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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023086093
(43)【公開日】2023-06-21
(54)【発明の名称】フィルタ用シートおよびフィルタ
(51)【国際特許分類】
   B01D 46/10 20060101AFI20230614BHJP
   F24F 7/003 20210101ALI20230614BHJP
   F24F 13/28 20060101ALI20230614BHJP
   F24F 7/04 20060101ALI20230614BHJP
【FI】
B01D46/10 B
F24F7/003
F24F13/28
F24F7/04 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022172050
(22)【出願日】2022-10-27
(31)【優先権主張番号】P 2021200106
(32)【優先日】2021-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000222141
【氏名又は名称】東洋アルミエコープロダクツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100130513
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 直也
(74)【代理人】
【識別番号】100074206
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 文二
(72)【発明者】
【氏名】足立 将司
(72)【発明者】
【氏名】山岸 拓人
(72)【発明者】
【氏名】山岸 めい
【テーマコード(参考)】
3L058
4D058
【Fターム(参考)】
3L058BB04
3L058BC07
4D058JA12
4D058KA01
4D058KC01
4D058KC28
4D058KC81
4D058SA01
(57)【要約】
【課題】ガラリに貼り付け可能なフィルタについて、面ファスナ等の別部材を用いることなく、フィルタ単体でガラリから剥がれないように固定できるようにすること。
【解決手段】フィルタ10を、フィルタ本体11と、フィルタ本体11の外縁に連設される耳部12と、からなるものとし、フィルタ本体11をガラリの正面にあてがい、耳部12をフィルタ本体11に対して折り曲げてガラリの側面に回り込ませてあてがうことにより貼り付けられるようにする。フィルタ10に耳部12を設け、これをガラリの側面に回り込ませて貼り付けることで、フィルタ本体11のみからなる従来のフィルタよりもガラリに対する取り付け強度が向上している。したがって、面ファスナ等の別部材を用いる必要がなく、フィルタ単体で十分な取り付け強度を持たせることができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
易破断線により区画されるフィルタの切り取り予定部を有し、前記易破断線を破断することでフィルタを切り取って使用可能なフィルタ用シートであって、
前記切り取り予定部は、
フィルタ本体と、
フィルタ本体の外縁に連設される耳部と、からなり、
前記切り取り予定部を切り取ってなるフィルタは、
正面と側面を有する通気可能な被着体に対して、
前記フィルタ本体を前記正面にあてがい、
前記耳部を前記フィルタ本体に対して折り曲げて前記側面に回り込ませてあてがうことにより取り付けられる、フィルタ用シート。
【請求項2】
前記フィルタ本体は、略円形であり、
前記耳部は、前記フィルタ本体の周方向に沿って等間隔に複数設けられている請求項1に記載のフィルタ用シート。
【請求項3】
前記フィルタ本体は、横長の長方形であり、
前記耳部は、前記フィルタ本体の長辺に沿って複数設けられている請求項1に記載のフィルタ用シート。
【請求項4】
前記耳部は、前記フィルタ本体に対して折り曲げた際にフィルタの素材の弾性反発を抑える反発抑制部を前記フィルタ本体との境界に有する、請求項1から3のいずれかに記載のフィルタ用シート。
【請求項5】
前記反発抑制部は、前記フィルタ本体と前記耳部の境界に形成された切れ込みまたは使用の際に破断されて切れ込みとなる易破断部である請求項4に記載のフィルタ用シート。
【請求項6】
前記フィルタ本体内に、
第2の易破断線により区画される小フィルタ本体と小フィルタ本体の外縁から連設される小耳部からなる第2の切り取り予定部をさらに有し、この第2の易破断線を破断することで小フィルタを切り取って使用可能な請求項1から3のいずれかに記載のフィルタ用シート。
【請求項7】
前記フィルタ本体に対する前記耳部の連設位置と、前記小フィルタ本体に対する前記小耳部の連設位置とはフィルタ用シートの周方向に位相がずれている請求項6に記載のフィルタ用シート。
【請求項8】
少なくとも前記耳部の片面は粘着層となっており、前記フィルタは、前記被着体の側面に貼り付け可能な請求項1から3のいずれかに記載のフィルタ用シート。
【請求項9】
前記フィルタは、家屋の通気口用フィルタである請求項1から3のいずれかに記載のフィルタ用シート。
【請求項10】
フィルタ本体と、
フィルタ本体の外縁に連設される耳部と、からなり、
正面と側面を有する通気可能な被着体に対して、
前記フィルタ本体を前記正面にあてがい、
前記耳部を前記フィルタ本体に対して折り曲げて前記側面に回り込ませてあてがうことにより取り付けられる、フィルタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通気口などに貼り付け可能なフィルタおよびそのフィルタを作製するためのフィルタ用シートに関する。
【背景技術】
【0002】
室内の換気をおこなうために、家屋には通気口が備え付けられており、この通気口の室外側には、塵埃などが通気口を通じて室内に侵入しないように、ガラリと称されるカバーが取り付けられている。
ガラリは、通気口の通気性を妨げないように、通常はルーバー状あるいはメッシュ状に形成されている。
【0003】
また、このようなガラリでは花粉、ダニの死骸、粉塵などの微少な塵埃やいわゆるアレル物質を捕捉できないため、その正面に不織布などからなるフィルタを被せ、捕捉性をさらに高める試みもなされている。
ここで特許文献1のように、この種のフィルタでは、片面が粘着層となっており、ガラリの正面にその粘着層をあてがい、貼り付けることで固定をおこなうのが一般的である。
【0004】
ちなみにこのようなフィルタは通常、サイズや形状の異なる通気口(ガラリ)に適用できるようにミシン目などの易破断線により区画される切り取り予定部を有するフィルタ用シートとして販売されており、各家庭でその易破断線を破断して切り取り予定部を切り取ることによりフィルタとしての使用に供される。
また、フィルタは通常円形をしているが、ガラリは丸型のみならず、非丸型のフードタイプ(ブーツタイプ)なども存在し、フィルタがそのままの形状ではガラリに合致しない場合には、適宜カットして用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第6326513号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところでガラリが上述のように、ルーバー状やメッシュ状など隙間の大きな構造になっていることから、その正面にフィルタをあてがい貼り付けた場合には、貼り付け面積(接触面積)が小さく、ガラリからフィルタが剥がれやすい問題がある。
【0007】
このため、面ファスナも併用することが多く、たとえばガラリの正面にあらかじめ面ファスナを両面テープ等を用いて固定しておくこともおこなわれている。
この場合、ガラリの正面にフィルタを押し当てると、粘着層の粘着性のみならず、面ファスナとフィルタの繊維の絡み合いによっても、フィルタがガラリの表面上に保持されることになり、剥がれが抑制される。
【0008】
しかしながら、面ファスナも併用し、これをガラリの側にあらかじめ固定する作業をおこなうのは手間であり、フィルタ単体でガラリの表面に剥がれないように簡易に固定できることが求められている。
このような問題は、通気口のみならず、換気扇などの他の空気が通過可能な被着体にフィルタを貼り付ける場合においても妥当する。
【0009】
そこで本発明は、通気口などの空気が通過可能な被着体に取り付け可能なフィルタおよびそのフィルタを作製するためのシートについて、面ファスナ等の別部材を用いることなく、フィルタ単体で、被着体から剥がれないように固定できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記した課題を解決するため、易破断線により区画されるフィルタの切り取り予定部を有し、易破断線を破断することでフィルタを切り取って使用可能な発明にかかるフィルタ用シートについて、切り取り予定部が、フィルタ本体と、フィルタ本体の外縁に連設される耳部と、からなり、切り取り予定部を切り取ってなるフィルタは、正面と側面を有する通気可能な被着体に対して、フィルタ本体を被着体正面にあてがい、耳部をフィルタ本体に対して折り曲げて被着体側面に回り込ませてあてがうことにより取り付けられる構成を採用したのである。
【0011】
このように構成すると、フィルタの本体が被着体の正面にあてがわれるのみならず、その耳の部分が被着体の側面に回り込んだ状態であてがわれて取り付けられるため、フィルタの被着体に対する取り付けの強度を高めることができる。
したがって、面ファスナなどの別部材を用いることなく、またそのような別部材をあらかじめ被着体に取り付ける作業を要さず、フィルタ単体で、フィルタが被着体から剥がれることを抑制するのが可能となる。
【0012】
発明にかかるフィルタ用シートにおいて、フィルタ本体は、略円形であり、耳部は、フィルタ本体の周方向に沿って等間隔に複数設けられている構成を採用することが好ましい。
【0013】
このように構成すると、一般的な丸型のガラリなどの被着体と形状が合致しやすいため、フィルタをカットすることなく、被着体に取り付けることができ便利である。
また、被着体の側面に回り込む耳部が複数あることで、取り付け強度を高めることができる。耳部がフィルタ本体の周方向に等間隔に設けられていることで、被着体の周方向に取り付け強度をほぼ均等にすることができ、取り付け状態が安定する。
【0014】
発明にかかるフィルタ用シートにおいて、フィルタ本体は、横長の長方形であり、耳部は、フィルタ本体の長辺に沿って複数設けられている構成を採用することができる。
【0015】
このように構成すると、一般的なセントラルヒーティングシステムの横長長方形の通気口などの被着体と形状が合致しやすいため、フィルタをカットすることなく、被着体に取り付けることができ便利である。
また、被着体の側面に回り込む耳部が複数あることで、取り付け強度を高めることができる。
【0016】
発明にかかるフィルタ用シートにおいて、耳部は、フィルタ本体に対して折り曲げた際にフィルタの素材の弾性反発を抑える反発抑制部をフィルタ本体との境界に有する、構成を採用することが好ましい。
【0017】
このように構成すると、不織布などからなるフィルタのコシによる反発力が弱められるため、折り曲げた部分が徐々に復元し、これに伴ない耳部が被着体の側面から離反し、剥がれてしまう事態が抑制される。
【0018】
ここでフィルタ本体と耳部の境界に形成された反発抑制部は、ハーフカットなどの各種弱め線が考えられるが、切れ込みまたは使用の際に破断されて切れ込みとなる易破断部とすると、形成が容易である安定した反発抑制効果が得られるためより好ましい。
【0019】
発明にかかるフィルタ用シートにおいて、フィルタ本体内に、第2の易破断線により区画される小フィルタ本体と小フィルタ本体の外縁から連設される小耳部からなる第2の切り取り予定部をさらに有し、この第2の易破断線を破断することで小フィルタを切り取って使用可能な構成とすることもできる。
【0020】
このように構成すると、被着体が大きい場合にはフィルタを切り取って使用し、被着体が小さい場合には小フィルタを切り取って使用することで、被着体のサイズに適したフィルタを作製することができるため、家庭で手作業でカット等して大きさを調整する必要が
なく便利である。
【0021】
発明にかかるフィルタ用シートにおいて、フィルタ本体に対する耳部の連設位置と、小フィルタ本体に対する小耳部の連設位置とはフィルタ用シートの周方向に位相がずれている構成を採用することが好ましい。
【0022】
フィルタ用シートの周方向において、フィルタ本体に対する耳部の連設位置と、小フィルタ本体に対する小耳部の連設位置との位相が一致していると、耳部と小耳部が隣接しているため、耳部を切り取る際に、破断箇所が易破断線上を超えて小耳部にまで至りフィルタが千切れてしまいやすい。
フィルタ本体に対する耳部の連設位置と、小フィルタ本体に対する小耳部の連設位置との位相をずらすことで、耳部と小耳部を離間させ、フィルタの切り取り作業の際に、フィルタが千切れてしまう事態を抑制することができる。
【0023】
発明にかかるフィルタ用シートにおいて、少なくとも耳部の片面は粘着層となっており、フィルタは、前記被着体の側面に貼り付け可能な構成を採用することが好ましい。
【0024】
フィルタの被着体に対する取付態様は種々想定されるが、耳部に粘着層を設けておくと、この耳部をフィルタ本体に対して折り曲げ、被着体の側面に回り込ませて押し当てるだけで取り付けが完了するため作業が容易である。
【0025】
フィルタ用シートは、換気扇などの空気が通過可能な種々の被着体に取り付け可能であるが、家屋の通気口用として好適に使用することができる。
【0026】
また、上記した課題を解決するため、フィルタについて、フィルタ本体と、フィルタ本体の外縁に連設される耳部と、からなり、正面と側面を有する通気可能な被着体に対して、フィルタ本体を被着体正面にあてがい、耳部をフィルタ本体に対して折り曲げて被着体側面に回り込ませてあてがうことにより取り付けられる構成としたのである。
【発明の効果】
【0027】
発明にかかるフィルタおよびフィルタ用シートを以上のように構成したので、面ファスナ等の別部材を用いることなく、フィルタ単体により被着体から剥がれないように固定できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】実施形態のフィルタ用シートの(a)は正面図、(b)は背面図
図2】実施形態のフィルタ用シートの分解斜視図
図3】実施形態のフィルタの取り付け作業を示す斜視図
図4】実施形態のフィルタの取り付け作業を示す斜視図
図5】他の実施形態のフィルタ用シートの正面図
図6】他の実施形態のフィルタの正面図
図7】他の実施形態のフィルタの取り付け作業を示す斜視図
図8】他の実施形態のフィルタ用シートの変形例を示す正面図
図9】実施形態のフィルタの変形例を示す要部拡大正面図
図10】実施形態のフィルタの他の変形例を示す要部拡大正面図
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
図1に示す実施形態のフィルタ用シート1は、図2に示すようにここから実施形態のフィルタ10が切り取られるものである。図3のように、実施形態のフィルタ10は、家屋の通気口の室外側の壁面上に設置されたガラリVに被せられて取り付けられるものであり、その取り付け強度が向上していることでガラリVからの剥がれが抑制されている。
【0030】
図1(a)のように実施形態のフィルタ用シート1は、平面視で全体がほぼ正方形をな
しており、その内部には易破断線としてのミシン目2により切り取り予定部10が区画されている。
切り取り予定部10は、ミシン目2を破断して切り取ることで実施形態のフィルタ10として使用される。
図1(a)のように、ミシン目2は、フィルタ用シート1の縦方向(上下方向)に走るミシン目の目が細かく、横方向(左右方向)に走るミシン目の目が粗く形成されている。
フィルタを不織布で構成する場合、不織布の製法由来により縦方向と横方向とで破断強度に差があるので、ミシン目の目を縦横同じように形成すると手で切り取る時にうまく切り取れないことがある。しかし、本発明のフィルタのミシン目は前記のように縦横のミシン目の目の粗さを変えているので、これにより、フィルタ用シート1のミシン目2に縦方向(上から下への方向)に力をかけてミシン目2を破断しようとする際に、その破断強度が縦方向と横方向とでほぼ均一になっている。したがって、綺麗にミシン目に沿って破断しないなどして、意図しない破れ等が生じる事態が防止されている。
【0031】
フィルタ用シート1は、その背面が特定のパターンで粘着加工が施されて粘着層3となっている。
図1(b)では、粘着層3のパターンとして、フィルタ用シート1の中心に、キャラクターの図形を配し、その外側に同心状にリング状図形3aを三重に配し、さらにその外側に方枠状の図形を配している。リング状図形3aのもっとも外側のリングと、方枠状の図形とは、方枠状の図形の四辺の中点において合流し、一体化している。
また、三重のリング状図形3aのうち、最も外側のリングと最も内側のリングからは、放射状に煙突状図形3bがのびている。
さらに、三重のリング状図形3aのうち、中央のリングに沿ってハート型の図形をちりばめられている。また、中心からは十字型の粘着層3の欠落部が延びており、その軌跡上にあるリング状図形3a、方枠状図形、および煙突状図形3bは粘着層3が一部切り欠かれている。
ここからフィルタ10を切り取ってガラリに被せて使用する場合、粘着加工が施された粘着層3は通気性が阻害され、それ以外の箇所は通気性が確保されているため、粘着層3以外の箇所は塵埃が付着して徐々に黒ずんで変色してゆくのに対して、粘着層3はほとんど変色しないことになる。
したがって、経時により粘着層3とそれ以外の箇所との色のコントラストが現れ、粘着層3の模様が浮き上がってくる。この模様の浮かび上がりの度合いが、フィルタ10を交換するタイミングの指標となる。
粘着層3を構成する粘着剤の種類は特に限定されないが、主剤と硬化剤を含む二液混合型ポリウレタン系粘着剤であることが例示できる。
背面の全面に占める粘着層3の面積割合も特に限定されないが、10%~60%が例示できる。粘着層3が10%を下回ると、フィルタ10をガラリVに貼り付けることが困難となり、60%を上回ると、粘着剤が過剰となってコスト高となる。
【0032】
フィルタ用シート1の材質は特に限定されず、織布、不織布、多孔性シートなどが例示される。織布、不織布の原料としてもポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリイミド繊維等の合成繊維や天然繊維が例示される。塵埃の捕捉性に優れ、安価に製造できるものとしてポリエステル繊維製の不織布が好ましい。不織布の製法についても特に限定されず、サーマルボンド法、スパンボンド法等が例示される。
フィルタ用シート1および粘着層3の色は特に限定されないが、フィルタの使用時に上記した粘着層3からなる模様を際立たせるには、フィルタ用シート1は白色であり、粘着層3は透明であるのが好ましい。
フィルタ用シート1は、花粉やダニの死骸などのアレル物質の捕捉性を向上させるために、抗アレル物質加工を施していてもよい。
フィルタ用シート1の寸法は特に限定されず被着体を完全に覆うことができる大きさで
あればよいが、屋外通気口のガラリに取付ける場合であれば、150mm×150mm~310mm×310mmが好ましい。150mm×150mmを下回ると、ここから切り取られるフィルタが小さすぎて、一般的なガラリを十分に被覆することができず、310mm×310mを上回ると、大きすぎて陳列や保管の際に嵩張る。
フィルタ用シート1の厚みも特に限定されないが、不織布を用いる場合であれば、好ましい範囲としては0.5~5mmであり、より好ましい範囲としては1~2mmである。また、目付も特に限定されないが、不織布を用いる場合であれば、好ましい範囲としては20~60g/mであり、より好ましい範囲としては30~50g/mである。これらの範囲内であれば、通気性を大きく損なわずに屋外からの埃汚れ等の侵入を効果的に抑制できる。
【0033】
図1および図2のように、実施形態のフィルタ10は、フィルタ本体11と、フィルタ本体11の周縁に連設された耳部12とからなる。
フィルタ本体11は、平面視で略円形をなしている。フィルタ本体11は、粘着層3のリング状図形3aと位置がおおむね合致している。したがって、フィルタ本体11は背面が粘着性を有している。
また、耳部12は、平面視で略台形をなしており、フィルタ本体11の周方向に等間隔をおいて(約90度)、4つ設けられている。耳部12は、フィルタ用シート1の四隅に向けて延びている。耳部12は、粘着層3のリング状図形3aの最も外側のリングに付属する煙突状図形3bと位置がおおむね合致している。したがって、耳部12は背面が粘着性を有している。
図1のように、フィルタ用シート1の粘着層3は、フィルタ本体11と耳部12の背面にも形成されているため、実施形態のフィルタ10は、被着体であるガラリVに対して貼り付けることが可能となっている。
【0034】
フィルタ本体11の寸法も特に限定されず被着体を完全に覆うことができる大きさであればよいが、屋外通気口のガラリに取付ける場合であれば、直径が100mm~310mmが例示できる。
100mm×100mmを下回ると、一般的な寸法のガラリVの正面を十分に被覆することができず、310mm×310mを上回ると、一般的な寸法のガラリVの正面からはみ出てしまうおそれがある。
耳部12の寸法は特に限定されないが、フィルタ本体11の周方向については20mm~40mmの範囲で、フィルタ本体11の径方向については10mm~30mmの範囲で、それぞれ形成することが例示できる。
これらの寸法を下回ると、一般的な寸法のガラリの側面に十分に回り込ませることができなかったり、耳部12を側面に取付けたときの保持力が足りずにフィルタが脱落するおそれがある。また、これらの寸法を上回ると、一般的な寸法のガラリの側面からはみ出してしまい、余分な部分をカットする必要が生じてしまうおそれがある。
【0035】
図1のように、フィルタ本体11を区画するミシン目2は、フィルタ10のフィルタ本体11と耳部12との境界上において、耳部12の内側まで延長されている。
図2のように、フィルタ10を切り取る際には、ミシン目2の耳部12の内側まで延長された箇所(易破断部)も破断することで反発抑制部12aを形成する。
この反発抑制部12aにより、フィルタ本体11と耳部12の境界で耳部12を折り曲げた際に、フィルタ用シート1の素材の復元弾性により、折り曲げ前の状態に耳部12が戻ってしまうことが抑制されている。
【0036】
反発抑制部12aの形成範囲は特に限定されず、フィルタ本体11の厚みにもよるが、耳部12のフィルタ本体11の周方向寸法に対して、好ましくは1/5~4/5の範囲で、より好ましくは、2/5~3/5の範囲で形成されていることが例示できる。
1/5を下回ると、形成範囲が狭すぎてフィルタ用シート1の素材の復元弾性を十分に減殺することができず、4/5を上回ると、形成範囲が広すぎて、耳部12がフィルタ本体11から千切れやすくなる。
【0037】
図1のように、フィルタ本体11の内部には、易破断線としての第2のミシン目4により、第2の切り取り予定部20が区画されている。
図2のように、この第2の切り取り予定部20は、第2のミシン目4を破断して切り取ることで実施形態の小フィルタ20として使用される。
図1(a)のように、第2のミシン目4は、ミシン目2と同様に、フィルタ用シート1の縦方向(上下方向)に走るミシン目の目が細かく、横方向(左右方向)に走るミシン目の目が粗く形成されており、均等に破断されるようになっている。
【0038】
図1および図2のように、実施形態の小フィルタ20は、小フィルタ本体21と、小フィルタ本体21の周縁に連設された小耳部22とからなる。
小フィルタ本体21は、平面視で略円形をなしている。小フィルタ本体21は、粘着層3のリング状図形3aのうち最も内側のリングと位置がおおむね合致している。したがって、小フィルタ本体21は背面が粘着性を有している。
また、小耳部22は、平面視で略台形をなしており、小フィルタ本体21の周方向に等間隔をおいて(約90度)、4つ設けられている。
小耳部22は、フィルタ用シート1の四辺の各中点に向けて延びている。したがって、フィルタ本体11に対する耳部12の連設位置と、小フィルタ本体21に対する小耳部22の連設位置とは、フィルタ10および小フィルタ20の周方向に位相が(約45度)ずれている。小耳部22は、粘着層3のリング状図形3aの最も内側のリングに付属する煙突状図形3bと位置がおおむね合致している。したがって、小耳部22は背面が粘着性を有している。
【0039】
取り付け対象となるガラリの寸法が小さい場合には、フィルタ10に代えて、この小フィルタ20をフィルタ用シート1から切り取って使用する。
小フィルタ本体21の寸法は、フィルタ本体11の寸法よりも小さい限りにおいて、特に限定されない。
小耳部22の寸法は、特に限定されないが、ガラリVに対する貼り付け性能がフィルタ10と劣らないものとして、耳部12の寸法と同程度であることが例示できる。
【0040】
図1のように、フィルタ10の場合と同様に、小フィルタ本体21を区画する第2のミシン目4は、小フィルタ20の小フィルタ本体21と小耳部22との境界上において、小耳部22の内側まで延長されている。
図2のように、小フィルタ20を切り取る際には、第2のミシン目4の小耳部22の内側まで延長された箇所(易破断部)も破断することで反発抑制部22aを形成する。
反発抑制部22aにより、小フィルタ本体21と小耳部22の境界で小耳部22を折り曲げた際に、フィルタ用シート1の素材の復元弾性により、折り曲げ前の状態に小耳部22が戻ってしまうことが抑制されている。
反発抑制部22aの形成範囲は特に限定されないが、反発抑制部12aと同様の理由から、小耳部22の小フィルタ本体21の周方向寸法に対して、好ましくは1/5~4/5の範囲で、より好ましくは、2/5~3/5の範囲で形成されていることが例示できる。1/5を下回ると、形成範囲が狭すぎてフィルタ用シート1の素材の復元弾性を十分に減殺することができず、4/5を上回ると、形成範囲が広すぎて、小耳部22が小フィルタ本体21から千切れやすくなる。
【0041】
実施形態のフィルタ用シート1の構成は以上のようであり、次に、図3および図4を参照して、ここから切り取られた実施形態のフィルタ10および実施形態の小フィルタ20
の使用方法について説明する。
なお、図示では実施形態のフィルタ10の場合を例示したが、実施形態の小フィルタ20についても同様である。
【0042】
まず図3のように、実施形態のフィルタ10を、その粘着層3が室外壁面W上に位置するガラリVの正面に対向するように位置させ、フィルタ本体11をガラリVの正面v1にあてがい、押しあてることで貼り付ける。ガラリVは、扁平な円筒形をしており、その正面の形状とフィルタ本体11の形状とは合致している。
次に、図4のように、耳部12をフィルタ本体11に対して折り曲げ、ガラリVの側面v2に回り込ませるようにしてあてがい、押し当てることで貼り付ける。
フィルタ本体11のみならず耳部12も貼り付けることで、実施形態のフィルタ10がガラリVから剥がれることが防止される。
ここで、反発抑制部12aの存在により、フィルタ素材の反発力が減殺されているため、耳部12がガラリVの側面から浮き上がることが抑制され、耳部12の貼り付け状態が持続するようになっている。
【0043】
図5に示す他の実施形態のフィルタ用シート1は、図6に示すようにここから他の実施形態のフィルタ10が切り取られるものである。図7のように、他の実施形態のフィルタ10は、家屋のセントラルヒーティングシステム、すなわち家屋の所定の箇所に設置された熱源装置から、床下や壁内の管を通して暖房が必要な各部屋へと暖房空気を送り込む暖房方式において、その各部屋の通気口の枠体Fに被せられて取り付けられるものである。
以下、実施形態のフィルタ用シートおよびフィルタと同様の構成については説明を省略する。
【0044】
図5に示すように他の実施形態のフィルタ用シート1は、平面視で全体が横長の長方形をなしており、その内部には、主としてフィルタ用シート1の長辺と平行に走る易破断線としてのミシン目2により、切り取り予定部10が区画されている。
この切り取り予定部10は、ミシン目2を破断して切り取ることで他の実施形態のフィルタ10として使用される。フィルタ10の切り取り時に廃棄されるのは、フィルタ用シート1の各長辺に沿った短冊状の小片のみであるため、素材の有効活用およびごみの低減が図られている。
フィルタ用シート1は、通気性の損なわれないような適宜パターンで、背面(図示せず)に粘着加工が施されて粘着層となっている。
【0045】
図6のように、他の実施形態のフィルタ10は、フィルタ本体11と、フィルタ本体11の縁部に連設された耳部12とからなる。
フィルタ本体11は、平面視で横長の長方形をなしている。また、耳部12も同様に、平面視で横長の長方形をなしており、フィルタ本体11の長辺上であって、四隅に4つ設けられている。フィルタ本体11と耳部12の外縁の一部は、フィルタ用シート1の外縁の一部を構成している。
フィルタ本体11と耳部12の背面は粘着性を有している。
【0046】
図5のように、フィルタ本体11を区画するミシン目2は、フィルタ10のフィルタ本体11と耳部12との境界上において、耳部12の内側まで延長されている。
図6のように、フィルタ10を切り取る際には、ミシン目2の耳部12の内側まで延長された箇所(易破断部)も破断することで反発抑制部12aを形成する。
この反発抑制部12aにより、フィルタ本体11と耳部12の境界で耳部12を折り曲げた際に、フィルタ用シート1の素材の復元弾性により、折り曲げ前の状態に耳部12が戻ってしまうことが抑制されている。
【0047】
他の実施形態のフィルタ用シート1およびフィルタ10の構成は以上のようであり、図7のように、他の実施形態のフィルタ10を、その粘着層がセントラルヒーティングシステムの各部屋の室内壁面W上に位置する通気口に対向するように位置させ、フィルタ本体11を通気口に取り付けられた枠体Fの正面f1にあてがい、押しあてることで貼り付ける。枠体Fは、極めて扁平な直方体形状をしており、そのルーバー付きの正面f1の形状とフィルタ本体11の形状とは合致している。
次に、図7のように、耳部12をフィルタ本体11に対して折り曲げ、通気口の枠体Fの側面f2に回り込ませるようにしてあてがい、押し当てることで貼り付ける。
フィルタ本体11のみならず耳部12も貼り付けることで、他の実施形態のフィルタ10が通気口の枠体Fから剥がれることが防止される。
ここで、反発抑制部12aの存在により、耳部12が通気口の側面から浮き上がることが抑制され、耳部12の貼り付け状態が持続するようになっている。
【0048】
なお、耳部12は、室内壁面と通気口の枠体との隙間に挟み込まれるようにして固定してもよい。
また、耳部12の形成位置および範囲はこれに限定されず、たとえばフィルタ本体10の長辺の全域に沿って耳部12を形成することもできるし、フィルタ本体10の短辺上に耳部12を形成することもできる。
さらに、ここではセントラルヒーティングシステムの各部屋における通気口にフィルタ10を取り付けているが、同システムにおける屋外からの空気の取り入れ口にフィルタ10を取り付けることもできる。
【0049】
図8に、他の実施形態のフィルタ用シート1の変形例を示す。
この例では、フィルタ本体11の内部には、易破断線としての第2のミシン目4により、第2の切り取り予定部20が区画されている。
この第2の切り取り予定部20は、第2のミシン目4を破断して切り取ることで他の実施形態の小フィルタ20として使用される。
【0050】
他の実施形態の小フィルタ20は、小フィルタ本体21と、小フィルタ本体21の周縁に連設された小耳部22とからなる。
小フィルタ本体21は、平面視で横長の長方形をなしている。小耳部22は、平面視で横長の長方形をなしており、小フィルタ本体21の長辺上であって、四隅を避けた箇所に4つ設けられている。したがって、フィルタ本体11に対する耳部12の連設位置と、小フィルタ本体21に対する小耳部22の連設位置とは、フィルタ10および小フィルタ20の周方向に位相がずれている。
小フィルタ本体21と小耳部22の背面は粘着性を有している。
【0051】
取り付け対象となる通気口の寸法が小さい場合には、フィルタ10に代えて、この小フィルタ20をフィルタ用シート1から切り取って使用する。
フィルタ10と同様に、小フィルタ20にも反発抑制部22aが形成されており、通気口に取り付ける際に、小フィルタ本体21と小耳部22の境界で小耳部22を折り曲げても、折り曲げ前の状態に小耳部22が戻ってしまうことが抑制されている。
【0052】
今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものでない。
本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、その範囲内およびこれと均等の意味での、すべての修正と変更を含むものとする。
【0053】
実施形態では、フィルタ用シート1を平面視で正方形としたが、形状はこれに限定されず、円形や他の実施形態のような長方形などでもよい。
長方形の場合には、その長辺方向に切り取り予定部10を並列させて、一つのフィルタ用シート1から複数のフィルタ10が打ち抜けるようにしてもよい。
実施形態では、フィルタ用シート1に切り取り予定部10を区画し、さらにその中に切り取り予定部20を区画しているが、これに限定されず、フィルタ用シート1に切り取り予定部10と切り取り予定部20を並列させてもよい。
また、切り取り予定部20の中にさらに切り取り予定部を区画して、小フィルタ20よりもさらに小さなフィルタを切り取り可能に構成してもよい。
【0054】
実施形態ではフィルタ用シート1の片面に粘着層3を設け、フィルタ10や小フィルタ20をガラリVに対し貼り付けにより取り付ける態様としているが、これに限定されず、粘着層3をなくして、磁石や面ファスナ等の他の手段によりガラリVに取り付けるようにしてもよい。
また粘着層3を設ける場合のそのパターンについても、少なくとも耳部12や小耳部22の背面に粘着層3が設けられている限りにおいて、実施形態に限定されない。
実施形態では、易破断線として、ミシン目2、4を例示しているが、これに限定されず、ハーフカットなどでもよい。
【0055】
実施形態では、フィルタ10や小フィルタ20を平面視で円形としたが、形状はこれに限定されず、楕円形や、正方形、他の実施形態のような長方形などでもよい。たとえばガラリVが正方形の場合には、これに形状を合致させた正方形のフィルタ10や小フィルタ20を好適に使用可能である。
なお、フィルタ10、小フィルタ20の形状が、被着体に合致しない場合には、耳部12、小耳部22を残した状態で、フィルタ本体11、小フィルタ本体21を適宜にカットして形状を調整してもよい。フィルタ10を四等分にカットした場合などには、粘着層3のうち、比較的目立ちやすいハート型の図形を目印にして、汚れの度合いを図ることもできる。上述のように、粘着層3は十字型の欠落部を有しているため、この欠落部に沿ってフィルタ10をカットすることで四等分することが容易となっている。欠落部をカットするため、鋏などの切断用具に粘着剤が付着することもない。
実施形態のフィルタ用シート1では、切り取り予定部10より外側の箇所も粘着層3として方枠状の図形が配されているため、その背面が粘着性を有する。したがって、切り取り予定部よりも外側の箇所の一部も残るようにカットして、ここも被着体に貼り付けることも可能である。
【0056】
実施形態では、耳部12や小耳部22の形状を略台形としたが、形状はこれに限定されず、半円形や、正方形、三角形などでもよい。また、複数の耳部12や小耳部22で形状を違えることもできる。
また、実施形態では、耳部12や小耳部22の数を4つとしたが、数はこれに限定されず、3つ以下や5つ以上としてもよい。実施形態では、耳部12や小耳部22を等間隔に設けており、貼り付け状態を安定させる意味ではこれが好ましいが、間隔を違えて設けてもよい。
実施形態では、耳部12と小耳部22とで位相をずらしているが、位相を一致させてもよい。また、耳部12と小耳部22の位相をずらす場合にも、そのずらし角度は、実施形態の約45度には限定されない。
実施形態では、フィルタ本体11と耳部12、小フィルタ本体21と小耳部22を一体に構成しているが、別体に作製したものを溶着などの適宜手段により一体化してもよい。
【0057】
実施形態では、耳部12や小耳部22に反発抑制部12a、22aを設けているが、これを省略することもできる。
また、反発抑制部12a、22aを設ける場合にも、その態様は実施形態に限定されず、図9(a)のように、ミシン目ではなくはじめからスリット状に切断されている態様や、図9(b)のように、その切れ込みがノッチ状に幅を有している態様も考えられる。
さらに、図10(a)のように、反発抑制部12a、22aを、縮幅部(くびれ部)として構成することもできるし、図10(b)のように、その縮幅部(くびれ部)の位置を中心からずらすこともできる。
反発抑制部12a、22aはフィルタ素材の反発を抑制できる限りにおいて既切断箇所または使用時に切断される個所である必要はなく、使用時にも切断されることのないハーフカットなどでもよい。
反発抑制部12a、22aがミシン目である場合にも、実施形態では、切り取り予定部10,20を区画するミシン目2、4の延長線上に反発抑制部12a、22aのためのミシン目を形成しているが、これらが一連である必要はなく、非連続のものとしたり位置をずらしたりすることもできる。
【0058】
実施形態では、被着体として通気口のガラリVを例示しているが、被着体は空気が通過可能な限りにおいてこれに限定されず、レンジフードや換気扇の吸排気口や室内通気口や浴室ドアに形成される通気口などでもよい。
すなわち、発明にかかるフィルタ10は、家屋の内外を問わず、通気口以外の用途にも使用可能である。したがって、レンジフードや換気扇の吸排気口や室内通気口や浴室ドアに形成される通気口を被着体とする場合には、フィルタ用シート1、フィルタ10、小フィルタ20、耳部等の形状や寸法はこれらの各被着体毎に適宜設定すればよく、実施形態で述べたガラリに取り付けるフィルタ用シート1の形状や寸法のものに限定されるものではない。さらに、不織布を用いる場合には、これらの各被着体毎に適切な不織布の厚みや目付を適宜設定すればよい。例えば、レンジフードに用いる場合であれば、不織布の目付は20~150g/mの範囲で設定すればよい。
実施形態では、フィルタ用シート1からフィルタ10、小フィルタ20を切り取って作製しているが、もともとフィルタ10、小フィルタ20として完成された状態で流通するものであってもよい。
【符号の説明】
【0059】
1 フィルタ用シート
2 ミシン目
3 粘着層
3a リング状図形
3b 煙突状図形
4 第2のミシン目
10 フィルタ
11 フィルタ本体
12 耳部
12a 反発抑制部
20 小フィルタ
21 小フィルタ本体
22 小耳部
22a 反発抑制部
V ガラリ
v1 正面
v2 側面
F 枠体
f1 正面
f2 側面
W 壁面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10