(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023008711
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】塩漬野菜および、または塩漬果実および、または漬物および、または佃煮を乾燥させた野菜および、または果実の塩味調味料および、または旨味調味料
(51)【国際特許分類】
A23L 27/40 20160101AFI20230112BHJP
A23L 27/00 20160101ALI20230112BHJP
A23L 27/10 20160101ALI20230112BHJP
A23L 27/12 20160101ALI20230112BHJP
A23B 7/10 20060101ALN20230112BHJP
【FI】
A23L27/40
A23L27/00 Z
A23L27/10 C
A23L27/12
A23L27/00 D
A23B7/10 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021131802
(22)【出願日】2021-07-02
(71)【出願人】
【識別番号】398054177
【氏名又は名称】有限会社宮城商店
(72)【発明者】
【氏名】宮城 俊木
【テーマコード(参考)】
4B047
4B169
【Fターム(参考)】
4B047LB02
4B047LB09
4B047LE06
4B047LG03
4B047LG38
4B047LG39
4B047LG60
4B047LG61
4B047LG62
4B047LG63
4B047LP14
4B169AA04
4B169AB05
4B169BA01
4B169DA19
4B169DA20
4B169HA01
4B169HA11
(57)【要約】
【課題】近年、乾燥野菜に食塩などを加えた加工塩などが出回っているが、風味が弱く、塩角も強く残る。本発明により風味豊かで塩角が少ない塩味調味料および、または旨味調味料およびそれらの製造方法を提供する。
【解決手段】塩漬野菜および、または塩漬果実および、または漬物および、または佃煮を乾燥させた野菜および、または果実の塩味調味料および、または旨味調味料を製造することを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
塩漬野菜および、または塩漬果実を脱塩せずに乾燥を行い、食塩を含んだ状態の野菜および、または果実を原料とした塩味調味料。並びにその塩味調味料の製造方法。
【請求項2】
1カ月以上塩漬することにより野菜および、または果実の熟成感が増し、漬物様な風味を持った野菜および、または果実を原料とした、前記請求項1記載の塩味調味料。並びにその塩味調味料の製造方法。
【請求項3】
食塩を含んだまま乾燥させた野菜および、または果実を必要に応じて粉砕し、粒状および、または粉末状に加工した、前記請求項1記載の塩味調味料。並びにその塩味調味料の製造方法。
【請求項4】
万人が使いやすい形態に分包した、前記請求項1記載の塩味調味料。
【請求項5】
漬物および、または佃煮をそのまま乾燥し、調味を含んだ状態の野菜および、または果実を原料とした旨味調味料。並びにその旨味調味料の製造方法。
【請求項6】
漬物および、または佃煮としての風味を持った野菜および、または果実を原料とした、前記請求項5記載の旨味調味料。並びにその旨味調味料の製造方法。
【請求項7】
調味を含んだまま乾燥させた野菜および、または果実を必要に応じて粉砕し、粒状および、または粉末状に加工した、前記請求項5記載の旨味調味料。並びにその旨味調味料の製造方法。
【請求項8】
万人が使いやすい形態に分包した、前記請求項5記載の旨味調味料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塩味調味料および、または旨味調味料、並びにその塩味調味料および、または旨味調味料の製造方法に関する。
【0002】
塩漬野菜および、または塩漬果実および、または漬物および、または佃煮の乾燥を行い、風味豊かな今までにない、前記の塩味調味料および、または旨味調味料およびそれらの製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
近年、食卓における漬物・佃煮の需要が減少し、漬物・佃煮市場は大幅に縮小しつつあり、現代にあった新たな漬物・佃煮の確立が求められている。
【0004】
現在、野菜塩などの名称で販売されている塩味調味料は、乾燥した野菜に食塩を噴霧または添加したもので、味に深みがなく、そのため調味料などを添加することで風味を補っていることが多い。また、塩角(食塩単体で感じるような単純な塩味)が強いため、食べた時に塩味が残る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004-350669公報
【特許文献2】特開2005-224201公報
【特許文献3】特開2002-223公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現在流通している野菜塩は味に深みがなく、塩角も強く感じる。
【0007】
本発明の目的は、風味豊かなで塩角が少ない塩味調味料および、または旨味調味料、並びにそれら調味料の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明が講じた手段は次のとおりである。
本発明は、塩漬野菜(例えば、野沢菜、キャベツ、しその葉、ハーブ、大根、人参、里ごぼう、山ごぼう、しょうが、長いも、かぶ、玉ねぎ、長ねぎ、らっきょう、にんにく、胡瓜、瓜、メロン、スイカ、丸なす、青唐辛子、赤唐辛子、ピーマン、パプリカ、山椒の実、しその実、わらび、こごみ、たらの芽、ふき、ふきのとう、みょうが、わさび、わさびの花、いもづる、たけのこ、まこもだけ、桜の花、桜の葉、ぶなしめじ、エリンギ、なめこ、えのき茸、舞茸など)および、または塩漬果実(例えば、りんご、あんず、ブルーベリー、ほおずきなど)を脱塩せずに乾燥を行い、食塩を含んだ状態の野菜および、または果実を原料とした塩味調味料と、その塩味調味料の製造方法である。
【0009】
本発明は、1カ月以上塩漬することにより野菜および、または果実の熟成感が増し、漬物様な風味を持った野菜および、または果実を原料とした、上記塩味調味料とその塩味調味料の製造方法である。
【0010】
本発明は、食塩を含んだまま乾燥させた野菜および、または果実を必要に応じて粉砕し、粒状および、または粉末状に加工した、上記塩味調味料とその塩味調味料の製造方法である。
【0011】
本発明は、上記塩味調味料を、単体および、または食塩などと混合し、万人が使いやすい形態(例えば、平袋、スタンドパック、ジップ付袋、瓶詰、カップ容器、ミル容器など)に分包した塩味調味料である。
【0012】
本発明は、漬物(しょうゆ漬、みそ漬、酢漬、塩漬、赤とうがらし漬、かす漬、ぬか漬、こうじ漬、からし漬、もろみ漬など)および・または佃煮をそのまま乾燥し、調味を含んだ状態の野菜(例えば、野沢菜、キャベツ、しその葉、ハーブ、大根、人参、里ごぼう、山ごぼう、しょうが、長いも、かぶ、玉ねぎ、長ねぎ、らっきょう、にんにく、胡瓜、瓜、メロン、スイカ、丸なす、青唐辛子、赤唐辛子、ピーマン、パプリカ、山椒の実、しその実、わらび、こごみ、たらの芽、ふき、ふきのとう、みょうが、わさび、わさびの花、いもづる、たけのこ、まこもだけ、桜の花、桜の葉、ぶなしめじ、エリンギ、なめこ、えのき茸、舞茸など)および、または果実(例えば、りんご、あんず、ブルーベリー、ほおずきなど)を原料とした旨味調味料と、その旨味調味料の製造方法である。
【0013】
本発明は、漬物および、または佃煮としての風味を持った野菜および、または果実を原料とした、上記旨味調味料とその旨味調味料の製造方法である。
【0014】
本発明は、調味を含んだまま乾燥させた野菜および、または果実を必要に応じて粉砕し、粒状および、または粉末状に加工した、上記旨味調味料とその旨味調味料の製造方法である。
【0015】
本発明は、上記旨味調味料を、単体および、または調味料などと混合し、万人が使いやすい形態(例えば、平袋、スタンドパック、ジップ付袋、瓶詰、カップ容器、ミル容器など)に分包した旨味調味料である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、塩漬野菜および、または塩漬果実および、または漬物および、または佃煮の乾燥を行うことで、乾燥原料に食塩を添加したような加工塩などとは異なり、風味豊かで塩角の少ない新たな塩味調味料および、または旨味調味料を得ることが出来る。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明によれば、塩漬野菜および、または塩漬果実および、または漬物および、または佃煮の乾燥を行うことで、風味豊かで塩角の少ない新たな塩味調味料および、または旨味調味料を製造する。このように、本発明によれば、塩味成分以外にも熟成による旨味成分などを含むため、乾燥原料に食塩を添加したような加工塩とは異なり、風味豊かで塩角の少ない新たな塩味調味料および、または旨味調味料を得ることが出来る。
【0018】
上記した製造方法によって得られる塩味調味料および、または旨味調味料は、各種料理の味付け、風味付けに使用することができ、例えば生野菜に振りかけ、軽く揉むことで浅漬風の一品を得られる。また、ご飯やおにぎり、天ぷらやステーキ、焼き魚などのアクセントとして塩味、旨味を添加することが出来る。