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特開2023-85784保安具搭載用ブラケット、及びこれを有する作業用車両
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023085784
(43)【公開日】2023-06-21
(54)【発明の名称】保安具搭載用ブラケット、及びこれを有する作業用車両
(51)【国際特許分類】
   B60P 3/22 20060101AFI20230614BHJP
   E01F 13/02 20060101ALI20230614BHJP
   E01F 13/04 20060101ALI20230614BHJP
【FI】
B60P3/22 Z
E01F13/02 A
E01F13/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021200008
(22)【出願日】2021-12-09
(71)【出願人】
【識別番号】000004617
【氏名又は名称】日本車輌製造株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 史朗
【テーマコード(参考)】
2D101
【Fターム(参考)】
2D101CA11
2D101EA05
2D101FA12
(57)【要約】
【課題】タンクローリのようなフレーム上部に保安具を積載するスペースのない作業車両に対して、ロードコーンを取り付けるための保安具積載用ブラケット、及びこれを搭載した車両の提供。
【解決手段】ロードコーン50を保持する搭載用ブラケット100において、ロードコーン50を倒立した状態で保持する開口部101bと、ロードコーン50の角部をガイドする角部ガイド102を有する。このことで複数のロードコーン50を倒立した状態で車載することが可能になる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロードコーンを保持する保安具搭載用ブラケットにおいて、
前記ロードコーンを倒立した状態で保持する開口部を有すること、
を特徴とする保安具搭載用ブラケット。
【請求項2】
請求項1に記載の保安具搭載用ブラケットにおいて、
前記開口部を備えた枠体は、前記ロードコーンの下部に円錐部を支える支持面を備え、
該支持面が傾斜していることで、前記ロードコーンを倒立状態で支持した際に前記ロードコーンの中心軸が傾斜した姿勢で保持すること、
を特徴とする保安具搭載用ブラケット。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の保安具搭載用ブラケットにおいて、
前記枠体に前記ロードコーンを保持した際に、前記ロードコーンの基部を押さえる保持機構を備えること、
を特徴とする保安具搭載用ブラケット。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の保安具搭載用ブラケットを有する作業用車両において、
前記枠体に前記支持面が車体に対して外側に向かうにしたがって低くなるように傾斜して備えられ、
前記枠体の開口部に前記ロードコーンを挿入した場合に、前記ロードコーンの前記基部が前記支持面に沿って車体に対して外側に向かうにしたがって低くなるように保持されること、
を特徴とする作業用車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タンクローリなどの公道などで作業する車両に保安具であるロードコーンを搭載するための器具についての技術に関する。
【背景技術】
【0002】
道路上で作業をする車両は、ロードコーンなどのような保安具を車載して移動し、作業場所に停車して、車両の周囲を保安具で囲ってから作業をするような運用がなされている。固体・液体・気体などを運搬することのできるタンクローリなども、作業するにあたって、ロードコーンを使用して停車していることを示すことが多く、ロードコーンを車載していくことが望ましい。
【0003】
特許文献1には、保安具積載用ラック、これを搭載した車両及び保安具搭載方法に関する技術が開示されている。所定の厚みを有してトラック車両の荷台に敷かれるパレットと、パレットに装着される付属器具とを備え、パレットには付属器具を差し込んで装着するための複数の差し込み穴が配置されている。付属器具は、複数の差し込み穴のうちいずれかに対して抜き差し可能に差し込まれる差し込み部と、パレット上に突出して所定の保安具を位置決め可能な位置決め部とを備えている。このことでトラック車両の荷台に工事現場用の保安具を整理して搭載することが可能となる。
【0004】
特許文献2には、作業車のロードコーン(文献中ではカラーコーン(登録商標)と表記)収納装置に関する技術が示されている。特許文献1では、トラックの荷台全体に保安具を搭載する技術を示していたが、工事現場で用いる多数の保安具を搭載する必要がないケースでは、特許文献2に示すような、作業車の後部などに、ロードコーン収納装置として、ロードコーンを積み重ねて保持するブラケットを取り付けている場合もある。市街地で電気・通信工事などをするにあたって、作業車の駐車位置前後に保安具であるロードコーンを配置するケースでは、複数本のロードコーンが搭載できれば足りる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2019-99256号公報
【特許文献2】実開平4-16043号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献2に記載の技術を用いた場合、例えばタンクローリなど、積み重ねて積載する余地がない車両に適用することは困難である。タンクローリは、キャブと呼ばれる運転席の後方に設けられたフレーム上に、大型のタンクが取り付けられている構造になっている。フレームの幅及び長さ一杯にタンクが取り付けられるため、フレーム上部に新たに保安具を搭載するようなスペース的余地がない方ことが多く、道具やホースを格納するスペースにも保安具を収納するにはスペースに乏しい。
【0007】
そこで、本発明はこの様な課題を解決し、タンクローリのようなフレーム上部に保安具を積載するスペースのない作業車両に対して、ロードコーンを取り付けるための保安具搭載用ブラケット、及びこれを有する車両の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、本発明の一態様による保安具搭載用ブラケットは、以下のような特徴を有する。
【0009】
(1)ロードコーンを保持する保安具搭載用ブラケットにおいて、
前記ロードコーンを倒立した状態で保持する開口部を有すること、
を特徴とする。
【0010】
上記(1)に記載の態様により、作業用車両に取り付けられた保安具搭載用ブラケットによってロードコーンを倒立(即ち設置された状態とは上下を反転させた姿勢を指す)した状態で保持させることができる。保安具搭載用ブラケットを用いることで、ロードコーンを倒立した状態で作業用車両に保持させ搬送ができるため、タンクローリなどのようにフレームより上にロードコーンのような保安具を搭載するスペースが乏しくても、必要な数のロードコーンを搬送することが可能となる。また、ロードコーンは積み上げることで重心が上に移動して不安定になりがちであるが、これを倒立状態で搬送できるようにすることで、簡易な保持手段によって安全に搬送が可能となる。
【0011】
(2)(1)に記載の保安具搭載用ブラケットにおいて、
前記開口部を備えた枠体は、前記ロードコーンの下部に円錐部を支える支持面を備え、
該支持面が傾斜していることで、前記ロードコーンを倒立状態で支持した際に前記ロードコーンの中心軸が傾斜した姿勢で保持すること、
が好ましい。
【0012】
上記(2)に記載の態様により、ロードコーンを倒立状態且つその中心軸が傾いた姿勢で保持することができる。このため、高さ方向のスペースをコンパクトにすることができる。また、ロードコーンを保安具搭載用ブラケットに対して固定する場合にも、取り外す場合にも、ロードコーンが傾いた姿勢で保持されていた方が作業しやすいという利点もある。
【0013】
(3)(1)又は(2)に記載の保安具搭載用ブラケットにおいて、
前記枠体に前記ロードコーンを保持した際に、前記ロードコーンの基部を押さえる保持機構を備えること、
が好ましい。
【0014】
上記(3)に記載の態様により、ロードコーンの脱落防止を図ることが可能となる。ロードコーンは倒立状態で保持するために、保安具搭載用ブラケットから脱落しにくくなっているが、基部を押さえる保持機構を備えておくことで、より安定して搬送が可能となる。路面の状況によっては保安具搭載用ブラケットに対して衝撃が加わることもある。基部を押さえる保持機構を設けることで、外乱が発生した場合にも保安具搭載用ブラケットからロードコーンが浮き上がることを防ぐことができ、衝撃によって飛び出すようなことを防止することができる。
【0015】
また、前記目的を達成するために、本発明の別の態様による作業用車両は、以下のような特徴を有する。
【0016】
(4)(1)乃至(3)のいずれか1つに記載の保安具搭載用ブラケットを有する作業用車両において、
前記枠体に前記支持面が車体に対して外側に向かうにしたがって低くなるように傾斜して備えられ、
前記枠体の開口部に前記ロードコーンを挿入した場合に、前記ロードコーンの前記基部が前記支持面に沿って車体に対して外側に向かうにしたがって低くなるように保持されること、
を特徴とする。
【0017】
上記(4)に記載の態様により、保安具搭載用ブラケットを備えた作業用車両によって、ロードコーンを搭載して移動できるので、移動先で作業用車両の周囲にロードコーンを配置するのに用いることができる。この際に、ロードコーンの基部が支持面に沿って車体に対して外側に向かうにしたがって低くなるように保持されていることで、ロードコーンの取り出しがし易く、作業性の向上にも貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本実施形態の、タンクローリの平面図である。
図2】本実施形態の、タンクローリの側面図である。
図3】本実施形態の、搭載用ブラケットの取り付け位置に関する平面図である。
図4】本実施形態の、搭載用ブラケット取り付け周囲の拡大側面図である。
図5】(a)本実施形態の、搭載用ブラケットにロードコーン1本が保持された状態の拡大背面図である。(b)本実施形態の、搭載用ブラケットにロードコーン4本が保持された状態の拡大背面図である。
図6】本実施形態の、搭載用ブラケットの上面視図である。
図7】本実施形態の、搭載用ブラケットの正面図である。
図8】本実施形態の、搭載用ブラケットの側面図である。
図9】本実施形態の、搭載用ブラケット周辺を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
まず、本発明の実施形態について、図面を用いて説明を行う。図1に、本実施形態の、タンクローリ10の平面図を示す。図2に、本実施形態の、タンクローリ10の側面図を示す。作業用車両であるタンクローリ10は、運転手が乗り込むキャブ11と、積載物である液体や気体(本実施形態では液化石油ガス)などを収めるタンク15を、サブフレーム14を介して載せているシャシフレーム12と、タンク15とキャブ11の間に設置される機器室16を有している。シャシフレーム12は複数のタイヤ13に支持されて走行する。
【0020】
図3に、搭載用ブラケット100の取り付け位置に関する平面図を示す。図4に、搭載用ブラケット100の取り付け周囲の拡大側面図を示す。図4図3の矢視AAに相当する。図5に、搭載用ブラケット100の拡大背面図を示す。(a)では、ロードコーンが1本だけ、(b)では、ロードコーン4本を保持した状態を示している。搭載用ブラケット100は、シャシフレーム12上にタンク15を取り付けるために、タンク15側に溶接されているサブフレーム14に取り付けられている。この搭載用ブラケット100に、複数のロードコーン50を保持することが可能となる。
【0021】
図6に、搭載用ブラケット100の上面視図を示す。図7に、搭載用ブラケット100の正面図を示す。図8に、搭載用ブラケット100の側面図を示す。搭載用ブラケット100は、断面L字状の鋼材を上面視でコの字状に配置した枠体101と、それに溶接された上側バー103と、下側バー104、そして枠体101の隅に溶接された角部ガイド102を備えている。上側バー103と下側バー104はコの字状に曲げた丸棒が用いられ、角部ガイド102は鋼板が断面L字状に折り曲げられて用いられている。
【0022】
枠体101は、タンク15との接続部101d1、接続部101d1と一定角度(本願では30度とし、図8にてその様子が示される)傾けて取り付けられる腕部101d2、腕部101d2の一端部同士を連結する連結部101d3から構成される。下側バー104は腕部101d3に取り付けられる。また、後述する補強部材101cは腕部101d2の他端部に取り付けられ、接続部101d1に上側バー103が取り付けられる。
【0023】
枠体101には、ロードコーン50の基部50aが接する支持面101aが設けられている。図6に示すように支持面101aは図面上側が開口する略コの字状に配置されたL字状の鋼材によって構成され、補強部材101cによって開口側が接続されている。なお、図8に示すように補強部材101cはL字状の鋼材を用いて支持面101aの下側、即ちロードコーン50の基部50aと接触しない位置に配置される。そしてこの支持面101aは、図5(a)及び(b)に示すように、ロードコーン50の基部50aが上側に来るように倒立させ、更にロードコーン50の中心軸が車両幅方向内側に向けて傾いた姿勢となるよう、図8に示される様に枠体101が画面視ヘの字状に折れた形に形成されている。枠体101は、その先端がサブフレーム14に溶接されている。
【0024】
このように形成されることで、タンク15に干渉しないようにロードコーン50を抜き差しすることが可能となっている。ロードコーン50は枠体101の開口部101bに挿入されることで、搭載用ブラケット100に保持させることが可能である。
【0025】
そして、上側バー103及び下側バー104を用いて、ゴム部材105及び先端フック105aを取り付けることが可能となっている。このゴム部材105が伸縮することで、図5(a)に示すようにロードコーン50が1本だけの場合でも、図5(b)に示すように、ロードコーン50が4本重ねた場合でも、ロードコーン50が落ちない様に保持することができる。
【0026】
図9に、搭載用ブラケット100周辺を示す平面図を示す。このような搭載用ブラケット100は図3図4及び図9に示される様に、タンクローリ10の後方、本実施形態では後ろ側のタイヤ13よりも更に後方に設けられている。搭載用ブラケット100が配置されるのは、スペアタイヤ17の取り付け部分付近である。
【0027】
本実施形態の搭載用ブラケット100及びタンクローリ10は上記構成であるため、以下に示すような作用及び効果を奏する。
【0028】
まず、本実施形態の搭載用ブラケット100によって、或いはこの搭載用ブラケット100をタンクローリ10に採用することで、ロードコーン50をタンクローリ10に搭載することが可能となる。これは、ロードコーン50を保持する搭載用ブラケット100において、ロードコーン50を倒立した状態で保持する開口部101bと、ロードコーン50の角部をガイドする角部ガイド102を有することで複数のロードコーン50を倒立した状態で車載することが可能になるからである。
【0029】
例えば、機器室16のような場所にロードコーン50を保管しようとしても、機器室16内の各種機器類にロードコーン50が干渉することが考えられる。機器室16以外でロードコーン50を保管する場合、基部50aを下側にして直立させた状態(すなわち通常の使用状態)で保管するのであれば、保管用のブラケットを大型化しないとタンク15に干渉する懸念がある。更に、ブラケットを大型化すると質量が増大するため積載量に影響する懸念があり、加えて、ブラケットの固定部も強固にする必要がある。一方、本実施形態のような搭載用ブラケット100を用いることで、上記懸念を回避しつつ、ロードコーン50を確実に車載することが可能となった。
【0030】
ロードコーン50は倒立した状態で車載ブラケット100に保持され、複数のロードコーン50を重ねて保持することが可能である。本実施形態では1本~4本のロードコーン50を保持する設計となっているが、必要に応じてその数を増減することを妨げない。そして、倒立状態でロードコーン50を保持することで、ロードコーン50を安定した状態で重ねて保持できるというメリットが生まれる。倒立していない状態でロードコーン50を積み重ねると不安定になり、単純にロードコーン50の基部50aの一部を押さえただけでは安定性がでないという問題があるが、倒立状態で保持できることで移動時の安定性を向上させることができる。
【0031】
また、搭載用ブラケット100の開口部101bを備えた枠体に相当する枠体101は、ロードコーン50の下部に備えられる基部50aを受ける支持面101aを備えている。この支持面101aが傾斜して備えられていることで、ロードコーン50を倒立状態で支持した際にロードコーン50の中心軸が傾斜した姿勢で保持することが可能となる。具体的には、図5(a)、及び図5(b)に示される様な角度が付いた状態でのロードコーン50の保持を可能としている。
【0032】
このことは、ロードコーン50の保持にあたって、高さ方向のスペースをコンパクトにできる他、シャシフレーム12の上部に設けられているタンク15を避けることが可能となる。ロードコーン50を、搭載用ブラケット100の開口部101bに対して傾斜した姿勢で挿入し、傾斜した姿勢で取り出すことができる。このため、ロードコーン50の出し入れの際にタンク15に干渉して取り出せないというようなことがなくなる。つまり、支持面101aの傾斜は、ロードコーン50の取り出し易さと共に、ロードコーン50を保持した際に、高さ方向のスペースを小さくできるメリットがある。
【0033】
また、搭載用ブラケット100の枠体101にロードコーン50を保持した際に、ロードコーン50の基部50aを押さえる保持機構に相当するゴム部材105及び先端フック105aを備えていることで、タンクローリ10が走行時にもロードコーン50が脱落しないように保持することができる。タンクローリ10が振動や段差を越える際に衝撃などが発生する場合があるが、ゴム部材105及び先端フック105aを用いて、ロードコーン50を固定しておくことで、前述した衝撃などにより走行中のタンクローリ10からロードコーン50が脱落することを防ぐことが可能となる。
【0034】
ゴム部材105の一端は枠体101に設けられた上側バー103に結びつけられ、他端には先端フック105aが結びつけられている。この先端フック105aを下側バー104に引っ掛けることで、ゴム部材105の弾性力を利用してロードコーン50の浮き上がりを防止することが可能となる。また、ゴム部材105には伸縮性があるので、ロードコーン50を1本保持する場合でも、4本保持する場合にでも対応が可能である。そして、先端フック105aの着脱によってロードコーン50を容易に保持、取り出しができるため、作業性の向上にも貢献する。
【0035】
また、搭載用ブラケット100の角部に設けられた角部ガイド102は、ロードコーン50の角部を揃える機能がある。ロードコーン50は多くの場合、方形の基部50aを備えている。この基部50aの角を角部ガイド102でガイドすることで、ロードコーン50の角を揃えた状態で搭載用ブラケット100に保持することが可能となる。ロードコーン50が角を揃えた状態で保持されることで、ロードコーン50を搭載用ブラケット100から出し入れし易くなる。また、搬送時の安定性も向上することが期待される。
【0036】
以上、本発明に係る搭載用ブラケット100及びこれを用いたタンクローリ10に関する説明をしたが、本発明はこれに限定されるわけではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。例えば、作業用車両の一例としてタンクローリ10を用いて例示したが、タンクトレーラー等、他の作業用車両に搭載用ブラケット100を用いることを妨げない。また、例示した搭載用ブラケット100の構造についても、発明の趣旨を逸脱しない設計事項の範囲で変更することを妨げない。例えば搭載用ブラケット100の枠体101には断面L字状の鋼材としてアングル材を用いて構成しているが、板材を曲げて類似した形状にすることを妨げない。或いは断面H字状の鋼材や断面凹字状の鋼材としても良い。また、この場合に開口部101bについても四角ではなく円形の開口部とすることを妨げない。
【0037】
本願では、接続部101d1に腕部101d2を30度傾けて取り付けているが、この傾斜角度は30度に限らず変更が可能である。ただし、傾斜角度が小さくなるに従ってロードコーン50の挿入又は取り出し時にタンク15と干渉し易くなり、傾斜角度が大きくなるに従って走行時の振動によりロードコーン50を搭載用ブラケット100に挿入して搬送する際の安定性低下が懸念される。したがって、接続部101d1と腕部101d2の傾斜角度は15度~45度の範囲で設定することが好ましい。
【符号の説明】
【0038】
50 ロードコーン
100 搭載用ブラケット
101 枠体
101a 支持面
101b 開口部
102 角部ガイド
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9