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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023086014
(43)【公開日】2023-06-21
(54)【発明の名称】遮光レンズフード
(51)【国際特許分類】
   G03B 21/14 20060101AFI20230614BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20230614BHJP
   G03B 11/04 20210101ALI20230614BHJP
【FI】
G03B21/14 D
G03B21/00 D
G03B21/14 Z
G03B11/04 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021200382
(22)【出願日】2021-12-09
(71)【出願人】
【識別番号】300016765
【氏名又は名称】シャープNECディスプレイソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【弁理士】
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 卓大
【テーマコード(参考)】
2H083
2K203
【Fターム(参考)】
2H083DD12
2K203GC09
2K203GC10
2K203GC13
2K203GC19
2K203GC20
2K203HA54
2K203HA56
2K203HB07
2K203KA08
2K203KA78
2K203MA02
2K203MA35
(57)【要約】
【課題】遮光機構にかかるコストを低く抑えることができるようにする。
【解決手段】プロジェクタ本体1の外面1aから突出する投写レンズ2を覆う筒状に形成された遮光レンズフードは、投写レンズ2を覆うと共にプロジェクタ本体1の外面1aに固定される固定筒部4と、投写レンズ2の少なくとも突出方向の先端部を覆う筒状に形成されると共に、固定筒部4に対してその軸方向にスライド移動可能に取り付けられる遮光用筒部5と、遮光用筒部5の先端部に設けられ、投写レンズ2の先端21から出射される光のうち不要光を遮光する遮光板6と、を備える。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロジェクタ本体の外面から突出する投写レンズを覆う筒状に形成された遮光レンズフードであって、
前記投写レンズを覆うと共に前記プロジェクタ本体の外面に固定される固定筒部と、
前記投写レンズの少なくとも突出方向の先端部を覆う筒状に形成されると共に、前記固定筒部に対してその軸方向にスライド移動可能に取り付けられる遮光用筒部と、
前記遮光用筒部の軸方向において前記固定筒部と反対側に位置する前記遮光用筒部の先端部に設けられ、投写レンズの先端から出射される光のうち不要光を遮光する遮光板と、
を備える遮光レンズフード。
【請求項2】
前記固定筒部は、固定側係止部を有し、
前記遮光用筒部は、前記固定側係止部に係止されることで前記軸方向における前記固定筒部と前記遮光用筒部との相対位置を保持する遮光側係止部を有する請求項1に記載の遮光レンズフード。
【請求項3】
前記固定側係止部及び前記遮光側係止部の一方が、前記軸方向に間隔をあけて複数並んでいる請求項2に記載の遮光レンズフード。
【請求項4】
前記遮光側係止部は、前記軸方向において前記遮光板よりも前記固定筒部側に位置する請求項2又は請求項3に記載の遮光レンズフード。
【請求項5】
前記遮光側係止部が、前記軸方向に間隔をあけて複数並んでおり、
前記固定側係止部は、前記軸方向において前記遮光用筒部側に位置する前記固定筒部の先端部に設けられている請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の遮光レンズフード。
【請求項6】
前記固定筒部と前記遮光用筒部との間に配置されて前記投写レンズを覆う筒状に形成された中継筒部を備え、
前記中継筒部は、前記固定筒部に対して前記軸方向にスライド移動可能であり、かつ、前記遮光用筒部に対して前記軸方向にスライド移動可能である請求項1に記載の遮光レンズフード。
【請求項7】
前記遮光用筒部は、当該遮光用筒部の先端部に位置し、前記遮光板を前記軸方向から支持する支持部と、前記遮光板を弾性力によって前記支持部に押し付ける弾性部材と、を有し、
前記遮光板は、前記支持部に対して前記軸方向に交差する方向に移動可能である請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の遮光レンズフード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遮光レンズフードに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光源から発せられた光を画像表示デバイスで変調し、変調された画像光を投写レンズにより拡大投写することで、スクリーン上に映像を投写するプロジェクタがある。このようなプロジェクタにおいて、投写レンズから出射される画像光には、スクリーンへの投写が不要な不要光も含まれている。以下、不要光の一例について説明する。
【0003】
近年では、画像表示デバイスとして、DMD(Digital Micro-mirror Device)が広く用いられるようになっている。DMDは、1画素に相当する可動式マイクロミラーを平面上に多数配列した画像表示デバイスであり、個々のミラーの傾きを映像信号に応じて+10°(オン)または-10°(オフ)程度に傾けて、光の反射方向を変えることで、投写レンズに入射する光(オン光)と入射しない光(オフ光)とに分離する。DMDがオフの状態では、ミラーがオフの位置に傾けられているだけであり、光をDMDにおいて完全に遮蔽することはできない。このため、一部の不要な光がDMDから投写レンズに入射されてしまう。また、一般に光源から発せられてDMDに集光される光の照射領域は、ミラーが配列された画像光生成に有効なDMDの領域(有効領域)に光が照射されないことで画像の一部がスクリーンに投写されない問題を防ぐために、DMDの有効領域よりも大きく設計される。このため、DMDの有効領域の外周にも光が照射され、当該有効領域の外周で反射した不要光も投写レンズに入射される。その他、光を投写レンズへ出力する光学系にプリズムが搭載されている場合、プリズム界面の反射も投写レンズへの不要光入射の原因となり、これら不要光は、迷光の発生やコントラストの低下を引き起こす。また、投写レンズ内での内面反射に基づく不要光も、迷光の発生やコントラストの低下につながるが、この問題は映画館でのコンテンツ上映において顕著となる。映画館では、(スコープサイズ、ビスタサイズ等)画面アスペクト比が様々なコンテンツが上映されるが、スクリーンのサイズは変更できない。例えば、スコープサイズのスクリーンにおいてビスタサイズのコンテンツを上映する場合、当該コンテンツをスコープサイズのスクリーン一帯に投映することはできず、当該スクリーンの上下幅に合わせて投映することになる。このため、スクリーン上でコンテンツの左右両端における迷光が浮き彫りとなり、コンテンツの黒が目立たないといった問題が発生する。スクリーンサイズ調整をするために、黒色のスクリーンカーテンを設置している映画館もあるが、コストダウンの点でスクリーンカーテンが設置されない映画館も増えてきている。
【0004】
特許文献1,2には、上記した不要光を遮断するための技術が開示されている。特許文献1には、投写レンズのズーミング動作に合わせて、不要光を遮断するマスクの開口部の形状を変化させる遮光機構が開示されている。特許文献2には、投写レンズの前面に搭載され、遮光位置を微調整できる遮光調整機構が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000-194065号公報
【特許文献2】特開2003-121938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、プロジェクタでは、映像を投写するスクリーンなどに応じて投写レンズの長さが変わることがある。例えば、映画館用のプロジェクタにおいては、スクリーンサイズや設置環境に応じて、投写倍率の異なる、様々な長さの投写レンズの装着がされる。
しかしながら、特許文献1,2では、いずれも遮光機構が投写レンズに装着されている。このため、遮光機構を投写レンズ毎に設計し、作製する必要があり、その結果として遮光機構にかかるコストが高くなってしまう、という問題がある。
【0007】
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、遮光機構にかかるコストを低く抑えることが可能な遮光レンズフードを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、プロジェクタ本体の外面から突出する投写レンズを覆う筒状に形成された遮光レンズフードであって、前記投写レンズを覆うと共に前記プロジェクタ本体の外面に固定される固定筒部と、前記投写レンズの少なくとも突出方向の先端部を覆う筒状に形成されると共に、前記固定筒部に対してその軸方向にスライド移動可能に取り付けられる遮光用筒部と、前記遮光用筒部の軸方向において前記固定筒部と反対側に位置する前記遮光用筒部の先端部に設けられ、投写レンズの先端から出射される光のうち不要光を遮光する遮光板と、を備える遮光レンズフードである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、遮光機構にかかるコストを低く抑えた遮光レンズフードを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第一実施形態に係るプロジェクタを前面側から見た斜視図である。
図2図1の遮光レンズフードの固定筒部を本体部と取付部とに分解した状態を示す分解斜視図である。
図3図2の固定筒部の取付部を示す分解斜視図である。
図4図1のプロジェクタ本体から筒状係合部品を取り外した状態を示す斜視図である。
図5図3の取付部の突起状係合部品、及び、図4のプロジェクタ本体の筒状係合部品を示す側面図である。
図6図5に示す筒状係合部品がプロジェクタ本体に取り付けられ、かつ、図5に示す突起状係合部品が筒状係合部品に係合した状態を示す断面図である。
図7図1に示す遮光レンズフードの固定筒部の本体部に遮光用筒部を組付けた状態を示す斜視図である。
図8図7において、固定筒部の本体部と遮光用筒部とを分離した状態を示す分解斜視図である。
図9】本発明の第一実施形態の遮光レンズフードにおいて、投写レンズの長さが短い場合の固定筒部と遮光用筒部との相対位置の一例を示す模式図である。
図10】本発明の第一実施形態の遮光レンズフードにおいて、投写レンズの長さが長い場合の固定筒部と遮光用筒部との相対位置の一例を示す模式図である。
図11】本発明の第二実施形態に係る遮光レンズフードを示す分解斜視図である。
図12図11の遮光レンズフードにおいて、固定筒部に中継筒部を組付けた状態を示す斜視図である。
図13図11の遮光レンズフードにおいて、遮光用筒部に中継筒部を組付けた状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
〔第一実施形態〕
以下、図1~10を参照して本発明の第一実施形態について説明する。
本実施形態のプロジェクタは、映像をスクリーンに投写するものである。図1に示すように、本実施形態のプロジェクタPは、プロジェクタ本体1と、投写レンズ2と、遮光レンズフード3と、を備える。
【0012】
図示しないが、プロジェクタ本体1は、その内部に光源、画像表示デバイス、プリズムなどを備える。プロジェクタ本体1は、光源から発せられた光を画像表示デバイス、プリズムなどに通すことで、画像光を投写レンズ2に入射させる。
【0013】
投写レンズ2は、画像光をスクリーン上に映像を拡大投射する。投写レンズ2は、プロジェクタ本体1に装着され、プロジェクタ本体1の外面1aから突出している。投写レンズ2は、その突出方向の先端21から画像光を出射する。投写レンズ2から出射される画像光には、スクリーンへの投写が不要な不要光も含まれる。プロジェクタ本体1には、様々な長さ(突出長さ)の投写レンズ2が装着される。
【0014】
図面においては、投写レンズ2の軸方向(光軸方向)をX軸方向で示している。また、図面においては、プロジェクタ本体1に対する投写レンズ2の突出方向をX軸正方向で示している。以下の説明では、X軸正方向を前方、先端側などと呼ぶことがある。また、X軸負方向を後方、基端側などと呼ぶことがある。
【0015】
遮光レンズフード3は、プロジェクタ本体1の外面1aから突出する投写レンズ2を覆う筒状に形成されている。遮光レンズフード3は、固定筒部4と、遮光用筒部5と、遮光板6と、を備える。
【0016】
図1,9,10に示すように、固定筒部4は、投写レンズ2を覆う筒状に形成されている。固定筒部4は、投写レンズ2が固定筒部4の内側に挿入されるようにして、プロジェクタ本体1の外面1aに固定される。この状態において、固定筒部4は投写レンズ2と同様に、プロジェクタ本体1の外面1aから突出する。また、固定筒部4の軸方向は、投写レンズ2の軸方向(X軸方向)と完全に一致する、あるいは、概ね一致する。固定筒部4は、例えば多角形の筒状に形成されてよいが、本実施形態では円筒状に形成されている。
【0017】
図1,2に示すように、本実施形態の固定筒部4は、本体部41と、取付部42と、を有する。
【0018】
本体部41は、筒状に形成され、後述する遮光用筒部5に対して固定筒部4の軸方向にスライド移動可能に組付けられる部位である。
本体部41(固定筒部4)は、軸方向に延びる固定側ガイドレール43を有する。固定側ガイドレール43は、後述する遮光用筒部5の遮光側ガイドレール53(図7参照)に係合することで、固定筒部4と遮光用筒部5とが軸方向に相互にスライド移動可能となる。
【0019】
本実施形態において、本体部41(固定筒部4)は、遮光用筒部5の内側に挿入される(図7参照)。このため、固定側ガイドレール43は、本体部41の外周に形成されている。具体的に、固定側ガイドレール43は、本体部41の外周から窪むと共に軸方向の両端に開口する溝状に形成されている。また、本体部41の周壁部の厚さは、溝状の固定側ガイドレール43の深さよりも小さい。このため、固定側ガイドレール43は、本体部41の内周側に突出している。この固定側ガイドレール43は、本体部41の周方向に間隔をあけて2つ形成されている。本実施形態において、2つの固定側ガイドレール43は、本体部41の周方向に互いに180度ずらして位置している。
【0020】
固定筒部4の取付部42は、軸方向の長さが本体部41よりも短い筒状(あるいは円環状)に形成されている。取付部42は、本体部41とプロジェクタ本体1との間に介在して、本体部41をプロジェクタ本体1に取り付けるため部品である。取付部42は、図2に示すネジ49によって本体部41のうちプロジェクタ本体1側の端部(基端部)に固定される。なお、取付部42は、例えば本体部41に一体に形成されてもよい。
【0021】
図2,3,5,6に示すように、取付部42は、これをプロジェクタ本体1に固定するための突起状係合部品44を有する。突起状係合部品44は、弾性的に撓み変形可能な鉤状の突起部441を有する。本実施形態において、突起状係合部品44は、取付部42の本体部分と別個に形成され、ネジ449によって本体部分に固定される。突起状係合部品44は、取付部42の本体部分に対してその周方向に間隔をあけて複数(図2,3において3つ)設けられている。
【0022】
図4~6に示すように、プロジェクタ本体1は、上記した突起状係合部品44と係合する筒状係合部品111を有する。筒状係合部品111は、突起状係合部品44の突起部441を挿入する筒状に形成されている。筒状係合部品111は、プロジェクタ本体1に形成された取付用孔11に対してスナップフィット結合される。プロジェクタ本体1の取付用孔11は、プロジェクタ本体1の外壁のうち投写レンズ2(図1等参照)が装着される装着用開口12の周囲に複数(図4において3つ)形成されている。
【0023】
突起状係合部品44の突起部441が筒状係合部品111に挿入されて当該突起部441が弾性的に撓み変形することで、突起状係合部品44が筒状係合部品111に対してスナップフィット結合される。これにより、固定筒部4をプロジェクタ本体1に固定することができる。なお、本実施形態において、突起状係合部品44が筒状係合部品111にスナップフィット結合された状態で突起状係合部品44の突起部441を筒状係合部品111から引き抜いた場合には、突起部441が同様に弾性的に撓み変形して当該結合が解除される。すなわち、本実施形態では、固定筒部4がプロジェクタ本体1に対して着脱可能に取り付けられる。
【0024】
図1,9,10に示すように、遮光用筒部5は、投写レンズ2のうち少なくとも突出方向の先端部を覆う筒状に形成されている。遮光用筒部5は、固定筒部4に対してその軸方向(X軸方向)に対してスライド移動可能に取り付けられる。遮光用筒部5は、固定筒部4に対応する筒状に形成されている。本実施形態の遮光用筒部5は、固定筒部4に対応する円筒状に形成されている。なお、固定筒部4が多角形の筒状に形成された場合には、遮光用筒部5も多角形の筒状に形成されればよい。
【0025】
図7,8に示すように、遮光用筒部5は、軸方向に延びる遮光側ガイドレール53を有する。遮光側ガイドレール53は、前述の固定側ガイドレール43に係合することで、遮光用筒部5と固定筒部4とが軸方向に相互にスライド移動可能となる。
本実施形態では、固定筒部4(本体部41)が遮光用筒部5の内側に挿入される。このため、遮光側ガイドレール53は、遮光用筒部5の内周に形成されている。具体的に、遮光側ガイドレール53は、遮光用筒部5の内周に突出し、かつ、軸方向の両端まで延びる突条形状に形成されている。また、本実施形態において、遮光用筒部5のうち遮光側ガイドレール53を形成した部分は、その肉厚が遮光用筒部5の他の部分の肉厚と同等となるように、遮光用筒部5の外周から窪むように形成されている。この遮光側ガイドレール53は、固定筒部4の2つの固定側ガイドレール43に各々対応するように、遮光用筒部5の周方向に間隔をあけて2つ形成されている。
【0026】
遮光用筒部5は、支持部51と、弾性部材52と、をさらに有する。
支持部51は、遮光用筒部5の軸方向の先端部に位置する。遮光用筒部5の先端部は、遮光用筒部5の軸方向において固定筒部4と反対側に位置する端部(遮光用筒部5のX軸正方向の端部)である。支持部51は、後述する遮光板6を支持する遮光用筒部5の部位である。支持部51には、投写レンズ2の先端21から出射された画像光を通すための開口511が形成されている。本実施形態において、遮光板6を支持する支持部51の支持面51aは、遮光レンズフード3の外側(前方;X軸正方向)に向いており、遮光用筒部5の軸方向に直交している。なお、支持部51の支持面51aは、例えば遮光用筒部5の軸方向に対して傾斜していてもよい。
【0027】
弾性部材52は、遮光板6を弾性力によって上記した支持部51に押し付ける。弾性部材52は、互いに間隔をあけた位置において同一の遮光板6を支持部51の支持面51aに押し付けるように複数(図示例では2つ)配置されている。これにより、遮光板6を弾性部材52によって安定に支持部51に押し付けることができる。本実施形態の弾性部材52は、板ばねであるが、これに限ることはない。
【0028】
図1,7,8に示すように、遮光板6は、遮光用筒部5の先端部に設けられている。遮光板6は、図9,10に示すように、遮光レンズフード3によって投写レンズ2を覆った状態で、投写レンズ2の先端21の前方に所定の間隔Dをあけて位置する。この状態において、遮光板6は、投写レンズ2の先端21から出射される光(画像光)のうち不要光を遮光する。
【0029】
図7,8に示すように、遮光板6は、前述した弾性部材52によって支持部51の支持面51aに押し付けられている。また、遮光板6は、支持部51の開口511の縁よりも内側に進出するように配置されている。これにより、投写レンズ2の先端21から出射されて支持部51の開口511を通過しようとする画像光の一部(不要光)を遮光板6によって遮光することができる。
【0030】
遮光板6は、支持部51に対して遮光用筒部5の軸方向(X軸方向)に交差する方向に移動可能である。これにより、遮光板6の位置を変更することができる。具体的に、遮光板6は、支持部51に対してその支持面51aに沿う方向に(すなわち遮光用筒部5の軸方向に直交する直交方向)に移動可能となっている。本実施形態における直交方向は、図面におけるY軸方向であり、例えばプロジェクタPの左右方向に対応している(図1参照)。
本実施形態において、遮光板6は、支持部51に対する遮光板6の移動方向(Y軸方向)における支持部51の開口511の両端に2つ設けられている。これにより、例えば、プロジェクタPの左右方向において、スクリーンに投射される画像光の長さを変更することができる。
【0031】
図7~10に示すように、本実施形態の遮光レンズフード3は、互いにスライド移動可能に組付けられた固定筒部4と遮光用筒部5との相対的な位置を保持する保持機構7をさらに備える。保持機構7は、固定筒部4が有する固定側係止部45と、遮光用筒部5が有する遮光側係止部55と、を備える。遮光側係止部55が固定側係止部45に係止されることで、軸方向(X軸方向)における固定筒部4と遮光用筒部5との相対位置が保持される。
【0032】
図7,8に示すように、本実施形態の保持機構7は、スナップフィット機構によって構成されている。
スナップフィット機構を構成する固定側係止部45は、先端に凸部を有し、弾性的に撓み変形可能な爪部451である。爪部451は、固定側係止部45の径方向に弾性的に撓み変形可能である。また、爪部451の先端に形成された凸部は、径方向外側に突出する。本実施形態において、固定側係止部45は固定側ガイドレール43に形成されているが、これに限ることはない。
本実施形態において、軸方向に並ぶ固定側係止部45の数は、1つである。当該固定側係止部45は、固定筒部4の先端部に設けられている。固定筒部4の先端部は、軸方向において遮光用筒部5側に位置する端部(固定筒部4のX軸正方向の端部)である。
【0033】
スナップフィット機構を構成する遮光側係止部55は、遮光用筒部5に形成されて固定側係止部45の凸部が係止する凹部551である。遮光側係止部55の凹部551は、遮光用筒部5の内周に形成される。また、凹部551は、遮光側係止部55をその径方向に貫通する貫通孔として形成されている。これにより、凹部551に入り込んだ固定側係止部45の凸部を遮光用筒部5の外側から押すことで、凸部を簡単に凹部551から外すことができる。本実施形態において、遮光側係止部55は遮光側ガイドレール53に形成されているが、これに限ることはない。
【0034】
図7~10に示すように、遮光側係止部55は、遮光板6及び支持部51よりも遮光側係止部55の基端部側(固定筒部4側)に位置している。また、遮光側係止部55は、軸方向において間隔をあけて複数(図示例では3つ)並んでいる。これにより、保持機構7は、遮光用筒部5を固定筒部4に対して複数の位置で位置決めすることができる。
【0035】
図1に示すように、本実施形態の遮光レンズフード3は、遮光板6をプロジェクタPの外側から目隠しするためのカバー部材8をさらに備える。カバー部材8は、遮光用筒部5の支持部51(図7,8参照)の前方側(X軸正方向側)に配置される。カバー部材8には、投写レンズ2の先端21から出射された画像光を通すための開口が形成されている。カバー部材8は、遮光用筒部5に対して例えばネジ止め等によって着脱自在に取り付けられる。
【0036】
図9,10に示すように、本実施形態の遮光レンズフード3において、固定筒部4に対して遮光用筒部5が軸方向にスライド移動する長さΔS(スライド範囲ΔS)は、例えば、図9に示す最も短い投写レンズ2S(最短投写レンズ2S)の長さL1と、図10に示す最も長い投写レンズ2L(最長投写レンズ2L)の長さL2と、の差分に基づいて決定すればよい。例えば、遮光用筒部5のスライド範囲ΔSは、上記した差分としてよい。また、軸方向における固定筒部4の長さT1及び遮光用筒部5の長さT2は、少なくとも遮光用筒部5のスライド範囲ΔS以上となっていればよい。
【0037】
また、投写レンズ2の先端21から出射する不要光の遮光を考慮すると、投写レンズ2の先端21から遮光板6までの間隔Dは、短すぎるのも好ましくないし、長すぎるのも好ましくない。当該間隔Dが短すぎる場合には、遮光板6を遮光用筒部5に対して左右方向などに移動させても不要光を十分に遮蔽できない可能性がある。また、当該間隔Dが長すぎる場合には、スクリーンへの投写が必要な光が遮光用筒部5によって遮光されてしまう可能性がある。このため、固定筒部4の長さT1は、図9に示す最短投写レンズ2Sの長さL1を考慮して設定されることが好ましい。
【0038】
以上説明したように、遮光機構としての遮光板6を有する本実施形態の遮光レンズフード3は、投写レンズ2ではなく、プロジェクタ本体1に取り付けられる。また、プロジェクタ本体1に固定される固定筒部4に対して遮光用筒部5をこれらの軸方向に移動させることで、投写レンズ2の先端21に対する遮光板6の位置を簡単に変更することができる。これにより、同一種類の遮光レンズフード3を様々な長さの投写レンズ2に対して設けることができる。すなわち、投写レンズ2に対して遮光機構を設けるためにかかるコストを低く抑えることが可能となる。
【0039】
また、本実施形態の遮光レンズフード3では、固定筒部4が固定側係止部45を有する。また、遮光用筒部5は、固定側係止部45に係止されることで軸方向における固定筒部4と遮光用筒部5との相対位置を保持する遮光側係止部55を有する。固定側係止部45と遮光側係止部55とを係止させることで、遮光用筒部5を固定筒部4に対して簡単に位置決めすることができる。すなわち、プロジェクタ本体1及び投写レンズ2に対して遮光板6を簡単に位置決めできる。
【0040】
また、本実施形態の遮光レンズフード3では、遮光側係止部55が、軸方向に間隔をあけて複数並んでいる。このため、遮光用筒部5を固定筒部4に対して複数の位置で簡単に位置決めすることができる。これにより、遮光板6を複数の位置で簡単に位置決めできる。したがって、様々な長さの投写レンズ2に対して、遮光レンズフード3の遮光板6を簡単に位置決めすることが可能となる。
【0041】
また、本実施形態の遮光レンズフード3では、遮光側係止部55が軸方向において遮光板6よりも固定筒部4側に位置する。このため、軸方向において遮光側係止部55と固定筒部4との間に遮光板6が位置するように遮光側係止部55が配置されるよりも、軸方向における遮光レンズフード3の長さを短く設定することができる。すなわち、遮光レンズフード3のコンパクト化を図ることができる。
【0042】
また、本実施形態の遮光レンズフード3では、遮光側係止部55が遮光用筒部5においてその軸方向に間隔をあけて複数並び、かつ、固定側係止部45が固定筒部4の先端部に設けられている。これにより、軸方向において固定筒部4に対する遮光用筒部5の軸方向への移動可能な範囲をより長く確保することが可能となる。
【0043】
また、本実施形態の遮光レンズフード3では、遮光板6が、遮光用筒部5の先端部において、遮光用筒部5の軸方向に交差する方向に移動可能とされている。すなわち、軸方向に交差する方向における遮光板6の位置を調整することができる。これにより、遮光レンズフード3によって覆われる投写レンズ2の種類に応じて、また、スクリーンに投写されるコンテンツ(例えばスコープサイズやビスタサイズなど)に応じて、投写レンズ2から出射される不要光を遮光板6によって適切に遮光することができる。
さらに、本実施形態の遮光レンズフード3では、遮光板6が弾性部材52によって遮光用筒部5の先端部に位置する支持部51に押し付けられる。このため、遮光板6が遮光用筒部5に対してがたついたり位置ずれしたりすることを防ぐことができる。したがって、投写レンズ2から出射される不要光を遮光板6によって適切に遮光することができる。
【0044】
第一実施形態においては、例えば、固定側係止部45が軸方向において間隔をあけて複数並んでもよい。この場合、軸方向に並ぶ遮光側係止部55の数は1つであってよい。
【0045】
第一実施形態において、保持機構7は、例えばネジ固定機構によって構成されてよい。ネジ固定機構を構成する固定側係止部45及び遮光側係止部55の一方は、ネジが螺着する雌ねじ孔であればよく、他方は、ネジを挿通させる挿通孔であってよい。保持機構7をなすネジ固定機構では、ネジを挿通孔に挿通させた上で雌ねじ孔に螺着させることで、軸方向(X軸方向)における固定筒部4と遮光用筒部5との相対位置を保持することができる。
【0046】
上記したネジ固定機構においては、例えば雌ねじ孔及び挿通孔の一方が、遮光レンズフード3の軸方向(X軸方向)に複数並んでいてよい。この場合には、前述した第一実施形態と同様の効果を奏する。
また、ネジ固定機構においては、例えば挿通孔が軸方向に延びる長孔であってもよい。この場合には、固定筒部4と遮光用筒部5とを軸方向における任意の位置で保持することが可能となる。これにより、投写レンズ2の先端21と遮光板6との間隔を微調整することが可能となる。
【0047】
第一実施形態においては、例えば、遮光用筒部5が固定筒部4の内側に挿入されてもよい。
【0048】
〔第二実施形態〕
次に、図11~13を参照して本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態においては、第一実施形態と同様の構成要素について同一符号を付す等して、その説明を省略する。
【0049】
図11に示すように、第二実施形態の遮光レンズフード3Fは、第一実施形態と同様の固定筒部4、遮光用筒部5及び遮光板6に加え、中継筒部9Fをさらに備える。図11においては、固定筒部4の本体部41のみが記載されているが、固定筒部4は取付部42(図2等参照)も有する。
【0050】
中継筒部9Fは、固定筒部4や遮光用筒部5と同様に、投写レンズ2を覆う筒状に形成されている。中継筒部9Fは、軸方向において固定筒部4と遮光用筒部5との間に配置される。中継筒部9Fは、固定筒部4に対してその軸方向(X軸方向)にスライド移動可能に取り付けられる。また、中継筒部9Fは、遮光用筒部5に対してその軸方向(X軸方向)にスライド移動可能に取り付けられる。中継筒部9Fは、固定筒部4、遮光用筒部5に対応する筒状に形成されている。本実施形態の中継筒部9Fは、固定筒部4、遮光用筒部5に対応する円筒状に形成されている。なお、固定筒部4、遮光用筒部5が多角形の筒状に形成された場合には、中継筒部9Fも多角形の筒状に形成されればよい。
【0051】
中継筒部9Fは、軸方向に延びる第一中継ガイドレール91Fと、第二中継ガイドレール92Fと、を有する。
【0052】
図11,12に示すように、第一中継ガイドレール91Fは、固定筒部4の固定側ガイドレール43に係合することで、中継筒部9Fと固定筒部4とが軸方向に相互にスライド移動可能となる。
本実施形態では、図12に示すように、固定筒部4(本体部41)が中継筒部9Fの内側に挿入される。このため、第一中継ガイドレール91Fは、中継筒部9Fの内周に形成されている。具体的に、第一中継ガイドレール91Fは、中継筒部9Fの内周に突出し、かつ、軸方向の両端まで延びる突条形状に形成されている。また、本実施形態では、中継筒部9Fのうち第一中継ガイドレール91Fを形成した部分は、その肉厚が中継筒部9Fの他の部分の肉厚と同等となるように、中継筒部9Fの外周から窪むように形成されている。この第一中継ガイドレール91Fは、固定筒部4の2つの固定側ガイドレール43に各々対応するように、遮光用筒部5の周方向に間隔をあけて2つ形成されている。
【0053】
図11,13に示すように、第二中継ガイドレール92Fは、遮光用筒部5の遮光側ガイドレール53に係合することで、中継筒部9Fと遮光用筒部5とが軸方向に相互にスライド移動可能となる。
本実施形態では、図13に示すように、中継筒部9Fが遮光用筒部5の内側に挿入される。このため、第二中継ガイドレール92Fは、中継筒部9Fの外周に形成されている。具体的に、第二中継ガイドレール92Fは、中継筒部9Fの外周から窪むと共に軸方向の両端に開口する溝状に形成されている。また、中継筒部9Fの周壁部の厚さは、溝状である第二中継ガイドレール92Fの深さよりも小さい。このため、第二中継ガイドレール92Fは、中継筒部9Fの内周側に突出している。この第二中継ガイドレール92Fは、遮光用筒部5の2つの遮光側ガイドレール53に各々対応するように、中継筒部9Fの周方向に間隔をあけて2つ形成されている。
【0054】
図11~13に示すように、第一中継ガイドレール91Fと第二中継ガイドレール92Fとは、互いに干渉しないように中継筒部9Fの周方向に互いにずれて位置する。具体的に、第一中継ガイドレール91Fと第二中継ガイドレール92Fとは、中継筒部9Fの周方向に互いに90度ずれて位置している。
【0055】
図11,12に示すように、固定筒部4の外周には、中継筒部9Fの第二中継ガイドレール92Fが挿入される挿入溝46が形成されている。挿入溝46は、溝状の固定側ガイドレール43と同様に、固定筒部4の外周から窪むと共に軸方向の両端に開口する。挿入溝46は、2つの第二中継ガイドレール92Fに各々対応するように、固定筒部4の周方向に間隔をあけて2つ形成されている。固定筒部4の挿入溝46は、固定筒部4を中継筒部9Fの内側に挿入する際に、固定筒部4が中継筒部9Fの第二中継ガイドレール92Fと干渉することを防止する。
【0056】
図11~13に示すように、本実施形態の遮光レンズフード3Fは、互いにスライド移動可能に組付けられた固定筒部4と中継筒部9Fとの相対的な位置を保持する第一保持機構7F1と、互いにスライド移動可能に組付けられた中継筒部9Fと遮光用筒部5との相対的な位置を保持する第二保持機構7F2と、を有する。
【0057】
第一保持機構7F1は、固定筒部4が有する固定側係止部45と、中継筒部9Fが有する第一中継側係止部93Fと、を備える。第一中継側係止部93Fが固定側係止部45に係止されることで、軸方向(X軸方向)における固定筒部4と中継筒部9Fとの相対位置が保持される。
【0058】
第二保持機構7F2は、中継筒部9Fが有する第二中継側係止部94Fと、遮光用筒部5が有する遮光側係止部55と、を備える。遮光側係止部55が第二中継側係止部94Fに係止されることで、軸方向(X軸方向)における中継筒部9Fと遮光用筒部5との相対位置が保持される。
中継筒部9Fの第一中継側係止部93Fと第二中継側係止部94Fとは、互いに干渉しないように、中継筒部9Fの周方向に互いにずれて位置する。具体的に、第一中継側係止部93Fと第二中継側係止部94Fとは、中継筒部9Fの周方向に互いに90度ずれて位置している。
【0059】
第一、第二保持機構7F1,7F2は、例えばネジ固定機構であってもよいが、本実施形態ではスナップフィット機構によって構成されている。
スナップフィット機構を構成する第一保持機構7F1において、固定側係止部45は固定筒部4に形成されて先端に凸部を有する爪部451であり、第一中継側係止部93Fは中継筒部9Fに形成されて固定側係止部45の凸部が係止する凹部である。第一中継側係止部93Fは、中継筒部9Fの軸方向において間隔をあけて複数(図示例では2つ)並んでいる。本実施形態において、第一中継側係止部93Fは第一中継ガイドレール91Fに形成されているが、これに限ることはない。
【0060】
スナップフィット機構を構成する第二保持機構7F2において、第二中継側係止部94Fは中継筒部9Fに形成され、先端に凸部を有する爪部であり、遮光側係止部55は遮光用筒部5に形成されて第二中継側係止部94Fの凸部が係止する凹部551である。本実施形態において、軸方向に並ぶ第二中継側係止部94Fの数は、1つである。当該第二中継側係止部94Fは、中継筒部9Fの先端部に設けられている。中継筒部9Fの先端部は、軸方向において遮光用筒部5側に位置する端部(中継筒部9FのX軸正方向の端部)である。
【0061】
第二実施形態の遮光レンズフード3Fによれば、第一実施形態と同様の効果を奏する。
また、第二実施形態の遮光レンズフード3Fは、固定筒部4及び遮光用筒部5のそれぞれに対して軸方向にスライド移動可能とされた中継筒部9Fを備える。このため、固定筒部4の長さT1と遮光用筒部5の長さT2(図9,10参照)とを足し合わせた長さが、投写レンズ2の長さよりも短くても、投写レンズ2を遮光レンズフード3Fによって覆うことが可能となる。すなわち、固定筒部4、遮光用筒部5、中継筒部9Fの長さが短くても、遮光レンズフード3Fをより長い投写レンズ2に適用することができる。
【0062】
また、第二実施形態の遮光レンズフード3Fは、例えば、中継筒部9Fを取り除き、第一実施形態のように固定筒部4と遮光用筒部5とを直接接続して構成することもできる。これにより、遮光レンズフード3Fを長さの短い投写レンズ2に適用することもできる。
以上のことから、第二実施形態の遮光レンズフード3Fは、最短投写レンズ2Sの長さL1と最長投写レンズ2Lの長さL2(図9,10参照)との差分が大きくても、これら両方の投写レンズ2に対応することができる。
【0063】
第二実施形態において、固定筒部4と遮光用筒部5との間に配置される中継筒部9Fの数は、1つに限らず、例えば複数であってもよい。複数の中継筒部9Fは、これらの軸方向に並べられる。軸方向において隣り合う中継筒部9Fは、互いにスライド移動可能とされる。これにより、遮光レンズフード3Fをさらに長い投写レンズ2に対応させることが可能となる。
【0064】
第二実施形態においては、例えば、中継筒部9Fが固定筒部4の内側に挿入され、遮光用筒部5が中継筒部9Fの内側に挿入されてもよい。
【0065】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
【0066】
本発明において、固定筒部4が固定されるプロジェクタ本体1の外面は、プロジェクタPを構成する筐体(ケース)に限らず、例えば当該筐体に装着されたレンズカバーであってもよい。
【符号の説明】
【0067】
1 プロジェクタ本体
1a 外面
2 投写レンズ
21 投写レンズ2の先端
3遮光レンズフード
4 固定筒部
45 固定側係止部
5 遮光用筒部
51 支持部
52 弾性部材
55 遮光側係止部
6 遮光板
9F 中継筒部
P プロジェクタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13