IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社バカンの特許一覧

特開2023-8665情報処理装置、プログラム及び情報処理方法
<>
  • 特開-情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図1
  • 特開-情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図2
  • 特開-情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図3
  • 特開-情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図4A
  • 特開-情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図4B
  • 特開-情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図5
  • 特開-情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図6
  • 特開-情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図7
  • 特開-情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図8
  • 特開-情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図9
  • 特開-情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図10
  • 特開-情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図11
  • 特開-情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図12
  • 特開-情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図13
  • 特開-情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図14
  • 特開-情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図15
  • 特開-情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図16
  • 特開-情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023008665
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/02 20120101AFI20230112BHJP
   G06Q 50/12 20120101ALI20230112BHJP
【FI】
G06Q10/02
G06Q50/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021112396
(22)【出願日】2021-07-06
(71)【出願人】
【識別番号】516329543
【氏名又は名称】株式会社バカン
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福田 雅啓
(72)【発明者】
【氏名】田巻 流
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA03
5L049CC24
(57)【要約】
【課題】期間限定で開催されるイベントの空き状況を適切に配信する技術を提供する。
【解決手段】本開示の情報処理装置は、施設の空き状況を示す空き情報を表示する情報処理装置であって、前記施設で開催されるイベントの開催期間に関する開催期間情報と、前記イベントの開催を告知する告知期間に関する告知期間情報とを取得する第1の取得手段と、前記施設の前記空き情報を取得する第2の取得手段と、前記開催期間情報及び前記告知期間情報に基づいて、前記施設に関する施設情報を表示させる表示制御手段と、を備える。前記表示制御手段は、現在日時が前記開催期間に含まれる場合には、前記空き情報及び前記開催期間のイベントに関する情報を前記施設情報として表示させ、前記現在日時が前記告知期間には含まれるが前記開催期間には含まれない場合には、前記空き情報を含まず、前記告知期間のイベントに関する情報を前記施設情報として表示させる。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設の空き状況を示す空き情報を表示する情報処理装置であって、
前記施設で開催されるイベントの開催期間に関する開催期間情報と、前記イベントの開催を告知する告知期間に関する告知期間情報とを取得する第1の取得手段と、
前記施設の前記空き情報を取得する第2の取得手段と、
前記開催期間情報及び前記告知期間情報に基づいて、前記施設に関する施設情報を表示させる表示制御手段と、を備え、
前記表示制御手段は、現在日時が前記開催期間に含まれる場合には、前記空き情報及び前記開催期間のイベントに関する情報を前記施設情報として表示させ、前記現在日時が前記告知期間には含まれるが前記開催期間には含まれない場合には、前記空き情報を含まず、前記告知期間のイベントに関する情報を前記施設情報として表示させることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、
前記現在日時が前記施設で開催される複数のイベントの告知期間に含まれる場合は、前記複数のイベントに関する情報を表示させる、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、
前記現在日時が前記施設で開催されている複数のイベントの開催期間に含まれる場合は、前記複数のイベントのそれぞれの前記空き情報を表示させる、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、
前記現在日時が前記開催期間にも前記告知期間にも含まれない場合には、前記空き情報も前記施設で開催されるイベントに関する情報も表示させない、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、
前記空き情報の受信日時が前記開催期間に含まれる前記イベントの前記空き情報のみを表示させる、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
地図上の基準位置の情報に応じた地図データを読み込む地図データ読み込み部をさらに備え、
前記表示制御手段は、
前記現在日時が前記開催期間に含まれる場合には、前記空き情報を示すマークを生成し、前記地図上の前記施設に配置する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記表示制御手段は、
前記現在日時が前記開催期間に含まれない場合には、前記施設の位置を示すマークを生成し、前記地図上の前記施設に配置する、請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記表示制御手段は、
前記施設情報を前記地図上に重畳して表示させる、請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータを、請求項1~8のいずれか1項に記載の情報処理装置として機能させるプログラム。
【請求項10】
情報処理装置により実行される情報処理方法であって、
施設で開催されるイベントの開催期間に関する開催期間情報と、前記イベントの開催を告知する告知期間に関する告知期間情報とを取得することと、
前記施設の空き情報を取得することと、
前記開催期間情報及び前記告知期間情報に基づいて、前記施設に関する施設情報を表示させることと、を含み、
前記表示させることは、
現在日時が前記開催期間に含まれる場合には、前記空き情報及び前記開催期間のイベントに関する情報を前記施設情報として表示させ、前記現在日時が前記告知期間には含まれるが前記開催期間には含まれない場合には、前記空き情報を含まず、前記告知期間のイベントに関する情報を前記施設情報として表示させることを含む情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
施設の空き情報をユーザがオンラインで確認できるようにするための技術が、例えば飲食店の空き情報を提供するために用いられている。特許文献1には、「来店予約を行う前に、店舗の混雑状況を利用者に提供する」ことを課題として、「情報管理システムは、店舗に設置され店舗の混雑状況を示す混雑情報を送信する店舗端末40と、店舗端末が設置された店舗に関する混雑情報を含んだ店舗データを管理するサーバ装置10と、を有する。サーバ装置は、店舗端末から送信される混雑情報を受信し、店舗データに含まれる混雑情報のステータスを、受信した混雑情報のステータスに更新する。店舗を利用する利用者からの、店舗の混雑状況を確認したい旨の要求を受け付け、記憶された店舗データに基づき、店舗の混雑状況を示す画面データを生成し、利用者が所持するユーザ端末20に送信する。サーバ装置は、送信した画面データに対する利用者の操作に応じて、店舗への来店予約を行う。」という技術を開示している(同文献の要約参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-82946号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、期間限定のイベントを開催する施設があるが、このような施設の空き情報を配信しようとする場合、施設のスタッフが配信期間を手動で設定することは手間である。また、イベントの空き情報の配信ミス又は更新漏れ等の理由により、イベントの開催期間外に空き情報が配信されてしまうことがある。
【0005】
そこで、本開示は、期間限定のイベントを開催する施設の空き情報を適切に配信する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示の情報処理装置は、施設の空き状況を示す空き情報を表示する情報処理装置であって、前記施設で開催されるイベントの開催期間に関する開催期間情報と、前記イベントの開催を告知する告知期間に関する告知期間情報とを取得する第1の取得手段と、前記施設の前記空き情報を取得する第2の取得手段と、前記開催期間情報及び前記告知期間情報に基づいて、前記施設に関する施設情報を表示させる表示制御手段と、を備え、前記表示制御手段は、現在日時が前記開催期間に含まれる場合には、前記空き情報及び前記開催期間のイベントに関する情報を前記施設情報として表示させ、前記現在日時が前記告知期間には含まれるが前記開催期間には含まれない場合には、前記空き情報を含まず、前記告知期間のイベントに関する情報を前記施設情報として表示させる。
【0007】
本開示に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、本開示の態様は、要素及び多様な要素の組み合わせ及び以降の詳細な記述と添付される特許請求の範囲の様態により達成され実現される。本明細書の記述は典型的な例示に過ぎず、本開示の特許請求の範囲又は適用例を如何なる意味に於いても限定するものではない。
【発明の効果】
【0008】
本開示の技術によれば、期間限定のイベントを開催する施設の空き情報を適切に配信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施形態に係る情報管理システムの構成図である。
図2】施設端末のハードウェア構成図である。
図3】情報管理システムの機能ブロック図である。
図4A】データベースに格納されているデータ例を示す図である。
図4B】データベースに格納されているデータ例を示す図である。
図5】施設端末に表示される基本情報の入力画面の一例を示す図である。
図6】施設端末に表示される空き状況の入力画面の一例を示す図である。
図7】施設情報の取集方法を示すシーケンス図である。
図8】管理サーバにおける空き情報の配信処理手順を示すフローチャートである。
図9】ユーザ端末における空き情報の表示処理手順を示すフローチャートである。
図10】イベント会場の空き情報の表示処理手順を示すフローチャートである。
図11】第1の実施形態に係るユーザ端末の表示画面の例である。
図12】第1の実施形態に係るユーザ端末の表示画面の例である。
図13】第2の実施形態に係るデータベースに格納されているデータ例を示す図である。
図14】第2の実施形態に係る施設端末に表示される基本情報の入力画面の一例を示す図である。
図15】第2の実施形態に係るユーザ端末における空き情報の表示処理手順を示すフローチャートである。
図16】第3の実施形態に係る施設端末に表示される基本情報の入力画面の一例を示す図である。
図17】第3の実施形態に係るユーザ端末の表示画面の例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照して説明する。同一の構成については、同じ符号を付して説明する。尚、以下の実施形態は本開示の技術を限定するものではなく、また、実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが上記課題の解決手段に必須のものとは限らない。
【0011】
[第1の実施形態]
<情報管理システム1の構成例>
第1の実施形態では、飲食店などの店舗、期間限定のイベント会場(特設会場、物産展など)といった施設の空き状況(例えば、空いている、やや混雑、混雑:「混雑状況」ということもでき、本実施形態では両者は同意である)を、ユーザ端末に配信する情報管理システムについて説明する。
【0012】
図1は、第1の実施形態に係る情報管理システム1を示す構成図である。情報管理システム1は、施設の空き状況を示す情報(空き情報)を管理するシステムであり、管理サーバ10、施設端末20及びユーザ端末30を備える。施設端末20は、例えば、施設40内で操作されるスマートフォン又はタブレットなどのコンピュータデバイスであり、施設40のスタッフが目視で確認した空き状況を示す空き情報を入力できるように構成されている。施設端末20は、施設40に対応する端末として事前に設定されている。ユーザ端末30は、例えば、スマートフォン又はタブレットなどのコンピュータデバイスであり、当該情報管理システム1が提供するサービスのユーザの端末である。管理サーバ10は、施設40外に設置されており、施設端末20から受信する空き状況を示すデータを管理するサーバである。管理サーバ10、施設端末20及びユーザ端末30は、例えばインターネットなどのネットワーク50を介して相互接続されている。図1においては、施設端末20を保有する施設40が1つのみ示されているが、施設40の数は複数であってもよい。ただし本実施形態では、いずれの施設40の空き情報も、「空いている」、「やや混雑」、「混雑」のいずれかが取りうる選択肢であるとする。
【0013】
管理サーバ10は、施設端末20から受信した施設40の空き情報をデータベースに格納する。管理サーバ10は、施設端末20から受け取った空き情報にしたがってデータベースを更新することにより、施設40ごとの最新の空き情報をデータベース上で管理する。なお、ここで「最新」とは、施設端末20による送信日時を基準とすることができる。
【0014】
いずれかの施設40を訪れようとしているユーザは、ユーザ端末30を介して、施設40の空き情報を管理サーバ10に対して照会することができる。管理サーバ10はその照会に応答し、ユーザ端末30の現在位置又はユーザによる地図上の指定位置に応じてデータベースの施設40に関するレコードを検索することにより、ユーザ端末30に空き情報を送信する施設群を特定し、当該施設群に含まれる各施設の空き情報を取得する。管理サーバ10は、取得した空き情報を、照会に対するレスポンスとしてユーザ端末30へ返信する。ユーザ端末30は、管理サーバ10から受信した空き情報を地図上に表示(例えば、ピン表示)する。
【0015】
<情報管理システムのハードウェア構成例>
図2は、施設端末20のハードウェア構成図である。施設端末20は、CPU(Central Processing Unit)21(情報処理装置)、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、記憶装置24、通信装置25、表示装置26及び入力装置27を備える。CPU21は、後述するプログラムを実行することにより、施設端末20が提供する機能を実現する。ROM22及びRAM23は、CPU21が用いるデータを保持する。記憶装置24は、後述するプログラムを格納する。通信装置25は、ネットワーク50を介して管理サーバ10及びユーザ端末30と通信する。表示装置26は、CPU21が生成したGUI画面及び管理サーバ10から受信したGUI画面を表示する。入力装置27は、マウス及びキーボード等により構成される。施設端末20がスマートフォン又はタブレット端末等である場合、施設端末20が備えるタッチパネルディスプレイが、上述した表示装置26及び入力装置27の両方として機能する。なお、管理サーバ10のハードウェア構成及びユーザ端末30のハードウェア構成も、図2に示される施設端末20のハードウェア構成と同様である。
【0016】
<情報管理システムの機能>
図3は、情報管理システム1の機能ブロック図である。管理サーバ10は、CPU(情報処理装置)が実行するソフトウェアモジュール(各種プログラムがCPUの内部メモリに展開されて構成される機能)として、受信部111(取得手段)、管理部112(管理手段)及び送信部114(送信手段)を備える。以下では記載の便宜上、これらモジュールを動作主体として記載する場合があるが、実際にこれらモジュールを実行するのはCPUであるため、CPUを動作主体とすることもできる。
【0017】
管理サーバ10の記憶装置は、記憶部(記憶手段)としてのデータベース141を格納している。データベース141は、施設40の事前に登録された基本情報を含む基本情報データベース142と、施設端末20から送信された施設40の空き情報を含む空き情報データベース143とを管理する。データベース141の詳細な構成については後述する。受信部111は、通信装置を介して、施設40の空き情報を施設端末20から受信する。また、受信部111は、通信装置を介して、ユーザ端末30からの空き情報の検索リクエストを受信する。管理部112は、受信部111が受信した空き状況を示すデータに含まれる施設ID(識別情報)に基づいて施設を特定し、データベース141における空き情報を更新する。管理部112は、ユーザ端末30から、施設の空き情報の検索リクエストと、現在の位置情報(基準位置)とを受信すると、位置情報に応じて、ユーザ端末30に空き情報を送信すべき施設群を特定する。送信部114は、通信装置を介して、管理部112で特定された施設群の各施設の空き情報をユーザ端末30に送信する。空き情報を受信したユーザ端末30は、表示用UIを構築し、そこに当該施設の空き情報が示す空き状況のステータスを表示する。
【0018】
施設端末20は、CPU21が実行するソフトウェアモジュール(各種プログラムがCPU21の内部メモリに展開されて構成される機能)として、記憶部211、受信部212、設定部213、表示制御部214及び送信部215を備える。以下では記載の便宜上、これらモジュールを動作主体として記載する場合があるが、実際にこれらモジュールを実行するのはCPU21であるため、CPU21を動作主体とすることもできる。
【0019】
記憶部211は、CPU21の内部メモリとして機能する。受信部212及び送信部215は、通信装置25を介して、管理サーバ10との通信を行う。具体的には、受信部212は、管理サーバ10からGUI画面を受信する。GUI画面上では、施設名、所在地、電話番号及び施設のジャンルなどの施設40の基本情報を入力する画面、並びに、「空いている」、「やや混雑」及び「混雑」などの空き情報を選択し入力する画面が表示される。なお、ここで入力できる空き情報として表示される選択肢は、施設40の施設端末20から送信されうる空き情報と同じ空き情報とする。設定部213は、施設40のスタッフが入力装置27を用いてGUI画面を介して入力した空き情報及び基本情報を受け付ける。送信部215は、入力された空き情報及び基本情報と、施設端末IDとを、管理サーバ10に送信する。表示制御部214は、表示装置26の表示を制御する。具体的には、表示制御部214は、管理サーバ10から受信したGUI画面(基本情報の入力画面及び空き状況の入力画面)を表示装置26に表示する。なお、本明細書において、施設の空き情報及び基本情報をまとめて「施設情報」という場合がある。
【0020】
ユーザ端末30は、CPU(情報処理装置)が実行するソフトウェアモジュール(各種プログラムがCPUの内部メモリに展開されて構成される機能)として、記憶部311、受信部312、送信部313及び表示制御部314を備える。以下では記載の便宜上、これらモジュールを動作主体として記載する場合があるが、実際にこれらモジュールを実行するのはCPUであるため、CPUを動作主体とすることもできる。
【0021】
記憶部311は、CPUの内部メモリとして機能する。受信部312(第1の取得手段及び第2の取得手段)及び送信部313は、通信装置を介して、管理サーバ10との通信を行う。具体的には、送信部313は、ユーザが入力装置を介して空き情報の照会の指示を入力すると、管理サーバ10に検索リクエストを送信する。また、受信部312は、管理サーバ10から基本情報及び空き情報を受信する。
【0022】
検索リクエストとしては、ユーザ端末30の現在位置に基づくリクエストの他、特定の指定場所(例えば、ユーザは東京駅周辺にいるが、渋谷駅周辺)にある施設の検索リクエスト、特定のジャンル(例えば、イベント会場、カフェ、レストラン)を指定した検索リクエスト、特定の種類(例えば、和食及びフランス料理などの料理ジャンル、価格帯)を指定した検索リクエスト、特定の施設を指定した検索リクエスト(この場合、ユーザは、特定の施設の空き情報が知りたいケース)などの形態とすることもできる。
【0023】
表示制御部314(表示制御手段)は、表示装置の表示を制御する。表示制御部314(地図データ読み込み部)は、ユーザ端末30の位置情報及びユーザによって指定された地図の拡大率に応じて、記憶部311から地図情報(地図データ)を読み込む。また、表示制御部314は、管理サーバ10から受信した空き情報に対応するテキストデータあるいはマークデータ(「空いている」に対応するテキスト/マーク、「やや混雑」に対応するテキスト/マーク、「混雑」に対応するテキスト/マーク)を記憶部311から読み出し、地図上に重畳表示するためのUIデータ(表示用UIデータ:ピン表示など)を生成する。表示制御部314は、読み込んだ地図及び生成したピンを表示装置に表示する。
【0024】
<データベースの構成例>
図4Aは、データベース141に格納されている基本情報データベース142を示す図である。基本情報データベース142は、施設40の基本情報を管理するデータテーブルであり、例えば、施設ID1420、施設端末ID1421、施設の名称1422、ジャンル1423(属性情報)、施設紹介1424、住所1425、緯度経度1426、電話番号1427、営業時間1428、イベント名1429、イベント期間1430及び告知期間1431を構成項目として有している。基本情報データベース142の1つのレコードは、1つの施設の基本情報を管理する。施設端末20を保有する施設40の基本情報は、例えば、施設端末20に入力された情報を基に基本情報データベース142に登録することもできるし、情報管理システム1のサービスの提供者が、電話帳及び地図情報などに記載の情報に基づいて予め登録することもできる。
【0025】
施設ID1420は、データベース141内で各施設を識別するためのIDである。施設端末ID1421は、施設ID1420に対応する施設端末として事前に設定された識別情報である。緯度経度1426は、施設の位置を緯度経度によって示すデータであり、同じ施設の同じフロアであっても、施設の位置が異なる場合は異なる緯度経度の値が登録されている場合もある。
【0026】
イベント名1429、イベント期間1430及び告知期間1431は、ジャンル1423が「イベント会場」の場合に設定される情報である。イベント会場としては、例えば、デパートの催事場、デパートの食品フロア(物産展及びバレンタインフェアなど)、スタジアム、ライブ会場、コンベンションセンター、駅前広場、公園などが挙げられる。イベント名1429は、イベントの名称を示すデータである。イベント期間1430は、イベントの開催期間を示すデータである。告知期間1431は、イベントが開催される予定であること、若しくは現在イベントが開催されていることを告知する期間(告知期間)を示すデータである。
【0027】
図4Bは、データベース141に格納されている空き情報データベース143を示す図である。空き情報データベース143は、施設ごとの最新の空き情報を管理するデータテーブルであり、例えば、施設ID1435、空き情報1432、施設端末ID1433及び受信日時1434を構成項目として有している。空き情報データベース143の1つのレコードは、1つの施設の空き情報を管理する。
【0028】
施設ID1435は、基本情報データベース142の施設ID1420と対応するデータであり、ある施設の施設ID1420と施設ID1435とは同一である。空き情報1432は、施設40内の施設端末20から送信されてきた最新の空き状況を示すデータである。図4Bの例においては、空き情報1432は、「空いている」、「やや混雑」又は「混雑」のうちいずれかにより示されている。別の形態として、空き情報1432は、空いている場合は「0」、やや混雑している場合は「1」、混雑している場合は「2」のように数字で示されていてもよい。また、飲食店などの店舗についての空き情報1432は、空席の数又は空きテーブルの数を示す数値であってもよい。
【0029】
施設端末ID1433は、施設端末20の識別子であり、例えば施設端末20のMACアドレスを用いることができる。なお、施設端末ID1433は、施設ID1435に対応する施設端末として事前に設定された識別情報であり、本実施形態においては空き情報1432が更新されても施設端末ID1433は基本的には変わらない。ある施設の施設端末ID1421と施設端末ID1433とは同一である。受信日時1434は、管理サーバ10が施設端末20から空き情報1432を受信した日時を示すデータである。別の形態では、受信日時の代わりに、施設端末20が空き状況を送信した送信日時としてもよい。
【0030】
<基本情報の入力画面の表示例>
図5は、施設端末20の表示装置26に表示される基本情報の入力画面200の一例を示す図である。入力画面200には、施設40の名称、住所、電話番号及びジャンルをそれぞれ入力するための複数の入力ボックスと、イベント情報入力画面202と、登録ボタン203とが表示されている。ジャンルの入力ボックス201において、「イベント」を選択すると、イベント情報入力画面202が表示される。イベント情報入力画面202では、イベント名、イベント期間、イベント中の営業時間及びイベントの告知期間などのイベントの詳細情報を設定できる。施設40のスタッフが入力画面200内に表示された「+イベントを追加する」をタップすると、イベント情報入力画面202がさらに1つ表示され、異なるイベントの情報をさらに入力可能になる。ただし、このように1つの施設において開催される複数のイベントを登録する場合、イベント期間を重複して登録することができない。例えば、施設端末20の入力画面200において、2つ目のイベント情報のイベント期間は、1つ目のイベント情報のイベント期間外のみ入力可能なように制御され、同様にN個目のイベント情報のイベント期間は、(N-1)個目までの各イベント情報のイベント期間外のみが入力可能なように制御されている。ただし、イベントの告知期間は、他のイベントの開催期間と重複してもよい。つまり、2つ目以降のイベント情報の告知期間に関しては、入力可能な期間に制限はない。
【0031】
施設40のスタッフが施設40の基本情報を入力して、登録ボタン203をタップすると、入力された基本情報と、施設IDと、施設端末IDとが、管理サーバ10に送信される。そして、管理サーバ10は、施設端末20から受信した情報にしたがって、基本情報データベース142を更新する。
【0032】
<空き状況の入力画面の表示例>
図6は、施設端末20の表示装置26に表示される空き状況の入力画面300の一例を示す図である。入力画面300では、施設40のスタッフが空き状況を選択するためのボタン301~303(「空いている」ボタン301、「やや混雑」ボタン302及び「混雑」ボタン303)と、選択した空き状況を管理サーバ10に送信するための登録ボタン304とが表示されている。施設40のスタッフがボタン301~303のいずれかを選択して、登録ボタン304をタップすると、選択された空き状況と、施設IDと、施設端末IDとが、管理サーバ10に送信される。そして、管理サーバ10は、施設端末20から受信した情報にしたがって、空き情報データベース143を更新する。
【0033】
別の形態では、空き状況の入力画面300には、ボタン301~303に加えて、待ち時間を示す「n分待ち」というテキストを入力できるようにしてもよい。さらに別の形態では、入力画面300には、さらに「満席」ボタンを設けてもよい。「満席」ボタンは、施設40のジャンルが、飲食店又は映画館といった席がユーザに提供される施設を示す場合に表示されるようにしてもよい。
【0034】
<データベースの更新処理>
図7は、情報管理システム1によるデータベース141の更新処理の例を示すフローチャートである。管理サーバ10及び施設端末20は、図7に示す処理手順を実現するプログラムを実行する。
【0035】
(ステップS1)
施設端末20は、施設40のスタッフによる基本情報の入力画面200又は空き状況の入力画面300を介した操作に応じて、施設情報(空き情報又は基本情報)の入力を受け付ける。具体的に、施設端末20は、登録ボタン203又は登録ボタン304が押下された時点で入力画面200又は入力画面300に入力された情報を、施設情報として受け付ける。
【0036】
(ステップS2)
施設端末20は、ステップS1において受け付けた施設情報を、施設端末IDとともにネットワーク50を介して管理サーバ10に送信する。管理サーバ10は、この施設情報を、ネットワーク50を介して受信する。このようにして、管理サーバ10は施設情報を取得する。
【0037】
(ステップS3)
管理サーバ10は、受信した施設情報に基づいてデータベース141(基本情報データベース142又は空き情報データベース143)を更新する。
【0038】
上記ステップS1~S3が各施設について実行されることにより、データベース141に各施設の施設情報が記憶される。図7に示す処理は、各施設から施設情報が送信されるたびに実行される。
【0039】
<管理サーバ10の空き情報処理>
図8は、管理サーバ10が実行する空き情報の配信処理手順を示すフローチャートである。管理サーバ10は、図8に示すフローチャートを実現するプログラムを実行する。
【0040】
(ステップS101)
管理部112は、受信部111がユーザ端末30から空き情報の検索リクエストを受信したか否かを判断する。空き情報の検索リクエストを受信した場合(Yes)、処理はステップS102に移行する。なお、検索リクエストには、ユーザ端末30の現在の位置情報(例えば、GPSから取得した緯度経度情報)が含まれている。
【0041】
(ステップS102)
管理部112は、検索リクエストに含まれている位置情報を取得し、RAM又は記憶装置に格納する。
【0042】
(ステップS103)
管理部112は、ユーザ端末30の位置情報からユーザ端末30の現在位置を特定し、基本情報データベース142の緯度経度1426を参照して、上記位置情報に応じて、ユーザ端末30に空き情報を送信すべき施設群を特定し、当該施設群の情報をRAM又は記憶装置に一時的に格納する。具体的には、管理部112は、ユーザ端末30の現在位置から所定距離範囲(例えば、現在位置から半径5kmの範囲)内にある施設群を特定(決定)する。
【0043】
(ステップS104)
管理部112は、基本情報データベース142及び空き情報データベース143を参照して、特定された施設群に含まれる各施設の基本情報及び空き情報を抽出し、RAM又は記憶装置に格納する。
【0044】
(ステップS105)
送信部114は、通信装置を介して、ステップS103で特定した施設群の情報と、ステップS104で取得した各施設の基本情報及び空き情報を、リクエストを送信してきたユーザ端末30に送信する。
【0045】
なお、管理サーバ10は、以上の空き情報の配信処理と並行して、空き情報データベース143の更新処理(図7)を実行する。空き情報データベース143の更新処理では、受信部111により、施設端末20から、少なくとも施設ID、空き状況を示すデータ及び施設端末IDを受信し、管理部112により、空き情報データベース143を更新する。空き情報データベース143の更新は、施設端末20から空き状況を示すデータを受信するたびに実行する。
【0046】
<ユーザ端末30の空き情報表示処理>
図9は、ユーザ端末30における空き情報の表示処理手順を示すフローチャートである。ユーザ端末30は、図9に示すフローチャートを実現するプログラムを実行する。
【0047】
(ステップS301)
受信部312は、ユーザ端末30の現在位置を示す位置情報(GPSデータ)を取得し、取得した位置情報を記憶部311に格納する。
【0048】
(ステップS302)
送信部313は、記憶部311からユーザ端末30の位置情報を取得し、当該位置情報を含む検索リクエストを生成し、検索リクエストを管理サーバ10に送信する。管理サーバ10は、検索リクエストを受信すると、図8に示した上述の処理を実行する。
【0049】
(ステップS303)
表示制御部314は、ステップS301で取得した位置情報及びユーザによって指定された地図の拡大率に応じて、記憶部311から地図情報(地図データ)を読み込み、表示装置32の表示画面上に所望の地図を表示する。なお、地図の拡大率は事前に設定された固定値としてもよい。
【0050】
(ステップS304)
受信部312は、管理サーバ10から、ユーザ端末30の位置情報に応じた施設群の基本情報及び空き情報を取得して、記憶部311に格納する。
【0051】
(ステップS305)
表示制御部314は、管理サーバ10から受信した施設群のうち、任意の1つの施設を処理対象施設として選択する。ここで選択される処理対象施設は、例えば、緯度経度がユーザ端末30の位置情報に最も近い施設とすることができる。別の形態では、施設ID1420が最も若い施設を処理対象施設として選択することもできる。
【0052】
(ステップS306)
表示制御部314は、記憶部311に格納されている処理対象施設の基本情報を参照し、処理対象施設のジャンルがイベント会場であるか否かを判定する。処理対象施設がイベント会場である場合(Yes)、処理はステップS307に移行する。処理対象施設がイベント会場でない場合(No)、処理はステップS308に移行する。
【0053】
(ステップS307)
表示制御部314は、イベント会場用の表示制御処理を実行する。詳細は後述するが、表示制御部314は、イベント会場用の表示ピン及びイベント会場用の施設カードを生成する。イベント会場用の施設カードには、例えば、施設の名称、イベント名、空き情報、営業時間、開催期間、告知期間などをテキスト表示することができる。
【0054】
(ステップS308)
表示制御部314は、記憶部311に格納されている処理対象施設の空き情報を参照し、表示ピンのオブジェクトデータの中から空き情報に対応するものを選択して、空き情報に基づいたピンデータを生成する。表示ピンのオブジェクトデータは、空き情報に応じて色分けすることができる。例えば、表示ピンのオブジェクトデータは、空き情報が「空いている」である場合は青色、「やや混雑」である場合は黄色、「混雑」である場合は赤色とすることができる。また、表示ピンのオブジェクトデータに、空き情報に対応するテキストデータを重畳することにより各施設のピンデータが生成される。すなわち、地図に表示されるピンには、1つの施設の空き情報を示すテキストが含まれる。例えば、処理対象施設の空き情報が「空いている」であった場合は、ピンの中に「空いている」というテキストを表示する。空き情報が「混雑」であった場合は、「混雑」というテキストを表示する。ピンデータに含まれるテキストは、例えば黒文字又は白文字とすることができる。
【0055】
(ステップS309)
表示制御部314は、処理対象施設の基本情報及び空き情報を参照し、基本情報及び空き情報を含む施設カードを生成する。施設カードには、例えば、施設の名称、空き情報、営業時間などをテキスト表示することができる。
【0056】
(ステップS310)
表示制御部314は、処理対象施設の緯度経度にしたがって、ステップS308で生成したピンデータを地図上に配置する。なお、このとき、表示制御部314は、空き情報が「やや混雑」又は「混雑」の施設についてはピンデータを削除して配置せず、空き情報が「空いている」を示す施設のピンデータのみを配置するようにしてもよい。
【0057】
(ステップS311)
表示制御部314は、管理サーバ10から受信した施設群のうち、未処理の施設があるか否かを判断する。このとき、表示制御部314は、ステップS305において選択された施設以外の施設について、未処理であると判断する。未処理の施設がある場合(Yes)、処理はステップS305に戻り、ステップS305~S310が上記と同様に実行される。未処理の施設がない場合(No)、処理はステップS312に移行する。
【0058】
(ステップS312)
表示制御部314は、施設カードの順番を決定する。具体的には、例えば、施設カードをユーザ端末30の位置情報に近い施設の順となるようにソートする。別の形態では、施設カードの並び順は、空き情報が「空いている」である施設、次に「やや混雑」である施設、次に「混雑」である施設の順であってもよい。
【0059】
(ステップS313)
表示制御部314は、ステップS310において地図上に配置されたピンデータにしたがって、表示用ピンを表示装置32の表示画面に表示する。また、表示制御部314は、ステップS312において順番が決定された施設カードを地図上に重畳して表示する。
【0060】
一旦空き情報を照会したユーザ端末30は、所定時間ごと(例えば、10秒ごと)に表示している施設群の最新の空き情報を取得するためのリクエスト(再リクエスト)を管理サーバ10に送信する。管理サーバ10は、当該再リクエストに応答して、最新の空き情報をデータベース141から取得し、ユーザ端末30に送信する。最新の空き情報を受信すると、ユーザ端末30は、最初のリクエストに対応して取得して地図上に表示した施設群の空き情報を更新して表示画面上にピン表示する。
【0061】
以上、ユーザ端末30においてピンデータ及び施設カードを生成することを説明したが、管理サーバ10側で、又は、表示用データを生成するための他の装置等において、ピンデータ及び施設カードを生成してユーザ端末30に送信し、ユーザ端末30は表示する処理のみを行うようにしてもよい。
【0062】
<イベント会場用の表示制御処理>
図10は、上述のステップS307におけるイベント会場用の表示制御処理を示すフローチャートである。
(ステップS401)
表示制御部314は、記憶部311に格納されている処理対象施設の施設情報(基本情報及び空き情報)を取得する。
(ステップS402)
表示制御部314は、現在日時を取得する。
【0063】
(ステップS403)
表示制御部314は、処理対象施設の基本情報を参照し、現在日時を含むイベントの開催期間があるか否かを判定する。現在日時を含むイベントの開催期間がある場合(Yes)、処理はステップS404に移行する。現在日時を含むイベントの開催期間がない場合(No)、処理はステップS406に移行する。
【0064】
(ステップS404)
表示制御部314は、表示ピンのオブジェクトデータの中から処理対象施設の空き情報に対応するものを選択して、空き情報に基づいたピンデータを生成する。ステップS404における処理は、ステップS308と同様である。
(ステップS405)
表示制御部314は、施設の名称、イベント名、現在開催されているイベントの開催期間及び営業時間、並びに最新の空き情報を含む施設カードを生成する。
【0065】
(ステップS406)
表示制御部314は、ブランクのピンデータを生成する。ここではブランクのピンデータとは、テキストを含まず白色のピンとする。つまり、処理対象施設ではイベントが開催されていないので、空き情報も表示されない。
(ステップS407)
表示制御部314は、施設カードに施設の名称を示すテキストデータのみ挿入し、開催中のイベントのイベント情報及び空き情報を含まない施設カードを生成する。
【0066】
(ステップS408)
表示制御部314は、処理対象施設の基本情報を参照し、現在日時を含むイベントの告知期間があるか否かを判定する。現在日時を含むイベントの告知期間がある場合(Yes)、処理はステップS409に移行する。現在日時を含むイベントの告知期間がない場合(No)、イベント会場用の表示制御処理は終了する。
【0067】
(ステップS409)
表示制御部314は、処理対象施設の施設カードに告知期間中のイベント名とそのイベントの開催期間を示すテキストデータを追加する。
以上の処理により、イベントの開催期間及び告知期間に応じて施設情報を配信するイベント会場用の表示制御処理が完了する。
【0068】
<地図上でのUI表示例>
第1の実施形態による、ユーザ端末30の表示装置の表示画面に表示されるUI表示の例を説明する。
図11は、地図上に表示されるUI表示(ピン表示)の例を示す図である。図11において、地図上には、ユーザの現在位置100が示されており、現在位置100から近い複数の施設のピンが表示されている。ピンの色は、空き情報に応じて色分けされており、ピンに空き情報を示すテキストが表示されている。ピンの色分け及びテキストの色については、空き情報がいずれであるかをユーザが認識することができればよく、図示したものに限定されない。ここで、施設Aはイベント会場であり、施設B~Dは飲食店であるとする。このように、複数のジャンルの施設の空き情報をピン表示することにより、ユーザは、空いているイベント会場に先に訪問した後で周囲の飲食店に訪問するといったように、施設の訪問順を検討できるので、時間を有効活用することができる。なお、図11においては、現在日時が施設Aのイベントの開催期間内であり、施設Aのピンに「空いている」という空き情報がテキスト表示されている。
【0069】
地図上には、施設カード110が重畳して表示されている。図11に示す例においては、ユーザの現在位置100から最も近い施設Aにおいて開催中のイベントであるA展の施設カード110が表示されている。別の形態では、ユーザがピンをタップした施設の施設カード110が表示されるようにしてもよい。施設カード110には、イベント名、開催期間、営業時間、空き情報及び告知情報が含まれている。告知情報とは、告知期間中のイベント名と開催期間である。なお、施設Aのピンは枠線が他のピンより太く表示されている。このように、施設カード110に対応する施設のピンを強調して表示することにより、どの施設の情報を表示しているのかがユーザにとって分かりやすくなる。
【0070】
管理サーバ10の基本情報データベース142には、施設の外観やイベント内容を示すサムネイル画像用データが格納されていてもよく、ユーザ端末30は、上述のステップS401において施設情報を取得する際にサムネイル画像用データも取得して、ステップS409においてこれらのサムネイル画像を含む施設カード110を生成することができる。
【0071】
図12は、地図上に表示されるUI表示(ピン表示)の他の例を示す図である。図12は、現在日時が施設Aで開催されているイベントの開催期間外である場合を示しており、施設Aのピンがブランクとなっている。また、図12の施設カード110は、現在日時が告知期間内のイベントがある場合を示しており、告知情報(開催期間及びイベント名)のみが表示されている。
【0072】
<第1の実施形態のまとめ>
第1の実施形態に係る情報管理システム1において、ユーザ端末30から空き情報の検索リクエストを管理サーバ10に送信すると、管理サーバ10は、検索リクエストに応答してユーザ端末30の位置に基づいて施設群(ユーザが入力した検索条件に合致する施設の集合)を特定し、それらの空き情報を基本情報と共にユーザ端末30に送信する。ジャンルがイベント会場である施設40のスタッフは、施設端末20から、イベントの開催期間及び告知期間を含むイベント情報を予め(イベントが開催される前に)設定して、管理サーバ10のデータベース141に登録することができる。これにより、施設40において期間限定で開催されるイベントの空き情報をユーザに配信することができる。
【0073】
ユーザ端末30は、管理サーバ10から受信した施設群のうち、ジャンルがイベント会場の施設については、現在日時が開催期間内である場合に空き情報を地図上に表示し、現在日時が開催期間外である場合には空き情報を表示しない。これにより、イベントが開催されていないにもかかわらず不適切な空き情報を配信してしまうことがなくなる。また、リアルタイムな施設情報を配信するシステムとして、表示制御処理において、事前に登録されたイベントの開催期間及び告知期間に基づいて、配信する施設情報の内容が自動で判定される。これにより、公開するタイミング及び内容をその都度施設のスタッフ又はシステムの運営者が手動で確認する必要がなく、より簡易に情報を配信することができる。さらに、現在日時が告知期間に含まれる他のイベントの情報を施設カードに含めることでイベントの告知もできるため、告知されたイベントの空き情報を配信する予定であることをユーザに知らせることができる。
【0074】
<第1の実施形態の変形例>
第1の実施形態では、施設40のスタッフが施設40内の空き状況を目視で確認して、施設端末20に空き情報を入力することで、管理サーバ10空き情報を送信することとしたが、施設端末20は、カメラ又は人感センサなどを用いて空き状況を自動で検出する装置であってもよい。例えば、施設40内を撮像可能な位置に設置されたカメラで施設40内を撮影し、カメラに接続された情報処理装置で撮像画像を解析し、施設40の空き状況を判定し、管理サーバ10に施設40内の空き情報を送信する。
【0075】
第1の実施形態では、1つの施設端末20から、施設40の基本情報及び空き情報の両方を入力可能であることを説明した。別の形態では、基本情報を入力するための機能と、空き情報を入力するための機能とが異なる端末で実現されるように構成してもよい。この場合、例えば、基本情報入力用の施設端末をスマートフォン又はタブレット端末などのコンピュータデバイスとし、空き情報入力用の施設端末を、カメラ又は人感センサを用いた検出装置とすることができる。
【0076】
ユーザ端末30が管理サーバ10に検索リクエストを送信する際に、施設40のジャンル(属性情報)をユーザが指定できるようにしてもよい。これにより、ユーザは、所望の特定のジャンルの施設の空き情報のみを知ることができるので、ユーザビリティを向上できる。
【0077】
管理サーバ10がユーザ端末30からの検索リクエストに対する応答として、施設群の基本情報と空き情報を送信する際(図8のステップS105)、管理サーバ10は、空き情報の受信日時が、現在開催されているイベント期間の営業時間内に含まれるかを判断して、営業時間内のイベントの基本情報と空き情報のみをユーザ端末30に送信するようにしてもよい。これにより、ユーザが現在は営業していないイベント会場に訪れてしまうことを防止することができる。
【0078】
管理サーバ10は、データベース141の更新処理(図7のステップS3)において、現在時刻と、各イベント会場の開催期間とを参照して、イベントの開催期間が終了している施設の空き情報を削除するようにしてもよい。これにより、現在は開催していないイベント会場の空き情報がユーザ端末30に配信されることがなくなるため、ユーザが現在は開催していないイベント会場に訪れてしまうことがない。
【0079】
ユーザ端末30における表示制御処理(図10)の際、現在日時が開催期間内のイベントも現在日時が告知期間内のイベントもない場合は、施設カードに「現在開催中のイベント及び開催予定のイベントはありません」とテキスト表示してもよいし、施設カード及びピンの両方を表示しないようにしてもよい。
【0080】
本実施形態では、施設40のジャンルがイベント会場の場合にのみイベント情報の入力を受け付けるようにした(図5)が、これに限らない。例えば、イベント会場専用の施設だけではなく、通常営業している飲食店などの施設にも、本実施形態の技術は適用可能である。この場合、基本情報の入力画面200は、ジャンルとして「イベント」を選択されていない場合でも、所定の条件を満たした場合にはイベントを登録できるようにし、データベース141への登録を受け付けるようにする。また、ユーザ端末30における表示制御処理においては、ステップS306のようにジャンルがイベント会場か否かに応じてイベント会場用の表示制御処理を実行するのではなく、イベント情報の有無に応じてイベント会場用の表示制御処理を実行するようにする。これによりユーザ端末30は、例えば、現在日時が告知期間に含まれる場合には施設カードにイベント名とイベント期間を表示させ、現在日時が開催期間に含まれる場合には、イベント名と開催中のイベントの空き情報を施設カードに表示させるようにすることができる。
【0081】
管理サーバ10は施設端末ID1433を事前に施設40の施設端末20として設定しておくこととし、空き情報1432と連動して施設端末ID1433も更新されることはないとした。例えば、施設40のスタッフがGUI画面を介して空き情報を入力する前に、施設40のアカウント情報を用いたログインをした場合に限り、施設端末20から空き情報を送信できるようにしてもよい。この場合、管理サーバ10は、施設40に対応するアカウント情報(例えば、メールアドレスとパスワードなど)を管理し、施設端末ID1433を事前に設定する必要はない。この場合は、施設40に対応するアカウントから送信された空き情報を利用することになる。また、複数の施設端末20を用いて空き情報を送信した場合には、施設40に対応する施設端末ID1433がその都度更新されることになる。
【0082】
例えばスタッフ自身が個人利用を目的として保有する端末を、施設端末20及びユーザ端末30として併用することも可能である。この場合、ユーザが保有する端末から、施設40のアカウント情報を用いたログインをした場合に限り、施設40からの空き情報を受け付けるGUI画面を表示する。
【0083】
[第2の実施形態]
上述の第1の実施形態では、イベント会場の空き情報及び詳細情報をユーザ端末30に配信することを説明した。選挙の投票所も、公的な期間限定のイベント(行事)と言える。投票所として使用される施設は特設会場であることが多く、開場期間が開始してから選挙の運営者(施設のスタッフ)が手動で空き情報を公開することは手間である。そこで、第2の実施形態では、施設端末20での施設の基本情報の設定において、施設40のジャンルとして「投票所」が選択された場合、開場期間をより簡易に登録可能な技術について説明する。
【0084】
<選挙情報データベースの構成例>
第2の実施形態に係る管理サーバ10は、選挙情報を管理するデータテーブルである選挙情報データベースをデータベース141に記憶する。
図13は、選挙情報データベース144を示す図である。選挙情報データベース144は、選挙ID1441、選挙名1442、期日前投票期間1443、期日前投票の受付時間1444、投票日1445、投票日の受付時間1446、開示期間1447を構成項目として有している。選挙情報データベース144の1つのレコードは、1つの選挙に関する情報(選挙情報)を管理する。選挙情報データベース144の各データは、管理サーバ10の管理者が、例えば選挙の公示又は告示に基づいて、管理サーバ10の入力装置を用いて入力することで、選挙情報データベース144に登録することができる。別の形態では、管理サーバ10の管理者は、管理サーバ10外部のコンピュータ端末を用いて選挙情報を入力し、ネットワークを介して管理サーバ10に送信し、選挙情報データベース144に登録してもよい。
【0085】
選挙ID1441は、データベース141内で各選挙を識別するためのIDである。選挙名1442は、各選挙の名称を示すデータである。例えば選挙ID1441が003の選挙のように、複数の選挙が同時に開催される場合、選挙名1442は「第w回www選挙/第z回zzz選挙」のように表される。開示期間1447(告知期間)は、選挙の日時を開示する期間を示すデータである。
【0086】
<基本情報の入力画面の表示例>
図14は、第2の実施形態に係る施設端末20の表示装置26に表示される基本情報の入力画面400の一例を示す図である。入力画面400は、イベント情報入力画面202の代わりに選挙情報入力画面401が表示されている点で、第1の実施形態の入力画面200(図5)と異なっている。選挙の運営者が、ジャンルの入力ボックス201において「投票所」を選択すると、選挙情報入力画面401が表示される。選挙情報入力画面401では、選挙名と、会場の使用日(期日前投票及び投票日の少なくともいずれか)とを選択できる。選挙名は、選挙情報データベース144の選挙名1442に対応し、入力ボックス201の選択肢から1つのみ選択できる。図14においては、ある選挙名の選択肢が「第x回xxx選挙」と表示されている。複数の選挙が同時に開催される場合は、選挙名の選択肢は、例えば「第w回www選挙/第z回zzz選挙」と表示される。
【0087】
期日前投票ボタン及び投票日ボタンは、両方を選択することも可能である。一方、期日前投票ボタン及び投票日ボタンのいずれも選択されずに登録ボタン203が押下された場合、施設端末20の表示制御部214は、例えば、「会場の使用日を選択してください」又は「選挙の開示期間を選択できません」などのようにエラーが生じたことをテキスト表示することができる。
【0088】
管理サーバ10は、基本情報及び選挙情報が正常に入力され、登録ボタン203が押下されると、選択された選挙名から選挙ID1441を特定し、施設端末ID1433から施設ID1435を特定して、選挙ID1441と、基本情報データベース142の施設ID1420とを紐づける。このとき、期日前投票ボタンが選択されている場合、管理サーバ10は、施設40が期日前投票の会場であることを示す情報を基本情報データベース142に登録する。同様に、管理サーバ10は、投票日ボタンが選択されている場合、施設40が期日前投票の会場であることを示す情報を基本情報データベース142に登録し、期日前投票ボタン及び投票日ボタンが選択されている場合、期日前投票及び投票日の会場であることを示す情報を登録する。管理サーバ10は、上述のステップS105において施設群の基本情報及び空き情報を送信する際に、ジャンルが投票所である施設については、選挙情報データベース144に格納された選挙情報(選挙名、選挙期間、受付時間、開示期間を少なくとも含む)と、期日前投票の会場であることを示す情報、投票日の会場であることを示す情報、又は、期日前投票及び投票日の会場であることを示す情報(選挙情報)とについても、ユーザ端末30に送信する。
【0089】
別の形態では、管理サーバ10は、基本情報及び選挙情報が正常に入力され、登録ボタン203が押下されると、基本情報データベース142の営業時間1428として、期日前投票の受付時間1444及び投票日の受付時間1446を設定し、基本情報データベース142のイベント期間1430として、期日前投票期間及び投票日を含む期間を設定し、基本情報データベース142の告知期間1431として、選挙の開示期間1447を設定してもよい。
【0090】
<投票所用の表示制御処理>
本実施形態におけるユーザ端末30の空き情報表示処理は、図9に示した第1の実施形態の処理とほぼ同様である。ただし、本実施形態においては、表示制御部314は、上述のステップS304(図9)において、施設群の基本情報及び空き情報に加えて、ジャンルが投票所である施設については、選挙情報データベース144に格納された選挙情報と、施設が期日前投票の会場であることを示す情報、投票日の会場であることを示す情報、又は期日前投票及び投票日の会場であることを示す情報についても、取得する。
【0091】
さらに、本実施形態においては、表示制御部314は、上述のステップS306(処理対象施設のジャンルがイベント会場であるか否かの判断)と並行して、処理対象施設のジャンルが投票所であるか否かを判断する処理を実行する。処理対象施設のジャンルが投票所である場合、表示制御部314は、後述の投票所用の表示制御処理を実行する。
【0092】
図15は、投票所用の表示制御処理を示すフローチャートである。
(ステップS501)
表示制御部314は、記憶部311に格納されている処理対象施設の施設情報(選挙情報、基本情報及び空き情報)を取得する。
(ステップS502)
表示制御部314は、現在日時を取得する。
(ステップS503)
表示制御部314は、選挙情報を参照し、開催期間を取得する。
【0093】
(ステップS504)
表示制御部314は、処理対象施設の選挙情報を参照し、現在日時を含む選挙の投票受付可能期間(期日前投票の受付時間又は投票日の受付時間)があるか否かを判定する。現在日時を含む投票受付可能期間がある場合(Yes)、処理はステップS505に移行する。現在日時を含む投票受付可能期間がない場合(No)、処理はステップS507に移行する。
【0094】
(ステップS505)
表示制御部314は、表示ピンのオブジェクトデータの中から処理対象施設の空き情報に対応するものを選択して、空き情報に基づいたピンデータを生成する。ステップS505における処理は、ステップS308と同様である。
(ステップS506)
表示制御部314は、施設の名称、選挙名、投票受付可能期間及び最新の空き情報を含む施設カードを生成する。
【0095】
(ステップS507)
表示制御部314は、ブランクのピンデータを生成する。ここではブランクのピンデータとは、テキストを含まず白色のピンとする。つまり、処理対象施設では投票が受け付けられていないので、空き情報も表示されない。
(ステップS508)
表示制御部314は、施設カードに施設の名称を示すテキストデータのみ挿入し、受付可能期間中の選挙の選挙情報及び空き情報を含まない施設カードを生成する。
【0096】
(ステップS509)
表示制御部314は、処理対象施設の選挙情報を参照し、現在日時を含む選挙の開示期間があるか否かを判定する。現在日時を含む選挙の開示期間がある場合(Yes)、処理はステップS510に移行する。現在日時を含む選挙の開示期間がない場合(No)、処理は終了し、地図上にピンも施設カードも表示しない。
【0097】
(ステップS510)
表示制御部314は、処理対象施設の施設カードに開示期間中の選挙の選挙名とその選挙の開催期間を示すテキストデータを追加する。
以上の処理により、選挙の投票受付期間及び開示期間に応じて施設情報を配信する投票所用の表示制御処理が完了する。
【0098】
<第2の実施形態のまとめ>
第2の実施形態においては、管理サーバ10のデータベース141に選挙情報データベース144が格納されており、選挙情報データベース144には、選挙名、期日前投票期間、投票日、受付時間及び選挙の開示期間などの選挙情報を示すデータが予め格納されている。これにより、選挙の運営者は、施設端末20から選挙の会場(施設40)の基本情報を入力する際に、選挙名を選択するだけでよく、選挙の開示期間及び受付期間を入力する必要がないため、容易に選挙の情報を登録することができる。管理サーバ10は、ユーザ端末30に照会リクエストに対する応答として、施設群の基本情報及び空き情報(施設情報)を送信(配信)する際、ジャンルが投票所である施設については、前記施設において開催される選挙の投票受付期間及び開示期間を配信する。
【0099】
[第3の実施形態]
第1の実施形態及び第2の実施形態においては、1つのピンに対して、イベントの開催期間が重複しない複数のイベントを設定可能な例を説明したが、施設によっては複数のイベントを同時に開催可能な場所もある。そこで、第3の実施形態においては、1つの施設のピンの表示モードとして、1つの施設に1つのピンのみを表示するためのシングルピンモードと、1つの施設に複数のピンを同時に表示するためのマルチピンモードとのいずれかを設定できる技術について説明する。シングルピンモードは、上述のように1つのピンに複数のイベントを期間が重複しないように設定可能なモードである。マルチピンモードは、地図上の1つの施設に同時に複数のピンを立てることが可能なモードである。
【0100】
本実施形態の管理サーバ10は、基本情報データベース142の構成項目として、ピンの表示モード(シングルピンモード又はマルチピンモード)を有しており、各施設がどの表示モードであるかが登録されている。表示モードは、例えば、施設40が情報管理システム1のサービスを契約する際に選択できる。そして、管理サーバ10の管理者は、当該施設の施設ID1420と、選択された表示ピンモードとを対応付けて基本情報データベース142へ登録することができる。
【0101】
別の形態では、施設40がシングルピンモードで情報管理システム1のサービスを契約した場合、例えば施設端末20に表示される基本情報の入力画面に「課金によりマルチピンモードに変更できます」といった、マルチピンモードへの変更を促すテキストを表示することができる。施設40のスタッフが入力画面からマルチピンモードへの変更手続きを行った場合、管理サーバ10は、基本情報データベース142の表示モードを、シングルピンモードからマルチピンモードに更新する。
【0102】
<基本情報の入力画面の表示例>
図16は、施設端末20の表示装置26に表示される基本情報の入力画面500の一例を示す図である。図16の入力画面500は、マルチピンモードの施設40が保有する施設端末20に表示される画面を示している。入力画面500は、上部に「複数のピンを設定できます」というテキスト501がさらに表示されている点で、第1の実施形態の入力画面200(図5)と異なっている。また、入力画面500には、「+ピンを追加する」というテキスト502が表示されている。施設40のスタッフが「+ピンを追加する」をタップすると、イベント情報入力画面202がさらに1つ表示され、異なるイベントの情報をさらに入力可能になる。本実施形態においては、1つの施設において開催される複数のイベントを登録する場合、イベント期間を重複して登録することができる。イベントの告知期間についても、他のイベントの開催期間と重複して登録することができる。
【0103】
別の形態では、入力画面500には、複数のイベントの優先順位を設定するための選択ボックス又はボタンを設けてもよい。優先順位が設定された場合、基本情報データベース142に、各イベントの優先順位を示す情報が追加される。ユーザ端末30は、複数のイベントの優先順位が設定されている場合、施設カードの順番を決定するステップS312において、当該優先順位に従うようにすることができる。
【0104】
<地図上でのUI表示例>
第3の実施形態による、ユーザ端末30の表示装置の表示画面に表示されるUI表示の例を説明する。ユーザ端末30の表示制御部314は、イベント会場用の表示制御処理(図9)において、処理対象施設がマルチピンモードであり、複数のイベントのイベント情報及び空き情報が存在する場合、各イベントについてのピンを生成する。このとき、表示制御部314は、各ピンに、イベント名及び空き情報を示すテキストを重畳して表示する。
【0105】
図17は、地図上に表示されるUI表示(ピン表示)の例を示す図である。図17においては、施設Aがマルチピンモードであり、2つのピンが施設Aを指している。施設Aの各ピンには、イベント名が表示されている。施設カード210には、施設Aにおいて開催中のイベントであるA展及びAA展のイベント情報及び空き情報が表示されている。このように、マルチピンモードの施設40については、同時に開催されている複数のイベントの情報を1つの施設カード210に表示する。
【0106】
<第3の実施形態のまとめ>
以上のように、第3の実施形態においては、施設が複数のイベントを同時に開催可能である場合、シングルピンモードにするかマルチピンモードにするかを選択できる。マルチピンモードの施設については、ユーザ端末30は、地図上の1つの施設に対し、複数のイベントのそれぞれに対応する複数のピンを表示する。このように、本実施形態によれば、施設の特徴に応じたピンを表示できる。また、施設端末20の表示装置26に表示される施設の基本情報の入力画面から、複数のイベントの情報を一度に入力することができるため、施設のスタッフにとって操作が簡便である。
【0107】
[変形例]
以上の実施形態では、期間限定で開催されるイベントの空き情報を例に説明したが、これに限らない。例えば、イベント会場以外にも、臨時の駐車場、臨時のバス停、申請期間が定められた行政サービスの受付窓口などの施設の空き情報にも、各実施形態の技術を適用できる。
【0108】
以上の実施形態において、ユーザ端末30の位置を位置情報として取得し、ユーザ端末30の位置を基準として施設群を特定する方法を説明したが、位置情報はこれに限らない。例えばユーザ端末30における表示装置がタッチパネルディスプレイであり、入力部としても機能する場合に、表示装置に表示された地図上の位置をユーザがタップすることにより、ユーザが位置情報を指定し、指定した位置情報(基準位置)を管理サーバ10に送信するようにしても良い。この場合、管理サーバ10は、指定された位置情報に応じて施設群を特定する。
【0109】
以上の実施形態において、施設端末20としてコンピュータデバイスを用いる場合について説明したが、施設端末20としては、例えばカメラ又は人感センサなどの、施設40の空き状況をリアルタイムに検出するセンサを用いることもできる。施設端末20がカメラである場合、カメラは、施設40内及び待機列にいる人を検出して、空き状況を判断し、管理サーバ10に送信するように構成される。別の形態では、カメラの映像データを用いて、管理サーバ10が空き状況を判断するようにしてもよい。施設端末20が人感センサである場合、人感センサは、例えば座席ごとに設置され、すべての人感センサの検出結果を管理サーバ10に送信するように構成される。
【0110】
以上の実施形態において、ユーザ端末30は周辺施設の空き状況を画面表示する例を説明したが、これに代えて常に特定の施設の空き状況のみを管理サーバ10へ照会するようにしてもよい。さらにユーザ端末30は、空き状況を照会する施設の属性(例:ジャンル1423などの施設のカテゴリ情報)を指定してもよい。この場合、送信部114は、その指定された属性に合致する施設の空き情報のみをユーザ端末30に対して返信する。
【0111】
以上の実施形態において、ユーザ端末30は必ずしもユーザが携帯する端末でなくともよい。例えば特定場所に設置されているコンピュータなどの通信デバイスをユーザ端末30として用いてもよい。例えば人通りが多い場所に固定設置されているデジタルサイネージ端末をユーザ端末30として構成してもよい。この場合は必ずしもデジタルサイネージ端末の周辺施設に関する空き情報を表示する必要はなく、端末設置者が所望する場所の施設に関する空き情報を表示することもできる。
【0112】
以上の通り、本開示の技術は、上述の実施形態の1つ以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出し作動させる処理によって実現することができる。また、1以上の機能を実現する回路によって実現しても良い。
【0113】
本開示は、上述した実施形態に限定されるものでなく、様々な変形例を含んでいる。例えば、上述した実施形態は、本開示を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備える必要はない。また、ある実施形態の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることもできる。また、各実施形態の構成の一部について、他の実施形態の構成の一部を追加、削除又は置換することもできる。
【符号の説明】
【0114】
1…情報管理システム
10…管理サーバ
20…施設端末
30…ユーザ端末
40…施設
50…ネットワーク
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17