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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023085363
(43)【公開日】2023-06-20
(54)【発明の名称】位置検出機構及び位置検出方法
(51)【国際特許分類】
   G01B 7/00 20060101AFI20230613BHJP
【FI】
G01B7/00 101H
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023044990
(22)【出願日】2023-03-22
(62)【分割の表示】P 2021556309の分割
【原出願日】2020-03-27
(31)【優先権主張番号】201910249922.9
(32)【優先日】2019-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521218881
【氏名又は名称】オナー デバイス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン、シン
(72)【発明者】
【氏名】マ、レイ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、ベイハン
(72)【発明者】
【氏名】チェン、ホンダ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】位置検出機構、移動体端末、及び位置検出方法を提供する。
【解決手段】移動体端末は、カメラと、収容空洞部に配置された位置検出機構100とを含む。位置検出機構は、回路基板と、ブラケットと、第1磁石30と、ホールセンサ50とを含む。移動体端末のカメラはブラケットに配置されており、カメラは、ハウジングにより構成される収容空洞部の外に伸張できる、又は収容空洞部の中に後退できる。ホールセンサは、それぞれ異なる方向に拡張する第1作用面及び第2作用面を含む。ホールセンサは、第1作用面及び第2作用面を通じて第1磁石の磁界を感知して誘導信号を生成する。誘導信号は、カメラの伸張位置及び後退位置を判定するのに用いられる。本願によれば、ホールセンサは、第1磁石の磁界を感知して2つの誘導信号を生成する。これにより、カメラの位置状態の検出精度を向上させることができる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体端末に適用される位置検出方法であって、前記移動体端末がハウジングと、回路基板と、ブラケットと、カメラデバイスとを備え、前記回路基板と、前記ブラケットと、前記カメラデバイスとが前記ハウジングの中に配置されており、前記ハウジングには開口部が設けられ、前記開口部と連通した、前記カメラデバイスを収容する収容空洞部が形成されており、前記カメラデバイスがカメラと駆動アセンブリとを有し、前記カメラが前記ブラケットに配置されており、前記駆動アセンブリが前記ブラケットに接続されており、前記回路基板にはホールセンサが設けられており、前記ブラケットには第1磁石が設けられており、前記位置検出方法が、
ユーザのトリガ操作を受け取ると、前記ブラケットをプリセット方向に移動させるように前記駆動アセンブリを制御する段階と、
前記ホールセンサにより生成される第1誘導信号及び第2誘導信号を取得する段階であって、前記第1誘導信号は前記ホールセンサの第1作用面が前記第1磁石の磁界を感知することにより生成される誘導信号であり、前記第2誘導信号は前記ホールセンサの第2作用面が前記第1磁石の前記磁界を感知することにより生成される誘導信号である、取得する段階と、
取得した前記第1誘導信号及び前記第2誘導信号に基づいて前記カメラの位置状態を判定する段階であって、前記カメラの前記位置状態は伸張位置と後退位置とを含む、判定する段階と
を備える、位置検出方法。
【請求項2】
取得した前記第1誘導信号及び第2誘導信号に基づいて前記カメラの位置状態を判定する前記段階が、
前記第1誘導信号及び前記第2誘導信号が連続的に変化しているかどうかを判定する段階と、
前記第1誘導信号及び前記第2誘導信号がもう変化しない場合、前記第1誘導信号と第1基準信号との差分、及び前記第2誘導信号と第2基準信号との差分をそれぞれ計算する段階であって、前記第1基準信号及び前記第2基準信号は前記カメラが前記伸張位置にあるときに前記ホールセンサの前記第1作用面及び前記第2作用面によりそれぞれ生成される誘導信号である、あるいは前記第1基準信号及び前記第2基準信号は前記カメラが前記後退位置にあるときに前記ホールセンサの前記第1作用面及び前記第2作用面によりそれぞれ生成される誘導信号である、計算する段階と、
前記差分の絶対値がプリセット閾値より小さいかどうかを判定する段階と、
前記差分の前記絶対値が前記プリセット閾値より小さい場合、前記カメラが前記伸張位置にある又は前記後退位置にあると判定する段階と
を有する、請求項1に記載の位置検出方法。
【請求項3】
前記位置検出方法がさらに、
前記第1誘導信号及び前記第2誘導信号が連続的に変化している場合、前記カメラが前記伸張位置に向かって拡張する伸張過程にあると判定する、又は前記カメラが前記後退位置に向かって拡張する後退過程にあると判定する段階を備える、請求項2に記載の位置検出方法。
【請求項4】
前記第1誘導信号と第1基準信号との差分、及び前記第2誘導信号と第2基準信号との差分をそれぞれ計算する前記段階の前に、前記位置検出方法がさらに、
前記ホールセンサにより生成される第3誘導信号を取得して、取得した前記第3誘導信号と定常状態の信号との差分を計算する段階であって、前記第3誘導信号は前記ホールセンサの第3作用面が前記第1磁石の前記磁界を感知することにより生成される誘導信号であり、前記定常状態の信号は前記移動体端末が外部磁界の影響を受けない環境で前記ホールセンサの前記第3作用面により生成される誘導信号である、計算する段階と、
前記差分の絶対値が基準閾値より大きいかどうかを判定する段階と、
前記差分の前記絶対値が前記基準閾値より大きくない場合、前記第1誘導信号と前記第1基準信号との前記差分、及び前記第2誘導信号と前記第2基準信号との前記差分をそれぞれ計算する段階と
を備える、請求項2又は3に記載の位置検出方法。
【請求項5】
前記位置検出方法がさらに、
前記差分の前記絶対値が前記基準閾値より大きい場合、指示情報を送信するように前記移動体端末を制御する段階を備える、請求項4に記載の位置検出方法。
【請求項6】
前記ユーザが入力する前記トリガ操作が前記カメラを起動するためのトリガ操作を含み、前記第1基準信号が第1伸張基準信号を含み、前記第2基準信号が第2伸張基準信号を含み、前記プリセット閾値が第1プリセット閾値を含み、前記第1伸張基準信号及び前記第2伸張基準信号が、前記カメラが前記伸張位置にあるときに前記ホールセンサの前記第1作用面及び前記第2作用面によりそれぞれ生成される誘導信号であり、
ユーザのトリガ操作を受け取ると、前記ブラケットをプリセット方向に移動させるように前記駆動アセンブリを制御する前記段階が、前記カメラを起動するために前記ユーザが入力する前記トリガ操作を受け取ると、前記ブラケットを第1方向に移動させるように前記駆動アセンブリを制御する段階を含み、
前記第1誘導信号と第1基準信号との差分、及び前記第2誘導信号と第2基準信号との差分をそれぞれ計算する前記段階が、前記第1誘導信号と前記第1伸張基準信号との差分、及び前記第2誘導信号と前記第2伸張基準信号との差分をそれぞれ計算する段階を含み、
前記差分の絶対値がプリセット閾値より小さいかどうかを判定する前記段階が、前記差分の前記絶対値が前記第1プリセット閾値より小さいかどうかを判定する段階を含み、
前記差分の前記絶対値が前記プリセット閾値より小さい場合、前記カメラが前記伸張位置にある又は前記後退位置にあると判定する前記段階が、前記差分の前記絶対値が前記第1プリセット閾値より小さい場合、前記カメラが前記伸張位置にあると判定する段階を含む、請求項2から5のいずれか一項に記載の位置検出方法。
【請求項7】
前記ユーザが入力する前記トリガ操作が前記カメラをオフにするためのトリガ操作を含み、前記第1基準信号がさらに第1後退基準信号を含み、前記第2基準信号がさらに第2後退基準信号を含み、前記プリセット閾値がさらに第2プリセット閾値を含み、前記第1後退基準信号及び前記第2後退基準信号が、前記カメラが前記後退位置にあるときに前記ホールセンサの前記第1作用面及び前記第2作用面によりそれぞれ生成される誘導信号であり、
ユーザのトリガ操作を受け取ると、前記ブラケットをプリセット方向に移動させるように前記駆動アセンブリを制御する前記段階が、前記カメラをオフにするために前記ユーザが入力するトリガ操作を受け取ると、前記ブラケットを第2方向に移動させるように前記駆動アセンブリを制御する段階を含み、
前記第1誘導信号と第1基準信号との差分、及び前記第2誘導信号と第2基準信号との差分をそれぞれ計算する前記段階がさらに、前記第1誘導信号と前記第1後退基準信号との差分、及び前記第2誘導信号と前記第2後退基準信号との差分をそれぞれ計算する段階を含み、
前記差分の絶対値がプリセット閾値より小さいかどうかを判定する前記段階がさらに、前記差分の前記絶対値が前記第2プリセット閾値より小さいかどうかを判定する段階を含み、
前記差分の前記絶対値が前記プリセット閾値より小さい場合、前記カメラが前記伸張位置にある又は前記後退位置にあると判定する前記段階がさらに、前記差分の前記絶対値が前記第2プリセット閾値より小さい場合、前記カメラが前記後退位置にあると判定する段階を含む、請求項2から6のいずれか一項に記載の位置検出方法。
【請求項8】
前記位置検出方法がさらに、
前記差分の前記絶対値が前記第1プリセット閾値より小さくない場合、前記ブラケットを前記第1方向に移動し続けるように制御し、前記カメラが前記伸張位置にあるかどうかを判定し、前記カメラがまだ前記伸張位置にない場合、前記カメラが前記後退位置にあるように、前記ブラケットを第2方向に移動するよう制御する段階を備える、請求項6に記載の位置検出方法。
【請求項9】
前記位置検出方法はさらに、
前記差分の前記絶対値が前記第2プリセット閾値より小さくない場合、前記ブラケットを前記第2方向に移動し続けるように制御し、前記カメラが前記後退位置にあるかどうかを判定し、前記カメラがまだ前記後退位置にない場合、動作を停止するように前記駆動アセンブリを制御する段階を備える、請求項7に記載の位置検出方法。
【請求項10】
前記位置検出方法はさらに、
前記カメラが前記伸張位置にある場合、前記ホールセンサにより生成される第1誘導信号及び第2誘導信号を取得する段階と、
前記第1誘導信号及び前記第2誘導信号が変化しているかどうかを判定する段階と、
前記第1誘導信号及び前記第2誘導信号が変化している場合、前記第1誘導信号及び前記第2誘導信号の前記変化の量が第3プリセット閾値より大きいかどうかを判定する段階と、
前記第1誘導信号及び前記第2誘導信号の前記変化の前記量が前記第3プリセット閾値より大きい場合、前記カメラが前記後退位置にあるように、前記ブラケットを第2方向に移動させるよう前記駆動アセンブリを制御する段階と
を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の位置検出方法。
【請求項11】
前記カメラが前記後退位置にあるように、前記ブラケットを前記第2方向に移動させるよう前記駆動アセンブリを制御する前記段階の前に、前記位置検出方法はさらに、
前記ホールセンサにより生成される第3誘導信号を取得して、前記第3誘導信号と定常状態の信号との差分を計算する段階であって、前記第3誘導信号は前記ホールセンサの第3作用面が前記第1磁石の前記磁界を感知することにより生成され、前記定常状態の信号は前記移動体端末が外部磁界の影響を受けない環境で前記ホールセンサの前記第3作用面により生成される誘導信号である、計算する段階と、
前記差分の絶対値が基準閾値より大きいかどうかを判定する段階と、
前記差分の前記絶対値が前記基準閾値より大きくない場合、前記カメラが前記後退位置にあるように、前記ブラケットを前記第2方向に移動させるよう前記駆動アセンブリを制御する段階と
を備える、請求項10に記載の位置検出方法。
【請求項12】
前記位置検出方法はさらに、前記差分の前記絶対値が前記基準閾値より大きい場合、指示情報を生成させるように前記移動体端末を制御する段階を備える、請求項11に記載の位置検出方法。
【請求項13】
第1ボディと、
前記第1ボディから間隔を置いて配置され、前記第1ボディに対して移動できる第2ボディと、
前記第2ボディに配置された第1磁石と、
前記第1ボディに配置され、それぞれ異なる方向に拡張する第1作用面及び第2作用面を含むホールセンサと
を備える位置検出機構。
【請求項14】
前記第1作用面の移動方向と前記第2ボディの移動方向とが実質的に直角であり、前記第2作用面が前記第1作用面に対して実質的に直角であり、前記第1作用面と前記第2作用面とが両方とも、前記ホールセンサが配置されている前記第1ボディの表面に対して実質的に直角である、請求項13に記載の位置検出機構。
【請求項15】
前記ホールセンサがさらに第3作用面を含み、その拡張方向が前記第1作用面及び前記第2作用面の両方の拡張方向と異なる、請求項13又は14に記載の位置検出機構。
【請求項16】
前記第3作用面が前記第1作用面及び前記第2作用面に対してそれぞれ実質的に直角である、請求項15に記載の位置検出機構。
【請求項17】
前記位置検出機構がさらに第2磁石を備え、前記第2磁石及び前記第1磁石が前記第2ボディに間隔を置いて配置される、請求項13から16のいずれか一項に記載の位置検出機構。
【請求項18】
前記第1磁石の中心点と前記第2磁石の中心点とを結ぶ線が、前記第2ボディの移動方向に対して実質的に平行である、請求項17に記載の位置検出機構。
【請求項19】
前記第1磁石の南北軸及び前記第2磁石の南北軸がそれぞれ、前記第2ボディの移動方向に対して実質的に平行である、請求項18に記載の位置検出機構。
【請求項20】
前記第1磁石及び前記第2磁石の隣り合った端部が同じ極性である、請求項19に記載の位置検出機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年3月29日に中国国家知識産権局に出願した「位置検出機構、移動体端末、及び位置検出方法」と題する中国特許出願第201910249922.9号に基づく優先権を主張し、当該中国特許出願はその全体の参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本願は通信技術の分野に関し、具体的には、位置検出機構、移動体端末、及び通信製品の位置検出方法に関する。
【背景技術】
【0003】
科学技術の発展と普及に伴い、位置検出機構(例えば、格納式カメラの位置検出コンポーネント、及び格納式胃カメラプローブの位置検出コンポーネント)が広く用いられてきた。例えば、前面カメラデバイスが表示領域を占有するという問題を解決するために、格納式カメラアセンブリが移動体端末に配置され得る。格納式カメラのコンポーネントには、カメラデバイスと、カメラデバイスを移動させるためのモータとが含まれてよい。格納式カメラアセンブリのカメラデバイスは、撮影する必要がある場合、移動体端末の外に伸張することができ、撮影する必要がない場合には、移動体端末の収容スペースの中に後退することができる。
【0004】
しかしながら、いかにして、カメラデバイスの位置(すなわち、カメラの伸縮位置及び伸縮状態)を正確に検出して、より良好な撮影効果を確保し、且つカメラデバイスを保護するのかが、この業界が追求し続けている目標である。
【発明の概要】
【0005】
本願の実施形態が、検出精度を向上させることができる位置検出機構、移動体端末、及び位置検出方法を開示する。
【0006】
第1態様によれば、本開示の一実施形態が位置検出機構を開示する。本機構は、第1ボディと、第1ボディから間隔を置いて配置され且つ第1ボディに対して移動できる第2ボディと、第2ボディに配置された第1磁石と、第1ボディに配置され且つそれぞれ異なる方向に拡張する第1作用面及び第2作用面を含むホールセンサとを含む。ホールセンサは第1作用面を通じて第1磁石の磁界を感知して第1誘導信号を生成し、ホールセンサはさらに第2作用面を通じて第1磁石の磁界を感知して第2誘導信号を生成し、第1誘導信号及び第2誘導信号は第2ボディの位置状態を判定するのに用いられる。第2ボディの位置状態には、第2ボディが第1方向に第1プリセット位置へと移動する第1位置状態と、第2ボディが第2方向に第2プリセット位置へと移動する第2位置状態とが含まれる。第2方向は第1方向と反対である。
【0007】
作用面とは、ホールセンサの磁気感知面を指す。本願の本実施形態に開示される位置検出機構では、ホールセンサが第1作用面及び第2作用面を含むため、ホールセンサは第1作用面を通じて第1磁石の磁界を感知して第1誘導信号を生成することができ、ホールセンサはさらに第2作用面を通じて第1磁石の磁界を感知して第2誘導信号を生成する。これにより、第2ボディが第1ボディに対して移動すると、ホールセンサから出力される2つの誘導信号(第1誘導信号及び第2誘導信号)に基づいて第2ボディの位置状態が判定され得る。すなわち、2つの信号の両方がある条件を満たす場合に限り第2ボディの位置状態が判定されるので、検出精度が向上する。
【0008】
第1磁石により生成される磁界をより強く感知し、検出精度をさらに向上させるために、第1作用面の移動方向と第2ボディの移動方向とは実質的に直角である。第2作用面は第1作用面に対して実質的に直角であり、第1作用面及び第2作用面は両方とも、ホールセンサが配置されている第1ボディの表面に対して実質的に直角である。「ほぼ直角」とは、鉛直である、ほぼ鉛直である、又は特定のプリセット角を有すると解釈されてよい。
【0009】
実施形態によっては、外部磁界の干渉を検出できるように、ホールセンサはさらに第3作用面を含み、その拡張方向は、第1作用面及び第2作用面の両方の拡張方向と異なる。ホールセンサは、第3作用面を通じて第1磁石の磁界及び/又は外部磁界を感知して、第3誘導信号を生成する。第3誘導信号は、位置検出機構が外部磁界によって干渉されているかどうかを判定するのに用いられる。外部磁界とは、後述される第1磁石及び第2磁石を除く物体により生成される磁界である。
【0010】
外部磁界がない場合、ホールセンサにより生成される第3誘導信号は変化せず、外部磁界があると、ホールセンサにより生成される第3誘導信号は変化する。あるいは、外部磁界がない場合、ホールセンサにより生成される第3誘導信号は0であり、外部磁界があると、ホールセンサにより生成される第3誘導信号は0ではない。
【0011】
一実施形態において、既存磁界の干渉を減らして外部磁界の感知精度を向上させるために、第3作用面は、第1作用面及び第2作用面に対してそれぞれ実質的に直角である。
【0012】
第2ボディの位置状態の検出精度を向上させるために、位置検出機構はさらに第2磁石を含む。第2磁石及び第1磁石は、第2ボディに間隔を置いて配置される。ホールセンサは、第1作用面を通じて第1磁石及び/又は第2磁石の磁界を感知して第1誘導信号を生成し、ホールセンサはさらに、第2作用面を通じて第1磁石及び/又は第2磁石の磁界を感知して第2誘導信号を生成する。本実施形態では、第1誘導信号及び第2誘導信号が2つの磁石のうちの少なくとも一方を感知することで生成されるため、第2ボディが移動しているときに、第1誘導信号及び第2誘導信号は比較的高い変化率を示す。さらに、異なる第1誘導信号及び第2誘導信号に基づいて、第2ボディの移動位置を判定することができるので、第2ボディの位置状態の検出精度が向上する。
【0013】
第2ボディが第1ボディに対して移動すると、第1磁石及び第2磁石がホールセンサに対して移動する。しかしながら、第2ボディが第1ボディに対して移動する位置に関係なく、ホールセンサによる第1誘導信号及び第2誘導信号の生成の安定性を確保するために、ホールセンサは第1磁石及び第2磁石により生成される磁界の範囲内に常に位置している。
【0014】
一実施形態において、第1磁石により生成される磁界及び第2磁石により生成される磁界は少なくとも部分的に重なり合っており、これにより、第2ボディが第1ボディに対して移動すると、第1作用面及び第2作用面によって感知される磁束が大きく変化する。これによって、磁界を感知するホールセンサの感度を向上させることができるので、第1ボディの状態の検出精度が向上する。
【0015】
本実施形態において、第1磁石及び第2磁石は両方とも、生産ラインでの処理時に、生産プロセスの制御を容易にし、フールプルーフ性を促進するために棒磁石である。別の実施形態において、第1磁石及び第2磁石は代替的に、半円形の断面を有する円筒磁石であってもよい。
【0016】
一実施形態において、第2ボディが移動したときのホールセンサと第1磁石及び第2磁石との位置関係を確認し、さらに、第1磁石及び第2磁石により生成される磁界をホールセンサが確実に感知できるようにするために、第1磁石の中心点と第2磁石の中心点とを結ぶ線が第2ボディの移動方向に実質的に平行である。中心点とは、その要素の重心を指す。ある要素が規則的な物体である場合、その要素の中心点は規則的な物体の幾何学的中心である。「実質的に平行」とは、平行である、ほぼ平行である、又は特定のプリセット角を有すると解釈されてよい。
【0017】
一実施形態において、第1磁石の南北軸及び第2磁石の南北軸はそれぞれ、第2ボディの移動方向に実質的に平行であり、その結果、第2ボディの移動時に、ホールセンサは第1磁石及び第2磁石により生成される重畳磁界を感知できる。
【0018】
さらに、ホールセンサの検出感度を確保し、第1作用面及び第2作用面を通過する磁束の変化率が特定の要件を確実に満たすように、第1磁石及び第2磁石の隣り合った端部は同じ極性を有する。一実施形態において、同じ名前の磁極はN極である。南北軸は、N極からS極への磁石のベクトル、すなわち磁極の方向である。磁石の磁力が最も強い部分は磁極と呼ばれる。水平面で自由に回転する磁石には常に、その磁石が静止しているときに、南を指す一方の磁極と北を指す他方の磁極がある。南を指す磁極は南極(S極)と呼ばれ、北を指す磁極は北極(N極)と呼ばれる。
【0019】
第2態様によれば、本開示の一実施形態が、表示画面と、ハウジングと、カメラデバイスとを含む移動体端末を開示する。表示画面はハウジングに取り付けられる。ハウジングには開口部が設けられており、開口部と連通した、カメラデバイスを収容するための収容空洞部が形成されている。移動体端末はさらに、収容空洞部に配置された位置検出機構を含む。位置検出機構は、回路基板と、ブラケットと、第1磁石と、ホールセンサとを含む。カメラデバイスは、カメラと駆動アセンブリとを含む。カメラはブラケットに配置され、駆動アセンブリは、カメラをハウジングの外に伸張させる又はハウジングの中に後退させるようにブラケットを移動させるためにブラケットに接続される。ホールセンサは、それぞれ異なる方向に拡張する第1作用面と第2作用面とを含む。ホールセンサは、第1作用面を通じて第1磁石の磁界を感知して第1誘導信号を生成し、ホールセンサはさらに、第2作用面を通じて第1磁石の磁界を感知して第2誘導信号を生成する。第1誘導信号及び第2誘導信号は、カメラの位置状態を判定するのに用いられる。カメラの位置状態は、後退位置と伸張位置とを含む。
【0020】
本願の本実施形態で開示される移動体端末は前述した実施形態の位置検出機構を含み、カメラはブラケットに配置されるので、カメラの位置状態の検出精度を向上させるために、ホールセンサにより生成される第1誘導信号及び第2誘導信号を用いてカメラの位置状態を判定することができる。
【0021】
一実施形態において、駆動アセンブリは、駆動部材と、アダプタと、送りねじとを含む。アダプタの一方の端がブラケットに固定して接続され、アダプタの他方の端が送りねじに回転可能に接続される。送りねじはさらに、駆動部材に回転可能に接続される。駆動部材は、送りねじを回転させることができ、これにより、アダプタはブラケットを移動させ、カメラは開口部からハウジングの外に伸張する又はハウジングの中に後退する。本実施形態において、送りねじは、ブラケットを移動させるように構成され、これにより、ブラケットの移動精度が効果的に向上し、移動体端末の動作信頼性が向上する。
【0022】
一実施形態において、ホールセンサは表示画面に面する回路基板の一面に配置され、カメラが表示画面に面するブラケットの一面に配置される。第1作用面の移動方向とブラケットの移動方向とは、実質的に直角である。第2作用面と第1作用面とは実質的に直角であり、第1作用面及び第2作用面は両方とも、表示画面に面する回路基板の表面に対して実質的に直角である。
【0023】
一実施形態において、ホールセンサはさらに第3作用面を含み、その拡張方向は第1作用面及び第2作用面の両方の拡張方向と異なる。ホールセンサは、第3作用面を通じて第1磁石の磁界及び/又は外部磁界を感知して、第3誘導信号を生成する。第3誘導信号は、移動体端末が外部磁界によって干渉されているかどうかを判定するのに用いられる。
【0024】
一実施形態において、第3作用面は、表示画面に面する回路基板の表面に対して実質的に平行である。
【0025】
さらに、移動体端末の位置検出機構は代替的に、前述した第1態様の複数の実施形態のうちのいずれか1つにおける位置検出機構であってもよい。
【0026】
ホールセンサにより生成される第1誘導信号及び第2誘導信号に基づいて駆動アセンブリを制御するために、実施形態によっては、移動体端末はさらにプロセッサを含む。プロセッサは、駆動アセンブリ及びホールセンサに電気的に接続される。プロセッサは、ユーザが入力するトリガ操作を受け取ると、ブラケットを移動させるために駆動アセンブリを動かすように制御し、これにより、カメラを開口部からハウジングの外に伸張させる又はハウジングの中に後退させる。プロセッサはさらに、ホールセンサにより送信される第1誘導信号及び第2誘導信号を取得し、取得した第1誘導信号及び第2誘導信号に基づいてカメラの位置状態を判定する。
【0027】
カメラの状態には、後退位置、伸張位置、後退過程、又は伸張過程が含まれる。ここでの「後退位置」とは、カメラが移動体端末の収容空洞部に位置していることを意味する。ここでの「伸張位置」とは、カメラが移動体端末の収容空洞部の外に伸張して、収容空洞部の外側に位置していることを意味する。ここでの「後退過程」とは、カメラが収容空洞部の外側から収容空洞部の中に後退する過程のことである。ここでの「伸張過程」とは、カメラが収容空洞部から収容空洞部の外側に伸張する過程のことである。
【0028】
カメラの状態の検出精度を向上させるために、移動体端末には基準信号がプリセットされる。このように、カメラの状態は、第1誘導信号及び第2誘導信号と、プリセットされた基準信号とを比較することにより、正確に判定することができる。したがって、実施形態によっては、プロセッサがホールセンサにより送信される第1誘導信号及び第2誘導信号を取得し、取得した第1誘導信号及び第2誘導信号に基づいてカメラの状態を判定することは、プロセッサがホールセンサにより送信される第1誘導信号及び第2誘導信号を取得し、第1誘導信号及び第2誘導信号が連続的に変化しているかどうかを判定することを含む。第1誘導信号及び第2誘導信号がもう変化しない場合、プロセッサは、第1誘導信号と第1基準信号との差分、及び第2誘導信号と第2基準信号との差分をそれぞれ計算する。第1基準信号及び第2基準信号は、カメラが伸張位置にあるときにホールセンサの第1作用面及び第2作用面によりそれぞれ生成される誘導信号である。あるいは、第1基準信号及び第2基準信号は、カメラが後退位置にあるときにホールセンサの第1作用面及び第2作用面によりそれぞれ生成される誘導信号である。プロセッサはさらに、差分の絶対値がプリセット閾値より小さいかどうかを判定する。差分の絶対値がプリセット閾値より小さい場合、プロセッサは、カメラが伸張位置にある又は後退位置にあると判定する。第1誘導信号及び第2誘導信号が連続的に変化している場合、プロセッサはカメラが伸張過程にある、又は後退過程にあると判定する。
【0029】
カメラの位置を検出する過程で磁界の存在を回避して、検出精度に与える影響を回避するために、実施形態によっては、第1誘導信号及び第2誘導信号がもう変化しない場合、プロセッサはさらに、ホールセンサの第3作用面により生成される第3誘導信号を取得し、取得した第3誘導信号と定常状態の信号との差分を計算する。プロセッサはさらに、差分の絶対値が基準閾値より大きいかどうかを判定する。プロセッサは、差分の絶対値が基準閾値より大きくない場合に限り、第1誘導信号と第1基準信号との差分、及び第2誘導信号と第2基準信号との差分をそれぞれ計算する。このように、計算精度に与える外部磁界の影響を排除することができる。
【0030】
定常状態の信号は、移動体端末が外部磁界の影響を受けない環境で、ホールセンサの第3作用面により生成される誘導信号である。
【0031】
外部磁界の干渉が存在する場合、カメラの位置検出に誤差が生じるので、位置検出は意味をなさない。したがって、一実施形態において、定常状態の信号と比較して第3誘導信号の変化の量が基準閾値より大きい場合、移動体端末は、ユーザに磁界から離れるよう指示するために、指示情報を送信するように制御される。
【0032】
一実施形態において、カメラが伸張位置にあるかどうかを正確に判定するために、ユーザが入力するトリガ操作はカメラを起動するためのトリガ操作を含み、第1基準信号は第1伸張基準信号を含み、第2基準信号は第2伸張基準信号を含み、プリセット閾値は第1プリセット閾値を含む。第1伸張基準信号及び第2伸張基準信号は、カメラが伸張位置にあるときにホールセンサの第1作用面及び第2作用面によりそれぞれ生成される誘導信号である。プロセッサは、カメラを起動するためのユーザが入力するトリガ操作を受け取ると、プロセッサは、カメラが伸張過程にあるように、第2ボディを第1方向に移動させるために駆動アセンブリを動かすよう制御する。プロセッサはさらに、カメラが伸張過程にあるときにホールセンサにより送信される第1誘導信号及び第2誘導信号を取得し、第1誘導信号及び第2誘導信号が連続的に変化しているかどうかを判定する。第1誘導信号及び第2誘導信号がもう変化しない場合、プロセッサは、第1誘導信号と第1伸張基準信号との差分、及び第2誘導信号と第2伸張基準信号との差分をそれぞれ計算する。プロセッサはさらに、差分の絶対値が第1プリセット閾値より小さいかどうかを判定する。差分の絶対値が第1プリセット閾値より小さい場合、プロセッサはカメラが伸張位置にあると判定する。
【0033】
さらに、カメラが後退位置にあるかどうかを正確に判定するために、ユーザが入力するトリガ操作はさらに、カメラをオフにするためのトリガ操作を含み、第1基準信号は第1後退基準信号を含み、第2基準信号は第2後退基準信号を含み、プリセット閾値は第2プリセット閾値を含む。第1後退基準信号及び第2後退基準信号は、カメラが後退位置にあるときにホールセンサの第1作用面及び第2作用面によりそれぞれ生成される誘導信号である。プロセッサは、カメラをオフにするためのユーザが入力するトリガ操作を受け取ると、カメラが後退過程にあるように、第2ボディを第2方向に移動させるために駆動アセンブリを動かすよう制御する。プロセッサはさらに、カメラが後退過程にあるときにホールセンサにより送信される第1誘導信号及び第2誘導信号を取得し、第1誘導信号及び第2誘導信号が連続的に変化しているかどうかを判定する。第1誘導信号及び第2誘導信号がもう変化しない場合、プロセッサは、第1誘導信号と第1後退基準信号との差分、及び第2誘導信号と第2後退基準信号との差分をそれぞれ計算する。プロセッサはさらに、差分の絶対値が第2プリセット閾値より小さいかどうかを判定する。差分の絶対値が第2プリセット閾値より小さい場合、プロセッサはカメラが後退位置にあると判定する。
【0034】
差分の絶対値が第1プリセット閾値より小さくない場合、これは、カメラがハウジングの外に完全に伸張していないことを示している。この場合、考えられる理由は、ブラケットが移動時に妨げられている、例えば、ブラケットの移動に対する抵抗が駆動部材の駆動力より大きいために、ブラケットが移動過程で移動を停止したということである。別の考えられる理由は、移動体端末の特定の構造体が故障したということである。この場合、駆動部材が動き続けるならば、駆動アセンブリ及びブラケットが損傷するかもしれない。したがって、この状況を回避するために、実施形態によっては、プロセッサは、ブラケットに第1方向への移動を継続させるために、駆動アセンブリを動き続けるように制御し、カメラが伸張位置にあるかどうかを判定する。カメラがまだ伸張位置にない場合、プロセッサは、カメラをハウジングの中に後退させるために、ブラケットを第2方向に移動させるように駆動アセンブリを制御し、これにより、ブラケット及び駆動アセンブリが保護される。
【0035】
同様に、差分の絶対値が第2プリセット閾値より小さくない場合、プロセッサは、ブラケットに第2方向への移動を継続させるために、駆動アセンブリを動き続けるように制御し、カメラが後退位置にあるかどうかを判定する。カメラがまだ後退位置にない場合、プロセッサは、動作を停止するように駆動アセンブリを制御する。
【0036】
カメラが伸張位置にあると判定されたときに、カメラをオフにするためのユーザのトリガ操作をプロセッサが受け取っていないならば、カメラは常に伸張位置にあるはずである、すなわち、ブラケットは第1プリセット位置にあって移動しない。しかしながら、カメラが外部からの圧力を受けているとき、例えば、ユーザが手動でカメラを押して、カメラをハウジングの中に後退させたい場合、駆動部材がこの場合にまだ動いていないならば、駆動部材の耐用年数に影響を与えるか、さらには駆動部材が損傷する。したがって、この状況を回避するために、実施形態によっては、カメラが伸張位置にあると判定した場合、プロセッサはさらに、カメラが伸張位置にあるときにホールセンサにより送信される第1誘導信号及び第2誘導信号を取得し、第1誘導信号及び第2誘導信号が変化しているかどうかを判定する。第1誘導信号及び第2誘導信号が変化している場合、プロセッサは、第1誘導信号及び第2誘導信号の変化の量が第3プリセット閾値より大きいかどうかを判定する。第1誘導信号及び第2誘導信号の変化の量が第3プリセット閾値より大きい場合、プロセッサは、ブラケットを第2方向に移動させるように駆動アセンブリを制御し、これにより、カメラはハウジングの中に後退する。
【0037】
しかしながら、第1誘導信号及び第2誘導信号の変化は、カメラに対する外部からの圧力に起因するブラケットの移動によって引き起こされないことがある。外部磁界の干渉が存在する可能性がある。したがって、カメラが伸張位置にあり、且つホールセンサにより出力される第1誘導信号及び第2誘導信号が変化している場合、不正確な判定を回避し、さらにユーザ体験への影響を回避するために、外部磁界の干渉が存在するかどうかを判定することがさらに必要である。例えば、ユーザが写真を撮るためにカメラを使用しているときに、この場合、ホールセンサにより出力される第1誘導信号及び第2誘導信号が変化していることが検出され、カメラが後退するように制御されるならば、ユーザの写真撮影は中断され、不満足なユーザ体験をもたらす。
【0038】
したがって、実施形態によっては、カメラがハウジングの中に後退するようにブラケットを第2方向に移動させるために、プロセッサが駆動アセンブリを動かすよう制御する前に、プロセッサはさらに、カメラが伸張位置にあるときにホールセンサにより送信される第3誘導信号を取得し、取得した第3誘導信号と定常状態の信号との差分を計算する。定常状態の信号は、移動体端末が外部磁界の影響を受けない環境で、ホールセンサの第3作用面により生成される誘導信号である。プロセッサはさらに、差分の絶対値が第4プリセット閾値より大きいかどうかを判定する。差分の絶対値が第4プリセット閾値より大きくない場合、プロセッサは、ブラケットを第2方向に移動させるように駆動アセンブリを制御し、これにより、カメラはハウジングの中に後退する。
【0039】
一実施形態において、差分の絶対値が第4プリセット閾値より大きい場合、プロセッサはさらに、ユーザに外部磁石から離れるよう指示するために、指示情報を送信するように移動体端末を制御する。
【0040】
さらに、カメラが問題なく伸張して伸張位置にある、又はカメラが問題なく後退して後退位置にあると判定した場合、プロセッサはさらに、カメラの現在の状態を示すために、カメラが問題なく伸張した又は問題なく後退した回数をそれぞれ記録する。
【0041】
第3態様によれば、本開示の一実施形態が位置検出方法を開示する。本方法は移動体端末に適用される。移動体端末は、ハウジングと、回路基板と、ブラケットと、カメラデバイスとを含む。回路基板、ブラケット、及びカメラデバイスはハウジングの中に配置される。ハウジングには開口部が設けられており、開口部と連通した、カメラデバイスを収容するための収容空洞部が形成されている。カメラデバイスはカメラ及び駆動アセンブリを含み、カメラはブラケットに配置され、駆動アセンブリはブラケットに接続される。回路基板にはホールセンサが設けられており、ブラケットには第1磁石が設けられている。位置検出方法は、ユーザのトリガ操作を受け取ると、ブラケットをプリセット方向に移動させるように駆動アセンブリを制御する段階と、ホールセンサにより生成される第1誘導信号及び第2誘導信号を取得する段階であって、第1誘導信号はホールセンサの第1作用面が第1磁石の磁界を感知することにより生成され、第2誘導信号はホールセンサの第2作用面が第1磁石の磁界を感知することにより生成される、取得する段階と、取得した第1誘導信号及び第2誘導信号に基づいてカメラの位置状態を判定する段階であって、カメラの位置状態は伸張位置及び後退位置を含む、判定する段階とを含む。
【0042】
実施形態によっては、取得した第1誘導信号及び第2誘導信号に基づいてカメラの位置状態を判定する段階は、第1誘導信号及び第2誘導信号が連続的に変化しているかどうかを判定する段階と、第1誘導信号及び第2誘導信号がもう変化しない場合、第1誘導信号と第1基準信号との差分、及び第2誘導信号と第2基準信号との差分をそれぞれ計算する段階であって、第1基準信号及び第2基準信号はカメラが伸張位置にあるときにホールセンサの第1作用面及び第2作用面によりそれぞれ生成される誘導信号である、あるいは第1基準信号及び第2基準信号はカメラが後退位置にあるときにホールセンサの第1作用面及び第2作用面によりそれぞれ生成される誘導信号である、計算する段階と、差分の絶対値がプリセット閾値より小さいかどうかを判定する段階と、差分の絶対値がプリセット閾値より小さい場合、カメラが伸張位置にある又は後退位置にあると判定する段階とを含む。
【0043】
実施形態によっては、第1誘導信号及び第2誘導信号が連続的に変化している場合、カメラが伸張位置に向かう伸張過程にあると判定される、又はカメラが後退位置に向かう後退過程にあると判定される。
【0044】
一実施形態において、「第1誘導信号と第1基準信号との差分、及び第2誘導信号と第2基準信号との差分をそれぞれ計算する」段階の前に、位置検出方法はさらに、取得した第3誘導信号と定常状態の信号との差分を計算する段階であって、第3誘導信号はホールセンサの第3作用面が第1磁石の磁界を感知することにより生成され、定常状態の信号は移動体端末が外部磁界の影響を受けない環境でホールセンサの第3作用面により生成される誘導信号である、計算する段階と、差分の絶対値が基準閾値より大きいかどうかを判定する段階と、差分の絶対値が基準閾値より大きくない場合、第1誘導信号と第1基準信号との差分、及び第2誘導信号と第2基準信号との差分をそれぞれ計算する段階とを含む。
【0045】
一実施形態において、差分が基準閾値より大きい場合、移動体端末は指示情報を送信するように制御される。
【0046】
一実施形態において、ユーザが入力するトリガ操作は、カメラを起動するためのトリガ操作を含み、第1基準信号は第1伸張基準信号を含み、第2基準信号は第2伸張基準信号を含み、プリセット閾値は第1プリセット閾値を含む。第1伸張基準信号及び第2伸張基準信号は、カメラが伸張位置にあるときにホールセンサの第1作用面及び第2作用面によりそれぞれ生成される誘導信号である。ユーザのトリガ操作を受け取ると、ブラケットをプリセット方向に移動させるように駆動アセンブリを制御する段階は、カメラを起動するためのユーザが入力するトリガ操作を受け取ると、ブラケットを第1方向に移動させるように駆動アセンブリを制御する段階を含む。第1誘導信号と第1基準信号の差分、及び第2誘導信号と第2基準信号との差分をそれぞれ計算する段階は、第1誘導信号と第1伸張基準信号との差分、及び第2誘導信号と第2伸張基準信号との差分をそれぞれ計算する段階を含む。差分の絶対値がプリセット閾値より小さいかどうかを判定する段階は、差分の絶対値が第1プリセット閾値より小さいかどうかを判定する段階を含む。差分の絶対値がプリセット閾値より小さい場合に、カメラが伸張位置にある又は後退位置にあると判定する段階は、差分の絶対値が第1プリセット閾値より小さい場合に、カメラが伸張位置にあると判定する段階を含む。
【0047】
実施形態によっては、ユーザが入力するトリガ操作は、カメラをオフにするためのトリガ操作を含み、第1基準信号はさらに第1後退基準信号を含み、第2基準信号はさらに第2後退基準信号を含み、プリセット閾値はさらに第2プリセット閾値を含む。第1後退基準信号及び第2後退基準信号は、カメラが後退位置にあるときにホールセンサの第1作用面及び第2作用面によりそれぞれ生成される誘導信号である。ユーザのトリガ操作を受け取ると、ブラケットをプリセット方向に移動させるように駆動アセンブリを制御する段階は、カメラをオフにするためのユーザが入力するトリガ操作を受け取ると、ブラケットを第2方向に移動させるように駆動アセンブリを制御する段階を含む。第1誘導信号と第1基準信号の差分、及び第2誘導信号と第2基準信号との差分をそれぞれ計算する段階はさらに、第1誘導信号と第1後退基準信号との差分、及び第2誘導信号と第2後退基準信号との差分をそれぞれ計算する段階を含む。差分の絶対値がプリセット閾値より小さいかどうかを判定する段階はさらに、差分の絶対値が第2プリセット閾値より小さいかどうかを判定する段階を含む。差分の絶対値がプリセット閾値より小さい場合に、カメラが伸張位置にある又は後退位置にあると判定する段階はさらに、差分の絶対値が第2プリセット閾値より小さい場合に、カメラが後退位置にあると判定する段階を含む。
【0048】
一実施形態において、位置検出方法はさらに、差分の絶対値が第1プリセット閾値より小さくない場合、ブラケットを第1方向に移動し続けるように制御し、カメラが伸張位置にあるかどうかを判定する段階と、カメラがまだ伸張位置にない場合、カメラが後退位置にあるように、ブラケットを第2方向に移動するよう制御する段階とを含む。
【0049】
一実施形態において、位置検出方法はさらに、差分の絶対値が第2プリセット閾値より小さくない場合、ブラケットを第2方向に移動し続けるように制御し、カメラが後退位置にあるかどうかを判定する段階と、カメラがまだ後退位置にない場合、動作を停止するように駆動アセンブリを制御する段階とを含む。
【0050】
実施形態によっては、位置検出方法はさらに、カメラが伸張位置にある場合、ホールセンサにより生成される第1誘導信号及び第2誘導信号を取得する段階と、第1誘導信号及び第2誘導信号が変化しているかどうかを判定する段階と、第1誘導信号及び第2誘導信号が変化している場合、第1誘導信号及び第2誘導信号の変化の量が第3プリセット閾値より大きいかどうかを判定する段階と、第1誘導信号及び第2誘導信号の変化の量が第3プリセット閾値より大きい場合、カメラが後退位置にあるように、ブラケットを第2方向に移動させるよう駆動アセンブリを制御する段階とを含む。
【0051】
実施形態によっては、「カメラが後退位置にあるように、ブラケットを第2方向に移動させるよう駆動アセンブリを制御する」段階の前に、位置検出方法はさらに、ホールセンサにより生成される第3誘導信号を取得して、第3誘導信号と定常状態の信号との差分を計算する段階と、差分の絶対値が基準閾値より大きいかどうかを判定する段階と、差分の絶対値が基準閾値より大きくない場合、カメラが後退位置にあるように、ブラケットを第2方向に移動させるよう駆動アセンブリを制御する段階とを含む。
【0052】
一実施形態において、カメラが後退位置にあるように、ブラケットを第2方向に移動させるよう駆動アセンブリを制御する段階の前に、位置検出方法はさらに、ホールセンサにより生成される第3誘導信号を取得して、第3誘導信号と定常状態の信号との差分を計算する段階と、ホールセンサにより生成される第3誘導信号を取得して、取得した第3誘導信号と定常状態の信号との差分を計算する段階であって、第3誘導信号はホールセンサの第3作用面が第1磁石の磁界を感知することにより生成され、定常状態の信号は、移動体端末が外部磁界の影響を受けない環境でホールセンサの第3作用面により生成される誘導信号である、計算する段階と、差分の絶対値が基準閾値より大きいかどうかを判定する段階と、差分の絶対値が基準閾値より大きくない場合、カメラが後退位置にあるように、ブラケットを第2方向に移動させるよう駆動アセンブリを制御する段階とを含む。
【0053】
一実施形態において、位置検出方法はさらに、差分の絶対値が基準閾値より大きい場合、指示情報を生成するように移動体端末を制御する段階を含む。
【0054】
第4態様によれば、本開示の一実施形態がコンピュータ可読記憶媒体を開示する。コンピュータ可読記憶媒体はプログラム命令を格納し、プログラム命令は、第3態様による位置検出方法を実行するために呼び出される。
【図面の簡単な説明】
【0055】
本願の実施形態又は背景技術における技術的解決手段を説明するために、以下では、本願の実施形態又は背景技術を説明するのに必要な添付図面を説明する。
【0056】
図1】本開示の一実施形態による、ハウジングの外に伸張した移動体端末のカメラデバイスの概略正面図である。
【0057】
図2図1に示す移動体端末の別の視点からの概略図である。
【0058】
図3】本願の別の実施形態による、背面ハウジングを除去した移動体端末の構造の一部に関する概略背面図である。
【0059】
図4】本開示の一実施形態による位置検出機構の概略図である。
【0060】
図5】本願の別の実施形態による位置検出機構の概略図である。
【0061】
図6】本願のさらに別の実施形態による位置検出機構の概略図である。
【0062】
図7図5に示すホールセンサの動作原理に関する概略図である。
【0063】
図8図5の第2ボディが第2位置状態にあるときの概略図である。
【0064】
図9図5の第2ボディが第1位置状態にあるときの概略図である。
【0065】
図10図6の第2ボディが第2位置状態にあるときの概略図である。
【0066】
図11図6の第2ボディが第1位置状態にあるときの概略図である。
【0067】
図12】本開示の一実施形態による移動体端末の構造ブロック図である。
【0068】
図13】移動体端末の応用シナリオに関する概略図である。
【0069】
図14】本願の別の実施形態による移動体端末の概略背面図である。
【0070】
図15図14に示す移動体端末の応用シナリオに関する概略図である。
【0071】
図16】本開示の一実施形態による位置検出方法のフローチャートである。
【0072】
図17図16の段階S1603のサブフローチャートである。
【0073】
図18】本願の別の実施形態による位置検出方法のフローチャートである。
【0074】
図19】本願のさらに別の実施形態による位置検出方法のフローチャートである。
【0075】
図20】本願のさらに別の実施形態による位置検出方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0076】
本願は、移動体端末と、移動体端末に適用される位置検出機構とを提供する。位置検出機構は、カメラの位置状態を確認するために、移動体端末内のカメラデバイスの位置を検出するように構成されており、これにより、撮影効果が確保され、カメラデバイスが保護される。以下では、添付図面を参照して本願の実施形態を説明する。
【0077】
図1は、本開示の一実施形態による、ハウジング22の外に伸張した移動体端末200のカメラデバイス23の概略正面図である。移動体端末200は、スマートフォン、スマートウォッチ、タブレットコンピュータ、携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)、販売時点情報管理(point of sales、POS)、車載コンピュータ、デスクトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、又はスマートTVなどの任意の移動体端末であってよい。これについては、本願の本実施形態において限定されない。
【0078】
図1に示すように、移動体端末200は、表示画面21と、ハウジング22と、カメラデバイス23とを含む。表示画面21はハウジング22に取り付けられ、表示画面21の表示面が移動体端末200の前面領域である。図2は、図1に示す移動体端末200の別の視点からの概略図である。ハウジング22には、開口部221が設けられている。本実施形態において、開口部221は移動体端末200の上部に位置しており、カメラデバイス23は開口部221からハウジング22の外に伸張することができ、又はハウジング22の中に後退することもできる。カメラデバイス23の移動体端末200における搭載位置は限定されないことを理解されたい。
【0079】
図3は、背面ハウジングを除去した移動体端末200の構造の一部に関する概略背面図である。図3に示すように、ハウジング22には収容空洞部201が内部に設けられている。収容空洞部223は開口部221と連通している。カメラデバイス23は、収容空洞部201に移動可能に収容でき、開口部221を通じてハウジング22の外に伸張することができ、又はハウジング22の中に後退することもできる。一実施形態において、移動体端末200はさらに、位置検出機構100を含む。位置検出機構100は、収容空洞部201の中に配置され、カメラデバイス23を伸張させる又は後退させて、カメラデバイス23の特定の位置を検出するように構成される。位置検出機構100は、第1ボディ10と、第2ボディ20と、第1磁石30と、ホールセンサ50とを含む。第2ボディ20は第1ボディ10から間隔を置いて配置されており、第1ボディ10に対して移動できる。第1磁石30は第2ボディ20に配置されており、第2ボディ20と共に移動できる。ホールセンサ50は、第1ボディ10に配置されている。カメラデバイス23は位置検出機構に配置されており、位置検出機構の駆動によってハウジング22の外に伸張する又はハウジング22の中に後退する。
【0080】
図4は、本開示の一実施形態による位置検出機構100の概略構造図である。本実施形態において、第1ボディ10は回路基板であり、回路基板は収容空洞部201に位置しており、ハウジング22に固定して配置されている。第2ボディ20はブラケットである。カメラデバイス23は、カメラ231と駆動アセンブリ232とを含む。カメラ231はブラケットに配置されており、駆動アセンブリ232は、カメラ231を開口部221からハウジング22の外に伸張させる又はハウジング22の中に後退させるために、ブラケットを移動させるようにブラケットに固定して接続されている。具体的に、カメラ231は開口部221に近いブラケットの一端に固定されている。
【0081】
本実施形態において、ホールセンサ50は表示画面21に面する回路基板の一面に配置されている。第1磁石30は、表示画面21に面するブラケットの一面に配置されている。
【0082】
回路基板は、移動体端末200の主基板としても知られており、移動体端末200の最も基本的且つ重要なコンポーネント類のうちの1つである。様々な制御用チップ(プロセッサ、I/O制御用チップなど)及び様々な電子素子(様々なチップ、抵抗器、コンデンサなど)が回路基板に取り付けられ、配線が回路基板上に配置されている。ホールセンサ50は、ホールセンサ50と別の電子素子との間の電気接続を実現するために、生成された誘導信号が特定の配線を通って目標素子(プロセッサなど)に伝送されるように回路基板にはんだ付けされてよい。例えば、ホールセンサ50はプロセッサに電気的に接続されており、生成された誘導信号をプロセッサに伝送する。プロセッサは、誘導信号に基づいてカメラ231の伸縮位置を判定する。
【0083】
本実施形態において、カメラデバイス23は、移動体端末200の前面側で風景写真又は人物写真などを取得するように構成される、すなわち、カメラデバイス23は前面カメラデバイスとして用いられる。別の実施形態において、カメラデバイス23は背面カメラデバイスなどとして用いられてもよく、カメラデバイス23は代替的に、回転式カメラデバイスとして構成されてもよい。これについては、本明細書で限定されない。
【0084】
本願は、移動体端末100にカメラデバイス23を収容するための収容空洞部201が設けられ、且つカメラデバイス23が収容空洞部の外に伸張できる又は収容空洞部の中に後退できるのであれば、移動体端末200の特定の構造体を限定しないことに留意されたい。
【0085】
第2ボディ20の移動精度及び移動体端末の動作信頼性を向上させるために、一実施形態において、駆動アセンブリ232は、駆動部材2321と、アダプタ2322と、送りねじ2323とを含む。駆動部材2321は収容空洞部221に位置しており、送りねじ2323は駆動部材2321に回転可能に接続されている。アダプタ2322の一方の端が第2ボディ20に固定して接続され、アダプタ2322の他方の端が送りねじ2323に回転可能に接続される。したがって、駆動部材2321が送りねじ2323を回転させると、アダプタ2322は第2ボディ20を移動させることができる。
【0086】
例えば、駆動部材2321が送りねじ2323を反時計回りに回転させると、第2ボディ20はカメラ231を開口部221に向かう方向(第1方向)に移動させ、駆動部材2321が送りねじ2323を時計回りに回転させると、第2ボディ20はカメラ231をハウジング22の中に後退するように第2方向に移動させる。駆動部材2321が送りねじ2323を動かす回転方向は限定されないことを理解されたい。例えば、駆動部材2321が送りねじ2323を時計回りに回転させると、カメラ231は開口部221からハウジング22の外に伸張することができる。駆動部材2321が送りねじ2323を反時計回りに回転させると、カメラ231は開口部221からハウジング22の中に後退することができ、収容空洞部201に収容される。本実施形態において、駆動部材2321はステップモータである。駆動部材2321はステップモータに限定されず、駆動部材2321は代替的に、空気圧シリンダ又は油圧シリンダなどの駆動装置であってもよいことを理解されたい。
【0087】
図5は、本願の別の実施形態に開示された位置検出機構100の概略図である。ホールセンサ50は、第1磁石30の磁界を感知して、誘導信号を生成する。ホールセンサ50は、それぞれ異なる方向に拡張する第1作用面(a)及び第2作用面(b)を含む。ホールセンサ50は、第1作用面(a)を通じて第1磁石30の磁界を感知して第1誘導信号を生成し、ホールセンサ50はさらに、第2作用面(b)を通じて第1磁石30の磁界を感知して第2誘導信号を生成する。第1誘導信号及び第2誘導信号は、第2ボディ20の位置状態を判定するのに用いられる。第2ボディ20の位置状態は、第2ボディ20が第1方向に移動する第1移動過程、第2ボディ20が第2方向に移動する第2移動過程、第2ボディ20が第1プリセット位置へと第1方向に移動する第1位置状態、又は第2ボディ20が第2プリセット位置へと第2方向に移動する第2位置状態を含む。一実施形態において、第2方向は第1方向と反対である。
【0088】
すなわち、本願の本実施形態における移動体端末200は、ホールセンサ50により生成される第1誘導信号及び第2誘導信号に基づいてカメラ231の位置状態を判定できる。例えば、カメラ231が伸張位置にある場合、ユーザはカメラ231を使用して写真を撮ることができ、カメラ231が後退位置にある場合、カメラ231を保護することができる。カメラ231の位置状態は、伸張過程(第1移動過程に対応する)、後退過程(第2移動過程に対応する)、伸張位置(第1位置状態に対応する)、又は後退位置(第2位置状態に対応する)を含む。ここでの「後退過程」とは、カメラ231が収容空洞部201の外側から収容空洞部201の中に後退する過程のことである。ここでの「伸張過程」とは、カメラ231が収容空洞部201から収容空洞部201の外側に伸張する過程のことである。ここでの「後退位置」とは、カメラ231が移動体端末200の収容空洞部201に位置していることを意味する。ここでの「伸張位置」とは、カメラ231が移動体端末231の収容空洞部201の外に伸張して、収容空洞部201の外側に位置していることを意味する。
【0089】
本願の本実施形態において開示される移動体端末200及び位置検出機構100によれば、ホールセンサ50が第1作用面(a)及び第2作用面(b)を含むため、ホールセンサ50は第1作用面(a)を通じて第1磁石30の磁界を感知して第1誘導信号を生成することができ、ホールセンサ50はさらに第2作用面(b)を通じて第1磁石30の磁界を感知して第2誘導信号を生成する。これにより、第2ボディ20が第1ボディ10に対して移動すると、ホールセンサ50は2つの誘導信号(第1誘導信号及び第2誘導信号)を出力し、移動する第2ボディ20の状態を判定する。すなわち、2つの信号の両方がプリセット条件を満たす場合に限り、第2ボディ20の位置状態を判定することができる。これにより、1つの作用面しか有していない既存のホールセンサと比較して、検出精度を向上させることができる。
【0090】
一実施形態において、第1磁石30により生成される磁界をより強く感知し、検出精度をさらに向上させるために、第1作用面(a)の移動方向と第2ボディ20の移動方向とは実質的に直角である。第2作用面(b)は第1作用面(a)に対して実質的に直角であり、第1作用面(a)及び第2作用面(b)は両方とも、ホールセンサ50が配置されている第1ボディ10の表面に対して実質的に直角である。
【0091】
実施形態によっては、外部磁界の干渉を検出できるように、ホールセンサ50はさらに第3作用面(c)を含み、その拡張方向は、第1作用面(a)及び第2作用面(b)の両方の拡張方向と異なる。第3作用面(c)は、ホールセンサ50が配置されている第1ボディ10の表面に対して実質的に平行であってよい。ホールセンサ50は、第3作用面(c)を通じて第1磁石30の磁界及び/又は外部磁界を感知して、第3誘導信号を生成する。第3誘導信号は、位置検出機構100が外部磁界によって干渉されているかどうかを判定するのに用いられる。外部磁界とは、第1磁石30を除く物体により生成される磁界である。
【0092】
外部磁界がない場合、ホールセンサ50により生成される第3誘導信号は変化せず、外部磁界があると、ホールセンサ50により生成される第3誘導信号は変化する。すなわち、外部磁界がない場合、第2ボディ20が第1ボディ10に対してどう移動するかに関係なく、後述される第3作用面を通過する第1磁石30及び第2磁石40により生成される磁界の磁束は同じである。あるいは、外部磁界がない場合、ホールセンサ50により生成される第3誘導信号は0であり、外部磁界があると、ホールセンサ50により生成される第3誘導信号は0ではない。すなわち、外部磁界がない場合、第2ボディ20が第1ボディ10に対してどう移動するかに関係なく、後述される第3作用面を通過する第1磁石30及び第2磁石40により生成される磁界の磁束は全て0である。
【0093】
実施形態によっては、第3作用面(c)は第1作用面(a)及び第2作用面(b)に対してそれぞれ実質的に直角である、すなわち、第3作用面(c)は、既存磁界の干渉を減らして外部磁界を感知する精度を向上させるために、表示画面に面する回路基板の表面に対して実質的に平行である。
【0094】
図3図4、及び図6を一緒に参照されたい。図6は、本願のさらに別の実施形態において開示される位置検出機構100の概略図である。実施形態によっては、第2ボディ20の位置状態の検出精度を向上させるために、位置検出機構100はさらに第2磁石40を含む。第2磁石40及び第1磁石30は、第2ボディ20に間隔を置いて配置される。ホールセンサ50は、第1作用面(a)を通じて第1磁石30及び/又は第2磁石40の磁界を感知して第1誘導信号を生成し、ホールセンサ50はさらに、第2作用面(b)を通じて第1磁石30及び/又は第2磁石40の磁界を感知して第2誘導信号を生成する。本実施形態では、第1誘導信号及び第2誘導信号が2つの磁石のうちの少なくとも一方を感知することで生成されるため、第2ボディ20が移動しているときに、第1誘導信号及び第2誘導信号は比較的高い変化率を示す。さらに、異なる第1誘導信号及び第2誘導信号に基づいて、第2ボディ20の移動位置を判定することができるので、第2ボディの位置状態の検出精度が向上する。
【0095】
実施形態によっては、第2ボディ20が第1ボディ10に対して移動すると、第1磁石30及び第2磁石40がホールセンサ50に対して移動し、ホールセンサ50は常に、第1磁石30及び第2磁石40のうちの少なくとも一方により生成される磁界の範囲内に位置している。これにより、第2ボディ20が第1ボディ10に対して移動する位置に関係なく、ホールセンサ50は第1誘導信号及び第2誘導信号を生成できるので、検出の安定性が確保される。
【0096】
例えば、一実施形態において、第2ボディ20がどう移動するかに関係なく、第2ボディ20の移動時に、ホールセンサ50の中心点とホールセンサ50に最も近い磁石の表面との距離が5mmより短いことが保証される限り、ホールセンサ50が常に、第1磁石30及び第2磁石40により生成される磁界の範囲内に位置することが保証され得る。当然のことながら、ホールセンサ50の体積及び磁石の体積は固定されているわけではなく、生成された磁界の強度は不確定であり、磁界を感知する能力も不確定である。したがって、第2ボディ20が第1ボディ10に対して移動するときに、ホールセンサ50が常に第1磁石30及び第2磁石40のうちの少なくとも一方により生成される磁界の範囲内に位置していることが保証され得る限り、ホールセンサ50と第1磁石30と第2磁石40との間の相対位置は限定されない。
【0097】
第1ボディ10と第2ボディ20との相対距離は固定されているわけではなく、特定の設計ニーズに従って設定され得るので、第2ボディ20が第1ボディ10に対してどう移動するかに関係なく、ホールセンサ50が常に第1磁石30及び第2磁石40のうちの少なくとも一方により生成される磁界の範囲内に位置していることが保証される得る限り、回路基板にホールセンサ50を配置する位置、及び第2ボディ20に第1磁石30及び第2磁石40を配置する位置も固定されていないことを理解されたい。
【0098】
さらに、実施形態によっては、第1磁石30により生成される磁界、及び第2磁石40により生成される磁界は重なり合っており、これにより、第2ボディ20が回路基板に対して移動すると、第1作用面(a)及び第2作用面(b)により感知される磁束が大きく変化する。これによって、磁界を感知するホールセンサ50の感度を向上させることができるので、第2ボディ20の状態の検出精度が向上する。
【0099】
例えば、一実施形態において、第1磁石30及び第2磁石40の2つの隣り合った端面間の距離が6mmより短い場合、第1磁石30及び第2磁石40により生成される磁界が重なり合うことが保証され得る。当然のことながら、異なる体積を有する磁石が異なる磁界を生成するので、第1磁石30及び第2磁石40により生成される磁界が重なり合うことが保証され得る限り、第1磁石30と第2磁石40との距離は限定されない。
【0100】
特定の一実施形態において、第1磁石30及び第2磁石40は両方とも、生産ラインでの処理時に、生産プロセスの制御を容易にし、フールプルーフ性を促進するために棒磁石である。当然のことながら、第1磁石30及び第2磁石40も形状は具体的に限定されない。例えば、別の実施形態において、第1磁石30及び第2磁石40は代替的に、半円形の断面を有する円筒磁石であってもよい。第1磁石30及び第2磁石40の配置の安定性を確保するために、円筒磁石の平坦面が第2ボディ20への固定接続に用いられる。
【0101】
一実施形態において、第1磁石30の中心点と第2磁石40の中心点とを結ぶ線は、第2ボディ20の移動方向に対して実質的に平行である。これで、ホールセンサ50が第1磁石20及び第2磁石30により生成される磁界を確実に感知できるようにするために、第2ボディ20が移動したとき(図5の矢印L)のホールセンサ50と第1磁石30及び第2磁石40との位置関係を確保できる。中心点とは、その要素の重心を指す。ある要素が規則的な物体である場合、その要素の中心点は規則的な物体の幾何学的中心である。
【0102】
実施形態によっては、第1磁石30の南北軸及び第2磁石40の南北軸はそれぞれ、第2ボディ20の移動方向に実質的に平行であり、その結果、第2ボディ20の移動時に、ホールセンサ50は第1磁石30及び第2磁石40により生成される重畳磁界を感知できる。
【0103】
ホールセンサ50の検出感度を確保するために、第1磁石30及び第2磁石40により生成される重畳磁界は、第1ボディ10に対して第2ボディ20が移動する際に、ホールセンサ50により生成される第1誘導信号及び第2誘導信号の変化率が確実に特定の要件を満たすようにする必要がある。したがって、一実施形態において、第1磁石30及び第2磁石40の隣り合った端部は同じ名前の磁極である。一実施形態において、同じ名前の磁極はN極である。
【0104】
南北軸は、N極からS極への磁石のベクトル、すなわち磁極の方向である。磁石の磁力が最も強い部分は磁極と呼ばれる。水平面で自由に回転する磁石には常に、その磁石が静止しているときに、南を指す一方の磁極と北を指す他方の磁極がある。南を指す磁極は南極(S極)と呼ばれ、北を指す磁極は北極(N極)と呼ばれる。
【0105】
本願の実施形態において、「実質的に平行」という用語は、平行である、ほぼ平行である、又は特定のプリセット角を有すると解釈されてよく、「ほぼ直角」という用語は、鉛直である、ほぼ鉛直である、又は特定のプリセット角を有すると解釈されてよいことに留意されたい。
【0106】
図7は、ホールセンサ50の動作原理の概略図である。図7に示すように、ホールセンサ50はホール素子を含む。例えば、ホール素子は半導体シートである。ホールセンサ50の作用面とは、ホールセンサが磁界を感知する平面、すなわち、半導体シートが位置している平面を指す。ホールセンサ50が動作しているとき、電流が半導体シートを流れ、シートの鉛直方向に磁界が印加される。この場合、シートは、電流及び磁界に対して直角の方向に電位差を生成する。例えば、ホールセンサ50の作用面が第1表面501と第2表面502との間に位置し、第1表面501及び第2表面502に対してそれぞれ平行である場合、且つ磁界がホールセンサ50の第1表面(上面)501からホールセンサ50を通過する場合、ホールセンサ50の第1出力端子503が低レベル信号を出力し、第2出力端子504が高レベル信号を出力する。反対に、磁界がホールセンサ50の第2表面(下面)502からホールセンサ50を通過する場合、ホールセンサ50の第1出力端子503は高レベル信号を出力し、第2出力端子504は低レベル信号を出力する。
【0107】
図7は、ホールセンサの動作原理を示すための一例として、各作用面に対応する2つの電圧信号出力端子を備えたホールセンサ50を用いていることに留意されたい。別の実施形態において、ホールセンサ50の各作用面は代替的に、1つの出力端子及び3つの出力端子などに対応してよい。各出力端子の出力信号が電圧信号であっても、電流信号であってもよく、このことは本明細書で限定されない。磁界がホールセンサ50の作用面を通過すると、ホールセンサ50の出力端子が電圧又は電流の形で電気信号を出力する。ホールセンサ50の作用面を通過する磁界の方向が異なる場合、出力される電気信号は異なる。異なる電気信号が、異なるオペレーションを実行する端末のプロセッサ24を示すのに用いられる。
【0108】
さらに、本願の本実施形態に用いられるホールセンサ50はリニアホールセンサであってよく、これはホール素子、リニアアンプ、及びエミッタフォロワを含む。このホールセンサ50はアナログ信号を出力する。当然のことながら、ホールセンサ50は代替的にスイッチ型ホールセンサであってもよく、これは、電圧調整器、ホール素子、差動アンプ、シュミットトリガ、及び出力段を含む。このホールセンサ50はデジタル信号を出力する。
【0109】
どの種類のホールセンサであるかに関係なく、ホールセンサは、検出された異なる磁界強度に基づいて、異なる誘導信号を出力するように設定され得ることに留意されたい。したがって、第2ボディ20が第1ボディ10に対して異なる位置に移動すると、ホールセンサ50により感知される磁界強度は異なる。このように、カメラ231の位置状態は、ホールセンサ50により生成される第1誘導信号及び第2誘導信号に基づいて判定され得る。カメラ231が異なる位置にあると、ホールセンサ50により感知される磁界は異なる、すなわち、第2ボディ20が移動すると、ホールセンサ50の第1作用面(a)及び第2作用面(b)を通過する磁束が異なるので、生成される誘導信号が異なる。
【0110】
図8は、図5の位置検出機構100の第2ボディ20が第2位置状態にあるときの概略図である。図8に示すように、第2ボディ20が第2位置状態(カメラ231の後退位置に対応する)にある場合、第1磁石30のN極から放射される磁力線はほとんど、第1作用面(a)及び第2作用面(b)を通過して第1磁石30のS極に戻ってくることができる。この場合、第1作用面(a)を通過する磁束がΦ1であり、第2作用面(b)を通過する磁束がΦ2であると仮定すると、第1作用面(a)は第1誘導信号v1を生成し、第2作用面(b)は第2誘導信号v2を生成する。第1誘導信号v1及び第2誘導信号v2は、同じであっても異なっていてもよい。第2ボディ20が移動すると、第1磁石30のN極とホールセンサ50との距離が近くなり、その後徐々に遠く離れる。この過程で、第1作用面(a)及び第2作用面(b)を通過する磁力線の量が変化するので、それに応じて、第1誘導信号v1及び第2誘導信号v2が変化する。例えば、誘導信号は本実施形態では電圧信号である。作用面を通過する磁束が多くなると、ホールセンサが出力する電圧信号が強くなる。
【0111】
図9は、図5の位置検出機構100の第2ボディ20が第1位置状態にあるときの概略図である。図9に示すように、第2ボディ20が第1位置状態(伸張位置にあるカメラ231に対応する)に移動する場合、第1作用面(a)を通過する磁束がΦ3であり、第2作用面(b)を通過する磁束がΦ4であると仮定すると、第1作用面(a)は第1誘導信号v3を生成し、第2作用面(b)は第2誘導信号v4を生成する。この位置では、第1磁石30のN極から放射される磁力線の一部しか第1作用面(a)及び第2作用面(b)を通過して第1磁石30のS極に戻ってくることができないので、第1誘導信号v3は第1誘導信号v1より弱く、第2誘導信号v4は第2誘導信号v2より弱い。すなわち、第2ボディ20が第1ボディ10に対して異なる位置に移動すると、ホールセンサ50の第1作用面(a)により生成される第1誘導信号は異なり、ホールセンサ50の第2作用面(b)により生成される第2誘導信号も異なる。したがって、第1ボディ10に対する第2ボディ20の移動位置は、第1誘導信号及び第2誘導信号に基づいて判定され得る。
【0112】
実施形態によっては、第2ボディ20の移動時に、対応する第1誘導信号及び対応する第2誘導信号の両方をホールセンサ50が確実に生成できるようにするために、第2ボディ20が第1位置状態にあるのか第2位置状態にあるのかに関係なく、ホールセンサ50の中心点と、極性を有しホールセンサ50の中心に近い第1磁石30の端面の中心とを結ぶ線が、第2ボディ20の移動方向に対して実質的に直角になる。
【0113】
図10及び図11を一緒に参照されたい。図10は、図6の位置検出機構100の第2ボディ20が第2位置状態にあるときの概略図である。図11は、図6の位置検出機構100の第2ボディ20が第1位置状態にあるときの概略図である。同様に、第2ボディ20に第1磁石30及び第2磁石40が設けられている場合、第2ボディ20の移動時に、対応する第1誘導信号及び対応する第2誘導信号をホールセンサ50が確実に生成できるようにするために、実施形態によっては、第2ボディ20が第2位置状態にある場合に、第2磁石40から離れた第1磁石30の端面がホールセンサ50に近くなり、ホールセンサ50の中心点と、極性を有しホールセンサ50の中心に近い第1磁石30の端面の中心とを結ぶ線が、第2ボディ20の移動方向に対して実質的に直角になり、また第2ボディ20が第1位置状態にある場合に、第1磁石30から離れた第2磁石40の端面がホールセンサ50に近くなり、ホールセンサ50の中心点と、極性を有しホールセンサ50の中心に近い第2磁石40の端面の中心とを結ぶ線が、第2ボディ20の移動方向に対して実質的に直角になる。
【0114】
図12は、本開示の一実施形態による移動体端末200の構造ブロック図である。移動体端末200はさらに、少なくとも1つのプロセッサ24と、通信バス25と、少なくとも1つの通信インタフェース26と、メモリ27とを含む。図12は移動体端末200のほんの一例に過ぎず、移動体端末200に対する限定となるものではないことを理解されたい。移動体端末200は、図12に示すよりも多い又は少ないコンポーネントを含んでもよく、いくつかのコンポーネント又は異なるコンポーネントを組み合わせてもよい。例えば、移動体端末200はさらに、入力/出力デバイス及びネットワークアクセスデバイスなどを含んでもよい。
【0115】
プロセッサ24は、通信バス25によって、少なくとも1つの通信インタフェース26、メモリ27、表示画面21、駆動部材2321、及びホールセンサ50に通信可能に接続される。プロセッサ24は中央演算処理装置(Central Processing Unit、CPU)であってもよく、プロセッサは別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array、FPGA)もしくは別のプログラム可能型ロジックデバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタロジックデバイス、又はディスクリートハードウェアアセンブリなどであってもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、プロセッサは任意の従来型プロセッサなどであってもよい。プロセッサは移動体端末200のコントロールセンタであり、様々なインタフェース及び配線を用いて移動体端末200全体の様々な部分に接続される。
【0116】
通信バス25は、前述したコンポーネント間で情報を伝送するための経路を含んでよい。
【0117】
通信インタフェース26は、送受信機のような任意の装置を用いて、別のデバイス又は通信ネットワーク(イーサネット(登録商標)、無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)、又は無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area networks、WLAN)など)と通信するように構成される。
【0118】
メモリ27は、コンピュータプログラム及び/又はモジュールを格納するように構成され得る。プロセッサ24は、メモリ27に格納されたコンピュータプログラム及び/又はモジュールを起動する又は実行することにより、且つメモリ27に格納されたデータを呼び出すことにより、移動体端末200の様々な機能を実現する。メモリ27は主に、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域を含んでよい。プログラム記憶領域は、オペレーティングシステム、及び複数の機能(音声再生機能及び画像再生機能など)が必要とするアプリケーションプログラムなどを格納してよい。データ記憶領域は、移動体端末200の使用に基づいて作成されたデータ(音声データ及び電話帳など)などを格納してよい。その他に、メモリ27は高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、さらにハードディスク、メモリ、プラグイン式ハードディスク、スマートメディアカード(Smart Media Card、SMC)、セキュアデジタル(Secure Digital、SD)カード、フラッシュメモリカード(Flash Card)、複数の磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は別の揮発性固体記憶デバイスなどの不揮発性メモリを含んでもよい。メモリ27は独立して存在し、通信バス25を用いてプロセッサ24に接続されてよい。あるいは、メモリ27はプロセッサ24に組み込まれてもよい。
【0119】
具体的な実装では、一実施形態において、プロセッサ24は1つ又は複数のCPU(図12のCPU0及びCPU1など)を含んでよい。
【0120】
具体的な実装では、一実施形態において、移動体端末200は複数のプロセッサ(例えば、図12のプロセッサ24及びプロセッサ241)を含んでよい。各プロセッサはシングルコア(シングルCPU)プロセッサであってもよく、マルチコア(マルチCPU)プロセッサであってもよい。本明細書でのプロセッサは、データ(コンピュータプログラム命令など)を処理するように構成された1つ又は複数のデバイス、回路、及び/又は処理コアであってよい。
【0121】
本開示の一実施形態では、カメラ231がハウジング22の外に伸張する必要があるときに、プロセッサ24は、第2ボディ20を移動させるために、さらにカメラ231を移動体端末200の開口部221の外に伸張する方向に移動させるために、又は移動体端末200の収容空洞部201の中に後退する方向に移動させるために、制御信号を駆動部材2321に送信して駆動部材2321を動かすように制御してよい。この場合、ホールセンサ50は、第1磁石30及び第2磁石40の磁界を感知することによって第1誘導信号及び第2誘導信号を生成し、プロセッサ24にフィードバックを提供することができる。プロセッサ24は、ホールセンサ50により生成された信号と基準信号とを比較し、比較結果に基づいてカメラ231の状態を判定してよい。
【0122】
一実施形態において、プロセッサ24は、ユーザが入力するトリガ操作を受け取ると、第2ボディ20を移動させるために、さらに、カメラ231を開口部221からハウジング22の外に伸張させる又はハウジング22の中に後退させるために、駆動アセンブリ232を動かすように制御する。プロセッサ24はさらに、ホールセンサ50により送信される第1誘導信号及び第2誘導信号を取得し、取得した第1誘導信号及び第2誘導信号に基づいてカメラ231の位置状態を判定する。
【0123】
プロセッサ24がホールセンサ50により送信される第1誘導信号及び第2誘導信号を取得し、取得した第1誘導信号及び第2誘導信号に基づいてカメラ231の位置状態を判定することは、プロセッサ24がホールセンサ50により送信される第1誘導信号及び第2誘導信号を取得し、第1誘導信号及び第2誘導信号が連続的に変化しているかどうかを判定することを含む。第1誘導信号及び第2誘導信号がもう変化しない場合、プロセッサ24は、第1誘導信号と第1基準信号との差分、及び第2誘導信号と第2基準信号との差分をそれぞれ計算する。プロセッサ24はさらに、差分の絶対値がプリセット閾値より小さいかどうかを判定する。差分の絶対値がプリセット閾値より小さい場合、プロセッサ24は、カメラ231が伸張位置にある又は後退位置にあると判定する。第1誘導信号及び第2誘導信号が連続的に変化している場合、プロセッサ24はカメラ231が伸張過程にある、又は後退過程にあると判定する。
【0124】
実施形態によっては、ユーザが入力するトリガ操作はカメラを起動するためのトリガ操作を含み、第1基準信号は第1伸張基準信号を含み、第2基準信号は第2伸張基準信号を含み、プリセット閾値は第1プリセット閾値を含む。プロセッサ24は、カメラ231を起動するためのユーザが入力するトリガ操作を受け取ると、カメラ231が伸張過程にあるように、第2ボディ20を第1方向に移動させるために駆動アセンブリ232を動かすよう制御する。プロセッサ24はさらに、カメラ231が伸張過程にあるときにホールセンサ50により送信される第1誘導信号及び第2誘導信号を取得する。第1誘導信号及び第2誘導信号がもう変化しない場合、プロセッサ24は、第1誘導信号と第1伸張基準信号との差分、及び第2誘導信号と第2伸張基準信号との差分をそれぞれ計算する。プロセッサ24はさらに、差分の絶対値が第1プリセット閾値より小さいかどうかを判定し、差分の絶対値が第1プリセット閾値より小さい場合、カメラ231が伸張位置にあると判定する。
【0125】
第2ボディ20が第1方向に移動すると、ホールセンサ50に対する第1磁石30及び第2磁石40の位置が変化するので、ホールセンサ50により出力される第1誘導信号及び第2誘導信号は絶えず変化している。第2ボディ20が移動を停止すると、ホールセンサ50に対する第1磁石30及び第2磁石40の位置は固定される。この場合、ホールセンサ50により出力される第1誘導信号及び第2誘導信号は安定する傾向がある、すなわち変化しない。したがって、取得した第1誘導信号及び第2誘導信号が連続的に変化している場合、これは、第2ボディ20が移動状態にある、すなわちカメラ231が伸張過程又は後退過程にあることを示している。取得した第1誘導信号及び第2誘導信号がもう変化しない場合、これは、第2ボディ20が移動を停止した状態にあることを示している。この場合、プロセッサ24は、第1誘導信号と第1伸張基準信号との差分、及び第2誘導信号と第2伸張基準信号との差分をそれぞれ計算し、差分の絶対値が第1プリセット閾値より小さい場合、第2ボディ20が第1プリセット位置に移動した、すなわちカメラ231が伸張位置にあると判定する。このように、カメラ231が正常に伸張して伸張位置にあるかどうかが検出され得る。本実施形態では、ホールセンサ50が2つの誘導信号を生成できるので、判定の根拠として2つの誘導信号を用いると、検出の精度を向上させることができる。
【0126】
実施形態によっては、カメラ231が伸張位置にあるときにホールセンサ50により生成される第1誘導信号及び第2誘導信号は、事前に検出されてよく、複数回の検出によって取得される複数の第1誘導信号の平均値が計算され、この平均値は第1伸張基準信号として用いられる。同様に、複数回の検出によって取得される複数の第2誘導信号の平均値が計算され、この平均値は第2伸張基準信号として用いられる。
【0127】
差分の絶対値が第1プリセット閾値より小さくない場合、これは、第2ボディ20が第1プリセット位置に移動していない、すなわちカメラ231がハウジング22の外に完全に伸張していないことを示している。この場合、考えられる理由は、第2ボディ20が移動時に妨げられている、例えば、第2ボディ20の移動に対する抵抗が駆動部材2321の駆動力より大きいために、第2ボディ20が移動過程で移動を停止したということである。別の考えられる理由は、移動体端末200の特定の構造体が故障したということである。この場合、駆動部材2321が動き続けるならば、駆動アセンブリ232及び第2ボディ20が損傷するかもしれない。したがって、この状況を回避するために、実施形態によっては、差分の絶対値が第1プリセット閾値より小さくない場合、プロセッサ24は、第2ボディ20に第1方向への移動を継続させるために、駆動アセンブリ232を動き続けるように制御し、カメラ231が伸張位置にあるかどうかを判定する。カメラ231がまだ伸張位置にない場合、プロセッサ24は、カメラ231をハウジング22の中に後退させるために、第2ボディ20を第2方向に移動させるように駆動アセンブリ232を制御し、これにより、カメラ231及び駆動アセンブリ232が保護される。
【0128】
実施形態によっては、カメラ231が伸張位置にあると判定すると、プロセッサ24はさらに、カメラ231がハウジング22の外に問題なく伸張したことを示すために、カメラ231が伸張位置にある回数を記録する。例えば、プロセッサ24は、カメラ231が問題なくハウジング22の外に伸張したことを示すためにカウンタの数を0から1に制御し、カメラ231がハウジング22の中に後退すると、カウンタがクリアされるように制御できる。
【0129】
別の実施形態において、ユーザが入力するトリガ操作はさらに、カメラをオフにするためのトリガ操作を含み、第1基準信号は第1後退基準信号を含み、第2基準信号は第2後退基準信号を含み、プリセット閾値は第2プリセット閾値を含む。プロセッサ24は、カメラ231をオフにするためのユーザが入力するトリガ操作を受け取ると、カメラ231が後退過程にあるように、第2ボディ20を第2方向に移動させるために駆動アセンブリ232を動かすよう制御する。プロセッサ24はさらに、カメラ231が後退過程にあるときにホールセンサ50により送信される第1誘導信号及び第2誘導信号を取得し、第1誘導信号及び第2誘導信号が連続的に変化しているかどうかを判定する。第1誘導信号及び第2誘導信号がもう変化しない場合、プロセッサ24は、第1誘導信号と第1後退基準信号との差分、及び第2誘導信号と第2後退基準信号との差分をそれぞれ計算する。プロセッサ24はさらに、差分の絶対値が第2プリセット閾値より小さいかどうかを判定し、差分の絶対値が第2プリセット閾値より小さい場合、カメラ231が後退位置にあると判定する。
【0130】
実施形態によっては、カメラ231が後退位置にあるときにホールセンサ50により生成される第1誘導信号及び第2誘導信号は、事前に検出されてよく、カメラ231が後退位置にあるときに複数回の検出によって取得される複数の第1誘導信号の平均値が計算され、この平均値は第1後退基準信号として用いられる。同様に、カメラ231が後退位置にあるときに複数回の検出によって取得される複数の第2誘導信号の平均値が計算され、この平均値は第2後退基準信号として用いられる。
【0131】
第2プリセット閾値は第1プリセット閾値と同じであってもよく、異なっていてもよく、また設計要件に従って具体的に設定されてもよい。さらに、第1伸張基準信号、第1後退基準信号、第2伸張基準信号、及び第2後退基準信号は異なってもよく、移動体端末が届けられる前に設定されてメモリ27に格納されてもよい。
【0132】
差分の絶対値がプリセット閾値より小さくない場合、これは、第2ボディ20が第2プリセット位置に移動していない、すなわちカメラ231がハウジング22の中に完全に後退していないことを示している。この場合、考えられる理由は、第2ボディ20が移動時に妨げられている、例えば、第2ボディ20の移動に対する抵抗が駆動部材2321の駆動力より大きいために、第2ボディ20が移動過程で移動を停止したということである。別の考えられる理由は、移動体端末200の特定の構造体が故障したということである。この場合、駆動部材2321が動き続けるならば、駆動アセンブリ232及び第2ボディ20が損傷するかもしれない。したがって、この状況を回避するために、実施形態によっては、差分の絶対値が第2プリセット閾値より小さくない場合、プロセッサ24は、第2ボディ20に第2方向への移動を継続させるために、駆動アセンブリ232を動き続けるように制御し、さらにカメラ231が後退位置にあるかどうかを判定する。カメラ231がまだ後退位置にない場合、プロセッサ24は、駆動アセンブリ232及び第2ボディ20を保護するために、動作を停止するように駆動アセンブリ232を制御する。
【0133】
実施形態によっては、カメラ231が後退位置にあると判定すると、プロセッサ24はさらに、カメラ231がハウジング22の中に問題なく後退したことを示すために、カメラ231が後退位置にある回数を記録する。例えば、プロセッサ24は、カメラ231が問題なくハウジング22の中に後退したことを示すためにカウンタの数を0から1に制御できる。
【0134】
カメラ231の位置状態を検出する過程において、外部磁界の干渉も存在することがあり、外部磁界に干渉が存在する場合には、カメラ231の位置検出に誤差が生じる、すなわち不正確な判定が容易に発生する。したがって、カメラ231の位置の検出精度を確保するために、実施形態によっては、カメラ231の伸張位置を検出する過程にあるのか、カメラ231の後退位置を検出する過程にあるのかに関係なく、取得した第1誘導信号及び第2誘導信号がもう変化しない場合、プロセッサ24はさらに、ホールセンサ50により生成される第3誘導信号を取得して、第3誘導信号と定常状態の信号との差分を計算する。プロセッサはさらに、差分の絶対値が基準閾値より大きいかどうかを判定する。差分の絶対値が基準閾値より大きい場合、これは、外部磁界の干渉が存在することを示している。この場合、プロセッサ24は、ユーザに磁界から離れるよう指示するために、指示情報を送信するように移動体端末200を制御する。差分の絶対値が基準閾値より大きくない場合、これは、外部磁界の干渉が存在しない、又は外部磁界の干渉が比較的弱く、カメラ231の位置検出に影響を与えないことを示している。この場合、カメラ231の位置を検出できる。定常状態の信号は、移動体端末200が外部磁界によって干渉されないときに、ホールセンサ50の第3作用面(c)により生成される誘導信号である。例えば、外部磁界がない場合、第3作用面(c)は信号を生成しなくてよく、定常状態の信号はこの場合0に設定されてよい。外部磁界がない場合、第3作用面(c)はさらに、一定の誘導信号を生成できる。この一定の信号は、定常状態の信号として用いられてよい。外部磁界がある場合、第3作用面(c)により生成される誘導信号は、定常状態の信号と比較して変化しており、変化の量が基準閾値を超える場合、これは、外部磁界が比較的強いことを示している。さらに、基準閾値は限定されず、特定の設計要件に従って決定されてよい。
【0135】
実施形態によっては、移動体端末200は外部磁界の干渉がない環境に事前に配置されてよく、複数回の検出によって取得される複数の第3誘導信号の平均値が計算され、この平均値は定常状態の信号として用いられる。定常状態の信号は代替的に、移動体端末200が届けられる前に設定されてメモリ27に格納されてよい。
【0136】
移動体端末200は、指示装置(例えば、発光ダイオード又はブザー)を含んでよい。外部磁界の干渉が存在すると判定された場合、光を発するように発光ダイオードを制御することができる、又は音を発するようにブザーを制御することができる。当然のことながら、指示装置は代替的に表示画面10であってもよい。外部磁界の干渉が存在すると判定された場合、表示画面10は指示情報を表示するように制御される。
【0137】
カメラ231が伸張位置にあると判定されたときに、カメラをオフにするためのユーザのトリガ操作をプロセッサ24が受け取っていないならば、カメラ231は常に伸張位置にあるはずである、すなわち、第2ボディ20は第1プリセット位置にあって移動しない。しかしながら、カメラ231が外部からの圧力を受けているとき、例えば、ユーザが手動でカメラ231を押して、カメラをハウジング22の中に後退させたい場合、駆動部材2321がこの場合にまだ動いていないならば、駆動部材2321の耐用年数に影響を与えるか、さらには駆動部材2321が損傷する。したがって、この状況を回避するために、実施形態によっては、カメラ231が伸張位置にあると判定した場合、プロセッサ24はさらに、カメラ231が伸張位置にあるときにホールセンサ50により送信される第1誘導信号及び第2誘導信号を取得し、第1誘導信号及び第2誘導信号が変化しているかどうかを判定する。第1誘導信号及び第2誘導信号が変化している場合、プロセッサ24は、第1誘導信号及び第2誘導信号の変化の量が第3プリセット閾値より大きいかどうかを判定する。第1誘導信号及び第2誘導信号の変化の量が第3プリセット閾値より大きい場合、プロセッサ24は、第2ボディ20を第2方向に移動させるために駆動アセンブリ232を動かすように制御し、これにより、カメラ231はハウジング22の中に後退する。第1誘導信号及び第2誘導信号が変化しているかどうかとは、現時点での第1誘導信号が前の時点での第1誘導信号と比較して変化しているかどうか、また現時点での第2誘導信号が前の時点での第2誘導信号と比較して変化しているかどうかを意味する。
【0138】
第1誘導信号及び第2誘導信号の変化の量が第3プリセット閾値より大きい場合、カメラ231をオフにするためのユーザの操作が受け取られていないため、これは、カメラ231が外部からの力によって押されている状態にあることを示している。この場合、プロセッサ24は、第2ボディ20を第2方向に移動させ、さらにカメラ231をハウジング22の中に後退させるために、駆動部材2321を動かすように制御する。このように、カメラ23に圧力が加えられた後に、移動体端末200はカメラ231をハウジング22の中に後退させるように自動的に制御する。ボタン操作又はタッチ操作によって送信されるトリガコマンドに加えて、移動体端末200はさらに、外部からの圧力によるトリガに応答して、カメラ231をハウジング22の中に後退させるように制御できる。これにより、カメラ231をオフにする方法が増え、ユーザ体験が向上し、駆動アセンブリ232を保護できる。
【0139】
しかしながら、第1誘導信号及び第2誘導信号の変化は、カメラ231に対する外部からの圧力に起因する第2ボディ20の移動によって引き起こされないことがある。外部磁界の干渉が存在する可能性がある。したがって、カメラ231が伸張位置にあり、且つホールセンサ50により出力される第1誘導信号及び第2誘導信号が変化している場合、不正確な判定を回避し、さらにユーザ体験への影響を回避するために、外部磁界の干渉が存在するかどうかを判定することがさらに必要である。例えば、ユーザが写真を撮るためにカメラ231を使用しているときに、この場合、ホールセンサ50により出力される第1誘導信号及び第2誘導信号が変化していることが検出され、カメラ231が後退するように制御されるならば、ユーザの写真撮影は中断され、不満足なユーザ体験をもたらす。
【0140】
したがって、実施形態によっては、カメラ231がハウジング22の中に後退するように第2ボディ20を第2方向に移動させるために、プロセッサ24が駆動アセンブリ232を動かすよう制御する前に、プロセッサ22はさらに、カメラ231が伸張位置にあるときにホールセンサ50により送信される第3誘導信号を取得し、第3誘導信号と定常状態の信号との差分を計算する。プロセッサ24はさらに、差分の絶対値が基準閾値より大きいかどうかを判定する。差分の絶対値が基準閾値より大きくない場合、プロセッサ24は、第2ボディ20を第2方向に移動させるために駆動アセンブリ232を動かすように制御し、これにより、カメラ231はハウジング22の中に後退する。差分の絶対値が基準閾値より大きい場合、プロセッサ24は、ユーザに外部磁石から離れるよう指示するために、指示情報を送信するように移動体端末200を制御する。
【0141】
以下では、ユーザが入力するトリガ操作を受け取ると、移動体端末200のプロセッサ24が特定の状況をどう判定するかについての一例を説明する。
【0142】
1つの状況が図13に示されており、移動体端末200が携帯電話であるという一例を用いて、この状況が説明されている。カメラデバイス23に対応するカメラアプリケーションが本実施形態に示す移動体端末200にインストールされている場合、移動体端末200のインタフェースがカメラアプリケーションの第1アイコン202を表示できる。カメラアプリケーションは、カメラデバイス23を使用できるアプリケーションソフトウェア(WeChat(登録商標)又はQQなど)を含む。ユーザが入力するクリックイベントをカメラアプリケーションの第1アイコン202が受け取ったことを、移動体端末200のプロセッサ24が検出すると、プロセッサ24は撮影インタフェースに入るように移動体端末200を制御する。プロセッサ24は送りねじ2323を回転させるように駆動部材2321を制御し、これにより、カメラ231は開口部221からハウジング22の外に伸張してプリセットした撮影位置に到達し、伸張位置にある。
【0143】
1つの状況が図14に示されており、移動体端末200が携帯電話であるという一例を用いて、この状況が説明されている。移動体端末200は、第1カメラデバイスと第2カメラデバイス28とを含む。第1カメラデバイスは、本願において開口部221からハウジング22の外に伸張できる又はハウジング22の中に後退できる前述のカメラデバイス23である。第2カメラデバイス28は、移動体端末200の背面に固定して埋め込まれており、背面カメラデバイスとして用いられる。本願に示す移動体端末200にカメラアプリケーションが搭載されている場合、且つ(図13に示す移動体端末のインタフェースと同じように)ユーザが入力するクリックイベントをカメラアプリケーションの第1アイコン202が受け取ったことを、移動体端末200のプロセッサ24が検出した場合、図15を参照すると、プロセッサ24は撮影インタフェース29に入るように移動体端末200を制御し、撮影インタフェース29は第2アイコン291を含む。本実施形態において、第2アイコン291は、動作するカメラデバイスを切り替えるためのアプリケーションアイコンである。ユーザが入力するクリックイベントを第2アイコン291が受け取ったことをプロセッサ24が検出すると、プロセッサ24は使用されるカメラデバイスの切り替えを制御する。例えば、移動体端末200が現在使用している第2カメラデバイス28は第1カメラデバイスに切り替えられる、又は移動体端末200が現在使用している第1カメラデバイスは第2カメラデバイス28に切り替えられる。
【0144】
例えば、プロセッサ24は撮影インタフェース29に入るように移動体端末200を制御し、表示される内容は第2カメラデバイス28により取得される画像である、すなわち、移動体端末200で現在動作しているカメラデバイスは第2カメラデバイス28である。ユーザが入力するクリックイベントを第2アイコン291が受け取ったことをプロセッサ24が検出すると、プロセッサ24は第2カメラデバイス28の電源オフを制御し、動作すべき第1カメラデバイスに切り替える。別の例では、プロセッサ24は撮影インタフェース29に入るように移動体端末200を制御し、表示される内容は第1カメラデバイスにより取得される画像である、すなわち、移動体端末200で現在動作しているカメラデバイスは第1カメラデバイスである。ユーザが入力するクリックイベントを第2アイコン291が受け取ったことをプロセッサ24が検出すると、プロセッサ24は、第1カメラデバイスがハウジング22の中に後退するように第1カメラデバイスの電源オフを制御し、動作すべき第2カメラデバイス28に切り替える。
【0145】
さらに図13を参照すると、移動体端末200には複数の物理的ボタン203が設けられてよい。一実施形態において、複数の物理的ボタン203のうちの1つは、カメラデバイス23の起動ボタンである。プロセッサ24は、起動ボタン上でユーザのトリガイベントを検出すると、カメラデバイス23の起動又は電源オフを制御する。一実施形態において、移動体端末200のプロセッサ24が複数の物理的ボタンのうちの1つでユーザのトリガイベントを検出すると、プロセッサ24はカメラデバイス23の起動を制御する。
【0146】
本願において、移動体端末200に位置検出機構100を適用することは、ほんの一応用例に過ぎないことに留意されたい。位置検出機構100は代替的に別の構造体(例えば、胃カメラプローブ)に適用されてもよく、移動体端末200に限定されないことは明らかである。
【0147】
図16は、本開示の一実施形態による位置検出方法のフローチャートである。位置検出方法は、図3に示す移動体端末200に適用される。位置検出方法は、以下に挙げる段階を含む。
【0148】
段階S1601:ユーザが入力するトリガ操作を受け取ると、ブラケットをプリセット方向に移動させるように駆動アセンブリ232を制御する。
【0149】
プリセット方向は、第1方向又は第2方向を含む。ユーザが入力するトリガ操作は、カメラ231を起動するためのトリガ操作、又はカメラ231をオフにするためのトリガ操作を含む。例えば、カメラ231を起動するためのユーザが入力するトリガ操作を受け取ると、ブラケットを第1方向に移動させて、カメラ231をハウジング22の外に伸張させるために、駆動アセンブリ232が動作するように制御される。あるいは、カメラ231をオフにするためのユーザが入力するトリガ操作を受け取ると、ブラケットを第1方向とは反対の第2方向に移動させて、カメラ231をハウジング22の中に後退させるために、駆動アセンブリ232が動作するように制御される。
【0150】
段階S1602:ホールセンサ50により生成される第1誘導信号及び第2誘導信号を取得する。
【0151】
第1誘導信号は、ホールセンサ50の第1作用面(a)が第1磁石の磁界を感知することによって生成される誘導信号である。第2誘導信号は、ホールセンサ50の第2作用面(b)が第1磁石の磁界を感知することによって生成される誘導信号である。
【0152】
段階S1603:取得した第1誘導信号及び第2誘導信号に基づいてカメラ231の位置状態を判定する。カメラ231の位置状態は、伸張位置と後退位置とを含む。
【0153】
本願の本実施形態における位置検出方法によれば、カメラ231の位置状態は取得した第1誘導信号及び第2誘導信号に基づいて判定される、すなわち、カメラ231の位置状態は2つの誘導信号を併せて判定される。これにより、カメラ231の位置状態の検出精度が向上する。
【0154】
図17は、図16の段階S1603に関するサブフローチャートである。実施形態によっては、段階S1603が具体的には以下に挙げる段階を含む。
【0155】
段階S16031:第1誘導信号及び第2誘導信号が連続的に変化しているかどうかを判定する。結果が肯定判定の場合、段階S16039が行われる。結果が否定判定の場合、段階S16032が行われる。
【0156】
段階S16032:ホールセンサにより生成される第3誘導信号を取得し、取得した第3誘導信号と定常状態の信号との差分を計算する。
【0157】
第3誘導信号は、ホールセンサ50の第3作用面(c)が第1磁石30の磁界を感知することによって生成される誘導信号である。定常状態の信号は、移動体端末200が外部磁界の影響を受けない環境で、ホールセンサ50の第3作用面(c)により生成される誘導信号である。
【0158】
段階S16033:差分の絶対値が基準閾値より大きいかどうかを判定する。結果が肯定判定の場合、段階S16038が行われる。結果が否定判定の場合、段階S16034が行われる。
【0159】
段階S16034:第1誘導信号と第1基準信号との差分、及び第2誘導信号と第2基準信号との差分をそれぞれ計算する。
【0160】
第1基準信号及び第2基準信号は、カメラ231が伸張位置にあるときにホールセンサ50の第1作用面(a)及び第2作用面(b)によりそれぞれ生成される誘導信号である。あるいは、第1基準信号及び第2基準信号は、カメラ231が後退位置にあるときにホールセンサ50の第1作用面(a)及び第2作用面(b)によりそれぞれ生成される誘導信号である。
【0161】
段階S16035:差分の絶対値がプリセット閾値より小さいかどうかを判定する。結果が肯定判定の場合、段階S16036が行われる。結果が否定判定の場合、段階S16037が行われる。
【0162】
段階S16036:カメラ231が伸張位置にある又は後退位置にあると判定する。
【0163】
段階S16037:カメラ231が伸張位置にも後退位置にもないと判定し、再度ブラケットをプリセット方向に移動させるように駆動アセンブリを制御する。
【0164】
段階S16038:指示情報を送信するように移動体端末200を制御する。
【0165】
段階S16039:カメラ231が伸張過程にある又は後退過程にあると判定する。
【0166】
図18は、本願の別の実施形態による位置検出方法のフローチャートである。実施形態によっては、ユーザが入力するトリガ操作はカメラを起動するためのトリガ操作を含み、第1基準信号は第1伸張基準信号を含み、第2基準信号は第2伸張基準信号を含み、プリセット閾値は第1プリセット閾値を含む。第1伸張基準信号及び第2伸張基準信号は、カメラ231が伸張位置にあるときにホールセンサ50の第1作用面(a)及び第2作用面(b)によりそれぞれ生成される誘導信号である。位置検出方法は、以下に挙げる段階を含む。
【0167】
段階S1801:カメラ231を起動するためのユーザが入力するトリガ操作を受け取ると、ブラケットを第1方向に移動させるように駆動アセンブリ232を制御する。
【0168】
段階S1802:ホールセンサ50により生成される第1誘導信号及び第2誘導信号を取得する。
【0169】
段階S1803:第1誘導信号及び第2誘導信号が連続的に変化しているかどうかを判定する。結果が肯定判定の場合、段階S1811が行われる。結果が否定判定の場合、段階S1804が行われる。
【0170】
段階S1804:ホールセンサにより生成される第3誘導信号を取得し、取得した第3誘導信号と定常状態の信号との差分を計算する。
【0171】
第3誘導信号は、ホールセンサ50の第3作用面(c)が第1磁石30の磁界を感知することによって生成される誘導信号である。定常状態の信号は、移動体端末200が外部磁界の影響を受けない環境で、ホールセンサ50の第3作用面(c)により生成される誘導信号である。
【0172】
段階S1805:差分の絶対値が基準閾値より大きいかどうかを判定する。結果が肯定判定の場合、段階S1810が行われる。結果が否定判定の場合、段階S1806が行われる。
【0173】
段階S1806:第1誘導信号と第1伸張基準信号との差分、及び第2誘導信号と第2伸張基準信号との差分をそれぞれ計算する。
【0174】
段階S1807:差分の絶対値が第1プリセット閾値より小さいかどうかを判定する。結果が肯定判定の場合、段階S1808が行われる。結果が否定判定の場合、段階S1809が行われる。
【0175】
段階S1808:カメラが伸張位置にあると判定し、伸張に成功した回数を記録する。
【0176】
実施形態によっては、伸張に成功した回数を記録する段階は省略されてもよい。
【0177】
段階S1809:ブラケットを第1方向に移動し続けるように制御し、カメラ231が伸張位置にあるかどうかを判定し、カメラ231がまだ伸張位置にない場合、カメラ231を後退位置に動かすために、ブラケットを第2方向に移動させるように駆動アセンブリ232を制御する。
【0178】
段階S1810:指示情報を送信するように移動体端末200を制御する。
【0179】
段階S1811:カメラ231が伸張過程にあると判定する。
【0180】
図19は、本願の別の実施形態による位置検出方法のフローチャートである。実施形態によっては、ユーザが入力するトリガ操作は、カメラをオフにするためのトリガ操作を含み、第1基準信号は第1後退基準信号を含み、第2基準信号は第2後退基準信号を含み、プリセット閾値は第2プリセット閾値を含む。第1後退基準信号及び第2後退基準信号は、カメラ231が後退位置にあるときにホールセンサ50の第1作用面(a)及び第2作用面(b)によりそれぞれ生成される誘導信号である。位置検出方法は、以下に挙げる段階を含む。
【0181】
段階S1901:カメラ231をオフにするためのユーザが入力するトリガ操作を受け取ると、ブラケットを第2方向に移動させるように駆動アセンブリ232を制御する。
【0182】
段階S1902:ホールセンサ50により生成される第1誘導信号及び第2誘導信号を取得する。
【0183】
段階S1903:第1誘導信号及び第2誘導信号が連続的に変化しているかどうかを判定する。結果が肯定判定の場合、段階S1911が行われる。結果が否定判定の場合、段階S1904が行われる。
【0184】
段階S1904:ホールセンサにより生成される第3誘導信号を取得し、取得した第3誘導信号と定常状態の信号との差分を計算する。
【0185】
第3誘導信号は、ホールセンサ50の第3作用面(c)が第1磁石30の磁界を感知することによって生成される誘導信号である。定常状態の信号は、移動体端末200が外部磁界の影響を受けない環境で、ホールセンサ50の第3作用面(c)により生成される誘導信号である。
【0186】
段階S1905:差分の絶対値が基準閾値より大きいかどうかを判定する。結果が肯定判定の場合、段階S1910が行われる。結果が否定判定の場合、段階S1906が行われる。
【0187】
段階S1906:第1誘導信号と第1後退基準信号との差分、及び第2誘導信号と第2後退基準信号との差分をそれぞれ計算する。
【0188】
段階S1907:差分の絶対値が第2プリセット閾値より小さいかどうかを判定する。結果が肯定判定の場合、段階S1908が行われる。結果が否定判定の場合、段階S1909が行われる。
【0189】
段階S1908:カメラ231が後退位置にあると判定し、後退に成功した回数を記録する。
【0190】
実施形態によっては、後退に成功した回数を記録する段階は省略されてもよい。
【0191】
段階S1909:ブラケットを第2方向に移動し続けるように制御し、カメラ231が後退位置にあるかどうかを判定し、カメラ231がまだ後退位置にない場合、動作を停止するよう駆動アセンブリ232を制御する。
【0192】
段階S1910:指示情報を送信するように移動体端末200を制御する。
【0193】
段階S1911:カメラ231が後退過程にあると判定する。
【0194】
図20は、本願のさらに別の実施形態による位置検出方法のフローチャートである。実施形態によっては、位置検出方法が以下に挙げる段階を含む。
【0195】
段階S2001:カメラ231が伸張位置にある場合、ホールセンサ50により生成される第1誘導信号及び第2誘導信号を取得する。
【0196】
段階S2002:第1誘導信号及び第2誘導信号が変化しているかどうかを判定する。結果が肯定判定の場合、段階S2003が行われる。結果が否定判定の場合、段階S2002が行われる。
【0197】
段階S2003:第1誘導信号及び第2誘導信号のそれぞれの変化の量が第3プリセット閾値より大きいかどうかを判定する。結果が肯定判定の場合、段階S2004が行われる。結果が否定判定の場合、段階S2003が行われる。
【0198】
段階S2004:ホールセンサにより生成される第3誘導信号を取得し、取得した第3誘導信号と定常状態の信号との差分を計算する。
【0199】
第3誘導信号は、ホールセンサ50の第3作用面(c)が第1磁石30の磁界を感知することによって生成される誘導信号である。定常状態の信号は、移動体端末200が外部磁界の影響を受けない環境で、ホールセンサ50の第3作用面(c)により生成される誘導信号である。
【0200】
段階S2005:差分の絶対値が基準閾値より大きいかどうかを判定する。結果が肯定判定の場合、段階S2007が行われる。結果が否定判定の場合、段階S2006が行われる。
【0201】
段階S2006:カメラ231が後退位置にあるように、ブラケットを第2方向に移動させるよう駆動アセンブリ232を制御する。
【0202】
段階S2007:指示情報を送信するように移動体端末200を制御する。
【0203】
簡単な説明のために、前述した方法の実施形態は一連の動作の組み合わせとして表されていることに留意されたい。しかしながら、本願によれば、一部の段階は他の順序で又は同時に行われてもよいので、当業者であれば、本願は説明した動作順序に限定されないことを理解するはずである。
【0204】
前述の各実施形態では、実施形態の説明がそれぞれの注目点を有している。一実施形態において詳細に説明されていない部分については、他の実施形態の関連する説明を参照されたい。
【0205】
本願の実施形態における方法の各段階の順序が、実際の要件に基づいて調整されても、組み合わされても、除去されてもよい。
【0206】
本願において提供される位置検出方法は、ハードウェア又はファームウェアに実装されてもよく、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、フロッピーディスク、ハードディスク、光磁気ディスクなどのコンピュータ可読記憶媒体に格納され得るソフトウェア又はコンピュータコードとして用いられてもよく、初めはリモートの記録媒体又は非一時的機械可読媒体に格納されており、ネットワークを介してダウンロードされてローカルの記録媒体に格納されるコンピュータコードとして用いられてもよい。したがって、本明細書で説明される方法は、汎用コンピュータ、専用プロセッサ、又はプログラム可能型もしくは専用のハードウェア(特定用途向け集積回路(ASIC)又はフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)など)の記録媒体に格納されたソフトウェアを用いて提供されてよい。当技術分野において理解され得るように、コンピュータ、プロセッサ、マイクロプロセッサ、コントローラ、又はプログラム可能型ハードウェアは、RAM、ROM、又はフラッシュメモリなどのメモリコンポーネントを含む。コンピュータ、プロセッサ、又はハードウェアが、本明細書で説明される処理方法を実現するソフトウェア又はコンピュータコードにアクセスしてこれを実行する場合、メモリコンポーネントは、このソフトウェア又はコンピュータコードを格納すること又は受け取ることができる。さらに、汎用コンピュータが本明細書で示す処理を実現するためのコードにアクセスする場合、このコードを実行すると、汎用コンピュータは本明細書に示す処理を行うための専用コンピュータに変わる。
【0207】
コンピュータ可読記憶媒体は、固体メモリ、メモリカード、又は光ディスクなどであってよい。コンピュータ可読記憶媒体はプログラム命令を格納する。プログラム命令は、図16図20に示す位置検出方法を実行するために、コンピュータ、携帯電話、タブレットコンピュータ、又は本願における移動体端末によって呼び出される。
【0208】
前述の説明は、本願の各実施形態の実装例である。当業者であれば、本願の実施形態の原理から逸脱することなく、いくつかの改善やブラッシュアップを行うことができ、こうした改善やブラッシュアップは本願の保護範囲に含まれるべきことに留意されたい。
[他の考えられる項目]
(項目1)
第1ボディと、
上記第1ボディから間隔を置いて配置され、上記第1ボディに対して移動できる第2ボディと、
上記第2ボディに配置された第1磁石と、
上記第1ボディに配置され、それぞれ異なる方向に拡張する第1作用面及び第2作用面を含むホールセンサと
を備える位置検出機構。
(項目2)
上記第1作用面の移動方向と上記第2ボディの移動方向とが実質的に直角であり、上記第2作用面が上記第1作用面に対して実質的に直角であり、上記第1作用面と上記第2作用面とが両方とも、上記ホールセンサが配置されている上記第1ボディの表面に対して実質的に直角である、項目1に記載の位置検出機構。
(項目3)
上記ホールセンサがさらに第3作用面を含み、その拡張方向が上記第1作用面及び上記第2作用面の両方の拡張方向と異なる、項目1又は2に記載の位置検出機構。
(項目4)
上記第3作用面が上記第1作用面及び上記第2作用面に対してそれぞれ実質的に直角である、項目3に記載の位置検出機構。
(項目5)
上記位置検出機構がさらに第2磁石を備え、上記第2磁石及び上記第1磁石が上記第2ボディに間隔を置いて配置される、項目1に記載の位置検出機構。
(項目6)
上記第1磁石の中心点と上記第2磁石の中心点とを結ぶ線が、上記第2ボディの移動方向に対して実質的に平行である、項目5に記載の位置検出機構。
(項目7)
上記第1磁石の南北軸及び上記第2磁石の南北軸がそれぞれ、上記第2ボディの移動方向に対して実質的に平行である、項目6に記載の位置検出機構。
(項目8)
上記第1磁石及び上記第2磁石の隣り合った端部が同じ極性である、項目7に記載の位置検出機構。
(項目9)
表示画面と、ハウジングと、カメラデバイスとを備える移動体端末であって、上記表示画面は上記ハウジングに取り付けられており、上記ハウジングには開口部が設けられ、上記開口部と連通した、上記カメラデバイスを収容する収容空洞部が形成されており、上記移動体端末がさらに、上記収容空洞部に配置された位置検出機構を備え、上記位置検出機構が回路基板と、ブラケットと、第1磁石と、ホールセンサとを有し、上記カメラデバイスがカメラと駆動アセンブリとを有し、上記カメラが上記ブラケットに配置されており、上記カメラを上記ハウジングの外に伸張させる又は上記ハウジングの中に後退させるように上記ブラケットを移動させるために上記駆動アセンブリが上記ブラケットに接続されており、上記ホールセンサが上記回路基板に配置されており、上記ホールセンサが、それぞれ異なる方向に拡張する第1作用面及び第2作用面を含む、移動体端末。
(項目10)
上記第1作用面の移動方向と上記ブラケットの移動方向とが実質的に直角であり、上記第2作用面と上記第1作用面とが実質的に直角であり、上記第2作用面と上記第1作用面とが両方とも、上記表示画面に面する上記回路基板の表面に対して実質的に直角である、項目9に記載の移動体端末。
(項目11)
上記ホールセンサがさらに第3作用面を含み、その拡張方向が上記第1作用面及び上記第2作用面の両方の拡張方向と異なる、項目9又は10に記載の移動体端末。
(項目12)
上記第3作用面が、上記表示画面に面する上記回路基板の上記表面に対して実質的に平行である、項目11に記載の移動体端末。
(項目13)
上記位置検出機構がさらに第2磁石を備え、上記第2磁石及び上記第1磁石が上記ブラケットに間隔を置いて配置される、項目12に記載の移動体端末。
(項目14)
上記第1磁石の中心点と上記第2磁石の中心点とを結ぶ線が、上記第2ボディの移動方向に対して実質的に平行である、項目13に記載の移動体端末。
(項目15)
上記第1磁石の南北軸及び上記第2磁石の南北軸がそれぞれ、上記第2ボディの移動方向に対して実質的に平行である、項目14に記載の移動体端末。
(項目16)
上記第1磁石及び上記第2磁石の隣り合った端部が同じ極性である、項目15に記載の移動体端末。
(項目17)
上記駆動アセンブリが駆動部材と、アダプタと、送りねじとを有し、上記アダプタの一方の端が上記ブラケットに固定して接続されており、上記アダプタの他方の端が上記送りねじに回転可能に接続されており、上記送りねじがさらに上記駆動部材に回転可能に接続されており、上記駆動部材が上記送りねじを回転させることができることにより、上記アダプタが上記ブラケットを移動させ、上記カメラが上記開口部から上記ハウジングの外に伸張する、又は上記ハウジングの中に後退する、項目9に記載の移動体端末。
(項目18)
上記移動体端末がさらに、上記駆動アセンブリ及び上記ホールセンサに電気的に接続されたプロセッサを備え、ユーザが入力するトリガ操作を受け取ると、上記プロセッサが上記ブラケットを移動させるように上記駆動アセンブリを制御し、上記プロセッサがさらに、上記ホールセンサの上記第1作用面が上記第1磁石の磁界を感知することにより生成される第1誘導信号と、上記ホールセンサの上記第2作用面が上記第1磁石の上記磁界を感知することにより生成される第2誘導信号とを取得し、取得した上記第1誘導信号及び上記第2誘導信号に基づいて上記カメラの位置状態を判定する、項目9に記載の移動体端末。
(項目19)
上記移動体端末がさらに、上記駆動アセンブリ及び上記ホールセンサに電気的に接続されたプロセッサを備え、上記プロセッサがさらに、上記ホールセンサの上記第3作用面が上記第1磁石の磁界を感知することにより生成される第3誘導信号を取得し、取得した上記第3誘導信号に基づいて、上記移動体端末が外部磁界によって干渉されているかどうかを判定する、項目11に記載の移動体端末。
(項目20)
移動体端末に適用される位置検出方法であって、上記移動体端末がハウジングと、回路基板と、ブラケットと、カメラデバイスとを備え、上記回路基板と、上記ブラケットと、上記カメラデバイスとが上記ハウジングの中に配置されており、上記ハウジングには開口部が設けられ、上記開口部と連通した、上記カメラデバイスを収容する収容空洞部が形成されており、上記カメラデバイスがカメラと駆動アセンブリとを有し、上記カメラが上記ブラケットに配置されており、上記駆動アセンブリが上記ブラケットに接続されており、上記回路基板にはホールセンサが設けられており、上記ブラケットには第1磁石が設けられており、上記位置検出方法が、
ユーザのトリガ操作を受け取ると、上記ブラケットをプリセット方向に移動させるように上記駆動アセンブリを制御する段階と、
上記ホールセンサにより生成される第1誘導信号及び第2誘導信号を取得する段階であって、上記第1誘導信号は上記ホールセンサの第1作用面が上記第1磁石の磁界を感知することにより生成される誘導信号であり、上記第2誘導信号は上記ホールセンサの第2作用面が上記第1磁石の上記磁界を感知することにより生成される誘導信号である、取得する段階と、
取得した上記第1誘導信号及び上記第2誘導信号に基づいて上記カメラの位置状態を判定する段階であって、上記カメラの上記位置状態は伸張位置と後退位置とを含む、判定する段階と
を備える、位置検出方法。
(項目21)
取得した上記第1誘導信号及び第2誘導信号に基づいて上記カメラの位置状態を判定する上記段階が、
上記第1誘導信号及び上記第2誘導信号が連続的に変化しているかどうかを判定する段階と、
上記第1誘導信号及び上記第2誘導信号がもう変化しない場合、上記第1誘導信号と第1基準信号との差分、及び上記第2誘導信号と第2基準信号との差分をそれぞれ計算する段階であって、上記第1基準信号及び上記第2基準信号は上記カメラが上記伸張位置にあるときに上記ホールセンサの上記第1作用面及び上記第2作用面によりそれぞれ生成される誘導信号である、あるいは上記第1基準信号及び上記第2基準信号は上記カメラが上記後退位置にあるときに上記ホールセンサの上記第1作用面及び上記第2作用面によりそれぞれ生成される誘導信号である、計算する段階と、
上記差分の絶対値がプリセット閾値より小さいかどうかを判定する段階と、
上記差分の上記絶対値が上記プリセット閾値より小さい場合、上記カメラが上記伸張位置にある又は上記後退位置にあると判定する段階と
を有する、項目20に記載の位置検出方法。
(項目22)
上記位置検出方法がさらに、
上記第1誘導信号及び上記第2誘導信号が連続的に変化している場合、上記カメラが上記伸張位置に向かって拡張する伸張過程にあると判定する、又は上記カメラが上記後退位置に向かって拡張する後退過程にあると判定する段階を備える、項目21に記載の位置検出方法。
(項目23)
上記第1誘導信号と第1基準信号との差分、及び上記第2誘導信号と第2基準信号との差分をそれぞれ計算する上記段階の前に、上記位置検出方法がさらに、
上記ホールセンサにより生成される第3誘導信号を取得して、取得した上記第3誘導信号と定常状態の信号との差分を計算する段階であって、上記第3誘導信号は上記ホールセンサの第3作用面が上記第1磁石の上記磁界を感知することにより生成される誘導信号であり、上記定常状態の信号は上記移動体端末が外部磁界の影響を受けない環境で上記ホールセンサの上記第3作用面により生成される誘導信号である、計算する段階と、
上記差分の絶対値が基準閾値より大きいかどうかを判定する段階と、
上記差分の上記絶対値が上記基準閾値より大きくない場合、上記第1誘導信号と上記第1基準信号との上記差分、及び上記第2誘導信号と上記第2基準信号との上記差分をそれぞれ計算する段階と
を備える、項目21に記載の位置検出方法。
(項目24)
上記位置検出方法がさらに、
上記差分の上記絶対値が上記基準閾値より大きい場合、指示情報を送信するように上記移動体端末を制御する段階を備える、項目23に記載の位置検出方法。
(項目25)
上記ユーザが入力する上記トリガ操作が上記カメラを起動するためのトリガ操作を含み、上記第1基準信号が第1伸張基準信号を含み、上記第2基準信号が第2伸張基準信号を含み、上記プリセット閾値が第1プリセット閾値を含み、上記第1伸張基準信号及び上記第2伸張基準信号が、上記カメラが上記伸張位置にあるときに上記ホールセンサの上記第1作用面及び上記第2作用面によりそれぞれ生成される誘導信号であり、
ユーザのトリガ操作を受け取ると、上記ブラケットをプリセット方向に移動させるように上記駆動アセンブリを制御する上記段階が、上記カメラを起動するために上記ユーザが入力する上記トリガ操作を受け取ると、上記ブラケットを上記第1方向に移動させるように上記駆動アセンブリを制御する段階を含み、
上記第1誘導信号と第1基準信号との差分、及び上記第2誘導信号と第2基準信号との差分をそれぞれ計算する上記段階が、上記第1誘導信号と上記第1伸張基準信号との差分、及び上記第2誘導信号と上記第2伸張基準信号との差分をそれぞれ計算する段階を含み、
上記差分の絶対値がプリセット閾値より小さいかどうかを判定する上記段階が、上記差分の上記絶対値が上記第1プリセット閾値より小さいかどうかを判定する段階を含み、
上記差分の上記絶対値が上記プリセット閾値より小さい場合、上記カメラが上記伸張位置にある又は上記後退位置にあると判定する上記段階が、上記差分の上記絶対値が上記第1プリセット閾値より小さい場合、上記カメラが上記伸張位置にあると判定する段階を含む、項目21に記載の位置検出方法。
(項目26)
上記ユーザが入力する上記トリガ操作が上記カメラをオフにするためのトリガ操作を含み、上記第1基準信号がさらに第1後退基準信号を含み、上記第2基準信号がさらに第2後退基準信号を含み、上記プリセット閾値がさらに第2プリセット閾値を含み、上記第1後退基準信号及び上記第2後退基準信号が、上記カメラが上記後退位置にあるときに上記ホールセンサの上記第1作用面及び上記第2作用面によりそれぞれ生成される誘導信号であり、
ユーザのトリガ操作を受け取ると、上記ブラケットをプリセット方向に移動させるように上記駆動アセンブリを制御する上記段階が、上記カメラをオフにするために上記ユーザが入力するトリガ操作を受け取ると、上記ブラケットを上記第2方向に移動させるように上記駆動アセンブリを制御する段階を含み、
上記第1誘導信号と第1基準信号との差分、及び上記第2誘導信号と第2基準信号との差分をそれぞれ計算する上記段階がさらに、上記第1誘導信号と上記第1後退基準信号との差分、及び上記第2誘導信号と上記第2後退基準信号との差分をそれぞれ計算する段階を含み、
上記差分の絶対値がプリセット閾値より小さいかどうかを判定する上記段階がさらに、上記差分の上記絶対値が上記第2プリセット閾値より小さいかどうかを判定する段階を含み、
上記差分の上記絶対値が上記プリセット閾値より小さい場合、上記カメラが上記伸張位置にある又は上記後退位置にあると判定する上記段階がさらに、上記差分の上記絶対値が上記第2プリセット閾値より小さい場合、上記カメラが上記後退位置にあると判定する段階を含む、項目21又は25に記載の位置検出方法。
(項目27)
上記位置検出方法がさらに、
上記差分の上記絶対値が上記第1プリセット閾値より小さくない場合、上記ブラケットを上記第1方向に移動し続けるように制御し、上記カメラが上記伸張位置にあるかどうかを判定し、上記カメラがまだ上記伸張位置にない場合、上記カメラが上記後退位置にあるように、上記ブラケットを上記第2方向に移動するよう制御する段階を備える、項目25に記載の位置検出方法。
(項目28)
上記位置検出方法はさらに、
上記差分の上記絶対値が上記第2プリセット閾値より小さくない場合、上記ブラケットを上記第2方向に移動し続けるように制御し、上記カメラが上記後退位置にあるかどうかを判定し、上記カメラがまだ上記後退位置にない場合、動作を停止するように上記駆動アセンブリを制御する段階を備える、項目26に記載の位置検出方法。
(項目29)
上記位置検出方法はさらに、
上記カメラが上記伸張位置にある場合、上記ホールセンサにより生成される第1誘導信号及び第2誘導信号を取得する段階と、
上記第1誘導信号及び上記第2誘導信号が変化しているかどうかを判定する段階と、
上記第1誘導信号及び上記第2誘導信号が変化している場合、上記第1誘導信号及び上記第2誘導信号の上記変化の量が第3プリセット閾値より大きいかどうかを判定する段階と、
上記第1誘導信号及び上記第2誘導信号の上記変化の上記量が上記第3プリセット閾値より大きい場合、上記カメラが上記後退位置にあるように、上記ブラケットを上記第2方向に移動させるよう上記駆動アセンブリを制御する段階と
を備える、項目20又は25に記載の位置検出方法。
(項目30)
上記カメラが上記後退位置にあるように、上記ブラケットを上記第2方向に移動させるよう上記駆動アセンブリを制御する上記段階の前に、上記位置検出方法はさらに、
上記ホールセンサにより生成される第3誘導信号を取得して、上記第3誘導信号と定常状態の信号との差分を計算する段階であって、上記第3誘導信号は上記ホールセンサの第3作用面が上記第1磁石の上記磁界を感知することにより生成され、上記定常状態の信号は上記移動体端末が外部磁界の影響を受けない環境で上記ホールセンサの上記第3作用面により生成される誘導信号である、計算する段階と、
上記差分の絶対値が基準閾値より大きいかどうかを判定する段階と、
上記差分の上記絶対値が上記基準閾値より大きくない場合、上記カメラが上記後退位置にあるように、上記ブラケットを上記第2方向に移動させるよう上記駆動アセンブリを制御する段階と
を備える、項目29に記載の位置検出方法。
(項目31)
上記位置検出方法はさらに、上記差分の上記絶対値が上記基準閾値より大きい場合、指示情報を生成させるように上記移動体端末を制御する段階を備える、項目30に記載の位置検出方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【外国語明細書】