(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023008794
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/02 20120101AFI20230112BHJP
E05B 19/00 20060101ALI20230112BHJP
【FI】
G06Q10/02
E05B19/00 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022036292
(22)【出願日】2022-03-09
(62)【分割の表示】P 2021112240の分割
【原出願日】2021-07-06
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】521256908
【氏名又は名称】KEYes株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】栗山 真也
(72)【発明者】
【氏名】藤懸 英昭
(72)【発明者】
【氏名】野寄 朋彦
(72)【発明者】
【氏名】柄澤 博人
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】対象物の錠を施解錠するために鍵の利用を予約したユーザのみが電子錠を解錠して鍵を持ち出せる情報処理システム、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】サーバと、複数のユーザ端末と、複数の電子錠とで構成され、対象物に設けられた物理的に持ち出しが制限された電子錠を施錠解錠するための鍵の利用予約状況を管理する情報処理システムであって、サーバは、ユーザ端末からの鍵の利用予約関連情報を受け付ける情報受付部と、利用予約関連情報に含まれる鍵識別情報に紐づけられた電子錠を解錠するための鍵解錠情報をユーザ端末へ送信する情報送信部と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物に設けられた錠を施解錠するための鍵の利用予約状況を管理する情報処理システ
ムであって、
前記鍵は電子錠の施錠により物理的に持ち出しが制限されており、
ユーザ端末からの鍵の利用予約関連情報を受け付ける情報受付部と、
前記利用予約関連情報に含まれる鍵識別情報に紐づけられた電子錠を解錠するための鍵
解錠情報を前記ユーザ端末へ送信する情報送信部と、を備える、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記電子錠は、本体にロック構造を有する電子錠である、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記情報送信部は、前記鍵識別情報に基づき、前記対象物に関連する書類データを前記
ユーザ端末へ送信する、
ことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記書類データは、前記対象物に関連する確認項目データを含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
さらに、前記利用予約関連情報に基づき利用予約処理を実行する利用予約処理部を備え
、
前記利用予約処理部は、利用制限期間情報に基づき利用予約処理の可否を判定する、
ことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記情報受付部は、利用予約時に、利用目的情報または利用先情報の少なくともいずれ
かを受け付ける、
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項7】
対象物に設けられた錠を施解錠するための鍵の利用予約状況をコンピュータにより管理
する情報処理方法であって、
前記鍵は電子錠の施錠により物理的に持ち出しが制限されており、
前記コンピュータは、
情報受付部により、ユーザ端末からの鍵の利用予約関連情報を受け付けるステップと、
情報送信部により、前記利用予約関連情報に含まれる鍵識別情報に紐づけられた電子錠
を解錠するための鍵解錠情報を前記ユーザ端末へ送信するステップと、を実行する、
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項8】
対象物に設けられた錠を施解錠するための鍵の利用予約状況を管理する情報処理方法を
コンピュータに実行させるプログラムであって、
前記鍵は電子錠の施錠により物理的に持ち出しが制限されており、
前記コンピュータにおいて、
情報受付部により、ユーザ端末からの鍵の利用予約関連情報を受け付けるステップと、
情報送信部により、前記利用予約関連情報に含まれる鍵識別情報に紐づけられた電子錠
を解錠するための鍵解錠情報を前記ユーザ端末へ送信するステップと、を実行させる、
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、近距離無線通信等で施解錠可能な電子錠が知られている。
【0003】
特許文献1には、近距離無線通信やバイオメトリック等で施解錠可能な電子南京錠が記
載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の電子錠は既存の錠前の代替品としての利用方法しか想定されてお
らず、特に携帯可能な錠前が電子化されることにより得られる利点を十分に活かせる使い
道がなかった。
【0006】
そこで、本発明は、対象物の錠を施解錠するための鍵の利用予約において、利用予約を
したユーザのユーザ端末に、鍵に紐づく電子錠の鍵解錠情報を送信することで、予約した
ユーザのみが電子錠を解錠して鍵を持ち出すことが可能となるので、電子化されていなか
った鍵の予約を簡易に電子化することが可能となる情報処理システム等を提供することを
一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、対象物に設けられた錠を施解錠するための鍵の利用予約状況を管理す
る情報処理システムであって、前記鍵は電子錠の施錠により物理的に持ち出しが制限され
ており、ユーザ端末からの鍵の利用予約関連情報を受け付ける情報受付部と、前記利用予
約関連情報に含まれる鍵識別情報に紐づけられた電子錠を解錠するための鍵解錠情報を前
記ユーザ端末へ送信する情報送信部と、を備える、ことを特徴とする情報処理システム等
が得られる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、対象物の錠を施解錠するための鍵の利用予約において、利用予約をし
たユーザのユーザ端末に、鍵に紐づく電子錠の鍵解錠情報を送信することで、予約したユ
ーザのみが電子錠を解錠して鍵を持ち出すことが可能となるので、電子化されていなかっ
た鍵の予約を簡易に電子化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施の形態によるシステムの構成例を示す図である。
【
図2】本発明の実施の形態によるシステムの構成イメージ図である。
【
図4】サーバに格納されるユーザ情報の一例を示す図である。
【
図5】サーバに格納される作業対象情報の一例を示す図である。
【
図6】サーバに格納される作業状況情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明は、以下のような構成を備える。
[項目1]
対象物に設けられた錠を施解錠するための鍵の利用予約状況を管理する情報処理システ
ムであって、
前記鍵は電子錠の施錠により物理的に持ち出しが制限されており、
ユーザ端末からの鍵の利用予約関連情報を受け付ける情報受付部と、
前記利用予約関連情報に含まれる鍵識別情報に紐づけられた電子錠を解錠するための鍵
解錠情報を前記ユーザ端末へ送信する情報送信部と、を備える、
ことを特徴とする情報処理システム 。
[項目2]
前記電子錠は、本体にロック構造を有する電子錠 である、
ことを特徴とする項目1に記載の情報処理システム。
[項目3]
前記情報送信部は、前記鍵識別情報に基づき、前記対象物に関連する書類データ を前
記ユーザ端末へ送信する、
ことを特徴とする項目1または2のいずれかに記載の情報処理システム。
[項目4]
前記書類データは、前記対象物に関連する確認項目データ を含む、
ことを特徴とする項目3に記載の情報処理システム。
[項目5]
さらに、前記利用予約関連情報に基づき利用予約処理を実行する利用予約処理部を備え
、
前記利用予約処理部は、利用制限期間情報に基づき利用予約処理の可否を判定する、
ことを特徴とする項目1または2のいずれかに記載の情報処理システム。
[項目6]
前記情報受付部は、利用予約時に、利用目的情報または利用先情報の少なくともいずれ
かを受け付ける、
ことを特徴とする項目1ないし5のいずれかに記載の情報処理システム。
[項目7]
対象物に設けられた錠を施解錠するための鍵の利用予約状況をコンピュータにより管理
する情報処理方法であって、
前記鍵は電子錠の施錠により物理的に持ち出しが制限されており、
前記コンピュータは、
情報受付部により、ユーザ端末からの鍵の利用予約関連情報を受け付けるステップと、
情報送信部により、前記利用予約関連情報に含まれる鍵識別情報に紐づけられた電子錠
を解錠するための鍵解錠情報を前記ユーザ端末へ送信するステップと、を実行する、
ことを特徴とする情報処理方法。
[項目8]
対象物に設けられた錠を施解錠するための鍵の利用予約状況を管理する情報処理方法を
コンピュータに実行させるプログラムであって、
前記鍵は電子錠の施錠により物理的に持ち出しが制限されており、
前記コンピュータにおいて、
情報受付部により、ユーザ端末からの鍵の利用予約関連情報を受け付けるステップと、
情報送信部により、前記利用予約関連情報に含まれる鍵識別情報に紐づけられた電子錠
を解錠するための鍵解錠情報を前記ユーザ端末へ送信するステップと、を実行させる、
ことを特徴とするプログラム。
【0011】
<実施の形態の詳細>
以下、本発明の実施の形態による情報処理システム(以下、単に「システム」という)
ついて、図面を参照しながら説明する。添付図面において、同一または類似の要素には同
一または類似の参照符号及び名称が付され、各実施形態の説明において同一または類似の
要素に関する重複する説明は省略することがある。また、各実施形態で示される特徴は、
互いに矛盾しない限り他の実施形態にも適用可能である。
【0012】
<構成>
図1は、本発明の実施形態に係る、電子錠によりユーザの作業状況を管理する情報処理
システムを示すブロック構成図である。本システム1は、サーバ100と、ユーザ端末2
00A、200B(以下、総称して「ユーザ端末200」と呼ぶこともある)、電子錠3
00A、300B(以下、総称して「電子錠300」と呼ぶこともある)とで構成される
。
【0013】
サーバ100、ユーザ端末200A、200Bは、各々、ネットワークNWを介して接
続される。ネットワークNWは、インターネット、イントラネット、無線LAN(Loc
al Area Network)やWAN(Wide Area Network)等
により構成される。
【0014】
サーバ100は、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用
コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティングによって論理的に実
現されてもよい。本実施形態においては、説明の便宜上サーバ端末として1台を例示して
いるが、これに限定されず、複数台であってもよい。
【0015】
ユーザ端末200は、例えば、パーソナルコンピュータやタブレット端末、スマートフ
ォンや携帯電話等の情報処理装置であり得る。
【0016】
電子錠300は、対象物に設けられた錠を施解錠するための鍵を施錠により物理的な持
ち出しが制限されており、ユーザ端末との通信により施解錠操作が可能な電子錠であれば
どのような構成であってもよいが、特に電子錠300本体にロック構造を有し、電子錠3
00単体のみで施解錠操作が可能なものであることが好ましい。すなわち、電子錠300
は、例えば、電子南京錠であったり、ワイヤ型やチェーン型などといった本体にロック構
造を有する電子錠300であることが好ましい。これによって、デッドボルト等を備える
扉とストライク等を備える枠を有する一般的なドアが存在しなくとも、例えば
図2に示さ
れるように、電子南京錠のシャックルを鍵の穴やキーリングに通して所定の部材に固定す
ることも可能であるなど、自由度の高い利用が可能となる。また、電子錠300は、筐体
を有し、当該筐体の内部に物理鍵(例えば、シリンダー錠用など)やリモコンキーやスマ
ートキーなどの鍵(特に車の鍵)が収納されたキーボックス型であってもよい。
【0017】
電子錠300の施解錠操作は、例えばユーザ端末200により実行されてもよい。より
具体的には、例えばユーザ端末200上で実行されるアプリケーションにおいて解錠要求
操作が実行された場合に、ユーザ端末200の近距離無線通信インターフェース(Blu
etooth(登録商標)やBLE、赤外線等)により電子錠300へ解錠要求を送信す
るようにしてもよい。なお、アプリケーションにおいて解錠要求操作機能のみを備える場
合には、電子錠300は施錠操作を従来の錠前と同様に物理な施錠構成により手動で非電
気的に実行する(例えば南京錠型であればシャックルを本体に挿入するとロックがかかる
等)ようにしてもよい。この時、必要に応じて物理的な施錠構成に対してセンサを設ける
などして施錠検知信号を生成してユーザ端末200へ送信するようにして施錠操作を認識
してもよい。また、当該解錠要求操作機能に加えて、施錠要求操作機能を備えていてもよ
く、例えば施解錠ごとにアプリケーション上から要求操作を実行して、解錠要求操作の際
と同様に電子錠300へ施錠要求を送信してもよい。
【0018】
図2は、本システムにおける使用例を模式的に示す図の一例である。例えばユーザはユ
ーザ端末200上のアプリケーションで利用したい鍵の利用予約を行う。利用予約に際し
て、ユーザはアプリケーション上でアカウント登録を行ってもよい。そして、ユーザがユ
ーザ端末200を操作して、アプリケーション上で利用したい鍵と利用希望日時を選択す
ると、ユーザ端末200から当該鍵に対応する鍵予約関連情報(特に、鍵識別情報と利用
希望日時情報、ユーザ識別情報(例えばユーザ名やユーザIDなどであって、アカウント
情報であってもよい))をサーバ100へ送信する。サーバ100では、鍵利用情報格納
部123の鍵利用情報を更新し、利用予約対象の鍵に紐づく電子錠300を解錠するため
の鍵解錠情報をユーザ端末200へ送信する。そして、
図2に例示されるように、例えば
所定の部材(例えば、壁や棚に設けられた金属製のループ部材など)に対して各鍵を電子
錠300(
図2では電子南京錠を例示)で施錠することにより物理的な持ち出しを制限し
て管理する。電子錠300は上述のとおりキーボックス型であってもよい。ユーザは、ユ
ーザ端末200上のアプリケーションで「利用開始」アイコンを選択するなどして解錠要
求操作を実行して電子錠300へ解錠要求及び取得した鍵解錠情報を送信して電子錠30
0を解錠して鍵を利用可能とする。その後、例えばユーザが利用を終了する際には、ユー
ザはユーザ端末200上のアプリケーションで「利用終了」アイコンを選択するなどして
再度解錠要求操作を実行して電子錠300へ解錠要求及び取得した鍵解錠情報を送信して
電子錠300を解錠して再度鍵と共に施錠する。
【0019】
このように、本体にロック構造を有する電子錠300を用いて鍵の利用を管理すること
で、錠前の交換自体を要しない形で鍵を電子的に管理可能とすることができる。
【0020】
<ハードウェア構成>
本実施の形態によるサーバ100は、以下のようなハードウェア構成を有する。なお、
以下の構成は一例であり、これ以外の構成を有していても良い。
【0021】
<サーバ100>
図3は、
図1のサーバ100の機能ブロック構成図である。サーバ100は、通信部1
10と、記憶部120と、制御部130とを備える。サーバ100は、例えばワークステ
ーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはク
ラウド・コンピューティング技術等によって論理的に実現されてもよい。
【0022】
通信部110は、ネットワークNWを介してユーザ端末200と通信を行うための通信
インターフェースであり、例えばTCP/IP(Transmission Contr
ol Protocol/Internet Protocol)等の通信規約により通
信が行われる。なお、通信部110は、Bluetooth(登録商標)及びBLE(B
luetooth Low Energy)やWi-Fi等に例示される無線通信インタ
ーフェースを備えていてもよい。
【0023】
記憶部120は、各種制御処理や制御部130内の各機能を実行するためのプログラム
、入力データ等を記憶するものであり、RAM(Random Access Memo
ry)、ROM(Read Only Memory)等から構成される。また、記憶部
120は、例えば、ユーザに関連する各種情報を格納する、ユーザ情報格納部121、及
び、鍵に関連する各種情報を格納する、鍵情報格納部122、及びユーザによる鍵の利用
予約を管理する鍵利用情報データを格納する、鍵利用情報格納部123を有する。なお、
上記ユーザ情報、鍵情報及び鍵利用情報を含む、各種データを格納したデータベースが記
憶部120外またはサーバ100外に構築されていてもよい。
【0024】
制御部130は、記憶部120に記憶されているプログラムを実行することにより、サ
ーバ100の全体の動作を制御するものであり、CPU(Central Proces
sing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)
等から構成される。制御部130の機能として、ユーザ端末200から所定の要求または
情報を受け付ける情報受付部131と、ユーザ端末200での操作に基づき鍵の利用予約
処理を行う鍵利用予約処理部132と、利用予約された鍵に紐づく電子錠の解錠のための
鍵解錠情報等の情報をユーザ端末200へ送信する情報送信部133と、ユーザ端末のユ
ーザインターフェースを介して表示される画面情報を生成する画面情報生成部134を有
する。なお、画面情報生成部134が生成する画面情報の一部または全部は、各ユーザ端
末200に格納されたアプリケーションへの操作に基づき後述の画面情報生成部243に
より生成される構成であってもよい。
【0025】
情報受付部131は、ユーザ端末200から、上述のユーザが利用を希望する鍵の鍵識
別情報や、鍵の利用希望日時情報、ユーザ識別情報などの所定の情報を、通信部110を
介して受信する。
【0026】
ユーザ情報格納部121は、例えば
図4に示されるユーザ情報1000であり、ユーザ
に関連する各種データを格納する。
図4において、説明の便宜上、一ユーザ(ユーザID
「10001」で識別されるユーザ)の例を示すが、複数のユーザの情報を格納すること
ができる。ユーザに関連する各種情報として、例えば、ユーザの基本情報(ユーザの氏名
、任意のユーザ名、ユーザの所属名、ユーザの役職、メールアドレス、電話番号等)、ユ
ーザの鍵利用関連情報(現在の鍵利用状況情報、過去の鍵利用状況情報等)を格納するこ
とができる。なお、上記情報は一例であり、これ以外の情報を格納していてもよいし、一
部の情報が削除されていてもよく、図には明記しないが、必要に応じて、支払情報(クレ
ジットカード情報、支払い履歴情報等)、アカウント情報(本サービスアプリケーション
と連携するソーシャルネットワーキングのアカウント情報やチャットアプリケーションの
アカウント情報等)などを含むようにしてもよい。
【0027】
鍵情報格納部122は、例えば
図5に示される鍵情報2000であり、対象物の錠を施
解錠するための鍵に関連する各種データを格納する。
図5において、説明の便宜上、一鍵
(鍵ID「20001」で識別される鍵)の例を示すが、複数の鍵の情報を格納すること
ができる。鍵に関連する各種情報として、例えば、鍵の基本情報(対象物名、管理者情報
、連絡先、電話番号、住所、対応する電子錠情報(電子錠の識別情報、電子錠の解錠のた
めの鍵解錠情報))、利用履歴情報(利用ステータス、利用日時、利用ユーザ識別情報な
ど)を格納することができる。なお、上記情報は一例であり、これ以外の情報を格納して
いてもよいし、一部の情報が削除されていてもよい。
【0028】
鍵利用予約処理部132は、情報受付部131で受信した鍵利用予約要求、及び、ユー
ザが利用を希望した鍵の鍵識別情報や、鍵の利用希望日時情報、ユーザ識別情報に基づき
、鍵利用予約処理を実行する。より具体的には、例えば鍵利用情報格納部123のデータ
の更新を実行するなど、記憶部120における鍵利用にかかる情報の更新を実行したり、
ユーザが利用を希望した鍵に紐づく電子錠の鍵解錠情報を特定したりなどをする。
【0029】
情報送信部133は、サーバ100において生成または取得した所定の情報(特に、ユ
ーザが利用を希望した鍵に紐づく電子錠の鍵解錠情報など)を、通信部110を介してユ
ーザ端末200へ送信する。
【0030】
鍵利用情報格納部123は、例えば、
図6に示されるように利用予約ごとにデータ管理
されて鍵利用状況情報を格納する。なお、鍵解錠情報は一般的に暗号化されて格納及び通
信されるが、説明のために簡易な識別番号としている。
【0031】
図6に示すテーブルは、例えば、鍵利用予約要求などに基づき生成される登録IDごと
に、鍵ID、利用ユーザID、利用状況ステータス、利用予定日付、利用予定時間、作業
開始時間、作業終了時間、書類提出ステータス等を格納する。
図6に示すように、例えば
、作業ID「30101」においては、ユーザID「10003」が鍵ID「20012
」を利用予約し、利用開始予定日時よりも遅く利用を開始し、現在は利用を終了している
ため、利用状況ステータスは「利用終了」となっている。作業ID「30102」におい
ては、ユーザID「10007」が鍵ID「20001」を利用予約しているが、まだ利
用開始予定日時に達していないため、利用状況ステータスは「利用待ち」となっている。
作業ID「30103」においては、ユーザID「10012」が鍵ID「20008」
を利用予約しているが、利用開始予定日時から利用を継続しているため、利用状況ステー
タスは「利用中」となっている。作業ID「30104」においては、ユーザID「10
042」が鍵ID「20004」を利用予約しているが、利用開始予定日時を過ぎても利
用開始されないため、利用状況ステータスは強制的に「キャンセル」となっているが、ユ
ーザが自ら行ったキャンセルであってもよいし、両者が利用状況ステータスにおいて区別
可能に管理されていてもよい。
【0032】
画面情報生成部134は、ユーザ端末200のユーザインターフェースを介して表示さ
れる画面情報を生成する。例えば、記憶部120に格納された画像及びテキストデータを
素材として、所定のレイアウト規則に基づいて、各種画像及びテキストを配置することで
生成されるユーザインターフェース画面を構成するための情報を生成する。例えば、画面
情報生成部135は、テキストデータをユーザ端末200に送信し、かつ、画像データへ
のリンクをユーザ端末200に送信し、テキストデータを所定レイアウト規則に基づいて
ユーザ端末200に送信させつつ、ユーザ端末200の要求に応じて画像データを送信す
ることで、ユーザインターフェース画面をユーザ端末200に表示させることができる。
画面情報生成部135に関連する処理は、GPU(Graphics Processing Unit)によって
実行することもできる。
【0033】
<ユーザ端末200>
図7は、
図1のユーザ端末200を示す機能ブロック構成図である。ユーザ端末200
は、通信部210と、表示操作部220と、記憶部230と、制御部240とを有する。
【0034】
通信部210は、ネットワークNWを介してサーバ100と通信を行うための通信イン
ターフェースであり、例えばTCP/IP等の通信規約により通信が行われる。なお、送
受信部113は、Bluetooth(登録商標)及びBLE(Bluetooth L
ow Energy)やWi-Fi等に例示される無線通信インターフェースを備えてい
てもよい。
【0035】
表示操作部220は、ユーザが指示を入力し、制御部240からの入力データに応じて
テキスト、画像等を表示するために用いられるユーザインターフェースであり、ユーザ端
末200がパーソナルコンピュータで構成されている場合はディスプレイとキーボードや
マウスにより構成され、ユーザ端末200がスマートフォンまたはタブレット端末で構成
されている場合はタッチパネル等から構成される。この表示操作部220は、記憶部23
0に記憶されている制御プログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)である
ユーザ端末200により実行される。
【0036】
記憶部230は、各種制御処理や制御部240内の各機能を実行するためのプログラム
、入力データ等を記憶するものであり、RAMやROM等から構成される。また、記憶部
230は、サーバ100との通信内容を一時的に記憶している。
【0037】
制御部240は、記憶部230に記憶されているプログラムを実行することにより、ユ
ーザ端末200の全体の動作を制御するものであり、CPUやGPU等から構成され、各
種機能を実行する機能部が実現される。制御部240の機能として、電子錠300へ所定
の要求(例えば解錠要求、施錠要求など)を送信したり、サーバ100へ前述の各種情報
を送信する情報送信部241と、サーバ100から上述の鍵解錠情報などの所定の情報を
取得する情報取得部242と、ユーザ端末のユーザインターフェースを介して表示される
画面情報(鍵の利用予約可能な画面情報などを含む)を生成する画面情報生成部243を
有する。
【0038】
<処理の流れ>
図8は、本システムの処理の流れを示す図である。
【0039】
まず、ユーザ端末200の情報送信部241により、ユーザ端末200上で利用予約を
行った鍵に対応する鍵識別情報と利用希望日時情報、ユーザ識別情報、鍵利用予約要求を
サーバ100へ送信する(ステップS101)。
【0040】
次に、サーバ100の情報受付部131により、上記鍵識別情報等を受信し、鍵利用予
約処理部132により、受信した上記鍵識別情報等に基づき鍵利用予約処理を実行する(
ステップS102)。鍵利用予約処理は、例えば、上記鍵識別情報に紐づく電子錠を解錠
するための鍵解錠情報を取得したり、鍵利用情報格納部123の鍵利用情報を更新したり
する。
【0041】
次に、ユーザは、ユーザ端末200上のアプリケーションで「利用開始」アイコンを選
択するなどして解錠要求操作を実行して電子錠300へ解錠要求及び取得した鍵解錠情報
を送信して電子錠300を解錠して鍵を利用可能とする(ステップS103)。
【0042】
次に、ユーザは、ユーザ端末200上のアプリケーションで「利用終了」アイコンを選
択するなどして再度解錠要求操作を実行して電子錠300へ解錠要求及び取得した鍵解錠
情報を送信して電子錠300を解錠して再度鍵と共に施錠する(ステップS104)。
【0043】
なお、
図8では明示していないが、利用状況ステータスは、各ステップにおいて必要に
応じて適宜行われてもよい。
【0044】
<実施の形態例1>
以下、より具体的な実施例として、実施の形態1について説明する。実施の形態1にお
いては、鍵で施解錠する対象物として試用車を想定する。特に試用車は社内で大量に管理
されていることが多く、試用車ごとに鍵が異なるために、大量の鍵束などで管理者が利用
の度に管理業務する必要があった。そこで、試用車の鍵と電子錠を組み合わせて上述の利
用予約管理を行うことで、試用車を使用するユーザは自分のタイミングで簡便に試用車の
鍵を借りることが可能となり、鍵の管理者の管理業務は軽減される。
【0045】
また、本実施の形態例1においては、試用車であることを踏まえて、記憶部120にお
いて鍵識別情報(または電子錠識別情報)に紐づけて所定の書類データを格納してもよく
、例えばユーザ端末200に電子錠300の鍵解錠情報を送信する際や電子錠300の解
錠操作を実行した際に、サーバ100からユーザ端末200へ所定の書類データを送信す
るようにしてもよい。これにより、ユーザは、試用車を利用する際に書類データを参照す
ることが可能となる。また、当該書類データが提出が必要なデータである場合には、ユー
ザがユーザ端末200上のアプリケーションで「書類提出」アイコンなどを選択するなど
に応じて、必要に応じてサーバ100へ送信し、書類データをサーバ100の記憶部12
0に記憶したりするようにしてもよい。
【0046】
書類データは、試用車に関連する書類データであればどのようなものであってもよいが
、例えば、試用車の説明書や仕様書などの閲覧のみを行う書類データであってもよいが、
試用車に関する確認項目データ(いわゆるチェック表)のような提出を伴う書類データで
あってもよい。
【0047】
<実施の形態例2>
実施の形態2においては、鍵で施解錠する対象物として社用車を想定する。実施の形態
例1と同様に、特に社用車は社内で大量に管理されていることが多く、社用車ごとに鍵が
異なるために、大量の鍵束などで管理者が利用の度に管理業務する必要があった。そこで
、社用車の鍵と電子錠を組み合わせて上述の利用予約管理を行うことで、社用車を使用す
るユーザは自分のタイミングで簡便に社用車の鍵を借りることが可能となり、鍵の管理者
の管理業務は軽減される。
【0048】
また、本実施の形態例2においては、社用車であることを踏まえて、記憶部120にお
いて利用制限期間情報を格納するようにして、ユーザ端末200上のアプリケーションで
利用制限期間(例えば、営業時間外、休日など)の予約ができないように制限をしたり、
利用予約処理部において、利用制限期間の予約を受け付けない(再度利用予約を実行する
ようにユーザ端末200に通知を送信するなど)ように利用制限期間情報に基づき利用予
約の可否を判定するように構成されてもよい。
【0049】
また、本実施の形態例2においては、社用車であることを踏まえて、ユーザ端末200
により利用予約をする際に、利用目的情報や利用先情報などを入力させてもよく、これを
サーバ100へ送信して管理をすることで、より詳細に社員の利用状況を管理することが
可能となる。
【0050】
以上のように、本発明によれば、対象物の錠を施解錠するための鍵の利用予約において
、利用予約をしたユーザのユーザ端末に、鍵に紐づく電子錠の鍵解錠情報を送信すること
で、予約したユーザのみが電子錠を解錠して鍵を持ち出すことが可能となるので、電子化
されていなかった鍵の予約を簡易に電子化することが可能となる。
【0051】
上述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定
して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良
することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0052】
100 サーバ
200 ユーザ端末
300 電子錠