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特開2023-84948光学部品保持用曲げ構造および光ピックアップ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023084948
(43)【公開日】2023-06-20
(54)【発明の名称】光学部品保持用曲げ構造および光ピックアップ
(51)【国際特許分類】
   G11B 7/22 20060101AFI20230613BHJP
   G11B 7/12 20120101ALI20230613BHJP
【FI】
G11B7/22
G11B7/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021199360
(22)【出願日】2021-12-08
(71)【出願人】
【識別番号】000201113
【氏名又は名称】船井電機・ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(74)【代理人】
【識別番号】100155608
【弁理士】
【氏名又は名称】大日方 崇
(72)【発明者】
【氏名】末次 正明
【テーマコード(参考)】
5D789
【Fターム(参考)】
5D789AA36
5D789AA38
5D789FA05
5D789JA22
5D789JA23
5D789JA42
5D789JC01
5D789JC04
5D789JC07
5D789MA04
5D789NA01
(57)【要約】
【課題】プレス油および洗浄液などの液体が、第1板状部と第2板状部との間から染み出て光学部品に付着しないようにすることが可能な光学部品保持用曲げ構造および光ピックアップを提供する。
【解決手段】この光学部品保持用曲げ構造4aは、第1板状部41と、位置決め部42cの回りの他の部分よりも位置決め部42cから離れた位置まで延びた延長部42とを含む第2板状部とを備える。第1板状部41の延長部42eと対向する部分41dには、第1板状部41の厚み方向に第1板状部41を貫通した液体逃がし用の第1開口部141が形成されている。第2板状部42の延長部42eには、第2板状部42の厚み方向に第2板状部42を貫通した液体逃がし用の第2開口部142が形成されている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
板金を折り曲げることにより形成される光学部品保持用曲げ構造であって、
光学部品が取り付けられる取付面を有する第1面を含む第1板状部と、
前記取付面に取り付けられる前記光学部品を位置決めする位置決め部と、前記第1板状部に対して折り返された状態で、前記第1面に面する第2面と、前記位置決め部の回りの他の部分よりも前記位置決め部から離れた位置まで延びた延長部とを含む第2板状部とを備え、
前記第1板状部の前記延長部と対向する部分には、前記第1板状部の厚み方向に前記第1板状部を貫通した液体逃がし用の第1開口部が形成されており、
前記第2板状部の前記延長部には、前記第2板状部の厚み方向に前記第2板状部を貫通した液体逃がし用の第2開口部が形成されている、光学部品保持用曲げ構造。
【請求項2】
液体逃がし用の前記第1開口部と、液体逃がし用の前記第2開口部とは、前記第1板状部および前記第2板状部の重なる方向の一方側から見て、互いにずれた位置に配置されている、請求項1に記載の光学部品保持用曲げ構造。
【請求項3】
前記第1開口部と、前記第2開口部とは、前記第1板状部および前記第2板状部の重なる方向の一方側から見て、重ならないようにずれた位置に配置されている、請求項2に記載の光学部品保持用曲げ構造。
【請求項4】
前記第1開口部と、前記第2開口部とは、前記第1板状部および前記第2板状部の重なる方向の一方側から見て、一部が重なった状態で配置されている、請求項2に記載の光学部品保持用曲げ構造。
【請求項5】
前記延長部の延びる方向において、前記延長部の長さは、前記取付面の長さよりも大きく、
前記延長部は、前記延長部の延びる方向における端部に設けられ、前記第1板状部から前記第2板状部に向かう方向に突出した光学部品回転抑制用の突出部を有する、請求項1~4のいずれか1項に記載の光学部品保持用曲げ構造。
【請求項6】
前記第1開口部は、第1貫通孔を有し、
前記第2開口部は、第2貫通孔を有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の光学部品保持用曲げ構造。
【請求項7】
前記第1開口部および前記第2開口部の各々は、複数ずつ設けられている、請求項1~6のいずれか1項に記載の光学部品保持用曲げ構造。
【請求項8】
前記第1開口部の縁の少なくとも一部に前記第2板状部側とは逆側に曲がった状態で形成される第1曲げ部、および、前記第2開口部の縁の少なくとも一部に前記第1板状部側とは逆側に曲がった状態で形成される第2曲げ部の少なくともいずれかが形成されている、請求項1~7のいずれか1項に記載の光学部品保持用曲げ構造。
【請求項9】
前記第1開口部は、前記延長部の延びる方向において、少なくとも前記第1板状部の前記延長部と対向する部分の中間部よりも前記取付面側に配置されており、
前記第2開口部は、前記延長部の延びる方向において、少なくとも前記延長部の中間部よりも前記位置決め部側に配置されている、請求項1~8のいずれか1項に記載の光学部品保持用曲げ構造。
【請求項10】
光ディスクの情報記録面に当てるレーザ光を出射するレーザと、
前記レーザから出射された前記レーザ光を前記光ディスクの前記情報記録面に向けて集光させる対物レンズと、
前記対物レンズの焦点位置および前記対物レンズにより集光される光スポットの位置を調整するアクチュエータと、
前記アクチュエータが取り付けられるベースと、
前記レーザから出射された前記レーザ光が入射する回折格子を保持し、前記ベースに取り付けられる光学素子ホルダとを備え、
前記光学素子ホルダは、板金を折り曲げることにより形成される光学部品保持用曲げ構造を含み、
前記光学部品保持用曲げ構造は、
前記ホログラムが取り付けられる取付面を有する第1面を含む第1板状部と、
前記取付面に取り付けられる前記ホログラムを位置決めする位置決め部と、前記第1板状部に対して折り返された状態で、前記第1面に面する第2面と、前記位置決め部の回りの他の部分よりも前記位置決め部から離れた位置まで延びた延長部とを有する第2板状部とを有し、
前記第1板状部の前記延長部と対向する部分には、前記第1板状部の厚み方向に前記第1板状部を貫通した液体逃がし用の第1開口部が形成されており、
前記第2板状部の前記延長部には、前記第2板状部の厚み方向に前記第2板状部を貫通した液体逃がし用の第2開口部が形成されている、光ピックアップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、光学部品保持用曲げ構造および光ピックアップに関し、特に、板金を折り曲げることにより形成される光学部品保持用曲げ構造および光ピックアップに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、板金を折り曲げることにより形成される光学部品保持用曲げ構造および光ピックアップが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、板金を折り曲げることにより形成される光学素子ホルダを備える光ピックアップが知られている。光ピックアップは、レーザと、光学素子ホルダとを備えている。レーザは、光ディスクの情報記録面に当てるレーザ光を出射する。光学素子ホルダは、レーザから出射されたレーザ光を分割する回折格子を保持するように構成されている。
【0004】
光学素子ホルダは、第1の部分と、第2の部分とを含んでいる。第1の部分は、回折格子を搭載する搭載面を有している。第2の部分は、折り返されて第1の部分に重ねられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第5370383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1の光学素子ホルダでは、上記特許文献1では明記されていないが、第1の部分と第2の部分との接触面積が比較的大きい場合、第2の部分を折り返す際に使用されるプレス油およびプレス油を洗浄するための洗浄液などの液体が、第1の部分と第2の部分との間に残留することが考えられる。この場合、搭載面に回折格子を搭載した後、残留した液体が染み出て回折格子に付着することが考えられるので、プレス油および洗浄液などの液体が、第1の部分と第2の部分との間から染み出て回折格子やホログラム等を含む光学部品に付着しないようにすることが望まれている。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、プレス油および洗浄液などの液体が、第1板状部と第2板状部との間から染み出て光学部品に付着しないようにすることが可能な光学部品保持用曲げ構造および光ピックアップを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による光学部品保持用曲げ構造は、板金を折り曲げることにより形成される光学部品保持用曲げ構造であって、光学部品が取り付けられる取付面を有する第1面を含む第1板状部と、取付面に取り付けられる光学部品を位置決めする位置決め部と、第1板状部に対して折り返された状態で、第1面に面する第2面と、位置決め部の回りの他の部分よりも位置決め部から離れた位置まで延びた延長部とを含む第2板状部とを備え、第1板状部の延長部と対向する部分には、第1板状部の厚み方向に第1板状部を貫通した液体逃がし用の第1開口部が形成されており、第2板状部の延長部には、第2板状部の厚み方向に第2板状部を貫通した液体逃がし用の第2開口部が形成されている。なお、光学部品は、回折格子およびホログラム等を有する光学素子、発光素子および受光素子を含む広い概念である。
【0009】
この発明の第1の局面による光学部品保持用曲げ構造では、上記のように、第1板状部の延長部と対向する部分には、第1板状部の厚み方向に第1板状部を貫通した液体逃がし用の第1開口部が形成されている。また、第2板状部の延長部には、第2板状部の厚み方向に第2板状部を貫通した液体逃がし用の第2開口部が形成されている。これにより、第2板状部を折り返す際に使用されるプレス油およびプレス油を洗浄するための洗浄液などの液体が、第1板状部および第2板状部の各々の端部だけでなく、第1開口部および第2開口部の各々からも排出されるので、プレス油および洗浄液などの液体を、第1板状部と第2板状部との間から排出しやすくすることができる。その結果、プレス油および洗浄液などの液体が取付面に到達しにくくなるので、プレス油および洗浄液などの液体が、第1板状部と第2板状部との間から染み出て光学部品に付着しないようにすることができる。また、第1開口部および第2開口部を形成した分だけ、第1板状部と第2板状部との接触面積が減少するので、接触面積が減少した分だけ第1板状部と第2板状部とが対向する空間を小さくすることができる。その結果、第1板状部と第2板状部との間にプレス油および洗浄液などの液体が残留しにくくすることができるので、プレス油および洗浄液などの液体が、第1板状部と第2板状部との間から染み出て光学部品に付着しないようにすることができる。
【0010】
上記第1の局面による光学部品保持用曲げ構造において、好ましくは、液体逃がし用の第1開口部と、液体逃がし用の第2開口部とは、第1板状部および第2板状部の重なる方向の一方側から見て、互いにずれた位置に配置されている。このように構成すれば、第1板状部および第2板状部の重なる方向の一方側から見て、第1開口部と、第2開口部とが重なる場合と比較して、第1開口部と第2開口部とが互いにずれた分だけ、第1板状部と第2板状部との接触面積が減少するので、第1板状部と第2板状部とが対向する空間を接触面積が減少した分だけ小さくすることができる。その結果、第1板状部と第2板状部との間にプレス油および洗浄液などの液体が残留しにくくすることができる。
【0011】
この場合、好ましくは、第1開口部と、第2開口部とは、第1板状部および第2板状部の重なる方向の一方側から見て、重ならないようにずれた位置に配置されている。このように構成すれば、第1板状部および第2板状部の重なる方向の一方側から見て、第1開口部と、第2開口部とが重なる場合と異なり、プレス油および洗浄液などの液体を異なる位置から排出することができるので、上記液体を排出しやすくすることができる。
【0012】
上記第1開口部と第2開口部とが互いにずれた位置に配置された光学部品保持用曲げ構造において、好ましくは、第1開口部と、第2開口部とは、第1板状部および第2板状部の重なる方向の一方側から見て、一部が重なった状態で配置されている。このように構成すれば、第1開口部の一部と第2開口部の一部とが重なった部分において第1板状部と第2板状部とが接触しないので、重なった分だけ第1板状部と第2板状部との接触面積を減少させることができる。その結果、第1板状部と第2板状部との間にプレス油および洗浄液などの液体が残留しにくくすることができる。
【0013】
上記第1の局面による光学部品保持用曲げ構造において、好ましくは、延長部の延びる方向において、延長部の長さは、取付面の長さよりも大きく、延長部は、延長部の延びる方向における端部に設けられ、第1板状部から第2板状部に向かう方向に突出した光学部品回転抑制用の突出部を有する。このように構成すれば、突出部により光学部品保持用曲げ構造の第1板状部から第2板状部に向かう方向への回転を抑制することができるので、光学部品保持用曲げ構造の回転に起因する光学部品の他の部材との干渉を抑制することができる。また、延長部を比較的大きく設けた場合でも、第1開口部および第2開口部により第1板状部と第2板状部との間からプレス油および洗浄液などの液体を排出しやすくすることができるので、光学部品の他の部材との干渉を抑制しつつ、第1板状部と第2板状部との間に上記液体を残留しにくくすることができる。
【0014】
上記第1の局面による光学部品保持用曲げ構造において、好ましくは、第1開口部は、第1貫通孔を有し、第2開口部は、第2貫通孔を有する。このように構成すれば、第1開口部および第2開口部を容易に実現することができるので、第1板状部および第2板状部の各々の寸法が比較的小さい場合でも、第1開口部および第2開口部を、それぞれ、第1板状部および第2板状部に形成することができる。
【0015】
上記第1の局面による光学部品保持用曲げ構造において、好ましくは、第1開口部および第2開口部の各々は、複数ずつ設けられている。このように構成すれば、プレス油および洗浄液などの液体が排出される部分を増加させることができるので、上記液体を確実に第1板状部と第2板状部との間から排出することができる。
【0016】
上記第1の局面による光学部品保持用曲げ構造において、好ましくは、第1開口部の縁の少なくとも一部に第2板状部側とは逆側に曲がった状態で形成される第1曲げ部、および、第2開口部の縁の少なくとも一部に第1板状部側とは逆側に曲がった状態で形成される第2曲げ部の少なくともいずれかが形成されている。このように構成すれば、第1曲げ部により第1板状部の剛性の低下を抑制できるとともに、第2曲げ部により第2板状部の剛性の低下を抑制することができるので、第1開口部および第2開口部を形成したことに起因する光学部品保持用曲げ構造の剛性の低下を抑制することができる。
【0017】
上記第1の局面による光学部品保持用曲げ構造において、好ましくは、第1開口部は、延長部の延びる方向において、少なくとも第1板状部の延長部と対向する部分の中間部よりも取付面側に配置されており、第2開口部は、延長部の延びる方向において、少なくとも延長部の中間部よりも位置決め部側に配置されている。このように構成すれば、第1板状部と第2板状部との間に残留したプレス油および洗浄液などの液体が、取付面に到達しにくくすることができるので、取付面に取り付けられる光学部品に液体が付着しにくくすることができる。
【0018】
この発明の第2の局面による光ピックアップは、光ディスクの情報記録面に当てるレーザ光を出射するレーザと、レーザから出射されたレーザ光を光ディスクの情報記録面に向けて集光させる対物レンズと、対物レンズの焦点位置および対物レンズにより集光される光スポットの位置を調整するアクチュエータと、アクチュエータが取り付けられるベースと、レーザから出射されたレーザ光が入射するホログラムを保持し、ベースに取り付けられる光学素子ホルダとを備え、光学素子ホルダは、板金を折り曲げることにより形成される光学部品保持用曲げ構造を含み、光学部品保持用曲げ構造は、ホログラムが取り付けられる取付面を有する第1面を含む第1板状部と、取付面に取り付けられるホログラムを位置決めする位置決め部と、第1板状部に対して折り返された状態で、第1面に面する第2面と、位置決め部の回りの他の部分よりも位置決め部から離れた位置まで延びた延長部とを有する第2板状部とを有し、第1板状部の延長部と対向する部分には、第1板状部の厚み方向に第1板状部を貫通した液体逃がし用の第1開口部が形成されており、第2板状部の延長部には、第2板状部の厚み方向に第2板状部を貫通した液体逃がし用の第2開口部が形成されている。
【0019】
この発明の第2の局面による光ピックアップでは、上記のように、第1板状部の延長部と対向する部分には、第1板状部の厚み方向に第1板状部を貫通した液体逃がし用の第1開口部が形成されており、第2板状部の延長部には、第2板状部の厚み方向に第2板状部を貫通した液体逃がし用の第2開口部が形成されている。これにより、第2板状部を折り返す際に使用されるプレス油およびプレス油を洗浄するための洗浄液などの液体が、第1板状部および第2板状部の各々の端部だけでなく、第1開口部および第2開口部の各々からも排出されるので、プレス油および洗浄液などの液体を、第1板状部と第2板状部42との間から排出しやすくすることができる。その結果、プレス油および洗浄液などの液体が取付面に到達しにくくなるので、プレス油および洗浄液などの液体が、第1板状部と第2板状部との間から染み出てホログラムに付着しないようにすることが可能な光ピックアップを得ることができる。また、第1開口部および第2開口部を形成した分だけ、第1板状部と第2板状部との接触面積が減少するので、接触面積が減少した分だけ第1板状部と第2板状部とが対向する空間を小さくすることができる。その結果、第1板状部と第2板状部との間にプレス油および洗浄液などの液体が残留しにくくすることができるので、プレス油および洗浄液などの液体が、第1板状部と第2板状部との間から染み出てホログラムに付着しないようにすることが可能な光ピックアップを得ることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、プレス油および洗浄液などの液体が、第1板状部と第2板状部との間から染み出て光学部品に付着しないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】第1~第5実施形態の光ピックアップの構造を示した平面図である。
図2】第1~第5実施形態の光ピックアップの構造を示した側面図である。
図3】第1~第5実施形態の光ピックアップの光学系の構造を示した模式図である。
図4】第1実施形態の光学素子ホルダを示した斜視図である。
図5】第1実施形態の光学素子ホルダの光学部品保持用曲げ構造の延長部の周辺を拡大した部分拡大図である。
図6】第2実施形態の光学部品保持用曲げ構造の延長部を示した部分拡大図である。
図7】第3実施形態の光学部品保持用曲げ構造の延長部を示した部分拡大図である。
図8】第4実施形態の光学部品保持用曲げ構造の延長部を示した部分拡大図である。
図9】第4実施形態の光学部品保持用曲げ構造の第2貫通孔のX方向に沿った断面図である。
図10】第5実施形態の光学部品保持用曲げ構造の延長部を示した部分拡大図である。
図11】第5実施形態の光学部品保持用曲げ構造の第2貫通孔のZ方向に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
[第1実施形態]
図1図5を参照して、第1実施形態の光ピックアップ100の構成について説明する。図1および図2に示すように、光ピックアップ100は、光ディスク101の情報記録面101aにレーザ光を照射し、反射されたレーザ光によって光ディスク101の情報記録面101aに記録された情報を読み取る装置である。ここで、光ディスク101は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)およびBD(Blu-ray(登録商標) Disc)などの記録媒体である。
【0024】
図1および図2に示すように、光ピックアップ100は、ベース1と、アクチュエータ2と、光学系3(図3参照)と、光学素子ホルダ4(図3参照)とを備えている。
【0025】
ベース1は、アクチュエータ2などが取り付けられる基台である。ベース1は、軸受け部1aおよび軸受け部1bを含んでいる。軸受け部1aは、光ディスク装置に設けられたガイドシャフト110にスライド移動可能に支持されている。軸受け部1bは、光ディスク装置に設けられガイドシャフト120にスライド移動可能に支持されている。ここで、光ピックアップ100は、ガイドシャフト110およびガイドシャフト120に沿ってスライド移動することにより、回転する光ディスク101の所望のアドレスにアクセスして情報の読み取りや書き込みを行うことが可能に構成されている。
【0026】
アクチュエータ2は、後述する対物レンズ36の焦点位置および対物レンズ36により集光される光スポットを調整するように構成されている。すなわち、アクチュエータ2は、フォーカシング制御およびトラッキング制御を行う際に駆動される。ここで、フォーカシング制御とは、光ピックアップ100において情報の読み取りや書き込みを行う際に、対物レンズ36の焦点位置が光ディスク101の情報記録面101a(図2参照)に合うようにするための制御である。トラッキング制御とは、光ピックアップ100において情報の読み取りや書き込みを行う際に、対物レンズ36によって光ディスク101の情報記録面101aに集光される光スポットの位置が、光ディスク101のトラックに追随するための制御である。
【0027】
図3に示すように、光学系3は、レーザ31と、偏光ビームスプリッタ32と、1/4波長板33と、コリメートレンズ34と、立ち上げミラー35と、対物レンズ36と、ホログラム37と、センサーレンズ38と、光検出器39とを含んでいる。ここで、光学系3のうち対物レンズ36以外の光学素子は、ベース1内の光学素子配置領域1c(図1および図2参照)に配置されている。光学系3のうち対物レンズ36以外の光学素子は、レーザ31と、偏光ビームスプリッタ32と、1/4波長板33と、コリメートレンズ34と、立ち上げミラー35と、ホログラム37と、センサーレンズ38と、光検出器39とである。なお、ホログラム37は、特許請求の範囲の「光学部品」の一例である。
【0028】
レーザ31は、光ディスク101の情報記録面101aに当てるレーザ光を出射するように構成されている。レーザ31から出射したレーザ光は、偏光ビームスプリッタ32に入射する。偏光ビームスプリッタ32は、レーザ31から出射されたS偏光を反射するように構成されている。偏光ビームスプリッタ32で反射されたレーザ光は、1/4波長板33に入射する。1/4波長板33は、レーザ光を円偏光に変換するように構成されている。1/4波長板33から出射したレーザ光は、コリメートレンズ34を透過して立ち上げミラー35で反射される。立ち上げミラー35で反射したレーザ光は、対物レンズ36に入射する。対物レンズ36は、入射したレーザ光を光ディスク101の情報記録面101aに集光するように構成されている。このように、対物レンズ36は、レーザ31から出射されたレーザ光を光ディスク101の情報記録面101a(図2参照)に向けて集光させるように構成されている。
【0029】
情報記録面101aで反射された反射光(戻り光)は、対物レンズ36を通過後、立ち上げミラー35で反射される。戻り光は、コリメートレンズ34を通過し、1/4波長板33でP偏光に変換されて偏光ビームスプリッタ32を透過する。偏光ビームスプリッタ32を通過した戻り光は、ホログラム37に入射する。ホログラム37は、入射した戻り光を多方向に複数分けるように構成されている。ホログラム37から出射した戻り光は、センサーレンズ38を通過して光検出器39へと集光される。光検出器39は、受光した光信号を電気信号に変換する光電変換手段である。
【0030】
(光学素子ホルダ)
図4および図5に示すように、光学素子ホルダ4は、ホログラム37を保持するように構成されている。また、光学素子ホルダ4は、ベース1に取り付けられている。このような光学素子ホルダ4は、板金を折り曲げることにより形成される光学部品保持用曲げ構造4aを含んでいる。光学部品保持用曲げ構造4aは、板金をプレス加工によりヘミング曲げすることによって形成されている。ここで、光学部品保持用曲げ構造4aでは、板金は、一方側表面と、一方側表面に対向する他方側表面とが、面接触するようにヘミング曲げにより折り曲げられている(180度曲げされている)。
【0031】
具体的には、光学部品保持用曲げ構造4aは、第1板状部41と、第2板状部42と、折り返し部43とを含んでいる。ここで、第1板状部41は、1枚の板金をヘミング曲げをすることにより形成された一方側の板状部分である。第2板状部42とは、1枚の板金をヘミング曲げをすることにより形成された他方側の板状部分である。折り返し部43は、第2板状部42を第1板状部41に重ねるために折り返した部分(屈曲部)である。第1板状部41と、第2板状部42と、折り返し部43とは、1枚の板金の一部分である。
【0032】
ここで、第1板状部41と第2板状部42とが重なる方向をY方向とし、Y方向のうちの第2板状部42側をY1方向とし、Y方向のうちの第1板状部41側をY2方向とする。また、折り返し部43から第2板状部42に向かう方向をZ1方向とし、Z1方向の逆方向をZ2方向とし、Z1方向およびZ2方向を合わせた方向をZ方向とする。また、Y方向およびZ方向に直交する方向をX方向とし、X方向のうちの一方をX1方向とし、X方向のうちの他方をX2方向とする。
【0033】
第1板状部41は、第1板状部41と、第2板状部42とが重なる方向に直交する方向(XZ方向)に延びる平板形状を有している。第1板状部41は、第1面41aと、取付面41bと、光通過孔41cとを有している。
【0034】
第1面41aは、第1板状部41の第2板状部42側の面である。第1面41aは、第1板状部41と、第2板状部42とが重なる方向に直交する方向(XZ方向)に延びる平面である。取付面41bは、第1面41aのうちのホログラム37が取り付けられる面である。取付面41bでは、第1板状部41と、第2板状部42とが、当接していない。光通過孔41cは、ホログラム37から出射される光が通過する位置に配置されている。光通過孔41cは、第1板状部41における取付面41bが設けられた部分を、Y方向に貫通させた孔である。
【0035】
第2板状部42は、第2面42aと、切り欠き42bと、位置決め部42cと、逃げ部42dと、延長部42eと、突出部42fとを有している。
【0036】
第2面42aは、第2板状部42の第1板状部41側の面である。第2面42aは、第1板状部41と、第2板状部42とが重なる方向に直交する方向(XZ方向)に延びる平面である。第2面42aは、第1板状部41に対して折り返された状態で、第1面41aに面している。ここで、第2面42aは、第1面41aに当接している。
【0037】
このように、第1面41aと、第2面42aとは、Y方向において対向している。第1面41aおよび第2面42aの両方は、XZ方向に拡がる面であるので、互いに略平行な面である。
【0038】
切り欠き42bは、折り返し部43のZ2方向側の端部からZ1方向側に向かって第2板状部42を切り欠いて形成されている。位置決め部42cは、取付面41bに取り付けられるホログラム37を位置決めするように構成されている。位置決め部42cは、端面F1と、端面F2とを有している。端面F1および端面F2の各々は、ホログラム37に当接する。端面F1および端面F2の各々は、切り欠き42bの周囲の面である。端面F1は、突出部42f側とは逆側の面である。端面F2は、折り返し部43側とは逆側の面である。逃げ部42dは、取付面41bに取り付けられたホログラム37の角を保護するための空間である。逃げ部42dは、切り欠き42bの折り返し部43側とは逆側の角部に形成されている。
【0039】
延長部42eは、第1板状部41と第2板状部42とが重なる方向に直交する方向(XZ方向)において、位置決め部42cの回りの他の部分よりも位置決め部42cから離れた位置まで延びている。すなわち、延長部42eは、X1方向に延びている。X1方向(延長部42eの延びる方向)において、延長部42eの長さL1は、取付面41bの長さL2よりも大きい。Z方向において、延長部42eの長さL3は、取付面41bの長さL4よりも大きい。このように、XZ方向において、延長部42eは、取付面41bよりも大きい。ここで、他の部分とは、位置決め部42cの回りのうちの突出部42f側とは逆側の縁部E1と、位置決め部42cの回りのうちの折り返し部43側とは逆側の縁部E2とを示している。
【0040】
突出部42fは、ベース1の内面(図示せず)に当接することにより、光学素子ホルダ4のZ方向に平行な方向に延びる回転軸線回りの回転を止めるように構成されている。突出部42fは、X1方向における延長部42eの端部に設けられている。突出部42fは、Y1方向に突出している。Y1方向において、突出部42fのY1方向の長さL5は、取付面41bに取り付けられた状態のホログラム37のY1方の長さL6よりも大きい。
【0041】
〈第1開口部および第2開口部〉
第1実施形態の光学部品保持用曲げ構造4aは、ヘミング曲げをすることにより重なり合った部分から、プレス油およびプレス油を洗浄するための洗浄液などの液体(残留物)が排出されやすい構造を有している。具体的には、光学部品保持用曲げ構造4aには、液体逃がし用の第1開口部141および液体逃がし用の第2開口部142が形成されている。
【0042】
液体逃がし用の第1開口部141は、第1板状部41の延長部42eと対向する部分41dに形成されている。第1開口部141は、Y方向(第1板状部41の厚み方向)に第1板状部41を貫通している。第1開口部141の内側面は、平坦面である。第1開口部141は、第1貫通孔141aである。第1貫通孔141aは、Y1方向側から見て、円形状を有している。第1貫通孔141aの直径は、取付面41bのZ方向における長さL4よりも小さい。第1貫通孔141aは、複数(2つ)第1板状部41に形成されている。複数の第1貫通孔141aは、X方向に並んで配置されている。なお、第1貫通孔141aの数は、1つ、または、3つ以上であってもよい。
【0043】
液体逃がし用の第2開口部142は、第2板状部42の延長部42eに形成されている。第2開口部142は、Y方向(第2板状部42の厚み方向)に第2板状部42を貫通している。第2開口部142の内側面は、平坦面である。第2開口部142は、第2貫通孔142aである。第2貫通孔142aは、Y1方向側から見て、円形状を有している。第2貫通孔142aの直径は、取付面41bのZ方向における長さL4よりも小さい。第2貫通孔142aは、1つ第2板状部42に形成されている。なお、第2貫通孔142aの数は、2つ以上であってもよい。
【0044】
第1貫通孔141aと、第2貫通孔142aとは、Y1方向側から見て、互いにずれた位置に配置されている。すなわち、複数の第1貫通孔141aのうちの一方は、第2貫通孔142aに対してX1方向側にずれている。複数の第1貫通孔141aのうちの他方は、第2貫通孔142aに対してX2方向側にずれている。また、第1貫通孔141aと、第2貫通孔142aとは、Y1方向側から見て、一部が重なった状態で配置されている。すなわち、図5においてハッチングで示すように、X1方向側にずれた一方の第1貫通孔141aは、第2貫通孔142aのX1方向側の部分とY方向において重なっている。図5においてハッチングで示すように、X2方向側にずれた他方の第1貫通孔141aは、第2貫通孔142aのX2方向側の部分とY方向において重なっている。
【0045】
第1開口部141は、X1方向(延長部42eの延びる方向)において、少なくとも第1板状部41の延長部42eと対向する部分41dの中間部Cよりも取付面41b側に配置されている。すなわち、第1貫通孔141aは、X1方向(延長部42eの延びる方向)において、第1板状部41の延長部42eと対向する部分41dの中間部Cよりも取付面41b側に配置されている。第2開口部142は、X1方向(延長部42eの延びる方向)において、少なくとも延長部42eの中間部Cよりも位置決め部42c側に配置されていう。すなわち、他方の第2貫通孔142aは、X1方向(延長部42eの延びる方向)において、延長部42eの中間部Cよりも位置決め部42c側に配置されている。
【0046】
XZ方向において、第1開口部141の面積および第2開口部142の両方の面積は、取付面41bの面積よりも小さい。第1開口部141のX2方向側の端部と、取付面41bのX1方向側の端部との距離は、取付面41bの長さL2よりも小さい。第2開口部142のX2方向側の端部と、取付面41bのX1方向側の端部との距離は、取付面41bの長さL2よりも小さい。第1開口部141から第1開口部141に最も近い延長部42eの縁までの距離は、第1貫通孔141aの直径よりも小さい。第2開口部142から第2開口部に最も近い延長部42eの縁までの距離は、第1貫通孔141aの直径よりも小さい。
【0047】
図5に例示するように、たとえば、第1板状部41と第2板状部42との間に残留した液体Q1は、最も近くの延長部42eの縁までの距離、および、最も近くの第1貫通孔141aの縁までの距離よりも、最も近くの第2貫通孔142aの縁までの距離の方が短いので、最も近くの第2貫通孔142aの縁から排出されることになる。また、たとえば、第1板状部41と第2板状部42との間に残留した液体Q2は、最も近くの延長部42eの縁までの距離、および、最も近くの第2貫通孔142aの縁までの距離よりも、最も近くの第1貫通孔141aの縁までの距離の方が短いので、最も近くの第1貫通孔141aの縁から排出されることになる。
【0048】
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0049】
第1実施形態では、上記のように、第1板状部41の延長部42eと対向する部分41dには、第1板状部41のY方向(厚み方向)に第1板状部41を貫通した液体逃がし用の第1開口部141が形成されている。第2板状部42の延長部42eには、第2板状部42のY方向(厚み方向)に第2板状部42を貫通した液体逃がし用の第2開口部142が形成されている。これにより、第2板状部42を折り返す際に使用されるプレス油およびプレス油を洗浄するための洗浄液などの液体が、第1板状部41および第2板状部42の各々の端部だけでなく、第1開口部141および第2開口部142の各々からも排出されるので、プレス油および洗浄液などの液体を、第1板状部41と第2板状部42との間から排出しやすくすることができる。この結果、プレス油および洗浄液などの液体が取付面41bに到達しにくくなるので、プレス油および洗浄液などの液体が、第1板状部41と第2板状部42との間から染み出てホログラム37に付着しないようにすることができる。また、第1開口部141および第2開口部142を形成した分だけ、第1板状部41と第2板状部42との接触面積が減少するので、接触面積が減少した分だけ第1板状部41と第2板状部42とが対向する空間を小さくすることができる。この結果、第1板状部41と第2板状部42との間にプレス油および洗浄液などの液体が残留しにくくすることができるので、プレス油および洗浄液などの液体が、第1板状部41と第2板状部42との間から染み出てホログラム37に付着しないようにすることができる。
【0050】
また、第1実施形態では、上記のように、液体逃がし用の第1開口部141と、液体逃がし用の第2開口部142とは、Y1方向側(第1板状部41および第2板状部42の重なる方向の一方側)から見て、互いにずれた位置に配置されている。これにより、Y1方向側から見て、第1開口部141と、第2開口部142とが重なる場合と比較して、第1開口部141と第2開口部142とが互いにずれた分だけ、第1板状部41と第2板状部42との接触面積が減少するので、第1板状部41と第2板状部42とが対向する空間を接触面積が減少した分だけ小さくすることができる。この結果、第1板状部41と第2板状部42との間にプレス油および洗浄液などの液体が残留しにくくすることができる。
【0051】
また、第1実施形態では、上記のように、第1開口部141と、第2開口部142とは、Y1方向側(第1板状部41および第2板状部42の重なる方向の一方側)から見て、一部が重なった状態で配置されている。これにより、第1開口部141の一部と第2開口部142の一部とが重なった部分において第1板状部41と第2板状部42とが接触しないので、重なった分だけ第1板状部41と第2板状部42との接触面積を減少させることができる。この結果、第1板状部41と第2板状部42との間にプレス油および洗浄液などの液体が残留しにくくすることができる。
【0052】
また、第1実施形態では、上記のように、X1方向(延長部42eの延びる方向)において、延長部42eの長さL1は、取付面41bの長さL2よりも大きい。延長部42eは、X1方向における端部に設けられ、Y1方向(第1板状部41から第2板状部42に向かう方向)に突出した光学部品回転抑制用の突出部42fを有している。これにより、突出部42fにより光学部品保持用曲げ構造4aのY1方向への回転を抑制することができるので、光学部品保持用曲げ構造4aの回転に起因するホログラム37の他の部材との干渉を抑制することができる。また、延長部42eを比較的大きく設けた場合でも、第1開口部141および第2開口部142により第1板状部41と第2板状部42との間からプレス油および洗浄液などの液体を排出しやすくすることができるので、ホログラム37の他の部材との干渉を抑制しつつ、第1板状部41と第2板状部42との間に上記液体を残留しにくくすることができる。
【0053】
また、第1実施形態では、上記のように、第1開口部141は、第1貫通孔141aを有している。第2開口部142は、第2貫通孔142aを有している。これにより、第1開口部141および第2開口部142を容易に実現することができるので、第1板状部41および第2板状部42の各々の寸法が比較的小さい場合でも、第1開口部141および第2開口部142を、それぞれ、第1板状部41および第2板状部42に形成することができる。
【0054】
また、第1実施形態では、上記のように、第1開口部141は、X1方向(延長部42eの延びる方向)において、少なくとも第1板状部41の延長部42eと対向する部分41dの中間部Cよりも取付面41b側に配置されている。第2開口部142は、X1方向(延長部42eの延びる方向)において、少なくとも延長部42eの中間部Cよりも位置決め部42c側に配置されている。これにより、第1板状部41と第2板状部42との間に残留したプレス油および洗浄液などの液体が、取付面41bに到達しにくくすることができるので、取付面41bに取り付けられるホログラム37に液体が付着しにくくすることができる。
【0055】
また、第1実施形態では、上記のように、第1板状部41の延長部42eと対向する部分41dには、Y方向(第1板状部41の厚み方向)に第1板状部41を貫通した液体逃がし用の第1開口部141が形成されている。第2板状部42の延長部42eには、Y方向(第2板状部42の厚み方向)に第2板状部42を貫通した液体逃がし用の第2開口部142が形成されている。これにより、第2板状部42を折り返す際に使用されるプレス油およびプレス油を洗浄するための洗浄液などの液体が、第1板状部41および第2板状部42の各々の端部だけでなく、第1開口部141および第2開口部142の各々からも排出されるので、プレス油および洗浄液などの液体を、第1板状部41と第2板状部42との間から排出しやすくすることができる。この結果、プレス油および洗浄液などの液体が取付面41bに到達しにくくなるので、プレス油および洗浄液などの液体が、第1板状部41と第2板状部42との間から染み出てホログラム37に付着しないようにすることが可能な光ピックアップ100を得ることができる。また、第1開口部141および第2開口部142を形成した分だけ、第1板状部41と第2板状部42との接触面積が減少するので、接触面積が減少した分だけ第1板状部41と第2板状部42とが対向する空間を小さくすることができる。この結果、第1板状部41と第2板状部42との間にプレス油および洗浄液などの液体が残留しにくくすることができるので、プレス油および洗浄液などの液体が、第1板状部41と第2板状部42との間から染み出てホログラム37に付着しないようにすることが可能な光ピックアップ100を得ることができる。
【0056】
[第2実施形態]
図6を参照して、第2実施形態による光学部品保持用曲げ構造204aの構成について説明する。第2実施形態では、第1実施形態とは異なり、第1貫通孔141aおよび第2貫通孔142aの各々が、複数ずつ配置されている。なお、第2実施形態では、第1実施形態と同じ構成については、説明を省略する。
【0057】
図6に示すように、第2実施形態の光学部品保持用曲げ構造204aは、第1板状部41と、第2板状部42と、折り返し部43とを含んでいる。図6に示す第1板状部41および第2板状部42の各々部分は、第1実施形態の延長部42eに対応する部分のみを図示し、取付面41bに対応する部分の図示を省略している。
【0058】
ここで、第1板状部41と第2板状部42とが重なる方向をY方向とし、Y方向のうちの第2板状部42側をY1方向とし、Y方向のうちの第1板状部41側をY2方向とする。また、折り返し部43から第2板状部42に向かう方向をZ1方向とし、Z1方向の逆方向をZ2方向とし、Z1方向およびZ2方向を合わせた方向をZ方向とする。また、Y方向およびZ方向に直交する方向をX方向とし、X方向のうちの一方をX1方向とし、X方向のうちの他方をX2方向とする。
【0059】
(第1開口部および第2開口部)
第2実施形態の光学部品保持用曲げ構造204aには、液体逃がし用の第1開口部141および液体逃がし用の第2開口部142が形成されている。
【0060】
液体逃がし用の第1開口部141は、第1貫通孔141aである。第1貫通孔141aは、複数(2つ)第1板状部41に形成されている。複数の第1貫通孔141aは、X方向に並んで配置されている。なお、第1貫通孔141aは、1つ、または、3つ以上であってもよい。
【0061】
液体逃がし用の第2開口部142は、第2貫通孔142aである。第2貫通孔142aは、複数(6つ)第2板状部42に形成されている。複数(3つ)の第2貫通孔142aは、X方向に並んだ第1貫通孔群G1を構成している。第1貫通孔群G1は、Z1方向側に配置されている。複数(3つ)の第2貫通孔142aは、X方向に並んだ第2貫通孔群G2を構成している。第2貫通孔群G2は、Z2方向側に配置されている。なお、第2貫通孔142aは、1~5、または、7つ以上であってもよい。
【0062】
複数の第1貫通孔141aと、複数の第2貫通孔142aとは、Y1方向側から見て、互いにずれた位置に配置されている。第1貫通孔141aと、第2貫通孔142aとは、Y1方向側から見て、一部が重なった状態でずれて配置されている。複数の第1貫通孔141aのうちX1方向側の第1貫通孔141aは、Y1方向側から見て、複数(4つ)の第2貫通孔142aと一部が重なった状態で配置されている。複数の第1貫通孔141aのうちX2方向側の第1貫通孔141aは、Y1方向側から見て、複数(4つ)の第2貫通孔142aと一部が重なった状態で配置されている。なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態の構成と同様である。
【0063】
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、上記第1実施形態と同様に、第1板状部41の延長部42eと対向する部分41dには、Y方向(第1板状部41の厚み方向)に第1板状部41を貫通した液体逃がし用の第1開口部141が形成されている。第2板状部42の延長部42eには、Y方向(第2板状部42の厚み方向)に第2板状部42を貫通した液体逃がし用の第2開口部142が形成されている。これにより、プレス油および洗浄液などの液体が、第1板状部41と第2板状部42との間から染み出てホログラム37に付着しないようにすることができる。
【0064】
また、第2実施形態では、上記のように、第1開口部141および第2開口部142の各々は、複数ずつ設けられている。これにより、プレス油および洗浄液などの液体が排出される部分を増加させることができるので、上記液体を確実に第1板状部41と第2板状部42との間から排出することができる。なお、第2実施形態のその他の効果は、第1実施形態と同様である。
【0065】
[第3実施形態]
図7を参照して、第3実施形態による光学部品保持用曲げ構造304aの構成について説明する。第3実施形態では、第1実施形態とは異なり、第1貫通孔341aと、第2貫通孔342aとが、Y1方向から見て、重なっていない。
【0066】
図7に示すように、第3実施形態の光学部品保持用曲げ構造304aは、第1板状部41と、第2板状部42と、折り返し部43とを含んでいる。図7に示す第1板状部41および第2板状部42の部分は、第1実施形態の延長部42eに対応する部分のみを図示し、取付面41bに対応する部分の図示を省略している。
【0067】
ここで、第1板状部41と第2板状部42とが重なる方向をY方向とし、Y方向のうちの第2板状部42側をY1方向とし、Y方向のうちの第1板状部41側をY2方向とする。また、折り返し部43から第2板状部42に向かう方向をZ1方向とし、Z1方向の逆方向をZ2方向とし、Z1方向およびZ2方向を合わせた方向をZ方向とする。また、Y方向およびZ方向に直交する方向をX方向とし、X方向のうちの一方をX1方向とし、X方向のうちの他方をX2方向とする。
【0068】
(第1開口部および第2開口部)
第3実施形態の光学部品保持用曲げ構造304aには、液体逃がし用の第1開口部341および液体逃がし用の第2開口部342が形成されている。
【0069】
液体逃がし用の第1開口部341は、第1貫通孔341aである。第1貫通孔341aは、複数(2つ)第1板状部41に形成されている。複数の第1貫通孔341aは、X方向に並んで配置されている。なお、第1貫通孔341aは、1つ、または、3つ以上であってもよい。
【0070】
液体逃がし用の第2開口部342は、第2貫通孔342aである。第2貫通孔342aは、複数(6つ)第2板状部42に形成されている。複数(3つ)の第2貫通孔342aは、X方向に並んだ第1貫通孔群G1を構成している。第1貫通孔群G1は、Z1方向側に配置されている。複数(3つ)の第2貫通孔342aは、X方向に並んだ第2貫通孔群G2を構成している。第2貫通孔群G2は、Z2方向側に配置されている。なお、第2貫通孔342aは、1~5、または、7つ以上であってもよい。
【0071】
複数の第1貫通孔341aと、複数の第2貫通孔342aとは、Y1方向側から見て、互いにずれた位置に配置されている。複数の第1貫通孔341aと、複数の第2貫通孔342aとは、Y1方向側から見て、重ならないようにずれた位置に配置されている。なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態の構成と同様である。
【0072】
(第3実施形態の効果)
第3実施形態では、上記第1実施形態と同様に、第1板状部41の延長部42eと対向する部分41dには、Y方向(第1板状部41の厚み方向)に第1板状部41を貫通した液体逃がし用の第1開口部341が形成されている。第2板状部42の延長部42eには、Y方向(第2板状部42の厚み方向)に第2板状部42を貫通した液体逃がし用の第2開口部342が形成されている。これにより、プレス油および洗浄液などの液体が、第1板状部41と第2板状部42との間から染み出てホログラム37に付着しないようにすることができる。
【0073】
また、第3実施形態では、上記のように、第1開口部341と、第2開口部342とは、Y1方向側(第1板状部41および第2板状部42の重なる方向の一方側)から見て、重ならないようにずれた位置に配置されている。これにより、Y1方向側から見て、第1開口部341と、第2開口部342とが重なる場合と異なり、プレス油および洗浄液などの液体を異なる位置から排出することができるので、上記液体を排出しやすくすることができる。なお、第3実施形態のその他の効果は、第1実施形態と同様である。
【0074】
[第4実施形態]
図8および図9を参照して、第4実施形態による光学部品保持用曲げ構造404aの構成について説明する。第4実施形態では、第3実施形態とは異なり、第1貫通孔の縁と、第2貫通孔442aの縁とに、曲げ部が設けられている。
【0075】
図8に示すように、第4実施形態の光学部品保持用曲げ構造404aは、第1板状部41と、第2板状部42と、折り返し部43とを含んでいる。図8に示す第1板状部41および第2板状部42の部分は、第1実施形態の延長部42eに対応する部分のみを図示し、取付面41bに対応する部分の図示を省略している。
【0076】
ここで、第1板状部41と第2板状部42とが重なる方向をY方向とし、Y方向のうちの第2板状部42側をY1方向とし、Y方向のうちの第1板状部41側をY2方向とする。また、折り返し部43から第2板状部42に向かう方向をZ1方向とし、Z1方向の逆方向をZ2方向とし、Z1方向およびZ2方向を合わせた方向をZ方向とする。また、Y方向およびZ方向に直交する方向をX方向とし、X方向のうちの一方をX1方向とし、X方向のうちの他方をX2方向とする。
【0077】
(第1開口部および第2開口部)
図8および図9に示すように、第4実施形態の光学部品保持用曲げ構造404aには、液体逃がし用の第1開口部(図示せず)および液体逃がし用の第2開口部442が形成されている。
【0078】
図示は省略するが、第1板状部41には、液体逃がし用の第1開口部として第1貫通孔が複数形成されている。
【0079】
液体逃がし用の第2開口部442は、第2貫通孔442aである。第2貫通孔442aは、複数(6つ)第2板状部42に形成されている。第2貫通孔442aの縁の全周にY1方向側(第1板状部側とは逆側)に曲がった状態で曲げ部442bが形成されている。曲げ部442bは、バーリング加工により形成されている。なお、複数の第1貫通孔の各々にも、曲げ部が形成されている。また、曲げ部442bは、特許請求の範囲の「第2曲げ部」の一例である。また、第4実施形態のその他の構成は、上記第3実施形態の構成と同様である。
【0080】
(第4実施形態の効果)
第4実施形態では、上記第3実施形態と同様に、第1板状部41の延長部42eと対向する部分41dには、Y方向(第1板状部41の厚み方向)に第1板状部41を貫通した液体逃がし用の第1開口部441が形成されている。第2板状部42の延長部42eには、Y方向(第2板状部42の厚み方向)に第2板状部42を貫通した液体逃がし用の第2開口部442が形成されている。これにより、プレス油および洗浄液などの液体が、第1板状部41と第2板状部42との間から染み出てホログラム37に付着しないようにすることができる。
【0081】
また、第4実施形態では、上記のように、第1開口部(図示せず)の縁の全周に第2板状部42側とは逆側に曲がった状態で形成される曲げ部、および、第2開口部442の縁の全周に第1板状部41側とは逆側に曲がった状態で形成される曲げ部442bが形成されている。これにより、曲げ部により第1板状部41の剛性の低下を抑制できるとともに、曲げ部442bにより第2板状部42の剛性の低下を抑制することができるので、第1開口部441および第2開口部442を形成したことに起因する光学部品保持用曲げ構造404aの剛性の低下を抑制することができる。なお、第4実施形態のその他の効果は、第3実施形態と同様である。
【0082】
[第5実施形態]
図10および図11を参照して、第5実施形態による光学部品保持用曲げ構造504aの構成について説明する。第5実施形態では、第3実施形態とは異なり、第1貫通孔の縁と、第2貫通孔542aの縁とに、曲げ部が設けられている。
【0083】
図10に示すように、第5実施形態の光学部品保持用曲げ構造504aは、第1板状部41と、第2板状部42と、折り返し部43とを含んでいる。図10に示す第1板状部41および第2板状部42は、第1実施形態の延長部42eに対応する部分のみを図示し、取付面41bに対応する部分の図示を省略している。
【0084】
ここで、第1板状部41と第2板状部42とが重なる方向をY方向とし、Y方向のうちの第2板状部42側をY1方向とし、Y方向のうちの第1板状部41側をY2方向とする。また、折り返し部43から第2板状部42に向かう方向をZ1方向とし、Z1方向の逆方向をZ2方向とし、Z1方向およびZ2方向を合わせた方向をZ方向とする。また、Y方向およびZ方向に直交する方向をX方向とし、X方向のうちの一方をX1方向とし、X方向のうちの他方をX2方向とする。
【0085】
(第1開口部および第2開口部)
図10および図11に示すように、第5実施形態の光学部品保持用曲げ構造504aには、液体逃がし用の第1開口部(図示せず)および液体逃がし用の第2開口部542が形成されている。
【0086】
図示は省略するが、第1板状部41には、液体逃がし用の第1開口部として第1貫通孔が複数形成されている。
【0087】
液体逃がし用の第2開口部542は、第2貫通孔542aである。第2貫通孔542aは、Y1方向側から見て、矩形形状を有している。第2貫通孔542aは、複数(6つ)第2板状部42に形成されている。複数(3つ)の第2貫通孔542aは、第1貫通孔群G1を構成している。第1貫通孔群G1は、Z1方向側に配置されている。複数(3つ)の第2貫通孔542aは、第2貫通孔群G2を構成している。第2貫通孔群G2は、Z2方向側に配置されている。
【0088】
第2貫通孔542aの縁の一部(一辺)にY1方向側(第1板状部41側とは逆側)に曲がった状態で曲げ部542bが形成されている。曲げ部542bは、切り起こしにより形成されている。曲げ部542bは、隣り合う第2貫通孔542a同士において形成される縁の位置が異なっている。たとえば、第1貫通孔群G1において最もX1方向側に配置された第2貫通孔542a(図10において点線の丸印で示す)では、曲げ部542bが、Z1方向側の縁に形成されている。第1貫通孔群G1において最もX1方向側に配置された第2貫通孔542aと隣り合う第2貫通孔542aは、X2方向側に隣り合う第2貫通孔542aと、Z2方向側に隣り合う第2貫通孔542aとである。X2方向側に隣り合う第2貫通孔542aでは、曲げ部542bが、X1方向側の縁に形成されている。Z2方向側に隣り合う第2貫通孔542aでは、曲げ部542bが、X1方向側の縁に形成されている。なお、複数の第1貫通孔の各々にも、曲げ部が形成されている。また、曲げ部542bは、特許請求の範囲の「第2曲げ部」の一例である。また、第5実施形態のその他の構成は、上記第3実施形態の構成と同様である。
【0089】
(第5実施形態の効果)
第5実施形態では、上記第3実施形態と同様に、第1板状部41の延長部42eと対向する部分41dには、Y方向(第1板状部41の厚み方向)に第1板状部41を貫通した液体逃がし用の第1開口部が形成されている。第2板状部42の延長部42eには、Y方向(第2板状部42の厚み方向)に第2板状部42を貫通した液体逃がし用の第2開口部542が形成されている。これにより、プレス油および洗浄液などの液体が、第1板状部41と第2板状部42との間から染み出てホログラム37に付着しないようにすることができる。
【0090】
また、第5実施形態では、上記のように、第1開口部(図示せず)の縁の全周に第2板状部42側とは逆側に曲がった状態で形成される曲げ部、および、第2開口部542の縁の全周に第1板状部41側とは逆側に曲がった状態で形成される曲げ部542bが形成されている。これにより、曲げ部により第1板状部41の剛性の低下を抑制できるとともに、曲げ部542bにより第2板状部42の剛性の低下を抑制することができるので、第1開口部および第2開口部542を形成したことに起因する光学部品保持用曲げ構造504aの剛性の低下を抑制することができる。なお、第5実施形態のその他の効果は、第3実施形態と同様である。
【0091】
[変形例]
なお、今回開示された第1~第5実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した第1~第5実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0092】
たとえば、上記第1~第5実施形態では、特許請求の範囲の「光学部品」は、ホログラム37である例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、光学部品は、ホログラム以外の回折格子等の光学素子、受光素子および発光素子などであってもよい。
【0093】
また、上記第1~第5実施形態では、第1開口部141(341)は、第1貫通孔141a(341a)である例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1開口部は、スリット、切り欠きまたは溝などであってもよい。
【0094】
また、上記第1~第5実施形態では、第2開口部142(342、442、542)は、第2貫通孔142a(342a、442a、542a)である例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第2開口部は、スリット、切り欠きまたは溝などであってもよい。
【0095】
また、上記第1~第5実施形態では、第1開口部141(341)と、第2開口部142(342、442、542)とは、Y1方向側(第1板状部41と第2板状部42とが重なる方向の一方側)から見て、互いにずれた位置に配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1開口部と、第2開口部とは、第1板状部と第2板状部とが重なる方向の一方側から見て、互いに重なった位置に配置されていてもよい。
【0096】
また、上記第1実施形態では、延長部42eは、突出部42fを有している例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、延長部は、突出部を有していなくてもよい。
【0097】
また、上記第1~第5実施形態では、光学部品保持用曲げ構造4a(204a、304a、404a、504a)は、光ピックアップ100の光学素子ホルダ4に適用される例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、光学部品保持用曲げ構造は、光ピックアップ以外の光学部品や光学以外の抵抗、コンデンサ、コイル、IC、発振子等の電気部品やばねや台座等の機械的部品を含む部品を保持する保持部を有する装置の曲げ構造として用いられてもよい。
【0098】
また、上記第1~第5実施形態では、折り返し部43には、開口部が形成されていない例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、折り曲げ部に開口部が形成されてもよい。
【0099】
また、上記第4実施形態では、第1開口部に曲げ部が設けられるとともに、第2開口部442に曲げ部442bが設けられる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1開口部および第2開口部の少なくともいずれかに曲げ部が設けられていればよい。
【0100】
また、上記第5実施形態では、第1開口部に曲げ部が設けられるとともに、第2開口部542に曲げ部542bが設けられる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1開口部および第2開口部の少なくともいずれかに曲げ部が設けられていればよい。
【符号の説明】
【0101】
1 ベース
2 アクチュエータ
4 光学素子ホルダ
4a(204a、304a、404a、504a) 光学部品保持用曲げ構造
31 レーザ
36 対物レンズ
37 ホログラム(光学部品)
41 第1板状部
41a 第1面
41b 取付面
41d 部分
42 第2板状部
42a 第2面
42c 位置決め部
42e 延長部
42f 突出部
100 光ピックアップ
101 光ディスク
101a 情報記録面
141(341) 第1開口部
141a(341a、441a、541a) 第1貫通孔
142(342、442、542) 第2開口部
142a(342a、442a、542a) 第2貫通孔
442b、542b 曲げ部(第2曲げ部)
C 中間部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11