(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023086245
(43)【公開日】2023-06-22
(54)【発明の名称】積層セラミック電子部品、及びその製造方法、回路基板、並びに包装体
(51)【国際特許分類】
H01G 4/30 20060101AFI20230615BHJP
H01G 13/00 20130101ALI20230615BHJP
H01G 2/06 20060101ALI20230615BHJP
【FI】
H01G4/30 511
H01G4/30 517
H01G4/30 201Z
H01G4/30 201M
H01G4/30 201N
H01G4/30 311F
H01G4/30 311Z
H01G13/00 311Z
H01G2/06 500
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021200626
(22)【出願日】2021-12-10
(71)【出願人】
【識別番号】000204284
【氏名又は名称】太陽誘電株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087480
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 修平
(72)【発明者】
【氏名】大野 亮
(72)【発明者】
【氏名】福岡 哲彦
(72)【発明者】
【氏名】楠本 昌司
【テーマコード(参考)】
5E001
5E082
【Fターム(参考)】
5E001AB03
5E001AD02
5E001AH05
5E001AH06
5E001AJ02
5E001AJ04
5E082AA01
5E082AB03
5E082BC38
5E082EE04
5E082EE23
5E082EE35
5E082FF05
5E082FG04
5E082FG26
5E082FG46
5E082GG10
5E082GG28
5E082LL03
5E082MM17
5E082PP09
(57)【要約】
【課題】実装不良の発生を抑制可能な高背型の積層セラミックコンデンサを備えた回路基板を提供する。
【解決手段】回路基板は、積層セラミック電子部品と、実装基板と、を具備する。積層セラミック電子部品は、セラミック素体と、複数の内部電極と、一対の外部電極と、を備える。セラミック素体は、第1軸に垂直な一対の側面と、第2軸に垂直な一対の主面と、第3軸に垂直な一対の端面と、を有し、第1軸方向の寸法が0.1mm以上で、かつ第2軸方向の寸法の比率が130%以上である。複数の内部電極は、セラミック素体の内部において第1軸方向に積層され、一対の端面のいずれか一方に引き出され、第2軸方向の両端部それぞれの位置が第2軸方向に0.5μm以内に揃う。一対の外部電極は、一対の端面をそれぞれ被覆する。実装基板は、一対の主面のいずれか一方と対向する実装面と、実装面上に設けられ、一対の外部電極がそれぞれ接続された一対の端子と、を備える。
【選択図】
図18
【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層セラミック電子部品と、実装基板と、を具備し、
前記積層セラミック電子部品は、
第1軸に垂直な第1及び第2側面と、前記第1軸と直交する第2軸に垂直な第1及び第2主面と、前記第1軸及び前記第2軸と直交する第3軸に垂直な第1及び第2端面と、を有し、前記第1軸方向の寸法が0.1mm以上で、かつ前記第1軸方向の寸法に対する前記第2軸方向の寸法の比率が130%以上のセラミック素体と、
前記セラミック素体の内部において前記第1軸方向に積層され、前記第1及び第2端面のいずれか一方に引き出され、前記第2軸方向の両端部それぞれの位置が前記第2軸方向に0.5μm以内に揃う複数の内部電極と、
前記第1及び第2端面をそれぞれ被覆する第1及び第2外部電極と、
を備え、
前記実装基板は、前記第1及び第2主面のいずれか一方と対向する実装面と、前記実装面上に設けられ、前記第1及び第2外部電極がそれぞれ接続された第1及び第2端子と、を備える
回路基板。
【請求項2】
複数の積層セラミック電子部品と、収容体と、を具備し、
前記複数の積層セラミック電子部品はそれぞれ、
第1軸に垂直な第1及び第2側面と、前記第1軸と直交する第2軸に垂直な第1及び第2主面と、前記第1軸及び前記第2軸と直交する第3軸に垂直な第1及び第2端面と、を有し、前記第1軸方向の寸法が0.1mm以上で、かつ前記第1軸方向の寸法に対する前記第2軸方向の寸法の比率が130%以上のセラミック素体と、
前記セラミック素体の内部において前記第1軸方向に積層され、前記第1及び第2端面のいずれか一方に引き出され、前記第2軸方向の両端部それぞれの位置が前記第2軸方向に0.5μm以内に揃う複数の内部電極と、
前記第1及び第2端面をそれぞれ被覆する第1及び第2外部電極と、
を備え、
前記収容体は、前記複数の積層セラミック電子部品を1つずつ収容し、前記第2軸に沿った一方向に開放された取り出し口がそれぞれ設けられた複数の凹部を有する収容部と、前記複数の凹部の前記取り出し口を閉塞する封止部と、を備える
包装体。
【請求項3】
第1軸に垂直な第1及び第2側面と、前記第1軸と直交する第2軸に垂直な第1及び第2主面と、前記第1軸及び前記第2軸と直交する第3軸に垂直な第1及び第2端面と、を有し、前記第1軸方向の寸法が0.1mm以上で、かつ前記第1軸方向の寸法に対する前記第2軸方向の寸法の比率が130%以上のセラミック素体と、
前記セラミック素体の内部において前記第1軸方向に積層され、前記第1及び第2端面のいずれか一方に引き出され、前記第2軸方向の両端部それぞれの位置が前記第2軸方向に0.5μm以内に揃う複数の内部電極と、
前記第1及び第2端面をそれぞれ被覆する第1及び第2外部電極と、
を具備し、
前記第1及び第2主面のうち、一方が実装対向面を構成し、他方が実装吸着面を構成する
積層セラミック電子部品。
【請求項4】
第1軸方向に積層された複数の内部電極を有する積層シートを作製し、
前記積層シートを前記第1軸方向に沿って切断することで、前記複数の内部電極が露出する前記第1軸と直交する第2軸に垂直な第1及び第2被覆面を有する積層体を作製し、
前記積層体の前記第1及び第2被覆面に第1及び第2マージン部を設けることで、一方が実装対向面を構成し、他方が実装吸着面を構成する前記第2軸に垂直な第1及び第2主面を有し、前記第1軸方向の寸法が0.1mm以上で、かつ前記第1軸方向の寸法に対する前記第2軸方向の寸法の比率が130%以上のセラミック素体を作製する
積層セラミック電子部品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層セラミック電子部品の実装不良の発生を抑制するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯情報端末などの電子機器の高機能化及び小型化がますます進んできている。これに伴い、このような電子機器において蓄電やノイズ除去のために用いられる積層セラミックコンデンサには、実装面に占める実装スペースの拡大を伴わずに静電容量を増大させることが可能な技術が求められている。
【0003】
これに対し、各内部電極の面積を維持しつつ、内部電極の積層数を増大させることで大容量化した高背型の積層セラミックコンデンサが知られている(例えば、特許文献1参照)。このような積層セラミックコンデンサでは、実装面上の高さが大きくなるものの、実装面に占める実装スペースは小さく留めることができる。
【0004】
積層セラミックコンデンサでは、内部電極の積層数が多いほど、内部電極が配置されない周縁部の厚みが相対的に小さくなることで、積層方向を向いた両主面が丸みを帯びやすくなる。これにより、積層セラミックコンデンサでは、実装時にチップマウンタの吸着ノズルによって主面が良好に吸着されずに実装不良となりやすくなる。
【0005】
これに対し、特許文献1に記載の技術では、内部電極とは逆のパターンで誘電体を配置し、つまり内部電極が配置されない周縁部の厚みを誘電体で補っている。これにより、この積層セラミックコンデンサでは、積層方向を向いた両主面において高い平坦性が得られるため、上記のような実装不良の発生を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載の積層セラミックコンデンサでは、積層方向を向いた両主面における高い平坦性を確保するために、内部電極の周囲に配置する誘電体のパターニングに高い精度が要求される。高背型の積層セラミックコンデンサには、主面における高い平坦性をより確実に確保可能な技術が求められる。
【0008】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、実装不良の発生を抑制可能な高背型の積層セラミックコンデンサ、及びその製造方法、回路基板、並びに包装体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る回路基板は、積層セラミック電子部品と、実装基板と、を具備する。
上記積層セラミック電子部品は、セラミック素体と、複数の内部電極と、第1及び第2外部電極と、を備える。
上記セラミック素体は、第1軸に垂直な第1及び第2側面と、上記第1軸と直交する第2軸に垂直な第1及び第2主面と、上記第1軸及び上記第2軸と直交する第3軸に垂直な第1及び第2端面と、を有し、上記第1軸方向の寸法が0.1mm以上で、かつ上記第1軸方向の寸法に対する上記第2軸方向の寸法の比率が130%以上である。
上記複数の内部電極は、上記セラミック素体の内部において上記第1軸方向に積層され、上記第1及び第2端面のいずれか一方に引き出され、上記第2軸方向の両端部それぞれの位置が上記第2軸方向に0.5μm以内に揃う。
上記第1及び第2外部電極は、上記第1及び第2端面をそれぞれ被覆する。
上記実装基板は、上記第1及び第2主面のいずれか一方と対向する実装面と、上記実装面上に設けられ、上記第1及び第2外部電極がそれぞれ接続された第1及び第2端子と、を備える。
【0010】
この構成では、積層セラミック電子部品の複数の内部電極の両端部が揃って位置する被覆面にマージン部を後付けすることで得られる平坦性の高い第1及び第2主面の一方及び他方をそれぞれ実装対向面及び実装吸着面として用いる。これにより、実装時にチップマウンタの吸着ノズルによってより確実に主面を吸着可能となり、実装不良が生じにくくなるため、回路基板の製造歩留まりを向上させることができる。
【0011】
本発明の一形態に係る包装体は、複数の積層セラミック電子部品と、収容体と、を具備する。
上記複数の積層セラミック電子部品はそれぞれ、セラミック素体と、複数の内部電極と、第1及び第2外部電極と、を備える。
上記セラミック素体は、第1軸に垂直な第1及び第2側面と、上記第1軸と直交する第2軸に垂直な第1及び第2主面と、上記第1軸及び上記第2軸と直交する第3軸に垂直な第1及び第2端面と、を有し、上記第1軸方向の寸法が0.1mm以上で、かつ上記第1軸方向の寸法に対する上記第2軸方向の寸法の比率が130%以上である。
上記複数の内部電極は、上記セラミック素体の内部において上記第1軸方向に積層され、上記第1及び第2端面のいずれか一方に引き出され、上記第2軸方向の両端部それぞれの位置が上記第2軸方向に0.5μm以内に揃う。
上記第1及び第2外部電極は、上記第1及び第2端面をそれぞれ被覆する。
上記収容体は、上記複数の積層セラミック電子部品を1つずつ収容し、上記第2軸に沿った一方向に開放された取り出し口がそれぞれ設けられた複数の凹部を有する収容部と、上記複数の凹部の上記取り出し口を閉塞する封止部と、を備える。
【0012】
この構成では、積層セラミック電子部品の複数の内部電極の両端部が揃って位置する被覆面にマージン部を後付けすることで得られる平坦性の高い第1及び第2主面の一方を実装吸着面として収容部の凹部の取り出し口に向けて収容する。これにより、収容体における収容部の凹部内の積層セラミック電子部品を取り出し口からチップマウンタの吸着ノズルによってより確実に吸着可能となる。
【0013】
本発明の一形態に係る積層セラミック電子部品は、セラミック素体と、複数の内部電極と、第1及び第2外部電極と、を備える。
上記セラミック素体は、第1軸に垂直な第1及び第2側面と、上記第1軸と直交する第2軸に垂直な第1及び第2主面と、上記第1軸及び上記第2軸と直交する第3軸に垂直な第1及び第2端面と、を有し、上記第1軸方向の寸法が0.1mm以上で、かつ上記第1軸方向の寸法に対する上記第2軸方向の寸法の比率が130%以上である。
上記複数の内部電極は、上記セラミック素体の内部において上記第1軸方向に積層され、上記第1及び第2端面のいずれか一方に引き出され、上記第2軸方向の両端部それぞれの位置が上記第2軸方向に0.5μm以内に揃う。
上記第1及び第2外部電極は、上記第1及び第2端面をそれぞれ被覆する。
上記第1及び第2主面のうち、一方が実装対向面を構成し、他方が実装吸着面を構成する。
【0014】
本発明の一形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法では、上記第1軸方向に積層された複数の内部電極を有する積層シートが作製される。
上記積層シートを上記第1軸方向に沿って切断することで、上記複数の内部電極が露出する上記第2軸に垂直な第1及び第2被覆面を有する積層体が作製される。
上記積層体の上記第1及び第2被覆面に第1及び第2マージン部を設けることで、一方が実装対向面を構成し、他方が実装吸着面を構成する上記第2軸に垂直な第1及び第2主面を有し、上記第1軸方向の寸法が0.1mm以上で、かつ上記第1軸方向の寸法に対する上記第2軸方向の寸法の比率が130%以上であるセラミック素体が作製される。
【発明の効果】
【0015】
以上述べたように、本発明によれば、実装不良の発生を抑制可能な高背型の積層セラミックコンデンサ、及びその製造方法、回路基板、並びに包装体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの斜視図である。
【
図2】上記積層セラミックコンデンサの
図1のA-A'線に沿った断面図である。
【
図3】上記積層セラミックコンデンサの
図1のB-B'線に沿った断面図である。
【
図4】上記積層セラミックコンデンサの製造方法を示すフローチャートである。
【
図5】ステップS01で準備されるセラミックシートの平面図である。
【
図9】ステップS04で得られる未焼成のセラミック素体の斜視図である。
【
図10】比較例に係る積層セラミックコンデンサの斜視図である。
【
図11】比較例に係る積層セラミックコンデンサの
図10のC-C'線に沿った断面図である。
【
図12】比較例に係る積層セラミックコンデンサの
図10のD-D'線に沿った断面図である。
【
図13】比較例に係る積層セラミックコンデンサの製造方法におけるステップS03を示す部分断面図である。
【
図14】本発明の一実施形態に係る回路基板の概略構成図である。
【
図15】本発明の一実施形態に係る包装体の平面図である。
【
図16】上記包装体の
図15のE-E'線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。なお、図面には、適宜、相互に直交するX軸、Y軸、及びZ軸が示されている。X軸、Y軸、及びZ軸は、全図において共通である。
【0018】
[積層セラミックコンデンサ10の構成]
図1~3は、本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサ10を示す図である。
図1は、積層セラミックコンデンサ10の斜視図である。
図2は、積層セラミックコンデンサ10の
図1のA-A'線に沿った断面図である。
図3は、積層セラミックコンデンサ10の
図1のB-B'線に沿った断面図である。
【0019】
積層セラミックコンデンサ10は、セラミック素体11と、第1外部電極14と、第2外部電極15と、を備える。セラミック素体11は、X軸と直交する第1及び第2端面E1,E2と、Y軸と直交する第1及び第2側面S1,S2と、Z軸と直交する第1及び第2主面M1,M2と、を有する6面体として構成される。
【0020】
積層セラミックコンデンサ10では、セラミック素体11の第1主面M1が実装時にチップマウンタの吸着ノズルによって吸着保持される実装吸着面として構成される。また、積層セラミックコンデンサ10では、セラミック素体11の第2主面M2が実装基板の実装面に対向させられる実装対向面として構成される。
【0021】
積層セラミックコンデンサ10は、セラミック素体11のZ軸方向の寸法TがY軸方向の寸法Wに対して大きい高背型として構成される。つまり、積層セラミックコンデンサ10では、セラミック素体11の寸法Tを大きくすることで大容量を確保しつつ、Y軸方向に制限された実装スペースに実装可能となる。
【0022】
具体的に、積層セラミックコンデンサ10では、寸法Tの寸法Wに対する比率T/Wが130%以上である。また、積層セラミックコンデンサ10では、実装基板の実装面に実装する際の姿勢の安定性を確保するために、寸法Wを0.1mm以上とすること、及び寸法Lを寸法Wよりも大きくすることが必要であり、比率T/Wを200%以下に留めることが好ましい。
【0023】
セラミック素体11のX軸方向の寸法Lは、寸法Wよりも大きいことが好ましく、寸法Wの2倍以上であることが更に好ましい。なお、寸法Lは、寸法Tよりも小さくてもよい。積層セラミックコンデンサ10では、実装基板の実装面上における実装スペースの形状や求められる容量などに応じて、上記の条件を満たす範囲内においてセラミック素体11の寸法T,W,Lを任意に決定可能である。
【0024】
積層セラミックコンデンサ10の実装面に沿った平面形状は、X軸方向の寸法が0.25mmで、Y軸方向の寸法が0.125mmである0201形状と同等以上の大きさであることが好ましく、またX軸方向の寸法が1.6mmで、Y軸方向の寸法が0.8mmである1608形状と同等以下の大きさであることが好ましい。
【0025】
第1及び第2外部電極14,15はそれぞれ、セラミック素体11の第1及び第2端面E1,E2を覆い、各端面E1,E2から主面M1,M2及び側面S1,S2に延出している。これにより、外部電極14,15では、X-Z平面に平行な断面、及びX-Y平面に平行な断面がいずれもU字状となっている。
【0026】
なお、外部電極14,15の形状は、
図1,2に示すものに限定されない。例えば、外部電極14,15は、セラミック素体11の両端面から一方の主面のみに延び、X-Z平面に平行な断面がL字状となっていてもよい。また、外部電極14,15は、いずれの主面M1,M2及び側面S1,S2にも延出していなくてもよい。
【0027】
外部電極14,15は、電気の良導体により形成されている。外部電極14,15を形成する電気の良導体としては、例えば、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、錫(Sn)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銀(Ag)、金(Au)などを主成分とする金属又は合金が挙げられる。
【0028】
セラミック素体11は、誘電体セラミックスで形成され、積層体16と、第1マージン部17と、第2マージン部18と、を有する。積層体16は、セラミック素体11の端面E1,E2及び側面S1,S2を構成する。また、積層体16はZ軸方向を向いた第1及び第2被覆面F1,F2を有する。
【0029】
マージン部17,18は、積層体16をZ軸方向上下から覆い、つまり積層体16の被覆面F1,F2を被覆している。つまり、マージン部17,18はそれぞれ、セラミック素体11の主面M1,M2を構成する。積層セラミックコンデンサ10の製造過程では、マージン部17,18が積層体16に対して後付けされる。
【0030】
積層体16は、複数のセラミック層がY軸方向に積層された積層構造を有する。積層体16は、複数のセラミック層の間に配置され、X-Z平面に沿って延びるシート状の複数の第1及び第2内部電極12,13を有する。第1及び第2内部電極12,13は、Y軸方向に沿って交互に配置されている。
【0031】
内部電極12,13のZ軸方向の両端部は、マージン部17,18に被覆された積層体16の被覆面F1,F2上に位置する。積層セラミックコンデンサ10の製造過程において積層体16の被覆面F1,F2は切断面として形成されるため、内部電極12,13のZ軸方向の両端部の位置がZ軸方向に0.5μm以内に揃っている。
【0032】
第1内部電極12は、第1端面E1に引き出され、第2端面E2から離間している。第2内部電極13は、第2端面E2に引き出され、第1端面E1から離間している。これにより、第1内部電極12が第1外部電極14のみに接続され、第2内部電極13が第2外部電極15のみに接続されている。
【0033】
このように、内部電極12,13は、外部電極14,15に被覆された端面E1,E2以外においてセラミック素体11の内部に位置している。これにより、積層セラミックコンデンサ10では、内部電極12,13を機械的に保護するとともに、内部電極12,13間の絶縁性を確保することができる。
【0034】
このような構成により、積層セラミックコンデンサ10では、第1外部電極14と第2外部電極15との間に電圧が印加されると、第1内部電極12と第2内部電極13との間の複数のセラミック層に電圧が加わる。これにより、積層セラミックコンデンサ10では、第1外部電極14と第2外部電極15との間の電圧に応じた電荷が蓄えられる。
【0035】
セラミック素体11では、内部電極12,13間の各セラミック層の容量を大きくするため、高誘電率の誘電体セラミックスが用いられる。高誘電率の誘電体セラミックスとしては、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO3)に代表される、バリウム(Ba)及びチタン(Ti)を含むペロブスカイト構造の材料が挙げられる。
【0036】
なお、セラミック層は、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、チタン酸カルシウム(CaTiO3)、チタン酸マグネシウム(MgTiO3)、ジルコン酸カルシウム(CaZrO3)、チタン酸ジルコン酸カルシウム(Ca(Zr,Ti)O3)、ジルコン酸バリウム(BaZrO3)、酸化チタン(TiO2)などの組成系で構成してもよい。
【0037】
内部電極12,13は、電気の良導体により形成されている。内部電極12,13を形成する電気の良導体としては、典型的にはニッケル(Ni)が挙げられ、この他にも銅(Cu)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銀(Ag)、金(Au)などを主成分とする金属又は合金が挙げられる。
【0038】
[積層セラミックコンデンサ10の製造方法]
図4は、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ10の製造方法を示すフローチャートである。
図5~9は積層セラミックコンデンサ10の製造過程を示す図である。以下、積層セラミックコンデンサ10の製造方法について、
図4に沿って、
図5~9を適宜参照しながら説明する。
【0039】
(ステップS01:セラミックシート準備)
ステップS01では、積層体16を形成するための第1セラミックシート101、第2セラミックシート102、及び第3セラミックシート103を準備する。セラミックシート101,102,103は、誘電体セラミックスを主成分とする未焼成の誘電体グリーンシートとして構成される。
【0040】
セラミックシート101,102,103は、例えば、ロールコーターやドクターブレードなどを用いてシート状に成形される。セラミックシート101,102の厚みは、積層セラミックコンデンサ10における内部電極12,13間のセラミック層の厚みに応じて調整される。第3セラミックシート103の厚みは適宜調整可能である。
【0041】
図5は、セラミックシート101,102,103の平面図である。この段階では、セラミックシート101,102,103が、個片化されていない大判のシートとして構成される。
図5には、各積層セラミックコンデンサ10ごとに個片化する際の切断線Lx,Lzが示されている。切断線LxはX軸に平行であり、切断線LzはZ軸に平行である。
【0042】
図5に示すように、第1セラミックシート101には第1内部電極12に対応する未焼成の第1内部電極112が形成され、第2セラミックシート102には第2内部電極13に対応する未焼成の第2内部電極113が形成されている。なお、第3セラミックシート103には内部電極が形成されていない。
【0043】
内部電極112,113は、任意の導電性ペーストをセラミックシート101,102に塗布することによって形成することができる。導電性ペーストの塗布方法は、公知の技術から任意に選択可能である。例えば、導電性ペーストの塗布には、スクリーン印刷法やグラビア印刷法を用いることができる。
【0044】
内部電極112,113には、切断線Lzに沿ったX軸方向の隙間が、切断線Lz1本置きに形成されている。第1内部電極112の隙間と第2内部電極113の隙間とはX軸方向に互い違いに配置されている。つまり、第1内部電極112の隙間を通る切断線Lzと第2内部電極113の隙間を通る切断線Lzとが交互に並んでいる。
【0045】
(ステップS02:積層)
ステップS02では、ステップS01で準備したセラミックシート101,102,103を、
図6に示すように積層することにより積層シート104を作製する。積層シート104では、第1セラミックシート101及び第2セラミックシート102がZ軸方向に交互に積層されている。
【0046】
また、積層シート104では、交互に積層されたセラミックシート101,102のZ軸方向上方及び下方から第3セラミックシート103が積層される。なお、
図6に示す例では、第3セラミックシート103がそれぞれ3枚ずつ積層されているが、第3セラミックシート103の枚数は適宜変更可能である。
【0047】
積層シート104は、セラミックシート101,102,103を圧着することにより一体化される。セラミックシート101,102,103の圧着には、例えば、静水圧加圧や一軸加圧などを用いることが好ましい。これにより、積層シート104を高密度化することが可能である。
【0048】
(ステップS03:切断)
ステップS03では、ステップS02で得られた積層シート104を、切断線Lx,Lzに沿って切断することにより、未焼成の積層体116を作製する。積層体116は、焼成後の積層体16に対応する。積層シート104の切断には、例えば、押し切り刃や回転刃などを用いることができる。
【0049】
図7,8は、ステップS03の一例を説明するための模式図である。
図7は、積層シート104の平面図である。
図8は、積層シート104のY-Z平面に沿った断面図である。積層シート104は、例えば発泡剥離シートなどの粘着性のカットシートCによって保持された状態で、切断線Lx,Lzに沿って押し切り刃BLで切断される。
【0050】
まず、
図8(A)に示すように、押し切り刃BLを積層シート104のY軸方向上方に、先端をY軸方向下方の積層シート104に向けて配置する。次に、
図8(B)に示すように、押し切り刃BLをY軸方向下方に、カットシートCに到達するまで移動させ、積層シート104を貫通させる。
【0051】
そして、
図8(C)に示すように、押し切り刃BLをY軸方向上方に向けて移動させることにより、積層シート104から引き抜く。これにより、積層シート104がX軸及びZ軸方向に切り分けられ、Z軸方向に内部電極112,113が露出する切断面である被覆面F1,F2を有する積層体116が形成される。
【0052】
(ステップS04:マージン部形成)
ステップS04では、ステップS03で得られた積層体116に対し、第1被覆面F1に未焼成の第1マージン部117を設け、第2被覆面F2に未焼成の第2マージン部118を設ける。これにより、
図9に示すように、マージン部117,118によって主面M1,M2が構成される未焼成のセラミック素体111が得られる。
【0053】
マージン部117,118は、任意の方法で形成可能である。マージン部117,118は、例えば、誘電体グリーンシートであるセラミックシートを用いて形成することができる。この場合、セラミックシートは、例えば、積層体116の被覆面F1,F2で打ち抜くことや、予め切断して積層体116の被覆面F1,F2に貼り付けることができる。
【0054】
(ステップS05:焼成)
ステップS05では、ステップS04で得られた
図9に示すセラミック素体111を焼成することにより、
図1~3に示す積層セラミックコンデンサ10のセラミック素体11を作製する。つまり、ステップS05によって、積層体116が積層体16になり、マージン部117,118がマージン部17,18になる。
【0055】
ステップS05における焼成温度は、セラミック素体111の焼結温度に基づいて決定することができる。例えば、チタン酸バリウム(BaTiO3)系材料を用いる場合には、焼成温度は1000~1300℃程度とすることができる。また、焼成は、例えば、還元雰囲気下、又は低酸素分圧雰囲気下において行うことができる。
【0056】
(ステップS06:外部電極形成)
ステップS06では、ステップS05で得られたセラミック素体11のX軸方向両端部に外部電極14,15を形成することにより、
図1~3に示す積層セラミックコンデンサ10を作製する。ステップS06における外部電極14,15の形成方法は、公知の方法から任意に選択可能である。
【0057】
以上により、積層セラミックコンデンサ10が完成する。この製造方法では、内部電極112,113が露出した積層体116の被覆面F1,F2にマージン部117,118が形成されるため、セラミック素体11における複数の内部電極12,13のZ軸方向の端部の位置が、Z軸方向に0.5μm以内の範囲で揃う。
【0058】
[比較例に係る積層セラミックコンデンサ10a]
図10~12は、本実施形態の比較例に係る積層セラミックコンデンサ10aを示す図である。
図10は、積層セラミックコンデンサ10aの斜視図である。
図11は、積層セラミックコンデンサ10aの
図10のC-C'線に沿った断面図である。
図12は、積層セラミックコンデンサ10aの
図10のD-D'線に沿った断面図である。
【0059】
比較例に係る積層セラミックコンデンサ10aは、セラミック素体11aの構成が上記実施形態に係るセラミック素体11と異なる。具体的に、比較例に係るセラミック素体11aでは、積層体16aにおけるセラミック層の積層方向がZ軸方向であり、つまり上記実施形態に係る積層体16とセラミック層の積層方向が異なる。
【0060】
また、比較例に係る積層セラミックコンデンサ10aは、積層体16aのY軸方向を向いた被覆面F1,F2を被覆するマージン部17a,18aを有する。つまり、比較例に係るマージン部17a,18aは、上記実施形態に係るマージン部17,18とは異なり、セラミック素体11aの側面S1,S2を構成する。
【0061】
比較例に係る積層セラミックコンデンサ10aでは、セラミック素体11aのZ軸方向の寸法を大きくした分だけ内部電極12a,13aの積層数を増やすことで、内部電極12a,13aの対向領域の総面積を拡大している。これにより、比較例に係る積層セラミックコンデンサ10aでは大容量が得られる。
【0062】
比較例に係るセラミック素体11aでは、内部電極12a,13aの一方が配置されていないX軸方向の両端部において中央部よりも相対的にZ軸方向の寸法が小さくなりやすい。特に、セラミック素体11aでは、内部電極12a,13aの積層数を増やした分だけ、X軸方向の中央部と両端部との間のZ軸方向の寸法のギャップが増幅される。
【0063】
このため、比較例に係るセラミック素体11aでは、実装吸着面及び実装対向面として機能する主面M1,M2が丸みを帯びた形状になりやすい。これにより、積層セラミックコンデンサ10aでは、実装時にチップマウンタの吸着ノズルによって主面M1,M2が良好に吸着されないことによる実装不良が発生しやすくなる。
【0064】
これに対し、上記実施形態に係る積層セラミックコンデンサ10では、セラミック素体11のZ軸方向の寸法Tを大きくした分だけ各内部電極12,13をZ軸方向に拡張することで、内部電極12,13の対向領域の総面積を拡大している。これにより、比較例に係る積層セラミックコンデンサ10aと同等の大容量が得られる。
【0065】
また、上記実施形態に係る積層セラミックコンデンサ10では、平坦な切断面である被覆面F1,F2上を被覆するマージン部17,18に主面M1,M2が設けられるため、実装吸着面及び実装対向面として機能する主面M1,M2の高い平坦性が得られやすい。これにより、積層セラミックコンデンサ10では、実装不良が発生しにくくなる。
【0066】
更に、
図13に示すように、比較例に係る積層セラミックコンデンサ10aの製造過程におけるステップS03では、積層方向であるZ軸方向の寸法が大きい積層シート104aをZ軸方向に切断する必要がある。このため、ステップS03では、積層シート104aに対して押し切り刃BLをZ軸方向に深く押し込む必要がある。
【0067】
これにより、比較例に係る積層セラミックコンデンサ10aでは、積層体16aの被覆面F1,F2において、損傷が加わったり、Z軸方向に沿って波打った形状になったりするなどといった不具合が発生しやすくなる。このため、積層体16aの被覆面F1,F2がマージン部17a,18aによって適切に保護されなくなることがある。
【0068】
これに対し、上記実施形態に係る積層セラミックコンデンサ10の製造過程におけるステップS03では、
図8に示すように、積層方向であるY軸方向の寸法が小さい積層シート104に対する押し切り刃BLの押し込み量が小さく抑えられる。このため、積層セラミックコンデンサ10では、積層体16の被覆面F1,F2に不具合が発生しにくい。
【0069】
[積層セラミックコンデンサ10の実装]
図14は、上記実施形態に係る積層セラミックコンデンサ10が実装された回路基板200を示す図である。本実施形態に係る回路基板200は、実装基板210を備える。実装基板210は、Z軸方向上面を実装面とする基板本体211と、基板本体211の実装面に設けられた第1端子212及び第2端子213と、を有する。
【0070】
実装基板210に積層セラミックコンデンサ10が実装された回路基板200では、第1及び第2外部電極14,15がそれぞれ第1及び第2端子212,213に半田Hを介して接合されている。これにより、回路基板200では、積層セラミックコンデンサ10が実装基板210に対して電気的に接続されるとともに物理的に固定されている。
【0071】
以下、積層セラミックコンデンサ10の実装基板210への実装方法の一例について説明する。積層セラミックコンデンサ10は、輸送及び保管を容易にするとともに、連続的な実装を可能にするために包装体300として提供されることが好ましい。包装体300は、複数の積層セラミックコンデンサ10が個別に収容することが好ましい。
【0072】
図15,16は、積層セラミックコンデンサ10の包装体300の一例を示す図である。
図15は包装体300の平面図であり、
図16は包装体300の
図15のE-E'線に沿った断面図である。包装体300は、積層セラミックコンデンサ10を収容する収容体310を備える。収容体310は、収容部311及び封止部312を有する。
【0073】
収容部311は、Y軸方向に沿って相互に間隔をあけて配列された複数の凹部311aを備える。複数の凹部311aにはそれぞれ、Z軸方向上方に開放された取り出し口Vが設けられている。封止部312は、収容部311をZ軸方向上方から覆い、複数の凹部311aの取り出し口Vを一括して閉塞している。
【0074】
収容体310では、典型的には、収容部311がキャリアテープとして構成され、封止部312がカバーテープとして構成される。しかしながら、収容体310は、この構成に限定されず、例えば、収容部311が格子状に複数の凹部が配列されたチップトレイとして構成され、封止部312が複数の凹部を閉塞する蓋体として構成されてもよい。
【0075】
収容部311の複数の凹部311aにはそれぞれ、積層セラミックコンデンサ10が1つずつ収容されている。複数の凹部311aに収容された各積層セラミックコンデンサ10ではいずれも、実装吸着面であるセラミック素体11の第1主面M1が取り出し口V側に向けられている。
【0076】
収容部311内の複数の積層セラミックコンデンサ10を実装基板210に実装する際には、封止部312を収容部311からY軸方向に沿って剥離させながら複数の凹部311aの取り出し口Vを順次開放させる。これにより、取り出し口Vが開放された凹部311a内の積層セラミックコンデンサ10を取り出すことが可能となる。
【0077】
図17は、収容部311における取り出し口Vが開放された凹部311aを示している。凹部311a内から積層セラミックコンデンサ10を取り出すために、チップマウンタの吸着ノズルNをZ軸方向上方から凹部311a内に挿入し、吸着ノズルNによって積層セラミックコンデンサ10における実装吸着面である第1主面M1を吸引する。
【0078】
積層セラミックコンデンサ10は、平坦性の高い第1主面M1に対して吸着ノズルNによる吸引力が充分に加わることで、吸着ノズルNによって安定して吸着保持される。チップマウンタは、
図18に示すように、吸着ノズルNに吸着保持した積層セラミックコンデンサ10を実装基板210の基板本体211上に移動させる。
【0079】
そして、チップマウンタは、外部電極14,15をそれぞれ端子212,213に対してZ軸方向上方に対向させた状態で、外部電極14,15がそれぞれ端子212,213上の半田Hと接触するまで積層セラミックコンデンサ10をZ軸方向下方に下降させ、吸着ノズルNによる積層セラミックコンデンサ10の吸着保持を解除する。
【0080】
実装基板210上に載置された積層セラミックコンデンサ10は、例えばリフロー法を用いて、半田Hを溶融させた後に凝固させることで、外部電極14,15がそれぞれ半田Hを介して端子212,213に接合される。これにより、
図14に示す積層セラミックコンデンサ10が実装基板210に実装された回路基板200が得られる。
【0081】
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ10では、実装吸着面である第1主面M1のみならず、実装対向面である第2主面M2の平坦性も高いため、実装基板210上における半田Hによる接合が完了する前の段階での姿勢の安定性が確保されやすい。これにより、積層セラミックコンデンサ10では、実装不良を更に抑制可能である。
【0082】
<その他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく種々変更を加え得ることは勿論である。
【0083】
例えば、積層セラミックコンデンサ10では、主面M1,M2のいずれの平坦性も高いため、主面M1,M2が実装吸着面及び実装対向面のいずれを構成してもよい。つまり、積層セラミックコンデンサ10では、上記実施形態とは反対に、第1主面M1が実装対向面として構成され、第2主面M2が実装吸着面として構成されてもよい。
【0084】
更に、上記実施形態では積層セラミック電子部品の一例として積層セラミックコンデンサ10について説明したが、本発明は積層セラミック電子部品全般に適用可能である。このような積層セラミック電子部品としては、例えば、チップバリスタ、チップサーミスタ、積層インダクタなどが挙げられる。
【符号の説明】
【0085】
10…積層セラミックコンデンサ
11…セラミック素体
12,13…内部電極
14,15…外部電極
16…積層体
17,18…マージン部
M1,M2…主面
S1,S2…側面
E1,E2…端面
F1,F2…被覆面
200…回路基板
210…実装基板
211…基板本体
212,213…端子
H…半田
300…包装体
310…収容体
311…収容部
311a…凹部
312…封止部
V…取り出し口