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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023084995
(43)【公開日】2023-06-20
(54)【発明の名称】車両用灯具
(51)【国際特許分類】
   F21S 43/249 20180101AFI20230613BHJP
   F21S 43/14 20180101ALI20230613BHJP
   F21S 43/239 20180101ALI20230613BHJP
   F21S 43/241 20180101ALI20230613BHJP
   F21S 43/243 20180101ALI20230613BHJP
   F21S 43/245 20180101ALI20230613BHJP
   F21S 43/20 20180101ALI20230613BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20230613BHJP
   F21W 103/20 20180101ALN20230613BHJP
   F21W 103/10 20180101ALN20230613BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20230613BHJP
【FI】
F21S43/249
F21S43/14
F21S43/239
F21S43/241
F21S43/243
F21S43/245
F21S43/20
F21S2/00 412
F21S2/00 415
F21W103:20
F21W103:10
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021199434
(22)【出願日】2021-12-08
(71)【出願人】
【識別番号】000002303
【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 将尚
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(72)【発明者】
【氏名】大塚 文弥
【テーマコード(参考)】
3K244
【Fターム(参考)】
3K244AA04
3K244BA08
3K244CA02
3K244DA01
3K244EA04
3K244EA06
3K244EA16
3K244EA22
3K244ED02
3K244ED08
3K244EE03
(57)【要約】
【課題】法規的な配光角度を満足しながら、発光面をより均一に発光させることを可能とした車両用灯具を提供する。
【解決手段】第1の導光レンズ6Aの先端側の背面と、第2の導光レンズ6Bの基端側の正面とが連結部12aを介して互いに連結されることによって、第1の発光面10aと第2の発光面10bとが車幅方向に連続した発光面を形成しており、連結部12aには、第1の導光レンズ6Aの内部で導光される第1の光L1の一部を車幅方向の内側に向けて出射する第1の側方出射面15が設けられている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の光源と、第1の導光レンズとを含み、前記第1の光源から出射された第1の光を前記第1の導光レンズの基端側から入射し、前記第1の導光レンズの先端側に向けて第1の光を導光させると共に、前記第1の導光レンズの背面側に設けられた複数の反射カットで反射された第1の光を前記第1の導光レンズの正面側から出射することによって、前記第1の導光レンズの正面側に設けられた第1の発光面を発光させる第1の発光ユニットと、
第2の光源と、第2の導光レンズとを含み、前記第2の光源から出射された第2の光を前記第2の導光レンズの基端側から入射し、前記第2の導光レンズの先端側に向けて第2の光を導光させると共に、前記第2の導光レンズの背面側に設けられた複数の反射カットで反射された第2の光を前記第2の導光レンズの正面側から出射することによって、前記第2の導光レンズの正面側に設けられた第2の発光面を発光させる第2の発光ユニットとを備え、
前記第1の導光レンズの先端側の背面と、前記第2の導光レンズの基端側の正面とが連結部を介して互いに連結されることによって、前記第1の発光面と前記第2の発光面とが車幅方向に連続した発光面を形成しており、
前記連結部には、前記第1の導光レンズの内部で導光される第1の光の一部を前記車幅方向の内側に向けて出射する第1の側方出射面が設けられていることを特徴とする車両用灯具。
【請求項2】
前記第1の導光レンズは、前記第1の光源から出射された第1の光を内部へと入射する入射部と、前記入射部から入射した第1の光を先端側に向けて反射する反射部とを含み、
前記第1の側方出射面は、前記第1の導光レンズの内部で導光される第1の光のうち、前記反射部で反射されて前記第1の側方出射面に直接向かう第1の光を前記車幅方向の内側に向けて出射することを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項3】
前記第2の導光レンズの先端側には、前記第2の導光レンズの内部で導光される第2の光の一部を前記車幅方向の内側に向けて出射する第2の側方出射面が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用灯具。
【請求項4】
前記第1の導光レンズ及び前記第2の導光レンズの正面側を覆うインナーレンズを備え、
前記インナーレンズは、前記第1の側方出射面から出射された第1の光及び前記第2の側方出射面から出射された第2の光を透過させる第1の透過部を有し、
前記第1の透過部には、当該第1の透過部から前記車幅方向の内側に向けて出射される第1の光及び第2の光の配光を制御する第1の配光制御部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の車両用灯具。
【請求項5】
前記インナーレンズの正面側を覆うアウターレンズを備え、
前記アウターレンズは、前記第1の透過部を透過した第1の光及び第2の光を透過させる第2の透過部を有し、
前記第2の透過部には、当該第2の透過部から前記車幅方向の内側に向けて出射される第1の光及び第2の光の配光を制御する第2の配光制御部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の車両用灯具。
【請求項6】
前記連結部は、前記第2の導光レンズの内部で導光される第2の光の一部を当該連結部の正面側から出射する第3の発光面を有し、
前記第3の発光面は、前記第1の導光レンズの先端と前記第1の側方出射面との間に形成された段差部に設けられていることを特徴とする請求項1~5の何れか一項に記載の車両用灯具。
【請求項7】
光源と、導光レンズとを含み、前記光源から出射された光を前記導光レンズの基端側から入射し、前記導光レンズの先端側に向けて第1の光を導光させると共に、前記導光レンズの背面側に設けられた複数の反射カットで反射された光を前記導光レンズの正面側から出射することによって、前記導光レンズの正面側に設けられた発光面を発光させる発光ユニットを備え、
前記導光レンズの先端側には、前記導光レンズの内部で導光される光の一部を車幅方向の内側に向けて出射する側方出射面が設けられていることを特徴とする車両用灯具。
【請求項8】
前記導光レンズは、前記光源から出射された光を内部へと入射する入射部と、前記入射部から入射した光を先端側に向けて反射する反射部とを含み、
前記側方出射面は、前記導光レンズの内部で導光される光のうち、前記反射部で反射されて前記側方出射面に直接向かう光を前記車幅方向の内側に向けて出射することを特徴とする請求項7に記載の車両用灯具。
【請求項9】
前記導光レンズの正面側を覆うインナーレンズを備え、
前記インナーレンズは、前記側方出射面から出射された光を透過させる第1の透過部を有し、
前記第1の透過部には、当該第1の透過部から前記車幅方向の内側に向けて出射される光の配光を制御する第1の配光制御部が設けられていることを特徴とする請求項7又は8に記載の車両用灯具。
【請求項10】
前記インナーレンズの正面側を覆うアウターレンズを備え、
前記アウターレンズは、前記第1の透過部を透過した光を透過させる第2の透過部を有し、
前記第2の透過部には、当該第2の透過部から前記車幅方向の内側に向けて出射される光の配光を制御する第2の配光制御部が設けられていることを特徴とする請求項9に記載の車両用灯具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用灯具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、車両に搭載される車両用灯具として、発光ダイオード(LED)などの光源と、インナーレンズなどの導光レンズとを組み合わせたものが知られている(例えば、下記特許文献1を参照。)。このような車両用灯具では、デザインの多様化によって、様々な形態のものが開発されている。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、光源から出射された光を導光レンズの基端側から入射し、導光レンズの先端側に向けて光を導光させると共に、導光レンズの背面側に設けられた複数の反射カットで反射された光を導光レンズの正面側から出射すると共に、導光レンズの側面に設けられた突出部から出射された光を側方に向けて照射する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-127357号公報
【特許文献2】特許第6560514号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述した特許文献1に記載の発明では、導光レンズの内部で繰り返し反射された光が突出部へと向かうため、この突出部から側方に向けて照射される光が指向性のない光(拡散光)となる。このため、側方に向けて照射される光の光度が低くなり過ぎてしまい、法規上の光度を満たさなくなるおそれがある。
【0006】
例えば、LEDから放射状に出射される光は、30°以上の出射角度を持つため、導光レンズの内部で反射を繰り返しながら、ある角度範囲で広がりながら、導光レンズの内部を導光する。これにより、突出部へと向かう光も広がりながら、この突出部から拡散光として側方に向けて照射される。
【0007】
例えば、クリアランスランプやターンランプなどの側方照射が必要な車両用灯具では、車両を正面から見たときの位置を0°とし、車幅方向の外側に+80°、内側に-45°、上下方向に±15°の角度範囲で、法規的な配光角度(視認角)を満たす必要がある。
【0008】
しかしながら、従来の車両用灯具では、車幅方向の内側-45°、下側-15°付近に向けて光を飛ばせても、光度が弱くなり過ぎてしまい、上述した法規的な配光角度(視認角)を満たすことが困難となりやすい。
【0009】
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、法規的な配光角度を満足しながら、発光面をより均一に発光させることを可能とした車両用灯具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
〔1〕 第1の光源と、第1の導光レンズとを含み、前記第1の光源から出射された第1の光を前記第1の導光レンズの基端側から入射し、前記第1の導光レンズの先端側に向けて第1の光を導光させると共に、前記第1の導光レンズの背面側に設けられた複数の反射カットで反射された第1の光を前記第1の導光レンズの正面側から出射することによって、前記第1の導光レンズの正面側に設けられた第1の発光面を発光させる第1の発光ユニットと、
第2の光源と、第2の導光レンズとを含み、前記第2の光源から出射された第2の光を前記第2の導光レンズの基端側から入射し、前記第2の導光レンズの先端側に向けて第2の光を導光させると共に、前記第2の導光レンズの背面側に設けられた複数の反射カットで反射された第2の光を前記第2の導光レンズの正面側から出射することによって、前記第2の導光レンズの正面側に設けられた第2の発光面を発光させる第2の発光ユニットとを備え、
前記第1の導光レンズの先端側の背面と、前記第2の導光レンズの基端側の正面とが連結部を介して互いに連結されることによって、前記第1の発光面と前記第2の発光面とが車幅方向に連続した発光面を形成しており、
前記連結部には、前記第1の導光レンズの内部で導光される第1の光の一部を前記車幅方向の内側に向けて出射する第1の側方出射面が設けられていることを特徴とする車両用灯具。
〔2〕 前記第1の導光レンズは、前記第1の光源から出射された第1の光を内部へと入射する入射部と、前記入射部から入射した第1の光を先端側に向けて反射する反射部とを含み、
前記第1の側方出射面は、前記第1の導光レンズの内部で導光される第1の光のうち、前記反射部で反射されて前記第1の側方出射面に直接向かう第1の光を前記車幅方向の内側に向けて出射することを特徴とする前記〔1〕に記載の車両用灯具。
〔3〕 前記第2の導光レンズの先端側には、前記第2の導光レンズの内部で導光される第2の光の一部を前記車幅方向の内側に向けて出射する第2の側方出射面が設けられていることを特徴とする前記〔1〕又は〔2〕に記載の車両用灯具。
〔4〕 前記第1の導光レンズ及び前記第2の導光レンズの正面側を覆うインナーレンズを備え、
前記インナーレンズは、前記第1の側方出射面から出射された第1の光及び前記第2の側方出射面から出射された第2の光を透過させる第1の透過部を有し、
前記第1の透過部には、当該第1の透過部から前記車幅方向の内側に向けて出射される第1の光及び第2の光の配光を制御する第1の配光制御部が設けられていることを特徴とする前記〔3〕に記載の車両用灯具。
〔5〕 前記インナーレンズの正面側を覆うアウターレンズを備え、
前記アウターレンズは、前記第1の透過部を透過した第1の光及び第2の光を透過させる第2の透過部を有し、
前記第2の透過部には、当該第2の透過部から前記車幅方向の内側に向けて出射される第1の光及び第2の光の配光を制御する第2の配光制御部が設けられていることを特徴とする前記〔4〕に記載の車両用灯具。
〔6〕 前記連結部は、前記第2の導光レンズの内部で導光される第2の光の一部を当該連結部の正面側から出射する第3の発光面を有し、
前記第3の発光面は、前記第1の発光面と前記第1の側方出射面との間に形成された段差部に設けられていることを特徴とする前記〔1〕~〔5〕の何れか一項に記載の車両用灯具。
〔7〕 光源と、導光レンズとを含み、前記光源から出射された光を前記導光レンズの基端側から入射し、前記導光レンズの先端側に向けて第1の光を導光させると共に、前記導光レンズの背面側に設けられた複数の反射カットで反射された光を前記導光レンズの正面側から出射することによって、前記導光レンズの正面側に設けられた発光面を発光させる発光ユニットを備え、
前記導光レンズの先端側には、前記導光レンズの内部で導光される光の一部を車幅方向の内側に向けて出射する側方出射面が設けられていることを特徴とする車両用灯具。
〔8〕 前記導光レンズは、前記光源から出射された光を内部へと入射する入射部と、前記入射部から入射した光を先端側に向けて反射する反射部とを含み、
前記側方出射面は、前記導光レンズの内部で導光される光のうち、前記反射部で反射されて前記側方出射面に直接向かう光を前記車幅方向の内側に向けて出射することを特徴とする前記〔7〕に記載の車両用灯具。
〔9〕 前記導光レンズの正面側を覆うインナーレンズを備え、
前記インナーレンズは、前記側方出射面から出射された光を透過させる第1の透過部を有し、
前記第1の透過部には、当該第1の透過部から前記車幅方向の内側に向けて出射される光の配光を制御する第1の配光制御部が設けられていることを特徴とする前記〔7〕又は〔8〕に記載の車両用灯具。
〔10〕 前記インナーレンズの正面側を覆うアウターレンズを備え、
前記アウターレンズは、前記第1の透過部を透過した光を透過させる第2の透過部を有し、
前記第2の透過部には、当該第2の透過部から前記車幅方向の内側に向けて出射される光の配光を制御する第2の配光制御部が設けられていることを特徴とする前記〔9〕に記載の車両用灯具。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、本発明によれば、法規的な配光角度を満足しながら、発光面をより均一に発光させることを可能とした車両用灯具を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1の実施形態に係る車両用灯具を搭載した車両を示す正面図である。
図2図1に示す車両用灯具の構成を示す斜視図である。
図3図1に示す車両用灯具の構成を示す上面図である。
図4図1に示す車両用灯具の構成及び第1の光の光路を示す断面図である。
図5図4中に示す囲み部分Aを拡大した断面図である。
図6図4中に示す囲み部分Bを拡大した断面図である。
図7図1に示す車両用灯具の構成及び第2の光の光路を示す断面図である。
図8】本発明の第2の実施形態に係る車両用灯具の構成及び光の光路を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面においては、各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがあり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
【0014】
また、以下に示す図面では、XYZ直交座標系を設定し、X軸方向を車両用灯具の前後方向(長さ方向)、Y軸方向を車両用灯具の左右方向(幅方向)、Z軸方向を車両用灯具の上下方向(高さ方向)として、それぞれ示すものとする。
【0015】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態として、例えば図1図7に示す車両用灯具1Aについて説明する。
なお、図1は、車両用灯具1Aを搭載した車両100を示す正面図である。図2は、車両用灯具1Aの構成を示す斜視図である。図3は、車両用灯具1Aの構成を示す上面図である。図4は、車両用灯具1Aの構成及び第1の光L1の光路を示す断面図である。図5は、図4中に示す囲み部分Aを拡大した断面図である。図6は、図4中に示す囲み部分Bを拡大した断面図である。図7は、車両用灯具1Aの構成及び第2の光L2の光路を示す断面図である。
【0016】
本実施形態の車両用灯具1Aは、図1に示すように、車両100の前端側の両コーナー部(本実施形態では右前端側のコーナー部)に搭載されるヘッドランプユニット101のうち、白色発光するクリアランスランプ102に本発明を適用したものである。ヘッドランプユニット101は、クリアランスランプ102に他にも、白色発光するヘッドランプ103と、橙色で点滅発光するターンランプ104とを備えている。
【0017】
本実施形態の車両用灯具1Aでは、クリアランスランプ102として、ターンランプ104と共に、車両100を正面から見たときの位置を0°とし、車幅方向の外側に+80°、内側に-45°、上下方向に±15°の角度範囲で、法規的な配光角度(視認角)が設定されている。
【0018】
本実施形態の車両用灯具1Aは、図2図3及び図4に示すように、前面が開口したハウジング2と、このハウジング2の開口を覆う透明なアウターレンズ3とにより構成される灯体4を備えている。
【0019】
灯体4では、車両の前端側のコーナー部に付与されるスラント形状に合わせて、車幅方向の内側よりも外側が後退する方向に向かって、アウターレンズ3が傾斜した形状を有している。
【0020】
なお、アウターレンズ3については、このような傾斜した形状に限らず、車幅方向の内側よりも外側が後退する方向に向かって湾曲した形状であってもよい。また、灯体4の形状については、車両のデザイン等に合わせて、適宜変更することが可能である。
【0021】
本実施形態の車両用灯具1Aは、第1の光源5A及び第1の導光レンズ6Aを含む第1の発光ユニット7Aと、第2の光源5B及び第2の導光レンズ6Bを含む第2の発光ユニット7Bと、インナーレンズ8とを備え、これらが灯体4の内側に配置された構成を有している。
【0022】
第1の発光ユニット7Aは、第1の光源5Aから出射された第1の光L1を第1の導光レンズ6Aの基端側から入射し、第1の導光レンズ6Aの先端側に向けて第1の光L1を導光させると共に、第1の導光レンズ6Aの背面側に設けられた複数の反射カット9aで反射された第1の光L1を第1の導光レンズ6Aの正面側から出射することによって、第1の導光レンズ6Aの正面側に設けられた第1の発光面10aを発光させる。
【0023】
第2の発光ユニット7Bは、第2の光源5Bから出射された第2の光L2を第2の導光レンズ6Bの基端側から入射し、第2の導光レンズ6Bの先端側に向けて第2の光L2を導光させると共に、第2の導光レンズ6Bの背面側に設けられた複数の反射カット9bで反射された第2の光L2を第2の導光レンズ6Bの正面側から出射することによって、第2の導光レンズ6Bの正面側に設けられた第2の発光面10bを発光させる。
【0024】
第1の光源5A及び第2の光源5Bは、例えば白色光を発する発光ダイオード(LED)からなる。第1の光源5A及び第2の光源5Bは、各回路基板11A,11Bの一面(本実施形態では表面)に実装された状態で、各回路基板11A,11Bの一面に対して垂直な方向(正面側)に向けて第1の光L1及び第2の光L2を放射状に出射する。
【0025】
第1の導光レンズ6A及び第2の導光レンズ6Bは、第1の光源5A及び第2の光源5Bから出射された第1の光L1及び第2の光L2を導光させる導光体からなる。第1の導光レンズ6A及び第2の導光レンズ6Bには、例えばポリカーボネイトやアクリル等の透明樹脂やガラスなど、空気よりも屈折率の高い材質からなる光透過性部材を用いることができる。
【0026】
第1の導光レンズ6Aと第2の導光レンズ6Bとは、車幅方向に並んだ状態で、連結部12aを介して互いに連結された1つのレンズ結合体12を構成している。すなわち、このレンズ結合体12は、第1の導光レンズ6Aの先端側の背面と、第2の導光レンズ6Bの基端側の正面とが連結部12aを介して互いに連結されることによって、第1の発光面10aと第2の発光面10bとが車幅方向に連続した発光面を形成している。また、レンズ結合体12は、各導光レンズ6A,6Bの基端側が車幅方向の外側、各導光レンズ6A,6Bの先端側が車幅方向の内側を向いた状態で配置されている。
【0027】
また、各導光レンズ6A,6Bの基端側には、各光源5A,5Bから出射された光L1,L2を各導光レンズ6A,6Bの内部へと入射する入射部13a,13bが設けられている。
【0028】
入射部13a,13bは、各光源5A,5Bと対向する部分の中央に位置して、各光源5A,5Bから出射された光L1,L2の一部が入射する断面視で放物線を基調とした凸面状の第1の集光入射面と、第1の集光入射面の周囲を囲む位置から各光源5A,5B側に突出した部分の内周側に位置して、各光源5A,5Bから出射された光L1,L2の一部が入射する断面視で放物線を基調とした略円筒状の第2の集光入射面と、突出した部分の外周側に位置して、第2の集光入射面から入射した光L1,L2を反射する断面視で放物線を基調とした截頭円錐状の集光反射面とを有して、第1の集光入射面から入射した光L1,L2を光軸寄りに集光させ、第2の集光入射面から入射した光L1,L2を集光反射面で反射させることによって光軸寄りに集光させる。
【0029】
これにより、各入射部13a,13bでは、各光源5A,5Bから出射された光L1,L2を平行化(コリメート)しながら、各導光レンズ6A,6Bの内部へと入射することが可能である。
【0030】
また、各導光レンズ6A,6Bの各入射部13a,13bと対向する位置には、各入射部13a,13bから入射した光L1,L2を各導光レンズ6A,6Bの先端側に向けて反射する反射部14a,14bが設けられている。反射部14a,14bは、各導光レンズ6A,6Bの先端側に向かって所定の角度(本実施形態では光L1,L2の光軸に対して45°)で傾斜した反射面により構成されている。
【0031】
なお、本実施形態では、上述した反射部14a,14bを構成する反射面の傾斜する角度を光L1,L2の光軸に対して45°に設定しているが、45°以上に設定することも可能である。
【0032】
複数の反射カット9a,9bは、各導光レンズ6A,6Bの上下方向に亘って切り欠かれた断面略V字状の溝部が、各導光レンズ6A,6Bが延在する方向(車幅方向)に周期的に並ぶことによって構成されている。なお、反射カット9a,9bを構成する溝部の形状については、上述した断面略V字状に限らず、その溝部の頂部を平面としたり、曲面としたりすることが可能である。
【0033】
また、各導光レンズ6A,6Bでは、その基端側から先端側に向かって導光される光L1,L2の光路長の違いによって、その正面側に向けて反射される光L1,L2の光量(明るさ)に差が生じないように、複数の反射カット9a,9bを構成する溝部の深さが基端側から先端側に向かって漸次深くなっている。これにより、複数の反射カット9a,9bで反射される光L1,L2を各導光レンズ6A,6Bの基端側と先端側との間で均一化することが可能である。
【0034】
第1の発光面10a及び第2の発光面10bは、平坦な面(平面)からなり、複数の反射カット9a,9bで反射された第1の光L1及び第2の光L2を第1の導光レンズ6A及び第2の導光レンズ6Bの正面側から出射する。これにより、クリアランスランプ102の発光部として、第1の発光面10a及び第2の発光面10bを白色発光させることが可能である。
【0035】
インナーレンズ8は、無色(クリア)透明な光透過性部材からなり、第1の導光レンズ6A及び第2の導光レンズ6Bの正面側を覆うように配置されている。インナーレンズ8は、第1の発光面10a及び第2の発光面10bから出射された第1の光L1及び第2の光L2を背面側から内部へと入射した後、正面側から外部へと出射する。
【0036】
また、インナーレンズ8は、背面と正面との少なくとも一方(本実施形態では正面)には、このインナーレンズ8から外部に向けて出射される第1の光L1及び第2の光L2を拡散させるための複数の拡散カット8aが設けられている。
【0037】
拡散カット8aとしては、例えば、フルートカットや魚眼カットと呼ばれるレンズカットや、ローレット加工やシボ加工等を施すことによって形成された凹凸構造などを挙げることができる。また、この拡散カット8aの形状等を調整することによって、出射されるL1,L2の拡散度合いを制御することが可能である。本実施形態では、拡散カット8aとして、インナーレンズ8から出射される光L1,L2を車両の上下方向及び前後方向に拡散させる魚眼カットが設けられている。
【0038】
アウターレンズ3は、無色(クリア)透明な光透過性部材からなり、インナーレンズ8の正面側を覆うように配置されている。アウターレンズ3は、インナーレンズ8から出射された第1の光L1及び第2の光L2を背面側から内部へと入射した後、正面側から外部へと出射する。
【0039】
ところで、本実施形態の連結部12aには、図4に示すように、第1の導光レンズ6Aの内部で導光される第1の光L1の一部を車幅方向の内側に向けて出射する第1の側方出射面15が設けられている。
【0040】
第1の側方出射面15は、第1の導光レンズ6Aの先端側に位置して、反射部14aと対向しながら、前後方向に沿った平坦な面(平面)により構成されている。これにより、第1の側方出射面15は、第1の導光レンズ6Aの内部で導光される第1の光L1のうち、反射部14aの前方寄りの面で反射されて第1の側方出射面15に直接向かう第1の光L1を車幅方向の内側に向けて出射する。
【0041】
一方、反射部14aのそれ以外の面で反射されて第1の導光レンズ6Aの背面側に向かう第1の光L1が複数の反射カット9aにより第1の導光レンズ6Aの正面側に向けて反射されて、第1の発光面10aから出射される。
【0042】
なお、反射カット9aを構成する溝部は、上述した断面略V字状を基調としているが、その溝部の頂部を平面としたり、曲面としたりすることによって、第1の導光レンズ6Aの正面側に向けて反射されるだけでなく、第1の導光レンズ6Aの内部で反射を繰り返しながら、第1の導光レンズ6Aの先端側に向けて第1の光L1を導光させることになる。
【0043】
また、第1の側方出射面15については、上述した前後方向に沿った平坦な面(平面)としているが、前後方向から僅かに傾斜した平坦な面であってもよい。また、第1の光L1を前方の斜め方向により屈折し易くするため、後方に向かうほど先端側に向かって傾斜した面としてもよい。この平坦な面の角度調整をすることにより、屈折角度を調整することが可能である。さらに、この面に屈折制御用のカット(例えば鋸状カット)を設けた構成としてもよい。
【0044】
第2の導光レンズ6Bの先端側には、図7に示すように、この第2の導光レンズ6Bの内部で導光される第2の光L2の一部を車幅方向の内側に向けて出射する第2の側方出射面16が設けられている。
【0045】
第2の側方出射面16は、第2の発光面10bの一部からなり、第2の導光レンズ6Bの内部で導光される第2の光L2のうち、第2の導光レンズ6Bの先端側の第2の発光面10bから車幅方向の内側に向けて第2の光L2を出射する。
【0046】
また、第2の導光レンズ6Bの内部で導光される第2の光L2のうち、第2の反射部で反射させた光L2は、第2の導光レンズ6Bの先端部に直接向かわないように設計されている。このため、反射部14bで反射された第2の光L2は、第2の導光レンズ6Bの背面側に向かい、複数の反射カット9bにより第2の導光レンズ6Bの正面側に向けて反射されて、第2の発光面10bから出射される。
【0047】
なお、反射カット9bを構成する溝部は、上述した断面略V字状を基調としているが、その溝部の頂部を平面としたり、曲面としたりすることによって、第2の導光レンズ6Bの正面側に向けて反射されるだけでなく、第2の導光レンズ6Bの内部で反射を繰り返しながら、第2の導光レンズ6Bの先端側に向けて第2の光L2を導光させることになる。
【0048】
また、第2の導光レンズ6Bの先端部は、三角形状(又は半円状であってもよい。)に形成されている。このため、第2の導光レンズ6Bの先端部に入射した第2の光L2は、第2の導光レンズ6Bの基端側に向かって反射されて、複数の反射カット9bにより第2の導光レンズ6Bの正面側に向けて反射された後、第2の発光面10bから出射される。
【0049】
一方、インナーレンズ8には、図4図5及び図7に示すように、これら第1の側方出射面15から出射された第1の光L1及び第2の側方出射面16から出射された第2の光L2を透過させる第1の透過部17が設けられている。
【0050】
第1の透過部17は、インナーレンズ8の車幅方向の内側から後方へ延びる立壁部に設けられている。また、第1の透過部17には、この第1の透過部17から車幅方向の内側に向けて出射される第1の光L1及び第2の光L2の配光を制御する第1の配光制御部18が設けられている。
【0051】
第1の配光制御部18は、複数のプリズムカットからなり、第1の透過部17に入射した第1の光L1及び第2の光L2を屈折させながら、この第1の透過部17から車幅方向の内側に向かうように第1の光L1及び第2の光L2の配光を制御している。
【0052】
なお、本実施形態では、第1の透過部17の内面に第1の配光制御部18が設けられた構成となっているが、第1の透過部17の外面に第1の配光制御部18を設けた構成としてもよい。
【0053】
また、アウターレンズ3には、図4図6及び図7に示すように、第1の透過部17を透過した第1の光L1及び第2の光L2を透過させる第2の透過部19が設けられている。
【0054】
第2の透過部19は、アウターレンズ3の車幅方向の内側から後方へ延びる立壁部に設けられている。また、第2の透過部19には、この第2の透過部19から車幅方向の内側に向けて出射される第1の光L1及び第2の光L2の配光を制御する第2の配光制御部20が設けられている。
【0055】
第2の配光制御部20は、複数のプリズムカットからなり、第2の透過部19に入射した第1の光L1及び第2の光L2を屈折させながら、この第2の透過部19から車幅方向の内側に向かうように第1の光L1及び第2の光L2の配光を制御している。
【0056】
なお、本実施形態では、第2の透過部19の内面に第2の配光制御部20が設けられた構成となっているが、第2の透過部19の外面に第2の配光制御部20を設けた構成としてもよい。
【0057】
また、アウターレンズ3の車幅方向の内側から後方へ延びる立壁部の後方には、車両100のグリル105の端部が位置している。第2の透過部19は、このグリル105の端部より前方に配置されている。これにより、第2の透過部19から出射された第1の光L1及び第2の光L2は、グリル105で遮光されることなく、車幅方向の内側に向けて照射されることになる。
【0058】
本実施形態の車両用灯具1Aでは、上述した車幅方向の内側に向けて照射される第1の光L1及び第2の光L2によって、クリアランスランプ102を車幅方向の内側-45°、下側-15°の方向から視認したときの法規的な配光角度(視認角)を満たすことが可能である。
【0059】
すなわち、本実施形態の車両用灯具1Aでは、車幅方向の内側-45°、下側-15°付近に向けて照射される第1の光L1及び第2の光L2の光度を保ちながら、上述した法規的な配光角度(視認角)を満たすことが可能である。
【0060】
また、本実施形態の連結部12aは、図7に示すように、第2の導光レンズ6Bの内部で導光される第2の光L2の一部を当該連結部12aの正面側から出射する第3の発光面10cを有している。
【0061】
第3の発光面10cは、第1の導光レンズ6Aの第1の発光面10aと第1の側方出射面15との間に形成された段差部21に設けられている。すなわち、連結部12aには、第1の発光面10aよりも第3の発光面10cが後退するように段差部21が設けられている。
【0062】
段差部21は、平坦な面(平面)からなり、後方に向かうほど第1の導光レンズ6Aの基端側に向かって傾斜した形状となっている。このため、段差部21に向かう第1の光L1があったとしても、第1の導光レンズ6Aの正面側に向かわず、迷光(点光り)となって第1の発光面10a側から出射されない形状となっている。
【0063】
これにより、本実施形態の車両用灯具1Aでは、第2の導光レンズ6Bの内部で導光される第2の光L2の一部を第3の発光面10cから連結部12aの正面側に向けて出射することが可能である。
【0064】
一方、このような段差部21を設けずに、第1の導光レンズ6Aの第1の発光面10aと第1の側方出射面15との間で傾斜した第3の発光面10cを設けた場合には、この第3の発光面10cで反射された第2の光L2が迷光(点光り)となって第1の発光面10a側から出射されることになる。
【0065】
以上のように、本実施形態の車両用灯具1Aでは、上述した法規的な配光角度(視認角)を満足しながら、クリアランスランプ102の発光面10a,10b,10cを車幅方向により均一に発光させることが可能である。
【0066】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態として、例えば図8に示す車両用灯具1Bについて説明する。
【0067】
なお、車両用灯具1Bの構成及び光Lの光路を示す断面図である。また、以下の説明では、上記車両用灯具1Aと同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
【0068】
本実施形態の車両用灯具1Bは、光源5及び導光レンズ6を含む発光ユニット7と、インナーレンズ8とを備え、これらが灯体4の内側に配置された構成を有している。
【0069】
発光ユニット7は、回路基板11上の光源5から出射された光Lを導光レンズ6の基端側の入射部13から入射し、入射部13と対向する位置にある反射部14で光Lを反射した後、導光レンズ6の先端側に向けて光Lを導光させると共に、導光レンズ6の背面側に設けられた複数の反射カット9で反射された光Lを導光レンズ6の正面側から出射することによって、導光レンズ6の正面側に設けられた発光面10を発光させる。
【0070】
すなわち、この発光ユニット7は、上述した第2の発光ユニット7Bと連結されていない以外は、第1の発光ユニット7Aと基本的に同じ構成を有している。
【0071】
一方、本実施形態の車両用灯具1Bにおいて、導光レンズ6の先端側には、導光レンズ6の内部で導光される光Lの一部を車幅方向の内側に向けて出射する側方出射面22が設けられている。
【0072】
側方出射面22は、導光レンズ6の先端側に位置して、反射部14と対向しながら、前後方向に沿った平坦な面(平面)により構成されている。これにより、側方出射面22は、導光レンズ6の内部で導光される光Lのうち、反射部14の前方寄りの面で反射されて側方出射面22に直接向かう光Lを車幅方向の内側に向けて出射する。
【0073】
一方、反射部のそれ以外の面で反射されて導光レンズ6の背面側に向かう光Lが複数の反射カット9により導光レンズ6の正面側に向けて反射されて、発光面10から出射される。
【0074】
一方、インナーレンズ8には、この側方出射面22から出射された光Lを透過させる第1の透過部17が設けられている。また、第1の透過部17には、この第1の透過部17から車幅方向の内側に向けて出射される光Lの配光を制御する第1の配光制御部18が設けられている。
【0075】
また、アウターレンズ3には、第1の透過部17を透過した光Lを透過させる第2の透過部19が設けられている。また、第2の透過部19には、この第2の透過部19から車幅方向の内側に向けて出射される光Lの配光を制御する第2の配光制御部20が設けられている。
【0076】
以上のような構成を有する本実施形態の車両用灯具1Bでは、上述した車幅方向の内側に向けて照射される光Lによって、クリアランスランプ102を車幅方向の内側-45°、下側-15°の方向から視認したときの法規的な配光角度(視認角)を満たすことが可能である。
【0077】
すなわち、本実施形態の車両用灯具1Bでは、車幅方向の内側-45°、下側-15°付近に向けて照射される光Lの光度を保ちながら、上述した法規的な配光角度(視認角)を満たすことが可能である。
【0078】
なお、側方出射面22については、上述した前後方向に沿った平坦な面(平面)としているが、前後方向から僅かに傾斜した平坦な面であってもよい。また、光Lを前方の斜め方向により屈折し易くするため、後方に向かうほど先端側に向かって傾斜した面としてもよい。この平坦な面の角度調整をすることにより、屈折角度を調整することが可能である。さらに、この面に屈折制御用のカット(例えば鋸状カット)を設けた構成としてもよい。
【0079】
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記車両用灯具1Aでは、第1の導光レンズ6Aと第2の導光レンズ6Bとが連結部12aを介して互いに連結された1つのレンズ結合体12を構成しているが、第1の導光レンズ6Aとなる一方の導光レンズと、第2の導光レンズ6Bとなる他方の導光レンズとを連結部12aを介して順次連結していくことによって、レンズ結合体12を車幅方向に延長することも可能である。
【0080】
また、上記車両用灯具1A,1Bでは、上述した発光面10a,10b,10が平坦な面(平面)からなり、インナーレンズ8にL1,L2,Lを拡散させるための複数の拡散カット8aが設けられた構成となっているが、発光面10a,10b,10側に複数の拡散カットが設けられた構成とすることも可能である。
【0081】
また、上記車両用灯具1A,1Bでは、上述した導光レンズ6A,6B,6の内部で導光される光L1,L2,Lの一部を車幅方向の内側に向けて出射する構成となっているが、その配置を逆向きとすれば、導光レンズ6A,6B,6の内部で導光される光L1,L2,Lの一部を車幅方向の外側に向けて出射する構成とすることも可能である。
【0082】
なお、上記実施形態では、上述したクリアランスランプ102に本発明を適用した場合を例示したが、このクリアランスランプの他にも、例えばターンランプなどの側方照射が必要な車両用灯具に対して本発明を好適に用いることが可能である。
【0083】
また、本発明が適用可能な車両用灯具については、上述したフロント側の車両用灯具に限らず、例えばリアコンビネーションランプなどのリア側の車両用灯具に本発明を適用することも可能である。この場合、リア側のターンランプに限らず、例えばストップランプやテールランプ、バックランプなどの側方照射が必要な車両用灯具に対して本発明を好適に用いることが可能である。
【0084】
また、光源5A,5B,5が発する光L1,L2,Lの色については、上述した白色光に限らず、赤色光や橙色光など、その車両用灯具の用途に応じて適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0085】
1A,1B…車両用灯具 2…ハウジング 3…アウターレンズ 4…灯体 5…光源 5A…第1の光源 5B…第2の光源 6…導光レンズ 6A…第1の導光レンズ 6B…第2の導光レンズ 7…発光ユニット 7A…第1の発光ユニット 7B…第2の発光ユニット 8…インナーレンズ 9,9a,9b…反射カット 10…発光面 10a…第1の発光面 10b…第2の発光面 10c…第3の発光面 11,11A,11B…回路基板 12…レンズ結合体 12a…連結部 13,13a,13b…入射部 14,14a,14b…反射部 15…第1の側方出射面 16…第2の側方出射面 17…第1の透過部 18…第1の配光制御部 19…第2の透過部 20…第2の配光制御部 21…段差部 22…側方出射面 100…車両 101…ヘッドランプユニット 102…クリアランスランプ 103…ヘッドランプ 104…ターンランプ 105…グリル L…光 L1…第1の光 L2…第2の光
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8