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特開2023-87445グループ作成装置、グループ作成方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023087445
(43)【公開日】2023-06-23
(54)【発明の名称】グループ作成装置、グループ作成方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20230616BHJP
【FI】
G06Q10/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021201831
(22)【出願日】2021-12-13
(71)【出願人】
【識別番号】507384939
【氏名又は名称】Sansan株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(72)【発明者】
【氏名】大津 裕史
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA06
(57)【要約】
【課題】従来、名刺情報を用いて2人以上のグループを作成し、当該グループに関する処理を行えなかった。
【解決手段】ユーザ識別子に対応し、氏名と所属識別子とを有する2以上の名刺情報が格納される名刺情報格納部111を参照し、2以上のユーザが属するグループを決定するグループ決定部131と、グループ決定部131が決定したグループに対するグループ処理を行うグループ処理部132とを具備するグループ作成装置1により、名刺情報を用いて2人以上のグループを作成し、当該グループに関する処理を行える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2以上の各ユーザの名刺情報を用いて、2以上のユーザが属するグループを決定するグループ決定部と、
前記グループ決定部が決定した前記グループに対するグループ処理を行うグループ処理部とを具備するグループ作成装置。
【請求項2】
前記名刺情報は、ユーザの1以上のユーザ属性値をも含み、
前記グループ決定部は、
前記1以上のユーザ属性値をも用いて、前記グループを決定する、請求項1記載のグループ作成装置。
【請求項3】
前記グループ決定部は、
グループを決定するためのグループ条件が格納される条件格納部を参照し、前記グループ条件に従って、前記2以上のユーザが属する前記グループを決定する、請求項1または請求項2記載のグループ作成装置。
【請求項4】
前記グループ条件は、同一のグループに属するためのポジティブ条件であり、
前記グループ決定部は、
前記ポジティブ条件に従って、前記2以上のユーザが属する前記グループを決定する、請求項3記載のグループ作成装置。
【請求項5】
前記名刺情報には、名刺交換した他のユーザの名刺情報が対応付いており、
前記ポジティブ条件は、名刺交換していない2以上のユーザを含むグループを決定することである、請求項4記載のグループ作成装置。
【請求項6】
前記グループ条件は、同一のグループに属さないためのネガティブ条件であり、
前記グループ決定部は、前記ネガティブ条件に従って、前記2以上のユーザが属する前記グループを決定する、請求項3記載のグループ作成装置。
【請求項7】
前記名刺情報には、名刺交換した他のユーザの名刺情報が対応付いており、
当該名刺交換した他のユーザの名刺情報の対応に対して、削除指示に基づいて削除可能であり、
前記ネガティブ条件は、前記削除指示を送信したユーザと、当該削除指示の対象となった前記他のユーザとを、同じグループに決定しないことである、請求項6記載のグループ作成装置。
【請求項8】
前記ネガティブ条件は、同一のグループに属さない2以上のユーザの属性値である属性値集合、または同一のグループに属さない2以上のユーザ識別子である識別子集合であるブラックリストに含まれる2以上のユーザを同じグループに決定しないことである、請求項6記載のグループ作成装置。
【請求項9】
前記属性値集合は、競合する2以上の企業を識別する企業識別子の集合であり、
前記グループ決定部は、
前記属性値集合が有する2以上のいずれかの企業識別子と一致する所属識別子であり、異なる所属識別子に対応する2以上のユーザを同じグループに決定しない、請求項8記載のグループ作成装置。
【請求項10】
ユーザ識別子に対応付けて、グループへの参加の承認を示す承認情報を受信する承認受信部をさらに具備し、
前記グループ決定部は、
前記承認情報に対応する前記ユーザ識別子で識別されるユーザのみから前記グループを決定する、請求項1から請求項9いずれか一項に記載のグループ作成装置。
【請求項11】
前記グループ処理部は、
前記グループ決定部が決定した前記グループに属する前記2以上のユーザの間で、コミュニケーションを行うためのコミュニケーション支援処理を行う、請求項1から請求項10いずれか一項に記載のグループ作成装置。
【請求項12】
前記グループ処理部は、
前記グループ決定部が決定した前記グループに属する前記2以上のユーザがアクセスできる記録領域を確保する記憶領域確保処理を行う、請求項11記載のグループ作成装置。
【請求項13】
前記グループ処理部は、
前記グループ決定部が決定した前記グループに属する前記2以上のユーザが、相互にリアルタイムにコミュニケーションを行うための設定処理を行う、請求項11記載のグループ作成装置。
【請求項14】
2以上の各ユーザの名刺情報が格納される名刺情報格納部と、グループ決定部と、グループ処理部とを具備するグループ作成方法であって、
前記グループ決定部が、前記名刺情報格納部に格納されている前記2以上の名刺情報を用いて、2以上のユーザが属するグループを決定するグループ決定ステップと、
前記グループ処理部が、前記グループ決定ステップで決定された前記グループに対するグループ処理を行うグループ処理ステップとを具備するグループ作成方法。
【請求項15】
2以上の各ユーザの名刺情報が格納される名刺情報格納部にアクセス可能なコンピュータを、
前記名刺情報格納部に格納されている前記2以上の名刺情報を用いて、2以上のユーザが属するグループを決定するグループ決定部と、前記グループ決定部が決定した前記グループに対するグループ処理を行うグループ処理部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、名刺情報を用いてグループを作成し、当該グループに関する処理を行えるグループ作成装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、データマイニング技術を用いて、ユーザの行為を分析し、ユーザをグループ化する技術が存在した(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-103585号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術においては、名刺情報を用いてグループを作成し、当該グループに関する処理を行えなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本第一の発明のグループ作成装置は、2以上の各ユーザの名刺情報を用いて、2以上のユーザが属するグループを決定するグループ決定部と、グループ決定部が決定したグループに対するグループ処理を行うグループ処理部とを具備するグループ作成装置とを具備するグループ作成装置である。
【0006】
かかる構成により、名刺情報を用いてグループを作成し、当該グループに関する処理を行える。
【0007】
また、本第二の発明のグループ作成装置は、第一の発明に対して、名刺情報は、ユーザの1以上のユーザ属性値をも含み、グループ決定部は、1以上のユーザ属性値をも用いて、グループを決定する、グループ作成装置である。
【0008】
かかる構成により、名刺情報を用いて適切なグループを作成し、当該グループに関する処理を行える。
【0009】
また、本第三の発明のグループ作成装置は、第一または第二の発明に対して、グループ決定部は、グループを決定するためのグループ条件が格納される条件格納部を参照し、グループ条件に従って、2以上のユーザが属するグループを決定する、グループ作成装置である。
【0010】
かかる構成により、名刺情報を用いて適切なグループを作成し、当該グループに関する処理を行える。
【0011】
また、本第四の発明のグループ作成装置は、第三の発明に対して、グループ条件は、同一のグループに属するためのポジティブ条件であり、グループ決定部は、ポジティブ条件に従って、2以上のユーザが属するグループを決定する、グループ作成装置である。
【0012】
かかる構成により、名刺情報を用いて適切なグループを作成し、当該グループに関する処理を行える。
【0013】
また、本第五の発明のグループ作成装置は、第四の発明に対して、名刺情報には、名刺交換した他のユーザの名刺情報が対応付いており、ポジティブ条件は、名刺交換していない2以上のユーザを含むグループを決定することである、グループ作成装置である。
【0014】
かかる構成により、名刺情報を用いて適切なグループを作成し、当該グループに関する処理を行える。
【0015】
また、本第六の発明のグループ作成装置は、第三の発明に対して、グループ条件は、同一のグループに属さないためのネガティブ条件であり、グループ決定部は、ネガティブ条件に従って、2以上のユーザが属するグループを決定する、グループ作成装置である。
【0016】
かかる構成により、名刺情報を用いて適切なグループを作成し、当該グループに関する処理を行える。
【0017】
また、本第七の発明のグループ作成装置は、第六の発明に対して、名刺情報には、名刺交換した他のユーザの名刺情報が対応付いており、名刺交換した他のユーザの名刺情報の対応に対して、削除指示に基づいて削除可能であり、ネガティブ条件は、削除指示を送信したユーザと、削除指示の対象となった他のユーザとを、同じグループに決定しないことである、グループ作成装置である。
【0018】
かかる構成により、名刺情報を用いて適切なグループを作成し、当該グループに関する処理を行える。
【0019】
また、本第八の発明のグループ作成装置は、第六の発明に対して、ネガティブ条件は、同一のグループに属さない2以上のユーザの属性値である属性値集合、または同一のグループに属さない2以上のユーザ識別子である識別子集合であるブラックリストに含まれる2以上のユーザを同じグループに決定しないことである、グループ作成装置である。
【0020】
かかる構成により、名刺情報を用いて適切なグループを作成し、当該グループに関する処理を行える。
【0021】
また、本第九の発明のグループ作成装置は、第八の発明に対して、属性値集合は、競合する2以上の企業を識別する企業識別子の集合であり、グループ決定部は、属性値集合が有する2以上のいずれかの企業識別子と一致する所属識別子であり、異なる所属識別子に対応する2以上のユーザを同じグループに決定しない、グループ作成装置である。
【0022】
かかる構成により、名刺情報を用いて適切なグループを作成し、当該グループに関する処理を行える。
【0023】
また、本第十の発明のグループ作成装置は、第一から第九いずれか1つの発明に対して、ユーザ識別子に対応付けて、グループへの参加の承認を示す承認情報を受信する承認受信部をさらに具備し、グループ決定部は、承認情報に対応するユーザ識別子で識別されるユーザのみからグループを決定する、グループ作成装置である。
【0024】
かかる構成により、名刺情報を用いて適切なグループを作成し、当該グループに関する処理を行える。
【0025】
また、本第十一の発明のグループ作成装置は、第一から第十いずれか1つの発明に対して、グループ処理部は、グループ決定部が決定したグループに属する2以上のユーザの間で、コミュニケーションを行うためのコミュニケーション支援処理を行う、グループ作成装置である。
【0026】
かかる構成により、名刺情報を用いてグループを作成し、当該グループにおけるコミュニケーションの場を提供できる。
【0027】
また、本第十二の発明のグループ作成装置は、第十一の発明に対して、グループ処理部は、グループ決定部が決定したグループに属する2以上のユーザがアクセスできる記録領域を確保する記憶領域確保処理を行う、グループ作成装置である。
【0028】
かかる構成により、名刺情報を用いてグループを作成し、当該グループにおける情報共有の場を提供できる。
【0029】
また、本第十三の発明のグループ作成装置は、第十一の発明に対して、グループ処理部は、グループ決定部が決定したグループに属する2以上のユーザが、相互にリアルタイムにコミュニケーションを行うための設定処理を行う、グループ作成装置である。
【0030】
かかる構成により、名刺情報を用いてグループを作成し、当該グループにおけるリアルタイムのコミュニケーションの場を提供できる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によるグループ作成装置によれば、名刺情報を用いてグループを作成し、当該グループに関する処理を行える。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】実施の形態1における情報システムAの概念図
図2】同情報システムAのブロック図
図3】同グループ作成装置1の動作例について説明するフローチャート
図4】同グループ決定処理の例について説明するフローチャート
図5】同グループ情報取得処理の例について説明するフローチャート
図6】同承諾処理の例について説明するフローチャート
図7】同グループ処理の例について説明するフローチャート
図8】同端末装置2の動作例について説明するフローチャート
図9】同名刺情報管理表を示す図
図10】同名刺交換情報管理表を示す図
図11】同条件管理表を示す図
図12】同出力例を示す図
図13】同コンピュータシステムの概観図
図14】同コンピュータシステムのブロック図
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、グループ作成装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0034】
(実施の形態1)
本実施の形態において、名刺情報を用いてグループを作成し、当該グループに関する処理を行えるグループ作成装置について説明する。
【0035】
また、本実施の形態において、作成したグループにおけるコミュニケーションの場を提供できるグループ作成装置について説明する。なお、コミュニケーションの場は、例えば、情報共有の場、Web会議またはチャット等のリアルタイムのコミュニケーションの場である。
【0036】
なお、本実施の形態において、情報Aが情報Bに対応付いていることは、情報Aから情報Bを取得できること、または情報Bから情報Aを取得できることであり、その対応付けの方法は問わない。情報Aと情報Bとがリンク付いていても良いし、同じバッファに存在していても良いし、情報Aが情報Bに含まれていても良いし、情報Bが情報Aに含まれている等でも良い。
【0037】
図1は、本実施の形態における情報システムAの概念図である。情報システムAは、グループ作成装置1、および2以上の端末装置2を備える。
【0038】
グループ作成装置1は、名刺情報を用いて、2以上のユーザが属するグループを決定する装置である。グループ作成装置1は、通常、いわゆるサーバであり、例えば、クラウドサーバ、ASPサーバ等である。なお、グループ作成装置1の種類は問わない。
【0039】
端末装置2は、ユーザが使用する端末である。ユーザは、ここでは、例えば、グループ化の対象、またはグループ化の候補のユーザである。端末装置2は、例えば、いわゆるパーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等であり、その種類は問わない。
【0040】
グループ作成装置1と2以上の各端末装置2とは、インターネット等のネットワークにより通信可能である。
【0041】
図2は、本実施の形態における情報システムAのブロック図である。グループ作成装置1は、格納部11、受信部12、処理部13、および送信部14を備える。
【0042】
格納部11は、名刺情報格納部111、および条件格納部112を備える。なお、名刺情報格納部111は、外部の装置に存在しても良い。
【0043】
受信部12は、承認受信部121を備える。処理部13は、グループ決定部131、およびグループ処理部132を備える。送信部14は、問合送信部141を備える。
【0044】
端末装置2は、端末格納部21、端末受付部22、端末処理部23、端末送信部24、端末受信部25、および端末出力部26を備える。
【0045】
グループ作成装置1を構成する格納部11には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、後述する名刺情報、後述するグループ条件である。
【0046】
名刺情報格納部111には、2以上の名刺情報が格納される。名刺情報は、名刺に関する情報である。名刺情報は、通常、名刺識別子に対応付いている。名刺識別子は、名刺情報を識別する情報であり、例えば、IDであるが、名刺情報を構成する情報でも良い。
【0047】
名刺情報は、例えば、氏名、所属識別子、役職、電話番号、メールアドレス、URL等を有する。名刺情報は、名刺画像を有しても良い。名刺情報は、名刺画像のみでも良い。名刺画像は、名刺を撮影した画像、名刺のスクリーンショット等である。ユーザ識別子は、ユーザを識別する情報である。ユーザ識別子は、例えば、ID、メールアドレス、電話番号である。所属識別子は、例えば、組織名、組織のIDである。組織名は、例えば、会社名、団体名、部門名である。
【0048】
名刺情報は、1または2以上のユーザ属性値を含んでも良い。ユーザ属性値は、通常、ユーザのプロフィールの情報である。ユーザ属性値は、例えば、趣味、年齢、性別、過去に所属した組織名、出身校(例えば、出身高校、出身大学)、家族構成、未婚か既婚かを示す情報、年収である。
【0049】
名刺情報には、名刺交換した他のユーザの名刺情報が対応付いていうことは好適である。名刺交換した他のユーザの名刺情報の対応付けの方法は問わない。名刺情報には、例えば、名刺交換した他のユーザの名刺情報の名刺識別子が対応付いている。名刺情報には、例えば、名刺交換した他のユーザのユーザ識別子が対応付いている。また、名刺交換した二人のユーザのユーザ識別子の組が名刺情報格納部111に格納されていても良い。名刺交換した二人のユーザの名刺情報の名刺識別子の組が名刺情報格納部111に格納されていても良い。名刺識別子は、名刺情報を識別する情報である。名刺識別子は、例えば、名刺情報のID、ユーザ識別子である。
【0050】
なお、名刺交換したことを判断するための情報を名刺交換情報と言う。名刺交換情報は、例えば、上述した名刺交換した他のユーザの名刺情報の名刺識別子、名刺交換した二人のユーザのユーザ識別子の組、名刺交換した二人のユーザの名刺情報の名刺識別子の組である。また、名刺交換は、一方的な名刺の取得でも良い。名刺交換情報は、名刺情報に対応付く情報である。
【0051】
1または2以上の各名刺情報に、承認情報が対応付いていても良い。承認情報は、グループに属することを承認することを示す情報である。名刺情報に予め対応付いている承認情報が存在する場合、当該承認情報は、いかなるグループにでも属することを許可する情報でも良いし、グループにでも属することを許可する可能性がある旨を示す情報でも良い。かかる承認情報がグループにでも属することを許可する可能性がある旨を示す情報である場合、後述する問合情報の送信に応じた承認情報が受信された場合に、当該承認情報に対応するユーザがグループに属することとなる。1または2以上の各名刺情報に、非承認情報が対応付いていても良い。非承認情報は、グループに属することを承認しなしことを示す情報である。
【0052】
条件格納部112には、1または2以上のグループ条件が格納される。グループ条件は、グループを決定するための条件である。グループ条件は、例えば、名刺情報を構成する情報に基づく条件である。グループ条件は、例えば、ユーザ識別子に基づく条件である。
【0053】
グループ条件は、条件種別に対応付いていても良い。条件種別は、グループ条件の種類を示す情報である。条件種別は、例えば、「個別条件」または「全体条件」である。「個別条件」は、グループ条件が一ユーザに関する条件であることを示す情報である。「全体条件」は、グループ条件がグループ全体に関する条件であることを示す情報である。条件種別は、例えば、後述する「ポジティブ条件」または「ネガティブ条件」でも良い。
【0054】
ポジティブ条件は、同一のグループに属するための条件である。ポジティブ条件は、例えば、「名刺交換していない2以上のユーザを含むこと」、「グループのメンバー内に、男性と女性との両方を含むこと」、「役職が部長以上であること」である。
【0055】
ネガティブ条件は、同一のグループに属さないための条件である。ネガティブ条件は、例えば、削除指示を送信したユーザと、当該削除指示の対象となった名刺情報に対応する他のユーザとを、同じグループに決定しないことである。ネガティブ条件は、例えば、ブラックリストに含まれる2以上のユーザを同じグループに決定しないことである。ブラックリストは、同じグループに決定しないことを特定するための情報である。ブラックリストは、例えば、同一のグループに属さない2以上のユーザ識別子である識別子集合である。ブラックリストは、例えば、同一のグループに属さない2以上のユーザのユーザ属性値である属性値集合である。属性値集合は、例えば、競合する2以上の企業を識別する企業識別子の集合である。なお、削除指示は、例えば、名刺交換したが、後に、関係を絶ちたい場合に、入力される指示である。
【0056】
受信部12は、各種の情報や指示を端末装置2から受信する。各種の情報や指示は、例えば、開始指示、名刺情報、他人の名刺情報、削除指示、後述する承認情報である。
【0057】
開始指示は、グループの作成を開始するための指示である。開始指示は、例えば、グループを構成するための条件を有する。グループを構成するための条件は、例えば、上述したグループ条件である。グループを構成するための条件は、例えば、検索式である。開始指示は、例えば、グループを構成するユーザの人数を有する。開始指示は、例えば、開始指示を送信したユーザのユーザ識別子を有する。
【0058】
開始指示は、一ユーザが送信した指示でも良いし、グループ作成装置1の管理者やグループ作成装置1を利用する管理者が送信した指示でも良い。つまり、名刺情報を用いたグループの作成の目的は問わない。例えば、名刺情報を登録している一ユーザが、他のメンバーを含むグループとコミュニケーションを取るために開始指示をグループ作成装置1に送信しても良い。また、例えば、イベントの開催者が、イベントの参加者の名刺情報の集合を用いて、イベントにおいて必要なグループ分けのために、開始指示をグループ作成装置1に送信しても良い。なお、イベントは、例えば、研修、展示会等であり、その内容は問わない。
【0059】
承認受信部121は、ユーザ識別子に対応付けて、承認情報を端末装置2から受信する。承認情報は、グループへの参加を承認する旨を示す情報である。承認情報は、例えば、「1」である。承認受信部121は、非承認情報を端末装置2から受信しても良い。非承認情報は、グループへの参加を承認しない旨を示す情報である。非承認情報は、例えば、「0」である。
【0060】
承認受信部121は、問合送信部141による問合情報の送信に応じて、承認情報を端末装置2から受信することは好適である。
【0061】
処理部13は、各種の処理を行う。各種の処理は、例えば、グループ決定部131、グループ処理部132が行う処理である。
【0062】
グループ決定部131は、名刺情報格納部111を参照し、2以上のユーザが属するグループを決定する。グループを決定することは、例えば、グループを構成する2以上の各ユーザのユーザ識別子の集合を取得することである。グループを決定することは、例えば、グループを構成する2以上の各ユーザの名刺情報へのリンク情報の集合を取得することである。グループを決定することは、例えば、グループを構成する2以上の各ユーザの名刺情報の名刺識別子の集合を取得することである。その他、グループを決定することに対応する処理は、グループに属する2以上のユーザが判断可能であれば良く、その処理の内容は問わない。
【0063】
グループ決定部131は、例えば、1以上のユーザ属性値をも用いて、グループを決定する。グループ決定部131は、例えば、同じ役職であり、異なる組織名を有する2以上の名刺情報を名刺情報格納部111から検索し、当該検索した2以上の各名刺情報に対応する名刺識別子の集合を取得する。
【0064】
グループ決定部131は、条件格納部112に格納されている1または2以上のグループ条件に従って、2以上のユーザが属する前記グループを決定する。
【0065】
グループ決定部131は、グループ条件を用いずに、名刺情報格納部111を参照し、2以上のユーザが属するグループを決定しても良い。かかる場合、グループ決定部131は、例えば、ランダムに、N人(Nは2以上の自然数)の名刺情報を名刺情報格納部111から取得し、当該Nの名刺情報を用いてグループ情報を構成する。グループ決定部131は、例えば、順番に、N人(Nは2以上の自然数)の名刺情報を名刺情報格納部111から取得し、当該Nの名刺情報を用いてグループ情報を構成する処理を、M(Mは1以上の自然数)のグループについて行っても良い。なお、グループ情報とは、グループに関する情報である。グループ情報は、通常、グループを構成するユーザ(メンバーと言っても良い)に関する情報である。グループ情報は、例えば、グループを構成するユーザの情報を有する。グループ情報は、例えば、グループを構成する2以上の各ユーザの名刺情報の一部または全部を有する。グループ情報は、例えば、グループを構成する2以上のユーザのユーザ識別子の集合である。グループ情報は、例えば、グループを構成する2以上のユーザの名刺識別子の集合である。なお、グループ情報は、例えば、グループ識別子に対応付いている。グループ識別子は、グループを識別する情報である。グループ識別子は、例えば、ID、グループ名である。
【0066】
グループ決定部131は、例えば、条件格納部112に格納されている1または2以上のポジティブ条件に従って、2以上のユーザが属するグループを決定する。ポジティブ条件が「名刺交換していない2以上のユーザを含むグループを決定すること」である場合、グループ決定部131は、例えば、予め決められた人数分の名刺情報を名刺情報格納部111から取得し、当該取得した複数の各名刺情報に対応する名刺交換情報を参照し、複数の各名刺情報に対応する二人の各組が、名刺交換しているか否かを判断する。そして、グループ決定部131は、名刺交換していると判断した組のうちの一方をグループから外す。次に、グループ決定部131は、名刺交換情を参照し、グループ内に残るいずれのユーザとも名刺交換していないユーザの名刺情報を名刺情報格納部111から取得する。以上の処理により、グループ決定部131は、名刺交換した相手が居ないグループを構成できる。
【0067】
グループ決定部131は、例えば、条件格納部112に格納されている1または2以上のネガティブ条件に従って、2以上のユーザが属するグループを決定する。
【0068】
グループ決定部131は、例えば、属性値集合が有する2以上のいずれかの企業識別子と一致する所属識別子であり、異なる所属識別子に対応する2以上のユーザを同じグループに決定しない。かかる場合、属性値集合は、例えば、ライバル企業の2以上の企業の企業識別子の集合である。そして、かかる場合、グループ決定部131は、ライバル企業の社員を同一のグループに含めないようにグループを決定できる。
【0069】
グループ決定部131は、承認情報に対応するユーザ識別子で識別されるユーザのみからグループを決定する。なお、承認情報に対応するユーザ識別子とは、例えば、承認情報を送信してきたユーザのユーザ識別子、承認情報を事前に登録しているユーザのユーザ識別子である。そして、かかる場合、グループ決定部131は、グループに参加することを承認しないユーザをグループに含める不都合を回避できる。
【0070】
グループ決定部131は、名刺情報格納部111を参照し、2以上のユーザが属するグループを最終決定する前に、当該グループを構成する候補である2以上のユーザに送信する問合情報を取得し、当該問合情報の送信に応じて、当該ユーザから承認情報が受信された場合のみ、当該承認情報に対応するユーザを含むグループを決定しても良い。かかる場合、グループ決定部131は、名刺情報格納部111を参照し、2以上のユーザが属するグループの候補を決定する。次に、グループ決定部131は、当該グループの候補に属するユーザに送信する問合情報を構成する。なお、問合情報は、例えば、グループ情報を有する。つまり、問合情報は、グループの候補に属しているユーザが他のユーザを把握可能とする情報であることは好適である。また、問合情報は、後述する問合送信部141により、端末装置2に送信される情報である。
【0071】
グループ処理部132は、グループ決定部131が決定したグループに対するグループ処理を行う。グループ処理は、例えば、後述するグループ情報蓄積処理、後述するグループ通知処理、後述するコミュニケーション支援処理である。コミュニケーション支援処理は、例えば、後述する記憶領域確保処理、後述する設定処理である。
【0072】
グループ情報蓄積処理は、グループ情報を蓄積する処理である。グループ処理部132は、例えば、グループ決定部131が決定したグループに関するグループ情報を構成し、当該グループ情報を格納部11に蓄積する。
【0073】
グループ通知処理は、グループを構成するユーザにグループが構成されたことの通知を行う処理である。グループ処理部132は、例えば、グループ決定部131が決定したグループに関するグループ情報を構成し、当該グループ情報を送信する。さらに具体的には、グループ処理部132は、例えば、グループ決定部131が決定したグループを構成する2以上のユーザのメールアドレスを取得する。また、グループ処理部132は、例えば、グループ決定部131が決定したグループに関するグループ情報を構成し、当該グループ情報を2以上のユーザのメールアドレス宛てに送信する。なお、通知の方法は、例えば、電子メールであるが、電話番号を用いたショートメッセージの送信、ユーザがアクセス可能な記録媒体への書き込み等でも良い。
【0074】
コミュニケーション支援処理は、グループを構成するユーザの間で、コミュニケーションを行うための処理である。グループ処理部132は、例えば、グループ決定部131が決定したグループに属する2以上のユーザの間で、コミュニケーションを行うためのコミュニケーション支援処理を行う。なお、ここでコミュニケーションは、情報交換と言っても良い。
【0075】
記憶領域確保処理は、グループに属する2以上のユーザがアクセスできる記録領域を確保する処理である。グループ処理部132は、例えば、グループ決定部131が決定したグループに属する2以上のユーザのみがアクセスできる記録領域を確保する。かかる記憶領域確保処理は、例えば、格納部11の一部の記録領域をアロックし、当該アロックした領域にアクセスできる2以上の各ユーザ識別子を、当該領域に対応付けて蓄積する処理である。2以上のユーザがアクセスできる記録領域は、グループに属する2以上のユーザのみがアクセスできる記録領域でも良いし、グループに属する2以上のユーザと一部の管理者のみがアクセスできる記録領域等でも良い。また、記憶領域確保処理は、グループのメンバー間で、非リアルタイムのコミュニケーションを行うための処理である。なお、グループ処理部132は、例えば、当該記憶領域確保処理により確保した記憶領域にアクセスするための情報(例えば、URL)を、グループに属する2以上のユーザに送信する。
【0076】
グループ処理部132は、例えば、グループ決定部131が決定したグループに属する2以上のユーザのメールアドレスを含むメーリングリストを作成し、当該メーリングリストの情報を格納部11に蓄積する。なお、かかるメーリングリストの作成等の処理も、グループのメンバー間で、非リアルタイムのコミュニケーションを行うための処理である。また、グループ処理部132は、例えば、当該メーリングリストの情報を、グループに属する2以上のユーザに送信する。
【0077】
設定処理は、グループに属する2以上のユーザが、相互にリアルタイムにコミュニケーションを行うための情報の設定の処理である。グループ処理部132は、グループ決定部131が決定したグループに属する2以上のユーザが、相互にリアルタイムにコミュニケーションを行うための設定処理を行う。リアルタイムなコミュニケーションとは、例えば、Web会議、チャットである。
【0078】
グループ処理部132は、例えば、グループ決定部131が決定したグループに属する2以上のユーザのユーザ識別子の集合を、Web会議を行う図示しないサーバ、または格納部11に蓄積する。また、グループ処理部132は、かかるWeb会議を設定し、設定情報を取得する。なお、設定情報は、例えば、Web会議の場を提供するためのURLである。また、グループ処理部132は、例えば、当該設定情報を、グループに属する2以上のユーザに送信する。
【0079】
グループ処理部132は、例えば、グループ決定部131が決定したグループに属する2以上のユーザのユーザ識別子の集合を、チャットを行う図示しないサーバ、または格納部11に蓄積する。また、グループ処理部132は、かかるチャットを行う場を設定し、設定情報を取得する。なお、設定情報は、例えば、チャットを行うためのURLである。そして、グループ処理部132は、例えば、当該設定情報を、グループに属する2以上のユーザに送信する。
【0080】
送信部14は、各種の情報を端末装置2に送信する。各種の情報は、例えば、問合情報である。
【0081】
問合送信部141は、グループ決定部131が取得した問合情報を、グループの候補を構成するユーザに送信する。問合送信部141が問合情報を送信するトリガーは問わない。問合送信部141は、例えば、グループ決定部131が問合情報を取得した場合に、直ちに問合情報をユーザに送信する。問合送信部141は、例えば、ユーザからの指示に応じて、問合情報をユーザに送信する。なお、ユーザに送信することは、ユーザの端末装置2に送信することである。
【0082】
端末装置2を端末格納部21には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、ユーザ識別子である。
【0083】
端末受付部22は、各種の指示や情報を受け付ける。各種の指示や情報は、例えば、開始指示、名刺情報、他人の名刺情報、削除指示、承認情報、非承認情報である。各種の指示や情報の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。
【0084】
端末処理部23は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、端末受付部22が受け付けた指示や情報を、送信するデータ構造の指示や情報にする処理である。各種の処理とは、例えば、端末受信部25が受信した情報を、出力するデータ構造の情報にする処理である。
【0085】
端末送信部24は、各種の指示や情報を送信する。各種の指示や情報は、例えば、承認情報、非承認情報である。
【0086】
端末受信部25は、各種の情報を受信する。各種の情報は、例えば、問合情報、グループ情報、各種の画面情報である。
【0087】
端末出力部26は、各種の情報を出力する。各種の情報は、例えば、問合情報、グループ情報、各種の画面である。
【0088】
ここで、出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。
【0089】
格納部11、名刺情報格納部111、条件格納部112、および端末格納部21は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0090】
格納部11等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよい。
【0091】
受信部12、承認受信部121、および端末受信部25は、通常、無線または有線の通信手段で実現される。
【0092】
処理部13、グループ決定部131、グループ処理部132、および端末処理部23は、通常、プロセッサやメモリ等から実現され得る。処理部13等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、プロセッサは、CPU、MPU、GPU等であり、その種類は問わない。
【0093】
送信部14、問合送信部141、および端末送信部24は、通常、無線または有線の通信手段で実現される。
【0094】
端末受付部22は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0095】
端末出力部26は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。端末出力部26は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0096】
次に、情報システムAを構成するグループ作成装置1の動作例について、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0097】
(ステップS301)受信部12は、開始指示を受信したか否かを判断する。開始指示を受信した場合はステップS302に行き、開始指示を受信しなかった場合はステップS304に行く。なお、受信部12は、例えば、グループ作成装置1の管理者の端末から、開始指示を受信する。
【0098】
(ステップS302)グループ決定部131は、グループ決定処理を行う。グループ決定処理の例について、図4のフローチャートを用いて説明する。
【0099】
(ステップS303)グループ処理部132は、ステップS302で決定されたグループの情報を用いて、グループ処理を行う。ステップS301に戻る。グループ処理の例について、図7のフローチャートを用いて説明する。
【0100】
(ステップS304)受信部12は、名刺情報を端末装置2から受信したか否かを判断する。名刺情報を受信した場合はステップS305に行き、名刺情報を受信しなかった場合はステップS306に行く。なお、ここでの名刺情報の受信は、ユーザの名刺情報の登録のための受信である。
【0101】
(ステップS305)処理部13は、ステップS304で受信された名刺情報を名刺情報格納部111に蓄積する。ステップS301に戻る。なお、ここでの処理により、ユーザの名刺情報が登録された。
【0102】
なお、処理部13は、ユニークなユーザ識別子を生成し、当該ユーザ識別子に対応付けて、ステップS304で受信された名刺情報を蓄積することは好適である。なお、ユニークなユーザ識別子を生成する処理は公知技術である。
【0103】
(ステップS306)受信部12は、他人の名刺情報を端末装置2から受信したか否かを判断する。他人の名刺情報を受信した場合はステップS307に行き、他人の名刺情報を受信しなかった場合はステップS309に行く。なお、受信部12は、通常、ユーザ識別子に対応付いた他人の名刺情報を受信する。また、他人の名刺情報は、当該ユーザ識別子で識別されるユーザが名刺交換した相手の名刺情報である。また、名刺交換は、紙の名刺による名刺交換でも良いし、電子的な名刺情報を用いた名刺交換(いわゆるオンライン名刺交換)でも良い。また、名刺交換は、一方的な名刺の取得でも良い。
【0104】
(ステップS307)処理部13は、ステップS306で受信された他人の名刺情報と当該名刺情報に対応付くユーザ識別子とに対応する名刺交換情報を取得する。なお、名刺交換情報は、例えば、ユーザ識別子と他人の名刺情報とを有する。名刺交換情報は、例えば、ユーザ識別子と他人のユーザ識別子とを有する。
【0105】
(ステップS308)処理部13は、ステップS307で取得した名刺交換情報を、ユーザ識別子に対応付けて、名刺情報格納部111に蓄積する。ステップS301に戻る。
【0106】
(ステップS309)受信部12は、削除指示を端末装置2から受信したか否かを判断する。削除指示を受信した場合はステップS310に行き、削除指示を受信しなかった場合はステップS301に戻る。
【0107】
(ステップS310)処理部13は、削除指示に対応する名刺交換情報に削除フラグを付加する。ステップS301に戻る。なお、削除指示に対応する名刺交換情報は、例えば、削除指示に含まれるユーザ識別子と、受信された削除指示に対応するユーザ識別子とを有する名刺交換情報である。
【0108】
なお、図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0109】
次に、ステップS302のグループ決定処理の例について、図4のフローチャートを用いて説明する。
【0110】
(ステップS401)グループ決定部131は、カウンタiに1を代入する。
【0111】
(ステップS402)グループ決定部131は、i番目のグループを作成するか否かを判断する。i番目のグループを作成する場合はステップS403に行き、i番目のグループを作成しない場合は上位処理にリターンする。
【0112】
なお、作成するグループの数は予め決められていても良いし、グループに属していないユーザが存在する間は、グループ決定部131は、グループを作成すると判断しても良い。また、グループ決定部131は、受信部12が受信した開始指示に、ユーザ識別子が含まれている場合は、当該ユーザ識別子で識別されるユーザを含む一のグループのみを決定し、開始指示にユーザ識別子が含まれていない場合は、グループ化の対象の名刺情報の数に応じた数のグループを決定しても良い。また、グループ決定部131は、受信部12が受信した開始指示に含まれるグループ数が示す数のグループを決定しても良い。i番目のグループを作成するか否かを判断するための条件は問わない。
【0113】
(ステップS403)グループ決定部131は、i番目のグループに属する候補の2以上のユーザの名刺情報を名刺情報格納部111から取得する。ここで、グループ決定部131は、ランダムに2以上のユーザの名刺情報を名刺情報格納部111から取得しても良いし、順番に2以上のユーザの名刺情報を名刺情報格納部111から取得しても良い。つまり、取得する名刺情報の選択方法は問わない。
【0114】
グループ決定部131は、例えば、現時点でいずれのグループにも属さないユーザであり、グループに属することを承認しているユーザの中から、2以上のユーザの名刺情報を取得する。なお、グループに属することを承認しているユーザは、例えば、承認情報が対応付いている名刺情報に対応するユーザ、または非承認情報が対応付いていない名刺情報に対応するユーザである。
【0115】
なお、グループの人数は、固定的に決まっていても良いし、決まっていなくても良い。つまり、グループの人数は、例えば、予め決められていても良いし、受信部12が受信した開始指示に含まれている情報でも良い。
【0116】
(ステップS404)グループ決定部131は、i番目のグループのグループ情報を取得する。かかるグループ情報取得処理の例について、図5のフローチャートを用いて説明する。
【0117】
(ステップS405)グループ決定部131は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS402に戻る。
【0118】
次に、ステップS404のグループ情報取得処理の例について、図5のフローチャートを用いて説明する。
【0119】
(ステップS501)グループ決定部131は、カウンタiに1を代入する。
【0120】
(ステップS502)グループ決定部131は、条件格納部112に、i番目のネガティブ条件が存在するか否かを判断する。i番目のネガティブ条件が存在する場合はステップS503に行き、i番目のネガティブ条件が存在しない場合はステップS507に行く。
【0121】
(ステップS503)グループ決定部131は、ステップS404で取得された2以上のユーザの名刺情報を用いて、2以上のユーザがi番目のネガティブ条件を満たすか否かを判断する。i番目のネガティブ条件を満たす場合はステップS504に行き、満たさない場合はステップS506に行く。
【0122】
(ステップS504)グループ決定部131は、i番目のネガティブ条件を満たすユーザであり、グループから除く1以上のユーザを決定する。ここで、グループ決定部131は、通常、決定したユーザの名刺情報を、ステップS404で取得された2以上のユーザの名刺情報から削除する。
【0123】
(ステップS505)グループ決定部131は、ステップS504で除いたユーザの数だけ、新しい候補となるユーザの名刺情報を名刺情報格納部111から取得する。なお、新しい候補となるユーザは、例えば、現時点でいずれのグループにも属さないユーザであり、ステップS403で取得した名刺情報に対応しないユーザであり、グループに属することを承認しているユーザである。また、ここで、グループ決定部131は、通常、除くユーザであると判断されたユーザの名刺情報を名刺情報格納部111から取得しない。
【0124】
(ステップS506)グループ決定部131は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS502に戻る。
【0125】
(ステップS507)グループ決定部131は、カウンタjに1を代入する。
【0126】
(ステップS508)グループ決定部131は、条件格納部112に、j番目のポジティブ条件が存在するか否かを判断する。j番目のポジティブ条件が存在する場合はステップS509に行き、j番目のポジティブ条件が存在しない場合はステップS512に行く。
【0127】
(ステップS509)グループ決定部131は、すべてのネガティブ条件を満たさなかった2以上のユーザの名刺情報を用いて、当該名刺情報に対応する2以上のユーザがj番目のポジティブ条件を満たすか否かを判断する。j番目のポジティブ条件を満たす場合はステップS510に行き、満たさない場合はステップS511に行く。
【0128】
(ステップS510)グループ決定部131は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS508に戻る。
【0129】
(ステップS511)グループ決定部131は、j番目のポジティブ条件を満たさなかったユーザであり、グループから除く1以上のユーザを決定する。ステップS505に戻る。ここで、グループ決定部131は、通常、決定したユーザの名刺情報を、すべてのネガティブ条件を満たさなかった2以上のユーザの名刺情報から削除する。
【0130】
(ステップS512)グループ決定部131は、グループを構成する候補のユーザに対して、承認を得るユーザが存在するか否かを判断する。承認を得るユーザが存在する場合はステップS513に行き、承認を得るユーザが存在しない場合はステップS515に行く。なお、グループを構成する候補のユーザは、上記の条件(例えば、1以上のネガティブ条件、または/および1以上のポジティブ条件)を用いた判断の結果、残ったユーザである。
【0131】
(ステップS513)グループ決定部131は、承諾処理を行う。承諾処理の例について、図6のフローチャートを用いて説明する。
【0132】
(ステップS514)グループ決定部131は、ステップS513における承諾処理の結果、承諾を得る必要のあるすべてのユーザから承諾が得られたか否かを判断する。すべてのユーザから承諾が得られた場合はステップS515に行き、得られなかった場合はステップS516に行く。なお、承諾が得られなかったユーザは、非承諾情報を送信してきたユーザである。
【0133】
(ステップS515)グループ決定部131は、グループを構成する候補の2以上のユーザの名刺情報を用いて、グループ情報を取得する。グループ決定部131は、当該グループ情報を、格納部11に蓄積する。上位処理にリターンする。
【0134】
(ステップS516)グループ決定部131は、承諾が得られなかったユーザを除くユーザとして決定する。ステップS505に行く。なお、グループ決定部131は、通常、承諾が得られなかったユーザの名刺情報を、グループを構成する候補のユーザの名刺情報の集合から削除する。
【0135】
次に、ステップS513の承諾処理の例について、図6のフローチャートを用いて説明する。
【0136】
(ステップS601)グループ決定部131は、カウンタiに1を代入する。
【0137】
(ステップS602)グループ決定部131は、グループを構成する候補のユーザの中に、i番目のユーザが存在するか否かを判断する。i番目のユーザが存在する場合はステップS603に行き、i番目のユーザが存在しない場合は上位処理にリターンする。
【0138】
(ステップS603)グループ決定部131は、i番目のユーザに対して承諾が必要であるか否かを判断する。承諾が必要である場合はステップS604に行き、承諾が必要でない場合はステップS610に行く。なお、グループ決定部131は、例えば、すべてのユーザに対して承諾が必要であると判断する。また、グループ決定部131は、例えば、承認情報が対応付いていない名刺情報に対応するユーザに対して承諾が必要であると判断する。
【0139】
(ステップS604)グループ決定部131は、問合情報を取得する。なお、問合情報は、例えば、2以上の候補となるメンバーの名刺情報の一部または全部を有する。
【0140】
(ステップS605)問合送信部141は、ステップS604で取得された問合情報をユーザに送信する。
【0141】
(ステップS606)承認受信部121は、情報を受信したか否かを判断する。なお、ここで、情報は、ユーザ識別子に対応付けて受信される、とする。
【0142】
(ステップS607)グループ決定部131は、ステップS606で受信された情報が承諾情報であるか、非承諾情報であるかを判断する。承諾情報である場合はステップS608に行き、非承諾情報である場合はステップS609に行く。
【0143】
(ステップS608)グループ決定部131は、ユーザ識別子に対応付けて承諾情報を蓄積する。ステップS610に行く。
【0144】
(ステップS609)グループ決定部131は、ユーザ識別子に対応付けて非承諾情報を蓄積する。
【0145】
(ステップS610)グループ決定部131は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS602に戻る。
【0146】
次に、ステップS303のグループ処理の例について、図7のフローチャートを用いて説明する。
【0147】
(ステップS701)グループ処理部132は、カウンタiに1を代入する。
【0148】
(ステップS702)グループ処理部132は、ステップS302で決定されたグループのうち、i番目のグループが存在するか否かを判断する。i番目のグループが存在する場合はステップS703に行き、i番目のグループが存在しない場合は上位処理にリターンする。
【0149】
ここで、グループ処理部132は、例えば、ステップS515で、格納部11に蓄積されたi番目のグループ情報が存在するか否かを判断する。
【0150】
(ステップS703)グループ処理部132は、i番目のグループに対応するグループ情報を格納部11から取得する。
【0151】
(ステップS704)グループ処理部132は、i番目のグループに対応するグループ情報が有する各ユーザのメールアドレスを取得する。次に、グループ処理部132は、取得した2以上のメールアドレスを用いて、メーリングリストを作成する。なお、メーリングリストを作成する処理は、公知技術である。また、メーリングリストのアドレスは、i番目のグループにユニークなアドレスであり、例えば、「グループ識別子@予め決められたドメイン名」である。
【0152】
(ステップS705)グループ処理部132は、i番目のグループのメンバー間での情報共有のための記憶領域を確保する。そして、グループ処理部132は、記憶領域にアクセスするためのアクセス情報(例えば、URL)を取得する。
【0153】
(ステップS706)グループ処理部132は、リアルタイムコミュニケーション(例えば、Web会議、チャット)のための設定情報を取得する。なお、かかる処理は公知技術である。
【0154】
(ステップS707)グループ処理部132は、i番目のグループのグループ情報等を取得する。次に、グループ処理部132は、i番目のグループのグループ情報等を、i番目のグループの各メンバーに送信する。なお、グループ情報等とは、例えば、グループ情報とメーリングリストの情報(例えば、メーリングリストのアドレス)と記憶領域にアクセスするためのアクセス情報、リアルタイムコミュニケーションのための設定情報である。
【0155】
(ステップS708)グループ処理部132は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS702に戻る。
【0156】
次に、端末装置2の動作例について、図8のフローチャートを用いて説明する。
【0157】
(ステップS801)端末受付部22は、開始指示を受け付けたか否かを判断する。開始指示を受け付けた場合はステップS802に行き、開始指示を受け付けた場合はステップS805に行く。
【0158】
(ステップS802)端末処理部23は、送信する開始指示を構成する。端末送信部24は、当該開始指示をグループ作成装置1に送信する。なお、端末処理部23は、例えば、端末格納部21のユーザ識別子を取得し、当該ユーザ識別子を有する開始指示を構成する。なお、開始指示は、ユーザ識別子を有さなくても良い。
【0159】
(ステップS803)端末受信部25は、グループ情報等を受信したか否かを判断する。グループ情報等を受信した場合はステップS804に行き、グループ情報等を受信しなかった場合はステップS803に戻る。
【0160】
(ステップS804)端末処理部23は、ステップS803で受信されたグループ情報等を用いて、出力するグループ情報等を構成する。端末出力部26は、当該グループ情報等を出力する。
【0161】
(ステップS805)端末受付部22は、名刺情報を受け付けたか否かを判断する。名刺情報を受け付けた場合はステップS806に行き、名刺情報を受け付けた場合はステップS807に行く。
【0162】
(ステップS806)端末処理部23は、送信する名刺情報を構成する。端末送信部24は、当該名刺情報をグループ作成装置1に送信する。なお、ここで、例えば、当該ユーザの名刺情報がグループ作成装置1に登録される。
【0163】
(ステップS807)端末受付部22は、他人の名刺情報を受け付けたか否かを判断する。他人の名刺情報を受け付けた場合はステップS808に行き、他人の名刺情報を受け付けた場合はステップS809に行く。
【0164】
(ステップS808)端末処理部23は、送信する他人の名刺情報を構成する。端末送信部24は、当該他人の名刺情報をグループ作成装置1に送信する。なお、端末処理部23は、例えば、端末格納部21のユーザ識別子を取得し、当該ユーザ識別子を対応付けた他人の名刺情報を構成する。なお、ここでの処理により、例えば、名刺交換情報がグループ作成装置1に登録される。
【0165】
(ステップS809)端末受付部22は、削除指示を受け付けたか否かを判断する。削除指示を受け付けた場合はステップS810に行き、削除指示を受け付けた場合はステップS811に行く。
【0166】
(ステップS810)端末処理部23は、送信する削除指示を構成する。端末送信部24は、当該削除指示をグループ作成装置1に送信する。なお、端末処理部23は、例えば、端末格納部21のユーザ識別子を取得し、当該ユーザ識別子を含む削除指示を構成する。また、削除指示は、削除する名刺交換情報を特定する情報(例えば、他人の名刺情報識別子または他人のユーザ識別子)を有する。なお、ここでの処理により、例えば、名刺交換情報が削除される。名刺交換情報が削除されることは、名刺交換情報に削除フラグが付されることでも良い。
【0167】
(ステップS811)端末受信部25は、グループ情報等を受信したか否かを判断する。グループ情報等を受信した場合はステップS804に行き、グループ情報等を受信しなかった場合はステップS801に戻る。
【0168】
なお、図8のフローチャートにおいて、グループ情報等を受信するためのトリガーは問わない。
【0169】
また、図8のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0170】
以下、本実施の形態における情報システムAの具体的な動作例について説明する。
【0171】
今、グループ作成装置1の名刺情報格納部111には、図9に示す名刺情報管理表が格納されている、とする。名刺情報管理表は、1以上の名刺情報を管理する表である。名刺情報管理表は、各ユーザによる名刺情報の登録により、構成された表である。名刺情報管理表は、「ユーザ識別子」、「氏名」、「会社名」、「所属部署」、「TEL」、「FAX」、「メールアドレス」、「役職」、「性別」などの属性値を有するレコードを1以上、格納している。各レコードは、名刺画像を有しても良い。「ユーザ識別子」は、ここでは、ユニークな数値(ID)であるが、名刺情報に対応するユーザの「氏名」と「会社名」の組の情報等でも良い。
【0172】
また、名刺情報格納部111には、図10に示す名刺交換情報管理表が格納されている、とする。名刺交換情報管理表は、1以上の名刺交換情報を管理する表である。名刺情報管理表は、各ユーザによる取得した他人の名刺情報の登録により、構成された表である。名刺交換情報管理表は、「ユーザ識別子」、「名刺情報」、「受取時期情報」、「削除フラグ」という属性値を有するレコードを1以上、格納している。「名刺情報」は、ここでは、「ID」、「氏名」、「会社名」、「所属部署」、「TEL」、「FAX」、「メールアドレス」、「役職」、「WEBページ」などの属性値を有する。「名刺記載情報」は、その他、会社のWEBページのURL、部署名などを有することは好適である。また、「ID」は、少なくとも、同一の受取人(ユーザ)に対応する名刺情報を識別する情報である。「ID」は、全名刺情報を識別する情報であることは好適である。「ID」は、名刺交換のために取得した名刺情報が蓄積される際に、処理部13が自動的に付与することが好適である。「受取時期情報」は、名刺情報に対応する名刺をユーザが受け取った時期を示す情報である。ここでは、他人の名刺情報が受信された場合に、処理部13が図示しない時計から受取時期情報を取得し、他人の名刺情報と一緒に蓄積したものとする。なお、ユーザ等が、名刺情報について手入力した受取時期情報が、名刺交換情報管理表に蓄積されるようにしても良い。「削除フラグ」は、名刺交換情報の削除指示が受信された場合に、当該削除指示に対応する名刺交換情報に付されるフラグである。削除フラグ「1」は、削除指示に対応する名刺交換情報であることを示す。
【0173】
また、グループ作成装置1の条件格納部112には、図11に示す条件管理表が格納されている。条件管理表は、グループ条件を管理する表である。条件管理表は、「ID」「グループ条件」「条件種別」を有する。なお、グループ条件は、表により管理されていることは必須ではなく、プログラム中に埋め込まれていても良いことは言うまでもない。また、「条件種別」は、グループ条件の種類を示す情報である。条件種別は、ここでは「個別条件(1)」または「全体条件(2)」である。「個別条件」は、グループ条件が一ユーザに関する条件であることを示す情報である。「全体条件」は、グループ条件がグループ全体に関する条件であることを示す情報である。
【0174】
かかる状況において、以下の具体例について説明する。ここでの具体例は、一のユーザの希望によりグループを作成する場合である。
【0175】
(具体例)
ここで、例えば、4人のグループを作成することとする。また、ユーザ「山田太郎」は、自分の端末装置2に、開始指示を入力した、とする。ここで、開始指示は、グループの条件「部長以上」を含む、とする。
【0176】
すると、端末装置2の端末受付部22は、開始指示を受け付ける。次に、端末処理部23は、端末格納部21のユーザ識別子「1234」を読み出し、当該ユーザ識別子「1234」を有する開始指示を構成する。次に、端末送信部24は、当該開始指示をグループ作成装置1に送信する。なお、開始指示は、ユーザ識別子「1234」と条件「部長以上」とを含む。
【0177】
次に、グループ作成装置1の受信部12は、ユーザ識別子「1234」を含む開始指示を受信する。
【0178】
次に、グループ決定部131は、ユーザ識別子「1234」で識別されるユーザを含むグループを以下のように決定する。つまり、まず、ユーザ「山田太郎」に着目して、以下のように、すべてのグループ条件を満たすように、メンバーを選出する、とする。
【0179】
グループ決定部131は、以下のように、ユーザ識別子「1234」で識別されるユーザを含むグループのメンバーを決定する。つまり、まず、グループ決定部131は、ユーザ識別子「1234」に対応する名刺情報「<氏名>山田太郎 <会社名>PQZ <所属部署>営業部 ・・・<役職>社員 ・・・」を、図9の名刺情報管理表から取得する。
【0180】
次に、グループ決定部131は、条件種別「1」と対になるグループ条件を用いて、グループを構成する候補となる名刺情報を検索する検索式を、以下のように構成する。つまり、まず、図11のグループ条件管理表の「ID=1」と山田太郎の名刺情報の「<会社名>PQZ」とから、取得した他の3人の名刺情報の中に「<会社名>PXY」を含む名刺情報が存在しないことを、第一条件として、取得する。
【0181】
また、また、グループ決定部131は、図11のグループ条件管理表の「ID=2」と山田太郎の名刺情報の「<会社名>PQZ」とから、図示しないバッファのグループ情報が有する他の3人の名刺情報の中に「<会社名>PQZ」を含む名刺情報が存在しないことを、第二条件として、取得する。
【0182】
また、グループ決定部131は、図11のグループ条件管理表の「ID=3」と山田太郎のユーザ識別子「1234」とから、図示しないバッファのグループ情報が有する他の3人の名刺情報と対になるユーザ識別子の中に、「9876」を含まないことを、第三条件として、取得する。
【0183】
また、グループ決定部131は、図11のグループ条件管理表の「ID=4」と山田太郎のユーザ識別子「1234」とから、「削除フラグ=1」と対になるユーザ識別子「522」を含まないことを、第四条件として、取得する。
【0184】
次に、グループ決定部131は、条件種別「1」に対応する第一条件から第四条件を用いて、検索条件「会社名!=PXY & 会社名!=PQZ & ユーザ識別子!=9876 & ユーザ識別子!=522」を構成する。なお、符号「!=」は、「NOT」の意味である。
【0185】
次に、グループ決定部131は、当該検索条件に合致する3名の名刺情報を図9の名刺情報管理表から取得する。
【0186】
そして、グループ決定部131は、ユニークなグループ識別子「G01」を取得する。次に、グループ決定部131は、グループ識別子「G01」と4つの名刺情報とを含むグループ情報を構成し、図示しないバッファに一時蓄積する。
【0187】
次に、図11のグループ条件管理表の「ID=5」の条件を適用し、グループ決定部131は、図10の名刺交換管理表のユーザ識別子「1234」のレコードを参照し、図示しないバッファに一時蓄積されたグループ情報が有する他の3名の名刺情報と対になるユーザ識別子の中で、ユーザ識別子「1234」と対にならないユーザ識別子が存在する(名刺交換していないユーザが含まれる)、と判断したとする。
【0188】
次に、図11のグループ条件管理表の「ID=6」の条件を適用し、グループ決定部131は、図示しないバッファに一時蓄積されたグループ情報を参照し、異なる性別の人が含まれる、と判断したとする。
【0189】
同様に、グループ決定部131は、ユーザ「山田太郎」以外の3名の各ユーザに着目して、4名ともにとって、すべてのグループ条件を満たすように、メンバーを決定した、とする。
【0190】
次に、グループ処理部132は、図示しないバッファに一時蓄積したグループ情報(グループ識別子「G01」と4つの名刺情報とを含む情報)を、最終的なグループ情報として、格納部11に蓄積する。
【0191】
また、グループ処理部132は、グループ識別子「G01」で識別されるグループのメーリングリスト「G01@aaa.com」を作成する。
【0192】
また、グループ処理部132は、グループのメンバー間での情報共有のための記憶領域を確保する。そして、グループ処理部132は、記憶領域にアクセスするためのアクセス情報(例えば、URL「https://aaa/・・・」)を取得する。
【0193】
さらに、グループ処理部132は、リアルタイムコミュニケーション(ここでは、例えば、Web会議)のための設定情報(例えば、「https://us02.web.zoom・・・」等)を取得する。
【0194】
次に、グループ処理部132は、グループ識別子「G01」で識別されるグループのグループ情報等を取得する。次に、グループ処理部132は、当該グループのグループ情報等を、グループの各メンバーに送信する。なお、グループ情報等とは、例えば、グループ情報とメーリングリストの情報(例えば、メーリングリストのアドレス)と記憶領域にアクセスするためのアクセス情報、Web会議のための設定情報である。
【0195】
次に、グループの各メンバーの端末装置2は、グループ作成装置1からグループ情報等を受信し、出力する。かかる出力例は、図12である。図12において、グループを構成する4人のメンバーの情報、メーリングリストの情報、記憶領域にアクセスするためのアクセス情報、Web会議のための設定情報が出力されている。
【0196】
以上、本実施の形態によれば、名刺情報を用いて2人以上のグループを作成し、当該グループに関する処理を行える。
【0197】
また、本実施の形態によれば、名刺情報を用いて適切なグループを作成し、当該グループに関する処理を行える。
【0198】
また、本実施の形態によれば、名刺情報を用いて2人以上のグループを作成し、当該グループにおけるコミュニケーションの場を提供できる。
【0199】
さらに、本実施の形態によれば、名刺情報を用いてグループを作成し、当該グループにおける情報共有の場を提供できる。
【0200】
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態におけるグループ作成装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、ユーザ識別子に対応し、氏名と所属識別子とを有する2以上の名刺情報が格納される名刺情報格納部にアクセス可能なコンピュータを、前記名刺情報格納部を参照し、2以上のユーザが属するグループを決定するグループ決定部と、前記グループ決定部が決定した前記グループに対するグループ処理を行うグループ処理部として機能させるためのプログラムである。
【0201】
また、図13は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した種々の実施の形態のグループ作成装置1等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。図13は、このコンピュータシステム300の概観図であり、図14は、システム300のブロック図である。
【0202】
図13において、コンピュータシステム300は、CD-ROMドライブを含むコンピュータ301と、キーボード302と、マウス303と、モニタ304とを含む。
【0203】
図14において、コンピュータ301は、CD-ROMドライブ3012に加えて、MPU3013と、CD-ROMドライブ3012等に接続されたバス3014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3015と、MPU3013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3017とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ301は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
【0204】
コンピュータシステム300に、上述した実施の形態のグループ作成装置等の機能を実行させるプログラムは、CD-ROM3101に記憶されて、CD-ROMドライブ3012に挿入され、さらにハードディスク3017に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ301に送信され、ハードディスク3017に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3016にロードされる。プログラムは、CD-ROM3101またはネットワークから直接、ロードされても良い。
【0205】
プログラムは、コンピュータ301に、上述した実施の形態のグループ作成装置1等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム300がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0206】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信するステップや、情報を受信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0207】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0208】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0209】
また、上記各実施の形態において、各処理は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0210】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0211】
以上のように、本発明にかかるグループ作成装置1は、名刺情報を用いて2人以上のグループを作成し、当該グループにおけるコミュニケーションの場を提供できるという効果を有し、グループを作成するサーバ等として有用である。
【符号の説明】
【0212】
1 グループ作成装置
2 端末装置
11 格納部
12 受信部
13 処理部
14 送信部
21 端末格納部
22 端末受付部
23 端末処理部
24 端末送信部
25 端末受信部
26 端末出力部
111 名刺情報格納部
112 条件格納部
121 承認受信部
131 グループ決定部
132 グループ処理部
141 問合送信部
図1
図2
図3
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図5
図6
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図10
図11
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図13
図14