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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023086359
(43)【公開日】2023-06-22
(54)【発明の名称】タンクローリ
(51)【国際特許分類】
   B60P 3/22 20060101AFI20230615BHJP
   B62D 21/00 20060101ALI20230615BHJP
   B65D 90/12 20060101ALI20230615BHJP
   F17C 7/04 20060101ALI20230615BHJP
   F17C 13/00 20060101ALI20230615BHJP
【FI】
B60P3/22 Z
B62D21/00 A
B65D90/12 E
F17C7/04
F17C13/00 302E
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021200816
(22)【出願日】2021-12-10
(71)【出願人】
【識別番号】000004617
【氏名又は名称】日本車輌製造株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000534
【氏名又は名称】弁理士法人真明センチュリー
(72)【発明者】
【氏名】林 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】笠 直亮
【テーマコード(参考)】
3D203
3E170
3E172
【Fターム(参考)】
3D203AA13
3D203AA17
3D203BA02
3D203BA12
3D203BC31
3D203CB09
3E170AA02
3E170AA07
3E170AB29
3E172AA03
3E172AA06
3E172AB04
3E172BA06
3E172BB05
3E172BB12
3E172BB17
3E172BD03
3E172CA24
3E172EB02
3E172GA14
(57)【要約】
【課題】加圧蒸発器の脱落を抑制できるタンクローリを提供すること。
【解決手段】タンクローリは、複数の車輪により支持されるシャシフレームと、そのシャシフレーム上に固定されるサブフレームと、そのサブフレーム上に固定されるタンクと、シャシフレーム又はサブフレームに固定される加圧蒸発器と、シャシフレーム又はサブフレームに固定され、加圧蒸発器の車幅方向または前後方向に位置する側部と、その側部の下端部から突出して加圧蒸発器の下方に位置する支持部と、を備える。シャシフレーム又はサブフレームへの固定が外れた加圧蒸発器を支持部で支持可能である。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の車輪により支持されるシャシフレームと、
そのシャシフレーム上に固定されるサブフレームと、
そのサブフレーム上に固定されるタンクと、
前記シャシフレーム又は前記サブフレームに固定される加圧蒸発器と、
前記シャシフレーム又は前記サブフレームに固定され、前記加圧蒸発器の車幅方向または前後方向に位置する側部と、
その側部の下端部から突出して前記加圧蒸発器の下方に位置する支持部と、を備え、
前記シャシフレーム又は前記サブフレームへの固定が外れた前記加圧蒸発器を前記支持部で支持可能であることを特徴とするタンクローリ。
【請求項2】
前記側部は、前記加圧蒸発器の車幅方向外側に位置して前後方向に間隔を空けて配置される複数の外側部を備え、
それら複数の外側部を前後方向に連結することでサイドガードが形成され、
前記支持部は、前記外側部の下端部から車幅方向内側に突出して前記加圧蒸発器の下方に位置する外支持部を備えていることを特徴とする請求項1記載のタンクローリ。
【請求項3】
前記サブフレームから車幅方向外側に突出し、前記加圧蒸発器を吊り下げ支持する側部フレームを備え、
前記外側部は、前記側部フレームに固定されることを特徴とする請求項2記載のタンクローリ。
【請求項4】
前記側部は、前記加圧蒸発器の車幅方向内側に位置する内側部と、を備え、
前記支持部は、前記内側部の下端部から車幅方向外側に突出して前記加圧蒸発器の下方に位置する内支持部と、を備えていることを特徴とする請求項2又は3に記載のタンクローリ。
【請求項5】
前記側部は、前記加圧蒸発器の車幅方向内側に位置する内側部を備え、
前記支持部は、前記内側部の下端部から、前記加圧蒸発器の車幅方向の中央よりも車幅方向外側まで突出して前記加圧蒸発器の下方に位置する内支持部を備えていることを特徴とする請求項1記載のタンクローリ。
【請求項6】
前記シャシフレームには、車両前後方向に間隔を空けて車幅方向に貫通する複数の貫通孔が形成され、
前記側部は、前記加圧蒸発器の車幅方向内側に位置し、前記貫通孔に挿入される締結部材を介して前記シャシフレームに固定され、その締結部材に対し車両前後方向に下端部がずれた形状の内側部を備え、
前記支持部は、前記内側部の下端部から車幅方向外側に突出して前記加圧蒸発器の下方に位置する内支持部を備えることを特徴とする請求項1,4,5のいずれかに記載のタンクローリ。
【請求項7】
前記側部および前記支持部は、前後方向に間隔を空けて複数配置されることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のタンクローリ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タンクローリに関し、特に、加圧蒸発器の脱落を抑制できるタンクローリに関する。
【背景技術】
【0002】
タンク内の液化ガスを加圧蒸発器に送出し、その液化ガスを蒸発気化させたガスの圧力を利用してタンク内の液化ガスを外部に払い出す技術が知られている。例えば特許文献1には、加圧蒸発器を車体フレーム(シャシフレーム)に固定する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-193690号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術では、加圧蒸発器の温度変化による歪み等によって、加圧蒸発器とシャシフレームとの固定部分が劣化し、加圧蒸発器がタンクローリから脱落する懸念があった。なお従来、この劣化による脱落は、タンクローリの点検により防止していた。
【0005】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、加圧蒸発器の脱落を抑制できるタンクローリを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために本発明のタンクローリは、複数の車輪により支持されるシャシフレームと、そのシャシフレーム上に固定されるサブフレームと、そのサブフレーム上に固定されるタンクと、前記シャシフレーム又は前記サブフレームに固定される加圧蒸発器と、前記シャシフレーム又は前記サブフレームに固定され、前記加圧蒸発器の車幅方向または前後方向に位置する側部と、その側部の下端部から突出して前記加圧蒸発器の下方に位置する支持部と、を備え、前記シャシフレーム又は前記サブフレームへの固定が外れた前記加圧蒸発器を前記支持部で支持可能である。
【発明の効果】
【0007】
請求項1記載のタンクローリによれば、加圧蒸発器の車幅方向または前後方向に位置する側部がシャシフレーム又はサブフレームに固定され、その側部の下端部から突出する支持部が加圧蒸発器の下方に位置する。これにより、サブフレーム又はシャシフレームから加圧蒸発器が外れてしまっても、側部を介してサブフレーム又はシャシフレームに固定された支持部で加圧蒸発器を支持できる。その結果、タンクローリからの加圧蒸発器の脱落を抑制できる。
【0008】
請求項2記載のタンクローリによれば、請求項1記載のタンクローリの奏する効果に加え、次の効果を奏する。加圧蒸発器の車幅方向外側に外側部が位置して前後方向に間隔を空けて複数配置される。その外側部の下端部から車幅方向内側に突出する外支持部が加圧蒸発器の下方に位置する。また、複数の外側部を前後方向に連結することでサイドガードが形成されている。従来からもタンクローリには安全上の観点から基本的にサイドガードが設けられており、そのサイドガードの外側部の下端部を曲げる等により外支持部を容易に形成できる。よって、サイドガードを利用することでタンクローリに外支持部を容易に設けることができる。
【0009】
請求項3記載のタンクローリによれば、請求項2記載のタンクローリの奏する効果に加え、次の効果を奏する。サブフレームから車幅方向外側に突出する側部フレームは、加圧蒸発器を吊り下げ支持する。外支持部が下端部から突出した外側部は、その側部フレームに固定される。側部フレームから加圧蒸発器が外れても、加圧蒸発器を元々支持していた側部フレームが外側部および外支持部を介して加圧蒸発器を支持する。その結果、側部フレームから外れた加圧蒸発器を支持するための外側部および外支持部の強度設計などを容易にできる。
【0010】
請求項4記載のタンクローリによれば、請求項2又は3に記載のタンクローリの奏する効果に加え、次の効果を奏する。タンクローリは、上述した通り外側部および外支持部を備える。更に、加圧蒸発器の車幅方向内側に内側部が位置し、その内側部の下端部から車幅方向外側に突出する内支持部が加圧蒸発器の下方に位置する。これらの結果、サブフレーム又はシャシフレームから加圧蒸発器が外れても、外支持部および内支持部により車幅方向両側から加圧蒸発器を支持できる。これにより、車幅方向の片側のみに設けた支持部で加圧蒸発器を片持ち支持する場合と比べて、外支持部および内支持部を短くしつつ、外支持部および内支持部による加圧蒸発器の支持を安定化できる。
【0011】
請求項5記載のタンクローリによれば、請求項1記載のタンクローリの奏する効果に加え、次の効果を奏する。加圧蒸発器の車幅方向内側に内側部が位置し、その内側部の下端部から車幅方向外側に突出する内支持部が加圧蒸発器の下方に位置する。内支持部は、加圧蒸発器の車幅方向の中央よりも車幅方向外側まで突出しているので、サブフレーム又はシャシフレームから加圧蒸発器が外れたとき、内支持部だけでも加圧蒸発器を安定的に保持し易くできる。
【0012】
請求項6記載のタンクローリによれば、請求項1,4,5のいずれかに記載のタンクローリの奏する効果に加え、次の効果を奏する。シャシフレームには、車両前後方向に間隔を空けて車幅方向に貫通する複数の貫通孔が形成されている。加圧蒸発器の車幅方向内側に位置する内側部は、その貫通孔に挿入される締結部材を介してシャシフレームに固定される。
【0013】
更に、内側部は、下端部が締結部材に対し車両前後方向にずれた形状である。その下端部から車幅方向外側に突出する内支持部が加圧蒸発器の下方に位置する。これにより、内側部の固定に貫通孔および締結部材を利用しても、その締結部材から車両前後方向にずれた位置で内支持部により加圧蒸発器を支持できる。よって、複数の貫通孔を利用して内側部をシャシフレームに固定しつつ、内支持部による加圧蒸発器の支持位置を任意に調整できる。
【0014】
請求項7記載のタンクローリによれば、請求項1から6のいずれかに記載のタンクローリの奏する効果に加え、次の効果を奏する。側部および支持部が前後方向に間隔を空けて複数配置されるので、側部および支持部と加圧蒸発器との間の外気を交換し易くでき、加圧蒸発器の熱交換の効率を確保できる。更に、支持部が前後方向に複数配置されているので、複数の支持部により加圧蒸発器を安定的に支持できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】第1実施形態におけるタンクローリの側面図である。
図2図1のII部分を拡大したタンクローリの部分拡大側面図である。
図3図2のIII-III線におけるタンクローリの部分拡大断面図である。
図4図3のIV-IV線における側部フレーム及びサイドガードの断面図である。
図5】第2実施形態におけるタンクローリの部分拡大断面図である。
図6】変形例におけるタンクローリの部分拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず図1を参照して、タンクローリ1の全体構成について説明する。図1は、本発明の第1実施形態におけるタンクローリ1の側面図である。なお、図1では、後述するサイドガード50及び保護ガード60の図示を省略している。
【0017】
図1に示すように、タンクローリ1は、複数の車輪2を備え、液化ガス(例えば、LNG)を運搬する車両として構成される。複数の車輪2には、車体の骨格を形成するシャシフレーム3が支持される。
【0018】
シャシフレーム3は、車体の前後方向(図1の左右方向)に延びるフレームであり、シャシフレーム3の前端部分には運転席として構成されるキャブ30が配置される。キャブ30の後方側に位置するシャシフレーム3上には、左右一対のサブフレーム4を介してタンク5が支持(架装)される。
【0019】
タンク5がシャシフレーム3上に支持される前(架装前)の状態においては、タンク5にサブフレーム4が溶接等により接合(直接固定)されている。シャシフレーム3とサブフレーム4との間にゴム製のライナ31(図3参照)を挟み、図示しない固定具または溶接によってサブフレーム4をシャシフレーム3に固定することにより、シャシフレーム3にタンク5が架装される。
【0020】
タンク5は、液化ガスを積載するための円筒状のタンクである。タンク5の後面には送出管6が接続されており、この送出管6を介してタンク5に加圧蒸発器7が接続される。また、タンク5の後端部が箱状の機器室9によって覆われ、この機器室9に返送管8が接続されている。機器室9の内部には、液化ガスの荷役作業時に操作される操作装置や計器類(いずれも図示せず)が設けられる。
【0021】
加圧蒸発器7は、送出管6を通してタンク5から送出される液化ガスを蒸発気化させ、その蒸発気化後のガスを返送管8を通してタンク5に返送し、タンク5内を加圧するための装置である。加圧蒸発器7は、加圧蒸発器7の外郭を構成する直方体状の枠体70と、その枠体70内に収納される配管72と、を備える。
【0022】
枠体70には、上下面および左右側面にそれぞれ内外を連通する開口部71が形成されている。配管72の一端が送出管6に接続され、配管72の他端が返送管8に接続される。送出管6から配管72に導入された液化ガスが配管72を流れる際に外気との熱交換によって気化され、その気化したガスが返送管8を介してタンク5に返送される。このとき、枠体70に設けた開口部71を通して枠体70の内外の外気が交換されることにより、配管72まわりの外気の温度が維持され、加圧蒸発器7の熱交換の効率が確保される。
【0023】
次に図2から図4を参照して、加圧蒸発器7の取付け構造について説明する。図2は、図1のII部分を拡大したタンクローリ1の部分拡大側面図である。図3は、図2のIII-III線におけるタンクローリ1の部分拡大断面図である。図4は、図3のIV-IV線における側部フレーム40及びサイドガード50の断面図である。なお、図2,3では、加圧蒸発器7の外郭のみを模式的に示している。
【0024】
また、図3では、タンクローリ1の左側の一部を示しているが、左右対称になるようにタンクローリ1の右側の一部も同様に構成される。即ち、タンクローリ1の左右両側にそれぞれ、加圧蒸発器7、側部フレーム40、サイドガード50及び保護ガード60等が設けられる。
【0025】
図2及び図3に示すように、サブフレーム4の側面には側部フレーム40が溶接などにより接合される。なお、サブフレーム4は、タンク5よりも後方側に延長されている。左右一対のサブフレーム4は、タンク5と、タンク5の後方に設けた機器室9とでそれぞれ連結される。これにより、サブフレーム4の剛性を確保できる。
【0026】
側部フレーム40は、サブフレーム4から左右方向(車幅方向)外側に突出するフレームであり、上面部および下面部の一端縁を側面部で垂直に連結して断面C字状(本実施形態では、溝形鋼状)に形成されている。側部フレーム40は、タンク5及び機器室9よりも左右方向外側に突出している。この側部フレーム40を介してサブフレーム4に加圧蒸発器7が固定されている。
【0027】
即ち、加圧蒸発器7は、側部フレーム40とサブフレーム4とを介して間接的にシャシフレーム3に固定されており、シャシフレーム3に直接は固定されない構造である。これにより、タンクローリ1の走行時の振動等によってシャシフレーム3にねじれ等の変形が生じても、その変形による荷重がシャシフレーム3から加圧蒸発器7に直接作用することを抑制できる。
【0028】
側部フレーム40は、前後方向に間隔を空けて複数(本実施形態では、3本)設けられており、それら複数の側部フレーム40の下面部に加圧蒸発器7が吊り下げ支持(固定)される。これにより、仮に、上述したシャシフレーム3の変形によってサブフレーム4に変形が生じても、その変形による荷重が側部フレーム40を介して加圧蒸発器7に作用することを抑制できる。
【0029】
側部フレーム40の下面部には、加圧蒸発器7を固定するための連結フレーム41が接合される。連結フレーム41は、左右方向に延びて側部フレーム40と同様な断面C字状(本実施形態では、溝形鋼状)のフレームであり、連結フレーム41の下面部に加圧蒸発器7の枠体70が接合される。
【0030】
加圧蒸発器7は、液化ガスの気化に伴う温度変化によって変形することがある。この変形や、走行時の振動に伴って加圧蒸発器7と側部フレーム40との固定部分が劣化し、加圧蒸発器7が側部フレーム40から外れてタンクローリ1から脱落する懸念がある。なお、加圧蒸発器7と側部フレーム40との固定部分とは、具体的に、枠体70と連結フレーム41との固定部分や側部フレーム40と連結フレーム41との固定部分のことである。また、加圧蒸発器7が側部フレーム40から外れるとは、複数の側部フレーム40と加圧蒸発器7との固定部分のうち少なくとも1か所が外れることをいう。
【0031】
従来、タンクローリ1の点検によって、固定部分の劣化に伴う加圧蒸発器7の脱落を防止していた。これに対し、本実施形態では、側部フレーム40から加圧蒸発器7が外れた場合でも、タンクローリ1からの加圧蒸発器7の脱落を抑制できるように、タンクローリ1にサイドガード50及び保護ガード60を設けている。
【0032】
サイドガード50は、歩行者や他の車両が加圧蒸発器7に接触するのを抑制するための金属製の保護装置であり、本実施形態では側部フレーム40から外れた加圧蒸発器7を受け止める機能も有している。サイドガード50は、加圧蒸発器7の左右方向外側に位置して上下方向に延びる複数の外側部51と、前後に並んだ複数の外側部51を互いに連結する複数の連結部52と、複数の外側部51の上端部をそれぞれ複数の側部フレーム40に固定させる複数の固定部53と、複数の外側部51の下端部からそれぞれ左右方向内側に突出する複数の外支持部54と、を備える。
【0033】
外側部51は、路面やシャシフレーム3と垂直になるよう上下方向に延びる丸パイプ状の部位である。外側部51は、加圧蒸発器7の左右方向外側に間隔を空けて配置される。外側部51は、その上端部51aを左右方向内側へ垂直に折り曲げ、加圧蒸発器7の上端の角に沿うように形成されている。外側部51は、前後方向に間隔を空けて複数本(本実施形態では3本)並んでいる。
【0034】
連結部52は、前後方向に延びて外側部51に垂直に連結される丸棒状の部位である。連結部52は、外側部51の上下方向中央と下側との2か所をそれぞれ連結する。これら複数の連結部52及び外側部51は、互いに格子状に連結され、加圧蒸発器7の左右方向外側を前後方向および上下方向に亘って覆う。この連結部52及び外側部51によって、歩行者や他の車両が加圧蒸発器7に接触することを抑制できる。
【0035】
図4に示すように、固定部53は、上面部と側面部との端縁同士を垂直に連結した断面L字状の金具であり、左右方向に延びている。固定部53は、断面C字状の側部フレーム40の上面部および側面部の外側に重ねられる。この側部フレーム40に重ねた固定部53の側面部の外側に外側部51の上端部51aが溶接等により接合される。固定部53の側面部および上端部51aはいずれも左右方向に延びているので、それらの間の接合強度を確保し易くできる。
【0036】
固定部53の上面部と側部フレーム40の上面部との間に金属板からなるライナ55を挟み、固定部53の側面部を側部フレーム40の側面部に直接重ねた状態で、それらの上面部および側面部がそれぞれボルト56及びナット57で締結される。これにより、外側部51が固定部53を介して側部フレーム40に着脱可能に固定される。即ち、側部フレーム40を介してサブフレーム4にサイドガード50が着脱可能に固定される。
【0037】
サイドガード50は、断面L字状の固定部53の上面部を側部フレーム40の上面部に載せて固定されるので、固定部53と側部フレーム40との固定部分を下方への荷重に対し強くできる。加圧蒸発器7をサイドガード50で支持するときには、その固定部分に下方への荷重が加わるので、固定部分の強度を確保し易くできる。
【0038】
図2及び図3に示すように、外支持部54は、側部フレーム40から外れた加圧蒸発器7を支持するための部位である。外支持部54は、外側部51を構成する丸パイプの下端部を左右方向内側へ垂直に折り曲げて形成される。即ち、外支持部54は、外側部51と一体成形される。外支持部54は、加圧蒸発器7の下方に間隔を空けて配置される。これにより、加圧蒸発器7の下面が外支持部54により保護され、路面の凹凸などを加圧蒸発器7に当たり難くできる。
【0039】
更に、外支持部54が加圧蒸発器7の下方に位置するので、側部フレーム40から加圧蒸発器7が外れてしまっても、外側部51及び固定部53を介して側部フレーム40に固定された外支持部54により加圧蒸発器7を受け止めて支持できる。その結果、タンクローリ1からの加圧蒸発器7の脱落を抑制できる。
【0040】
側部フレーム40から外れた加圧蒸発器7を外支持部54で受け止める場合、加圧蒸発器7の左右方向外側に位置する外側部51によって加圧蒸発器7の左右方向外側への移動が規制される。また、側部フレーム40から外れた加圧蒸発器7の左右方向内側への移動は、シャシフレーム3や後述する保護ガード60によって規制される。更に、側部フレーム40から外れた加圧蒸発器7の前後方向の移動は、加圧蒸発器7の前後でシャシフレーム3等に架装された図示しない機器により規制される。もしくは、連結部52の前後方向の端部を左右方向内側に曲げることによって規制されても良い。
【0041】
側部フレーム40は、加圧蒸発器7を吊り下げ支持するものなので、その吊り下げ支持に適した強度に設計されている。側部フレーム40から加圧蒸発器7が外れた場合、これを元々支持していた側部フレーム40がサイドガード50を介して加圧蒸発器7を支持する。そのため、側部フレーム40から外れた加圧蒸発器7を支持するためのサイドガード50の各部の強度設計などを容易にできる。
【0042】
なお、従来からもタンクローリには安全上の観点から基本的に、外支持部54を有しないサイドガード(外側部51及び連結部52)が設けられており、そのサイドガードの外側部51の下端部を曲げる等により外支持部54を容易に形成できる。よって、サイドガード50を利用することでタンクローリ1に外支持部54を容易に設けることができる。
【0043】
保護ガード60は、側部フレーム40から外れた加圧蒸発器7を受け止めるための金属製の保護装置であり、前後方向に間隔を空けて複数(本実施形態では、3つ)設けられる。保護ガード60は、加圧蒸発器7の左右方向内側に位置する内側部61と、内側部61の下端部から左右方向外側に突出する内支持部62と、を備える。
【0044】
内側部61は、上下方向に延びる部材であり、側面の前端縁から前面がリブ状に張り出して断面L字状に形成されている。これにより、内側部61の強度および剛性を確保でき、特に加圧蒸発器7を受け止めた保護ガード60の内側部61を左右方向に変形し難くできる。
【0045】
内側部61は、加圧蒸発器7の左右方向内側に間隔を空けてシャシフレーム3に固定される。シャシフレーム3には、左右方向に貫通する複数の貫通孔32が形成されている。この貫通孔32に挿入されるボルト63及びナット64(締結部材)によって内側部61の側面がシャシフレーム3に着脱可能に固定される。
【0046】
なお、複数の貫通孔32は、突入防止装置などの各種の装置(図示せず)を架装するためにシャシフレーム3に予め形成されている。本実施形態では、路面の垂直線上(上下方向)に並んだ2つの貫通孔32が前後方向に等間隔に並んでいる。
【0047】
内側部61は、路面に垂直な垂直部61aと、垂直部61aの下端から下方および後方へ斜めに延びる傾斜部61bと、を備える。垂直部61aは、垂直線上の2つの貫通孔32に挿入されるボルト63及びナット64によりシャシフレーム3に固定される。傾斜部61bの下端部は、その貫通孔32(ボルト63及びナット64)に対し後方にずれた位置にある。
【0048】
内支持部62は、側部フレーム40から外れた加圧蒸発器7を支持するための軸状の部位である。内支持部62の軸方向端面を傾斜部61bの下端部の側面に当てた状態で、内支持部62が内側部61に溶接などにより接合される。これにより、内支持部62と内側部61との接合面積を確保し易くでき、それらの接合強度を確保し易い。
【0049】
内支持部62は、加圧蒸発器7の下方に間隔を空けて配置される。これにより、加圧蒸発器7の下面が内支持部62により保護され、路面の凹凸などを加圧蒸発器7に当たり難くできる。
【0050】
また、内支持部62が加圧蒸発器7の下方に位置するので、側部フレーム40から加圧蒸発器7が外れてしまっても、内側部61を介してシャシフレーム3に固定された内支持部62で加圧蒸発器7を受け止めて支持できる。その結果、タンクローリ1からの加圧蒸発器7の脱落を抑制できる。
【0051】
本実施形態では、側部フレーム40から加圧蒸発器7が外れた場合、外支持部54及び内支持部62により左右方向両側から加圧蒸発器7を支持できる。これにより、外支持部54又は内支持部62のいずれか一方のみで加圧蒸発器7を片持ち支持する場合と比べて、加圧蒸発器7の支持を安定化できる。
【0052】
更に、外支持部54又は内支持部62で加圧蒸発器7を片持ち支持する場合と比べて、外支持部54及び内支持部62の左右方向寸法を短くしても、外支持部54及び内支持部62による加圧蒸発器7の支持の安定性を確保できる。具体的に、前後方向視において、外支持部54と内支持部62との左右方向の間隔が、加圧蒸発器7の左右方向寸法よりも小さければ、外支持部54と内支持部62との間から加圧蒸発器7を抜け難くでき、外支持部54及び内支持部62による加圧蒸発器7の支持を安定化できる。
【0053】
また、左右方向にそれぞれ突出した外支持部54及び内支持部62の左右方向寸法を短くすることで、タンクローリ1の走行時の振動に伴う、外支持部54及び内支持部62の先端の振幅を小さくできる。これにより、外支持部54及び内支持部62の先端を路面に当たり難くできる。
【0054】
タンクローリ1の走行時にねじれ等の変形が生じるシャシフレーム3には保護ガード60が固定され、タンク5及び機器室9による連結によって高剛性化されたサブフレーム4には側部フレーム40を介してサイドガード50が固定されている。そのため、保護ガード60とサイドガード50とで走行時の振動は異なる。
【0055】
ここで、保護ガード60の内支持部62と、サイドガード50の外支持部54とが連結されていると、互いの異なる振動によって保護ガード60及びサイドガード50の各部位に大きな負荷がかかる可能性がある。これに対し、本実施形態では、内支持部62と外支持部54とが連結されずに離れているので、それらの振動が互いに異なっても、保護ガード60及びサイドガード50の各部位にかかる負荷を抑制できる。その結果、保護ガード60及びサイドガード50の強度および耐久性を確保できる。
【0056】
また、複数の外側部51及び外支持部54は前後方向に間隔を空けて配置される。即ちサイドガード50は格子状に形成されるので、サイドガード50と加圧蒸発器7との間の外気を交換し易くできる。同様に、保護ガード60(内側部61及び内支持部62)は前後方向に間隔を空けて複数設けられるので、保護ガード60と加圧蒸発器7との間の外気を交換し易くできる。これらの結果、加圧蒸発器7の熱交換の効率を確保できる。
【0057】
更に、外支持部54が前後方向に複数配置されているので、複数の外支持部54により加圧蒸発器7を安定的に支持できる。同様に、内支持部62が前後方向に複数配置されているので、複数の内支持部62により加圧蒸発器7を安定的に支持できる。特に、加圧蒸発器7の前後方向の前側と中央と後側との3点を、それぞれ外支持部54及び内支持部62で支持するので、外支持部54及び内支持部62による加圧蒸発器7の支持をより安定化できる。
【0058】
本実施形態における保護ガード60の内側部61の下端部は、傾斜部61bによって、その内側部61を固定するための貫通孔32(ボルト63及びナット64)に対し後方にずれている。これにより、内側部61の固定に貫通孔32を利用しても、その貫通孔32から前後方向にずれた位置で内支持部62により加圧蒸発器7を支持できる。よって、複数の貫通孔32を利用して内側部61をシャシフレーム3に固定しつつ、貫通孔32に対する内側部61の下端部のずれ量を調整することで、内支持部62による加圧蒸発器7の支持位置を任意に調整できる。
【0059】
具体的に例えば、加圧蒸発器7の後端側(シャシフレーム3の後端側)に近い貫通孔32は、タンクローリ1に追突した車両の潜り込み等を防ぐための突入防止装置(図示せず)の固定に用いられる。そのため、シャシフレーム3に予め設けた複数の貫通孔32を利用して固定される保護ガード60の内支持部62を加圧蒸発器7の後端側に近づけ難い。
【0060】
しかし、本実施形態では、傾斜部61bによって、保護ガード60の固定に利用される貫通孔32に対し、内支持部62を後方にずらすことができる。これによって、加圧蒸発器7の後端側に近い貫通孔32を保護ガード60の固定に利用できなくても、内支持部62を加圧蒸発器7の後端側に近づけることができ、内支持部62による加圧蒸発器7の支持をより一層安定化できる。
【0061】
なお、加圧蒸発器7の前側および中央を支持する保護ガード60も、加圧蒸発器7の後端側を支持するために内支持部62を後方にずらした保護ガード60と同一の形状になっている。これは、全ての保護ガード60の形状を合わせ部品点数を削減するためである。
【0062】
サイドガード50の前側の外支持部54は複数の内支持部62よりも前方に位置し、サイドガード50の後側の外支持部54は複数の内支持部62よりも後方に位置する。これにより、複数の側部フレーム40と加圧蒸発器7との固定部分のうち前側または後側のいずれか一方が外れて加圧蒸発器7が傾いた場合、加圧蒸発器7は前側または後側の外支持部54で支持される。
【0063】
このように1つの外支持部54に加圧蒸発器7から荷重が付与されても、その荷重を、連結部52で互いに連結された複数の外側部51を介し複数の側部フレーム40で分散して受けることができる。よって、複数の内支持部62よりも前後にそれぞれ外支持部54を配置することで、側部フレーム40から外れた加圧蒸発器7に対する支持強度を確保し易くできる。
【0064】
次に図5を参照して第2実施形態について説明する。第1実施形態では、側部フレーム40から外れた加圧蒸発器7をサイドガード50及び保護ガード60で支持する場合について説明した。これに対して第2実施形態では、保護ガード60を用いずにサイドガード81で加圧蒸発器7を支持する場合について説明する。なお、第1実施形態と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。
【0065】
図5は、第2実施形態におけるタンクローリ80の部分拡大断面図である。タンクローリ80は、サイドガード81の外支持部82が第1実施形態におけるタンクローリ1の外支持部54と比べて長く形成され、保護ガード60を有しないものである。それ以外のタンクローリ80の構成は、タンクローリ1と同一である。
【0066】
タンクローリ80では、側部フレーム40から外れた加圧蒸発器7を外支持部82で片持ち支持することによって、タンクローリ80からの加圧蒸発器7の脱落を抑制できる。更に、外側部51から左右方向内側に突出する外支持部82の先端は、加圧蒸発器7の左右方向の中央よりも内側に位置する。これにより、外支持部82による加圧蒸発器7の片持ち支持の安定性を向上できる。
【0067】
また、側部フレーム40から外れた加圧蒸発器7の左右方向の移動は、外側部51及びシャシフレーム3によって規制される。そのため、外支持部82の先端が加圧蒸発器7の左右方向の中央より外側に位置しても、その外支持部82の先端からシャシフレーム3までの左右方向の距離が加圧蒸発器7の左右方向寸法よりも小さければ、外支持部82とシャシフレーム3との間から加圧蒸発器7を抜け難くできる。その結果、外支持部82による加圧蒸発器7の支持を安定化できる。
【0068】
更に、外支持部82の先端からシャシフレーム3までの最短距離(図5の斜め方向の距離)が、加圧蒸発器7の最小寸法(本実施形態では左右方向寸法)よりも小さいことが好ましい。これにより、側部フレーム40から外れた加圧蒸発器7が傾いた場合でも、外支持部82とシャシフレーム3との間から加圧蒸発器7を抜け難くできる。その結果、外支持部82による加圧蒸発器7の支持の安定性をより向上できる。
【0069】
以上、上記実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、タンク5は、円筒状に限らず楕円筒状や角筒状でも良い。
【0070】
上記実施形態では、加圧蒸発器7が側部フレーム40を介してサブフレーム4に固定される場合を説明したが、例えば、加圧蒸発器7をシャシフレーム3やサブフレーム4に直接固定する構成でも良い。また、加圧蒸発器7の固定方法を左右で適宜変更しても良い。更に、加圧蒸発器7と、その加圧蒸発器7を受け止めるサイドガード50,81や保護ガード60とのセットを、タンクローリ1,80に1セットだけ設けても良く、3セット以上設けても良い。
【0071】
また、1の加圧蒸発器7に対し、外支持部54,82及び内支持部62をそれぞれ前後に3つ並べる場合に限らず、側部フレーム40から外れた加圧蒸発器7を支持できるように、外支持部54,82及び内支持部62の数や配置を適宜変更しても良い。例えば、加圧蒸発器7の前側および後側を計2つの外支持部54,82で支持し、前後方向中央を1つの内支持部62で支持しても良い。
【0072】
上記実施形態では、サイドガード50,81が側部フレーム40を介してサブフレーム4に固定される場合を説明したが、例えば、サイドガード50,81をサブフレーム4やシャシフレーム3に直接固定しても良い。また、側部フレーム40とは異なる部材(例えば機器室9等)を介してサブフレーム4やシャシフレーム3にサイドガード50,81を固定しても良い。
【0073】
また、固定部53で外側部51を側部フレーム40に着脱可能に固定する場合に限らず、その固定方法を適宜変更しても良い。例えば、固定部53を省略し、外側部51の上端部51aを側部フレーム40にUボルトや溶接によって直接固定しても良い。側部フレーム40を加圧蒸発器7よりも左右方向外側へ延長し、その延長した部分に外側部51を設置しても良い。
【0074】
上記実施形態では、保護ガード60がシャシフレーム3に直接固定される場合を説明したが、例えば、サブフレーム4や側部フレーム40に保護ガード60を直接固定しても良い。また、側部フレーム40とは異なる部材(例えば機器室9等)を介してサブフレーム4やシャシフレーム3に保護ガード60を固定しても良い。
【0075】
上記実施形態では、保護ガード60の内側部61は、路面に垂直な垂直部61aと、垂直部61aの下端から下方および後方へ斜めに延びる傾斜部61bとを備える場合を説明したが、これに限られるものではない。例えば、傾斜部61bを、垂直部61aの下端から下方および前方へ斜めに延ばし、内支持部62が突出する傾斜部61bの下端部を、貫通孔32(ボルト63及びナット64)に対し前方にずらしても良い。また、傾斜部61bの傾斜を省略し、内側部61を直線状としても良い。
【0076】
上記実施形態では、側部フレーム40に固定された加圧蒸発器7からサイドガード50,81及び保護ガード60を離す場合を説明したが、例えば、側部フレーム40に固定された状態の加圧蒸発器7にサイドガード50,81及び保護ガード60を接触させても良い。また、サイドガード50,81及び保護ガード60に加圧蒸発器7を直接固定しても良い。
【0077】
しかし、加圧蒸発器7は熱交換に伴い変形するので、加圧蒸発器7からサイドガード50,81及び保護ガード60を離しておくことで、その変形に耐え得るようにサイドガード50,81及び保護ガード60を強度設計する必要が無い。即ち、サイドガード50,81及び保護ガード60の強度設計を容易にできる。
【0078】
上記第2実施形態では、上記第1実施形態に対し保護ガード60を省略し、サイドガード81で加圧蒸発器7を片持ち支持できる場合について説明した。これに対し、図6に示すように、タンクローリ90は、外支持部54,82を省略したサイドガード91と、加圧蒸発器7を片持ち支持できる保護ガード92と、を備えても良い。
【0079】
保護ガード92の内支持部93は、内側部61の下端部から左右方向外側に突出し、側部フレーム40から外れた加圧蒸発器7を片持ち支持する部位である。内支持部93は、加圧蒸発器7の左右方向の中央よりも左右方向外側まで突出する。これにより、加圧蒸発器7が側部フレーム40から外れたとき、内支持部93だけでも加圧蒸発器7を安定的に保持し易くできる。更に、サイドガード91を外しても、内支持部93に保持された加圧蒸発器7が左右方向外側へ傾くことを抑制できる。
【0080】
また、サイドガード91を側部フレーム40に固定する場合に限らず、例えば、内側部61から突出する内支持部93を加圧蒸発器7よりも左右方向外側まで延ばし、その内支持部93の先端から上方へ突出させた外側部51をサイドフレームとしても良い。
【0081】
上記実施形態では、内支持部62と外支持部54とが連結されていない場合を説明したが、内支持部62と外支持部54とを連結しても良い。また、加圧蒸発器7の下面を覆うフェンスを内支持部62及び外支持部54の上に架け渡しても良い。これにより、路面の凹凸などを加圧蒸発器7に当たり難くできる。
【0082】
上記実施形態では、タンク5が支持されるシャシフレーム3の前端部分にキャブ30が配置され、タンク5とキャブ30とが分離されないタンクローリ1,80,90について説明した。これに対し、タンク5とキャブ30とを分離可能なトレーラ型のタンクローリに本発明を適用しても良い。タンク5が支持されるトレーラ部分は、前輪を持たないために補助脚を展開して自立するセミトレーラでも良く、自立可能となる複数の車輪を持ったフルトレーラでも良い。
【符号の説明】
【0083】
1,80,90 タンクローリ
2 車輪
3 シャシフレーム
32 貫通孔
4 サブフレーム
40 側部フレーム
5 タンク
7 加圧蒸発器
50,91 サイドガード
51 外側部(側部)
54,82 外支持部(支持部)
61 内側部(側部)
62,93 内支持部(支持部)
63 ボルト(締結部材の一部)
64 ナット(締結部材の一部)

図1
図2
図3
図4
図5
図6