(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023084729
(43)【公開日】2023-06-20
(54)【発明の名称】月経誘発キット
(51)【国際特許分類】
A61K 45/06 20060101AFI20230613BHJP
A61K 31/568 20060101ALI20230613BHJP
A61P 15/00 20060101ALI20230613BHJP
A61K 31/57 20060101ALI20230613BHJP
A61K 31/567 20060101ALI20230613BHJP
A61K 31/353 20060101ALI20230613BHJP
A61K 31/565 20060101ALI20230613BHJP
A61K 31/585 20060101ALI20230613BHJP
A61K 36/18 20060101ALI20230613BHJP
【FI】
A61K45/06
A61K31/568
A61P15/00
A61K31/57
A61K31/567
A61K31/353
A61K31/565
A61K31/585
A61K36/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021198964
(22)【出願日】2021-12-08
(71)【出願人】
【識別番号】521538505
【氏名又は名称】株式会社IHC
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】伊沢 博美
【テーマコード(参考)】
4C084
4C086
4C088
【Fターム(参考)】
4C084AA18
4C084NA14
4C084ZA81
4C084ZC75
4C086AA01
4C086AA02
4C086BA08
4C086DA09
4C086DA10
4C086DA13
4C086MA02
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA81
4C086ZC75
4C088AB11
4C088MA08
4C088NA05
4C088ZA81
(57)【要約】
【課題】安全性が高く、閉経後の女性であっても月経を誘発し得る月経誘発キットを提供すること。
【解決手段】本発明の一態様によれば、閉経後の女性に対して月経を誘発するのに使用可能な月経誘発キットが提供される。この月経誘発キットは、卵胞ホルモンおよび/またはその類似物質と、黄体ホルモンおよび/またはその類似物質とを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
閉経後の女性に対して月経を誘発するのに使用可能な月経誘発キットであって、
卵胞ホルモンおよび/またはその類似物質と、
黄体ホルモンおよび/またはその類似物質とを含む、月経誘発キット。
【請求項2】
請求項1に記載の月経誘発キットにおいて、
前記卵胞ホルモンおよび/またはその類似物質は、エストロン、エストラジオール、エチニルエストラジオール、エストリオール、エステトロール、メストラノールのうちの少なくとも1種である、月経誘発キット。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の月経誘発キットにおいて、
前記卵胞ホルモンおよび/またはその類似物質の使用量は、0.1~50mg/日である、月経誘発キット。
【請求項4】
請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の月経誘発キットにおいて、
前記黄体ホルモンおよび/またはその類似物質は、プロゲステロン、ジドロゲステロン、ノルエチステロン、ノルゲストレル、レボノルゲストレル、デソゲストレル、プロゲスチン、プロゲストーゲン、イソフラボン、ミロエステロール、デオキシミロエステロール、エクオール、ドロスピレノン、クロルマジノン酢酸エステル、酢酸エチノジオール、酢酸ノルエチステロンのうちの少なくとも1種である、月経誘発キット。
【請求項5】
請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の月経誘発キットにおいて、
前記黄体ホルモンおよび/またはその類似物質の使用量は、0.5~300mg/日である、月経誘発キット。
【請求項6】
請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の月経誘発キットにおいて、
さらに、桃核承気湯、桂枝茯苓丸、当帰芍薬散、温経湯、加味逍遥散のうちの少なくとも1種の漢方薬を含む、月経誘発キット。
【請求項7】
請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の月経誘発キットにおいて、
前記卵胞ホルモンおよび/またはその類似物質と、前記黄体ホルモンおよび/またはその類似物質とは、互いに単独でまたは配合して使用される、月経誘発キット。
【請求項8】
請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の月経誘発キットにおいて、
当該月経誘発キットは、経口投与剤の形態および経皮吸収剤の形態のうちの少なくとも一方の形態で使用される、月経誘発キット。
【請求項9】
請求項1~請求項8のいずれか1項に記載の月経誘発キットにおいて、
当該月経誘発キットは、連続的または間欠的に使用される、月経誘発キット。
【請求項10】
請求項1~請求項9のいずれか1項に記載の月経誘発キットにおいて、
エストラジオール値が20pg/mL以下の場合、前記卵胞ホルモンおよび/またはその類似物質と、前記黄体ホルモンおよび/またはその類似物質とが併用され、
エストラジオール値が20pg/mLを超える場合、前記黄体ホルモンおよび/またはその類似物質が単独で使用される、月経誘発キット。
【請求項11】
請求項1~請求項10のいずれか1項に記載の月経誘発キットにおいて、
前記月経により生じた月経血は、幹細胞を単離するのに使用される、月経誘発キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、月経誘発キットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、月経誘発剤として、プロスタグランジンE1類似化合物を含有する薬剤を使用することが提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、プロスタグランジンE1類似化合物を使用すると、子宮以外での組織での出血や、胃粘膜障害を将来するおそれがある。
また、特許文献1には、月経誘発剤を閉経後の女性に投与した例については、開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明では上記事情に鑑み、安全性が高く、閉経後の女性であっても月経を誘発し得る月経誘発キットを提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、閉経後の女性に対して月経を誘発するのに使用可能な月経誘発キットが提供される。この月経誘発キットは、卵胞ホルモンおよび/またはその類似物質と、黄体ホルモンおよび/またはその類似物質とを含む。
【0006】
本発明の一態様によれば、高い安全性を維持しつつ、閉経後の女性であっても月経を誘発することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明に係る月経誘発キットの実施形態について説明する。以下の実施形態中に示す各種特徴事項は、互いに組合せ可能である。
本発明の月経誘発キットは、閉経後の女性に対して月経を誘発するのに使用可能である。換言すれば、本発明の月経誘発キットは、閉経後の女性において子宮内膜を採取するのに使用可能であるとも言える。
ここで、月経血とは、子宮内膜が周期的に剥離および脱落することにより生じる生理的出血(月経)の際に放出される血性分泌物である。
月経血は、血液成分を主体とし、脱落した子宮内膜に由来する細胞(組織)、膣上皮細胞等を含む。
【0009】
この月経誘発キットは、卵胞ホルモンおよび/またはその類似物質(以下、これらを総称して、「卵胞ホルモン物質」とも記載する。)と、黄体ホルモンおよび/またはその類似物質(以下、以下、これらを総称して、「黄体ホルモン物質」とも記載する。)とを含む。
卵胞ホルモン物質は、主に、卵巣内の卵胞を成熟させる作用や、受精卵が着床し易いように子宮内膜を厚くする作用を有する。一方、黄体ホルモン物質は、主に、受精卵の着床に備えて、子宮内膜をより厚くかつ柔らかくする作用や、妊娠に備え血管を拡張させて、骨盤内に血液を貯留する作用等を有する。
【0010】
本発明者らの検討によれば、卵胞ホルモン物質と黄体ホルモン物質とを併用し、それらの使用量や使用タイミングを適宜設定することにより、閉経後の女性であっても月経を誘発し得ることが判明した。
また、卵胞ホルモン物質および黄体ホルモン物質は、いずれも生体由来のホルモンまたはその類似物質であるため、月経誘発を比較的コントロールし易く、高い安全性も確保することができる。
【0011】
卵胞ホルモン物質としては、特に限定されないが、例えば、エストロン、エストラジオール、エチニルエストラジオール、エストリオール、エステトロール、メストラノール等が挙げられる。これらの物質は、1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、卵胞ホルモン物質としては、特に、エストラジオールが好ましい。これらの物質を使用することにより、月経誘発の成功率をより高めることができる。
【0012】
卵胞ホルモン物質の使用量は、特に限定されないが、0.1~50mg/日程度であることが好ましく、0.5~30mg/日程度であることがより好ましく、1~10mg/日程度であることがさらに好ましい。かかる量で卵胞ホルモン物質を使用することにより、子宮内膜の増殖を促進することができる。
【0013】
黄体ホルモン物質としては、特に限定されないが、例えば、プロゲステロン、ジドロゲステロン、ノルエチステロン、ノルゲストレル、レボノルゲストレル、デソゲストレル、プロゲスチン、プロゲストーゲン、イソフラボン、ミロエステロール、デオキシミロエステロール、エクオール、ドロスピレノン、クロルマジノン酢酸エステル、酢酸エチノジオール、酢酸ノルエチステロン等が挙げられる。これらの物質は、1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、黄体ホルモン物質としては、特に、ジドロゲステロン、酢酸ノルエチステロンが好ましい。これらの物質を使用することにより、月経誘発の成功率をより高めることができる。
【0014】
黄体ホルモン物質の使用量は、特に限定されないが、0.5~300mg/日程度であることが好ましく、1~200mg/日程度であることがより好ましく、5~100mg/日程度であることがさらに好ましい。かかる量で黄体ホルモン物質を使用することにより、その後の子宮内膜の剥離を確実に生じさせることができる。
【0015】
月経誘発キットは、さらに、桃核承気湯、桂枝茯苓丸、当帰芍薬散、温経湯、加味逍遥散のうちの少なくとも1種の漢方薬を含むことが好ましい。かかる物質を併用することにより、月経誘発の成功率をより高めることができる。また、漢方薬は、副作用が少ないことからも好ましい。
【0016】
卵胞ホルモン物質と黄体ホルモン物質とは、互いに単独で使用してもよく、配合して使用してもよい。このようにすれば、被験者の状態(例えば、血中のホルモン値等)を確認しつつ、卵胞ホルモン物質と黄体ホルモン物質との使用状況を変更することができる。したがって、被験者の安全性を確保しつつ、月経を誘発させることができる。
【0017】
また、月経誘発キットは、経口投与剤の形態および経皮吸収剤の形態のうちの少なくとも一方の形態で使用されることが好ましい。この場合、被験者の状態(例えば、血中のホルモン値等)を確認しつつ、異なる剤形で使用することにより、卵胞ホルモン物質および黄体ホルモン物質の血中濃度を必要かつ十分な範囲にコントロールし易い。
経口投与剤の形態としては、例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、水剤(液剤)等が挙げられる。経皮吸収剤の形態としては、例えば、テープ剤、ハップ剤、湿布剤、軟膏剤、ローション剤等が挙げられる。
【0018】
また、月経誘発キットは、卵胞ホルモン物質と黄体ホルモン物質とを単独または配合した状態で、連続的または間欠的に使用されることも好ましい。この場合、被験者の状態(例えば、血中のホルモン値等)を確認しつつ、卵胞ホルモン物質および黄体ホルモン物質の投与を調整できるので、それらの血中濃度を必要かつ十分な範囲にコントロールし易い。
なお、本発明の月経誘発キットは、閉経後の女性に対して月経を誘発するのに使用可能なことは、勿論のこと、閉経前の女性に対して使用しても月経の誘発効果が発揮される。後者の場合、対象とする女性としては、例えば、月経異常(無月経)の女性、更年期障害を呈する女性(45~55歳程度の女性)等が挙げられる。
【0019】
次に、以上を踏まえて、月経誘発キットの使用計画について説明する。
図1は、月経誘発キットの使用計画を示す図である。
(1)周期的併用法は、主に、閉経前後の女性に対して行われる。
中でも、1)間欠法では、卵胞ホルモン物質および黄体ホルモン物質をそれぞれ単独で、かつ間欠的に併用する。
【0020】
具体的な使用計画Aでは、卵胞ホルモン物質を21~25日間使用し、5~7日間休止するサイクルを繰り返す。一方、黄体ホルモン物質を10~12日間使用し、卵胞ホルモン物質の休止と同日に休止するサイクルを繰り返す。
使用計画Aの適用条件は、エストラジオール値が20pg/mL以下の場合とすることが好ましく、5~20pg/mL程度の場合とすることがより好ましい。
なお、エストラジオール値が20pg/mLを超える場合(好ましくは、25~40pg/mL程度の場合)には、黄体ホルモン物質を単独で使用することが好ましい。
【0021】
2)持続法では、卵胞ホルモン物質および黄体ホルモン物質をそれぞれ単独で使用し、卵胞ホルモン物質を連続的に、黄体ホルモン物質を間欠的に使用する。
具体的な使用計画Bでは、卵胞ホルモン物質を連続して使用する。一方、黄体ホルモン物質を12~14日間使用するが、休止するタイミングを卵胞ホルモン物質の使用開始1ヶ月後、2ヶ月後、・・・とする。
【0022】
(2)持続的併用法は、主に、閉経後数年経過した女性に対して行われる。なお、閉経は、50歳前後で生じる場合が多い。
具体的な使用計画Cでは、卵胞ホルモン物質および黄体ホルモン物質をそれぞれ単独で、かつ連続的に使用する。
また、具体的な使用計画Dでは、卵胞ホルモン物質と黄体ホルモン物質との配合物を連続的に使用する。
なお、(2)持続的併用法による場合、3~6ヶ月間の性器出血を生じる場合がある。
【0023】
月経により生じた月経血は、好ましくは、幹細胞を単離するのに使用される。
この場合、月経血は、例えば、月経血カップ等を使用して、採取することができる。
採取された月経血からは、例えば、密度勾配遠心、分離材を使用した遠心分離、フィルターによる濾過等により、幹細胞を単離することができる。
そして、幹細胞は、例えば、自己血清を含有しない培地、または自己血清を含有する培地での培養により増殖し、回収した後、注射用液(例えば、生理食塩液)に懸濁することにより、注射剤が調製される。
【0024】
かかる注射剤は、例えば、卵巣の機能を改善するのに使用される卵巣機能改善剤等として好適である。
注射剤中に含まれる血幹細胞の量は、特に限定されないが、1×104~1×107個/mL程度であることが好ましく、5×104~0.5×107個/mL程度であることがより好ましく、1×105~1×106個/mL程度であることがさらに好ましい。かかる量で幹細胞を被験者に投与すれば、卵巣機能の十分な改善が期待できる。
【0025】
注射剤は、点滴により静脈に投与される静注剤(輸液製剤)であることが好ましい。
具体的には、滅菌処理された輸血セット(ろ過網の開口径:175~210μm)と滅菌処理された穿刺針(22~24G)とを使用して、上記調製した卵巣機能改善剤を、30~45分程度かけて全身状態に注意しつつ静脈投与を行う。
なお、幹細胞を子宮内膜に作用させる場合、幹細胞を注射用液に懸濁させた懸濁液を、直接、子宮腔内に投与してもよい。また、この場合、幹細胞を培養した培養上清を分離して使用することもできる。
【0026】
本発明の月経誘発キットは、次に記載の各態様で提供されてもよい。
前記月経誘発キットにおいて、前記卵胞ホルモンおよび/またはその類似物質は、エストロン、エストラジオール、エチニルエストラジオール、エストリオール、エステトロール、メストラノールのうちの少なくとも1種である、月経誘発キット。
前記月経誘発キットにおいて、前記卵胞ホルモンおよび/またはその類似物質の使用量は、0.1~50mg/日である、月経誘発キット。
前記月経誘発キットにおいて、前記黄体ホルモンおよび/またはその類似物質は、プロゲステロン、ジドロゲステロン、ノルエチステロン、ノルゲストレル、レボノルゲストレル、デソゲストレル、プロゲスチン、プロゲストーゲン、イソフラボン、ミロエステロール、デオキシミロエステロール、エクオール、ドロスピレノン、クロルマジノン酢酸エステル、酢酸エチノジオール、酢酸ノルエチステロンのうちの少なくとも1種である、月経誘発キット。
前記月経誘発キットにおいて、前記黄体ホルモンおよび/またはその類似物質の使用量は、0.5~300mg/日である、月経誘発キット。
前記月経誘発キットにおいて、さらに、桃核承気湯、桂枝茯苓丸、当帰芍薬散、温経湯、加味逍遥散のうちの少なくとも1種の漢方薬を含む、月経誘発キット。
前記月経誘発キットにおいて、前記卵胞ホルモンおよび/またはその類似物質と、前記黄体ホルモンおよび/またはその類似物質とは、互いに単独でまたは配合して使用される、月経誘発キット。
前記月経誘発キットにおいて、当該月経誘発キットは、経口投与剤の形態および経皮吸収剤の形態のうちの少なくとも一方の形態で使用される、月経誘発キット。
前記月経誘発キットにおいて、当該月経誘発キットは、連続的または間欠的に使用される、月経誘発キット。
前記月経誘発キットにおいて、エストラジオール値が20pg/mL以下の場合、前記卵胞ホルモンおよび/またはその類似物質と、前記黄体ホルモンおよび/またはその類似物質とが併用され、エストラジオール値が20pg/mLを超える場合、前記黄体ホルモンおよび/またはその類似物質が単独で使用される、月経誘発キット。
前記月経誘発キットにおいて、前記月経により生じた月経血は、幹細胞を単離するのに使用される、月経誘発キット。
もちろん、この限りではない。
【0027】
既述のとおり、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を何ら限定するものではない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【実施例0028】
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明は、これらに何ら限定されるものではない。
(症例1)
被検者(60歳の閉経期女性)に対して、
図1に示す使用計画Aに基づいて、卵胞ホルモン物質としてエストラジオール1.08mg/日、および黄体ホルモン物質としてジドロゲステロン10mg/日で投与した。
その結果、約7日間の子宮内膜由来の月経様の出血が生じた。
【0029】
(症例2)
被検者(54歳の閉経期女性)に対して、
図1に示す使用計画Aに基づいて、卵胞ホルモン物質としてエストラジオール0.72mg/日、および黄体ホルモン物質としてジドロゲステロン10mg/日で投与した。
その結果、約7日間の子宮内膜由来の月経様の出血が生じた。
【0030】
(症例3)
被検者(61歳の閉経期女性)に対して、
図1に示す使用計画Cに基づいて、卵胞ホルモン物質としてエストラジオール0.72mg/日、および黄体ホルモン物質として酢酸ノルエチステロン2.7mg/日で投与した。
その結果、約7日間の子宮内膜由来の月経様の出血が生じた。