(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023085214
(43)【公開日】2023-06-20
(54)【発明の名称】埋め込みインダクタンス構造及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
H01F 41/04 20060101AFI20230613BHJP
H01F 17/00 20060101ALI20230613BHJP
【FI】
H01F41/04 C
H01F17/00 D
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022182309
(22)【出願日】2022-11-15
(31)【優先権主張番号】202111530043.7
(32)【優先日】2021-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521133551
【氏名又は名称】ズハイ アクセス セミコンダクター シーオー.,エルティーディー
【氏名又は名称原語表記】Zhuhai Access Semiconductor Co., Ltd
(74)【代理人】
【識別番号】100088904
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100124453
【弁理士】
【氏名又は名称】資延 由利子
(74)【代理人】
【識別番号】100135208
【弁理士】
【氏名又は名称】大杉 卓也
(74)【代理人】
【識別番号】100183656
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 晃
(74)【代理人】
【識別番号】100224786
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 卓之
(74)【代理人】
【識別番号】100225015
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 彩夏
(72)【発明者】
【氏名】チェン ケンメイ
(72)【発明者】
【氏名】ク キオウェイ
(72)【発明者】
【氏名】フアン ガオ
(72)【発明者】
【氏名】フアン ベンキア
(72)【発明者】
【氏名】フェン ジンドン
【テーマコード(参考)】
5E062
5E070
【Fターム(参考)】
5E062DD05
5E062FF01
5E070AA01
5E070AB02
5E070AB04
5E070CB04
5E070CB13
5E070CB17
(57)【要約】 (修正有)
【課題】埋め込みインダクタンス構造及びその製造方法を提供する。
【解決手段】埋め込みインダクタンス構造100は、絶縁層107、絶縁層内に位置するインダクタンス並びに絶縁層内及び絶縁層の上面と下面に位置する多層導電回路を含み、絶縁層内に位置する多層導電性銅ピラー層をさらに含む。インダクタンス及び多層導電回路は、多層導電性銅ピラー層により導通接続される。インダクタンスは、磁性体及び磁性体と直接接触するインダクタンスコイルを含み、インダクタンスコイルは、多層導電コイル及び隣接する導電コイルの間に位置する導電性銅ピラーから構成される。多層導電コイルは、それぞれ、切り欠きを有する環状であり、切り欠きにおいて断線される。各導電コイルの上側と下側に位置する導電性銅ピラーは、縦方向における位置が異なる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮積載板を用意するステップ(a)と、
前記仮積載板の少なくとも片側に、第1の導電コイル層、及び前記第1の導電コイル層上に位置する第1の導電性銅ピラー層を作るステップであって、前記第1の導電コイル層は、第1の導電回路、及び少なくとも1つの第1の導電コイルを含み、前記第1の導電性銅ピラー層は、前記第1の導電回路及び前記第1の導電コイルとそれぞれ導通するステップ(b)と、
前記第1の導電コイル層及び前記第1の導電性銅ピラー層に第1の絶縁層を形成し、前記第1の絶縁層を薄くして、前記第1の導電性銅ピラー層の端部を露出させるステップ(c)と、
ステップ(b)及びステップ(c)を繰り返して、N層の導電コイル層、N-1層の導電性銅ピラー層、及びN層の絶縁層を形成するステップであって、N≧2であるステップ(d)と、
前記仮積載板を除去するステップ(e)と、
N層の導電コイルに、インダクタンスキャビティ、及び前記インダクタンスキャビティの内壁に露出したインダクタンスコイルを形成するステップ(f)と、
前記インダクタンスコイルと直接接触する磁性体を前記インダクタンスキャビティ内に充填してインダクタンスを形成し、前記磁性体を薄くして、前記磁性体の端部を前記インダクタンスコイルと面一にさせるステップ(g)と、
前記N層絶縁層の上面と下面に第Nの導電性銅ピラー層と第N+1の導電性銅ピラー層をそれぞれ作るステップであって、前記第Nの導電性銅ピラー層は、前記インダクタンスコイル及び前記第Nの導電回路とそれぞれ連通し、前記第N+1の導電性銅ピラー層は、前記インダクタンスコイル及び前記第1の導電回路とそれぞれ連通するステップ(h)と、
前記第Nの導電性銅ピラー層及び前記第N+1の導電性銅ピラー層に第N+1の絶縁層及び第N+2の絶縁層をそれぞれ形成し、前記第N+1の絶縁層及び前記第N+2の絶縁層を薄くして、前記第Nの導電性銅ピラー層及び前記第N+1の導電性銅ピラー層の端部をそれぞれ露出させるステップ(i)と、
前記第N+1の絶縁層及び前記第N+2の絶縁層に第N+1の導電回路及び第N+2の導電回路をそれぞれ作るステップであって、前記第N+1の導電回路は、前記第Nの導電性銅ピラー層により前記第Nの導電回路と導通接続され、前記第N+2の導電回路は、前記第N+1の導電性銅ピラー層により前記第1の導電回路と導通接続されるステップ(j)と、を含む、埋め込みインダクタンス構造の製造方法。
【請求項2】
前記インダクタンスコイルを形成した後、前記N層の導電コイルは、それぞれ、切り欠きを有する環状であり、前記N層の導電コイルは、それぞれ、切り欠きにおいて断線される、請求項1に記載の埋め込みインダクタンス構造の製造方法。
【請求項3】
ステップ(c)において、各導電コイルの上側と下側に位置する導電性銅ピラーは、縦方向における位置が異なる、請求項1に記載の埋め込みインダクタンス構造の製造方法。
【請求項4】
前記磁性体は、絶縁磁性体を含む、請求項1に記載の埋め込みインダクタンス構造の製造方法。
【請求項5】
前記仮積載板は、表面に分離層が施された金属板又はガラス基板、犠牲銅箔、又は表面銅張板を含む、請求項1に記載の埋め込みインダクタンス構造の製造方法。
【請求項6】
ステップ(b)は、
第1の金属シード層を前記仮積載板の少なくとも片側に形成するステップ(b1)と、
第1のフォトレジスト層を前記第1の金属シード層に施し、前記第1のフォトレジスト層を露光及び現像して、第1の特徴パターンを形成するステップ(b2)と、
前記第1の特徴パターンに銅めっきして、第1の導電コイル層を形成するステップであって、前記第1の導電コイル層は、第1の導電回路及び少なくとも1つの第1の導電コイルを含むステップ(b3)と、
前記第1のフォトレジスト層を除去し、露出した第1の金属シード層をエッチングするステップ(b4)と、
第2のフォトレジスト層を前記第1の導電コイル層に施し、前記第2のフォトレジスト層を露光及び現像して、第2の特徴パターンを形成するステップ(b5)と、
前記第2の特徴パターンに銅めっきして第1の導電性銅ピラー層を形成するステップであって、前記第1の導電性銅ピラー層は、前記第1の導電回路及び前記第1の導電コイルとそれぞれ導通するステップ(b6)と、
前記第2のフォトレジスト層を除去するステップ(b7)と、を含む、請求項1に記載の埋め込みインダクタンス構造の製造方法。
【請求項7】
N層の導電コイルの断面は、完全な円形、楕円形、又は多角形である、請求項1に記載の埋め込みインダクタンス構造の製造方法。
【請求項8】
N層の導電コイルの断面は、縁部に切り欠きを有する円形、楕円形、又は多角形である、請求項1に記載の埋め込みインダクタンス構造の製造方法。
【請求項9】
N層の導電コイルの断面は、外側縁部に切り欠きを有する環形である、請求項1に記載の埋め込みインダクタンス構造の製造方法。
【請求項10】
前記絶縁層は、ポリイミド、エポキシ樹脂、ビスマレイミド/トリアジン樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリアクリレート、プリプレグ、フィルム状有機樹脂、又はそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の埋め込みインダクタンス構造の製造方法。
【請求項11】
ステップ(c)は、圧接、シルク印刷、又は感光の方式で、第1の絶縁層を前記第1の導電コイル層及び前記第1の導電性銅ピラー層に形成することを含む、請求項1に記載の埋め込みインダクタンス構造の製造方法。
【請求項12】
ステップ(c)は、基板研磨又はプラズマエッチングの方式で、前記第1の絶縁層を薄くして、前記第1の導電性銅ピラー層の端部を露出させることを含む、請求項1に記載の埋め込みインダクタンス構造の製造方法。
【請求項13】
ステップ(f)は、ルーター加工又はレーザー切断の方式で、N層の導電コイルにインダクタンスキャビティ及び前記インダクタンスキャビティの内壁に露出したインダクタンスコイルを形成することを含む、請求項1に記載の埋め込みインダクタンス構造の製造方法。
【請求項14】
ステップ(g)は、シルク印刷又は接着剤塗布の方式で、前記インダクタンスコイルと直接接触する磁性体を前記インダクタンスキャビティ内に充填することを含む、請求項1に記載の埋め込みインダクタンス構造の製造方法。
【請求項15】
ステップ(j)に続いて、前記第N+1の導電回路及び前記第N+2の導電回路に、第1のソルダーレジスト層及び第2のソルダーレジスト層をそれぞれ形成し、前記第1のソルダーレジスト層及び第2のソルダーレジスト層内に、第1の表面処理層及び第2の表面処理層をそれぞれ形成するステップ(k)をさらに含む、請求項1に記載の埋め込みインダクタンス構造の製造方法。
【請求項16】
ステップ(k)は、シルク印刷、プリント、又は感光の方式で、前記第N+1の導電回路及び前記第N+2の導電回路に第1のソルダーレジスト層及び第2のソルダーレジスト層をそれぞれ形成することを含む、請求項15に記載の埋め込みインダクタンス構造の製造方法。
【請求項17】
ステップ(k)は、抗酸化、無電解ニッケル/無電解パラジウム/置換金めっき、スズめっき、又はイマージョンシルバーの方式で、第1の表面処理層及び第2の表面処理層を前記第1のソルダーレジスト層及び第2のソルダーレジスト層内にそれぞれ形成することを含む、請求項15に記載の埋め込みインダクタンス構造の製造方法。
【請求項18】
請求項1~17のいずれか1項に記載の埋め込みインダクタンス構造の製造方法で作られる、埋め込みインダクタンス構造。
【請求項19】
絶縁層、前記絶縁層内に位置するインダクタンス、並びに前記絶縁層内及び前記絶縁層の上面と下面に位置する多層導電回路を含み、前記絶縁層内に位置する多層導電性銅ピラー層をさらに含み、前記インダクタンス及び前記多層導電回路は、前記多層導電性銅ピラー層により導通接続され、前記インダクタンスは、磁性体、及び前記磁性体と直接接触するインダクタンスコイルを含み、前記インダクタンスコイルは、多層導電コイル、及び隣接する導電コイルの間に位置する導電性銅ピラーから構成され、前記多層導電コイルは、それぞれ、切り欠きを有する環状であり、切り欠きにおいて断線され、各導電コイルの上側と下側に位置する導電性銅ピラーは、縦方向における位置が異なる、請求項18に記載の埋め込みインダクタンス構造。
【請求項20】
前記絶縁層の上面と下面にそれぞれ位置する第1のソルダーレジスト層と第2のソルダーレジスト層、及び前記第1のソルダーレジスト層と前記第2のソルダーレジスト層内にそれぞれ位置する第1の表面処理層と第2の表面処理層をさらに含む、請求項19に記載の埋め込みインダクタンス構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品のパッケージ構造に関し、具体的には、埋め込みインダクタンス構造及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子技術の継続的な発展に伴い、製品におけるインダクタンス部品の寸法が小型化されてきており、集積度が高くなっており、インダクタンスの埋め込みを可能にする方式が広く用いられているとともに、インダクタンスのインダクタンス量に対する要求が高まっている。
【0003】
従来の基板の埋め込みパッケージングの解決案は、例えば、中国特許CN113053849Aに開示された基板の埋め込みパッケージングの解決案において、単一のインダクタンス又は複数のインダクタンスを基板に一度に埋め込むように、単一のインダクタンス又は複数のインダクタンスの埋め込みパッケージングを既に可能にし、現在、インダクタンスは、埋め込み支持フレームを使用し、フレームの内部に導電性銅ピラーを設計し、支持フレームの空洞内に磁性材料を充填し、上面と下面に導電回路を使用して導電性銅ピラーを接続し、インダクタンス導電コイルを形成する。
【0004】
従来の埋め込みインダクタンスの解決案では、導電コイルは磁性材料と直接接触せず、絶縁層の厚さはインダクタンス量に影響を与え、厚さが厚いほどインダクタンスのインダクタンス量が低くなり、コイルが銅ピラーを使用して作製され、隣接するコイルは銅ピラーにより導通し、銅ピラーの大きさはコイルの間隔距離に影響を与え、高密度コイル巻線を実現できず、所定の磁路長さにコイル巻数が少なく、高インダクタンス値を実現できず、コイルと磁性材料の間には誘電体材料が存在し、同じ導電コイルの寸法では、磁性体の寸法を最大化できず、インダクタンス値に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態は、上記の技術的課題を解決するために、埋め込みインダクタンス構造及びその製造方法を提供するものである。本発明では、回路層を使用してコイルを作製し、コイル位置に機械的穴あけでキャビティを形成し、コイルと磁性体との接触間隔を減少させ、磁性体がコイルに直接接触し、インダクタンスのインダクタンス量を効果的に向上させ、コイル層の間には、薄い絶縁層の圧接又は薄い絶縁層のシルク印刷の方式で作製することができ、コイル層間の厚さを薄くすることができ、コイルの巻数を増やすことができ、インダクタンスのインダクタンス量を効果的に向上させることができ、インダクタンスコイルは、磁性体の表面を直接囲み、所定のコイルの寸法では、磁性体の最大化を可能にし、インダクタンスのインダクタンス値を効果的に向上させることができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様は、埋め込みインダクタンス構造の製造方法に関し、
仮積載板を用意するステップ(a)と、
前記仮積載板の少なくとも片側に、第1の導電コイル層、及び前記第1の導電コイル層上に位置する第1の導電性銅ピラー層を作るステップであって、前記第1の導電コイル層は、第1の導電回路、及び少なくとも1つの第1の導電コイルを含み、前記第1の導電性銅ピラー層は、前記第1の導電回路及び前記第1の導電コイルとそれぞれ導通するステップ(b)と、
前記第1の導電コイル層及び前記第1の導電性銅ピラー層に第1の絶縁層を形成し、前記第1の絶縁層を薄くして、前記第1の導電性銅ピラー層の端部を露出させるステップ(c)と、
ステップ(b)及びステップ(c)を繰り返して、N層の導電コイル層、N-1層の導電性銅ピラー層、及びN層の絶縁層を形成するステップであって、N≧2であるステップ(d)と、
前記仮積載板を除去するステップ(e)と、
N層の導電コイルに、インダクタンスキャビティ、及び前記インダクタンスキャビティの内壁に露出したインダクタンスコイルを形成するステップ(f)と、
前記インダクタンスコイルと直接接触する磁性体を前記インダクタンスキャビティ内に充填してインダクタンスを形成し、前記磁性体を薄くして、前記磁性体の端部を前記インダクタンスコイルと面一にさせるステップ(g)と、
前記N層絶縁層の上面と下面に第Nの導電性銅ピラー層と第N+1の導電性銅ピラー層をそれぞれ作るステップであって、前記第Nの導電性銅ピラー層は、前記インダクタンスコイル及び前記第Nの導電回路とそれぞれ連通し、前記第N+1の導電性銅ピラー層は、前記インダクタンスコイル及び前記第1の導電回路とそれぞれ連通するステップ(h)と、
前記第Nの導電性銅ピラー層及び前記第N+1の導電性銅ピラー層に第N+1の絶縁層及び第N+2の絶縁層をそれぞれ形成し、前記第N+1の絶縁層及び前記第N+2の絶縁層を薄くして、前記第Nの導電性銅ピラー層及び前記第N+1の導電性銅ピラー層の端部をそれぞれ露出させるステップ(i)と、
前記第N+1の絶縁層及び前記第N+2の絶縁層に第N+1の導電回路及び第N+2の導電回路をそれぞれ作るステップであって、前記第N+1の導電回路は、前記第Nの導電性銅ピラー層により前記第Nの導電回路と導通接続され、前記第N+2の導電回路は、前記第N+1の導電性銅ピラー層により前記第1の導電回路と導通接続されるステップ(j)と、を含む。
【0007】
いくつかの実施形態において、前記インダクタンスコイルを形成した後、前記N層の導電コイルは、それぞれ、切り欠きを有する環状であり、前記N層の導電コイルは、それぞれ、切り欠きにおいて断線される。
【0008】
いくつかの実施形態において、ステップ(c)において、各導電コイルの上側と下側に位置する導電性銅ピラーは、縦方向における位置が異なる。
【0009】
いくつかの実施形態において、前記磁性体は、絶縁磁性体を含む。
【0010】
いくつかの実施形態において、前記仮積載板は、表面に分離層が施された金属板又はガラス基板、犠牲銅箔、又は表面銅張板を含む。
【0011】
いくつかの実施形態において、ステップ(b)は、
第1の金属シード層を前記仮積載板の少なくとも片側に形成するステップ(b1)と、
第1のフォトレジスト層を前記第1の金属シード層に施し、前記第1のフォトレジスト層を露光及び現像して、第1の特徴パターンを形成するステップ(b2)と、
前記第1の特徴パターンに銅めっきして、第1の導電コイル層を形成するステップであって、前記第1の導電コイル層は、第1の導電回路及び少なくとも1つの第1の導電コイルを含むステップ(b3)と、
前記第1のフォトレジスト層を除去し、露出した第1の金属シード層をエッチングするステップ(b4)と、
第2のフォトレジスト層を前記第1の導電コイル層に施し、前記第2のフォトレジスト層を露光及び現像して、第2の特徴パターンを形成するステップ(b5)と、
前記第2の特徴パターンに銅めっきして第1の導電性銅ピラー層を形成するステップであって、前記第1の導電性銅ピラー層は、前記第1の導電回路及び前記第1の導電コイルとそれぞれ導通するステップ(b6)と、
前記第2のフォトレジスト層を除去するステップ(b7)と、を含む。
【0012】
いくつかの実施形態において、N層の導電コイルの断面は、完全な円形、楕円形、又は多角形である。
【0013】
いくつかの実施形態において、N層の導電コイルの断面は、縁部に切り欠きを有する円形、楕円形、又は多角形である。
【0014】
いくつかの実施形態において、N層の導電コイルの断面は、外側縁部に切り欠きを有する環形である。
【0015】
いくつかの実施形態において、前記絶縁層は、ポリイミド、エポキシ樹脂、ビスマレイミド/トリアジン樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリアクリレート、プリプレグ、フィルム状有機樹脂、又はそれらの組み合わせを含む。
【0016】
いくつかの実施形態において、ステップ(c)は、圧接、シルク印刷、又は感光の方式で、第1の絶縁層を前記第1の導電コイル層及び前記第1の導電性銅ピラー層に形成することを含む。
【0017】
いくつかの実施形態において、ステップ(c)は、基板研磨又はプラズマエッチングの方式で、前記第1の絶縁層を薄くして、前記第1の導電性銅ピラー層の端部を露出させることを含む。
【0018】
いくつかの実施形態において、ステップ(f)は、ルーター加工又はレーザー切断の方式で、N層の導電コイルにインダクタンスキャビティ及び前記インダクタンスキャビティの内壁に露出したインダクタンスコイルを形成することを含む。
【0019】
いくつかの実施形態において、ステップ(g)は、シルク印刷又は接着剤塗布の方式で、前記インダクタンスコイルと直接接触する磁性体を前記インダクタンスキャビティ内に充填することを含む。
【0020】
いくつかの実施形態において、
ステップ(j)に続いて、前記第N+1の導電回路及び前記第N+2の導電回路に、第1のソルダーレジスト層及び第2のソルダーレジスト層をそれぞれ形成し、前記第1のソルダーレジスト層及び第2のソルダーレジスト層内に、第1の表面処理層及び第2の表面処理層をそれぞれ形成するステップ(k)をさらに含む。
【0021】
いくつかの実施形態において、ステップ(k)は、シルク印刷、プリント、又は感光の方式で、前記第N+1の導電回路及び前記第N+2の導電回路に第1のソルダーレジスト層及び第2のソルダーレジスト層をそれぞれ形成することを含む。
【0022】
いくつかの実施形態において、ステップ(k)は、抗酸化、無電解ニッケル/無電解パラジウム/置換金めっき、スズめっき、又はイマージョンシルバーの方式で、第1の表面処理層及び第2の表面処理層を前記第1のソルダーレジスト層及び第2のソルダーレジスト層内にそれぞれ形成することを含む。
【0023】
本発明の第2の態様は、埋め込みインダクタンス構造を提供し、本発明の第1の態様に記載の埋め込みインダクタンス構造の製造方法で作られる。
【0024】
いくつかの実施形態において、絶縁層、前記絶縁層内に位置するインダクタンス、及び前記絶縁層内並びに前記絶縁層の上面と下面に位置する多層導電回路を含み、前記絶縁層内に位置する多層導電性銅ピラー層をさらに含み、前記インダクタンス及び前記多層導電回路は、前記多層導電性銅ピラー層により導通接続され、前記インダクタンスは、磁性体、及び前記磁性体と直接接触するインダクタンスコイルを含み、前記インダクタンスコイルは、多層導電コイル、及び隣接する導電コイルの間に位置する導電性銅ピラーから構成され、前記多層導電コイルは、それぞれ、切り欠きを有する環状であり、切り欠きにおいて断線され、各導電コイルの上側と下側に位置する導電性銅ピラーは、縦方向における位置が異なる。
【0025】
いくつかの可能な実施形態において、前記絶縁層の上面と下面にそれぞれ位置する第1のソルダーレジスト層と第2のソルダーレジスト層、及び前記第1のソルダーレジスト層と前記第2のソルダーレジスト層内にそれぞれ位置する第1の表面処理層と第2の表面処理層をさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0026】
以下、本発明をよく理解し、本発明の実施形態を示すために、例を挙げるように図面を参照する。
【0027】
具体的に図面を参照する際に、特定の図は例示的であり、本発明の好ましい実施形態を説明的に検討することのみを目的とし、本発明の原理と概念の説明に最も役立ち、最も理解しやすいと考えられる図を提供するという原因に基づいて示されることを必ず指摘する。そのために、本発明の構造の詳細を本発明への初歩的な理解以上に詳しく図示することを意図していない。図面を参照して説明することにより、当業者は本発明のいくつかの形態が実際にどのように具現化されるかを知ることができる。
【
図1】
図1は本発明の1つの実施形態による埋め込みインダクタンス構造の縦方向の断面の概略図である。
【
図2】
図2は本発明の1つの実施形態による埋め込みインダクタンス構造の横方向の断面の概略図である。
【
図3】
図2は本発明の1つの実施形態によるインダクタンス構造の概略図である。
【
図4-1】
図4(a)~
図4(e)は本発明の1つの実施形態の埋め込みインダクタンス構造の製造方法の各ステップの中間構造の断面概略図を示す。
【
図4-2】
図4(f)~
図4(i)は本発明の1つの実施形態の埋め込みインダクタンス構造の製造方法の各ステップの中間構造の断面概略図を示す
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1及び
図2を参照すると、
図1は、埋め込みインダクタンス構造100の縦方向の断面の概略図を示し、
図2は、埋め込みインダクタンス構造100の横方向の断面の概略図を示す。埋め込みインダクタンス構造100は、絶縁層107、絶縁層107内に位置するインダクタンス、絶縁層107内及び絶縁層107の上面と下面に位置する多層導電回路を含み、絶縁層107内に位置する多層導電性銅ピラー層をさらに含み、インダクタンスと多層導電回路は、多層導電性銅ピラー層により導通接続される。絶縁層107は、ポリイミド、エポキシ樹脂、ビスマレイミド/トリアジン樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリアクリレート、プリプレグ、フィルム状有機樹脂、又はそれらの組み合わせを含むことができる。通常、導電性銅ピラー層には、複数の銅ピラーを設けることができ、その断面寸法は、同じであってもよく、異なってもよい。
【0029】
図3を参照すると、インダクタンス構造の概略図が示されている。インダクタンスは、磁性体105、及び磁性体と直接接触するインダクタンスコイル104を含み、インダクタンスコイル104は、磁性体105の表面を直接囲み、所定のコイルの寸法では、磁性体の最大化を可能にし、インダクタンスのインダクタンス値を効果的に向上させる。インダクタンスコイル104は、多層導電コイル、及び隣接する導電コイルの間に位置する導電性銅ピラーから構成され、多層導電コイルは、それぞれ、切り欠きを有する環状であり、切り欠きにおいて断線され、各導電コイルの上側と下側に位置する導電性銅ピラーは、縦方向における位置が異なり、多層導電コイルの間の導通を保証するだけでなく、多層導電コイルの間の短絡を回避することができる。
【0030】
埋め込みインダクタンス構造100は、絶縁層107の上面と下面にそれぞれ位置する第1のソルダーレジスト層109aと第2のソルダーレジスト層109b、及び第1のソルダーレジスト層109aと第2のソルダーレジスト層109b内にそれぞれ位置する第1の表面処理層110aと第2の表面処理層110bをさらに含む。
【0031】
図4(a)~4(i)を参照すると、本発明の1つの実施形態に係る埋め込みインダクタンス構造の製造方法の各ステップの中間構造の断面概略図が示される。
【0032】
前記製造方法は以下のステップを含む。
図4(a)に示すように、仮積載板1011を用意する。仮積載板1011は、例えば、銅板、アルミニウム板、ステンレス板又はアルミニウム合金板など、表面に分離層が施された任意の金属板又はガラス基板であってもよく、犠牲銅箔、又は表面銅張板であってもよく、好ましくは、本実施例における仮積載板1011は、表面に分離層が施された金属板である。通常、仮積載板1011は、片側面のみに分離層が施された金属板であってもよく、両側面にいずれも分離層が施された金属板であってもよく、本実施例の後続の工程は、片側面に分離層が施された金属板のみを示して説明するが、金属板の片側にしか後続の作業を行うことができないことを意味するものではない。
【0033】
次に、
図4(b)に示すように、仮積載板1011に、第1の導電コイル層及び第1の導電コイル層上に位置する第1の導電性銅ピラー層102を作り、ただし、第1の導電コイル層は、第1の導電回路101a、及び少なくとも1つの第1の導電コイル101bを含み、第1の導電性銅ピラー層102は、第1の導電回路101a及び第1の導電コイル101bとそれぞれ導通する。通常、
第1の金属シード層を仮積載板1011に形成するステップ(b1)と、
第1のフォトレジスト層を第1の金属シード層に施し、第1のフォトレジスト層を露光及び現像して、第1の特徴パターンを形成するステップ(b2)と、
第1の特徴パターンに銅めっきして、第1の導電コイル層を形成するステップであって、第1の導電コイル層は、第1の導電回路101a及び少なくとも1つの第1の導電コイル101bを含むステップ(b3)と、
第1のフォトレジスト層を除去し、露出した第1の金属シード層をエッチングするステップ(b4)と、
第2のフォトレジスト層を第1の導電コイル層に施し、第2のフォトレジスト層を露光及び現像して、第2の特徴パターンを形成するステップ(b5)と、
第2の特徴パターンに銅めっきして第1の導電性銅ピラー層102を形成するステップであって、第1の導電性銅ピラー層102は、第1の導電回路101a及び第1の導電コイル101bとそれぞれ導通するステップ(b6)と、
第2のフォトレジスト層を除去するステップ(b7)と、を含む。
【0034】
通常、各層の導電コイル層において、導電コイルの数は、実際のニーズに応じて決定でき、導電コイルの断面の形状も、実際のニーズに応じて決定でき、例えば、完全な円形、楕円形、又は三角形、長方形、正五角形、若しくは正六角形などの多角形であってもよく、特に限定されるものではなく、導電コイルの断面の形状は、縁部に切り欠きを有する円形、楕円形、又は多角形であってもよく、導電コイルの断面の形状は、外側縁部に切り欠きを有する環形であってもよい。
【0035】
導電コイル層の間の導通を可能にするように、複数の銅ビアピラーを切り替えIOチャネルとして導電性銅ピラー層に設けることができ、複数の銅ビアピラーの寸法及び/又は形状は、同じであってもよく、異なってもよく、銅ビアピラーは、中実の銅ピラーであってもよく、縁部に銅めっきした中空の銅ピラーであってもよい。好ましくは、銅ビアピラーは、中実の銅ピラーである。
【0036】
通常、無電解めっき又はスパッタリングの方式で、金属シード層を形成することができ、金属シード層は、チタン、銅、チタンタングステン合金、又はそれらの組み合わせを含むことができ、好ましくは、チタン及び銅をスパッタリングして金属シード層を作製する。
【0037】
続いて、
図4(c)に示すように、第1の導電コイル層及び第1の導電性銅ピラー層102に第1の絶縁層101cを形成し、第1の絶縁層101cを薄くして第1の導電性銅ピラー層102の端部を露出させる。通常、絶縁層は、ポリイミド、エポキシ樹脂、ビスマレイミド/トリアジン樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリアクリレート、プリプレグ、フィルム状有機樹脂、又はそれらの組み合わせを含むことができる。圧接、シルク印刷、又は感光の方式で、導電コイル層及び導電性銅ピラー層に絶縁層を形成することができ、好ましくは、圧接又はシルク印刷の方式で、絶縁層を作製する。
【0038】
通常、絶縁層を全体的に薄くすることができ、例えば、基板研磨又はプラズマエッチングの方式で、絶縁層を全体的に薄くしてもよく、絶縁層を部分的に薄くしてもよく、例えば、レーザー又は機械的穴あけの方式で絶縁層を部分的に薄くしてもよく、又は、絶縁層が感光性誘電体材料である場合、露光現像の方式で絶縁層を部分的に薄くしてもよい。好ましくは、基板研磨又はプラズマエッチングの方式で絶縁層を全体的に薄くして、導電性銅ピラー層の端部を露出させる。
【0039】
続いて、
図4(d)に示すように、ステップ(b)及びステップ(c)を繰り返し、5層の導電コイル層、4層の導電性銅ピラー層、及び5層の絶縁層を形成する。導電コイル層の数及び大きさは、ニーズに応じて作製でき、導電コイル層における導電コイルの大きさは、ニーズ又はスペースに応じて調整できることが理解される。
【0040】
次に、
図4(e)に示すように、仮積載板1011を除去する。なお、導電コイル層の導電回路は、実際のニーズに応じて、任意の層から開始でき、また、基板を分割した後に導電回路を作製し続けることができ、巻き数は限定されず、単層導電回路を作製してもよく、多層導電回路を作製してもよい。
【0041】
続いて、
図4(f)に示すように、インダクタンスキャビティ103、及びインダクタンスキャビティ103の内壁に露出したインダクタンスコイル104を、5層の導電コイルに形成する。なお、インダクタンスコイル104を形成した後、各導電コイルは、それぞれ、切り欠きを有する環状であり、各導電コイルは、それぞれ、切り欠きにおいて断線され、各導電コイルの上側と下側に位置する導電性銅ピラーは、縦方向における位置が異なり、多層導電コイルの間の導通を保証するだけでなく、多層導電コイルの間の短絡を回避することができる。
【0042】
通常、機械的穴あけの方式で、インダクタンスキャビティ103及びインダクタンスコイル104を形成することにより、導電コイルの他の部分及び導電性銅ピラーへの損傷を回避し、例えば、必要なインダクタンスキャビティ103の寸法に応じて、ルーター加工又はレーザー切断の方式で、インダクタンスキャビティ103及びインダクタンスキャビティの内壁に露出したインダクタンスコイル104を形成してよい。
【0043】
導電コイルの断面が完全な円形、楕円形、又は多角形である場合、2回の機械的穴あけの方式で、インダクタンスキャビティ及びインダクタンスコイルを形成することができる。導電コイルの断面は、縁部に切り欠きを有する円形、楕円形、又は多角形である場合、1回の機械的穴あけの方式でインダクタンスキャビティ及びインダクタンスコイルを形成することができ、すなわち、切り欠きを増加すると、穴あけプロセスを1回減少させ、効率を向上させることができる。導電コイルの断面は、外側縁部に切り欠きを有する環形である場合、1回の機械的穴あけの方式でインダクタンスキャビティ及びインダクタンスコイルを形成することができ、穴あけ時の導電コイルによるドリルヘッドへの磨耗を低減することができ、ドリルヘッドの穴あけの穴数を増加させ、穴あけの品質を向上させるという効果を果たす。
【0044】
次に、
図4(g)に示すように、インダクタンスコイル104と直接接触する磁性体105をインダクタンスキャビティ103内に充填してインダクタンスを形成し、磁性体105を薄くして、磁性体105の端部をインダクタンスコイル104と面一にさせる。通常、
磁性材料を処理するサブステップ(g1)と、
磁性材料を充填するサブステップ(g2)と、
磁性材料を硬化させるサブステップ(g3)と、を含むことができる。
【0045】
なお、関連技術における磁性材料を処理し硬化させる任意の方法で、磁性材料を処理し硬化させることができる。シルク印刷又は接着剤塗布の方式で、インダクタンスコイル104と直接接触する磁性体105をインダクタンスキャビティ103内に充填してもよく、インダクタンスコイル104は、磁性体105の表面を直接囲み、所定のコイルの寸法では、磁性体の最大化を可能にし、インダクタンスのインダクタンス値を効果的に向上させる。磁性体105とインダクタンスコイル104との間の連通による短絡を回避するように、磁性体105は絶縁性の磁性体を含むことができる。
【0046】
磁性体105を薄くして、磁性体105の端部をインダクタンスコイル104と面一にさせるためには、機械的粗研磨→機械的微研磨→磁性材料硬化→磁性体表面のバフ研磨という方式で、磁性体105を薄くするとしてよい。
【0047】
続いて、5層の絶縁層の上面と下面に第5の導電性銅ピラー層106aと第6の導電性銅ピラー層106bをそれぞれ作り、第5の導電性銅ピラー層106aは、インダクタンスコイル104及び第5の導電回路とそれぞれ連通し、第6の導電性銅ピラー層106bは、インダクタンスコイル104及び第1の導電回路101aとそれぞれ連通する。通常、
第2の金属シード層と第3の金属シード層を前記5層の絶縁層の上面と下面にそれぞれ形成するサブステップと、
第2のフォトレジスト層及び第3のフォトレジスト層を第2の金属シード層及び第3の金属シード層にそれぞれ施し、第2のフォトレジスト層及び第3のフォトレジスト層を露光及び現像して、第2の特徴パターン及び第3の特徴パターンをそれぞれ形成するサブステップと、
第2の特徴パターンに銅を電気めっきして第5の導電性銅ピラー層106aを形成し、第3の特徴パターンに銅を電気めっきして第6の導電性銅ピラー層106bを形成するサブステップと、
露出した第2の金属シード層及び第3の金属シード層をそれぞれエッチングするサブステップと、
第2のフォトレジスト層及び第3のフォトレジスト層をそれぞれ除去するサブステップと、を含むことができる。
【0048】
次に、第6の絶縁層及び第7の絶縁層を第5の導電性銅ピラー層106a及び第6の導電性銅ピラー層106bにそれぞれ形成し、第6の絶縁層及び第7の絶縁層を薄くして、第5の導電性銅ピラー層106a及び第6の導電性銅ピラー層106bの端部をそれぞれ露出させる。第1の絶縁層~第7の絶縁層は、共に絶縁層107を形成する。
【0049】
続いて、
図4(h)に示すように、第6の導電回路108aと第7の導電回路108bを絶縁層107の上面と下面にそれぞれ作製し、第6の導電回路108aは、第5の導電性銅ピラー層106aにより第5の導電回路と導通接続され、第7の導電回路108bは、第6の導電性銅ピラー層106bにより第1の導電回路101aと導通接続される。通常、
第4の金属シード層と第5の金属シード層を絶縁層107の上面と下面にそれぞれ形成するサブステップと、
第4のフォトレジスト層及び第5のフォトレジスト層を第4の金属シード層及び第5の金属シード層にそれぞれ施し、第4のフォトレジスト層及び第5のフォトレジスト層を露光及び現像して、第4の特徴パターン及び第5の特徴パターンをそれぞれ形成するサブステップと、
第4の特徴パターンに銅を電気めっきして第6の導電回路108aを形成し、第5の特徴パターンに銅を電気めっきして第7の導電回路108bを形成するサブステップと、
第2のフォトレジスト層及び第3のフォトレジスト層をそれぞれ除去するサブステップと、
露出した第3の金属シード層及び第4の金属シード層をそれぞれエッチングするサブステップと、を含むことができる。
【0050】
最後に、
図4(i)に示すように、第1のソルダーレジスト層109a及び第2のソルダーレジスト層109bを第6の導電回路108a及び第7の導電回路108bにそれぞれ形成し、第1の表面処理層110a及び第2の表面処理層110bを第1のソルダーレジスト層109a及び第2のソルダーレジスト層109b内にそれぞれ形成し、埋め込みインダクタンス構造100を得る。通常、シルク印刷、プリント、又は感光の方式で、第1のソルダーレジスト層109a及び第2のソルダーレジスト層109bを第6の導電回路108a及び第7の導電回路108bにそれぞれ形成することができ、例えば、ソルダーレジスト前処理→ソルダーレジスト層のシルク印刷→ソルダーレジスト層の露出→ソルダーレジスト層の現像という工程で、ソルダーレジスト層を形成するとしてよい。
【0051】
なお、露出した金属を表面処理して、第1の表面処理層110a及び第2の表面処理層110bを第1のソルダーレジスト層109a及び第2のソルダーレジスト層109b内にそれぞれ形成することができ、抗酸化、無電解ニッケル/無電解パラジウム/置換金めっき、スズめっき、又はイマージョンシルバーの方式で、露出した金属を表面処理することができる。
【0052】
当業者は、本発明が上記の各図面とその説明内容に限定されないことを理解できるだろう。また、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲に限定され、上述した各技術特徴の組み合わせと組み合わせの一部及びその変化と改善を含み、当業者が前述の説明を読み終えると、このような組み合わせ、変化及び改善に思いつくことができるだろう。
【0053】
特許請求の範囲において、用語の「含む」、及びその変形体の用語、例えば「含有する」、「有する」などは、列挙されたコンポーネントを含めるが、他のコンポーネントを排除しないことを意味する。
【符号の説明】
【0054】
100:埋め込みインダクタンス構造
1011:仮積載板
101a:第1の導電回路
101b:第1の導電コイル
101c:第1の絶縁層
102:第1の導電性銅ピラー層
103:インダクタンスキャビティ
104:インダクタンスコイル
105:磁性体
106a:第5の導電性銅ピラー層
106b:第6の導電性銅ピラー層
107:絶縁層
108a:第6の導電回路
108b:第7の導電回路
109a:第1のソルダーレジスト層
109b:第2のソルダーレジスト層
110a:第1の表面処理層
110b:第2の表面処理層