特開2023-85682IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

本願発明は、変形特性の異方性を示す岩盤の主応力に関する技術であり、より具体的には、等変位載荷方式の孔内載荷試験で得られた結果に対して異方性弾性理論に基づく解析を行うことで岩盤の2次元初期主応力を求める技術に関するものである。

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】本願発明の課題は、従来技術が抱える問題を解決することであり、すなわち原位置試験の結果から異方性岩盤の主応力を比較的容易に求めることができる主応力算出プログラムと、これを用いた主応力算出方法を提供することである。
【解決手段】異方性岩盤に設けられたボーリング孔の壁面を等変位載荷方式で加圧する載荷試験を、載荷方向を変えながら行って得られたN回分の第1変形係数E1と、第2変形係数E2、載荷初期圧p0に基づいて、岩盤の最大主応力σ1∞、最小主応力σ2∞、及び主応力の作用角αを求める機能をコンピュータに実行させるプログラムであって、条件値取込処理と作用角設定処理、暫定主応力算出処理、感度係数算出処理、差分2乗和算出処理、作用角決定処理、主応力決定処理をコンピュータに実行させる機能を備えたものである。
【選択図】図7

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

特許文献1に示されるような水圧破砕法は、ボーリング孔のうち所定区間をパッカーで塞栓するとともに、この部分に対して水圧を与えることで人工亀裂を発生させ、水圧と亀裂の関係から岩盤の応力を求める手法である。そのため、水圧破砕法を行うにはパッカーや高圧ポンプ、水タンク、ケーブルウィンチなど多様な機器を用意する必要があり、すなわち装置全体が大掛かりとなる。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本願発明は、原位置試験における載荷初期圧p0と、主応力(最大主応力σ1 ∞及び最小主応力σ2 ∞)とがそれぞれ線形関係あることから、載荷初期圧p0を算出する複雑な陰関数を比較的簡易な陽関数に変換することができる、という点に着目してなされたものであり、これまでにない発想に基づいて行われた発明である。

発明の効果[発明の詳細な説明]から抜粋

本願発明の主応力算出プログラム、及び主応力算出方法には、次のような効果がある。
(1)原位置試験の結果に基づいて、比較的容易に異方性岩盤の主応力を求めることができる。
(2)異方性を考慮することによって、主応力の測定結果のばらつきを低減することができる。
(3)岩盤内の空洞や構造物等の数値解析を行う場合、岩盤の主応力の異方性を考慮した入力値を採用することができ、従来に比してより的確に空洞や構造物等を評価することができる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】 (a)はボアホールジャッキ試験を説明する鉛直断面図、(b)はボアホールジャッキ試験を説明する水平断面図。
【図2】 (a)は載荷方向が0°で載荷されたときの最大主応力と最小主応力を示す水平断面図、(b)は載荷方向が-45°で載荷されたときの最大主応力と最小主応力を示す水平断面図。
【図3】 (a)は層方向が水平面である異方性岩盤の3軸方向の変形係数を模式的に示す斜視図、(b)は水平面に対して傾斜した異方性岩盤の3軸方向の変形係数を模式的に示す斜視図。
【図4】 載荷初期圧と地盤反力係数を説明するグラフ図。
【図5】 Lekhnitskiiの異方性弾性理論を説明するための数式図。
【図6】 鎌田論文の理論を説明するための数式図。
【図7】 陰関数を導出するための各種数式を説明するための数式図。
【図8】 陰関数と陽関数を説明するための数式図。
【図9】 本願発明の主応力算出プログラムの主な処理の流れを示すフロー図。
【図10】 (a)4回分のボアホールジャッキ試験の載荷方向を示すデータ図、(b)は本願発明の主応力算出プログラムによる解析結果を示す解析結果図、(c)は作用角の変化に伴う総和2乗差の変化を示すグラフ図。
【図11】 作用角の変化に伴う総和2乗差の変化を示す解析結果図。
【図12】 本願発明の変形係数算出方法の主な工程を示すフロー図。

選択図 図7出願人が指定した本件の代表的な図

BH ボーリング孔 CP 圧力源 HS ホース JB ボアホールジャッキ LB 載荷板 DL データロガー SC 通信ケーブル

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