(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023087734
(43)【公開日】2023-06-26
(54)【発明の名称】LED照明装置及びLED照明器具
(51)【国際特許分類】
F21S 8/04 20060101AFI20230619BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20230619BHJP
F21V 19/00 20060101ALI20230619BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20230619BHJP
【FI】
F21S8/04 110
F21V23/00 150
F21V23/00 160
F21V19/00 510
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021202184
(22)【出願日】2021-12-14
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】三枝 浩和
(72)【発明者】
【氏名】高島 淳
(72)【発明者】
【氏名】中村 恭平
【テーマコード(参考)】
3K013
3K014
【Fターム(参考)】
3K013AA03
3K013BA01
3K013EA10
3K014AA01
3K014BA01
3K014DA08
(57)【要約】
【課題】配光特性を劣化させることなく機能部品をフレームの前方側に配置することができるLED照明装置等を提供する。
【解決手段】LED照明装置3は、LED20が配置された基板10と、基板10が取り付けられた長尺状のフレーム40と、LED20を覆うようにフレーム40に取り付けられたカバー部材30と、を備え、フレーム40は、フレーム40の長手方向に沿って延在する第1主板部41と、フレーム40の短手方向において第1主板部41の両側に位置し、フレーム40の長手方向に沿って延在する一対の第2主板部42とを有し、フレーム40を基準にしてフレーム40における基板10が配置される側の方向を第1方向とし、第1方向とは反対側の方向を第2方向とすると、一対の第2主板部41は、第1主板部41よりも第2方向側に位置している。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
LEDが配置された基板と、
前記基板が取り付けられた長尺状のフレームと、
前記LEDを覆うように前記フレームに取り付けられたカバー部材と、を備え、
前記フレームは、前記フレームの長手方向に沿って延在する第1主板部と、前記フレームの短手方向において前記第1主板部の両側に位置し、前記フレームの長手方向に沿って延在する一対の第2主板部とを有し、
前記フレームを基準にして前記フレームにおける前記基板が配置される側の方向を第1方向とし、前記第1方向とは反対側の方向を第2方向とすると、前記一対の第2主板部は、前記第1主板部よりも第2方向側に位置している、
LED照明装置。
【請求項2】
前記フレームは、前記第1主板部と前記一対の第2主板部の各々とを連結する一対の連結板部を有する、
請求項1に記載のLED照明装置。
【請求項3】
前記フレームは、前記一対の第2主板部の各々の端部から前記第1方向に向かって突出する一対の立板部を有する、
請求項1又は2に記載のLED照明装置。
【請求項4】
前記カバー部材は、前記第1主板部、前記第2主板部、前記立板部の少なくとも一つに取り付けられている、
請求項3に記載のLED照明装置。
【請求項5】
前記カバー部材は、カバー本体部と、前記カバー本体部から前記フレーム側に向かって延在する取付部と、前記取付部の内側において前記取付部に立設する延設片とを有し、
前記延設片と前記第2主板部との間に空間領域が存在している、
請求項1~4のいずれか1項に記載のLED照明装置。
【請求項6】
前記基板は、前記第1主板部に配置されている、
請求項1~5のいずれか1項に記載のLED照明装置。
【請求項7】
前記LEDに電力を供給するための電源装置を備え、
前記電源装置は、前記第1主板部の前記第2方向側と前記一対の第2主板部の一方の前記第2方向側とにわたって配置されている、
請求項1~6のいずれか1項に記載のLED照明装置。
【請求項8】
前記第1主板部と前記一対の第2主板部との段差により前記一対の第2主板部の各々の前記第1方向側に凹部が形成されており、
前記凹部に、前記LED照明装置を構成する部品が配置されている、
請求項1~6のいずれか1項に記載のLED照明装置。
【請求項9】
前記LED照明装置を構成する部品は、前記LEDの点灯に関連する機能部品である、
請求項8に記載のLED照明装置。
【請求項10】
前記LED照明装置を構成する部品は、導電線である、
請求項8に記載のLED照明装置。
【請求項11】
前記LED照明装置を構成する部品は、前記一対の第2主板部の各々の前記第1方向側に形成された一対の前記凹部の各々に分けて配置されている、
請求項8~10のいずれか1項に記載のLED照明装置。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか1項に記載のLED照明装置と、
前記LED照明装置を保持する器具本体と、を備える、
LED照明器具。
【請求項13】
前記LED照明装置は、着脱自在に前記器具本体に取り付けられている、
請求項12に記載のLED照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED照明装置及びLED照明装置を備えるLED照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
LED(Light Emitting Diode)を用いたLED照明器具が知られている。例えば、天井に設置されるLED照明器具として、ライトバーと呼ばれる長尺状のLED照明装置と、LED照明装置が着脱可能に取り付けられる凹部を有する長尺状の器具本体とを備える照明器具が知られている(特許文献1)。
【0003】
この種のLED照明装置は、長尺状の基板と、基板に実装された複数のLEDと、複数のLEDを覆う長尺状で透光性を有するカバー部材と、基板を支持するとともにカバー部材が取り付けられる長尺状のフレームとを備える。
【0004】
フレームは、例えば、LEDが実装された基板が取り付けられる主板部と、主板部の短手方向(幅方向)の両端部から天井側に向けて伸びる一対の側板部とを有する。つまり、フレームの天井側(後方側)には、主板部と一対の側板部とで囲まれる凹部が形成される。このフレームの凹部には、電源装置が配置されたり、センサユニット等の機能拡張モジュールとして機能部品が配置されたりする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、機能部品がフレームの天井側(後方側)に形成された凹部に配置されると、つまり機能部品がフレームの背面側に配置されると、機能部品に接続される導電線の配線(引き回し)が難しくなったり、LED照明器具を設置する際にその導電線がフレームと器具本体との間で線噛みしたりする。一方、機能部品をフレームの凹部とは反対側、つまりフレームの床側(前方側)に配置すると、機能部品がLEDの光を遮光して配光特性が劣化するおそれがある。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、配光特性を劣化させることなく機能部品をフレームの前方側に配置することができるLED照明装置及びLED照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係るLED照明装置の一態様は、LEDが配置された基板と、前記基板が取り付けられた長尺状のフレームと、前記LEDを覆うように前記フレームに取り付けられたカバー部材と、を備え、前記フレームは、前記フレームの長手方向に沿って延在する第1主板部と、前記フレームの短手方向において前記第1主板部の両側に位置し、前記フレームの長手方向に沿って延在する一対の第2主板部とを有し、前記フレームを基準にして前記フレームにおける前記基板が配置される側の方向を第1方向とし、前記第1方向とは反対側の方向を第2方向とすると、前記一対の第2主板部は、前記第1主板部よりも第2方向側に位置している。
【0009】
また、本発明に係るLED照明器具の一態様は、上記のLED照明装置と、前記LED照明装置を保持する器具本体と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
配光特性を劣化させることなく、センサユニット等の機能部品をフレームの前方側(第1方向側)に配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、実施の形態1に係るLED照明器具の斜視図である。
【
図2】
図2は、実施の形態1に係るLED照明器具の分解斜視図である。
【
図3】
図3は、実施の形態1に係るLED照明器具の断面図である。
【
図4】
図4は、実施の形態1に係るLED照明装置をカバー部材側から見たときの斜視図である。
【
図5】
図5は、実施の形態1に係るLED照明装置を裏側から見たときの斜視図である。
【
図6】
図6は、実施の形態1に係るLED照明装置の断面斜視図である。
【
図7】
図7は、実施の形態1に係るLED照明装置の分解斜視図である。
【
図8】
図8は、カバー部材を外した状態における実施の形態1に係るLED照明装置の上面図である。
【
図9】
図9は、機能部品を固定するための取付ネジを通るように実施の形態1に係るLED照明器具を切断したときの断面図である。
【
図10】
図10は、実施の形態1の変形例1に係るLED照明器具の断面図である。
【
図11】
図11は、電源装置を固定するための取付ネジを通るように実施の形態1に係るLED照明器具を切断したときの断面図である。
【
図12】
図12は、弾性保持部材を固定するための取付ネジを通るように実施の形態1に係るLED照明器具を切断したときの断面図である。
【
図13】
図13は、実施の形態1の変形例2に係るLED照明器具の断面図である。
【
図14】
図14は、実施の形態1の変形例3に係るLED照明器具の断面図である。
【
図15】
図15は、実施の形態1に係るLED照明器具において、LED照明装置を器具本体に取り付けるときの取付方法を説明するための図である。
【
図16】
図16は、実施の形態2に係るLED照明器具の断面図である。
【
図17】
図17は、実施の形態2の変形例1に係るLED照明器具の断面図である。
【
図18】
図17は、実施の形態2の変形例2に係るLED照明器具の断面図である。
【
図19】
図19は、実施の形態3に係るLED照明器具の断面図である。
【
図20】
図20は、実施の形態3の変形例に係るLED照明器具の断面図である。
【
図21】
図21は、実施の形態4に係るLED照明器具の断面図である。
【
図22】
図22は、実施の形態4の変形例1に係るLED照明器具の断面図である。
【
図23】
図23は、実施の形態4の変形例2に係るLED照明器具の断面図である。
【
図24】
図24は、実施の形態5に係るLED照明器具の断面図である。
【
図25】
図25は、実施の形態5の変形例に係るLED照明器具の断面図である。
【
図26】
図26は、実施の形態6に係るLED照明器具の断面図である。
【
図27】
図27は、実施の形態6の変形例1に係るLED照明器具の断面図である。
【
図28】
図28は、実施の形態6の変形例2に係るLED照明器具の断面図である。
【
図29】
図29は、実施の形態7に係るLED照明器具の断面図である。
【
図30】
図30は、実施の形態8に係るLED照明器具の断面図である。
【
図31】
図31は、実施の形態8の変形例1に係るLED照明器具の断面図である。
【
図32】
図32は、実施の形態8の変形例2に係るLED照明器具の断面図である。
【
図33】
図33は、変形例1に係るLED照明器具の断面図である。
【
図34】
図34は、変形例2に係るLED照明器具の断面図である。
【
図35】
図35は、変形例3に係るLED照明器具の断面図である。
【
図36】
図36は、変形例1~3に係るLED照明器具に用いられるフレームの斜視図である。
【
図37】
図37は、変形例4に係るLED照明器具の断面図である。
【
図38】
図38は、変形例5に係るLED照明器具の断面図である。
【
図39】
図39は、変形例6に係るLED照明器具の断面図である。
【
図40】
図40は、変形例7に係るLED照明器具の断面図である。
【
図41】
図41は、変形例8に係るLED照明器具の断面図である。
【
図42】
図42は、変形例9に係るLED照明器具の断面図である。
【
図43】
図43は、変形例10に係るLED照明器具の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、並びに、工程及び工程の順序等は、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0013】
なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。また、各図において、X軸、Y軸及びZ軸は、三次元直交座標系の三軸を表しており、本実施の形態では、Z軸方向を鉛直方向とし、Z軸に垂直な方向(XY平面に平行な方向)を水平方向としている。X軸及びY軸は、互いに直交し、かつ、いずれもZ軸に直交する軸である。なお、本明細書において、「上」及び「下」という用語は、必ずしも、絶対的な空間認識における上方向(鉛直上方)及び下方向(鉛直下方)を指すものではない。
【0014】
(実施の形態1)
まず、実施の形態1に係るLED照明器具1の構成について、
図1~
図3を用いて説明する。
図1は、実施の形態1に係るLED照明器具1の斜視図である。
図2は、同LED照明器具1の分解斜視図である。
図3は、同LED照明器具1の断面図である。なお、
図3は、LED照明器具1の短手方向と平行な平面で切断したときの断面を示している。
【0015】
本実施の形態に係るLED照明器具1は、
図1~
図3に示すように、器具本体2と、器具本体2に取り付けられるLED照明装置3とを備える。
【0016】
器具本体2は、LED照明装置3を保持している。器具本体2は、建物における所定の箇所に設置される。本実施の形態におけるLED照明器具1は、天井直付け型の照明器具である。したがって、器具本体2は、ボルト等を用いて室内の天井に取り付けられる。
【0017】
本実施の形態において、器具本体2は、板金製であり、金属板に曲げ加工等を施すことにより、Y軸方向に長尺且つ扁平な箱形状に形成されている。
図2に示すように、器具本体2には、矩形状の開口面を有する凹部2aが設けられている。凹部2aは、器具本体2の長手方向に沿って長尺状に設けられている。凹部2aは、LED照明装置3を収納するための収納部であり、器具本体2の略全長に亘って設けられている。また、
図2及び
図3に示すように、器具本体2の幅方向における凹部2aの両側には、凹部2aの開口端縁から延出し且つ外側に行くほど上側(天井側)に傾斜する傾斜面2bがそれぞれ設けられている。
【0018】
LED照明装置3は、LEDを光源として用いた光源ユニットである。LED照明装置3は、器具本体2の凹部2aに着脱自在に取り付けられている。例えば、LED照明装置3を器具本体2の凹部2aに取り付けたり、器具本体2の凹部2aに取り付けられたLED照明装置3を凹部2aから取り外したりすることができる。詳細は後述するが、LED照明装置3と器具本体2とは、LED照明装置3に設けられた引っ掛け金具5及び弾性保持部材6(本実施の形態ではキックバネ)を器具本体2に引っ掛けて係止させることで固定することができる。
【0019】
図3に示すように、LED照明装置3は、器具本体2に収納された電源装置4から供給される電力によって発光する。電源装置4は、LED照明装置3に電力を供給するための装置である。電源装置4は、電気的な機能部品の一例である。
【0020】
電源装置4は、LED照明装置3の背面側に配置されている。具体的には、電源装置4は、器具本体2の凹部2aに配置される。本実施の形態において、電源装置4は、LED照明装置3の一部としてLED照明装置3に取り付けられており、LED照明装置3と一体になっている。なお、電源装置4は、LED照明装置3と一体ではなく、LED照明装置3と分離して器具本体2に配置されていてもよい。
【0021】
電源装置4は、LED照明装置3を発光させるための電力を生成する電源回路によって構成されている。具体的には、電源装置4は、プリント配線基板等の回路基板4aと、回路基板4aに実装された複数の電子部品4bとを有する。本実施の形態において、電源装置4は、さらに、複数の電子部品4bが実装された回路基板4aを収納する回路ケース4cを有する。回路ケース4cは、一例として、金属製の筐体である。電源装置4を構成する電源回路は、例えば、商用電源等の外部電源からの交流電力を、整流、平滑及び降圧等して所定レベルの直流電力に変換し、当該直流電力をLED照明装置3のLEDに供給する。
【0022】
電源装置4には、天井裏から器具本体2の貫通孔に挿通されて器具本体2の凹部2aに引き出された電源線(VVFケーブル等)が接続された電源端子台8(
図2参照)を介して交流電力が供給される。電源端子台8は、器具本体2の凹部2aに設置されている。
【0023】
次に、
図1~
図3を参照しつつ、
図4~
図8を用いて、LED照明装置3の詳細な構造について説明する。
図4は、実施の形態1に係るLED照明装置3をカバー部材30側から見たときの斜視図であり、
図5は、同LED照明装置3を裏側から見たときの斜視図である。
図6は、同LED照明装置3の断面斜視図である。
図7は、同LED照明装置3の分解斜視図である。
図8は、カバー部材30を外した状態における同LED照明装置3の上面図である。
【0024】
図2、
図4及び
図5に示すように、LED照明装置3は、ライトバーと呼ばれる長尺状のライン光源である。LED照明装置3は、例えば白色光等の所定の色の光を発光する。
【0025】
図3、
図6及び
図7に示すように、LED照明装置3は、基板10と、基板10に配置されたLED20と、LED20を覆うカバー部材30と、基板10を支持するフレーム40と、エンドキャップ50とを備える。
【0026】
基板10は、LED20を実装するための実装基板である。本実施の形態において、基板10は、フレーム40の長手方向(Y軸方向)に長尺状をなす略矩形状に形成されている。基板10の厚みは、例えば1.0mmである。基板10は、フレーム40の長手方向の全長と略同等の長さでもよいし、フレーム40の長手方向に沿って複数枚並べられていてもよい。
図7に示すように、本実施の形態において、基板10は、フレーム40の長手方向に沿って2枚並べられている。
【0027】
図6及び
図7に示すように、基板10は、一方の面である第1面10aと、第1面10aに背向する他方の面である第2面10bとを有する。基板10の第1面10aは、LED20が実装される面であるオモテ面である。一方、基板10の第2面10bは、フレーム40に対面するウラ面である。本実施の形態において、基板10の第2面10bは、フレーム40に接触している。
【0028】
基板10は、例えば金属配線が所定のパターンで形成されたプリント配線基板(プリント基板)である。なお、基板10の表面には、配線を保護するとともに絶縁耐圧を確保するために、配線を覆うように絶縁性樹脂材料からなるレジストが形成されていてもよい。基板10は、LED20が実装される第1面10aのみに配線が形成された片面配線基板であってもよいし、第1面10a及び第2面10bの各々に配線が形成された両面配線基板であってもよい。
【0029】
基板10を構成する基材としては、絶縁性樹脂材料からなる樹脂基板、アルミナ等のセラミック材料の焼結体からなるセラミック基板、アルミニウムまたは銅等の金属材料からなる金属基材の表面に絶縁被膜を施すことで得られるメタルベース基板等が用いられる。
【0030】
基板10が樹脂基板によって構成されている場合、樹脂基板としては、例えば、ガラス繊維とエポキシ樹脂とからなるガラスエポキシ基板(CEM-3、FR-4等)、クラフト紙等とフェノール樹脂とによって構成された紙フェノール基材(FR-1、FR-2)、紙とエポキシ樹脂とによって構成された紙エポキシ基材(FR-3)、又は、ポリイミド等からなるポリイミド基板等を用いることができる。また、基板10は、リジッド基板であってもよいし、フィルム状のフレキシブル基板であってもよい。
【0031】
基板10に形成された金属配線は、電源装置4と電気的に接続されている。この場合、
図3に示すように、基板10に形成された電極又はコネクタ端子と電源装置4とが導電線83によって接続されている。基板10と電源装置4とを電気的に接続する導電線83は、フレーム40に設けられた貫通孔に挿通されている。
【0032】
図6及び
図7に示すように、基板10の第1面10aには、複数のLED20が実装されている。本実施の形態において、複数のLED20は、基板10の長手方向(Y軸方向)に沿って直線状に一列に且つ所定の間隔をおいて実装されている。具体的には、複数のLED20は、カバー部材30及びフレーム40の長手方向の略全長にわたって実装されている。なお、複数のLED20は、基板10の長手方向に沿って、一列ではなく、複数列で実装されていてもよい。
【0033】
LED20は、発光素子の一例である。本実施の形態において、複数のLED20の各々は、個々にパッケージ化されたSMD構造のLED素子(LED光源)である。この場合、各LED20は、樹脂製又はセラミック製の白色の容器(パッケージ)と、容器内に配置されたLEDチップ(ベアチップ)と、LEDチップを封止する封止部材とを備える。本実施の形態において、LED20は、白色光を放出する白色LED素子である。この場合、例えば、LEDチップとしては、通電されると青色光を発する青色LEDチップが用いられ、容器に充填される封止部材としては、YAG等の黄色蛍光体が含有されたシリコーン樹脂(蛍光体含有樹脂)が用いられる。
【0034】
複数のLED20は、電源装置4と基板10とを接続する導電線を介して電源装置4から供給される直流電流によって発光する。
【0035】
複数のLED20は、カバー部材30で覆われている。具体的には、全てのLED20がカバー部材30で覆われている。カバー部材30は、透光性を有する透光カバーの一例であり、LED20から出射する光を透過する。本実施の形態において、カバー部材30は、透光性を有するだけではなく、拡散性を有する拡散カバーである。したがって、カバー部材30に入射したLED20の光は、カバー部材30で拡散(散乱)しながらカバー部材30を透過する。
【0036】
図3及び
図6に示すように、カバー部材30は、基板10を覆っている。具体的には、カバー部材30は、複数のLED20を覆うように基板10の第1面10aと対向して配置されている。本実施の形態において、カバー部材30は、LED20が配置された基板10の全体を覆っている。
【0037】
図5及び
図6に示すように、カバー部材30は、さらに、基板10が配置されたフレーム40を覆っている。本実施の形態において、カバー部材30は、基板10が配置されたフレーム40の全体を覆っている。したがって、カバー部材30は、フレーム40における第1主板部41及び一対の第2主板部42を覆っている。なお、カバー部材30は、基板10及びフレーム40と同様に、Y軸方向に長尺状に形成されている。
【0038】
カバー部材30は、フレーム40に取り付けられる。また、カバー部材30とフレーム40とによって筒体が構成されており、基板10と基板10に実装された複数のLED20とは、この筒体内に収納されている。
【0039】
カバー部材30は、基板10及びLED20を覆うようにフレーム40に取り付けられている。
図3及び
図6に示すように、カバー部材30は、カバー本体部31と、カバー本体部31に接続された取付部32とを有する。
【0040】
図7に示すように、カバー本体部31は、Y軸方向に長尺状であり、樋状に形成されている。カバー本体部31は、例えば扁平状の略セミシリンドリカル形状である。したがって、カバー本体部31は、Y軸方向に延在する長尺矩形状の開口端面を有する。また、X軸方向に沿って切断したときのカバー本体部31の断面形状は、略円弧状に湾曲した湾曲形状を有する。
【0041】
図3及び
図6に示すように、カバー本体部31は、取付部32からカバー本体部31の幅方向の外方に突出する突出部31aを含む。突出部31aは、カバー本体部31の短手方向(幅方向)の両端部に形成されている。各突出部31aは、フレーム40側とは反対側に凹む凹部31a1を有する。なお、凹部31a1が形成されていると、この凹部31a1が虫ポケットとなって凹部31a1に虫の死骸や異物が溜まってしまい、カバー本体部31の短手方向の端部がきれいに光らなくなるおそれがある。そこで、各突出部31aには凹部31a1を形成しなくてもよい。この場合、例えば、突出部31aのXZ断面の形状をV字形状とし、突出部31aの天井側の部分が取付部32を介して延設片33と同一の平面をなすように形成されていてもよい。
【0042】
取付部32は、フレーム40に取り付けられる部分である。また、取付部32は、カバー本体部31からフレーム40側に向かって延在する延在部である。
【0043】
取付部32は、カバー本体部31に一対設けられている。具体的には、取付部32は、カバー本体部31の短手方向(X軸方向)の両端部の各々からカバー本体部31に立設するように一対の脚部として形成されている。したがって、一対の取付部32は、カバー本体部31から天井側に向かって突出している。なお、
図7に示すように、一対の取付部32の各々は、Y軸方向に沿って長尺状に形成されている。一対の取付部32のY軸方向の長さは、互いに同じである。
【0044】
図3、
図6及び
図7に示すように、一対の取付部32は、X軸方向において対向して設けられている。本実施の形態において、一対の取付部32の突出量(Z軸方向の長さ)は、同じである。また、一対の取付部32の突出量は、カバー部材30の長手方向の全長にわたって一定である。
【0045】
図3及び
図6に示すように、一対の取付部32の各々には、延設片33が設けられている。つまり、カバー部材30は、一対の延設片33を有する。各延設片33は、取付部32の内側において取付部32から立設している。一対の延設片33は、X軸方向に突出するように形成され、X軸方向に延在している。一対の延設片33とフレーム40の第2主板部42との間には空間領域が存在している。
【0046】
本実施の形態において、一対の延設片33のX軸方向の長さは、同じである。なお、
図7に示すように、一対の延設片33の各々は、Y軸方向に沿って長尺状に形成されている。一対の延設片33のY軸方向の長さも互いに同じである。一例として、一対の延設片33は、同じ形状及び同じ長さであるが、これに限らない。また、一対の延設片33は、Z軸方向の同じ高さ位置に設けられている。
【0047】
一対の延設片33の各々は、フレーム40の第2主板部42に立設する一対の立板部44の各々に至るように延在している。つまり、一対の延設片33の一方は、一対の立板部44の一方に至るように延在し、一対の延設片33の他方は、一対の立板部44の他方に至るように延在している。各延設片33は、フレーム40の立板部44の先端に接するとともに、立板部44を超えて延在している。
【0048】
一対の延設片33の各々は、取付部32からカバー部材30の短手方向(X軸方向)に沿って延設されている。具体的には、各延設片33は、基板10の第1面10a及び第2面10bと平行な方向に延在している。一例として、延設片33は、厚みが一定の板状に形成された板片である。
【0049】
一対の延設片33は、フレーム40を押さえ付けるストッパーとしての機能を有する。つまり、一対の延設片33は、フレーム40がLED20の光出射側(床側)にずれないようにしている。本実施の形態において、一対の延設片33は、フレーム40における立板部44を床側(LED20の光出射側)から天井側に向かって押さえ付けることでフレーム40が床側にずれないようにしている。
【0050】
一対の取付部32の各々には、係止片34が接続されている。本実施の形態において、係止片34は、各取付部32の先端部に設けられている。具体的には、係止片34は、取付部32の先端部から内側に向かって立設している。
【0051】
係止片34は、延設片33と同様に、取付部32からカバー部材30の短手方向(X軸方向)に沿って延設されている。具体的には、係止片34は、基板10の第1面10a及び第2面10bと平行な方向に延在している。また、係止片34は、フレーム40の第2主板部42に至るように延在している。具体的には、係止片34は、フレーム40の第2主板部42の天井側の面に接している。一例として、係止片34は、厚みが一定の板状に形成された板片である。本実施の形態において、係止片34は、延設片33と同じ形状及び同じ長さであるが、これに限らない。
【0052】
一対の取付部32の各々に設けられた延設片33及び係止片34は、フレーム40の立板部44を挟み込む挟み込み構造である。つまり、フレーム40の立板部44は、延設片33と係止片34とによって挟持されている。立板部44は、平行に配置された延設片33及び係止片34の各々に立設する姿勢で延設片33と係止片34とに挟み込まれている。
【0053】
カバー部材30は、フレーム40の立板部44に取り付けられている。本実施の形態では、カバー部材30における一対の取付部32の各々がフレーム40の一対の立板部44の各々に取り付けられている。具体的には、カバー部材30の取付部32に設けられた延設片33及び係止片34にフレーム40の立板部44が挟み込まれることで、カバー部材30とフレーム40とが係止して固定される。
【0054】
本実施の形態において、カバー部材30の取付部32は、フレーム40の立板部44の外側に位置している。したがって、カバー部材30の一対の取付部32は、フレーム40を抱え込むようにしてフレーム40に固定されて保持されている。これにより、カバー部材30がフレーム40から外れにくくすることができるとともに、LED照明装置3の強度を向上させることができる。
【0055】
カバー部材30は、アクリルやポリカーボネート等の透光性樹脂材料又はガラス材料等の透光性を有する材料で構成されている。本実施の形態において、カバー部材30は、透光性樹脂材料によって構成されている。この場合、カバー部材30は、光拡散材が内部に分散された乳白色のカバー部材とすることができる。このようなカバー部材30は、光拡散材を混合した透光性樹脂材料を所定形状に樹脂成型することによって作製することができる。光拡散材としては、シリカ粒子等の光反射性微粒子を用いることができる。
【0056】
なお、カバー部材30としては、内部に光拡散材を分散させるのではなく、透明カバーの表面(内面又は外面)に光拡散材等を含む乳白色の光拡散膜を形成することによって構成されていてもよい。また、カバー部材30は、光拡散材を用いるのではなく、拡散加工を施すことによって光拡散性を有するように構成されていてもよい。例えば、カバー部材30は、シボ加工等の表面処理を施すことによって透明カバーの表面に微小凹凸を形成したり、透明カバーの表面にドットパターンを印刷したりすることによって光拡散性を有するように構成されていてもよい。なお、カバー部材30は、拡散加工する場合であっても、光拡散性を高めるために、さらに光拡散材を含有させてもよい。
【0057】
本実施の形態において、カバー部材30を構成するカバー本体部31及び取付部32は、一体に形成されている。したがって、カバー本体部31及び取付部32は、同じ材料によって構成されている。具体的には、カバー本体部31及び取付部32だけではなく、延設片33及び係止片34も含めてカバー部材30の全体が一体に形成されている。
【0058】
なお、本実施の形態において、カバー部材30の形状は、XZ断面において、左右対称形状である。つまり、一対の取付部32同士は、同じ形状である。また、一対の延設片33同士も同じ形状であり、一対の係止片34同士も同じ形状である。なお、カバー部材30の形状は、左右対称形状でなくてもよい。
【0059】
フレーム40は、基板10を支持する長尺状の支持部材(ベース部材)である。フレーム40には、基板10が取り付けられる。具体的には、フレーム40に基板10を載置して基板10をフレーム40に固定することで、基板10はフレーム40に支持される。本実施の形態において、フレーム40は、基板10だけではなく、カバー部材30も支持している。具体的には、カバー部材30は、フレーム40に固定されている。
【0060】
一例として、フレーム40は、板金製である。フレーム40は、例えばSPCC(Steel Plate Cold Commercial;冷間圧延鋼板)製の1枚の板金(金属板)にロール成形加工又はプレス加工等を施すことにより所定の形状に形成されている。
図3に示すように、本実施の形態において、フレーム40は、XZ断面の形状が、背中合わせの一対の柄杓を柄の部分で重ねて接続した形状となるように形成されている。また、フレーム40は、基板10及び器具本体2と同様に、Y軸方向に長尺状に形成されている。フレーム40を構成する金属板の厚みは、例えば、0.2mm~2mmである。本実施の形態において、フレーム40は、板金加工により形成されているので、フレーム40を構成する金属板の厚みは、1mm以下であるとよい。具体的には、フレーム40を構成する金属板の厚みは、0.5mmとした。なお、本実施の形態において、フレーム40の形状は、XZ断面において、左右対称形状であるが、これに限らない。
【0061】
図3~
図7に示すように、フレーム40は、板状の第1主板部41と、板状の一対の第2主板部42と、板状の一対の連結板部43と、板状の一対の立板部44とを有する。本実施の形態において、第1主板部41、第2主板部42、連結板部43及び立板部44は、いずれも平板状である。また、
図7に示すように、第1主板部41、一対の第2主板部42、一対の連結板部43及び一対の立板部44は、いずれも長尺状であり、フレーム40の長手方向(Y軸方向)に沿って延在している。
【0062】
図3に示すように、第1主板部41は、フレーム40の短手方向(X軸方向)における中央部に位置している。また、一対の第2主板部42は、フレーム40の短手方向(X軸方向)において第1主板部41の両側に位置している。つまり、一対の第2主板部42の一方は、第1主板部41のX軸方向の一方側に位置しており、一対の第2主板部42の他方は、第1主板部41のX軸方向の他方側に位置している。
【0063】
第1主板部41の短手方向の長さは、第2主板部42の短手方向の長さよりも長くなっている。つまり、第1主板部41の幅は、第2主板部42の幅よりも大きくなっている。
【0064】
第1主板部41の幅は、LED20が配置された基板10の幅とほぼ同じ又は基板10の幅よりも大きくなっているとよい。また、本実施の形態において、第1主板部41の幅は、一対の第2主板部42の合計の幅とほぼ同じである。したがって、フレーム40の幅は、第1主板部41の幅と一対の第2主板部42の各々の幅とを合計した長さであるので、第1主板部41の幅は、フレーム40の幅の約半分である。また、一対の第2主板部42の幅は、互いに同じであるが、これに限らない。つまり、一対の第2主板部42において、一方の第2主板部42の幅が他方の第2主板部42の幅よりも大きくてもよい。
【0065】
第1主板部41には、LED20が配置された基板10が配置されている。具体的には、基板10は、第1主板部41の床側の面に載置されている。本実施の形態において基板10の第2面10bと第1主板部41の床側の面とが面接触している。
【0066】
なお、
図7に示すように、第1主板部41には、板金製のフレーム40の一部を切り起こすことによって形成された爪部41aが形成されている。第1主板部41に載置された基板10は、この爪部41aに係止されることで第1主板部41に固定される。
【0067】
第1主板部41と第2主板部42とは、異なる高さの位置に配置されている。具体的には、フレーム40を基準にしてフレーム40における基板10が配置される側の方向を前方(第1方向)とし、前方とは反対側の方向を後方(第2方向)とすると、一対の第2主板部42は、第1主板部41よりも後方側に位置している。
【0068】
本実施の形態において、前方(第1方向)は、床面に向かう方向であり、後方(第2方向)は、天井面に向かう方向である。したがって、一対の第2主板部42は、第1主板部41よりも天井側に位置している。なお、一対の主板部42同士は、同じ高さに位置しているが、これに限らない。
【0069】
高さが異なる位置に配置された第1主板部41と一対の第2主板部42とは、連結板部43によって連結されている。つまり、フレーム40は、第1主板部41と一対の第2主板部42の各々とを連結する一対の連結板部43を有する。各連結板部43は、第1主板部41と第2主板部42とを連結するための連結部材である。
【0070】
各連結板部43の一方の端部は、第1主板部41のX軸方向の端部に接続されている。また、各連結板部43の他方の端部は、第2主板部42のX軸方向の内側端部(第1主板部41側の端部)に接続されている。
【0071】
各連結板部43は、第1主板部41及び第2主板部42に立設している。具体的には、各連結板部43は、XZ断面において、第1主板部41と連結板部43とのなす角度が90度であり、第2主板部42と連結板部43とのなす角度が90度である。第1主板部41と第2主板部42と連結板部43とは、板金を略90度に折り曲げることで形成することができる。なお、一対の連結板部43は、互いにY軸方向の長さが同じである。
【0072】
一対の第2主板部42の各々には、立板部44が接続されている。各立板部44は、第2主板部42に壁状に立設する立壁部である。本実施の形態において、各立板部44は、第2主板部42のX軸方向の外側端部(第1主板部41側とは反対側の端部)に接続されている。各立板部44は、第2主板部42の外側端部から前方(床側)に向かって突出している。つまり、フレーム40は、一対の第2主板部42の各々の端部から前方(床側)に向かって突出する一対の立板部44を有する。
【0073】
各立板部44は、フレーム40の側面部を構成している。立板部44と第2主板部42とは、断面L字形状をなすように、板金を略90度に折り曲げることで形成することができる。
【0074】
図7に示すように、一対の立板部44は、互いにY軸方向の長さが同じである。
図3に示すように、一対の立板部44は、互いに突出量(Z軸方向の長さ)が同じである。また、本実施の形態において、一対の立板部44の突出量は、それぞれフレーム40の長手方向の全長にわたって一定である。
【0075】
一対の立板部44には、カバー部材30が取り付けられる。本実施の形態において、一対の立板部44には、カバー部材30の一対の取付部32が取り付けられる。具体的には、上記のように、各取付部32に設けられた延設片33及び係止片34に各立板部44が挟み込まれる。
【0076】
なお、本実施の形態では、
図3に示すように、カバー部材30とフレーム40とはさらに取付ネジ71によって固定されている。取付ネジ71は、カバー部材30の側方の外側からねじ込まれている。この場合、取付ネジ71を用いずに、フレーム40をかしめることで、カバー部材30とフレーム40とを固定してもよい。
【0077】
このように構成されるフレーム40では、上記のように、第1主板部41と一対の第2主板部42とが異なる高さの位置に配置されているので、第1主板部41と一対の第2主板部42の各々との間には段差が形成されている。
【0078】
図3に示すように、この段差によって一対の第2主板部42の各々の前方側(床側)には凹部46が形成されている。つまり、フレーム40には、一対の凹部46が形成されている。各凹部46において、第2主板部42が凹部46の底部になっている。また、各凹部46は、後方側(天井側)に向かって凹んでいる。本実施の形態において、連結板部43及び立板部44が第2主板部42に立設しており、各凹部46は、連結板部43と第2主板部42と立板部44とで三方が囲まれる空間領域になっている。一例として、各凹部46の断面視形状は、矩形状である。
【0079】
図8に示すように、一対の凹部46の各々は、フレーム40の長手方向(Y軸方向)に沿って直線状に延在している。したがって、各凹部46は、直線状の溝である。なお、各凹部46の長手方向の両端部の各々には、パッキンが配置されている。
【0080】
一対の凹部46の少なくとも一方には、LED照明装置3を構成する部品が配置されている。
図3及び
図8に示すように、一対の凹部46の一方には、LED照明装置3を構成する部品として、LED20の点灯に関連する機能部品60が配置されている。つまり、機能部品60が凹部46に収納されている。
図8に示すように、機能部品60は、フレーム40の長手方向の端部に配置されているが、これに限らない。
【0081】
具体的に、機能部品60は、機能拡張モジュールである。機能拡張モジュールは、例えば、人感センサや明るさセンサの各種センサを備えるセンサユニット、無線信号を受信するアンテナ及び制御回路を有する無線モジュール、赤外線信号を受信する受光素子及び制御回路を有する赤外線モジュール、又は、基板10に実装されたLED20(第1光源)とは別の第2光源等である。無線信号又は赤外線信号は、例えば、LED20を点消灯したり調光・調色したりするためのリモコン信号、又は、LED照明装置3の各種設定を行うための設定信号等である。また、第2光源は、モニタ表示用の光源、カバー部材30から出射する照明光の配光を制御するための光源(例えばワイド配光にするための光源)、演出するためのカラー光源(例えば、赤色、青色及び緑色等のLED光源)、又は、非常時に点灯する非常用光源等である。なお、第2の光源として非常用光源を用いる場合は、第2光源を覆うカバー及び/又はカバー部材30は、ガラス等の難燃性材料によって構成されているとよい。また、機能部品60は、電源装置4の一部であってもよい。
【0082】
機能部品60は、基板61と、基板61に配置された1つ以上の電子部品62とを有する。基板61は、例えば、樹脂基板等からなる回路基板である。電子部品62は、例えば、各種センサ又は受光素子等である。
【0083】
機能部品60の基板61は、フレーム40の第2主板部42に固定されている。
図8及び
図9に示すように、本実施の形態において、基板61は、取付ネジ72によって第2主板部42に固定されている。
図9は、取付ネジ72を通るようにLED照明器具1をXZ断面で切断したときの断面図である。
【0084】
このように、機能部品60を凹部46に配置することによって、取付ネジ72によって機能部品60の基板61をフレーム40に固定したとしても、取付ネジ72のネジ頭が凹部46に収納されるので、取付ネジ72のネジ頭がLED20が配置された基板10よりも前方側に飛び出すことを回避できる。これにより、取付ネジ72のネジ頭が基板10よりも前方に飛び出してLED20の光が遮光されてしまうことを抑制することができる。したがって、LED照明装置3の配光特性が劣化することを抑制できる。
【0085】
なお、本実施の形態では、
図3に示すように、カバー部材30とフレーム40とは、カバー部材30の側方の外側からねじ込まれた取付ネジ71によって固定されている。この場合、取付ネジ71は、カバー部材30の取付部32の外面からねじ込まれており、カバー部材30の取付部32とフレーム40の立板部44とを固定している。これにより、取付ネジ71のネジ頭が凹部46に収納される。したがって、取付ネジ71によってLED20の光が遮光されてしまうことも抑制できる。
【0086】
また、
図8に示すように、機能部品60と電源装置4とは、導電線81によって電気的に接続されている。導電線81は、LED照明装置3を構成する部品の一つである。導電線81は、機能部品60とともに凹部46に配置されている。つまり、導電線81は、凹部46に収納されている。
【0087】
導電線81の一方の端部は、機能部品60の基板61の電極又はコネクタ端子に接続されており、導電線81の他方の端部は、電源装置4の回路基板4aの電極又はコネクタ端子に接続されている。本実施の形態において、機能部品60の基板61から引き出された導電線81は、凹部46を通って、第2主板部42又は連結板部43に設けられた貫通孔に挿通されて電源装置4の回路基板4aの電極又はコネクタ端子に接続されている。
【0088】
このように、導電線81を凹部46に収納することで、導電線81を容易に引き回すことができる。つまり、導電線81の配線を容易に行うことができる。また、導電線81を凹部46に収納しておくことで、LED照明装置3を器具本体2に装着する際に、LED照明装置3と器具本体2との間等において導電線81が線噛みすることを抑制することができる。
【0089】
なお、
図9では、凹部46の第2主板部42に載置された基板10の前方側から取付ネジ72を基板61にねじ込むことで基板61を第2主板部42に固定したが、
図10に示すように、第2主板部42の後方側から取付ネジ72をねじ込むことで基板61を第2主板部42に固定してもよい。この場合、取付ネジ72のネジ軸が凹部46に収納されるので、取付ネジ72のネジ軸が基板10よりも前方側に飛び出すことを回避できる。これにより、取付ネジ72のネジ軸が基板10よりも前方側に飛び出してLED20の光が遮光されてしまうことを抑制することができる。また、取付ネジ72ではなく、かしめ等の取付構造によって基板61を第2主板部42に固定してもよい。この場合も取付構造が凹部46に収納されるので、取付構造によってLED20の光が遮光されてしまうことを抑制できる。
【0090】
また、本実施の形態では、
図11に示すように、電源装置4の回路ケース4cは、取付ネジ73によってフレーム40の第2主板部42に固定されている。この場合、取付ネジ73のネジ軸が凹部46に収納されるので、取付ネジ73のネジ軸が基板10よりも前方側に飛び出すことを回避できる。これにより、取付ネジ73のネジ軸が基板10よりも前方側に飛び出してLED20の光が遮光されてしまうことを抑制することができる。
【0091】
また、本実施の形態では、
図12に示すように、弾性保持部材6をフレーム40に保持するための保持金具6cが取付ネジ74によってフレーム40の第2主板部42に固定されている。この場合も、取付ネジ74のネジ軸が凹部46に収納されるので、取付ネジ74のネジ軸が基板10よりも前方側に飛び出すことを回避できる。これにより、取付ネジ74のネジ軸が基板10よりも前方側に飛び出してLED20の光が遮光されてしまうことを抑制することができる。
【0092】
また、
図13に示すように、凹部46には、機能部品60Aとして端子台を配置してもよい。端子台は、例えば、調光器からの調光信号を受ける調光用端子台である。なお、機能部品60Aとして、電源端子台8(
図2参照)を凹部46に配置してもよい。このように、端子台を凹部46に収納することで、フレーム40の後方側(天井側)に端子台を配置する必要がなくなるので、フレーム40の後方側のスペースを確保することができる。また、機能部品60Aにも導電線が接続されるが、この導電線も凹部46に収納するとよい。
【0093】
なお、機能部品60と機能部品60Aとを一対の凹部46に配置する場合、機能部品60と機能部品60Aとを同じ凹部46に配置してもよいが、別々の凹部46に配置してもよい。つまり、機能部品60を一対の凹部46の一方に配置し、機能部品60Aを一対の凹部46の他方に配置してもよい。
【0094】
また、
図14に示すように、2つの基板10をコネクタ線等の導電線82によって電気的に接続する場合、この導電線82を凹部46に配置してもよい。これにより、導電線82が基板10の上に配置されることがなくなるので、導電線82によってLED20の光が遮光されてしまうことを抑制できる。したがって、LED照明装置3の配光特性が劣化することを抑制できる。なお、コネクタ線である導電線82は、基板10に実装されたコネクタ端子に接続される。
【0095】
このように、フレーム40に凹部46を設けることで、機能部品60及び60Aを凹部46に収納したり、機能部品60及び60Aに接続される導電線81又は基板10に接続される導電線82を凹部46に収納したりすることができる。
【0096】
なお、機能部品60及び60Aと導電線81及び82とは、一対の凹部46の一方のみに配置してもよいが、本実施の形態ではフレーム40には一対の凹部46が形成されているので、一対の凹部46の両方を用いて機能部品60及び60Aと導電線81及び82とを配置してもよい。つまり、LED照明装置3を構成する部品は、一対の凹部46の各々に配置されていてもよい。
【0097】
図3及び
図9に示すように、基板10と電源装置4とを電気的に接続する導電線83は、凹部46に配置されている。この場合、本実施の形態において、導電線83と導電線81とは、別々の凹部46に配置されているが、これに限らない。
【0098】
導電線83は、第2主板部42又は連結板部43に設けられた貫通孔に挿通されている。例えば、コネクタ線である導電線83は、第2主板部42に設けられた貫通孔に挿通されて、基板10のコネクタ端子と電源装置4の回路基板4aのコネクタ端子とに接続されている。この場合、コネクタ線である導電線83は、回路基板4aのコネクタ端子に基板10側から差し込むことができる。
【0099】
また、フレーム40には、凹部46だけではなく、凹部47も形成されている。凹部47は、第1主板部41の後方側(天井側)に形成されている。具体的には、第1主板部41が凹部47の底部になっており、凹部47は、前方側(床側)に向かって凹んでいる。本実施の形態において、一対の連結板部43が第1主板部41に立設しており、凹部47は、第1主板部41と一対の連結板部43とで三方が囲まれる空間領域になっている。一例として、凹部47の断面視形状は、矩形状である。
【0100】
このフレーム40の凹部47には、電源装置4が収納されている。凹部47は、器具本体2の凹部2aに位置している。したがって、電源装置4は、フレーム40の凹部47に収納されるとともに、器具本体2の凹部2aにも収納されている。本実施の形態において、電源装置4は、第1主板部41の後方側(天井側)と一対の第2主板部42の一方の後方側(天井側)とにわたって配置されている。
【0101】
つまり、
図3に示すように、器具本体2の凹部2aにおいて、第2主板部42の後方側(天井側)にも空間領域が存在する。電源装置4は、この第2主板部42の後方側に形成される空間領域も利用して配置されている。なお、この第2主板部42の後方側に形成される空間領域を利用して弾性保持部材6も配置されている。
【0102】
カバー部材30とフレーム40とが固定されることで長尺状の筒体が構成される。
図1~
図5に示すように、カバー部材30とフレーム40とで構成される筒体の長手方向の両端部の各々にエンドキャップ50が取り付けられている。
【0103】
本実施の形態において、エンドキャップ50は、カバー部材30とフレーム40とで構成される筒体の開口端部を封鎖するように設けられている。つまり、エンドキャップ50は、カバー部材30とフレーム40とで構成される筒体の開口端部に蓋をするように筒体に取り付けられており、筒体の開口端部を閉塞している。これにより、カバー部材30とフレーム40とで構成される筒体の内部に埃や虫等が入ることを抑制することができる。なお、エンドキャップ50は、カバー部材30とフレーム40とで構成される筒体の開口端部を完全に閉塞せずに、エンドキャップ50とフレーム40との間に多少の隙間が空いていてもよい。
【0104】
エンドキャップ50は、カバー部材30の長手方向の両端部の各々に設けられている。つまり、エンドキャップ50は、カバー部材30の端部に設けられたカバーエンドである。エンドキャップ50は、カバー部材30の長手方向の端部に直接又は間接的に接続されている。例えば、エンドキャップ50とカバー部材30とは、接着剤により固着されている。
【0105】
エンドキャップ50は、樹脂材料によって構成されている。また、エンドキャップ50は、透光性を有していてもよいし、透光性を有していなくてもよい。透光性を有するエンドキャップ50は、例えば、ポリカーボネート又はアクリル等の透明樹脂材料によって構成されている。また、エンドキャップ50は、透光性及び拡散性を有していてもよい。この場合、エンドキャップ50は、カバー部材30と同じ材料によって構成されていてもよいし、カバー部材30と異なる材料によって構成されていてもよい。
【0106】
このように構成されるLED照明装置3は、器具本体2の凹部2aに収納されて器具本体2に取り付けられる。具体的には、LED照明装置3は、
図3~
図5に示される引っ掛け金具5及び弾性保持部材6を用いて器具本体2に取り付けられる。引っ掛け金具5及び弾性保持部材6は、フレーム40に固定されている。
【0107】
図3に示すように、引っ掛け金具5は、フレーム40の後方側(天井側)に配置されている。引っ掛け金具5は、板金製の板部材である。引っ掛け金具5は、フレーム40に固定されている。本実施の形態において、引っ掛け金具5は、取付ネジ75によって連結板部43に固定されており、フレーム40の立板部44から外側にはみ出すように延在している。引っ掛け金具5は、器具本体2に引っ掛けられる。本実施の形態では、器具本体2の凹部2aの内壁面にスリット2c(
図2参照)が設けられており、引っ掛け金具5は、このスリット2cに引っ掛けられる。
【0108】
弾性保持部材6は、フレーム40における第2主板部42の後方側(天井側)に配置されている。弾性保持部材6は、例えばキックバネ等のスプリングである。弾性保持部材6は、フレーム40の幅方向において、引っ掛け金具5とは反対側に固定されている。本実施の形態において、ネジ等の固定部材によって第2主板部42に固定されている。具体的には、上記のように、弾性保持部材6は、取付ネジ74によってフレーム40の第2主板部42に固定された保持金具6cに固定されている。弾性保持部材6は、器具本体2に着脱可能に取り付けられる。本実施の形態において、弾性保持部材6は、器具本体2に固定された受け金具7に着脱可能に係止されている。
【0109】
なお、
図2に示すように、引っ掛け金具5及び弾性保持部材6は、2つずつ設けられているが、これに限らない。また、引っ掛け金具5及び弾性保持部材6は、フレーム40の短手方向に対向する位置に設けられているが、これに限らない。
【0110】
ここで、LED照明装置3を器具本体2に取り付けるときの取付方法について、
図15を用いて説明する。
図15は、実施の形態1に係るLED照明器具1において、LED照明装置3を器具本体2に取り付けるときの取付方法を説明するための図である。
【0111】
天井100に設置された器具本体2にLED照明装置3を取り付ける場合、まず、
図15の(a)に示すように、器具本体2に設けられたスリット2c(
図2参照)に引っ掛け金具5を引っ掛けることでLED照明装置3を片持ち状態で吊り下げるとともに、キックバネである弾性保持部材6の一方の端部を器具本体2に固定された受け金具7に係止させる。
【0112】
このとき、弾性保持部材6は、第1主板部41よりも後方側に位置する第2主板部42の後方側の部分に配置されている。これにより、LED照明装置3を側方から見たときに弾性保持部材6の多くの部分が露出するので、弾性保持部材6の一部(具体的にはキックバネの端部)を容易に引き出しやすくなる。
【0113】
次に、
図15の(b)に示すように、引っ掛け金具5をスリット2cの奥に押し込みながら引っ掛け金具5を支点としてLED照明装置3を回転させることでLED照明装置3を器具本体2の凹部2a内に押し上げていく。なお、LED照明装置3を回転させるときに回転軸は、LED照明装置3の長手方向(Y軸方向)と平行である。
【0114】
そして、LED照明装置3を回転させてLED照明装置3を器具本体2の凹部2aに押し込むことで、
図15の(c)に示すように、LED照明装置3を器具本体2の凹部2aに嵌め込むことができる。これにより、LED照明装置3を器具本体2に取り付けることができる。
【0115】
また、本実施の形態のようにLED照明装置3を回転させて器具本体2に取り付ける場合、電源装置4は、回転軸側に寄せて配置されているとよい。このように、重量のある電源装置4を回転軸側に寄せて配置することで、小さな力でLED照明装置3を回転させることができる。したがって、LED照明装置3の器具本体2への取付作業を容易に行うことができる。
【0116】
以上、本実施の形態に係るLED照明装置3及びLED照明器具1では、フレーム40における第1主板部41と一対の第2主板部42との高さの位置が異なっている。具体的には、一対の第2主板部42が第1主板部41よりも後方側に位置している。この結果、フレーム40には、第1主板部41と一対の第2主板部42との高さの違いにより、第2主板部42の前方側に一対の凹部46が形成される。
【0117】
この構成により、フレーム40の一対の凹部46の一方又は両方に機能部品60及び60Aを配置することができる。これにより、配光特性を劣化させることなく機能部品60及び60Aをフレーム40の前方側に配置することができる。また、上記のように、フレーム40の一対の凹部46の一方又は両方には、機能部品60及び60A以外のLED照明装置3を構成する部品を配置することもできる。
【0118】
なお、凹部46に機能部品60又は60Aを配置する場合、1つの凹部46の幅(第2主板部42の短手方向の長さ)は、少なくとも10mm程度あればよい。また、凹部46に導電線を配置する場合、1つの凹部46の幅(第2主板部42の短手方向の長さ)は、少なくとも2mm程度であればよい。
【0119】
また、本実施の形態に係るLED照明装置3において、カバー部材30及びフレーム40の各々は、長手方向から見たときに左右対称形状になっている。つまり、カバー部材30及びフレーム40の各々は、XZ断面において、左右対称形状である。
【0120】
この構成により、フレーム40に対するカバー部材30の左右の方向性を無くすことができるので、カバー部材30をフレーム40に容易に装着することができる。また、カバー部材30及びフレーム40の各々を左右対称形状にすることで、強度を向上させることもできる。
【0121】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について、
図16を用いて説明する。
図16は、実施の形態2に係るLED照明器具1A及びLED照明装置3Aの断面図である。
【0122】
本実施の形態に係るLED照明器具1A及びLED照明装置3Aと、上記実施の形態1に係るLED照明器具1及びLED照明装置3とは、基板10に形成された金属配線と電源装置4との電気的接続方法が異なっている。
【0123】
上記実施の形態1では、基板10に形成された金属配線と電源装置4とは導電線83によって電気的に接続されていたが、本実施の形態では、
図16に示すように、導電線83を用いることなく、基板10に形成された金属配線と電源装置4とが電気的に接続されている。
【0124】
具体的には、本実施の形態では、
図16に示すように、電源装置4の回路基板4aにコネクタ端子4dが実装されており、このコネクタ端子4dが2つの凹部46のうちの一方に突き出ている。具体的には、コネクタ端子4dは、第2主板部42に形成された貫通孔42aに挿通されることで、凹部46に突き出されている。つまり、コネクタ端子4dは、凹部46に露出している。
【0125】
凹部46に露出したコネクタ端子4dと基板10のコネクタ端子10cとは、連結部材84によって電気的に接続されている。連結部材84は、LED照明装置3Aを構成する部品の一つであり、例えば、電源装置4のコネクタ端子4dと基板10のコネクタ端子10cとを電気的に接続する導電板と、導電板を保持する樹脂製のホルダとによって構成されている。
【0126】
本実施の形態において、電源装置4のコネクタ端子4dと連結部材84とは、一対の凹部46のうち機能部品60が配置された凹部46とは異なる凹部46に位置している。このように、本実施の形態におけるフレーム40には、一対の第2主板部42の各々に対応して一対の凹部46が形成されているので、機能部品60とコネクタ端子4dと連結部材84とを一対の凹部46の各々に分けて配置することができる。
【0127】
以上、本実施の形態に係るLED照明器具1A及びLED照明装置3Aにおいても、フレーム40の一対の第2主板部42が第1主板部41よりも後方側に位置しており、フレーム40には一対の凹部46が形成されている。
【0128】
これにより、フレーム40の一対の凹部46の一方又は両方に機能部品60等を配置することができる。したがって、配光特性を劣化させることなく機能部品60等をフレーム40の前方側に配置することができる。
【0129】
また、本実施の形態におけるLED照明器具1A及びLED照明装置3Aでは、電源装置4のコネクタ端子4dが第2主板部42に形成された貫通孔42aに挿通されて凹部46に露出している。そして、電源装置4のコネクタ端子4dと基板10のコネクタ端子10cとが連結部材84によって電気的に接続されている。
【0130】
これにより、電源装置4と基板10の金属配線とをフレーム40の貫通孔42aを介してフレーム40の前方側(床側)から簡単に接続することができる。なお、連結部材84に代えて導電線によって凹部46に突出したコネクタ端子4dとコネクタ端子10cとを接続してもよい。
【0131】
また、
図17に示されるLED照明器具1Aα及びLED照明装置3Aαのように、電源装置4のコネクタ端子4dを第2主板部42に貫通させることなく電源装置4と基板10の金属配線とを電気的に接続してもよい。この場合、
図17に示すように、フレーム40の第2主板部42を貫通させた導電ピン85によって電源装置4のコネクタ端子4dと基板10の金属配線とをダイレクトに接続することで、電源装置4と基板10の金属配線とを電気的に接続することができる。また、導電ピン85を用いる場合、
図18に示すように、電源装置4の回路基板4aを上下反転させてもよい。
【0132】
(実施の形態3)
次に、実施の形態2について、
図19を用いて説明する。
図19は、実施の形態3に係るLED照明器具1B及びLED照明装置3Bの断面図である。
【0133】
本実施の形態に係るLED照明器具1B及びLED照明装置3Bと、上記実施の形態1に係るLED照明器具1及びLED照明装置3とは、電源装置4と機能部品60との電気的接続方法が異なっている。
【0134】
上記実施の形態1では、電源装置4と機能部品60とは導電線81によって電気的に接続されていたが、本実施の形態では、
図19に示すように、導電線81を用いることなく、電源装置4と機能部品60とが電気的に接続されている。
【0135】
具体的には、本実施の形態では、
図19に示すように、フレーム40の後方側に配置された電源装置4の回路基板4aにはコネクタ端子4dが実装されており、このコネクタ端子4dが、機能部品60が配置された凹部46に突き出た構造になっている。この場合、コネクタ端子4dの一部が、例えば、フレーム40の連結板部43に設けられた貫通孔に挿通されることで、凹部46に突き出されている。つまり、コネクタ端子4dは、凹部46に露出している。
【0136】
そして、凹部46に露出したコネクタ端子4dと機能部品60の基板61の電極又はコネクタ端子とは、コネクタ線等の導電線(不図示)等によって電気的に接続される。
【0137】
なお、本実施の形態において、電源装置4と機能部品60とは、連結板部43を介して隣接して配置されている。
【0138】
以上、本実施の形態に係るLED照明器具1B及びLED照明装置3Bにおいても、フレーム40の一対の第2主板部42が第1主板部41よりも後方側に位置しており、フレーム40には一対の凹部46が形成されている。
【0139】
これにより、フレーム40の一対の凹部46の一方又は両方に機能部品60等を配置することができる。したがって、配光特性を劣化させることなく機能部品60等をフレーム40の前方側に配置することができる。
【0140】
なお、本実施の形態では、コネクタ端子4dが凹部46に突き出ていたが、これに限らない。つまり、連結板部43に設けられた貫通孔にコネクタ端子4dが挿通されることなく、コネクタ端子4dの端面のみが貫通孔から凹部46に露出するように構成されていてもよい。
【0141】
また、
図19では、回路基板4aに実装されたコネクタ端子4dのみが凹部46に突き出ていたが、
図20に示すように、コネクタ端子4dだけではなく回路基板4aも凹部46に突き出ていてもよい。
【0142】
(実施の形態4)
次に、実施の形態4について、
図21を用いて説明する。
図21は、実施の形態4に係るLED照明器具1Cの断面図である。
【0143】
本実施の形態に係るLED照明器具1C及びLED照明装置3Cは、上記実施の形態1に係るLED照明器具1及びLED照明装置3に対して、カバー部材30Cの構成が異なっている。
【0144】
具体的には、
図21に示すように、本実施の形態におけるカバー部材30Cは、一対の延設片33Cの一方の幅(X軸方向の長さ)が、上記実施の形態1における一対の延設片33の幅よりも大きくなっている。本実施の形態では、一対の延設片33Cの各々は、フレーム40の一対の第2主板部42各々の全体を覆っている。したがって、一対の延設片33Cの一方は、一対の凹部46の一方に配置された機能部品60を覆っている。
【0145】
また、本実施の形態における一対の延設片33Cは、上記実施の形態1における一対の取付部32と材質が異なっている。なお、カバー本体部31、取付部32及び係止片34については、本実施の形態におけるカバー部材30Cと上記実施の形態1におけるカバー部材30とでは同じ材質である。したがって、本実施の形態におけるカバー部材30Cは、カバー本体部31、取付部32及び係止片34を構成する第1樹脂材料と、一対の延設片33Cを構成する第2樹脂材料との2種類の樹脂材料によって形成されている。この場合、カバー部材30Cは2色成形により形成することができる。
【0146】
カバー本体部31、取付部32及び係止片34を構成する第1樹脂材料は、上記実施の形態1におけるカバー部材30と同じ透光性樹脂材料によって構成されている。一対の延設片33Cを構成する第2樹脂材料は、透光性樹脂材料によって構成されていてもよいし、非透光性材料によって構成されていてもよい。ただし、一対の延設片33Cを非透光性材料で構成する場合、非透光性材料としては、例えば白色樹脂材料を用いることができる。これにより、延設片33Cに到達するLED20の光を延設片33Cで反射させることができる。また、機能部品60が赤外線等の光を受光するセンサユニットで、一対の延設片33Cを非透光性材料によって構成する場合には、機能部品60を覆う延設片33Cには、光を通過させるための貫通孔を設けるとよい。なお、一対の延設片33Cを透光性樹脂材料によって構成する場合でも、センサユニットの受光感度を良くするために、延設片33Cを他の部分よりも薄くしてもよい。
【0147】
また、本実施の形態において、カバー部材30Cは、左右対称形状であるが、これに限らない。例えば、一対の延設片33Cは、X軸方向の長さが異なっていてもよい。この場合、一対の延設片33Cのうち機能部品60を覆う延設片33CのX軸方向の長さを上記実施の形態1における延設片33のX軸方向の長さよりも長くし、他方の延設片33CのX軸方向の長さを上記実施の形態1における延設片33のX軸方向の長さと同じにしてもよい。
【0148】
以上、本実施の形態に係るLED照明器具1C及びLED照明装置3Cにおいても、フレーム40の一対の第2主板部42が第1主板部41よりも後方側に位置しており、フレーム40には一対の凹部46が形成されている。
【0149】
これにより、フレーム40の一対の凹部46の一方又は両方に機能部品60等を配置することができる。したがって、配光特性を劣化させることなく機能部品60等をフレーム40の前方側に配置することができる。
【0150】
なお、
図21に示すように、本実施の形態では、機能部品60を覆う延設片33Cの先端部に断面L字状の折曲部が形成されていたが、これに限るものではない。
【0151】
例えば、
図22に示されるLED照明器具1Cα及びLED照明装置3Cαにおけるカバー部材30Cαのように、機能部品60を覆う延設片33Cの先端部には、折曲部が形成されていなくてもよい。
【0152】
なお、
図22におけるカバー部材30Cαでは、カバー本体部31の突出部31aのXZ断面の形状をV字形状とし、突出部31aの天井側の部分が延設片33Cと同一の平面をなすように形成されている。これにより、突出部31aに、虫の死骸や異物が溜まる凹部(虫ポケット)が無くなる。
【0153】
また、
図22におけるカバー部材30Cαでは、取付部32C、延設片33C及び係止片34Cが同じ樹脂材料で構成されており、取付部32C、延設片33C及び係止片34Cを構成する樹脂材料とカバー本体部31を構成する樹脂材料とが異なっている。
【0154】
また、
図23に示されるLED照明器具1Cβ及びLED照明装置3Cβにおけるカバー部材30Cβのように、機能部品60を覆う延設片33Cβが基板10にまで到達するように延設片33Cβの幅をさらに大きくして、延設片33Cβの先端部に基板10を押さえる押さえ部33Caを形成してもよい。これにより、カバー部材30CβによってLED20が実装された基板10(LEDモジュール)を保持することができる。
【0155】
(実施の形態5)
次に、実施の形態5について、
図24を用いて説明する。
図24は、実施の形態5に係るLED照明器具1Dの断面図である。
【0156】
本実施の形態に係るLED照明器具1D及びLED照明装置3Dは、上記実施の形態1に係るLED照明器具1及びLED照明装置3に対して、カバー部材30とフレーム40とを固定する取付ネジ71の取付位置が異なっている。
【0157】
上記実施の形態1では、カバー部材30とフレーム40とを固定する取付ネジ71は、
図3に示すように、カバー部材30の側方の外側からねじ込まれていた。具体的には、カバー部材30の取付部32の外面から取付ネジ71をねじ込んで、カバー部材30の取付部32とフレーム40の立板部44とを取付ネジ71で固定していた。
【0158】
これに対して、本実施の形態では、カバー部材30とフレーム40とを固定する取付ネジ71は、
図24に示すように、カバー部材30の後方の外側から(天井側から)ねじ込まれている。具体的には、カバー部材30の係止片34の外面から取付ネジ71をねじ込んで、カバー部材30の係止片34とフレーム40の第2主板部42とが取付ネジ71で固定されている。これにより、取付ネジ71のネジ軸が凹部46に収納される。
【0159】
以上、本実施の形態に係るLED照明器具1D及びLED照明装置3Dにおいても、フレーム40の一対の第2主板部42が第1主板部41よりも後方側に位置しており、フレーム40には一対の凹部46が形成されている。
【0160】
これにより、フレーム40の一対の凹部46の一方又は両方に機能部品60等を配置することができる。したがって、配光特性を劣化させることなく機能部品60等をフレーム40の前方側に配置することができる。
【0161】
また、本実施の形態では、取付ネジ71のネジ軸が凹部46に収納されている。これにより、取付ネジ71のネジ軸が基板10よりも前方側に飛び出すことを回避できるので、取付ネジ71のネジ軸が基板10よりも前方に飛び出してLED20の光が遮光されてしまうことを抑制できる。したがって、LED照明装置3Dの配光特性が劣化することを抑制できる。なお、取付ネジ71は、第2主板部42から係止片34に向かってねじ込まれていてもよい。この場合、凹部46には、取付ネジ71のネジ頭が収納される。
【0162】
また、上記実施の形態1及び本実施の形態では、カバー部材30とフレーム40とは取付ネジ71によって固定されていたが、これに限らない。例えば、
図25に示すように、取付ネジ71を用いることなく、カバー部材30Dとフレーム40とを固定してもよい。この場合、カバー部材30Dの取付部32とフレーム40の立板部44とは、かしめ等によって固定されているとよい。また、
図25に示すように、カバー部材30Dには、係止片34が形成されていなくてもよい。つまり、フレーム40の立板部44は、延設片33と係止片34とで挟み込まれる構造でなくてもよい。
【0163】
(実施の形態6)
次に、実施の形態6について、
図26を用いて説明する。
図26は、実施の形態6に係るLED照明器具1Eの断面図である。
【0164】
本実施の形態に係るLED照明器具1E及びLED照明装置3Eは、上記実施の形態1に係るLED照明器具1及びLED照明装置3に対して、カバー部材30Eの形状が異なっている。
【0165】
具体的には、
図26に示すように、本実施の形態に係るLED照明装置3Eでは、カバー部材30Eは、係止片34を有しておらず、かつ、一対の取付部32Eの突出量(Z軸方向の長さ)を大きくした形状になっている。この構成により、LED照明装置3Eの強度を向上させることができる。
【0166】
以上、本実施の形態に係るLED照明器具1E及びLED照明装置3Eにおいても、フレーム40の一対の第2主板部42が第1主板部41よりも後方側に位置しており、フレーム40には一対の凹部46が形成されている。
【0167】
これにより、フレーム40の一対の凹部46の一方又は両方に機能部品60等を配置することができる。したがって、配光特性を劣化させることなく機能部品60等をフレーム40の前方側に配置することができる。
【0168】
なお、
図26では、カバー部材30Eの取付部32Eは、屈曲していなかったが、
図27に示されるLED照明器具1Eα及びLED照明装置3Eαに示すように、カバー部材30Eαの一対の取付部32Eαは、屈曲していてもよい。この場合、一対の取付部32Eの先端部を内側に向くように屈曲させて、一対の取付部32Eの各々に傾斜部を形成するとよい。これにより、
図15に示すように、LED照明装置3Eαを回転させて器具本体2に着脱する際、LED照明装置3Eαの着脱を容易に行うことができる。
【0169】
この場合、取付部32Eαの屈曲部の位置は、
図27の態様に限定されるものではない。例えば、
図28に示されるLED照明器具1Eβ及びLED照明装置3Eβに示すように、カバー部材30Eβにおける一対の取付部32Eβの屈曲部の位置は、フレーム40の第2主板部42と同じ高さであってもよい。これにより、LED照明装置3Eβの着脱をさらに容易に行うことができる。
【0170】
(実施の形態7)
次に、実施の形態7について、
図29を用いて説明する。
図29は、実施の形態7に係るLED照明器具1Fの断面図である。
【0171】
本実施の形態に係るLED照明器具1F及びLED照明装置3Fは、上記実施の形態1に係るLED照明器具1及びLED照明装置3に対して、フレーム40Fの形状が異なっている。
【0172】
具体的には、本実施の形態におけるフレーム40Fは、上記実施の形態1におけるフレーム40に対して、さらに、前方板部45を有する。前方板部45は、立板部44の前方の端部に接続され、且つ、第2主板部42に対向している。
【0173】
本実施の形態において、フレーム40Fは、一対の前方板部45を有する。各前方板部45は、立板部44に立設しており、X軸方向に延在している。つまり、前方板部45は、第2主板部42と平行である。また、前方板部45は、第1主板部41と同じ高さに位置している。
【0174】
前方板部45は、立板部44と一体に形成されている。具体的には、本実施の形態においても、フレーム40Fは、一枚の板金に折り曲げ加工等を施すことで所定の形状に形成されている。
【0175】
一対の前方板部45のうちの一方は、機能部品60を覆っている。したがって、機能部品60が赤外線等の光を受光するセンサユニット等である場合には、機能部品60を覆う前方板部45には、光を通過させるための貫通孔が設けられているとよい。なお、前方板部45は、機能部品60の受光部を覆わないように立板部44の端部から延在していてもよい。
【0176】
以上、本実施の形態に係るLED照明器具1F及びLED照明装置3Fにおいても、フレーム40Fの一対の第2主板部42が第1主板部41よりも後方側に位置しており、フレーム40Fには一対の凹部46が形成されている。
【0177】
これにより、フレーム40Fの凹部46の一方又は両方に機能部品60等を配置することができる。したがって、配光特性を劣化させることなく機能部品60等をフレーム40Fの前方側に配置することができる。
【0178】
また、本実施の形態におけるLED照明装置3Fでは、フレーム40Fは、前方板部45を有している。
【0179】
この構成により、LED20の光を前方板部45で反射させることができるので、フレーム40Fに形成された一対の凹部46による暗がりを抑制することができる。
【0180】
(実施の形態8)
次に、実施の形態8について、
図30を用いて説明する。
図30は、実施の形態8に係るLED照明器具1Gの断面図である。
【0181】
本実施の形態に係るLED照明器具1G及びLED照明装置3Gは、上記実施の形態1に係るLED照明器具1及びLED照明装置3に対して、フレーム40Gの形状が異なっている。
【0182】
具体的には、本実施の形態におけるフレーム40Gでは、第1主板部41Gに凹部41bが形成されている。凹部41bは、後方側に窪むように形成されている。LED20が配置された基板10は、この凹部41bに配置されている。凹部41bは、第1主板部41Gの長手方向の全長にわたって形成されている。また、凹部41bの深さは、基板10とLED20との合計の厚さよりも大きくなっているとよいが、これに限らない。
【0183】
以上、本実施の形態に係るLED照明器具1G及びLED照明装置3Gにおいても、フレーム40Gの一対の第2主板部42が第1主板部41よりも後方側に位置しており、フレーム40Gには一対の凹部46が形成されている。
【0184】
これにより、フレーム40Gの一対の凹部46の一方又は両方に機能部品60等を配置することができる。したがって、配光特性を劣化させることなく機能部品60等をフレーム40Gの前方側に配置することができる。
【0185】
なお、本実施の形態では、上記実施の形態1と同様に、フレーム40Gの第2主板部42は、主面がX軸方向と平行に形成されていたが、
図31に示されるLED照明器具1H及びLED照明装置3Hにおけるフレーム40Hのように、第2主板部42Hは、主面がX軸方向と交差するように形成されていてもよい。具体的には、第2主板部42Hは、傾斜するように形成されていてもよい。また、本変形例におけるフレーム40Hでは、連結板部43Hも傾斜している。なお、
図31に示される構造は、他の実施の形態にも適用することができる。
【0186】
また、
図32に示されるLED照明器具1I及びLED照明装置3Iにおけるフレーム40Iのように、一対の連結板部のうちの一方を立板部44に近づけて一対の第2主板部42の一方の幅を狭くしてもよい。
【0187】
(変形例)
以上、本発明に係るLED照明器具及びLED照明装置について、実施の形態1~8に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態1~8に限定されるものではない。
【0188】
例えば、上記実施の形態1等において、基板10の全体がフレーム40の第1主板部41の金属部分に接触していたが、これに限らない。具体的には、
図33に示されるLED照明器具1J及びLED照明装置3Jのように、フレーム40Jの第1主板部41Jに開口部41cが形成されており、基板10の第2面10bの一部がフレーム40Jの開口部41cから露出するように構成されていてもよい。この場合、基板10の第2面10bをフレーム40Jの第1主板部41Jの外側面に接触させるのではなく、
図34に示されるLED照明器具1K及びLED照明装置3Kのように、基板10の第1面10aをフレーム40Jの第1主板部41Jの内側面に接触させてもよい。つまり、基板10をフレーム40Jの外側ではなく内側に配置してもよい。また、基板10をフレーム40Jの内側に配置する場合、
図35に示されるLED照明器具1L及びLED照明装置3Lのように、基板10を支持する支持部材91を別途配置してもよい。なお、開口部41cが形成された第1主板部41Jを有するフレーム40Jとしては、
図36に示される構成のものを用いることができる。
図36に示されるフレーム40Jでは、第1主板部41Jに3つの開口部41cが形成されているが、これに限らない。また、フレーム40Jは、左右(短手方向に)2つに分離された2つのパーツによって構成されていてもよい。
【0189】
また、基板10を支持する場合、
図37に示されるLED照明器具1M及びLED照明装置3Mのように、フレーム40Mは、さらに、基板10を支持する支持部材49を有していてもよい。支持部材49は、基板10の短手方向の両端部を上から押さえ付けることで基板10を支持している。
【0190】
この場合、
図38に示されるLED照明器具1N及びLED照明装置3Nのように、カバー部材30Nの一対の延設片33Nの先端部に押さえ部33Naを形成し、この押さえ部33Naによって支持部材49を押さえ付けてもよい。
【0191】
また、上記実施の形態1等において、基板10は、フレーム40の第1主板部41に設けられた爪部41aによってフレーム40に固定されていたが、これに限らない。例えば、
図39に示されるLED照明器具1O及びLED照明装置3Oのように、基板10とフレーム40の第1主板部41とは、接着剤92によって固定されていてもよい。接着剤92は、基板10と第1主板部41との間に挿入されている。
【0192】
また、上記実施の形態1等において、カバー部材30の係止片34は、基板10の第1面10aと平行な方向に延在していたが、係止片34は、基板10の第1面10aと平行でなくてもよい。例えば、
図40に示されるLED照明器具1P及びLED照明装置3Pのように、カバー部材30Pの係止片34Pは、取付部32から第2主面部42に向けて鋭角に折れ曲がるように形成されていてもよい。
【0193】
また、上記実施の形態1において、機能部品60の基板61は、単品でフレーム40に直接取り付けられていたが、これに限らない。例えば、
図41に示されるLED照明器具1Q及びLED照明装置3Qのように、機能部品60Qの基板61は、樹脂部材又は絶縁部材等を介在させてフレーム40に取り付けられていてもよい。具体的には、
図41に示すように、機能部品60Qは、絶縁性樹脂材料からなるケース63を有していてもよい。基板61は、ケース63の内面に配置される。これにより、基板61とフレーム40との間に絶縁性のケース63を介在させることができるので、フレーム40と基板61との絶縁距離を稼ぐことができる。これにより、基板61の絶縁耐圧を向上させることができる。なお、ネジ72は、ケース63と基板61の両方をフレーム40に固定しているが、ケース61のみをフレーム40に固定してもよい。この場合、基板61は、ケース63に固定される。また、
図41に示すように、機能部品60Qは、さらに、ケース63を覆う蓋64を有していてもよい。蓋64を構成する材料は、透光性材料及びに非透光性材料のいずれであってもよいが、蓋64が非透光性材料で構成されている場合、蓋64は、例えば、光を反射するように白色樹脂材料によって構成されているとよい。この場合、機能部品60Uが受ける光又は機能部品60が発する光が透過するように蓋64には貫通孔が設けられているとよい。
【0194】
また、
図13に示すように、上記実施の形態1では、凹部46に機能部品60Aとして調光用端子台を配置する場合について説明したが、この場合、フレーム40の第2方向側又は幅方向の内側(電源装置4がない部分で電源装置4側の向き)に貫通孔が形成されているとよい。これにより、施工業者は、この貫通孔にVVFケーブル又は調光用の信号線等の電線を通して、電線を機能部品60Aに簡単に接続することができる。
【0195】
例えば、
図42に示されるLED照明器具1R及びLED照明装置3Rのように、フレーム40の第2主板部42に貫通孔42bを設けておいて、この貫通孔42aに電線110をZ軸方向(鉛直方向)から通して機能部品60Aに電線110を接続してもよい。あるいは、
図43に示されるLED照明器具1S及びLED照明装置3Sのように、フレーム40の連結板部43に貫通孔43aを設けておいて、この貫通孔43aに電線110をX軸方向(横方向)から通して機能部品60Aに電線110を接続してもよい。なお、貫通孔42a及び43aは、1本の電線110ごとに形成されていてもよいが、複数の電線110が通るように大きめの開口となるように形成されていてもよい。また、貫通孔42a及び43aの開口のサイズは、電線110との絶縁距離を確保できるだけの大きさであればよい。また、貫通孔42a及び43aに、絶縁ブッシングの樹脂部品等を嵌め込むことで絶縁性を向上させてもよい。なお、貫通孔42a及び43aの開口の形状は、円形又は矩形等の任意の形状が採用される。
【0196】
また、上記実施の形態1等では、LED照明装置3を回転させて器具本体2に取り付けたが、LED照明装置3を回転させることなく、LED照明装置3を器具本体2に取り付けてもよい。具体的には、天井に設置された器具本体2に向かってLED照明装置3を平行移動させるようにLED照明装置3を鉛直方向に移動させて、LED照明装置3を器具本体2の凹部2aに鉛直方向に押し込んで嵌め込むことで、LED照明装置3を器具本体2に取り付けてもよい。
【0197】
また、上記実施の形態1等では、LED20としてLEDチップがパッケージに実装されたSMDタイプのLED素子を用いており、基板10とLED20とからなる発光モジュールがSMDタイプのLEDモジュールであったが、これに限らない。例えば、基板10とLED20とからなる発光モジュールは、COB(Chip On Board)タイプのLEDモジュールであってもよい。この場合、LED20として、LEDチップ(ベアチップ)そのものを用いて、基板10に複数のLED20(LEDチップ)を直線状に配列し、封止部材(例えば蛍光体含有樹脂)によって複数のLED20を一括又は個別に封止すればよい。
【0198】
また、上記実施の形態1等では、拡散性及び透光性を有するカバー部材30を用いたが、これに限らない。例えば、カバー部材30に代えて、拡散性及び透光性のうち透光性のみを有する透光カバーを用いてもよい。この場合、透光カバーとして、向こう側が透けて見えるくらいに透過率が高い透明カバーを用いてもよい。
【0199】
その他、上記各実施の形態に対して当業者が思い付く各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0200】
1、1A、1Aα、1B、1C、1Cα、1Cβ、1D、1E、1Eα、1Eβ、1F、1G、1H、1I、1J、1K、1L、1M、1N、1O、1P、1Q、1R、1S LED照明器具
2 器具本体
3、3A、3Aα、3B、3C、3Cα、3Cβ、3D、3E、3Eα、3Eβ、3F、3G、3H、3I、3J、3K、3L、3M、3N、3O、3P、3Q、3R、3S LED照明装置
4 電源装置
5 引っ掛け金具
6 弾性保持部材
10 基板
20 LED
30、30C、30Cα、30Cβ、30D、30E、30Eα、30Eβ、30N、30P カバー部材
31 カバー本体部
32、32C、32E、32Eα、32Eβ 取付部
33、33C、33Cβ、33N 延設片
40、40F、40G、40H、40I、40J、40M フレーム
41、41G、41J 第1主板部
42、42H 第2主板部
43、43H 連結板部
44 立板部
60、60A、60Q 機能部品
81、82、83 導電線