IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 鴻穎創新有限公司の特許一覧 ▶ シャープ株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-UE及び通信方法 図1
  • 特開-UE及び通信方法 図2
  • 特開-UE及び通信方法 図3
  • 特開-UE及び通信方法 図4
  • 特開-UE及び通信方法 図5
  • 特開-UE及び通信方法 図6
  • 特開-UE及び通信方法 図7
  • 特開-UE及び通信方法 図8
  • 特開-UE及び通信方法 図9
  • 特開-UE及び通信方法 図10
  • 特開-UE及び通信方法 図11
  • 特開-UE及び通信方法 図12
  • 特開-UE及び通信方法 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023085522
(43)【公開日】2023-06-20
(54)【発明の名称】UE及び通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 36/14 20090101AFI20230613BHJP
   H04W 76/50 20180101ALI20230613BHJP
   H04W 48/18 20090101ALI20230613BHJP
   H04W 16/32 20090101ALI20230613BHJP
【FI】
H04W36/14
H04W76/50
H04W48/18 111
H04W16/32
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023063606
(22)【出願日】2023-04-10
(62)【分割の表示】P 2018074587の分割
【原出願日】2018-04-09
(71)【出願人】
【識別番号】518446879
【氏名又は名称】鴻穎創新有限公司
【氏名又は名称原語表記】FG INNOVATION COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】Flat 2623,26/F Tuen Mun Central Square,22 Hoi Wing Road,Tuen Mun,New Territories,The Hong Kong Special Administrative Region of the People’s Republic of China
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112335
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英介
(74)【代理人】
【識別番号】100101144
【弁理士】
【氏名又は名称】神田 正義
(74)【代理人】
【識別番号】100101694
【弁理士】
【氏名又は名称】宮尾 明茂
(74)【代理人】
【識別番号】100124774
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 信幸
(72)【発明者】
【氏名】高倉 強
(72)【発明者】
【氏名】新本 真史
(57)【要約】      (修正有)
【課題】次世代移動通信システムである5G移動通信システムにおいて、ユーザ装置が緊急通報サービスに適したネットワークに接続する為に、ユーザ装置が行うべき制御方法を提供する。
【解決手段】第1のアクセスドメインに関連付けられたEPCネットワーク及び第2のアクセスドメインに関連付けられた5GCネットワークに同じ基地局を介して当該UEを登録する。両ネットワークに登録後、第1の緊急呼を確立するために、第1の緊急サービス要求メッセージをEPCネットワークに送信し、応答メッセージを受信する。応答メッセージが要求を受諾したか拒絶したかを判定し、要求が拒絶されたとき、第2のアクセスドメインを選択し、応答メッセージに含まれたフォールバック指示を考慮することなく、選択された第2のアクセスドメインに基づいて第2の緊急呼を確立するため、第2の緊急サービス要求メッセージを5GCネットワークに送信する。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のアクセスドメインに関連付けられたEPC(evolved packet core)ネットワーク、及び、第2のアクセスドメインに関連付けられた第5世代(5G)コア(5GC)ネットワークに、同じサービング基地局を介して、当該UE(User Equipment)を登録するように構成された制御部と、
前記制御部が前記UEを前記EPCネットワーク及び前記5GCネットワークに登録した後、第1の緊急呼を確立するために、第1の緊急サービス要求メッセージを前記EPCネットワークに送信し、前記第1の緊急サービス要求メッセージの送信に応答して、前記EPCネットワークから応答メッセージを受信するように構成された送受信部とを備え、
前記制御部は、更に、
前記応答メッセージが前記第1の緊急サービス要求メッセージに基づく要求を受諾したか拒絶したかを判定し、
前記第1の緊急サービス要求メッセージに基づく要求が拒絶されたと決定されたとき、前記第2のアクセスドメインを選択し、前記応答メッセージに含まれたフォールバック指示を考慮することなく前記選択された第2のアクセスドメインに基づいて第2の緊急呼を確立するため、前記送受信部に、第2の緊急サービス要求メッセージを前記5GCネットワークに送信させる、
ように構成されたことを特徴とするUE。
【請求項2】
前記サービング基地局は、E-UTRAN(evolved-UMTS (universal mobile telecommunications system) terrestrial radio access network)基地局を備えることを特徴とする、請求項1に記載のUE。
【請求項3】
前記EPCネットワーク及び前記5GCネットワークは、同じPLMN(public land mobile network)に関連付けられることを特徴とする、請求項1に記載のUE。
【請求項4】
前記第1のアクセスドメインは、パケット交換(PS, packet switch)ドメインを備え、前記第2のアクセスドメインも前記PSドメインを備えることを特徴とする、請求項1に記載のUE。
【請求項5】
前記第1のアクセスドメインは、回線交換(CS, circuit switch)ドメインを備え、前記第2のアクセスドメインも前記CSドメインを備えることを特徴とする、請求項1に記載のUE。
【請求項6】
前記第1のアクセスドメインは、回線交換(CS, circuit switch)ドメインを備え、前記第2のアクセスドメインは、パケット交換(PS, packet switch)ドメインを備えることを特徴とする、請求項1に記載のUE。
【請求項7】
前記第1のアクセスドメインは、パケット交換(PS, packet switch)ドメインを備え、前記第2のアクセスドメインは、回線交換(CS, circuit switch)ドメインを備えることを特徴とする、請求項1に記載のUE。
【請求項8】
第1のアクセスドメインに関連付けられたEPC(evolved packet core)ネットワーク、及び、第2のアクセスドメインに関連付けられた第5世代(5G)コア(5GC)ネットワークに、同じサービング基地局を介して登録し、
前記EPCネットワーク及び前記5GCネットワークに登録した後、第1の緊急呼を確立するために、第1の緊急サービス要求メッセージを前記EPCネットワークに送信し、
前記EPCネットワークからサービス拒絶メッセージを受信し、
前記EPCネットワークから前記サービス拒絶メッセージを受信した後、前記第2のアクセスドメインを選択し、
前記サービス拒絶メッセージに含まれたフォールバック指示を考慮することなく前記選択された第2のアクセスドメインに基づいて第2の緊急呼を確立するため、前記EPCネットワークからの前記サービス拒絶メッセージの受信に基づいて、第2の緊急サービス要求メッセージを前記5GCネットワークに送信する、
ことを特徴とするUE(User Equipment)によって実行される通信方法。
【請求項9】
前記サービング基地局は、E-UTRAN(evolved-UMTS (universal mobile telecommunications system) terrestrial radio access network)基地局を備えることを特徴とする、請求項8に記載の通信方法。
【請求項10】
前記EPCネットワーク及び前記5GCネットワークは、同じPLMN(public land mobile network)に関連付けられることを特徴とする、請求項8に記載の通信方法。
【請求項11】
前記第1のアクセスドメインは、パケット交換(PS, packet switch)ドメインを備え、前記第2のアクセスドメインも前記PSドメインを備えることを特徴とする、請求項8に記載の通信方法。
【請求項12】
前記第1のアクセスドメインは、回線交換(CS, circuit switch)ドメインを備え、前記第2のアクセスドメインも前記CSドメインを備えることを特徴とする、請求項8に記載の通信方法。
【請求項13】
前記第1のアクセスドメインは、回線交換(CS, circuit switch)ドメインを備え、前記第2のアクセスドメインは、パケット交換(PS, packet switch)ドメインを備えることを特徴とする、請求項8に記載の通信方法。
【請求項14】
前記第1のアクセスドメインは、パケット交換(PS, packet switch)ドメインを備え、前記第2のアクセスドメインは、回線交換(CS, circuit switch)ドメインを備えることを特徴とする、請求項8に記載の通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、UE、及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の移動通信システムの標準化活動を行う3GPP(登録商標)(3rd Generation Partnership Project)は、LTE(Long Term Evolution)のシステムアーキテクチャであるSAE(System Architecture Evolution)の検討を行っている。3GPPは、オールIP(Internet Protocol)化を実現する通信システムとしてEPS(Evolved Packet System)の仕様化を行っている。尚、EPSを構成するコアネットワークはEPC(Evolved Packet Core)と呼ばれ、EPSを構成するアクセスネットワークは、E-UTRAN (Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network) と呼ばれている。
【0003】
また、オールIPネットワーク上で緊急通報サービスを提供するには、IMS (IP Multimedia Subsystem) と呼ばれるシステムをサポートする必要がある。
【0004】
また、近年3GPPでは、次世代移動通信システムである5G (5th Generation) 移動通信システムの次世代通信技術やシステムアーキテクチャの検討も行っており、特に、5G移動通信システムを実現するシステムとして、5GS(5G System)の仕様化を行っている(非特許文献1、及び非特許文献2参照)。5GSでは、多種多様な端末をセルラーネットワークに接続する為の技術課題を抽出し、解決策を仕様化している。
【0005】
例えば、緊急通報サービスをサポートする為のコアネットワーク、アクセスネットワーク、及びIMSの最適化等の仕様検討が行われている(非特許文献1、 非特許文献2、及び非特許文献5参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】3GPP TS 23.501 v15.1.0; 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; System Architecture for the 5G System; Stage 2 (Release 15)
【非特許文献2】3GPP TS 23.502 v15.1.0; 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; Procedures for the 5G System; Stage 2 (Release 15)
【非特許文献3】3GPP TS 24.501 v1.0.0; 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Core Network and Terminals; Non-Access-Stratum (NAS) protocol for 5G System (5GS); Stage 3 (Release 15)
【非特許文献4】3GPP TS 24.502 v0.4.0; 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Core Network and Terminals; Access to the 3GPP 5G Core Network (5GCN) via non-3GPP access networks; Stage 3 (Release 15)
【非特許文献5】3GPP TS 24.301 V15.2.0; 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Core Network and Terminals; Non-Access-Stratum (NAS) protocol for Evolved Packet System (EPS); Stage 3 (Release 15)
【非特許文献6】3GPP TS 23.401 V15.3.0; 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; General Packet Radio Service (GPRS) enhancements for Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN) access (Release 15)
【非特許文献7】3GPP TS 24.229 v15.2.0; 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Core Network and Terminals; IP multimedia call control protocol based on Session Initiation Protocol (SIP) and Session Description Protocol (SDP); Stage 3 (Release 15)
【非特許文献8】3GPP TS 23.228 v15.2.0; 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; IP Multimedia Subsystem (IMS); Stage 2 (Release 15)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
5GSでは、移動通信音声呼サービスをサポートする為に従来のIMSを5GSに適用する検討が行われている。
【0008】
より具体的には、端末 (UE; User Equipment)、アクセスネットワーク及び/又はコアネットワーク装置間の緊急通報サービスにおける各種能力情報交換やUEとIMS装置間の緊急通報サービスにおける各種能力情報の交換を行うことで、UEやネットワーク装置に適した移動通信緊急呼サービスを提供するための仕様化検討が行われている。
【0009】
ネットワークはUEからの登録要求に対して、緊急呼サービスに関するネットワークの各種能力情報を通知する。UEは、緊急呼発信において、当該能力情報に基づいて、最適なアクセスネットワーク及び/又はコアネットワークに接続し緊急通報を実現する。緊急呼サービスに関して、ネットワークがUEに通知する能力情報は、大きく分けて、音声サービスをサポートしているか、緊急呼サービスをサポートしているか、アクセスネットワークが緊急呼サービスに最適なアクセスネットワーク及び/又はコアネットワークにハンドオーバー及び/又はリダイレクションを可能にする機能をサポートしているかの三つがある。5GSは緊急呼サービスサポート通知において、5GC(5G Core Network)が緊急呼サービスをサポートしていない場合、NR(New Radio) connected to 5GC経由での緊急呼サービスがサポートされている場合、E-UTRA connected to 5GC経由での緊急呼サービスがサポートされている場合、NR connected to 5GC and E-UTRA connected to 5GC経由での緊急呼サービスがサポートされている場合の4つのサポート要件を通知できる。ここで、この緊急呼サービスに最適なアクセスネットワーク及び/又はコアネットワークにハンドオーバー及び/又はリダイレクションを可能にする機能のサポート通知を受けたUEは、5GSが緊急呼サービスをサポートしていない場合に、専用のサービス要求 (SERVICE REQUEST) を用いたネットワークによるハンドオーバー及び/又はリダイレクション手続きを起動する手続きを実行する。しかし、5GSが緊急呼サービスをサポートしている場合に、UEが、緊急呼サービスに最適なアクセスネットワーク及び/又はコアネットワークに切り替える為の解決策が開示されていない。
【0010】
また、コアネットワークが緊急呼サービスに最適なアクセスネットワーク及び/又はコアネットワークにハンドオーバー及び/又はリダイレクションを可能にする機能のサポート通知を行う場合、その最適とするアクセスネットワーク及び/又はコアネットワークが音声サービスをサポートしているかどうかは、保障されていない。この場合、緊急呼サービスの為の最適とするアクセスネットワーク及び/又はコアネットワークに切り替えたにも関わらず、音声サービスがサポートされていない為、再度緊急呼サービスに最適なアクセスネットワーク及び/又はコアネットワークに切り替える手続きを行う事になり、音声を使った緊急呼接続が遅延する。この課題に対する解決策も開示されていない。
【0011】
また、ここまで説明した誤った緊急呼接続を未然に防ぐための手続きが適用されず、UEによって、誤った緊急呼接続が実行された場合、緊急呼接続は失敗する事になるが、失敗した後に当該緊急呼接続を最適なアクセスネットワーク及び/又はコアネットワークに切り替える手続きを実行する為の解決策も開示されていない。
【0012】
本発明は、このような事情を鑑みてなされたもので、その目的は、多様なアクセスネットワーク及び/又はコアネットワーク装置間の緊急通報サービスにおける各種能力情報交換に基づき、緊急通報サービスにおいてもっとも適したネットワークへの接続を実現するための手段等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一実施形態のUE(User Equipment)は、第1のアクセスドメインに関連付けられたEPC(evolved packet core)ネットワーク、及び、第2のアクセスドメインに関連付けられた第5世代(5G)コア(5GC)ネットワークに、同じサービング基地局を介して、当該UE(User Equipment)を登録するように構成された制御部と、前記制御部が前記UEを前記EPCネットワーク及び前記5GCネットワークに登録した後、第1の緊急呼を確立するために、第1の緊急サービス要求メッセージを前記EPCネットワークに送信し、前記第1の緊急サービス要求メッセージの送信に応答して、前記EPCネットワークから応答メッセージを受信するように構成された送受信部とを備え、前記制御部は、更に、前記応答メッセージが前記第1の緊急サービス要求メッセージに基づく要求を受諾したか拒絶したかを判定し、前記第1の緊急サービス要求メッセージに基づく要求が拒絶されたと決定されたとき、前記第2のアクセスドメインを選択し、前記応答メッセージに含まれたフォールバック指示を考慮することなく前記選択された第2のアクセスドメインに基づいて第2の緊急呼を確立するため、前記送受信部に、第2の緊急サービス要求メッセージを前記5GCネットワークに送信させる、ように構成されたことを特徴とする。
【0014】
本発明の一実施形態のUEによって実行される通信方法は、第1のアクセスドメインに関連付けられたEPC(evolved packet core)ネットワーク、及び、第2のアクセスドメインに関連付けられた第5世代(5G)コア(5GC)ネットワークに、同じサービング基地局を介して登録し、前記EPCネットワーク及び前記5GCネットワークに登録した後、第1の緊急呼を確立するために、第1の緊急サービス要求メッセージを前記EPCネットワークに送信し、前記EPCネットワークからサービス拒絶メッセージを受信し、前記EPCネットワークから前記サービス拒絶メッセージを受信した後、前記第2のアクセスドメインを選択し、前記サービス拒絶メッセージに含まれたフォールバック指示を考慮することなく前記選択された第2のアクセスドメインに基づいて第2の緊急呼を確立するため、前記EPCネットワークからの前記サービス拒絶メッセージの受信に基づいて、第2の緊急サービス要求メッセージを前記5GCネットワークに送信する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、端末が緊急通報サービスにおいて、もっとも適したネットワークに速やかに接続することができる。また、5GS、及びIMSは、ネットワーク主導で緊急通報にもっとも適したネットワークに接続するように端末挙動を制御することができ、より安心安全な移動通信サービスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】移動通信システムの概略を示す図である。
図2】移動通信システム内のコアネットワーク及びアクセスネットワークの構成等の1例を示す図である。
図3】通常音声呼、及び緊急呼接続サービスのための緊急台、IMS、及びコアネットワークの接続概略を示す図である。
図4】緊急呼のためのサービス要求手続きを示す図である。
図5】UEの装置構成を示す図である。
図6】アクセスネットワーク装置の構成を示す図である。
図7】MME/AMFの装置構成を示す図である。
図8】SMF/PGW/UPFの装置構成を示す図である。
図9】CSCFの装置構成を示す図である。
図10】各実施形態のための各種手続きを示す図である。
図11】登録手続きを示す図である。
図12】IMS登録手続きを示す図である。
図13】IMS緊急呼の接続手続きを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明を実施する為に最良の形態について説明する。尚、本実施形態では1例として、本発明を適用した場合の移動通信システムの実施形態について説明する。
【0018】
[1.システム概要]
本実施形態における移動通信システムについて、図1図2図3を用いて説明する。
【0019】
図1は、移動通信システム1の概略を記載した図である。図2は、図1の移動通信システムにおけるアクセスネットワークとコアネットワークの構成の1例を記載した図である。図3は、図1の移動通信システムのうち、主にIPマルチメディアサブシステム(IMS; IP Multimedia Subsystem)とコアネットワークの接続構成の1例を記載した図である。
【0020】
図1に示すように、本実施形態における移動通信システム1は、UE(User Equipment)_A10(ユーザ装置又は、端末装置又は、移動端末装置とも称する)、CN(Circuit Switched)ネットワーク_A290(回線交換ネットワークとも称する)、アクセスネットワーク(AN; Access Network)_A80、アクセスネットワーク_A’81、アクセスネットワーク_B120、コアネットワーク(CN; Core Network)_B190、コアネットワーク_A90、データネットワーク(DN; Data Network)_A5、パケットデータネットワーク(PDN; Packet Data Network)_B6、及びIMS_A7により構成されている。尚、簡単化のため、コアネットワーク_A、及び/又はコアネットワークB及び/又はCSネットワーク_A又はこれらの組み合わせをコアネットワークとも称することがあり、アクセスネットワーク_A、及び/又はアクセスネットワーク_A’、及び/又はアクセスネットワーク_B、及び/又はCSネットワーク_A又はこれらの組み合わせをアクセスネットワーク又は無線アクセスネットワークとも称することがあり、DN_A5、PDN_A6又はこれらの組み合わせをDNとも称することがあり、特にCSネットワーク_Aを回線交換ネットワーク又はCSネットワークと称することがある。
【0021】
また、コアネットワーク_A、及び/又はコアネットワーク_B、及び/又はCSネットワーク_A、及び/又はこれらのコアネットワークに含まれる1以上の装置・機能は、コアネットワーク、又はコアネットワーク装置と呼称する場合がある。
【0022】
つまり、コアネットワーク及び/又はコアネットワーク装置が、メッセージを送受信する、及び/又は手続きを実行するということは、コアネットワーク_A、及び/又はコアネットワーク_B、及び/又はCSネットワーク_A、及び/又はこれらのコアネットワークに含まれる1以上の装置・機能が、メッセージを送受信する、及び/又は手続きを実行することを意味してもよい。
【0023】
また、4GシステムであるEPSは、UE及びアクセスネットワーク_A及びコアネットワーク_Aを含んで構成されるが、さらにPDNが含まれても良い。
【0024】
また、5Gシステムである5GSは、UE及びアクセスネットワーク_B及びアクセスネットワーク_A’及びコアネットワーク_Bを含んで構成され、さらにDNが含まれてもよい。また、アクセスネットワーク_A’の基地局 (eNB及び/又はng-eNB) とアクセスネットワーク_Bの基地局 (gNB) は、例えばXnインターフェースにより、互いに接続されていてもよいし、接続されていなくてもよい。
【0025】
また、旧システムである3Gは、UMTS (Universal Mobile Telecommunications System) で構成され、UTRAN (UMTS Terrestrial Radio Access Network) が含まれる。また、旧システムである2Gは、GSM (登録商標)(global system for mobile communications) で構成され、GERAN (GSM(登録商標) EDGE Radio Access Network) が含まれる。尚、UMTS及びGSM(登録商標)の旧システムが提供する無線アクセスを2G/3Gと呼称する場合がある。
【0026】
また、コアネットワーク_Aは、EPC (Evolved Packet Core) に対応する。EPCには、例えば、MME、SGW、PGW、PCRF (Policy and Charging Rules Function)、HSS (Home Subscriber Server) 等が配置される。
【0027】
また、コアネットワーク_Bは、5GC (5G Core Network) に対応する。5GCには、例えば、AMF、UPF、SMF、PCF (Policy Control Function)、UDM (Unified Data Management) 等が配置される。
【0028】
また、CNネットワーク_A290は、2G/3Gシステムのネットワークであり、2G/3Gシステムの無線アクセスネットワーク、及び/又は後述の音声サービスのための装置を含んでいてもよい。
【0029】
ここで、UE_A10は、3GPPアクセス(3GPP access又は3GPP access networkとも称する)及び/又はnon-3GPPアクセス(non-3GPP access又はnon-3GPP access networkとも称する)を介して、ネットワークサービスに対して接続可能な装置であってよい。また、UE_A10は、UICC(Universal Integrated Circuit Card)やeUICC(Embedded UICC)を備えてもよい。また、UE_A10は無線接続可能な端末装置であってもよく、ME(Mobile Equipment)、MS(Mobile Station)、又はCIoT(Cellular Internet of Things)端末(CIoT UE)等であってもよい。
【0030】
また、UE_A10は、アクセスネットワーク及び/又はコアネットワークと接続することができる。また、UE_A10は、アクセスネットワーク及び/又はコアネットワークを介して、DN_A5及び/又はPDN_A6と接続することができる。UE_A10は、DN_A5及び/又はPDN_A6との間で、PDU(Protocol Data Unit又はPacket Data Unit)セッション及び/又は、PDNコネクション(PDN接続; Packet Data Network(PDN) Connection)を用いて、ユーザデータを送受信(通信)する。さらに、ユーザデータの通信は、IP(Internet Protocol)通信に限らず、non-IP通信であってもよい。
【0031】
ここで、IP通信とは、IPを用いたデータの通信のことであり、IPヘッダが付与されたIPパケットの送受信によって実現されるデータ通信のことである。尚、IPパケットを構成するペイロード部にはUE_A10が送受信するユーザデータが含まれてよい。また、non-IP通信とは、IPを用いないデータの通信のことであり、IPヘッダが付与されていないデータの送受信によって実現されるデータ通信のことである。例えば、non-IP通信は、IPヘッダが付与されていないアプリケーションデータの送受信によって実現されるデータ通信でもよいし、MAC(Media Access Control)ヘッダやEthernet(登録商標)フレームヘッダ等の別のヘッダを付与してUE_A10が送受信するユーザデータを送受信してもよい。
【0032】
また、PDUセッション又はPDN接続とは、PDU接続サービスを提供する為に、UE_A10とDN_A5及び/又はPDN_A6との間で確立される接続性である。より具体的には、PDUセッション又はPDN接続は、UE_A10と外部ゲートウェイとの間で確立する接続性でよい。ここで、外部ゲートウェイは、UPFやPGW(Packet Data Network Gateway)やSCEF(Service Capability Exposure Function)等であってもよい。また、PDUセッション又はPDN接続は、UE_A10と、コアネットワーク及び/又はDNとの間でユーザデータを送受信する為に確立される通信路でもよく、PDUを送受信する為の通信路でもよい。さらに、PDUセッション又はPDN接続は、UE_A10と、コアネットワーク及び/又はDNとの間で確立されるセッションでもよく、移動通信システム1内の各装置間の1以上のフロー又はベアラ等の転送路で構成される論理的な通信路でもよい。より具体的には、PDUセッション又はPDN接続は、UE_A10が、コアネットワーク及び/又は外部ゲートウェイとの間に確立するコネクションでもよく、UE_A10とUPF_A235又はPGW_A30との間に確立するコネクションでもよい。尚、PDN接続は、eNB(evolved Node B)_A45及び/又はSGW(Serving Gateway)_A35を介したUE_A10とPGW_A30との間の接続及び/又はコネクションでもよいし、eNB_A45及び/又はMME(Mobility Management Entity)_A40を介したUE_A10とSCEFとの間の接続性及び/又はコネクションでもよい。さらに、PDUセッションは、gNB_A122又はeNB_B145を介したUE_A10とUPF_A235との間の接続性及び/又はコネクションでもよい。さらに、PDNコネクションはPDNコネクションIDで識別されてよく、PDUセッションはPDUセッションIDで識別されてもよい。さらに、PDNコネクション及びPDUセッションは、EPSベアラIDで識別されてもよい。尚、簡単化のため、PDUセッション及び/又はPDNコネクションをPDUセッションと称することがある。
【0033】
尚、UE_A10は、DN_A5及び/又はPDN_A6に配置するアプリケーションサーバー等の装置と、PDUセッション又はPDN接続を用いてユーザデータの送受信を実行することができる。言い換えると、PDUセッション又はPDN接続は、UE_A10とDN_A5及び/又はPDN_A6に配置するアプリケーションサーバー等の装置との間で送受信されるユーザデータを転送することができる。さらに、各装置(UE_A10、アクセスネットワーク内の装置、及び/又はコアネットワーク内の装置)は、PDUセッション又はPDN接続に対して、1以上の識別情報を対応づけて管理してもよい。尚、これらの識別情報には、APN(Access Point Name)、TFT(Traffic FlowTemplate)、セッションタイプ、アプリケーション識別情報、DN_A5及び/又はPDN_A6の識別情報、NSI(Network Slice Instance)識別情報、及びDCN(Dedicated Core Network)識別情報、及びアクセスネットワークの識別情報のうち、少なくとも1つが含まれてもよいし、その他の情報がさらに含まれてもよい。さらに、PDUセッションを複数確立する場合には、PDUセッション又はPDN接続に対応づけられる各識別情報は、同じ内容でもよいし、異なる内容でもよい。さらに、NSI識別情報は、NSIを識別する情報であり、以下NSI ID又はSlice Instance IDであってもよい。
【0034】
また、アクセスネットワーク_A及び/又はアクセスネットワーク_A’及び/又はアクセスネットワーク_Bとしては、E-UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)_A80、UTRAN_A20、GERAN_A25、WLAN ANb75、WLAN ANa70、NG-RAN_A120、WLAN ANc125のいずれであってもよい。尚、E-UTRAN_A80及び/又はNG-RAN_A120及び/又はUTRAN_A20及び/又はGERAN_A25は3GPPアクセスネットワークとも呼び、WLAN ANb75及び/又はWLAN Ana70及び/又はWLAN ANc125はnon-3GPPアクセスネットワークと呼んでもよい。各無線アクセスネットワークには、UE_A10が実際に接続する装置(例えば、基地局装置やアクセスポイント)等が含まれている。尚、本明細書では、無線アクセスネットワークと構成する装置をあわせて、無線アクセスシステムとも称する。
【0035】
例えば、E-UTRAN_A80は、LTEのアクセスネットワークであり、1以上のeNB_A45を含んで構成される。eNB_A45はE-UTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access)でUE_A10が接続する無線基地局である。また、E-UTRAN_A80内に複数のeNBがある場合、各eNBは互いに接続してよい。
【0036】
また、NG-RAN_A120は、5Gのアクセスネットワークであり、1以上のgNB(NR nodeB)_A122を含んで構成される。gNB_A122は5Gの無線アクセス(5G Radio Access)でUE_A10が接続する無線基地局である。また、NG-RAN_A120内に複数のgNB_A122がある場合、各gNB_A122は互いに接続してよい。尚、gNBは、NR node(New Radio Access Technology node)とも称することがある。
【0037】
尚、NG-RAN_A120は、E-UTRA及び/又は5G Radio Accessで構成されるアクセスネットワークであってもよい。言い換えると、NG-RAN_A120には、eNB_A45及び/又はgNB_A122及び/又はeNB_B145が含まれていてもよい。この場合、eNB_A45とgNB_A122とは同様の装置であってもよい。従って、gNB_A122は、eNB_A45及び又はeNB_B145と置き換えことができる。
【0038】
尚、本明細書では、コアネットワーク_Aに接続されているeNBをeNB_Aとも称し、コアネットワーク_Bに接続されているeNBを、eNB_B145またはNg-eNBとも称し、コアネットワーク_Aに接続しているgNBをen-gNBと称することがある。さらに、5Gネットワークに接続されるgNBを含む無線アクセスネットワークを第1の無線アクセスシステム又はアクセスネットワーク_A’と、5Gネットワークに接続されるeNB_Bを含む無線アクセスネットワークを第2の無線アクセスシステムとも称する。さらに、コアネットワーク_Bに接続されるアクセスネットワーク_Bを第1のアクセスネットワーク、コアネットワーク_Bに接続されるアクセスネットワーク_A’を第2のアクセスネットワーク、コアネットワーク_Aに接続されるアクセスネットワーク_Aを第3のアクセスネットワークとも称する。
【0039】
さらに、本明細書におけるアクセスネットワークとコアネットワーク接続形態には、コアネットワーク_Bに接続されたアクセスネットワーク_B (NR(New Radio) connected to 5GC、及び/又は、コアネットワーク_Bに接続されたアクセスネットワーク_A’(E-UTRA connected to 5GC)、及び/又は、コアネットワーク_Aに接続されたアクセスネットワーク_A(E-UTRA connected to EPC)、及び/又は、CSネットワーク(簡単のため、アクセスネットワーク及びコアネットワークを1つのネットワークとして表現する)があってよい。
【0040】
また、アクセスネットワーク装置間の通信のためのインターフェースが備えられていてよく、コアネットワーク_Aに接続されているアクセスネットワーク装置間のインターフェースをX2インターフェースと称してもよく、コアネットワーク_Bに接続されているアクセスネットワーク装置間のインターフェースをXnインターフェースと称してもよい。言い換えると、例えば、コアネットワーク_Bに接続している複数のgNB間及び/又は複数のNg-eNB間及び/又は複数のgNBとNg-eNB間の通信にXnインターフェースを用いてもよく、コアネットワーク_Aに接続している複数のgNB間及び/又は複数のNg-eNB間及び/又は複数のgNBとNg-eNB間の通信にX2インターフェースを用いていてもよい。ここで、アクセスネットワーク装置間の通信は、制御情報の送受信であってもよく、UE_A10とネットワーク間のユーザデータの転送であってもよく、これらに限らない。
【0041】
尚、本明細書において、UE_A10が各無線アクセスネットワークに接続されるということは、各無線アクセスネットワークに含まれる基地局装置やアクセスポイント等に接続されることであり、送受信されるデータや信号等も、基地局装置やアクセスポイントを経由するということである。尚、UE_A10とコアネットワーク_B190間で送受信する制御メッセージは、アクセスネットワークの種類によらず、同じ制御メッセージでもよい。従って、UE_A10とコアネットワーク_B190とがgNB_A122を介してメッセージを送受信するということは、UE_A10とコアネットワーク_B190とがeNB_A45及び又はeNB_B145を介してメッセージを送信することと同じであってよい。
【0042】
さらに、アクセスネットワークは、UE_A10及び/又はコアネットワークと接続した無線ネットワークのことである。アクセスネットワークは、3GPPアクセスネットワークでもよく、non-3GPPアクセスネットワークでもよい。尚、3GPPアクセスネットワークは、UTRAN_A20及び/又はGERAN及び/又はE-UTRAN_A80及び/又はNG-RAN(Radio Access Network)_A120でもよく、non-3GPPアクセスネットワークは、WLAN ANb75及び/又は、WLAN ANa72及び/又はWLAN ANc125でもよい。尚、UE_A10はコアネットワークに接続する為に、アクセスネットワークに接続してもよく、アクセスネットワークを介してコアネットワークに接続してもよい。
【0043】
またDN_A5及び/又はPDN_A6は、UE_A10に通信サービスを提供するデータネットワーク(Data Network)又はパケットデータネットワーク(Packet Data Network)であり、パケットデータサービス網として構成されてもよいし、サービス毎に構成されてもよい。例えば、IMSサービスを提供するDN_A5及び/又はPDN_A6があってもよいし、DN_A5及び/又はPDN_A6がIMSサービスを提供するための装置を含んでいてもよい。言い換えると、DN_A5及び/又はPDN_A6がIMS_A7として構成されていてもよいし、DN_A5及び/又はPDN_A6がIMS_A7を含んでいてもよく、IMS_A7が、UE_A10に音声サービスのための通常呼接続サービス及び/又は緊急呼接続サービス、及び/又はテキストメッセージサービスのための通常呼接続サービス及び/又は緊急呼接続サービスを提供してもよい。尚、以下、音声サービスのための通常呼接続サービス及び/又は緊急呼接続サービスについてのみ述べているが、テキストメッセージサービスのための通常呼接続サービス及び/又は緊急呼接続サービスも同様に実行されてよい。さらに、DN_A5及び/又はPDN_A6は、接続された通信端末を含んでもよい。従って、DN_A5及び/又はPDN_A6と接続することは、DN_A5及び/又はPDN_A6に配置された通信端末やサーバ装置と接続することであってもよい。さらに、DN_A5及び/又はPDN_A6との間でユーザデータを送受信することは、DN_A5及び/又はPDN_A6に配置された通信端末やサーバ装置とユーザデータを送受信することであってもよい。また、DN_A5及び/又はPDN_A6は、図1ではコアネットワークの外にあるが、コアネットワーク内にあってもよい。
【0044】
また、コアネットワーク_A90及び/又はコアネットワーク_B190及び/又はCSネットワーク_A290は、1以上のコアネットワーク装置として構成されてもよい。ここで、コアネットワーク装置は、コアネットワーク_A90及び/又はコアネットワーク_B190及び/又はCSネットワーク_A290に含まれる各装置の処理又は機能の一部又は全てを実行する装置であってよい。
【0045】
さらに、コアネットワークは、アクセスネットワーク及び/又はDNと接続した移動体通信事業者(MNO; Mobile Network Operator)が運用するIP移動通信ネットワークのことである。コアネットワークは、移動通信システム1を運用、管理する移動通信事業者の為のコアネットワークでもよいし、MVNO(Mobile Virtual Network Operator)、MVNE(Mobile Virtual Network Enabler)等の仮想移動通信事業者や仮想移動体通信サービス提供者の為のコアネットワークでもよい。尚、コアネットワーク_A90は、EPS(Evolved Packet System)を構成するEPC(Evolved Packet Core)でもよく、コアネットワーク_B190は、5GSを構成する5GC(5G Core Network)でもよい。逆に、EPCはコアネットワーク_A90であってもよく、5GCはコアネットワーク_B190であってもよい。さらに、コアネットワーク_B190は、5G通信サービスを提供するシステムのコアネットワークでもよい。尚、コアネットワーク_A90及び/又はコアネットワーク_B190及び/又はCSネットワーク_A290は、これに限らず、モバイル通信サービスを提供するためのネットワークでもよい。以下、本明細書では、5GSを第1のネットワークシステム、EPSを第2のネットワークシステムとも称することがある。さらに、5GCを第1のコアネットワーク、EPCを第2のコアネットワークとも称することがある。さらに、前述の第1の無線アクセスシステム及び/又は第2の無線アクセスシステム及び/又は第1のネットワークシステム及び/又は第2のネットワークシステムを総称して、単にネットワークとも称する。
【0046】
次に、コアネットワークについて説明する。本実施形態ではコアネットワーク_A90及びコアネットワーク_B190の構成例を説明する。尚、コアネットワークは、コアネットワーク_A90、コアネットワーク_B190、CSネットワーク_A290、又はこれらの組み合わせでもよい。
【0047】
コアネットワーク_A90には、HSS(Home Subscriber Server)_A50、AAA(Authentication Authorization Accounting)、PCRF(Policy and Charging Rules Function)、PGW_A30、ePDG、SGW_A35、MME(Mobility Management Entity)_A40、SGSN(Serving GPRS Support Node)、SCEFのうち、少なくとも1つが含まれてよい。そして、これらはNF(Network Function)として構成されてもよい。NFとは、ネットワーク内に構成される処理機能を指してもよい。また、コアネットワーク_A90は、複数の無線アクセスネットワーク(UTRAN_A20、GERAN_A25、E-UTRAN_A80、WLAN ANb75、WLAN ANa70)に接続することができる。
【0048】
図2には、簡単化のために、これらのうち、PGW(PGW_A30)、SGW(SGW_A35)及びMME(MME_A40)についてのみ記載されているが、これら以外の装置及び/又はNFが含まれないということを意味するものではない。尚、簡単化のため、UE_A10はUEと、HSS_A50はHSSと、PGW_A30はPGWと、SGW_A35はSGWと、MME_A40はMMEと、DN_A5及び/又はPDN_A6はDNとも称する。
【0049】
また、図2には、装置間を結ぶインターフェースとして、実線又は点線で記載されている。ここで、実線はU-Planeの為のインターフェースであり、点線はC-Planeの為のインターフェースである。
【0050】
まず、コアネットワーク_A90内に含まれる各装置の簡単な説明をする。
【0051】
PGW_A30は、DNとSGW_A35とePDGとWLAN ANa70とPCRFとAAAとに接続されており、DN(DN_A5及び/又はPDN_A6)とコアネットワーク_A90とのゲートウェイとしてユーザデータの転送を行う中継装置である。尚、PGW_A30は、IP通信及び/又はnon-IP通信の為のゲートウェイでもよい。さらに、PGW_A30は、IP通信を転送する機能を持っていてもよく、non-IP通信とIP通信を変換する機能を持っていてもよい。尚、こうしたゲートウェイはコアネットワーク_A90に複数配置されてよい。さらに複数配置されるゲートウェイは、コアネットワーク_A90と単一のDNを接続するゲートウェイでもよい。
【0052】
尚、U-Plane(User Plane; UP)とは、ユーザデータを送受信する為の通信路でもよく、複数のベアラで構成されてもよい。さらに、C-Plane(Control Plane; CP)とは、制御メッセージを送受信する為の通信路でもよく、複数のベアラで構成されてもよい。
【0053】
さらに、PGW_A30は、UPF (User Plane Function)とSMF(Session Management Function)と接続されてもよいし、U-Planeを介してUE_A10と接続されてもよい。さらに、PGW_A30は、UPF_A235及び/又はSMF_A230と一緒に構成されてもよい。
【0054】
SGW_A35は、PGW_A30とMME_A40とE-UTRAN_A80とSGSNとUTRAN_A20とに接続されており、コアネットワーク_A90と3GPPのアクセスネットワーク(UTRAN_A20、GERAN_A25、E-UTRAN_A80)とのゲートウェイとしてユーザデータの転送を行う中継装置である。
【0055】
MME_A40は、SGW_A35とアクセスネットワークとHSS_A50とSCEFとに接続されており、アクセスネットワークを経由してUE_A10のモビリティ管理を含む位置情報管理と、アクセス制御を行う制御装置である。さらに、MME_A40は、UE_A10が確立するセッションを管理するセッション管理装置としての機能を含んでもよい。また、コアネットワーク_A90には、こうした制御装置を複数配置してもよく、例えば、MME_A40とは異なる位置管理装置が構成されてもよい。MME_A40とは異なる位置管理装置は、MME_A40と同様に、SGW_A35とアクセスネットワークとSCEFとHSS_A50と接続されてよい。
【0056】
また、コアネットワーク_A90内に複数のMMEが含まれている場合、MME同士が接続されてもよい。これにより、MME間で、UE_A10のコンテキストの送受信が行われてもよい。このように、MME_A40は、UE_A10とモビリティ管理やセッション管理に関連する制御情報を送受信する管理装置であり、言い換えるとコントロールプレーン(Control Plane;C-Plane;CP)の制御装置であればよい。
【0057】
さらに、MME_A40はコアネットワーク_A90に含まれて構成される例を説明したが、MME_A40は1又は複数のコアネットワーク又はDCN又はNSIに構成される管理装置でもよいし、1又は複数のコアネットワーク又はDCN又はNSIに接続される管理装置でもよい。ここで、複数のDCN又はNSIは単一の通信事業者によって運用されてもよいし、それぞれ異なる通信事業者によって運用されてもよい。
【0058】
また、MME_A40は、コアネットワーク_A90とアクセスネットワークとの間のゲートウェイとしてユーザデータの転送を行う中継装置でもよい。尚、MME_A40がゲートウェイとなって送受信されるユーザデータは、スモールデータでもよい。
【0059】
さらに、MME_A40は、UE_A10等のモビリティ管理の役割を担うNFでもよく、1又は複数のNSIを管理するNFでもよい。また、MME_A40は、これらの1又は複数の役割を担うNFでよい。尚、NFは、コアネットワーク_A90内に1又は複数配置される装置でもよく、制御情報及び/又は制御メッセージの為のCPファンクション(以下、CPF(Control Plane Function)、又はControl Plane Network Functionとしても称される)でもよく、複数のネットワークスライス間で共有される共有CPファンクションでもよい。
【0060】
ここで、NFとは、ネットワーク内に構成される処理機能である。つまり、NFは、MMEやSGWやPGWやCPFやAMFやSMFやUPF等の機能装置でもよいし、MM(Mobility Management)やSM(Session Management)等の機能や能力capability情報でもよい。また、NFは、単一の機能を実現する為の機能装置でもよいし、複数の機能を実現する為の機能装置でもよい。例えば、MM機能を実現する為のNFと、SM機能を実現する為のNFとが別々に存在してもよいし、MM機能とSM機能との両方の機能を実現する為のNFが存在してもよい。
【0061】
HSS_A50は、MME_A40とAAAとSCEFとに接続されており、加入者情報の管理を行う管理ノードである。HSS_A50の加入者情報は、例えばMME_A40のアクセス制御の際に参照される。さらに、HSS_A50は、MME_A40とは異なる位置管理装置と接続されていてもよい。例えば、HSS_A50は、CPF_A140と接続されていてもよい。
【0062】
さらに、HSS_A50は、UDM(Unified Data Management)_A245は、異なる装置及び/又はNFとして構成されていてもよいし、同じ装置及び/又はNFとして構成されていてもよい。
【0063】
AAAは、PGW30とHSS_A50とPCRFとWLAN ANa70とに接続されており、WLAN ANa70を経由して接続するUE_A10のアクセス制御を行う。
【0064】
PCRFは、PGW_A30とWLAN ANa75とAAAとDN_A5及び/又はPDN_A6とに接続されており、データ配送に対するQoS管理を行う。例えば、UE_A10とDN_A5及び/又はPDN_A6間の通信路のQoSの管理を行う。さらに、PCRFは、各装置がユーザデータを送受信する際に用いるPCC(Policy and Charging Control)ルール、及び/又はルーティングルールを作成、及び/又は管理する装置でもよい。
【0065】
また、PCRFは、ポリシーを作成及び/又は管理するPCFでもよい。より詳細には、PCRFは、UPF_A235に接続されていてもよい。
【0066】
ePDGは、PGW30とWLAN ANb75とに接続されており、コアネットワーク_A90とWLAN ANb75とのゲートウェイとしてユーザデータの配送を行う。
【0067】
SGSNは、UTRAN_A20とGERANとSGW_A35とに接続されており、3G/2Gのアクセスネットワーク(UTRAN/GERAN)とLTEのアクセスネットワーク(E-UTRAN)との間の位置管理の為の制御装置である。さらに、SGSNは、PGW及びSGWの選択機能、UE_A10のタイムゾーンの管理機能、及びE-UTRANへのハンドオーバー時のMME_A40の選択機能を持つ。
【0068】
SCEFは、DN_A5及び/又はPDN_A6とMME_A40とHSS_A50とに接続されており、DN_A5及び/又はPDN_A6とコアネットワーク_A90とを繋ぐゲートウェイとしてユーザデータの転送を行う中継装置である。尚、SCEFは、non-IP通信の為のゲートウェイでもよい。さらに、SCEFは、non-IP通信とIP通信を変換する機能を持っていてもよい。また、こうしたゲートウェイはコアネットワーク_A90に複数配置されてよい。さらに、コアネットワーク_A90と単一のDN_A5及び/又はPDN_A6及び/又はDNを接続するゲートウェイも複数配置されてよい。尚、SCEFはコアネットワークの外側に構成されてもよいし、内側に構成されてもよい。
【0069】
次に、コアネットワーク_B190には、AUSF(Authentication Server Function)、AMF(Access and Mobility Management Function)_A240、SDSF(Structured Data Storage networkfunction)、UDSF(Unstructured Data Storage network function)、NEF(Network Exposure Function)、NRF(NF Repository Function)、PCF(Policy Control Function)、SMF(Session Management Function)_A230、SMF(Session Management Function)_B232、UDM(Unified Data Management)_A245、UPF(User Plane Function)_A235、UPF(User Plane Function)_B237、AF(Application Function)、N3IWF(Non-3GPP InterWorking Function)のうち、少なくとも1つが含まれてよい。そして、これらはNF(Network Function)として構成されてもよい。NFとは、ネットワーク内に構成される処理機能を指してもよい。また、コアネットワーク_B190は、複数の無線アクセスネットワーク(E-UTRAN_A80、NG-RAN_A120、WLAN)に接続することができる。無線アクセスネットワークは、複数の異なるアクセスネットワークに接続した構成でもよいし、いずれか1つのアクセスネットワークに接続した構成でもよい。
【0070】
図2には、簡単化のために、これらのうち、AMF_A240、SMF_A230、及びUPF_A235についてのみ記載されているが、これら以外のもの(装置及び/又はNF)が含まれないということを意味するものではない。尚、簡単化のため、UE_A10はUEと、AMF_A240はAMFと、SMF_A230はSMFと、UPF_A235はUPFと、DN_A5及び/又はPDN_A6はDNとも称する。
【0071】
また、図2には、N1インターフェース(以下、参照点、reference pointとも称する)、N2インターフェース、N3インターフェース、N4インターフェース、N6インターフェース、N11インターフェース、N26インターフェースが記載されている。ここで、N1インターフェースはUEとAMFとの間のインターフェースであり、N2インターフェースは(R)AN(アクセスネットワーク)とAMFとの間のインターフェースであり、N3インターフェースは(R)AN(アクセスネットワーク)とUPFとの間のインターフェースであり、N4インターフェースはSMFとUPFとの間のインターフェースであり、N6インターフェースはUPFとDNとの間のインターフェースであり、N11インターフェースはAMFとSMFとの間のインターフェースであり、N26インターフェースは、コアネットワーク_B190内のAMFとコアネットワーク_A90内のMMEの間のインターフェースである。これらのインターフェースを利用して、各装置間は通信を行うことができる。さらに、図2には、装置間を結ぶインターフェースとして、実線又は点線で記載されている。ここで、実線はU-Planeの為のインターフェースであり、点線はC-Planeの為のインターフェースである。
【0072】
次に、コアネットワーク_B190内に含まれる各装置の簡単な説明をする。
【0073】
まず、AMF_A240は、他のAMF、SMF_A230、アクセスネットワーク(つまり、E-UTRAN_A80とNG-RAN_A120とWLAN ANc125とWLAN ANa70とWLAN ANb75)、UDM_A245、AUSF、PCFに接続される。AMF_A240は、登録管理(Registration management)、接続管理(Connection management)、到達可能性管理(Reachability management)、UE_A10等の移動性管理(Mobility management)、UEとSMF間のSM(Session Management)メッセージの転送、アクセス認証(AccessAuthentication、Access Authorization)、セキュリティアンカー機能(SEA; Security Anchor Function)、セキュリティコンテキスト管理(SCM; Security Context Management)、N3IWFに対するN2インターフェースのサポート、N3IWFを介したUEとのNAS信号の送受信のサポート、N3IWFを介して接続するUEの認証、RM状態(Registration Management states)の管理、CM状態(Connection Management states)の管理等の役割を担ってもよい。また、AMF_A240は、コアネットワーク_B190内に1以上配置されてもよい。また、AMF_A240は、1以上のNSI(Network Slice Instance)を管理するNFでもよい。また、AMF_A240は、複数のNSI間で共有される共有CPファンクション(CCNF; Common CPNF(Control Plane Network Function))でもよい。
【0074】
また、RM状態としては、例えば、非登録状態(RM-DEREGISTERED state)と、登録状態(RM-REGISTERED state)がある。RM-DEREGISTERED状態では、UEはネットワークに登録されていないため、AMFにおけるUEコンテキストが、そのUEに対して有効な場所の情報やルーティングの情報を持っていない為、AMFはUEに到達できない状態である。また、RM-REGISTERED状態では、UEはネットワークに登録されているため、UEはネットワークとの登録が必要なサービスを受信することができる。
【0075】
また、CM状態としては、例えば、非接続状態(CM-IDLE state)と、接続状態(CM-CONNECTED state)がある。CM-IDLE状態では、UEはRM-REGISTERED状態にあるが、N1インターフェースを介したAMFとの間で確立されるNASシグナリング接続(NAS signaling connection)を持っていない。また、CM-IDLE状態では、UEはN2インターフェースの接続(N2 connection)、及びN3インターフェースの接続(N3 connection)を持っていない。一方、CM-CONNECTED状態では、N1インターフェースを介したAMFとの間で確立されるNASシグナリング接続(NASsignaling connection)を持っている。また、CM-CONNECTED状態では、UEはN2インターフェースの接続(N2 connection)、及び/又はN3インターフェースの接続(N3 connection)を持っていてもよい。
【0076】
また、SMF_A230は、AMF_A240、UPF_A235、UDM_A245、PCFに接続される。SMF_A230は、PDUセッション等のセッション管理(Session Management)、UEに対するIPアドレス割り当て(IP address allocation)、UPFの選択と制御、適切な目的地へトラフィックをルーティングする為のUPFの設定、下りリンクのデータが到着したことを通知する機能(Downlink Data Notification)、AMFを介してANに対してN2インターフェースを介して送信される、AN特有の(ANごとの)SM情報の識別子、セッションに対するSSCモード(Session and Service Continuity mode)の決定、ローミング機能等の役割を担ってもよい。
【0077】
また、UPF_A235は、DN_A5、SMF_A230、他のUPF、及び、アクセスネットワーク(つまり、E-UTRAN_A80とNG-RAN_A120とWLAN ANc125とWLAN ANa70とWLAN ANb75)に接続される。UPF_A235は、intra-RAT mobility又はinter-RAT mobilityに対するアンカー、パケットのルーティングと転送(Packet routing & forwarding)、1つのDNに対して複数のトラフィックフローのルーティングをサポートするUL CL(Uplink Classifier)機能、マルチホームPDUセッション(multi-homed PDU session)をサポートするBranching point機能、User Planeに対するQoS処理、上りリンクトラフィックの検証(verification)、下りリンクパケットのバッファリング、下りリンクデータ通知(Downlink Data Notification)のトリガ機能等の役割を担ってもよい。また、UPF_A235は、DN_A5とコアネットワーク_B190との間のゲートウェイとして、ユーザデータの転送を行う中継装置でもよい。尚、UPF_A235は、IP通信及び/又はnon-IP通信の為のゲートウェイでもよい。さらに、UPF_A235は、IP通信を転送する機能を持っていてもよく、non-IP通信とIP通信を変換する機能を持っていてもよい。さらに複数配置されるゲートウェイは、コアネットワーク_B190と単一のDNを接続するゲートウェイでもよい。尚、UPF_A235は、他のNFとの接続性を備えてもよく、他のNFを介して各装置に接続してもよい。
【0078】
また、AUSFは、UDM_A245、AMF_A240に接続されている。AUSFは、認証サーバとして機能する。
【0079】
SDSFは、NEFが、構造化されたデータ(structured data)として、情報を保存したり、取得したりするための機能を提供する。
【0080】
UDSFは、全てのNFが、構造化されていないデータ(unstructured data)として、情報を保存したり、取得したりするための機能を提供する。
【0081】
NEFは、3GPPネットワークによって提供されるサービス・能力を安全に提供する手段を提供する。他のNFから受信した情報を、構造化されたデータ(structured data)として保存する。
【0082】
NRFは、NFインスタンスからNF発見要求(NF Discovery Request)を受信すると、そのNFに対して、発見したNFインスタンスの情報を提供したり、利用可能なNFインスタンスや、そのインスタンスがサポートするサービスの情報を保持したりする。
【0083】
PCFは、SMF_A230、AF、AMF_A240に接続されている。ポリシールール(policy rule)等を提供する。
【0084】
UDM_A245は、AMF_A240、SMF_A230、AUSF、PCFに接続される。UDM_A245は、UDM FE(application front end)とUDR(User Data Repository)を含む。UDM FEは、認証情報(credentials)、場所管理(location management)、加入者管理(subscription management)等の処理を行う。UDRは、UDM FEが提供するために必要なデータと、PCFが必要とするポリシープロファイル(policy profiles)を保存する。
【0085】
AFは、PCFに接続される。AFは、トラフィックルーティングに対して影響を与えたり、ポリシー制御に関与したりする。
【0086】
N3IWFは、UEとのIPsecトンネルの確立、UEとAMF間のNAS(N1)シグナリングの中継(relaying)、SMFから送信されAMFによってリレーされたN2シグナリングの処理、IPsec SecurityAssociation(IPsec SA)の確立、UEとUPF間のUser Planeパケットの中継(relaying)、AMF選択等の機能を提供する。
【0087】
次にIMS_A7には、P-CSCF(Proxy Call Session Control Function; Proxy-CSCF)_A300、P-CSCF_B310、I-CSCF(Interrogating Call Session Control Function; Interrogating-CSCF)、S-CSCF(Serving Call Session Control Function; Serving-CSCF)_A320、E-CSCF(Emergency Call Session Control Function; Emergency-CSCF)_A330のうち、すくなくとも1つが含まれていてよい。これらはNF(Network Function)として構成されてもよい。NFとは、ネットワーク内に構成される処理機能を指してもよい。ここで、CSCF(Call Session Control Function)は、IMS(IP Multimedia subsystem)において、SIP(Session Initiation Protocol)の信号パケットを処理するための、例えば、P-CSCF及び/又はS-CSCF及び/又はE-CSCF及び/又はI-CSCFのような、サーバ及び/又はプロキシの役割を担う、装置及び/又はNFの総称である。
【0088】
図3には、簡単化のため、P-CSCF_A300、P-CSCF_B310、S-CSCF_A320、E-CSCF_A330についてのみ記載されているが、これら以外のもの(装置及び/又はNF)が含まれないということを意味するものではない。尚、簡単化のためP-CSCF_A300及び/又はP-CSCF_B310をP-CSCFと、S-CSCF_A320をS-CSCFと、E-CSCF_A330をE-CSCFとも称する。
【0089】
また、図3に記載されている緊急台/緊急台ネットワーク(PSAP(Public Safety Answering Point))は、UE_A10が要求する緊急呼接続の接続先及び/又は接続先のネットワークであってもよい。
【0090】
次にIMS_A7内に含まれる各装置の簡単な説明をする。
【0091】
まず、P-CSCFは、コアネットワーク_A及び/又はコアネットワーク_B及び/又はUPF及び/又はPWG及び/又はS-CSCF及び/又はE-CSCF等に接続される。P-CSCFは、UE_A10がIMS_A7に接続する際のSIPプロキシサーバである。P-CSCFはUE_A10が最初に接続するIMS_A7の装置であり、後述する登録手続きにてUE_A10に割り当てられ、UE_A10は当該手続き中にP-CSCFの宛先アドレスを取得してもよい。さらにP-CSCFは、UE_A10が要求する、通常呼接続の処理と緊急呼接続の処理を異なる装置及び/又はNFで実行してもよいし、同じ装置及び/又はNFで実行してもよい。
【0092】
また、S-CSCFは、HSS_A50及び又はUDM_A245及び又はP-CSCF及び/又はI-CSCF及び/又はE-CSCF等に接続される。S-CSCFは、UE_A10にかかわるIMSのセッション制御及び/又はユーザ認証を行うSIPサーバである。
【0093】
E-CSCFは、P-CSCF及び/又はS-CSCF及び/又はI-CSCF及び/又は緊急台/緊急台ネットワーク(PSAP)等に接続される。E-CSCFは、緊急呼を処理するためのCSCFであり、例えば、緊急呼要求を適切な緊急台/緊急台ネットワーク(PSAP)への経路制御を行ってもよい。
【0094】
[2.各装置の構成]
以下、各装置の構成について説明する。尚、下記各装置及び各装置の各部の機能の一部又は全部は、物理的なハードウェア上で動作するものでもよいし、汎用的なハードウェア上に仮想的に構成された論理的なハードウェア上で動作するものでもよい。
【0095】
[2.1.UEの構成]
まず、UE_A10の装置構成例を、図5に示す。図5に示すように、UE_A10は、制御部_A500、送受信部_A520、記憶部_A540で構成される。送受信部_A520及び記憶部_A540は、制御部_A500とバスを介して接続されている。また、送受信部_A520には、外部アンテナ510が接続されている。また、記憶部_A540は、UEコンテキスト442を記憶している。
【0096】
制御部_A500は、UE_A10全体を制御する為の機能部であり、記憶部_A540に記憶されている各種の情報やプログラムを読みだして実行することにより、UE_A10全体の各種処理を実現する。
【0097】
送受信部_A520は、UE_A10がアクセスネットワーク内の基地局(E-UTRAN_A80とNG-RAN_A120)及び/又はアクセスポイント(WLAN ANc125)に接続し、アクセスネットワークへ接続する為の機能部である。言い換えると、UE_A10は、送受信部_A520に接続された外部アンテナ510を介して、アクセスネットワーク内の基地局及び/又はアクセスポイントと接続することができる。具体的には、UE_A10は、送受信部_A520に接続された外部アンテナ510を介して、アクセスネットワーク内の基地局及び/又はアクセスポイントとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0098】
記憶部_A540は、UE_A10の各動作に必要なプログラムやデータ等を記憶する機能部であり、例えば、半導体メモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等により構成されている。記憶部_A540は、後述する通信手続き内で送受信する制御メッセージに含まれる識別情報、制御情報、フラグ、パラメータ等を記憶している。記憶部_A540で記憶されるUEコンテキストとしては、例えば、アクセスネットワーク_B120に接続する際に用いるUEコンテキストと、コアネットワーク_B190に接続する際に用いるUEコンテキストとがあってもよい。また、UEコンテキスト442としては、UEごとに記憶されるUEコンテキスト、PDUセッションごとに記憶されるUEコンテキスト、ベアラごとに記憶されるUEコンテキストがあってもよい。UEごとに記憶されるUEコンテキストとしては、IMSI、EMM State、GUTI、ME Identityを含んでもよい。また、PDUセッションごとに記憶されるUEコンテキストとしては、APN in Use、Assigned Session Type、IP Address(es)、Default Bearerを含んでもよい。また、ベアラごとに記憶されるUEコンテキストとしては、EPS Bearer ID、TI、TFTを含んでもよい。
【0099】
[2.2. アクセスネットワーク装置の構成]
次に、アクセスネットワーク装置の構成例を、図6に示す。アクセスネットワーク装置には、例えば、eNB_A45及び/又はeNB_B及び/又はgNB_A122及び/又はWAG_A126が含まれていてよく、これらに限らない。図6に示すように、アクセスネットワーク装置は、制御部_B600、ネットワーク接続部_B620、送受信部_B630、記憶部_B640で構成されている。ネットワーク接続部_B620、送受信部_B630及び記憶部_B640は、制御部_B600とバスを介して接続されている。また、送受信部_B630には、外部アンテナ610が接続されている。
【0100】
制御部_B600は、アクセスネットワーク装置全体を制御する為の機能部であり、記憶部_B640に記憶されている各種の情報やプログラムを読みだして実行することにより、eNB_A45、gNB_A122、及びWAG_A126全体の各種処理を実現する。
【0101】
ネットワーク接続部_B620は、アクセスネットワーク装置が、コアネットワーク内のAMF_A240やUPF_A235と接続する為の機能部である。言い換えると、アクセスネットワーク装置は、ネットワーク接続部_B620を介して、コアネットワーク内のAMF_A240やUPF_A235と接続することができる。具体的には、アクセスネットワーク装置は、ネットワーク接続部_B620を介して、AMF_A240及び/又はUPF_A235との間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0102】
送受信部_B630は、アクセスネットワーク装置が、UE_A10と接続する為の機能部である。言い換えると、アクセスネットワーク装置は、送受信部_B630を介して、UE_A10との間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0103】
記憶部_B640は、アクセスネットワーク装置の各動作に必要なプログラムやデータ等を記憶する機能部である。記憶部_B640は、例えば、半導体メモリや、HDD、SSD等により構成されている。記憶部_B640は、後述する通信手続き内で送受信する制御メッセージに含まれる識別情報、制御情報、フラグ、パラメータ等を記憶している。記憶部_B640は、これらの情報をコンテキストとしてUE_A10毎に記憶してもよい。
【0104】
[2.3.MME/AMFの構成]
次に、MME_A40及び/又はAMF_A240の装置構成例を、図7に示す。図7に示すように、MME_A40及び/又はAMF_A240は、制御部_C700、ネットワーク接続部_C720、記憶部_C740で構成されている。ネットワーク接続部_C720及び記憶部_C740は、制御部_C700とバスを介して接続されている。また、記憶部_C740は、コンテキスト742を記憶している。
【0105】
制御部_C700は、MME_A40及び/又はAMF_A240全体を制御する為の機能部であり、記憶部_C740に記憶されている各種の情報やプログラムを読みだして実行することにより、MME_A40及び/又はAMF_A240全体の各種処理を実現する。
【0106】
ネットワーク接続部_C720は、MME_A40及び/又はAMF_A240が、他のAMF_240、SMF_A230、アクセスネットワーク内の基地局(E-UTRAN_A80とNG-RAN_A120)及び/又はアクセスポイント(WLAN ANc125)、UDM_A245、AUSF、PCFと接続する為の機能部である。言い換えると、MME_A40及び/又はAMF_A240は、ネットワーク接続部_C720を介して、アクセスネットワーク内の基地局及び/又はアクセスポイント、UDM_A245、AUSF、PCFとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0107】
記憶部_C740は、MME_A40及び/又はAMF_A240の各動作に必要なプログラムやデータ等を記憶する機能部である。記憶部_C740は、例えば、半導体メモリや、HDD、SSD等により構成されている。記憶部_C740は、後述する通信手続き内で送受信する制御メッセージに含まれる識別情報、制御情報、フラグ、パラメータ等を記憶している。記憶部_C740に記憶されているコンテキスト742としては、UEごとに記憶されるコンテキスト、PDUセッションごとに記憶されるコンテキスト、ベアラごとに記憶されるコンテキストがあってもよい。UEごとに記憶されるコンテキストとしては、IMSI、MSISDN、MM State、GUTI、ME Identity、UE Radio Access Capability、UE Network Capability、MS Network Capability、Access Restriction、MME F-TEID、SGW F-TEID、eNB Address、MME UE S1AP ID、eNB UE S1AP ID、gNB Address、gNB ID、WAG Address、WAG IDを含んでもよい。また、PDUセッションごとに記憶されるコンテキストとしては、APN in Use、Assigned Session Type、IP Address(es)、PGW F-TEID、SCEF ID、Default bearerを含んでもよい。また、ベアラごとに記憶されるコンテキストとしては、EPS Bearer ID、TI、TFT、SGW F-TEID、PGW F-TEID、MME F-TEID、eNB Address、gNB Address、WAG Address、eNB ID、gNB ID、WAG IDを含んでもよい。
【0108】
[2.4.SMFの構成]
次に、SMF_A230の装置構成例を、図8に示す。図8に示すように、SMF_A230は、それぞれ、制御部_D800、ネットワーク接続部_D820、記憶部_D840で構成されている。ネットワーク接続部_D820及び記憶部_D840は、制御部_D800とバスを介して接続されている。また、記憶部_D840は、コンテキスト842を記憶している。
【0109】
SMF_A230の制御部_D800は、SMF_A230全体を制御する為の機能部であり、記憶部_D840に記憶されている各種の情報やプログラムを読みだして実行することにより、SMF_A230全体の各種処理を実現する。
【0110】
また、SMF_A230のネットワーク接続部_D820は、SMF_A230が、AMF_A240、UPF_A235、UDM_A245、PCFと接続する為の機能部である。言い換えると、SMF_A230は、ネットワーク接続部_D820を介して、AMF_A240、UPF_A235、UDM_A245、PCFとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0111】
また、SMF_A230の記憶部_D840は、SMF_A230の各動作に必要なプログラムやデータ等を記憶する機能部である。SMF_A230の記憶部_D840は、例えば、半導体メモリや、HDD、SSD等により構成されている。SMF_A230の記憶部_D840は、後述する通信手続き内で送受信する制御メッセージに含まれる識別情報、制御情報、フラグ、パラメータ等を記憶している。また、SMF_A230の記憶部_D840で記憶されるコンテキスト842としては、UEごとに記憶されるコンテキストと、APNごとに記憶されるコンテキストと、PDUセッションごとに記憶されるコンテキストと、ベアラごとに記憶されるコンテキストがあってよい。UEごとに記憶されるコンテキストは、IMSI、ME Identity、MSISDN、RAT typeを含んでもよい。APNごとに記憶されるコンテキストは、APN in useを含んでもよい。尚、APNごとに記憶されるコンテキストは、Data Network Identifierごとに記憶されてもよい。PDUセッションごとに記憶されるコンテキストは、Assigned Session Type、IP Address(es)、SGW F-TEID、PGWF-TEID、Default Bearerを含んでもよい。ベアラごとに記憶されるコンテキストは、EPSBearer ID、TFT、SGW F-TEID、PGW F-TEIDを含んでもよい。
【0112】
[2.5.PGW/UPFの構成]
次に、PGW_A30及び/又はUPF_A235の装置構成例を、図8に示す。図8に示すように、PGW_A30及び/又はUPF_A235は、それぞれ、制御部_D800、ネットワーク接続部_D820、記憶部_D840で構成されている。ネットワーク接続部_D820及び記憶部_D840は、制御部_D800とバスを介して接続されている。また、記憶部_D840は、コンテキスト842を記憶している。
【0113】
PGW_A30及び/又はUPF_A235の制御部_D800は、UPF_A235全体を制御する為の機能部であり、記憶部_D840に記憶されている各種の情報やプログラムを読みだして実行することにより、PGW_A30及び/又はUPF_A235全体の各種処理を実現する。
【0114】
また、PGW_A30及び/又はUPF_A235のネットワーク接続部_D820は、PGW_A30及び/又はUPF_A235が、DN(つまり、DN_A5及び/又はPDN_A6)、SMF_A230、他のPGW_A30及び/又はUPF_A235、及び、アクセスネットワーク(つまり、E-UTRAN_A80とNG-RAN_A120とWLAN ANc125とWLAN ANa70とWLAN ANb75)と接続する為の機能部である。言い換えると、UPF_A235は、ネットワーク接続部_D820を介して、DN(つまり、DN_A5及び/又はPDN_A6)、SMF_A230、他のUPF_A235、及び、アクセスネットワーク(つまり、E-UTRAN_A80とNG-RAN_A120とWLAN ANc125とWLAN ANa70とWLAN ANb75)との間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0115】
また、PGW_A30及び/又はUPF_A235の記憶部_D840は、PGW_A30及び/又はUPF_A235の各動作に必要なプログラムやデータ等を記憶する機能部である。PGW_A30及び/又はUPF_A235の記憶部_D840は、例えば、半導体メモリや、HDD、SSD等により構成されている。PGW_A30及び/又はUPF_A235の記憶部_D840は、後述する通信手続き内で送受信する制御メッセージに含まれる識別情報、制御情報、フラグ、パラメータ等を記憶している。また、PGW_A30及び/又はUPF_A235の記憶部_D840で記憶されるコンテキスト842としては、UEごとに記憶されるコンテキストと、APNごとに記憶されるコンテキストと、PDUセッションごとに記憶されるコンテキストと、ベアラごとに記憶されるコンテキストがあってよい。UEごとに記憶されるコンテキストは、IMSI、ME Identity、MSISDN、RAT typeを含んでもよい。APNごとに記憶されるコンテキストは、APN in useを含んでもよい。尚、APNごとに記憶されるコンテキストは、Data Network Identifierごとに記憶されてもよい。PDUセッションごとに記憶されるコンテキストは、Assigned Session Type、IP Address(es)、SGW F-TEID、PGWF-TEID、Default Bearerを含んでもよい。ベアラごとに記憶されるコンテキストは、EPSBearer ID、TFT、SGW F-TEID、PGW F-TEIDを含んでもよい。
【0116】
[2.6.CSCFの構成]
次に、CSCFの構成例を、図9に示す。図9に示すように、CSCFは、それぞれ、制御部_E900、ネットワーク接続部_E920、記憶部_E940で構成されている。ネットワーク接続部_E920及び記憶部_E940は、制御部_E900とバスを介して接続されている。また、記憶部_E940は、コンテキスト942を記憶している。
【0117】
CSCFの制御部_E900は、CSCF全体を制御する為の機能部であり、記憶部_E940に記憶されている各種の情報やプログラムを読みだして実行することにより、CSCF全体の各種処理を実現する。
【0118】
また、CSCFのネットワーク接続部_E920は、CSCFが、他のCSCF、UPF_A235、PGW_A30、HSS_A50、UDM_A245と接続する為の機能部である。言い換えると、CSCFは、ネットワーク接続部_E920を介して、他のCSCF、UPF_A235、PGW_A30、HSS_A50、UDM_A245との間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0119】
また、CSCFの記憶部_E940は、CSCFの各動作に必要なプログラムやデータ等を記憶する機能部である。記憶部_E940は、例えば、半導体メモリや、HDD、SSD等により構成されている。記憶部_E940は、後述する通信手続き内で送受信する制御メッセージに含まれる識別情報、制御情報、フラグ、パラメータ等を記憶している。記憶部_E940に記憶されているコンテキスト942としては、UEごとに記憶されるコンテキストがあってもよく、IMSI、MSISDN、UE Address、Public User ID(s)、Private User ID(s)、アクセスネットワークタイプ、セッションの状態(session state information)を含んでもよい。
【0120】
[2.7.各装置の記憶部に記憶される情報]
次に、上記各装置の記憶部で記憶される各情報について、説明する。
【0121】
IMSI(International Mobile Subscriber Identity)及び/又はSUPI(Subscriber Permanent Identifier)は、加入者(ユーザ)の永久的な識別情報であり、UEを使用するユーザに割り当てられる識別情報である。UE_A10及びMME_A40/CPF_A140/AMF_A2400及びSGW_A35が記憶するIMSI及び/又はSUPIは、HSS_A50及び/又はUDM_A245が記憶するIMSI及び/又はSUPIと等しくてよい。ここで、SUPIは、IMSIを含んでいてもよい。
【0122】
EMM State/MM Stateは、UE_A10又はMME_A40/CPF_A140/AMF_A240の移動管理(Mobility management)状態を示す。例えば、EMM State/MM Stateは、UE_A10がネットワークに登録されているEMM-REGISTERED状態(登録状態)、及び/又はUE_A10がネットワークに登録されていないEMM-DEREGISTERD状態(非登録状態)でもよい。また、EMM State/MM Stateは、UE_A10とコアネットワーク間の接続が維持されているECM-CONNECTED状態、及び/又は接続が解放されているECM-IDLE状態でもよい。尚、EMM State/MM Stateは、UE_A10がEPCに登録されている状態と、NGC又は5GCに登録されている状態とを、区別できる情報であってもよい。
【0123】
GUTI(Globally Unique Temporary Identity)は、UE_A10の一時的な識別情報である。GUTIは、MME_A40/CPF_A140/AMF_A240の識別情報(GUMMEI(Globally Unique MME Identifier))と特定MME_A40/CPF_A140/AMF_A240内でのUE_A10の識別情報(M-TMSI(M-Temporary MobileSubscriber Identity))とにより構成される。ME Identityは、UE_A10又はMEのIDであり、例えば、IMEI(International Mobile Equipment Identity)やIMEISV(IMEI Software Version)でもよい。MSISDNは、UE_A10の基本的な電話番号を表す。MME_A40/CPF_A140/AMF_A240が記憶するMSISDNはHSS_A50の記憶部により示された情報でよい。尚、GUTIには、CPF_140を識別する情報が含まれてもよい。
【0124】
MME F-TEIDは、MME_A40/CPF_A140/AMF_A240を識別する情報である。MME F-TEIDには、MME_A40/CPF_A140/AMF_A240のIPアドレスが含まれてもよいし、MME_A40/CPF_A140/AMF_A240のTEID(Tunnel Endpoint Identifier)が含まれてもよいし、これらの両方が含まれてもよい。また、MME_A40/CPF_A140/AMF_A240のIPアドレスとMME_A40/CPF_A140/AMF_A240のTEIDは独立して記憶されてもよい。また、MME F-TEIDは、ユーザデータ用の識別情報でもよいし、制御情報用の識別情報でもよい。
【0125】
SGW F-TEIDは、SGW_A35を識別する情報である。SGW F-TEIDには、SGW_A35のIPアドレスが含まれてもよいし、SGW_A35のTEIDが含まれてもよいし、これら両方が含まれてもよい。また、SGW_A35のIPアドレスとSGW_A35のTEIDとは、独立して記憶されてもよい。また、SGW F-TEIDは、ユーザデータ用の識別情報でもよいし、制御情報用の識別情報でもよい。
【0126】
PGW F-TEIDは、PGW_A30/UPGW_A130/SMF_A230/UPF_A235を識別する情報である。PGW F-TEIDには、PGW_A30/UPGW_A130/SMF_A230/UPF_A235のIPアドレスが含まれてもよいし、PGW_A30/UPGW_A130/SMF_A230/UPF_A235のTEIDが含まれてもよいし、これらの両方が含まれてもよい。また、PGW_A30/UPGW_A130/SMF_A230/UPF_A235のIPアドレスとPGW_A30/UPGW_A130/SMF_A230/UPF_A235のTEIDは独立して記憶されてもよい。また、PGW F-TEIDは、ユーザデータ用の識別情報でもよいし、制御情報用の識別情報でもよい。
【0127】
eNB F-TEIDはeNB_A45を識別する情報である。eNB F-TEIDには、eNB_A45のIPアドレスが含まれてもよいし、eNB_A45のTEIDが含まれてもよいし、これら両方が含まれてもよい。また、eNB_A45のIPアドレスとSGW_A35のTEIDとは、独立して記憶されてもよい。また、eNB F-TEIDは、ユーザデータ用の識別情報でもよいし、制御情報用の識別情報でもよい。
【0128】
また、APNは、コアネットワークとDN等の外部ネットワークとを識別する識別情報でよい。さらに、APNは、コアネットワーク_A90を接続するPGW_A30/UPGW_A130/UPF_A235等のゲートウェイを選択する情報として用いることもできる。尚、APNは、DNN(Data Network Name)であってもよい。従って、APNのことをDNNと表現してもよいし、DNNのことをAPNと表現してもよい。
【0129】
尚、APNは、こうしたゲートウェイを識別する識別情報でもよいし、DN等の外部ネットワークを識別する識別情報でもよい。尚、コアネットワークとDNとを接続するゲートウェイが複数配置される場合には、APNによって選択可能なゲートウェイは複数あってもよい。さらに、APN以外の識別情報を用いた別の手法によって、こうした複数のゲートウェイの中から1つのゲートウェイを選択してもよい。
【0130】
UE Radio Access Capabilityは、UE_A10の無線アクセス能力を示す識別情報である。UENetwork Capabilityは、UE_A10にサポートされるセキュリティーのアルゴリズムと鍵派生関数を含める。MS Network Capabilityは、GERAN_A25及び/又はUTRAN_A20機能をもつUE_A10に対して、SGSNに必要な1以上の情報を含める情報である。Access Restrictionは、アクセス制限の登録情報である。eNB Addressは、eNB_A45のIPアドレスである。MME UE S1AP IDは、MME_A40/CPF_A140/AMF_A240内でUE_A10を識別する情報である。eNB UE S1AP IDは、eNB_A45内でUE_A10を識別する情報である。
【0131】
APN in Useは、最近使用されたAPNである。APN in UseはData Network Identifierでもよい。このAPNは、ネットワークの識別情報と、デフォルトのオペレータの識別情報とで構成されてよい。さらに、APN in Useは、PDUセッションの確立先のDNを識別する情報でもよい。
【0132】
Assigned Session Typeは、PDUセッションのタイプを示す情報である。Assigned Session TypeはAssigned PDN Typeでもよい。PDUセッションのタイプは、IPでもよいし、non-IPでもよい。さらに、PDUセッションのタイプがIPである場合、ネットワークから割り当てられたPDNのタイプを示す情報をさらに含んでもよい。尚、Assigned Session Typeは、IPv4、IPv6、又はIPv4v6でよい。
【0133】
また、特に記載がない場合には、IP Addressは、UEに割り当てられたIPアドレスである。IPアドレスは、IPv4アドレスでもよいし、IPv6アドレスでもよいし、IPv6プレフィックスでもよい。尚、Assigned Session Typeがnon-IPを示す場合、IP Addressの要素を含まなくてもよい。
【0134】
DN IDは、コアネットワーク_B190とDN等の外部ネットワークとを識別する識別情報である。さらに、DN IDは、コアネットワーク_B190を接続するUPGW_A130又はPF_A235等のゲートウェイを選択する情報として用いることもできる。
【0135】
尚、DN IDは、こうしたゲートウェイを識別する識別情報でもよいし、DN等の外部ネットワークを識別する識別情報でもよい。尚、コアネットワーク_B190とDNとを接続するゲートウェイが複数配置される場合には、DN IDによって選択可能なゲートウェイは複数あってもよい。さらに、DN ID以外の識別情報を用いた別の手法によって、こうした複数のゲートウェイの中から1つのゲートウェイを選択してもよい。
【0136】
さらに、DN IDは、APNと等しい情報でもよいし、APNとは異なる情報でもよい。尚、DN IDとAPNが異なる情報である場合、各装置は、DN IDとAPNとの対応関係を示す情報を管理してもよいし、DN IDを用いてAPNを問い合わせる手続きを実施してもよいし、APNを用いてDN IDを問い合わせる手続きを実施してもよい。
【0137】
SCEF IDは、PDUセッションで用いられているSCEFのIPアドレスである。Default Bearerは、PDUセッション確立時に取得及び/又は生成する情報であり、PDUセッションに対応づけられたデフォルトベアラ(default bearer)を識別する為のEPSベアラ識別情報である。
【0138】
EPS Bearer IDは、EPSベアラの識別情報である。また、EPS Bearer IDは、SRB(Signalling Radio Bearer)及び/又はCRB(Control-plane Radio Bearer)を識別する識別情報でもよいし、DRB(Data Radio Bearer)を識別する識別情報でもよい。TI(Transaction Identifier)は、双方向のメッセージフロー(Transaction)を識別する識別情報である。尚、EPS Bearer IDは、デディケイテッドベアラ(dedicated bearer)を識別するEPSベアラ識別情報でよい。したがって、デフォルトベアラとは異なるEPSベアラを識別する識別情報でよい。TFTは、EPSベアラと関連づけられた全てのパケットフィルターを示す。TFTは送受信するユーザデータの一部を識別する情報であり、UE_A10は、TFTによって識別されたユーザデータを、TFTに関連付けたEPSベアラを用いて送受信する。さらに言い換えると、UE_A10は、TFTによって識別されたユーザデータを、TFTに関連づけたRB(Radio Bearer)を用いて送受信する。また、TFTは、送受信するアプリケーションデータ等のユーザデータを適切な転送路に対応づけるものでもよく、アプリケーションデータを識別する識別情報でもよい。また、UE_A10は、TFTで識別できないユーザデータを、デフォルトベアラを用いて送受信してもよい。また、UE_A10は、デフォルトベアラに関連付けられたTFTを予め記憶しておいてもよい。
【0139】
Default Bearerは、PDNコネクション/PDUセッションに対応づけられたデフォルトベアラを識別するEPSベアラ識別情報である。尚、EPSベアラとは、UE_A10とPGW_A30/UPGW_A130/UPF_A235との間で確立する論理的な通信路でもよく、PDNコネクション/PDUセッションを構成する通信路でもよい。さらに、EPSベアラは、デフォルトベアラでもよく、デディケイテッドベアラでもよい。さらに、EPSベアラは、UE_A10とアクセスネットワーク内の基地局及び/又はアクセスポイントとの間で確立するRBを含んで構成されてよい。さらに、RBとEPSベアラとは1対1に対応づけられてよい。その為、RBの識別情報は、EPSベアラの識別情報と1対1に対応づけられてもよいし、同じ識別情報でもよい。尚、RBは、SRB及び/又はCRBでもよいし、DRBでもよい。また、Default Bearerは、PDUセッション確立時にUE_A10及び/又はSGW_A35及び/又はPGW_A30/UPGW_A130/SMF_A230/UPF_A235がコアネットワークから取得する情報でよい。尚、デフォルトベアラとは、PDNコネクション/PDUセッション中で最初に確立されるEPSベアラであり、1つのPDNコネクション/PDUセッション中に、1つしか確立することができないEPSベアラである。デフォルトベアラは、TFTに対応付けられていないユーザデータの通信に用いることができるEPSベアラであってもよい。また、デディケイテッドベアラとは、PDNコネクション/PDUセッション中でデフォルトベアラが確立された後に確立されるEPSベアラであり、1つのPDNコネクション/PDUセッション中に、複数確立することができるEPSベアラである。デディケイテッドベアラは、TFTに対応付けられたユーザデータの通信に用いることができるEPSベアラである。
【0140】
User Identityは、加入者を識別する情報である。User Identityは、IMSIでもよいし、MSISDNでもよい。さらに、User Identityは、IMSI、MSISDN以外の識別情報でもよい。Serving Node Informationは、PDUセッションで用いられているMME_A40/CPF_A140/AMF_A240を識別する情報であり、MME_A40/CPF_A140/AMF_A240のIPアドレスでよい。
【0141】
eNB Addressは、eNB_A45のIPアドレスである。eNB IDは、eNB_A45内でUEを識別する情報である。MME Addressは、MME_A40/CPF_A140/AMF_A240のIPアドレスである。MME IDは、MME_A40/CPF_A140/AMF_A240を識別する情報である。gNB Addressは、gNB_A122のIPアドレスである。gNB IDは、gNB_A122を識別する情報である。WAG Addressは、WAG_A126のIPアドレスである。WAG IDは、WAG_A126を識別する情報である。
【0142】
[3.各実施形態における各種手続き及び用語・識別情報の説明]
次に、本実施形態における各実施形態における各種手続きの詳細手順を説明する前に、重複説明を避ける為、本実施形態で特有の用語や、各手続きに用いる主要な識別情報を予め説明する。以下、各実施形態における各種手続きは、本手続きとも称する。
【0143】
まず、第1の状態は、UE_A10が、ネットワーク(アクセスネットワーク及び/又はコアネットワーク)のネットワーク能力情報を取得及び/又は保持している状態である。
【0144】
ここで、UE_A10が取得及び/又は保持するネットワーク能力情報は、アクセスネットワーク及び/又はアクセスネットワークを構成する装置からの報知情報として送信されるメッセージに含まれる識別情報に基づいてもよいし、RRC手続きにおいてUE_Aとアクセスネットワーク及び/又はアクセスネットワークを構成する装置との間で受信されるメッセージに含まれる識別情報に基づいてもよいし、コアネットワークへの登録手続きにおいてUE_Aとコアネットワーク感で送受信されるメッセージに含まれる識別情報に基づいてもよいし、これらのいずれかの2以上の組み合わせに基づいていてもよい。
【0145】
尚、第1の状態のUE_A10が、アクセスネットワーク及び/又はコアネットワーク(以下ネットワークとも称する)から通知され、取得及び/又は保持するネットワーク能力情報は、ネットワークによる音声サービスのサポート、及び/又は緊急呼サービスのサポート、及び/又は緊急呼サービスに最適なネットワークにハンドオーバー及び/又はリダイレクションを可能にする機能をサポートしているか否かを示す情報であってよく、これらのいずれかの2以上を組み合わせ他情報であってもよい。
【0146】
さらに、第1の状態は、UE_A10が登録手続き中に、登録手続きを行っていないネットワークの能力情報を取得し、保持している状態であってもよい。ここで、登録手続きを行っていないネットワークは、同一PLMN内の別のネットワークであってよい。
【0147】
言い換えると、第1の状態は、UE_A10がコアネットワーク_A90への登録手続きにおいてコアネットワーク_B190の能力情報を要求し取得し保持している状態でもよいし、UE_A10がコアネットワーク_B190への登録手続きにおいてコアネットワーク_Aの能力情報を要求し取得し保持している状態であってもよい。ここで、ネットワークの能力情報は、音声通話サービス機能のサポート及び/又は、緊急呼専用のベアラサポートに関する情報が含まれていてもよい。
【0148】
また、S1モードは、S1インターフェースを用いたメッセージの送受信が可能なUEモードである。尚、S1インターフェースは、S1-MMEインターフェース及びS1-Uインターフェース及び無線基地局間を接続するX2インターフェースで構成されて良い。
【0149】
S1モードのUEは、例えば、E-UTRA機能を提供するeNB経由のEPCへのアクセスや、NR機能を提供するen-gNB経由のEPCへのアクセスが可能である。
【0150】
尚、E-UTRA機能を提供するeNB経由のEPCへのアクセスとNR機能を提供するen-gNB経由のEPCへのアクセスをS1モードとしているが、それぞれ個別の異なるモードとして構成されていても良い。
【0151】
また、N1モードは、UEが、5Gアクセスネットワークを介した5GCへのアクセスができるUEモードである。また、N1モードは、N1インターフェースを用いたメッセージの送受信が可能なUEモードであってもよい。尚、N1インターフェースは、N1インターフェース及び無線基地局間を接続するXnインターフェースで構成されて良い。
【0152】
N1モードのUEは、例えば、E-UTRA機能を提供するng-eNB経由の5GCへのアクセスや、NR機能を提供するgNB経由の5GCへのアクセスが可能である。
【0153】
尚、E-UTRA機能を提供するng-eNB経由の5GCへのアクセスとNR機能を提供するgNB経由の5GCへのアクセスをN1モードとしているが、それぞれ個別の異なるモードとして構成されていても良い。
【0154】
次に、本実施形態における識別情報について説明する。
【0155】
まず、本実施形態における第1の識別情報は、UE_A10が、登録を試みるコアネットワーク_B190経由での音声サービス及び/又は緊急呼サービス(緊急呼用ベアラ又はPDUセッション機能サポートを含む)がサポートされているか否かを問い合わせる情報であってよい。
【0156】
又、第1の識別情報は、UE_A10が、登録を試みるコアネットワーク_B190が、音声サービス機能及び/又は緊急呼サービス(緊急呼用ベアラ又はPDUセッション機能サポートを含む)のサポートを有していることを優先するプリファレンス(Preference; Prf)を示す情報であってもよい。
【0157】
更に、第1の識別情報を含む要求メッセージをUE_A10から受信したコアネットワーク_B190は、同一PLMN内の別のコアネットワークに音声サービス及び/又は緊急呼サービスのサポートを含むネットワーク能力情報の問い合わせを実行してもよいし、当該ネットワーク能力情報をコアネットワーク_B190内のAMF_A240があらかじめ保持又は設定されていてもよい。
【0158】
尚、第1の識別情報は、登録手続き(Registration Procedure)で送信される場合には、登録要求(Registration Request)に含まれて送信されることが好ましいが、RegistrationRequest以外の任意の制御メッセージ(例えばNASメッセージ)によって送信されてもよい。また、第1の識別情報は、PDUセッション確立手続き(PDU Session Establishment Procedure)で送信される場合には、PDUセッション確立要求(PDU Session Establishment Request)に含まれて送信されることが好ましいが、PDU Session Establishment Request以外の任意の制御メッセージ(例えばNASメッセージ)によって送信されてもよい。また、第1の識別情報は、登録手続き及び/又はPDUセッション確立手続きが完了した後も、任意のタイミングで、任意の制御メッセージ(例えばNASメッセージ; (Periodic) Registration Update)によって送信されてもよい。
【0159】
次に、本実施形態における第10の識別情報は、アクセスネットワークB及び/又はコアネットワーク_B190が音声呼サービスをサポートしているか否かを示す能力情報である。
【0160】
又、第10の識別情報は、接続しているアクセスネットワーク及びコアネットワークとは異なるアクセスネットワーク及び/又はコアネットワークが音声呼サービスをサポートしているか否かを示す情報であっても良い。
【0161】
例えば、第10の識別情報は、コアネットワーク_B190に接続しているアクセスネットワークA'経由の音声呼サービスのサポートの有無を示しても良いし、コアネットワーク_B190と同一PLMNにあるコアネットワークA経由の音声呼サービスのサポート有無を示しても良い。
【0162】
又、第10の識別情報は、接続しているアクセスネットワーク及びコアネットワークが音声呼サービスをサポートしていない場合に、アクセスネットワークが、同一PLMN内の別のアクセスネットワーク経由にハンドオーバー及び/又はリダイレクションする機能をサポートしているか否かを示す情報であっても良い。
【0163】
例えば、接続しているアクセスネットワークB及びコアネットワーク_B190が音声呼サービスをサポートしていない場合、アクセスネットワークBがUE_A10によるPDUセッション確立要求に基づいて、音声呼サービスをサポートしているアクセスネットワークA'又はアクセスネットワークA経由にハンドオーバー及び/又はリダイレクションする機能をサポートしているか否かを示す情報であっても良い。
【0164】
UE_A10は、第11の識別情報の受信に基づいて、以降の緊急呼接続の処理を実行してもよい。
【0165】
尚、第10の識別情報は、例えば、ネットワークへの登録手続きにおける登録受諾(REGISTRATION ACCEPT)メッセージに含まれる、5GSネットワーク機能サポートに関する情報要素(5GS network feature support IE)内の、PSセッションでのIMS音声サポート(IMS voice over PS session indicator; IMS VoPS)に関する情報であってよい。
【0166】
次に、本実施形態における第11の識別情報は、アクセスネットワークB及び/又はコアネットワーク_B190が緊急呼サービスをサポートしているか否かを示す能力情報である。言い換えると、第11の識別情報は、コアネットワークBを経由する緊急呼接続の経路毎又はアクセスネットワーク毎の緊急呼サービスのサポート有無を示す情報である。
【0167】
例えば、第11の識別情報は、アクセスネットワークB及びコアネットワーク_B190経由の緊急呼サービスサポートの有無を示す情報であっても良いし、アクセスA'及びコアネットワーク_B190経由の緊急呼サービスサポートの有無を示す情報であっても良いし、コアネットワーク_B190に接続するアクセスネットワークB及びアクセスネットワークA’両方における緊急呼サービスサポートの有無を示す情報であっても良いし、アクセスネットワーク関係無くコアネットワーク_B190経由の緊急呼サービスのサポート有無を示す情報であっても良い。
【0168】
又、第11の識別情報は、接続しているアクセスネットワーク及びコアネットワークが緊急呼サービスをサポートしていない場合に、アクセスネットワークが、UE_A10からの緊急呼接続要求を同一PLMN内の別のアクセスネットワーク経由にハンドオーバー及び/又はリダイレクションする機能をサポートしているか否かを示す情報で合っても良い。
【0169】
例えば、接続しているアクセスネットワークB及びコアネットワーク_B190が緊急呼サービスをサポートしていない場合、アクセスネットワークBがUE_A10からの緊急呼接続要求をアクセスネットワークA'経由にハンドオーバー及び/又はリダイレクションする機能をサポートしているか否かを示す情報であっても良い。
【0170】
UE_A10は、第11の識別情報の受信に基づいて、以降の緊急呼接続の処理を実行してもよい。
【0171】
尚、第11の識別情報は、例えば、ネットワークへの登録手続きにおける登録受諾(REGISTRATION ACCEPT)メッセージに含まれる、5GSネットワーク機能サポートに関する情報要素(5GS network feature support IE)内の、緊急呼サービスのサポート(Emergency servicesupport indicator; EMC)に関する情報であってよい。
【0172】
次に、本実施形態における第12の識別情報は、接続しているアクセスネットワーク及びコアネットワークが音声サービス及び/又は緊急呼サービスをサポートしていない場合に、接続しているコアネットワークと同一PLMN内の別のコアネットワーク経由の音声サービス及び/又は緊急呼サービスがサポートされているかを示す情報であって良いし、コアネットワークBに接続する別のアクセスネットワーク経由の音声サービス及び/又は緊急呼サービスがサポートされているかを示す情報であってもよい。
【0173】
例えば、接続しているコアネットワーク_B190と同一PLMN内の別のコアネットワークであるコアネットワーク_A90経由の音声サービス及び/又は緊急呼サービスがサポートされているかを示す情報であってよいし、コアネットワーク_B190に接続する別のアクセスネットワークであるアクセスネットワークA'を経由する音声サービス及び/又は緊急呼サービスがサポートされているかを示す情報であって良い。
【0174】
UE_A10は、第12の識別情報の受信に基づいて、以降の緊急呼接続の処理を実行してもよい。
【0175】
言い換えると、第11の識別情報において接続しているコアネットワーク経由での緊急呼サービスが可能な場合、UE_A10は、以降の緊急呼接続処理において、第12の識別情報に基づいた処理をしなくても良い。
【0176】
これに加えて、第12の識別情報は、第11の識別情報と組み合わせる事でUE_A10が実行する詳細な緊急呼手続きの方式を示す情報でも良い。この場合、第11の識別情報において接続しているコアネットワーク経由での緊急呼サービスが可能な場合であっても、UE_A10は、第12の識別情報に基づいて以降の緊急呼接続処理を実行しても良い。
【0177】
具体的には、ここでの第12の識別情報が示すサポートは、アクセスネットワークが、第30の識別情報を含むサービス要求(SERVICE REQUEST)に基づいてコアネットワークが起動するハンドオーバー及び/又はリダイレクション機能をサポートとしている事を示す情報であってよいし、コアネットワークがUE_A10に対して第30の識別情報を含むSERVICE REQUESTの実行を示す情報であって良い。又、ここで、第12の識別情報が示す非サポートは、アクセスネットワークが、UE_A10による第30の識別情報を含むSERVICE REQUESTをサポートしていない事を示す情報であって良い。
【0178】
尚、第11の識別情報は、例えば、ネットワークへの登録手続きにおける登録受諾(REGISTRATION ACCEPT)メッセージに含まれる、5GSネットワーク機能サポートに関する情報要素(5GS network feature support IE)内の、緊急呼サービスのフォールバック(Emergency service fallback indicator; EMF)に関する情報であってよく、緊急呼フォールバックのサポートの有無を示していてよい。
【0179】
次に、本実施形態における第30の識別情報は、緊急呼接続において、接続しているアクセスネットワーク及び/又はコアネットワーク以外のアクセスネットワーク及び/又はコアネットワークへのハンドオーバー及び/又はリダイレクションを要求する事を示す情報でよい。
【0180】
次に、本実施形態における第40の識別情報は、緊急呼接続において、接続しているアクセスネットワーク及び/又はコアネットワーク以外のアクセスネットワーク及び/又はコアネットワークへのハンドオーバー及び/又はリダイレクションを要求する事を示した第30の識別情報が拒絶された事を示す情報であってよいし、拒絶された事を示す理由値であって良い。
【0181】
さらに、第40の識別情報は、これに加えて、当該拒絶受信以降のUE_A10による緊急呼再接続が可能なアクセスドメイン及び/又はドメインを示す情報であって良い。
【0182】
例えば、アクセスネットワークB及びコアネットワーク_B190経由で受信した第30の識別情報を拒絶しても良い。この場合、第40の識別情報は、拒絶に加えて、コアネットワーク_B190に接続するアクセスネットワークA'又はコアネットワークAを経由する緊急呼サービスがサポートされているかを示して良い。
【0183】
より具体的には、第40の識別情報は、CSドメインを示す情報でも良いし、コアネットワークB_190と同一PLMNであるコアネットワークA及び/又はアクセスネットワークAを示す情報でも良いし、コアネットワーク_B190及び/又はアクセスネットワークA'を示す情報でも良いし、コアネットワーク_B190及び/又はアクセスネットワークBを示す情報であっても良い。
【0184】
次に、各実施形態における各種手続きを、図10を用いて説明する。以下、各実施形態における各種手続きは本手続きとも称し、本手続きには、報知情報の受信(S1000)及び/又はRRC手続き(S1010)、及びコアネットワークへの登録手続き(Registration procedure)(S1020)、及びUEによる緊急呼接続実行の決定(S1040)、及び緊急呼のためのサービス要求手続き(S1050)及び第1の手続き(S1060)、及び/又はUEによるアクセスネットワーク選択(S1065)、及び第2の手続き(S1070)、及び緊緊急呼のためのIMS手続き(S1080)が含まれる。
【0185】
ここで、本手続き中の(A)の手続きは、本手続き中の(B)の手続き、及び/又は本手続き中の(C)の手続きを含んでいてよい。本手続き中の(B)の手続きは、報知情報の受信であり、本手続き中の(C)の手続きは、RRC手続きであってもよい。また、本手続き中の(D)の手続きは、本手続き中の(E)の手続き、及び/又は本手続き中の(F)の手続きを含む。本手続き中の(E)の手続きは、緊急呼のためのサービス要求手続き及び/又は、第1の手続きを含んでいてもよく、本手続き中の(F)の手続きは、UEによるアクセスネットワーク選択を含んでいてもよい。
【0186】
また、第1の手続きは、ハンドオーバー手続き及び/又は、ハンドオーバー手続き又はリダイレクション手続きが含まれていてもよい。例えば、第1の手続きは、コアネットワーク_Bに接続されたアクセスネットワーク_A’へのハンドオーバー手続きであってもよいし、5GS及びEPSのシステム間のハンドオーバー手続き又はEPSへのRRCリダイレクション(RRCRedirection)手続きであってもよい。
【0187】
また、第2の手続きは、UEのネットワーク(アクセスネットワーク、コアネットワーク、CSネットワーク、PDN、DN)への登録手続き、及び/又はセッション確立手続き、及び/又はベアラ確立手続きのいずれか又はこれらの組み合わせを実行してもよい。ここで、例えば、ネットワークへの登録手続きは、5GCへの登録手続き(Registration Procedure)であってもよいし、EPCへの緊急呼のためのアタッチ手続き(Attach Procedure)であってもよいし、CSネットワークへの位置登録であってもよい。また、セッション確立はコアネットワーク_Bへの緊急呼のためのPDUセッション確立手続き(PDU Session establishment procedure)であってもよいし、EPCへの緊急呼ベアラ(Emergency Bearer)のためのPDN接続手続き(PDN Connectivity Procedure)であってもよい。
【0188】
また、緊急呼のためのIMS手続きは、緊急呼のためのIMS登録(IMS Registration)及び/又はIMS緊急呼接続手続きが含まれていてもよい。
【0189】
また、報知情報、RRC手続き、コアネットワークへの登録手続き、(緊急呼のための)サービス要求手続き、(緊急呼のための)PDUセッション確立手続き、(緊急呼のための)IMS登録手続き、IMS緊急呼接続手続きの詳細は後述する。
【0190】
具体的には、本手続きは、まずUE_A10及び各装置が本手続き中の(A)の手続きを実行することにより、UE_A10は、コアネットワーク及び/又はアクセスネットワークの能力情報を取得する。ここで、UE_A10は、本手続き中の(B)の手続き中、及び/又は本手続き中の(C)の手続き中に、無線アクセスシステム及び/又はコアネットワークの能力情報を一又は複数取得し記憶してもよい。
【0191】
続いて、コアネットワークへの登録手続きを実行する(S1020)。UE_A10のコアネットワークへの登録手続きの完了に基づき、各装置は第1の状態に遷移する(S1030)。ここで、UE_A10及び各装置は、コアネットワークへの登録手続きを実行することにより、UE_A10がネットワークに登録された状態(RM-REGISTERED状態)に遷移してもよい。
【0192】
次に、第1の状態のUE_A10は、緊急呼接続実行を決定する(S1040)。UEによる緊急呼接続実行の決定はUEの利用者の操作に基づくものであってもよいし、UE内部のソフトウェア処理等に基づくものであってもよい。更に、以降の挙動は、本手続き中の(A)の手続き、及び/又はコアネットワークへの登録手続きでUEがネットワーク(アクセスネットワーク及び/又はコアネットワーク)から取得した情報に基づいて実行されてもよく詳細は後述する。
【0193】
次に、緊急呼接続実行を決定した(S1040)UE_A10は、本手続きにおける第1の条件判別を実行してもよい。第1の条件判別は、UEが登録したネットワーク(コアネットワーク及び/又はアクセスネットワーク)が、緊急呼接続をサポートしているか否かを判別するためのものである。ここで、第1の条件判別は、これまでの手続きでUE_A10が取得した各種情報に基づいていてもよい。UE_A10は、第1の条件判別が真の場合、本手続き中の(D)の手続きを実行せず、以降の手続き(第2の手続き及び緊急呼のためのIMS手続き)を実行する。また、第1の条件判別が偽の場合、本手続き中の(D)の手続きを実行する。
【0194】
次に第1の条件判別が偽であった場合、UE_A10は本手続きにおける第2の条件判別を実行する。UE_A10は、第2の条件判別に基づいて、本手続き中の(E)の手続き又は本手続き中の(F)の手続きを開始してもよい。UE_A10は、本手続き中の(E)の手続きにおいて、緊急呼のためのサービス要求(Service Request)手続きを実行し(S1050)、サービス要求手続きの実行及び/又は完了に基づいて第1の手続きを実行してもよいし、実行しなくてもよい。また、UE_A10は、本手続き中の(F)の手続きを実行し、緊急呼接続のための適切なネットワーク(アクセスネットワーク及び/又はコアネットワーク)を選択してもよい。本手続き中の(D)の手続きの詳細については後述する。UE_A10は、本手続き中の(F)の手続き及び/又は本手続き中の(F)の完了に基づいて、本手続き中の(D)の手続きを完了してもよい。
【0195】
次に、UE_A10は、本手続き中の第2の手続きを実行する。本手続き中の第2の手続きとして、前述のように、UEのネットワーク(アクセスネットワーク、コアネットワーク、CSネットワーク、PDN、DN)への登録手続き、及び/又はセッション確立手続き、及び/又はベアラ確立手続きのいずれか又はこれらの組み合わせを実行してもよい。尚、UE_A10は、本手続き中でこれまでに取得及び/又は記憶した情報に基づいて第2の手続きを実行してもよい。また、UEはこれらの情報に限らず、ネットワークポリシー、UEポリシー等に基づいて第2の手続きを実行してもよい。第2の手続きの詳細は後述する。
【0196】
次に、UE_A10は、緊急呼のためのIMS手続き(S1080)を実行する。前述のように、UE_A10は、緊急呼のためのIMS登録(IMS Registration)及び/又はIMS緊急呼接続手続きを実行してもよい。UE_A10は、前述の第2の手続きで接続したネットワーク(アクセスネットワーク及び/又はコアネットワーク)を介して、緊急呼のためのIMS手続きを実行することで、コアネットワークを介してIMSサービスを提供するIMS_A7へのUE_A10の登録と、IMS緊急呼接続が確立される。ここで、IMS登録は、緊急呼接続のためのIMS登録であってよい。
【0197】
以上により本手続きは完了する。
【0198】
尚、各装置は、報知情報及び/又はRRC手続き及び/又はコアネットワークへの登録手続き及び/又は緊急呼のためのサービス要求手続きにおいて、各装置の各種能力情報及び/又は各種要求情報を交換及び/又は取得してもよい。
【0199】
また、本手続きに関わる各装置は、本手続きで説明する各制御メッセージを送受信することにより、各制御メッセージに含まれる1以上の識別情報を送受信し、送受信した各識別情報をコンテキストとして記憶してもよい。
【0200】
尚、簡単化のために、サービス要求手続き及び/又はPDUセッション確立手続き及び/又はIMS登録手続き及び/又はIMS緊急呼接続手続きを含めて緊急呼接続処理と称することがある。
【0201】
[3.1.報知情報の概要]
まず、報知情報の概要について説明する。尚、報知情報は、前述の図10に記載の報知情報(S1000)に対応する。
【0202】
報知情報は、UE_A10に対し、AN及び/又はANを構成する無線アクセスシステムの装置のいずれかから送信されるメッセージ及び/又は信号及び/又はビーコンフレームに含まれていてもよい。さらに、報知情報は、第10及び/又は第11の識別情報を含んでいてもよい。
【0203】
ここで、例えば、UE_A10は、報知情報に第10及び/又は第11の識別情報が含まれていることにより、接続を試みている無線アクセスシステムが緊急呼サービスのための無線コネクションの確立をサポートしているか否かのいずれかを認識してもよい。さらに、UE_A10は、保持しているコンテキスト中にこれらの情報を記憶してしてもよい。さらに、UE_A10は、保持しているコンテキスト中にこれらの情報を記憶してしてもよい。
【0204】
さらに、UE_A10は報知情報の受信/及び又は後述のRRC手続き及び後述のコアネットワークへの登録手続きの完了に基づき、状態1に遷移してもよい。
【0205】
[3.2.RRC手続の概要]
次に、RRC手続きについて説明する。以下、RRC手続きは、本手続きとも称する。尚、本手続きは、前述の図10に記載のRRC手続き(S1010)に対応する。
【0206】
RRC手続きは、UE_A10が、AN及び又はANを構成する無線アクセスシステムの装置に対し、緊急呼接続を行うための無線コネクションの確立を要求のためのメッセージ及び/又は信号の送信の実行と、UE_A10からのメッセージ及び/又は信号に対する無線アクセスシステムの装置からの返答のメッセージ及び/又は信号の送信の実行が含まれていてもよい。さらに、RRC手続きにおいてUE_A10が無線アクセスシステムの装置に送信するメッセージ及び/又は信号は、UE_A10が緊急呼接続を行うための無線コネクションの確立を要求することを示す情報を含んでいてもよい。さらに、RRC手続きにおいて、UE_A10が受信する、無線アクセスシステムの装置から受信するメッセージ及び/又は信号は、第10及び/又は第11の識別情報を含んでいてもよい。
【0207】
ここで、例えば、UE_A10は、UE_A10が緊急呼接続を行うための無線コネクションの確立を要求することを示す情報を送信することで、緊急呼接続を行うための無線コネクションの確立を要求してもよいし、第10及び/又は第11の識別情報を受信することで、要求が受諾されたことを認識してもよい。
【0208】
また、例えば、UE_A10は無線アクセスシステムの装置からのメッセージ及び/又は信号に第10及び/又は第11の識別情報が含まれていることにより、無線アクセスシステムが緊急呼接続を行うための無線コネクションをサポートしているか否かを認識してもよい。さらにUE_A10は、保持及び/又は記憶しているコンテキストにこれらの情報を記憶してもよい。
【0209】
[3.3.コアネットワークへの登録手続きの概要]
次に、登録手続きの概要について説明する。以下、登録確立手続きは、本手続きとも称する。
【0210】
本手続きは、UE_A10が主導してネットワーク(アクセスネットワーク、及び/又はコアネットワーク_B190、及び/又はDN(DN_A5及び/又はPDN_A6))へ登録する為の手続きである。UE_A10は、ネットワークに登録していない状態であれば、電源投入時等の任意のタイミングで本手続きを実行することができる。言い換えると、UE_A10は、非登録状態(RM-DEREGISTERED state)であれば任意のタイミングで本手続きを開始してもよい。また、各装置は、登録手続きの完了に基づいて、登録状態(RM-REGISTERED state)に遷移してもよい。
【0211】
さらに、本手続きは、ネットワークにおけるUE_A10の位置登録情報を更新する、及び/又は、UE_A10からネットワークへ定期的にUE_A10の状態を通知する、及び/又は、ネットワークにおけるUE_A10に関する特定のパラメータを更新する為の手続きであってもよい。
【0212】
UE_A10は、TAを跨ぐモビリティをした際に、本手続きを開始してもよい。言い換えると、UE_A10は、保持しているTAリストで示されるTAとは異なるTAに移動した際に、本手続きを開始してもよい。さらに、UE_A10は、実行しているタイマーが満了した際に本手続きを開始してもよい。さらに、UE_A10は、PDUセッションの切断や無効化が原因で各装置のコンテキストの更新が必要な際に本手続きを開始してもよい。さらに、UE_A10は、UE_A10のPDUセッション確立に関する、能力情報、及び/又はプリファレンスに変化が生じた場合、本手続きを開始してもよい。さらに、UE_A10は、定期的に本手続きを開始してもよい。尚、UE_A10は、これらに限らず、PDUセッションが確立された状態であれば、任意のタイミングで本手続きを実行することができる。
【0213】
尚、前述のコアネットワークへの登録手続きは、緊急呼サービスのための登録手続きであってよく、UE_A10は、本手続きにおける登録要求(Registration Request)メッセージに、緊急呼サービスのための登録を要求する識別情報として、例えば、登録タイプ(Registration type)に、Emergency Registrationを設定して、送信してもよい。
【0214】
さらに、コアネットワークへの登録手続きの完了後に、各装置は、第1の状態に遷移してもよく、第1の状態の各装置は、前述の図10に記載の以降の処理及び手続きを実行してもよい。
【0215】
[3.3.1.コアネットワークへの登録手続き例]
図11を用いて、コアネットワークへの登録手続きを実行する手順の例を説明する。以下、本手続きとはコアネットワークへの登録手続きを指す。尚、本手続きは、前述の図10に記載のコアネットワークへの登録手続き(S1020)に対応する。
【0216】
以下、本手続きの各ステップについて説明する。
【0217】
まず、UE_A10は、gNB_A122又はeNB_B145を介して、AMF_A240に登録要求(Registration Request)メッセージを送信することにより(S1100)(S1102)(S1104)、登録手続きを開始する。また、UE_A10は、登録要求メッセージにSM(Session Management)メッセージ(例えば、PDUセッション確立要求メッセージ)を含めて送信することで、又は登録要求メッセージとともにSMメッセージ(例えば、PDUセッション確立要求メッセージ)を送信することで、登録手続き中にPDUセッション確立手続き等のSMのための手続きを開始してもよい。
【0218】
具体的には、UE_A10は、登録要求メッセージを含むRRCメッセージを、gNB_A122又はeNB_B145に送信する(S1100)。gNB_A122又はeNB_B145は、登録要求メッセージを含むRRCメッセージを受信すると、登録要求メッセージのルーティング先のNF又は共有CPファンクションとして、AMF_A240を選択する(S1102)。gNB_A122又はeNB_B145は、受信したRRCメッセージの中から登録要求メッセージを取り出し、選択したAMF_A240に、登録要求メッセージを送信又は転送する(S1104)。ここで、gNB_A122又はeNB_B145は、RRCメッセージに含まれる情報に基づき、AMF_A240を選択してもよい。また、登録要求メッセージは、N1インターフェース上で送受信されるNAS(Non-Access-Stratum)メッセージであってよい。また、RRCメッセージは、UE_A10とgNB_A122又はeNB_B145との間で送受信される制御メッセージであってよい。また、NASメッセージはNASレイヤで処理され、RRCメッセージはRRCレイヤで処理され、NASレイヤはRRCレイヤよりも上位のレイヤであってよい。
【0219】
また、UE_A10は、登録を要求するNSIが複数存在する場合は、そのNSIごとに登録要求メッセージを送信してもよく、複数の登録要求メッセージを、1以上のRRCメッセージに含めて送信してもよい。また、上記の複数の登録要求メッセージを1つの登録要求メッセージとして、1以上のRRCメッセージに含めて送信してもよい。
【0220】
UE_A10は、登録要求メッセージに第1の識別情報を含めてもよく、この識別情報を含めることで、接続を試みるネットワークの音声サービス及び/又は緊急呼サービスをサポートに関する情報を要求してもよい。
【0221】
AMF_A240は、登録要求メッセージ及び/又は登録要求メッセージとは異なる制御メッセージを受信し、第1の条件判別を実行する。第1の条件判別は、ネットワークがUE_A10の要求を受諾するか否かを判別するためのものである。AMF_A240は、第1の条件判別が真の場合、本手続き中の(A)の手続きを開始し、第1の条件判別が偽の場合、本手続き中の(B)の手続きを開始する。
【0222】
以下、本手続き中の(A)の手続きの各ステップを説明する。AMF_A240は、第4の条件判別を実行し、本手続き中の(A)の手続きを開始する。第4の条件判別は、AMF_A240がSMF_A230との間でSMメッセージの送受信を実施するか否かを判別するためのものである。AMF_A240は、第4の条件判別が真の場合には、SMF_A230の選択、及び選択したSMF_A230との間でSMメッセージの送受信を実行し、第4の条件判別が偽の場合には、それらを省略する(S1106)。
【0223】
さらに、AMF_A240は、UE_A10からの登録要求メッセージの受信、及び/又はSMF_A230との間のSMメッセージの送受信の完了に基づいて、gNB_A122又はeNB_B145を介して、UE_A10に登録受諾(Registration Accept)メッセージを送信する(S1108)。ここで、登録受諾メッセージは、N2インターフェースの制御メッセージ及びRRCメッセージに含まれて送受信されてもよい。さらに、登録受諾メッセージはN1インターフェース上で送受信されるNASメッセージであってよい。また、登録受諾メッセージは、登録要求メッセージに対する応答メッセージであってよい。
【0224】
尚、AMF_A240は、SMF_A230から拒絶を示すSMメッセージを受信した場合は、本手続き中の(A)の手続きを中止し、本手続き中の(B)の手続きを開始してもよい。
【0225】
さらに、第4の条件判別が真の場合、AMF_A240は、登録受諾メッセージに、PDUセッション確立受諾メッセージ等のSMメッセージ(例えば、PDUセッション確立受諾メッセージ)を含めて送信するか、又は、登録受諾メッセージとともにPDUセッション確立受諾メッセージ等のSMメッセージ(例えば、PDUセッション確立受諾メッセージ)を送信してもよい。また、この送信方法は、登録要求メッセージの中にSMメッセージ(例えば、PDUセッション確立要求メッセージ)が含められており、かつ、第4の条件判別が真の場合に、実行されてもよい。また、この送信方法は、登録要求メッセージとともにSMメッセージ(例えば、PDUセッション確立要求メッセージ)を含められており、かつ、第4の条件判別が真の場合に、実行されてもよい。AMF_A240は、このような送信方法を行うことにより、SMのための手続きが受諾されたことを示してもよい。
【0226】
また、AMF_A240は、登録受諾メッセージに、第10及び/又は11及び/又は12の識別情報を含めてもよいし、これらの識別情報を含めることで、UE_A10の要求が受諾され、かつ、無線アクセスシステム及び/又はコアネットワークが音声サービス及び/又は緊急呼サービスのためのPDUセッション機能をサポートしているか否かを示す能力情報を示してもよいし、同一PLMN内の同じ又は別のネットワーク(アクセスネットワーク及び/又はコアネットワーク)が音声サービス及び/又は緊急呼サービスをサポートしているか否かを示す能力情報を示してもよい。
【0227】
尚、AMF_A240は、第10及び/又は第11及び/又は第12の識別情報を登録受諾メッセージに入れるか否かを、受信した識別情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報(user subscription)等に基づいて決定してもよい。
【0228】
UE_A10は、gNB_A122又はeNB_B145介して、登録受諾メッセージを受信する(S1108)。UE_A10は、登録受諾メッセージを受信することで、登録受諾メッセージに含まれる各種の識別情報の内容を認識する。
【0229】
さらに、UE_A10は、登録受諾メッセージに第10及び/又は第11及び/又は第12の識別情報が含まれていることにより、本手続きにより登録を試みている無線アクセスシステム及び/又はコアネットワークが音声サービス及び/又は緊急呼サービスのためのPDUセッション機能をサポートしているか否かのいずれかを認識してもよいし、同一PLMN内の同じ又はネットワーク(アクセスネットワーク及び/又はコアネットワーク)が音声サービス及び/又は緊急呼サービスをサポートしているか否かのいずれかを認識してもよい。さらに、UE_A10は、保持しているコンテキスト中にこれらの情報を記憶してしてもよい。
【0230】
ここで、例えば、UE_A10は、コアネットワークへの登録手続きにおいて、無線アクセスシステム及び/又はコアネットワークが緊急呼サービスのためのPDUセッション機能をサポートしていないことを示す第10及び/又は第11及び/又は第12の識別情報の受信に基づき、本手続きの完了後の図10に記載の手続き中の(D)の手続き中の(E)及び/又は(F)を実行してもよい。逆に、例えば、UE_A10は、コアネットワークへの登録手続きにおいて、無線アクセスシステム及び/又はコアネットワークが音声サービス又は緊急呼サービスのためのPDUセッション機能をサポートしていることを示す第10及び/又は第11及び/又は第12の識別情報の受信に基づいて、本手続きの完了後に、緊急呼接続実行を決定した(S1040)場合、図10に記載の手続き中の第2の手続き(S1070)及び/又は緊急呼のためのIMS手続き(S1080)を実行してもよい。
【0231】
UE_A10は、さらに、登録完了(Registration Complete)メッセージを、AMF_A240に送信してもよい(S1110)。尚、UE_A10は、PDUセッション確立受諾メッセージ等のSMメッセージを受信した場合は、登録完了メッセージに、PDUセッション確立完了メッセージ等のSMメッセージを含めて送信してもよいし、SMメッセージを含めることで、SMのための手続きを完了することを示してもよい。ここで、登録完了メッセージはN1インターフェース上で送受信されるNASメッセージであってよい。また、登録完了メッセージは、登録受諾メッセージに対する応答メッセージであってよい。さらに、登録完了メッセージは、RRCメッセージ及びN2インターフェースの制御メッセージに含まれて送受信されてもよい。
【0232】
AMF_A240は、登録完了メッセージを受信する(S1110)。また、各装置は、登録受諾メッセージ、及び/又は登録完了メッセージの送受信に基づき、本手続き中の(A)の手続きを完了する。
【0233】
次に、本手続き中の(B)の手続きの各ステップを説明する。AMF_A240は、gNB_A122又はeNB_B145を介して、UE_A10に登録拒絶(Registration Reject)メッセージを送信することにより(S1112)、本手続き中の(B)の手続きを開始する。さらに、UE_A10は、登録拒絶メッセージを受信することにより、あるいは、登録受諾メッセージを受信しないことにより、UE_A10の要求が拒絶されたことを認識する。各装置は、登録拒絶メッセージの送受信に基づき、本手続き中の(B)の手続きを完了する。
【0234】
尚、第4の条件判別が真の場合、AMF_A240は、登録拒絶メッセージに、PDUセッション確立拒絶メッセージ等の拒絶を意味するSMメッセージを含めて送信してもよいし、拒絶を意味するSMメッセージを含めることで、SMのための手続きが拒絶されたことを示してもよい。その場合、UE_A10は、さらに、PDUセッション確立拒絶メッセージ等の拒絶を意味するSMメッセージを受信してもよいし、SMのための手続きが拒絶されたことを認識してもよい。
【0235】
さらに、登録拒絶メッセージは、N1インターフェース上で送受信されるNASメッセージであってよい。また、登録拒絶メッセージは、登録要求メッセージに対する応答メッセージであればよい。また、AMF_A240が送信する登録拒絶メッセージは、UE_A10の要求を拒絶するメッセージであれば、これに限らない。さらに、登録拒絶メッセージは、N2インターフェースの制御メッセージ及びRRCメッセージに含まれて送受信されてもよい。
【0236】
UE_A10は、登録拒絶メッセージを受信することで、登録拒絶メッセージに含まれる各種の識別情報の内容を認識する。
【0237】
また、第1の条件判別は、登録要求メッセージに含まれる識別情報、及び/又は加入者情報、及び/又はオペレータポリシーに基づいて実行されてもよい。例えば、第1の条件判別は、UE_A10の要求をネットワークが許可する場合、真でよい。また、第1の条件判別は、UE_A10の要求をネットワークが許可しない場合、偽でよい。さらに、第1の条件判別は、UE_A10の登録先のネットワーク、及び/又はネットワーク内の装置が、UE_A10が要求する機能を、サポートしている場合は真でよく、サポートしていない場合は偽でよい。尚、第1の条件判別の真偽が決まる条件は前述した条件に限らなくてもよい。
【0238】
また、第4の条件判別は、AMF_A240がSMを受信したか否かに基づいて実行されてよく、登録要求メッセージにSMメッセージが含まれているかに基づいて実行されてもよい。例えば、第4の条件判別は、AMF_A240がSMを受信した場合、及び/又は登録要求メッセージにSMメッセージが含まれていた場合は真であってよく、AMF_A240がSMを受信しなかった場合、及び/又は登録要求メッセージにSMメッセージが含まれていなかった場合は偽であってよい。尚、第4の条件判別の真偽が決まる条件は前述した条件に限らなくてもよい。
【0239】
[3.4.サービス要求手続きの概要]
次に、サービス要求手続の概要について説明する。以下、サービス要求手続きは、本手続きとも称する。尚、サービス要求手続きには、ネットワークが主導する手続きと、UEが主導する手続きとがあるが、本実施形態ではUEが主導するサービス要求手続きを対象とする。
【0240】
本手続きは、非接続状態(CM-IDLE state)のUEが主導して、コアネットワーク_B内のAMFとの間にN1インターフェースを介したコネクションの確立を要求する為の手続きであり、本手続きの実行後に、接続状態(CM-CONNECTED state)に遷移してもよい。また、非接続状態又は接続状態のUEが、既に確立されたPDUセッションのU-Planeコネクションを活性化させるための手続きでもある。
【0241】
また、本手続きは、緊急呼サービスフォールバック(emergency service fallback)のための手続きの一部として実行されてもよい。更に、UE_A10は、アクセスネットワーク_Bを介してコアネットワーク_B内のAMFから、緊急呼サービスをサポートしている同一PLMN内の別のアクセスネットワークを含む第10及び/又は第11及び/又は第12の識別情報が含まれた前述の登録手続き中の登録受諾メッセージを受信した場合に実行してもよい。この様なサービス要求手続きを緊急呼のためのサービス要求手続きとも称する。
【0242】
UEは、緊急呼のためのサービス要求手続きにおいて受信したサービス受諾メッセージ又はサービス拒絶メッセージ又はこれらを含むRRCメッセージの受信に基づき、図10に記載の第1の手続き(S1060)及び/又はアクセスネットワーク選択(S1065)を実行してもよい。
【0243】
[3.4.1.緊急呼のためのサービス要求手続き例]
図4を用いて緊急呼のためのサービス要求手続きを説明する。以下、本手続きとは、緊急呼のためのサービス要求手続きを指す。尚、本手続きは、前述の図10に記載の緊急呼のためのサービス要求手続き(S1050)に対応する。また、本手続き例は、アクセスネットワーク_B及びコアネットワーク_B介した緊急呼のためのサービス要求手続きに関する。
【0244】
以下、本手続きの各ステップについて説明する。
【0245】
まず、UE_A10は、アクセスネットワーク_Bを介して、AMF_A240に緊急呼の為のサービス要求メッセージを送信する(S400)。ここで、UE_A10は、緊急呼の為のサービス要求メッセージに、接続しているネットワーク(アクセスネットワーク及び/又はコアネットワーク)とは別のネットワークへのハンドオーバー及び/又はリダイレクションを要求する第30の識別情報を含めてもよい。言い換えると、UE_Aは、サービス要求メッセージに第30の識別情報を含めることで、緊急呼の為のサービス要求であることを示してもよい。
【0246】
次に、AMF_Aは、アクセスネットワークを介してUE_Aから受信した緊急呼の為のサービス要求メッセージに基づき、第1の条件判別を実行してもよい。第1の条件判別は、AMF_AがUE_Aから受信したサービス要求メッセージに含まれる識別情報及び/又はネットワーク(アクセスネットワーク及び/又はコアネットワークを)の能力情報及び/又はネットワークポリシー及び/又はユーザーサブスクリプション情報及び/又はこれらの組み合わせに基づいて実行されてもよい。
【0247】
ここで、AMF_Aが実行する本手続き中の第1の処理は、例えば、SMF_AへのSMメッセージの送受信を含んでいてもよいし、緊急フォールバックのためのアクセスネットワークへのN2要求メッセージの送信を含んでいてもよい。
【0248】
さらに、AMF_Aは、第1の条件判別が真である場合は第1の処理を実行してもよいし、偽である場合は第1の処理を実行せず、以降のステップを実行してもよい。言い換えると、AMF_Aは、第1の処理の完了に基づいて、本手続き中の(A)又は(B)を実行してもよいし、第1の処理を実行しない場合は、サービス要求メッセージの受信後に本手続き中の(A)又は(B)を実行してもよい。
【0249】
次に、AMF_Aは、UE_Aからの緊急呼の為のサービス要求メッセージに含まれる識別情報及び/又は、第1の処理の完了及び/又は第1の処理の結果に基づいて、第2の条件判別を実行してもよい。第2の条件判別は、ネットワークがUE_Aからの要求を受諾するか否かを判別するためのものである。AMF_A240は、第1の条件判別が真の場合、本手続き中の(A)の手続きを開始し、第1の条件判別が偽の場合、本手続き中の(B)の手続きを開始する。
【0250】
また、本手続き中の(A)の手続きにおいて、AMF_Aはアクセスネットワークを介して、UE_Aにサービス受諾メッセージを送信(S404)してもよい。更に、UE_Aはアクセスネットワークを介して、サービス受諾メッセージ又は、サービス受諾メッセージを含む又は意味するRRCメッセージを受信することで、UE_Aからの要求がネットワークに受諾されたことを認識してもよい。
【0251】
また、本手続き中の(B)の手続きにおいて、AMF_Aはアクセスネットワークを介して、UE_Aにサービス拒絶メッセージを送信する(S406)。ここで、AMF_Aは、UE_A10に、緊急呼の為のサービス要求の拒絶及び/又はUE_Aが緊急呼再接続のアクセスドメインを示す第40の識別情報を含めてサービス拒絶メッセージを送信してもよい。更に、UE_Aはアクセスネットワークを介して、サービス拒絶メッセージ又は、サービス拒絶メッセージを含む又は意味するRRCメッセージを受信することで、UE_Aからの要求がネットワークに拒絶されたことを認識してもよいし、サービス拒絶メッセージに含まれる識別情報に基づいて本手続きの完了後に緊急呼再接続を実行してもよい。
【0252】
また、本手続き中の(A)の手続き又は、本手続き中の(B)の手続きの完了に基づいて本手続きを完了してもよい。
【0253】
[3.5.PDUセッション確立手続きの概要]
次に、DNに対するPDUセッションを確立するために行うPDUセッション確立手続きの概要について説明する。以下、PDUセッション確立手続きは、本手続きとも称する。尚、本手続きは、前述の図10に記載の第2の手続き(S1070)で実行される手続きの一例である。
【0254】
本手続きは、各装置がPDUセッションを確立する為の手続きである。尚、本手続きで確立されるPDUセッションは緊急呼サービスのためのPDUセッションを確立する手続きであってよく、UE_A10は、本手続きにおいて、緊急呼専用のPDUセッション確立を明示的に示す情報を含んだ登録信号を送信してもよい。ここで、UE_A10及び/又はネットワーク内の各装置は、本手続きを、前述の図10の第2の手続きまでの手続きの完了に基づいて実行してもよい。また、各装置は、本手続きの完了に基づいて、PDUセッションを確立してもよい。さらに、各装置は、本手続きを複数回実行することで、複数のPDUセッションを確立してもよい。
【0255】
さらに、UE_A10は、前述のコアネットワークへの登録手続きにおいて、無線アクセスシステムとコアネットワークが緊急呼のためのPUDセッション機能をサポートしていることを示す識別情報を受信した場合に、本手続きを実行してもよい。
【0256】
さらに、本手続き中又は完了に基づいて、UE_A10は、P-CSCFのアドレスを取得してもよい。さらに、ここで、UE_A10が取得するP-CSCFのアドレスは、緊急呼のためのPDUセッションの取扱ができるP-CSCF_Bのアドレスであってよい。具体的には、前述の緊急呼専用のPDUセッション確立を明示的に示す情報をUE_A10から受信したコアネットワークは、緊急呼専用のPDUセッションの取り扱いができる外部ゲートウェイを選択してもよく、緊急呼専用のPDUセッションの取り扱いができるコアネットワーク内のゲートウェイは、緊急呼専用のPDUセッションの取り扱いができるP-CSCF_B310を選択し、緊急呼専用のPDUセッション確立要求への応答に、緊急呼専用のPDUセッションの取り扱いができるP-CSCF_B310のアドレスを含めてUE_A10に送信してもよい。
【0257】
[3.6.IMS登録手続きの概要]
次に、IMS登録手続きの概要について説明する。以下、本手続きとはIMS登録手続きを指す。IMS登録手続きは、UE_A10が主導してIMSへ登録する為の手続きである。
【0258】
本手続きの開始は、UE_A10が図10に記載の手続き中の第2の手続き(S1070)の完了に基づいて実行されてもよい。尚、第2の手続きの完了に基づき、UEのネットワーク(アクセスネットワーク、コアネットワーク、CSネットワーク、PDN、DN)への登録、及び/又はセッション確立、及び/又はベアラ確立のいずれか又はこれらの組み合わせが完了した状態であってよい。
【0259】
具体的には、例えば、本手続きの開始は、UE_A10及び/又はネットワーク内の各装置が、PDUセッションの確立されている状態の任意のタイミングであってよい。ここで、確立されているPDUセッションは、前述の図10に記載の手続きの第2の手続き(S1080)として実行された緊急呼のためのPDUセッション確立手続きに基づいてもよい。尚、PDUセッション確立手続きは、緊急呼のためのPDUセッション確立手続きであってよい。さらに、PDUセッション確立手続きを完了したUE_A10は、IMS登録されていない状態、すなわち、UE_A10のIPアドレスとネットワークから割り当てられるPublic User Identityがひもづけられていない状態であれば、任意のタイミングで本手続を開始してもよい。また、UE_A10と各IMS装置は、IMS登録完了に基づき、登録状態、すなわちUE_A10のIPアドレスとネットワークから割り当てられるPublic User Identityがひもづけられた状態であると認識してもよい。
【0260】
さらに、本手続きは、IMS登録手続き以降のIMS手続きにおけるSIP(Session InitiationProtocol)メッセージの経路を決定する。
【0261】
[3.6.1.IMS登録手続き例]
図12を用いて、IMS登録手続きを実行する手順の例を説明する。以下、本手続きとは、IMS登録手続きを指す。尚、本手続きは緊急呼のためのIMS登録手続き(S1080)に含まれる手続きであってよい。また、本手続きは、コアネットワーク_A及び/又はコアネットワーク_Bを介した緊急呼接続の際に実行されてよい。以下、本手続きの各ステップについて説明する。
【0262】
まず、UE_A10は、前述の第2の手続き(S1070)において、ネットワークから示された、緊急呼専用のP-CSCF_B310に対して、緊急呼のためのIMS登録要求するREGISTER信号(S1200)を送信する。尚、第2の手続きは、例えば緊急呼のためのPDUセッション確立手続きであってよい。
【0263】
次に、緊急呼のためのREGISTER信号を受信したP-CSCF_B310は、UE_A10の在圏情報及び信号経路に関するオペレータポリシーに基づいて、I-CSCF、ATCF、又はIBCFを介してE-CSCF_A330に緊急呼のためのREGISTER信号を転送する(S1202)。具体的には、UE_A10は、前記緊急呼専用のP-CSCF_B310に対して、緊急呼接続の為のIMS登録であることを明示的に示す情報をContactヘッダに含めたREGISTER信号(S1204)を送信する。
【0264】
次に、REGISTER信号を受信したP-CSCF_B310は、UE_A10の在圏情報及び信号経路に関するオペレータポリシーに基づいて、I-CSCF、ATCF、又はIBCFを介してE-CSCFにREGISTER信号を転送する。
【0265】
次に、緊急呼のためのREGISTER信号を受信したE-CSCF_A330は、Contactヘッダに含まれる緊急呼接続の為のIMS登録であることを明示的に示す情報に基づいて、緊急呼接続用のIMS登録であることを検知し、Contactヘッダにあるコンタクトアドレス、及び緊急呼接続の為のIMS登録であることを明示的に示す情報、及び登録するpublic user identityを関連付けてIMS登録情報を作成し保持する。
【0266】
さらに、緊急呼のためのIMS登録情報を作成したS-CSCFは、緊急呼接続のためのIMS登録が完了したことを示す情報を含めて「200 OK」をIMS登録要求の応答として、UE_A10に送信し(S1206)(S1208)、本手続きが完了する。
【0267】
[3.7.IMS緊急呼接続手続きの概要]
次に、IMS緊急呼接続手続きの概要を説明する。以下、IMS緊急呼接続手続きを本手続きとも称する。本手続きは、緊急呼専用PDUセッションを用いたIMS緊急呼接続手続き及び/又は通常のPDUセッションを用いたIMS緊急呼接続手続き及び/又はCS(Circuit Switching;回線交換)緊急呼接続手続きを含んでいてよい。各手続きの詳細を以下に説明する。尚、本手続きは、図10に記載の緊急呼のためのIMS手続き(S1080)中の手続きであり、第2の手続き(S1070)及び/又は緊急呼のためのIMS手続き中の緊急呼のためのIMS登録手続きの実行完了に基づいて開始してもよい。
【0268】
[3.7.1.緊急呼専用PDUセッションを用いたIMS緊急呼接続手続き例]
図13を用いて、緊急呼専用PDUセッションを用いたIMS緊急呼接続手続きを説明する。以下本手続きとは、IMS緊急呼接続手続きを指す。尚、本手続きは緊急呼のためのIMS登録手続き(S1080)に含まれる手続きであってよい。また、本手続きは、コアネットワーク_A及び/又はコアネットワーク_Bを介した緊急呼接続の際に実行されてよい。例えば、UE_A10は、確立された緊急呼専用PDUセッションを用いてIMS緊急呼接続信号を送信してもよい。以下、本手続きの各ステップについて説明する。
【0269】
UE_A10は、前述の緊急呼接続の為のIMS登録完了後、前記P-CSCF_B310に対して、緊急呼専用の信号であることを示す情報を含んだINVITEを送信し(S1506)、緊急呼専用のSIPダイアログ形成要求を行う。
【0270】
具体的には、UE_A10は、前記緊急呼接続の為のIMS登録で受信した経路情報を基にSIP信号の経路設定を行い、経路設定した緊急呼専用のP-CSCF_B310に対して、緊急呼接続であることを示すemergency service URNを要求URI、及びToヘッダに設定したINVITE信号を送信する(S1506)。INVITEを受信したP-CSCF_B310は、緊急呼専用接続経路を作成し、緊急呼専用CSCF(E-CSCF)等を介して緊急台へINVITE信号を転送し緊急呼専用のダイアログ形成を要求する。ダイアログ形成の成功通知を受けたP-CSCF_B310は、緊急呼専用のダイアログ形成が成功したことを通知する「200OK」をUE_A10に送信する(S1510)。
【0271】
[3.7.2.CS緊急呼接続手続き例]
次に、CS緊急呼接続手続き(以下本手続きとも称する)を説明する。尚、本手続きは緊急呼のためのIMS登録手続き(S1080)に含まれる手続きであってよい。また、本手続きは、CSネットワークを介した緊急呼接続の際に実行されてよい。
【0272】
本手続きは、CSネットワークを介した緊急呼接続のための手続きであり、UE_A10は、前述の各手続き、及び/又は前述の各手続きで受信した各種情報、及び/又はネットワークポリシー、及び/又はUEポリシー、に基づいてCSネットワークを経由した緊急呼接続手続きを実行してもよい。さらに、UE_A10は、前述の第2の手続きとして、CSネットワークへの緊急呼のための位置登録を実行した後本手続きを実行してもよい。
【0273】
IMS_A7から拒絶又はリダイレクトメッセージを受信したUE_A10は、接続しているコアネットワークが緊急呼専用PDUセッション機能をサポートしているか否かを検知し、緊急呼専用PDUセッション機能をサポートしていない場合、かつ同一PLMN内の別のコアネットワークが音声サービス機能をサポートしていない場合、又は同一PLMN内の別のコアネットワークが音声サービス機能をサポートしているが、緊急呼専用PDUセッション機能をサポートしていない場合、CS(Circuit Switching; 回線交換)緊急呼接続を実行してもよい。
【0274】
具体的には、UE_A10は、登録手続き又は報知情報により、接続を試みている又は接続しているコアネットワークが緊急呼専用PDUセッション機能をサポートしていないことを検知し、さらに、前述の登録手続きで取得した同一PLMN内の別のコアネットワークのネットワーク機能情報又はネットワーク能力情報に基づいて、同一PLMN内の別のコアネットワークが音声サービス機能をサポートしていない場合は、CS(Circuit Switching; 回線交換)ネットワークを介したCS緊急呼接続を実行してもよい。
【0275】
登録手続きで取得した同一PLMN内の別のコアネットワークのネットワーク機能情報に基づいて、同一PLMN内の別のコアネットワークが音声サービス機能をサポートしているが、緊急呼専用PDUセッション機能をサポートしていない場合、UE_A10は在圏位置を確認する。この時、他網に在圏している場合は、CS緊急呼接続を実行してもよい。
【0276】
また、リダイレクトメッセージに、同一PLMN内の音声サービス機能及び、緊急呼専用PDUセッション機能をサポートしている別のコアネットワークに対してIMS緊急呼接続を促す情報が含まれていない場合、UE_A10は在圏位置を確認する。この時、他網に在圏している場合は、本手続きを実行してもよい。
【0277】
[4.各実施形態]
以下に本発明における各実施形態についてそれぞれ説明する。
【0278】
[4.1第1の実施形態]
図10及び図11を用いて、本発明における第1の実施形態を説明する。以下第1の実施形態を本実施形態とも称する。
【0279】
本実施形態は、主に、図10に記載のコアネットワークへの登録手続き(S1020;以下単に登録手続きとも称する)及び、登録手続きの完了に基づいた図10に記載の手続きの中の(D)の手続きの挙動に関連する。更に、本実施形態は、コアネットワークへの登録手続き(S1020)において、UE_Aがコアネットワーク_Bから受信した登録受諾メッセージ(S1108)に第11及び/又は第12の識別情報が含まれている場合に関する。
【0280】
UE_Aが受信する登録受諾メッセージに含まれる第11及び又は第12の識別情報の内容に応じて、コアネットワークへの登録手続(S1020)完了後に、緊急呼接続実行を決定(S1040)したUE_A及び/又は各装置は、以降の手続きにおいて下記挙動を実行する。
【0281】
例えば、UE_Aが受信した登録受諾メッセージに含まれる第11の識別情報が、コアネットワークB190に接続しているアクセスネットワークA'経由の緊急呼サービスが可能である事を示し、緊急呼接続方式を示す第12の識別情報がサポートを示している場合、緊急呼接続処理実行において、UE_A10は、緊急呼接続方式として、第30の識別情報を含むサービス要求(SERVICE REQUEST)(S1050)を選択し、ネットワークによるコアネットワークB190に接続しているアクセスネットワークA'へのリダイレクション及び/又はハンドオーバー処理を開始し実行する(S1060)。
【0282】
また、例えば、UE_Aが受信した登録受諾メッセージに含まれる第11の識別情報が、コアネットワーク_B190に接続しているアクセスネットワーク_A’経由の緊急呼サービスが可能である事を示し、緊急呼接続方式を示す第12の識別情報が非サポートであることを示している場合、緊急呼接続処理の実行において、UE_A10は、緊急呼接続方式として、コアネットワークA90に接続しているアクセスネットワークAを選択し(S1065)、選択したネットワークを介して以降の手続きを実行してもよい。
【0283】
また、第11及び/又は第12の識別情報を含む登録受諾メッセージが送受信された後の挙動はこれらに限らなくてもよい。
【0284】
[4.2.第2の実施形態]
図10及び図11を用いて、本発明における第2の実施形態を説明する。以下第2の実施形態を本実施形態とも称する。
【0285】
本実施形態は、主に、図10に記載のコアネットワークへの登録手続き(S1020;以下単に登録手続きとも称する)及び登録手続きの完了に基づいた図10に記載の手続きの中の(D)の手続きの挙動に関連する。更に、本実施形態は、コアネットワークへの登録手続き(S1020)において、コアネットワークから送信される登録受諾メッセージ(S1108)に含まれる第11及び/又は第12の識別情報の内容の決定とUE_Aへの送信に関する。
【0286】
コアネットワークから送信される登録受諾メッセージに含める、第11及び又は第12の識別情報の内容に決定及び、UE_Aへの送信において、下記の挙動を実行してもよい。
【0287】
例えば、コアネットワークが、登録手続きにおける登録受諾メッセージにおいて第12の識別情報を示す場合、緊急呼サービスのサポート有無だけでは無く、音声呼サービスのサポート有無も考慮して第12の識別情報を示してもよい。
【0288】
より具体的には、コアネットワーク_B190は以下に示す第1の手続き例を実行してもよい。
【0289】
更に、コアネットワーク_B190が第12の識別情報をUE_A10に通知する場合で、かつ第11の識別情報がアクセスネットワークに関係無くコアネットワーク_B190経由の緊急呼サービスがサポートしていない事を示す場合、コアネットワーク_B190は、コアネットワーク_B190と同一のPLMN内の別のコアネットワークであるコアネットワークA経由で音声サービスがサポートされている場合に限り、第12の識別情報でサポートを通知しても良い。
【0290】
さらに、コアネットワーク_B190は、第1の手続き例とは異なる、以下に示す第2の手続き例を実行しても良い。
【0291】
更に、コアネットワーク_B190が第12の識別情報をUE_A10に通知する場合で、かつ第11の識別情報がコアネットワーク_B190に接続するアクセスネットワークA'経由でのみ緊急呼サービスをサポートしている事を示す場合、コアネットワーク_B190は、コアネットワーク_B190に接続するアクセスネットワークA'が音声サービスをサポートしている場合に限り、第12の識別情報でサポートを通知しても良い。
【0292】
また、本実施形態では、コアネットワークが通知する第12の識別情報は、緊急呼サービスのサポートのみではなく、音声呼サービスのサポートを意味する情報が更に含まれていてもよい。
【0293】
この時、UE_A10は、当該第12の識別情報に基づいて、緊急呼サービスをサポートしているアクセスネットワーク及び/又はコアネットワークへのハンドオーバー又はリダイレクションの為に、第30の識別情報を含めたサービス要求(SERVICE REQUEST)(S1050)をコアネットワークに送信する。
【0294】
上記登録受諾メッセージに含まれる第11及び又は第12の識別情報の内容基づいて、コアネットワークへの登録手続(S1020)完了後に、緊急呼接続実行を決定(S1040)したUE_A及び/又は各装置は、以降の手続きを実行してもよい。
【0295】
[4.3.第3の実施形態]
図10を用いて、本発明における第3の実施形態を説明する。以下、第3の実施形態を本実施形態とも称する。
【0296】
本実施形態は、主に、前述の図10に記載のコアネットワークへの登録手続き(S1020;以下単に登録手続きとも称する)及び/又は、サービス要求手続き(S1050)及び/又は、図10に記載の手続きの中の(D)の手続き及び、以降の手続きの挙動に関連する。
【0297】
具体的には、本実施形態は、登録手続きで受信した登録受諾メッセージに含まれる第11及び/又は第12の識別情報の扱いとこれらに基づいて実行される図10に記載の手続き中の(E)の手続き(サービス要求手続き; S1050)においてネットワークから送信される拒絶メッセージに含まれる第40の識別情報受信後のUE_A及び各装置の挙動に関連する。
【0298】
これまで、第1及び第2の実施形態において、UE_A及び/又はコアネットワークが、第11及び/又は第12の識別情報に基づいた処理を実行することで緊急呼接続の失敗を未然に防ぎ、即時の呼接続を実現する為の方式を説明してきた。本実施形態では、更に、緊急呼サービス関する処理において、誤った緊急呼接続が起動された後に、緊急呼接続を救済する為に行う処理を実行してもよくそのための各手続き例を以下に説明する。
【0299】
具体的には、端末及びコアネットワークは、以下に示す、第11の手続き例を実行してもよい。
【0300】
UE_A10は、初期手続きにおいて、登録手続きを実行した後、第11の識別情報及び/又は第12の識別情報を保持してもよい。
【0301】
続いて、UE_A10は、緊急呼接続実行の決定(S1040)の後、既に保持している第11の識別情報及び/又は第12の識別情報に基づいて、第30の識別情報を含むサービス要求(SERVICE REQUEST)を用いた緊急呼接続手続きを実行するが、当該手続きはコアネットワーク_B190に拒絶される手続きであってよい。尚、当該拒絶メッセージには、第40の識別情報が含まれていてよい。
【0302】
ここで、UE_A10が保持する第11の識別情報は、アクセスネットワークに関係無くコアネットワーク_B190を経由する緊急呼サービスがサポートされていない事を示す情報であってもよい。
【0303】
この場合、UE_A10は、緊急呼再接続において、第11の識別情報及び/又は第12の識別情報及び/又はコアネットワーク_B190からのサービス拒絶(SERVICE REJECT)メッセージ受信に基づいて、アクセスドメイン及び/又はドメイン選択処理として、CSドメインを選択してもよい。
【0304】
また、端末及びコアネットワークは、第11の手続き例とは異なる、以下に示す第12の手続き例を実行してもよい。
【0305】
UE_A10は、初期手続きにおいて、登録手続きを実行した後、第11の識別情報及び/又は第12の識別情報を保持してもよい。
【0306】
その後、UE_A10は、緊急呼接続実行の決定(S1040)の後、既に保持している第11の識別情報及び/又は第12の識別情報に基づいて、第30の識別情報を含むサービス要求(SERVICE REQUEST)を用いた緊急呼接続手続きを実行するが、当該手続きはコアネットワーク_B190に拒絶される手続きであってよい。尚、当該拒絶メッセージには、第40の識別情報が含まれていてよい。
【0307】
ここで、UE_A10が保持する第11の識別情報は、コアネットワーク_B190に接続するアクセスネットワークA'を経由する緊急呼サービスがサポートされている事を示す情報であって良い。
【0308】
この場合、UE_A10は、緊急呼再接続において、第11の識別情報及び/又は第12の識別情報及び/又はコアネットワーク_B190からのサービス拒絶(SERVICE REJECT)メッセージ受信に基づいて、UE_A10がS1モードをサポートしている場合、アクセスドメイン及び/又はドメイン選択処理として、コアネットワークAを選択しても良い。UE_A10がS1モードをサポートしていない場合は、アクセスドメイン及び/又はドメイン選択処理として、CSドメインを選択しても良い。
【0309】
さらに、端末及びコアネットワークは、第11及び第12の手続き例とは異なる、以下に示す第13の手続き例を実行してもよい。
【0310】
UE_A10は、初期手続きにおいて、登録手続きを実行した後、第11の識別情報及び/又は第12の識別情報を保持してもよい。
【0311】
その後、UE_A10は、緊急呼接続実行の決定(S1040)の後、既に保持している第11の識別情報及び/又は第12の識別情報に基づいて、第30の識別情報を含むサービス要求(SERVICE REQUEST)を用いた緊急呼接続手続きを実行するが、当該手続きはコアネットワーク_B190に拒絶される手続きであってよい。尚、当該拒絶メッセージには、第40の識別情報が含まれていてよい。
【0312】
ここで、UE_A10が保持する第11の識別情報は、コアネットワーク_B190に接続するアクセスネットワークB及びアクセスネットワークA'を経由する緊急呼サービスがサポートされている事を示す情報であって良い。
【0313】
この場合、UE_A10は、緊急呼再接続において、第11の識別情報及び/又は第12の識別情報及び/又はコアネットワーク_B190からのサービス拒絶(SERVICE REJECT)拒絶メッセージ受信に基づいて、UE_A10がS1モードをサポートしている場合、アクセスドメイン及び/又はドメイン選択処理として、コアネットワークA又はコアネットワーク_B190に接続しているアクセスネットワークA'又を選択しても良い。UE_A10がS1モードをサポートしていない場合は、アクセスドメイン及び/又はドメイン選択処理として、CSドメイン又はコアネットワーク_B190に接続しているアクセスネットワークA'を選択してもよい。
【0314】
さらに、端末及びコアネットワークは、第11から第13の手続き例とは異なる、以下に示す第14の手続き例を実行してもよい。
【0315】
UE_A10は、初期手続きにおいて、登録手続きを実行した後、第11の識別情報及び/又は第12の識別情報を保持しても良い。
【0316】
その後、UE_A10は、緊急呼接続実行の決定(S1040)の後、既に保持している第11の識別情報及び/又は第12の識別情報に基づいて、第30の識別情報を含むサービス要求(SERVICE REQUEST)を用いた緊急呼接続手続きを実行するが、当該手続きはコアネットワーク_B190に拒絶される手続きであって良い。尚、当該拒絶メッセージには、第40の識別情報が含まれていて良い。
【0317】
ここで、第40の識別情報には、CSドメインを示す情報が含まれていても良い。
【0318】
この場合、UE_A10は、緊急呼再接続において、コアネットワーク_B190からのサービス拒絶(SERVICE REJECT)メッセージに含まれる第40の識別情報の受信に基づいて、アクセスドメイン及び/又はドメイン選択処理として、CSドメインを選択しても良い。
【0319】
さらに、端末及びコアネットワークは、第11から第14の手続き例とは異なる、以下に示す第15の手続き例を実行してもよい。
【0320】
UE_A10は、初期手続きにおいて、登録手続きを実行した後、第11の識別情報及び/又は第12の識別情報を保持しても良い。
【0321】
その後、UE_A10は、緊急呼接続実行の決定(S1040)の後、既に保持している第11の識別情報及び/又は第12の識別情報に基づいて、第30の識別情報を含むサービス要求(SERVICE REQUEST)を用いた緊急呼接続手続きを実行するが、当該手続きはコアネットワーク_B190に拒絶される手続きであって良い。尚、当該拒絶メッセージには、第40の識別情報が含まれていて良い。
【0322】
ここで、第40の識別情報には、コアネットワーク_B190と同一PLMNであるコアネットワークA及び/又はアクセスネットワークAを示す情報が含まれていても良い。
【0323】
この場合、UE_A10は、緊急呼再接続において、コアネットワーク_B190からのサービス拒絶(SERVICE REJECT)メッセージに含まれる第40の識別情報の受信に基づいて、アクセスドメイン及び/又はドメイン選択処理として、コアネットワークAに接続しているアクセスネットワークAを選択しても良い。
【0324】
さらに、端末及びコアネットワークは、第11から第15の手続き例とは異なる、以下に示す第16の手続き例を実行してもよい。
【0325】
UE_A10は、初期手続きにおいて、登録手続きを実行した後、第11の識別情報及び/又は第12の識別情報を保持しても良い。
【0326】
その後、UE_A10は、緊急呼接続実行の決定(S1040)の後、既に保持している第11の識別情報及び/又は第12の識別情報に基づいて、第30の識別情報を含むサービス要求(SERVICE REQUEST)を用いた緊急呼接続手続きを実行するが、当該手続きはコアネットワーク_B190に拒絶される手続きであって良い。尚、当該拒絶メッセージには、第40の識別情報が含まれていて良い。
【0327】
ここで、第40の識別情報には、コアネットワーク_B190及び/又はアクセスネットワークA'を示す情報が含まれていても良い。
【0328】
この場合、UE_A10は、緊急呼再接続において、コアネットワーク_B190からのサービス拒絶(SERVICE REJECT)メッセージに含まれる第40の識別情報の受信に基づいて、アクセスドメイン及び/又はドメイン選択処理として、コアネットワーク_B190に接続しているアクセスネットワークA'を選択しても良い。
【0329】
[5.その他]
これまで、UE_A10が、はじめに、コアネットワーク_Bに接続されたアクセスネットワーク_B120を介した緊急呼のための登録及び緊急呼サービスへの接続を試みる実施例を説明してきた。しかし、本発明は、これに限らず、アクセスネットワーク_A’及びコアネットワーク_Bで構成されるシステムへの接続/登録を試行した後に以降の手続きを実行してもよい。
【0330】
例えば、UE_A10が、はじめに、コアネットワーク_Bに接続されたアクセスネットワーク_A’を介した緊急呼のための登録及び緊急呼サービスへの接続が失敗した後、コアネットワーク_Bに接続されたアクセスネットワーク_B又は、コアネットワーク_Aに接続されたアクセスネットワーク_A又は、CSネットワークのいずれかを介して、緊急呼再接続を実行してもよい。
【0331】
この場合の挙動は既に説明を行った手続きと同様となるため、詳細説明を省略する。
【0332】
[6.変形例]
本発明に関わる装置で動作するプログラムは、本発明に関わる実施形態の機能を実現するように、Central Processing Unit(CPU)等を制御してコンピュータを機能させるプログラムであってもよい。プログラムあるいはプログラムによって取り扱われる情報は、一時的にRandom Access Memory(RAM)等の揮発性メモリあるいはフラッシュメモリ等の不揮発性メモリやHard Disk Drive(HDD)、あるいはその他の記憶装置システムに格納される。
【0333】
尚、本発明に関わる実施形態の機能を実現する為のプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録してもよい。この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、装置に内蔵されたコンピュータシステムであって、オペレーティングシステムや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータが読み取り可能な記録媒体」とは、半導体記録媒体、光記録媒体、磁気記録媒体、短時間動的にプログラムを保持する媒体、あるいはコンピュータが読み取り可能なその他の記録媒体であってもよい。
【0334】
また、上述した実施形態に用いた装置の各機能ブロック、または諸特徴は、電気回路、たとえば、集積回路あるいは複数の集積回路で実装または実行され得る。本明細書で述べられた機能を実行するように設計された電気回路は、汎用用途プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア部品、またはこれらを組み合わせたものを含んでよい。汎用用途プロセッサは、マイクロプロセッサでもよいし、従来型のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであってもよい。前述した電気回路は、デジタル回路で構成されていてもよいし、アナログ回路で構成されていてもよい。また、半導体技術の進歩により現在の集積回路に代替する集積回路化の技術が出現した場合、本発明の一以上の態様は当該技術による新たな集積回路を用いることも可能である。
【0335】
尚、本願発明は上述の実施形態に限定されるものではない。実施形態では、装置の1例を記載したが、本願発明は、これに限定されるものではなく、屋内外に設置される据え置き型、または非可動型の電子機器、たとえば、AV機器、キッチン機器、掃除・洗濯機器、空調機器、オフィス機器、自動販売機、その他生活機器等の端末装置もしくは通信装置に適用出来る。
【0336】
以上、この発明の実施形態に関して図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、本発明は、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態に記載された要素であり、同様の効果を奏する要素同士を置換した構成も含まれる。
【符号の説明】
【0337】
1 移動通信システム
5 DN_A
6 PDN_A
7 IMS_A
10 UE_A
30 PGW_A
35 SGW_A
45 eNB_A
40 MME_A
50 HSS_A
80 アクセスネットワーク_A
81 アクセスネットワーク_A’
90 コアネットワーク_A
120 アクセスネットワーク_B
122 gNB_A
145 eNB_B
190 コアネットワーク_B
230 SMF_A
235 UPF_A
240 AMF_A
245 UDM_A
290 CSネットワーク_A
300 P-CSCF_A
310 P-CSCF_B
320 S-CSCF_A
330 E-CSCF_A
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13