(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023086641
(43)【公開日】2023-06-22
(54)【発明の名称】磁界と振動同時負荷方法
(51)【国際特許分類】
A61B 18/00 20060101AFI20230615BHJP
A61N 2/00 20060101ALI20230615BHJP
A61N 7/02 20060101ALI20230615BHJP
【FI】
A61B18/00
A61N2/00
A61N7/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021215611
(22)【出願日】2021-12-10
(71)【出願人】
【識別番号】000181538
【氏名又は名称】篠原 康子
(72)【発明者】
【氏名】篠原 克彦
【テーマコード(参考)】
4C106
4C160
【Fターム(参考)】
4C106AA10
4C106BB30
4C106EE16
4C160JJ11
(57)【要約】
【課題】生体に優しく安価で効果が高い悪性腫瘍の理学療法。
【解決手段】悪性腫瘍組織を振動し同時に強力な磁界を負荷して、イオンに働くローレンツ力にて太い血管内のイオンを細い血管内に集め、悪性腫瘍組織内の腫瘍血管の血流が効率よく流れないことを利用して、悪性腫瘍組織内のイオン濃度を高めて、高侵透圧により悪性腫瘍組織に傷害を与える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被負荷体に磁界をかけ同時に被負荷体を振動さすことにより被負荷体内のイオンに働くローレンツ力にて効果を得る磁界と振動同時負荷方法。
【請求項2】
被負荷体の目的とする部分の固有振動数に合わせ、その目的とする部分が共振振動するように被負荷体に振動を与える請求項1記載の磁界と振動同時負荷方法。
【請求項3】
被負荷体を振動さすために、被負荷体に音波又は衝撃波を照射する請求項1記載の磁界と振動同時負荷方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は悪性腫瘍の理学療法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来悪性腫瘍の理学療法として悪性腫瘍組織を低温や高温にして凍結や凝固し壊死させたり、もっとマイルドな高温にするハイパーサーミアがあった。共に生体に比較的優しい理学療法であるが、悪性腫瘍を根治することが困難なうえ比較的高価であった。
【0003】
そこで悪性腫瘍のみ選択的に作用し、生体に負担のない安価で効果のある悪性腫瘍の理学療法が求められていた。
【先行技術文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
悪性腫瘍の治療は非常に生体に負担をかけ高価であるにもかかわらず、効果が乏しい治療法が多かった。
【0006】
本発明方法は、このような従来の悪性腫瘍治療法が有していた問題を解決しようとするものであり、生体に負担が少なく安価で効果のある悪性腫瘍の理学療法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そして本発明方法は上記目的を達成するために、生体に強力な磁界をかけ同時に生体を振動さすことにより悪性腫瘍組織を振動させ、悪性腫瘍組織外の太い血管内のイオンをローレンツ力にて腫瘍血管に流入し、悪性腫瘍組織外の太い血管と流れの悪い悪性組織内の細い腫瘍血管との間に生じる一種のチエツクバルブ機構により悪性腫瘍細胞外液の塩分濃度を上昇させ悪性腫瘍組織に傷害を与える。
【0008】
生体内の悪性腫瘍組織を特異的に大きく振動さすために、予め悪性腫瘍組織の固有振動数を測定しておいて、生体を直接ゆすって振動さすか又は音波や衝撃波を悪性腫瘍組織の固有振動数に合わせて間欠的に照射する方法がある。
【発明の効果】
【0009】
本発明方法は、上記のような方法をとっているので、太い血管内のイオンはローレンツ力の働く方向にあまり関係なく血管壁近くに同じイオンが集まり、イオン間にに働く電気圧が高まって、細い腫瘍血管の走行と関係なく腫瘍血管内に浸入する。
腫瘍血管は正常の血管の様に秩序だって動脈、毛細血管、静脈となってなく屈曲、湾曲して血流がスムーズに流れなくよどんでいて、又行止まりの血管も多いため流入したイオンは停滞する。
【0010】
次に悪生腫瘍組織が反対方向に振動しローレンツ力が反対方向に働いても、悪性腫瘍組織の細い腫瘍血管の走行がローレンツ力の働く方向と完全に一致した場合以外は、細い腫瘍血管の入口部に同じイオンが高密度に集まらないため腫瘍血管内に元より多くのイオンが残存し一種のチエツクバルブ効果が発生する。
【0011】
そして前記に述べた反対電荷イオンも同様に腫瘍血管内に集められ悪性細胞外液にはナトリウムイオとクロールイオンが多く、悪性腫瘍組織内に塩分が集まり悪性腫瘍組織外液の浸透圧が高まり、悪性腫瘍組織が障害される。
【0012】
悪性腫瘍組織の固有振動数に合わせて生体を振動すると、生体の振動による障害を小さくでき、又磁界の周辺の磁力の強度変化による生体に発生する電磁誘導電流による障害も小さくでき、生体に負荷する磁界の範囲も最小とできる効果がある。
【0013】
正常組織は血液の流れがスムーズであるので、太い血管内のイオンが細い血管内に流入しても直ぐに排泄され、組織にイオンが蓄積することはない。この効果は温熱により生常組織内の血管は拡張するが、腫瘍血管は直ぐには拡張しないため温熱療法と併用するとより顕著となる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下本発明磁界と振動同時負荷方法の実施例を説明する。
【実施例0015】
予め悪性腫瘍組織の固有振動数を測定しておき、生体をゆするか又は音波や衝撃波にて悪性腫瘍組織に共振を起こさせ、その振動方向と垂直方向から強力磁界をかける。
【0016】
悪性細胞の全身転移がある時は、生体を振動台に載せ、生体全体を振動し、この振動方向と垂直方向から生体全体に強力磁界をかける。