IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社大林組の特許一覧

<>
  • 特開-清掃具 図1
  • 特開-清掃具 図2
  • 特開-清掃具 図3
  • 特開-清掃具 図4
  • 特開-清掃具 図5
  • 特開-清掃具 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023008570
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】清掃具
(51)【国際特許分類】
   E21D 9/00 20060101AFI20230112BHJP
   B08B 1/04 20060101ALI20230112BHJP
   B08B 5/00 20060101ALI20230112BHJP
【FI】
E21D9/00 Z
B08B1/04
B08B5/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021112241
(22)【出願日】2021-07-06
(71)【出願人】
【識別番号】000000549
【氏名又は名称】株式会社大林組
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】森野 弘之
(72)【発明者】
【氏名】鵜山 雅夫
(72)【発明者】
【氏名】山下 秀文
(72)【発明者】
【氏名】犬走 望
【テーマコード(参考)】
3B116
【Fターム(参考)】
3B116AA36
3B116AB52
3B116BA02
3B116BA12
3B116BA35
3B116BB22
3B116BB62
3B116BB88
(57)【要約】
【課題】作業員の安全性を高めることのできる清掃具を提供する。
【解決手段】清掃具40は、流体供給路16aと削孔ロッド16とを備える削孔機に装着され、作業面を清掃する。清掃具40は、削孔ロッド16に連結されて、流体供給路16aに連通する連通路52を有する本体部41と、本体部41の回転軸線27周りに配置され、本体部41から削孔ロッド16の反対側へ延びて本体部41とともに回転するブラシ42と、を有し、本体部41は、連通路52に供給された流体を、ブラシ42の先端部側に向けて吹き出す吹出口61を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体供給路と回転部とを備える建設機械に装着され、作業員が作業する作業面を清掃する清掃具であって、
前記回転部に連結されて、前記流体供給路に連通する連通路を有する本体部と、
前記本体部の回転軸線周りに配置され、前記本体部から前記回転部の反対側へ延びて前記本体部とともに回転するブラシと、を有し、
前記本体部は、前記連通路に供給された流体を、前記ブラシの先端部に向けて吹き出す吹出部を有する
清掃具。
【請求項2】
前記吹出部は、
回転軸方向から見たときに前記回転軸線周りに複数の吹出口を有する
請求項1に記載の清掃具。
【請求項3】
前記本体部は、前記連通路を有して前記回転軸線を中心として回転する筒部を有し、
前記吹出部は、複数の吹出管で構成され、
前記吹出管は、
前記回転軸方向から見たときに前記回転軸線に対する放射方向へ前記筒部から延びる直管部と、
前記ブラシの先端部へ向けて前記直管部の先端部から湾曲して前記吹出口を先端に有する曲管部と、を有する
請求項2に記載の清掃具。
【請求項4】
前記吹出部は、前記直管部の長さが異なる複数の吹出管で構成されている
請求項3に記載の清掃具。
【請求項5】
前記本体部は、
外筒部と、
前記筒部である内筒部であって、前記外筒部の内側に位置し、前記回転部に連結される基端部と閉塞された先端部とを有する前記内筒部と、
前記外筒部の一部および前記内筒部の一部が前記回転部の反対側に突出するように前記外筒部の内周面と前記内筒部の外周面とを連結する連結板部と、を有し、
前記複数の吹出管は、
前記内筒部の一部に連結されているとともに、前記外筒部の一部と前記内筒部の一部との間の領域に配設されている
請求項3または4に記載の清掃具。
【請求項6】
前記建設機械は、前記回転部として、前記流体供給路を有する中空の削孔ロッドを有する削孔機であり、
前記内筒部は、前記削孔ロッドの先端部に連結される
請求項5に記載の清掃具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設機械に装着されて、作業面を清掃する清掃具に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1のように、山岳トンネル工事などの掘削工法として発破工法が知られている。こうした発破工法の一例においては、垂直に切り立った切羽を吹付コンクリートで保護したのち、削孔機等の建設機械によって、切羽への発破孔の削孔作業が吹付コンクリートを通じて行われる。削孔作業が終了すると、吹付コンクリートの表面を作業面として、作業員による発破孔内の清掃作業・発破孔への装薬物の装填作業・装薬物に対する結線作業が行われる。そして、作業員が退避したのを確認したうえで発破が行われると次工程であるずり出し作業へと移行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-25239号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、上述した作業面は、削孔機による穿孔作業によって亀裂などが生じていることがあるため、一部が剥落してしまうおそれがある。したがって、作業員による一連の作業には、より高い安全性が求められている。こうした要望は、吹付コンクリートを作業面とする場合に限らず、切羽そのものなど、一部が剥落しそうなものを作業面とする場合に共通する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する清掃具は、流体供給路と回転部とを備える建設機械に装着され、作業員が作業する作業面を清掃する清掃具であって、前記回転部に連結されて、前記流体供給路に連通する連通路を有する本体部と、前記本体部の回転軸線周りに配置され、前記本体部から前記回転部の反対側へ延びて前記本体部とともに回転するブラシと、を有し、前記本体部は、前記連通路に供給された流体を、前記ブラシの先端部に向けて吹き出す吹出部を有する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、作業員の安全性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】清掃具の一実施形態が装着される建設機械の概略構成を示す図。
図2】削岩機ユニットの概略構成を模式的に示す図。
図3】清掃具の概略構成を示す断面図。
図4】4-4線における矢視図であって、ブラシを省略して示す図。
図5】変形例において、清掃具の概略構成を示す図。
図6】変形例において、清掃具の概略構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1図4を参照して、清掃具の一実施形態について説明する。清掃具は、流体供給路と回転部とを備える建設機械に装着される。清掃具は、作業員が作業を行う作業面を清掃して、作業面から剥落する可能性のある部位を強制的に剥落させる。
【0009】
(建設機械の一例)
図1に示すように、本実施形態の建設機械は、削孔機10である。削孔機10は、トンネル11内において、切羽12を覆う吹付コンクリート13を通じて、装薬物を挿入する発破孔の穿孔作業を切羽12(切羽12から前方地山)に対して行う。
【0010】
削孔機10は、ユニット15を備える。ユニット15は、着脱可能な削孔ロッド16を有する。削孔ロッド16は、内側に流体供給路を有する中空のパイプである。ユニット15は、装着された削孔ロッド16を用いて、吹付コンクリート13を通じた切羽12への穿孔作業を行う。作業員による発破孔内の清掃作業・発破孔への装薬物の装填作業・装薬物に対する結線作業などの一連の作業は、吹付コンクリート13の表面を作業面13aとして行われる。
【0011】
ユニット15は、連結器17を介してブーム18に連結されている。ユニット15は、連結器17により、ブーム18に対する起伏動作や旋回動作・ローリング動作などの各種動作が可能に構成されている。ユニット15は、ブーム18によってトンネル11内の所望位置に配置可能に構成されている。
【0012】
削孔機10は、作業員が搭乗可能なマンゲージ19を備える。発破孔内の清掃作業・発破孔への装薬物の装填作業・装薬物に対する結線作業などの一連の作業は、高い位置についてはマンゲージ19に搭乗した作業員によって行われる。
【0013】
図2に示すように、ユニット15は、ガイドセル21とドリフター22とを備える。ガイドセル21は、1つの方向に延びている。ガイドセル21は、その基端部側において、連結器17を介してブーム18の先端部に連結されている。ガイドセル21の先端部には、削孔ロッド16を回転可能に保持する保持機構23が設けられている。
【0014】
ドリフター22は、ドリル本体25とジョイント26とを備える。ドリル本体25は、ガイドセル21に支持されている。ドリル本体25は、ガイドセル21の延在方向に沿って移動可能に構成されている。ドリル本体25は、その先端部がガイドセル21の延在方向に沿って延びる回転軸線27を中心として回転可能に構成されている。回転軸線27の延びる方向を回転軸方向という。
【0015】
ジョイント26は、ドリル本体25の先端部に連結されている。ジョイント26には、例えばねじ結合構造などによって、削孔ロッド16の基端部が着脱可能に装着される。ジョイント26は、ドリル本体25による回転を、回転軸線27周りの回転として削孔ロッド16に伝達可能に構成されている。
【0016】
また、ジョイント26には、ホース30を介して流体供給部31が接続されている。ジョイント26は、ホース30を通じて流体供給部31から供給された流体(例えば削孔用水やエアー)を削孔ロッド16の流体供給路16aに供給可能に構成されている。本実施形態においては、削孔ロッド16の先端部に清掃具40が連結可能に構成されている。
【0017】
(清掃具)
図3に示すように、清掃具40は、本体部41とブラシ42とを備えている。本体部41には、削孔ロッド16が連結される。ブラシ42は、本体部41に取り付けられる。ブラシ42は、本体部41に固定されていてもよいし、本体部41に対して着脱可能であってもよい。本体部41とブラシ42は、削孔ロッド16とともに回転軸線27を中心に回転する。
【0018】
本体部41は、外筒部44、内筒部45、連結板部46、複数のリブ47、および、吹出部を備えている。
外筒部44は、例えば金属製のパイプである。外筒部44の基端部には、開口部を閉塞するように基端閉塞部49が設けられている。基端閉塞部49は、削孔ロッド16の先端部を挿入可能な挿入口50を中心部に有する。
【0019】
内筒部45は、例えば金属製のパイプである。内筒部45は、外筒部44の内側に配設されている。内筒部45の基端は、外筒部44の基端よりも外筒部44の先端側に位置している。内筒部45の先端は、回転軸方向において、外筒部44の先端と同じ位置に配置されている。
【0020】
内筒部45の先端部には、開口部を閉塞する先端閉塞部51が設けられている。内筒部45の基端部には、基端閉塞部49の挿入口50を通じて、削孔ロッド16の先端部が着脱可能に連結される。内筒部45と削孔ロッド16は、例えばねじ結合構造などにより着脱可能に連結される。内筒部45は、削孔ロッド16の流体供給路16aに連通する連通路52を形成する。連通路52には、流体供給部31が供給する流体が流体供給路16aを通じて流入する。
【0021】
連結板部46は、外筒部44の内周面と内筒部45の外周面とを連結している。連結板部46は、例えば金属製の環状の平板である。連結板部46は、例えば溶接などの接合法により、外筒部44と内筒部45とに接合される。
【0022】
連結板部46は、外筒部44の一部および内筒部45の一部が削孔ロッド16の反対側へ突出するように外筒部44と内筒部45とを連結している。外筒部44の突出部分を外筒突出部54、内筒部45の突出部分を内筒突出部55という。
【0023】
複数のリブ47は、基端閉塞部49と連結板部46との間に位置している。各リブ47は、金属製の板材である。各リブ47は、例えば溶接などの接合法により、外筒部44、内筒部45、および、連結板部46に接合されている。各リブ47は、外筒部44よりも内筒部45に対する接合部分の長さが長くなる形状を有している。各リブ47は、内筒部45と連結板部46との接合部分を逃げる切り欠き部56を有している。本実施形態において、リブ47は、回転軸線27周りに等間隔で4つ設けられている。
【0024】
吹出部は、複数の吹出管60で構成されている。吹出管60は、例えば金属製のパイプである。複数の吹出管60は、回転軸方向から見たときに、回転軸線27を中心とした放射方向へ内筒突出部55から延びている。各吹出管60は、その内部空間が連通路52に連通している。各吹出管60は、先端に吹出口61を有する。各吹出管60は、流体供給路16aを通じて連通路52に供給された流体を、ブラシ42の先端部に向かって吹き出す。
【0025】
各吹出管60は、直管部62と曲管部63とを有する。直管部62は、その基端が内筒突出部55に連結されている。直管部62は、回転軸方向から見たときに内筒突出部55から直線状に(回転軸線27を中心とした径方向外側に)延びている。曲管部63は、直管部62の先端に一体的に連結されている。曲管部63は、内筒部45から遠い位置に位置する部位ほど内筒部45の先端側に位置するように、換言すれば、削孔ロッド16の反対側に向かって湾曲している。曲管部63の先端には、吹出口61が設けられている。吹出口61は、内筒部45の先端よりも内筒部45の基端側において、回転軸線27に直交する直交面内に位置するように配置されている。
【0026】
図4に示すように、上述した吹出管60として、吹出部は、第1吹出管66、第2吹出管67、および、第3吹出管68を有する。第1吹出管66、第2吹出管67、および、第3吹出管68は、直管部62の長さが互いに異なる吹出管60である。
【0027】
第1吹出管66は、回転軸方向から見たときに、吹出口61が最も内側に位置する吹出管60である。第2吹出管67は、回転軸方向から見たときに、吹出口61が最も外側に位置する吹出管60である。第3吹出管68は、回転軸方向から見たときに、第1吹出管66の吹出口61よりも外側であって、第2吹出管67の吹出口61よりも内側に吹出口61が位置する吹出管60である。第1~第3吹出管66~68は、回転軸線27周りにおいて、等間隔で、かつ、所定の順番で配列されている。
【0028】
図3に示すように、ブラシ42は、連結板部46に取り付けられる。ブラシ42は、連結板部46から削孔ロッド16の反対側へ向かって延びる多数の線状部材42aを有している。各線状部材42aは、本体部41の先端から突出している。線状部材42aは、所定の強度を有しているものであればよく、金属製であってもよいし、樹脂製であってもよい。ブラシ42は、先端部において外側に拡がっていてもよい。
【0029】
(作用)
上述した清掃具40は、吹付コンクリート13への削孔作業が終了した削孔ロッド16の先端部に連結される。ドリフター22が削孔ロッド16を回転させることにより、清掃具40は、回転軸線27を中心にして回転する。また、清掃具40は、流体供給部31からの流体が削孔ロッド16の流体供給路16aを通じて供給されることにより、その流体をブラシ42の先端部に向けて吹出口61から吹き出す。清掃具40は、作業員による削孔機10の操作によって、吹付コンクリート13の作業面13aの各所に押し付けられる。作業面13aに押し付けられた清掃具40は、回転するブラシ42と吹出管60から吹き出された流体とによって、吹付コンクリート13から剥落しそうな部分を強制的に剥落させるとともに剥落させた欠片を清掃具40の外部へと排出する。また、清掃具40のブラシ42を作業面13aに押し付けつつ、削孔機10やブーム18を操作することで、清掃位置を順次変えながら作業面13aの清掃を行うことができる。
【0030】
本実施形態の効果について説明する。
(1)清掃具40は、流体供給路16aと回転部である削孔ロッド16とを備える建設機械に装着され、作業員が作業する作業面13aを清掃する。清掃具40は、削孔ロッド16に連結されて、流体供給路16aに連通する連通路52を有する本体部41と、本体部41の回転軸線27周りに配置され、本体部41から削孔ロッド16の反対側へ延びて本体部41とともに回転するブラシ42と、を有する。本体部41は、連通路52に供給された流体を、ブラシ42の先端部に向けて吹き出す吹出部を有する。
【0031】
こうした清掃具40によって作業面13aが清掃されることにより、予め吹付コンクリート13の剥落しそうな剥離部位を強制的に剥落させることができ、装薬作業などのその後の各種作業時に吹付コンクリート13の一部が剥落する可能性を大幅に低くすることができる。その結果、作業員の安全性を高めることができる。また、各種作業への作業員の集中力が高められることでヒューマンエラーを低減することもできる。
【0032】
(2)吹出部は、回転軸方向から見たときに回転軸線27周りに複数の吹出口61を有する。これにより、吹出口61が散在するように配置されるため、ブラシ42の先端部に向けて満遍なく流体を吹き付けることができる。その結果、強制的に剥落させた欠片の排出効率を高めることができる。
【0033】
(3)本体部41は、連通路52を有して回転軸線27を中心として回転する内筒部45を有する。また、吹出部は、複数の吹出管60で構成される。各吹出管60は、回転軸方向から見たときに内筒部45から放射方向に延びる直管部62と、ブラシ42の先端部へ向けて直管部62の先端部から湾曲して吹出口61を先端に有する曲管部63と、を有する。これにより、曲管部63の先端に設けられた吹出口61から流体が吹き出されることから、吹出口61から吹き出される流体の方向性についての自由度を高めることができる。
【0034】
(4)また、吹出口61から吹き出される流体の指向性が高められることから、ブラシ42内を流れる流体の勢いが保持されやすくなる。その結果、強制的に剥落させた欠片の排出効率をさらに高めることができる。
【0035】
(5)吹出部は、直管部62の長さが互いに異なる複数の吹出管60で構成されている。これにより、上記(2)(3)(4)に記載の効果を効果的に得ることができる。
(6)本体部41は、外筒部44と、外筒部44の内側に位置し、削孔ロッド16の先端部が連結される基端部と閉塞された先端部とを有する内筒部45と、外筒部44の一部および内筒部45の一部が削孔ロッド16の反対側に突出するように外筒部44の内周面と内筒部45の外周面とを連結する連結板部46と、を有する。複数の吹出管60は、外筒突出部54と内筒突出部55との間の領域に配設されている。
【0036】
このように外筒突出部54と内筒突出部55との間の領域に吹出管60が配設されていることで吹出管60を保護することができる。これにより、例えば、作業面13aに清掃具40を押し付けたときに、その作業面13aに対する吹出管60の接触を防ぐことができる。
【0037】
(7)建設機械は、回転部として、流体供給路16aを有する中空の削孔ロッド16を有する削孔機10である。清掃具40は、削孔ロッド16の先端部に内筒部45が連結される。
【0038】
こうした構成によれば、清掃具40を取り付け可能な建設機械を別途用意する必要がない。これにより、トンネル11内のスペースを有効利用することができる。また、削孔機10による穿孔作業に続けて、清掃具40による清掃作業を行うこともできる。
【0039】
(8)本体部41は、外筒部44、内筒部45、および、連結板部46を連結する複数のリブ47を有する。これにより、本体部41の機械的な強度を高めることができる。
(9)リブ47は、内筒部45と連結板部46とが形成する角部を逃げる切り欠き部56を有する。これにより、本体部41の機械的な強度を高めつつ、内筒部45と連結板部46とが形成する角部に応力集中が発生しにくくなる。
【0040】
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・建設機械は、削孔ロッド16を有する削孔機10に限られない。建設機械は、流体供給路と回転部とを有するものであればよく、例えば、油圧ショベルなどの掘削用の建設機械であってもよい。
【0041】
・清掃具の本体部は、建設機械の回転部に連結されるとともに、流体供給路に連通する連通路とブラシの先端部に向けて流体を吹き出す吹出部とを有していればよい。
そのため、例えば、図5に示す清掃具40のように、本体部70は、削孔ロッド16が連結される連結部71と連結部71の端部から拡径する拡径部72とを有する筒部73と、吹出部として、筒部73の大径開口部を閉塞するとともに吹出口74が散在するように貫通形成された吹出板75と、を有する構成であってもよい。この場合、筒部73と吹出板75とによって連通路76が形成される。なお、吹出口74は、流体供給部31が供給する流体がエアである場合、回転軸線27に近い吹出口74ほど口径が小さいことが好ましい。これにより、吹出口74からのエアの吹出量を均一化することができる。
【0042】
・また、吹出部は、例えば、図6に示すように、吹出板75から回転軸線27に沿って延びる吹出管78によって構成されてもよい。
・建設機械は、回転部の中空部を流体供給路として用いる構成に限られない。例えば、図6に示すように、建設機械は、回転軸線27を中心として回転可能な回転部80と流路供給路である外部ホース81とをして有していてもよい。この場合、清掃具40は、回転部80に対して本体部70を連結するジョイント82を有する。このジョイント82は、回転部80の回転を本体部70に伝達可能に、かつ、外部ホース81が捻れないように本体部70に流体を供給可能に構成される。
【0043】
・ブラシは、多数の線状部材42aで構成されるブラシ42に限らず、例えば、多数の線状部材が絡み合った束子状のものであってもよい。
【符号の説明】
【0044】
10…削孔機、11…トンネル、12…切羽、13…吹付コンクリート、13a…作業面、15…ユニット、16…削孔ロッド、16a…流体供給路、17…連結器、18…ブーム、19…マンゲージ、21…ガイドセル、22…ドリフター、23…保持機構、25…ドリル本体、26…ジョイント、27…回転軸線、30…ホース、31…流体供給部、40…清掃具、41…本体部、42…ブラシ、42a…線状部材、44…外筒部、45…内筒部、46…連結板部、47…リブ、49…基端閉塞部、50…挿入口、51…先端閉塞部、52…連通路、54…外筒突出部、55…内筒突出部、56…切り欠き部、60…吹出管、61…吹出口、62…直管部、63…曲管部、66…第1吹出管、67…第2吹出管、68…第3吹出管、70…本体部、71…連結部、72…拡径部、73…筒部、74…吹出口、75…吹出板、76…連通路、78…吹出管、80…回転部、81…外部ホース、82…ジョイント。
図1
図2
図3
図4
図5
図6