(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023086776
(43)【公開日】2023-06-22
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 13/18 20060101AFI20230615BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20230615BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20230615BHJP
【FI】
G09F13/18 N
F21S2/00 411
F21S2/00 418
F21S2/00 431
F21S2/00 435
F21S2/00 438
F21Y115:10
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023063116
(22)【出願日】2023-04-10
(62)【分割の表示】P 2021106211の分割
【原出願日】2017-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100113170
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 和久
(72)【発明者】
【氏名】高田 和政
(72)【発明者】
【氏名】上水 和平
(72)【発明者】
【氏名】高本 健治
(57)【要約】
【課題】光源オフ時でも見栄えが良い表示装置を提供する。
【解決手段】端面からの入射光を出射面から出射させる導光板1と、導光板1の端面に光を入射させる第一光源2と、導光板1の出射面側に設けられ、出射面からの出射光を透過させる透光部8a、および透光部8aよりも光透過率が低い遮光部8bを有する隠蔽板8と、各波長にて透光部8aよりも遮光部8bに近い光反射率を有し、導光板1の出射面に垂直な方向から見て隠蔽板8の透光部8aに重なるように、導光板1の反射面側に設けられた着色板9と、導光板1との間に着色板9を挟んで設けられた第二光源21とを備える。導光板1の出射面に垂直な方向から見て、着色板9の端縁の全周が隠蔽板8の遮光部8bに重なる。着色板9には、他の領域よりも光透過率が高い透光領域20が設けられる。隠蔽板8の透光部8aの光透過率は、1%より大きく50%未満である。
【選択図】
図7C
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端面から入射した光を伝搬し、反射面に設けられたプリズムで反射させ、前記反射面と向かい合う出射面から出射させる導光板と、
前記導光板の端面に光を入射させる第一光源と、
前記導光板の出射面側に設けられるとともに、その出射面から出射する光を透過させる透光部と、前記透光部よりも光透過率が低い遮光部とを有する隠蔽板と、
各波長において前記透光部の光反射率よりも前記遮光部の光反射率に近い光反射率を有するとともに、前記導光板の出射面に垂直な方向から見て前記隠蔽板の透光部に重なるように、前記導光板の反射面側に設けられた着色板と、
前記導光板との間に前記着色板を挟むように設けられた第二光源と、を備え、
前記導光板の出射面に垂直な方向から見て、前記着色板の端縁の全周が前記隠蔽板の前記遮光部に重なっており、
前記着色板には、前記着色板における他の領域よりも光透過率が高い透光領域が設けられており、
前記隠蔽板の透光部の光透過率は、1%より大きく50%未満である、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
第一光源は、前記導光板の複数の端面に光を入射させて、光が入射する端面によってそれぞれ異なる情報が表示されるように複数個所に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
第一光源は、前記導光板の互いに対向する2つの端面に光を入射させるように、少なくとも2箇所に設けられている
ことを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記隠蔽板の遮光部の光透過率は、1%以下である
ことを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記遮光部と前記着色板とは同系統の色味である
ことを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記導光板の端面は前記反射面側に向かって伸びている
ことを特徴とする請求項1~5の何れか1項に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、電気機器等において文字や図形、絵柄等の情報を表示する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の表示装置としては、例えば特許文献1に開示されているように、透明の導光板と、導光板の端面に光を入射させるLED等の光源と、を備えたものがある。導光板の端面に入射した光は、導光板の内部で伝搬されるとともに、導光板の反射面に形成されたプリズムで反射することによって、その反射面と向かい合う出射面から出射する。プリズムを適切な形状および位置に設け、光源を発光させることにより、文字や図形、絵柄等の情報が表示される。
【0003】
導光板の複数の端面に沿って、それぞれ複数個所に光源を配置して、これらの光源のオン、オフをそれぞれ切り替えることによって、一つの表示領域に複数の情報を切り替えて表示することが可能となる。ここで、光源を隠すために、隠蔽板を用いることがある。隠蔽板は、情報表示のために光を透過させる透光部と、透光部よりも低い光透過率を有する遮光部と、を含む。遮光部によって光源は隠される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の表示装置において隠蔽板を設けた場合、複数の光源がいずれもオフ状態のとき、外光によって隠蔽板の透光部および導光板が透けて、導光板の底面側が見えてしまう一方で、光源は遮光部で隠されている。そのため、隠蔽層の透光部と遮光部との境界が目立ってしまい、光源オフ時における見栄えが悪いという課題があった。本発明は、上記従来の課題を解決するもので、光源オフ時においても見栄えがよい表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の表示装置は、端面から入射した光を伝搬し、反射面に設けられたプリズムで反射させ、前記反射面と向かい合う出射面から出射させる導光板と、前記導光板の端面に光を入射させる第一光源と、前記導光板の出射面側に設けられるとともに、その出射面から出射する光を透過させる透光部、および前記透光部よりも光透過率が低い遮光部を有する隠蔽板と、各波長において前記透光部の光反射率よりも前記遮光部の光反射率に近い光反射率を有するとともに、前記導光板の出射面に垂直な方向から見て前記隠蔽板の透光部に重なるように、前記導光板の反射面側に設けられた着色板と、前記導光板との間に前記着色板を挟むように設けられた第二光源と、を備え、前記導光板の出射面に垂直な方向から見て、前記着色板の端縁の全周が前記隠蔽板の前記遮光部に重なっており、前記着色板には、他の領域よりも光透過率が高い透光領域が設けられており、前記隠蔽板の透光部の光透過率は、1%より大きく50%未満であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の表示装置によれば、導光板の反射面側に、遮光部に近い光反射率を有する(すなわち、遮光部の色味に近い)着色板が、隠蔽板の透光部に重なるように設けられているため、光源をオフしたときであっても、透光部と遮光部との境界を目立ちにくくすることができる。従って、光源オフ時においても、見栄えが良い表示装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】本発明の実施の形態1に係る表示装置の正面図である。
【
図3】同表示装置のさらに別の態様の断面図である。
【
図4】同表示装置のさらに別の態様の断面図である。
【
図5A】同表示装置の導光板に設けられたプリズムの一例の斜視図である。
【
図6】同表示装置のさらに別の態様の斜視図である。
【
図7A】本発明の実施の形態2に係る表示装置の正面図である。
【
図9】同表示装置のさらに別の態様の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の各実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0010】
【0011】
本発明の実施の形態1に係る表示装置は、導光板1と、導光板1の一つの端面に対して複数設けられた光源2と、光源2から出射された光を導光板1に入射させる光学系3と、導光板1の他の端面に対して複数設けられた光源5と、光源5から出射された光を導光板1に入射させる光学系6とを備えている。光源2、5は、例えばLEDであって、光学系3、6は、例えばレンズである。なお、
図1Aにおいて、着色板9の図示が省略されている。
【0012】
また、導光板1の底面(反射面とも称することがある。)には、集合体として文字や図形、絵柄等の情報を作成するプリズム4(例えば集合体として「A」の文字を表示する)とプリズム7(例えば集合体として「C」の文字を表示する)が形成されている。導光板1の上面(出射面とも称することがある。)には、隠蔽板8が設置されている。
【0013】
図1Aに示すこれらの構成を、
図1Bおよび
図1Dを参照して補足説明する。導光板1の上面側に設置された隠蔽板8は、光を透過させる透光層81と、光を遮光する遮光層82を有する。透光層81、遮光層82は、インクなどの塗料あるいは蒸着膜などで形成される。透光層81は、隠蔽板8の全面に形成されており、黒や茶色、ベージュ、グレー、白などの色味を持つ。遮光層82は、光源2、5や光学系3、6を隠すために、透光層81に部分的に重なるように設けられている。以下、遮光層82が重なっておらず透光層81のみの部分を透光部8aとし、透光層81および遮光層82が重なっている部分を遮光部8bとする。遮光部8bは、透光部8aよりも光透過率が低い。
【0014】
導光板1の底面側には、着色板9が、導光板1の上面または底面に垂直な方向から見て、透光部8a(全領域)に重なるように設置されている。着色板9は、その縁の部分において遮光部8bと重なっている。また、着色板9は、その光反射率が、各波長において透光部8aの光反射率よりも遮光部8bの光反射率に近い。すなわち、着色板9は、遮光部8bに近い色味であって、好ましくは遮光部8bと同じ系統の色味である。
【0015】
これらのように構成された表示装置の見え方について、
図1C、
図1Eを参照しながら説明する。
図1Cは、
図1AのX断面において、光源2から出射された光が進行する様子を表す。光源2から光学系3を通って導光板1に入射した光線10は、導光板1内で全反
射を繰り返しながら伝搬されてゆく。プリズム4に当たった光は、上方へ反射し、導光板1から飛び出す光線11となる。光線11は、隠蔽板8の透過部8aを通り、抜けた光線12が見えることになる。光線12は、プリズム4のそれぞれから生じるので、全体としてプリズム4の集合体としての文字や図形、絵柄などの情報が表示される。この場合は文字「A」が表示される。
【0016】
図1Eは、
図1AのY断面において、光源5から出射された光が進行する様子を表す。光源5から光学系6を通って導光板1に入射した光線13は、導光板1内で全反射を繰り返しながら伝搬されてゆく。プリズム7に当たった光は、上方へ反射し、導光板1から飛び出す光線14となる。光線14は、隠蔽板8の透過部8aを通り、抜けた光線15が見えることになる。光線15は、プリズム7のそれぞれから生じるので、全体としてプリズム7の集合体としての文字や図形、絵柄等の情報が表示される。この場合は文字「C」が表示される。これにより、一つの表示領域に2つの情報を表示させることが可能となる。
【0017】
また、光源2、5が両方とも発光していない(オフ状態の)ときは、透光部8aおよび導光板1が透けて着色板9が見え、文字「A」および「C」は見えない。仮に、着色板9が設けられていない場合、外光により透光部8aおよび導光板1が透けて導光板1の底面側が見えてしまい、透光部8aと遮光部8bとの境界が目立ってしまう。しかし、透明な導光板1の底面側に、遮光部8bに近い色味の着色板9が、隠蔽板8の透光部8aに重なるように設置されている。すなわち、着色板9の縁の部分が遮光部8bと重なっているため、透光部8aと遮光部8bとの境界を目立ちにくくすることができる。従って、光源2、5を両方ともオフにしたときであっても、見栄えが良い表示装置が得られる。
【0018】
なお、プリズム4とプリズム7はほぼ直交しており、光源2から出射した光は、プリズム7で反射されても導光板1から上方へ出射しない。そのため、光源2が光った場合は、プリズム4の集合体のみが光って見える。逆に、光源5から出射した光は、プリズム4で反射されても導光板1から上方へ出射しない。そのため、光源5が光った場合は、プリズム7の集合体のみが光って見える。
【0019】
ところで、隠蔽板8は、透光性を有する板などの素材で形成された透光層81の上に、遮光層82が設けられたものであってもよく、
図2に示すように、ベースとなる透明フィルムや透明板80に透光層81および遮光層82が形成されたものであってもよい。同様に、着色板9は、遮光性を有する板であってもよく、ベースとなる透明フィルムや透明板に着色層が積層されたものであってもよい。
【0020】
また、
図3に示すように、透光層81は透光性を有する複数の層が重なって形成されてもよく、
図4に示すように、遮光層82および着色板9も複数の層が重なって形成されてもよい。透光層82または着色板9を構成する複数の層は、少なくとも何れか一つの層が遮光性を有していればよい。
【0021】
また、透光部8a(透光層81)の光透過率は、1%より大きく50%未満であることが好ましい。光透過率が1%以下だと、光の透過量が少ないため見えにくい、あるいは、見えやすくするためには光源を強く発光させる必要が生じ、消費電力が大きい、あるいは、高輝度の光源を使う必要があるので高価になってしまう。
【0022】
また、遮光層82と着色板9の色味が近い場合であっても、光源オフ時において、透光部8aと遮光部8bとの間に境界が現れてしまうことがある。透光部8aでは、外光が透光層81および導光板1を通って着色板9で反射して人の目に入る一方で、遮光部8bでは、外光が透光層81を通って遮光層82で反射して人の目に入ることから、外光が反射して人の目に入るまで距離が、透光部8aと遮光部8bとで異なるためである。光透過率
が50%未満だと、そのような境界をぼやかすことで目立ちにくくすることができる。
【0023】
また、遮光部8bは、光源から遮光部8bを通る光が人の目で認識されない程度に遮光性を有する。遮光部8bの光透過率は、透光部8aの光透過率よりも低い必要があり、具体的には1%以下であることが好ましい。
【0024】
なお、本実施の形態では、導光板1の直交する2つの端面に光を入射させるように光源2、5を2箇所に配置して、一つの表示領域に2つの情報を表示する態様であるが、導光板1の対向する2つの端面に光を入射させるように光源2、5を互いに異なる場所(2箇所)に配置して、一つの表示領域に2つの情報を表示するようにしてもよい。
【0025】
図5A~5Gは、プリズム4、7の形状を例示したものである。プリズム4、7は、本来、導光板1に設けられた凹部(すなわち、空間)であるが、説明のため、
図5A~5Gにおいて有体物であるかのように描かれている。プリズム4、7は、
図5Aに示すような略2等辺三角形の断面を持つ長い溝でもよいし、
図5Bに示すような略直角三角形の断面を持つ長い溝であってもよく、さらに、
図5Cに示すような、短い溝であってもよい。さらにまた、
図5Dに示すような円錐形状でもよく、
図5Eに示すような円錐形状の頂点部分をカットしたような形(円錐台形状)でもよく、
図5Fに示すような角錘形状でもよいし、
図5Gに示すような角錐形状の頂点部分をカットしたような形(角錐台形状)でもよい。また、プリズム4は、空間に限られず、導光板1の屈折率よりも小さい屈折率を有する材料が充填されていてもよい。
【0026】
なお、本実施の形態では、
図1A、1B、1Dに示すように、光源2、5が導光板1の端面に沿うように設けられているが、本発明はこのような態様に限定されない。例えば、
図6に示すように、光源2、5が導光板1の底面側に設けられていてもよい。
【0027】
図6において、導光板1は、その端面から底面側に向かって延びている脚部11、12を有している。光源2、5からの光は、それぞれ脚部11、12に入射し、脚部11、12内で伝搬された後に方向を変化させて導光板1の端面に入射する。その後の光の進行は
図1C、
図1Eを用いて説明したとおりである。
【0028】
(実施の形態2)
図7A~7Eは本発明の実施の形態2に係る表示装置を示す。
図7Aは本発明の表示装置の正面図を示し、
図7Bは着色板18の正面図を示し、
図7Cは、
図7AのX断面図を示し、
図7Dおよび
図7Eは、
図7Cでの光の進行の状態を示す。なお、
図7Aにおいて、着色板18の図示が省略されている。実施の形態1と同じ構成については、詳細な説明を省略する。
【0029】
実施の形態2は、導光板1と、導光板1の一つの端面に対して複数設けられた光源2と、光源2から出射された光を導光板1に入射させる光学系3と、を備える点で実施の形態1と共通するが、導光板1の他の端面に対して複数設けられた光源5と、光源5から出射された光を導光板1に入射させる光学系6とを備えない点で実施の形態1と異なっている。
【0030】
また、導光板1の底面側には、
図7Cに示すように、着色板18が設けられている。実施の形態1の着色板9と異なり、実施の形態2の着色板18は、光を透過させる透光領域20を有する。透光領域20は、例えば貫通孔であって、その光透過率は、他の領域19のものよりも高い。着色板18の透光領域20は、その領域の形状が文字や図形、絵柄等の情報を作成する。着色板18よりもさらに底面側には、光源21が設けられている。すなわち、導光板1と光源21との間に着色板18が設けられている。
【0031】
これらのように構成された表示装置の見え方について、
図7D、
図7Eを参照しながら説明する。7Dは、
図7AのX断面において、光源2から出射された光が進行する様子を表す。光源2から光学系3を通って導光板1に入射した光10は、導光板1内で全反射を繰り返しながら伝搬されてゆく。プリズム4に当たった光10は、上方へ反射し、導光板1から飛び出す光線11となる。光線11は、隠蔽板8の透過部8aを通り、抜けた光線12が見えることになる。光線12は、プリズム4のそれぞれから生じるので、全体としてプリズム4の集合体としての文字や図形、絵柄等の情報が表示される。この場合は文字「A」が表示される。
【0032】
図7Eは、
図7AのX断面において、光源21から出射された光が進行する様子を表す。光源21から出射した光線22は、着色板18のうち透光領域20に到達した光が選択的に着色板18を通過する。この光線は、透明な導光板1を通過し、隠蔽板8の透光部8aを通り、抜けた光23が見えることになる。光線23は、着色板18の透光領域20それぞれから生じるので、全体として透光領域20が形成する文字や図形、絵柄等の情報が表示される。この場合は文字「C」(
図7B参照)が表示される。
【0033】
また、光源2、21が両方とも発光していないときは、透光部8aおよび導光板1が透けて着色板18が見える。仮に、着色板18が設けられていない場合、外光により透光部8aおよび導光板1が透けて導光板1の底面側が見えてしまい、透光部8aと遮光部8bとの境界が目立ってしまう。しかし、透明な導光板1の底面側に、遮光部8bに近い色味の着色板18が、隠蔽板8の透光部8aに重なるように設置されているため、透光部9aと遮光部8bとの境界を目立ちにくくすることができる。
【0034】
ここで、本実施の形態では、着色板18に透光領域20が設けられており、光源2、21が両方とも光っていないときに透光領域20が目立ってしまうとも考えられる。しかし、透光領域20は、例えば文字「C」のように、着色板18の全面積と比較して小さい。そのため、着色板18の透光領域20が際立って目立つことはない。
【0035】
ところで、隠蔽板8は、透光性を有する板などの素材で形成された透光層81の上に、遮光層82が設けられたものであってもよく、
図8に示すように、ベースとなる透明フィルムや透明板80に透光層81および遮光層82が形成されたものであってもよい。同様に、着色板18は、遮光性を有する板であってもよく、
図8に示すように、ベースとなる透明フィルムや透明板180に着色層181が積層されたものであってもよい。
【0036】
また、
図9に示すように、透光層81は透光性を有する複数の層が重なって形成されてもよく、
図10に示すように、遮光層82および着色層181も複数の層が重なって形成されてもよい。透光層82または着色層181を構成する複数の層は、少なくとも何れか一つの層が遮光性を有していればよい。
【0037】
なお、本実施の形態では、
図7A、7Cに示すように、光源2が導光板1の端面に沿うように設けられているが、本発明はこのような態様に限定されない。例えば、
図11に示すように、光源2が導光板1の底面側に設けられていてもよい。
【0038】
図11において、導光板1は、その端面から底面側に向かって延びている脚部11を有している。光源2からの光は、脚部11に入射し、脚部11内で伝搬された後に方向を変化させて導光板1の端面に入射する。その後の光の進行は
図1Dを用いて説明したとおりである。
【0039】
なお、実施の形態1または2は、一つの表示領域に2つの情報を切り替えて表示する表
示装置であるが、本発明はこの態様に限定されない。例えば、一つの表示領域に1つの情報を表示する表示装置であっても、着色板が遮光部に近い色味を有するとともに、隠蔽板の透光部に重なるように導光板の反射面側に設けられていれば、光源オフ時においても見栄えが良い表示装置が得られる。
【0040】
さらには、3つ以上の端面に光を入射させるように構成して、3つ以上の情報が切り替わるようにしてもよい。また、実施の形態1のように光源2、5を切り替えることで2つの情報を切り替えて表示する表示装置に、実施の形態2のような透光領域20が設けられた着色板18を組み合わせて、3つの情報を切替えて表示することも可能である。さらに、上記のように、3つ以上の端面に光を入射させるように構成して、3つ以上の情報が切り替えて表示する表示装置に、実施の形態2のような透光領域20が設けられた着色板18を組み合わせて、4つ以上の情報を切り替えて表示することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、例えば、家庭用、産業用、車載向けなどの電気機器や装置などに用いられる表示装置、あるいは入力機能を持ったスイッチの表示部の品質の向上に寄与する。
【符号の説明】
【0042】
1 導光板
2 光源
3 光学系
4 プリズム
5 光源
6 光学系
7 プリズム
8 隠蔽板
81 透光層
82 遮光層
8a 透光部
8b 遮光部
9 着色板
18 着色板
20 透光領域
21 光源