(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023008780
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】コネクタ支持体
(51)【国際特許分類】
H01R 13/64 20060101AFI20230112BHJP
【FI】
H01R13/64
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022014635
(22)【出願日】2022-02-02
(62)【分割の表示】P 2021186743の分割
【原出願日】2021-07-05
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-07-06
(71)【出願人】
【識別番号】521296144
【氏名又は名称】アズールテスト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100128934
【弁理士】
【氏名又は名称】横田 一樹
(74)【代理人】
【識別番号】100112689
【弁理士】
【氏名又は名称】佐原 雅史
(72)【発明者】
【氏名】稲村 友孝
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA09
5E021FB02
5E021FB07
5E021FB17
5E021FC38
5E021JA05
5E021JA11
5E021KA05
(57)【要約】
【課題】 コネクタ装置の誤接続を容易に防止できるとともに、接続すべき配線が異なるなどの複数種類のコネクタ装置について、ハウジングの形体が1種であっても、それぞれに誤接続を防止できるコネクタ支持体を提供する。
【解決手段】 コネクタ支持体101は、第1カセット101Aと、第2カセット101Bとを有し、第1カセット101Aと第2カセット101Bの対向配置によって創出される保持部103A,103Bによりコネクタのハウジング24の一部を挟持可能であり、保持部103A、103Bには複数の設定子150を配置可能であり、複数の設定子150の配置により保持部103A、103Bの状態を変更可能に構成した。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1カセットと、
第2カセットと、を有し、
前記第1カセットと前記第2カセットの対向配置によって創出される保持部によりコネクタのハウジングの一部を挟持可能であり、
前記保持部には複数の設定子を配置可能であり、
前記複数の設定子の配置により前記保持部の状態を変更可能に構成した、
ことを特徴とする、コネクタ支持体。
【請求項2】
前記第1カセットおよび前記第2カセットはそれぞれ略直方体形状の本体を有し、
前記保持部は前記本体の一端に設けられて前記ハウジングのフランジ部を収容可能である、
ことを特徴とする、請求項1に記載のコネクタ支持体。
【請求項3】
前記保持部は、前記コネクタの挿抜方向に突出する複数の櫛歯を有し、
前記複数の櫛歯で区画される空間に、前記設定子の一部が収容可能である、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコネクタ支持体。
【請求項4】
前記複数の櫛歯の前記挿抜方向における高さは、前記設定子が突出しない高さである、
ことを特徴とする請求項3に記載のコネクタ支持体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタ装置に取り付け可能なコネクタ支持体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ハウジングにコンタクト(端子)を収容したシンプルな構成のコネクタ装置が知られている。このコネクタ装置は、コンタクトの種類を単一(共通)化する一方で、ハウジングを多品種化することで、圧着工具(のコスト)の削減や工具管理の簡素化が図れるとともに、使用する機器に多様性を持たせることができる。
【0003】
このようなコネクタ装置は、タブコンタクトを収容したハウジングとリセプタクルコンタクトを収容したハウジングとを嵌合したときにタブコンタクトがリセプタクルコンタクトに嵌合して電気的な接続が行われるが、誤挿入により本来接続すべきでない配線との接続が問題となる。
【0004】
このため、ハウジングの正常な嵌合状態および嵌合不良状態を容易に確認することができるコネクタ装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、一方のハウジングに誤挿入防止用切欠き部を設け、他方のハウジングに誤挿入防止用リブを設けて、これらが正しく嵌合することで誤接続(誤挿入)が防止されるようになっている。
【0005】
また、例えば、リセプタクルコンタクトを収容するハウジングにキーイングプラグを挿入するとともに、タブコンタクトを収容するハウジングのタブの一部をねじ切って両者の誤挿入を防止する構成も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の誤接続防止の手法は、接続すべき配線が異なる複数種類のコネクタ装置であっても、組み合わせるハウジングの形状は1種類(共通)にしたいという要望には応えることができない。
【0008】
すなわち、従来の手法はコネクタ装置のハウジング自体に、接続の組み合わせを特定する(共通にしない)ための加工を設けている。つまり、接続不可の配線であってもハウジングの形体(形状の組み合わせ)が同一であれば接続可能となってしまう。
【0009】
また、ハウジングの成形時の加工や成形後のねじ切り加工などは、いずれも、不可逆的な加工であるため、嵌合するハウジングの組み合わせの変更はできない、あるいは、ハウジングの交換が必須となり、作業工数やコストの増大を招く問題がある。
【0010】
本発明は、斯かる実情に鑑み、コネクタ装置の誤接続を容易に防止できるとともに、接続すべき配線が異なる複数種類のコネクタ装置について、ハウジングの形体が1種であっても、それぞれに誤接続を防止できるコネクタ支持体を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、第1カセットと、第2カセットと、を有し、前記第1カセットと前記第2カセットの対向配置によって創出される保持部によりコネクタのハウジングの一部を挟持可能であり、前記保持部には複数の設定子を配置可能であり、前記複数の設定子の配置により前記保持部の状態を変更可能に構成した、ことを特徴とする、コネクタ支持体に係るものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、コネクタ装置の誤接続を容易に防止できるとともに、接続すべき配線が異なる複数種類のコネクタ装置について、ハウジングの形体が1種であっても、それぞれに誤接続を防止できるコネクタ支持体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本実施形態のコネクタ誤接続防止装置の使用状態の一例を示す概略図である。
【
図2】本実施形態の状態設定手段について説明する概念図であり、(A)~(C)コネクタ装置とコネクタ誤接続防止装置を示す側面図、(D)設定子の配置パターンによる接続可否の状態を説明する概念図である。
【
図3】コネクタ誤接続防止装置の第1支持体を示す外観図であり、(A)外観斜視図、(B)平面図、(C)コネクタ装置の接続方向から見た正面図、(D)側面図である。
【
図4】第2支持体の外観図であり、(A)コネクタ装置の接続方向から見た正面図、(B)側面図である。
【
図5】本実施形態のコネクタ誤接続防止装置の組み立て手順を示す概要図であり、(A)平面図、(B)側面図、(C)平面図、(D)側面図、(E)平面図である。
【
図6】本実施形態のコネクタ誤接続防止装置の組み立て手順を示す概要図であり、(A)正面図、(B)側面図、(C)正面図、(D)側面図、(E)背面図である。
【
図7】コネクタ誤接続防止装置の使用方法(接続例)を示す概要図であり、(A)概略図、(B)概略図、(C)(A)と(B)を重ねて示す図、(D)側面図、(E)側面図、(F)平面図である。
【
図8】他の接続可能状態の一例を示す概略図である。
【
図9】接続不可状態の一例を示す(A)概略図、(B)概略図、(C)(A)と(B)を重ねて示す図り、(D)側面図、(E)側面図、(F)平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。図中、同一の符号を付した部分は同一構成要素を表わす。なお、本図及び以降の各図において、一部の構成を適宜省略して、図面を簡略化する。そして、本図及び以降の各図において、部材の大きさ、形状、厚み等を適宜誇張して表現する。
【0015】
<全体構成>
図1は、本実施形態のコネクタ誤接続防止装置100の使用状態の一例を示す概略図である。本実施形態のコネクタ誤接続防止装置100は、コネクタ装置20に取り付け可能である。本実施形態のコネクタ装置20は、例えば、配線(電線)圧着コンタクトの圧着形状を標準化した角型コネクタ装置(例えば、ダイナミックコネクタなど)であり、第1コネクタ21と第2コネクタ22を有する。第1コネクタ21は、リセプタクルコンタクト23とこれを収容した第1ハウジング24を有し、第2コネクタ22はタブコンタクト25とこれを収容した第2ハウジング26とを備える。また、コネクタ装置20は、例えば、テスタ(例えば、半導体製造装置用テスタ)31と、テスト対象装置(例えば、半導体製造装置)32とを接続するものである。具体的に、第1コネクタ21はテスタ31側のコネクタであり、第2コネクタ22はテスト対象装置32側のコネクタである。
【0016】
コネクタ誤接続防止装置100は、第1コネクタ21側の構成部材と第2コネクタ22側の構成部材の1組(1対)のユニットで1つのコネクタ装置20の誤接続を防止する。すなわち、第1コネクタ21および第2コネクタ22の適切な組み合わせの場合のみ、接続を許容する。具体的には、コネクタ誤接続防止装置100は、テスタ31のコネクタハウジングである第1ハウジング24を外周から支持する第1支持体101と、テスト対象装置32のコネクタハウジングである第2ハウジング26を外周から支持する第2支持体110と、第1支持体101と第2支持体110のそれぞれに設けられる状態設定手段200とを有する。
【0017】
<状態設定手段>
ここで、
図2を参照して本実施形態の状態設定手段200について説明する。同図はコネクタ装置20A,20Bと、コネクタ誤接続防止装置100の状態設定手段200を概念的に説明する図である。同図(A)は、コネクタ装置20Aとコネクタ誤接続防止装置100を示す側面図であり、同図(B)は、コネクタ装置20Bとコネクタ誤接続防止装置100を示す側面図である。コネクタ装置20A,20Bは、第1ハウジング24の形状が同一、第2ハウジング26の形状が同一(組み合わせるハウジングの形状が1種類(共通)、以下これを「1種類のハウジングの組み合わせ」という。)であり、それぞれに異なる配線Wa~Wdが接続されている。コネクタ装置20Aは配線Wa-Wbを接続し(同図(A))、コネクタ装置20Bは、配線Wc-Wdを接続し(同図(B))それ以外の組み合わせは接続不可とする。コネクタ装置20A,20Bが配線Wa~Wdを介して接続する装置は記載を省略する。
【0018】
状態設定手段200は、コネクタ誤接続防止装置100の第1支持体101および第2支持体110のそれぞれに設けられ、それぞれ個別に有効と無効の切替が可能な複数の設定子201を有する。ここで設定子201の「有効」とは、設定子201を一方の支持体側から他方の支持体側に向かって突出させる(突出状態で配置する)ことをいい、「無効」とは、突出させない(あるいは配置しない)ことをいう。
【0019】
状態設定手段200は、複数の設定子201の態様、具体的には複数の設定子201の有効、無効の状態と、有効にする設定子201の配置によって、第1ハウジング24と第2ハウジング26の接続の状態を選択的に設定、及び切替可能である。第1ハウジング24と第2ハウジング26の接続の状態とは具体的に、接続不可状態と、複数の接続可能状態である。
【0020】
複数の接続可能状態とは、1種類のハウジングの組み合わせであるが、接続すべき配線が異なる複数種類のコネクタ装置20について、それぞれ適切に接続可能となる状態である。例えば、同図(A)、同図(B)ではコネクタ装置20A,20Bはそれぞれに適切に接続されている。
【0021】
ここで、同図(A),同図(B)に示すように、ある設定子201が有効(同図(A)は第2支持体110側、同図(B)は、第1支持体101側の設定子201が有効)であっても、他方の支持体側において当該設定子201と対向する設定子201が無効となっており互いに干渉しない場合(設定子201が有効かつ相手方と非干渉状態の場合)には、第1ハウジング24と第2ハウジング26の電気的接続は許容される。
【0022】
一方で、同図(C)に示すように、第1ハウジング24と第2ハウジング26の嵌合動作に際して第1支持体101と前記第2支持体110において対向する位置の設定子201をそれぞれ有効な場合、嵌合させる動作を進めると、設定子201同士がいずれ干渉状態となる。このように設定子201が有効且つ相手方と干渉状態になる場合には、第1ハウジング24(配線Wa)と、第2ハウジング26(配線d)の嵌合は不可(未完)となり、結果として両者の電気的接続は不可となる。
【0023】
本実施形態では、後に詳述するが対向位置にある設定子201がいずれも共通の空間に突出するように構成されている。つまり、接続が許容される(対応する設定子201同士が干渉しない)第1ハウジング24と第2ハウジング26の組み合わせの場合、第1支持体101側と第2支持体110側の一方の支持体において設定子201を有効にした場合、他方の支持体の対向位置にある設定子201は、必ず無効となっている。
【0024】
またここでは説明の簡素化のため、有効となる設定子201が第1支持体101および第2支持体110側でそれぞれ1つずつとしたが、第1支持体101および第2支持体110のそれぞれの状態設定手段200には、複数の設定子201が配置されている。つまり複数の設定子201の一部を任意且つ選択的に有効とすることで、1種類のハウジングの組み合わせに対して、有効且つ相手方と非干渉状態となる設定子201の配置パターンを、パターン違いで複数設定できる。
【0025】
同図(D)の(1)は、同図(A)の場合の、有効且つ相手方と非干渉状態となる設定子201(以下単に、「有効な設定子」という場合もある)の配置パターンである。同図(A)に示すコネクタ装置20Aは、第1の接続可能状態にあり、この場合の第1支持体101および第2支持体110においては、有効な設定子201は、第1支持体101側と第2支持体110側とで干渉しないパターンA(両支持体全体としてのパターンや、対になるパターンA1、A2)で配置されている。
【0026】
また、同図(D)の(2)は、同図(B)の場合の有効な設定子201の配置パターンである。同図(B)に示すコネクタ装置20Aは、第2の接続可能状態にあり、この場合の第1支持体101および第2支持体110においては、有効な設定子201は、第1支持体101側と第2支持体110側で干渉しないパターンB(両支持体全体としてのパターンや、対になるパターンB1、B2)で配置されている。パターンBとパターンAでは、一方の支持体(例えば第1支持体101)を基準とした場合の有効な設定子201の位置は異なっており、例えば、パターンA(A1)で有効な設定子201が配置される第1支持体101と、パターンB(B2)で有効な設定子201が配置される第2支持体110を対向配置して第1ハウジング24と第2ハウジング26を嵌合させようとすると、有効な設定子201の一部が干渉し、両者は接続できない(同図(C))。パターンBの第1支持体101と、パターンAの第2支持体110の組み合わせにおいても同様である。
【0027】
このように、複数の接続可能状態では、それぞれの接続可能状態毎に複数の設定子201のうち有効にする設定子201の位置(第1支持体101および第2支持体110の全体としての有効にする設定子201の位置)を異ならせるとともに、接続可能な第1ハウジング24と第2ハウジング26の組については、設定子201同士を干渉させることなく第1ハウジング24と第2ハウジング26の嵌合が許容されるように構成される。
【0028】
以下より具体的に、状態設定手段200が、第1支持体101に設けられた複数のねじ孔105と、第2支持体110に設けられた複数のねじ孔113と、設定子201として複数のねじ孔105,110のそれぞれに選択的に着脱可能な複数のねじ150である場合を例に、説明する。
【0029】
<第1支持体>
図3は、コネクタ誤接続防止装置100の第1支持体101を示す外観図である。同図(A)が外観斜視図、同図(B)が平面図、同図(C)がコネクタ装置20の接続方向から見た正面図、同図(D)が側面図である。以下の説明において説明の便宜上、コネクタ装置20を挿抜する際の移動方向を挿抜方向T、同図(B)の平面図において挿抜方向Tに直交する方向を幅方向W、同図(C)の正面図において挿抜方向Tおよび幅方向Wに直交する方向を厚み方向Dと称する。
【0030】
第1支持体101は例えば、第1ハウジング24の少なくとも一部を挟持する保持部103を少なくとも有する。ここでは一例として第1支持体101は、(略)同一形状の第1カセット101Aと第2カセット101Bとを対向配置してなるケース状部材(カセット状部材)であり、第1カセット101Aと第2カセット101Bの対向配置によって創出される略枠状の保持部103により第1ハウジング24の一部を挟持する。
【0031】
第1カセット101Aと第2カセット101Bの構成は同様であるので、第1カセット101Aについて説明する。第2カセット101Bの構成は、第1カセット101Aの各構成の符号末尾を「-B」に変えて示す。
【0032】
第1カセット101Aは、ほぼ直方体形状の本体102Aと、本体102Aの一辺(コネクタ接続時に第2コネクタ22と対向する辺)に設けられた保持部103Aを有する。保持部103Aは、幅方向Wの両端に、厚み方向Dに突出する突出部104Aを有する。突出部104Aは本体102Aの端部から離れた位置に設けられる。
【0033】
本体102A,102Bは互いに接触面108A,108Bが当接するように対向配置され、保持部103A、103Bによって収容部106が創出される(同図(D))。後述するが収容部106は第1ハウジング24のフランジ部を収容し、突出部104A,104Bは楔のように第1ハウジング24の一部に係合する。このようにして第1ハウジング24はその外周を枠状の保持部103で挟持される。
【0034】
第1支持体101はその一部、詳細には第2支持体110との対向面OSに複数のねじ孔105を有する。この例ではねじ孔105は、保持部103の第2支持体110との対向面OSに設けられる。より詳細に、保持部103は、挿抜方向Tに突出する複数の櫛歯107を有しており、各櫛歯107間の第2支持体110との対向面OSにそれぞれ1個、この例では第1ハウジング24を挟むように本体102A、102Bにそれぞれ4個、合計8個のねじ孔105が設けられる。各ねじ孔105は同一構成である。コネクタ誤接続防止装置100は、各ねじ孔105に螺合可能な複数のねじ(ここでは不図示)を有しており、各ねじ孔105には、後発的且つ選択的にねじが着脱可能となっている。つまり、各櫛歯107間の空間は、ねじ収容空間Sである。
【0035】
この例の場合、ねじ孔105のいずれかにねじ150を取り付けた場合、当該ねじ150は有効な設定子201となる。また、ねじ孔105からねじ150を取り外した場合、当該ねじ150は無効な設定子201となる。
【0036】
いずれのねじ孔105にねじを取り付けるか、およびその数はコネクタ誤接続防止装置100毎に任意の位置が設定可能であるが、組み合わせる第2支持体110において有効とするねじ150との干渉は避ける。なお、ねじ150の数とねじ孔105の数は、同数であってもよいし、同数でなくてもよい。
【0037】
ねじの種類は頭部がある程度の高さ(ねじ孔105に取り付けた場合の挿抜方向Tの長さ)を有し、また省スペースでも取り付け可能であるものが望ましく、例えば六角穴付きねじ(キャップボルトやボタンキャップボルトなど)が採用できる。
【0038】
櫛歯107の挿抜方向Tの突出長さは例えば、ねじ孔105にねじを取り付けた場合、当該ねじの頭部の先端と同程度、あるいは、ねじの頭部の先端が櫛歯107から突出しない程度の長さとする。
【0039】
また、例えば、本体102の所定位置には、第1ハウジング24の挟持状態を固定する固定ねじ(不図示)用の固定ねじ孔109が設けられる(同図(B))。しかしこれに限らず、本体102A,102Bに係合部を設けそれらの係合によって第1ハウジングを24の挟持状態を固定してもよい。
【0040】
<第2支持体>
図4は、第2支持体110の外観図であり、同図(A)がコネクタ装置20の接続方向から見た正面図、同図(B)が側面図である。
【0041】
第2支持体110は例えば、矩形平板状の本体111と、第2ハウジング26が挿通可能な保持部112を有する。ここでは一例として保持部112は、本体111に設けられた矩形の開口部である。しかしこれに限らず、例えば矩形の一辺に一端が開放された凹部を設けた同一形状の本体111を2枚準備し、凹部同士が対向するように、2枚の本体111を組み合わせて、矩形の開口部を形成するような構成であってもよい。本体111は、例えばテスト対象装置32の一部に取り付け可能な板状部材、あるいはテスト対象装置32の筐体の一部を構成する部材である。
【0042】
保持部112には一方の面側から第2ハウジング26を挿通する。例えばフランジ部を有する第2ハウジング26の場合には、フランジ部が保持部112の端部と係合し、保持される。なお、第2ハウジング26はフランジ部を有しないストレートな箱型のものであってもよい。
【0043】
第2支持体110はその一部、詳細には第1支持体101との対向面OSに複数のねじ孔113を有する。この例ではねじ孔113は、第1支持体101が保持する第1ハウジング24と、第2支持体110が保持する第2ハウジング26とを嵌め合わせた際に、第1支持体101のねじ孔105のそれぞれと対向する位置に設ける。具体的には、第2ハウジング26を挟むように、幅方向Wに長い矩形の保持部112の長辺に沿い、その外側に4個ずつ、合計8個のねじ孔113を設ける。そして第2支持体112のいずれかのねじ孔113にねじを取り付け、第1支持体101と第2支持体110を対向配置して近接させると、第2支持体112のねじはねじ収容空間Sに向かって移動する。既にねじ収容空間Sに第1支持体101のねじが収容されている場合(第1支持体101のねじが有効になっている場合)、第1支持体101と第2支持体110のねじは干渉し、第2支持体220の移動が規制される(
図9(F)参照)。ねじ収容空間Sにねじが収容されていない場合(第1支持体101のねじが無効の場合)、第2支持体110のねじはねじ収容空間Sに収容される(
図7(F)参照)。
【0044】
第2支持体110においても各ねじ孔113は同一構成である。コネクタ誤接続防止装置100は、各ねじ孔113に螺合可能な複数のねじ(ここでは不図示)を有しており、各ねじ孔113には、後発的且つ選択的にねじが着脱可能となっている。
【0045】
この例の場合、ねじ孔113のいずれかにねじ150を取り付けた場合、当該ねじ150は有効な設定子201となる。また、ねじ孔113からねじ150を取り外した場合、当該ねじ150は無効な設定子201となる。
【0046】
いずれのねじ孔113にねじを取り付けるか、およびその数はコネクタ誤接続防止装置100毎に任意の位置が設定可能であるが、組み合わせる第1支持体105の有効なねじとの干渉は避ける。このねじも第1支持体101に取り付け可能なねじ150と同様であり、例えば六角穴付きねじ(キャップボルトやボタンキャップボルトなど)が採用できる。この例では全てのねじ150のサイズ(頭部150Hの高さ)は同等である。なお、ねじ150の数とねじ孔105,113の数は、同数であってもよいし、同数でなくてもよい。この例では、ねじ孔105,113の数は、同数である。
【0047】
第1支持体101のねじ収容空間Sは、第2支持体110と共有される。つまり、第1支持体101または第2支持体110のあるねじ150(設定子201)が有効となり、すなわちねじ孔105に取り付けられ、ねじ収容空間Sにその一部(頭部)が存在している場合、他方の支持体の対向位置においてねじを有効にすると、ねじ150の頭部150同士が干渉し、コネクタ装置20の接続動作が規制される。すなわち、本実施形態における接続不可状態(干渉状態)とは、第1支持体101の、第2支持体101との対向面OSに設けられたねじ収容空間Sにおいて、ねじ(六角穴付きねじ)150の頭部150H同士が干渉する状態である(
図9(C)参照)。
【0048】
また、例えば、本体111の所定位置には、第2ハウジング26の保持状態を固定する固定ねじ(不図示)用の固定ねじ孔114が設けられる。しかしこれに限らず、本体111に係合部を設けそれと第2ハウジング26に係合させて保持状態を固定してもよい。
【0049】
<組み立て方法>
本実施形態のコネクタ誤接続防止装置100は、例えば、上述の第1支持体101と第2支持体110と複数のねじを有する組立キット50として提供され得る。
図5および
図6を参照して、コネクタ誤接続防止装置100の組立方法について説明する。
【0050】
図5は、第1支持体101により第1ハウジング24を支持する手順を示す概要図である。同図(A)は組立前の平面図であり、第1カセット101Aおよび第2カセット101Bは分解した内部を図示している。同図(B)は組立前の側面図、同図(C)は組立後の平面図、同図(D)は組立後の側面図、同図(E)は組立後の平面図である。
【0051】
まず同図(A)に示すように、第1カセット101Aおよび/または第2カセット101Bが分解されている状態で、所望のねじ孔105にねじ150を取り付ける。ねじ150はその頭部150Hが櫛歯107のねじ収容空間Sに位置するように、例えば、適宜のねじ孔105の外側(第2支持体110と対向する側)から差し込み、第1カセット101A,第2カセット101Bの内側においてナット(不図示)で固定する。ここでは、一例として8個のねじ孔105A~105Hのうち、ねじ孔105C、105Gにねじ150を取り付けている(同図(E)参照)。
【0052】
その後、同図(B)に示すように第1カセット101Aの保持部103Aと,第2カセット101Bの保持部103Bの間に第1ハウジング24のフランジ部24Fを配置し(同図(B))、当該フランジ部24Fと突出部104A,104Bが係合するようにして第1カセット101Aおよび第2カセット101Bを当接させ、固定ねじ孔109に固定用ねじ(不図示)を螺合する(同図(C)~同図(E))。
【0053】
このようにして、第1支持体101によって第1ハウジング24を支持する。同図(E)に示すように、第1ハウジング24のフ一部は収容部106に収まる(同図(F))。
【0054】
図6は、第2支持体110により第2ハウジング26を支持する方法を示す概要図である。同図(A)は組立前の接続方向から見た正面図、同図(B)は組立前の側面図、同図(C)は組立後の接続方向から見た正面図、同図(D)は組立後の側面図、同図(E)は、組み立て後の背面図である。
【0055】
同図に示すように、本体111の保持部112に第2ハウジング26を挿通し、例えば第2ハウジング26のフランジ部26Fを固定ねじ孔114にねじ止めする。また、同図(C)~同図(E)に示すように、本体111の所望のねじ孔113にねじ150を取り付ける。例えば、ねじ150は適宜のねじ孔113の外側(第1支持体101と対向する側)から差し込み、本体111の裏面側においてナット(不図示)で固定する。ここでは、一例として8個のねじ孔113A~1135Hのうち、ねじ孔113C、113Gにねじ150を取り付けている。ねじ150はその頭部150Hが本体111の、第1支持体101との対向面OS側に突出する。
【0056】
このようにして、第2支持体110によって第2ハウジング26を支持する。第2ハウジング26は、第1ハウジング24の受け入れ口の縁部26T(同図(A),同図(B),同図(D))が第2支持体110の表面(第1支持体101との対向面OS)に露出し、タブコンタクトを収容する本体部分は、第2支持体110の裏面側に突出するように支持される(同図(D))。
【0057】
<使用方法(接続例)>
<<接続可能状態(非干渉状態)>>
図7は、コネクタ誤接続防止装置100の使用方法(接続例)を示す概要図であって、る。例えば、
図5に示した第1支持体101に支持される第1ハウジング24と、
図6に示した第2支持体110に支持される第2ハウジング26との嵌合動作を説明する図であり、接続可能状態(第1接続可能状態)の一例を示す概要図である。
【0058】
同図(A)が第1支持体101における有効なねじ150の位置を示す概略図であり、嵌合しようとする第2支持体110方向から見た正面図である。同図(B)は第2支持体110における有効なねじ150の位置を示す概略図であり、同図(A)と同一方向(第2支持体110の裏面側(内側)方向から見た背面図である。同図(C)は同図(A)と同図(B)を重ねて示す図である。また、同図(D)は接合前の第1支持体101と第2支持体110の側面図、同図(E)は接合後の側面図、同図(F)は接合後の対向面付近の平面(上面図)であり、左にねじ孔105,113の上段(同図(D)における上段)部分、右にねじ孔105,113の下段部分を示している。
【0059】
同図(A)、
図5(E)に示すように、第1支持体101ではねじ孔105Cとねじ孔105Gにねじ150が取り付けられている(設定子201として有効となっている)。また、同図(B),
図6(C)、
図6(E)に示すように、第2支持体110は、ねじ孔113C、113Gにねじ150が取り付けられている(設定子201として有効となっている)。この場合、第1支持体101と第2支持体110において有効になっているねじ150の位置は、同図(C)、同図(F)に示すように第1支持体101と第2支持体110を対向させた場合にいずれも干渉しない。
【0060】
図6(D)を参照して、第1ハウジング24を第2ハウジング26内に挿入し、嵌合動作を行うと、これら4つのねじ150は互いに干渉することなく、それぞれ別のねじ収容空間Sに収まる。
【0061】
したがって、第1支持体101と第2支持体110の対向面OS同士が実質的に当接し、第1ハウジング24と第2ハウジング26の嵌合、すなわち電気的接続が許容される(
図7(E))。
【0062】
図8は、
図7と同じ第1ハウジング24と第2ハウジング26の組み合わせで、配線が異なる他の接続可能状態(第2接続可能状態)の一例を示す概略図である。同図(A)から同図(C)は、
図7(A)~
図7(C)に対応する概略図である。
【0063】
同図(A)が第2接続可能状態の第1支持体101における有効なねじ150の位置を示す概略図であり、同図(B)は第2支持体110における有効なねじ150の位置を示す概略図であり、同図(C)は同図(A)と同図(B)を重ねて示す図である。
【0064】
同図(A)に示すように、第2接続可能状態では例えば、第1支持体101においてねじ孔105Bとねじ孔105Dにねじ150が取り付けられている(設定子201として有効となっている)。また、同図(B)に示すように、第2支持体110においては、ねじ孔113Dにねじ150が取り付けられている(設定子201として有効となっている)。この場合、第1支持体101と第2支持体110において有効になっているねじ150の位置は、同図(C)に示すように第1支持体101と第2支持体110を対向させた場合にいずれも干渉しない。従ってこの場合も、
図6(D),同図(E)に示したように、第1ハウジング24を第2ハウジング26内に挿入し、嵌合動作を行うと、これら3つのねじ150は互いに干渉することなく、それぞれ別のねじ収容空間Sに収まる。
【0065】
したがって、第1支持体101と第2支持体110の対向面OS同士が実質的に当接し、第1ハウジング24と第2ハウジング26の嵌合、すなわち電気的接続が許容される。
【0066】
<<接続不可状態(干渉状態)>>
図9は、
図7に示した第1接続可能状態のコネクタ装置20の第2ハウジング26と、
図8に示した第2接続可能状態のコネクタ装置20の第1ハウジング24との嵌合動作を説明する図であり、接続が許容されないハウジング同士を誤接続する場合の一例を示す概要図である。
【0067】
同図(A)は第1支持体101における有効なねじ150の位置を示す概略図であり、
図8(A)の再掲であり、同図(B)は第2支持体101における有効なねじ150の位置を示す概略図であり、
図7(B)の再掲である。同図(C)は同図(A)と同図(B)を重ねて示す図である。また、同図(D)は嵌合前の第1支持体101と第2支持体110の側面図、同図(E)は干渉状態の両者側面図であり、同図(F)は干渉状態の対向面付近の平面(上面図)であり、左にねじ孔105,113の上段(同図(D)における上段)部分、右にねじ孔105,113の下段部分を示している
【0068】
この場合、同図(A)に示すように、第1支持体101においてねじ孔105Bとねじ孔105Dにねじ150が取り付けられている(設定子201として有効となっている)。また、同図(B)に示すように、第2支持体110においては、ねじ孔113C,113Dにねじ150が取り付けられている(設定子201として有効となっている)。この第1支持体101と第2支持体110を対向させると、同図(C)に示すように第1支持体101のねじ孔105Bのねじ150と第2支持体110のねじ孔113Cのねじ150とが干渉する。
【0069】
図9(D)を参照して、この第1ハウジング24を第2ハウジング26内に挿入し、嵌合動作を行うと、これら4つのねじ150は互いに干渉することなく、第1支持体101のねじ孔105Dのねじ150と、第2支持体110のねじ孔113Gのねじ150はそれぞれ別のねじ収容空間Sに収まる。しかし、第2支持体110のねじ孔113Cのねじ150が収容される予定のねじ収容空間Sにはすでに第1支持体101のねじ孔105B
のねじ150が収まっている。
【0070】
このため、これらのねじ150が干渉し、両支持体101,110の対向面OS同士が当接する前にその移動が規制され、第1ハウジング24と第2ハウジング26の嵌合(すなわち電気的接合)が不可となる(同図(E),同図(F))。
【0071】
つまり、接続不可状態は、ねじ収容空間Sに収容された第1支持体101側のねじ150の頭部150Hと、第2支持体110側のねじ150の頭部150Hとが干渉する状態であり、複数の接続可能状態は、ねじ収容空間Sにおいて、第1支持体101側の頭部150Hと、第2支持体110側の頭部150Hとが干渉しない状態である、といえる(
図7(F)左図)。なお、複数の接続可能状態では、第2支持体110側に取り付けられるねじ150の位置によっては、必ずしもねじ収容空間Sに第2支持体110側の頭部150Hが収容されるとは限らない。例えば、
図7(B)において、ねじ孔113Gにねじ150が取り付けられていない(また第2支持体110側に一切のねじ150が取り付けられていない)場合、ねじ収容空間Sに第2支持体110側の頭部150Hは収容されないが、頭部150Hがあれば収容され得る。
【0072】
つまり、ねじ収容空間Sにおいて、第1支持体101側のねじ150と第2支持体110側のねじ150の頭部150H同士が干渉しなければ、第1ハウジング24と第2ハウジング26の接続は可能となる(
図7(F)参照)。
【0073】
以上説明したように、本実施形態では、第1ハウジング24を支持する第1支持体101、第2ハウジング26を支持する第2支持体102にそれぞれねじ150を取り付け可能とし、ねじ150の取り付け位置(所定のねじ孔105,113におけるねじ150の有無)によって第1支持体101と第2支持体102を接続不可状態または接続可能状態に設定可能とした。
【0074】
具体的には、接続可能なコネクタ装置20の場合には、第1ハウジング24を支持する第1支持体101と、第2ハウジング26を支持する第2支持体110の間で互いに干渉しない位置にねじ150を取り付ける一方で、接続不可能なコネクタ装置20の場合には、第1支持体101と、第2支持体110との間で互い干渉するような位置にねじ150を取り付ける。
【0075】
特に、コネクタ誤接続防止装置100は、第1ハウジング24と第2ハウジング26の形体が1種類であるが、接続すべき配線が異なる複数種類のコネクタ装置20についても適切でない組み合わせについては、その接続を不可にすることができる。
【0076】
すなわち、本実施形態によれば、コネクタ装置20の誤接続を容易に防止できるとともに、1種類の形体の第1ハウジング24と第2ハウジング26の組み合わせを用いて構成される(接続する配線が異なる)複数種類のコネクタ装置であっても、それぞれに誤接続を防止する(適切な第1ハウジング24と第2ハウジング26の組み合わせの場合のみ、接続を許容する)コネクタ誤接続防止装置およびその組立キットを提供できる。
【0077】
なお、接続不可の組み合わせの場合には、対向位置に取り付けられた1組のねじ150が干渉する結果、第1ハウジング24と第2ハウジング26が電気的に接続不可になる構成であればよく、ねじ孔105,113の数が異なってもよい。
【0078】
また、第1支持体101の第1保持部103、第2支持体110の第2保持部112の形状、サイズを変更可能としてもよい。例えば、第1支持体101において第1カセット102A,第2カセット102Bをスライド機構などで幅方向W,厚み方向Dなどに調整可能としてもよい。また、第2支持体110を複数枚(例えば4枚)の平板部をスライド可能に連結したユニットで構成し、平板部の移動により開口部となる保持部112の形状、サイズを変更可能としてもよい。
【0079】
また、特に第1支持体101について、ねじ孔105は例えばその内側にねじ山を形成する(雌ねじ構造とする)などし、第1ハウジング24を支持した状態(組み立てられた状態)でねじ150の位置を外側から変更可能としてもよい。
【0080】
また、コネクタ誤接続防止装置100は、ケース状(箱状)に組み立てられた状態の第1支持体101と、上述の第2支持体110と複数のねじ150のセットで構成されてもよく、その場合、第1支持体101に第1ハウジング24を挿入(はめ込む)ように構成されていてもよい。
【0081】
本実施形態の状態設定手段200は、有効/無効の切替が可能なものであればよい。従って、上記実施形態では、状態設定手段200の例として、ねじ150およびこれを取り付けるねじ孔105,113を例に説明したが、これに限らない。例えば、状態設定手段200は、第1支持体101および第2支持体110に設けられ、これらに対して、没入(押下)/突出可能なボタン状の部材でもよく、突出させた場合に有効となり、没入(押下)させた場合に無効となるものであってもよい。また、状態設定手段200は、第1支持体101および第2支持体110に剥離/(再)接着可能に設けられたピン状の部材であってもよく、接着(再接着)した場合に有効となり、剥離した場合に無効となるものであってもよい。
【0082】
尚、本発明のコネクタ誤接続防止装置100は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0083】
20,20A,20B コネクタ装置
23 リセプタクルコンタクト
24 第1ハウジング
24F フランジ部
25 タブコンタクト
26 第2ハウジング
26F フランジ部
31 テスタ(半導体製造装置用テスタ)
32 テスト対象装置(半導体製造装置)
50 組立キット
100 コネクタ誤接続防止装置
101 第1支持体
101A 第1カセット
101B 第2カセット
102、102A、102B 本体
103、103A、103B 保持部
104A,104B 突出部
105,105A~105H、113A~113H ねじ孔
106 収容部
107 櫛歯
110 第2支持体
111 本体
112 保持部
121 凸部
122 凹部
150 ねじ
150H 頭部
【手続補正書】
【提出日】2022-04-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1カセットと、
第2カセットと、を有するコネクタ支持体であって、
前記第1カセットと前記第2カセットはそれぞれ第一の面と第二の面を含む略直方体形状の本体を有し、
前記第一の面は、前記コネクタ支持体の挿抜方向に延在する第一の辺と、該挿抜方向に垂直な幅方向に延在する第二の辺を有する面であり、
前記第二の面は、前記第二の辺と、前記挿抜方向および前記幅方向に垂直な厚み方向に延在する第三の辺と、を有する面であり、
前記第1カセットと前記第2カセットのそれぞれの前記第二の辺には保持部が設けられ、
前記第1カセットと前記第2カセットを、それぞれの前記第一の面が対向するとともにそれぞれの前記第二の辺が前記厚み方向において離間するように当接させることで、該厚み方向において対向配置された前記保持部と前記第二の面によって収容部が創出され、
前記収容部にコネクタのハウジングの一部を収容しつつ、前記保持部によって該ハウジングの外周の一部を挟持可能であり、
前記保持部はそれぞれに設定子を挿入可能な複数の孔部を有し、該設定子の挿抜により、該保持部における該設定子の配置を変更可能に構成した、
ことを特徴とする、コネクタ支持体。
【請求項2】
前記ハウジングはフランジ部を有し、
前記収容部に前記フランジ部が収容される、
ことを特徴とする、請求項1に記載のコネクタ支持体。
【請求項3】
前記保持部は、前記挿抜方向に突出する複数の櫛歯を有し、
前記孔部は前記櫛歯の間に設けられ、
前記孔部に前記設定子を挿入することで前記複数の櫛歯で区画される空間に、前記設定子の一部が収容可能である、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコネクタ支持体。
【請求項4】
前記複数の櫛歯の前記挿抜方向における高さは、前記設定子が突出しない高さである、
ことを特徴とする請求項3に記載のコネクタ支持体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
本発明は、第1カセットと、第2カセットと、を有するコネクタ支持体であって、前記第1カセットと前記第2カセットはそれぞれ第一の面と第二の面を含む略直方体形状の本体を有し、前記第一の面は、前記コネクタ支持体の挿抜方向に延在する第一の辺と、該挿抜方向に垂直な幅方向に延在する第二の辺を有する面であり、前記第二の面は、前記第二の辺と、前記挿抜方向および前記幅方向に垂直な厚み方向に延在する第三の辺と、を有する面であり、前記第1カセットと前記第2カセットのそれぞれの前記第二の辺には保持部が設けられ、前記第1カセットと前記第2カセットを、それぞれの前記第一の面が対向するとともにそれぞれの前記第二の辺が前記厚み方向において離間するように当接させることで、該厚み方向において対向配置された前記保持部と前記第二の面によって収容部が創出され、前記収容部にコネクタのハウジングの一部を収容しつつ、前記保持部によって該ハウジングの外周の一部を挟持可能であり、前記保持部はそれぞれに設定子を挿入可能な複数の孔部を有し、該設定子の挿抜により、該保持部における該設定子の配置を変更可能に構成した、コネクタ支持体に係るものである。