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特開2023-84302交通誘導装置、交通誘導方法及び交通誘導プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023084302
(43)【公開日】2023-06-19
(54)【発明の名称】交通誘導装置、交通誘導方法及び交通誘導プログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/005 20060101AFI20230612BHJP
   G08G 1/01 20060101ALI20230612BHJP
   G06Q 30/0207 20230101ALI20230612BHJP
   G01C 21/34 20060101ALI20230612BHJP
   G08G 1/0968 20060101ALI20230612BHJP
【FI】
G08G1/005
G08G1/01 F
G06Q30/02 320
G01C21/34
G08G1/0968 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021198397
(22)【出願日】2021-12-07
(71)【出願人】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】望月 智之
(72)【発明者】
【氏名】廣井 和重
【テーマコード(参考)】
2F129
5H181
5L049
【Fターム(参考)】
2F129AA02
2F129EE52
2F129HH04
2F129HH12
5H181AA21
5H181BB02
5H181BB04
5H181FF13
5H181FF32
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】車両の乗車定員の範囲内で乗客数が増加するように、商業施設に向かう消費者を案内する。
【解決手段】本発明の交通誘導装置は、利用者が少ない交通手段の便を特定し、所定の範囲内で前記交通手段の便の利用者が増加するように、前記交通手段の便、及び、前記交通手段の便を利用して到着する商業施設を前記利用者に表示する利用者誘導部を備えること、を特徴とする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が少ない交通手段の便を特定し、
所定の範囲内で前記交通手段の便の利用者が増加するように、前記交通手段の便、及び、前記交通手段の便を利用して到着する商業施設を前記利用者に表示する利用者誘導部を備えること、
を特徴とする交通誘導装置。
【請求項2】
前記交通手段の便の利用者の数をリアルタイムで検知する利用状況分析部と、
前記リアルタイムで検知した利用者の数が前記所定の範囲を超える場合、前記表示した交通手段以外の交通手段の便を前記利用者に再度表示する他交通手段融通部と、
を備えること特徴とする請求項1に記載の交通誘導装置。
【請求項3】
前記利用者誘導部は、
過去データを使用して機械学習された乗客推定モデルを使用して前記交通手段の便の利用者の数を推定すること、
を特徴とする請求項2に記載の交通誘導装置。
【請求項4】
前記利用者誘導部は、
過去データを使用して機械学習された来客推定モデルを使用して前記商業施設の利用者の数を推定し、
前記交通手段の便を利用して到着する前記商業施設として、前記利用者が少ない前記商業施設を特定すること、
を特徴とする請求項3に記載の交通誘導装置。
【請求項5】
前記利用者誘導部は、
前記交通手段の便の複数の候補を、各便の混雑度、及び、前記商業施設が前記利用者に与える経済的価値とともに前記利用者に表示すること、
を特徴とする請求項4に記載の交通誘導装置。
【請求項6】
前記経済的価値は、
前記混雑度が大きいほど小さくなること、
を特徴とする請求項5に記載の交通誘導装置。
【請求項7】
前記所定の範囲の上限は、
前記交通手段の便が安全に乗車させ得る利用者の数の上限であること、
を特徴とする請求項6に記載の交通誘導装置。
【請求項8】
交通誘導装置の利用者誘導部は、
利用者が少ない交通手段の便を特定し、
所定の範囲内で前記交通手段の便の利用者が増加するように、前記交通手段の便、及び、前記交通手段の便を利用して到着する商業施設を前記利用者に表示すること、
を特徴とする交通誘導装置の交通誘導方法。
【請求項9】
コンピュータを、
利用者が少ない交通手段の便を特定し、
所定の範囲内で前記交通手段の便の利用者が増加するように、前記交通手段の便、及び、前記交通手段の便を利用して到着する商業施設を前記利用者に表示する利用者誘導部と
して機能させるための交通誘導プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交通誘導装置、交通誘導方法及び交通誘導プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
都市部においては、路線バス、タクシー、鉄道等の交通手段が発達し、消費者は、それらの交通手段を利用したうえで商業施設を訪れ、その商業施設が提供する商品・サービスを購入する。このような取引が増加すると、消費者、商業施設及び交通手段がそれぞれの立場で利益を得る。近時、交通手段を使用して商業施設を訪れることをコンピュータが消費者に提案する技術が一般に普及している。
【0003】
特許文献1のサービス情報配信装置は、商業施設が提供するサービス情報を、消費者の携帯端末装置、又は、消費者が乗車中の車両が掲載する端末装置に送信するタイミングを決定する。サービス情報とは、例えば、クーポン情報、タイムセール情報等である。当該サービス情報配信装置は、休止車両が多く存在する場合、車両に空席がある場合、車両が店舗に近づいた場合、店舗の来客数が少ない場合、消費者の予定がない場合等にサービス情報を送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6493969号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、消費者が偶々乗車した路線バスが空いており、消費者が座席に座ったまま商業施設に到着できれば、消費者の満足度は高まる。しかしながら、特許文献1のサービス情報配信装置は、不特定多数の消費者にサービス情報を配信するため、結果的に車両が過度に混雑することもあり、逆に、予想した程に乗客が集まらないこともある。
そこで、本発明は、車両の乗車定員の範囲内で乗客数が増加するように、商業施設に向かう消費者を案内することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の交通誘導装置は、利用者が少ない交通手段の便を特定し、所定の範囲内で前記交通手段の便の利用者が増加するように、前記交通手段の便、及び、前記交通手段の便を利用して到着する商業施設を前記利用者に表示する利用者誘導部を備えること、を特徴とする。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、車両の乗車定員の範囲内で乗客数が増加するように、商業施設に向かう消費者を案内することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】交通誘導装置の構成等を説明する図である。
図2】交通手段及び商業施設の関係を説明する図である。
図3】利用者に対して案内を行うケースの例である。
図4】来客情報の一例である。
図5】乗客情報の一例である。
図6】車両情報の一例である。
図7】利用者情報の一例である。
図8】案内・応答情報の一例である。
図9】他交通手段情報の一例である。
図10】利用者誘導処理手順のフローチャートである。
図11】案内画面の一例である。
図12】他交通手段融通処理手順のフローチャートである。
図13】交通手段変更画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以降、本発明を実施するための形態(“本実施形態”という)を、図等を参照しながら詳細に説明する。本実施形態は、多くの住宅及び商業施設が立地し、鉄道路線、バス路線及び道路交通網が発達している都市部において、商業施設が提供する商品・サービスの消費者に対し、商業施設に関する情報及び商業施設を訪れるための交通手段を案内する例である。
【0010】
(用語等)
商業施設とは、商品又はサービスを提供する実存の店舗である。
消費者とは、商業施設の顧客又はその候補である。
交通手段とは、不特定多数の消費者を乗車させ、道路上又は線路上を走行する車両である。交通手段の典型例は、鉄道、路線バス、タクシー、シェアカー、商業施設がその顧客を乗車させる自家用の車両等である。交通手段は、予め定められた運行ダイヤに従って走行する場合もあり、そうでない場合もある。
乗降所とは、消費者が交通手段に乗降する場所であり、路線バスの停留所(バス停)、駅、タクシー乗り場を含む。多くの乗降所は、交通手段の運営者により予め指定される。
【0011】
消費者は、交通手段の乗客でもあり、本実施形態の交通誘導装置が提供するサービスを利用し得る“利用者”でもある。以降で“利用者”という場合、それは “消費者”及び“乗客”を含む。
他交通手段とは、ある交通手段に代替可能な、それ以外の交通手段であり、振替輸送を行う交通手段である。
路線とは、単一の運行ダイヤに従って複数の交通手段が走行する場である。
【0012】
便(びん)とは、毎日ある所定の時刻に出発点から終着点までを走行する特定の交通手段である。便は本来、運行ダイヤ43上の概念である。便に対しては後記する便IDが付される。例えば、便ID“B01”は、毎日同じ所定の時刻に出発点である乗降所BS01から終着点である乗降所BS04まで走行する路線バスの便に付される。物理的に同じ路線バスが、同じ日付の他の所定の時刻に乗降所BS01から乗降所BS04まで走行する場合もある。この場合、2度目以降の便には、便ID“B02”等が付される。一方、“B01”とは物理的に異なる路線バスが、他日、同じ所定の時刻に出発点である乗降所BS01から終着点である乗降所BS04まで走行する場合、便ID“B01”が付される。
【0013】
(交通誘導装置の構成等)
図1は、交通誘導装置1の構成等を説明する図である。交通誘導装置1は、一般的なコンピュータであり、中央制御装置11、マウス、キーボード等の入力装置12、ディスプレイ等の出力装置13、主記憶装置14及び補助記憶装置15を備える。これらは、バスで相互に接続されている。補助記憶装置15は、来客情報31、乗客情報32、車両情報33、利用者情報34及び案内・応答情報35を格納している(詳細後記)。
【0014】
主記憶装置14における利用者登録部21、利用者誘導部22、他交通手段融通部23及び利用状況分析部24は、プログラムである。中央制御装置11は、これらのプログラムを補助記憶装置15から読み出して主記憶装置14にロードすることによって、それぞれのプログラムの機能(詳細後記)を実現する。補助記憶装置15は、交通誘導装置1から独立した構成となっていてもよい(クラウド)。
【0015】
交通誘導装置1は、ネットワーク6を介して、利用者端末装置2、商業施設サーバ3、交通事業者サーバ4、他交通事業者サーバ5に接続されている。利用者端末装置2は、利用者が操作する携帯型又は据置型の端末装置である。商業施設サーバ3は、商業施設の運営者が操作するサーバである。交通事業者サーバ4は、交通手段の運営者が操作するサーバであり、ここでの交通手段は、路線バスを想定している。他交通事業者サーバ5は、他交通手段の運営者が操作するサーバであり、ここでの他交通手段は、ある商業施設が専ら自身の顧客を乗車させる自家用マイクロバスを想定している。
【0016】
商業施設サーバ3は、来客情報31及び来客推定モデル41を記憶している。来客推定モデル41は、将来の日付(季節及び曜日を含む)、時間帯、気象条件、タイムセール等のイベント情報、商業施設ID(詳細後記)等を入力とし、その時間帯における推定来客数を出力とする数理モデルである。利用者誘導部22又は商業施設サーバ3は、過去の時系列の経験値を学習データとして来客推定モデル41を機械学習する。来客情報31は、機械学習された来客推定モデル41の入力条件及び出力結果であり、交通誘導装置1に送信され、補助記憶装置15に記憶される。
【0017】
交通事業者サーバ4は、乗客情報32、乗客推定モデル42及び運行ダイヤ43を記憶している。運行ダイヤ43は、路線バス又は鉄道の一般的な運行ダイヤグラムである。乗客推定モデル42は、運行ダイヤ43(便及び区間を含む)、将来の日付(季節及び曜日を含む)、時間帯、気象条件、地域のイベント情報等を入力とし、その時間帯における推定乗客数を出力とする数理モデルである。利用者誘導部22又は交通事業者サーバ4は、過去の時系列の経験値を学習データとして乗客推定モデル42を機械学習する。乗客情報32は、機械学習された乗客推定モデル42の入力条件及び出力結果であり、交通誘導装置1に送信され、補助記憶装置15に記憶される。
【0018】
他交通事業者サーバ5は、他交通手段情報36を記憶している。他交通手段情報36は、他交通手段の運行計画である(詳細後記)。
【0019】
図2は、交通手段及び商業施設の関係を説明する図である。都市部において、鉄道路線(太い実線)は、駅SN01及びSN02を有する。バス路線(細い実線)は、バス停BS01、BS02、BS03及びBS04を有する。このうち、バス停BS01は、駅SN01の近傍にあり、バス停BS04は、駅SN02の近傍にある。バス停BS02は、商業施設SC01の近傍にあり、バス停BS03は、商業施設SC02の近傍にある。
【0020】
バス路線において、いま、路線バス51aは、バス停BS01及びBS02の間をバス停BS02に向かって走行している。路線バス51bは、バス停BS02及びBS03の間をバス停BS03に向かって走行している。路線バス51cは、バス停BS03及びBS04の間をバス停BS04に向かって走行している。各路線バスは、逆方向に往復走行してもよいし、バス停BS04からバス停BS01に向かって循環(含む回送)してもよい。
【0021】
このような前提において、利用者は、自宅等から鉄道路線で駅SN01に向かいバス停BS01で路線バスに乗り換え、バス停BS02又はバス停BS03で降車する。利用者は、商業施設SC01又はSC02で買い物を終わらせると、バス停BS02又はバス停BS03で路線バスに乗車し、例えば駅SN02に向かい、鉄道路線に乗り換えて自宅等に戻る。
【0022】
図3は、利用者に対して案内を行うケースの例である。図3のケース1及びケース2は、図2の商業施設SC01が将来のある時間帯に販促目的のイベント(タイムセール)を行うケースである。ケース1及びケース2において、利用者53は、駅SN01及びバス停BS01の近傍にいる。利用者53は、利用者端末装置2を携帯している。
【0023】
図3のケース1を見ると以下のことがわかる。
〈1〉来客推定モデル41は、商業施設SC01のある日の時間帯“8:00~10:00”における来客数が不充分な水準となることを推定している。
〈2〉そこで、商業施設SC01は、当該時間帯にタイムセールを行うことを決定した。
〈3〉商業施設SC01は、駅SN01及びバス停BS01の近傍にいる利用者53をタイムセールに呼び込みたい。
〈4〉商業施設SC01は、利用者53がバス停BS01で路線バス51aに乗車し、バス停BS02で路線バス51aから降車することを望んでいる。
【0024】
〈5〉タイムセールの時間帯において路線バス51aが充分な空席を有することを、乗客推定モデル42は推定している(吹き出し55a)。
〈6〉したがって、路線バス51aもまた、利用者53がバス停BS01で路線バス51aに乗車し、バス停BS02で路線バス51aから降車することを望んでいる。
〈7〉そこで、交通誘導装置1は、利用者端末装置2に案内画面61を送信する。案内画面61は、商業施設SC01への来店を促している。案内画面61の詳細な内容は、図11の通りであり、タイムセールの時間帯及び商業施設SC01に向かうために乗車すべき路線バスの便も案内している。
【0025】
図3のケース2を見ると以下のことがわかる。
〈11〉ケース1における〈1〉~〈4〉は、ケース2においても同様である。
〈12〉タイムセールの時間帯において路線バス51aが充分な空席を有さないことを、乗客推定モデル42は推定している(吹き出し55b)。
〈13〉したがって、路線バス51aもまた、利用者53がバス停BS01で路線バス51aに乗車し、バス停BS02で路線バス51aから降車することを望んではいるが、定員を超過して利用者を乗車させることまでは望んでいない。
【0026】
〈14〉商業施設SC01は、仮に利用者53が路線バス51aに乗車できないのであれば、自身がマイクロバス54を手配して利用者53を出迎えてもよいと判断している。
〈15〉そこで、交通誘導装置1は、利用者端末装置2に交通手段変更画面71を送信する。交通手段変更画面71は、利用者53が路線バスではなくマイクロバス54に乗車することを促している。交通手段変更画面71の詳細な内容は、図13の通りであり、路線バス51aが混雑しそうであることも案内している。
【0027】
(来客情報)
図4は、来客情報31の一例である。来客情報31においては、商業施設ID(欄101)、日付(欄102)、時間帯(欄103)、推定来客数(欄104)、所在地(欄105)及び特徴(欄106)が相互に関連付けて記憶されている。
商業施設ID(欄101)は、商業施設を一意に特定する識別子である。
日付(欄102)は、将来の年月日である。
時間帯(欄103)は、将来の年月日の時間帯である。
推定来客数(欄104)は、その時間帯にその商業施設に来店することが推定される来客(利用者)の数である。
【0028】
所在地(欄105)は、商業施設が存在する場所である。
特徴(欄106)は、商業施設自身の属性、商業施設が取り扱う商品・サービスの属性、又は、商業施設の主な客層の属性である。
図4の例では、来客推定モデル41は、商業施設ID、日付及び時間帯の入力を受け付けると、推定来客数を出力する。
【0029】
(乗客情報)
図5は、乗客情報32の一例である。乗客情報32においては、便ID(欄111)、日付(欄112)、起点ID(欄113)、終点ID(欄114)、推定乗客数(欄115)及び車両タイプ(欄116)が相互に関連付けて記憶されている。
便ID(欄111)は、便を一意に特定する識別子である。前記したように、便が特定されれば、その便が走行する時刻は、運行ダイヤ43上で特定される。
日付(欄112)は、将来の年月日である。
【0030】
起点ID(欄113)は、便の出発点から終着点までの経路を乗降所で複数の区間に分割した場合の、各区間の起点となる乗降所を一意に特定する識別子である。
終点ID(欄114)は、各区間の終点となる乗降所を一意に特定する識別子である。
【0031】
推定乗客数(欄115)は、起点から終点までの区間において乗車していることが推定される乗客(利用者)の1便当たりの数である。例えば、図5の2行目の“18”人は、便B01がBS02からBS03まで“18”人を乗せて走行することを意味し、BS02において18人が乗車しBS03において18人が降車することを意味しない。BS01からBS04まで全区間を乗車する乗客は、1行目の“10”人、2行目の“18”人及び3行目の“14”人のそれぞれに重複して含まれる。
【0032】
車両タイプ(欄116)は、その便に割り当てられる車両の型式名である。
図5の例では、乗客推定モデル42は、便ID、日付、起点ID及び終点IDの入力を受け付けると、推定乗客数を出力する。
【0033】
(車両情報)
図6は、車両情報33の一例である。車両情報33においては、路線ID(欄121)、車両タイプ(欄122)、時間帯(欄123)、定員(欄124)、利用者数上限(欄125)及び案内基準値(欄126)が相互に関連付けて記憶されている。
路線ID(欄121)は、路線を一意に特定する識別子である。
車両タイプ(欄122)は、図5の車両タイプと同じである。
時間帯(欄123)は、車両が走行する時間帯である。
【0034】
定員(欄124)は、車両の乗客用の座席数である。
利用者数上限(欄125)は、車両(便)が安全に乗車させ得る利用者数の上限であり、通常は、座席数に立席数を加えた車両の乗車定員である。同じ車両が立席を容認する時間帯(例えば朝夕通勤時)と、そうでない時間帯とが存在する。さらに、利用者数上限は、座席数から感染症拡大防止のための間引き分を減算した数であってもよい。
案内基準値(欄126)は、交通誘導装置1が他交通手段への振替輸送を行うことを決定する乗客数の閾値である。図5の推定乗客数(欄115)が案内基準値以下である場合、交通誘導装置1は、専らその車両の乗客を積極的に増やす。推定乗客数が案内基準値を超える場合、交通誘導装置1は、他交通手段に新たな乗客を誘導する。案内基準値は、定員の内数であってもよいが、利用者数上限を超えないものとする。
【0035】
(利用者情報)
図7は、利用者情報34の一例である。利用者情報34においては、利用者ID(欄131)、年齢(欄132)、住所(欄133)、勤務時間帯(欄134)及び嗜好(欄135)が相互に関連付けて記憶されている。
利用者ID(欄131)は、利用者を一意に特定する識別子である。前記したように、利用者とは、交通誘導装置1がサービスを提供する相手の消費者(乗客)であり、サービスを受ける前に予め交通誘導装置1に対して登録される。
【0036】
年齢(欄132)は、利用者の年齢である。
住所(欄133)は、利用者の住所である。利用者の承諾が得られる場合、住所に加えて又は代替して、利用者の現在位置(緯度及び経度)が記憶されてもよい。利用者が携帯する利用者端末装置2は、GPSを利用して自身の現在位置を取得し、リアルタイムで交通誘導装置1に送信するものとする。
勤務時間帯(欄134)は、利用者が仕事をしている時間帯である。
嗜好(欄135)は、利用者の関心事又は消費行動の特徴である。
【0037】
(案内・応答情報)
図8は、案内・応答情報35の一例である。案内・応答情報35においては、日時(欄141)、利用者ID(欄142)、便ID(欄143)、乗車場所ID(欄144)、商業施設ID(欄145)、割引額(欄146)及び応答状況(欄147)が相互に関連付けて記憶されている。
【0038】
日時(欄141)は、交通誘導装置1が利用者端末装置2に案内画面61(図11)を送信した年月日時分である。
利用者ID(欄142)は、図7の利用者IDと同じである。
便ID(欄143)は、図5の便IDと同じであるが、ここでは特に、案内画面61において案内された便を特定する。
乗車場所ID(欄144)は、利用者がその便に乗車する乗降所を一意に特定する識別子である。
【0039】
商業施設ID(欄145)は、図4の商業施設IDと同じであるが、ここでは特に、案内画面61において案内された商業施設を特定する。
割引額(欄146)は、案内画面61に応じることによって利用者が得る経済的利益であり、例えば、商業施設で使用可能な割引クーポン、交通手段で使用可能な割引乗車券等の金額である。
応答状況(欄147)は、“選択”又は“非選択”のうちのいずれかである。“選択”は、1つの案内画面61において同時に案内された複数の便のうち、その便を利用者が選択したことを示す。“非選択”は、その便を利用者が選択しなかったことを示す。
【0040】
(他交通手段情報)
図9は、他交通手段情報36の一例である。他交通手段情報36においては、日付(欄151)、他交通手段ID(欄152)、経由地(欄153)、着時刻(欄154)、計画乗車人数(欄155)及び最大乗車人数(欄156)が相互に関連付けて記憶されている。
日付(欄151)は、将来の年月日である。
他交通手段ID(欄152)は、他交通手段の便を一意に特定する識別子である。ここでの他交通手段は、商業施設が手配するマイクロバス54を想定している。
【0041】
経由地(欄153)は、他交通手段の乗降所である。他交通手段の経由地が交通手段の乗降所の近傍にある場合、交通手段の乗降所を特定する識別子が併せて記憶される。
着時刻(欄154)は、他交通手段の便がその経由地に到着する時刻である。
計画乗車人数(欄155)は、運行効率及び乗客の快適性の観点から最も望ましいと思われる他交通手段の便の乗車人数である。
最大乗車人数(欄156)は、他交通手段の便の定員(座席数)である。
【0042】
(処理手順)
以降において、本実施形態の処理手順のフローチャートを説明する。処理手順は、2つ存在し、それらは、利用者誘導処理手順及び他交通手段融通処理手順である。これらの処理手順を開始する際、以下の前提が満たされているものとする。
【0043】
・交通誘導装置1の利用者誘導部22は、過去データを使用して機械学習された来客推定モデル41を使用して来客情報31を作成している。つまり、利用者誘導部22は、商業施設の利用者の数を推定している。
・交通誘導装置1の利用者誘導部22は、過去データを使用して機械学習された乗客推定モデル42を使用して乗客情報32を作成している。つまり、利用者誘導部22は、交通手段の便の利用者の数を推定している。
【0044】
・交通誘導装置1の補助記憶装置15は、来客情報31(図4)、乗客情報32(図5)及び車両情報33(図6)を最新の状態で記憶している。
・交通誘導装置1の利用者登録部21は、利用者端末装置2からデータを受け付けることによって利用者情報34(図7)のレコードを作成し、最新の状態で補助記憶装置15に記憶している。
・交通誘導装置1の利用状況分析部24は、他交通事業者サーバ5にアクセスすることによって他交通手段情報36(図9)を取得し、最新の状態で補助記憶装置15に記憶している。
【0045】
(利用者誘導処理手順)
図10は、利用者誘導処理手順のフローチャートである。
ステップS201において、交通誘導装置1の利用者誘導部22は、利用者が少ない便及び区間を特定する。具体的には、第1に、利用者誘導部22は、乗客情報32(図5)及び車両情報33(図6)を検索し以下の条件1及び2を満たす便を特定する便ID及び区間を取得する。
〈条件1〉乗客情報32において、その便及びその区間の推定乗客数が所定の第1の閾値以下である。
〈条件2〉車両情報33において、その便及びその区間の車両タイプの案内基準値が、推定乗客数を超える。
【0046】
いま、説明の便宜上、第1の閾値は“10”であるとすると、利用者誘導部22は、便ID“B01”及び区間“BS01~BS02”を取得することになる。なお、便B01が時間帯8:00-10:00に走行することが、運行ダイヤ43において定義されているものとする。この検索結果は、区間“BS01~BS02”において便B01は、過去の経験から充分とはいえない推定乗客数(10人)が見込まれ、かつ、推定乗客数に追加して利用者を最大5人まで(15-10=5人)乗車させ得ることを示している。
【0047】
第2に、利用者誘導部22は、以下を一時的に保持する。
・便ID“B01”
・時間帯“8:00-10:00”
・区間“BS01~BS02”
・便“B01”の運行ダイヤ
【0048】
ステップS202において、利用者誘導部22は、利用者を案内する商業施設を特定する。具体的には、第1に、利用者誘導部22は、来客情報31(図4)を検索し以下の条件3~5を満たす商業施設を特定する商業施設IDを取得する。
〈条件3〉その商業施設の日付及び時間帯が、現在日の“8:00-10:00”を含む。
〈条件4〉その商業施設の推定来客数が所定の第2の閾値以下である。
〈条件5〉その商業施設の所在地が乗降所BS02の近傍に存在する。
【0049】
いま、説明の便宜上、第2の閾値は“100”であるとすると、利用者誘導部22は、商業施設ID“SC01”を取得することになる。この検索結果は、商業施設SC01は、過去の経験から推定来客数が少ないと見込まれる時間帯“8:00-10:00”において、便B01に乗降所BS01から乗車する利用者を呼び込み得ることを示している。
【0050】
第2に、利用者誘導部22は、商業施設サーバ3から、時間帯“8:00-10:00”に商業施設SC01が予定しているイベントの名称を取得する。商業施設SC01は、推定来客数が少ない時間帯に必ずイベントを予定する必要はない。しかしながら、ここでは説明の便宜上、“タイムセール”が取得されたとする。商業施設SC01は、例えば、やや遅い朝食時間帯に売上を伸ばしたい規模の大きいホテル内の中華食堂である。
【0051】
ステップS203において、利用者誘導部22は、利用者の候補を特定する。具体的には、第1に、利用者誘導部22は、利用者情報34(図7)を検索し以下の条件6~9を満たす利用者を特定する利用者IDを取得する。
〈条件6〉その利用者の嗜好が、商業施設SC01の特徴(図4の欄106)と一致する又は意味的に類似する。
〈条件7〉その利用者が自身の住所又は現在位置から、商業施設SC01の所在地(図4の欄105)まで、便B01で移動することができる。
〈条件8〉“8:00-10:00”が、その利用者の勤務時間帯以外の時間帯を含む。
【0052】
〈条件9〉利用者の総数が、許容人数以内に収まる。許容人数とは、利用者数上限(図6の欄125)から推定乗客数(図5の欄115)を減算した数である。検索の結果取得された利用者IDの総数が許容人数を超過する場合もある。この場合、利用者誘導部22は、所定の優先順位に従って、利用者を許容人数に絞り込む。利用者誘導部22は、利用者の住所又は現在位置と乗降所との距離、来客情報31における時間帯と利用者情報34における勤務時間帯との重複時間、来客情報31における特徴と利用者情報34における嗜好との意味上の距離等に基づき所定の優先順位を決定する。
【0053】
利用者誘導部22は、例えば利用者ID“U01”を含む、多くの利用者IDを取得することとなる。
第2に、利用者誘導部22は、案内・応答情報35の新たなレコードをS203の“第1”において取得した利用者IDの数だけ作成し、欄141及び欄147を空欄にしたまま、残りの欄142~欄146を埋める。利用者誘導部22は、乗車場所IDとして、その利用者の住所又は現在位置に最寄りの乗降所を特定する識別子を記憶する。利用者誘導部22は、割引額として、商業施設SC01から取得した金額を記憶する。
【0054】
ステップS204において、利用者誘導部22は、利用者に案内画面61(図11)を表示する。具体的には、第1に、利用者誘導部22は、ステップS203の“第1”において取得した絞り込み後のすべての利用者IDが特定する利用者の利用者端末装置2に案内画面61を表示する。図10の途中であるが、説明は一旦図11に移動する。
【0055】
図11は、案内画面61の一例である。図11の案内画面61は、現在、乗降所BS01の近傍にいる利用者U01が受信するものである。利用者誘導部22は、商業施設ID“SC01”、その商業施設が予定しているイベントの名称及びイベントの時間帯を欄62に表示する。利用者誘導部22は、商業施設IDとともに、それに対応する商業施設の名称(“○○ホテル展望レストラン”等)を表示してもよい。
【0056】
利用者誘導部22は、交通手段リスト63を表示する。利用者誘導部22は、運行ダイヤ43を参照し、商業施設SC01の近傍の乗降所BS02に“8:00-10:00”に到着する便の便ID、及び、その便が乗降所BS01を出発する時刻を取得する。ここで便IDが取得される便は、“案内対象便”と呼ばれる。案内対象便及び出発時刻の組合せは、通常複数取得される。
【0057】
利用者誘導部22は、案内対象便のそれぞれについて、推定乗客数(図5の欄115)を取得する。利用者誘導部22は、割引額(図8の欄146)を取得する。過度の混雑を防止するため、案内対象便の推定乗客数(混雑度)が大きいほど、割引額は小さくなるように設定されている。利用者誘導部22は、案内対象便が出発する乗降所及び出発時刻を欄64aに表示し、混雑度を示すアイコンを欄64bに表示し、割引額を欄64cに表示し、“利用する”ボタンを欄64dに表示する。
【0058】
交通手段リスト63は、複数のレコード(行)から構成され、レコードが上に表示されるほど出発時刻が早い。利用者U01は、7:30に乗降所BS01を出発する便に乗ることを希望している。そこで、いま利用者U01は、交通手段リスト63の1行目の“利用する”ボタンを押下したとする。説明は、図10に戻る。
【0059】
ステップS204において、第2に、利用者誘導部22は、案内・応答情報35(図8)における利用者U01についてのレコードの日時欄141に現在の年月日時分を記憶し、応答状況欄147に“選択”を記憶する。利用者誘導部22は、利用者U01についての他のレコードの日時欄141に現在の年月日時分秒を記憶し、応答状況欄147に“非選択”を記憶する。その後、利用者誘導処理手順を終了する。
以上より明らかなように、利用者誘導部22は、所定の範囲内(利用者数上限までの範囲内)で交通手段の利用者が増加するように、便及び商業施設を案内することになる。
【0060】
(他交通手段融通処理手順)
図12は、他交通手段融通処理手順のフローチャートである。他交通手段融通処理手順を開始する際、前記した前提に加えて以下の前提が満たされているものとする。
・交通誘導装置1の利用状況分析部24は、商業施設サーバ3に常時アクセスして、最新のPОS情報(図示せず)を取得し補助記憶装置15に記憶している。
・利用状況分析部24は、交通事業者サーバ4に常時アクセスして、最新のICカード履歴情報、乗降所混雑情報、車両内混雑情報(図示せず)等を取得し補助記憶装置15に記憶している。つまり、利用状況分析部24は、乗客推定モデル42が作成する乗客情報32とは別に、各便の混雑状況をリアルタイムで検知している。
【0061】
いま、図10の利用者誘導処理手順が終了し、利用者U01が乗降所BS01において、便B01を待っているとする。そして、利用状況分析部24は、前記したように商業施設サーバ3にアクセスし、商業施設SC01が予想通りの来客を見込めそうであることを確認したとする。
【0062】
ステップS301において、交通誘導装置1の他交通手段融通部23は、交通手段の混雑を予想する。具体的には、他交通手段融通部23は、便B01の現在の利用者数(乗降所BS01に到着する例えば10分前の乗客数)を取得する。ここでの“現在の利用者数”は、利用状況分析部24がリアルタイムで検知した結果である。
【0063】
ステップS302において、他交通手段融通部23は、利用者数が利用者数上限を超えるか否かを判断する。具体的には、第1に、他交通手段融通部23は、ステップS301において取得した利用者数が、車両情報33の利用者数上限(図6の欄125)を超えるか否かを調べる。
第2に、他交通手段融通部23は、利用者数が利用者数上限を超える場合(ステップS302“YES”)、ステップS303に進み、それ以外の場合(ステップS302“NО”)、他交通手段融通処理手順を終了する。
【0064】
ステップS303において、交通誘導装置1の利用状況分析部24は、余剰な交通手段を検索する。具体的には、利用状況分析部24は、以下の条件11~13を満たす他交通手段の便を検索する。
〈条件11〉その便の経由地(図9の欄153)が、乗降所BS01の近傍及び乗降所BS02の近傍を含む。
〈条件12〉その便の現在の利用者数が、その便の最大乗車人数(図9の欄156)よりも少ない。
〈条件13〉現在その便が、実際に乗降所BS01に向かっている。
【0065】
ここでは、説明の便宜上、他交通手段の便BB01が該当したとする。
ステップS304において、交通誘導装置1の他交通手段融通部23は、経路変更が可能なことを確認する。具体的には、他交通手段融通部23は、便BB01の車載端末装置(図示せず)に、経路変更依頼メッセージ“乗降場BS01から乗降場BS02にお客様を運んでください”を表示する。便BB01の車載端末装置は、経由地P01に代替して乗降所BS01に停車すること及び経由地P02に代替して乗降所BS02に停車することを了解し、その旨を交通誘導装置1に返信する。
【0066】
ステップS305において、他交通手段融通部23は、利用者に交通手段変更画面71(図13)を表示する。具体的には、他交通手段融通部23は、利用者U01の利用者端末装置2に交通手段変更画面71を表示する。フローチャートの途中であるが、説明は一旦図13に移動する。
【0067】
図13は、交通手段変更画面71の一例である。他交通手段融通部23は、予め案内していた便B01の混雑が見込まれるので、便B01に代替して他の交通手段の便BB01を利用することを利用者U01に促す(欄72)。利用者U01は、“利用する”ボタン73a又は“利用しない”ボタン73bのいずれかを押下する。ここでは、“利用する”ボタン73aが押下されたとする。説明は、図12に戻る。
【0068】
ステップS306において、他交通手段融通部23は、経路の変更を指示する。具体的には、他交通手段融通部23は、便BB01の車載端末装置に、経路変更指示メッセージ“お客様が了解されました。乗降場BS01に停車してください”を表示する。その後、他交通手段融通処理手順を終了する。
【0069】
(本実施形態の効果)
本実施形態の交通誘導装置の効果は以下の通りである。
(1)交通誘導装置は、交通手段の混雑を抑制しながら交通手段の利用者及び商業施設の利用者を増加させることができる。
(2)交通誘導装置は、交通手段が混雑しそうな場合、他の交通手段に利用者を誘導することができる。
(3)交通誘導装置は、機械学習が可能な乗客推定モデルを使用することができる。
(4)交通誘導装置は、機械学習が可能な来客推定モデルを使用することができる。
【0070】
(5)交通誘導装置は、交通手段の便の複数の候補を、便の混雑度、及び、利用者に与える経済的価値とともに表示することができる。
(6)交通誘導装置は、利用者に与える経済的価値の大小によって、便の混雑度を平準化することができる。
(7)交通誘導装置は、安全が確保できる程度に交通手段の利用者を増加させることができる。
【0071】
なお、本発明は前記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施例は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【符号の説明】
【0072】
1 交通誘導装置
2 利用者端末装置
3 商業施設サーバ
4 交通事業者サーバ
5 他交通事業者サーバ
6 ネットワーク
11 中央制御装置
12 入力装置
13 出力装置
14 主記憶装置
15 補助記憶装置
16 通信装置
21 利用者登録部
22 利用者誘導部
23 他交通手段融通部
24 利用状況分析部
31 来客情報
32 乗客情報
33 車両情報
34 利用者情報
35 案内・応答情報
36 他交通手段情報
41 来客推定モデル
42 乗客推定モデル
43 運行ダイヤ
61 案内画面
71 交通手段変更画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13