA77
4B104EA08
(57)【要約】
【課題】 簡易な構造で製造でき、また使用勝手がよく、さらに適宜強度に優れるとともに、カップへの装着性に優れたティーバッグホルダーとその使用方法を提供する。
【解決手段】本発明のティーバッグホルダー1は、円形シート状の本体2と、本体の中心部から縁方に向けて形成された切込み3と、切込み3の一側部に形成された湾曲状または略L字状の差込片と、他側面に形成された、前記差込片が挿入される差込部5と、を備えるものである。ティーバッグホルダー1の使用方法は、切込みの基端にティーバッグ20の紐を配設し、差込片を差込部5に差し込み、本体2を円錐状に形成し、ティーバッグ20がお湯Aの中に浸るように、本体部をカップの開口周縁に被せるものである。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円形シート状の本体と、本体の中心部から縁方に向けて形成された切込みと、切込みの一側部に形成された湾曲状または略L字状の差込片と、他側面に形成された、前記差込片が挿入される差込部と、を備えることを特徴とするティーバッグホルダー。
【請求項2】
前記差込片と差込部は、本体に切れ込みを入れることにより形成される請求項1記載のティーバッグホルダー。
【請求項3】
前記差込部は複数形成されている請求項1または2記載のティーバッグホルダー。
【請求項4】
前記本体に、湯気排出孔を穿孔した請求項1~3のうちいずれか一項に記載のティーバッグホルダー。
【請求項5】
切込みの基端にティーバッグの紐を配設し、差込片を差込部に差し込み本体を円錐状に形成し、ティーバッグがお湯の中に浸るように、本体部をカップの開口周縁に被せることを特徴とするティーバッグホルダーの使用方法。
【請求項6】
本体部をカップの開口周縁に被せ、茶葉を蒸らした後に、本体を保持した状態でティーバッグの紐の摘を引き上げ、ティーバッグの袋を本体の中央凹部に接触させ、本体を指で挟みながら袋を絞ることで、袋内の水分をしぼりだすことを特徴とする請求項5記載のティーバッグホルダーの使用方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ティーバッグホルダーとその使用方法に関し、特に、簡易な構造で安定性がよく、且つ利便性に優れたティーバッグホルダーとその使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、お茶や紅茶を手軽に淹れることができるティーバッグが市販されている。一般的なティーバッグは、不織布の袋の中に緑茶や紅茶の葉が入れられており、袋の上部に吊り下げ紐が設置されている。お茶を淹れる際は、吊り下げ紐を操作し、熱湯を入れたカップ内で袋を上下させるだけで、手軽にお茶を楽しむことができる。
【0003】
また、上記ティーバッグに関連する先行技術として、カップのサイズを問わず、また、カップに専用の蓋がなくとも、カップ内のお湯を保温して、茶葉を湯の中で効果的に蒸らし、茶葉の成分を最適に抽出して、おいしいお茶を飲むことができるティーバッグがある。
【0004】
例えば、特許文献1には、容器開口より大きい板体による蓋の裏面から紐により茶葉を封入した袋体を吊支し、紐は、板体の裏面中心に、かつ長さ調整可能に係止されており、さらに蓋の表面にでる端部に摘み片が設けられていることを特徴とするティーバッグが、開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2018-8742号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載されたティーバッグにおいては、蓋体が平板状に形成されているため、容器開口部への装着状態がよくないという問題点があった。また、強度を高めるために適宜厚みを必要とし、コスト面や収納面でも問題が生じていた。
【0007】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消するために、簡易な構造で製造でき、また使用勝手がよく、さらに適宜強度に優れるとともに、カップへの装着性に優れたティーバッグホルダーとその使用方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、本体に特定の切込みと差込片を設けることによって、前記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明のティーバッグホルダーは、円形シート状の本体と、本体の中心部から縁方に向けて形成された切込みと、切込みの一側部に形成された湾曲状または略L字状の差込片と、他側面に形成された、前記差込片が挿入される差込部と、を備えることを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明において、差込片と差込部は、本体に切れ込みを入れることにより形成されることが好ましく、前記差込部は複数形成されていることが好ましい。さらに、本発明において、さらに前記本体に、湯気排出孔を穿孔したものであることが、好ましい。
【0011】
また、本発明のティーバッグホルダーの使用方法は、切込みの基端にティーバッグの紐を配設し、差込片を差込部に差し込み本体を円錐状に形成し、ティーバッグがお湯の中に浸るように、本体部をカップの開口周縁に被せることを特徴とするものである。
【0012】
さらに、本発明のティーバッグホルダーの使用方法は、本体部をカップの開口周縁に被せ、茶葉を蒸らした後に、本体を保持した状態でティーバッグの紐の摘を引き上げ、ティーバッグの袋を本体の中央凹部に接触させ、本体を指で挟みながら袋を絞ることで、袋内の水分をしぼりだすことが、好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明のティーバッグホルダーによれば、差込片を差込部に差し込むことで、本体を円錐状に形成できるので、適宜強度を維持することができ、また、カップ開口部への装着性が高まる。さらに、差込部を複数設けたことにより、様々なサイズのカップにも対応できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明のティーバッグホルダーの平面図である。
図2】差込片を差込部に差し込んだ状態の平面図である。
図3】ティーバッグホルダーの斜視図である。
図4】差込片を差込部に差し込んだ状態の斜視図である。
図5】差込片を差込部に差し込んだ状態の側面図である。
図6】ティーバッグホルダーにティーバッグを装着した状態を示す図である。
図7】ティーバッグホルダーをカップ開口部に装着した状態を示す図である。
図8】使用後の状態を示す図である。
図9】他の好適例、ティーバッグホルダーの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明のティーバッグホルダーは、簡易な構造で製造でき、また使用勝手がよく、さらに適宜強度に優れるとともに、カップへの装着性に優れたことを特徴とするものである。
以下、本発明のティーバッグホルダーの実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明において、本発明のティーバッグホルダー1に使用するティーバッグは、本発明の効果が得られれば特に限定されないが、例えば、糸タグ(紐21、摘(つまみ)22)付きのナイロンメッシュの平タイプ、テトラタイプ等、糸タグ(紐21、摘(つまみ)22)付きのソイロンメッシュの平タイプ、テトラタイプ等、糸タグ(紐21、摘(つまみ)22)付きの不織布の平タイプ、テトラタイプ等、を挙げることができる。
【0016】
図1は、本発明のティーバッグホルダーの平面図であり、図2は、差込片を差込部に差し込んだ状態の平面図であり、図3は、ティーバッグホルダーの斜視図であり、図4は、差込片を差込部に差し込んだ状態の斜視図であり、図5は、差込片を差込部に差し込んだ状態の側面図である。図示するティーバッグホルダー1は、円形シート状の本体2と、本体2の中心部から縁方に向けて形成された切込み3と、切込み3の一側部4に形成された湾曲状の差込片5と、他側部8に形成された、前記差込片5が挿入される差込部9とを備える。
【0017】
本体2は、直径が約9.0~12cmの大きさからなり、コストや衛生面を考慮して、薄い紙材で形成されている。また本体2に形成されている切込み3の一側部4(図中左側)には、湾曲状の差込片5が配置されている。差込片5は、両端の小湾曲部6と中央の大湾曲部7とからなり、切込み3の一側部4に切れ込みを入れることにより形成される。ここで、紙材としては、本発明の効果が得られれば特に限定されないが、例えば、ハービル加工等施した耐水・耐油性のある加工紙、紙の表面と裏面にポリエチレンなどの熱可塑性合成樹脂を有する「ポリエチレン/紙/ポリエチレン」の3層構造の紙等を使用することができ、牛乳パックに使用されている紙などを使用することができる。
【0018】
また、切込み3の他側部8(図中右側)には、前記差込片5が差し込まれる差込部9が配置されている。差込片部9は、両端の湾曲部10と中央の直線部11とからなり、切込み3の他側部8に切れ込みを入れることにより形成される。さらに、前記差込片部9は、他側部8に複数設置されている。特に、2~4個が設置されていることが好ましく、3個設置されていることがより好ましい。
【0019】
前記一側部4を切込み3部分から周方向内側に廻し込み、差込片5を差込部9内に差し込むことで、図5に示すように、側面視で三角錐状態に形成することができる。そのため図7に示すように、カップ24の開口部25を効果的に被覆することができる。なお、前記差込部9は複数設置されているため、カップ24の開口部25の大きさに合わせて適宜調節することができる。
【0020】
また、他の好適例として、前記本体2には湯気排出孔12が穿孔されている。湯気排出孔12は小径状に形成されており、湯内に浸っている茶葉の蒸らしと湯温の調整を効率よく行うことができる。さらに、湯気排出孔12は複数設置されていてもよい。
【0021】
図9は、他の好適例、ティーバッグホルダーの平面図である。本発明のティーバッグホルダーは、上記の構造に限定されるものではなく、図9に示すように、本体31に、角部33と先端差込片34を備える略L字状の切込み32を形成したものでもよい。また切込み32の平面視左側に角部33が差し込まれる複数の差込部35と、切込み32の平面視右側に先端差込片34が差し込まれる複数の差込部36とを備えた構造のティーバッグホルダー30でもよい。
【0022】
次に、本発明のティーバッグホルダーの使用方法を、図6図8に基づいて説明する。図6は、ティーバッグホルダーにティーバッグを装着した状態を示す図であり、図7は、ティーバッグホルダーをカップ開口部に装着した状態を示す図であり、図8は、使用後の状態を示す図である。
【0023】
先ず図6に示すように、本体2の切込み3の基端13にティーバッグ20の紐21を配設し、本体2の一側部4を周方向内側に廻し込み、差込片5を差込部9内に差し込む。すると、本体2の上部には摘22が、下部には袋23が配置される。
【0024】
この状態で、図7に示すように、湯Aを入れたカッブ24内に袋23を浸しながら本体2をカップ24の開口部25に被せる。この時、本体2は円錐状を呈しているので、本体2が開口部25へ安定した状態で保持され気密性を高めることができる。
【0025】
茶葉を蒸らした後、湯A内の袋23をカップ24から取り出す。この際、本体2を保持した状態で摘22を引き上げ、袋23を本体2の中央凹部に接触させる。この状態で、本体2を指で挟みながら袋23を絞ることで、袋23内の水分をしぼりだすことができ、使用後の後処理も容易となる。
【0026】
さらに、袋23を取り出した後、図8に示すように、本体2を裏返し使用後の袋23を載置する。そのことにより、受け皿やテーブルを汚すことなく使用後の袋23を処分することができる。
【0027】
上述の如く、本発明のティーバッグホルダー1によれは、円形シート状の本体2と、本体2の中心部から縁方に向けて形成された切込み3と、切込み3の一側部に形成された湾曲状の差込片と、他側面に形成された、前記差込片が挿入される差込部5と、を備えることを特徴とするため、簡易な構造で製造でき、適宜強度に優れるとともに、カップへの装着性に優れる。
【0028】
また、ティーバッグホルダーの使用方法によれは、切込みの基端にティーバッグの紐21を配設し、差込片を差込部5に差し込み本体2を円錐状に形成し、ティーバッグ20がお湯の中に浸るように、本体部をカップの開口周縁に被せることで、簡便な方法で、容易にティーバッグ20でお茶を楽しむことができる。
【0029】
さらに、本発明によれば、様々な種類の茶葉入りティーバッグ20を効率よく蒸らして抽出することができ、美味しいお茶が簡単に飲むことができる。さらにまた、ティーバッグホルダー1の表面に様々なデザインや写真の印刷ができ、例えば、お茶の淹れ方、お茶の種類、会社のロゴ、観光地の案内、様々なシチュエーション等にあわせて、デザイン、写真の印刷を変えることで視覚効果を与え、お茶の抽出時間をより楽しく演出することができる。
【符号の説明】
【0030】
1 ティーバッグホルダー
2 本体
3 切込み
4 一側部
5 差込部
6 小湾曲部
7 大湾曲部
8 他側部
9 差込部
10 湾曲部
11 直線部
12 湯気排出孔
13 基端
20 ティーバッグ
21 紐
22 摘(つまみ)
23 袋
24 カップ
25 開口部
30 ティーバッグホルダー
31 本体
32 切込み
33 角部
34 先端差込片
35 差込部
36 差込部
A 湯
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9