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特開2023-86299情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023086299
(43)【公開日】2023-06-22
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230615BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021200719
(22)【出願日】2021-12-10
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001025
【氏名又は名称】弁理士法人レクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮部 航太朗
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC17
(57)【要約】
【課題】ユーザが興味を持った1のスポットについての情報を適切なタイミングで取得可能とする情報処理装置、情報処理方法、プログラム、記録媒体及びデータ構造を提供する。
【解決手段】
任意の時期及び当該時期における1のスポットについての状況を各々が含む1又は複数のスポット状況情報を取得する情報取得部と、1又は複数のスポット状況情報の各々に基づいて、1のスポットについての通知情報をユーザに通知する際の時期的条件を特定する特定部と、ユーザの位置、1のスポットの位置及び時期的条件に基づいて定まるタイミングで、通知情報をユーザに通知する制御を行う通知制御部と、を有することを特徴とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
任意の時期及び前記時期における1のスポットについての状況を各々が含む1又は複数のスポット状況情報を取得する情報取得部と、
前記1又は複数のスポット状況情報の各々に基づいて、前記1のスポットについての通知情報をユーザに通知する際の時期的条件を特定する特定部と、
前記ユーザの位置、前記1のスポットの位置及び前記時期的条件に基づいて定まるタイミングで、前記通知情報を前記ユーザに通知する制御を行う通知制御部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記特定部は、前記1又は複数のスポット状況情報の中から前記ユーザによって特定された1又は複数のスポット状況情報の各々に基づいて定まる前記1のスポットへの訪問を推奨する時期又は前記1のスポットへの訪問を推奨しない時期に基づいて前記時期的条件を特定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記特定部は、前記1又は複数のスポット状況情報の各々に対して、前記1又は複数のスポット状況情報の各々に基づいて定まる前記1のスポットへの訪問を推奨する時期又は前記1のスポットへの訪問を推奨しない時期に関する統計処理を行った結果に基づいて前記時期的条件を特定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記特定部は、前記統計処理において前記1のスポットへの訪問を推奨する時期ごと又は前記1のスポットへの訪問を推奨しない時期ごとに集計したスポット状況情報の数が所定の数以上であるか否かに基づいて、前記時期的条件を特定することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記1又は複数のスポット状況情報は、前記1のスポットに対する評価の度合いを含み、
前記1のスポットへの訪問を推奨する時期又は前記1のスポットへの訪問を推奨しない時期は、前記1のスポットに対する評価の度合いに基づいて定まることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記通知制御部は、前記ユーザの現在の位置が前記1のスポットの位置から所定の距離範囲内にある場合に、前記通知情報を前記ユーザに通知することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記通知制御部は、前記通知情報を音声を介して前記ユーザに通知することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
任意の時期及び前記時期における1のスポットについての状況を各々が含む1又は複数のスポット状況情報を取得する情報取得ステップと、
前記1又は複数のスポット状況情報の各々に基づいて、前記1のスポットについての通知情報をユーザに通知する際の時期的条件を特定する特定ステップと、
前記ユーザの位置、前記1のスポットの位置及び前記時期的条件に基づいて定まるタイミングで、前記通知情報を前記ユーザに通知する制御を行う通知制御ステップと、
を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
任意の時期及び前記時期における1のスポットについての状況を各々が含む1又は複数のスポット状況情報を取得する情報取得ステップと、
前記1又は複数のスポット状況情報の各々に基づいて、前記1のスポットについての通知情報をユーザに通知する際の時期的条件を特定する特定ステップと、
前記ユーザの位置、前記1のスポットの位置及び前記時期的条件に基づいて定まるタイミングで、前記通知情報を前記ユーザに通知する制御を行う通知制御ステップと、
を前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムを格納した記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
1のユーザから施設に対する口コミ情報の要求を受けた際に、他のユーザによって投稿されている複数の口コミ情報の中から特定のユーザによって投稿されている口コミ情報を抽出して1のユーザに提供するサーバ装置が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、特定の施設の口コミ情報を投稿している他のユーザの中から、当該施設への訪問回数や当該施設と同一ジャンルの施設への訪問回数に基づいて対象となるユーザを特定し、当該特定したユーザによって投稿されている口コミ情報を1のユーザに提供するサーバ装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013-222278号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のサーバ装置においては、例えば、1のユーザが興味のある施設に対する口コミ情報を要求した際に、様々な時期における施設の状況についての口コミ情報が1のユーザに提供される。
【0006】
そのため、例えば、提供された口コミ情報に示される施設のサービス等が現在の時期に対応したものでない場合には、提供された口コミ情報は、現在の時点では1のユーザにとって価値の低い情報となってしまう。言い換えれば、1のユーザは、施設に関する情報を時期ごとの施設の状況に応じたタイムリーなタイミングで取得できていないことが問題の1つとして挙げられる。
【0007】
本発明は、上記した点に鑑みてなされたものであり、ユーザが興味を持った1のスポットについての情報を適切なタイミングで取得可能とする情報処理装置、情報処理方法、プログラム、記録媒体及びデータ構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の情報処理装置は、任意の時期及び前記時期における1のスポットについての状況を各々が含む1又は複数のスポット状況情報を取得する情報取得部と、前記1又は複数のスポット状況情報の各々に基づいて、前記1のスポットについての通知情報をユーザに通知する際の時期的条件を特定する特定部と、前記ユーザの位置、前記1のスポットの位置及び前記時期的条件に基づいて定まるタイミングで、前記通知情報を前記ユーザに通知する制御を行う通知制御部と、を有することを特徴とする。
【0009】
請求項8に記載の情報処理方法は、任意の時期及び前記時期における1のスポットについての状況を各々が含む1又は複数のスポット状況情報を取得する情報取得ステップと、前記1又は複数のスポット状況情報の各々に基づいて、前記1のスポットについての通知情報をユーザに通知する際の時期的条件を特定する特定ステップと、前記ユーザの位置、前記1のスポットの位置及び前記時期的条件に基づいて定まるタイミングで、前記通知情報を前記ユーザに通知する制御を行う通知制御ステップと、を有することを特徴とする。
【0010】
請求項9に記載のプログラムは、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、任意の時期及び前記時期における1のスポットについての状況を各々が含む1又は複数のスポット状況情報を取得する情報取得ステップと、前記1又は複数のスポット状況情報の各々に基づいて、前記1のスポットについての通知情報をユーザに通知する際の時期的条件を特定する特定ステップと、前記ユーザの位置、前記1のスポットの位置及び前記時期的条件に基づいて定まるタイミングで、前記通知情報を前記ユーザに通知する制御を行う通知制御ステップと、を前記コンピュータに実行させることを特徴とする。
【0011】
請求項10に記載の記録媒体は、上記プログラムが記録されている記録媒体である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施例1に係る情報処理システムの全体構成図である。
図2】実施例1に係る車両の前席部分の構成及び車両内の状況を示す図である。
図3】実施例1に係る情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
図4】実施例1に係るサーバ装置の構成の一例を示すブロック図である。
図5】実施例1に係るサーバ装置に記憶されるスポット状況情報の一例を示す表である。
図6】実施例1に係る情報処理装置によるスポット状況情報の通知設定の態様の一例を示す図である。
図7】実施例1に係る情報処理装置の制御ルーチンを示すフローチャートである。
図8】実施例1に係る情報処理装置の制御ルーチンを示すフローチャートである。
図9】実施例2に係る情報処理装置による統計処理結果を示すグラフである。
図10】実施例2に係る情報処理装置の制御ルーチンを示すフローチャートである。
図11】変形例に係る情報処理装置による統計処理結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施例について図面を参照して具体的に説明する。なお、図面において同一の構成要素については同一の符号を付け、重複する構成要素の説明は省略する。
【実施例0014】
まず、全体のシステム構成について説明する。図1は、実施例1に係る情報通信システム100の構成を示す図である。図1に示すように、情報通信システム100は、移動体としての車両Mに搭載されている車載装置10とサーバ装置11とを含んで構成される。
【0015】
本実施例において、車載装置10とサーバ装置11とは、ネットワークNWを介して、例えば、TCP/IPや、UDP/IP等の通信プロトコルを用いて相互にデータの送受信が可能になっている。車載装置10とネットワークNWとの接続は、例えば、3G(3rd Generation)、4G(4th Generation)又は5G(5th Generation)等の移動体通信、Wi-Fi(登録商標)等の無線通信によりなされ得る。
【0016】
図2は、実施例1に係る移動体としての車両Mの前席部分の構成及び車両M内の状況を示す図である。車載装置10は、車両M内に設置されたタッチパネルディスプレイ13、スピーカー14及びGNSS受信機15の各々に接続されており、これらを制御する制御部を含む。車載装置10は、例えば、車両Mの前席のダッシュボードDB内の中央部に配置されている。
【0017】
タッチパネルディスプレイ13は、車載装置10の制御に基づいて画面表示を行うディスプレイと、車両Mの搭乗者からの入力操作を受け付けるタッチパネルとが組み合わされている表示装置である。タッチパネルディスプレイ13には、例えば、地図に車両Mの現在の位置が重畳されたナビゲーション画像が表示される。本実施例において、タッチパネルディスプレイ13は、ダッシュボードDBの中央部に配されている。
【0018】
スピーカー14は、車載装置10の制御に基づいて音声を出力する音声出力装置である。本実施例において、スピーカー14は、2つのAピラーAPの各々にそれぞれ設けられている。
【0019】
GNSS受信機15は、GNSS(Global Navigation Satellite System)衛星からの信号(GNSS信号)を受信する受信機である。GNSS受信機15は、受信したGNSS信号を車載装置10に送信する。本実施例において、GNSS受信機15は、ダッシュボードDB上に配されている。
【0020】
上記した車両Mの前席部分における車載装置10、タッチパネルディスプレイ13、スピーカー14及びGNSS受信機15の各々の位置は例示に過ぎず、これらは他の位置に配されていてもよい。
【0021】
本実施例において、車載装置10は、車載装置10のユーザ、例えば車両Mの運転者によって、自身の興味がある施設や地点を示す特定の場所(以下、スポットと称する)を「行きたいスポット」として登録可能に構成されている。例えば、車載装置10のユーザは、タッチパネルディスプレイ13に表示される地図上のスポットのうちの1つをタッチ選択し、当該タッチ選択時に表示される「行きたいスポットに登録する」とのボタンを押下することによって自身の行きたいスポットを登録することができる。
【0022】
また、本実施例において、車載装置10は、車載装置10のユーザによって、ある時期におけるスポットについての状況を含む情報(以下、スポット状況情報と称する)をユーザ自身に対して通知させるか否かを設定可能に構成されている。本実施例において、スポット状況情報とは、他のユーザからのスポットに対する評判や評価を示す口コミ情報である。
【0023】
例えば、車載装置10のユーザは、タッチパネルディスプレイ13に表示される複数のスポット状況情報のうちの1つを選択し、当該選択したスポット状況情報の通知設定をONとすることにより、自身への上記スポット状況情報の通知を許可することができる。
【0024】
図2においては、車載装置10のユーザが「行きたいスポット」として「○×カフェ」を登録している場合について説明する。また、図2においては、車載装置10のユーザが「○×カフェ」に対するスポット状況情報のうち、「平日のランチタイム限定のパスタがとても美味しかったです。」とのコメントを含むスポット状況情報を自身に対して通知させる設定を行っている場合について説明する。
【0025】
図2においては、車両Mでの移動中に、車両Mが「○×カフェ」から所定距離範囲内に位置し、且つ現在の日時が上記スポット状況情報の「平日のランチタイム」に該当する時期であることをして、車載装置10からスピーカー14を介して「この先300m右側にある○×カフェは平日のランチタイム限定のパスタがとても美味しいらしいですよ!」という音声案内がなされている。
【0026】
車載装置10のユーザは、例えば、平日に車両Mで移動しながら昼食をとる場所を探している最中に上記音声案内を受け、「○×カフェ」の「平日のランチタイム限定のパスタ」に興味を持ったことをして、当該「○×カフェ」に向けて移動し得る。
【0027】
本実施例において、上記したサーバ装置11には、複数のスポットの各々に対する口コミ情報としての1又は複数のスポット状況情報が格納されている。車載装置10は、上記したネットワークNWを介して、サーバ装置11に格納されている1又は複数のスポット状況情報を取得可能に構成されている。
【0028】
図3は、実施例1に係る車載装置10の構成の一例を示すブロック図である。本実施例において、車載装置10は、システムバス17を介して、制御部18と、通信部19と、入力部21と、出力部22と、大容量記憶装置23とが協働する装置である。
【0029】
制御部18は、CPU(Central Processing Unit)18A、ROM(Read Only Memory)18B、RAM(Random Access Memory)18C等により構成され、コンピュータとして機能する。そして、CPU18Aが、ROM18Bや大容量記憶装置23に記憶されている各種プログラムを読み出し実行することにより各種機能を実現する。
【0030】
各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしてもよいし、記録媒体に記録されて各種ドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。すなわち、大容量記憶装置23に記憶される各種プログラム(後述する車載装置10における処理を実行するためのプログラムを含む)は、ネットワークNWを介して伝送可能であるし、また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して譲渡することが可能である。
【0031】
通信部19は、制御部18の指示に従って外部機器とデータの送受信を行う通信装置である。通信部19は、例えば、ネットワークNWに接続するためのNIC(Network Interface Card)である。本実施例において、制御部18は、上記した「行きたいスポット」が登録された際に、通信部19を介してサーバ装置11に対して「行きたいスポット」に示されるスポットのスポット状況情報を要求する。
【0032】
入力部21は、車載装置10の制御部18と、タッチパネルディスプレイ13及びGNSS受信機15とを通信可能に接続されているインタフェース部である。本実施例において、制御部18は、GNSS受信機15が受信したGNSS信号を入力部21を介して取得する。すなわち、制御部18は、GNSS受信機15からのGNSS信号に基づいて車両Mの位置情報を取得する。
【0033】
出力部22は、タッチパネルディスプレイ13及びスピーカー14と通信可能に接続されているインタフェース部である。制御部18は、出力部22を介して、タッチパネルディスプレイ13に映像または画像信号を送信して表示をさせたり、スピーカー14に音声信号を送信して音を出力させたりすることが可能である。
【0034】
大容量記憶装置23は、例えば、ハードディスク装置、SSD(solid state drive)、フラッシュメモリ等により構成されており、オペレーティングシステムや、端末用のソフトウェア等の各種プログラムを記憶する記憶デバイスである。
【0035】
大容量記憶装置23には、上記したように、車載装置10のユーザによって「行きたいスポット」として登録されたスポットについての情報が記憶されている。本実施例においては、上記したように、「行きたいスポット」として「○×カフェ」が登録されて記憶されている。
【0036】
また、大容量記憶装置23には、ユーザ自身に対する通知を許可したスポット状況情報と当該スポット状況情報をユーザに通知すべき時期を示す時期的条件とが対応付けて記憶されている。当該時期的条件は、制御部18によってスポット状況情報に含まれる時期を示す言葉に基づいて特定される。
【0037】
本実施例において、制御部18は、「平日のランチタイム限定のパスタがとても美味しかったです。」とのスポット状況情報から時期的条件としての「平日のランチタイム」を特定し、これらを対応付けて大容量記憶装置23に記憶している。
【0038】
大容量記憶装置23の地図情報データベース(以下、地図情報DBと称する)23Aは、地図情報が格納されているデータベースである。本実施例において、制御部18は、地図情報DB23Aに格納されている地図情報に基づいて、上記した「行きたいスポット」に登録されているスポットの位置情報を取得する。
【0039】
図4は、実施例1に係るサーバ装置11の構成の一例を示すブロック図である。本実施例において、サーバ装置11は、システムバス25を介して、制御部26と、通信部27と、大容量記憶装置28とが協働する装置である。
【0040】
制御部26は、CPU26A、ROM26B、RAM26C等により構成され、コンピュータとして機能する。そして、CPU26Aが、ROM26Bや大容量記憶装置28に記憶されている各種プログラムを読み出し実行することにより各種機能を実現する。
【0041】
通信部27は、制御部26の指示に従って外部機器とデータの送受信を行う通信装置である。通信部27は、例えば、ネットワークNWに接続するためのNICである。本実施例において、制御部26は、通信部27を介して車載装置10と通信可能に構成される。
【0042】
大容量記憶装置28は、例えば、ハードディスク装置、SSD、フラッシュメモリ等により構成されており、オペレーティングシステムや、端末用のソフトウェア等の各種プログラムを記憶する記憶デバイスである。
【0043】
大容量記憶装置28のスポット状況情報データベース(以下、スポット状況情報DBと称する)28Aは、複数のスポットの各々に対するスポット状況情報が格納されているデータベースである。制御部26は、車載装置10から特定のスポットについてのスポット状況情報の要求を受けた際に、スポット状況情報DB28Aに格納されているスポット状況情報を車載装置10に対して送信する。
【0044】
ここで、図5を用いて、大容量記憶装置28のスポット状況情報DB28Aに格納されているスポット状況情報について説明する。図5は、他のユーザからサーバ装置11に対して投稿されているスポット状況情報を示す表TB1(以下、スポット状況情報TB1と称する)である。スポット状況情報TB1においては、一例として「○×カフェ」のスポット状況情報を示している。
【0045】
スポット状況情報TB1において、「スポット名」欄には、施設名等のスポットの名称が示されており、「投稿日」欄には、他のユーザの各々によってスポット状況情報が投稿された日付、すなわち他のユーザ端末からサーバ装置11にスポット状況情報が送信された日付が示されている。また、「ユーザID」及び「ユーザ名」欄には、他のユーザの各々に付与されているユーザID及び他のユーザの各々のユーザ名称がそれぞれ示されている。
【0046】
スポット状況情報TB1において、「スポット状況情報」のうちの「コメント」欄には、ある時期におけるスポットについての状況を示すコメントが示されている。具体的には、スポット状況情報TB1において、例えば、ユーザCによって、「○×カフェ」について「平日のランチタイム限定のパスタがとても美味しかったです。」とのコメントがなされている。
【0047】
また、「スポット状況情報」のうちの「評価」欄には、上記コメントの内容に基づいて他のユーザの各々によって付けられたスポットに対する評価の度合いが示されている。具体的には、スポット状況情報TB1において、例えば、ユーザCによって、「○×カフェ」に対する評価として「A」が付されている。
【0048】
本実施例においては、上記スポットに対してA~Cの3つの評価の度合いを定めており、評価「A」を「オススメ」、評価「B」を「普通」、評価「C」を「イマイチ」として定めている。
【0049】
すなわち、スポット状況情報TB1においては、ユーザCが、「平日のランチタイム限定のパスタがとても美味しかった」と感じたために評価を「A」とし、「平日のランチタイム」に「○×カフェ」に訪問することをおすすめしている。言い換えれば、ユーザCにとって、「平日のランチタイム」は、「○×カフェ」に訪問することを推奨している時期である。
【0050】
また、スポット状況情報TB1においては、ユーザBが、「休日の夕方は混んでいて中々入れなかった」と感じたために評価を「C」とし、「休日の夕方」に「○×カフェ」に訪問することをイマイチとしている。言い換えれば、ユーザCにとって、「休日の夕方」は、「○×カフェ」に訪問することを推奨していない時期である。
【0051】
本実施例において、スポット状況情報とは、他のユーザによってサーバ装置11に対して投稿されているスポットについての口コミ情報である。言い換えれば、スポット状況情報とは、他のユーザが保持するユーザ端末からサーバ装置11に対して送信されるスポットについての口コミ情報である。
【0052】
本実施例において、サーバ装置11は、通信部27を介して、他のユーザが保持するユーザ端末から送信されるスポット状況情報を受信可能に構成される。本実施例において、サーバ装置11の制御部26は、ユーザ端末の各々から送信されるスポット状況情報を受信した際に、当該他のユーザの各々のユーザID、ユーザ名、スポット名、スポット状況情報及びスポット状況情報の投稿日を情報セットとしてスポット状況情報DB28Aに格納する。
【0053】
[実施例1におけるスポット状況情報の通知処理]
以下に、本実施例において制御部18が実行する、スポット状況情報の通知処理の一例について説明する。以下の説明においては、上記にて説明したのと同様に、車載装置10のユーザによって「行きたいスポット」として「○×カフェ」が登録された場合について説明する。
【0054】
本実施例において、制御部18は、ユーザによって「行きたいスポット」が登録された際に、当該「行きたいスポット」によって示されるスポットについてのスポット状況情報を、ネットワークNWを介してサーバ装置11から取得する。言い換えれば、制御部18は、サーバ装置11からスポット状況情報を取得する情報取得部として機能する。
【0055】
具体的には、制御部18は、ユーザによって「行きたいスポット」として登録された「○×カフェ」のスポット状況情報をサーバ装置11に対して要求し、サーバ装置11から送信される「○×カフェ」のスポット状況情報を受信して取得する。
【0056】
ここで、本実施例において、車載装置10がサーバ装置11から上記「行きたいスポット」として登録されたスポットについてのスポット状況情報を取得した際に、ユーザからスポット状況情報の通知設定を受け付ける態様について説明する。
【0057】
図6は、タッチパネルディスプレイ13に表示された「○×カフェ」のスポット状況情報についての通知設定画面の一例を示す図である。図6においては、一例として、ユーザA、ユーザB及びユーザCの3人から投稿されているスポット状況情報が表示されている画面を示している。ユーザは、例えば、表示画面右のスクロールバーSBを上下にスクロールすることで他のスポット状況情報を確認できる。
【0058】
図6において、「投稿日」、「ユーザID」、「ユーザ名」及び「スポット状況情報」の各々には、図5にて示したスポット状況情報TB1と同様の情報が示される。「通知設定」欄には、スポット状況情報の各々をユーザに通知させるか否かの選択肢として、通知のON/OFFのチェックボックスが表示されている。車載装置10のユーザは、当該ON/OFFどちらかのチェックボックスにチェックを入れることができる。
【0059】
図6においては、車載装置10のユーザによって、ユーザAからの「ディナーのメニューが豊富で驚きました。店内も広くておすすめです。」とのスポット状況情報と、ユーザCからの「平日のランチタイム限定のパスタがとても美味しかったです。」とのコメントを含むスポット状況情報とが通知ONとされている。
【0060】
また、図6においては、車載装置10のユーザによって、ユーザBからの「休日の夕方に行きましたが、混雑していて中々入れませんでした。」とのコメントを含むスポット状況情報が通知OFFとされている。
【0061】
図6においては、例えば、ユーザによるチェックボックス部分のタッチによって、通知のON/OFFのチェックボックスのチェックが有りと無しとで変更される。そして、表示画面下部の「通知設定を完了する」ボタンがタッチされることにより、上記スポット状況情報の通知のON/OFFの設定が反映される。
【0062】
本実施例において、制御部18は、上記スポット状況情報の通知のON/OFFの設定が反映された後に、ユーザによって通知をONとする設定がなされたスポット状況情報に含まれるコメントの時期を示す言葉に基づいて、当該スポット状況情報をユーザに通知する際の時期的条件を特定する。言い換えれば、制御部18は、ある時期におけるスポットについての状況を含む通知情報をユーザに通知する際の時期的条件を特定する特定部として機能する。
【0063】
具体的には、例えば、制御部18は、スポット状況情報が「ディナーのメニューが豊富で驚きました。店内も広くておすすめです。」とのコメントを含む場合には、「ディナー」との時期を示す言葉から「17時~21時」を時期的条件として特定する。
【0064】
また、例えば、制御部18は、スポット状況情報が「平日のランチタイム限定のパスタがとても美味しかったです。」とのコメントを含む場合には、「平日のランチタイム」との時期を示す言葉から「月曜日~金曜日の11時~15時」を時期的条件として特定する。
【0065】
本実施例において、制御部18は、上記スポット状況情報の各々の時期的条件を特定した後に、当該スポット状況情報の各々と時期的条件の各々とを対応付けて大容量記憶装置23に記憶する。
【0066】
本実施例において、制御部18は、車両Mの移動中に、GNSS信号に基づく車両Mの現在位置と「行きたいスポット」として登録されているスポットの位置とに基づいて、車両Mが当該スポットから所定距離範囲内に位置するか否かを判定する。
【0067】
そして、制御部18は、車両Mが上記した「行きたいスポット」に登録されているスポットから所定距離範囲内に位置しており、且つ現在の日時が上記した時期的条件に適合している場合に、図2に示すように、ユーザに対してスポット状況情報についての音声案内を実施する。言い換えれば、制御部18は、上記した通知情報をユーザに通知する制御を行う通知制御部として機能する。
【0068】
以下に、本実施例における車載装置10の具体的な動作について説明する。図7は、車載装置10の制御部18において実行される情報登録ルーチンRT1を示すフローチャートである。
【0069】
制御部18は、例えば、車載装置10に電源が投入されたことをして情報登録ルーチンRT1を開始する。なお、情報登録ルーチンRT1は、車載装置10の電源が入っている限り制御部18によって繰り返し実行される。
【0070】
まず、制御部18は、車載装置10のユーザから興味のあるスポットを登録するための登録開始操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS101)。具体的には、制御部18は、上記したように、ユーザによってタッチパネルディスプレイ13に表示される地図上のスポットのうちの1つがタッチ選択され、当該タッチ選択時に「行きたいスポットに登録する」とのボタンが表示され、そのボタンが押下されたことをして、上記登録開始操作を受け付けたと判定する。
【0071】
制御部18は、ユーザから興味のあるスポットを登録するための登録開始操作を受け付けていないと判定すると(ステップS101:NO)、情報登録ルーチンRT1を終了する。
【0072】
制御部18は、ユーザから興味のあるスポットを登録するための登録開始操作を受け付けたと判定すると(ステップS101:YES)、「行きたいスポット」として登録されたスポットについてのスポット状況情報をサーバ装置11から取得する(ステップS102)。具体的には、制御部18は、上記登録開始操作を受け付けた際に、ユーザによって「行きたいスポット」として登録された「○×カフェ」のスポット状況情報をサーバ装置11から取得する。
【0073】
制御部18は、ステップS102の後に、サーバ装置11から取得したスポット状況情報をタッチパネルディスプレイ13に表示し、ユーザからのスポット状況情報の通知設定を受け付ける(ステップS103)。
【0074】
具体的には、制御部18は、図6に示すように、ユーザからのスポット状況情報の各々に対する通知のON/OFFを受け付け、ユーザによって表示画面下部の「通知設定を完了する」ボタンがタッチされることにより、上記スポット状況情報の通知のON/OFFを反映する。
【0075】
制御部18は、ステップS103の後に、ユーザによって通知をONとする設定がなされたスポット状況情報の各々に基づいて、当該スポット状況情報についての音声案内をユーザに通知する際の時期的条件を特定する(ステップS104)。
【0076】
具体的には、制御部18は、例えば、上記したように、スポット状況情報が「平日のランチタイム限定のパスタがとても美味しかったです。」とのコメントを含む場合には、「平日のランチタイム」との時期を示す言葉から「月曜日~金曜日の11時~15時」を時期的条件として特定する。
【0077】
制御部18は、ステップS104の後に、スポット状況情報とステップS104にて特定した時期的条件とを対応付けて大容量記憶装置23に登録して記憶する(ステップS105)。制御部18は、ステップS105の後に情報登録ルーチンRT1を終了する。
【0078】
図8は、車載装置10の制御部18において実行される情報通知ルーチンRT2を示すフローチャートである。制御部18は、例えば、車載装置10に電源が投入されたことをして情報通知ルーチンRT2を開始する。なお、情報通知ルーチンRT2は、車載装置10の電源が入っている限り制御部18によって繰り返し実行される。
【0079】
まず、制御部18は、車両Mの現在の位置と「行きたいスポット」に登録されているスポットの位置とに基づいて、車両Mが当該スポットから所定距離範囲内に位置しているか否かを判定する(ステップS201)。制御部18は、車両Mが当該スポットから所定距離範囲内に位置していないと判定すると(ステップS201:NO)、情報通知ルーチンRT2を終了する。
【0080】
制御部18は、車両Mが当該スポットから所定距離範囲内に位置していると判定すると(ステップS201:YES)、上記ステップS105にて大容量記憶装置23に記憶した時期的条件を参照し、現在の日時が当該時期的条件を満たしているか否かを判定する(ステップS202)。
【0081】
具体的には、制御部18は、例えば、現在の日時が火曜日の12時であるときに、大容量記憶装置23に記憶した時期的条件である「月曜日~金曜日の11時~15時」を満たしていると判定する。制御部18は、現在の日時が時期的条件を満たしていないと判定すると(ステップS202:NO)、情報通知ルーチンRT2を終了する。
【0082】
制御部18は、現在の日時が時期的条件を満たしていると判定すると(ステップS202:YES)、大容量記憶装置23に記憶した時期的条件に対応付けられているスポット状況情報に基づいて通知情報を生成しユーザに対して通知する(ステップS203)。
【0083】
具体的には、制御部18は、時期的条件である「月曜日~金曜日の11時~15時」に対応付けられているスポット状況情報の「平日のランチタイム限定のパスタがとても美味しかったです。」とのコメントに基づいて、ユーザに通知する通知情報としての音声情報を生成し、当該音声情報をスピーカー14を介して出力する。制御部18は、ステップS203の後に情報通知ルーチンRT2を終了する。
【0084】
本実施例によれば、上記情報登録ルーチンRT1により、ユーザによって「行きたいスポット」が登録された際に、サーバ装置11から取得したスポット状況情報のうち、ユーザによって選択されたスポット状況情報の時期的条件が自動的に特定されて登録される。そして、上記情報通知ルーチンRT2により、車両Mがユーザによって登録された「行きたいスポット」としてのスポットに近づいており、且つ現在の日時が上記時期的条件を満たしている場合に、当該スポットのスポット状況情報に基づく音声案内がユーザに対してなされる。
【0085】
これにより、車載装置10のユーザは、「行きたいスポット」についてのスポット状況情報のうち、自身にレコメンドして欲しいスポット状況情報のみを通知するよう設定することで、当該設定したスポット状況情報に基づく通知情報を適切なタイミングで取得することができる。例えば、車載装置10のユーザは、車両Mでの移動中に「行きたいスポット」に登録しているスポットに近づいた場合に、現在の時刻に対応したスポットについての有益な情報をタイムリーに受け取ることができる。
【0086】
また、本実施例によれば、ユーザ自身の手によってスポット状況情報の通知設定が可能であり、通知OFFとしたスポット状況情報についてはユーザに通知されない。そのため、車両Mがスポットに近づいた場合であっても、自身にとって不要な情報が自身に届く煩わしさが回避される。
【0087】
なお、本実施例において、上記したスポット状況情報は、他のユーザの各々によって投稿されている口コミ情報であるとしたが、当該スポット状況情報の形態はこれに限られない。例えば、スポット状況情報は、車載装置10のユーザから他のユーザに対して特定のスポットについての質問を行い、その結果としての他のユーザからの回答を示す情報であってもよい。
【0088】
具体的には、情報通信システム100は、例えば、車載装置10からサーバ装置11を介して他のユーザが保持するユーザ端末の各々に対して特定のスポットについての質問を示す質問テキストを送信し、当該質問に対する回答を示す回答コメントを受信可能に構成されていてもよい。当該質問テキストは、例えば、スポットへの訪問を推奨する時間帯や季節、又はある時期におけるスポットのおすすめ情報等を問合せる内容であってもよい。
【0089】
サーバ装置11の制御部26は、例えば、ユーザ端末の各々から上記回答コメントを受信した際に、車載装置10に対して回答コメントが届いた旨を通知すると共に回答コメントを送信する。これにより、車載装置10のユーザは、上記したように、サーバ装置11からスポット状況情報を取得し、自身への通知設定を行うことができる。
【0090】
本実施例において、制御部18は、上記したステップS104において、ユーザによって通知をONとする設定がなされたスポット状況情報の各々に基づいて時期的条件を特定するとしたが、当該時期的条件を設定するタイミングはこれに限られない。
【0091】
例えば、制御部18は、図6において、ユーザに対してスポット状況情報の一覧を提示する際において、当該スポット状況情報の各々の時期的条件を特定し、当該特定した時期的条件をユーザに提示してもよい。例えば、図6において、「スポット状況情報」と「通知設定」との間には「時期的条件」欄が設けられていてもよく、ユーザCに対応する時期的条件として「月曜日~金曜日の11時~15時」が示されていてもよい。
【0092】
これにより、車載装置10のユーザは、スポット状況情報の各々の時期的条件を確認しながら自身に通知に対するスポット状況情報を選択することができる。なお、時期的条件によって示される曜日や時間帯は、ユーザによって編集可能であってもよい。
【0093】
本実施例において、制御部18は、スポット状況情報に含まれるコメントによって示される時期が「ランチタイム」や「ディナー」などの1日における時間帯である場合について説明したが、この限りではなく、月を示す言葉や季節を示す言葉が含まれていてもよい。例えば、スポット状況情報に含まれるコメントに「春の…」とのコメントが含まれる場合には、制御部18は、「4~6月」を時期的条件として設定する。
【0094】
本実施例において、制御部18は、ユーザによって通知をONとする設定がなされたスポット状況情報のコメントに含まれる時期を示す言葉に基づいて時期的条件を特定するとしたが、当該時期的条件を設定する方法はこれに限られない。
【0095】
例えば、制御部18は、サーバ装置11からスポットについてのスポット状況情報を取得すると共に、スポットのランチタイムやディナーの時間を含む営業時間情報を取得可能であってもよい。そして、制御部18は、スポット状況情報のコメントに含まれる時期を示す言葉と営業時間情報とに基づいて時期的条件を特定してもよい。
【0096】
制御部18は、ユーザのスポットの標準的な滞在時間を加味して時期的条件を特定してもよい。例えば、制御部18は、「○×カフェ」の営業時間情報によって示されるランチタイムが「11時~15時」である場合、当該スポットの標準的な滞在時間が1時間であることを加味して、「11時~14時」を時期的条件として特定してもよい。これにより、ユーザは、「○×カフェ」のランチタイムが終了する間際に当該ランチタイムについての情報が通知される等、時間的に訪問することが難しいような場合に通知が届く煩わしさを回避することができる。
【0097】
また、本実施例において、車載装置10の大容量記憶装置23には、車両Mの位置情報に基づく移動履歴が記憶されていてもよく、制御部18は、当該移動履歴及び現在の時刻に基づいてスポットへの訪問が可能であると判定した場合のみ、上記スポットについての音声案内を実施してもよい。
【0098】
例えば、制御部18は、車両Mの移動履歴に基づいて、車両Mが平日の12時~13時に職場の近辺を移動しており、それ以外の時間帯は職場に位置していることを特定した場合に、職場からスポットまでの往復の所要時間及びスポットの標準的な滞在時間を加味して上記スポットについての音声案内を実施してもよい。
【0099】
具体的には、制御部18は、例えば、現在時刻が12時であって、車両Mによる職場からスポットまでの往復の所要時間が10分且つスポットの標準的な滞在時間が30分である場合に、今から車両Mがスポットへ訪問して13時までに職場に戻ってくることができると判定したことをして、上記スポットについての音声案内を実施してもよい。
【0100】
本実施例においては、車載装置10のユーザがタッチパネルディスプレイ13を操作して「行きたいスポット」を登録するとしたが、当該「行きたいスポット」の登録方法はこれに限られない。例えば、車両Mには、車載装置10の制御部18と接続されているマイクが備えられていてもよく、車載装置10のユーザからの音声入力を取得可能に構成されていてもよい。
【0101】
そして、大容量記憶装置23には、マイクを介して入力された音声を音声認識するための音声認識用データベースが格納されていてもよく、制御部18は、入力された音声の音声認識結果としてのテキストに示される言葉に基づいて「行きたいスポット」を特定してもよい。このとき、制御部18は、地図情報から上記「行きたいスポット」を特定して登録するようにしてもよい。
【0102】
本実施例において、車載装置10の制御部18は、上記通知情報としての音声をスピーカー14から出力することでユーザに通知するとしたが、当該スピーカー14からの出力に加えて又はこれに代えて、通知情報をテキストとしてタッチパネルディスプレイ13に表示するようにしてもよい。
【0103】
なお、制御部18によってなされるスポット状況情報についての時期的条件の特定は、AIによってなされてもよい。例えば、ユーザによって通知ONとされたスポット状況情報を、時期を示す言葉を学習させた学習モデルを有するAIに入力し、その出力としての時期的条件を取得する態様としてもよい。
【0104】
本実施例において、車載装置10の制御部18は、通知情報として、ユーザによって通知をONとする設定がなされたスポット状況情報を通知することとして説明したが、通知情報は、スポット状況情報に基づかないものであってもよい。
【0105】
例えば、制御部18は、車両Mが「行きたいスポット」に登録されているスポットから所定距離範囲内に位置しており、且つ現在の日時が時期的条件に適合している場合に、車載装置10の大容量記憶装置23、またはサーバ装置11の大容量記憶装置28に予め記憶された当該スポットの広告情報を取得して、当該広告情報を通知情報としてユーザに通知するようにしてもよい。この場合においても、ユーザは、自身の興味があるスポットの時期ごとの状況に応じたタイムリーなタイミングで当該スポットに関するレコメンドを受けることができる。
【0106】
本実施例において、情報登録ルーチンRT1、及び情報通知ルーチンRT2は車載装置10の制御部18において実行されるものとして説明したが、これに限定されず、情報登録ルーチンRT1、及び情報通知ルーチンRT2に含まれる処理の全部が、サーバ装置11の制御部26により実行されるようにしてもよい。
【0107】
この場合、サーバ装置11の大容量記憶装置28には予め地図情報を格納しておき、車載装置10の制御部18は、車両Mの現在の位置に関する情報、及びユーザから受付けたタッチパネルディスプレイ13の操作に関する情報を、ネットワークNWを介してサーバ装置11に送信し、サーバ装置11の制御部26により情報登録ルーチンRT1、及び情報通知ルーチンRT2の処理を実行させる。制御部26は、車両Mが「行きたいスポット」に登録されているスポットから所定距離範囲内に位置しており、且つ現在の日時が時期的条件に適合している場合に、通知情報をネットワークNWを介して車載装置10に送信する。
【0108】
なお、サーバ装置11の制御部26には、上記した情報登録ルーチンRT1、及び情報通知ルーチンRT2に含まれる処理の一部のみを実行させるようにしてもよい。
【0109】
本実施例においては、上記したスポット状況情報の通知処理を、移動体としての車両Mに搭載されている車載装置10が実行する例を示したが、当該処理を実行可能な装置構成であればこれに限られない。例えば、車載装置10の各々の構成を、スマートフォンやタブレット端末等の持ち運び可能な通信端末に適用してもよい。
【実施例0110】
次に、実施例2について説明する。実施例2は、車載装置10の制御部18において実行されるスポット状況情報の登録方法が実施例1と異なっており、それ以外の点、例えば車載装置10の構成等は実施例1と同様である。
【0111】
具体的には、実施例2は、サーバ装置11から取得したスポット状況情報に対して、スポット状況情報に基づいて定まる時期ごとに統計処理を行い、当該統計処理の結果に基づいて時期的条件を特定する点が実施例1と異なっている。以下の説明においては、主に実施例1と異なる点について説明する。
【0112】
[実施例2におけるスポット状況情報の通知処理]
以下に、本実施例において制御部18が実行する、スポット状況情報の通知処理の一例について説明する。以下の説明においては、実施例1にて説明したのと同様に、車載装置10のユーザによって「行きたいスポット」として「○×カフェ」が登録された場合について説明する。
【0113】
本実施例において、制御部18は、ユーザによって登録された「行きたいスポット」によって示されるスポットについてのスポット状況情報をサーバ装置11から取得した際に、当該スポット状況情報の中からスポットへの訪問を推奨する旨を示すスポット状況情報を抽出する。
【0114】
具体的には、制御部18は、スポット状況情報の各々に含まれる上記した評価の度合いのうち、他のユーザによって評価「A」とされているスポット状況情報を、スポットへの訪問を推奨している内容であると特定する。例えば、上記したスポット状況情報TB1についていえば、ユーザA及びユーザCによって投稿されているスポット状況情報が、スポットへの訪問を推奨する旨を示すスポット状況情報である。
【0115】
本実施例において、制御部18は、スポットへの訪問を推奨する旨を示すスポット状況情報を抽出した後に、当該スポット状況情報の各々に基づいて定まる時期ごとに統計処理を実施する。すなわち、本実施例において、制御部18は、抽出したスポット状況情報に対して、スポット状況情報に基づいて定まるスポットへの訪問を推奨する時期に関する統計処理を実施する。
【0116】
本実施例において、制御部18は、スポット状況情報に含まれるコメントのうち時期を示す言葉を特定し、当該時期を示す言葉によって示される時間帯ごとにスポット状況情報の統計処理を実施する。
【0117】
以下に、本実施例において制御部18が上記統計処理によって作成するグラフの一例について説明する。図9は、制御部18がスポット状況情報に対して、スポットへの訪問を推奨する時期に関する統計処理を行った結果としての度数分布を示すグラフである。以下の説明においては、「○×カフェ」のスポットへの訪問を推奨する旨を示す24のスポット状況情報が得られた場合について説明する。
【0118】
なお、本実施例においては、上記した24のスポット状況情報の各々が、当該「○×カフェ」への訪問を推奨する時期として、「モーニング」、「ランチ」、「夕方」及び「ディナー」の4つのうちのいずれかに分類できるものとして説明する。
【0119】
本実施例において、制御部18は、スポット状況情報に含まれるコメントから時期を示す言葉を特定し、当該時期を示す言葉によって示される時間帯、すなわちスポットへの訪問を推奨する時間帯ごとにスポット状況情報の数を集計する。そして、制御部18は、図9に示すように、スポットへの訪問を推奨する時期を横軸とし、スポット状況情報の数を縦軸とする棒グラフを生成する。
【0120】
例えば、図9において、スポットへの訪問を推奨する旨を示すスポット状況情報のうち、スポットへの訪問を推奨する時期が「ランチ」の時期であるスポット状況情報は「11」である。また、スポットへの訪問を推奨する時期が「ディナー」の時期であるスポット状況情報は「8」である。
【0121】
本実施例において、制御部18は、スポットへの訪問を推奨する時期ごとに集計したスポット状況情報の数が閾値としての所定の数以上である場合に、多数のユーザから投稿されている信頼性の高い情報であるとして、当該所定の数以上のスポット状況情報をユーザに通知すべきスポット状況情報であると特定する。そして、制御部18は、当該特定したスポット状況情報についての時期的条件を特定する。
【0122】
具体的には、本実施例において、制御部18は、上記所定の数を「6」と定め(図中一点鎖線)、「6」以上のスポット状況情報、すなわち「ランチ」及び「ディナー」におけるスポット状況情報をユーザに通知すべきスポット状況情報であると特定する。そして、制御部18は、例えば、「ランチ」におけるスポット状況情報についての時期的条件を「11時~15時」として特定し、「ディナー」におけるスポット状況情報についての時期的条件を「18時~21時」であると特定する。
【0123】
なお、本実施例において、上記所定の数未満のスポット状況情報については、信頼性の低い情報又は注目度の低い情報であるとして、ユーザに通知する必要のないスポット状況情報であると特定する。すなわち、上記所定の数である「6」未満の「モーニング」及び「夕方」におけるスポット状況情報については、ユーザに通知する必要のないスポット状況情報であると特定する。
【0124】
制御部18は、時期的条件を特定した後に、複数のスポット状況情報を集約して1の集約情報を生成し、当該1の集約情報と時期的条件とを対応付けて大容量記憶装置23に登録して記憶する。例えば、制御部18は、「ランチ」における11のスポット状況情報を1つに集約して1の集約情報を生成する。当該集約情報は、例えば、11のスポット状況情報のうち重複している情報を除いたスポット状況情報を順に説明する内容を示す。
【0125】
そして、制御部18は、実施例1と同様に、車両Mがスポットに近づいている場合に、現在の日時が上記時期的条件を満たしている際に、1の集約情報に基づいて音声情報としての通知情報を生成し、当該通知情報をスピーカー14を介してユーザに通知する。
【0126】
以下に、本実施例における車載装置10の具体的な動作について説明する。図10は、車載装置10の制御部18において実行される情報登録ルーチンRT3を示すフローチャートである。なお、実施例1の情報登録ルーチンRT1と同様の部分については説明を省略する。また、情報通知ルーチンRT2は実施例1と同様であるため説明を省略する。
【0127】
制御部18は、例えば、車載装置10に電源が投入されたことをして情報登録ルーチンRT3を開始する。なお、情報登録ルーチンRT3は、車載装置10の電源が入っている限り制御部18によって繰り返し実行される。
【0128】
まず、制御部18は、ステップS102の後に、サーバ装置11から取得したスポット状況情報のうち、当該スポット状況情報の各々に含まれる評価が「A」であるスポット状況情報を抽出する(ステップS301)。すなわち、制御部18は、スポットへの訪問を推奨しているスポット状況情報を抽出する。
【0129】
制御部18は、ステップS301の後に、抽出したスポット状況情報に対して、スポットへの訪問を推奨している時期ごとに統計処理を実施する(ステップS302)。具体的には、制御部18は、上記したように、スポット状況情報に含まれるコメントから時期を示す言葉を特定し、当該時期を示す言葉によって示される時間帯ごとにスポット状況情報の数を集計する。そして、制御部18は、上記したように、スポットへの訪問を推奨する時期を横軸とし、スポット状況情報の数を縦軸とする棒グラフを生成する。
【0130】
制御部18は、ステップS302の後に、ステップS302にて生成したグラフを参照し、閾値としての所定の数以上の数が集計されたスポット状況情報をユーザに通知すべきスポット状況情報として特定する(ステップS303)。具体的には、制御部18は、例えば、図9に示すように、「6」以上の数が集計された「ランチ」及び「ディナー」におけるスポット状況情報をユーザに通知すべきスポット状況情報として特定する。
【0131】
制御部18は、ステップS303の後に、ステップS303にて特定したスポット状況情報の各々に基づいて定まるスポットへの訪問を推奨している時期に基づいて時期的条件を特定する(ステップS304)。具体的には、制御部18は、例えば、スポットへの訪問を推奨している時期が「ランチ」である場合に、上記時期的条件が「11時~15時」であると特定する。
【0132】
制御部18は、ステップS304の後に、ユーザに通知すべきスポット状況情報として特定した複数のスポット状況情報を集約して1の集約情報を生成し、当該集約情報を時期的条件に対応付けて大容量記憶装置23に登録して記憶する(ステップS305)。制御部18は、ステップS305の後に情報登録ルーチンRT3を終了する。
【0133】
本実施例によれば、制御部18は、サーバ装置11から取得したスポット状況情報のうち、スポットへの訪問を推奨している旨を示すスポット状況情報を抽出して統計処理を行い、その結果として所定以上の数を示すスポット状況情報をユーザに対して通知すべきスポット状況情報として特定する。そして、制御部18は、車両Mの位置及びスポットの位置と、特定した時期的条件とに基づいてスポット状況情報をユーザに対して通知する。
【0134】
そのため、車載装置10のユーザは、実施例1と同様に、車両Mでの移動中に「行きたいスポット」に登録しているスポットに近づいた場合に、現在の時間帯に対応するスポットについての有益な情報をタイムリーに受け取ることができる。
【0135】
また、車載装置10のユーザは、スポット状況情報に対する統計処理の結果として、所定以上の数を示すスポット状況情報に基づく通知情報を受け取ることにより、スポット状況情報の中でも特に口コミが多い、すなわちある時期において頻繁に話題となっている情報を取得することができる。従って、車載装置10のユーザは、信頼性の高い情報を適切なタイミングで得ることができる。
【0136】
なお、本実施例においては、制御部18は、スポットへの訪問を推奨する旨を示すスポット状況情報として、スポット状況情報の各々に含まれる評価が「A」であるスポット状況情報を抽出して統計処理を実施するとしたが、これに限られない。例えば、スポット状況情報の各々に含まれる評価が「B」以上である(「A」又は「B」である)場合に、スポットへの訪問を推奨する旨を示すスポット状況情報であるとしてもよい。
【0137】
本実施例において、制御部18は、所定の数以上の数が集計されたスポット状況情報を集約して1の集約情報を生成するとしたがこれに限られない。すなわち、所定の数以上の数が集計されたスポット状況情報を1つずつユーザに対して通知するようにしてもよいし、代表として1つのスポット状況情報に基づく情報を通知するようにしてもよい。
【0138】
また、本実施例において、制御部18は、上記した統計処理の結果において、閾値としての所定以上の数を示すスポット状況情報をユーザに対して通知すべきスポット状況情報として特定するとしたが、当該閾値が設けられなくてもよい。例えば、制御部18は、統計処理の結果において、スポットへの訪問を推奨する時期ごとのスポット状況情報のうち、最も数が多いスポット状況情報をユーザに通知すべき情報であると特定してもよい。この方法は、閾値としての所定の数が設けられている場合にも適用してよい。
【0139】
[実施例2の変形例]
次に、実施例2の変形例について説明する。変形例では、車載装置10の制御部18において実行されるスポット状況情報に対する統計処理の方法が実施例2と異なっており、それ以外の点、例えば車載装置10の構成等は実施例2と同様である。以下の説明においては、実施例2と異なる点について説明する。
【0140】
本変形例において、制御部18は、ユーザによって登録された「行きたいスポット」によって示されるスポットについてのスポット状況情報をサーバ装置11から取得した際に、当該複数のスポット状況情報のうちスポットへの訪問を推奨しない旨を示すスポット状況情報を抽出する。
【0141】
具体的には、制御部18は、スポット状況情報の各々に含まれる上記評価の度合いのうち、他のユーザによって評価が「C」とされているスポット状況情報を、スポットへの訪問を推奨していない内容であると特定する。例えば、上記したスポット状況情報TB1についていえば、ユーザBによって投稿されているスポット状況情報が、スポットへの訪問を推奨しない旨を示すスポット状況情報である。
【0142】
本実施例において、制御部18は、スポットへの訪問を推奨しない旨を示すスポット状況情報を抽出した後に、実施例2と同様に、当該スポット状況情報の各々に基づいて定まる時期に関する統計処理を実施する。すなわち、本実施例において、制御部18は、抽出したスポット状況情報に対して、スポット状況情報に基づいて定まるスポットへの訪問を推奨しない時期に関する統計処理を実施する。
【0143】
以下に、本変形例において制御部18が上記統計処理によって作成するグラフの一例について説明する。図11は、制御部18がスポット状況情報に対して、スポットへの訪問を推奨しない時期ごとに統計処理を行った結果としての度数分布を示すグラフである。以下の説明においては、「○×カフェ」のスポットへの訪問を推奨しない旨を示すスポット状況情報が全部で17得られた場合について説明する。
【0144】
本変形例において、制御部18は、スポット状況情報に含まれるコメントから時期を示す言葉を特定し、当該時期を示す言葉によって示される時間帯、すなわちスポットへの訪問を推奨しない時間帯ごとにスポット状況情報の数を集計する。そして、制御部18は、図11に示すように、スポットへの訪問を推奨しない時期を横軸とし、スポット状況情報の数を縦軸とする棒グラフを生成する。
【0145】
例えば、図11において、スポットへの訪問を推奨しない旨を示すスポット状況情報のうち、スポットへの訪問を推奨しない時期が「ランチ」の時期であるスポット状況情報は「4」である。また、図11において、スポットへの訪問を推奨しない時期が「ディナー」の時期であるスポット状況情報は「11」である。
【0146】
本変形例においても制御部18は、実施例2と同様に、スポットへの訪問を推奨しない時期ごとに集計したスポット状況情報の数が所定の数以上である場合に、多数のユーザから投稿されている信頼性の高い情報であるとして、当該所定の数以上のスポット状況情報をユーザに通知すべきスポット状況情報であると特定する。そして、制御部18は、当該特定したスポット状況情報についての時期的条件を特定する。
【0147】
具体的には、本変形例において、制御部18は、上記所定の数を「8」と定め(図中一点鎖線)、「8」以上のスポット状況情報、すなわち「ディナー」におけるスポット状況情報をユーザに通知すべきスポット状況情報であると特定する。そして、制御部18は、例えば、「ディナー」におけるスポット状況情報についての時期的条件を「18時~21時」であると特定する。
【0148】
なお、本変形例においても、上記所定の数未満のスポット状況情報については、信頼性の低い情報又は注目度の低い情報であるとして、ユーザに通知する必要のないスポット状況情報であると特定する。すなわち、上記所定の数である「8」未満の「モーニング」、「ランチ」及び「夕方」におけるスポット状況情報については、ユーザに通知する必要のないスポット状況情報であると特定する。
【0149】
制御部18は、実施例2と同様に、スポット状況情報について1の集約情報を生成して大容量記憶装置23に記憶する。そして、車両Mがスポットに近づいている場合に、現在の日時が上記時期的条件を満たしている際に、1の集約情報に基づいて通知情報を生成し、当該通知情報を音声を介してユーザに通知する。
【0150】
本変形例によれば、車載装置10のユーザに対して通知される情報はスポットへの訪問を推奨しない旨を示す情報である。そのため、ユーザは、例えば、車両Mでの移動中に「行きたいスポット」に登録されているスポットへの訪問を推奨しない旨を示す情報を受けたことをして、現在の時間に当該スポットへの訪問を避ける行動を取ることができる。
【0151】
なお、上記した実施例2及び変形例において説明した統計処理は同時になされてもよい。すなわち、サーバ装置11から取得したスポット状況情報のうち、スポットへの訪問を推奨する内容を示すスポット状況情報(評価「A」のスポット状況情報)と、スポットへの訪問を推奨しない内容を示すスポット状況情報(評価「C」のスポット状況情報)とをそれぞれ抽出し、その各々に対して時期ごとに統計処理を実施してもよい。
【0152】
例えば、上記した「○×カフェ」のスポット状況情報に対して、スポットへの訪問を推奨する時期及びスポットへの訪問を推奨しない時期ごとに上記した集計を実施した結果、図9及び図11に示すグラフがそれぞれ得られたとする。このとき、制御部18は、互いに共通する時期ごとにスポット状況情報の数を比較した結果に基づいて、スポット状況情報を通知するか否かを決定してもよい。
【0153】
具体的には、制御部18は、例えば、図9に示す「ランチ」におけるスポット状況情報の数と、図11に示す「ランチ」におけるスポット状況情報の数とを比較し、より数が多い方のスポット状況情報をユーザに対して通知すべきスポット状況情報であると特定してもよい。すなわち、上記の場合、集計数で上回る「ランチ」の時期にスポットへの訪問を推奨する旨を示すスポット状況情報を、ユーザに対して通知すべきスポット状況情報であると特定する。
【0154】
また、例えば、図9及び図11に示す「ディナー」におけるスポット状況情報のように、互いに閾値としての所定の数を超えている場合には、スポットへの訪問を推奨している旨を示すスポット状況情報を、ユーザに対して優先して通知すべきスポット状況情報であると特定してもよい。
【0155】
すなわち、例えば、スポットに対する口コミが賛否両論であるような場合に、ユーザは、スポットへの訪問を推奨している旨を示すスポット状況情報を優先して受け取ることができる。なお、上記態様は逆であってもよく、また、スポットへの訪問を推奨していない旨を示すスポット状況情報の数の方がスポットへの訪問を推奨している旨を示すスポット状況情報よりも多い場合には、どちらのスポット状況情報も通知しないようにしてもよい。
【0156】
また、本変形例においては、車載装置10がスポットへの訪問を推奨しない旨を示すスポット状況情報から特定された訪問を推奨しない時期に、ユーザに当該スポットへの訪問を推奨しない旨を示す通知情報を通知するものであったが、これに代えて、車載装置10がスポットへの訪問を推奨しない旨を示すスポット状況情報から特定された訪問を推奨しない時期を避けて、ユーザに当該スポットをレコメンドする通知情報を通知するようにしてもよい。
【0157】
この場合、まず、車載装置10の制御部18は、本変形例の方法により、複数のスポット状況情報のそれぞれが示すスポットへの訪問を推奨しない時期に関する統計処理の結果として、当該スポットへの訪問を推奨しない時期を特定する。制御部18は、その後、統計処理の結果として特定された当該スポットへの訪問を推奨しない時期を除外した時期を、通知情報を通知する際の時期的条件として設定する。
【0158】
そして、制御部18は、車両Mが「行きたいスポット」に登録されているスポットから所定距離範囲内に位置しており、且つスポットへの訪問を推奨しない時期を除外して設定された時期的条件に現在の日時が適合している場合に、車載装置10の大容量記憶装置23、またはサーバ装置11の大容量記憶装置28に予め記憶された当該スポットの広告情報を取得して、通知情報としてユーザに通知する。
【0159】
この場合においても、ユーザは、自身の興味があるスポットについて、当該スポットの訪問が推奨されない時期を除外したタイミングで当該スポットに関するレコメンドを受けることができる。
【0160】
実施例2及び変形例において、制御部18によってなされる統計処理は、AIによってなされてもよい。例えば、サーバ装置11から取得したスポット状況情報をAIに入力して統計解析させて、その出力として上記した度数分布のグラフを取得する態様としてもよい。
【0161】
なお、実施例1、実施例2及び変形例において、制御部18は、スポット状況情報に含まれる評価の度合いに基づいて当該スポット状況情報がスポットへの訪問を推奨する内容であるか否かを特定するとしたが、この限りではない。例えば、制御部18は、スポット状況情報に含まれるコメントの内容に基づいてスポット状況情報がスポットへの訪問を推奨する内容を示しているか否かを判定してもよい。
【0162】
例えば、制御部18は、スポット状況情報に含まれるコメントに「美味しかった」や「また行きたい」等のスポットに対して肯定的な言葉が含まれる場合には、当該スポット状況情報がスポットへの訪問を推奨する内容を示していると判定してもよい。
【0163】
また、例えば、制御部18は、スポット状況情報に含まれるコメントに「美味しくなかった」や「あまり行きたくない」等のスポットに対して否定的な言葉が含まれる場合には、当該スポット状況情報がスポットへの訪問を推奨しない内容を示していると判定してもよい。
【0164】
上記した実施例1及び実施例2において示した制御ルーチンは例示に過ぎず、用途または使用条件等に応じて適宜選択及び変更可能である。
【符号の説明】
【0165】
10 車載装置
11 サーバ装置
12 端末装置
13 タッチパネルディスプレイ
14 スピーカー
15 GNSS受信機
17、25 システムバス
18、26 制御部
19、27 通信部
21 入力部
22 出力部
23、28 大容量記憶装置
図1
図2
図3
図4
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図9
図10
図11