(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023084803
(43)【公開日】2023-06-20
(54)【発明の名称】光学ユニット及びスマートフォン
(51)【国際特許分類】
G03B 5/00 20210101AFI20230613BHJP
【FI】
G03B5/00 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021199102
(22)【出願日】2021-12-08
(71)【出願人】
【識別番号】000232302
【氏名又は名称】ニデック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】大坪 京史
【テーマコード(参考)】
2K005
【Fターム(参考)】
2K005AA04
2K005CA04
2K005CA14
2K005CA22
2K005CA40
2K005CA53
(57)【要約】 (修正有)
【課題】コイル周辺の強度を向上させながら、厚さをより薄くすることが可能な光学ユニット及びスマートフォンを提供する。
【解決手段】光学ユニット100は、光学素子110pと磁石140A~140Dとを有する可動体110と、可動体の周囲に位置し、可動体を揺動可能に支持する固定体120とを有し、固定体は、磁石にそれぞれ隣接するコイル141A~141Cと、磁石とコイルとが重なる方向からみてコイルの外側に配置され、コイルがそれぞれ収容される収容部150A~150Cとを有し、収容部は、磁石とコイルとが重なる方向に対して直交する2つの方向のうち、光学素子の光軸方向に対して略平行な第1方向の一方側に配置され、第1方向に対して直交する第2方向に延びる少なくとも1つの第1金属部材と、第1方向に延び、第1金属部材に連結する少なくとも1つの第2金属部材とを有する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学素子と1つ以上の磁石とを有する可動体と、
前記可動体の周囲に位置し、前記可動体を揺動可能に支持する固定体と
を有し、
前記固定体は、
前記磁石にそれぞれ隣接するコイルと、
前記磁石と前記コイルとが重なる方向からみて前記コイルの外側に配置され、前記コイルがそれぞれ収容される収容部とを有し、
前記収容部は、
前記磁石と前記コイルとが重なる方向に対して直交する2つの方向のうち、前記光学素子の光軸方向に対して略平行な第1方向の一方側に配置され、前記第1方向に対して直交する第2方向に延びる少なくとも1つの第1金属部材と、
前記第1方向に延び、前記第1金属部材に連結する少なくとも1つの第2金属部材と
を有する、光学ユニット。
【請求項2】
前記固定体は、前記第1金属部材の一部及び前記第2金属部材を覆う樹脂部材を更に有する、請求項1に記載の光学ユニット。
【請求項3】
前記第1金属部材及び前記第2金属部材は、孔を有し、
前記孔には、前記樹脂部材が位置する、請求項2に記載の光学ユニット。
【請求項4】
前記第2金属部材を覆う前記樹脂部材に前記コイルに電流を流す回路基板が固定される、請求項2又は請求項3に記載の光学ユニット。
【請求項5】
前記固定体に対して第1揺動軸の周りに前記可動体を揺動させる第1揺動機構と、
前記固定体に対して第2揺動軸の周りに前記可動体を揺動させる第2揺動機構と
を有し、
前記第1揺動機構は、第1コイルを有し、
前記第2揺動機構は、第2コイルを有し、
前記収容部は、
前記第1コイルを収容する第1収容部と、
前記第2コイルを収容する第2収容部と
を有し、
前記第1揺動軸及び前記第2揺動軸は、それぞれ、前記第1方向に対して直交する方向に延び、
前記第1揺動軸及び前記第2揺動軸は、互いに直交する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の光学ユニット。
【請求項6】
前記第1収容部における前記第2金属部材の長さは、前記第2収容部における前記第2金属部材の長さと同じである、請求項5に記載の光学ユニット。
【請求項7】
前記固定体に対して第3揺動軸の周りに前記可動体を揺動させる第3揺動機構を更に有し、
前記第3揺動機構は、第3コイルを有し、
前記第3揺動軸は、前記第1方向に対して平行に延び、
前記収容部は、前記第3コイルを収容する第3収容部を更に有する、請求項5又は請求項6に記載の光学ユニット。
【請求項8】
前記第3収容部における前記第2金属部材の長さは、前記第1収容部における前記第2金属部材の長さと同じである、請求項7に記載の光学ユニット。
【請求項9】
前記固定体は、前記コイルと前記収容部との間に充填される充填剤を更に備える、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の光学ユニット。
【請求項10】
前記固定体は、外周に前記収容部が配置される基部を更に備え、
前記基部は、前記光学素子と対向する領域に貫通孔を有する、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の光学ユニット。
【請求項11】
前記基部は、前記第1方向に直交する方向に延びる金属製の平板部を有する、請求項10に記載の光学ユニット。
【請求項12】
前記基部と前記収容部とが単一部品で構成される、請求項10又は請求項11に記載の光学ユニット。
【請求項13】
前記第2金属部材の一方の端部が前記基部に固着される、請求項12に記載の光学ユニット。
【請求項14】
請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の光学ユニットを有する、スマートフォン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学ユニット及びスマートフォンに関する。
【背景技術】
【0002】
カメラによって静止画又は動画を撮影する際に、手振れに起因して撮影した像がぶれることがある。このため、像ブレを防いだ鮮明な撮影を可能にするための手振れ補正装置が実用化されている。手振れ補正装置は、カメラに振れが生じた場合に、振れに応じてカメラモジュールの位置及び姿勢を補正することによって像のぶれを解消できる(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1のレンズ駆動装置では、コイルがハウジングに取りつけられる。一例として、コイルは、基板を介してハウジングに取り付けられることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のレンズ駆動装置では、コイル周辺が比較的厚い部材で囲まれている。このため、コイルを配置するスペースが小さくなる。一般的には、このような部材は樹脂で作製される。一方、コイル周辺の部材の厚さを薄くすると、強度が確保できない。
【0006】
本開示は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、コイル周辺の強度を向上させながら、厚さをより薄くすることが可能な光学ユニット及びスマートフォンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の例示的な光学ユニットは、可動体と、固定体とを有する。前記可動体は、光学素子と1つ以上の磁石とを有する。前記固定体は、前記可動体の周囲に位置し、前記可動体を揺動可能に支持する。前記固定体は、コイルと、収容部とを有する。前記コイルは、前記磁石にそれぞれ隣接する。前記収容部は、前記磁石と前記コイルとが重なる方向からみて前記コイルの外側に配置される。前記収容部には、前記コイルがそれぞれ収容される。前記収容部は、少なくとも1つの第1金属部材と、少なくとも1つの第2金属部材とを有する。前記第1金属部材は、前記磁石と前記コイルとが重なる方向に対して直交する2つの方向のうち、光学素子の光軸方向に対して略平行な第1方向の一方側に配置され、前記第1方向に対して直交する第2方向に延びる。前記第2金属部材は、前記第1方向に延び、前記第1金属部材に連結する。
【0008】
本開示の例示的なスマートフォンは、上記に記載の光学ユニットを有する。
【発明の効果】
【0009】
例示的な本発明によれば、コイル周辺の強度を向上させながら、厚さをより薄くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本実施形態の光学ユニットを備えたスマートフォンの模式的な斜視図である。
【
図2】
図2は、本実施形態の光学ユニットの模式的な斜視図である。
【
図3】
図3は、本実施形態の光学ユニットの模式的な分解斜視図である。
【
図4】
図4は、
図3に示す光学ユニットから樹脂部材を除去した状態を示すである。
【
図5】
図5は、樹脂部材を除去した状態における収容部を示す拡大図である。
【
図6】
図6は、
図3に示す光学ユニットの収容部の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。本明細書では、理解の容易のため、互いに直交する第1方向Z、第2方向X及び第3方向Yを適宜記載している。また、第1方向Zの一方側を第1方向一方側Z1と記載し、第1方向Zの他方側を第1方向他方側Z2と記載する。また、第2方向Xの一方側を第2方向一方側X1と記載し、第2方向Xの他方側を第2方向他方側X2と記載する。また、第3方向Yの一方側を第3方向一方側Y1と記載し、第3方向Yの他方側を第3方向他方側Y2と記載する。ただし、あくまで説明の便宜のために方向を定義したに過ぎず、特に水平方向、鉛直方向を定義する必要がある場合を除き、本開示の例示的な光学ユニット及びスマートフォンの使用時の向きを限定しない。また、本明細書において「直交する方向」とは、略直交する方向も含む。
【0012】
まず、
図1を参照して、本実施形態の光学ユニット100を備えたスマートフォン200を説明する。
図1は、本実施形態の光学ユニット100を備えたスマートフォン200の模式的な斜視図である。
【0013】
図1に示すように、スマートフォン200は、本実施形態の光学ユニット100を備える。光学ユニット100は、一例としてスマートフォン200に搭載される。スマートフォン200では、光学ユニット100を介して外部から光Lが入射し、光学ユニット100に入射した光に基づいて被写体像が撮像される。光学ユニット100は、スマートフォン200が振れた際の撮影画像の振れの補正に用いられる。なお、光学ユニット100は、撮像素子を備えてもよく、光学ユニット100は、撮像素子に光を伝達する光学部材を備えてもよい。
【0014】
光学ユニット100は、小型に作製されることが好ましい。これにより、スマートフォン200自体の小型化できるか、又は、スマートフォン200を大型化することなくスマートフォン200内に別部品を搭載できる。
【0015】
なお、光学ユニット100の用途は、スマートフォン200に限定されず、カメラ及びビデオなど、特に限定なく様々な装置に使用できる。光学ユニット100は、例えば、カメラ付き携帯電話機、ドライブレコーダー等の撮影機器、あるいは、ヘルメット、自転車、ラジコンヘリコプター等の移動体に搭載されるアクションカメラ及びウエアラブルカメラに搭載されてもよい。
【0016】
次に、
図1~
図4を参照して、本実施形態の光学ユニット100を説明する。
図2は、本実施形態の光学ユニット100の模式的な斜視図である。
図3は、本実施形態の光学ユニット100の模式的な分解斜視図である。
図4は、
図3に示す光学ユニット100から樹脂部材を除去した状態を示す図である。
【0017】
図2に示すように、光学ユニット100は、可動体110と、固定体120と、回路基板180とを備える。可動体110は、光学素子110pと、磁石140A、140B、140C、140Dとを有する。光学素子110pは、少なくとも撮像素子を有する。なお、本明細書において、磁石140A~磁石140Dを総称して、磁石140と記載することがある。
【0018】
光学素子110pは、光軸Paを有する。光軸Paは、光学素子110pの第1方向一方側Z1の面の中心から第1方向Zに延びる。光学素子110pには、光軸Paに沿った光が入射する。光学素子110pの第1方向一方側Z1の表面に、光学素子110pの光入射面が配置される。光軸Paは、光入射面に対して法線方向に延びる。光軸Paは、光軸方向Dpに延びる。光軸方向Dpは、光学素子110pの光入射面の法線に平行である。光軸方向Dpは、第1方向Zに平行である。
【0019】
光軸方向Dpに対して直交する方向は、光軸Paと交差し、光軸Paに対して垂直な方向である。本明細書において、光軸Paに対して直交する方向を「径方向」と記載することがある。径方向外側は、径方向のうち光軸Paから離れる方向を示す。
図2において、Rは、径方向の一例を示す。また、光軸Paを中心として回転する方向を「周方向」と記載することがある。
図2において、Sは、周方向を示す。
【0020】
[可動体110]
図3に示すように、可動体110は、薄型の略直方体形状である。可動体110は、第1方向Zを中心とした軸対称構造である。可動体110の第2方向Xに沿った長さは、可動体110の第3方向Yに沿った長さと略等しい。また、可動体110の第1方向Zに沿った長さは、可動体110の第2方向X又は第3方向Yに沿った長さよりも小さい。
【0021】
可動体110は、光学素子110pと、ホルダ118とを有する。光学素子110pは、ホルダ118に収容される。ホルダ118は、光学素子110pを保持する。
【0022】
光学素子110pは、一部に突起部分を有する略直方体形状である。ホルダ118は、光学素子110pを収容する。ホルダ118は、一方側の面の一部が開口された略中空の直方体形状である。
【0023】
ホルダ118は、底部118eと、側部118a、118b、118c、118dとを有する。底部118eと、側部118a、118b、118c、118dとは、例えば、樹脂製である。側部118a、118b、118c、118dは、それぞれ、底部118eの四方の外縁から第1方向一方側Z1に突出する。側部118aは、底部118eの第3方向一方側Y1に位置する。側部118bは、底部118eの第2方向他方側X2に位置する。側部118cは、底部118eの第3方向他方側Y2側に位置する。側部118dは、底部118eの第2方向一方側X1に位置する。底部118eは、固定体120と面する。側部118a、118b、118c、118dには、それぞれ、少なくとも一部に鉄部材が配置してもよい。鉄部材は、ヨークとして機能し、磁石140A~磁石140Dの磁力を強める。
【0024】
側部118aの第3方向一方側Y1の面には、磁石140Aが配置される。側部118bの第2方向他方側X2の面には、磁石140Bが配置される。側部118cの第3方向他方側Y2の面には、磁石140Cが配置される。側部118dの第2方向一方側X1の面には、磁石140Dが配置される。
【0025】
光学素子110pの底面の少なくとも一部は、ホルダ118の底部118eの少なくとも一部と接触する。このため、光学素子110pは、ホルダ118の底部118eによって支持される。ホルダ118は、第1方向Zを中心とした軸対称構造を有する。
【0026】
光学素子110pは、撮像素子を内蔵する。光学素子110pとホルダ118との間には、複数の配線を有する図示しない回路基板の一部が配置される。光学素子110p内の撮像素子は、回路基板と電気的に接続する。回路基板は、ホルダ118の底部118eの上面に対向する。回路基板は、互いに絶縁された複数の配線を有する。複数の配線のうちの一部の配線は、撮像素子において生成された信号を伝送する。また、複数の配線のうちの別の一部の配線は、撮像素子を駆動する信号を伝送する。回路基板より、光学素子110pにおいて取得された撮像信号を外部端子に出力できる。
【0027】
[固定体120]
可動体110は、固定体120に収容される。なお、可動体110が固定体120に収容される場合、可動体110の全体が、固定体120の内部に位置しなくてもよく、可動体110の一部が固定体120から露出又は突出してもよい。
【0028】
可動体110を固定体120に挿入して可動体110を固定体120に装着すると、光学素子110pの光軸Paは第1方向Zに対して平行になる。この状態から、可動体110が固定体120に対して移動すると、光学素子110pの光軸Paが揺動するため、光軸Paは第1方向Zに対して平行な状態ではなくなる。
【0029】
以下では、固定体120に対して可動体110が移動しておらず、光軸Paが第1方向Zに対して平行な状態が保持されることを前提に説明する。すなわち、光軸Paを基準として、可動体110、固定体120等の形状、位置関係、動作等を説明する記載においては、光軸Paの傾きに関して特に記載がない限り、光軸Paが第1方向Zに平行な状態であることを前提とする。
【0030】
固定体120は、可動体110の周囲に位置する。固定体120は、可動体110を揺動可能に支持する。固定体120は、コイル141A、141B、141Cと、収容部150A、150B、150Cと、樹脂部材160とを有する。可動体110が固定体120に収容された状態において、コイル141Aは、磁石140Aに隣接する。コイル141Bは、磁石140Bに隣接する。コイル141Cは、磁石140Cに隣接する。具体的には、コイル141Aは、磁石140Aより第3方向一方側Y1に位置する。コイル141Bは、磁石140Bより第2方向他方側X2に位置する。コイル141Cは、磁石140Cより第3方向他方側Y2に位置する。
【0031】
収容部150Aは、コイル141Aを収容する。具体的には、収容部150Aは、コイル141Aと磁石140Aとが重なる第3方向Yからみて、コイル141Aの外側に配置される。収容部150Bは、コイル141Bを収容する。具体的には、収容部150Bは、コイル141Bと磁石140Bとが重なる第2方向Xからみて、コイル141Bの外側に配置される。収容部150Cは、コイル141Cを収容する。具体的には、収容部150Cは、コイル141Cと磁石140Cとが重なる第3方向Yからみて、コイル141Cの外側に配置される。
【0032】
樹脂部材160は、例えば、収容部150A~150Cの少なくとも一部を覆う。
図3に示す樹脂部材160は、
図4に示す固定体120に樹脂素材をインサートモールドすることで形成される。
【0033】
回路基板180は、固定体120の外側面に装着される。回路基板180は、例えば、フレキシブル回路基板(Flexible Printed Circuit:FPC)を含む。典型的には、回路基板180は、可動体110を揺動するための信号を伝送する。具体的には、コイル141A~141Cは、回路基板180に電気的に接続される。回路基板180は、コイル141A~141Cに電流を流す。
【0034】
次に
図4及び
図5を参照して、樹脂部材160を除去した状態における固定体120について説明する。
図5は、樹脂部材160を除去した状態における収容部150を示す拡大図である。
図5は、理解を容易にするため、可動体110の構成の一部及び固定体120の構成の一部のみを図示している。具体的には、
図5は、磁石140A、140B、140Cと、コイル141A、141B、141Cと、収容部150A、150B、150Cと、側部118a、118b、118cとを示す。
【0035】
図4及び
図5に示すように、光学ユニット100は、揺動機構170Aを有する。揺動機構170Aは、第1揺動機構の一例である。揺動機構170Aは、磁石140Aと、コイル141Aとを有する。コイル141Aは、第1コイルの一例である。収容部150Aは、コイル141Aと、第1金属部材151A、153Aと、第2金属部材152A、154AU、154ADとを有する。収容部150Aは、第1収容部の一例である。
【0036】
第1金属部材151Aは、コイル141Aに対して、磁石140Aとコイル141Aとが重なる第3方向Yに対して直交する2つの方向のうち、光軸Paが延びる方向に対して略平行な第1方向Zの第1方向一方側Z1に配置される。第1金属部材151Aは、第1方向Zに対して直交する第2方向Xに延びる。第1金属部材153Aは、コイル141Aに対して、第1方向Zの第1方向他方側Z2に配置される。第1金属部材153Aは、第2方向Xに延びる。
【0037】
第2金属部材152Aは、第1方向Zに延びる。第2金属部材152Aは、コイル141Aの第2方向一方側X1に配置される。第2金属部材152Aは、少なくとも第1金属部材151Aに連結する。
図5に示す例では、第2金属部材152Aは、第1金属部材151A及び第1金属部材153Aに連結する。具体的には、第1金属部材151Aの第2方向一方側X1の端部と、第2金属部材152Aの第1方向一方側Z1の端部とが連結される。第1金属部材153Aの第2方向一方側X1の端部と、第2金属部材152Aの第1方向他方側Z2の端部とが連結される。
【0038】
第2金属部材154AUは、第1金属部材151Aの第2方向他方側X2の端部から第1方向他方側Z2向かって延びる。第2金属部材154ADは、第1金属部材153Aの第2方向他方側X2の端部から第1方向一方側Z1に向かって延びる。
【0039】
例えば、第1金属部材151A、153A及び第2金属部材152A、154AU、154ADは、非磁性体であることが好ましい。第1金属部材151A、153A及び第2金属部材152A、154AU、154ADは、一例として、非磁性ステンレスである。
【0040】
以上のように、コイル141の周囲に少なくとも第1金属部材151と第2金属部材152とを配置する。この場合、固定体の全体が樹脂で作製される場合に比べて、コイル141の周囲を含む固定体の強度を向上させながら、光学ユニット100の第1方向Zに沿った厚さをより薄くできる。
【0041】
揺動機構170Aは、固定体120に対して揺動軸P1の周りに可動体110を揺動させる。揺動軸P1は、光学素子110pの底面の中心を通り、第2方向Xに延びる。揺動軸P1は、第1揺動軸の一例である。揺動軸P1は、可動体110のヨーイング方向の回転軸である。
【0042】
揺動機構170Aにおいて、磁石140Aは、径方向外側を向く面の磁極が、第2方向Xに沿って延びる着磁分極線を境にして異なるように着磁されている。磁石140Aの第1方向Zに沿った一方側の端部は一方の極性を有し、他方側の端部は他方の極性を有する。
【0043】
コイル141Aに流れる電流の向き及び大きさを制御すると、コイル141Aから発生する磁場の向き及び大きさが変更できる。したがって、コイル141Aから発生する磁場と磁石140Aとの相互作用により、揺動機構170Aは、可動体110を揺動軸P1の周りに揺動する。
【0044】
また、光学ユニット100は、揺動機構170Bを有する。揺動機構170Bは、第2揺動機構の一例である。揺動機構170Bは、磁石140Bと、コイル141Bとを有する。コイル141Bは、第2コイルの一例である。収容部150Bは、コイル141Bと、第1金属部材151B、153Bと、第2金属部材152B、154B、155BU、155BD、156BU、156BDとを有する。収容部150Bは、第2収容部の一例である。
【0045】
第1金属部材151Bは、コイル141Bに対して、第1方向Zの第1方向一方側Z1に配置される。第1金属部材151Bは、第1方向Zに対して直交する第3方向Yに延びる。第1金属部材153Bは、コイル141Bに対して、第1方向Zの第1方向他方側Z2に配置される。第1金属部材153Bは、第3方向Yに延びる。
【0046】
第2金属部材152Bは、第1方向Zに延びる。第2金属部材152Bは、コイル141Bの第3方向一方側Y1に配置される。第2金属部材152Bは、少なくとも第1金属部材151Bに連結する。
図5に示す例では、第2金属部材152Bは、第1金属部材151B及び第1金属部材153Bに連結する。具体的には、第2金属部材152Bの第1方向一方側Z1の端部は、第1金属部材151Bに連結される。第2金属部材152Bの第1方向他方側Z2の端部は、第1金属部材153Bに連結される。
【0047】
第2金属部材154Bは、第1方向Zに延びる。第2金属部材154Bは、コイル141Bの第3方向他方側Y2に配置される。第2金属部材154Bは、少なくとも第1金属部材151Bに連結する。
図5に示す例では、第2金属部材154Bは、第1金属部材151B及び第1金属部材153Bに連結する。具体的には、第2金属部材154Bの第1方向一方側Z1の端部は、第1金属部材151Bに連結される。第2金属部材154Bの第1方向他方側Z2の端部は、第1金属部材153Bに連結される。
【0048】
第2金属部材155BUは、第1金属部材151Bの第3方向一方側Y1の端部から第1方向他方側Z2向かって延びる。第2金属部材155BDは、第1金属部材153Aの第3方向一方側Y1の端部から第1方向一方側Z1に向かって延びる。第2金属部材156BUは、第1金属部材151Bの第3方向他方側Y2の端部から第1方向他方側Z2に向かって延びる。第2金属部材156BDは、第1金属部材153Aの第3方向他方側Y2の端部から第1方向一方側Z1に向かって延びる。
【0049】
揺動機構170Bは、固定体120に対して揺動軸P2の周りに可動体110を揺動させる。揺動軸P2は、光学素子110pの底面の中心を通り、第3方向Yに延びる。揺動軸P2は、第2揺動軸の一例である。揺動軸P2は、可動体110のピッチング方向の回転軸である。つまり、揺動軸P1及び揺動軸P2は、互いに直交する。
【0050】
揺動機構170Bにおいて、磁石140Bは、径方向外側を向く面の磁極が、第3方向Yに沿って延びる着磁分極線を境にして異なるように着磁されている。磁石140Bの第1方向Zに沿った一方側の端部は一方の極性を有し、他方側の端部は他方の極性を有する。
【0051】
コイル141Bに流れる電流の向き及び大きさを制御すると、コイル141Bから発生する磁場の向き及び大きさが変更できる。したがって、コイル141Bから発生する磁場と磁石140Bとの相互作用により、揺動機構170Bは、可動体110を揺動軸P2の周りに揺動する。
【0052】
以上のように、収容部150Aは、コイル141Aを収容する。また、収容部150Bは、コイル141Bを収容する。したがって、可動体110をヨーイング方向に揺動させるためのコイル141Aと、可動体110をピッチング方向に揺動させるためのコイル141Bとに対して、それぞれ、少なくとも第1金属部材151と第2金属部材152とが配置される。つまり、固定体120において、第1金属部材151及び第2金属部材152が必要な箇所にのみ配置される。よって、光学ユニット100の第1方向Zに沿った厚さをより薄くできる。
【0053】
光学ユニット100の第1方向Zに沿った厚さをより薄くするためには、第2金属部材152Aの第1方向Zに沿った長さ及び第2金属部材152Bの第1方向Zに沿った長さは、可能な限り短いことが望ましい。その結果、第2金属部材152Aの第1方向Zに沿った長さは、第2金属部材152Bの第1方向Zに沿った長さと同じである。したがって、収容部150A及び収容部150Bの第1方向Zに沿った長さが揃えられる。よって、光学ユニット100の第1方向Zに沿った厚さをより薄くできる。
【0054】
また、光学ユニット100は、揺動機構170Cを有する。揺動機構170Cは、第3揺動機構の一例である。揺動機構170Cは、磁石140Cと、コイル141Cとを有する。コイル141Cは、第3コイルの一例である。収容部150Cは、コイル141Cと、第1金属部材151C、153Cと、第2金属部材152C、154CU、154CDとを有する。収容部150Cは、第3収容部の一例である。
【0055】
第1金属部材151Cは、コイル141Cに対して、第1方向Zの第1方向一方側Z1に配置される。第1金属部材151Cは、第1方向Zに対して直交する第2方向Xに延びる。第1金属部材153Cは、コイル141Cに対して、第1方向Zの第1方向他方側Z2に配置される。第1金属部材153Cは、第2方向Xに延びる。
【0056】
第2金属部材152Cは、第1方向Zに延びる。第2金属部材152Cは、コイル141Cの第2方向一方側X1に配置される。第2金属部材152Cは、少なくとも第1金属部材151Cに連結する。
図5に示す例では、第2金属部材152Cは、第1金属部材151C及び第1金属部材153Cに連結する。具体的には、第1金属部材151Cの第2方向一方側X1の端部と、第2金属部材152Cの第1方向一方側Z1の端部とが連結される。第1金属部材153Cの第2方向一方側X1の端部と、第2金属部材152Aの第1方向他方側Z2の端部とが連結される。
【0057】
第2金属部材154CUは、第1金属部材151Cの第2方向他方側X2の端部から第1方向他方側Z2に向かって延びる。第2金属部材154CDは、第1金属部材153Cの第2方向他方側X2の端部から第1方向一方側Z1に向かって延びる。
【0058】
揺動機構170Cは、固定体120に対して揺動軸P3の周りに可動体110を揺動させる。揺動軸P3は、光学素子110pの底面の中心を通り、第1方向Zに対して平行に延びる。揺動軸P3は、第3揺動軸の一例である。揺動軸P3は、可動体110のローリング方向の回転軸である。
【0059】
揺動機構170Cにおいて、磁石140Cは、径方向外側を向く面の磁極が、第1方向Zに沿って延びる着磁分極線を境にして異なるように着磁されている。磁石140Cの第2方向Xに沿った一方側の端部は一方の極性を有し、他方側の端部は他方の極性を有する。
【0060】
コイル141Cに流れる電流の向き及び大きさを制御すると、コイル141Cから発生する磁場の向き及び大きさが変更できる。したがって、コイル141Cから発生する磁場と磁石140Cとの相互作用により、揺動機構170Cは、可動体110を揺動軸P3の周りに揺動する。
【0061】
上述のように、光学ユニット100に配置されたすべてのコイルに対して第1金属部材及び第2金属部材を配置することで、光学ユニット100の第1方向Zに沿った厚さをより薄くできる。
【0062】
収容部150Cにおいても、光学ユニット100の第1方向Zに沿った厚さをより薄くするためには、第2金属部材152Aの第1方向Zに沿った長さ、第2金属部材152Bの第1方向Zに沿った長さ及び第2金属部材152Cの第1方向Zに沿った長さは、可能な限り短いことが望ましい。その結果、第2金属部材152Cの第1方向Zに沿った長さは、第2金属部材152Aの第1方向Zに沿った長さ、及び第2金属部材152Bの第1方向Zに沿った長さと同じである。したがって、収容部150A、収容部150B及び収容部150Cの第1方向Zに沿った長さが揃えられる。よって光学ユニット100の第1方向Zに沿った厚さをより薄くできる。
【0063】
例えば、光学素子110pを備える光学機器では、撮影時に光学機器が傾くと、光学素子110pが傾いて、撮影画像が乱れる。光学ユニット100は、撮影画像の乱れを回避するために、ジャイロスコープ等の検出手段によって検出された加速度、角速度及び振れ量等に基づいて、光学素子110pの傾きを補正する。具体的には、光学ユニット100にピッチング方向、ヨーイング方向及びローリング方向の少なくとも1つの方向の振れが発生すると、図示しない磁気センサー(ホール素子)によって振れを検出する。そして、磁気センサー(ホール素子)の検出結果に基づいて揺動機構170A~170Cの少なくともいずれか1つを駆動して可動体110を揺動させる。詳細には、振れ検出センサ(ジャイロスコープ)などを用いて、光学ユニット100の振れを検出し、振れの検出結果に基づいて揺動機構170A~170Cの少なくともいずれか1つに電流を供給して振れを補正する。
【0064】
次に、
図5を参照して、第2金属部材154AU、154AD、155BU、155BD、156BU、156BD、154CU、154CDに配置された孔Hについて説明する。
【0065】
第2金属部材154AU、154AD、155BU、155BD、156BU、156BD、154CU、154CDは、孔Hを有する。第2金属部材154AU、154AD、154CU、154CDにおける孔Hは、それぞれ、第2金属部材154AU、154AD、154CU、154CDを第3方向Yに貫通する。第2金属部材155BU、155BD、156BU、156BDにおける孔Hは、それぞれ、第2金属部材155BU、155BD、156BU、156BDを第2方向Xに貫通する。樹脂部材160のインサートモールドの際に、孔Hに樹脂部材160が流入して、樹脂部材160が孔Hに位置する。したがって、孔Hの貫通方向以外の方向へ樹脂部材160が移動しにくくなる。
【0066】
また、樹脂部材160のインサートモールドの際に、樹脂部材160が第2金属部材154AU、154AD、155BU、155BD、156BU、156BD、154CU、154CDを挟んだ両側で固まると、孔Hの貫通方向へも樹脂部材160が移動しにくくなる。その結果、樹脂部材160が収容部150A、150B、150Cから外れにくくなる。
【0067】
なお、孔Hは、第2金属部材152A、152B、154B、152Cに配置されてもよい。また、孔Hは、第1金属部材151A、153A、151B、153B、151C、153Cに配置されてもよい。孔Hが第1金属部材151A、153A、151B、153B、151C、153Cに配置されると、樹脂部材160が第3方向Yに沿って移動しにくくなる。
【0068】
次に、
図4を参照して、固定体120についてより詳細に説明する。固定体120は、基部121と、平板部123とを有する。基部121の周囲には、収容部150A、150B、150Cが配置される。本実施形態において、第1金属部材153A、153B、153Cは、基部121の一部である。また、基部121は、基部121を第1方向Zに貫通する貫通孔122を有する。貫通孔122は、光学素子110pと対向する領域に位置する。例えば、可動体110が揺動していない状態で、磁石140A、140B、140Cと貫通孔122は、光軸方向Dpからみて重なる。したがって、磁石140A、140B、140Cの可動範囲と重なる位置に貫通孔122があり、磁石140A、140B、140Cの可動範囲を広げることができる。
【0069】
平板部123は、第1方向に直交する方向に延びる。
図4に示す例では、平板部123は、収容部150A及び収容部150Cの第2方向一方側X1の端部から第2方向一方側X1に向かって延びる。平板部123は、例えば、各第1金属部材及び各第2金属部材と同じ材質であり、非磁性を有する金属製である。放熱性の高い金属製の平板部123を固定体120に配置することで、固定体120の放熱性能をより向上させることができる。
【0070】
次に、
図3及び
図6を参照して、樹脂部材160について説明する。
図6は、
図3に示す光学ユニット100の収容部150Aの拡大図である。
【0071】
樹脂部材160は、第1金属部材151A、153Aの一部を覆う。また、樹脂部材160は、
図6には図示しない第2金属部材152A、154AU、154ADの全部を覆う。具体的には、樹脂部材160は、第1金属部材151Aの両端部及び第1金属部材153Aの両端部を覆う。一方、第1金属部材151Aにおけるコイル141Aと対向する領域、及び第1金属部材153Aにおけるコイル141Aと対向する領域は、樹脂部材160に覆われない。したがって、第1金属部材151Aにおけるコイル141Aと対向する領域、及び第1金属部材153Aにおけるコイル141Aと対向する領域を樹脂部材160が覆った場合と比べて、第1金属部材151Aと第1金属部材153Aとの間の距離を大きく確保できる。よって、可動体110の揺動角度をより大きくできる。つまり、光学ユニット100の補正角度をより大きくできる。なお、樹脂部材160は、第2金属部材152A、154AU、154ADの一部を覆っていてもよい。
【0072】
本実施形態において、固定体120は、充填剤190を更に備える。充填剤190は、コイル141Aと収容部150Aとの間に充填される。具体的には、充填剤190は、コイル141Aと、第1金属部材151A、第1金属部材153A、樹脂部材160との間に充填される。充填剤190は、絶縁材料であることが好ましい。充填剤190が絶縁材料であることによって、コイル141Aに影響を与えることを抑制することができる。詳細には、コイル141Aと、第1金属部材151A、第1金属部材153Aとの間に絶縁材料の充填剤190が充填されることで、コイル141Aと、第1金属部材151A、第1金属部材153Aとが導通することを抑制できる。
【0073】
充填剤190は、例えば、シリコーン樹脂である、充填剤190は、熱伝導率が高いことが好ましい。充填剤190がコイル141Aと第1金属部材151A、153Aとの間に充填されることによって、コイル141Aで発生した熱を、充填剤190を介して第1金属部材151A、153Aから放熱することができる。なお、充填剤190は、コイル141Aと収容部150Aとの間に限らず、コイル141Bと収容部150Bとの間及びコイル141Cと収容部150Cとの間に充填されてもよい。
【0074】
本実施形態において、回路基板180は、第2金属部材152A、154AU、154ADを覆う樹脂部材160に固定される。樹脂部材160は、第2金属部材152A、154AU、154ADに比べて形状自由度が高く、小型複雑構造に適している。したがって、より高精度に回路基板180の取付位置を決めることが出来る。よって、樹脂部材160に覆われていない第1金属部材151Aにおけるコイル141Aと対向する領域、及び第1金属部材153Aにおけるコイル141Aと対向する領域と、コイル141Aとの絶縁が安定する。
【0075】
次に、
図4及び
図7を参照して、固定体120の成形について説明する。
図7は、固定体120の他の形態を示す図である。
【0076】
固定体120は、
図4に示す第1形態と、
図7に示す平板状の第2形態とを有する。例えば、固定体120において、基部121と収容部150A、150B、150Cとが単一部品で構成される。具体的には、第2形態の固定体120は、第1金属部材151A~151C、153A~153C、第2金属部材152A~152C、154AU、154AD、154B、155BU、155BD、156BU、156BD、154CU、154CD、及び平板部123が1つに連結された一枚板として形成される。例えば、一枚の金属板をプレス機によってプレスすることにより、第2形態の固定体120は形成される。
【0077】
第2形態の固定体120において、所定の位置が所定の角度で折り曲げられることで、第1形態の固定体120が形成される。固定体120を曲げ加工形成が可能な単一部材による構成とすることで、固定体120の生産性を向上させるとともに、部品点数を削減することができ、固定体120の製造原価を低減できる。
【0078】
第2形態の固定体120から第1形態の固定体120が形成されると、第2金属部材152Aの一方の端部124Aは、基部121に固着され、第2金属部材152Cの一方の端部124Cは、基部121に固着される。その結果、第2金属部材152Cは、基部121の一部である第1金属部材151Cと連結する。具体的には、端部124Aは、第1形態において、第2形態における接触部125Aに位置する。端部124Cは、第1形態において、第2形態における接触部125Cに位置する。端部124A及び端部124Cは、それぞれ、例えばかしめ又は溶接により接触部125A及び接触部125Cに固着される。なお、端部124A及び端部124Cと、接触部125A及び接触部125Cとの固着方法は、かしめ又は溶接に限らない。
【0079】
以上のように、光学ユニット100を薄型化することで、光学ユニット100を備えるスマートフォン200を薄型化することができる。
【0080】
本実施形態において、基部121と収容部150A、150B、150Cとは、単一部品で構成されず、それぞれが別部品であってもよい。この場合、例えば、各部品は、溶接等によって連結される。
【0081】
以上、図面(
図1~
図7)を参照して本開示の実施形態について説明した。ただし、本開示は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施できる。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素は適宜改変可能である。例えば、ある実施形態に示される全構成要素のうちのある構成要素を別の実施形態の構成要素に追加してもよく、又は、ある実施形態に示される全構成要素のうちのいくつかの構成要素を実施形態から削除してもよい。
【0082】
また、図面は、発明の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本開示の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本開示は、光学ユニットの分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0084】
100 :光学ユニット
110 :可動体
110p :光学素子
118 :ホルダ
118a~118d :側部
118e :底部
120 :固定体
121 :基部
122 :貫通孔
123 :平板部
124A、124C :端部
125A、125C :接触部
140、140A~140D :磁石
141、141A~141C :コイル
150、150A~150C :収容部
151、151A~151C、153、153A~153C :第1金属部材
152、152A~152C、154B :第2金属部材
154AD、154AU、154CD、154CU、155BD、155BU、156BD、156BU :第2金属部材
160 :樹脂部材
170A~170C :揺動機構
180 :回路基板
190 :充填剤
200 :スマートフォン
Dp :光軸方向
H :孔
P1~P3 :揺動軸
Pa :光軸
X :第2方向
X1 :第2方向一方側
X2 :第2方向他方側
Y :第3方向
Y1 :第3方向一方側
Y2 :第3方向他方側
Y3 :第3方向他方側
Z :第1方向
Z1 :第1方向一方側
Z2 :第1方向他方側