(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023085584
(43)【公開日】2023-06-21
(54)【発明の名称】液面検出装置
(51)【国際特許分類】
G01F 23/284 20060101AFI20230614BHJP
【FI】
G01F23/284
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020085354
(22)【出願日】2020-05-14
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TEFLON
(71)【出願人】
【識別番号】000010098
【氏名又は名称】アルプスアルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】竇 元珠
【テーマコード(参考)】
2F014
【Fターム(参考)】
2F014AB02
2F014AB03
2F014AC04
2F014FC01
(57)【要約】
【課題】液面までの最小検知距離を短くすること。
【解決手段】液面検出装置は、誘電体を用いて形成された柱状を有し、先端側の部分が液体内に挿入され、先端面から後端面に至る複数の空孔を有する誘電体導波部材と、誘電体導波部材の後端面に向けて電波を送信する送信部と、空孔において侵襲した液体の液面によって反射された電波である反射波を、誘電体導波部材の後端側において受信する受信部と、送信部によって送信された電波および受信部によって受信された反射波に基づいて、液体の液面までの距離を算出する算出部とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘電体を用いて形成された柱状を有し、先端側の部分が液体内に挿入され、先端面から後端面に至る複数の空孔を有する誘電体導波部材と、
前記誘電体導波部材の前記後端面に向けて電波を送信する送信部と、
前記空孔において侵襲した液体の液面によって反射された前記電波である反射波を、前記誘電体導波部材の前記後端側において受信する受信部と、
前記送信部によって送信された電波および前記受信部によって受信された前記反射波に基づいて、前記液体の液面までの距離を算出する算出部と
を備えることを特徴とする液面検出装置。
【請求項2】
前記誘電体導波部材の前記後端面と対面して設けられ、前記電波を放射する送信アンテナと、
前記誘電体導波部材の前記後端面と対面して設けられ、前記反射波を受信する受信アンテナと
を有することを特徴とする請求項1に記載の液面検出装置。
【請求項3】
前記誘電体導波部材は、
前記先端面と前記後端面との間で直線状に延在する柱状を有する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の液面検出装置。
【請求項4】
前記誘電体導波部材は、
前記先端面と前記後端面との間で屈曲状に延在する柱状を有する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の液面検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液面検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、タンクの屋根口を通る導波間に沿ってレーダエネルギーを送り、液体表面からの反射エネルギーを受けることにより、タンク内の液体表面の高さ位置を測定するレーダ液面計システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、検出対象の液面とアンテナとの距離が短い場合、レーダから電波を放射してから、当該電波が液面で反射して受信されるまでの時間が短くなり、この場合、液面の位置の検出精度が低下する虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態に係る液面検出装置は、誘電体を用いて形成された柱状を有し、先端側の部分が液体内に挿入され、先端面から後端面に至る複数の空孔を有する誘電体導波部材と、誘電体導波部材の後端面に向けて電波を送信する送信部と、空孔において侵襲した液体の液面によって反射された電波である反射波を、誘電体導波部材の後端側において受信する受信部と、送信部によって送信された電波および受信部によって受信された反射波に基づいて、液体の液面までの距離を算出する算出部とを備える。
【発明の効果】
【0006】
一実施形態によれば、液面までの最小検知距離を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】一実施形態に係る液面検出装置の設置例を示す図
【
図3】一実施形態に係る液面検出装置が備える本体部の構成を示す図
【
図4】一実施形態に係る液面検出装置が備える制御回路の回路構成を示す図
【
図5】一実施形態に係る液面検出装置と従来技術との比較例を説明するための図
【
図6】一実施形態に係る液面検出装置による液面までの距離の算出方法の変形例としてFMCW方式を説明するための図
【
図7】一実施形態に係る液面検出装置が備える誘電体導波部材の断面構成の変形例を示す図
【
図8】一実施形態に係る液面検出装置が備える誘電体導波部材の外形状の変形例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、一実施形態について説明する。なお、以降の説明では、便宜上、図中Z軸方向を、上下方向とし、図中X軸方向および図中Y軸方向を水平方向とする。
【0009】
(液面検出装置100の概要)
図1は、一実施形態に係る液面検出装置100の設置例を示す図である。
図1に示す液面検出装置100は、液体タンク10に設置されることにより、液体タンク10内の液体12の液面12Aの高さ位置を検出する装置である。
図1に示すように、液面検出装置100は、誘電体導波部材110と、本体部120とを備える。液体タンク10としては、例えば、自動車等の車両のウオッシャー液タンク、燃料タンク等が用いられる。
【0010】
誘電体導波部材110は、誘電体を用いて形成された柱状を有する。
図1に示す例では、誘電体導波部材110は、下側(Z軸負側)を先端側とし、上側(Z軸正側)を後端側とし、先端と後端との間で上下方向(Z軸方向)に直線状に延在する、円柱形状を有する。但し、これに限らず、誘電体導波部材110は、四角柱形状、六角柱形状、その他の多角柱形状を有するものであってもよい。例えば、誘電体導波部材110は、誘電体として、誘電率が2~100の範囲内である、各種樹脂素材(例えば、PE、PS、PP、Teflon、ABS、液晶ポリマ等)が用いられて形成される。
【0011】
図1に示すように、誘電体導波部材110は、先端側(Z軸負側)の先端面111から後端側(Z軸正側)の後端面112に至る複数の空孔113を有する。また、
図1に示すように、誘電体導波部材110は、先端側(Z軸負側)の部分が液体12内に挿入されるように、液体12の液面12Aに対して垂直に設置される。
【0012】
図2は、一実施形態に係る誘電体導波部材110の断面図である。
図2に示すように、本実施形態の誘電体導波部材110は、そのXY平面による断面において、中央に1つの空孔113が形成されており、当該1つの空孔113を取り囲むように、同一円周上に6つの空孔113が形成されている。また、
図2に示すように、本実施形態の誘電体導波部材110は、複数の空孔113の各々が、円形の断面形状を有する。
【0013】
なお、誘電体導波部材110の外径は、空孔113が複数本配置可能であれば任意に設定可能である。また、空孔113の内径は、λa/2以下であることが好ましい。但し、λaは、空気中波長である。
【0014】
例えば、
図2に示す例では、誘電体導波部材110の外径は10mmである。また、
図2に示す例では、空孔113の内径は1.5mmである。また、
図2に示す例では、誘電体導波部材110の素材として、誘電率が3.3の液晶ポリマを用いている。
【0015】
図3は、一実施形態に係る液面検出装置100が備える本体部120の構成を示す図である。
図3に示すように、液面検出装置100の本体部120は、回路基板121、アンテナ122、制御回路123、カバー124、およびケース125を備える。
【0016】
回路基板121は、液体タンク10の上面10Aに対して水平に配置される、平板状の部材である。回路基板121としては、例えば、PCB(printed circuit board)が用いられる。
【0017】
アンテナ122は、その放射面が、誘電体導波部材110の後端側の後端面112と対面するように、回路基板121の下面121Bに設けられている。
図3に示すように、アンテナ122は、誘電体導波部材110の後端面112に向けて電波を送信する。また、アンテナ122は、複数の空孔113の各々において侵襲した液体12の液面12Aで反射した電波の反射波を、誘電体導波部材110の後端側において受信する。
【0018】
制御回路123は、回路基板121の上面121Aに実装される。制御回路123は、液面検出装置100の各種動作を制御する。例えば、制御回路123は、アンテナ122を介した電波の送信、アンテナ122を介した反射波の受信、電波と反射波とに基づく液面12Aの高さ位置の検出等を行う。
【0019】
カバー124は、下側が開口した箱状の部材である。カバー124は、制御回路123の全体を覆うように、回路基板121の上面121Aに取り付けられる。カバー124は、金属素材が用いられて形成される。これにより、カバー124は、制御回路123における外来ノイズの影響を抑制することができる。
【0020】
ケース125は、収容空間125Aを有する容器状の部材である。ケース125は、収容空間125Aの内部に、回路基板121、アンテナ122、制御回路123、カバー124を収容する。
図3に示すように、ケース125は、底面125Bにおいて、液体タンク10の上面10Aに対して固定的に設置される。この際、誘電体導波部材110は、
図3に示すように、液体タンク10の上面10Aに形成された開口部10Bを貫通する。ケース125は、例えば、樹脂素材が用いられて形成される。
【0021】
図4は、一実施形態に係る液面検出装置100が備える制御回路123の回路構成を示す図である。
【0022】
図4に示すように、一実施形態に係る液面検出装置100は、誘電体導波部材110の後端側に、送信アンテナ122Aおよび受信アンテナ122Bを備える。送信アンテナ122Aおよび受信アンテナ122Bは、制御回路123と接続されている。送信アンテナ122Aは、「送信部」を構成する。受信アンテナ122Bは、「受信部」を構成する。
【0023】
また、
図4に示すように、制御回路123は、オシレータ401、アンプ402、アンプ403、ミキサ404、遅延回路405、A-Dコンバータ406、レーダMCU(Micro Controller Unit)407、および信号処理MCU408を備える。
【0024】
図4に示す制御回路123においては、レーダMCU407の制御によってオシレータ401で発生した所定の周波数(本実施形態では、60GHzとしている)のパルス信号が、アンプ402によって増幅された後、送信アンテナ122Aから電波によって送信される。
【0025】
送信アンテナ122Aから送信された電波は、複数の空孔113が形成されている誘電体導波部材110を、誘電体導波部材110の先端方向に伝搬する。誘電体導波部材110においては、液体12によって侵襲された部分のインピーダンスが変化する。このため、誘電体導波部材110の先端方向に伝搬する電波は、複数の空孔113を侵襲した液体12の液面12Aで反射して反射波(液面反射パルス)となり、複数の空孔113が形成されている誘電体導波部材110を、誘電体導波部材110の後端方向に伝搬し、受信アンテナ122Bによって受信される。
【0026】
受信アンテナ122Bによって受信された反射波は、アンプ403によって増幅され、ミキサ404によって遅延回路405の出力信号と混合され、さらにA-Dコンバータ406によってデジタル信号に変換された後、レーダMCU407に入力される。
【0027】
信号処理MCU408は、レーダMCU407の制御によって送信された電波と、レーダMCU407に入力された反射波とに基づいて、液面12Aまでの距離を算出する。すなわち、信号処理MCU408は、「算出部」としての機能を有する。例えば、本実施形態では、信号処理MCU408は、パルス方式により、電波の送信タイミングと、反射波の受信タイミングとの時間差δtと、電波の速度Cとに基づいて、下記数式(1)により、液面12Aまでの距離dを算出する。
【0028】
d=C・δt/2・・・(1)
【0029】
複数の空孔113が形成されている誘電体導波部材110においては、電波の伝搬速度が空気中よりも遅くなり、且つ、電波(パルス信号)のパルス幅が短くなる。これにより、一実施形態に係る液面検出装置100は、電波を空気中で伝搬させる場合と比較して、電波の伝搬速度を遅らせることができ、これにより、液面12Aまでの距離の検知に関し、距離分解能が向上し、且つ、最小検知距離を短くすることができる。
【0030】
図5は、一実施形態に係る液面検出装置100と従来技術との比較例を説明するための図である。
図5(a)は、従来技術における送信パルスと受信信号との関係を示す。すなわち、
図5(a)は、電波を空気中で伝搬させた場合の送信パルスと受信信号との関係を表している。
図5(b)は、一実施形態に係る液面検出装置100における送信パルスと受信信号との関係を示す。すなわち、
図5(b)は、複数の空孔113が形成されている誘電体導波部材110で電波を伝搬させた場合の送信パルスと受信信号との関係を表している。
【0031】
図5(a)に示すように、従来技術では、送信パルスの伝搬速度が比較的速く、時間差δtが比較的短くなるため、時間差δtが最小パルス幅Twよりも短くなる。この場合、従来技術では、送信パルスと受信信号とがオーバーラップするため、受信信号を検出することができない。
【0032】
一方、
図5(b)に示すように、一実施形態に係る液面検出装置100では、送信パルスの伝搬速度が比較的遅く、時間差δtが比較的長くなるため、時間差δtが最小パルス幅Twよりも長くなる。この場合、一実施形態に係る液面検出装置100では、送信パルスと受信信号とがオーバーラップしないため、受信信号を検出することができる。
【0033】
従来技術の場合、最小検知距離dminは、下記数式(2)によって求められる。
【0034】
dmin=C・δtmin/2=C・Tw/2・・・(2)
【0035】
一方、一実施形態に係る液面検出装置100の場合、複数の空孔113が形成されている誘電体導波部材110における電波の伝搬速度はCε=C/√εとなるため(但し、εは等価誘電率)、最小検知距離dminは、下記数式(3)によって求められる。
【0036】
dmin=Cε・Tw/2=C・Tw/2√ε・・・(3)
【0037】
例えば、従来技術において、Tw=250ps、ε=4とした場合、最小検知距離dminは、およそ3.75cmとなる。
【0038】
一方、一実施形態に係る液面検出装置100において、Tw=250ps、ε=4とした場合、最小検知距離dminは、およそ1.9cmとなる。
【0039】
以上説明したように、一実施形態に係る液面検出装置100は、複数の空孔113が形成されている誘電体導波部材110の後端面112に向けて電波を送信し、誘電体導波部材110の後端側において、空孔113において侵襲した液体12の液面12Aによって反射された電波である反射波を受信し、送信された電波および受信された反射波に基づいて、液体12の液面12Aまでの距離を算出する。
【0040】
これにより、一実施形態に係る液面検出装置100は、液面検出装置100と液面12Aとの間において、電波の伝搬速度を遅くすることができる。このため、一実施形態に係る液面検出装置100は、電波の送信タイミングと反射波の受信タイミングとの時間差を比較的長くすることができる。したがって、一実施形態に係る液面検出装置100によれば、液面12Aまでの最小検知距離を短くすることができる。
【0041】
また、一実施形態に係る液面検出装置100は、液体12内に誘電体導波部材110を挿入するため、液面12Aの揺らぎを抑制することができる。
【0042】
また、一実施形態に係る液面検出装置100は、電波の伝搬速度を遅くすることができる、液面12Aまでの距離の検出分解能および検出精度を高めることができる。
【0043】
また、一実施形態に係る液面検出装置100は、電波を複数の空孔113が形成されている誘電体導波部材110に閉じ込めることができるため、液体タンク10内における電波の乱反射を抑制することができる。
【0044】
また、一実施形態に係る液面検出装置100は、アンテナ122を誘電体導波部材110の後端面112と対面して設けたことにより、アンテナ122を比較的小さくすることができるため、システムの小型化を実現することができる。
【0045】
また、一実施形態に係る液面検出装置100は、誘電体導波部材110の後端面112と対面して設けられ、電波を放射する送信アンテナ122Aと、誘電体導波部材110の後端面112と対面して設けられ、反射波を受信する受信アンテナ122Bとを有する。
【0046】
これにより、一実施形態に係る液面検出装置100は、比較的簡単な構成で、誘電体導波部材110の後端面112に向けて電波を送信することができるとともに、誘電体導波部材110の後端面112から出射される電波を受信することができる。
【0047】
(距離の算出方法の変形例)
図6は、一実施形態に係る液面検出装置100による液面12Aまでの距離の算出方法の変形例としてFMCW方式を説明するための図である。
図6に示すように、信号処理MCU408は、FMCW方式により、電波(送信パルス)の周波数と、反射波(受信信号)の周波数との中間周波数に基づいて、液面12Aまでの距離を算出してもよい。
【0048】
図6に示すビート信号の周波数は、下記数式(4)によって求められる。但し、ΔFは、チャープ帯域幅である。また、rは、液面12Aまでの距離である。また、cは、光速である。また、1/fmは、変調の周期である。
【0049】
fr=2fmΔF・2r/c・・・(4)
【0050】
上記数式(4)に基づき、液面12Aまでの距離rは、下記数式(5)によって求められる。
【0051】
r=c・fr/4fm・ΔF・・・(5)
【0052】
この変形例においては、ΔFが電波法で制限され、fmおよびfrがレーダの性能によって制限されるため、最小検知距離rminが制限される。この変形例においても、電波を複数の空孔113が形成されている誘電体導波部材110で伝搬させて、電波の伝搬速度を遅くすることにより、最小検知距離rminを短くすることができる。
【0053】
(誘電体導波部材110の断面構成の変形例)
図7は、一実施形態に係る液面検出装置100が備える誘電体導波部材110の断面構成の変形例を示す図である。
図7に示すように、誘電体導波部材110の断面構成は、如何なる構成であってもよい。
【0054】
例えば、誘電体導波部材110の断面の外形状は、円形状に限らず、
図7(b)および
図7(c)に示すように、六角形状であってもよく、
図7(d)に示すように、四角形状等であってもよい。
【0055】
また、例えば、複数の空孔113の構成(数、配置、断面形状等)は、如何なる構成であってもよい。例えば、複数の空孔113の各々の断面形状は、円形状に限らず、
図7(a)に示すように、三角形状であってもよく、
図7(b)、
図7(c)、および
図7(d)に示すように、四角形状等であってもよい。
【0056】
また、例えば、複
図7(e)に示すように、複数の空孔113のうちの一部の空孔113が、誘電体導波部材110の外周面に対する開口部113Aを有するものであってもよい。
【0057】
(誘電体導波部材110の外形状の変形例)
図8は、一実施形態に係る液面検出装置100が備える誘電体導波部材110の外形状の変形例を示す図である。
図8に示すように、誘電体導波部材110は、先端と後端との間で屈曲状に延在する柱状を有するものであってもよい。これにより、一実施形態に係る液面検出装置100は、複数の空孔113が形成されている誘電体導波部材110の長さをより長くすることができ、このため、電波の送信タイミングと反射波の受信タイミングとの時間差をより長くすることができる。したがって、一実施形態に係る液面検出装置100によれば、液面12Aまでの最小検知距離を短くすることができる。
【0058】
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形又は変更が可能である。
【符号の説明】
【0059】
10 液体タンク
10A 上面
10B 開口部
12 液体
12A 液面
100 液面検出装置
110 誘電体導波部材
111 先端面
112 後端面
113 空孔
120 本体部
121 回路基板
122 アンテナ
122A 送信アンテナ
122B 受信アンテナ
123 制御回路
124 カバー
125 ケース
125A 収容空間
125B 底面
401 オシレータ
402 アンプ
403 アンプ
404 ミキサ
405 遅延回路
406 A-Dコンバータ
407 レーダMCU
408 信号処理MCU