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  • 特開-糖尿病治療剤 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023085490
(43)【公開日】2023-06-20
(54)【発明の名称】糖尿病治療剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/4035 20060101AFI20230613BHJP
   A61K 9/20 20060101ALI20230613BHJP
   A61K 31/133 20060101ALI20230613BHJP
   A61K 47/38 20060101ALI20230613BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20230613BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20230613BHJP
   C07D 209/44 20060101ALN20230613BHJP
【FI】
A61K31/4035
A61K9/20
A61K31/133
A61K47/38
A61P3/10
A61P43/00 121
C07D209/44
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023062152
(22)【出願日】2023-04-06
(62)【分割の表示】P 2018149754の分割
【原出願日】2018-08-08
(31)【優先権主張番号】P 2017152959
(32)【優先日】2017-08-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000228590
【氏名又は名称】日本ケミファ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124822
【弁理士】
【氏名又は名称】千草 新一
(74)【代理人】
【識別番号】100217098
【弁理士】
【氏名又は名称】清 一雄
(74)【代理人】
【識別番号】100185856
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 栄二
(72)【発明者】
【氏名】望月 孝浩
(72)【発明者】
【氏名】谷河 佑城
(72)【発明者】
【氏名】芦原 悠太
(72)【発明者】
【氏名】井出 政志
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 英治
(57)【要約】      (修正有)
【課題】糖尿病治療組成物、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】ミチグリニドカルシウム水和物、ボグリボース及び結晶セルロースを含む医薬組成物を調製する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミチグリニドカルシウム水和物、ボグリボース、及び結晶セルロースを含む、医薬組成物。
【請求項2】
前記ミチグリニドカルシウム水和物が、前記医薬組成物に対し5~20重量%含まれる、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項3】
前記結晶セルロースが、前記医薬組成物に対し7~30重量%含まれる、請求項1又は2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
前記結晶セルロース:前記ミチグリニドカルシウム水和物の重量比が1:1~4:1である、請求項1~3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項5】
(i)ミチグリニドカルシウム水和物、ボグリボース、及び結晶セルロースを含む混合物を湿式造粒して造粒物を得る工程;
(ii)(i)で得られた造粒物、崩壊剤及び滑沢剤を混合する工程;及び
(iii)(ii)で得られた混合物を打錠する工程
を含む、ミチグリニドカルシウム水和物、ボグリボース、及び結晶セルロースを含む、医薬組成物の製造方法。
【請求項6】
前記ミチグリニドカルシウム水和物が、前記医薬組成物に対し5~20重量%含まれる、請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
前記結晶セルロースが、前記医薬組成物に対し7~30重量%含まれる、請求項5又は6に記載の製造方法。
【請求項8】
前記結晶セルロース:前記ミチグリニドカルシウム水和物の重量比が、1:1~4:1である、請求項5~7のいずれか1項に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミチグリニドカルシウム水和物、及びボグリボースを含む医薬組成物、その製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ミチグリニドカルシウム水和物は、膵臓β細胞に存在するスルホニルウレア受容体に結合し、膵臓β細胞からインスリンを放出させる。ミチグリニドカルシウム水和物は速攻型インスリン分泌促進薬に分類され、2型糖尿病における食後の過血糖を改善する。
【0003】
ボグリボースは、腸で二糖類を単糖に分解するα-グリコシダーゼを阻害することで、グルコースの生成、吸収を遅らせ、2型糖尿病における食後の過血糖を改善する。
【0004】
ミチグリニドカルシウム水和物及びボグリボースを含む錠剤としては、特許第4230524(特許文献1)にミチグリニドカルシウム水和物、ボグリボース、乳糖、トウモロコシデンプン、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びステアリン酸マグネシウムを含む錠剤が開示されている。
ミチグリニドカルシウム水和物を含有する口腔内崩壊錠としては、特開2013-127009(特許文献2)に苦みをマスキングした口腔内崩壊錠が開示され、そして、特開2014-1233(特許文献3)には適度な硬度と速やかな崩壊性を有し、一般的な製造設備で工業的生産が可能である口腔内崩壊錠が開示されている。
ボグリボースを含有する口腔内崩壊錠としては、特開2004-2326(特許文献4)に、適度な硬度と速やかな崩壊性を有し、且つ、製剤工程におけるボグリボースの損失の小さい口腔内崩壊錠が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4230524公報
【特許文献2】特開2013-127009号公報
【特許文献3】特開2014-1233号公報
【特許文献4】特開2004-2326号公報
【発明の概要】
【0006】
本発明者らは、錠剤として有用なミチグリニドカルシウム水和物、ボグリボースを含む、医薬として有用な組成物を検討し、本発明を完成させた。
【0007】
本発明は、一つの側面において、ミチグリニドカルシウム水和物、ボグリボース、及び結晶セルロースを含む、医薬組成物を提供する。
【0008】
本発明は、一つの側面において、ミチグリニドカルシウム水和物、ボグリボース、及び結晶セルロースを含む、医薬組成物の製造方法を提供する。
【0009】
本発明は、一つの側面において、ミチグリニドカルシウム水和物、ボグリボース、及び結晶セルロースを含む、造粒物を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】ミチグリニドカルシウム水和物の錠剤からの溶出(pH1.2)に対する錠剤中の結晶セルロース含量の影響を示す。結晶セルロース含量が6%である錠剤に比較し、16%である錠剤の方が、錠剤からのミチグリニドカルシウム水和物の溶出が速いことが理解できる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、一つの側面において、ミチグリニドカルシウム水和物、ボグリボース、及び結晶セルロースを含む、医薬組成物を提供する。
本発明が提供する医薬組成物は、ミチグリニドカルシウム水和物を含む。本発明が提供する医薬組成物におけるミチグリニドカルシウム水和物の含有量は、医薬組成物に対し1~20重量%、好ましくは5~10重量%であってもよい。本発明が提供する医薬組成物が錠剤(例えば、口腔内崩壊錠)の場合、1錠あたり、10mgのミチグリニドカルシウム水和物を含んでもよい。
本発明が提供する医薬組成物は、ボグリボースを含む。本発明が提供する医薬組成物におけるボグリボースの含有量は、医薬組成物に対し0.01~1重量%、好ましくは0.03~0.3重量%であってもよい。本発明が提供する医薬組成物が錠剤(例えば、口腔内崩壊錠)の場合、1錠あたり、0.2mgのボグリボースを含んでもよい。
本発明が提供する医薬組成物に用いられる結晶セルロースの例には、セオラスST-100、セオラスST-02、セオラスFD-101、セオラスFD-301、セオラスFD-F20、セオラスUF-F711及びセオラスUF-F702(いずれも旭化成工業(株)製)が挙げられる。結晶セルロースには、微結晶セルロースと呼ばれているものも含まれる。本発明が提供する医薬組成物における結晶セルロースの含量は、医薬組成物に対し7~30重量%、好ましくは10重量%以上であってもよく、より好ましくは15~30重量%であってもよい。
【0012】
本発明が提供する医薬組成物は、製剤技術分野において慣用の添加剤を含んでもよい。このような添加剤の例としては、賦形剤、結合剤、崩壊剤、流動化剤、甘味剤、滑沢剤、pH調整剤、界面活性剤及び香料が挙げられる。
【0013】
本発明が提供する医薬組成物に使用される賦形剤の例には、乳糖(例えば、乳糖水和物、無水乳糖)、グルコース、ショ糖、果糖、マルトース等の糖類、エリスリトール、ソルビトール、マルチトール、キシリトール、D-マンニトール等の糖アルコール類、デンプン(例えば、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、コメデンプン、コムギデンプン)、結晶セルロース、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、無水リン酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、乳酸カルシウム及びエチルセルロースが挙げられる。
本発明が提供する医薬組成物における賦形剤の含量は、医薬組成物に対し20~95重量%、好ましくは30~90重量%以上であってもよく、より好ましくは30~85重量%であってもよい。
【0014】
本発明が提供する医薬組成物に使用される結合剤の例には、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、デキストリン、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、ポリエチレングリコール、α化デンプン、寒天及びゼラチンが挙げられる。
本発明が提供する医薬組成物における結合剤の含量は、医薬組成物に対し0.1~30重量%、好ましくは0.3~10重量%以上であってもよく、より好ましくは1~3重量%であってもよい。
【0015】
本発明が提供する医薬組成物に使用される崩壊剤の例には、クロスカルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポピドン及びカルメロースが挙げられる。
本発明が提供する医薬組成物における崩壊剤の含量は、医薬組成物に対し0.3~20重量%、好ましくは1~10重量%以上であってもよく、より好ましくは3~10重量%であってもよい。
【0016】
本発明が提供する医薬組成物に使用される流動化剤の例には、軽質無水ケイ酸及びメタケイ酸アルミン酸マグネシウムが挙げられる。
本発明が提供する医薬組成物における流動化剤の含量は、医薬組成物に対し0.03~3重量%、好ましくは0.1~3重量%以上であってもよく、より好ましくは0.3~3重量%であってもよい。
【0017】
本発明が提供する医薬組成物に使用される甘味剤の例には、サッカリンナトリウム、グリチルリチン酸二カリウム、アスパルテーム(登録商標)、ステビア、ソーマチン及びスクラロースが挙げられる。
本発明が提供する医薬組成物における甘味剤の含量は、医薬組成物に対し0.03~3重量%、好ましくは0.1~3重量%以上であってもよく、より好ましくは0.3~3重量%であってもよい。
【0018】
本発明が提供する医薬組成物に使用される滑沢剤の例には、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、軽質無水ケイ酸、ショ糖脂肪酸エステル及びフマル酸ステアリルナトリウムが挙げられる。
本発明が提供する医薬組成物における滑沢剤の含量は、医薬組成物に対し0.1~30重量%、好ましくは0.3~10重量%以上であってもよく、より好ましくは1~5重量%であってもよい。
【0019】
本発明が提供する医薬組成物に使用されるpH調整剤の例には、クエン酸塩、リン酸塩、炭酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、酢酸塩及びアミノ酸塩が挙げられる。
本発明が提供する医薬組成物におけるpH調整剤の含量は、医薬組成物に対し0.1~30重量%、好ましくは0.3~10重量%以上であってもよく、より好ましくは1~5重量%であってもよい。
【0020】
本発明が提供する医薬組成物に使用される界面活性剤の例には、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ステアリン酸ポリオキシル及びポロクサマーが挙げられる。
本発明が提供する医薬組成物における界面活性剤の含量は、医薬組成物に対し0.01~3重量%、好ましくは0.03~1重量%以上であってもよく、より好ましくは0.03~0.5重量%であってもよい。
【0021】
本発明が提供する医薬組成物に使用される香料の例には、レモン、オレンジ、グレープフルーツ等の柑橘系香料、ペパーミント、スペアミント及びメントールが挙げられる
【0022】
一つの実施態様として、本発明が提供する医薬組成物は、有効成分としてミチグリニドカルシウム水和物、ボグリボース、賦形剤として結晶セルロース、マンニトール及び結合剤としてヒドロキシプロピルセルロースを含み、さらに崩壊剤としてクロスポピドンを含む。この実施態様において、結晶セルロース:ミチグリニドカルシウム水和物の重量比は1:1~4:1であってもよく、結晶セルロースとヒドロキシプロピルセルロースの重量比は3:1~20:1であってもよい。
本発明が提供する医薬組成物は、トウモロコシデンプンを含まなくてもよい。
一つの実施態様として、本発明が提供する医薬組成物は、有効成分としてミチグリニドカルシウム水和物、ボグリボース、賦形剤として結晶セルロース、マンニトール及び結合剤としてヒドロキシプロピルセルロースを含み、さらに崩壊剤としてクロスポピドンを含むが、トウモロコシデンプンを含まない。
【0023】
一つの実施態様において、本発明が提供する医薬組成物は錠剤である。好ましい一つの実施態様において、本発明が提供する医薬組成物は口腔内崩壊錠である。本発明が提供する医薬組成物が口腔内崩壊錠である場合、口腔内で60秒以内、好ましくは45秒以内、より好ましくは30秒以内に崩壊され得る。
一つの実施態様において、本発明が提供する医薬組成物は口腔内崩壊錠であり、崩壊試験法(日局一般試験法)に従い、精製水を用いて試験を行う(補助盤なし)場合、60秒以内、好ましくは45秒以内、より好ましくは30秒以内に崩壊され得る。
一つの実施態様において、本発明が提供する医薬組成物は口腔内崩壊錠であり、適度な硬度と速やかな崩壊性を示す。
一つの実施態様において、本発明が提供する医薬組成物は錠剤であり、有効成分であるミチグリニド及びボグリボースの良好な溶出性を示す。
一つの実施態様において、本発明が提供する医薬組成物は錠剤であり、その硬度は、10~200N、好ましくは30~150Nであり得る。より詳細には、錠剤形成後の硬度(初期硬度)、及び40℃、相対湿度75%で所定期間保存した吸湿後の錠剤の硬度(吸湿硬度)が存在し、硬度計PC-30型(岡田精工)で測定したときに、本発明の錠剤の硬度は、初期硬度が50~100N、吸湿硬度が30N以上(例えば、30~40N)であり得る。
一つの実施態様において、本発明が提供する医薬組成物は錠剤であり、その錠厚は、取り扱いやすさや嚥下性を考慮して任意に設定可能であるが、40℃、相対湿度75%で保存した後の錠厚の変化が、12%以内、好ましくは9%以内、より好ましくは6%であり得る。
一つの実施態様において、本発明が提供する医薬組成物は錠剤であり、日本薬局方溶出試験第2法(パドル法)に従い、回転数50rpm、試験液として第1液(pH1.2)を用いて溶出試験を行ったときに15分後の溶出率が85%以上であり得る。
一つの実施態様において、本発明が提供する医薬組成物である錠剤をPTPシートに充填し、さらにアルミニウム袋に充填することにより、40℃/相対湿度75%の環境下、少なくとも6ヶ月間、錠厚、硬度、崩壊時間のいずれか又は全てが試験開始時から変化しない。
本発明が提供する医薬組成物は、糖尿病(例えば、2型糖尿病)の治療に用いられ得る。
【0024】
一つの側面において、本発明は、上記本発明が提供する医薬組成物の製造方法を提供する。
例えば、本発明が提供する医薬組成物は、以下の工程:
(i)ミチグリニドカルシウム水和物、ボグリボース、及び結晶セルロースを含む混合物を湿式造粒して造粒物を得る工程;
(ii)(i)で得られた造粒物、崩壊剤及び滑沢剤を混合する工程;及び
(iii)(ii)で得られた混合物を打錠する工程
で製造できる。
上記(i)の工程において、ミチグリニドカルシウム水和物、ボグリボース及び結晶セルロースを含む混合物は、更にヒドロキシプロピルセルロースを含んでもよい。
上記(ii)の工程において、崩壊剤はクロスポピドンであってもよく、滑沢剤はタルク及びステアリン酸カルシウムであってもよく、更にD-マンニトール、軽質無水ケイ酸及びスクラロースを混合してもよい。
上記(iii)の工程において、打錠する際の圧力は、1~60kN/cmであってもよい。
【0025】
一つの側面において、本発明は、上記工程(i)で得られる造粒物を提供する。
上記(i)の工程で得られた造粒物は、10~40重量%の結晶セルロースを含んでもよく、結晶セルロースとミチグリニドの重量比が1:1~4:1であってもよく、結晶セルロースとヒドロキシプロピルセルロースの重量比が3:1~20:1であってもよい。
【0026】
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【実施例0027】
(実施例1、比較例1:錠剤の製造)
表1に仕込量を示す。
造粒乾燥工程
高速撹拌造粒機を用いて、ミチグリニドカルシウム水和物、D-マンニトール、結晶セルロース及びヒドロキシプロピルセルロースを混合した。次に、ボグリボースを水に溶解させた液を加え、造粒した。整粒機を用いて、粗大な造粒物を解砕した後、送風恒温器を用いて、50℃で乾燥した。
整粒~混合顆粒工程
整粒機を用いて、前記造粒物を整粒し、D-マンニトール、クロスポビドン、軽質無水ケイ酸及びスクラロースを加え、混合機を用いて混合した。次に、タルク及びステアリン酸カルシウムを加え混合機を用いて混合し、打錠用顆粒とした。
打錠工程
打錠機を用いて、前記打錠用顆粒を1錠中のミチグリニドカルシウム水和物の量が10mg及びボグリボースの量が0.2mgとなるように打錠し、錠剤を得た。
得られた錠剤の初期硬度の平均は64N、錠厚は2.6mm、崩壊試験法(日局一般試験法)に従い、精製水を用いて試験を行った(補助盤なし)場合、崩壊時間は22秒であった。
【表1】
溶出試験
(試験例1:ミチグリニドカルシウム水和物の溶出試験)
前記実施例1及び比較例1で得られた錠剤につき、試験液として、日本薬局方の溶出試験液第1液(pH1.2)を用い、日本薬局方一般試験法溶出試験第2法(パドル法)50rpmにより、溶出試験を行った。結果を図1に示す。
図1の結果から、結晶セルロースを16%添加した実施例1の方が、6%添加した比較例1よりも、優れた溶出挙動を示した。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明が提供する医薬組成物は、糖尿病治療薬として有用である。
図1