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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023086001
(43)【公開日】2023-06-21
(54)【発明の名称】レンズ装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 15/20 20060101AFI20230614BHJP
   G02B 13/18 20060101ALI20230614BHJP
   G02B 13/16 20060101ALI20230614BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20230614BHJP
   G03B 21/14 20060101ALI20230614BHJP
【FI】
G02B15/20
G02B13/18
G02B13/16
G03B21/00 D
G03B21/14 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021200364
(22)【出願日】2021-12-09
(71)【出願人】
【識別番号】391044915
【氏名又は名称】株式会社コシナ
(74)【代理人】
【識別番号】100088579
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 茂
(72)【発明者】
【氏名】山浦 義樹
【テーマコード(参考)】
2H087
2K203
【Fターム(参考)】
2H087KA06
2H087KA07
2H087MA12
2H087MA18
2H087MA19
2H087PA11
2H087PA19
2H087PB13
2H087QA03
2H087QA07
2H087QA12
2H087QA22
2H087QA26
2H087QA34
2H087QA41
2H087QA45
2H087RA04
2H087RA05
2H087RA13
2H087RA36
2H087RA41
2H087RA45
2H087SA57
2H087SA61
2H087SA63
2H087SA64
2H087SA65
2H087SA66
2H087SA71
2H087SA72
2H087SB04
2H087SB12
2H087SB13
2H087SB22
2H087SB23
2H087SB32
2H087SB43
2K203GC03
2K203GC16
2K203GC17
2K203GC20
2K203HA73
2K203HB08
2K203HB25
2K203MA07
2K203MA32
2K203MA35
(57)【要約】
【課題】 像面湾曲に係わる収差を低減するとともに、レンズ装置における機構上の煩雑化を招くことなく、レンズ装置全体の小型化、更には低コスト化を図る。
【解決手段】 拡大側Eから第1前レンズ群G1F及び第1後レンズ群G1Rを配し、第1前レンズ群G1Fに、レンズ面の双方を非球面に形成した非球面レンズLsを含めて構成し、かつ負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4と、正の屈折力を有する第7レンズ群G7とを有するレンズ光学系100を備えるとともに、第1レンズ群G1及び第7レンズ群G7を不動とし、第2レンズ群G2乃至第6レンズ群G6を独立して光軸Dc方向へ移動させるズーミング調整部Mcz,及び第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rを独立して光軸Dc方向へ移動させるフォーカシング調整部Mcfを有する光学調整系200を備える。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
拡大側から縮小側へ順に、第1レンズ群から第7レンズ群までの七つのレンズ群を配して構成したレンズ装置において、拡大側から縮小側へ順に、第1前レンズ群及び第1後レンズ群を配し、前記第1前レンズ群に、拡大側のレンズ面及び縮小側のレンズ面の双方を非球面に形成した少なくとも一枚の非球面レンズを含めて構成し、かつ全体に負の屈折力を有する第1レンズ群と、全体に正の屈折力を有する第4レンズ群と、全体に正の屈折力を有する第7レンズ群とを有するレンズ光学系を備えるとともに、前記第1レンズ群及び第7レンズ群を不動とし、前記第2レンズ群乃至第6レンズ群を独立して光軸方向へ移動させズーミング調整部,及び前記第1前レンズ群と前記第1後レンズ群を独立して光軸方向へ移動させるフォーカシング調整部を有する光学調整系を備えることを特徴とするレンズ装置。
【請求項2】
前記第1レンズ群は、拡大側から縮小側へ順に、前記非球面レンズを備える前記第1前レンズ群,二枚の負レンズを配した前記第1後レンズ群を備えることを特徴とする請求項1記載のレンズ装置。
【請求項3】
前記フォーカシング調整部は、フォーカシング時に前記第1前レンズ群と前記第1後レンズ群を同一方向へ移動させるとともに、近距離側へのフォーカシング時に前記第1前レンズ群と前記第1後レンズ群の間隔を広げ、かつ遠距離側へのフォーカシング時に前記第1前レンズ群と前記第1後レンズ群の間隔を狭めることを特徴とする請求項1記載のレンズ装置。
【請求項4】
前記レンズ光学系は、広角端の全画角をfawとしたとき、以下の[条件式1]を満たすことを特徴とする請求項1記載のレンズ装置。
55゜<faw<75゜ … [条件式1]
【請求項5】
前記レンズ光学系は、広角端の全系焦点距離をfwとし、望遠端の全系焦点距離をftとしたとき、以下の[条件式2]を満たすことを特徴とする請求項1又は4記載のレンズ装置。
[ft/fw]<2.5 … [条件式2]
【請求項6】
前記光学系は、投射光学系に適用することを特徴とする請求項1-5のいずれかに記載のレンズ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクタ等に備える投射光学系に用いて好適なレンズ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プロジェクタからスクリーン等に映像を投射する投射光学系(投射レンズ)を備えたレンズ装置としては、特許文献1に記載される投射用ズームレンズ及び特許文献2に記載される投射光学系が知られている。
【0003】
特許文献1の投射用ズームレンズは、高いズーム比、小さいFナンバーを持ち、倍率の色収差が小さく押さえられ、高いMTF特性、解像力特性を備え、表示デバイス側がテレセントリックである投射用ズームレンズの実現を目的としたものであり、具体的には、拡大側から順に、負の第1レンズ群,正の第2レンズ群,第3レンズ群,第4レンズ群,負の第5レンズ群,正または負の第6レンズ群,正の第7レンズ群を配し、第4,第5レンズ群間に開口絞りを配してなり、変倍に際して第2~第6レンズ群が移動し、広角端から望遠端への変倍時に、第1・第2レンズ群間隔、第1・第3レンズ群間隔、第1・第4レンズ群間隔が、何れも減少するように移動が行なわれ、広角端における全系の焦点距離:fw,第1レンズ群の焦点距離:fl,第2レンズ群の焦点距離:f2,第3レンズ群の焦点距離:f3,第4レンズ群の焦点距離:f4が、1.3<|f|/fw<1.9,0.6<f2/f3<3.5,0.4<f4/f3<3.7を満足するように構成したものである。
【0004】
また、特許文献2の投射光学系は、簡易な構成で、適切な像面湾曲を調整可能な投射光学系の提供を目的としたものであり、具体的には、投射光学系を構成するに際し、光軸上のパワーと最周辺部の子午断面のパワーとが互いに異なる第1レンズと、第1レンズに隣接する第2レンズと、軸外主光線と光軸とが交わる位置に配置された絞りとを有し、第1レンズと第2レンズとの光軸方向における間隔の変化により、投射像の像面湾曲を調整することが可能に構成するとともに、さらに、所定の条件式を満たすように構成したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2013-200454号公報
【特許文献2】特開2017-126036号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上述した投射用ズームレンズ及び投射光学系をはじめ従来のレンズ装置は、次のような解決すべき課題も存在した。
【0007】
即ち、この種のレンズ装置では、光軸中心上でフォーカシング調整を行っても光軸から離れた周辺の面では像がぼけてしまう像面湾曲の発生が問題になる。このため、従来の技術では、投射光学系における拡大側に位置する前レンズ群に、レンズ間の間隔を変化させる別途の調整機構を配設、具体的には、光軸方向に移動する別途の調整用レンズ又は調整用レンズ群を配設することにより、フォーカシング調整時に変動する像面湾曲を補正する必要があった。
【0008】
しかも、光学系の配設スペースが限られる場合、フォーカシング調整機構と像面補正機構がより近接した位置に配設されることになり、レンズ装置における機構上の煩雑化を招くとともに、レンズ装置全体の小型化、更には低コスト化を図る上でのネックになるなど、更なる解決すべき課題も存在した。
【0009】
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決したレンズ装置の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上述した課題を解決するため、拡大側Eから縮小側Sへ順に、第1レンズ群G1から第7レンズ群G7までの七つのレンズ群G1,G2,G3,G4,G5,G6,G7を配して構成したレンズ装置1を構成するに際し、拡大側Eから縮小側Sへ順に、第1前レンズ群G1F及び第1後レンズ群G1Rを配し、第1前レンズ群G1Fに、拡大側Eのレンズ面(i=1)及び縮小側Sのレンズ面(i=2)の双方を非球面に形成した少なくとも一枚の非球面レンズLsを含めて構成し、かつ全体に負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、全体に正の屈折力を有する第4レンズ群G4と、全体に正の屈折力を有する第7レンズ群G7とを有するレンズ光学系100を備えるとともに、第1レンズ群G1及び第7レンズ群G7を不動とし、第2レンズ群G2乃至第6レンズ群G6を独立して光軸Dc方向へ移動させるズーミング調整部Mcz,及び第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rを独立して光軸Dc方向へ移動させるフォーカシング調整部Mcfを有する光学調整系200を備えることを特徴とする。
【0011】
この場合、発明の好適な態様により、第1レンズ群G1は、拡大側Eから縮小側Sへ順に、非球面レンズLsを備える第1前レンズ群G1F,二枚の負レンズL2,L3を配した第1後レンズ群G1Rを備えて構成できる。この際、フォーカシング調整部Mcfは、フォーカシング時に第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rを同一方向へ移動させるとともに、近距離側へのフォーカシング時に第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rの間隔を広げ、かつ遠距離側へのフォーカシング時に第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rの間隔を狭めることができる。一方、レンズ光学系100は、広角端の全画角をfawとしたとき、「55゜<faw<75゜」の[条件式1]を満たすことが望ましいとともに、広角端の全系焦点距離をfw,望遠端の全系焦点距離をftとしたとき、「[ft/fw]<2.5」の[条件式2]を満たすことが望ましい。なお、レンズ装置1は、投射光学系に用いて最適である。
【発明の効果】
【0012】
このような構成を有する本発明に係るレンズ装置1によれば、次のような顕著な効果を奏する。
【0013】
(1) 拡大側Eから縮小側Sへ順に、第1前レンズ群G1F及び第1後レンズ群G1Rを配し、第1前レンズ群G1Fに、拡大側Eのレンズ面及び縮小側Sのレンズ面の双方を非球面に形成した少なくとも一枚の非球面レンズLsを含めて構成し、かつ全体に負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、全体に正の屈折力を有する第4レンズ群G4と、全体に正の屈折力を有する第7レンズ群G7とを有するレンズ光学系100を備えるとともに、第1レンズ群G1及び第7レンズ群G7を不動とし、第2レンズ群G2乃至第6レンズ群G6を独立して光軸Dc方向へ移動させるズーミング調整部Mcz,及び第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rを独立して光軸Dc方向へ移動させるフォーカシング調整部Mcfを有する光学調整系200を備えて構成するため、別途の像面補正機構を設けることなく、像面湾曲に係わる収差を低減できるとともに、レンズ装置における機構上の煩雑化を招くことなく、レンズ装置全体の小型化、更には低コスト化を図ることができる。
【0014】
(2) 好適な態様により、第1レンズ群G1を構成するに際し、拡大側Eから縮小側Sへ順に、非球面レンズLsを備える第1前レンズ群G1F,二枚の負レンズL2,L3を配した第1後レンズ群G1Rを備えて構成すれば、レンズ装置1における最も拡大側Eに位置する第1レンズ群G1を、少ないレンズ枚数により構築できるため、光軸Dc方向に比較的長いレンズ装置1の軽量化に寄与できるとともに、特に、フォーカシング時に発生する像面湾曲を含む各種収差を有効に低減でき、画像全体の品質向上に寄与することができる。
【0015】
(3) 好適な態様により、フォーカシング調整部Mcfを構成するに際し、フォーカシング時に第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rを同一方向へ移動させるとともに、近距離側へのフォーカシング時に第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rの間隔を広げ、かつ遠距離側へのフォーカシング時に第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rの間隔を狭めるように構成すれば、フォーカシング時に像面湾曲を同時に補正することができる。即ち、近距離側へのフォーカシング時に第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rの間隔を広げることにより、周辺像高における(+)方向への像面湾曲を低減できるとともに、遠距離側へのフォーカシング時に第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rの間隔を狭めることにより、周辺像高における(-)方向への像面湾曲を低減できる。
【0016】
(4) 好適な態様により、レンズ光学系100を構成するに際し、広角端の全画角をfawとしたとき、「55゜<faw<75゜」の[条件式1]を満たすように構成すれば、第1レンズ群G1における、非球面レンズLsとフォーカシング調整部Mcfの機能の併用に基づく、非球面レンズLsの像面湾曲に対する補正効果が低減される角度となる全画角fawが、55゜未満の角度及び75゜を越える角度を回避できるため、像面湾曲に対する良好な補正効果を確保することができる。
【0017】
(5) 好適な態様により、レンズ光学系100を構成するに際し、広角端の全系焦点距離をfw,望遠端の全系焦点距離をftとしたとき、「[ft/fw]<2.5」の[条件式2]を満たすように構成すれば、ズーム比が大きい場合であっても、第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rの間隔が変わることにより、フォーカシング時における像面湾曲を、広角端から望遠端まで低減することができる。
【0018】
(6) 好適な態様により、レンズ装置1を、投射光学系に用いれば、特に、スクリーンに投射するプロジェクタ等の十分な光学性能を確保しつつ、高いズーム比、更には広画角化を実現できるとともに、フォーカシングにより発生する像面湾曲を有効に解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の好適実施形態に係る実施例1のレンズ装置における全体のレンズ構成図、
図2】同実施例1のレンズ装置における光学調整系の原理構成図、
図3】同実施例1のレンズ装置の光路図、
図4】同実施例1のレンズ装置のWIDE側の基準距離時の縦収差図、
図5】同実施例1のレンズ装置のTELE側の基準距離時の縦収差図、
図6】同実施例1のレンズ装置のWIDE側の近距離時の縦収差図、
図7】同実施例1のレンズ装置のTELE側の近距離時の縦収差図、
図8】同実施例1のレンズ装置のWIDE側の遠距離時の縦収差図、
図9】同実施例1のレンズ装置のTELE側の遠距離時の縦収差図、
図10】同実施例2のレンズ装置における光学調整系の原理構成図、
図11】同実施例2のレンズ装置の光路図、
図12】同実施例2のレンズ装置のWIDE側の基準距離時の縦収差図、
図13】同実施例2のレンズ装置のTELE側の基準距離時の縦収差図、
図14】同実施例2のレンズ装置のWIDE側の近距離時の縦収差図、
図15】同実施例2のレンズ装置のTELE側の近距離時の縦収差図、
図16】同実施例2のレンズ装置のWIDE側の遠距離時の縦収差図、
図17】同実施例2のレンズ装置のTELE側の遠距離時の縦収差図、
図18】同実施形態に係るレンズ装置の光学特性表
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、本発明に係る好適実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
【実施例0021】
まず、本実施形態の実施例1に係るレンズ装置1のレンズ光学系100の構成について図1を参照して説明する。
【0022】
なお、このレンズ装置1は、プロジェクタに用いる投射レンズ(ズームレンズ)、即ち、投射光学系、特に、投射ズーム光学系に適用することを想定している。このように、レンズ装置1を、投射光学系(投射ズーム光学系)に適用すれば、特に、スクリーンに投射するプロジェクタ等の十分な光学性能を確保しつつ、高いズーム比、更には広画角化を実現できるとともに、フォーカシングにより発生する像面湾曲を有効に解消することができる。図1中、E(OBJ)はスクリーン等の拡大側を示し、S(IMG)は液晶パネル等の画像表示素子となる縮小側(縮小共役側)を示している。したがって、拡大側E側が光軸Dc方向の前方となり、縮小側S側が光軸Dc方向の後方となる。
【0023】
レンズ光学系100は、図1に示すように、拡大側Eから縮小側Sへ順に配した、第1レンズ群G1から第7レンズ群G7までの七つのレンズ群G1,G2,G3,G4,G5,G6,G7を備えるとともに、第7レンズ群G7の縮小側Sには、模式図で示したプリズムPbを備える。
【0024】
第1レンズ群G1は、拡大側Eから縮小側Sへ順に、第1前レンズ群G1Fを構成する最前端レンズL1,第1後レンズ群G1Rを構成する二枚の負レンズL2,L3、具体的には、拡大側Eに凸面を有する負メニスカスレンズL2,両凹レンズL3を備えて構成する。この場合、第1レンズ群G1は全体として負の屈折力を有する。また、最前端レンズL1は一枚の非球面レンズLsにより構成し、拡大側Eのレンズ面(i=1)及び縮小側Sのレンズ面(i=2)の双方のレンズ面を非球面に形成する。後述する[表1b]に非球面レンズLsの形成条件(非球面係数)を示す。
【0025】
このように、第1レンズ群G1を、三枚の単レンズL1,L2,L3により構成すれば、レンズ装置1における最も拡大側Eに位置する第1レンズ群G1を、少ないレンズ枚数により構築できるため、光軸Dc方向に比較的長いレンズ装置1の軽量化に寄与できるとともに、特に、フォーカシング時に発生する像面湾曲を含む各種収差を有効に低減でき、画像全体の品質向上に寄与することができる。
【0026】
第2レンズ群G2は、拡大側Eに配した両凸レンズL4と、縮小側Sに配した両凹レンズL5を用いた二枚の単レンズにより構成する。また、第3レンズ群G3は、両凸レンズL4を用いた一枚の単レンズにより構成する。このように、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3は、それぞれ全体に負又は正の屈折力を有するように構成できる。したがって、各レンズ群G2とG3は特定の光学条件、即ち、屈折力が正側か負側かに限定又は制約されないため、レンズ光学系100の設計自由度を高めることができる。
【0027】
一方、第3レンズ群G3の縮小側Sには、両凸レンズL7を用いた一枚の単レンズにより構成した第4レンズ群G4を備える。したがって、この第4レンズ群G4は、全体に正の屈折力を有する。さらに、第4レンズ群G4に対して、縮小側Sには、接合レンズJ1を用いた第5レンズ群G5を備える。この接合レンズJ1は、拡大側Eに位置する両凹レンズL8と縮小側Sに位置する両凸レンズL9を接合して構成する。
【0028】
第5レンズ群G5の縮小側Sには、第6レンズ群G6を備える。この第6レンズ群G6は、拡大側Eから縮小側Sへ順に、接合レンズJ2,両凸レンズL12を備える。接合レンズJ2は、拡大側Eに位置する両凹レンズL10と縮小側Sに位置する両凸レンズL11を接合して構成するとともに、両凸レンズL12は、一枚の単レンズにより構成する。第5レンズ群G5と第6レンズ群G6は、それぞれ全体に負又は正の屈折力を有するように構成できる。したがって、各レンズ群G5とG6は特定の光学条件、即ち、屈折力が正側か負側かに限定又は制約されないため、レンズ光学系100の設計自由度を高めることができる。第7レンズ群G7は、一枚の単レンズを用いた両凸レンズL13を備える。したがって、この第7レンズ群G7は、全体に正の屈折力を有する。
【0029】
また、このレンズ光学系100を構成するに際しては、広角端の全画角をfawとしたとき、次の[条件式1]を満たすように構成する。
55゜<faw<75゜ … [条件式1]
【0030】
この条件により構成すれば、第1レンズ群G1における、非球面レンズLsとフォーカシング調整部Mcfの機能の併用に基づく、非球面レンズLsの像面湾曲に対する補正効果が低減される角度となる全画角fawが、55゜未満の角度及び75゜を越える角度を回避できるため、像面湾曲に対する良好な補正効果を確保することができる。
【0031】
さらに、広角端の全系焦点距離をfwとし、望遠端の全系焦点距離をftとしたとき、次の[条件式2]を満たすように構成する。
[ft/fw]<2.5 … [条件式2]
この条件により構成すれば、ズーム比が大きい場合であっても、第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rの間隔が変わることにより、フォーカシング時における像面湾曲を、広角端から望遠端まで低減することができる。
【0032】
他方、レンズ装置1は、図2に原理構成図で示すズーミング調整部Mcz及びフォーカシング調整部Mcfを備える。この場合、ズーミング調整部Mczは、第1レンズ群G1及び第7レンズ群G7を不動とし、第2レンズ群G2乃至第6レンズ群G6を独立して光軸Dc方向へ移動させる機能を備える。
【0033】
また、フォーカシング調整部Mcfは、第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rを独立して光軸Dc方向へ移動させる機能を備える。即ち、より詳細には、フォーカシング時に第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rを同一方向へ移動させるとともに、近距離側へのフォーカシング時に第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rの間隔を広げ、かつ遠距離側へのフォーカシング時に第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rの間隔を狭めるように構成する。
【0034】
このように構成すれば、フォーカシング時に像面湾曲を同時に補正することができる。即ち、近距離側へのフォーカシング時に第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rの間隔を広げることにより、周辺像高における(+)方向への像面湾曲を低減できるとともに、遠距離側へのフォーカシング時に第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rの間隔を狭めることにより、周辺像高における(-)方向への像面湾曲を低減できる。なお、図3には、実施例1に係るレンズ装置1の光路図を示す。
【0035】
さらに、[表1a]はレンズ装置1のレンズデータ(面データ)を示し、[表1b]は非球面レンズLsの非球面データ(非球面係数)及びフォーカス間隔を示す。
【0036】
【表1a】
【0037】
【表1b】
【0038】
[表1a]の面データは、拡大側E側から数えたレンズ面の面番号をiで示し、この面番号iは、図1に示した符号(数字)に一致する。これに対応して、レンズ面の曲率半径R(i)、軸上面間隔D(i)、レンズの屈折率nd(i)、レンズのアッベ数νd(i)をそれぞれ示す。nd(i)及びνd(i)はd線(587.56〔nm〕)に対する数値である。軸上面間隔D(i)は相対向する面と面間のレンズ厚或いは空気空間を示す。なお、曲率半径R(i)と面間隔D(i)の単位は〔mm〕である。面番号のEは拡大側、Sは縮小側の像位置を示す。曲率半径R(i)のINFINITYは平面である。屈折率nd(i)とアッベ数νd(i)の空欄は空気であることを示す。
【0039】
[表1b]の非球面係数は、面の中心を原点とし、光軸Dc方向をZとした直交座標系(X,Y,Z)において、S1(i=1),S2(i=2)を非球面の面番号としたとき、Zは[数1]により表される。[数1]において、Rは中心曲率半径、A4,A6,A8,A10…は、それぞれ4次,6次,8次,10次…の非球面係数、Hは光軸上の原点からの距離である。なお、[表1b]において、「E」は「10のべき乗」を意味する。また、[表1b]のフォーカス間隔において、例えば、基準距離の「(i)=2-3」は面番号(i)=2と(i)=3の間隔D(i)〔mm〕を示すとともに、「(i)=6-7」は面番号(i)=6と(i)=7の間隔D(i)〔mm〕を示している。
【0040】
【数1】
【0041】
図18の(a)及び(b)に、実施例1に係るレンズ装置1の光学特性を示す。(a)に示すように、実施例1のFナンバーはWIDEで「2.2」、TELEで「3.2」となる。また。像高は、WIDE及びTELE共に、「12.2〔mm〕」である。
【0042】
また、(b)に示すように、実施例1に係るレンズ装置1の広角端の全画角fawは「67.6〔゜〕」であり、「55゜<faw<75゜」の[条件式1]を満たす。さらに、広角端の全系焦点距離fwは「18.4〔mm〕」であり、望遠端の全系焦点距離ftは「38.7〔mm〕」であるため、ft/fwは「2.10」となり、「[ft/fw]<2.5」の[条件式2]を満たす。
【0043】
図4図9に、実施例1に係るレンズ装置1の縦収差図を示す。図4は基準距離(WIDE側,E=2920mm)の縦収差図、図5は基準距離(TELE側,E=2920mm)の縦収差図、図6は近距離(WIDE側,E=2050mm)の縦収差図、図7は近距離(TELE側,E=2050mm)の縦収差図、図8は遠距離(WIDE側,E=8760mm)の縦収差図、図9は遠距離(TELE側,E=8760mm)の縦収差図をそれぞれ示す。各縦収差図は、左側から、球面収差(610nm,550nm,460nm),非点収差(550nm),歪曲収差(550nm)を示す。各スケール目盛(1目盛)は、±0.05mm,±0.05mm,±1.0%である。
【0044】
実施例1に係るレンズ装置1は、図4図9に示すように、いずれの縦収差も、大きな乱れがなく良好な収差特性、即ち、投射性能(光学性能)が得られていることを確認できる。
【実施例0045】
次に、本実施形態の実施例2に係るレンズ装置1のレンズ光学系100の構成について図10及び図11を参照して説明する。
【0046】
なお、図10及び図11において、図1図3と同一構成部分及び同一機能部分には同一符号を付してその構成を明確にした。したがって、実施例2の基本的な構成及び機能は、基本的に実施例1と同じである。
【0047】
実施例2に係るレンズ光学系100は、図10に示すように、拡大側Eから縮小側Sへ順に配した、第1レンズ群G1から第7レンズ群G7までの七つのレンズ群G1,G2,G3,G4,G5,G6,G7を備えるとともに、第7レンズ群G7の縮小側Sには、模式図で示したプリズムPbを備える。
【0048】
第1レンズ群G1は、拡大側Eから縮小側Sへ順に、第1前レンズ群G1Fを構成する最前端レンズL1,第1後レンズ群G1Rを構成する二枚の負レンズL2,L3、具体的には、拡大側Eに凸面を有する負メニスカスレンズL2,L3を備えて構成する。この場合、第1レンズ群G1は全体として負の屈折力を有する。また、最前端レンズL1は一枚の非球面レンズLsにより構成し、拡大側Eのレンズ面(i=1)及び縮小側Sのレンズ面(i=2)の双方のレンズ面を非球面に形成する。後述する[表2b]に非球面レンズLsの形成条件(非球面係数)を示す。
【0049】
第2レンズ群G2は、一枚の単レンズを用いた両凸レンズL4により構成する。また、
第3レンズ群G3は、拡大側Eに配した両凹レンズL5と、縮小側Sに配し、かつ拡大側Eに凸面を有する正メニスカスレンズL6を用いた二枚の単レンズにより構成する。第2レンズ群G2と第3レンズ群G3は、それぞれ全体に負又は正の屈折力を有するように構成できる。
【0050】
一方、第3レンズ群G3に対する縮小側Sには、両凸レンズL7を用いた一枚の単レンズにより構成した第4レンズ群G4を備える。したがって、この第4レンズ群G4は、全体に正の屈折力を有する。さらに、第4レンズ群G4に対して、縮小側Sには、接合レンズJ1を用いた第5レンズ群G5を備える。この接合レンズJ1は、拡大側Eに位置する両凹レンズL8と縮小側Sに位置する両凸レンズL9を接合して構成する。
【0051】
第5レンズ群G5の縮小側Sには、第6レンズ群G6を備える。この第6レンズ群G6は、拡大側Eから縮小側Sへ順に、接合レンズJ2,両凸レンズL12を備える。接合レンズJ2は、拡大側Eに位置する両凹レンズL10と縮小側Sに位置する両凸レンズL11を接合して構成するとともに、両凸レンズL12は、一枚の単レンズにより構成する。第5レンズ群G5と第6レンズ群G6は、それぞれ全体に負又は正の屈折力を有するように構成できる。第7レンズ群G7は、一枚の単レンズを用いた両凸レンズL13を備える。したがって、この第7レンズ群G7は、全体に正の屈折力を有する。
【0052】
そして、このレンズ光学系100を構成するに際しては、前述した[条件式1]及び[条件式2]を満たすことは実施例1と同じである。また、実施例2も、実施例1と同様に、ズーミング調整部Mcz及びフォーカシング調整部Mcfを備え、ズーミング調整部Mczは、第1レンズ群G1及び第7レンズ群G7を不動とし、第2レンズ群G2乃至第6レンズ群G6を独立して光軸Dc方向へ移動させる機能を備える。
【0053】
さらに、フォーカシング調整部Mcfは、第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rを独立して光軸Dc方向へ移動させる機能を備える。即ち、より詳細には、フォーカシング時に第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rを同一方向へ移動させるとともに、近距離側へのフォーカシング時に第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rの間隔を広げ、かつ遠距離側へのフォーカシング時に第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rの間隔を狭めるように構成する。なお、図11には、実施例2に係るレンズ装置1の光路図を示す。
【0054】
また、[表2a]はレンズ装置1のレンズデータ(面データ)を示し、[表2b]は非球面レンズLsの非球面データ(非球面係数)及びフォーカス間隔を示す。
【0055】
【表2a】
【0056】
【表2b】
【0057】
図18の(a)及び(b)に、実施例2に係るレンズ装置1の光学特性を示す。(a)に示すように、実施例2のFナンバーは実施例1と同じとなり、WIDEで「2.2」、TELEで「3.2」となる。また、実施例2に係るレンズ装置1の像高も実施例1と同じとなり、WIDE及びTELE共に、「12.2〔mm〕」である。
【0058】
また、(b)に示すように、実施例2に係るレンズ装置1の広角端の全画角fawは「68.4〔゜〕」であり、「55゜<faw<75゜」の[条件式1]を満たす。さらに、広角端の全系焦点距離fwは「18.1〔mm〕」であり、望遠端の全系焦点距離ftは「38.5〔mm〕」であるため、ft/fwは「2.13」となり、「[ft/fw]<2.5」の[条件式2]を満たす。
【0059】
図12図17に、実施例2に係るレンズ装置1の縦収差図を示す。図12は基準距離(WIDE側,E=3504mm)の縦収差図、図13は基準距離(TELE側,E=3504mm)の縦収差図、図14は近距離(WIDE側,E=2640mm)の縦収差図、図15は近距離(TELE側,E=2640mm)の縦収差図、図16は遠距離(WIDE側,E=12000mm)の縦収差図、図17は遠距離(TELE側,E=12000mm)の縦収差図をそれぞれ示す。各縦収差図は、左側から、球面収差(610nm,550nm,460nm),非点収差(550nm),歪曲収差(550nm)を示す。各スケール目盛(1目盛)は、±0.05mm,±0.05mm,±1.0%である。
【0060】
実施例2に係るレンズ装置1は、図12図17に示すように、いずれの縦収差も、実施例1に係るレンズ装置1の諸収差(図4図9)に比べてやや劣るものの、良好な収差特性、即ち、投射性能(光学性能)が得られていることを確認できる。
【0061】
よって、このような本実施形態に係るレンズ装置1によれば、基本的な構成として、拡大側Eから縮小側Sへ順に、第1前レンズ群G1F及び第1後レンズ群G1Rを配し、第1前レンズ群G1Fに、拡大側Eのレンズ面及び縮小側Sのレンズ面の双方のレンズ面を非球面に形成した少なくとも一枚の非球面レンズLsを含めて構成し、かつ全体に負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、全体に正の屈折力を有する第4レンズ群G4と、全体に正の屈折力を有する第7レンズ群G7とを有するレンズ光学系100を備えるとともに、第1レンズ群G1及び第7レンズ群G7を不動とし、第2レンズ群G2乃至第6レンズ群G6を独立して光軸Dc方向へ移動させるズーミング調整部Mcz,及び第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rを独立して光軸Dc方向へ移動させるフォーカシング調整部Mcfを有する光学調整系200を備えてなるため、別途の像面補正機構を設けることなく、像面湾曲に係わる収差を低減できるとともに、レンズ装置における機構上の煩雑化を招くことなく、レンズ装置全体の小型化、更には低コスト化を図ることができる。
【0062】
以上、好適実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,素材,数量,数値等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。
【0063】
例えば、レンズ光学系100は、七つのレンズ群G1-G7を配して構成したが、追加のレンズ群を加えて八つ以上のレンズ群G1…を構成する場合を排除するものではない。同様に、第1レンズ群G1は、非球面レンズLsを備える第1前レンズ群G1Fと二枚の負レンズL2,L3を配した第1後レンズ群G1Rにより構成する場合が望ましいが、第1前レンズ群G1Fに、拡大側Eのレンズ面の両面を非球面に形成した少なくとも一枚の非球面レンズLsを含めて構成し、かつ全体に負の屈折力を有する構成であれば、他の構成を排除するものではない。一方、フォーカシング調整部Mcfは、フォーカシング時に第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rを同一方向へ移動させるとともに、近距離側へのフォーカシング時に第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rの間隔を広げ、かつ遠距離側へのフォーカシング時に第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rの間隔を狭める構成が望ましいが、第1前レンズ群G1Fと第1後レンズ群G1Rを独立して光軸Dc方向へ移動させる構成であれば、他の構成により置換可能である。また、レンズ光学系100として、「55゜<faw<75゜」の[条件式1],及び「[ft/fw]<2.5」の[条件式2]を満たすことが望ましいが、必須の構成要素となるものではない。さらに、レンズ装置1は、投射光学系に用いて最適であるが、他の用途に適用することを排除するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明に係るレンズ装置は、プロジェクタ等の各種光学機器における専用レンズ或いは交換レンズを含む投射レンズ(投射ズームレンズ)として利用できる。
【符号の説明】
【0065】
1:レンズ装置,100:レンズ光学系,200:光学調整系,E:拡大側,S:縮小側,G1:第1レンズ群,G1F:第1前レンズ群,G1R:第1後レンズ群,G2:第2レンズ群,G3:第3レンズ群,G4:第4レンズ群,G5:第5レンズ群,G6:第6レンズ群,G7:第7レンズ群,(i=1):レンズ面,(i=2):レンズ面,Ls:非球面レンズ,L2:負レンズ,L3:負レンズ,Dc:光軸,Mcz:ズーミング調整部,Mcf:フォーカシング調整部,faw:広角端の全画角,fw:広角端の全系焦点距離,ft:望遠端の全系焦点距離
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