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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023086124
(43)【公開日】2023-06-21
(54)【発明の名称】改良型リフト糸およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A45D 44/22 20060101AFI20230614BHJP
   D02G 3/02 20060101ALI20230614BHJP
【FI】
A45D44/22 D
D02G3/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022196410
(22)【出願日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】10-2021-0175741
(32)【優先日】2021-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0035957
(32)【優先日】2022-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】522478938
【氏名又は名称】チャン,ドゥ ヨル
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ドゥ ヨル
【テーマコード(参考)】
4L036
【Fターム(参考)】
4L036MA04
4L036MA20
4L036MA34
4L036UA25
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、突起の形状を改良して断面積を増加させて寿命を延長し、突起に弾性を付与して肌の陥没現象を改善する改良型リフト糸およびその製造方法を提供することである。
【解決手段】本発明は、改良型リフト糸およびその製造方法に関するものであって、本発明による改良型リフト糸は、一字状に形成されるワイヤ本体と、前記ワイヤ本体の外周面に一体に形成されるT字状の結着突起と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一字状に形成されるワイヤ本体と、
前記ワイヤ本体の外周面に一体に形成されるT字状の結着突起と、を備えることを特徴とする、改良型リフト糸。
【請求項2】
前記改良型リフト糸は、
対向する2つの外枠フレーム、2つの前記外枠フレーム相互間を連結し、相互間に所定の間隔で離隔して形成される複数の連結フレーム、および、複数の前記連結フレームが相互間に形成される空き空間であるスロットを含み、
前記結着突起は、
前記外枠フレームを切断して形成されることを特徴とする、請求項1に記載の改良型リフト糸。
【請求項3】
前記ワイヤ本体の外周面に一体に形成され、前記ワイヤ本体の表面に一側方向へ傾斜するように突出されるとげ突起をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の改良型リフト糸。
【請求項4】
前記ワイヤ本体の一側に前記とげ突起が形成されたリフト部と、
前記ワイヤ本体の一側に対向する他側に前記結着突起が形成される固定部と、をさらに備えることを特徴とする、請求項3に記載の改良型リフト糸。
【請求項5】
複数の前記とげ突起は、
それぞれの前記とげ突起が、前記ワイヤ本体の表面上で螺旋方向へ一定間隔で離隔して形成されることを特徴とする、請求項3に記載の改良型リフト糸。
【請求項6】
複数の前記結着突起は、
それぞれの前記結着突起が、前記ワイヤ本体の表面上で螺旋方向へ一定の間隔で離隔して形成されることを特徴とする、請求項3に記載の改良型リフト糸。
【請求項7】
前記とげ突起は、
弾性を有して、肌の下部の伸びた靭帯(ligament)または繊維質要素(fibrous component)を引っ張る(lifting)ことを特徴とする、請求項3に記載の改良型リフト糸。
【請求項8】
前記結着突起は、弾性を有して、肌に固定されることを特徴とする、請求項3に記載の改良型リフト糸。
【請求項9】
前記とげ突起は、前記ワイヤ本体の表面上で、前記ワイヤ本体の表面を基準にして所定の角度で切開して形成されることを特徴とする、請求項3に記載の改良型リフト糸。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、改良型リフト糸およびその製造方法に関し、より詳しくは肌の施術に用いられる改良型リフト糸およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
リフト施術は、しわの除去と肌のたるみを改善するために施術される多様な施術方法の1つである。最近「アンチエイジング」への関心の増加とともに、肌の美容への関心が大きく増えながら、施術の効果が即時に発揮されるリフト施術に対する関心もともに増加している。
【0003】
図1は、従来技術によるリフト糸を示す。
【0004】
図面に示しているように、表面に突起が形成されたリフト糸を利用する従来の糸リフト施術は、肌の切開なしにケニューラのような道具を用いて肌の中にリフト糸を挿入した後、挿入されたリフト糸を牽引すればリフト糸に形成された突起によって肌の組織がリフト糸の牽引とともに引っ張られる。このように牽引されたリフト糸を固定すると肌の組織の引っ張られた状態が維持されるにつれて、たるんでいるかしわよる肌の組織はたるんでいない状態になるか、またはしわが改善される。
【0005】
このような糸リフト施術方法は、顔部位の繊細な矯正が可能な利点があり、ケニューラを使用することにより肌を切開する手術方法に比べて比較的早く正常生活が可能であり、傷跡問題をはじめ、手術によって引き起こされる多くの問題を解決することができる利点を有する。
【0006】
しかし、既存のリフト糸は、前記図1に示すように、小さい直径の糸の外周面に沿って全体的にとげ形状の突起を形成するにつれて、リフト糸に過度な張力が加わると一部の皮下組織が損傷する問題が発生する。突起が糸全体に形成されるにともない、意図していない部位に対する組織陥没現象が発生することができる。リフト施術の初期には効果が良好である一方、時間が経つにつれて肌の組織から突起が少しずつ押し出されたり、突起の形状変形などによりリフト効果が徐々に減衰されたりする問題がある。
【0007】
また、既存のリフト糸は、肌の下部の伸びた靭帯または繊維質要素(fibrous component)を引っ張る突起が速く溶けてリフト効果が低下する問題点と、突起に弾性がなく肌が陥没する副作用とが指摘されてきた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前述した問題に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、突起の形状を改良して断面積を増加させて寿命を延長し、突起に弾性を付与して肌の陥没現象を改善する改良型リフト糸およびその製造方法を提供することにある。
【0009】
また、本発明による改良型リフト糸の目的は、リフト部と固定部とを含むように構成され、前記リフト部は、とげ突起を含むように構成されて前記とげ突起を通して肌をリフト(lifting)する機能を提供し、前記固定部は結着突起を含むように構成されて前記結着突起を通して肌に固定される機能を提供し、従来技術のリフト糸の効果維持期間が長く持続せず短縮される問題を解決することにある。
【0010】
また、本発明による改良型リフト糸の目的は、ユーザーの顔部位に応じて前記リフト部と前記固定部の長さを異にする特化された多様な構造で構成し、本発明による改良型リフト糸のみを用いてユーザーの顔全体にリフト(lifting)を提供することにある。
【0011】
より具体的には、本発明による改良型リフト糸の目的は、前頭骨(frontal)に使用される場合、眉上部の前頭骨肌の隆起機能を提供し、頬骨(zygoma)に使用される場合、豊麗線の隆起機能を提供し、下顎(mandible)に使用される場合、マリオネットのしわの改善効果を提供することにあり、このほかにも顎部分のリフト、さらには、胸やヒップのようなボディ部分のリフト効果も既存の糸リフトよりは効果を改善することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前述した問題を解決するための本発明の一実施形態による改良型リフト糸は、一字状に形成されるワイヤ本体100と、前記本体100の外周面に一体に形成されるT字状の結着突起200と、を備える。
【0013】
本発明の他の実施形態によれば、前記改良型リフト糸は、対向する2つの外枠フレーム11と、2つの前記外枠フレーム11の間を相互連結するが、相互間に所定の間隔で離隔して形成される複数の連結フレーム13と、複数の前記連結フレーム13の間に相互形成される空き空間であるスロット15と、を有して構成される本体10を備え、前記結着突起200は前記外枠フレーム11を切断して形成され得る。
【0014】
本発明の他の実施形態によれば、前記ワイヤ本体101の外周面に一体に形成され、前記ワイヤ本体101の表面に一側方向へ傾斜するように突出するとげ突起150と、をさらに備えることができる。
【0015】
本発明の他の実施形態によれば、前記改良型リフト糸は、前記ワイヤ本体101の一側上に前記とげ突起150が形成されるリフト部Aと、前記ワイヤ本体101の一側に対向する他側上に前記結着突起200が形成される固定部Bと、を備え得る。
【0016】
本発明の他の実施形態によれば、複数の前記とげ突起150は、それぞれの前記とげ突起150が前記ワイヤ本体101の表面上で螺旋方向へ一定の間隔で離隔して形成されてもよい。
【0017】
本発明の他の実施形態によれば、複数の前記結着突起200は、それぞれの前記結着突起200が前記ワイヤ本体101の表面上で螺旋方向へ一定の間隔で離隔して形成されてもよい。
【0018】
本発明の別の実施形態によれば、前記とげ突起150は、弾性を有して肌の下部の伸びた靭帯(ligament)または繊維質要素(fibrous component)を引っ張る(lifting)ように形成されてもよい。
【0019】
本発明の他の実施形態によれば、前記結着突起200は弾性を有して肌に固定され得る。
【0020】
本発明の他の実施形態によれば、前記とげ突起150は、前記ワイヤ本体101の表面上で前記ワイヤ本体101の表面を基準にして所定の角度で切開して形成される。
【0021】
本発明の一実施形態による改良型リフト糸の製造方法は、モールディング1000を準備するモールディング準備工程と、前記モールディング1000に原材料(図示せず)を注入する材料注入工程と、一定時間の経過後に完成された前記本体10を前記モールディング1000から分離するモールディング分離工程と、前記外枠フレーム11を切断して前記結着突起200を形成する加工工程と、を備える。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、突起の形状を改善して皮下の繊維支持体によりよくかかるようにし、施術効果の持続期間を増加させ、突起に弾性を付与して肌の陥没現象を改善することができる。
【0023】
本発明による改良型リフト糸は、リフト部および固定部を含むように構成され、前記リフト部はとげ突起を含むように構成されて前記とげ突起を通して肌をリフト(lifting)する機能を提供し、前記固定部は結着突起を含むように構成されて前記結着突起を通して肌に固定される機能を提供することができる。
【0024】
これにより、本発明による改良型リフト糸は、従来技術のリフト糸の維持期間が長く持続せず短縮される問題を解決することができる。なお、リフト糸の維持期間を拡大するために使用していたタギングやタイなどの特殊な施術技法に代わって、より簡単かつ容易な方法で施術者の便宜を支援する。
【0025】
また、本発明による改良型リフト糸は、使用者の顔部位に応じて前記リフト部と前記固定部の長さを異にする特化された多様な構造で構成し、既存のリフト糸の固定部の長さ不足から生成される糸の移動のような副作用を防ぎ、既存の糸の効果が少なかった多様な長さを有する目標区域のリフト効果を最大化し、本発明による改良型リフト糸のみを使用してユーザーの顔全体にリフト(lifting)を提供することができる。
【0026】
より具体的には、本発明による改良型リフト糸は、前頭骨(frontal)に使用される場合、眉の上部の前頭骨肌の隆起機能を提供することができ、頬骨(zygoma)に使用される場合、豊麗線の隆起機能を提供することができ、下顎(mandible)に使用される場合、マリオネットのしわの改善効果を提供することができる。このほかにも顎部分のリフト、さらには胸やヒップのようなボディ部分のリフト効果も既存の糸のリフトよりは効果を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】従来技術によるリフト糸を示す。
図2】本発明の一実施形態による改良型リフト糸を示す図である。
図3】本発明の一実施形態による改良型リフト糸のリフト部およびその製造方法を説明するための図である。
図4】本発明の一実施形態による改良型リフト糸の固定部およびその製造方法を説明するための図である。
図5】本発明の他の実施形態によるモールディングを用いて製造される改良型リフト糸の本体を示す図である。
図6】本発明の他の実施形態による改良型リフト糸を示す図である。
図7】本発明の一実施形態による改良型リフト糸の結着突起200を示す図である。
図8】本発明の他の実施形態による改良型リフト糸を製造するためのモールディングを示す図である。
図9】本発明の他の実施形態による改良型リフト糸を示す図である。
図10】本発明の他の実施形態による改良型リフト糸を示す図である。
図11】本発明の他の実施形態による改良型リフト糸における結着突起を示す図である。
図12】本発明の他の実施形態による改良型リフト糸における結着突起を示す図である。
図13】本発明の他の実施形態による改良型リフト糸を示す図である。
図14】本発明の他の実施形態による改良型リフト糸のリフト部およびその製造方法を説明するための図である。
図15】本発明の他の実施形態による改良型リフト糸の使用方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明は、多様な変更を加えることができ、多様な実施形態を有し得るため、特定の実施形態を図面に示し、詳細な説明欄において詳しく説明する。しかしながら、これは本発明を特定の実施形態に限定しようとするものではなく、本発明の技術的思想および技術的範囲に含まれるすべての変更、均等物や代替物を含むものと理解されなければならない。
【0029】
ただし、実施形態を説明するにあたって、関連される公知の機能または構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曖昧にすることができると判定される場合、それに対する詳しい説明は省略する。なお、図面での各構成要素のサイズは説明のために誇張されることがあり、実際に適用されるサイズを意味するものではない。
【0030】
なお、明細書全体において、1つの構成要素が他の構成要素と「連結される」または「接続される」などと言及されるときには、前記1つの構成要素が前記他の構成要素と直接連結されたり、または直接接続されたりすることもあるが、明らかに反対の記載が存在していると判定されない限り、中間に別の構成要素を介在して連結または接続されてもよいと理解されるべきであろう。なお、明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」と言うとき、これは、明らかに反対の記載が存在していると判定されない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0031】
本発明は、多様な変更を加えることができ、多様な実施形態を有し得るため、特定の実施形態を図面に示し、詳細な説明において詳しく説明する。しかしながら、これは本発明を特定の実施形態に限定することを意図するものではなく、本発明の技術的思想および技術的範囲に含まれるすべての変更、均等物や代替物を含むものと理解されなければならない。
【0032】
本発明は、一字状に形成されるワイヤ本体101と、前記ワイヤ本体101の外周面に一体に形成されるT字状の結着突起200と、を備えることを特徴とする改良型リフト糸100を提供する。
【0033】
そして、前記結着突起200は、弾性を有して肌の下部の伸びた靭帯または繊維質要素を引っ張ることを特徴とする改良型リフト糸100を提供し、前記改良型リフト糸100は、対向する2つの外枠フレーム11と、2つの前記外枠フレーム11相互間を連結するが、相互間に所定の間隔で離隔して形成される複数の連結フレーム13と、複数の前記連結フレーム13相互間に形成される空き空間であるスロット15と、を備えて構成される本体10において、前記外枠フレーム11を切断して前記結着突起200が形成されることを特徴とする改良型リフト糸を提供する。
【0034】
なお、前記改良型リフト糸の製造時には、モールディング1000を準備するモールディング準備工程と、前記モールディング1000に原材料(図示せず)を注入する材料注入工程と、一定時間の経過後に完成された前記本体10をモールディング1000から分離するモールディング分離工程と、前記外枠フレーム11を切断して前記結着突起200を形成する加工工程と、を備えることを特徴とする改良型リフト糸の製造方法を提供する。
【0035】
以下、添付の図面と共に、前記したような本発明の概念が好適に実施された実施形態を通じて本発明をさらに詳しく説明する。
【0036】
図2は、本発明の一実施形態による改良型リフト糸を製造するためのモールディングを示す図であり、図3は、本発明の一実施形態によるモールディングを用いて製造された改良型リフト糸の本体を示す図である。図4は、本発明の一実施形態による改良型リフト糸を示す図である。
【0037】
図2に示すように、前記モールディング1000は、外部を取り囲む外壁モールディング1100、レベルダウンして形成される材料注入部1300、および前記材料注入部1300の内部に形成されているが、前記外壁モールディング1100と同じレベルに形成される複数の内部モールディング1500を含む。
【0038】
前記モールディング1000は、前記本体10の分離が容易になるように弾性体で作られてもよい。
【0039】
本体10を構成する原材料(図示せず)は、人体に無害で柔軟性と耐久性が確保されたナイロンやプロリーンなどの医療用材料を利用することが好ましい。
【0040】
図3に示すように、本発明の改良型リフト糸は、対向する2つの外枠フレーム11と、2つの前記外枠フレーム11相互間を連結するが、相互間に所定の間隔で離隔して形成される複数の連結フレーム13と、複数の前記連結フレーム13相互間に形成される空き空間であるスロット15と、を備えて構成される本体10において、図4に示すように前記外枠フレーム11を切断して前記結着突起200が形成されることを特徴とする。
【0041】
すなわち、図3のように、前記改良型リフト糸100のワイヤ本体101は、対向する2つの外枠フレーム11と、2つの前記外枠フレーム11相互間を連結するが、相互間に所定の間隔で離隔されて形成される複数の連結フレーム13と、複数の連結フレーム13相互間に形成される空き空間であるスロット15と、を備える。
【0042】
したがって、図4に示すように、一側の前記外枠フレーム11の一部を切断して前記結着突起200を形成することができる。
【0043】
図5は、本発明の他の実施形態によるモールディングを用いて製造される改良型リフト糸の本体を示す図であり、図6は、本発明の他の一実施形態による改良型リフト糸を示す図である。図7は、本発明の一実施形態による改良型リフト糸の結着突起200を示す図である。
【0044】
本発明の他の実施形態によれば、図5に示すように、前記改良型リフト糸100のワイヤ本体101は、対向する2つの外枠フレーム11と、2つの前記外枠フレーム11相互間を連結するが、相互間に所定の間隔で離隔して形成される複数の連結フレーム13と、複数の前記連結フレーム13相互間に形成される空き空間であるスロット15と、を備えるように構成されることがある。図6に示すように、両側の前記外枠フレーム11の一部を選択的に切断して前記結着突起200を形成することができる。
【0045】
従来のリフト糸の場合、肌の下部の伸びた靭帯または繊維質要素を引っ張る突起が早く溶けてリフト効果が低下する問題点と、突起に弾性がなく、肌が陥没する副作用とがあった。
【0046】
しかし、図7本発明の一実施形態による改良型リフト糸は、突起の形状をT字状に改善した結着突起200を形成して断面積を増加させることで溶ける寿命を延長した。
【0047】
また、前記結着突起200は、ヘッド部200aと柱部200bとを含むように構成されており、靭帯(ligament)または繊維質要素(fibrous component)が掛かった状態で弾性をもって曲がるか、または回転されるかであり得る 。
【0048】
したがって、リフト糸100に作用する張力で肌の組織が裂けたり、一部の肌の組織が損傷するようになる副作用を防止することができ、肌および組織の陥没現象を防止することができる。
【0049】
図8は、本発明の他の実施形態による改良型リフト糸を製造するためのモールディングを示す図である。
【0050】
本発明の一実施形態による改良型リフト糸は、図8に示すモールディング1000を用いて製造することができる。
【0051】
図9および図10は、本発明の他の実施形態による改良型リフト糸を示す図である。
【0052】
図9に示す実施形態では、1本のワイヤ本体100が中央に位置し、上部および下部に結着突起200が形成される。このとき、上部の結着突起200および下部の結着突起200は、中心軸が同一に形成されるか、または図10に示すように上部の結着突起200および下部の結着突起200の中心軸がずれるように形成され得る。
【0053】
また、図9および図10の実施形態においても、前記外枠フレーム11を切断して前記結着突起200が形成される方法を利用することもでき、モールディングを用いて前記結着突起200を直接形成することができる。
【0054】
図11および図12は、本発明の他の実施形態による改良型リフト糸における結着突起を示す図である。
【0055】
本発明の一実施形態による前記結着突起200は、弾性を有して肌の下部の伸びた靭帯(ligament)または繊維質要素(fibrous component)を引き掛けるようになることから、前記靭帯(ligament)または前記繊維質要素(fibrous component)の損傷を防止するために、図11に示すように、結着突起200のヘッド部200aをラウンド形状に構成することができ、図12に示すように、結着突起200のヘッド部200aを両端部から外部に曲線を成して形成することができる。
【0056】
図13は、本発明の他の実施形態による改良型リフト糸を示す図であり、図14は、本発明の他の一実施形態による改良型リフト糸のリフト部およびその製造方法を説明するための図である。
【0057】
図13を参照すると、本発明の一実施形態による改良型リフト糸100は、本体101、とげ突起150および結着突起200を含む。
【0058】
前記ワイヤ本体101は、一字状に形成されるワイヤ(wire)の形態に形成されることがあり、とげ突起150および結着突起200は前記ワイヤ本体101に形成される。
【0059】
前記とげ突起150は、前記ワイヤ本体101の外周面に一体に形成され、前記ワイヤ本体101の表面から一側方向に傾斜するように突出するか、またはワイヤ本体101の表面上で回転する方向に突出して形成される。
【0060】
また、前記結着突起200は、前記ワイヤ本体101の外周面に一体に形成されたT字状に形成されるか、または前記ワイヤ本体101の表面上で回転する方向に突出して形成される。
【0061】
より具体的には、前記改良型リフト糸100は、前記ワイヤ本体101の一側上に前記とげ突起150が形成されるリフト部Aと、前記ワイヤ本体101の一側に対向する他側上に前記結着突起200が形成される固定部Bと、を備えて構成され得る。
【0062】
このとき、前記とげ突起150が形成されるリフト部A、および前記結着突起200が形成される固定部Bの長さは多様に構成される。
【0063】
より詳しくは、前記結着突起200が形成される固定部Bの長さは一定に維持され、前記とげ突起150が形成されるリフト部Aの長さを調節すると、身体の多くの部位をリフト(lifting)することができる。
【0064】
一方、多数の前記とげ突起150は、それぞれの前記とげ突起150が前記ワイヤ本体101の表面上で螺旋方向に一定間隔で離隔して形成されてもよく、同様に多数の前記結着突起200は、それぞれの前記結着突起200が前記ワイヤ本体101の表面上で螺旋方向に一定間隔で離隔して形成されてもよい。
【0065】
前記結着突起200は弾性を有して肌に固定される可能性があり、前記とげ突起150は弾性を有して肌の下部の伸びた靭帯(ligament)または繊維質要素(fibrous component)を引っ張る(lifting)機能を提供することができる。
【0066】
一方、図14を参照すると、前記とげ突起150は、前記ワイヤ本体101の表面上で、前記ワイヤ本体101の表面を基準にして所定の角度に形成されることがあり、このような前記ワイヤ本体101および前記とげ突起150はモールディングを用いて形成されることがある。
【0067】
図15は、本発明の他の実施形態による改良型リフト糸の使用方法を説明するための図である。
【0068】
本発明の一実施形態による改良型リフト糸100は、リフト部Aと、固定部Bと、を備えて構成される。
【0069】
前記リフト部Aは、とげ突起150を含むように構成され、前記とげ突起150を通して肌をリフト(lifting)する機能を提供し、前記固定部Bは結着突起200を含むように構成され、前記結着突起200を通して肌に固定される機能を提供することができる。
【0070】
これにより、本発明の一実施形態による改良型リフト糸100は、従来技術のリフト糸の維持期間が長く持続せず短縮される問題を解決することができる。
【0071】
また、本発明の一実施形態による改良型リフト糸100は、ユーザーの顔部位に応じて前記リフト部Aと前記固定部Bの長さを異にすることにより、本発明の一実施形態による改良型リフト糸100のみを使用してユーザーの顔全体にリフト(lifting)を提供することができる。
【0072】
例えば、前頭骨(frontal)に使用される改良型リフト糸100aの場合には、眉上部の前頭骨の肌の隆起機能を提供することができ、頬骨(zygoma)に使用される改良型リフト糸100bの場合には、豊麗線の隆起機能を提供することができ、下顎(mandible)に使用される改良型リフト糸100cの場合には、マリオネットのしわの改善効果を提供することができる。
【0073】
すなわち、前記とげ突起150が形成されるリフト部Aと前記結着突起200が形成される固定部Bの長さは多様に構成され得る、前記結着突起200が形成される固定部Bの長さは一定に維持され、前記とげ突起150が形成されるリフト部Aの長さを調節すれば身体の多くの部位をリフト(lifting)することができる。
【0074】
【表1】
【0075】
表1は、図1の従来技術によるリフト糸Rと、図7に示す本発明の一実施形態による改良型リフト糸Pの固定力を試験した結果を説明するための表である。このような固定力の試験は、リフト糸を構成する媒質の物性が測定されるものではなく、リフト糸の結着突起が剥けたり(peeling)、曲がったり(bending)するなどの形状変化の発生時までの固定力を測定したものである。
【0076】
表1を参照すると、従来技術によるリフト糸Rの固定力Nと比較して、本発明の一実施形態による改良型リフト糸Pの固定力Nが約2.5倍高いことがわかる。
【0077】
前述したような本発明の詳細な説明では、具体的な実施形態に対して説明した。しかし、本発明の範疇から逸脱しない限り、多様な変更が可能である。本発明の技術的思想は、本発明の前述した実施形態に限定されてはならず、特許請求の範囲だけでなく、特許請求の範囲と均等なものによっても定められるべきである。
【符号の説明】
【0078】
10:本体
11:外枠フレーム
13:連結フレーム
15:スロット
101:ワイヤ本体
200:結着突起
1000:モールディング
1100:外壁モールディング
1300:材料注入部
1500:内部モールディング
図1
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