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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023085071
(43)【公開日】2023-06-20
(54)【発明の名称】液圧制御ユニット及び鞍乗型車両
(51)【国際特許分類】
   B60T 7/12 20060101AFI20230613BHJP
   B60T 8/36 20060101ALI20230613BHJP
   B62L 3/06 20060101ALI20230613BHJP
   B62L 1/00 20060101ALI20230613BHJP
【FI】
B60T7/12 B
B60T8/36
B62L3/06
B62L1/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021199549
(22)【出願日】2021-12-08
(71)【出願人】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100177839
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 玲児
(74)【代理人】
【識別番号】100172340
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 始
(74)【代理人】
【識別番号】100182626
【弁理士】
【氏名又は名称】八島 剛
(72)【発明者】
【氏名】千葉 和樹
【テーマコード(参考)】
3D246
【Fターム(参考)】
3D246AA11
3D246BA02
3D246CA01
3D246DA01
3D246FA01
3D246GB15
3D246GC09
3D246HA43A
3D246HA44A
3D246HA64A
3D246JB36
3D246LA33B
3D246LA66Z
3D246LA67B
3D246MA37
(57)【要約】
【課題】鞍乗型車両の利便性の低下を抑制しつつ、鞍乗型車両の盗難の抑制が可能な液圧制御ユニットを得る。
【解決手段】本発明に係る液圧制御ユニットは、鞍乗型車両のホイールシリンダのブレーキ液の圧力を制御する液圧制御ユニットであって、マスタシリンダと前記ホイールシリンダとを連通させる主流路に設けられ、非通電時に前記ホイールシリンダのブレーキ液の圧力を保持する圧力保持機能を有する開閉弁を備え、前記液圧制御ユニットの制御装置は、前記鞍乗型車両が走行している状態では前記開閉弁を開状態とし、前記鞍乗型車両が停止している状態において該鞍乗型車両の前記ホイールシリンダのブレーキ液の圧力が増加した際、前記開閉弁を閉状態とする構成であり、前記開閉弁は、該開閉弁に電力を供給できない非作動状態において、前記圧力保持機能によって前記ホイールシリンダのブレーキ液の圧力を保持する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスタシリンダ(242)とホイールシリンダ(251)とを連通させる主流路(13)に設けられた込め弁(21)と、
前記主流路(13)の途中部(13a)に一端(14a)が接続された副流路(14)に設けられた弛め弁(22)と、
前記副流路(14)のうちの前記弛め弁(22)を基準として前記一端(14a)とは反対側となる領域に設けられ、前記途中部(13a)から前記副流路(14)に流入したブレーキ液を貯留するアキュムレータ(23)と、
前記込め弁(21)及び前記弛め弁(22)の開閉状態を制御する制御装置(30)と、
を備え、鞍乗型車両(200)に搭載されて、該鞍乗型車両(200)の前記ホイールシリンダ(251)のブレーキ液の圧力を制御する液圧制御ユニット(1)であって、
前記主流路(13)に設けられ、非通電時に前記ホイールシリンダ(251)のブレーキ液の圧力を保持する圧力保持機能を有する開閉弁(24)を備え、
前記制御装置(30)は、
前記鞍乗型車両(200)が走行している状態では前記開閉弁(24)を開状態とし、
前記鞍乗型車両(200)が停止している状態において該鞍乗型車両(200)の前記ホイールシリンダ(251)のブレーキ液の圧力が増加した際、前記開閉弁(24)を閉状態とする構成であり、
前記開閉弁(24)は、該開閉弁(24)に電力を供給できない非作動状態において、前記圧力保持機能によって前記ホイールシリンダ(251)のブレーキ液の圧力を保持する構成である
液圧制御ユニット(1)。
【請求項2】
前記開閉弁(24)は、前記主流路(13)のうちの前記途中部(13a)を基準として前記ホイールシリンダ(251)側となる領域に配置されている
請求項1に記載の液圧制御ユニット(1)。
【請求項3】
前記開閉弁(24)は、開状態のときに非通電となった際に該開状態を保持する構成である
請求項1又は請求項2に記載の液圧制御ユニット(1)。
【請求項4】
前記込め弁(21)は、非通電の状態において開状態となる構成である
請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の液圧制御ユニット(1)。
【請求項5】
前記弛め弁(22)は、非通電の状態において閉状態となる構成である
請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の液圧制御ユニット(1)。
【請求項6】
前記主流路(13)に前記込め弁(21)と並列に接続され、前記ホイールシリンダ(251)側から前記マスタシリンダ(242)側への流れを許容する逆止弁(25)を備えている
請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の液圧制御ユニット(1)。
【請求項7】
前記制御装置(30)は、前記開閉弁(24)を閉状態としたとき、報知装置(280)に報知を指示する信号を出力する構成である
請求項1~請求項6のいずれか一項に記載の液圧制御ユニット(1)。
【請求項8】
前記マスタシリンダ(242)のブレーキ液の圧力を検出するマスタシリンダ液圧センサ(41)を備えている
請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の液圧制御ユニット(1)。
【請求項9】
前記ホイールシリンダ(251)のブレーキ液の圧力を検出するホイールシリンダ液圧センサ(42)を備えている
請求項1~請求項8のいずれか一項に記載の液圧制御ユニット(1)。
【請求項10】
前記アキュムレータ(23)内のブレーキ液をポンプレスで前記アキュムレータ(23)外へ排出する構成である
請求項1~請求項9のいずれか一項に記載の液圧制御ユニット(1)。
【請求項11】
請求項1~請求項10のいずれか一項に記載の液圧制御ユニット(1)を備えている
鞍乗型車両(200)。
【請求項12】
前記ホイールシリンダ(251)のブレーキ液の圧力によってブレーキパッドが押圧されるブレーキディスク(252)と、
ホイール(217a)と、
を備え、
前記ホイール(217a)に前記ブレーキディスク(252)が取り付けられている
請求項11に記載の鞍乗型車両(200)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鞍乗型車両に搭載されて、該鞍乗型車両のホイールシリンダのブレーキ液の圧力を制御する液圧制御ユニット、及び、該液圧制御ユニットを備えた鞍乗型車両に関する。
【背景技術】
【0002】
自動四輪車等の車室を有する車両は、車室に入られない手段を講じることにより、車両の盗難を抑制することができる。一方、鞍乗型車両は、車室を有していない。このため、鞍乗型車両は、車室を有する車両とは異なる手段を講じることによって、鞍乗型車両の盗難の抑制を図る必要がある。したがって、従来の鞍乗型車両においては、ディスクロックを用いてのブレーキディスクの固定(例えば特許文献1参照)、及び、レバーロックを用いてのブレーキレバーの固定等により、鞍乗型車両の盗難の抑制を図っていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-1272号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の鞍乗型車両の盗難を抑制するためには、運転手は、ディスクロック及びレバーロック等の盗難抑制手段を携帯しなければならない。また、鞍乗型車両の盗難の抑制の確実性を向上するためには、これらの盗難抑制手段を強固なものにする必要があり、盗難抑制手段が大型化してしまう。このため、従来の鞍乗型車両は、盗難を抑制するために、利便性が低下してしまっていた。また、従来の鞍乗型車両では、運転手は、盗難を抑制するために、駐車時に、携帯していた盗難抑制手段を鞍乗型車両に取り付けなければならない。この作業も、鞍乗型車両の利便性を低下させてしてしまっていた。このように、従来の鞍乗型車両は、盗難を抑制するために、利便性が低下してしまうという課題があった。
【0005】
本発明は、上述の課題を背景としてなされたものであり、鞍乗型車両の利便性の低下を抑制しつつ、鞍乗型車両の盗難の抑制が可能な液圧制御ユニットを得ることを第1の目的とする。また、本発明は、このような液圧制御ユニットを備えた鞍乗型車両を得ることを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る液圧制御ユニットは、マスタシリンダとホイールシリンダとを連通させる主流路に設けられた込め弁と、前記主流路の途中部に一端が接続された副流路に設けられた弛め弁と、前記副流路のうちの前記弛め弁を基準として前記一端とは反対側となる領域に設けられ、前記途中部から前記副流路に流入したブレーキ液を貯留するアキュムレータと、前記込め弁及び前記弛め弁の開閉状態を制御する制御装置と、を備え、鞍乗型車両に搭載されて、該鞍乗型車両の前記ホイールシリンダのブレーキ液の圧力を制御する液圧制御ユニットであって、前記主流路に設けられ、非通電時に前記ホイールシリンダのブレーキ液の圧力を保持する圧力保持機能を有する開閉弁を備え、前記制御装置は、前記鞍乗型車両が走行している状態では前記開閉弁を開状態とし、前記鞍乗型車両が停止している状態において該鞍乗型車両の前記ホイールシリンダのブレーキ液の圧力が増加した際、前記開閉弁を閉状態とする構成であり、前記開閉弁は、該開閉弁に電力を供給できない非作動状態において、前記圧力保持機能によって前記ホイールシリンダのブレーキ液の圧力を保持する構成となっている。
【0007】
また、本発明に係る鞍乗型車両は、本発明に係る液圧制御ユニットを備えている。
【発明の効果】
【0008】
従来の鞍乗型車両には、鞍乗型車両のホイールシリンダのブレーキ液の圧力を制御する液圧制御ユニットが搭載されている。本発明は、従来の鞍乗型車両が備えている液圧制御ユニットを用いて、駐車中の鞍乗型車両のブレーキディスクをロックでき、鞍乗型車両の盗難を抑制することができる。すなわち、本発明に係る液圧制御ユニットを鞍乗型車両に搭載することにより、運転手は、従来の盗難抑制手段を携帯することなく、鞍乗型車両の盗難を抑制することができる。このため、本発明は、鞍乗型車両の利便性の低下を抑制しつつ、鞍乗型車両の盗難を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施の形態に係る液圧制御ユニットを備えたブレーキシステムが搭載される自転車の概略構成を示す図である。
図2】本発明の実施の形態に係るブレーキシステムの概略構成を示す図である。
図3】本発明の実施の形態に係る液圧制御ユニットの制御装置を示すブロック図である。
図4】本発明の実施の形態に係る液圧制御ユニットを用いたブレーキディスクのロックの仕方を示すフロー図である。
図5】本発明の実施の形態に係る液圧制御ユニットを用いたブレーキディスクのロックを解除する仕方を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明に係る液圧制御ユニット、及び鞍乗型車両について、図面を用いて説明する。
【0011】
なお、以下では、本発明が自転車(例えば、二輪車、三輪車等)に採用される場合を説明するが、本発明は自転車以外の他の鞍乗型車両に採用されてもよい。自転車以外の他の鞍乗型車両とは、例えば、エンジン及び電動モータのうちの少なくとも1つを駆動源とする自動二輪車、自動三輪車、及びバギー等である。また、自転車とは、ペダルに付与される踏力によって路上を推進することが可能な乗物全般を意味している。つまり、自転車には、普通自転車、電動アシスト自転車、電動自転車等が含まれる。また、自動二輪車又は自動三輪車は、いわゆるモータサイクルを意味し、モータサイクルには、オートバイ、スクーター、電動スクーター等が含まれる。
【0012】
また、以下で説明する構成、動作等は、一例であり、本発明に係る液圧制御ユニット及び鞍乗型車両は、そのような構成、動作等である場合に限定されない。例えば、以下では、本発明に係る液圧制御ユニットが、ポンプレス式である場合を説明しているが、本発明に係る液圧制御ユニットが、ブレーキ液の流動を補助するポンプを備えていてもよい。また、以下では、本発明に係る液圧制御ユニットを備えたブレーキシステムが、前輪に生じる制動力のみに対してアンチロックブレーキ制御を実行するものである場合を説明しているが、本発明に係る液圧制御ユニットを備えたブレーキシステムが、後輪に生じる制動力のみに対してアンチロックブレーキ制御を実行するものであってもよく、また、前輪に生じる制動力及び後輪に生じる制動力の両方に対してアンチロックブレーキ制御を実行するものであってもよい。
【0013】
また、各図においては、同一の又は類似する部材又は部分に、同一の符号を付している、又は、符号を付すことを省略している。また、細かい構造については、適宜図示を簡略化又は省略している。また、重複する説明については、適宜簡略化又は省略している。
【0014】
<液圧制御ユニットを備えたブレーキシステムの自転車への搭載>
本実施の形態に係る液圧制御ユニットを備えたブレーキシステムの自転車への搭載について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る液圧制御ユニットを備えたブレーキシステムが搭載される自転車の概略構成を示す図である。なお、図1では、自転車200が二輪車である場合を示しているが、自転車200は三輪車等の他の自転車であってもよい。
【0015】
鞍乗型車両の一例である自転車200は、フレーム210と、旋回部230と、サドル218と、ペダル219と、後輪220と、後輪制動部260と、を備えている。
【0016】
フレーム210は、例えば、旋回部230のステアリングコラム231を軸支するヘッドチューブ211と、ヘッドチューブ211に連結されているトップチューブ212及びダウンチューブ213と、トップチューブ212及びダウンチューブ213に連結され、サドル218を保持するシートチューブ214と、シートチューブ214の上下端に連結され、後輪220及び後輪制動部260を保持しているステー215と、を含む。
【0017】
旋回部230には、ステアリングコラム231と、ステアリングコラム231に保持されているハンドルステム232と、ハンドルステム232に保持されているハンドルバー233と、ハンドルバー233に取り付けられている制動操作部240と、ステアリングコラム231に連結されているフロントフォーク216と、フロントフォーク216に回転自在に保持されている前輪217と、前輪制動部250と、が含まれる。フロントフォーク216は、前輪217の両側に設けられている。フロントフォーク216は、一端がステアリングコラム231に連結され、他端が前輪217の回転中心に接続されている。
【0018】
制動操作部240は、前輪制動部250の操作部として用いられる機構と、後輪制動部260の操作部として用いられる機構と、を含む。例えば、前輪制動部250の操作部として用いられる機構は、ハンドルバー233の右端側に配設され、後輪制動部260の操作部として用いられる機構は、ハンドルバー233の左端側に配設される。
【0019】
このように構成された自転車200は、液圧制御ユニット1を備えている。本実施の形態では、例えば、旋回部230のフロントフォーク216に、液圧制御ユニット1が取り付けられている。液圧制御ユニット1は、前輪制動部250のブレーキ液の圧力の制御を担うユニットである。なお、後輪制動部260は、ブレーキ液の圧力を増加させることによって制動力を生じさせるタイプの制動部であってもよく、また、機械式に制動力を生じさせるタイプの制動部(例えば、ワイヤに張力を生じさせることによって制動力を生じさせるタイプの制動部等)であってもよい。
【0020】
また、自転車200は、液圧制御ユニット1の電源となる電源ユニット270を備えている。電源ユニット270は、例えば、フレーム210のダウンチューブ213に取り付けられている。電源ユニット270は、バッテリであってもよく、また、発電機であってもよい。発電機には、例えば、自転車200の走行によって発電するもの(例えば、前輪217又は後輪220の回転によって発電するハブダイナモ、前輪217又は後輪220の駆動源の電動機であって回生電力を発電するもの等)、太陽光によって発電するもの等が含まれる。
【0021】
つまり、自転車200には、少なくとも、制動操作部240と、前輪制動部250と、液圧制御ユニット1とを含む、ブレーキシステム100が搭載されている。ブレーキシステム100は、前輪制動部250のブレーキ液の圧力を液圧制御ユニット1によって制御することで、アンチロックブレーキ制御を実行可能である。
【0022】
また、本実施の形態では、自転車200は、運転手に情報を報知する報知装置280を備えている。
【0023】
<ブレーキシステムの構成>
【0024】
本実施の形態に係るブレーキシステムの構成について説明する。
図2は、本発明の実施の形態に係るブレーキシステムの概略構成を示す図である。
液圧制御ユニット1は、基体10を備えている。基体10には、マスタシリンダポート11と、ホイールシリンダポート12と、ブレーキ液が流れる流路とが、形成されている。
【0025】
基体10に形成されている流路には、主流路13と副流路14とが含まれる。マスタシリンダポート11とホイールシリンダポート12とは、主流路13によって連通している。また、主流路13の途中部13aには、副流路14の一端である端部14aが接続されている。
【0026】
マスタシリンダポート11には、液管101を介して制動操作部240が接続される。制動操作部240は、ブレーキレバー241と、マスタシリンダ242と、リザーバ243と、を含む。マスタシリンダ242は、運転手のブレーキレバー241の操作に連動して移動するピストン部(図示省略)を備えており、液管101及びマスタシリンダポート11を介して、主流路13に接続されている。ピストン部の移動によって、主流路13のブレーキ液の圧力が上昇又は減少する。また、リザーバ243には、マスタシリンダ242のブレーキ液が蓄えられる。なお、制動操作部240は、ブレーキレバー241に換えて、ブレーキペダルを備えていてもよい。
【0027】
ホイールシリンダポート12には、液管102を介して前輪制動部250が接続される。前輪制動部250は、ホイールシリンダ251と、ブレーキディスク252と、を含む。ホイールシリンダ251は、フロントフォーク216の下端部に取り付けられている。ホイールシリンダ251は、液管102のブレーキ液の圧力に連動して移動するピストン部(図示省略)を備えており、液管102及びホイールシリンダポート12を介して、主流路13に接続されている。すなわち、主流路13は、マスタシリンダ242とホイールシリンダ251とを連通させる流路となっている。ブレーキディスク252は、前輪217のホイール217aに取り付けられている。すなわち、ブレーキディスク252は、前輪217と共に回転する。ホイールシリンダ251のピストン部の移動によって、ブレーキディスク252にブレーキパッド(図示省略)が押圧されることで、前輪217が制動される。換言すると、ホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力によって、ブレーキディスク252にブレーキパッド(図示省略)が押圧されることで、前輪217が制動される。
【0028】
また、液圧制御ユニット1は、込め弁21と、弛め弁22とを備えている。込め弁21は、主流路13に設けられており、設置位置において主流路13のブレーキ液の流通を開閉する。なお、本実施の形態では、込め弁21は、主流路13のうちの途中部13aを基準としてマスタシリンダ242側となる領域に設けられている。弛め弁22は、副流路14に設けられており、設置位置において副流路14のブレーキ液の流通を開閉する。込め弁21及び弛め弁22の開閉動作によって、ホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力が制御される。
【0029】
なお、込め弁21の種類は特に限定されないが、本実施の形態では、込め弁21として常開弁を用いている。すなわち、込め弁21は、非通電の状態において開状態となる構成となっている。具体的には、込め弁21は、非通電状態である時、双方向へのブレーキ液の流動を開放する。また、弛め弁22の種類も特に限定されないが、本実施の形態では、弛め弁22として常閉弁を用いている。すなわち、弛め弁22は、非通電の状態において閉状態となる構成となっている。具体的には、弛め弁22は、通電状態である時、双方向へのブレーキ液の流動を開放する。
【0030】
また、液圧制御ユニット1は、アキュムレータ23を備えている。アキュムレータ23は、副流路14のうちの弛め弁22を基準として端部14aとは反対側となる領域に設けられている。アキュムレータ23は、途中部13aから副流路14に流入したブレーキ液を貯留するものである。
【0031】
また、本実施の形態では、液圧制御ユニット1は、逆止弁25を備えている。逆止弁25は、主流路13に込め弁21と並列に接続され、ホイールシリンダ251側からマスタシリンダ242側への流れを許容するものである。
【0032】
また、本実施の形態では、液圧制御ユニット1は、マスタシリンダ液圧センサ41及びホイールシリンダ液圧センサ42のうちの少なくとも一方を備えている。図2では、液圧制御ユニット1がマスタシリンダ液圧センサ41及びホイールシリンダ液圧センサ42の双方を備えた例を示している。マスタシリンダ液圧センサ41は、マスタシリンダ242のブレーキ液の圧力を検出するものである。ホイールシリンダ液圧センサ42は、ホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力を検出するものである。
【0033】
また、液圧制御ユニット1は、制御装置30を備えている。制御装置30には、マスタシリンダ液圧センサ41、ホイールシリンダ液圧センサ42、前輪217の回転速度を検出するための車輪速センサ(図示省略)等の各種センサの信号が入力される。なお、制御装置30の各部が、纏められて配設されていてもよく、また、分散して配設されていてもよい。制御装置30は、例えば、マイコン、マイクロプロセッサユニット等を含んで構成されてもよく、また、ファームウェア等の更新可能なものを含んで構成されてもよく、また、CPU等からの指令によって実行されるプログラムモジュール等を含んで構成されてもよい。
【0034】
制御装置30は、込め弁21及び弛め弁22への通電状態を制御し、込め弁21及び弛め弁22の開閉状態を制御する。すなわち、制御装置30は、込め弁21及び弛め弁22の開閉状態を制御することによって、ホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力、つまり、前輪217の制動力を制御する。
【0035】
例えば、制御装置30は、運転手によるブレーキレバー241の操作によって前輪217が制動されている際に、車輪速センサ(図示省略)の信号から、前輪217のロック又はロックの可能性があると判断すると、アンチロックブレーキ制御を開始する。
【0036】
アンチロックブレーキ制御が開始されると、制御装置30は、込め弁21を閉状態とし、マスタシリンダ242からホイールシリンダ251へのブレーキ液の流動を遮断することで、ホイールシリンダ251のブレーキ液の増圧を抑制する。一方、制御装置30は、弛め弁22を開状態とし、ホイールシリンダ251からアキュムレータ23へのブレーキ液の流動を可能にすることで、ホイールシリンダ251のブレーキ液の減圧を行う。これにより、前輪217のロックが解除又は回避される。制御装置30は、ホイールシリンダ251のブレーキ液が所定の値まで減圧されたと判断すると、弛め弁22を閉状態とし、短時間の間、込め弁21を開状態として、ホイールシリンダ251のブレーキ液の増圧を行う。制御装置30は、ホイールシリンダ251の増減圧を1回のみ行ってもよく、また、複数回繰り返してもよい。
【0037】
アンチロックブレーキ制御が終了して、ブレーキレバー241が戻されると、マスタシリンダ242内が大気圧状態となる。このため、込め弁21を開状態にしておくことにより、ホイールシリンダ251内のブレーキ液がマスタシリンダ242に戻される。また、アンチロックブレーキ制御が終了して、ブレーキレバー241が戻された際、弛め弁22を開放状態にする。主流路13及び副流路14内のブレーキ液の圧力がアキュムレータ23に蓄えられているブレーキ液の圧力よりも低くなると、アキュムレータ23に蓄えられているブレーキ液が昇圧レス(つまり、ポンプレス)でアキュムレータ23外へ排出されて、やがてマスタシリンダ242に戻る。
【0038】
ところで、自転車200の盗難が懸念される場合、盗難を抑制する手段を講じる必要がある。ここで、自動四輪車等の車室を有する車両は、車室に入られない手段を講じることにより、車両の盗難を抑制することができる。一方、自転車200等の鞍乗型車両は、車室を有していない。このため、自転車200等の鞍乗型車両は、車室を有する車両とは異なる手段を講じることによって、鞍乗型車両の盗難の抑制を図る必要がある。例えば、従来であれば、ディスクロックを用いて自転車200のブレーキディスク252を固定し、自転車200の盗難の抑制を図る。また、例えば、従来であれば、レバーロックを用いて自転車200のブレーキレバー241を固定し、自転車200の盗難の抑制を図る。
【0039】
しかしながら、ディスクロック及びレバーロック等の従来の盗難抑制手段を用いて自転車200の盗難を抑制する場合、運転手は、ディスクロック及びレバーロック等の盗難抑制手段を携帯しなければならない。すなわち、運転手は、自転車200の走行中、ディスクロック及びレバーロック等の従来の盗難抑制手段を持ち運ばなければならない。また、自転車200の盗難の抑制の確実性を向上するためには、これらの盗難抑制手段として強固なものを用いる必要があり、盗難抑制手段が大型化してしまう。このため、ディスクロック及びレバーロック等の従来の盗難抑制手段を用いて自転車200の盗難を抑制する場合、自転車200の利便性が低下してしまう。また、ディスクロック及びレバーロック等の従来の盗難抑制手段を用いて自転車200の盗難を抑制する場合、運転手は、自転車200の駐車時に、携帯していた盗難抑制手段を自転車200に取り付けなければならない。この作業も、自転車200の利便性を低下させてしてしまう。
そこで、本実施の形態では、自転車200の利便性の低下を抑制しつつ、自転車200の盗難の抑制を図るため、液圧制御ユニット1を次のように構成している。
【0040】
図3は、本発明の実施の形態に係る液圧制御ユニットの制御装置を示すブロック図である。以下、図3及び上述の図2を用いて、自転車200の盗難の抑制に用いられる液圧制御ユニット1の構成について説明していく。
【0041】
図2に示すように、液圧制御ユニット1は、開閉弁24を備えている。開閉弁24は、主流路13に設けられており、設置位置において主流路13のブレーキ液の流通を開閉する。詳しくは、本実施の形態では、開閉弁24は、主流路13のうちの途中部13aを基準としてホイールシリンダ251側となる領域に配置されている。また、開閉弁24は、該開閉弁24への非通電時にホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力を保持する圧力保持機能を有している。
【0042】
本実施の形態では、開閉弁24として常開弁を用いている。また、本実施の形態では、開閉弁24の弁体に作用するブレーキ液の圧力を利用して、圧力保持機能を実現している。具体的には、開閉弁24の弁体は、該開閉弁24内を移動することで、内部の流路を開閉する。この弁体には、開閉弁24よりもホイールシリンダ251側に存在するブレーキ液の圧力と、開閉弁24よりもマスタシリンダ242側に存在するブレーキ液の圧力とが、作用する。開閉弁24よりもホイールシリンダ251側から弁体に圧力を付与するブレーキ液は、開閉弁24の内部の流路が閉状態となる方向に、弁体を押す。マスタシリンダ242側から弁体に圧力を付与するブレーキ液は、開閉弁24の内部の流路が開状態となる方向に、弁体を押す。
【0043】
このような開閉弁24は、次のように動作する。まず、開閉弁24が、非通電状態となっており、開状態となっているとする。この状態においては、ブレーキレバー241が操作され、開閉弁24にブレーキ液が流れてくると、該ブレーキ液は、開閉弁24を通過してホイールシリンダ251に流れ込む。また、この状態においては、ブレーキレバー241の操作が終了すると、ホイールシリンダ251のブレーキ液は、開閉弁24を通過して、マスタシリンダ242に戻る。すなわち、開閉弁24が非通電状態となっており開状態となっているとき、開閉弁24が閉状態となる方向に弁体を押すブレーキ液の力と、開閉弁24が開状態となる方向に弁体を押すブレーキ液の力との差は、小さくなる。このため、常開弁である開閉弁24においては、開閉弁24が開状態となる方向にバネ等によって弁体が押されているので、開状態が維持される。
【0044】
また、ブレーキレバー241が操作されている状態で、開閉弁24に通電し、開閉弁24を閉状態とする。すなわち、ホイールシリンダ251のブレーキ液が開閉弁24を通過できない状態とする。この状態で、ブレーキレバー241の操作が終了すると、開閉弁24の弁体には、開閉弁24が閉状態となる方向に、増圧されているホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力が作用する。一方、開閉弁24が開状態となる方向に弁体に作用するマスタシリンダ242側のブレーキ液の圧力は、ホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力よりも小さくなる。これにより、開閉弁24が閉状態となる方向に弁体を押すブレーキ液の力は、開閉弁24が開状態となる方向に弁体を押すブレーキ液及びバネ等の力よりも大きくなる。このため、開閉弁24を非通電状態としても、開閉弁24の閉状態が維持される。この結果、開閉弁24への非通電時、ホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力が保持される。なお、この状態において、ブレーキレバー241が操作されると、開閉弁24が閉状態となる方向に弁体を押すブレーキ液の力と、開閉弁24が開状態となる方向に弁体を押すブレーキ液の力との差が、小さくなる。この結果、開閉弁24は、開状態となる方向にバネ等によって弁体が押され、開状態となる。すなわち、圧力保持機能を有する常開弁である本実施の形態に係る開閉弁24は、開状態のときに非通電となった際に該開状態を保持する構成となっている。
【0045】
ここで、開閉弁24への非通電時にホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力を保持する圧力保持機能を実現する構成は、弁体に作用するブレーキ液の圧力を利用した上述の構成に限定されない。従来、非通電状態において常開弁を閉状態に保つ構成として、例えば永久磁石を用いたラッチ構造等、種々のものが知られている。これらの構成を開閉弁24に設け、開閉弁24への非通電時にホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力を保持する圧力保持機能を実現してもよい。
【0046】
また、開閉弁24の種類も、常開弁に限定されない。例えば、開閉弁24として、常閉弁を用いてもよい。常閉弁は、上述のように、非通電の状態において閉状態となる。このため、開閉弁24として常閉弁を用いることにより、開閉弁24は、該開閉弁24への非通電時にホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力を保持する圧力保持機能を有することができる。また、常開弁及び常閉弁はシングルソレノイド型の開閉弁であるが、開閉弁24として、ダブルソレノイド型の開閉弁を用いてもよい。ダブルソレノイド型の開閉弁は、一方のソレノイドに通電することによって開状態となり、他方のソレノイドに通電することによって閉状態となる。また、ダブルソレノイド型の開閉弁は、開状態と閉状態とを切り換える際にソレノイドへ通電する必要があるが、開状態又は閉状態となった後はソレノイドへ通電する必要がない。このため、開閉弁24としてダブルソレノイド型の開閉弁を用いても、開閉弁24は、該開閉弁24への非通電時にホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力を保持する圧力保持機能を有することができる。
【0047】
図3に示すように、液圧制御ユニット1の制御装置30は、機能部として、制御部31を備えている。制御部31は、込め弁21及び弛め弁22の開閉状態を制御することによって、上述のようにホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力を制御する。また、制御部31は、開閉弁24の開閉状態を次のように制御する。制御部31は、自転車200が走行している状態では、開閉弁24を開状態とする。また、制御部31は、自転車200が停止している状態においてホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力が増加した際、開閉弁24を閉状態とする。
【0048】
これにより、開閉弁24は、該開閉弁24に通電されていない状態において、圧力保持機能によってホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力を保持することとなる。換言すると、開閉弁24は、該開閉弁24に電力を供給できない非作動状態において、圧力保持機能によってホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力を保持することとなる。なお、開閉弁24に電力を供給できない非作動状態とは、例えば、電力源である電源ユニット270から液圧制御ユニット1へ、電力が供給されていない状態である。また、液圧制御ユニット1は、揮発性メモリ内のデータの保護等の観点から、常時、電力が供給される場合がある。この場合、バッテリ上がりを抑制するため、自転車200が走行できない状態又は自転車200が走行準備状態になっていない状態では、液圧制御ユニット1は、開閉弁24等に電力を供給できないスリープモードで待機し、開閉弁24等に電力を供給できる作動モード時よりも消費電力を抑制する。例えば、このような場合、開閉弁24に電力を供給できない非作動状態とは、液圧制御ユニット1がスリープモードとなっている状態である。なお、自転車200が走行できない状態又は自転車200が走行準備状態になっていない状態とは、例えば、液圧制御ユニット1が作動モードとなるためのメインスイッチがオンになっていない状態である。また、液圧制御ユニット1がエンジンを備えた鞍乗型車両に搭載されている場合、鞍乗型車両が走行できない状態又は鞍乗型車両が走行準備状態になっていない状態とは、例えば、イグニッションスイッチがオフになっている状態である。
【0049】
上述のように、圧力保持機能によってホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力が保持されると、ホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力によって、ブレーキディスク252にブレーキパッド(図示省略)が押圧されることとなる。これにより、自転車200の駐車中、ブレーキディスク252をロックすることができ、自転車200の盗難を抑制できる。ここで、従来の鞍乗型車両には、鞍乗型車両のホイールシリンダのブレーキ液の圧力を制御する液圧制御ユニットが搭載されている。したがって、本実施の形態に係る自転車200は、従来の液圧制御ユニットに換えて本実施の形態に係る液圧制御ユニット1を搭載したことにより、自転車200の盗難を抑制したと言える。また、液圧制御ユニット1を自転車200に搭載することにより、運転手は、ディスクロック及びレバーロック等の従来の盗難抑制手段を携帯することなく、自転車200の盗難を抑制することができる。このため、液圧制御ユニット1は、自転車200の利便性の低下を抑制しつつ、自転車200の盗難を抑制することができる。
【0050】
なお、自転車200の駐車中にブレーキディスク252をロックすることができる開閉弁24の位置は、主流路13であれば、図2に示した位置に限定されない。開閉弁24が上述の圧力保持機能を発揮した際、主流路13のうちの開閉弁24を基準としてホイールシリンダ251側となる領域が、主流路13のうちの開閉弁24を基準としてマスタシリンダ242側となる領域に連通しておらず、アキュムレータ23と連通していなければよい。例えば、本実施の形態に係る弛め弁22は、常閉弁である。このため、自転車200が駐車されている状態(弛め弁22に電力が供給されていない状態)では、弛め弁22は閉状態となっている。このため、例えば、図2において主流路13のうちの途中部13aを基準としてマスタシリンダ242側となる領域に、開閉弁24を設けてもよい。当該位置に開閉弁24を設けても、自転車200の駐車中にブレーキディスク252をロックすることができる。
【0051】
また、図1に示すように自転車200が報知装置280を備える場合、制御装置30は、機能部として、報知指示部32を備えているのが好ましい。報知指示部32は、報知装置280に、報知を指示する信号を出力する機能部である。例えば、自転車200を駐車する際、報知指示部32は、ブレーキレバー241を操作することを要求する内容の情報を報知装置280が報知するように、報知装置280に信号を出力する。また、例えば、開閉弁24が閉状態となった際、報知指示部32は、ブレーキレバー241の操作を終了することを要求する内容の情報を報知装置280が報知するように、報知装置280に信号を出力する。また、例えば、ブレーキディスク252のロックを解除する際、報知指示部32は、ブレーキレバー241を操作することを要求する内容の情報を報知装置280が報知するように、報知装置280に信号を出力する。また、例えば、ブレーキディスク252のロックが解除された際、ブレーキレバー241の操作を終了することを要求する内容の情報を報知装置280が報知するように、報知装置280に信号を出力する。なお、報知装置280の報知の方法は、特に限定されない。報知装置280は、文字等で情報の内容を表示する方法、情報の内容を示す音を発する方法、及び、情報の内容を示す光を発する方法等、種々の方法で報知してもよい。
【0052】
<ブレーキディスクのロックの仕方、及び、ブレーキディスクのロックの解除の仕方>
【0053】
続いて、本実施の形態に係る液圧制御ユニットを用いたブレーキディスクのロックの仕方、及び、ブレーキディスクの該ロックの解除の仕方について説明する。
【0054】
図4は、本発明の実施の形態に係る液圧制御ユニットを用いたブレーキディスクのロックの仕方を示すフロー図である。
液圧制御ユニット1を用いてブレーキディスク252をロックする場合、ステップS1において図4に示すフローを開始する。ステップS1の後のステップS2は、報知指示ステップである。ステップS2は、有ると好適なステップであり、制御装置30の報知指示部32が実行するステップである。自転車200が停止した場合等、自転車200が駐車の準備段階となった場合、ステップS2において報知指示部32は、ブレーキレバー241を操作することを要求する内容の情報を報知装置280が報知するように、報知装置280に信号を出力する。これにより、自転車200を駐車する際、運転手がブレーキディスク252のロックを忘れることを抑制できる。ステップS2の後のステップS3は、ブレーキ操作ステップである。ステップS3は、自転車200の運転手が実行するステップである。ステップS3において運転手は、ブレーキレバー241を操作する。
【0055】
ステップS3の後のステップS4は、開閉弁閉止ステップである。ステップS4は、制御装置30の制御部31が実行するステップである。ステップS4において制御部31は、ブレーキレバー241が操作されている状態で、開閉弁24を閉状態とする。ここで、ホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力がなるべく上昇している状態で開閉弁24を閉じることにより、ホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力が高い状態で保持されることとなる。すなわち、ホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力がなるべく上昇している状態で開閉弁24を閉じることにより、ブレーキディスク252のロックがより強固となり、自転車200の盗難をより抑制できる。
【0056】
このため、液圧制御ユニット1がマスタシリンダ液圧センサ41を備えている場合、制御部31は、マスタシリンダ液圧センサ41の検出値に基づいて、開閉弁24を閉状態とするのが好ましい。詳しくは、走行中の自転車200が停止した状態では、すなわちステップS3の状態では、アンチロックブレーキ制御等のホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力制御は行われていない。このため、込め弁21、弛め弁22及び開閉弁24の開閉状態は、図2に示す状態となる。したがって、ステップS3においてブレーキレバー241が操作されると、マスタシリンダ液圧センサ41は、ホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力を検出することができる。このため、例えば、制御部31は、マスタシリンダ液圧センサ41の検出値が規定値以上となった場合、ステップS4を実行するとよい。これにより、ホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力がなるべく上昇している状態で開閉弁24を閉じることができ、自転車200の盗難をより抑制できる。
【0057】
また、液圧制御ユニット1がホイールシリンダ液圧センサ42を備えている場合、制御部31は、ホイールシリンダ液圧センサ42の検出値に基づいて、開閉弁24を閉状態とするのが好ましい。詳しくは、ステップS3においてブレーキレバー241が操作されると、ホイールシリンダ液圧センサ42は、ホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力を検出することができる。このため、例えば、制御部31は、ホイールシリンダ液圧センサ42の検出値が規定値以上となった場合、ステップS4を実行するとよい。これにより、ホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力がなるべく上昇している状態で開閉弁24を閉じることができ、自転車200の盗難をより抑制できる。
【0058】
ステップS4の後のステップS5は、報知指示ステップである。ステップS5は、有ると好適なステップであり、報知指示部32が実行するステップである。開閉弁24を閉状態としたステップS4の後、ステップS5において報知指示部32は、ブレーキレバー241の操作を終了することを要求する内容の情報を報知装置280が報知するように、報知装置280に信号を出力する。すなわち、制御部31が開閉弁24を閉状態としたとき、報知指示部32は、報知装置280に報知を指示する信号を出力する。これにより、自転車200の運転手は、ブレーキレバー241の操作を終了するタイミングを知ることができ、ブレーキディスク252のロックの確実性が向上する。ステップS5の後のステップS6は、ブレーキ操作終了ステップである。ステップS6は、自転車200の運転手が実行するステップである。ステップS6において運転手は、ブレーキレバー241の操作を終了する。
【0059】
ステップS6の後のステップS7は、通電終了ステップである。このステップS6は、開閉弁24が常開弁である際に必要なステップである。具体的には、開閉弁24が常開弁の場合、ステップS4において制御部31は、開閉弁24に通電して、開閉弁24を閉状態とする。そして、制御部31は、開閉弁24の通電状態を維持することにより、開閉弁24の閉状態を維持する。このため、開閉弁24が常開弁の場合、ステップS7において制御部31は、開閉弁24への通電を終了し、開閉弁24を非通電状態とする。開閉弁24が非通電状態となっても、圧力保持機能によってホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力が保持される。これにより、ホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力によって、ブレーキディスク252にブレーキパッド(図示省略)が押圧される。この結果、自転車200の駐車中、ブレーキディスク252をロックしたままとできる。
【0060】
ステップS7の後、ステップS8において図4に示すフローを終了する。
【0061】
図5は、本発明の実施の形態に係る液圧制御ユニットを用いたブレーキディスクのロックを解除する仕方を示すフロー図である。
ブレーキディスク252のロックを解除する場合、ステップS11において図5に示すフローを開始する。ステップS11の後のステップS12は、報知指示ステップである。ステップS12は、有ると好適なステップであり、制御装置30の報知指示部32が実行するステップである。ステップS12において報知指示部32は、ブレーキレバー241を操作することを要求する内容の情報を報知装置280が報知するように、報知装置280に信号を出力する。これにより、自転車200の運転手がブレーキディスク252のロックの解除を忘れることを抑制できる。ステップS12の後のステップS13は、ブレーキ操作ステップである。ステップS13は、自転車200の運転手が実行するステップである。ステップS13において運転手は、ブレーキレバー241を操作する。
【0062】
ステップS13の後のステップS14は、開閉弁開放ステップである。本実施の形態では、上述のように、開閉弁24として、弁体に作用するブレーキ液の圧力を利用した圧力保持機能を有する常開弁を用いた。このような開閉弁24を用いている場合、圧力保持機能によって開閉弁24が閉状態となっている際、ブレーキレバー241が操作されると、開閉弁24が閉状態となる方向に弁体を押すブレーキ液の力と、開閉弁24が開状態となる方向に弁体を押すブレーキ液の力との差が、小さくなる。この結果、開閉弁24は、開状態となる方向にバネ等によって弁体が押され、圧力保持機能を発揮できなくなる状態となり、開状態となる。すなわち、このような開閉弁24を用いている場合、ステップS14において、開閉弁24は、自然と開状態となる。
【0063】
なお、ステップS14は、制御部31が開閉弁24を開状態とする構成にしてもよい。例えば、開閉弁24として常開弁を用いる場合、該開閉弁24が圧力保持機能を発揮できない状態となる前に、制御部31は、開閉弁24に通電し、開閉弁24を閉状態とする。これにより、ブレーキレバー241が操作され、開閉弁24が圧力保持機能を発揮できない状態となっても、開閉弁24は閉状態が維持される。ステップS14では、このような状態において、制御部31が開閉弁24を非通電状態とすることにより、開閉弁24を開状態としてもよい。また、開閉弁24として常開弁以外の開閉弁を用いる際にも、ステップS14は、制御部31が開閉弁24を開状態とする構成となる。具体的には、開閉弁24として常閉弁を用いる場合、ステップS14において制御部31は、開閉弁24を通電状態にして、開閉弁24を開状態にすることとなる。また、開閉弁24としてダブルソレノイド型の開閉弁を用いる場合、ステップS14において制御部31は、一方のソレノイドに通電して、開閉弁24を開状態にすることとなる。
【0064】
液圧制御ユニット1がマスタシリンダ液圧センサ41を備えている場合、ステップS14において制御部31が開閉弁24を開状態とする構成とすることにより、次のような制御が可能となる。開閉弁24が閉状態になっていると、ブレーキレバー241が操作されても、ホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力を検出するホイールシリンダ液圧センサ42の検出値は、変化しない。一方、開閉弁24が閉状態になっていても、ブレーキレバー241が操作された際、マスタシリンダ242のブレーキ液の圧力を検出するマスタシリンダ液圧センサ41の検出値は上昇する。このため、液圧制御ユニット1がマスタシリンダ液圧センサ41を備えている場合、開閉弁24が閉状態になっていても、ブレーキレバー241が操作されたことを検出できる。また、液圧制御ユニット1がマスタシリンダ液圧センサ41を備えている場合、開閉弁24が閉状態になっていても、マスタシリンダ液圧センサ41の検出値に基づいて、ブレーキレバー241の操作が終了したことを検出することもできる。したがって、マスタシリンダ液圧センサ41の検出値に基づいてブレーキレバー241の操作が終了したことを検出した際、規定時間経過後に制御部31が開閉弁24を開状態とすることができる。これにより、ブレーキレバー241の操作が終了した後も、規定時間の間、前輪217に制動力を発生させ続けることができる。すなわち、液圧制御ユニット1がマスタシリンダ液圧センサ41を備えている場合、ステップS14において制御部31が開閉弁24を開状態とする構成とすることにより、自転車200に対してビークルホールド制御を実行することができる。
【0065】
ステップS14の後、ステップS15において図5に示すフローを終了する。
【0066】
<液圧制御ユニット及び自転車の効果>
本実施の形態に係る液圧制御ユニット1は、込め弁21と、弛め弁22と、アキュムレータ23と、制御装置30とを備えている。込め弁21は、マスタシリンダ242とホイールシリンダ251とを連通させる主流路13に設けられている。弛め弁22は、主流路13の途中部13aに端部14aが接続された副流路14に設けられている。アキュムレータ23は、副流路14のうちの弛め弁22を基準として端部14aとは反対側となる領域に設けられ、途中部13aから副流路14に流入したブレーキ液を貯留するものである。制御装置30は、込め弁21及び弛め弁22の開閉状態を制御するものである。液圧制御ユニット1は、自転車200に搭載されて、該自転車200のホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力を制御するものである。液圧制御ユニット1は、主流路13に設けられた開閉弁24を備えている。開閉弁24は、非通電時にホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力を保持する圧力保持機能を有する。制御装置30は、自転車200が走行している状態では開閉弁24を開状態とする構成である。また、制御装置30は、自転車200が停止している状態において該自転車200のホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力が増加した際、開閉弁24を閉状態とする構成である。そして、開閉弁24は、該開閉弁24に電力を供給できない非作動状態において、圧力保持機能によってホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力を保持する構成となっている。
【0067】
このように構成された液圧制御ユニット1を自転車200に搭載することにより、運転手は、ディスクロック及びレバーロック等の従来の盗難抑制手段を携帯することなく、駐車中の自転車200のブレーキディスク252をロックすることができる。このため、このように構成された液圧制御ユニット1を自転車200に搭載することにより、運転手は、ディスクロック及びレバーロック等の従来の盗難抑制手段を携帯することなく、自転車200の盗難を抑制することができる。したがって、このように構成された液圧制御ユニット1は、自転車200の利便性の低下を抑制しつつ、自転車200の盗難を抑制することができる。
【0068】
好ましくは、開閉弁24は、主流路13のうちの途中部13aを基準としてホイールシリンダ251側となる領域に配置されている。このような位置に開閉弁24を配置することにより、弛め弁22の開閉状態にかかわらず、自転車200の駐車中にブレーキディスク252をロックすることができる。
【0069】
好ましくは、開閉弁24は、開状態のときに非通電となった際に該開状態を保持する構成である。すなわち、好ましくは、開閉弁24は、開閉弁24への非通電時にホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力を保持する圧力保持機能を有する、常開弁である。開閉弁24は、自転車200を駐車する際にブレーキディスク252をロックとき以外、開状態となっている。すなわち、開閉弁24は、開状態となっている時間が閉状態となっている時間よりも長い。このため、開閉弁24としてこのような常開弁を用いることにより、液圧制御ユニット1の消費電力を削減することができる。また、開閉弁24としてこのような常開弁を用いることにより、通電によるソレノイドの温度の過上昇を抑制することもできる。また、開閉弁24としてこのような常開弁を用いることにより、開閉弁24をシングルソレノイド型の開閉弁とすることができる。このため、開閉弁24としてこのような常開弁を用いることにより、開閉弁24としてダブルソレノイド型の開閉弁を用いる場合と比べ、液圧制御ユニット1を小型化できる。
【0070】
好ましくは、込め弁21は、非通電の状態において開状態となる構成である。すなわち、好ましくは、込め弁21は、常開弁である。込め弁21は、開状態となっている時間が閉状態となっている時間よりも長い開閉弁である。このため、込め弁21として常開弁を用いることにより、液圧制御ユニット1の消費電力を削減することができる。また、込め弁21として常開弁を用いることにより、通電によるソレノイドの温度の過上昇を抑制することもできる。また、込め弁21として常開弁を用いることにより、込め弁21をシングルソレノイド型の開閉弁とすることができる。このため、込め弁21として常開弁を用いることにより、込め弁21としてダブルソレノイド型の開閉弁を用いる場合と比べ、液圧制御ユニット1を小型化できる。
【0071】
好ましくは、弛め弁22は、非通電の状態において閉状態となる構成である。すなわち、好ましくは、弛め弁22は、常閉弁である。弛め弁22は、閉状態となっている時間が開状態となっている時間よりも長い開閉弁である。このため、弛め弁22として常閉弁を用いることにより、液圧制御ユニット1の消費電力を削減することができる。また、弛め弁22として常閉弁を用いることにより、通電によるソレノイドの温度の過上昇を抑制することもできる。また、弛め弁22として常閉弁を用いることにより、弛め弁22をシングルソレノイド型の開閉弁とすることができる。このため、弛め弁22として常閉弁を用いることにより、弛め弁22としてダブルソレノイド型の開閉弁を用いる場合と比べ、液圧制御ユニット1を小型化できる。
【0072】
好ましくは、液圧制御ユニット1は、主流路13に込め弁21と並列に接続され、ホイールシリンダ251側からマスタシリンダ242側への流れを許容する逆止弁25を備えている。主流路13に設けられた込め弁21と開閉弁24とを比較した場合、込め弁21は、開閉弁24と比べ、開閉状態の変更回数が多くなる。このため、込め弁21は、開閉弁24と比べ、動作不良の発生する可能性が高くなる。ここで、逆止弁25を設けることにより、万が一、込め弁21が閉状態で動作不良となっても、ホイールシリンダ251のブレーキ液をマスタシリンダ242側へ戻すことができる。このため、逆止弁25を設けることにより、液圧制御ユニット1の安全性が向上する。
【0073】
好ましくは、制御装置30は、開閉弁24を閉状態としたとき、報知装置280に報知を指示する信号を出力する構成である。これにより、自転車200の運転手は、ブレーキレバー241の操作を終了するタイミングを知ることができ、ブレーキディスク252のロックの確実性が向上する。
【0074】
好ましくは、液圧制御ユニット1は、マスタシリンダ液圧センサ41を備えている。液圧制御ユニット1がマスタシリンダ液圧センサ41を備えている場合、ブレーキディスク252をロックするために開閉弁24を閉状態にする際、制御装置30は、マスタシリンダ液圧センサ41の検出値に基づいて開閉弁24を閉状態とすることができる。これにより、ホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力がなるべく上昇している状態で開閉弁24を閉じることができるので、ブレーキディスク252のロックがより強固となり、自転車200の盗難をより抑制できる。また、液圧制御ユニット1がマスタシリンダ液圧センサ41を備えている場合、制御装置30は、上述のように、自転車200に対してビークルホールド制御を実行することができる。このため、液圧制御ユニット1がマスタシリンダ液圧センサ41を備えることにより、自転車200の安全性が向上する。
【0075】
好ましくは、液圧制御ユニット1は、ホイールシリンダ液圧センサ42を備えている。液圧制御ユニット1がホイールシリンダ液圧センサ42を備えている場合、ブレーキディスク252をロックするために開閉弁24を閉状態にする際、制御装置30は、ホイールシリンダ液圧センサ42の検出値に基づいて開閉弁24を閉状態とすることができる。これにより、ホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力がなるべく上昇している状態で開閉弁24を閉じることができるので、ブレーキディスク252のロックがより強固となり、自転車200の盗難をより抑制できる。また、液圧制御ユニット1がホイールシリンダ液圧センサ42を備えている場合、ホイールシリンダ液圧センサ42によって、ホイールシリンダ251のブレーキ液の圧力を直接検出できる。このため、液圧制御ユニット1がホイールシリンダ液圧センサ42を備えることにより、アンチロックブレーキ制御の精度が向上し、自転車200の安全性が向上する。
【0076】
好ましくは、液圧制御ユニット1は、アキュムレータ23内のブレーキ液をポンプレスでアキュムレータ23外へ排出する構成である。ポンプレス式の液圧制御ユニット1が搭載される自転車200は、できるだけ軽量化することが望まれる。このような自転車200の盗難を抑制する際、ディスクロック及びレバーロック等の盗難抑制手段の携帯が不要となることは、好適である。
【0077】
好ましくは、液圧制御ユニット1が搭載される自転車200は、ホイール217aにブレーキディスク252が取り付けられている。これにより、自転車200の盗難を抑制できるだけでなく、ホイール217aの盗難も抑制できる。
【0078】
以上、本実施の形態に係る液圧制御ユニット1について説明したが、本発明に係る液圧制御ユニットは、本実施の形態の説明に限定されるものではなく、本実施の形態で説明した構成の一部のみを適宜組み合わせて実施されてもよい。
【0079】
また、ホイールシリンダのブレーキ液の圧力を制御する液圧制御ユニットを備えていない鞍乗型車両において、マスタシリンダとホイールシリンダとを連通するブレーキ液の流路に、上述の開閉弁24を設けてもよい。当該開閉弁24を本実施の形態のように制御することにより、ディスクロック及びレバーロック等の従来の盗難抑制手段を当該鞍乗型車両の運転手が携帯しなくとも、当該鞍乗型車両のブレーキディスクをロックでき、当該鞍乗型車両の盗難を抑制できる。
【符号の説明】
【0080】
1 液圧制御ユニット、10 基体、11 マスタシリンダポート、12 ホイールシリンダポート、13 主流路、13a 途中部、14 副流路、14a 端部、21 込め弁、22 弛め弁、23 アキュムレータ、24 開閉弁、25 逆止弁、30 制御装置、31 制御部、32 報知指示部、41 マスタシリンダ液圧センサ、42 ホイールシリンダ液圧センサ、100 ブレーキシステム、101 液管、102 液管、200 自転車、210 フレーム、211 ヘッドチューブ、212 トップチューブ、213 ダウンチューブ、214 シートチューブ、215 ステー、216 フロントフォーク、217 前輪、217a ホイール、218 サドル、219 ペダル、220 後輪、230 旋回部、231 ステアリングコラム、232 ハンドルステム、233 ハンドルバー、240 制動操作部、241 ブレーキレバー、242 マスタシリンダ、243 リザーバ、250 前輪制動部、251 ホイールシリンダ、252 ブレーキディスク、260 後輪制動部、270 電源ユニット、280 報知装置。
図1
図2
図3
図4
図5