(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023087753
(43)【公開日】2023-06-26
(54)【発明の名称】デジタルコンテンツ提供システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20230619BHJP
【FI】
G06Q30/06 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021202214
(22)【出願日】2021-12-14
(71)【出願人】
【識別番号】518023304
【氏名又は名称】株式会社サクラゲート
(74)【代理人】
【識別番号】100155158
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 仁
(72)【発明者】
【氏名】神名 秀紀
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB26
(57)【要約】 (修正有)
【課題】所有数に上限を設けることなくデジタルコンテンツの個人による買占めの発生を低減可能なデジタルコンテンツ提供システムを提供する。
【解決手段】ネットワークシステムにおいて、デジタルコンテンツ提供サーバ100は、提供可能数量が所定量に管理されたデジタルコンテンツを記憶する記憶装置から提供可能数量から提供済み数量を減じた数量である在庫量よりも少ない数のデジタルコンテンツをランダムで選択し、所定の提供期間中、選択したデジタルコンテンツをユーザ端末200に提示し、提示されたデジタルコンテンツに対するユーザ端末200からの提供要求に応じて、当該提供要求に係るデジタルコンテンツを当該ユーザ端末200に提供する。一のユーザのユーザ端末200がデジタルコンテンツについて提供要求を行うと、他のユーザのユーザ端末200に対しては当該提供要求に係るデジタルコンテンツについて提供要求を受け付けない。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの利用するユーザ端末と通信可能に接続されるデジタルコンテンツ提供システムであって、
提供可能数量が所定量に管理されたデジタルコンテンツを記憶する記憶手段から当該提供可能数量から提供済み数量を減じた数量である在庫量よりも少ない数のデジタルコンテンツをランダムで選択するコンテンツ選択手段と、
所定の提供期間中、前記コンテンツ選択手段で選択したデジタルコンテンツを前記ユーザ端末に提示するコンテンツ提示手段と、
前記コンテンツ提示手段で提示されたデジタルコンテンツに対する前記ユーザ端末からの提供要求に応じて、当該提供要求に係るデジタルコンテンツを当該ユーザ端末に提供するコンテンツ提供手段と、を備え、
前記コンテンツ提供手段は、一のユーザのユーザ端末がデジタルコンテンツについて提供要求を行うと、他のユーザのユーザ端末に対しては当該提供要求に係るデジタルコンテンツについて提供要求を受け付けないことを特徴とするデジタルコンテンツ提供システム。
【請求項2】
請求項1において、
一のユーザが所有するデジタルコンテンツを他のユーザのユーザ端末に提示する第2コンテンツ提示手段と、
前記第2コンテンツ提示手段で提示されたデジタルコンテンツに対する他のユーザのユーザ端末からの提供要求に応じて、当該提供要求に係るデジタルコンテンツを当該ユーザ端末に提供する第2コンテンツ提供手段と、を備えることを特徴とするデジタルコンテンツ提供システム。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記コンテンツ提供手段は、一のユーザのユーザ端末が前記コンテンツ提示手段で提示された一のデジタルコンテンツについて提供要求を行うと、当該一のデジタルコンテンツの提供が完了するか又は提供がキャンセルされるまで、前記一のユーザのユーザ端末に対しては前記コンテンツ提示手段で提示された他のデジタルコンテンツについて提供要求を受け付けないことを特徴とするデジタルコンテンツ提供システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記コンテンツ選択手段は、前記コンテンツ提供手段で提供したデジタルコンテンツ以外のデジタルコンテンツを前記記憶手段から選択し、
前記コンテンツ提示手段は、前記コンテンツ提供手段でデジタルコンテンツが提供されるごとに当該デジタルコンテンツの代わりに前記コンテンツ選択手段で選択したデジタルコンテンツをユーザ端末に提示するとともに、提示開始から前記所定の提供期間が経過するごとに提示中の全てのデジタルコンテンツに代えて前記コンテンツ選択手段で選択したデジタルコンテンツをユーザ端末に提示することを特徴とするデジタルコンテンツ提供システム。
【請求項5】
請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記コンテンツ選択手段は、前記コンテンツ提供手段で提供したデジタルコンテンツ以外のデジタルコンテンツを前記記憶手段から選択し、
前記コンテンツ提示手段は、前記コンテンツ提供手段でデジタルコンテンツが提供されるごとに当該デジタルコンテンツの代わりに前記コンテンツ選択手段で選択したデジタルコンテンツをユーザ端末に提示するとともに、デジタルコンテンツの提示開始時及び代わりのデジタルコンテンツを提示時のうち遅い方から前記所定の提供期間が経過するごとに当該所定の提供期間が経過したデジタルコンテンツに代えて前記コンテンツ選択手段で選択したデジタルコンテンツをユーザ端末に提示することを特徴とするデジタルコンテンツ提供システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、提供可能数量が所定量に管理されたデジタルコンテンツを提供するデジタルコンテンツ提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、総提供数量が一定の数量のみに限定されたデジタルコンテンツを提供するシステムとして、例えば、特許文献1に記載のコンテンツ管理システムが開示されている。
かかるコンテンツ管理システムでは、提供数量や提供期間が限定された限定コンテンツを提供するようになっている他、限定コンテンツについてユーザの購入数や所有数の上限を限定できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術にあっては、所有数に上限を設けた場合に、上限数を超えて所有したいユーザの要望に応えることができない。その一方で、上限数を設けなかった場合は個人による限定コンテンツの買い占めなどが発生してしまう。
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、所有数に上限を設けることなくデジタルコンテンツの個人による買占めの発生を低減可能なデジタルコンテンツ提供システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
〔発明1〕 上記目的を達成するために、発明1のデジタルコンテンツ提供システムは、ユーザの利用するユーザ端末と通信可能に接続されるデジタルコンテンツ提供システムであって、提供可能数量が所定量に管理されたデジタルコンテンツを記憶する記憶手段から当該提供可能数量から提供済み数量を減じた数量である在庫量よりも少ない数のデジタルコンテンツをランダムで選択するコンテンツ選択手段と、所定の提供期間中、前記コンテンツ選択手段で選択したデジタルコンテンツを前記ユーザ端末に提示するコンテンツ提示手段と、前記コンテンツ提示手段で提示されたデジタルコンテンツに対する前記ユーザ端末からの提供要求に応じて、当該提供要求に係るデジタルコンテンツを当該ユーザ端末に提供するコンテンツ提供手段と、を備え、前記コンテンツ提供手段は、一のユーザのユーザ端末がデジタルコンテンツについて提供要求を行うと、他のユーザのユーザ端末に対しては当該提供要求に係るデジタルコンテンツについて提供要求を受け付けない。
【0006】
このような構成であれば、コンテンツ選択手段により、提供可能数量が所定量に管理されたデジタルコンテンツを記憶する記憶手段から在庫量よりも少ない数のデジタルコンテンツがランダムで選択され、コンテンツ提示手段により、所定の提供期間中、選択されたデジタルコンテンツがユーザ端末に提示される。一方、コンテンツ提供手段により、提示されたデジタルコンテンツに対するユーザ端末からの提供要求に応じて、当該提供要求に係るデジタルコンテンツが当該ユーザ端末に提供される。また、コンテンツ提供手段は、一のユーザのユーザ端末がデジタルコンテンツについて提供要求を行うと、他のユーザのユーザ端末に対しては当該提供要求に係るデジタルコンテンツについて提供要求を受け付けない。
【0007】
ここで、上記提供可能数量は、デジタルコンテンツの提供可能数量の初期数量(MAX数量)であり、在庫量は、提供可能数量(例えば100)から提供済みの数量(例えば20)を減算した残りの数量(例えば80)である。
また、上記デジタルコンテンツは、デジタルトレーディングカード、電子書籍、動画データ、電子絵画、電子絵画以外のCG(イラスト、写真等)、音楽データ、音声データ、文章データ(チャット等のデータを含む)等が該当する。
【0008】
また、上記所定の提供期間は、例えば、開始時刻及び終了時刻を設定して決められる期間、開始時刻又は終了時刻と時間期間とを設定して決められる期間、所定周期で繰り返される時間期間、その都度ランダムに決定される時間期間などが該当する。
また、上記提供には、例えば、販売による提供、賃貸による提供などが含まれ、また、提供の態様としては、例えば、デジタルコンテンツをユーザ端末にネットワークを介して送信する形で提供する態様、デジタルコンテンツを記憶した記憶媒体を郵送等で届けこの記憶媒体を介してデジタルコンテンツをユーザ端末に対して提供する構成などが含まれる。
【0009】
また、本システムは、単一の装置、端末その他の機器として実現するようにしてもよいし、複数の装置、端末その他の機器を通信可能に接続したネットワークシステムとして実現するようにしてもよい。後者の場合、各構成要素は、それぞれ通信可能に接続されていれば、複数の機器等のうちいずれに属していてもよい。
〔発明2〕 さらに、発明2のデジタルコンテンツ提供システムは、発明1のデジタルコンテンツ提供システムにおいて、一のユーザが所有するデジタルコンテンツを他のユーザのユーザ端末に提示する第2コンテンツ提示手段と、前記第2コンテンツ提示手段で提示されたデジタルコンテンツに対する他のユーザのユーザ端末からの提供要求に応じて、当該提供要求に係るデジタルコンテンツを当該ユーザ端末に提供する第2コンテンツ提供手段と、を備える。
【0010】
このような構成であれば、第2コンテンツ提示手段により、一のユーザが所有するデジタルコンテンツが他のユーザのユーザ端末に提示されると、第2コンテンツ提供手段により、第2コンテンツ提示手段で提示されたデジタルコンテンツに対する他のユーザのユーザ端末からの提供要求に応じて、当該提供要求に係るデジタルコンテンツが当該ユーザ端末に提供される。
〔発明3〕 さらに、発明3のデジタルコンテンツ提供システムは、発明1又は2のデジタルコンテンツ提供システムにおいて、前記コンテンツ提供手段は、一のユーザのユーザ端末が前記コンテンツ提示手段で提示された一のデジタルコンテンツについて提供要求を行うと、当該一のデジタルコンテンツの提供が完了するか又は提供がキャンセルされるまで、前記一のユーザのユーザ端末に対しては前記コンテンツ提示手段で提示された他のデジタルコンテンツについて提供要求を受け付けない。
【0011】
このような構成であれば、コンテンツ提供手段により、一のユーザのユーザ端末がコンテンツ提示手段で提示された一のデジタルコンテンツについて提供要求を行うと、当該一のデジタルコンテンツの提供が完了するか又は提供がキャンセルされるまで、一のユーザのユーザ端末に対してはコンテンツ提示手段で提示された他のデジタルコンテンツについて提供要求が受け付けられない。
〔発明4〕 さらに、発明4のデジタルコンテンツ提供システムは、発明1乃至3のいずれか1のデジタルコンテンツ提供システムにおいて、前記コンテンツ選択手段は、前記コンテンツ提供手段で提供したデジタルコンテンツ以外のデジタルコンテンツを前記記憶手段から選択し、前記コンテンツ提示手段は、前記コンテンツ提供手段でデジタルコンテンツが提供されるごとに当該デジタルコンテンツの代わりに前記コンテンツ選択手段で選択したデジタルコンテンツをユーザ端末に提示するとともに、提示開始から前記所定の提供期間が経過するごとに提示中の全てのデジタルコンテンツに代えて前記コンテンツ選択手段で選択したデジタルコンテンツをユーザ端末に提示する。
【0012】
このような構成であれば、コンテンツ選択手段により、コンテンツ提供手段で提供したデジタルコンテンツ以外のデジタルコンテンツが記憶手段から選択され、コンテンツ提示手段により、コンテンツ提供手段でデジタルコンテンツが提供されるごとに当該デジタルコンテンツの代わりにコンテンツ選択手段で選択したデジタルコンテンツがユーザ端末に提示されるとともに、提示開始から所定の提供期間が経過するごとに提示中の全てのデジタルコンテンツに代えてコンテンツ選択手段で選択したデジタルコンテンツがユーザ端末に提示される。
【0013】
〔発明5〕 さらに、発明5のデジタルコンテンツ提供システムは、発明1乃至3のいずれか1のデジタルコンテンツ提供システムにおいて、前記コンテンツ選択手段は、前記コンテンツ提供手段で提供したデジタルコンテンツ以外のデジタルコンテンツを前記記憶手段から選択し、前記コンテンツ提示手段は、前記コンテンツ提供手段でデジタルコンテンツが提供されるごとに当該デジタルコンテンツの代わりに前記コンテンツ選択手段で選択したデジタルコンテンツをユーザ端末に提示するとともに、デジタルコンテンツの提示開始時及び代わりのデジタルコンテンツを提示時のうち遅い方から前記所定の提供期間が経過するごとに当該所定の提供期間が経過したデジタルコンテンツに代えて前記コンテンツ選択手段で選択したデジタルコンテンツをユーザ端末に提示する。
【0014】
このような構成であれば、コンテンツ選択手段により、コンテンツ提供手段で提供したデジタルコンテンツ以外のデジタルコンテンツが記憶手段から選択され、コンテンツ提示手段により、コンテンツ提供手段でデジタルコンテンツが提供されるごとに当該デジタルコンテンツの代わりにコンテンツ選択手段で選択したデジタルコンテンツがユーザ端末に提示されるとともに、デジタルコンテンツの提示開始時及び代わりのデジタルコンテンツの提示時のうち遅い方から所定の提供期間が経過するごとに当該経過したデジタルコンテンツに代えてコンテンツ選択手段で選択したデジタルコンテンツがユーザ端末に提示される。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、発明1のデジタルコンテンツ提供システムによれば、提供可能数量が所定量に管理されたデジタルコンテンツのなかから在庫量よりも少ない数のデジタルコンテンツをランダムに選択し、選択したデジタルコンテンツを所定の提供期間中に提示及び提供するようにした。加えて、一のユーザのユーザ端末が提供を要求しているデジタルコンテンツについては、他のユーザのユーザ端末からの提供要求を受け付けないようにした。これにより、早い者勝ちでデジタルコンテンツの提供を受けることができる他、特定のデジタルコンテンツを狙い撃ちして一度に買い占めるといったことができなくなり特定のデジタルコンテンツが独り占めされるのを低減することができる。
【0016】
さらに、発明2のデジタルコンテンツ提供システムによれば、一のユーザが所有するデジタルコンテンツを、他のユーザのユーザ端末に対して提示及び提供することができる。これにより、希少性を有するデジタルコンテンツをシステムを介して簡易に且つ安心して他のユーザに転売することができる。
さらに、発明3のデジタルコンテンツ提供システムによれば、ユーザ端末に対して提示されたデジタルコンテンツのうち一のデジタルコンテンツに対して提供を要求している間は他のデジタルコンテンツに対して提供を要求できないようにした。これにより、提示されたデジタルコンテンツの全てに対して提供を要求して提示された全てのデジタルコンテンツについて一度に提供を受けるといったことができないので、個人による買占め等を発生し難くすることができる。
【0017】
さらに、発明4のデジタルコンテンツ提供システムによれば、提示したデジタルコンテンツがユーザ端末に提供されるごとに、提供されたデジタルコンテンツに代えて新たに選択されたデジタルコンテンツを提示(補充)することができる。加えて、所定の提供期間が経過するごとに、提示中の全てのデジタルコンテンツに代えて新たに選択されたデジタルコンテンツを提示することができる。これにより、提供期間中なのに、例えば完売等によってデジタルコンテンツが何も提示されないといったことを防ぐことができ、また、補充されたデジタルコンテンツは提示期間が短くなるので希少性をより生じさせることができる。
【0018】
さらに、発明5のデジタルコンテンツ提供システムによれば、提示したデジタルコンテンツがユーザ端末に提供されるごとに、提供されたデジタルコンテンツに代えて新たに選択されたデジタルコンテンツを提示(補充)することができる。加えて、提示開始時及び代わりを提示時のうち遅い方の時間から所定の提供期間が経過するごとに当該所定の提供期間が経過したデジタルコンテンツの代わりに新たに選択されたデジタルコンテンツをユーザ端末に提示することができる。これにより、提供期間中なのに、例えば完売等によってデジタルコンテンツが何も提示されないといったことを防ぐことができ、また、補充されたデジタルコンテンツについても所定の提供期間の間、ユーザ端末に提示することができるので、補充されたデジタルコンテンツについて提供期間が短くて提供を受け損なうといったことを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】第1の実施の形態に係るネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
【
図2】デジタルコンテンツ提供サーバ100のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】ユーザ管理テーブル400、限定コンテンツ管理テーブル410及び取引履歴テーブル420のデータ構造を示す図である。
【
図4】第1の実施の形態に係る限定コンテンツ販売処理を示すフローチャートである。
【
図5】コンテンツ転売処理を示すフローチャートである。
【
図6】複数種類の電子トレカの限定コンテンツの一例を示す図である。
【
図7】限定コンテンツとして3枚の電子トレカ50A_1、50B_25及び50D_41が出品された場合の出品画面の一例を示す図である。
【
図8】ユーザaが電子トレカ50A_1を購入した場合の出品画面の変化の一例を示す図である。
【
図9】出品するカードを入れ替えた場合の出品画面の一例を示す図である。
【
図10】限定コンテンツ転売処理を示すフローチャートである。
【
図11】ユーザaが電子トレカ50A_1をコンテンツ転売用ページに出品した場合の出品画面の一例を示す図である。
【
図12】第2の実施の形態に係る限定コンテンツ販売処理を示すフローチャートである。
【
図13】限定コンテンツを補充する場合の出品画面の一例を示す図である。
【
図14】第3の実施の形態に係る限定コンテンツ販売処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
〔第1の実施の形態〕
〔構成〕
以下、本発明の第1の実施の形態を説明する。
図1乃至
図10は、第1の実施の形態を示す図である。
まず、第1の実施の形態の構成を説明する。
図1は、第1の実施の形態に係るネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
インターネット199には、
図1に示すように、デジタルコンテンツの販売を行う企業の管理下にあるデジタルコンテンツ提供サーバ100と、ユーザごとに設置されたユーザ端末200とが接続されている。
【0021】
第1の実施の形態では、デジタルコンテンツは、例えば、デジタルトレーディングカード(以下、「電子トレカ」と略称する)、電子書籍、動画データ、電子絵画、電子絵画以外のCG(イラスト、写真等)、音楽データ、音声データ、文章データ(チャット等のデータを含む)等を含む。
なお、デジタルコンテンツの希少性を高めるために、第1の実施の形態では、提供可能数量を所定量に管理している。すなわち、提供可能数量(提供可能なMAX数量)を限定することで希少性を高めている。このように、提供可能数量が制限されたデジタルコンテンツを、以下「限定コンテンツ」と称する。
【0022】
さらに、インターネット199上には、分散台帳ネットワーク210が構成されており、分散台帳ネットワーク210には、デジタルコンテンツ提供サーバ100で販売される限定コンテンツの唯一性や所有者等を証明するための証明用情報がNFT(Non Fungible Token)化されて登録されている。なお、インターネット199上に限らず、別途独立して構成されたP2Pネットワーク上に分散台帳ネットワーク210を構成してもよい。
ここで、NFTは、非代替性のトークンであり、分散台帳ネットワーク210に実装されたブロックチェーン上で発行される唯一無二のトークンである。
【0023】
また、証明用情報には、NFT基本データと、メタデータとが含まれている。NFT基本データは、NFT_ID、コントラクトID(スマートコントラクトを実装した場合)、限定コンテンツのURI(Uniform Resource Identifier)等を含むデータであり、メタデータは、限定コンテンツの制作者、所有者(オーナー)、コンテンツデータのURL等を含むデータである。以下、このNFTを「限定コンテンツ用NFT」と称す。
限定コンテンツ用NFTには、限定コンテンツのコンテンツデータを含めることもできるが、通常は、データ量が大きくなるためコンテンツデータ又はコンテンツデータ及びメタデータは、例えば、デジタルコンテンツ提供サーバ100の記憶装置42、他のデータ管理サーバの記憶装置、IPFS(InterPlanetary File System)などに保管される。
【0024】
第1の実施の形態では、デジタルコンテンツ提供サーバ100の記憶装置42に保管することとする。
〔分散台帳ネットワーク210の仕組み〕
図2は、分散台帳ノード21x(21a~21f)の構成を示すブロック図である。
分散台帳ネットワーク210は、
図1に示すように、例えば、分散アプリケーション(以下単に「分散アプリ」という。)にて実施されて分散台帳ネットワーク210上のブロックチェーンに限定コンテンツ用NFT及び取引履歴が記録される。なお、分散台帳ネットワーク210は、単一又は複数の分散台帳ネットワークの複数種類の台帳と分散アプリを、API(Application Programming Interface)により単一分散アプリと分散台帳によるサービスとすることも可能であり、複数の分散アプリと分散台帳からなるサービスとすることも可能である。
【0025】
また、スマートコントラクトを実装して、契約などのプロトコルを自動的に実行するようにしてもよい。分散アプリケーション及びスマートコントラクトを構築するための分散台帳ネットワーク(プラットフォーム)として例えばEthereum(イーサリアム)などが知られている。イーサリアムについては、特開2019-160316号公報を参照されたい。すなわち、スマートコントラクトを実装する場合、分散台帳ネットワーク210を、例えばイーサリアムなどのNFTに対応したプラットフォームと同様の構成とする。
【0026】
次に、システムの構成について詳述すると、限定コンテンツ用NFT及び取引履歴の記録は、分散台帳ノード21x(21a~f)及びデジタルコンテンツ提供サーバ100上で実行される分散アプリにより実施される。
各分散台帳ノード21x(21a~21f)は、インターネット199上に多数、分散配置されたサーバやパーソナルコンピュータ、スマートフォン等の情報処理端末により実現され、各情報処理端末上で実行される分散アプリにより、CPU(Central Processing Unit)上に機能モジュールが仮想的に構築されて、限定コンテンツ用NFT及び取引履歴を記録する。具体的に、分散台帳ノード21a~fのCPU上には、
図2に示すように、分散台帳インターフェース22と、分散台帳制御部23と、分散台帳記録部24と、分散台帳通信部25と、分散アプリ制御部26と、分散アプリ実行部27とが構成されている。
【0027】
分散台帳インターフェース22は、デジタルコンテンツ提供サーバ100から送信される分散アプリ起動の制御信号(図中(1))を受信する通信インターフェースである。分散アプリ制御部26は、分散台帳制御部23による制御に応じて、分散アプリを実行するモジュールであり、分散アプリ実行部27によって分散アプリが実行される(図中(2))。
分散台帳制御部23は、分散台帳インターフェース22を介して行われるデジタルコンテンツ提供サーバ100との通信により、限定コンテンツ用NFT及び取引履歴の記録を実行するNFT及び取引履歴記録部であり、分散台帳インターフェース22における受信に応じて、分散アプリの実行及び分散台帳記録部24における処理を制御するモジュールである。分散台帳記録部24は、限定コンテンツ用NFT及び取引履歴を記録する記憶手段である。具体的に分散台帳記録部24は、分散台帳制御部23で実行された分散台帳の制御に関する未確定ブロック(図中(3))や、結果である確定ブロック(図中(4))を格納するモジュールである。
【0028】
分散台帳通信部25は、分散台帳ネットワーク21上の他の分散台帳ノード21a~fとの間でデータを送受信するデータ通信インターフェースであり、限定コンテンツ用NFT及び取引履歴に関する未確定ブロックを他の分散台帳ノード21a~fに配信したり(図中(5))、他の分散台帳ノード21a~fで処理された確定ブロック集信したりする(図中(6))。これら集信された確定ブロックや、他へと配信される未確定ブロックは分散台帳制御部23に対して授受される。
【0029】
〔デジタルコンテンツ提供サーバ100のハードウェア構成〕
次に、デジタルコンテンツ提供サーバ100のハードウェア構成を説明する。
図3は、デジタルコンテンツ提供サーバ100のハードウェア構成の一例を示す図である。
デジタルコンテンツ提供サーバ100は、
図3に示すように、制御プログラムに基づいて演算及びシステム全体を制御するCPU(Central Processing Unit)30と、所定領域に予めCPU30の制御プログラム等を格納しているROM(Read Only Memory)32と、ROM32等から読み出したデータやCPU30の演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAM(Random Access Memory)34と、外部装置に対してデータの入出力を媒介するI/F(InterFace)38とで構成されており、これらは、データを転送するための信号線であるバス39で相互に且つデータ授受可能に接続されている。なお、I/F38には、ネットワークアダプタの機能も含まれている。
【0030】
I/F38には、外部装置として、ヒューマンインターフェースとしてデータの入力が可能なキーボードやマウス等からなる入力装置40と、データやテーブル等をファイルとして格納する記憶装置42と、画像信号に基づいて画面を表示する表示装置44と、インターネット199に接続するための信号線とが接続されている。
〔ユーザ端末200のハードウェア構成〕
ユーザ端末200は、上記デジタルコンテンツ提供サーバ100のような据え置き型を想定した端末、または、スマートフォン、タブレットなどの携帯型の端末から構成されている。後者の場合、そのハードウェア構成は、CPUと、アプリケーションソフトなどのプログラムやプログラムを実行するためのデータ等を格納しているROMと、ROM等から読み出したデータやCPUの演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAMと、付属の各種装置に対してデータの入出力を媒介するI/Fとで構成されている。これらは、データを転送するための信号線で相互に且つデータ授受可能に接続されている。
【0031】
I/Fには、付属の各種装置として、データ入力が可能で且つ画像信号に基づいて画面を表示可能なタッチパネル式の表示入力装置、記憶装置、無線通信装置、ビデオカメラ等が接続されている。
〔デジタルコンテンツ提供サーバ100の機能について〕
次に、デジタルコンテンツ提供サーバ100の機能について説明する。
デジタルコンテンツ提供サーバ100は、CPU30において、ROM32の所定領域に格納されている所定のプログラムを実行することで実現される機能として、以下の機能を有している。
【0032】
デジタルコンテンツ提供サーバ100は、提供可能数量が所定量に限定されたデジタルコンテンツである限定コンテンツの販売を行うサービスと、ユーザ間において限定コンテンツの転売を行うサービスとを提供する。
また、デジタルコンテンツ提供サーバ100は、インターネット199を介して受信したユーザ端末200からのユーザ登録情報を、記憶装置42のユーザ管理テーブル400(
図4(a)参照)に登録する機能を有している。加えて、販売用に予め用意したデジタルコンテンツの管理情報を、記憶装置42の限定コンテンツ管理テーブル410(
図4(b)参照)に登録する機能を有している。さらに、インターネット199及びユーザ端末200を介してユーザの購入したデジタルコンテンツの取引履歴の情報を、記憶装置42の取引履歴テーブル420(
図4(c)参照)に登録する機能を有している。
【0033】
デジタルコンテンツ提供サーバ100は、さらに、登録されたユーザに対して、ユーザ専用のユーザページを提供する機能を有している。
〔各種管理テーブルについて〕
次に、記憶装置42に記憶されている各種管理テーブルについて説明する。
図4は、ユーザ管理テーブル400、限定コンテンツ管理テーブル410及び取引履歴テーブル420のデータ構造を示す図である。
ユーザ管理テーブル400には、
図4(a)に示すように、ユーザIDごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、ユーザID、メールアドレス、ログインパスワード、住所、氏名、電話番号、クレジットカード情報、口座情報、誕生日、作成日、更新日、その他の情報が登録されている。
【0034】
ここで、ユーザIDは、ユーザを識別するためのIDであり、クレジットカード情報は、カード番号等のクレジットカードでの支払いを行うための情報であり、口座情報は、ユーザが転売によって得るお金を振り込む金融機関の口座番号等の情報である。
なお、ユーザ登録(会員登録)をしたユーザは、ユーザ端末200によってログイン画面にアクセスし、入力欄にログインID(例えば、ユーザID又はメールアドレス)とログインパスワードとを入力することで、自身のユーザページにアクセスすることができる。そして、ユーザページからデジタルコンテンツの販売ページや転売ページにアクセスしたり、購入したデジタルコンテンツの情報を閲覧したり、デジタルコンテンツの転売のための各設定をしたり、転売中のデジタルコンテンツの情報を閲覧したりすることができる。
【0035】
限定コンテンツ管理テーブル410には、
図4(b)に示すように、コンテンツIDごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、商品種別ID、シリーズID、コンテンツID、シリアル番号、NFT_ID、コントラクトID、コンテンツURL、取引履歴ID、作成者情報、所有者情報、作成日、更新日、その他の情報が登録されている。
ここで、商品種別IDは、電子トレカ、電子書籍、電子絵画等の限定コンテンツの属する商品の種別を識別するためのIDであり、シリーズIDは、商品種別が同じ商品のシリーズを識別するためのIDであり、コンテンツIDは、各シリーズにおける限定コンテンツの種類を識別するためのIDである。これらのIDによって、例えば、年末ライブシリーズのアイドルKの電子トレカといったことが識別できる。
【0036】
また、シリアル番号は、同じコンテンツIDの各限定コンテンツに固有の番号であり、例えば、提供可能数量が100であれば、「1/100、2/100、・・・、99/100、100/100」といった連番のシリアル番号のいずれか1つが重複しないように付される。すなわち、シリアル番号は、版画などに付されるエディション番号のようなものである。NFT_IDは、限定コンテンツ用NFTのトークンIDであり、コンテンツURLは、限定コンテンツの保存場所を示すURLであり、取引履歴IDは、限定コンテンツの取引履歴を識別するためのIDである。また、作成者情報は、限定コンテンツの作成者の情報であり、所有者情報は、限定コンテンツの所有者の情報である。
【0037】
取引履歴テーブル420には、
図4(c)に示すように、取引履歴IDごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、取引履歴ID、取引日情報、販売者情報、購入者情報、取引価格情報、作成日、更新日、その他の情報が登録されている。
ここで、取引日情報は、各取引が行われた年月日時間の情報であり、販売者情報は、限定コンテンツを販売又は転売した者の情報であり、取引価格情報は、取引価格の推移を示す情報である。
【0038】
また、複数種類のデジタルコンテンツ(限定コンテンツを含む)のコンテンツデータは、それぞれ識別可能に記憶装置42に記憶されている。
〔ユーザ端末200の機能について〕
次に、ユーザ端末200の機能について説明する。
ユーザ端末200は、CPUにおいて、ROMの所定領域に格納されている所定のプログラム(アプリケーションソフト)を実行することで実現される機能として、以下に示す機能を有している。
ユーザ端末200は、デジタルコンテンツ提供サーバ100の提供するコンテンツ販売サービス用の各種Webページにて、タッチパネル式の表示入力装置を介したユーザの操作入力に応じて、ユーザ登録情報を入力する処理と、コンテンツ購入用情報を入力する処理と、コンテンツ転売用情報を入力する処理とを行う機能を有している。加えて、入力された各情報をデジタルコンテンツ提供サーバ100に送信する機能を有している。
【0039】
また、ユーザは、ユーザ端末200を介してユーザページにアクセスし、購入したデジタルコンテンツを閲覧又はダウンロードしたり、限定コンテンツ用NFTにアクセスしてその内容を閲覧したりすることができる。
〔動作〕
次に、第1の実施の形態の動作を説明する。
まず、コンテンツ販売用ページにて提供可能数量が所定数量に管理された複数種類の限定コンテンツを動的に変化する販売時刻で販売する場合の動作について説明する。
【0040】
図5は、限定コンテンツ販売処理を示すフローチャートである。
CPU30は、MPU(Micro-Processing Unit)等からなり、ROM32の所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、
図5のフローチャートに示す限定コンテンツ販売処理を実行する。
限定コンテンツ販売処理は、CPU30において実行されると、
図5に示すように、まず、ステップS100に移行する。
ステップS100では、限定コンテンツの出品開始時刻、出品時間及び出品終了時刻を設定して、ステップS102に移行する。ここで、出品開始時刻は、デジタルコンテンツの販売用Webページであるコンテンツ販売用ページへの限定コンテンツの出品を開始する時刻であり、出品時間は、限定コンテンツを出品してから出品を取り下げるまでの時間(例えば10分)であり、出品終了時刻は、コンテンツ販売用ページへの限定コンテンツの出品を終了する時刻である。なお、出品時間は、固定時間に限らずランダムで設定してもよい。また、出品時間に限らず、出品開始時刻、出品終了時刻についてもランダムで設定してもよい。
【0041】
ステップS102では、販売予定の複数種類の限定コンテンツの在庫のなかから、ステップS100で設定された出品開始時刻又は次の出品時刻に出品を行う所定数(例えば3つ)の限定コンテンツをランダムに選択する。その後、ステップS104に移行する。ここで、在庫は、提供可能数量の各種限定コンテンツからそれぞれ提供済みのものを除いた残りの総数を示す。また、在庫量は、複数種類の限定コンテンツの提供可能数量の合計から、提供済みの数量を減算した数量となる。例えば、合計数量が500で提供済み数量が100であれば、在庫量は「500-100=400」となる。
【0042】
図6は、複数種類の電子トレカの限定コンテンツの一例を示す図である。
複数種類の限定コンテンツとして、例えば、
図6に示すように、それぞれ提供可能数量が100に限定された電子トレカ50A、50B、50C、50D及び50Eの5種類の電子トレカが用意されているとする。
限定数量100の電子トレカ50Aは、それぞれ同じカード画像Aの描かれた電子トレカであり、それぞれ連番となるシリアル番号(1/100、2/100、3/100、・・・、100/100)のうちのいずれか1つが他と重複しないように紐付けられた電子トレカ50A_1、50A_2、50A_3、・・・、50A_100から構成されている(末尾の数字はシリアル番号に対応)。
【0043】
同様に、限定数量100の電子トレカ50B、50C、50D及び50Eは、それぞれ他のカード画像とは異なるカード画像B、C、D及びEの描かれた電子トレカであり、それぞれ連番となるシリアル番号のうちのいずれか1つが他と重複しないように付された電子トレカ50B_1~100、50C_1~100、50D_1~100及び50E_1~100から構成されている。これら電子トレカ50A_1~100、50B_1~100、50C_1~100、50D_1~100及び50E_1~100の限定コンテンツ用NFTは、分散台帳ネットワーク210に登録されているものとする。また、販売前の所有者として、システム運営者側の関係者(以下、「運営関係者」と称す)が初期登録されていることとする。
【0044】
ここでは、出品開始時刻に出品する電子トレカとして、電子トレカ50A_1、50B_25及び50D_41の3枚が選択されたとする。
なお、第1の実施の形態では、出品開始時刻から出品終了時刻までの間、10分おきに例えば1分のインターバルを間に挟みながら連続して限定コンテンツのランダム選択、出品及び取り下げを行うようになっている。すなわち、デジタルコンテンツ提供サーバ100は、インターバルの間に次に出品する所定数の限定コンテンツをランダムに選択する。
【0045】
また、この構成に限らず、出品回数分の限定コンテンツのランダム選択を予め行っておき、10分ごとにインターバルを挟まず又は最小のインターバルで出品及び取り下げを繰り返す構成としてもよい。この場合は、ランダムで選択されるごとに在庫から選択された電子トレカを除くことになるため、一度出品されて売れ残った電子トレカが出品終了時刻までの間に再販されなくなる。
また、10分経たずに完売した場合に、1分のインターバルを挟んですぐに次の出品を行う構成としてもよい。この場合、短い時間での完売が発生するごとに出品終了時刻までの出品回数が増加する。
【0046】
また、インターバルの間に、例えば、次の限定コンテンツを提示するまでの待機時間の残り時間の情報をユーザ端末200の表示装置に表示するようにしてもよい。
ステップS104では、ステップS102で選択した所定数の限定コンテンツを、コンテンツ販売用ページに出品して、ステップS106に移行する。
ここで、
図7は、限定コンテンツとして3枚の電子トレカ50A_1、50B_25及び50D_41が出品された場合の出品画面の一例を示す図である。
【0047】
図7に示すように、コンテンツ販売用ページの出品画面にそれぞれ同じ価格(100円)で出品された電子トレカ50A_1、50B_25及び50D_41は、それぞれの画像が並べて表示されるとともに、各電子トレカの下には金額(100円)と購入の文字が描かれた購入ボタンが表示される。すなわち、このような出品画面として、電子トレカ50A_1、50B_25及び50D_41がユーザ端末200に提示される。
図7に示す例では、ユーザa~dの4人のユーザが同時に出品画面を閲覧している状態を示しているが、ユーザa~dの4人に限らず他の登録ユーザを含む全ての登録ユーザのユーザ端末200でアクセスすることが可能となっている。なお、登録ユーザに限らず、未登録のユーザもアクセス可能に構成してもよい。
【0048】
出品画面において、ユーザの指によるタップやマウス操作によるクリック等によって購入ボタンが押下されると、押下された購入ボタンに対応する電子トレカの購入要求がデジタルコンテンツ提供サーバ100に送信される。
ステップS106では、ユーザ端末200からの出品中の限定コンテンツに対する購入要求を受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合(Yes)は、ステップS108に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS114に移行する。
【0049】
ステップS108に移行した場合は、押下された購入ボタンに対応する限定コンテンツの決済処理を実行して、ステップS110に移行する。
すなわち、出品された限定コンテンツは、1つずつ決済処理が行われるようになっている。つまり、早い者勝ちではあるが、出品された複数の限定コンテンツを同時に複数選択して一度に決済処理を行うことができないように構成されている。また、デジタルコンテンツ提供サーバ100の提供するコンテンツ販売用ページでは、決済処理において、暗号資産を購入することなく円やドルなどの法廷通貨で限定コンテンツを購入できるように構成されている。
【0050】
ここで、
図8は、ユーザaが電子トレカ50A_1を購入した場合の出品画面の変化の一例を示す図である。
図8に例示したように、ユーザaは、ユーザ端末200を介して電子トレカ50A_1の下に表示された購入ボタンを押下して電子トレカ50A_1を選択し、引き続き決済処理を行って購入金額100円(税抜き)で電子トレカ50A_1を購入する。決済処理では、例えば、ユーザ管理テーブル400に登録されたクレジットカード情報を用いて、クレジットカードによる決済が行われる。決済が完了すると、出品画面から電子トレカ50A_1の画像表示が消えて、他のユーザが電子トレカ50A_1を購入できない状態となる。なお、表示を消す構成に限らず、例えば、画像表示は残しておいて、「SOLD OUT」の表示を画像上に表示して購入ボタンを押下できない構成とするなど他の構成としてもよい。
【0051】
ステップS110では、分散台帳ネットワーク210のブロックチェーンにステップS108で決済された限定コンテンツの限定コンテンツ用NFTの変更及び取引履歴を登録して、ステップS112に移行する。
ここで、限定コンテンツ用NFTの変更及び取引履歴の登録は、デジタルコンテンツ提供サーバ100から分散台帳ネットワーク210の各分散台帳ノード21xに登録要求を送信することで行われる処理である。
これにより、各分散台帳ノード21xでは、電子トレカ50A_1の所有者が、運営関係者からユーザaへと変更されるなど限定コンテンツ用NFTの変更や今回の取引履歴がブロックチェーンに追加される。すなわち、電子トレカ50A_1に対応する既存のブロック又はブロックチェーンに新たなブロックが連結される。これに応じて、デジタルコンテンツ提供サーバ100は、限定コンテンツ管理テーブル410及び取引履歴テーブル420の内容を更新する。
【0052】
ステップS112では、購入された限定コンテンツの情報を、購入ユーザのユーザ端末200に送信して、ステップS114に移行する。すなわち、
図8に示す例では、ユーザaのユーザ端末200に電子トレカ50A_1の情報が送信される。
例えば、電子メール等によって、購入した電子トレカ50A_1に係る情報が送信され、一方、ユーザaのユーザページに電子トレカ50A_1の情報が登録される。これにより、ユーザaは、いつでも自身のユーザページから電子トレカ50A_1の画像等を含む各種情報(NFTや取引履歴等)をダウンロードしたり閲覧したりすることができる。なお、電子トレカ50A_1に係る情報としては、例えば、電子トレカ50A_1の属するシリーズ名、コンテンツ名、シリアル番号、購入金額、NFT_ID、公開鍵などの情報が含まれる。
【0053】
ステップS114では、出品時間を経過したか否かを判定し、経過したと判定した場合(Yes)は、ステップS116に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS120に移行する。
ステップS116に移行した場合は、現在出品中の限定コンテンツの出品を取り下げて、ステップS118に移行する。
ステップS118では、出品終了時刻となったか否か及び最後の出品時刻での限定コンテンツが完売したか否かを判定することで、出品が終了したか否かを判定する。そして、終了したと判定した場合(Yes)は、一連の処理を終了し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS102に移行する。
【0054】
ここで、ステップS118を経てステップS102に移行した場合は、例えば1分のインターバル中に新たに出品する所定数の限定コンテンツがランダムに選択され、ステップS104に移行して、インターバルが経過すると新たに選択した所定数の限定コンテンツがコンテンツ販売用ページに出品される。すなわち、インターバルが経過した時刻が次の出品時刻となる。
図9は、出品するカードを入れ替えた場合の出品画面の一例を示す図である。
【0055】
例えば
図8に示す電子トレカ50B_25及び50D_41が出品時間中に売れずに取り下げられて、1分のインターバルの間にデジタルコンテンツ提供サーバ100によって、例えば、電子トレカ50C_7、50C_2及び50D_75が新たなにランダムで選択されたとする。
この場合、インターバルの経過後に、
図9に示すように、新たに選択された電子トレカ50C_7、50C_2及び50D_75がコンテンツ販売用ページに出品される。これにより、ユーザa~dは、電子トレカ50C_7、50C_2及び50D_75のうちから所望の電子トレカを早い者勝ちで購入することができる。このとき、購入数の制限や所持数の制限は無いので、例えば、ユーザは、同じカード画像Cの電子トレカ50C_7及び50C_2をそれぞれ個別に決済して両方とも購入することができ、他の出品時刻にカード画像Cの他のシリアル番号の電子トレカが出品された場合もその電子トレカを購入することができる。
【0056】
一方、ステップS114において、出品時間を経過していないと判定されてステップS120に移行した場合は、出品された商品が完売したか否かを判定し、完売したと判定した場合(Yes)は、ステップS112に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS106に移行する。
次に、限定コンテンツ転売用のWebページであるコンテンツ転売用ページにてユーザが自身の所持する限定コンテンツを転売する場合の動作について説明する。
【0057】
図10は、限定コンテンツ転売処理を示すフローチャートである。
CPU30は、ROM32の所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、
図10のフローチャートに示す限定コンテンツ転売処理を実行する。
限定コンテンツ転売処理は、CPU30において実行されると、
図10に示すように、まず、ステップS200に移行する。
ステップS200では、ユーザ端末200からの限定コンテンツの転売要求を受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合(Yes)は、ステップS202に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS212に移行する。
【0058】
ここで、ユーザが所持する限定コンテンツのコンテンツ転売用ページへの出品は、各登録ユーザのユーザ端末200を介して各ユーザページから行うことができるようになっている。例えば、ユーザページ内の自身の所持する限定コンテンツの閲覧画面から転売する限定コンテンツを選択して転売設定を行い、設定終了後にユーザページに表示された転売ボタンを押下することで転売設定情報を含む転売要求がデジタルコンテンツ提供サーバ100に送信される。
【0059】
転売設定では、例えば、転売する限定コンテンツ、転売する金額、出品期間などが設定可能となっている。ここで、出品期間は、出品を開始する日時から出品を終了する日時までの期間である。
ステップS202に移行した場合は、転売要求に含まれる転売設定情報に基づいて、指定された金額で指定された限定コンテンツをコンテンツ転売用ページに出品する。その後、ステップS204に移行する。
図11は、ユーザaが電子トレカ50A_1をコンテンツ転売用ページに出品した場合の出品画面の一例を示す図である。
【0060】
ここで、ユーザaは、電子トレカ50A_1を金額200円で、2021年12月8日の15:00~2021年12月13日の15:00の期間で転売する設定を行ったとする。
この場合、デジタルコンテンツ提供サーバ100は、ユーザaの利用するユーザ端末200からの電子トレカ50A_1の転売要求を受信すると、最長で2021年12月8日の15:00~2021年12月13日の15:00の期間、電子トレカ50A_1を金額200円でコンテンツ転売用ページに出品する。
【0061】
これにより、例えば、
図11に示すように、コンテンツ転売用ページの出品画面に電子トレカ50A_1の画像が表示されるとともに、その下には金額(200円)と購入の文字が描かれた購入ボタンが表示される。
図11に示す例では、ユーザb~dの3人のユーザが同時に出品画面を閲覧している状態を示しているが、ユーザb~dの3人に限らず他の登録ユーザを含む全ての登録ユーザのユーザ端末200でアクセスすることが可能となっている。なお、登録ユーザに限らず、未登録のユーザもアクセス可能に構成してもよい。そして、出品画面において、ユーザの指によるタップやマウス操作によるクリック等によって購入ボタンが押下されると、押下された購入ボタンに対応する電子トレカの購入要求がデジタルコンテンツ提供サーバ100に送信される。
【0062】
ステップS204では、ユーザ端末200からの出品された限定コンテンツの購入要求を受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合(Yes)は、ステップS206に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS214に移行する。
ここで、デジタルコンテンツ提供サーバ100は、ユーザdのユーザ端末200からの購入要求を受信すると、他のユーザのユーザ端末200からの購入要求を受け付けないようになっている。
【0063】
ステップS206に移行した場合は、購入ボタンに対応する限定コンテンツの決済処理を実行して、ステップS208に移行する。
図11の例では、ユーザdが、ユーザ端末200を介して電子トレカ50A_1の下に表示された購入ボタンを押下して電子トレカ50A_1を選択し、引き続き決済処理を行って購入金額200円(税抜き)で電子トレカ50A_1を購入している。決済処理では、例えば、ユーザ管理テーブル400に登録されたクレジットカード情報を用いて、クレジットカードによる決済が行われる。決済が完了すると、出品画面から電子トレカ50A_1の画像表示が消えて、他のユーザが電子トレカ50A_1を購入できない状態となる。また、決済完了後に、ユーザaの指定口座に電子トレカ50A_1の購入金額が振り込まれる。
【0064】
ステップS208では、分散台帳ネットワーク210のブロックチェーンにステップS206で決済された限定コンテンツの限定コンテンツ用NFTの変更及び取引履歴を登録して、ステップS210に移行する。
ここで、限定コンテンツ用NFTの変更及び取引履歴の登録は、デジタルコンテンツ提供サーバ100から分散台帳ネットワーク210の各分散台帳ノード21xに登録要求を送信することで行われる処理である。
これにより、各分散台帳ノード21xでは、電子トレカ50A_1の所有者が、ユーザaからユーザdへと変更されるなど限定コンテンツ用NFTの変更や今回の取引履歴がブロックチェーンに追加される。すなわち、電子トレカ50A_1に対応する既存のブロック又はブロックチェーンに新たなブロックが連結される。これに応じて、デジタルコンテンツ提供サーバ100は、限定コンテンツ管理テーブル410及び取引履歴テーブル420の内容を更新する。
【0065】
ステップS210では、購入された限定コンテンツの情報を、購入ユーザのユーザ端末200に送信して、一連の処理を終了し元の処理に復帰する。すなわち、
図11に示す例では、ユーザdのユーザ端末200に電子トレカ50A_1の情報が送信される。また、ユーザaのユーザページから電子トレカ50A_1の情報が削除される。すなわち、電子トレカ50A_1の情報を閲覧できなくなる。
一方、ステップS200において、転売要求を受信したと判定されずにステップS212に移行した場合は、コンテンツ転売用ページに出品された限定コンテンツがあるか否かを判定する。そして、あると判定した場合(Yes)は、ステップS204に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
【0066】
また、ステップS204において、購入要求を受信したと判定されずにステップS214に移行した場合は、出品中の限定コンテンツのなかに出品期間を経過したものがあるか否かを判定する。そして、あると判定した場合(Yes)は、ステップS216に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
ステップS216に移行した場合は、ステップS214において出品期間を経過したと判定された限定コンテンツの出品を取り下げて、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。ここで、デジタルコンテンツ提供サーバ100は、例えば電子メールによって出品が取り下げられたことを該当のユーザのユーザ端末200に通知する。
【0067】
〔第1の実施の形態の効果〕
次に、第1の実施の形態の効果を説明する。
第1の実施の形態では、デジタルコンテンツ提供サーバ100は、提供可能数量が所定量に管理されたデジタルコンテンツ(限定コンテンツ)を記憶する記憶装置42から在庫量よりも少ない数の限定コンテンツをランダムに選択し、選択した限定コンテンツをコンテンツ販売用ページを介して、所定の提供期間中、ユーザ端末200に提示することが可能である。加えて、ユーザ端末200からの購入要求に応じて購入要求に係る限定コンテンツをユーザ端末200に提供することが可能である。加えて、一のユーザのユーザ端末200が限定コンテンツについて購入要求を行うと、他のユーザのユーザ端末200に対してはこの購入要求に係るデジタルコンテンツについて購入要求を受け付けないようになっている。
【0068】
このような構成であれば、限定コンテンツに希少性を付すことができるとともに、ランダムで選択された限定コンテンツを所定の提供期間中に提示することができる。加えて、一のユーザのユーザ端末200が購入要求をしている限定コンテンツについては、他のユーザのユーザ端末200からの購入要求を受け付けないようにしたので、早い者勝ちで限定コンテンツを購入できる一方、特定の限定コンテンツを狙い撃ちして一度に買い占めるといったことができなくなる。これにより、特定の限定コンテンツが独り占めされるのを低減することができる。
【0069】
また、第1の実施の形態では、デジタルコンテンツ提供サーバ100は、一のユーザのユーザ端末200からの転売要求に応じて、一のユーザが所有する限定コンテンツを、コンテンツ転売用ページを介して他のユーザのユーザ端末200に提示することができる。加えて、他のユーザのユーザ端末200からの購入要求に応じて、一のユーザの所有する限定コンテンツを、コンテンツ転売用ページを介して他のユーザのユーザ端末200に提供することができる。
【0070】
このような構成であれば、限定コンテンツを、システムを介して簡易に且つ安心して他のユーザに転売することができる。
また、第1の実施の形態では、デジタルコンテンツ提供サーバ100は、一のユーザのユーザ端末200が、コンテンツ販売用ページに出品された所定数の限定コンテンツのうち一の限定コンテンツに対して購入を要求している間は、他の出品された限定コンテンツに対して購入を要求できないようにすることができる。
【0071】
このような構成であれば、出品された限定コンテンツの全てに対して一度に購入を要求して、出品された全ての限定コンテンツを一度に購入するといったことができないので、個人による限定コンテンツの買占め等を発生し難くすることができる。
〔対応関係〕
第1の実施の形態において、購入要求は、発明1乃至3の提供要求に対応し、ステップS104は、発明1及び3のコンテンツ提示手段に対応し、ステップS106~S112は、発明1乃至3のコンテンツ提供手段に対応し、ステップS202は、発明2の第2コンテンツ提示手段に対応し、ステップS204~S210は、発明2の第2コンテンツ提供手段に対応している。
【0072】
〔第2の実施の形態〕
〔構成〕
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
図12乃至
図13は、第2の実施の形態を示す図である。以下、上記第1の実施の形態と異なる部分についてのみ説明し、重複する部分については説明を省略する。
第2の実施の形態は、コンテンツ販売用ページに出品した所定数の限定コンテンツについて、限定コンテンツが購入されたときに、代わりの限定コンテンツを在庫からランダムで選択し、出品時間の経過を待たずに購入された限定コンテンツの代わりに出品するとともに、出品時間が経過すると代わりに出品した限定コンテンツを含めて出品中の全てのデジタルコンテンツを入れ替える点が上記第1の実施の形態と異なる。
【0073】
〔動作〕
次に、第2の実施の形態の動作を説明する。
図12は、第2の実施の形態に係る限定コンテンツ販売処理を示すフローチャートである。
CPU30は、ROM32の所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、
図12のフローチャートに示す限定コンテンツ販売処理を実行する。
限定コンテンツ販売処理は、CPU30において実行されると、
図12に示すように、まず、ステップS300に移行する。
【0074】
ここで、ステップS300~S318までの処理は、上記第1の実施の形態のステップS100~S118までの処理と同様となるので説明を省略する。
以下、ステップS320以降の処理について説明する。
ステップS320では、出品中の限定コンテンツのうち購入された限定コンテンツがあるか否かを判定する。そして、あると判定した場合(Yes)は、ステップS322に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS306に移行する。
【0075】
ステップS322に移行した場合は、販売予定の複数種類の限定コンテンツの在庫のなかから、購入された限定コンテンツの代わりに出品する限定コンテンツをランダムに選択する。その後、ステップS324に移行する。
ステップS324では、コンテンツ販売用ページの出品画面における、購入されて画像表示が消されたスペースに、ステップS322で選択した限定コンテンツを出品して、ステップS306に移行する。
ここで、
図13は、限定コンテンツを補充する場合の出品画面の一例を示す図である。
【0076】
例えば、
図8に例示した出品内容において、
図13に示すように、電子トレカ50A_1がユーザaによって購入され、電子トレカ50A_1の画像表示が消されて空いた出品スペースに、代わりに選択された電子トレカ50C_7の画像が表示される。このようにして、空いたスペースに限定コンテンツが補充される。
なお、限定コンテンツの補充は、出品時間の残り時間によって行うか否かを決定してもよい。
〔第2の実施の形態の効果〕
次に、第2の実施の形態の効果を説明する。
【0077】
第2の実施の形態では、デジタルコンテンツ提供サーバ100は、コンテンツ販売用ページを介して限定コンテンツが購入されるごとにこの限定コンテンツの代わりに、新たに在庫からランダムに選択した限定コンテンツをコンテンツ販売用ページに出品することができる。加えて、出品開始から出品時間が経過するごとに出品中の全ての限定コンテンツに代えて新たに在庫からランダムに選択した限定コンテンツを出品することができる。
このような構成であれば、出品時間が経過していないのに、例えば完売等によって限定コンテンツが何も出品されていないといったことを防ぐことができ、また、補充された限定コンテンツは出品されている時間が短くなるので希少性をより生じさせることができる。
【0078】
〔対応関係〕
第2の実施の形態において、ステップS302、S320及びS322は、発明4のコンテンツ選択手段に対応し、ステップS304、S314、S316及びS324は、発明4のコンテンツ提示手段に対応している。
〔第3の実施の形態〕
〔構成〕
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
図14は、第3の実施の形態を示す図である。以下、上記第2の実施の形態と異なる部分についてのみ説明し、重複する部分については説明を省略する。
【0079】
第3の実施の形態は、購入された限定コンテンツの代わりに新たに出品(補充)した限定コンテンツについてもその時点から出品時間が経過するまで出品を取り下げないようにした点が上記第2の実施の形態と異なる。
〔動作〕
次に、第3の実施の形態の動作を説明する。
図14は、第3の実施の形態に係る限定コンテンツ販売処理を示すフローチャートである。
CPU30は、ROM32の所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、
図14のフローチャートに示す限定コンテンツ販売処理を実行する。
【0080】
限定コンテンツ販売処理は、CPU30において実行されると、
図14に示すように、まず、ステップS400に移行する。
ここで、ステップS400~S412までの処理は、上記第2の実施の形態のステップS300~S312までの処理と同様となるので説明を省略する。
以下、ステップS414以降の処理について説明する。
ステップS414では、コンテンツ販売用ページに出品された限定コンテンツのなかに、出品開始から出品時間が経過した限定コンテンツがあるか否かを判定する。そして、あると判定した場合(Yes)は、ステップS416に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS424に移行する。
【0081】
ステップS416に移行した場合は、出品時間が経過した限定コンテンツの出品を取り下げて、ステップS418に移行する。
ステップS418では、出品終了時刻となったか否か及び最後の出品時刻での限定コンテンツが完売したか否かを判定することで、出品が終了したか否かを判定する。そして、終了したと判定した場合(Yes)は、一連の処理を終了し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS420に移行する。
ステップS420では、ステップS416で取り下げられた限定コンテンツ又はステップS424で購入されたと判定された限定コンテンツの代わりに出品する限定コンテンツを在庫からランダムで選択して、ステップS422に移行する。
【0082】
ステップS422では、コンテンツ販売用ページの出品画面における、取り下げられて又は購入されて画像表示が消されたスペースに、ステップS420で選択した限定コンテンツを出品して、ステップS406に移行する。
また、ステップS414において、出品時間を経過した限定コンテンツが無いと判定されてステップS424に移行した場合は、出品中の限定コンテンツのうち購入された限定コンテンツがあるか否かを判定する。そして、あると判定した場合(Yes)は、ステップS420に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS406に移行する。
【0083】
〔第3の実施の形態の効果〕
次に、第3の実施の形態の効果を説明する。
第3の実施の形態では、デジタルコンテンツ提供サーバ100は、コンテンツ販売用ページに出品した限定コンテンツが購入されるごとに、購入された限定コンテンツに代えて新たにランダムで選択した限定コンテンツを代わりに出品することができる。加えて、出品開始時及び代わりの限定コンテンツを出品時のうち遅い方から出品時間が経過するごとに該当の限定コンテンツの代わりに新たにランダムで選択した限定コンテンツを出品することができる。
【0084】
このような構成であれば、出品時間が経過していないのに、例えば完売等によって限定コンテンツが何も出品されていないといったことを防ぐことができ、また、補充されたデジタルコンテンツについても出品開始時から出品時間が経過するまでの間、出品することができるので、補充された限定コンテンツについて出品期間が短くて購入し損なうといったことを低減することができる。
〔対応関係〕
第3の実施の形態において、ステップS402及びS420は、発明5のコンテンツ選択手段に対応し、ステップS404、S414、S416及びS422は、発明5のコンテンツ提示手段に対応している。
【0085】
〔変形例〕
なお、上記実施の形態においては、限定コンテンツの証明用情報としてNFTを利用して、取引履歴とともに分散台帳ネットワーク210に記憶する構成としたが、この構成に限らない。例えば、証明用情報としてNFTを用いず且つ分散台帳ネットワーク210を用いずに、証明用情報を取引履歴とともにサーバの記憶装置に記憶する構成とするなど他の構成としてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例においては、コンテンツ転売用ページにて、ユーザが指定した固定料金で限定コンテンツを転売する構成としたが、この構成に限らず、例えば、オークション形式で転売する構成としてもよい。また、クロスチェーンによって例えばイーサリアムなど他の分散台帳ネットワークへの転売ができる構成としてもよい。
【0086】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、インターネット199上のデジタルコンテンツ提供サーバ100が提供するWebページを介して、限定コンテンツのユーザ端末200への提示及び提供をする構成としたがこの構成に限らない。例えば、インターネット199以外のネットワーク上のサーバが提供するページを介して提示及び提供を行う構成としてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例においては、ネットワークシステムとして実現したが、これに限らず、単一の装置又はアプリケーションとして実現することもできる。
【0087】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、インターネット199からなるネットワークシステムに適用した場合について説明したが、これに限らず、例えば、インターネット199と同一方式により通信を行ういわゆるイントラネットに適用してもよい。もちろん、インターネット199と同一方式により通信を行うネットワークに限らず、任意の通信方式のネットワークに適用することができる。
また、上記実施の形態及びその変形例において、
図5、
図10、
図12及び
図14のフローチャートに示す処理を実行するにあたってはいずれも、ROMに予め格納されているプログラムを実行する場合について説明したが、これに限らず、これらの手順を示したプログラムが記憶された記憶媒体から、そのプログラムをRAMに読み込んで実行するようにしてもよい。
【0088】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、限定コンテンツを販売及び転売する場合について本発明を適用したが、これに限らず、例えば、限定コンテンツを一定期間レンタルする構成など、本発明の主旨を逸脱しない範囲で他の場合にも適用可能である。
【符号の説明】
【0089】
100…デジタルコンテンツ提供サーバ、 200…ユーザ端末、 21a~21f…分散台帳ノード、 30…CPU、 32…ROM、 34…RAM、 38…I/F、 39…バス、 40…入力装置、 42…記憶装置、 44…表示装置、 50A_1~100,50B_1~100,50C_1~100,50D_1~100,50E_1~100…電子トレカ、 199…インターネット、 210…分散台帳ネットワーク、 400…ユーザ管理テーブル、 410…限定コンテンツ管理テーブル、 420…取引履歴テーブル