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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023085007
(43)【公開日】2023-06-20
(54)【発明の名称】気泡含有液体生成装置
(51)【国際特許分類】
   B01F 23/20 20220101AFI20230613BHJP
   B05B 7/26 20060101ALI20230613BHJP
   B01F 21/00 20220101ALI20230613BHJP
【FI】
B01F3/04 Z
B05B7/26
B01F1/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021199448
(22)【出願日】2021-12-08
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】橋本 俊治
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 歩
【テーマコード(参考)】
4F033
4G035
【Fターム(参考)】
4F033QB02X
4F033QB03X
4F033QB12X
4F033QB15X
4F033QD02
4F033QD11
4F033QE06
4F033QE22
4F033QF02X
4F033QF08X
4F033QK04X
4F033QK09X
4F033QK18X
4F033QK22X
4F033QK27X
4G035AA01
4G035AB04
4G035AE02
4G035AE13
(57)【要約】
【課題】簡易な構成を有する気泡含有液体生成装置を提供する。
【解決手段】気泡含有液体生成装置1は、加圧容器4と、液体供給部5と、流出経路6と、吐出制御部7とを備える。加圧容器4は、液体L1に気体G1を加圧溶解させて加圧液体L2を生成する。液体供給部5は、加圧容器4に液体L1を供給する。流出経路6は、加圧容器4とノズル2とを接続する。ノズル2は、減圧機構を有する。吐出制御部7は、ノズル2から気泡含有液体L3を吐出させる。液体供給部5は、加圧容器4内の圧力情報に基づき、加圧容器4に液体L1を供給して加圧容器4の内圧を基準内圧以上に制御する。吐出制御部7は、加圧容器4からノズル2への加圧液体L2の流出を制御する機能を有する。吐出制御部7は、加圧液体L2を加圧容器4からノズル2に流出させて、ノズル2から気泡含有液体L3を吐出させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体に気体を加圧溶解させて加圧液体を生成する加圧容器と、
前記加圧容器に液体を供給する液体供給部と、
前記加圧容器と減圧機構を有するノズルとを接続する流出経路と、
前記ノズルから気泡含有液体を吐出させる吐出制御部と、
を備え、
前記液体供給部は、前記加圧容器内の圧力情報に基づき、前記加圧容器に前記液体を供給して前記加圧容器の内圧を基準内圧以上に制御し、
前記吐出制御部は、前記加圧容器から前記ノズルへの前記加圧液体の流出を制御する機能を有し、前記加圧液体を前記加圧容器から前記ノズルに流出させて、前記ノズルから前記気泡含有液体を吐出させる、
気泡含有液体生成装置。
【請求項2】
前記加圧容器の内圧を検出する圧力検出部を更に備え、
前記液体供給部は、前記圧力検出部による検出結果を前記圧力情報とし、前記検出結果に基づいて、前記加圧容器に前記液体を供給する、
請求項1に記載の気泡含有液体生成装置。
【請求項3】
前記液体供給部は、
前記加圧容器に前記液体を加圧供給する液体ポンプを含み、
前記液体ポンプの消費電力に基づいて前記加圧容器の内圧を検出し、
検出した前記加圧容器の内圧を前記圧力情報とし、前記検出した前記加圧容器の内圧に基づいて、前記加圧容器に前記液体を供給する、
請求項1に記載の気泡含有液体生成装置。
【請求項4】
前記加圧容器に気体を供給するための気体経路と、
前記気体経路上に設けられている気体取入弁と、を更に備え、
前記気体取入弁は、前記加圧容器の内圧が外気圧未満である場合に開き、前記加圧容器の内圧が外気圧以上である場合に閉じる、
請求項1から3のいずれか1項に記載の気泡含有液体生成装置。
【請求項5】
前記液体供給部は、
前記加圧容器から前記加圧液体を逆流させる機能を有する、
請求項1から4のいずれか1項に記載の気泡含有液体生成装置。
【請求項6】
前記加圧容器に気体を供給するための気体経路と、
前記気体経路上に設けられている気体取入弁と、を更に備え、
前記気体取入弁は、前記加圧容器の内圧が外気圧未満である場合に開き、前記加圧容器の内圧が外気圧以上である場合に閉じ、
前記液体供給部は、
前記加圧容器から前記加圧液体を逆流させる機能を有し、
前記加圧容器内の気体量を推定し、前記加圧容器内の気体量が基準量以下である場合に、前記加圧容器から前記加圧液体を逆流させて前記加圧容器を減圧させる、
請求項1から3のいずれか1項に記載の気泡含有液体生成装置。
【請求項7】
前記流出経路に接続される前記ノズルを更に備える、
請求項1から6のいずれか1項に記載の気泡含有液体生成装置。
【請求項8】
前記ノズルは、減圧機構又は乱流発生機構を有する、
請求項7に記載の気泡含有液体生成装置。
【請求項9】
前記吐出制御部は、
操作部を有し、
前記操作部が押圧されている間、前記ノズルから前記気泡含有液体を吐出させる、
請求項1から8のいずれか1項に記載の気泡含有液体生成装置。
【請求項10】
前記液体供給部は、
前記加圧容器に前記液体を霧状に供給する微細化ノズルを更に有する、
請求項1から9のいずれか1項に記載の気泡含有液体生成装置。
【請求項11】
前記液体は水であり、
前記気泡含有液体はウルトラファインバブル水である、
請求項1から10のいずれか1項に記載の気泡含有液体生成装置。
【請求項12】
前記液体供給部は、
前記加圧容器に前記液体を加圧供給する液体ポンプを含む、
請求項1に記載の気泡含有液体生成装置。
【請求項13】
前記液体ポンプは、
前記加圧容器に前記液体を加圧供給する順方向動作と、
前記加圧容器から前記加圧液体を逆流させる逆方向動作と、
前記液体ポンプが動作しない動作停止と、の各々の機能を有し、
前記順方向動作と、前記逆方向動作と、前記動作停止と、のいずれか1つの動作を行う、
請求項12に記載の気泡含有液体生成装置。
【請求項14】
前記液体ポンプは、動作速度を調整する機能を有する、
請求項12又は13に記載の気泡含有液体生成装置。
【請求項15】
前記液体ポンプは、ギヤポンプである、
請求項12から14のいずれか1項に記載の気泡含有液体生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、気泡含有液体生成装置に関し、特に、気泡含有液体を生成する気泡含有液体生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、液体に微小な気泡を含有させた気泡含有液体の普及が進んでいる。特許文献1には、従来の気泡含有液体製造装置が記載されている。
【0003】
特許文献1に記載の気泡含有液体製造装置は、加圧溶解タンクと、気泡発生部と、せん断機構部とを備えている。加圧溶解タンクは、液体供給ラインから液体が導入され、気体送入部から気体が加圧送入されて、気体が溶解した加圧液体を生成する。また、気泡発生部は、加圧溶解タンクから供給された加圧液体の減圧を行う。せん断機構部は、気泡を含有する液体にせん断力を付与する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-23910号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の気泡含有液体製造装置は、加圧溶解タンクに液体供給ラインと気体送入部との2つの供給部が接続されているため、構造が複雑になり、かつ、気泡含有液体製造装置が大型化する。また、加圧溶解タンクに気体送入部から気体を加圧送入するため、気体送入部に大型のエアポンプが必要となる。
【0006】
本開示は上記の点に鑑みてなされたものであり、簡易な構成を有する気泡含有液体生成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る気泡含有液体生成装置は、加圧容器と、液体供給部と、流出経路と、吐出制御部と、を備える。前記加圧容器は、液体に気体を加圧溶解させて加圧液体を生成する。前記液体供給部は、前記加圧容器に液体を供給する。前記流出経路は、前記加圧容器とノズルとを接続する。前記ノズルは、減圧機構を有する。前記吐出制御部は、前記ノズルから気泡含有液体を吐出させる。前記液体供給部は、前記加圧容器内の圧力情報に基づき、前記加圧容器に前記液体を供給して前記加圧容器の内圧を基準内圧以上に制御する。前記吐出制御部は、前記加圧容器から前記ノズルへの前記加圧液体の流出を制御する機能を有する。前記吐出制御部は、前記加圧液体を前記加圧容器から前記ノズルに流出させて、前記ノズルから前記気泡含有液体を吐出させる。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一態様に係る気泡含有液体生成装置によれば、簡易な構成の気泡含有液体生成装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態1に係る気泡含有液体生成装置の概略構成図である。
図2図2は、同上の気泡含有液体生成装置における制御回路の機能ブロック図である。
図3図3は、実施形態1の変形例に係る気泡含有液体生成装置における制御回路の機能ブロック図である。
図4図4は、実施形態2に係る気泡含有液体生成装置の概略構成図である。
図5図5は、他の変形例1に係る気泡含有液体生成装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態に係る気泡含有液体生成装置について図面を参照して詳細に説明する。ただし、下記の実施形態において説明する各図は模式的な図であり、各構成要素の大きさ及び厚さのそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。なお、以下の実施形態で説明する構成は本開示の一例に過ぎない。本開示は、以下の実施形態に限定されず、本開示の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0011】
(実施形態1)
(1)気泡含有液体生成装置の構成
図1は、実施形態1に係る気泡含有液体生成装置1の構成を示す概略構成図である。
【0012】
気泡含有液体生成装置1は、気泡含有液体を生成する装置である。気泡含有液体とは、気泡が含まれている液体をいう。液体に含まれている気泡は、その大きさによって呼び方が異なる。例えば、直径100μm以下の気泡はファインバブルと呼ばれる。また、ファインバブルのうち、直径1μm未満の気泡はウルトラファインバブルと呼ばれ、直径1μm以上の気泡はマイクロバブルと呼ばれる。気泡含有液体生成装置1は、例えば、ウルトラファインバブルが液体に含まれているウルトラファインバブル水を生成する。気泡含有液体生成装置1が生成するウルトラファインバブル水は、例えば、液体を水とし、気泡を形成する気体を空気とする。
【0013】
図1に示すように、気泡含有液体生成装置1は、ノズル2と、筐体3と、加圧容器4と、圧力検出部41と、液体供給部5と、流出経路6と、吐出制御部7と、を含む。
【0014】
筐体3は、加圧容器4と、圧力検出部41と、液体供給部5と、流出経路6の一部と、吐出制御部7の一部と、を収容するケースである。また、筐体3には、液体供給部5の液体容器51と連通する貫通孔である注入口511が形成されている。注入口511には蓋31が着脱可能に取り付けられる。また、筐体3には、吐出制御部7の吐出スイッチ71を筐体3の外部に露出させるための貫通孔32と、流出経路6の一部を筐体3の外部に露出するための貫通孔33とが設けられている。筐体3は、例えば、樹脂で構成されている。
【0015】
加圧容器4は、液体L1に気体G1を加圧溶解されて加圧液体L2を生成する容器である。加圧溶解とは、大気圧(1気圧)より高い圧力環境で、気体G1を液体L1に接触させて、液体L1に気体G1を溶解させることを言う。例えば、液体L1を水とし、気体G1を空気とする場合、加圧液体L2は、空気が加圧溶解された水である。加圧容器4には、液体供給部5と、圧力検出部41と、流出経路6とが接続されている。加圧容器4は、液体供給部5と、圧力検出部41と、流出経路6との接続部分以外は、密閉状態に構成されている。加圧容器4は、例えば、金属又は樹脂で構成されている。
【0016】
圧力検出部41は、加圧容器4内の内圧を検出する圧力センサである。例えば、加圧容器4は貫通孔である圧力検出孔を有し、圧力検出部41は圧力検出孔に接続されている。又は、例えば、圧力検出部41は、加圧容器4の内部に設置されていてもよい。圧力検出部41は、例えば、拡散式圧力センサである。なお、圧力検出部41として、例えば、静電容量式圧力センサ等、他の圧力センサ又は圧力計を用いてもよい。
【0017】
液体供給部5は、加圧容器4に液体L1を供給する。液体供給部5は、液体容器51と、補給経路52と、液体ポンプ53と、流入経路54とを含む。
【0018】
液体容器51は、液体L1を貯留する容器である。液体容器51は、例えば、金属又は樹脂で構成されている。液体容器51は注入口511によって筐体3の外部と連通しており、注入口511より液体L1を補充することが可能な構成である。注入口511は、後述する補給経路52の液体容器51内の開口から離れた位置に設けられることが好ましい。注入口511は、例えば、液体容器51の上部に設けられる。また、注入口511に蓋31が取り付けられている状態では、注入口511を介しての液体容器51と外部との間での液体L1の流入出が抑止される。また、液体容器51は、補給経路52と接続されている。
【0019】
補給経路52は、液体L1を液体容器51から液体ポンプ53に流入させる液体流路である。補給経路52は、液体容器51の内部と、液体ポンプ53の吸込口531とを接続する管路である。補給経路52は、例えば、金属、樹脂、又はゴムで構成されている。補給経路52の液体容器51側の端は、液体容器51の底部に位置している。又は、補給経路52は、例えば、液体L1より比重の大きい可撓性の管であり、液体容器51の底部まで届く長さを有する。
【0020】
液体ポンプ53は、液体容器51内の液体L1を加圧容器4に加圧注入するポンプである。加圧注入とは、大気圧以上の圧力を印加して液体L1を加圧容器4に流入することをいう。液体ポンプ53は、加圧容器4の内圧以上の圧力で加圧吐出が可能なポンプであり、例えば、ギヤポンプ、ベーンポンプ等である。また、液体ポンプ53は、動力として、後述する制御回路10の指示により動作し停止するモータを有する。
【0021】
流入経路54は、液体L1を液体ポンプ53から加圧容器4に流入させる液体経路である。流入経路54は、液体ポンプ53の吐出口532と、加圧容器4の内部とを接続する管路である。流入経路54は、例えば、金属、樹脂又はゴムで構成されている。流入経路54は、例えば、加圧容器4の液体供給孔42を貫通して加圧容器4内で開口している。又は、例えば、流入経路54は、加圧容器4に設けられた液体供給孔42に接続されていてもよい。
【0022】
流出経路6は、加圧液体L2を加圧容器4からノズル2に吐出させる液体流路である。流出経路6は、第1流出経路61と、第2流出経路62とを含む。
【0023】
第1流出経路61は、加圧容器4の内部と、吐出制御部7の流入口72とを接続する管路である。第1流出経路61は、例えば、金属、樹脂又はゴムで構成されている。第1流出経路61は、例えば、その全部が筐体3内部に設けられている。第1流出経路61は、例えば、加圧容器4に設けられた液体吐出孔43を貫通して加圧容器4内に挿し込まれ、加圧容器4内で開口する。第1流出経路61の加圧容器4側の開口部は、加圧液体L2内に存在する。第1流出経路61は、例えば、加圧容器4の底部まで挿入される。これにより、加圧容器4の内圧によって加圧液体L2が第1流出経路61を介して吐出制御部7に押し出される。
【0024】
第2流出経路62は、吐出制御部7の吐出口73と、ノズル2とを接続する管路である。第2流出経路62は、例えば、樹脂又はゴムで構成されている。第2流出経路62は、筐体3に設けられた貫通孔33を貫通し、少なくともノズル2との接続部分が筐体3の外部に位置している。なお、第2流出経路62は、吐出制御部7の吐出口73との接続部分以外が筐体3の外部に位置していてもよい。
【0025】
吐出制御部7は、流出経路6の途上、すなわち、第1流出経路61と第2流出経路62の間に設けられ、加圧容器4からノズル2への加圧液体L2の吐出を制御する機構である。吐出制御部7は、流入口72と、吐出口73と、可動ブロック74と、吐出スイッチ71とを有する。吐出制御部7では、例えば、流入口72と吐出口73とを繋ぐ流路75上に、可動ブロック74が設けられている。可動ブロック74は、例えば、弾性体によって支持され、吐出スイッチ71が押圧されているか否かで位置が異なるように構成されている。吐出スイッチ71は、筐体3の貫通孔32を通じて筐体3の外部に位置している。吐出スイッチ71が押圧されていない状態では、可動ブロック74が流路75を塞ぐ。したがって、吐出スイッチ71が押圧されていない状態では、吐出制御部7は、加圧液体L2が流入口72から吐出口73へ流出できない閉鎖状態となる。一方、吐出スイッチ71が押圧されている状態では、可動ブロック74が吐出スイッチ71によって押圧され、可動ブロック74が移動して流路75が繋がる。したがって、吐出スイッチ71が押圧されている状態では、吐出制御部7は、加圧液体L2が流入口72から吐出口73へ流出できる開放状態となる。
【0026】
ノズル2は、加圧液体L2の減圧機構を有し、気泡含有液体L3を噴霧吐出する。ノズル2は、流出経路6の第2流出経路62と接続される。ノズル2は、例えば、オリフィスやベンチュリ管から構成されている減圧機構を有する。ベンチュリ管は、狭窄部を有し、狭窄部に近いほど断面積が小さく、狭窄部から遠いほど断面積が大きい。ノズル2は、吐出制御部7が開放状態であるとき、第2流出経路62から流入した加圧液体L2を減圧機構によって減圧させ、気泡を析出させて気泡含有液体L3を生成して噴霧吐出する。なお、ノズル2は、乱流発生機構を有してもよい。乱流発生機構は、例えば、せん断機構である。
【0027】
(2)気泡含有液体生成装置の機能
気泡含有液体生成装置1は、図2に示すような制御回路10を備える。制御回路10は、圧力測定部81と、指示部82と、記憶部83とを含む。制御回路10は、1以上のプロセッサ及びメモリを有する。
【0028】
圧力測定部81は、加圧容器4の内圧を測定する回路である。圧力測定部81は、圧力検出部41から加圧容器4(図1参照)の内圧を示す信号を取得し、加圧容器4の内圧値を出力する。
【0029】
指示部82は、加圧容器4への液体L1の加圧供給を指示する回路である。指示部82は、例えば、液体ポンプ53のモータへの印加電圧を制御し、液体ポンプ53を動作させ、又は、液体ポンプ53を停止させる。指示部82は、圧力測定部81から加圧容器4の内圧値を取得し、加圧容器4の内圧と基準内圧とを比較する。加圧容器4の内圧が基準内圧未満である場合には、指示部82は、液体ポンプ53を動作させ、液体容器51から加圧容器4に液体L1を加圧注入させる。基準内圧は、例えば、0.5MPa(5気圧)である。なお、基準内圧は、0.5MPa(5気圧)に限らず、0.2MPa(2気圧)以上1MPa(10気圧)以下の範囲であればよい。基準内圧は、例えば、記憶部83にあらかじめ記憶されている。指示部82は、圧力測定部81から取得した加圧容器4の内圧が基準内圧以上に達すると、液体ポンプ53を停止させる。つまり、加圧容器4の内圧が基準内圧以上である場合、指示部82は、液体ポンプを動作させない。
【0030】
(3)動作
以下、気泡含有液体生成装置1の動作について説明する。
【0031】
最初に、加圧容器4の状態が、加圧容器4の内圧が外気圧(大気圧、約0.1MPa)と等しく、かつ、加圧容器4に気体G1のみが存在する状態であるとする。つまり、加圧容器4には加圧液体L2が存在していない。制御回路10の指示部82は、加圧容器4の内圧が基準内圧未満であるから、液体ポンプ53を動作させる。これにより、液体ポンプ53は、液体容器51から加圧容器4に液体L1を加圧注入する。
【0032】
液体ポンプ53が液体容器51から加圧容器4に液体L1を加圧注入すると、加圧容器4内の気体G1の体積が小さくなり、加圧容器4の内圧が上昇する。そして、加圧容器4の内圧が基準内圧まで上昇すると、制御回路10の指示部82は、液体ポンプ53を停止させる。これにより、加圧容器4の内圧が基準内圧まで上昇する。また、加圧容器4内の液体L1は加圧容器4の内圧に応じた量の気体G1が溶け込み、加圧液体L2に変化する。したがって、ユーザが気泡含有液体L3を利用できる状態となる。
【0033】
ユーザが気泡含有液体L3を利用する際には、吐出制御部7の吐出スイッチ71がユーザによって押圧される。これにより、加圧容器4からノズル2まで流出経路6が開放状態になるので、加圧容器4内の加圧液体L2が加圧容器4の内圧によって流出経路6に押し出されてノズル2に流入する。ノズル2に流入した加圧液体L2は、ノズル2の減圧機構によって減圧され、加圧液体L2内に気泡が析出する。すなわち、減圧された加圧液体L2内に微細な気泡が生じ、気泡含有液体L3が生成される。したがって、ノズル2から、気泡含有液体L3が吐出される。
【0034】
ユーザの気泡含有液体L3の利用つまりノズル2からの気泡含有液体L3の吐出によって加圧容器4内の加圧液体L2の体積が減少すると、加圧容器4内の気体G1が膨張し、加圧容器4の内圧が低下する。そして、加圧容器4の内圧が基準内圧未満まで低下すると、制御回路10の指示部82は、液体ポンプ53に、液体容器51から加圧容器4に液体L1を加圧注入させる。そして、加圧容器4の内圧が基準内圧まで上昇すると、制御回路10の指示部82は、液体ポンプ53を停止させる。この動作により、加圧容器4の内圧が基準内圧以上に上昇し、加圧液体L2が生成される。すなわち、加圧容器4内に加圧液体L2が補充され、ユーザが気泡含有液体L3を利用できる状態に戻る。
【0035】
(4)気泡含有液体の利用
以下、気泡含有液体生成装置1で生成された気泡含有液体L3の利用について説明する。
【0036】
気泡含有液体L3は、上述したように、例えば、ファインバブル水であり、具体的には、マイクロバブル水、又は、ウルトラファインバブル水である。ファインバブル水では、気泡表面が負電荷に帯電しているため、正電荷に帯電している物質、例えば、有機物を吸着する作用や、界面活性作用がある。
【0037】
また、マイクロバブル水では、例えば、酸化性の高いオゾンを気泡として含有させることで、殺菌作用を発揮させることができる。
【0038】
また、ウルトラファインバブル水は植物が容易に取り込めるため、例えば、酸素や空気を気泡として含有させることで、植物の代謝を促進して成長を促進することができる。
【0039】
(5)効果
実施形態1に係る気泡含有液体生成装置1では、ノズル2から気泡含有液体L3が吐出される。したがって、気泡含有液体L3をユーザが利用できる。
【0040】
また、実施形態1に係る気泡含有液体生成装置1では、加圧容器4の内圧が基準内圧以上となるように加圧容器4に液体L1が注入される。したがって、エアポンプを用いることなく、液体ポンプ53のみを用いて気泡含有液体生成装置1を実現できる。したがって、大型になりやすいエアポンプを用いないため、気泡含有液体生成装置1を小型化することができる。
【0041】
(変形例)
実施形態1の変形例に係る気泡含有液体生成装置1は、図3に示すように、圧力検出部41を備えず、制御回路10aの構成が実施形態1に係る制御回路10と異なる。
【0042】
図3は、実施形態1の変形例に係る気泡含有液体生成装置1の制御回路10aの機能ブロック図である。制御回路10aは、圧力測定部81に替えて圧力測定部81aを備える。また、圧力測定部81aは、液体ポンプ53に接続されている。
【0043】
圧力測定部81aは、液体ポンプ53への印加電圧と、液体ポンプ53に流れる電流とを測定し、液体ポンプ53の消費電力を測定する。圧力測定部81aは、液体ポンプ53の消費電力に基づいて、加圧容器4の内圧を測定する。
【0044】
上述したように、液体ポンプ53の吐出口532(図1参照)は流入経路54(図1参照)を介して加圧容器4(図1参照)に接続されている。つまり、液体ポンプ53の吐出口532には、流入経路54内の加圧液体L2の圧力が印加される。したがって、液体ポンプ53が液体L1を加圧容器4に加圧注入する際、加圧容器4の内圧が高いほど、液体ポンプ53の吐出圧を高くする必要がある。すなわち、液体ポンプ53で同量の液体L1を加圧容器4に注入しようとしたとき、加圧容器4の内圧が高いほど、液体ポンプ53の動力源であるモータへの負荷が大きくなる。したがって、圧力測定部81aは、予め記憶部83に記憶されている、液体ポンプ53の消費電力と加圧容器4の内圧との関係を示す情報を用いて、加圧容器4の内圧を推測する。液体ポンプ53の消費電力と加圧容器4の内圧との関係を示す情報は、例えば、液体ポンプ53の消費電力に対応する加圧容器4の内圧を示す換算表である。又は、例えば、液体ポンプ53の消費電力と加圧容器4の内圧との対応関係は、液体ポンプ53の消費電力を、液体ポンプ53の消費電力に対応する加圧容器4の内圧に変化するための数式、又は、数式の係数の値である。
【0045】
実施形態1の変形例に係る気泡含有液体生成装置1では、最初に、指示部82が液体ポンプ53を動作させる。そして、圧力測定部81aは、液体ポンプ53の消費電力に基づいて加圧容器4の内圧を測定する。加圧容器4の内圧が基準圧力未満である場合には、加圧容器4の内圧が基準圧力以上となるまで、指示部82が液体ポンプ53を動作させる。一方、加圧容器4の内圧が基準圧力以上である場合には、指示部82は液体ポンプ53を停止させる。
【0046】
また、指示部82は、例えば、予め定めた時間間隔で液体ポンプ53を動作させ、圧力測定部81aは、液体ポンプ53の消費電力に基づいて加圧容器4の内圧を測定する。時間間隔は、例えば、30分おきである。つまり、指示部82は、液体ポンプ53を間欠的に動作させ、圧力測定部81aは、液体ポンプ53の消費電力に関する情報を取得する。
【0047】
実施形態1の変形例に係る気泡含有液体生成装置1によっても、実施形態1に係る気泡含有液体生成装置1と同様の効果を奏する。
【0048】
(実施形態2)
実施形態2に係る気泡含有液体生成装置1bは、図4に示すように、気体取入弁12を有する気体経路11を更に有し、液体ポンプ53bが逆流機能を有する点で、実施形態1に係る気泡含有液体生成装置1(図1参照)と異なる。
【0049】
(1)気泡含有液体生成装置の構成
図4は、実施形態2に係る気泡含有液体生成装置1bの構成を示す概略構成図である。なお、実施形態1に係る気泡含有液体生成装置1と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
【0050】
図4に示すように、加圧容器4には、液体供給部5bと、圧力検出部41と、流出経路6と、気体経路11とが接続されている。
【0051】
気体経路11は、外部から加圧容器4に供給される気体の流入経路である。気体経路11から供給される気体は、例えば空気である。気体経路11は、筐体3に設けられた貫通孔である吸気口34と、加圧容器4に設けられた貫通孔である気体供給孔44とを接続する管路である。気体経路11は、例えば、金属又は樹脂で構成されている。気体経路11の経路上には、気体取入弁12が設けられている。なお、気体経路11は、気体取入弁12と筐体3の吸気口34との間に、塵及び粉末等の吸入を防ぐエアフィルタを備えてもよい。
【0052】
気体取入弁12は、気体経路11の気体の通過方向を一方向に制限する逆流防止弁である。気体取入弁12は、筐体3の吸気口34から加圧容器4の気体供給孔44への空気流入を許容する。一方、気体取入弁12は、加圧容器4の気体供給孔44から筐体3の吸気口34への気体G1及び加圧液体L2の逆流を遮断する。気体取入弁12は、例えば、加圧容器4と外部との間の圧力差を利用したチェックバルブである。気体取入弁12は、加圧容器4の内圧が外気圧未満である場合に開き、加圧容器4の内圧が外気圧以上である場合に閉じる。
【0053】
液体供給部5bは、液体容器51bと、補給経路52bと、液体ポンプ53bと、流入経路54bとを含む。
【0054】
液体ポンプ53bは、液体容器51bから加圧容器4へ液体L1を加圧注入する機能と、加圧容器4から液体容器51bへ加圧液体L2を逆流させる機能とを有する。液体ポンプ53bは、吸込口531と吐出口532とを有し、順方向動作(単に「動作」とも呼ぶ)では吸込口531から吐出口532へ液体を運搬し、逆方向動作では吐出口532から吸込口531へ液体を運搬する。液体ポンプ53bは、例えば、ギヤポンプ又はベーンポンプである。液体ポンプ53bは動力としてモータを有し、モータが順方向回転することで液体ポンプ53bは順方向動作する。また、モータが逆方向回転すると、液体ポンプ53bは逆方向動作する。また、モータが停止すると、液体ポンプ53bは動作停止する。液体ポンプ53bが動作停止しているとき、液体容器51bと加圧容器4との間で、液体L1及び加圧液体L2の移動は抑止される。
【0055】
液体容器51bは、加圧容器4へ加圧注入する液体L1を貯留する機能と、液体ポンプ53bから逆流した加圧液体L2を貯留する機能とを有する。
【0056】
補給経路52bは、液体容器51bと液体ポンプ53bの吸込口531とを接続する管路である。補給経路52bは、液体ポンプ53bが順方向動作を行う場合には、液体容器51bから液体L1を液体ポンプ53bに供給するための液体経路として機能する。一方、補給経路52bは、液体ポンプ53bが逆方向動作を行う場合には、液体ポンプ53bから液体容器51bへ加圧液体L2を吐出するための液体経路として機能する。
【0057】
流入経路54bは、液体ポンプ53bの吐出口532と加圧容器4とを接続する管路である。流入経路54bは、液体ポンプ53bが順方向動作を行う場合には、液体ポンプ53bから液体L1を加圧容器4に吐出するための液体経路として機能する。一方、流入経路54bは、液体ポンプ53bが逆方向動作を行う場合には、加圧容器4から液体ポンプ53bへ加圧液体L2を吸い上げるための液体経路として機能する。したがって、流入経路54bは、加圧液体L2を吸い上げるため、流入経路54bの加圧容器4側の端が加圧容器4の底部で開口していることが好ましい。
【0058】
(2)気泡含有液体生成装置の機能
実施形態2に係る気泡含有液体生成装置1bの制御回路10は、指示部82が液体ポンプ53に代えて液体ポンプ53bと接続され、供給指示を行う機能だけでなく、逆流指示を行う機能を更に有する点で実施形態1の制御回路10と異なる。
【0059】
制御回路10の指示部82は、圧力測定部81から取得した加圧容器4の内圧が基準内圧未満である場合には、液体ポンプ53bを順方向動作させる。液体ポンプ53bは、液体容器51bから加圧容器4に液体L1を加圧注入する。指示部82は、液体ポンプ53bの順方向動作中に、圧力測定部81から加圧容器4の内圧を取得し、内圧変化率を算出する。内圧変化率は、単位時間当たりの加圧容器4の内圧の上昇値である。内圧変化率は、加圧容器4内の気体G1が多いほど小さく、加圧容器4内の気体G1が少ないほど大きい(詳しくは後述する)。指示部82は、内圧変化率が基準変化率未満である場合、液体ポンプ53bに順方向動作を続行させる。指示部82は、圧力測定部81から取得した加圧容器4の内圧が基準内圧以上に達すると、液体ポンプ53bを停止させる。
【0060】
一方、液体ポンプ53bの順方向動作中の内圧変化率が基準変化率以上である場合、指示部82は、予め定められた逆流時間だけ、液体ポンプ53bを逆方向動作させる。液体ポンプ53bは、加圧容器4から液体容器51bに加圧液体L2を逆注入する。そして、指示部82は、逆流時間の経過後、再び液体ポンプ53bを順方向動作させる。指示部82は、圧力測定部81から取得した加圧容器4の内圧が基準内圧以上に達すると、液体ポンプ53bを停止させる。
【0061】
(3)動作
以下、気泡含有液体生成装置1bの動作について説明する。
【0062】
最初に、加圧容器4の状態が、加圧容器4に外気圧と同じ圧力の気体G1のみが存在する状態であるとする。つまり、加圧容器4には加圧液体L2が存在していない。制御回路10の指示部82は、加圧容器4の内圧が基準内圧未満であるから、液体ポンプ53bを動作させる。これにより、液体ポンプ53bは、液体容器51bから加圧容器4に液体L1を加圧注入する。
【0063】
液体ポンプ53bが液体容器51bから加圧容器4に液体L1を加圧注入すると、加圧容器4内の気体G1の体積が減少し、加圧容器4の内圧が上昇する。加圧容器4の内圧が基準内圧まで上昇すると、加圧容器4内に加圧液体L2が生成され、液体ポンプ53bは動作を停止する。これにより、ユーザが気泡含有液体L3を利用できる状態となる。
【0064】
ユーザによって吐出制御部7の吐出スイッチ71が押圧されると、加圧容器4内の加圧液体L2が流出経路6を通ってノズル2に流入する。ノズル2に流入した加圧液体L2は、ノズル2の減圧機構によって減圧され、加圧液体L2内に気泡が析出する。したがって、ノズル2から、気泡含有液体L3が吐出される。
【0065】
ユーザの気泡含有液体L3の利用つまりノズル2からの気泡含有液体L3の吐出によって加圧容器4内の加圧液体L2の体積が減少すると、加圧容器4内の気体G1が膨張し、加圧容器4の内圧が低下する。そして、加圧容器4の内圧が基準内圧未満まで低下すると、指示部82は、液体ポンプ53bを順方向動作させ、液体容器51bから加圧容器4に液体L1を加圧注入させる。このとき、加圧容器4内に気体G1が十分に残っている場合は、加圧容器4内の気体G1が少ない場合と比べて、加圧容器4内で気体G1の占める体積が大きい。したがって、加圧容器4に同量の液体L1を加圧注入した場合に、加圧容器4内に気体G1が十分に残っている場合は、加圧容器4内の気体G1が少ない場合と比べて、加圧容器4の内圧の上昇量が少ない。すなわち、内圧変化率が基準変化率より小さい場合は、加圧容器4内の気体G1の量が、基準変化率に対応する基準量より多いと推測できる。このような場合、指示部82は、液体ポンプ53bに順方向動作を続行させ、加圧容器4の内圧が基準内圧以上になるまで、液体ポンプ53bに液体容器51bから加圧容器4に液体L1を加圧注入させる。この動作により、加圧容器4内に加圧液体L2が補充され、ユーザが気泡含有液体L3を利用できる状態に戻る。
【0066】
一方、加圧容器4内の気体G1が少ない場合には、加圧容器4内の気体G1が十分に残っている場合と比べて、加圧容器4内で気体G1の占める体積が小さい。したがって、加圧容器4に同量の液体L1を加圧注入した場合に、加圧容器4内の気体G1が少ない場合は、加圧容器4内に気体G1が十分に残っている場合と比べて、加圧容器4の内圧の上昇量が大きい。すなわち、内圧変化率が基準変化率以上である場合は、加圧容器4内の気体G1の量が、基準変化率に対応する基準量以下であると推測できる。このような場合、指示部82は、逆流時間だけ、液体ポンプ53bを逆方向動作させる。液体ポンプ53bは、加圧液体L2を加圧容器4から液体容器51bに逆流させる。これにより、加圧容器4内の加圧液体L2の一部が液体容器51bに排出されるため、気体G1が膨張して加圧容器4内の内圧が低下する。このとき、加圧容器4の内圧が外気圧以下まで低下すると、気体取入弁12が開き、加圧容器4の内圧が外気圧と等しくなるまで気体G1が気体経路11から補充される。この動作により、加圧容器4内の内圧が外気圧と等しくなるように、外気圧によって気体G1が補充される。
【0067】
その後、指示部82は、液体ポンプ53bを順方向回転させる。すると、加圧容器内の気体G1が加圧容器4内に加圧注入された液体L1によって圧縮され、加圧容器4の内圧が上昇する。また、加圧容器4の内圧が上昇することで、気体取入弁12が閉じられ、加圧容器4が密閉状態に戻る。この動作により、加圧容器4内の内圧が外気圧以上となる。その後、加圧容器4の内圧が基準内圧以上になるまで、液体ポンプ53bが加圧容器4に液体L1を加圧注入する。したがって、加圧容器4内に加圧液体L2が補充され、ユーザが気泡含有液体L3を利用できる状態に戻る。
【0068】
(4)効果
実施形態2に係る気泡含有液体生成装置1bでは、実施形態1に係る気泡含有液体生成装置1と同様、ノズル2から気泡含有液体L3が吐出される。したがって、気泡含有液体L3をユーザが利用できる。
【0069】
また、実施形態2に係る気泡含有液体生成装置1bでは、実施形態1に係る気泡含有液体生成装置1と同様、加圧容器4の内圧が基準内圧以上となるように加圧容器4に液体L1が注入される。したがって、エアポンプを用いることなく、液体ポンプのみを用いて加圧容器4の内圧を上昇させ、気泡含有液体L3を生成することができる。
【0070】
さらに、実施形態2に係る気泡含有液体生成装置1bでは、加圧容器4に気体取入弁12を有する気体経路11が接続されている。したがって、外気圧と加圧容器4の内圧との差を利用して加圧容器4に気体を取り入れることができる。そのため、エアポンプを用いずとも、加圧容器4に気体を補充することができる。
【0071】
また、実施の形態2に係る気泡含有液体生成装置1bでは、液体ポンプ53bが加圧容器4から加圧液体L2を液体容器51bに逆流させる逆流機能を有する。したがって、液体ポンプ53bの逆流機能を用いて加圧容器4の内圧を外気圧まで低下させることが容易である。液体ポンプ53bの逆流機能により、気体取入弁12を有する気体経路11による加圧容器4への気体の補充を更に効率的に行うことができる。
【0072】
(実施形態に係る他の変形例)
(他の変形例1)
実施形態1では、流入経路54は、加圧容器4の液体供給孔42を貫通して加圧容器4内で開口している。しかしながら、例えば、図5に示すように、気泡含有液体生成装置1cの液体供給部5cは、流入経路54cの加圧容器4内の開口部に、液体L1を霧状の微細粒子として吐出するための微細化ノズル55cを有していてもよい。微細化ノズル55cは、例えば、加圧容器4内の上側に取り付けられる。このような構成により、液体L1からなる霧状の微細粒子が、気体G1を吸収し、又は、加圧液体L2と混じる際に気体G1を巻き込む。したがって、加圧液体L2に気体G1を溶解させることが容易となる。微細化ノズルは、例えば、液体供給孔42に取り付けられてもよい。
【0073】
(他の変形例2)
実施形態1、2及び実施形態1の変形例では、気泡含有液体生成装置1、1bはノズル2を備え、ノズル2から気泡含有液体L3を吐出する。しかしながら、気泡含有液体生成装置1、1bはノズル2を含まず、気泡含有液体生成装置1、1bとノズル2とを接続することで、ノズル2から気泡含有液体L3を吐出する、としてもよい。このような構成によれば、例えば、ノズル2の交換が容易となる。したがって、例えば、気泡含有液体L3の用途に応じて、気泡含有液体L3の吐出方向や吐出量の異なる多種類のノズル2を使い分けることができる。また、例えば、減圧機構又は乱流発生機構の構造を変えることで、同一の加圧液体L2から、気泡の直径の異なる複数種類の気泡含有液体L3を生成することができる。したがって、例えば、ノズル2の交換により、気泡含有液体L3としてマイクロバブル水とウルトラファインバブル水とを個別に生成させることができる。
【0074】
(他の変形例3)
実施形態1及び実施形態1の変形例では、気泡含有液体生成装置1は液体容器51を備える。しかしながら、例えば、気泡含有液体生成装置1は液体容器51を備えず、筐体3外部から液体L1の供給を受けるとしてもよい。例えば、補給経路52は、液体ポンプ53の吸込口531と、筐体3の外部に存在する液体源とを接続してもよい。筐体3の外部に存在する液体源は、例えば、気泡含有液体生成装置1とは別体の液体タンクであってよく、例えば、ビン又はペットボトルであってもよい。又は、例えば、筐体3の外部に存在する液体源は、水道管などの液体供給路であってもよい。
【0075】
また、実施形態2においても、同様に、気泡含有液体生成装置1は液体容器51bを備えず、補給経路52bは、液体ポンプ53bの吸込口531と、筐体3の外部に存在する液体源とを接続してもよい。このような場合、実施形態2と同様、液体ポンプ53bの逆方向動作時に、加圧液体L2を液体源に逆流させる構成としてもよい。又は、例えば、気泡含有液体生成装置1bの補給経路52bは、液体源から液体ポンプ53bの吸込口531への一方向の液体L1の流路である第1経路と、液体ポンプ53bの吸込口531から排出口への一方向の加圧液体L2の流路である第2経路とを含むとしてもよい。第2経路の排出口は、例えば、液体L1を貯留する容器に接続されてもよいし、液体L1を適切に処理できる処理経路に接続されてもよい。これにより、液体ポンプ53bの逆方向動作により加圧容器4の内圧を低下させて気体G1を加圧容器4に補充することができる。
【0076】
(他の変形例4)
実施形態1、2及び実施形態1の変形例では、指示部82は、加圧容器4の内圧が基準内圧未満であると液体ポンプ53、53bを動作させ、加圧容器4の内圧が基準内圧以上となると液体ポンプ53、53bを停止させる。液体ポンプ53、53bの動作を開始させるか否かの基準となる基準内圧と、液体ポンプ53、53bを停止させるか否かの基準となる基準内圧とは異なっていてもよい。例えば、互いに異なる第1基準内圧及び第2基準内圧が予め定められており、指示部82は、加圧容器4の内圧が第1基準内圧未満であると液体ポンプ53、53bを動作させ、加圧容器4の内圧が第2基準内圧以上となると液体ポンプ53、53bを停止させる。この場合、第2基準内圧は、第1基準内圧よりも高い。このような構成とすることで、液体ポンプ53、53bの動作頻度を低下させることができる。
【0077】
(他の変形例5)
実施形態1及びその変形例では、液体ポンプ53は、液体容器51から加圧容器4へ液体L1を加圧注入する動作と、動作停止と、の2つの動作状態を有する。液体ポンプ53は、液体容器51から加圧容器4への液体L1の加圧注入において、液体L1の注入速度の異なる複数の動作状態を有してもよい。例えば、液体ポンプ53は、高速注入モードと、液体L1の注入速度が高速注入モードより遅い低速注入モードを有する。液体ポンプ53は、加圧容器4の内圧が第3基準内圧未満である場合は、高速注入モードで動作し、加圧容器4の内圧が第3基準内圧以上である場合には、低速注入モードで操作する。第3基準内圧は、基準内圧よりも小さい値である。第3基準内圧は、例えば、基準内圧より1気圧だけ小さい。このような構成とすることで、例えば、加圧容器4の内圧を詳細に制御しながら素早く上昇させることができる。また、加圧容器4の内圧が高いほど、加圧容器4へ液体L1を加圧注入するときの液体ポンプ53への負荷が大きくなる。したがって、加圧容器4の内圧が高いときにL1の注入速度を低下させることで、液体ポンプ53の負荷を小さくすることができる。なお、液体ポンプ53は、液体L1の注入速度の異なる3以上の動作状態を有してもよい。
【0078】
また、例えば、液体ポンプ53に電力を供給する電力源が商用電源である場合、液体ポンプ53は高速注入モードで動作し、液体ポンプ53に電力を供給する電力源がバッテリである場合、液体ポンプ53は低速モードで動作するとしてもよい。このような構成とすることで、液体ポンプ53に電力を供給する電力源がバッテリである場合に、液体ポンプ53の最大消費電力を制限することができる。
【0079】
また、実施形態2に係る液体ポンプ53bも同様に、順方向動作において、液体L1の注入速度の異なる複数の動作状態を有してもよい。また、液体ポンプ53bは、逆方向動作においても、加圧液体L2の逆流速度の異なる複数の動作状態を有してもよい。
【0080】
(他の変形例6)
実施形態1の変形例では、指示部82は、予め定めた時間間隔で液体ポンプ53を動作させ、圧力測定部81aは、液体ポンプ53の消費電力に基づいて加圧容器4の内圧を測定する。しかしながら、加圧容器4の内圧を測定するための液体ポンプ53の間欠動作は、時間間隔で行うものでなくてもよい。例えば、制御回路10aは、吐出制御部7の吐出スイッチ71の押圧回数又は押圧時間を測定するセンサを備え、吐出スイッチ71の押圧回数又は押圧時間が基準回数又は基準時間を超えると、指示部82が液体ポンプ53を動作させるとしてもよい。このような構成とすることで、加圧容器4の内圧が低下する要因である、気泡含有液体L3の吐出動作の回数又は時間に基づいて、加圧容器4の内圧を測定することができる。
【0081】
(他の変形例7)
実施形態2では、液体ポンプ53bの順方向動作中における加圧容器4の内圧変化率が基準変化率以上である場合、指示部82は、予め定められた逆流時間だけ、液体ポンプ53bを逆方向動作させる。しかしながら、液体ポンプ53bの逆方向動作は逆流時間だけの実施に限られない。例えば、指示部82は、液体ポンプ53bの動作中の内圧変化率が基準変化率以上である場合、加圧容器4の内圧が0.1MPa(1気圧)以下となるまで、液体ポンプ53bを逆方向動作させてもよい。このようにすることで、加圧容器4に確実に気体を補充することができる。
【0082】
(他の変形例8)
実施形態2の圧力測定部81は、圧力検出部41によって加圧容器4の内圧を測定することに限定されず、例えば、実施形態1の変形例と同様の手段により、加圧容器4の内圧を測定してもよい。
【0083】
(他の変形例9)
実施形態2では、流入経路54bが加圧容器4内の加圧液体L2を液体ポンプ53bに逆流させる液体経路を兼ねる。しかしながら、例えば、流入経路54bは、液体ポンプ53bからの液体L1を加圧容器4に流入させる液体経路と、加圧容器4内の加圧液体L2を液体ポンプ53bに逆流させる液体経路とを含んでもよい。例えば、流入経路54bは、液体ポンプ53bの吐出口532と加圧容器4内部とを接続する順方向経路と、液体ポンプ53bの吐出口532と加圧容器4内部とを接続する逆流経路とを含む。順方向経路には、液体ポンプ53bの吐出口532から加圧容器4への一方向の液体L1の通過を許容し、逆方向の加圧液体L2の通過を遮断する逆流防止弁が設けられる。逆流経路には、加圧容器4から液体ポンプ53bの吐出口532への一方向の加圧液体L2の通過を許容し、逆方向の液体L1の通過を遮断する逆流防止弁が設けられる。このような構成とすることで、順方向経路の加圧容器4内の開口部と、逆流経路の加圧容器4内の開口部とを異ならせることができる。また、例えば、他の変形例1と同様に順方向経路の加圧容器4内の開口部に微細化ノズル55cを設け、加圧液体L2への気体G1の溶解を促進することができる。
【0084】
(他の変形例10)
実施形態2では、液体ポンプ53bは、加圧容器4内の加圧液体L2を液体容器51bに逆流させる逆流機能を有する。しかしながら、例えば、逆流機能のない液体ポンプ53と、流路の開閉を制御できる電磁弁等とを用いて逆流機能を実現してもよい。例えば、液体供給部5bは、液体容器51bと、液体ポンプ53と、第1~第4電磁弁と、第1~第4流路とを備える。第1流路は、液体容器51bと液体ポンプ53の吸込口531との間を接続し、第1電磁弁は、第1流路上に設けられる。第2流路は、液体容器51bと液体ポンプ53の吐出口532との間を接続し、第2電磁弁は、第2流路上に設けられる。第3流路は、加圧容器4と液体ポンプ53の吐出口532との間を接続し、第3電磁弁は、第3流路上に設けられる。第4経路は、加圧容器4と液体ポンプ53の吸込口531との間を接続し、第4電磁弁は、第4流路上に設けられる。液体容器51bから加圧容器4に液体L1を加圧注入する場合には、第1電磁弁と第3電磁弁とを開放し、第2電磁弁と第4電磁弁とを閉じる。これにより、第1流路が補給経路52として機能し、第3流路が流入経路54として機能する。加圧容器4から液体容器51bに加圧液体L2を逆流させる場合には、第2電磁弁と第4電磁弁とを開放し、第1電磁弁と第3電磁弁とを閉鎖する。これにより、第2流路が補給経路52の逆流路として機能し、第4流路が流入経路54の逆流路として機能する。このような構成によっても、加圧容器4内の加圧液体L2を液体容器51bに逆流させる逆流機能を実現できる。
【0085】
(他の変形例11)
実施形態1では、液体ポンプ53は、加圧容器4内の加圧液体L2を液体容器51bに逆流させる逆流機能を有していなくてもよい。したがって、液体ポンプ53は、加圧容器4に液体L1を加圧注入できるポンプであれば、例えば、ダイヤフラムポンプ等の逆流機能を有さないポンプであってもよい。また、上述したように、逆流機能のない液体ポンプ53と電磁弁等とを用いて逆流機能を実現する場合に、液体ポンプ53として、例えば、ダイヤフラムポンプ等を用いることができる。
【0086】
(まとめ)
第1の態様に係る気泡含有液体生成装置(1;1b;1c)は、加圧容器(4)と、液体供給部(5;5b;5c)と、流出経路(6)と、吐出制御部(7)と、を備える。加圧容器(4)は、液体(L1)に気体(G1)を加圧溶解させて加圧液体(L2)を生成する。液体供給部(5;5b;5c)は、加圧容器(4)に液体(L1)を供給する。流出経路(6)は、加圧容器(4)とノズル(2)とを接続する。ノズル(2)は減圧機構を有する。吐出制御部(7)は、ノズル(2)から気泡含有液体(L3)を吐出させる。液体供給部(5;5b;5c)は、加圧容器(4)内の圧力情報に基づき、加圧容器(4)に液体(L1)を供給して加圧容器(4)の内圧を基準内圧以上に制御する。吐出制御部(7)は、加圧容器(4)からノズル(2)への加圧液体(L2)の流出を制御する機能を有する。吐出制御部(7)は、加圧液体(L2)を加圧容器(4)からノズル(2)に流出させて、ノズル(2)から気泡含有液体(L3)を吐出させる。
【0087】
上記態様に係る気泡含有液体生成装置(1;1b;1c)では、液体供給部(5;5b;5c)の動作によって加圧容器(4)の内圧を基準内圧以上に制御し、加圧液体(L2)を生成できる。したがって、気泡の原料となる気体を加圧容器(4)に加圧注入する必要がなく、気泡含有液体生成装置(1;1b;1c)を簡易な構成で実現できる。
【0088】
第2の態様に係る気泡含有液体生成装置(1;1b;1c)は、第1の態様において、圧力検出部(41)を更に備える。圧力検出部(41)は、加圧容器(4)の内圧を検出する。液体供給部(5;5b;5c)は、圧力検出部(41)による検出結果を圧力情報とし、検出結果に基づいて加圧容器(4)に液体(L1)を供給する。
【0089】
上記態様に係る気泡含有液体生成装置(1;1b;1c)では、圧力検出部(41)により加圧容器(4)内の圧力情報を高精度に取得できる。したがって、液体供給部(5;5b;5c)が容易に加圧容器(4)の内圧を基準内圧以上に制御できる。
【0090】
第3の態様に係る気泡含有液体生成装置(1;1c)では、第1の態様において、液体供給部(5;5c)は、液体ポンプ(53)を含む。液体ポンプ(53)は、加圧容器(4)に液体(L1)を加圧供給する。液体供給部(5;5c)は、液体ポンプ(53)の消費電力に基づいて加圧容器(4)の内圧を検出する。液体供給部(5;5c)は、検出した加圧容器(4)の内圧を圧力情報とし、検出した加圧容器(4)の内圧に基づいて、加圧容器(4)に液体(L1)を供給する。
【0091】
上記態様に係る気泡含有液体生成装置(1;1c)では、液体ポンプ(53)を用いて加圧容器(4)の内圧を検出する。したがって、圧力検出部(41)を用いる必要がなく、気泡含有液体生成装置(1)を更に簡易な構成で実現できる。
【0092】
第4の態様に係る気泡含有液体生成装置(1b)は、第1から第3の態様のいずれかにおいて、気体経路(11)と、気体取入弁(12)と、を更に備える。気体経路(11)は、加圧容器(4)に気体を供給する。気体取入弁(12)は、気体経路(11)上に設けられている。気体取入弁(12)は、加圧容器(4)の内圧が外気圧未満である場合に開き、加圧容器(4)の内圧が外気圧以上である場合に閉じる。
【0093】
上記態様に係る気泡含有液体生成装置(1b)では、加圧容器(4)の内圧が外気圧未満となるように制御することで、加圧容器(4)に気体を供給できる。そのため、加圧容器(4)に気体を加圧注入するためのエアポンプ及びエアタンクが必要ない。したがって、気泡含有液体生成装置(1b)を簡易な構成で実現できる。
【0094】
第5の態様に係る気泡含有液体生成装置(1b)では、第1から第4の態様のいずれかにおいて、液体供給部(5b)は、加圧容器(4)から加圧液体(L2)を逆流させる機能を有する。
【0095】
上記態様に係る気泡含有液体生成装置(1b)では、加圧容器(4)内の加圧液体(L2)を液体供給部(5b)の液体容器(51b)に逆流させることで、加圧容器(4)の内圧を低下させることができる。したがって、液体供給部(5b)が加圧容器(4)の内圧を高精度に制御することができる。
【0096】
第6の態様に係る気泡含有液体生成装置(1b)は、第1から第3の態様のいずれかにおいて、気体経路(11)と、気体取入弁(12)と、を更に備える。気体経路(11)は、加圧容器(4)に気体を供給する。気体取入弁(12)は、気体経路(11)上に設けられている。気体取入弁(12)は、加圧容器(4)の内圧が外気圧未満である場合に開き、加圧容器(4)の内圧が外気圧以上である場合に閉じる。液体供給部(5b)は、加圧容器(4)から加圧液体(L2)を逆流させる機能を有する。液体供給部(5b)は、加圧容器(4)内の気体(G1)量を推定し、加圧容器(4)内の気体(G1)量が基準量以下である場合に、加圧容器(4)から加圧液体(L2)を逆流させて加圧容器(4)を減圧させる。
【0097】
上記態様に係る気泡含有液体生成装置(1b)では、加圧容器(4)内の気体(G1)量が基準量以下である場合に、加圧容器(4)内の加圧液体(L2)を加圧容器(4)外に逆流させることで、加圧容器(4)に気体を供給できる。したがって、液体供給部(5b)の動作によって、加圧容器(4)に液体(L1)と気体の両方を補充することができる。したがって、気泡含有液体生成装置(1b)を簡易な構成で実現できる。
【0098】
第7の態様に係る気泡含有液体生成装置(1;1b;1c)は、第1から第6の態様のいずれかにおいて、ノズル(2)を更に備える。ノズル(2)は、流出経路(6)に接続される。
【0099】
上記態様に係る気泡含有液体生成装置(1;1b;1c)では、ノズル(2)を別途準備する必要がなく、気泡含有液体生成装置(1;1b;1c)単体で、気泡含有液体(L3)を利用することができる。
【0100】
第8の態様に係る気泡含有液体生成装置(1;1b;1c)では、第7の態様において、ノズル(2)は、減圧機構又は乱流発生機構を有する。
【0101】
上記態様に係る気泡含有液体生成装置(1;1b;1c)では、ノズル(2)により加圧液体(L2)から気泡含有液体(L3)を効率よく生成することができる。
【0102】
第9の態様に係る気泡含有液体生成装置(1;1b;1c)では、第1から第8の態様のいずれかにおいて、吐出制御部(7)は操作部(71)を有し、操作部(71)が押圧されている間、ノズル(2)から気泡含有液体(L3)を吐出させる。
【0103】
上記態様に係る気泡含有液体生成装置(1;1b;1c)では、ユーザが操作部(71)を押圧することで、ユーザが必要とする量の気泡含有液体(L3)を吐出する。したがって、気泡含有液体生成装置(1;1b;1c)は、気泡含有液体(L3)を必要な量吐出すればよく、液体(L1)及び気体(G1)の利用効率が高い。
【0104】
第10の態様に係る気泡含有液体生成装置(1c)では、第1から第9の態様のいずれかにおいて、液体供給部(5c)は、加圧容器(4)に液体(L1)を霧状に供給する微細化ノズル(55c)を更に有する。
【0105】
上記態様に係る気泡含有液体生成装置(1c)では、加圧容器(4)に液体(L1)を加圧注入する際に、気体(G1)を加圧液体(L2)に溶解させやすくなる。
【0106】
第11の態様に係る気泡含有液体生成装置(1;1b;1c)では、第1から第10の態様のいずれかにおいて、液体(L1)は水である。気泡含有液体(L3)はウルトラファインバブル水である。
【0107】
上記態様に係る気泡含有液体生成装置(1;1b;1c)では、気泡含有液体(L3)としてウルトラファインバブル水を生成することができる。ウルトラファインバブル水では、気泡表面が負電荷に帯電しているため、正電荷に帯電している物質、例えば、有機物を吸着する作用や、界面活性作用がある。また、ウルトラファインバブル水では、気泡が小さく透過性が高い。さらに、ウルトラファインバブル水は植物が容易に取り込める。したがって、気泡含有液体生成装置(1;1b;1c)によって生成されたウルトラファインバブル水を、植物栽培、洗浄など、様々な用途で使用することができる。
【0108】
第12の態様に係る気泡含有液体生成装置(1;1b;1c)では、第1の態様において、液体供給部(5;5b;5c)は、液体ポンプ(53;53b)を含む。液体ポンプ(53;53b)は、加圧容器(4)に液体(L1)を加圧供給する。
【0109】
上記態様に係る気泡含有液体生成装置(1;1b;1c)では、液体ポンプ(53;53b)を用いて加圧容器(4)に液体(L1)を容易に加圧供給できる。
【0110】
第13の態様に係る気泡含有液体生成装置(1b)では、第12の態様において、液体ポンプ(53b)は、順方向動作と、逆方向動作と、動作停止と、の各々の機能を有する。順方向動作では、加圧容器(4)に液体(L1)を加圧供給する。逆方向動作では、加圧容器(4)から加圧液体(L2)を逆流させる。動作停止では、液体ポンプ(53b)が動作しない。液体ポンプ(53b)は、順方向動作と、逆方向動作と、動作停止と、のいずれか1つの動作を行う。
【0111】
上記態様に係る気泡含有液体生成装置(1b)では、液体ポンプ(53b)の各動作により、加圧容器(4)に液体(L1)の供給、気体(G1)の供給、のいずれも行うことができる。
【0112】
第14の態様に係る気泡含有液体生成装置(1;1b;1c)では、第12または第13の態様において、液体ポンプ(53;53b)は、動作速度を調整する機能を有する。
【0113】
上記態様に係る気泡含有液体生成装置(1;1b;1c)では、液体ポンプ(53;53b)の動作速度の調整により、加圧容器(4)の内圧を詳細に制御することができ、又は、液体ポンプ(53;53b)の消費電力を低減させることができる。
【0114】
第15の態様に係る気泡含有液体生成装置(1;1b;1c)では、第12から第14の態様のいずれかにおいて、液体ポンプ(53;53b)は、ギヤポンプである。
【0115】
上記態様に係る気泡含有液体生成装置(1;1b;1c)では、液体供給部(5;5b;5c)を容易に実現できる。
【符号の説明】
【0116】
1、1b、1c 気泡含有液体生成装置
2 ノズル
4 加圧容器
41 圧力検出部
5、5b、5c 液体供給部
53 液体ポンプ
55c 微細化ノズル
6 流出経路
7 吐出制御部
71 吐出スイッチ(操作部)
11 気体経路
12 気体取入弁
L1 液体
L2 加圧液体
L3 気泡含有液体
図1
図2
図3
図4
図5