(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023008557
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】ガラスの製造方法および欠陥検知装置
(51)【国際特許分類】
G01N 21/896 20060101AFI20230112BHJP
【FI】
G01N21/896
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021112214
(22)【出願日】2021-07-06
(71)【出願人】
【識別番号】000232243
【氏名又は名称】日本電気硝子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】南部 優
【テーマコード(参考)】
2G051
【Fターム(参考)】
2G051AA42
2G051AB06
2G051AB07
2G051CA04
2G051CA07
2G051CB02
2G051CC20
(57)【要約】
【課題】欠陥の検出を高精度に行うことができるガラスの製造方法および欠陥検知装置を実現する。
【解決手段】本発明の一態様の板ガラス(10)の製造方法は、板ガラス(10)に水銀ランプ(20)から発せられた光束を照射し、板ガラス(10)を透過した光束をスクリーン(30)上に投影した像を、スクリーン(30)に関して板ガラス(10)と反対側に配置されたカメラ(40)で撮像することにより、板ガラス(10)の欠陥を検知する欠陥検知工程を含み、スクリーン(30)のヘイズ値が15%以上である。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラスに光源から発せられた光束を照射し、前記ガラスを透過した光束をスクリーン上に投影した像を、前記スクリーンに関して前記ガラスと反対側に配置されたカメラで撮像することにより、前記ガラスの欠陥を検知する欠陥検知工程を含むガラスの製造方法であって、
前記スクリーンのヘイズ値が15%以上であることを特徴とする、ガラスの製造方法。
【請求項2】
前記欠陥検知工程において、前記光源による光束の照射を行っていない状態における前記スクリーン近傍の照度が2000ルクス以下である環境であることを特徴とする、請求項1に記載のガラスの製造方法。
【請求項3】
前記欠陥検知工程において、前記ガラスと前記スクリーンとの間の距離が20mm~1500mmであることを特徴とする、請求項1または2に記載のガラスの製造方法。
【請求項4】
前記欠陥検知工程において、前記スクリーンと前記カメラとの間の距離が100mm~1500mmであることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載のガラスの製造方法。
【請求項5】
前記光源は、点光源であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載のガラスの製造方法。
【請求項6】
ガラスの欠陥を検知する欠陥検知装置であって、
前記ガラスに光束を照射する光源と、
前記光源から照射され前記ガラスを透過した光束の像が投影されるスクリーンと、
前記スクリーンに関して前記ガラスと反対側に配置され、前記スクリーン上に投影された像を撮像するように配置されたカメラと、を備え、
前記スクリーンのヘイズ値が15%以上であることを特徴とする、欠陥検知装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ガラスの製造方法および欠陥検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、被検査ガラスに、自然光に最も近いスペクトル分布を有する高輝度の点光線を投光する光源ユニットと、被検査ガラスを固定する検査台と、被検査ガラスを通る光束を投影するスクリーンとを備えた被検査ガラスの品質検査装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の品質検査装置は、被検査ガラスを通る光束をスクリーンに投影することにより、被検査ガラスの表面全体を一回で検査することができるものの、検査の品質という観点から改善の余地があった。
【0005】
本開示の一態様は、ガラスの欠陥の検出を高精度に行うことができるガラスの製造方法および欠陥検知装置を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本開示の一態様に係るガラスの製造方法は、ガラスに光源から発せられた光束を照射し、前記ガラスを透過した光束をスクリーン上に投影した像を、前記スクリーンに関して前記ガラスと反対側に配置されたカメラで撮像することにより、前記ガラスの欠陥を検知する欠陥検知工程を含むガラスの製造方法であって、前記スクリーンのヘイズ値が15%以上である。
【0007】
更に、前記欠陥検知工程において、前記光源による光束の照射を行っていない状態における前記スクリーン近傍の照度が2000ルクス以下である環境であることが好ましい。
【0008】
更に、前記欠陥検知工程において、前記ガラスと前記スクリーンとの間の距離が20mm~1500mmであることが好ましい。
【0009】
更に、前記欠陥検知工程において、前記スクリーンと前記カメラとの間の距離が100mm~1500mmであることが好ましい。
【0010】
更に、前記光源は、点光源であることが好ましい。
【0011】
また、本開示の一態様に係る欠陥検知装置は、ガラスの欠陥を検知する欠陥検知装置であって、前記ガラスに光束を照射する光源と、前記光源から照射され前記ガラスを透過した光束の像が投影されるスクリーンと、前記スクリーンに関して前記ガラスと反対側に配置され、前記スクリーン上に投影された像を撮像するように配置されたカメラと、を備え、前記スクリーンのヘイズ値が15%以上である。
【発明の効果】
【0012】
本開示の一態様によれば、ガラスの欠陥の検出を高精度に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本開示の一実施形態に係る欠陥検知装置の全体構成を示す図である。
【
図3】本発明の欠陥検知方法を用いて行った板ガラスの欠陥の検知の実施例および比較例の結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示のガラスの製造方法の一実施形態について説明する。本実施形態では、ガラスとしての板ガラスの製造方法について説明する。なお、本開示のガラスの製造方法は、100mm×100m以上の大きさを有する透明な板ガラスを対象とする。
【0015】
本実施形態におけるガラスの製造方法は、板ガラスを作製する板ガラス作製工程と、作製した板ガラスの欠陥を検知(検査)する欠陥検知工程とを含む。板ガラス作製工程は、特に制限されるものではなく、オーバーフロー法、フロート法、またはロール成形法などの従来の板ガラスの作製方法を用いることができる。
【0016】
次に、本実施形態における欠陥検知工程について詳細に説明する。
図1は、本実施形態における欠陥検知において用いられる欠陥検知装置1の全体構成を示す図である。
図2は、欠陥検知装置1を上方から見た平面図である。以下の説明では、
図2における左右方向をY軸方向とし、
図2における上下方向をX軸方向とし、
図2における紙面に垂直な方向をZ軸方向として説明する。
【0017】
本実施形態における欠陥検知工程では、板ガラス作製工程において作製された板ガラス10の欠陥を検知する、換言すれば、板ガラス10に欠陥が生じているか否かを検査する。上記欠陥は、板ガラス10の内部または表面に存在する泡、失透、脈理、疵などを含む。本実施形態における欠陥検知工程では、
図1および
図2に示す欠陥検知装置1を用いて板ガラス10の欠陥を検知する。
【0018】
欠陥検知装置1は、
図1および
図2に示すように、水銀ランプ20(光源)と、スクリーン30と、複数のカメラ40と、制御部50とを備えている。
【0019】
水銀ランプ20は、図示しない保持機構によって保持された板ガラス10に光束を照射する光源である。
図2に示すように、水銀ランプ20は、板ガラス10の主面に垂直な方向から所定の入射角度(
図2では、θとして図示している)をなすように板ガラス10に対して光束を照射する。上記θは、特に制限されるものではなく、例えば0°~80°が好ましい。ただし、板ガラス10に欠陥がある場合に、水銀ランプ20から照射された光が欠陥によって拡散されることで形成される像を、後述するカメラ40によって撮像しやすくするために、上記θは、10°~60°であることがより好ましく、20°~50°であることが更に好ましい。なお、板ガラス10内を透過光が透過する光路長を長くできるという理由から、上記θを大きくすることが好ましい。
【0020】
なお、本実施形態では、光源として水銀ランプ20を用いる構成であるが、本発明の欠陥検知装置はこれに限られない。本発明の一態様の欠陥検知装置では、光源としてLED(Light Emitting Diode)ランプを用いてもよい。なお、光ビームサイズが小さくなり精度が向上するという理由から、光源は点光源であることが好ましい。そのため、光源として水銀ランプを用いる場合は、極間距離が、5mm以下であることが好ましく、3mm以下であることがより好ましく、2mm以下であることが更に好ましい。また、光源としてLEDランプを用いる場合は、発光径が、3mm以下であることが好ましく、2mm以下であることがより好ましく、1mm以下であることが更に好ましく、0.5mm以下であることが最も好ましい。
【0021】
スクリーン30は、水銀ランプ20から照射され板ガラス10を透過した光束の像が投影されるスクリーンである。スクリーン30は、全透過光に対する拡散光の割合であるヘイズ値が15%以上となるように構成されている。例えば、スクリーン30は、透光性を有し、ヘイズ値が15%以上となるように表面に光拡散フィルムが張り付けられた構成であってもよい。他の例として、スクリーン30は、透光性を有し、透過する光を拡散するように加工が施されていることにより、ヘイズ値が15%以上となるように構成されたスクリーンであってもよい。なお、スクリーン30は、後述するカメラ40によって像を撮像できるように、全光線透過率が少なくとも10%以上となっていることが好ましい。透過光における拡散光の割合を可能な限り大きくするために、スクリーン30のヘイズ値は、好ましくは45%以上、より好ましくは50%以上、更に好ましくは70%以上、特に好ましくは80%以上である。なお、ヘイズ値の上限としてはスクリーンの価格を下げるという観点から、95%以下が好ましい。
【0022】
図2に示すように、スクリーン30は、板ガラス10の主面と平行となるように配置されている。スクリーン30は、スクリーン30と板ガラス10との間の距離(
図2に示す距離L1)が20mm~1500mmとなるように設置されることが好ましい。距離L1が20mm以上となっていることにより、板ガラス10を上記保持機構に設置する際に、板ガラス10とスクリーン30とが接触する可能性を低減させることができる。また、距離L1が1500mm以下となっていることにより、スクリーン30に投影される像を一定の大きさよりも小さくすることができる。その結果、スクリーン30を小型化することができる。距離L1は、50mm~1000mmであることがより好ましく、100~500mmであることが更に好ましい。
【0023】
なお、スクリーン30の大きさは、板ガラス10の大きさ、および、板ガラス10とスクリーン30との間の距離によって適宜決めることができる。例えば、スクリーン30は、200mm×200m以上の大きさであってもよく、300mm×500m以上の大きさであってもよく、500mm×800m以上の大きさであってもよい。
【0024】
カメラ40は、水銀ランプ20から照射され板ガラス10を透過した光束の像が投影されることによってスクリーン30上に投影された像を撮像する撮像装置である。カメラ40は、
図1および
図2に示すように、スクリーン30に関して板ガラス10と反対側に配置されている。本実施形態では、カメラ40は、スクリーンと平行な平面においてマトリクス状に16個設置されている。カメラ40のそれぞれは、スクリーン30に投影された像のうち互いに異なる領域を撮像する。ただし、スクリーン30に投影された像のいずれの領域も、16個のカメラ40のうち少なくとも1個のカメラ40で撮像されるように、各カメラ40が配置される。カメラ40の動作は、制御部50によって制御される。
【0025】
1ピクセル当たりの撮像領域を適切な値にしつつ、設置するカメラの台数を少なくすることでコストを下げるという理由から、カメラ40とスクリーン30との間の距離は、100mm~1500mmであることが好ましく、200mm~1000mmであることがより好ましく、300mm~700mmであることが更に好ましい。
【0026】
高い欠陥検知精度を確保しつつ、設置するカメラの台数を少なくすることでコストを下げるという理由から、カメラ40の1ピクセル当たりの撮像領域は、1~200μm×1~200μmであることが好ましく、5~150μm×5~150μmであることがより好ましく、10~100μm×10~100μmであることが更に好ましい。
【0027】
次に、欠陥検知装置1を用いた欠陥検知方法について具体的に説明する。本実施形態における欠陥検知方法では、まず、上記保持機構により板ガラス10を所定の位置に保持する。
【0028】
次に、水銀ランプ20を発光させ、光束を板ガラス10に照射する。ここで、水銀ランプ20以外の光が板ガラス10の主面または端面から入射した場合、主面または端面から入った光によってスクリーン30に投影される像にムラが生じてしまう。その結果、板ガラス10の欠陥を精度良く検知できないという問題がある。そのため、水銀ランプ20以外の光が板ガラス10の主面または端面から入射されることを可能な限り少なくすることが好ましい。また、水銀ランプ20によって光束を板ガラス10に照射すると、スクリーン30または板ガラス10からの透過光、反射光、または散乱光が、周辺物で反射し、その周辺物より反射した光が板ガラス10の主面または端面から入射した場合、上記と同様の問題が起こる。そのため、周辺物からの反射する光を可能な限り少なくすることが好ましい。
【0029】
具体的には、水銀ランプ20による光束の照射を行っていない状態におけるスクリーン30の近傍の照度が2000ルクス以下である環境で、水銀ランプ20からの光束の照射を行うことが好ましい。なお、スクリーン30の近傍とは、板ガラス10の表面から5mm~50mmの範囲の領域のことである。これにより、板ガラス10の主面または端面から光が入射されることを抑制することができるので、板ガラス10の欠陥をより精度良く検知することができるようになる。また、水銀ランプ20による光束の照射を行っていない状態におけるスクリーン30の近傍の照度が2000ルクス以下であることにより、スクリーン30に投影される像に含まれる欠陥に起因する影を、スクリーン30上により接明に投影させることができる。これにより、欠陥の検出をより高精度に行うことができる。なお、本発明の欠陥検知装置の周辺物による反射光が、本発明の欠陥検知装置の欠陥の検出精度を低下させることを回避するため、周辺物を黒く塗ったり、または周辺物に光吸収シートを貼ることが好ましい。
【0030】
なお、水銀ランプ20による光束の照射を行っていない状態におけるスクリーン30の近傍の照度は、可能な限り小さいほうがよく、好ましくは500ルクス以下であり、より好ましくは200ルクス以下であり、更に好ましくは10ルクス以下であり、特に好ましくは1ルクス以下である。
【0031】
次に、制御部50からの指示により、カメラ40がスクリーン30上に投影された像を撮像する。カメラ40は、撮像した像を制御部50に出力する。制御部50は、カメラ40から出力された像を解析することにより、板ガラス10に欠陥があるか否かを検査する、換言すれば、板ガラス10の欠陥を検知する。
【0032】
ここで、上述のように、スクリーン30は、ヘイズ値が15%以上となるように構成されている。そのため、板ガラス10を透過した光をスクリーン30で拡散させることができる。これにより、スクリーン30上に投影された欠陥によって形成される影を、少なくとも1つのカメラ40で撮像することができる。これにより、本発明の欠陥検知方法では、板ガラス10の欠陥の検出を高精度に行うことができる。
【0033】
本発明の一態様のガラス製造方法は、ガラスに光源から発せられた光束を照射し、前記ガラスを透過した光束をスクリーン上に投影した像を、前記スクリーンに関して前記ガラスと反対側に配置されたカメラで撮像することにより、前記ガラスの欠陥を検知する欠陥検知工程を含むガラスの製造方法であって、前記欠陥検知工程において、前記光源による光束の照射を行っていない状態における前記スクリーン近傍の照度が2000ルクス以下である環境で、前記光源からの光束の照射を行う。
【0034】
上記の構成によれば、ガラスの端面から光が入射されることを抑制することができるので、ガラスの欠陥をより精度良く検知することができるようになる。また、光源による光束の照射を行っていない状態におけるスクリーンの近傍の照度が2000ルクス以下であることにより、スクリーン30に投影される像に含まれる欠陥に起因する影を、スクリーン上により鮮明に投影させることができる。これにより、欠陥の検出をより高精度に行うことができる。
【0035】
なお、本実施形態では、板ガラス10のガラス製造方法について説明したが、本発明のガラス製造方法は、板ガラス以外のガラスにも適用することができる。
【実施例0036】
以下、本発明の欠陥検知方法を用いて行った板ガラスの欠陥の検知の実施例および比較例について説明する。本実施例では、下記の表1に示す実施例1~11、および比較例1~4の板ガラスの欠陥の検知試験を行った。
【0037】
(試験条件)
光源として、極間距離が1mmの水銀ランプを用いた。板ガラスは、欠陥があるものを用い、350mm×550mmの大きさのものを用いた。水銀ランプから照射された光と板ガラスの主面に垂直な方向となす角度は、30°とした。スクリーンとして、850mm×1200mmの大きさの株式会社ツジデン製の光拡散フィルムまたは日華化学株式会社製の透過型プロジェクタースクリーンを用いた。スクリーンと平行な平面においてマトリクス状に16個のカメラを設置した。互いに隣接するカメラについて、それぞれZ軸方向における間隔を150mmとし、Y軸方向における間隔を230mmとした。カメラの1ピクセル当たりの撮像領域は、50μm×50μmとした。
【0038】
板ガラスとスクリーンとの距離L1は、200mmとした。スクリーンとカメラとの距離L2は、450mmとした。水銀ランプをスクリーンに照射したときのスクリーンにおける照度は、600ルクス以上とした。各実施例および比較例において、欠陥がある100枚の板ガラスについて試験を行い、欠陥を認識できるか否かについて試験を行った。
【0039】
【0040】
表1は、実施例1~11および比較例1~4における、水銀ランプによる光束の照射を行っていない状態におけるスクリーン近傍の照度(lux)、スクリーンのヘイズ値(%)、および100枚の板ガラスのうち欠陥が認識できた板ガラスの割合である欠陥認識率の結果を示す表である。なお、本実施例では、欠陥認識率が100%であった場合に◎(良)、欠陥認識率が95%以上100%未満であった場合に○(可)、欠陥認識率が95%未満であった場合に×(不可)として評価を行った。
図3は、本発明の欠陥検知方法を用いて行った板ガラスの欠陥の検知の実施例1~11および比較例1~4の結果を示す図である。
図3の縦軸は、ヘイズ値(%)を示す軸であり、横軸は、照度(lux)を示す軸である。
【0041】
表1および
図3に示すように、ヘイズ値が15%以上のスクリーンを用いた実施例1~11では、欠陥認識率が95%以上となった。これに対して、ヘイズ値が1%のスクリーンを用いた比較例1~4では、欠陥認識率が低かった。
【0042】
また、水銀ランプによる光束の照射を行っていない状態におけるスクリーン近傍の照度が0.5ルクスまたは0.05ルクスの条件で比較した場合、ヘイズ値が45%以上である場合に欠陥認識率が100%となり、すべての板ガラスについて欠陥を認識することができた。
【0043】
また、ヘイズ値が同条件で比較した場合、水銀ランプによる光束の照射を行っていない状態におけるスクリーン近傍の照度を0.5ルクス以下とすることにより、欠陥認識率が向上した。
【0044】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。