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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023085774
(43)【公開日】2023-06-21
(54)【発明の名称】人数カウントシステム
(51)【国際特許分類】
   G06M 11/00 20060101AFI20230614BHJP
   G06T 7/20 20170101ALI20230614BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20230614BHJP
【FI】
G06M11/00 D
G06T7/20 300Z
H04N7/18 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021199989
(22)【出願日】2021-12-09
(71)【出願人】
【識別番号】512157036
【氏名又は名称】株式会社グラスフィアジャパン
(74)【代理人】
【識別番号】100070024
【弁理士】
【氏名又は名称】松永 宣行
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】松本 敦寛
【テーマコード(参考)】
5C054
5L096
【Fターム(参考)】
5C054CA04
5C054CC02
5C054FC12
5C054FC15
5C054FE13
5C054HA05
5L096BA02
5L096BA18
5L096CA04
5L096DA02
5L096FA52
5L096HA02
5L096HA03
(57)【要約】
【課題】カメラで撮像された画像に含まれる人物の数を正確に計測することが可能な人数カウントシステムを提供する。
【解決手段】人数カウントシステム1は、カメラ100に設けられた人数カウント装置101と、表示装置を備える。人数カウント装置101は、カメラ100によって撮像された画像データを取得する画像取得部111と、画像データに含まれる人物を認識する認識部112と、認識部112で認識された人物の数をカウントするカウント部113と、カウント部113でカウントされた人物の数を表示装置に送信する送信部114と、を有する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラに設けられた人数カウント装置と、表示装置を備える人数カウントシステムであって、
前記人数カウント装置は、
前記カメラによって撮像された画像データを取得する画像取得部と、
前記画像データに含まれる人物を認識する認識部と、
前記認識部で認識された前記人物の数をカウントするカウント部と、
前記カウント部でカウントされた前記人物の数を前記表示装置に送信する送信部と、を有する、
人数カウントシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人数カウントシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カメラで撮像した画像に基づいて、所定のエリアの人物の数をカウントする技術が提案されている。特許文献1には、高い認識精度で所定のエリアの人数をカウントする人数カウント装置が開示されている。特許文献1で開示された人数カウント装置は、撮像した画像のエッジ処理を行い、人領域の輪郭を正確に取得することで人数計測の精度を向上させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-70359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に開示された人数カウント装置は、カメラの設置場所によっては、正確に人物の映像を取得できない場合があり、人数カウントの精度が低下する場合がある。
【0005】
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして本発明の目的は、カメラで撮像された画像に含まれる人物の数を正確に計測することが可能な人数カウントシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様に係る人数カウントシステムは、カメラに設けられた人数カウント装置と、表示装置を備える人数カウントシステムであって、人数カウント装置は、カメラによって撮像された画像データを取得する画像取得部と、画像データに含まれる人物を認識する認識部と、認識部で認識された人物の数をカウントするカウント部と、カウント部でカウントされた人物の数を表示装置に送信する送信部と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、カメラで撮像された画像に含まれる人物の数を正確に計測することが可能な人数カウントシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る人数カウントシステムの概略構成を示す図である。
図2】本実施形態に係る人数カウントシステムの適用例について説明するための模式図である。
図3】本実施形態に係る人数カウントシステムのカメラの概略構成を示すブロック図である。
図4】本実施形態に係る人数カウント装置の機能的構成を示すブロック図である。
図5】本実施形態に係る人数カウント装置の処理の一例を示すフローチャートである。
図6】本実施形態に係る人数カウントシステムの出力画像の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本実施形態に係る人数カウントシステム1について詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。
【0010】
(人数カウントシステム1の概要)
人数カウントシステム1は、カメラ100で撮像した画像データに基づいて人物を認識し、人数をカウントするシステムである。また、人数カウントシステム1は、カウントした人数をユーザ端末200に表示させる機能を備える。
【0011】
(人数カウントシステム1の構成)
図1を参照して、本実施形態に係る人数カウントシステム1の概略構成を説明する。人数カウントシステム1は、カメラ100と、ユーザ端末200と、ネットワーク10と、を含んで構成される。
【0012】
カメラ100は、室内や通路の壁面に設置され、カメラ100が設置された位置から所定の方向に対応する画像データを取得する。なお、カメラ100は、パノラマカメラを用いて360度の方向に対して画像データを取得するものであってもよい。また、カメラ100は、取得した画像データに含まれる人物を認識し、カウントする機能を備える。さらにカメラ100は、カウントした人物の数を、ネットワーク10を介してユーザ端末200に送信する。本実施形態において、カメラ100と、ユーザ端末200との通信を可能とするネットワーク10は、有線ネットワーク、又は無線ネットワークで実現可能とし、有線及び無線の種別は本実施形態の構成を限定するものではない。
【0013】
図2は、人数カウントシステム1の適用例について説明するための図である。具体的には、図2は、人物の動線の位置関係を上から見た場合の模式図である。本実施形態において、カメラ100は、部屋の横位置(壁面)に設置され、人物の動線の対角上に置かれるものとする。これにより、動線情報を通過する人物の顔をより正確に認識することが可能となり、人物の誤認識を防ぎ、人数カウントの精度が向上する。
【0014】
ユーザ端末200は、例えば、PC(パーソナルコンピュータ)によって構成され、カメラ100から送信される人数カウントの情報及び/又は画像データを表示させる。なお、ユーザ端末200がパーソナルコンピュータで実現される構成は、本実施形態の構成を限定するものではない。ユーザ端末200は、スマートフォンやタブレット等の装置で構成してもよい。なお、ユーザ端末200は表示装置に相当する。
【0015】
(カメラ100の構成)
図3は、カメラ100の構成を示すブロック図である。図3に示すように、カメラ100は、人数カウント装置101と、撮像部102とを含んで構成される。
【0016】
人数カウント装置101は、図3に示すように、制御部110と、記憶部120と、入出力IF130(Interface)と、通信IF140とを含んで構成される。なお、図3に示す人数カウント装置101の構成例は、あくまでも一例にすぎず、本実施形態はこれに限定されない。
【0017】
制御部110は、例えば、オペレーションシステムを動作させて、カメラ100全体を制御する。さらに、制御部110は、記憶部120に格納されたプログラム(図示なし)に基づいて動作し、に備える各機能を実行する。なお、プログラムは、記憶部120に格納される形態に限定されず、例えば、人数カウント装置101内の、ROM等(図示なし)に記憶された構成としてもよい。
【0018】
記憶部120は、画像情報DB121(図4参照)、及びカウント情報DB122(図4参照)を備える。なお、記憶部120は、構成として1つであっても複数であっても良い。例えば、1つの記憶部120に対し、領域を分けて記憶する構成としてもよい。あるいは、物理的に離れた場所に設置された複数の記憶装置に、データが分散して格納されていても良い。
【0019】
図3に示す入出力IF130は、例えば、ユーザがカメラ100との間においてデータをやり取りするための構成要素(Interface、インタフェース)である。また、本実施形態において入出力IF130は、撮像部102に接続され、撮像部102で撮像された画像データを取得するためのインタフェースとしても機能する。
【0020】
通信IF140は、ネットワーク10を介して、カメラ100が、カメラ100の外部との通信を可能とするためのインタフェースである。
【0021】
(人数カウント装置101の機能的構成)
次に、人数カウント装置101の機能的構成について説明する。図4は、人数カウント装置101の機能的構成を示すブロック図である。図4に示すように、制御部110は、画像取得部111、認識部112、カウント部113、及び送信部114を機能として備える。
【0022】
画像取得部111は、カメラ100の撮像部102により撮像された画像データを取得し、記憶部120の画像情報DB121に格納する。
【0023】
認識部112は、画像情報DB121に格納された画像データに基づいて、画像データに含まれる人物を認識する。なお、本実施形態において、認識部112における人物の認識処理は、一般的な画像認識による人物認識の技術が用いられる。
【0024】
カウント部113は、認識部112で認識された人物の数をカウントし、カウント情報DB122に格納する。
【0025】
送信部114は、カウント情報DB122に格納された人物のカウント情報を、ネットワーク10を介して、ユーザ端末200に送信する。また、送信部114は、画像情報DB121に格納された画像データを、ネットワーク10を介して、ユーザ端末200に送信してもよい。また、ユーザ端末200に送信される画像データは、制御部110において圧縮処理されたものであってもよい。ユーザ端末200に送信する画像データを圧縮することで、より大量のデータを送信することが可能となり、画像データの画質向上を図ることが可能となる。
【0026】
(人数カウントシステム1の処理フローの概略)
次に、人数カウント装置101における人数カウントに係る処理(人数カウント方法)について、図5のフローチャートに基づいて説明する。図5に示すフローチャートは、電源オフや処理終了の割り込みによっても処理は終了する。また、以下のフローチャートの説明において、上述の人数カウントシステム1及び人数カウント装置101の説明で記載した内容と同じ内容については、省略又は簡略化して説明する。
【0027】
ステップS501において、画像取得部111は、カメラ100の撮像部102により撮像された画像データを取得し、記憶部120の画像情報DB121に格納する。次に処理はステップS502に進む。
【0028】
ステップS502において、認識部112は、画像情報DB121に格納された画像データに基づいて、画像データに含まれる人物を認識する。なお、本実施形態において、認識部112における人物の認識処理は、一般的な画像認識による人物認識の技術が用いられる。次に処理はステップS503に進む。
【0029】
ステップS503において、カウント部113は、認識部112で認識された人物の数をカウントし、カウント情報DB122に格納する。次に処理はステップS504に進む。
【0030】
ステップS504において、送信部114は、カウント情報DB122に格納された人物のカウント情報を、ネットワーク10を介して、ユーザ端末200に送信する。また、送信部114は、画像情報DB121に格納された画像データを、ネットワーク10を介して、ユーザ端末200に送信してもよい。
【0031】
図6は、カメラ100の人数カウント装置101から送信されたカウント情報に基づいて、カメラ100で撮像された人数のカウント情報をユーザ端末200で表示した場合の例を示す。
【0032】
例えば、ユーザ端末200で表示されるデータは、図6の上部に示されるように、時間の経緯に合わせて表示させてもよい。これにより、ユーザは人数の経緯を把握することが可能となる。
【0033】
また、ユーザ端末200で表示されるデータは、図6の左下に示されるように、ある時刻における総カウント数、1時間当たりのカウント数、及び/又は現在の人数を表示させてもよい。
【0034】
さらに、ユーザ端末200で表示されるデータは、図6の右下に示されるように、カメラ100で撮像した画像データを表示されてもよい。これにより、ユーザはカウントされた数字だけでなく、部屋や通路の状況を把握することが可能となり、部屋の密集度合い等を、視覚を通じて認識することが可能となる。
【0035】
(他の実施形態)
以上、本実施形態を説明したが、実施形態はこれらに限定されるものではなく、実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。また、さまざまな実施形態の一部又は全部を組み合わせて新たな実施形態とすることも可能である。
【0036】
上述した人数カウント方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム(人数カウントプログラム)及びそのプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体は、本実施形態の範囲に含まれる。ここで、コンピュータで読み取り可能な記録媒体の種類は任意である。また、上述のコンピュータプログラムは、上述の記録媒体に記録されたものに限られず、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク等を経由して伝送されるものであってもよい。
【符号の説明】
【0037】
1 人数カウントシステム
10 ネットワーク
100 カメラ
101 人数カウント装置
111 画像取得部
112 認識部
113 カウント部
114 送信部
121 画像情報DB
122 カウント情報DB
200 ユーザ端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6