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特開2023-86623下位アドレス記憶方法を用いたリング網を利用したハンドオーバー
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  • 特開-下位アドレス記憶方法を用いたリング網を利用したハンドオーバー 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023086623
(43)【公開日】2023-06-22
(54)【発明の名称】下位アドレス記憶方法を用いたリング網を利用したハンドオーバー
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/42 20060101AFI20230615BHJP
   H04W 76/25 20180101ALI20230615BHJP
   H04W 40/02 20090101ALI20230615BHJP
【FI】
H04L12/42 Z
H04W76/25
H04W40/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021201289
(22)【出願日】2021-12-10
(71)【出願人】
【識別番号】512243225
【氏名又は名称】龍野 秀雄
(72)【発明者】
【氏名】龍野 秀雄
【テーマコード(参考)】
5K031
5K067
【Fターム(参考)】
5K031AA03
5K031CB10
5K031DA12
5K031EC05
5K067AA41
5K067AA43
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067HH22
5K067HH23
(57)【要約】      (修正有)
【課題】無線システムのハンドオーバーを低コストで高速に実現する。
【解決手段】携帯端末からの基地局経由のパケットがリング網のパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、パケットが基地局を移動した直後のパケットである旨の信号が基地局により付与されている場合には、前記装置のリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリにパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを記憶し、パケットの送信元MACアドレスをパケットの通過を指定するアドレステーブルから削除し、パケットを左回りリングで頂点装置を介してサーバに向かわせ、パケットの送信元MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されていない場合、リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリからパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを削除し、パケットを左回りリングで頂点装置を介してサーバに向かわせる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リング網またはツリー状リング網の最下位リングに基地局を収容し、前記基地局配下の移動端末が前記リング網または前記ツリー状リングの頂点装置に接続された電話中継局と通信する、また前記頂点装置に接続されたルータを介してサーバと通信する、通信網における移動端末の基地局間移動を可能とするパケット転送システムであって、
前記携帯端末は、位置登録パケットまたは送信元MACアドレスを持つ片経路設定パケットをサーバに周期的に送出し、そのパケットがリングのパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置にリング外から到着した場合に、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスをリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶して、前記パケットをサーバに送出させる手段を備え、
前記携帯端末からの通過する基地局を変えた直後のMACパケットがリング外から到着した場合、
パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置のリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを記憶し、パケットの通過を指定するアドレステーブルに前記パケットの送信元MACアドレスが記憶されている場合には、そのパケットにサーバ側への移動の旨の信号を付与し、そのアドレスを前記アドレステーブルから削除し、前記パケットを左回りリング前方に送出し、
前記パケットがパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、
前記パケットの送信元MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されていない場合、または、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスと同じ下位アドレスの前記パケットの送信元MACアドレスと異なるMACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されていない場合で、かつ、リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスが記憶されている場合で、かつ、そのパケットにサーバ側への移動の旨の信号が付与されていない場合には、前記下位アドレスメモリから前記下位アドレスを消去し、そのパケットにサーバ側への移動の旨の信号が付与されている場合、または、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスと同じ下位アドレスの前記パケットの送信元MACアドレスと異なるMACアドレスのみがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されている場合には、前記パケットの送信元MACアドレスをパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶し、前記パケットを左回りリング前方の送出する手段と、
前記携帯端末からの通過する基地局を変えた直後でないパケットがリング外から到着した場合の、
前記パケットの送信元MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されている場合には、前記アドレステーブルからそのアドレスを消去して、リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを記憶して、前記パケットを左回りリング前方に送出し、
前記パケットがパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、
リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスが記憶されている場合には、前記パケットの送信元MACアドレスをパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶して、前記パケットを左回りリング前方に送出する手段と、
前記サーバからの通信開始パケット以外のパケットが右回りリングでパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合の、
前記パケットの宛先MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されている場合には、前記パケットを右回りリングの前方のパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に向けて送出し、前記パケットの宛先MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されていない場合、かつ、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットをリング外に送出し、上記以外で、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されていない場合には、前記パケットを右回りリングの前方のパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に向けて送出し、
かつ、前記サーバからの通信開始パケットが右回りリングでパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合の、
前記パケットの宛先MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されている場合には、前記パケットを右回りリングの前方のパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に向けて送出し、前記パケットの宛先MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されていない場合で、かつ、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの宛先MACアドレスをパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶して、前記パケットをリング外に送出し、上記以外で、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されていない場合には、前記パケットを右回りリングの前方のパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に向けて送出する手段とを
さらに備えることを特徴とするパケット転送システム。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯端末の基地局間移動を可能とするパケット転送システムに適用するパケット待機手段であって、
携帯端末からの基地局を介したパケットを、リング網またはツリー状リング網とサーバ間に介在するルータ内の自パケット手段で受信した場合、そのパケットの送信元MACアドレスを自パケット待機手段の第1のメモリに記憶して、前記パケットを前記サーバに送出し、または、前記パケットの送信元MACアドレスをIPパケットのIPヘッダのオプション領域にいれて前記サーバに送出し、
リング網のパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置のリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶すべき下位アドレスが記憶されていない場合のパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスが前記下位アドレスに等しい下位アドレスの記憶の場合の旨の信号が付与されたパケットを、自パケット待機手段が受信した場合、
前記受信パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを下位アドレスとして持つ前記MACアドレスと異なるMACアドレスが自パケット待機手段の第1のメモリに記憶されている場合、その第1のメモリに記憶されているそのMACアドレスとそのMACアドレスに対応する送信元IPアドレスを自パケット待機手段の第2のメモリに記憶し、
または、自パケット待機手段の第1のメモリを使用しない場合、前記リング網のパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置のリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶すべき下位アドレスが記憶されていない場合のパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスの記憶の場合の旨の信号が付与されたパケットを自パケット待機手段が受信したその受信パケットの送信元MACアドレスを自パケット待機手段の第3のメモリに記憶し、
前記自パケット待機手段の第1のメモリを使用しない方式では、前記自パケット待機手段の第3のメモリに記憶されているMACアドレスの下位アドレスと同じ下位アドレスを、サーバから到着するパケットのIPパケットのIPヘッダのオプション領域に記されているMACアドレスの下位アドレスが持ち、そのMACアドレスが前記第3のメモリに記されているMACアドレスと異なる場合に、そのMACアドレスを第4メモリに記憶し、そのパケットを、自パケット待機手段に携帯端末側から到着するパケットの送信元MACアドレスが前記自パケット待機手段の第4メモリに記憶されている場合となるまで、待機させた後、携帯端末側に送出後、前記自待機手段の第4メモリに記憶されているの前記MACアドレスを消去し、前記自待機手段の第3メモリに記憶されているの前記MACアドレスをそのアドレスの記憶から一定時間後に消去する
あるいは、
前記パケット待機手段の第1のメモリを使用する方式では、前記自パケット待機手段にサーバから到着するIPパケットの宛先IPアドレスが前記自パケット待機手段の第2のメモリに記憶されている場合には、そのパケットを、前記第2メモリに記憶されているその宛先IPアドレスに対応するMACアドレスを送信元MACアドレスとする携帯端末からの再送要求パケットまたは再送パケットが到着するまで待機させ、前記再送要求パケットまたは再送パケットが到着した時、前記再送要求パケットまたは再送パケットの送信元MACアドレスと送信元IPアドレスを前記自パケット待機手段の第2のメモリから消去する
ことを
特徴とするパケッ待機手段。
【請求項3】
請求項1に記載の携帯端末の基地局間移動を可能とするパケット転送システムのパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置のリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリのメモリシステムであって、リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリを送信元MACアドレスの下位アドレスの上位部分でアドレス指定した位置から読み出される並列データの各ビットと送信元MACアドレスの下位アドレスの下位部分をデコードした並列データの各ビットとの論理和の並列データのラッチ信号をリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリの前記アドレス指定位置に記憶することにより送信元MACアドレスの下位アドレスの下位部分をデコードのビット1の位置のビット1を下位アドレス記憶を意味するビット1として挿入記憶するメモリシステムで、
リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリから送信元MACアドレスの下位アドレスを削除する場合は、リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリを送信元MACアドレスの下位アドレスの上位部分でアドレス指定した位置から読み出される並列データの各ビットと送信元MACアドレスの下位アドレスの下位部分をデコードした並列データの各ビットのビット反転ビットとの論理積の並列データのラッチ信号をリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリの前記アドレス指定位置に記憶することにより送信元MACアドレスの下位アドレスの下位部分をデコードのビット1の位置にビット0を下位アドレス記憶無を意味するビット0として挿入記憶することを特徴とするパケット転送システムのリング網またはツリー状リング網のパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置のリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリのメモリシステム。












【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、MACアドレスの下位アドレス記憶方法を用いたイーサネットパケットを転送するリング網を利用したハンドオーバーに関する。
【背景技術】
【0002】
アドレス記憶方法の従来例としては、特許文献1の特開2000-151617「テーブル作成検索装置」がある。この従来例は、MACアドレスの記憶回路に関するもので、行列アドレスとMACアドレスデータエリアとインデックスエリアを持つRAM等で構成される第1のテーブルと行列アドレスとMACアドレスデータエリアとインデックスエリアを持つRAM等で構成される第2のテーブルからなる。この従来例は、下位ビット列(例えば16ビット)で第1のテーブルのメモリを指定した位置AにMACアドレス48ビット全体を記憶する。その位置Aに既に他のMACアドレスが記憶されている場合には、、第2のテーブルのメモリの空きアドレス位置Bに記録し、その記録したアドレス位置Bを前記第1テーブルのアドレス位置Aのインデックスエリアに記憶する。これは記録エリアをネスティングで指定する方法である。
【0003】
また、アドレス記憶方法の従来技術としては、特許文献2の特開2004-15592「MACアドレスポインタ構造、MACアドレスの並べ替え方法」がある。この従来例は、下位ビット列で指定されるエントリーテーブルの同じアドレス位置に複数のMACアドレスを記憶する方法である。もし、空きエリアが無ければ、MACアドレスの前記下位ビット列と違う下位ビット列で指定されるエントリーテーブルにMACアドレスを記憶する。
【0004】
リング形ネットワークの従来例としては特許文献3のようにマスタスイッチとスレーブスイッチを用いたリングネットワークが一般的である。このリングネットワークはマスタスイッチの一方のリングポートがフレームを通過させないブロックポートになっていて、フラッディングによる輻輳を防止している。リングネットワークに障害が発生した場合には、マスタスイッチから出てマスタスイッチに戻る監視フレームが届かなくなり、代わりに障害点のスレーブスイッチから障害通知フレームがマスタスイッチに届くので、マスタスイッチは、マスタスイッチのブロックポートのブロックを解除してフレームを通過させる。また、障害点の一方のスレーブスイッチの障害伝送路側にブロックポートを設定し、リングネットワークの障害回復後もリングネットワークの動作を維持する。
【0005】
また、無線ネットワークにおけるハンドオーバーの従来例としては、特許文献4がある。この先行技術は、ATMセルを転送する制御局から基地局を介して携帯端末と通信するネットワークのハンドオーバーを、制御局から移動元の基地局を経由した携帯端末までの遅延D1と移動先の基地局を介して携帯端末までの遅延D2の差(D1-D2>0)の場合間、制御局から携帯端末への送出ATMセルの基地局切り換え場合にATMセルを制御局で遅延させて、切り換えることで実行して、ATMセルの順序逆転を防止する方法である。
【0006】
また、別のハンドオーバー方法の例として、特許文献5がある。この先行技術は、携帯端末とサーバ間にある基地局、ゲートウェイ経由の切り換え前の基地局経由のコネクションと切り換え先基地局経由のコネクションを持ち、コネクション経由のパケットがコネクション切り換え時に断時間を少なくする方法である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2000-151617 号公報
【特許文献2】特開2004-15592 号公報
【特許文献3】再表2008-068813 号公報
【特許文献4】特開2001-128212 号公報
【特許文献5】再表2017-195497 号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来のアドレス記憶法としての従来例特開2000-151617はネスティングでMACアドレスを記憶しているため、記憶アドレス先をたどるのに場合間がかかる問題がある。また、本質的MACアドレス48ビット全体を記憶しているので記憶エリアが大きくなる問題がある。
【0009】
また、従来アドレス記憶方法としての従来例特開2004-15592は、下位ビット列で指定されるMACアドレスのエントリーテーブル位置に空きが無ければ違う下位ビット列のエントリーテーブル位置にMACアドレスを記憶すると記載されているが、その場合には、MACアドレスを記憶する位置を選択する場合に、2つの下位ビット列で指定されるエントリーテーブル位置を検索しなければならないこと、および、同じエントリーテーブルの同じアドレス位置に、複数の記憶アドレスがあるので、それら複数のアドレス比較をする必要があり、検索に場合間がかかる問題がある。
下位ビット列によるMACアドレスの検索は高速になるが、基本的に下位ビット列位置にMACアドレス全体を記憶する方法は、正確記憶であるが、48ビット全体を記憶しなければならないので、記憶アドレス数が少ない問題がある。
従来のリングネットワークである特許文献3は、MACアドレス48ビットを用いるMACアドレステーブルを使用するため、記憶できるMACアドレス数が少ない欠点がある。
【0010】
従来のハンドオーバーの特許文献4は、制御局から携帯端末までの切り換え前の経路と切り換え後の経路の遅延場合間差を求める必要があり、制御が複雑である上に遅延場合間は制御局から携帯端末までの往復場合間の半分としてしか測定できないので遅延場合間測定の正確性に欠ける問題がある。
【0011】
また、従来のハンドオーバーの特許文献5は、サーバと携帯端末間に2つのコネクションを設けて切り換えているので、2つのコネクションの識別が必要になり、ハンドオーバー制御が複雑になる欠点がある。
【0012】
本発明の目的は、従来のMACアドレステーブルを用いないアドレス記憶方法を用いたリング網により携帯端末のハンドオーバーを行う方法を示すことにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、上記従来技術の問題点を鑑みて成されたもので、本発明の第1の観点は、リング網またはツリー状リング網の最下位リングに基地局を収容し、前記基地局配下の移動端末が前記リング網または前記ツリー状リングの頂点装置に接続された電話中継局と通信する、また前記頂点装置に接続されたルータを介してサーバと通信する、通信網における移動端末の基地局間移動を可能とするパケット転送システムであって、
前記携帯端末は、位置登録パケットまたは送信元MACアドレスを持つ片経路設定パケットをサーバに周期的に送出し、そのパケットがリングのパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置にリング外から到着した場合に、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスをリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶して、前記パケットをサーバに送出させる手段を備え、
前記携帯端末からの通過する基地局を変えた直後のMACパケットがリング外から到着した場合、
パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置のリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを記憶し、パケットの通過を指定するアドレステーブルに前記パケットの送信元MACアドレスが記憶されている場合には、そのパケットにサーバ側への移動の旨の信号を付与し、そのアドレスを前記アドレステーブルから削除し、前記パケットを左回りリング前方に送出し、
前記パケットがパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、
前記パケットの送信元MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されていない場合、または、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスと同じ下位アドレスの前記パケットの送信元MACアドレスと異なるMACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されていない場合で、かつ、リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスが記憶されている場合で、かつ、そのパケットにサーバ側への移動の旨の信号が付与されていない場合には、前記下位アドレスメモリから前記下位アドレスを消去し、そのパケットにサーバ側への移動の旨の信号が付与されている場合、または、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスと同じ下位アドレスの前記パケットの送信元MACアドレスと異なるMACアドレスのみがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されている場合には、前記パケットの送信元MACアドレスをパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶し、前記パケットを左回りリング前方の送出する手段と、
前記携帯端末からの通過する基地局を変えた直後でないパケットがリング外から到着した場合の、
前記パケットの送信元MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されている場合には、前記アドレステーブルからそのアドレスを消去して、リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを記憶して、前記パケットを左回りリング前方に送出し、
前記パケットがパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、
リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスが記憶されている場合には、前記パケットの送信元MACアドレスをパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶して、前記パケットを左回りリング前方に送出する手段と、
前記サーバからの通信開始パケット以外のパケットが右回りリングでパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合の、
前記パケットの宛先MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されている場合には、前記パケットを右回りリングの前方のパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に向けて送出し、前記パケットの宛先MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されていない場合、かつ、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットをリング外に送出し、上記以外で、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されていない場合には、前記パケットを右回りリングの前方のパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に向けて送出し、
かつ、前記サーバからの通信開始パケットが右回りリングでパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合の、
前記パケットの宛先MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されている場合には、前記パケットを右回りリングの前方のパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に向けて送出し、前記パケットの宛先MACアドレスがパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶されていない場合で、かつ、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットの宛先MACアドレスをパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶して、前記パケットをリング外に送出し、上記以外で、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されていない場合には、前記パケットを右回りリングの前方のパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に向けて送出する手段とを
さらに備えることを特徴とするパケット転送システムである。
【0014】
本発明の第2の観点は、前記携帯端末の基地局間移動を可能とするパケット転送システム内のパケット待機手段であって、
携帯端末からの基地局を介したパケットを、リング網またはツリー状リング網とサーバ間に介在するルータ内の自パケット手段で受信した場合、そのパケットの送信元MACアドレスを自パケット待機手段の第1のメモリに記憶して、前記パケットを前記サーバに送出し、または、前記パケットの送信元MACアドレスをIPパケットのIPヘッダのオプション領域にいれて前記サーバに送出し、
リング網のパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置のリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶すべき下位アドレスが記憶されていない場合のパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスが前記下位アドレスに等しい下位アドレスの記憶の場合の旨の信号が付与されたパケットを、自パケット待機手段が受信した場合、
前記受信パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを下位アドレスとして持つ前記MACアドレスと異なるMACアドレスが自パケット待機手段の第1のメモリに記憶されている場合、その第1のメモリに記憶されているそのMACアドレスとそのMACアドレスに対応する送信元IPアドレスを自パケット待機手段の第2のメモリに記憶し、
または、自パケット待機手段の第1のメモリを使用しない場合、前記リング網のパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置のリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶すべき下位アドレスが記憶されていない場合のパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスの記憶の場合の旨の信号が付与されたパケットを自パケット待機手段が受信したその受信パケットの送信元MACアドレスを自パケット待機手段の第3のメモリに記憶し、
前記自パケット待機手段の第1のメモリを使用しない方式では、前記自パケット待機手段の第3のメモリに記憶されているMACアドレスの下位アドレスと同じ下位アドレスを、サーバから到着するパケットのIPパケットのIPヘッダのオプション領域に記されているMACアドレスの下位アドレスが持ち、そのMACアドレスが前記第3のメモリに記されているMACアドレスと異なる場合に、そのMACアドレスを第4メモリに記憶し、そのパケットを、自パケット待機手段に携帯端末側から到着するパケットの送信元MACアドレスが前記自パケット待機手段の第4メモリに記憶されている場合となるまで、待機させた後、携帯端末側に送出後、前記自待機手段の第4メモリに記憶されているの前記MACアドレスを消去し、前記自待機手段の第3メモリに記憶されているの前記MACアドレスをそのアドレスの記憶から一定時間後に消去する
あるいは、
前記パケット待機手段の第1のメモリを使用する方式では、前記自パケット待機手段にサーバから到着するIPパケットの宛先IPアドレスが前記自パケット待機手段の第2のメモリに記憶されている場合には、そのパケットを、前記第2メモリに記憶されているその宛先IPアドレスに対応するMACアドレスを送信元MACアドレスとする携帯端末からの再送要求パケットまたは再送パケットが到着するまで待機させ、前記再送要求パケットまたは再送パケットが到着した時、前記再送要求パケットまたは再送パケットの送信元MACアドレスと送信元IPアドレスを前記自パケット待機手段の第2のメモリから消去する
ことを
特徴とするパケッ待機手段である。
【0015】
本発明の第3の観点は、前記パケット転送システムのパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置のリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリのメモリシステムであって、リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリを送信元MACアドレスの下位アドレスの上位部分でアドレス指定した位置から読み出される並列データの各ビットと送信元MACアドレスの下位アドレスの下位部分をデコードした並列データの各ビットとの論理和の並列データのラッチ信号をリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリの前記アドレス指定位置に記憶することにより送信元MACアドレスの下位アドレスの下位部分をデコードのビット1の位置のビット1を下位アドレス記憶を意味するビット1として挿入記憶するメモリシステムで、
リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリから送信元MACアドレスの下位アドレスを削除する場合は、リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリを送信元MACアドレスの下位アドレスの上位部分でアドレス指定した位置から読み出される並列データの各ビットと送信元MACアドレスの下位アドレスの下位部分をデコードした並列データの各ビットのビット反転ビットとの論理積の並列データのラッチ信号をリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリの前記アドレス指定位置に記憶することにより送信元MACアドレスの下位アドレスの下位部分をデコードのビット1の位置にビット0を下位アドレス記憶無を意味するビット0として挿入記憶することを特徴とするパケット転送システムのリング網またはツリー状リング網のパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置のリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリのメモリシステムである。
【発明の効果】
【0016】
以上、説明したように、本発明は、記憶ビット長をMACアドレスの下位アドレスのみにして短くし、メモリへの記憶アドレス数の多くした、従来のMACアドレステーブルのような記憶アドレス抜けの無い下位アドレス記憶方法をイーサーネットフレームを転送するリング網のパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置のリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリへの下位アドレス記憶を意味する1ビット記憶方法に適用したリング網により携帯端末のハンドオーバーを実現する方法なので、消費電力およびシステムコストが抑えられ、かつ、高速に通信できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の第1実施例のイーサーネットパケットを転送する、パケットの通過を指定するアドレステーブルとリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリとを持つ複数のパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置を光伝送路で接続したリング網をツリー状に接続したツリー状リング網の最下位リング網に接続された基地局配下の携帯端末とサーバ間通信するパケット転送システムにおける携帯端末のハンドオーバーの動作を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の第1実施例を図1により説明する。本実施例は、イーサーネットパケットを転送する、パケットの通過を指定するアドレステーブルとリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリとを持つ複数のパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置を光伝送路で接続したリング網をツリー状に接続したツリー状リング網の最下位リング網に接続された基地局配下の携帯端末とサーバ間通信するパケット転送システムにおける携帯端末のハンドオーバーの動作例である。前記サーバはインターネット接続サーバである。
【0019】
図1において、1は加入者系の左回り光リング、2は加入者系の右回り光リング、3は加入者系系リング網、4は上位リング網、5は頂点装置、6-1,6-2,6-3はパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置、7はリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ、8はパケットの通過を指定するアドレステーブル、22はルータ、12-1,12-2,12-3,12-4,12-5は基地局、19-1,19-2,19-3はTCP携帯端末、14は携帯端末の移動、20はサーバである。また、(1)~(33)はパケット、I0,I1,I2,I3,I4はサービスプロバイダーの国内または地域IPアドレスである。またはIPv6アドレスである。
なお、パケットの通過を指定するアドレステーブル8は従来のMACアドレステーブルと異なり、ポート番号を記憶しない、記憶MACアドレス数の少ないアドレステーブルである。
【0020】
以下に、図1の動作を説明する。最初に、TCP携帯端末19-1,19-2,19-3はARPテーブルにルータ22のIPアドレスI1とリング伝送路インタフェースのMACアドレスr1r2が既に記憶されているものとする。TCP携帯端末19-1が送信元MACアドレスを持つ片経路設定パケット(1)M0a1a2(I0)(Mはイーサネットパケットを示し、0は宛先MACアドレスがオールビット0であることを示す。a1a2はTCP携帯端末19-1のMACアドレスである上位MACアドレスa1と下位MACアドレスa2を示し、I0は宛先であるサーバ20のIPアドレスを示す)をパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-1に送出した例を示す。前記パケットがTCP携帯端末19-1から前記片経路設定パケットがアッド、ドロップおよび通過の装置6-1に到達した場合、そのパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2をリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶する。そのパケットは左回り光リング1で(2)M0a1a2(I0)により図に示すように転送され、パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に到着する。
【0021】
前記パケット(2)M0a1a2(I0)がパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に到着した場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2がリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶されていないので、そのパケットは左回り光リング1で(3)M0a1a2(I0)により図に示すように転送され、パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-3に到着する。
【0022】
前記パケット(3)M0a1a2(I0)がパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-3に到着した場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2がリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶されていないので、そのパケットは左回り光リング1で(4)M0a1a2(I0)により図に示すように転送され、頂点装置5に到着する。そのパケットはリング外に送出され、上位リング網4、上位リング網4の頂点装置を介して、ルータ22に到達する。上位リング網4は左回りリング1と右回りリング2からなる無線加入者局内リングと、それと同じ形の加入者系リング網3のパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置と同様なパケットのアッド、ドロップおよび装置を持つ構成の動作をする。
【0023】
前記パケット(5)M0a1a2(I0)がルータ22に到着した場合、そのパケットの送信元MACアドレスa1a2および送信元IPアドレスI2を図に記してない第1メモリに記憶する。
【0024】
次に、TCP携帯端末19-2がパケット(7)Mr1r2a3a2(I0)(Mはイーサネットパケットを示し、r1はルータ22のインタフェースの上位MACアドレス、r2ははルータ22のインタフェースの下位MACアドレスを示し、a3a2は端末19-2のMACアドレスである上位MACアドレスa3と下位MACアドレスa2を示し、I0は宛先であるサーバ20のIPアドレスを示す)をパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-1に送出する。前記パケットがTCP携帯端末19-2から前記パケットがアッド、ドロップおよび通過の装置6-1に到達した場合、そのパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2をリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶する。そのパケットは左回り光リング1で(8)Mr1r2a3a2(I0)により図に示すように転送され、パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に到着する。
【0025】
前記パケット(8)Mr1r2a3a2(I0)がパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に到着した場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2がリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶されていないので、そのパケットは左回り光リング1で(9)Mr1r2a3a2(I0)により図に示すように転送され、パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-3を経由し、頂点装置5に到達する。
【0026】
頂点装置5に到着した前記パケットはリング外に送出され、上位リング網4、上位リング網4の頂点装置を介して、ルータ22に到達する。
【0027】
前記パケット(11)Mr1r2a3a2(I0)がルータ22に到着した場合、そのパケットの送信元MACアドレスa3a2と送信元IPアドレスI3を図に記してない第1メモリに記憶後、そのパケットの宛先IPアドレスI0に対応する出力ポートを読み出し、そのポートに送出する。そのパケットは(12)IPI3I0(IPはIPアドレスであることを示し、I3は送信元端末13-2のIPアドレス、I0は宛先であるサーバ20のIPアドレスを示す。)により図に示されるように転送されてサーバ20に到達する。
【0028】
次に、TCP携帯端末19-2が基地局12-1使用から基地局12-2配下に移動し、パケット(13)Mr1r2a3a2(I0)が基地局12-2に到着した場合、基地局12-2はそのパケットに付与されている移動前に通過していた基地局情報よりそのパケットの送信元携帯端末使用基地局移動は左回りリングをサーバ側に移動する移動であるの旨の信号grを付与し、そのパケットをパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に送出する。TCP携帯端末19-2からの前記パケットがアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に到達した場合、そのパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2をリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶する。その下位アドレスa2の記憶は、記憶すべき下位アドレスが記憶されていない状態へのその下位アドレス記憶の場合であるので、その旨の信号pをそのパケットに付与し、そのパケットを左回り光リング1で(14)Mr1r2a3a2grp(I0)により図に示すように転送し、パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-3に向かわせる。
【0029】
前記パケット(14)Mr1r2a3a2grp(I0)がパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-3に到着した場合、そのパケットはサーバに近づく方向の基地局への移動直後のパケットなので、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2がリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶されていれば、その記憶下位アドレスa2を消去せずに、前記パケットの送信元MACアドレスa3a2をパケットの通過を指定するアドレステーブルに記憶する。前記下位アドレスメモリ7には、携帯端末19-3からのパケットMr1r2a4a2(I0)により既にそのパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2が記憶されていたものとする。そのパケットは左回り光リング1で(15)Mr1r2a3a2grp(I0)により図に示すように転送され、頂点装置5に到達する。
【0030】
頂点装置5に到着した前記パケットはリング外に送出され、上位リング網4、上位リング網4の頂点装置を介して、ルータ22に到達する。
【0031】
前記パケット(16)Mr1r2a3a2grp(I0)がルータ22に到着した場合、そのパケットの送信元MACアドレスと送信元IPアドレスを図に記してない第1メモリに記憶後、そのパケットの宛先IPアドレスI0に対応する出力ポートを図示してないIPルーティングテーブルから読み出し、そのポートから、そのパケットをサーバ20に送出する。前記パケット(16)Mr1r2a3a2gにパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置のリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶すべき下位アドレスが記憶されていない場合の前記下位アドレスの記憶である旨の信号pが付与されているので、そのパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2と同じ下位アドレスのMACアドレスで、前記パケットの送信元MACアドレスa3a2と異なるMACアドレスであるMACアドレスa1a2とそれに対応のIPアドレスI2を前記図示してない第1メモリから読み取り、それらを図示してない第2メモリに記憶する。サーバ20から到着した通信開始パケットでないIPパケットの宛先IPアドレスが前記第2メモリに記憶されているIPアドレスI2の場合、前記IPアドレスI2のサーバ20からの通信開始パケットでないパケットを、TCP携帯端末側から到着するパケットの送信元MACアドレスが図に記してない前記第2メモリに記憶されているMACアドレスa1a2の再送パケットMr1r2a1a2(I0)を受信するまで、図に記してないバッファで待機させる。しかし、図では通信開始パケット(19)IPI2I0がルータ22に到着しているので、そのパケットの宛先IPアドレスI2に対応する宛先MACアドレスを図に記してない第1メモリから読み取り、ルータ22のインタフェースMACアドレスr1r2を送信元MACアドレスとしたパケット(21)Ma1a2r1r2(I2)を頂点装置5に送出する。パケット(20)Ma3a2r1r2(I3)は、前記パケット(16)Mr1r2a3a2gに対応するサーバからの応答パケットが遅れてこの時点でルータ22に到着したので共に上位リング網4を介して上位リングに接続する装置5に送出される。
【0032】
次に、前記上位リングに接続する装置5に到着したパケット(20)Ma3a2r1r2(I3) と(21)Ma1a2r1r2(I2)が右回り光リング2を転送される手順を記述する。パケット(22)Ma3a2r1r2(I3) 、(23)Ma1a2r1r2(I2)は図に示すように転送されてパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-3に到着する。パケット(23)Ma1a2r1r2(I2)は通信開始パケットであり、そのパケットの宛先MACアドレスa1a2がパケットの通過を指定するアドレステーブルにこの時点で記憶されておらず、そのパケットの宛先MACアドレスの下位アドレスa2がリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶されているので、リング外に、(24)Ma1a2r1r2(I2)により図に示すように送出される。
一方、パケット(22)Ma3a2r1r2(I3) は、そのパケットの宛先MACアドレスa3a2がパケットの通過を指定するアドレステーブル8に記憶されているので、その装置を通過し、(25)Ma3a2r1r2(I3)により図に示すように右回りリング2を転送されて、パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に到達する。そのパケットは通信開始パケットでなく、そのパケットの宛先MACアドレスa3a2がパケットの通過を指定するアドレステーブル8に記憶されておらず、そのパケットの宛先MACアドレスの下位アドレスa2がリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶されているので、リング外に送出され、(26)Ma3a2r1r2(I3)により図に示すように携帯端末19-2に到達する。
【0033】
サーバ20は、通信開始パケット(19)IPI0I2をルータ22に送った後、一定時間経過してもそのパケットの応答パケットを携帯端末19-1から受信しないので、再送パケット(27)IPI0I2をルータ22に送出する。ルータ22は、そのパケットの宛先IPアドレスI2に対応する宛先MACアドレスを図に記してない第1メモリから読み取り、ルータ22のインタフェースMACアドレスr1r2を送信元MACアドレスとしたパケット(28)Ma1a2r1r2(I2)を頂点装置5に送出する。
そのパケットは、(29)Ma1a2r1r2(I2)により図に示すように転送されてパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-3に到着する。そのパケットの宛先MACアドレスa1a2がパケットの通過を指定するアドレステーブル8に記憶されているので、その装置を通過して、(30)Ma1a2r1r2(I2)により図に示すように右回りリング2を転送されて、パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に到達する。そのパケットは通信開始パケットであり、そのパケットの宛先MACアドレスa1a2がパケットの通過を指定するアドレステーブル8にその時点で記憶されておらず、そのパケットの宛先MACアドレスの下位アドレスa2がリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶されているので、(31)Ma1a2r1r2(I2)としてリング外に送出される。
【0034】
サーバ20は、通信開始パケットの再送パケット(27)IPI0I2をルータ22に送った後、一定時間経過してもそのパケットの応答パケットを携帯端末19-1から受信しないので、さらに、再送パケットIPI0I2をルータ22に送出する。
【0035】
その再送パケットがルータ22、頂点装置5、パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-3,6-2を通過して、(32)Ma1a2r1r2(I2)により図に示すように右回りリング2を転送されて、パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-1に到着する。
そのパケットの宛先MACアドレスa1a2がパケットの通過を指定するアドレステーブル8にその時点で記憶されておらず、そのパケットの宛先MACアドレスの下位アドレスa2がリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶されているので、(33)Ma1a2r1r2(I2)としてリング外に送出され、携帯端末19-1に到達する。
【0036】
以上述べた実施例1ではTCP携帯端末19-2がリング網を左回りリング1をサーバに近づく方向の通過基地局移動の例であるが、逆にサーバから離れる方向の通過基地局移動の場合には、基地局12-1に到着した携帯端末19-2からのパケットに移動前の基地局12-2の番号が付与されているので、左回りリングをサーバから離れる向きの基地局移動直後のパケット信号glを付与されて、パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-1を経由した左回りリング1からのパケットがパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に到着した場合、そのパケットが頂点装置5から離れる基地局移動直後のパケットなので、その装置のリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7にそのパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2が記憶されていれば、その下位アドレスa2を消去することになる。その場合、パケットの通過を指定するアドレステーブル8に前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2と同じ下位アドレスのMACアドレスが記憶されていれば、前記下位アドレスメモリ7の下位アドレスa2の消去は行わない。リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に、記憶対象の下位アドレスと同じ下位アドレスが記憶されていない場合の前記下位アドレスの記憶ではないので、そのパケットには、パケット待機手段を起動する信号pは挿入されない。前記基地局移動直後のTCP携帯端末19-2からの移動直後の信号glが付与されたパケットがルータ22に到着した場合、そのパケットには信号pが含まれていないので、その時点ではパケット待機手段は動作しないが、上記したように、リング外への下位アドレスメモリ7に記憶されている下位アドレスa2を消去した場合、リング外から送信元MACアドレスの下位アドレスがa2の携帯端末からのパケットがパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に到着し、リング外への下位アドレスメモリ7にそのパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2を記憶した場合には、前記信号pを付与する条件となるので、そのパケットに信号pが付与され、そのパケットがルータ22のパケット待機手段に到着した場合に、パケット待機手段が動作する。
【0037】
また、以上の実施例1ではリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに送信元MACアドレスの下位アドレスを記憶する例を示したが、これは、その下位アドレスメモリへの下位アドレスの記憶の中に下位アドレスのビット列の全てのビットがビット0のケースが無い場合を前提とした長い下位アドレス記憶である。
実施例1のパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスをリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶することは、その下位アドレスのビット列の中にビット1のビットを少なくとも1つ含む場合に、リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリを送信元MACアドレスの下位アドレスでアドレス指定した位置に下位アドレス記憶を意味するビット1を記憶することであっても良い。
または、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスをリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶することは、その下位アドレスのビット列の中にビット1のビットを少なくとも1つ含む場合に、リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリを送信元MACアドレスの下位アドレスの上位部分でアドレス指定した位置から読み出される並列データの各ビットと送信元MACアドレスの下位アドレスの下位部分をデコードした並列データの各ビットとの論理和の並列データのラッチ信号をリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリの前記アドレス指定位置に記憶することで、送信元MACアドレスの下位アドレスの下位部分のデコードのビット1の位置のビット1を下位アドレス記憶を意味するビット1として挿入記憶することであってもよい。
【0038】
実施例1では携帯端末とサーバとがツリー状リング網を介して通信する、ルータにパケット待機手段を置いた例であるが、ツリー状リング網に代えてリング網でも同様に動作する。
また、ツリー状リング網またはリング網の頂点装置から直接電話中継装置に接続し、電話サービスする例も行える。その場合に、音声パケットの通信開始パケットの場合には、実施例1の場合と同様に動作するが、通信開始パケット以外のパケットの場合、音声パケットは周期パケットなので、通信が開始されてしまえば、通過基地局の移動があって、パケット転送経路が確率的に少ないが、途絶えることがあっても自然に回復するのでパケット待機手段は不要とすることもできる。
【符号の説明】
【0039】
1 加入者系の左回り光リング
2 加入者系の右回り光リング
3 加入者系リング
4 上位リング
5 頂点装置
6-1,6-2,6-3 パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置
7 リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ
8 パケットの通過を指定するアドレステーブル
12-1,12-2,12-3,12-4,12-5 基地局
19-1,19-2,19-3 携帯端末
14 携帯端末の移動
20 サーバ
22 ルータ
























図1