(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023087486
(43)【公開日】2023-06-23
(54)【発明の名称】弾球遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20230616BHJP
【FI】
A63F7/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021201892
(22)【出願日】2021-12-13
(71)【出願人】
【識別番号】395018239
【氏名又は名称】株式会社高尾
(72)【発明者】
【氏名】大野 治隆
(72)【発明者】
【氏名】小澤 祐士
(72)【発明者】
【氏名】田岡 大和
【テーマコード(参考)】
2C333
【Fターム(参考)】
2C333AA11
2C333CA08
2C333CA49
2C333CA58
(57)【要約】
【課題】入球容易状態を終了させる規定回数(特別図柄の変動回数)が複数種類設けた構成であっても、遊技者が混乱してしまうことがないようにする。
【解決手段】入球容易状態を終了させる規定回数として、第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との合計である第1規定回数と、第2特別図柄の変動回数である第2規定回数と、があり、入球容易状態において表示される残り変動回数を、変動したものが第2特別図柄であった場合には常に減算表示させ、変動したものが第1特別図柄であった場合には、既に所定回数(第1規定回数から第2規定回数を引いた回数)の変動が終了していれば減算表示させる。
【選択図】
図24
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1始動口、又は、開閉可能な第2始動口に遊技球が入球した際に乱数値を抽出する乱数値抽出手段と、
遊技球が前記第1始動口に入球した際に前記乱数値抽出手段にて抽出した乱数値を所定数を限度に記憶する第1保留記憶手段と、
遊技球が前記第2始動口に入球した際に前記乱数値抽出手段にて抽出した乱数値を所定数を限度に記憶する第2保留記憶手段と、
前記第1保留記憶手段、又は、前記第2保留記憶手段に記憶されている乱数値に基づいて当否を判定する当否判定手段と、
前記第1保留記憶手段に記憶されていた乱数値に基づく前記当否判定手段の判定結果を、第1特別図柄にて変動後に確定表示させる第1特別図柄表示装置と、
前記第2保留記憶手段に記憶されていた乱数値に基づく前記当否判定手段の判定結果を、第2特別図柄にて変動後に確定表示させる第2特別図柄表示装置と、
前記当否判定手段の判定結果を演出図柄にて報知する演出図柄表示装置と、
遊技状態を通常遊技状態よりも前記第2始動口への入球が容易な状態である入球容易状態に移行させる入球容易状態移行手段と、
特別図柄が変動した回数が規定回数になったことに起因して入球容易状態を終了させる入球容易状態終了手段と、
を備え、
前記第1特別図柄と前記第2特別図柄とが同時に変動を行うことはなく、
前記第1始動口に入球した際に抽出した乱数値による当否の判定よりも前記第2始動口に入球した際に抽出した乱数値による当否の判定のほうが、遊技者にとって有利な判定結果となる確率が高くなるように構成された弾球遊技機において、
所定の前記入球容易状態中に当該入球容易状態が終了するまでの特別図柄の残り変動回数を前記演出図柄表示装置にて表示する残り変動回数表示手段を備え、
前記規定回数として、前記第1特別図柄の変動回数と前記第2特別図柄の変動回数との合計である第1規定回数と、前記第2特別図柄の変動回数である第2規定回数と、があり、
前記残り変動回数表示手段によって表示される残り変動回数は、前記入球容易状態において、前記第2特別図柄が変動した際には当該変動に起因して必ず減算表示され、前記第1特別図柄が変動した際には、当該入球容易状態において前記第1特別図柄が既に所定回数以上の変動が終了していた場合には、当該変動に起因して減算表示を行うが、未だ前記所定回数の変動が終了していない場合には、当該変動に起因して減算表示は行わないようにし、
前記所定回数は、前記第1規定回数から前記第2規定回数を引いた数とした
ことを特徴とする弾球遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、弾球遊技機(パチンコ遊技機、パチンコ台とも呼ばれる。)に関する技術を開示する。
【背景技術】
【0002】
多くの弾球遊技機は、第1始動口に入球したことに起因する当否判定(第1当否判定)の結果よりも、開閉可能な第2始動口に入球したことに起因する当否判定(第2当否判定)の結果のほうが、遊技者にとって有利な結果となる確率を高めると共に、通常遊技状態では第1始動口への入球(第1当否判定)をメインに行わせ、入球容易状態では第2始動口への入球(第2当否判定)をメインに行わせるようにしている。
なお、入球容易状態は当否判定の回数が規定回数となることで終了させる構成であるため、入球容易状態において、第1当否判定が多く行われてしまうと、本来、入球容易状態において判定させるべきの第2当否判定が行える回数が減ってしまうことになる。
このような状況を極力、回避するために、入球容易状態を終了させる当否判定の回数を、第1当否判定の回数と第2当否判定の回数との合計回数(第1規定回数)と、第2当否判定の単独の回数(第2規定回数)と、の二つとし、第1規定回数を第2規定回数よりも多い回数としている弾球遊技機が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したように、入球容易状態を終了させる特別図柄の変動回数(規定回数)を複数種類設けた構成であると、遊技者が混乱してしまうという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に開示する技術は、以下の形態として実現できる。
【0006】
第1始動口、又は、開閉可能な第2始動口に遊技球が入球した際に乱数値を抽出する乱数値抽出手段と、
遊技球が前記第1始動口に入球した際に前記乱数値抽出手段にて抽出した乱数値を所定数を限度に記憶する第1保留記憶手段と、
遊技球が前記第2始動口に入球した際に前記乱数値抽出手段にて抽出した乱数値を所定数を限度に記憶する第2保留記憶手段と、
前記第1保留記憶手段、又は、前記第2保留記憶手段に記憶されている乱数値に基づいて当否を判定する当否判定手段と、
前記第1保留記憶手段に記憶されていた乱数値に基づく前記当否判定手段の判定結果を、第1特別図柄にて変動後に確定表示させる第1特別図柄表示装置と、
前記第2保留記憶手段に記憶されていた乱数値に基づく前記当否判定手段の判定結果を、第2特別図柄にて変動後に確定表示させる第2特別図柄表示装置と、
前記当否判定手段の判定結果を演出図柄にて報知する演出図柄表示装置と、
遊技状態を通常遊技状態よりも前記第2始動口への入球が容易な状態である入球容易状態に移行させる入球容易状態移行手段と、
特別図柄が変動した回数が規定回数になったことに起因して入球容易状態を終了させる入球容易状態終了手段と、
を備え、
前記第1特別図柄と前記第2特別図柄とが同時に変動を行うことはなく、
前記第1始動口に入球した際に抽出した乱数値による当否の判定よりも前記第2始動口に入球した際に抽出した乱数値による当否の判定のほうが、遊技者にとって有利な判定結果となる確率が高くなるように構成された弾球遊技機において、
所定の前記入球容易状態中に当該入球容易状態が終了するまでの特別図柄の残り変動回数を前記演出図柄表示装置にて表示する残り変動回数表示手段を備え、
前記規定回数として、前記第1特別図柄の変動回数と前記第2特別図柄の変動回数との合計である第1規定回数と、前記第2特別図柄の変動回数である第2規定回数と、があり、
前記残り変動回数表示手段によって表示される残り変動回数は、前記入球容易状態において、前記第2特別図柄が変動した際には当該変動に起因して必ず減算表示され、前記第1特別図柄が変動した際には、当該入球容易状態において前記第1特別図柄が既に所定回数以上の変動が終了していた場合には、当該変動に起因して減算表示を行うが、未だ前記所定回数の変動が終了していない場合には、当該変動に起因して減算表示は行わないようにし、
前記所定回数は、前記第1規定回数から前記第2規定回数を引いた数とする。
【0007】
入球容易状態において、第2始動口への入球が通常遊技状態よりも容易とする方法としては、普通図柄にて当り図柄が確定表示されたことで第2始動口が開放される構成にし、入球容易状態は、通常遊技状態よりも普通図柄の平均変動時間を短くする、通常遊技状態よりも当り図柄が確定表示された際に第2始動口が開放される時間を長くする、といったことが考えられる。
また、普通図柄の当選確率及び、特別図柄の当選確率を入球容易状態は通常遊技状態よりも高くしてもよい。
なお、入球容易状態では、通常遊技状態よりも第2特別図柄の平均変動時間が短い構成が好適である。
入球容易状態は、大当り遊技終了後に移行させる構成が好適である。なお、全て大当り遊技終了後に入球容易状態に移行させるようにしても良いが、大当り遊技終了後であっても入球容易状態に移行させない場合があっても問題ない。
また、入球容易状態に移行させるか否かの抽選を行い、該抽選で当選した場合に移行させるようにしても良いほか、通常遊技状態における当否判定にて連続してハズレと判定された回数が特定回数になった場合に移行させる構成にしてもよい。
また、移行可能な入球容易状態として、移行契機、継続期間、性能(普通図柄の平均変動時間等)などが異なる種類を複数設けてもよい。
複数の入球容易状態を設けた場合、全ての入球容易状態において、当該入球容易状態が終了するまでの特別図柄の変動回数(残り変動回数)を表示させる必要はない。
【0008】
特別図柄が変動した回数が規定回数になったことに起因して入球容易状態を終了させるとは、規定回数目の特別図柄の変動が開始されたら入球容易状態を終了させる構成であっても、規定回数目の特別図柄の変動が終了したら入球容易状態を終了させる構成であってもよい。
第1特別図柄と第2特別図柄とが同時に変動に行うことがないとは、保留記憶された順に変動される構成であっても、第2特別図柄の保留記憶が存在していた場合には、保留記憶された順番に関係なく、第2特別図柄の変動(当否抽選)を優先的に行い、第2特別図柄の保留記憶が存在しなくなってから第1特別図柄の変動(当否判定)を行う構成であってもよい。
第1始動口に入球した際に抽出した乱数値による当否の判定(第1当否判定と称す)よりも第2始動口に入球した際に抽出した乱数値による当否の判定(第2当否判定と称す)のほうが、遊技者にとって有利な判定結果となる確率が高いとは、小当り遊技中に大入賞口内に設けられた特定領域に遊技球が入球すると、小当り遊技から大当り遊技に発展する(役物大当り)ようにし、小当りと判定される確率が、第1当否判定よりも第2当否判定のほうが高い(第1当否判定では、小当りと判定されることがない構成も含む)構成、賞球が多く得られる大当り遊技が実行される確率が、第1当否判定よりも第2当否判定のほうが高い構成、大当り遊技が終了した際に移行する入球容易状態への移行確率が、第1当否判定よりも第2当否判定のほうが高い構成などが考えられる。
【0009】
第1規定回数は、第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との合計であるため、極端なはなし、第1特別図柄の変動回数のみで第1規定回数となり、入球容易状態が終了する場合もある。
所定回数は、第1規定回数から第2規定回数を引いた値であるので、例えば、第1規定回数が10であり、第2規定回数が4であるならば、所定回数は6となり、入球容易状態において開始された第1特別図柄の変動が、6回目の変動であった場合には、当該変動に応じて残り変動回数は減算表示されず(残り変動回数は、現在の回数のまま)、7回目の変動であった場合には、当該変動に応じて残り変動回数が減算表示される。
なお、第1規定回数、第2規定回数以外に入球容易状態を終了させる第3規定回数を設けてもよい。第3規定回数として、第1特別図柄の変動回数や、所定小当り図柄が表示された回数などが考えられる。
【0010】
このように構成することで、入球容易状態が終了するまでの複数の残り回数のうち、遊技者が最も知りたい回数である、第2当否判定が行える回数のみを明確に示すことが出来、遊技者が混乱してしまうことを回避することが出来るようになる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図3】パチンコ遊技機の遊技盤を示す正面図である。
【
図4】パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図である。
【
図6】主制御装置が実行するメインルーチンを示すフローチャートである。
【
図7】主制御装置が実行する特図始動入球確認処理を示すフローチャートである。
【
図8】主制御装置が実行する普図始動入球確認処理を示すフローチャートである。
【
図9】主制御装置が実行する特図当否判定処理を示すフローチャートである。
【
図10】主制御装置が実行する特図当否判定処理を示すフローチャートである。
【
図11】主制御装置が実行する特図当否判定処理を示すフローチャートである。
【
図12】主制御装置が実行する特図当否判定処理を示すフローチャートである。
【
図13】主制御装置が実行する大当り遊技処理を示すフローチャートである。
【
図14】主制御装置が実行する大当り遊技処理を示すフローチャートである。
【
図15】主制御装置が実行する大当り遊技処理を示すフローチャートである。
【
図16】主制御装置が実行する小当り遊技処理を示すフローチャートである。
【
図17】主制御装置が実行する小当り遊技処理を示すフローチャートである。
【
図18】主制御装置が実行する小当り遊技処理を示すフローチャートである。
【
図19】主制御装置が実行する普図当否判定処理を示すフローチャートである。
【
図20】主制御装置が実行する普図当否判定処理を示すフローチャートである。
【
図21】主制御装置が実行する普電作動処理を示すフローチャートである。
【
図22】主制御装置が実行する普電作動処理を示すフローチャートである。
【
図23】主制御装置の詳細構成を示すブロック図である。
【
図24】サブ統合制御装置が実行するカウントダウン表示処理のフローチャートである。
【
図25】通常遊技状態、大当り遊技状態、時短遊技状態における演出図柄表示装置にて表示される一例を示す説明図である。
【
図26】時短遊技状態における演出図柄表示装置にて表示される一例を示す説明図である。
【
図27】時短遊技状態における演出図柄表示装置にて表示される一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
A.第1実施形態
図1は、パチンコ遊技機10の構成を示す正面図である。
図2は、パチンコ遊技機10の構成を示す背面図である。
図3は、パチンコ遊技機10の遊技盤400を示す正面図である。
【0013】
パチンコ遊技機10は、プリペイドカードに対応した弾球遊技機(いわゆる「CR機」)であり、カードユニット80に接続されている。カードユニット80は、プリペイドカードに記録されている情報に基づいて、パチンコ遊技機10における遊技球の貸し出しを実現する。パチンコ遊技機10は、外枠110と、内枠120と、前枠130と、ハンドル140と、演出ボタン160とを備える。
【0014】
パチンコ遊技機10の外枠110は、縦長の矩形状を成す。外枠110は、パチンコ遊技機10を設置する設備に固定される。外枠110は、内枠120を開閉可能に支持する一対のヒンジ112を備える。
【0015】
パチンコ遊技機10の内枠120は、外枠110の内側に嵌り合う矩形状を成す。内枠120は、遊技盤400をはじめとするパチンコ遊技機10の各部を保持する。内枠120は、前枠130を開閉可能に支持する一対のヒンジ122を備える。
【0016】
内枠120の正面における前枠130の下方には、上皿124と、下皿126と、鍵穴128とが設けられている。上皿124は、遊技盤400へと発射される遊技球を貯留する。下皿126は、上皿124から溢れた遊技球を貯留する。鍵穴128は、鍵による外枠110に対する内枠120の固定および解除を実施する操作を受け付けるとともに、鍵による内枠120に対する前枠130の固定および解除を実施する操作を受け付ける。
【0017】
上皿124には、残高表示装置152と、球貸スイッチ154と、精算スイッチ156とが設けられている。残高表示装置152は、カードユニット80に保持されているプリペイドカードの残高を表示する。球貸スイッチ154は、カードユニット80に保持されているプリペイドカードの残高に基づいて遊技球の貸し出しを実行する指示を遊技者から受け付ける。精算スイッチ156は、カードユニット80からプリペイドカードを返却する指示を遊技者から受け付ける。
【0018】
パチンコ遊技機10の前枠130は、遊技盤400の正面において開閉可能に構成されている。前枠130は、遊技盤400の正面に位置する透明板132を備える。これによって、遊技者は、透明板132を介して遊技盤400を目視可能である。透明板132は、ガラスであり、前枠130は、ガラス枠とも呼ばれる。前枠130の正面には、電飾134と、スピーカ136とが設けられている。電飾134は、遊技の進行に応じて発光する。スピーカ136は、遊技の進行に応じて音声を出力する。
【0019】
パチンコ遊技機10のハンドル140は、遊技球を発射する操作入力を遊技者から受け付ける。ハンドル140は、内枠120の正面における前枠130の右下方に設けられている。
【0020】
パチンコ遊技機10の演出ボタン160は、演出に対する遊技者の操作入力を受け付ける。演出ボタン160は、内枠120の正面における上皿124に設けられている。
【0021】
図2に示すように、内枠120の背面には、遊技球タンク172と、払出装置174とが設けられている。遊技球タンク172は、パチンコ遊技機10の外部から補給される遊技球を貯留する。払出装置174は、遊技球タンク172に貯留されている遊技球を上皿124に払い出す。
【0022】
内枠120の背面には、更に、主制御装置210と、サブ統合制御装置220と、演出図柄制御装置230と、払出制御装置240と、発射制御装置250と、外部接続端子板265と、電源基板290とが設けられている。これらの制御装置は、CPU、ROM、RAMなどを備えるコンピュータであり、コンピュータプログラムに基づいて各種の制御処理を実行する。
【0023】
主制御装置210は、パチンコ遊技機10における遊技の進行を制御する。サブ統合制御装置220は、主制御装置210からのコマンドに基づいて、遊技の進行に応じた演出を制御する。演出図柄制御装置230は、サブ統合制御装置220からのコマンドに基づいて、演出図柄を用いた演出を制御する。払出制御装置240は、主制御装置210からのコマンドに基づいて、遊技球の払い出しを制御する。発射制御装置250は、ハンドル140に対する遊技者からの操作入力に基づいて、遊技盤400への遊技球の発射を制御する。外部接続端子板265は、パチンコ遊技機10における遊技状態を示す信号をパチンコ遊技機10の外部へと出力する。
【0024】
電源基板290は、パチンコ遊技機10の各部に電力を供給する。電源基板290は、電源スイッチ292と、RAMクリアスイッチ294とを備える。電源スイッチ292は、パチンコ遊技機10の管理者によって操作可能に構成されており、一方の側へ押された場合にパチンコ遊技機10に電源を供給するオン状態になり、他方の側へ押された場合にパチンコ遊技機10への電源供給を遮断するオフ状態になる。RAMクリアスイッチ294は、パチンコ遊技機10の管理者によって操作可能に構成されており、操作されない場合にはオフ状態を維持し、押し込まれた場合にオン状態になる。電源投入時にRAMクリアスイッチ294が押されていた場合、主制御装置210は、「RAMクリア」処理として、遊技進行に関する各種情報を削除(クリア)可能に構成されている。
【0025】
内枠120の裏面には、更に、設定切替スイッチ302と、設定変更スイッチ304とが設けられている。設定切替スイッチ302および設定変更スイッチ304は、主制御装置210に設けられている。主制御装置210には、遊技特性を規定した複数の設定値(例えば、大当り確率)が予め記憶されている。設定切替スイッチ302は、パチンコ遊技機10の遊技特性に関する設定の切替を開始(オン状態)および終了(オフ状態)する操作を受け付ける。設定変更スイッチ304は、設定切替スイッチ302によって設定の切替が有効となっている場合、設定を変更する操作を受け付ける。
【0026】
本実施形態では、パチンコ遊技機10の遊技特性の設定変更を実施する場合、パチンコ遊技機10の管理者は、パチンコ遊技機10の電源を投入する前に、設定切替スイッチ302に鍵を挿入して、設定切替スイッチ302を第1の位置(オン状態)に回転させる。その後、パチンコ遊技機10の電源を投入した場合、主制御装置210は、遊技特性の設定変更を受け付ける有効状態であると判断する。この有効状態において、主制御装置210は、パチンコ遊技機10の管理者が設定変更スイッチ304を押すごとに、現状の設定番号に1を加算した設定番号に変更する。例えば、主制御装置210は、パチンコ遊技機
10の管理者が設定変更スイッチ304を押すごとに、設定1から設定2、設定3、設定4、設定5、設定6へと順に設定番号を変更し、設定6からは再び設定1に設定番号を変更する。その後、パチンコ遊技機10の管理者が設定切替スイッチ302を第2の位置(オフ状態)に回転させた場合、主制御装置210は、設定切替スイッチ302からの入力の受付を終了し、その直前に受け付けた設定番号を変更後の設定として確定する。
なお、本実施形態では、何れ設定番号に設定しても、大当り確率は1/199で一定であるが、設定番号毎に大当り確率が異なるようにしてもよい。
【0027】
図3に示すように、パチンコ遊技機10の遊技盤400は、パチンコ遊技機10の正面を向いた板状を成す。遊技盤400は、盤面402と、ガイドレール404,406と、複数の遊技釘408と、センターケース410と、電飾414と、普通入賞口421,422,423,424と、普通図柄作動ゲート430と、普通電動役物440と、第1始動口451と、第2始動口452と、第1大入賞口460と、第2大入賞口490とを備える。遊技盤400は、更に、普通図柄表示装置471と、普図保留表示装置472と、第1特別図柄表示装置473と、第1特図保留表示装置474と、第2特別図柄表示装置475と、第2特図保留表示装置476と、演出図柄表示装置480とを備える。
【0028】
遊技盤400の盤面402は、パチンコ遊技機10の正面を向いた面である。遊技盤400のガイドレール404,406は、盤面402の中央を円形状に取り囲むことによって、略円形を成す遊技領域GAを形成する。遊技盤400における複数の遊技釘408は、盤面402に植設され、遊技領域GAを流れる遊技球の通路を形成する。複数の遊技釘408は、回転部材を有する風車釘409を含む。
【0029】
遊技盤400のセンターケース410は、遊技領域GAの中央部に設けられた部材である。センターケース410は、遊技領域GAを流れる遊技球の通路を形成する。センターケース410の中央部には、演出図柄表示装置480が設けられている。演出図柄表示装置480は、遊技進行に応じた演出の一環として演出図柄を表示する。本実施形態では、演出図柄表示装置480は、液晶ディスプレイ(LCD)である。
【0030】
遊技盤400の電飾414は、遊技の進行に応じて発光する。本実施形態では、電飾414は、センターケース410に設けられている。他の実施形態では、電飾414は、盤面402に直接的に設けられていてもよい。
【0031】
遊技盤400の普通入賞口421,422,423,424は、遊技領域GAを流下する遊技球が入球可能に構成された入賞口である。普通入賞口421,422,423,424への遊技球の入球は、賞球払出の契機となる。
【0032】
遊技盤400の普通図柄作動ゲート430は、遊技領域GAを流下する遊技球が通過可能に構成されたゲートである。普通図柄作動ゲート430への遊技球の通過は、普通図柄(普図)を用いた当否判定(抽選)を実行する契機となる。普通図柄の判定結果(抽選結果)は、普通図柄表示装置471に表示される。本実施形態では、普通図柄作動ゲート430は、センターケース410の右側に配置されている。
【0033】
遊技盤400の普通電動役物440は、普通図柄による抽選結果に応じて開閉可能に構成された役物である。普通電動役物440は、閉鎖状態では第2始動口452へ流下する遊技球の通過を阻害し、開放状態では第2始動口452へ流下する遊技球の通過を許容する。普通電動役物440は、普通図柄の判定結果が当選である場合のみ開放状態になる。本実施形態では、普通電動役物440は、センターケース410の右側、かつ、普通図柄作動ゲート430の下方に配置されている。
【0034】
遊技盤400の第1始動口451は、遊技領域GAを流下する遊技球が入球可能に構成された入賞口である。第1始動口451への遊技球の入球は、賞球払出の契機となるとともに、第1特別図柄(第1特図)による抽選結果を用いた当否判定(抽選)を実行する契機となる。第1特別図柄の判定結果(抽選結果)は、第1特別図柄表示装置473に表示される。本実施形態では、第1始動口451は、センターケース410の中央下方に配置されている。
【0035】
遊技盤400の第2始動口452は、遊技領域GAを流下する遊技球が入球可能に構成された入賞口である。第2始動口452は、普通図柄作動ゲート430の開放によって遊技球の入球率が高くなるように構成されている。第2始動口452への遊技球の入球は、賞球払出の契機となるとともに、第2特別図柄(第2特図)を用いた当否判定(抽選)を実行する契機となる。本実施形態では、第2始動口452は、センターケース410の右側、かつ、普通図柄作動ゲート430の下方において、普通電動役物440と共に配置されている。
【0036】
遊技盤400の第1大入賞口460は、第1特別図柄および第2特別図柄による抽選で「大当り」に当選した場合に開閉可能に構成された入賞口である。第1大入賞口460は、閉鎖状態では遊技領域GAを流下する遊技球の入球を阻害し、開放状態では遊技領域GAを流下する遊技球の入球を許容する。第1大入賞口460への遊技球の入球は、賞球払出の契機となる。本実施形態では、第1大入賞口460は、センターケース410の右側に配置されている。
【0037】
遊技盤400の第2大入賞口490は、第2特別図柄による抽選で「小当り」に当選した場合に開閉可能に構成された入賞口である。第2大入賞口490は、閉鎖状態では遊技領域GAを流下する遊技球の入球を阻害し、開放状態では遊技領域GAを流下する遊技球の入球を許容する。第2大入賞口490への遊技球の入球は、賞球払出の契機となる。本実施形態では、第2大入賞口490は、センターケース410の右側下方に配置されている。
【0038】
第2大入賞口490は、振分装置495を備える。振分装置495は、第2大入賞口490の内側に設けられ、第2大入賞口490に入球した遊技球は、振分装置495へと流下する。本実施形態では、振分装置495は、盤面402の裏側に配置されている。
【0039】
振分装置495は、ハズレ口496と、シャッター部材497と、特定領域498とを備える。ハズレ口496は、振分装置495から遊技球を排出する排出口である。シャッター部材497は、特定領域498へと繋がる遊技球の流路を開閉可能に構成されている。振分装置495に流下した遊技球は、シャッター部材497が閉鎖状態である場合にはハズレ口496へと振り分けられ、シャッター部材497が開放状態である場合には特定領域498へと振り分けられる。特定領域498は、遊技球が通過可能に構成された領域である。本実施形態では、パチンコ遊技機10は、小当り遊技における所定のタイミングで遊技球が特定領域498を通過した場合(「小当りV入賞」または「役物大当り」)、第1大入賞口460を開閉する大当り遊技を実行する。
【0040】
遊技盤400の普通図柄表示装置471は、普通図柄作動ゲート430への遊技球の通過に基づく普通図柄の判定結果を表示する。普通図柄表示装置471は、複数の普通図柄を変動表示した後、判定結果に応じた普通図柄を確定表示することによって、普通図柄の判定結果を表示する。
【0041】
遊技盤400の普図保留表示装置472は、普通図柄の保留記憶の数を表示する。普通図柄の保留記憶は、普通図柄表示装置471における判定結果の表示処理が保留されている普通図柄の当否判定に用いられるデータの記憶である。
【0042】
遊技盤400の第1特別図柄表示装置473は、第1始動口451への遊技球の通過に基づく第1特別図柄の判定結果を表示する。第1特別図柄表示装置473は、複数の第1特別図柄を変動表示した後、判定結果に応じた第1特別図柄を確定表示することによって、第1特別図柄の判定結果を表示する。
【0043】
遊技盤400の第1特図保留表示装置474は、第1特別図柄の保留記憶の数を表示する。第1特別図柄の保留記憶は、第1特別図柄表示装置473における判定結果の表示処理が保留されている第1特別図柄の当否判定に用いられるデータの記憶である。
【0044】
遊技盤400の第2特別図柄表示装置475は、第2始動口452への遊技球の通過に基づく第2特別図柄の判定結果を表示する。第2特別図柄表示装置475は、複数の第2特別図柄を変動表示した後、判定結果に応じた第2特別図柄を確定表示することによって、第2特別図柄の判定結果を表示する。
【0045】
遊技盤400の第2特図保留表示装置476は、第2特別図柄の保留記憶の数を表示する。第2特別図柄の保留記憶は、第2特別図柄表示装置475における判定結果の表示処理が保留されている第2特別図柄の当否判定に用いられるデータの記憶である。
【0046】
本実施形態では、パチンコ遊技機10は、第1特別図柄の変動中には演出図柄表示装置480において第1特別図柄の変動に応じた演出を実行し、第2特別図柄の変動中には演出図柄表示装置480において第2特別図柄の変動に応じた演出を実行する。パチンコ遊技機10は、第1特別図柄の変動と第2特別図柄の変動とを同時に実行せずに、第2特別図柄の変動を優先して実行する。他の実施形態では、パチンコ遊技機10は、第1特別図柄の変動を優先して実行してもよいし、始動口に入球した順に変動する構成にしてもよい。
【0047】
図4は、パチンコ遊技機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ遊技機10の主制御装置210は、データ書き換え可能な不揮発性メモリであるRAM210mを備える。RAM210mは、パチンコ遊技機10に対する電源供給の有無にかかわらず、遊技の進行に関する各種情報の記憶を保持可能に構成されている。本実施形態では、RAM210mは、内蔵電池(バッテリ)によるバッテリバックアップ機能によって、外部電源がなくともデータを保持可能に構成されている。
【0048】
パチンコ遊技機10は、主制御装置210に対して信号を出力する電気的構成として、設定切替スイッチ302および設定変更スイッチ304のほか、一般入賞口スイッチ420sと、作動ゲートスイッチ430sと、第1始動口スイッチ451sと、第2始動口スイッチ452sと、カウントスイッチ460sと、カウントスイッチ490sと、特定領域スイッチ498sとを備える。一般入賞口スイッチ420sは、普通入賞口421,422,423,424への遊技球の入球を検知し、その検知信号を主制御装置210に出力する。作動ゲートスイッチ430sは、普通図柄作動ゲート430における遊技球の通過を検知し、その検知信号を主制御装置210に出力する。第1始動口スイッチ451sは、第1始動口451への遊技球の入球を検知し、その検知信号を主制御装置210に出力する。第2始動口スイッチ452sは、第2始動口452への遊技球の入球を検知し、その検知信号を主制御装置210に出力する。カウントスイッチ460sは、第1大入賞口460への遊技球の入球を検知し、その検知信号を主制御装置210に出力する。カウントスイッチ490sは、第2大入賞口490への遊技球の入球を検知し、その検知信号を主制御装置210に出力する。特定領域スイッチ498sは、特定領域スイッチ498sにおける遊技球の通過を検知し、その検知信号を主制御装置210に出力する。
【0049】
パチンコ遊技機10は、主制御装置210からの制御信号に基づいて動作する電気的構成として、普通図柄表示装置471、普図保留表示装置472、第1特別図柄表示装置473、第1特図保留表示装置474、第2特別図柄表示装置475、第2特図保留表示装置476のほか、普電役物ソレノイド440dと、第1大入賞口ソレノイド460dと、第2大入賞口ソレノイド490dと、シャッターソレノイド497dとを備える。普電役物ソレノイド440dは、主制御装置210からの制御信号に基づいて普通電動役物440を開閉する。第1大入賞口ソレノイド460dは、主制御装置210からの制御信号に基づいて第1大入賞口460を開閉する。第2大入賞口ソレノイド490dは、主制御装置210からの制御信号に基づいて第2大入賞口490を開閉する。シャッターソレノイド497dは、主制御装置210からの制御信号に基づいてシャッター部材497を開閉する。
【0050】
サブ統合制御装置220は、主制御装置210からの片方向で主制御装置210と通信可能に構成されている。サブ統合制御装置220は、演出ボタン160を介して遊技者から操作入力を受け付ける。サブ統合制御装置220は、主制御装置210からのコマンドに基づいて、電飾134、電飾414、スピーカ136、演出図柄制御装置230に制御信号を出力することによって、遊技の進行に応じた演出を実現する。演出図柄制御装置230は、サブ統合制御装置220からのコマンドに基づいて、演出図柄表示装置480に表示する画像を制御する。演出図柄表示装置480は、演出図柄制御装置230からの画像信号に基づいて演出図柄を始めとする各種の演出画像を表示する。
【0051】
払出制御装置240は、主制御装置210と相互通信可能に構成されている。払出制御装置240は、遊技球の貸し出し、および、遊技球の発射を制御するとともに、主制御装置210からのコマンドに基づいて遊技球の払い出しを制御する。パチンコ遊技機10は、払出制御装置240に信号を出力する電気的構成として、満杯スイッチ126sを備える。満杯スイッチ126sは、下皿126に貯留する遊技球が満杯であることを検知し、その検知信号を払出制御装置240に出力する。払出制御装置240は、満杯スイッチ126sからの検知信号に基づいて、遊技球の発射停止を指示するコマンドを発射制御装置250に出力する。
【0052】
発射制御装置250は、払出制御装置240からの片方向で払出制御装置240と通信可能に構成されている。発射制御装置250は、ハンドル140を通じた遊技者の操作入力に基づいて遊技盤400への遊技球の発射を制御する。パチンコ遊技機10は、発射制御装置250に接続された電気的構成として、ハンドルボリューム140bと、タッチスイッチ140tと、発射停止スイッチ140sと、発射モータ140mとを備える。ハンドルボリューム140bは、遊技球の発射強度に対応する遊技者によるハンドル140の操作量を検知し、その検知信号を発射制御装置250に出力する。タッチスイッチ140tは、静電気を利用してハンドル140に触れている遊技者を検知し、その検知信号を発射制御装置250に出力する。発射停止スイッチ140sは、遊技球の発射停止を示す遊技者の操作入力を検知し、その検知信号を発射制御装置250に出力する。発射モータ140mは、発射制御装置250からの制御信号に基づいて遊技球を発射する。
【0053】
パチンコ遊技機10は、信号を中継する端子板として、裏配線中継端子板260と、外部接続端子板265、払出中継端子板270と、カードユニット端子板280とを備える。
【0054】
裏配線中継端子板260は、主制御装置210および払出制御装置240と相互に信号をやり取り可能に構成されている。パチンコ遊技機10は、裏配線中継端子板260に信号を出力する電気的構成として、内枠開放スイッチ120sと、前枠開放スイッチ130sと、球切れスイッチ172sとを備える。内枠開放スイッチ120sは、内枠120の開放状態を検知し、その検知信号を裏配線中継端子板260に出力する。前枠開放スイッチ130sは、前枠130の開放状態を検知し、その検知信号を裏配線中継端子板260に出力する。球切れスイッチ172sは、遊技球タンク172における球切れを検知し、その検知信号を裏配線中継端子板260に出力する。
【0055】
外部接続端子板265は、主制御装置210から裏配線中継端子板260を介して出力される遊技に関する情報を、パチンコ遊技機10を管理するホールコンピュータ90へと中継可能に構成されている。払出中継端子板270は、裏配線中継端子板260と相互に信号をやり取り可能に構成されている。パチンコ遊技機10は、払出中継端子板270に接続された電気的構成として、払出モータ174dと、払出スイッチ174sとを備える。払出モータ174dは、払出制御装置240からの制御信号に基づいて、払出装置174から上皿124へと遊技球を送出する。払出スイッチ174sは、払出装置174から送出される遊技球を検知し、その制御信号を払出制御装置240へと出力する。
【0056】
カードユニット端子板280は、払出制御装置240とカードユニット80との間で相互に信号をやり取り可能に構成されている。パチンコ遊技機10は、カードユニット端子板280に接続された電気的構成として、残高表示装置152と、球貸スイッチ154と、精算スイッチ156とを備える。
【0057】
電源基板290は、電源基板290からの片方向で主制御装置210と通信可能に構成されている。電源基板290は、電源スイッチ292およびRAMクリアスイッチ294の各状態を示す信号を主制御装置210に出力する。
【0058】
図5は、パチンコ遊技機10の仕様を示す説明図である。パチンコ遊技機10は、第2始動口452への遊技球の入球を通常遊技状態(通常時、通常遊技時)より容易にする時短遊技状態(時短状態、時短時、時短モード、入球容易状態)を設定可能に構成されている。時短遊技状態では、普通電動役物440の開放時間、開放までの時間、開放の回数、ならびに、普通図柄の当選確率の少なくとも1つを変化させることによって、第2始動口452への遊技球の入球が通常遊技よりも容易になる。
【0059】
パチンコ遊技機10は、時短モードの一つとしてa時短遊技を遊技進行に応じて設定可能である。a時短遊技は、大当り遊技を終了した後、その大当り遊技の起因となった大当り図柄又は小当り図柄の種類に応じて付与される。本実施形態におけるa時短遊技の仕様は、次の通りである。
<通常遊技> <a時短遊技>
普図の変動開始から開放までの平均時間 30.0秒 2.0秒
普通図柄の当選確率 1/4 1/4
普通電動役物の1回の開放時間 0.2秒 2.0秒
1回の当りごとの開放の回数 1回 1回
【0060】
a時短遊技の終了条件は、大当りに当選した場合、または、所定回数の特別図柄の変動表示を終了した場合である。本実施形態では、特別図柄の変動表示に関するa時短遊技の終了条件は、第1特別図柄および第2特別図柄の各変動表示を合わせて10回目(第1規定回数)の変動表示を終了した場合、または、4回目(第2規定回数)の第2特別図柄の変動表示を終了した場合である。
【0061】
大当り確率に関し、本実施形態では、第1特別図柄の抽選による大当り確率は「1/199」であり、第2特別図柄の抽選による大当り確率も同様に「1/199」である。パチンコ遊技機10は、第1特別図柄の抽選または第2特別図柄の抽選で大当りに当選した場合(「図柄大当り」)、第1大入賞口460を開閉する大当り遊技を実行する。パチンコ遊技機10は、複数回のラウンドで構成される大当り遊技を実行し、1ラウンド毎に、所定時間が経過するまで(本実施形態では最大29.0秒間)、または、所定個数(本実施形態では10個)の遊技球が入球するまで、第1大入賞口460を開放する。
【0062】
第1特別図柄の図柄大当りに基づく大当り遊技に関し、パチンコ遊技機10は、第1特別図柄の大当り図柄の種類に応じた大当り遊技を実行する。本実施形態では、第1特別図柄の大当り図柄は全て、大当り遊技の終了に続いてa時短遊技(入球容易状態)が設定される特典大当り図柄である。本実施形態では、パチンコ遊技機10は、第1特別図柄の図柄大当りに基づく大当り遊技として、4種類の大当り遊技「4R時短有1」、「4R時短有2」、「15R時短有1」および「15R時短有2」を実行する。
【0063】
第1特別図柄に基づく大当り遊技「4R時短有1」は、4ラウンドで構成される大当り遊技であり、第1特別図柄による図柄大当りのうち40%の確率で発生する。その大当り遊技の終了後には、a時短遊技が大当り遊技に引き続き実行される。
【0064】
第1特別図柄に基づく大当り遊技「4R時短有2」は、4ラウンドで構成される大当り遊技であり、第1特別図柄による図柄大当りのうち20%の確率で発生する。その大当り遊技の終了後には、a時短遊技が大当り遊技に引き続き実行される。
【0065】
第1特別図柄に基づく大当り遊技「15R時短有1」は、15ラウンドで構成される大当り遊技であり、第1特別図柄による図柄大当りのうち20%の確率で発生する。その大当り遊技の終了後には、a時短遊技が大当り遊技に引き続き実行される。
【0066】
第1特別図柄に基づく大当り遊技「15R時短有2」は、15ラウンドで構成される大当り遊技であり、第1特別図柄による図柄大当りのうち20%の確率で発生する。その大当り遊技の終了後には、a時短遊技が大当り遊技に引き続き実行される。
【0067】
第2特別図柄の図柄大当りに基づく大当り遊技に関し、パチンコ遊技機10は、第2特別図柄の大当り図柄の種類に応じた大当り遊技を実行する。本実施形態では、第2特別図柄の大当り図柄は、大当り遊技の終了に続いてa時短遊技(入球容易状態)が設定される特典大当り図柄と、大当り遊技の終了に続いてa時短遊技(入球容易状態)が設定されない非特典大当り図柄とを含む。本実施形態では、パチンコ遊技機10は、第2特別図柄の図柄大当りに基づく大当り遊技として、2種類の大当り遊技「15R時短有2」および「15R時短無」を実行する。
【0068】
第2特別図柄に基づく大当り遊技「15R時短有2」は、15ラウンドで構成される大当り遊技であり、第2特別図柄による図柄大当りのうち50%の確率で発生する。その大当り遊技の終了後には、a時短遊技が大当り遊技に引き続き実行される。
【0069】
第2特別図柄に基づく大当り遊技「15R時短無」は、15ラウンドで構成される大当り遊技であり、第2特別図柄による図柄大当りのうち50%の確率で発生する。その大当り遊技の終了後には、a時短遊技は実行されずに、通常遊技が大当り遊技に引き続き実行される。
【0070】
小当り確率に関し、本実施形態では、第1特別図柄の抽選による小当り確率は「0」(小当りなし)であり、第2特別図柄の抽選による小当り確率は「1/2」である。パチンコ遊技機10は、第2特別図柄の抽選で小当りに当選した場合、第2大入賞口490を開閉する小当り遊技を実行する。小当り遊技において、パチンコ遊技機10は、所定時間が経過するまで、または、所定個数の遊技球が入球するまで、第2大入賞口490を開放するとともに、所定のタイミングでシャッター部材497を開閉する。本実施形態では、パチンコ遊技機10は、最大1.5秒間が経過するまで、または、1個の遊技球が入球するまで、第2大入賞口490を1回のみ開放するとともに、1/5の入賞確率で特定領域498に入球するように設定されたタイミングでシャッター部材497を開閉する。パチンコ遊技機10は、小当り遊技において特定領域498に入球した場合(「小当りV入賞」または「役物大当り」)、第1大入賞口460を開閉する大当り遊技を実行する。
なお、本実施形態では、最大1.5秒間が経過するまで、または、1個の遊技球が入球するまで、第2大入賞口490を1回のみ開放するとしたが、1個の遊技球が入球するまででなく、10個の遊技球が入球するまでとしてもよい。通常なら1.5秒間に遊技球が10個入球することはないので、この構成では常に1.5秒間開放することとなる。
【0071】
役物大当り(小当りV入賞)に基づく大当り遊技に関し、パチンコ遊技機10は、第2特別図柄の小当り図柄の種類に応じた大当り遊技を実行する。本実施形態では、第2特別図柄の小当り図柄は全て、役物大当りによって大当り遊技が実行される場合にその大当り遊技の終了に続いてa時短遊技(入球容易状態)が設定される特典小当り図柄である。本実施形態では、パチンコ遊技機10は、役物大当りに基づく大当り遊技として、8種類の大当り遊技「3R時短有」、「5R時短有1」、「5R時短有2」、「7R時短有」、「8R時短有」、「11R時短有」、「13R時短有」および「15R時短有3」を実行する。
【0072】
役物大当りに基づく大当り遊技「3R時短有」は、3ラウンドで構成される大当り遊技であり、役物大当りのうち10%の確率で発生する。その大当り遊技の終了後には、a時短遊技が大当り遊技に引き続き実行される。
【0073】
役物大当りに基づく大当り遊技「5R時短有1」は、5ラウンドで構成される大当り遊技であり、役物大当りのうち10%の確率で発生する。その大当り遊技の終了後には、a時短遊技が大当り遊技に引き続き実行される。
【0074】
役物大当りに基づく大当り遊技「5R時短有2」は、5ラウンドで構成される大当り遊技であり、役物大当りのうち30%の確率で発生する。その大当り遊技の終了後には、a時短遊技が大当り遊技に引き続き実行される。
【0075】
役物大当りに基づく大当り遊技「7R時短有」は、7ラウンドで構成される大当り遊技であり、役物大当りのうち10%の確率で発生する。その大当り遊技の終了後には、a時短遊技が大当り遊技に引き続き実行される。
【0076】
役物大当りに基づく大当り遊技「8R時短有」は、8ラウンドで構成される大当り遊技であり、役物大当りのうち10%の確率で発生する。その大当り遊技の終了後には、a時短遊技が大当り遊技に引き続き実行される。
【0077】
役物大当りに基づく大当り遊技「11R時短有」は、11ラウンドで構成される大当り遊技であり、役物大当りのうち10%の確率で発生する。その大当り遊技の終了後には、a時短遊技が大当り遊技に引き続き実行される。
【0078】
役物大当りに基づく大当り遊技「13R時短有」は、13ラウンドで構成される大当り遊技であり、役物大当りのうち10%の確率で発生する。その大当り遊技の終了後には、a時短遊技が大当り遊技に引き続き実行される。
【0079】
役物大当りに基づく大当り遊技「15R時短有3」は、15ラウンドで構成される大当り遊技であり、役物大当りのうち10%の確率で発生する。その大当り遊技の終了後には、a時短遊技が大当り遊技に引き続き実行される。
【0080】
上述したように、直接大当りと判定されるよりも小当りと判定され、小当り遊技中に特定領域498に入球することで大当り(役物大当り)となるほうが容易な構成であり、小当りと判定されるのは第2特別図柄のみであるため、第1始動口451に入球した際に抽出された乱数値による当否の判定(第1特別図柄の当否判定)よりも、第2始動口452に入球した際に抽出された乱数値による当否の判定(第2特別図柄の当否判定)のほうが、遊技者にとって有利な判定結果となる確率が高い。また、第2始動口452への入球は普通電動役物440が開放しないと困難な構成であり、通常遊技状態での普通電動役物の開放時間は0.2秒であるため、第2始動口452への入球による遊技は時短遊技時がメインとなり、第1始動口451への入球による遊技は通常遊技時がメインとなる。
【0081】
図6は、主制御装置210が実行するメインルーチンを示すフローチャートである。主制御装置210は、2ms周期のタイマ割り込み処理として、メインルーチン(
図6)を繰り返し開始する。
【0082】
メインルーチン(
図6)を開始した後、主制御装置210は、正常なタイマ割り込みによるメインルーチンの起動か否かを判断する(ステップS10)。正常なタイマ割り込みによるメインルーチンの起動ではない場合(ステップS10:「NO」)、主制御装置210は、初期設定処理(ステップS20)を実行する。初期設定処理(ステップS20)において、主制御装置210は、CPUやI/Oなどの各部の初期設定を行う。
【0083】
電源投入時にRAMクリアスイッチ294が押されていないオフ状態、かつ、設定切替スイッチ302がオフ状態、で実行された初期設定処理(ステップS20)では、主制御装置210は、RAM210mに記憶されている遊技の進行に関する各種情報(例えば、各種のフラグおよびカウンタ)を保持したまま各部の初期設定を行う。
【0084】
電源投入時にRAMクリアスイッチ294が押されたオン状態、かつ、設定切替スイッチ302がオフ状態、で実行された初期設定処理(ステップS20)では、主制御装置210は、RAM210mに記憶されている遊技の進行に関する各種情報を削除(クリア)し、これら各種情報を初期値に設定(リセット)する。
【0085】
電源投入時にRAMクリアスイッチ294が押されたオン状態、かつ、設定切替スイッチ302がオン状態、で実行された初期設定処理(ステップS20)では、主制御装置210は、RAM210mに記憶されている遊技の進行に関する各種情報を削除(クリア)し、これら各種情報を初期値に設定(リセット)する。
【0086】
電源投入時にRAMクリアスイッチ294が押されていないオフ状態、かつ、電源投入時に設定切替スイッチ302がオン状態で、実行された初期設定処理(ステップS20)では、主制御装置210は、遊技特性の設定変更を受け付けた後、RAM210mに記憶されている遊技の進行に関する各種情報を保持したまま各部の初期設定を行う。
【0087】
初期設定処理(ステップS20)を実行した後、主制御装置210は、初期値乱数更新処理(ステップS70)を次回のタイマ割り込みまで繰り返し実行する。初期値乱数更新処理(ステップS70)において、主制御装置210は、後述する大当り判定用乱数の更新に用いられる初期値乱数を更新する。
【0088】
正常なタイマ割り込みによるメインルーチンの起動である場合(ステップS10:「YES」)、主制御装置210は、各種の乱数を更新する処理として、初期値乱数更新処理(ステップS30)、大当り判定用乱数更新処理(ステップS32)、特図決定用乱数更新処理(ステップS34)、特図変動パターン決定用乱数更新処理(ステップS36)、当り判定用乱数更新処理(ステップS40)、普図決定用乱数更新処理(ステップS42)、普図変動パターン決定用乱数更新処理(ステップS44)を実行する。
【0089】
初期値乱数更新処理(ステップS30)において、主制御装置210は、大当り判定用乱数の更新に用いられる初期値乱数を更新する。本実施形態では、初期値乱数は、「0~22992」の範囲の値を取る22993個の乱数である。
【0090】
大当り判定用乱数更新処理(ステップS32)において、主制御装置210は、特別図柄の大当りを判定するために用いられる大当り決定用乱数を更新する。本実施形態では、大当り判定用乱数は、「0~22992」の範囲の値を取る22993個の乱数である。主制御装置210は、大当り判定用乱数のうち、特別図柄で大当りとなる値として予め規定された個数の値を設定することによって、特別図柄の大当り確率を調整可能に構成されている。
【0091】
特図決定用乱数更新処理(ステップS34)において、主制御装置210は、特別図柄の大当り図柄およびハズレ図柄を決定するために用いられる第1の特図決定用乱数および第2の特図決定用乱数を更新する。本実施形態では、第1の特図決定用乱数は、「0~199」の範囲の値を取る200個の乱数であり、第2の特図決定用乱数は、「0~199」の範囲の値を取る200個の乱数である。
【0092】
特図変動パターン決定用乱数更新処理(ステップS36)において、主制御装置210は、特別図柄の変動パターンを決定するために用いられる特図変動パターン決定用乱数を更新する。本実施形態では、特図変動パターン決定用乱数は、「0~16383」の範囲の値を取る16384個の乱数である。
【0093】
当り判定用乱数更新処理(ステップS40)において、主制御装置210は、普通図柄の当りを判定するために用いられる当り判定用乱数を更新する。本実施形態では、当り判定用乱数は、「0~65535」の範囲の値を取る65536個の乱数である。主制御装置210は、当り判定用乱数のうち、普通図柄で当りとなる値として予め規定された個数の値を設定することによって、普通図柄の当り確率を調整可能に構成されている。
【0094】
普図決定用乱数更新処理(ステップS42)において、主制御装置210は、普通図柄の当り図柄を決定するために用いられる普図決定用乱数を更新する。本実施形態では、普図決定用乱数は、「0~18」の範囲の値を取る19個の乱数である。
【0095】
普図変動パターン決定用乱数更新処理(ステップS44)において、主制御装置210は、普通図柄の変動パターンを決定するために用いられる普図変動パターン決定用乱数を更新する。本実施形態では、普図変動パターン決定用乱数は、「0~16383」の範囲の値を取る16384個の乱数である。
【0096】
各種の乱数を更新する処理を実行した後(ステップS30~S44)、主制御装置210は、入球確認処理(ステップS50)を実行する。入球確認処理(ステップS50)において、主制御装置210は、各種の始動口、始動ゲート、入賞口への遊技球の入球を確認し、入球に応じた処理を実行する。入球確認処理(ステップS50)の詳細については後述する。
【0097】
入球確認処理(ステップS50)を実行した後、主制御装置210は、当否判定処理(ステップS52)を実行する。当否判定処理(ステップS52)において、主制御装置210は、特別図柄の抽選による当否、ならびに、普通図柄の抽選による当否をそれぞれ判定する。当否判定処理(ステップS52)の詳細については後述する。
【0098】
当否判定処理(ステップS52)を実行した後、主制御装置210は、普電作動処理(ステップS54)を実行する。普電作動処理(ステップS54)において、主制御装置210は、普通図柄の当選に基づいて普通電動役物440の開閉を制御する。普電作動処理(ステップS54)の詳細については後述する。
【0099】
普電作動処理(ステップS54)を実行した後、主制御装置210は、特別遊技処理(ステップS54)を実行する。特別遊技処理(ステップS54)において、主制御装置210は、特別図柄の当選に基づく特別遊技(例えば、大当り遊技、小当り遊技など)を制御する。特別遊技処理(ステップS54)の詳細については後述する。
【0100】
特別遊技処理(ステップS54)を実行した後、主制御装置210は、不正監視処理(ステップS60)を実行する。不正監視処理(ステップS60)において、主制御装置210は、遊技者による不正行為を監理する。
【0101】
不正監視処理(ステップS60)を実行した後、主制御装置210は、外部出力処理(ステップS65)を実行する。外部出力処理(ステップS65)において、主制御装置210は、ホールコンピュータ90などの外部機器に対して各種の情報を出力する。外部出力処理(ステップS65)を実行した後、主制御装置210は、初期値乱数更新処理(ステップS75)を次回のタイマ割り込みまで繰り返し実行する。
【0102】
図7は、主制御装置210が実行する特図始動入球確認処理を示すフローチャートである。特図始動入球確認処理(
図7)は、メインルーチン(
図6)の入球確認処理(S50)において実行されるサブルーチンの一つであり、第1始動口451および第2始動口452への入球を確認する処理である。
【0103】
特図始動入球確認処理(
図7)を開始した後、主制御装置210は、第1始動口スイッチ451sから出力される検出信号に基づいて、第1始動口451への入球が発生したか否かを判断する(ステップS100)。
【0104】
第1始動口451への入球が発生している場合(ステップS100:「YES」)、主制御装置210は、第1特別図柄の第1保留記憶の数が満杯か否か、言い換えると、第1特別図柄の第1保留記憶の数が上限値(例えば、4個)か否か、を判断する(ステップS102)。
【0105】
第1特別図柄の第1保留記憶の数が満杯でない場合(ステップS102:「NO」)、主制御装置210は、特図抽出乱数保留記憶処理(ステップS104)を実行する。特図抽出乱数保留記憶処理(ステップS104)において、主制御装置210は、大当り判定用乱数、特図決定用乱数、特図変動パターン決定用乱数を抽出し、これらの乱数を第1保留記憶として記憶する。
【0106】
特図抽出乱数保留記憶処理(ステップS104)を実行した後、主制御装置210は、特図保留数コマンド送信処理(ステップS106)を実行する。特図保留数コマンド送信処理(ステップS106)において、主制御装置210は、第1特別図柄の変動表示として消化されていない第1特別図柄の第1保留記憶の数を示す第1特図保留数コマンドを、サブ統合制御装置220に送信する。第1特図保留数コマンドは、第1特別図柄の第1保留記憶の増加を示す情報であってもよい。
【0107】
特図保留数コマンド送信処理(ステップS106)を実行した後、主制御装置210は、保留先読判定処理(ステップS108)を実行する。保留先読判定処理(ステップS108)において、主制御装置210は、第1特別図柄の第1保留記憶に対する当否判定処理(ステップS52)に先立って、その第1保留記憶に基づく当否判定の判定結果を判定する先読判定を実行し、その先読判定の判定結果を示す第1保留先読コマンドをサブ統合制御装置220に送信する。本実施形態では、先読判定の判定結果は、「大当り」、「スーパーリーチ演出を伴うハズレ」、「ノーマルリーチ演出を伴うハズレ」および「リーチ演出を実施せずにハズレ」を含む。これによって、サブ統合制御装置220は、第1保留先読コマンドに基づいて、先読判定の判定結果を示唆する先読演出を実行する。
【0108】
第1始動口451への入球が発生していない場合(ステップS100:「NO」)、第1特別図柄の第2保留記憶の数が満杯である場合(ステップS102:「YES」)、または、保留先読判定処理(ステップS108)を実行した後、主制御装置210は、第2始動口スイッチ452sから出力される検出信号に基づいて、第2始動口452への入球が発生したか否かを判断する(ステップS200)。
【0109】
第2始動口452への入球が発生している場合(ステップS200:「YES」)、主制御装置210は、第2特別図柄の第2保留記憶の数が満杯か否か、言い換えると、第2特別図柄の第2保留記憶の数が上限値(例えば、4個)か否か、を判断する(ステップS202)。
【0110】
第2特別図柄の第2保留記憶の数が満杯でない場合(ステップS202:「NO」)、主制御装置210は、特図抽出乱数保留記憶処理(ステップS204)を実行する。特図抽出乱数保留記憶処理(ステップS204)において、主制御装置210は、大当り判定用乱数、特図決定用乱数、特図変動パターン決定用乱数を抽出し、これらの乱数を第2保留記憶として記憶する。
【0111】
特図抽出乱数保留記憶処理(ステップS204)を実行した後、主制御装置210は、特図保留数コマンド送信処理(ステップS206)を実行する。特図保留数コマンド送信処理(ステップS206)において、主制御装置210は、第2特別図柄の変動表示として消化されていない第2特別図柄の第2保留記憶の数を示す第2特図保留数コマンドを、サブ統合制御装置220に送信する。第2特図保留数コマンドは、第2特別図柄の第2保留記憶の増加を示す情報であってもよい。
【0112】
特図保留数コマンド送信処理(ステップS206)を実行した後、主制御装置210は、保留先読判定処理(ステップS208)を実行する。保留先読判定処理(ステップS208)において、主制御装置210は、第2特別図柄の第2保留記憶に対する当否判定処理(ステップS52)に先立って、その第2保留記憶に基づく当否判定の判定結果を判定する先読判定を実行し、その先読判定の判定結果を示す第2保留先読コマンドをサブ統合制御装置220に送信する。本実施形態では、先読判定の判定結果は、「大当り」、「小当り」、「スーパーリーチ演出を伴うハズレ」、「ノーマルリーチ演出を伴うハズレ」および「リーチ演出を実施せずにハズレ」を含む。これによって、サブ統合制御装置220は、第2保留先読コマンドに基づいて、先読判定の判定結果を示唆する先読演出を実行する。
【0113】
第2始動口452への入球が発生していない場合(ステップS200:「NO」)、第2特別図柄の第2保留記憶の数が満杯である場合(ステップS202:「YES」)、または、保留先読判定処理(ステップS208)を実行した後、主制御装置210は、特図始動入球確認処理(
図7)を終了する。なお、特図始動入球確認処理(
図7)において、保留先読判定処理(ステップS108)は、特図抽出乱数保留記憶処理(ステップS104)の前に実行される処理であってもよいし、保留先読判定処理(ステップS208)は、特図抽出乱数保留記憶処理(ステップS204)の前に実行される処理であってもよい。
【0114】
図8は、主制御装置210が実行する普図始動入球確認処理を示すフローチャートである。普図始動入球確認処理(
図8)は、メインルーチン(
図6)の入球確認処理(S50)において実行されるサブルーチンの一つであり、普通図柄作動ゲート430への入球を確認する処理である。
【0115】
図8の普図始動入球確認処理を開始した後、主制御装置210は、作動ゲートスイッチ430sから出力される検出信号に基づいて、普通図柄作動ゲート430への入球が発生したか否かを判断する(ステップS150)。普通図柄作動ゲート430への入球が発生していない場合(ステップS150:「NO」)、主制御装置210は、普図始動入球確認処理(
図8)を終了する。
【0116】
普通図柄作動ゲート430への入球が発生している場合(ステップS150:「YES」)、主制御装置210は、普通図柄の保留記憶の数が満杯か否か、言い換えると、普通図柄の保留記憶の数が上限値(例えば、4個)か否か、を判断する(ステップS155)。普通図柄の保留記憶の数が満杯である場合(ステップS155:「YES」)、主制御装置210は、普図始動入球確認処理(
図8)を終了する。
【0117】
普通図柄の保留記憶の数が満杯でない場合(ステップS155:「NO」)、主制御装置210は、普図抽出乱数保留記憶処理(ステップS160)を実行する。普図抽出乱数保留記憶処理(ステップS160)において、主制御装置210は、当り判定用乱数、普図決定用乱数、普図変動パターン決定用乱数を抽出し、これらの乱数を保留記憶として記憶する。
【0118】
普図抽出乱数保留記憶処理(ステップS160)を実行した後、主制御装置210は、普図保留数コマンド送信処理(ステップS170)を実行する。普図保留数コマンド送信処理(ステップS170)において、主制御装置210は、普通図柄の変動表示として消化されていない普通図柄の保留記憶の数を示す普図保留数コマンドを、サブ統合制御装置220に送信する。普図保留数コマンドは、普通図柄の保留記憶の増加を示す情報であってもよい。普図保留数コマンド送信処理(ステップS170)を実行した後、主制御装置210は、普図始動入球確認処理(
図8)を終了する。
【0119】
図9、
図10、
図11および
図12は、主制御装置210が実行する特図当否判定処理を示すフローチャートである。特図当否判定処理(
図9~
図12)は、メインルーチン(
図6)の当否判定処理(S52)において実行されるサブルーチンの一つであり、特別図柄の当否を判定する処理である。
【0120】
特図当否判定処理(
図9~
図12)を開始した後、主制御装置210は、特別電動役物が作動中であるか否か、言い換えると、大当り遊技を実行中であるか否か、又は小当り遊技を実行中であるか否かを判断する(ステップS200)。特別電動役物が作動中である場合(ステップS200:「YES」)、主制御装置210は、特図当否判定処理(
図9~
図12)を終了する。
【0121】
特別電動役物が作動中でない場合(ステップS200:「NO」)、主制御装置210は、特別図柄を変動表示中であるか否かを判断する(ステップS205)。
【0122】
特別図柄を変動表示中でない場合(ステップS205:「NO」)、主制御装置210は、特別図柄を確定表示中であるか否かを判断する(ステップS210)。
【0123】
特別図柄を確定表示中でない場合(ステップS210「NO」)、主制御装置210は、特別図柄の保留記憶が存在するか否かを判断する(ステップS215)。特別図柄の保留記憶が存在しない場合(ステップS215:「NO」)、主制御装置210は、特図当否判定処理(
図9~
図12)を終了する。
【0124】
特別図柄の保留記憶が存在する場合(ステップS215:「YES」)、主制御装置210は、特別図柄の保留記憶のうち最も古い保留記憶として記憶されている情報を読み出し、その情報を保留記憶から削除する(ステップS220)。本実施形態では、主制御装置210は、第2特別図柄を優先して保留記憶を読み出する。したがって、主制御装置210は、第1保留記憶および第2保留記憶が存在する場合に第2保留記憶のうち最も古い保留記憶として記憶されている情報を読み出し、第1保留記憶のみが存在する場合に第1保留記憶のうち最も古い保留記憶として記憶されている情報を読み出す。
【0125】
保留記憶を読み出した後(ステップS220)、主制御装置210は、特図当否判定テーブルを参照することによって、保留記憶から読み出した大当り判定用乱数が大当りまたは小当りの値であるか否かを判定する(ステップS230)。
【0126】
図10の説明に進み、保留記憶から読み出した大当り判定用乱数を判定した後(ステップS230)、主制御装置210は、大当り判定用乱数の判定結果が大当りであるか否かを判断する(ステップS240)。大当り判定用乱数の判定結果が大当りである場合(ステップS240:「YES」)、主制御装置210は、保留記憶から読み出した特図決定用乱数に基づいて大当り図柄を決定する(ステップS242)。その後、主制御装置210は、特図決定用乱数および特図変動パターン決定用乱数に基づいて、大当りの当選を報知する演出に合わせた特別図柄の変動パターンを決定する(ステップS244)。その後、主制御装置210は、大当り設定処理(ステップS246)を実行する。大当り設定処理(ステップS246)において、主制御装置210は、大当り遊技を制御する各種のパラメータ(例えば、大当り遊技における第1大入賞口460の開閉パターン、大当り遊技の演出態様など)を設定する。
【0127】
大当り判定用乱数の判定結果が大当りでない場合(ステップS240:「NO」)、主制御装置210は、大当り判定用乱数の判定結果が小当りであるか否かを判断する(ステップS250)。大当り判定用乱数の判定結果が小当りである場合(ステップS250:「YES」)、主制御装置210は、保留記憶から読み出した特図決定用乱数に基づいて小当り図柄を決定する(ステップS252)。その後、主制御装置210は、特図決定用乱数および特図変動パターン決定用乱数に基づいて、小当りの当選を報知する演出に合わせた特別図柄の変動パターンを決定する(ステップS254)。その後、主制御装置210は、小当り設定処理(ステップS256)を実行する。小当り設定処理(ステップS256)において、主制御装置210は、小当り遊技を制御する各種のパラメータ(例えば、小当り遊技における第2大入賞口490の開閉パターン、小当り遊技の演出態様など)を設定する。
【0128】
大当り判定用乱数の判定結果が小当りでない場合(ステップS250:「NO」)、主制御装置210は、保留記憶から読み出した特図決定用乱数に基づいてハズレ図柄を決定する(ステップS262)。ハズレ図柄を決定した後(ステップS262)、主制御装置210は、ハズレ変動パターン決定処理(ステップS268)を実行する。ハズレ変動パターン決定処理(ステップS268)において、主制御装置210は、特図決定用乱数および特図変動パターン決定用乱数に基づいて、特別図柄のハズレ変動パターンを決定する。
【0129】
大当り設定処理(ステップS246)、小当り設定処理(ステップS256)、または、ハズレ変動パターン決定処理(ステップS268)を実行した後、主制御装置210は、保留情報送信処理(ステップS270)を実行する。保留情報送信処理(ステップS270)において、主制御装置210は、保留記憶を読み出した後に残された特別図柄の保留記憶の数を示す特図保留数コマンドを、サブ統合制御装置220に送信する。特図保留数コマンドは、特別図柄の保留記憶の減少を示す情報であってもよい。
【0130】
保留情報送信処理(ステップS270)を実行した後、主制御装置210は、特図変動開始処理(ステップS275)を実行する。特図変動開始処理(ステップS275)において、主制御装置210は、第1特別図柄表示装置473または第2特別図柄表示装置475における特別図柄の変動表示を開始するとともに、特別図柄の抽選結果および変動時間などを示す特図変動開始コマンドをサブ統合制御装置220に送信する。これによって、サブ統合制御装置220は、特図変動開始コマンドに基づいて、その特別図柄の変動表示に応じた疑似演出を演出図柄表示装置480に表示させる。特図変動開始処理(ステップS275)を実行した後、主制御装置210は、特図当否判定処理(
図9~
図12)を終了する。
【0131】
図9の説明に戻り、特別図柄を変動表示中である場合(ステップS205:「YES」)、主制御装置210は、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判断する(ステップS280)。特別図柄の変動時間が経過していない場合(ステップS280:「NO」)、主制御装置210は、特図当否判定処理(
図9~
図12)を終了する。
【0132】
特別図柄の変動時間が経過している場合(ステップS280:「YES」)、主制御装置210は、確定図柄表示処理(ステップS285)を実行する。確定図柄表示処理(ステップS285)において、主制御装置210は、第1特別図柄表示装置473または第2特別図柄表示装置475における特別図柄の変動表示を終了して、第1特別図柄表示装置473または第2特別図柄表示装置475に特別図柄の確定図柄を確定表示する。さらに、主制御装置210は、演出図柄の確定表示を指示する図柄確定コマンドをサブ統合制御装置220に送信する。確定図柄表示処理(ステップS285)を実行した後、主制御装置210は、特図当否判定処理(
図9~
図12)を終了する。
【0133】
図11の説明に移り、特別図柄を確定表示中である場合(ステップS210「YES」)、主制御装置210は、特別図柄の確定表示の継続時間が終了したか否かを判断する(ステップS290)。特別図柄の確定表示の継続時間が終了していない場合(ステップS290:「NO」)、主制御装置210は、特図当否判定処理(
図9~
図12)を終了する。
【0134】
特別図柄の確定表示の継続時間が終了している場合(ステップS290:「YES」)、主制御装置210は、特別図柄の確定表示を終了する(ステップS295)。その後、主制御装置210は、確定表示されていた特別図柄が大当り図柄であるか否かを判断する(ステップS300)。
【0135】
確定表示されていた特別図柄が大当り図柄である場合(ステップS300:「YES」)、主制御装置210は、a時短フラグFaが値「1」であるか否かを判断する(ステップS306)。a時短フラグFaが値「1」である場合(ステップS306:「YES」)、主制御装置210は、a時短フラグFaを値「0」にリセットする(ステップS308)。
【0136】
a時短フラグFaは、a時短遊技を制御するフラグである。値「0」のa時短フラグFaは、a時短遊技を実行しない制御状態を示す。値「1」のa時短フラグFaは、a時短遊技を実行する制御状態を示す。a時短フラグFaは、メインルーチン(
図6)の初期設定処理(ステップS20)において初期値「0」に設定され、大当り遊技を終了する際に大当り図柄または小当り図柄の種類に応じて値「0」または値「1」に設定される。
【0137】
a時短フラグFaが値「0」である場合(ステップS306:「NO」)、または、a時短フラグFaを値「0」にリセットした後(ステップS308)、主制御装置210は、条件装置作動開始処理(ステップS332)、役物連続作動装置作動開始処理(ステップS334)、大当り開始演出処理(ステップS336)を実行する。大当り開始演出処理(ステップS336)において、主制御装置210は、大当り遊技を実現する各種コマンドをサブ統合制御装置220に送信することによって、大当り遊技を開始する。これらの処理(ステップS332,S334,S336)を実行した後、主制御装置210は、特図当否判定処理(
図9~
図12)を終了する。
【0138】
図12の説明に移り、確定表示されていた特別図柄が大当り図柄でない場合(ステップS300:「NO」)、言い換えると、確定表示されていた特別図柄が小当り図柄またはハズレ図柄である場合、主制御装置210は、a時短フラグFaが値「1」であるか否か、言い換えると、a時短遊技中であるか否か、を判断する(ステップS350)。
【0139】
a時短フラグFaが値「1」である場合(ステップS350:「YES」)、主制御装置210は、確定表示された特別図柄が第2特別図柄(第2特図)であるか否かを判断する(ステップS351)。確定表示された特別図柄が第2特別図柄(第2特図)である場合(ステップS351:「YES」)、主制御装置210は、a時短カウンタCa2をデクリメントする(ステップS352)。a時短カウンタCa2は、a時短モードで実行可能な特別図柄の抽選の残り回数を示すカウンタの1つである。上述したように本実施形態では、a時短遊技の終了条件として、第1特別図柄および第2特別図柄の各変動表示を合わせて10回目(第1規定回数)の変動表示を終了した場合と、第2特別図柄が4回目(第2規定回数)の変動表示を終了した場合の2つがあり、a時短カウンタCa2は、第2規定回数に対応している。a時短カウンタCa2をデクリメント(ステップS352)した後、主制御装置210は、a時短カウンタCa2が値「0」であるか否かを判断する(ステップS353)。a時短カウンタCa2が値「0」である場合(ステップS353:「YES」)、主制御装置210は、a時短フラグFaを値「0」にリセットする(ステップS356)。
【0140】
確定表示された特別図柄が第1特別図柄(第1特図)である場合(ステップS351:「NO」)、及び、a時短カウンタCa2が値「0」ではない場合(ステップS353:「NO」)、主制御装置210は、a時短カウンタCa1をデクリメントする(ステップS354)。a時短カウンタCa1は、a時短モードで実行可能な特別図柄の抽選の残り回数を示すカウンタの1つであり、a時短カウンタCa1は、第1規定回数に対応している。a時短カウンタCa1をデクリメント(ステップS354)した後、主制御装置210は、a時短カウンタCa1が値「0」であるか否かを判断する(ステップS355)。a時短カウンタCa1が値「0」である場合(ステップS355:「YES」)、主制御装置210は、a時短フラグFaを値「0」にリセットする(ステップS356)。
【0141】
a時短フラグFaが値「0」である場合(ステップS350:「NO」)、または、a時短フラグFaを値「0」にリセットした後(ステップS356)、または、a時短カウンタCa1が値「0」でない場合(ステップS355:「NO」) 、主制御装置210は、確定表示されていた特別図柄が小当り図柄であるか否かを判断する(ステップS360)。確定表示されていた特別図柄が小当り図柄である場合(ステップS300:「YES」)、主制御装置210は、小当り遊技設定処理(ステップS362)を実行する。小当り遊技設定処理(ステップS362)において、主制御装置210は、小当り遊技の開始を設定する。
【0142】
確定表示されていた特別図柄がハズレ図柄である場合(ステップS360:「NO」)、または、小当り遊技設定処理(ステップS362)を実行した後、主制御装置210は、状態指定コマンド送信処理(ステップS390)を実行する。状態指定コマンド送信処理(ステップS390)において、主制御装置210は、遊技状態を指定する状態指定コマンドをサブ統合制御装置220に送信する。状態指定コマンド送信処理(ステップS390)を実行した後、主制御装置210は、特図当否判定処理(
図9~
図12)を終了する。
【0143】
図13、
図14および
図15は、主制御装置210が実行する大当り遊技処理を示すフローチャートである。大当り遊技処理(
図13~
図15)は、メインルーチン(
図6)の特別遊技処理(S56)において実行されるサブルーチンの一つであり、大当り遊技を制御する処理である。
【0144】
大当り遊技処理(
図13~
図15)を開始した後、主制御装置210は、役物連続作動装置が作動中であるか否か、言い換えると、大当り遊技を実行中であるか否か、を判断する(ステップS400)。役物連続作動装置が作動中でない場合(ステップS400:「NO」)、主制御装置210は、大当り遊技処理(
図13~
図15)を終了する。
【0145】
役物連続作動装置が作動中である場合(ステップS400:「YES」)、主制御装置210は、第1大入賞口460を開放中であるか否かを判断する(ステップS405)。第1大入賞口460を開放中でない場合(ステップS405:「NO」)、主制御装置210は、大当り遊技の各ラウンド間で第1大入賞口460を閉鎖するインターバル中であるか否かを判断する(ステップS410)。インターバル中でない場合(ステップS410:「NO」)、主制御装置210は、大当り遊技を終了する際に実行する大当り終了演出を実行中であるか否かを判断する(ステップS415)。
【0146】
大当り終了演出を実行中でない場合(ステップS415:「NO」)、主制御装置210は、大当り開始演出を実行する演出時間が経過したか否かを判断する(ステップS420)。大当り開始演出の演出時間が経過していない場合(ステップS420:「NO」)、主制御装置210は、大当り遊技処理(
図13~
図15)を終了する。
【0147】
大当り開始演出の演出時間が経過している場合(ステップS420:「YES」)、主制御装置210は、大入賞口開放処理(ステップS425)を実行する。大入賞口開放処理(ステップS425)において、主制御装置210は、第1大入賞口ソレノイド460dに対して開放信号を出力することによって、第1大入賞口460を開放する。大入賞口開放処理(ステップS425)を実行した後、主制御装置210は、大当り遊技処理(
図13~
図15)を終了する。
【0148】
図14の説明に移り、第1大入賞口460を開放中である場合(ステップS405:「YES」)、主制御装置210は、第1大入賞口460に入賞した遊技球が10個に到達しているか否かを判断する(ステップS430)。第1大入賞口460に入賞した遊技球が10個に到達していない場合(ステップS430:「NO」)、主制御装置210は、第1大入賞口460を開放する開放時間が経過したか否かを判断する(ステップS435)。第1大入賞口460の開放時間が経過していない場合(ステップS435:「NO」)、主制御装置210は、大当り遊技処理(
図13~
図15)を終了する。
【0149】
第1大入賞口460に入賞した遊技球が10個に到達している場合(ステップS430:「YES」)、または、第1大入賞口460の開放時間が経過している場合(ステップS435:「YES」)、主制御装置210は、大入賞口閉鎖処理(ステップS440)を実行する。大入賞口閉鎖処理(ステップS440)において、主制御装置210は、第1大入賞口ソレノイド460dに対して閉鎖信号を出力することによって、第1大入賞口460を閉鎖する。大入賞口閉鎖処理(ステップS440)を実行した後、主制御装置210は、大当りインターバル処理(ステップS445)を実行する。大当りインターバル処理(ステップS445)において、主制御装置210は、大当り遊技の各ラウンド間で第1大入賞口460を閉鎖するインターバルを設定する。大当りインターバル処理(ステップS445)を実行した後、主制御装置210は、大当り遊技処理(
図13~
図15)を終了する。
【0150】
大当り遊技の各ラウンド間で第1大入賞口460を閉鎖するインターバル中である場合(ステップS410:「YES」)、主制御装置210は、大当り遊技においてインターバルを継続するインターバル時間が経過したか否かを判断する(ステップS450)。インターバル時間を経過していない場合(ステップS450:「NO」)、主制御装置210は、大当り遊技処理(
図13~
図15)を終了する。
【0151】
インターバル時間を経過している場合(ステップS450:「YES」)、主制御装置210は、大当り遊技における最終ラウンドを終えているか否かを判断する(ステップS455)。最終ラウンドを終えていない場合(ステップS455:「NO」)、主制御装置210は、大入賞口開放処理(ステップS465)を実行する。大入賞口開放処理(ステップS465)において、主制御装置210は、第1大入賞口ソレノイド460dに対して開放信号を出力することによって、第1大入賞口460を開放する。大入賞口開放処理(ステップS465)を実行した後、主制御装置210は、大当り遊技処理(
図13~
図15)を終了する。
【0152】
最終ラウンドを終えている場合(ステップS455:「YES」)、主制御装置210は、大当り終了演出処理(ステップS460)を実行する。大当り終了演出処理(ステップS460)において、主制御装置210は、大当り終了演出の実行をサブ統合制御装置220に指示する。大当り終了演出処理(ステップS460)を実行した後、主制御装置210は、大当り遊技処理(
図13~
図15)を終了する。
【0153】
図15の説明に移り、大当り終了演出を実行中である場合(ステップS415:「YES」)、主制御装置210は、大当り終了演出を実行する演出時間が経過したか否かを判断する(ステップS470)。大当り終了演出の演出時間が経過していない場合(ステップS470:「NO」)、主制御装置210は、大当り遊技処理(
図13~
図15)を終了する。
【0154】
大当り終了演出の演出時間が経過している場合(ステップS470:「YES」)、主制御装置210は、役物連続作動装置作動停止処理(ステップS472)、条件装置作動停止処理(ステップS474)を実行する。その後、主制御装置210は、a時短フラグ設定処理(ステップS490)を実行する。a時短フラグ設定処理(ステップS490)において、主制御装置210は、大当り遊技の後にa時短遊技に移行するか否かを判断する。a時短遊技に移行する場合、主制御装置210は、a時短フラグFaを値「1」に設定する。a時短遊技に移行しない場合、主制御装置210は、a時短フラグFaを値「0
」に設定する。
【0155】
a時短フラグ設定処理(ステップS490)を実行した後、主制御装置210は、a時短カウンタ設定処理(ステップS495)を実行する。a時短カウンタ設定処理(ステップS495)において、主制御装置210は、a時短カウンタCa1を10(第1規定回数)に、a時短カウンタCa2を4(第2規定回数)に設定する。a時短遊技に移行する場合、主制御装置210は、a時短遊技において特別図柄の抽選を実行する最大回数(第1規定回数、第2規定回数)を示す値をa時短カウンタCa1、a時短カウンタCa2に設定する。a時短遊技に移行しない場合、主制御装置210は、a時短カウンタCa1、a時短カウンタCa2に値「0」を設定する。
【0156】
a時短カウンタ設定処理(ステップS495)を実行した後、主制御装置210は、大当り終了コマンド送信処理(ステップS510)を実行する。大当り終了コマンド送信処理(ステップS510)において、主制御装置210は、大当り遊技に関する演出の終了を指示する大当り終了コマンドをサブ統合制御装置220に送信する。
【0157】
大当り終了コマンド送信処理(ステップS510)を実行した後、主制御装置210は、状態指定コマンド送信処理(ステップS520)を実行する。状態指定コマンド送信処理(ステップS520)において、主制御装置210は、遊技状態を指定する状態指定コマンドをサブ統合制御装置220に送信する。状態指定コマンド送信処理(ステップS520)を実行した後、主制御装置210は、大当り遊技処理(
図13~
図15)を終了する。
【0158】
図16、
図17および
図18は、主制御装置210が実行する小当り遊技処理を示すフローチャートである。小当り遊技処理(
図16~
図18)は、メインルーチン(
図6)の特別遊技処理(S56)において実行されるサブルーチンの一つであり、小当り遊技を制御する処理である。
【0159】
小当り遊技処理(
図16~
図18)を開始した後、主制御装置210は、小当り遊技を実行中であるか否かを判断する(ステップS530)。小当り遊技を実行中でない場合(ステップS530:「NO」)、主制御装置210は、小当り遊技処理(
図16~
図18)を終了する。
【0160】
小当り遊技を実行中である場合(ステップS530:「YES」)、主制御装置210は、第2大入賞口490を開放中であるか否かを判断する(ステップS532)。第2大入賞口490を開放中でない場合(ステップS532:「NO」)、主制御装置210は、特定領域498が有効であるか否か、言い換えると、特定領域スイッチ498sによる遊技球の検知が有効であるか否かを判断する(ステップS534)。特定領域498が有効でない場合(ステップS534:「NO」)、主制御装置210は、小当り遊技を終了する際に実行する小当り終了演出を実行中であるか否かを判断する(ステップS536)。
【0161】
小当り終了演出を実行中でない場合(ステップS536:「NO」)、主制御装置210は、小当り開始演出を実行する演出時間が経過したか否かを判断する(ステップS538)。小当り開始演出の演出時間が経過していない場合(ステップS538:「NO」)、主制御装置210は、小当り遊技処理(
図16~
図18)を終了する。
【0162】
小当り開始演出の演出時間が経過している場合(ステップS538:「YES」)、主制御装置210は、第2大入賞口開放処理(ステップS540)を実行する。第2大入賞口開放処理(ステップS540)において、主制御装置210は、第2大入賞口ソレノイド490dに対して開放信号を出力することによって、第2大入賞口490を開放する。
【0163】
第2大入賞口開放処理(ステップS540)を実行した後、主制御装置210は、特定領域有効化処理(ステップS542)を実行する。特定領域有効化処理(ステップS542)において、主制御装置210は、特定領域498の有効化、言い換えると、特定領域スイッチ498sによる遊技球の検知を有効にする。特定領域有効化処理(ステップS542)を実行した後、主制御装置210は、小当り遊技処理(
図16~
図18)を終了する。
【0164】
図17の説明に移り、第2大入賞口490を開放中である場合(ステップS532:「YES」)、主制御装置210は、1個以上の遊技球が第2大入賞口490に入賞したか否かを判断する(ステップS550)。1個以上の遊技球が第2大入賞口490に入賞していない場合(ステップS550:「NO」)、主制御装置210は、第2大入賞口490を開放する開放時間が経過したか否かを判断する(ステップS552)。第2大入賞口490の開放時間が経過していない場合(ステップS552:「NO」)、主制御装置210は、小当り遊技処理(
図16~
図18)を終了する。
【0165】
1個以上の遊技球が第2大入賞口490に入賞している場合(ステップS550:「YES」)、または、第2大入賞口490の開放時間が経過している場合(ステップS552:「YES」)、主制御装置210は、第2大入賞口閉鎖処理(ステップS554)を実行する。第2大入賞口閉鎖処理(ステップS554)において、主制御装置210は、第2大入賞口ソレノイド490dに対して閉鎖信号を出力することによって、第2大入賞口490を閉鎖する。第2大入賞口閉鎖処理(ステップS554)を実行した後、主制御装置210は、小当り遊技処理(
図16~
図18)を終了する。
【0166】
図18の説明に移り、特定領域498が有効である場合(ステップS534:「YES」)、主制御装置210は、特定領域498を有効にする有効化期間が終了したか否かを判断する(ステップS560)。特定領域498の有効化期間が終了していない場合(ステップS560:「NO])、主制御装置210は、小当り遊技処理(
図16~
図18)を終了する。
【0167】
特定領域498の有効化期間が終了している場合(ステップS560:「YES」)、主制御装置210は、特定領域無効化処理(ステップS562)を実行する。特定領域無効化処理(ステップS562)において、主制御装置210は、特定領域498の無効化、言い換えると、特定領域スイッチ498sによる遊技球の検知を無効にする。
【0168】
特定領域無効化処理(ステップS562)を実行した後、主制御装置210は、特定領域498の直近の有効化期間において特定領域スイッチ498sが遊技球を検出したか否かを判断する(ステップS564)。特定領域スイッチ498sが遊技球を検出している場合(ステップS564:「YES」)、主制御装置210は、小当り終了コマンド送信処理(ステップS580)を実行する。小当り終了コマンド送信処理(ステップS580)において、主制御装置210は、小当り遊技に関する演出の終了を指示する小当り終了コマンドをサブ統合制御装置220に送信する。
【0169】
小当り終了コマンド送信処理(ステップS580)を実行した後、主制御装置210は、条件装置作動開始処理(ステップS592)、役物連続作動装置作動開始処理(ステップS594)、大当り開始演出処理(ステップS596)を実行する。大当り開始演出処理(ステップS596)において、主制御装置210は、大当り遊技を実現する各種コマンドをサブ統合制御装置220に送信することによって、大当り遊技を開始する。これらの処理(ステップS592,S594,S596)を実行した後、主制御装置210は、小当り遊技処理(
図16~
図18)を終了する。
【0170】
特定領域スイッチ498sが遊技球を検出していない場合(ステップS564:「NO」)、主制御装置210は、小当り終了演出処理(ステップS570)を実行する。小当り終了演出処理(ステップS570)において、主制御装置210は、小当り終了演出の実行をサブ統合制御装置220に指示する。小当り終了演出処理(ステップS570)を実行した後、主制御装置210は、小当り遊技処理(
図16~
図18)を終了する。
【0171】
図16の説明に戻り、小当り終了演出を実行中である場合(ステップS536:「YES」)、主制御装置210は、小当り終了演出を実行する演出時間が経過したか否かを判断する(ステップS572)。小当り終了演出の演出時間が経過していない場合(ステップS572:「NO」)、主制御装置210は、小当り遊技処理(
図16~
図18)を終了する。
【0172】
小当り終了演出の演出時間が経過している場合(ステップS572:「YES」)、主制御装置210は、小当り終了コマンド送信処理(ステップS574)を実行する。小当り終了コマンド送信処理(ステップS574)において、主制御装置210は、小当り遊技に関する演出の終了を指示する小当り終了コマンドをサブ統合制御装置220に送信する。小当り終了コマンド送信処理(ステップS574)を実行した後、主制御装置210は、小当り遊技処理(
図16~
図18)を終了する。
【0173】
図19および
図20は、主制御装置210が実行する普図当否判定処理を示すフローチャートである。普図当否判定処理(
図19、
図20)は、メインルーチン(
図6)の当否判定処理(S52)において実行されるサブルーチンの一つであり、普通図柄の当否を判定する処理である。
【0174】
普図当否判定処理(
図19、
図20)を開始した後、主制御装置210は、普通電動役物440が作動中であるか否かを判断する(ステップS600)。普通電動役物440が作動中である場合(ステップS600:「YES」)、主制御装置210は、普図当否判定処理(
図19、
図20)を終了する。
【0175】
普通電動役物440が作動中でない場合(ステップS600:「NO」)、主制御装置210は、普通図柄を変動表示中であるか否かを判断する(ステップS605)。
【0176】
普通図柄を変動表示中でない場合(ステップS605:「NO」)、主制御装置210は、普通図柄を確定表示中であるか否かを判断する(ステップS610)。
【0177】
普通図柄を確定表示中でない場合(ステップS610「NO」)、主制御装置210は、普通図柄の保留記憶が存在するか否かを判断する(ステップS615)。普通図柄の保留記憶が存在しない場合(ステップS615:「NO」)、主制御装置210は、普図当否判定処理(
図19、
図20)を終了する。
【0178】
普通図柄の保留記憶が存在する場合(ステップS615:「YES」)、主制御装置210は、普通図柄の保留記憶のうち最も古い保留記憶として記憶されている情報を読み出し、その情報を保留記憶から削除する(ステップS620)。その後、保留記憶から読み出した当り判定用乱数が当りの値であるか否かを判定する(ステップS630)。
【0179】
図20の説明に移り、保留記憶から読み出した当り判定用乱数が当りの値であるか否かを判定した後(ステップS630)、主制御装置210は、当り判定用乱数の判定結果が当りであるか否かを判断する(ステップS640)。
【0180】
当り判定用乱数の判定結果が当りである場合(ステップS640:「YES」)、主制御装置210は、保留記憶から読み出した普図決定用乱数に基づいて当り図柄を決定する(ステップS645)。その後、主制御装置210は、普図決定用乱数および普図変動パターン決定用乱数、ならびに、a時短フラグFaに基づいて、普通図柄の当り変動パターンを決定する(ステップS650)。その後、主制御装置210は、当り設定処理(ステップS655)を実行する。当り設定処理(ステップS655)において、主制御装置210は、当り遊技を制御する各種のパラメータ(例えば、普通電動役物440の開放パターンなど)を設定する。
【0181】
当り判定用乱数の判定結果が当りでない場合(ステップS640:「NO」)、言い換えると、当り判定用乱数の判定結果がハズレである場合、主制御装置210は、保留記憶から読み出した普図決定用乱数に基づいてハズレ図柄を決定する(ステップS662)。
【0182】
ハズレ図柄を決定した後(ステップS662)、主制御装置210は、ハズレ変動パターン決定処理(ステップS668)を実行する。ハズレ変動パターン決定処理(ステップS668)において、主制御装置210は、普図決定用乱数および普図変動パターン決定用乱数、ならびに、a時短フラグFaに基づいて、特別図柄のハズレ変動パターンを決定する。
【0183】
当り設定処理(ステップS655)、または、ハズレ変動パターン決定処理(ステップS668)を実行した後、主制御装置210は、普図変動開始処理(ステップS675)を実行する。普図変動開始処理(ステップS675)において、主制御装置210は、普通図柄表示装置471における普通図柄の変動表示を開始する。普図変動開始処理(ステップS675)を実行した後、主制御装置210は、普図当否判定処理(
図19、
図20)を終了する。
【0184】
図19の説明に戻り、普通図柄を変動表示中である場合(ステップS605:「YES」)、主制御装置210は、普通図柄の変動時間が経過したか否かを判断する(ステップS680)。普通図柄の変動時間が経過していない場合(ステップS680:「NO」)、主制御装置210は、普図当否判定処理(
図19、
図20)を終了する。
【0185】
普通図柄の変動時間が経過している場合(ステップS680:「YES」)、主制御装置210は、確定図柄表示処理(ステップS685)を実行する。確定図柄表示処理(ステップS685)において、主制御装置210は、普通図柄表示装置471における普通図柄の変動表示を終了して、普通図柄表示装置471に普通図柄の確定図柄を確定表示する。確定図柄表示処理(ステップS685)を実行した後、主制御装置210は、普図当否判定処理(
図19、
図20)を終了する。
【0186】
図20の説明に移り、普通図柄を確定表示中である場合(ステップS610「YES」)、主制御装置210は、普通図柄の確定表示の継続時間が終了したか否かを判断する(ステップS690)。普通図柄の確定表示の継続時間が終了していない場合(ステップS690:「NO」)、主制御装置210は、普図当否判定処理(
図19、
図20)を終了する。
【0187】
普通図柄の確定表示の継続時間が終了している場合(ステップS690:「YES」)、主制御装置210は、普通図柄の確定表示を終了する(ステップS692)。その後、主制御装置210は、確定表示されていた普通図柄が当り図柄であるか否かを判断する(ステップS694)。確定表示されていた普通図柄が当り図柄でない場合(ステップS694:「NO」)、主制御装置210は、普図当否判定処理(
図19、
図20)を終了する。
【0188】
確定表示されていた普通図柄が当り図柄である場合(ステップS694:「YES」)、主制御装置210は、普通電動役物作動開始処理(ステップS696)を実行する。普通電動役物作動開始処理(ステップS696)において、主制御装置210は、普通電動役物440の作動開始を設定する。普通電動役物作動開始処理(ステップS696)を実行した後、主制御装置210は、普図当否判定処理(
図19、
図20)を終了する。
【0189】
図21および
図22は、主制御装置210が実行する普電作動処理を示すフローチャートである。普電作動処理(
図21、
図22)は、メインルーチン(
図6)の普電作動処理(S54)において実行されるサブルーチンの一つであり、普通電動役物440を制御する処理である。
【0190】
普電作動処理(
図21、
図22)を開始した後、主制御装置210は、普通電動役物440が作動中であるか否かを判断する(ステップS700)。普通電動役物440が作動中でない場合(ステップS700:「NO」)、主制御装置210は、普電作動処理(
図21、
図22)を終了する。
【0191】
普通電動役物440が作動中である場合(ステップS700:「YES」)、主制御装置210は、普通電動役物440を開放中であるか否かを判断する(ステップS702)。普通電動役物440を開放中でない場合(ステップS702:「NO」)、主制御装置210は、普通電動役物440を1回の当りごとに複数回の開放を実行する場合において普通電動役物440を閉鎖するインターバル中であるか否かを判断する(ステップS704)。インターバル中でない場合(ステップS704:「NO」)、主制御装置210は、普電開放処理(ステップS710)を実行する。普電開放処理(ステップS710)において、主制御装置210は、普電役物ソレノイド440dに対して開放信号を出力することによって、普通電動役物440を開放する。普電開放処理(ステップS710)を実行した後、主制御装置210は、普電作動処理(
図21、
図22)を終了する。
【0192】
図22の説明に移り、普通電動役物440を開放中である場合(ステップS702:「YES」)、主制御装置210は、普通電動役物440に入賞した遊技球が10個に到達しているか否かを判断する(ステップS720)。普通電動役物440に入賞した遊技球が10個に到達していない場合(ステップS720:「NO」)、主制御装置210は、普通電動役物440を開放する開放時間が経過したか否かを判断する(ステップS725)。普通電動役物440の開放時間が経過していない場合(ステップS725:「NO」)、主制御装置210は、普電作動処理(
図21、
図22)を終了する。
【0193】
普通電動役物440に入賞した遊技球が10個に到達している場合(ステップS720:「YES」)、または、普通電動役物440の開放時間が経過している場合(ステップS725:「YES」)、主制御装置210は、普電閉鎖処理(ステップS730)を実行する。普電閉鎖処理(ステップS730)において、主制御装置210は、普電役物ソレノイド440dに対して閉鎖信号を出力することによって、普通電動役物440を閉鎖する。
【0194】
普電閉鎖処理(ステップS730)を実行した後、主制御装置210は、今回の普通電動役物440の作動において最終回の開放を終えているか否かを判断する(ステップS735)。最終回の開放を終えている場合(ステップS735:「YES」)、主制御装置210は、普電作動終了処理(ステップS740)を実行する。普電作動終了処理(ステップS740)において、主制御装置210は、普通電動役物440の作動終了を設定する。普電作動終了処理(ステップS740)を実行した後、主制御装置210は、普電作動処理(
図21、
図22)を終了する。
【0195】
最終回の開放を終えていない場合(ステップS735:「NO」)、主制御装置210は、普電インターバル処理(ステップS750)を実行する。普電インターバル処理(ステップS750)において、主制御装置210は、普通電動役物440を閉鎖するインターバルを設定する。普電インターバル処理(ステップS750)を実行した後、主制御装置210は、普電作動処理(
図21、
図22)を終了する。
【0196】
インターバル中である場合(ステップS704:「YES」)、主制御装置210は、普通電動役物440を閉鎖するインターバルを継続するインターバル時間が経過したか否かを判断する(ステップS760)。インターバル時間を経過していない場合(ステップS760:「NO」)、主制御装置210は、普電作動処理(
図21、
図22)を終了する。
【0197】
インターバル時間を経過している場合(ステップS760:「YES」)、主制御装置210は、普電開放処理(ステップS770)を実行する。普電開放処理(ステップS770)において、主制御装置210は、主制御装置210は、普電役物ソレノイド440dに対して開放信号を出力することによって、普通電動役物440を開放する。普電開放処理(ステップS770)を実行した後、主制御装置210は、普電作動処理(
図21、
図22)を終了する。
【0198】
図23は、主制御装置210の詳細構成を示すブロック図である。主制御装置210は、遊技進行の制御に関する構成として、乱数抽出手段212と、保留記憶手段213と、当否判定手段214と、小当り遊技手段215と、大当り遊技手段216と、a時短遊技手段217と、コマンド出力手段219とを備える。主制御装置210の各構成は、コンピュータプログラムに基づいてソフトウェア的に実現される。他の実施形態では、主制御装置210の各種の手段の少なくとも一部は、回路構成に基づいてハードウェア的に実現されてもよい。
【0199】
主制御装置210の乱数抽出手段212は、第1始動口451および第2始動口452への遊技球の入球に基づいて乱数を抽出する。乱数抽出手段212は、特図始動入球確認処理(
図7)の特図抽出乱数保留記憶処理(ステップS104,S204)において、大当り判定用乱数、特図決定用乱数、特図変動パターン決定用乱数を抽出する。
【0200】
主制御装置210の保留記憶手段213は、当否判定手段214によって当否判定に用いられる前の乱数を保留記憶として所定個数まで記憶する。保留記憶手段213は、特図始動入球確認処理(
図7)の特図抽出乱数保留記憶処理(ステップS104,S204)において保留記憶を記憶する。第1特図保留表示装置474は、第1特別図柄の保留記憶の数を表示する。第2特図保留表示装置476は、第2特別図柄の保留記憶の数を表示する。
【0201】
主制御装置210の当否判定手段214は、保留記憶手段213に保留記憶として記憶されている乱数に基づいて当否判定を実行する。当否判定手段214は、特図当否判定処理(
図9~
図12)において当否判定(
図9のステップS230)を実行する。第1特別図柄表示装置473は、複数の第1特別図柄を変動表示した後に当否判定の判定結果に応じた第1特別図柄を確定表示する特別図柄表示手段である。第2特別図柄表示装置475は、複数の第2特別図柄を変動表示した後に当否判定の判定結果に応じた第2特別図柄を確定表示する特別図柄表示手段である。
【0202】
主制御装置210の小当り遊技手段215は、当否判定の判定結果に基づいて小当り図柄が確定表示された場合、第2大入賞口490を入球可能に開閉する小当り遊技を実行する。小当り遊技手段215は、特図当否判定処理(
図9~
図12)において小当り設定処理(
図10のステップS256)を実行するとともに、小当り遊技処理(
図16~
図18)を実行する。
【0203】
主制御装置210の大当り遊技手段216は、当否判定の判定結果に基づいて大当り図柄が確定表示された場合、または、小当り遊技において遊技球が特定領域498を通過した場合、第1大入賞口460を入球可能に開閉する大当り遊技を実行する。大当り遊技手段216は、特図当否判定処理(
図9~
図12)において大当り設定処理(
図10のステップS246)、条件装置作動開始処理(
図11のステップS332)および役物連続作動装置作動開始処理(
図11のステップS334)を実行するとともに、大当り遊技処理(
図13~
図15)を実行する。大当り遊技手段216は、小当り遊技処理(
図16~
図18)において条件装置作動開始処理(
図18のステップS592)および役物連続作動装置作動開始処理(
図18のステップS594)を実行するとともに、大当り遊技処理(
図13~
図15)を実行する。
【0204】
主制御装置210のa時短遊技手段217は、大当り図柄および小当り図柄を含む大当り遊技の起因となる図柄の種類に応じて、大当り遊技の終了に続いて、通常遊技状態よりも第2始動口452への入球を容易にする入球容易状態(a時短遊技)を設定する。a時短遊技手段217は、大当り遊技処理(
図13~
図15)においてa時短フラグ設定処理(
図15のステップS490)およびa時短カウンタ設定処理(
図15のステップS495)を実行するとともに、普電作動処理(
図21および
図22)を実行する。
【0205】
主制御装置210のコマンド出力手段219は、演出制御に関する情報を含むコマンドをサブ統合制御装置220に出力する。コマンド出力手段219から出力されるコマンドは、特別図柄の変動表示の開始および終了を示す情報、保留記憶の個数を示す情報などを含む。本実施形態では、コマンド出力手段219は、特図保留数コマンド送信処理(
図7のステップS106,S206)、普図保留数コマンド送信処理(
図8のステップS170)、保留情報送信処理(
図10のステップS270)、特図変動開始処理(
図10のステップS275)、確定図柄表示処理(
図9のステップS285)、大当り開始演出処理(
図11のステップS336)、状態指定コマンド送信処理(
図12のステップS390)、大当り終了コマンド送信処理(
図15のステップS510)、状態指定コマンド送信処理(
図15のステップS520)などにおいて、演出制御に関する情報を含むコマンドをサブ統合制御装置220に出力する。
【0206】
サブ統合制御装置220は、演出図柄制御装置230および演出図柄表示装置480と協働して演出図柄表示手段として機能する。演出図柄表示手段としてのサブ統合制御装置220は、第1特別図柄表示装置473および第2特別図柄表示装置475における特別図柄の変動表示に同期して、複数の演出図柄を変動表示した後に当否判定の判定結果に応じた演出図柄を確定表示する。
【0207】
図25は、演出図柄表示装置480の演出画面500に表示される一例を示す説明図である。演出画面500は
図25(a)、
図26(f)に示すように、第1特別図柄及び、第2特別図柄の当否結果に応じた演出図柄501が表示される。具体的には、当否判定が行われると、
図25(b)に示すように、3つの演出図柄501が変動表示される。そして、変動開始から所定時間が経過すると左側の演出図柄501が揺れた状態で仮停止し、その後、右側の演出図柄501が揺れた状態で仮停止し、最後に中央の演出図柄501が仮停止される。その後、3つの演出図柄501は完全に停止した状態で確定表示される。第1特別図柄表示装置473または第2特別図柄表示装置475において大当り図柄を確定表示する場合、
図25(c)に示すように演出画面500にて、大当り当選を示唆する演出図柄501の組み合わせ(例えば、3つの演出図柄が揃った組み合わせ)を確定表示する。そして、大当り遊技が開始されると
図25(d)に示すように演出画面500にて大当りであることを示す表示が行われた後、大当り遊技演出が行われる。大当り遊技終了後に時短遊技状態(入球容易状態)に移行する場合には、
図25(e)に示すように演出画面500に時短遊技に移行したことを示す表示が行われるほか、演出画面500の左上の残り回数表示領域505に残り変動回数として第2規定回数である4回が表示される。
【0208】
なお、演出画面500にて左側の演出図柄501のみが仮停止した状態で右側の演出図柄501の表示態様(例えば、移動速度、大きさ、色など)を変化させることによって、右側の演出図柄501が左側の演出図柄501と同じ図柄で仮停止(いわゆる「リーチ」状態)となるか否かを演出する場合がある。さらに、左側の演出図柄501と右側の演出図柄501とが同じ図柄で仮停止した「リーチ」状態で中央の演出図柄501が他の演出図柄と同じ図柄で仮停止(いわゆる「大当り確定」状態)となるか否か、または、大当り当選の期待度がより高い演出(いわゆる「スーパーリーチ」状態)に発展するか否かも演出する。
【0209】
また、演出画面500には、
図25(a)、
図26(e)などに示したように、現在の遊技状態を遊技状態表示領域504に表示しているほか、第1保留図柄表示領域502に第1保留記憶に対応した第1保留図柄502a、502b、502c、502dが 第2保留図柄表示領域503に第2保留記憶に対応した第2保留図柄503a、503b、503c、503dが表示されるようになっている。
図25(a)は第1保留記憶が2つ存在している状態であり、
図26(e)は第2保留記憶が1つ存在している状態である。第1保留記憶が存在していない状態で第1保留記憶が発生すると第1保留図柄表示領域502の左側に第1保留図柄502aが表示され、第1保留記憶が1つ存在している状態で第1保留記憶が発生すると第1保留図柄502aの右側に第1保留図柄502bが表示され、第1保留記憶が2つ存在している状態で第1保留記憶が発生すると第1保留図柄502bの右側に第1保留図柄502cが表示され、第1保留記憶が3つ存在している状態で第1保留記憶が発生すると第1保留図柄502cの右側に第1保留図柄502dが表示される。同様に第2保留記憶が存在していない状態で第2保留記憶が発生すると第2保留図柄表示領域503の左側に第2保留図柄503aが表示され、第2保留記憶が1つ存在している状態で第2保留記憶が発生すると第2保留図柄503aの右側に第2保留図柄503bが表示され、第2保留記憶が2つ存在している状態で第2保留記憶が発生すると第2保留図柄503bの右側に第2保留図柄503cが表示され、第2保留記憶が3つ存在している状態で第2保留記憶が発生すると第2保留図柄503cの右側に第2保留図柄503dが表示される。また、抽選が行われると、第1保留図柄、第2保留図柄とも、保留図柄表示領域(502、503)の一番左端に存在する保留図柄が消去され、その他の保留図柄は1つずつ左側に移動する(シフトする)。詳細には、
図25(a)のように第1保留記憶が2個存在している状態(第1保留図柄502a、第1保留図柄502bが表示されている状態)で、第1保留記憶のうち、もっとも古い保留記憶について当否判定が行われると
図25(b)に示すように、もっと古い保留記憶に対応していた第1保留図柄502aが消去され、2番目に古い保留記憶に対応していた第1保留図柄502bが、第1保留図柄表示領域502の最も左側に移動する。
【0210】
図24は、サブ統合制御装置220が実行するカウントダウン表示処理を示すフローチャートである。カウントダウン表示処理は定期的に実行される処理であり、入球容易状態(時短遊技状態)において、当該入球容易状態(時短遊技状態)が終了するまでの特別図柄の残り変動回数を遊技者に示すものである。なお、本実施形態では上述したように入球容易状態(時短遊技状態)を終了させる条件である特別図柄の変動回数(規定回数)が2種類存在し、各規定回数の対象が異なることから、入球容易状態(入球容易状態)が終了するまでの特別図柄の変動回数も複数存在(第1特別図柄が変動可能な回数、第2特別図柄が変動可能な回数、第1特別図柄と第2特別図柄との合計変動可能回数)することになるが、本実施形態では、入球容易状態(時短遊技状態)が終了するまでの第2特別図柄の変動回数(第2特別図柄が後何回変動可能なのか)のみを表示する構成となっている。
【0211】
カウントダウン表示処理を実行した後、サブ統合制御装置220は入球容易状態中(時短遊技中)であるか否かを判断する(ステップS800)。入球容易状態中(時短遊技中)でない場合(ステップS800:「NO」)、サブ統合制御装置220は、カウントダウン表示処理(
図24)を終了する。入球容易状態中(時短遊技中)である場合(ステップS800:「YES」)サブ統合制御装置220は、残り変動回数が演出画面500の残り回数表示領域504に表示されているか否かを判断する(ステップS805)。
【0212】
残り変動回数が表示されていない場合(ステップS805:「NO」)、サブ統合制御装置は220は、第2規定回数(第2特別図柄の変動回数である「4回」)を残り変動回数として表示して(ステップS810)、カウントダウン表示処理(
図24)を終了する。
【0213】
残り変動回数が表示されている場合(ステップS805:「YES」)、サブ統合制御装置は220は、特別図柄が変動開始したか否かを判断する(ステップS815)。なお、特別図柄が変動開始したか否かは、主制御装置210が
図10のステップS275で送信する特図変動開始コマンドを受信したか否かで判断する。特別図柄が変動開始してなければ(ステップS815:「NO」)、サブ統合制御装置220は、カウントダウン表示処理(
図24)を終了する。
【0214】
特別図柄が変動開始したならば(ステップS815:「YES」)、サブ統合制御装置220は、当該開始された特別図柄が第2特別図柄なのか否かを判断する(ステップS820)。開始された特別図柄が第2特別図柄であれば(ステップS820:「YES」)、サブ統合制御装置は220は、残り変動回数から回数を-1する処理を行う(ステップS825)。
【0215】
開始された特別図柄が第2特別図柄ではなく第1特別図柄であった場合には(ステップS820:「NO」)、サブ統合制御装置220は、当該入球容易状態(時短遊技状態)において、既に第1特別図柄の変動が6回終了しているか否かを判断する(ステップS830)。なお、この6回とは、第1規定回数である10回から第2規定回数である4回を引いた回数である。既に第1特別図柄の変動が6回終了していた場合には(ステップS830:「YES」)、サブ統合制御装置220は、残り変動回数から回数を-1する処理を行う(ステップS825)。ステップ825が終了した後、サブ統合制御装置220は、カウントダウン表示処理(
図24)を終了する。
【0216】
まだ第1特別図柄の変動が6回終了していない場合には(ステップS830:「NO」)、サブ統合制御装置220は、ステップ825にて残り変動回数から回数を-1することなくカウントダウン表示処理(
図24)を終了する。つまり、残り変動回数の値は変化しない。
【0217】
次に
図26、
図27により、入球容易状態(時短遊技状態)における演出図柄表示装置480の演出画面500に表示される一例を説明する。
図26(a)は時短遊技状態において、1回目の当否判定が行われた状態である。
図26(a)では、第1特別図柄の変動に対応した演出図柄501が変動しているほか、第1保留図柄表示領域に3個の第1保留図柄(502a、502b、502c)が表示されている(つまり、時短遊技開始直前に第1特別図柄の保留記憶が4個存在していた)。本来、時短遊技状態では、第2特別図柄をメインに変動されるように構成されているが、
図26(a)から
図26(d)に示すように時短遊技開始直後は、大当り直前の通常遊技状態において、記憶されていた第1特別図柄の保留記憶についての当否判定が行われることがある。なお、
図26(a)から
図26(d)の間に第2始動口452への入球が無い場合である。上述したように本実施形態では、第2特別図柄の変動を優先して実行する構成であるので、第1特別図柄の保留記憶が既に存在していたとしても第2特別図柄の保留記憶が発生すれば第2特別図柄の変動(当否判定)が優先して実行される。
【0218】
図26(a)から所定時間経過することで
図26(b)に示すように第1特別図柄の変動に対応した演出図柄501が停止する。この時点における終了した変動回数は、第1特別図柄の変動が1回、第2特別図柄の変動が0回、第1特別図柄の変動と第2特別図柄の変動との合計が1回となる。残り回数表示領域505にて表示される残り変動回数は変動開始に起因して減算表示されるようになっているが、
図26(b)では4回のままになっている。これは、残り回数表示領域505に表示される残り変動回数が、第2特別図柄の変動、及び、時短遊技に移行してから第1特別図柄の7回目以降の変動(6回の変動が終了している状態での変動)により減算される構成になっているからである。
【0219】
図26(b)の状態で再び第1特別図柄の変動が開始されると
図26(c)に示すように表示されていた第1特別図柄の保留図柄が2個に減り、第1特別図柄の変動に対応した演出図柄501が変動する。
図26(c)においても残り回数表示領域505に表示されている残り変動回数は4回のままである。
【0220】
図26(d)は、時短遊技に移行してから第2始動口452への入球が無いまま、時短遊技移行開始時に存在していた第1特別図柄の保留が全て(4個)、消化された状態である。つまり、
図26(d)の時点における終了した変動回数は、第1特別図柄の変動が4回、第2特別図柄の変動が0回、第1特別図柄の変動と第2特別図柄の変動との合計が4回となる。
図26(d)おいても残り回数表示領域505に表示されている残り変動回数は4回のままである。
【0221】
図26(d)の状態から第2始動口452に遊技球が2個入球すると
図26(e)に示すように第2特別図柄の変動に対応した演出図柄501の変動が開始され、第2保留図柄表示領域503に第2保留図柄が1つ(503a)表示される。なお、第2特別図柄の変動が開始されたことで残り回数表示領域505に表示されている残り変動回数は4回から3回に減算表示されている。
図26(e)から所定時間が経過すると
図26(f)に示すように第2特別図柄の変動に対応した演出図柄501が停止される。この時点における終了した変動回数は、第1特別図柄の変動が4回、第2特別図柄の変動が1回、第1特別図柄の変動と第2特別図柄の変動との合計が5回となる。
【0222】
図26(f)の状態から第2特別図柄の保留記憶が消化されると(当否判定が実行されると)、
図26(g)に示すように、第2保留図柄表示領域503に表示されていた第2保留図柄503aが消え、第2特別図柄の変動に対応して演出図柄501の変動が開始されると共に残り回数表示領域505に表示されている残り変動回数が3回から2回に減算表示される。
【0223】
図26(h)は、
図26(g)から所定時間経過後の表示であり、第2特別図柄の変動に対応した演出図柄501が停止されている。この時点における終了した変動回数は、第1特別図柄の変動が4回、第2特別図柄の変動が2回、第1特別図柄の変動と第2特別図柄の変動との合計が6回となる。
【0224】
図27(a)は、
図26(h)の状態において、第1始動口451に遊技球が3個入球した場合である。このような状況は、通常ではあまり発生することはないが、例えば、
図26(h)の状態において、一旦、遊技を停止し、再度、遊技を開始する際に起りえる。詳しくは、遊技を停止するためにハンドル140から手を離すと、ハンドル140は初期位置(発射威力0の位置)に戻り、再度、遊技を開始するためにハンドル140を右打ちの威力となるように操作することとなるが、発射威力はハンドル140の操作に連動しているので、ハンドル140を右打ちに適した位置に到達させるまでに、右打ちの威力に到達する前の発射威力で発射される遊技球が数個発生することになり、当該発射された遊技球が第1始動口451に入球してしまうことがある。
【0225】
図27(a)は、第1特別図柄の5回目の変動であるので、所定時間経過して
図27(b)に示すように第1特別図柄の変動に対応した演出図柄501が停止されても残り回数表示領域505に表示されている残り変動回数は2回のままである。
図27(b)の時点における終了した変動回数は、第1特別図柄の変動が5回、第2特別図柄の変動が2回、第1特別図柄の変動と第2特別図柄の変動との合計が7回となる。
【0226】
図27(b)状態から第1特別図柄の保留記憶が消化されると(当否判定が実行されると)、
図27(c)に示すように、第1保留図柄表示領域503に表示されていた第1保留図柄502aが消え、第1保留図柄502bが左に移動し、第1特別図柄の変動に対応した演出図柄501の変動が開始される。
図27(c)は、第1特別図柄の6回目の変動であるので、所定時間経過して
図27(d)に示すように第1特別図柄の変動に対応した演出図柄501が停止されても残り回数表示領域505に表示されている残り変動回数は2回のままである。
図27(d)の時点における終了した変動回数は、第1特別図柄の変動が6回、第2特別図柄の変動が2回、第1特別図柄の変動と第2特別図柄の変動との合計が8回となる。
【0227】
図27(d)状態から第1特別図柄の保留記憶が消化されると(当否判定が実行されると)、
図27(e)に示すように、第1保留図柄表示領域503に表示されていた第1保留図柄502bが消え、第1特別図柄の変動に対応した演出図柄501の変動が開始される。
図27(e)は、第1特別図柄の7回目の変動であるので(6回の変動が終了しているので)、第1特別図柄の変動であっても残り回数表示領域505に表示されている残り変動回数が2回から1回に減算表示される。
【0228】
図27(f)は、
図27(e)から所定時間経過後の表示であり、第1特別図柄の変動に対応した演出図柄501が停止されている。この時点における終了した変動回数は、第1特別図柄の変動が7回、第2特別図柄の変動が2回、第1特別図柄の変動と第2特別図柄の変動との合計が9回となる。
【0229】
図27(f)の状態において、第2始動口452に遊技球が1個入球すると
図27(g)に示すように第2特別図柄の変動に対応した演出図柄501の変動が開始される。第2特別図柄の変動が開始されたことで残り回数表示領域505に表示されている残り変動回数は1回から0回に減算表示されている。
【0230】
図27(g)から所定時間が経過すると
図27(h)に示すように第2特別図柄の変動に対応した演出図柄501が停止される。
図27(h)では、残り回数表示領域505に表示されている残り変動回数は0回であり、遊技状態表示領域505には時短遊技が終了したことを示す表示が行われている。
図27(h)では、第1特別図柄の変動が7回、第2特別図柄の変動が3回、第1特別図柄の変動と第2特別図柄の変動との合計が10回となる。つまり、当該時短遊技状態は、第1規定回数(第1特別図柄および第2特別図柄の各変動表示を合わせ回数)が10回となったことで終了したものである。
【0231】
以上説明した第1実施形態によれば、規定回数(第1規定回数、第2規定回数)の変動が終了した時点で時短遊技状態(入球容易状態)が終了する構成であるため、規定回数目の変動が終了するまでに、第2特別図柄の保留を最大で4個貯めることができる。この第2特別図柄の4個の保留記憶(残存保留)の当否判定は通常遊技状態で行われることとなるので、第2特別図柄の変動時間は長いものが設定される。しかし、時短遊技状態終了直後の第2特別図柄の変動が長いと、4回分の長い第2特別図柄の変動が終了してからでなければ第1特別図柄の変動が開始されなく、間延びしてしまうので、残存保留についての第2特別図柄の変動を通常遊技状態であっても短く設定するようにしてもよい。
【0232】
以上説明した第1実施形態によれば、入球容易状態を終了させる特別図柄の変動回数(規定回数)が複数種類あっても、残り変動回数を、変動したものが第2特別図柄であった場合には常に減算表示させ、変動したものが第1特別図柄であった場合には、既に所定回数(第1規定回数から第2規定回数を引いた回数)の変動が終了していた場合に限り減算表示させることで、遊技者が最も知りたい情報である、残り何回、第2特別図柄の抽選を行うことができるのかのみを遊技者に示すことができ、遊技者が混乱してしまうことを回避することができる。
【0233】
B.その他の実施形態
本明細書に開示する技術は、上述した実施形態、実施例および変形例に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現できる。例えば、上述した実施形態における技術的特徴のうち、発明の概要の欄に記載した各形態における技術的特徴に対応するものは、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えおよび組み合わせることができる。また、本明細書中に必須なものとして説明されていない技術的特徴については、適宜、削除できる。
【0234】
第1実施形態では、当否判定で小当りと判定される確率を、第1特別図柄の当否判定よりも第2特別図柄の当否判定のほうが高くすることで、第1特別図柄の当否判定の結果よりも第2特別図柄の当否判定の結果のほうが遊技者にとって有利な結果とる確率が高くなるようにしたが、入球容易状態に移行させる確率を、第1特別図柄の当否判定よりも第2特別図柄の当否判定のほうが高くさせる、一番賞球が獲得できる大当りの発生確率を、第1特別図柄の当否判定よりも第2特別図柄の当否判定のほうが高くさせる、といった構成にすることで、第1特別図柄の当否判定の結果よりも第2特別図柄の当否判定の結果のほうが遊技者にとって有利な結果となる確率が高くなるようにしてもよい。
【0235】
第1実施形態では、役物大当りが発生可能な、1種、2種の混合機の構成にしたが、役物大当りが発生不能な1種の弾球遊技機としてもよい。
第1実施形態では、入球容易状態における普通図柄、特別図柄の当選確率を低確率のままとしたが、普通図柄のみ高確率状態、特別図柄のみ高確率状態、普通図柄、特別図柄ともに高確率状態の何れにしてもよい。
第1実施形態では、残り変動回数を変動開始直後に減算表示するようにしたが、変動終了時に減算表示するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0236】
10…パチンコ遊技機
80…カードユニット
90…ホールコンピュータ
110…外枠
112…ヒンジ
120…内枠
120s…内枠開放スイッチ
122…ヒンジ
124…上皿
126…下皿
126s…満杯スイッチ
128…鍵穴
130…前枠
130s…前枠開放スイッチ
132…透明板
134…電飾
136…スピーカ
140…ハンドル
140b…ハンドルボリューム
140m…発射モータ
140s…発射停止スイッチ
140t…タッチスイッチ
152…残高表示装置
154…球貸スイッチ
156…精算スイッチ
160…演出ボタン
172…遊技球タンク
172s…球切れスイッチ
174…払出装置
174d…払出モータ
174s…払出スイッチ
210…主制御装置
210m…RAM
212…乱数抽出手段
213…保留記憶手段
214…当否判定手段
215…小当り遊技手段
216…大当り遊技手段
217…a時短遊技手段
219…コマンド出力手段
220…サブ統合制御装置
230…演出図柄制御装置
240…払出制御装置
250…発射制御装置
260…裏配線中継端子板
265…外部接続端子板
270…払出中継端子板
280…カードユニット端子板
290…電源基板
292…電源スイッチ
294…RAMクリアスイッチ
302…設定切替スイッチ
304…設定変更スイッチ
400…遊技盤
402…盤面
404…ガイドレール
408…遊技釘
409…風車釘
410…センターケース
414…電飾
420s…一般入賞口スイッチ
421…普通入賞口
430…普通図柄作動ゲート
430s…作動ゲートスイッチ
440…普通電動役物
440d…普電役物ソレノイド
451…第1始動口
451s…第1始動口スイッチ
452…第2始動口
452s…第2始動口スイッチ
460…第1大入賞口
460d…第1大入賞口ソレノイド
460s…カウントスイッチ
471…普通図柄表示装置
472…普図保留表示装置
473…第1特別図柄表示装置
474…第1特図保留表示装置
475…第2特別図柄表示装置
476…第2特図保留表示装置
480…演出図柄表示装置
490…第2大入賞口
490d…第2大入賞口ソレノイド
490s…カウントスイッチ
495…振分装置
496…ハズレ口
497…シャッター部材
497d…シャッターソレノイド
498…特定領域
498s…特定領域スイッチ
500…演出画面
501…演出図柄
502…第1保留図柄表示領域
502a,502b,502c,502d,…第1保留図柄
503…第2保留図柄表示領域
503a,503b,503c,503d,…第2保留図柄
504…遊技状態表示領域
505…残り回数表示領域