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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023087946
(43)【公開日】2023-06-26
(54)【発明の名称】遊技台保持装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20230619BHJP
【FI】
A63F7/02 349A
A63F7/02 326Z
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021202514
(22)【出願日】2021-12-14
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-08-08
(71)【出願人】
【識別番号】000108247
【氏名又は名称】株式会社ジェッター
(74)【代理人】
【識別番号】100197642
【弁理士】
【氏名又は名称】南瀬 透
(74)【代理人】
【識別番号】100099508
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 久
(74)【代理人】
【識別番号】100096105
【弁理士】
【氏名又は名称】天野 広
(74)【代理人】
【識別番号】100182567
【弁理士】
【氏名又は名称】遠坂 啓太
(74)【代理人】
【識別番号】100219483
【弁理士】
【氏名又は名称】宇野 智也
(72)【発明者】
【氏名】藤原 国明
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088DA09
2C088EA36
2C088EA43
(57)【要約】
【課題】遊技台を固定するためのレバーが意図しない外力によっても動かないようにする。
【解決手段】遊技台保持装置(500)は、操作プレート(552)と、遊技台(700)の側面(700A)に接触する接触パッド(555)と、操作プレートと接触パッドとを作動的に連結するリンク機構(553, 554)と備えている。接触パッドは、遊技台の側面に接触し、遊技台の側面を押圧する第一位置と、遊技台の側面とは接触していない第二位置との間においてリンク機構を介して回動する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技台を当該遊技台の周囲に配置されている枠に対して解除可能に保持する遊技台保持装置であって、
前記遊技台の上方に配置された側部支持ユニットを備え、
前記側部支持ユニットは、
操作プレートと、
前記遊技台の左右側面の何れか一方に接触する接触パッドと、
前記操作プレートと前記接触パッドとを作動的に連結するリンク機構と、を備え、
前記接触パッドは前記遊技台の上方の一点を中心として回動可能であり、
前記接触パッドは、前記遊技台の前記左右側面の何れか一方に接触し、前記左右側面の他方に向かって前記遊技台を押圧する第一位置と、前記遊技台の前記左右側面の何れか一方とは接触していない第二位置との間において前記リンク機構を介して回動するものである遊技台保持装置。
【請求項2】
前記側部支持ユニットは前記枠に固定されたベース板をさらに備えており、
前記リンク機構は、
第一リンク部材と、
第一部分と、前記第一部分の先端から直角方向に延びる第二部分とを有する第二リンク部材と、
を備え、
前記接触パッドは前記第二リンク部材の前記第二部分の先端に取り付けられており、
前記第一リンク部材は、その一端において回動可能に前記ベース板に、その他端において回動可能に前記操作プレートにそれぞれ連結されており、
前記第二リンク部材は、前記第一部分の一端において前記第一リンク部材の前記一端より前記遊技台に近い位置で回動可能に前記ベース板に、前記第一部分の他端において前記第一リンク部材の前記他端より前記遊技台に近い位置で回動可能に前記操作プレートにそれぞれ連結されているものであることを特徴とする請求項1に記載の遊技台保持装置。
【請求項3】
前記接触パッドは前記第二位置にあるときにその最下点が前記遊技台の最上点より上方に位置するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の遊技台保持装置。
【請求項4】
前記接触パッドは前記第二リンク部材に対して取り外し自在に取り付けられていることを特徴とする請求項2または3に記載の遊技台保持装置。
【請求項5】
前記接触パッドは前記第二部分との間の距離を調節可能であるように前記第二リンク部材に対して取り付けられていることを特徴とする請求項2乃至4の何れか一項に記載の遊技台保持装置。
【請求項6】
前記遊技台の上面を下方に押圧する上部支持ユニットをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の遊技台保持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に「島」と呼ばれる遊技台設置用枠にパチンコ遊技台、スロット遊技台、パチスロ遊技台その他の遊技台を保持するための遊技台保持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ店などの遊技台設置店には「島」と呼ばれる枠が店内に設置されている。島は、一例としては、4個の板材や柱材を長方形状に組み合わせた枠として構成される。例えば、複数の遊技台の各々が固定された状態で枠の内部に横一列に配置される。
【0003】
従来は、遊技台の枠への固定は釘やネジを用いて行われていた。
しかしながら、遊技台を釘やネジで枠に一旦固定してしまうと、遊技台を取り外すのに時間と労外力を要するため、遊技台の新台への交換や遊技台の取り付け位置の微調整は極めて不便であった。
このため、釘やネジを用いることなく、遊技台を解除可能に枠に取り付ける遊技台保持装置が提案されるようになっている。
【0004】
その一例として特許文献1に記載された遊技台保持装置がある。
図12は特許文献1に記載された遊技台保持装置100を用いて枠に取り付けられた遊技台の正面図、図13図12に示した遊技台の左側面図、図14図12に示した遊技台を上方から見た時の平面図である。
図12に示すように、遊技台400は矩形状の枠体300の内側に嵌め込まれた状態で枠(島)200に取り付けられている。
【0005】
枠200は、前後方向(図12の紙面と垂直な方向)に相互に平行に延びる2個の棒部材210と、各棒部材210のほぼ中心の位置から上方向に延びる2個の柱部材220と、各柱部材220の中心付近において2個の柱部材220を連結するテーブル230と、2個の柱部材220の各上端を連結する上側部材240とから構成されている。
遊技台400が内部に嵌め込まれている枠体300は2個の柱部材220,テーブル230及び上側部材240に囲まれて形成されている矩形状の空間に嵌め込まれている。上側部材240と枠体300との間には所定のスペースが設けられており、遊技台保持装置100はこのスペース内に配置される。
図15及び図16は遊技台保持装置100の作動状態を示す縦断面図である。
【0006】
図15及び図16に示すように、遊技台保持装置100は、断面がコの字型に形成され、下向きに開口する本体110と、カム112と、カム112に一体的に取り付けられたレバー114と、本体110に対して上下方向の移動が可能であるように本体110に取り付けられた可動部材120と、一端が本体110の内壁に、他端が可動部材120の上面にそれぞれ取り付けられた引張バネ123と、を備えている。
引張バネ123は可動部材120を本体110に近づける方向(図15及び図16の上方向)の弾性力を可動部材120に作用させる。
【0007】
カム112は水平方向(図15及び図16の紙面と垂直な方向)に延びる軸113を中心として軸113の時計回り及び反時計回りの方向に90度の角度で回転可能であるように本体110の内部に取り付けられている。
カム112は楕円を長径及び短径に沿って4分割した形状を有しており、短径がほぼ鉛直方向を向く位置(図15に示す位置)と長径がほぼ鉛直方向を向く位置(図16に示す位置)の各位置において固定可能であるように構成されている。
【0008】
遊技台保持装置100は以下のように使用される。
先ず、遊技台保持装置100を上側部材240の上面上に固定する。カム112は図15に示された位置にあるようにレバー114でカム112を回転させておく。
次いで、遊技台保持装置100を枠体300の内部に嵌め込んだ後、枠体300を、テーブル230上に載せるようにして、2個の柱部材220,テーブル230及び上側部材240に囲まれて形成されている矩形状の空間に嵌め込む。
【0009】
この後、レバー114を介してカム112を図15に示す位置から図16に示す位置まで時計回りの方向に回転させる。カム112が図15に示す位置から図16に示す位置に回転すると、可動部材120が引張バネ123の弾性力に抗して下方に押し下げられる。具体的には、カム112の短径と長径との差に応じて可動部材120は図15に示す位置から図16に示す位置まで下方に移動する。下方に移動した可動部材120は枠体300の上面に接し、枠体300を下方に押圧する。
枠体300はテーブル230上に載せられているため、可動部材120が枠体300を下方に押圧すると、枠体300は可動部材120とテーブル230との間で上下に挟まれた状態になる。
【0010】
このようにして、枠体300ひいては遊技台400は枠200に対して所定の位置に固定される。
枠体300を取り出すときには、レバー114を介してカム112を図16に示す位置から図15に示す位置まで反時計回りの方向に回転させる。これにより、可動部材120による枠体300の下方への押圧が解除されるので、枠体300ひいては遊技台400を取り出すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2007-7296号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、図12乃至図16に示した従来の遊技台保持装置100には以下のような欠点があった。
従来の遊技台保持装置100においては、カム112はレバー114と直結されている。このため、たとえレバー114を操作しなくても、すなわち、レバー114に外力が作用しなくても、何らかの原因によりカム112それ自体に外力が作用すると、カム112が意図しない方向に回転するおそれは皆無ではなかった。
【0013】
このため、レバー114を介してカム112を図15に示す位置から図16に示す位置まで時計回りの方向に回転させ、可動部材120を図16に示す位置まで下方に下降させたとしても、カム112を反時計回りの方向に回転させるような意図しない外力がカム112に作用すると、可動部材120は引張バネ123の弾性力により上方に移動することになる。その結果、可動部材120による枠体300の下方への押圧は解除されるため、枠体300ひいては遊技台400は上下方向においては抑えられていない状態になり、枠体300ひいては遊技台400は上下方向においては極めて不安定な状態に陥る。
【0014】
本発明は以上のような従来の遊技台保持装置100における問題点に鑑みてなされたものであり、カム(または、それに対応する部材)に外力が作用してもカムそれ自体は回転せず、レバー(または、それに対応する部材)を操作しない限りカムは回転しないことを可能にする遊技台保持装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の目的を達成するため、本発明は、遊技台を当該遊技台の周囲に配置されている枠に対して解除可能に保持する遊技台保持装置であって、前記遊技台の上方に配置された側部支持ユニットを備え、前記側部支持ユニットは、操作プレートと、前記遊技台の左右側面の何れか一方に接触する接触パッドと、前記操作プレートと前記接触パッドとを作動的に連結するリンク機構と、を備え、前記接触パッドは前記遊技台の上方の一点を中心として回動可能であり、前記接触パッドは、前記遊技台の前記左右側面の何れか一方に接触し、前記左右側面の他方に向かって前記遊技台を押圧する第一位置と、前記遊技台の前記左右側面の何れか一方とは接触していない第二位置との間において前記リンク機構を介して回動するものである遊技台保持装置を提供する。
【0016】
前記側部支持ユニットは前記枠に固定されたベース板をさらに備えており、前記リンク機構は、第一リンク部材と、第一部分と、前記第一部分の先端から直角方向に延びる第二部分とを有する第二リンク部材とを備えることが好ましい。この場合、前記接触パッドは前記第二リンク部材の前記第二部分の先端に取り付けられており、前記第一リンク部材は、その一端において回動可能に前記ベース板に、その他端において回動可能に前記操作プレートにそれぞれ連結されており、前記第二リンク部材は、前記第一部分の一端において前記第一リンク部材の前記一端より前記遊技台に近い位置で回動可能に前記ベース板に、前記第一部分の他端において前記第一リンク部材の前記他端より前記遊技台に近い位置で回動可能に前記操作プレートにそれぞれ連結されている。
【0017】
前記接触パッドは前記第二位置にあるときにその最下点が前記遊技台の最上点より上方に位置するように構成することができる。
前記接触パッドは前記第二リンク部材に対して取り外し自在に取り付けることが可能である。
前記接触パッドは前記第二部分との間の距離を調節可能であるように前記第二リンク部材に対して取り付けられていることが好ましい。
本発明に係る遊技台保持装置は、前記遊技台の上面を下方に押圧する上部支持ユニットをさらに備えることが可能である。
【発明の効果】
【0018】
従来の遊技台保持装置100においては、カム112はレバー114と直結されているため、たとえレバー114を操作しなくても、すなわち、レバー114に外力が作用しなくても、何らかの原因によりカム112それ自体に外力が作用すると、カム112が意図しない方向に回転するおそれがあった。この場合、可動部材120による枠体300の下方への押圧は解除されるため、可動部材120は引張バネ123の弾性力により上方に移動する。この結果、枠体300ひいては遊技台400は上下方向においては抑えられていない状態になり、極めて不安定な状態に陥る。
【0019】
これに対して、本発明に係る遊技台保持装置においては、接触パッド(従来の遊技台保持装置100におけるカム112に対応する部材)は操作プレート(従来の遊技台保持装置100におけるレバー114に対応する部材)に直結してはおらず、リンク機構を介して操作プレートに作動的に連結している。
このため、接触パッドを意図しない方向に動かすような外力が接触パッドに作用したとしても、その外力はリンク機構に妨害されて操作プレートには到達しない。すなわち、接触パッドに外力が作用したとしても、その外力によって操作プレートが作動することはない。接触パッドは操作プレートがユーザーによって意図的に操作された場合にのみ作動する。
【0020】
このように、本発明に係る遊技台保持装置においては、従来の遊技台保持装置100とは異なり、接触パッドに外力が作用しても接触パッドが意図しない方向に作動することはなく、ユーザーが意図的に操作プレートを操作しない限り接触パッドは作動しない。このため、本発明に係る遊技台保持装置によれば、遊技台を確実に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】それぞれに本発明の第一の実施形態に係る遊技台保持装置が取り付けられた複数個の遊技台を横方向に一列に配置した場合の遊技台を示す正面図である。
図2】遊技台を省略した場合の図1と同様の正面図である。
図3】遊技台の左側面に接する保持用プレートの斜視図である。
図4】本発明の第一の実施形態に係る遊技台保持装置において、側部支持ユニットが第一位置にあるときの正面図である。
図5】本発明の第一の実施形態に係る遊技台保持装置において、側部支持ユニットが第二位置にあるときの正面図である。
図6】本発明の第一の実施形態に係る遊技台保持装置において、側部支持ユニットが第一位置にあるときの側部支持ユニットの側面図である。
【0022】
図7】本発明の第一の実施形態に係る遊技台保持装置の部分的な斜視図である。
図8】本発明の第二の実施形態に係る遊技台保持装置における側部支持ユニットの部分的な正面図である。
図9】本発明の第三の実施形態に係る遊技台保持装置において、側部支持ユニットが第一位置にあるときの正面図である。
図10】本発明の第三の実施形態に係る遊技台保持装置において、側部支持ユニットが第二位置にあるときの正面図である。
図11】本発明の第三の実施形態に係る遊技台保持装置における上部支持ユニットの分解斜視図である。
図12】従来の遊技台保持装置を用いて枠に取り付けられた遊技台の正面図である。
図13図12に示した遊技台の左側面図である。
図14図12に示した遊技台を上方から見た時の平面図である。
図15】従来の遊技台保持装置の作動状態を示す縦断面図である。
図16】従来の遊技台保持装置の作動状態を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(第一の実施形態)
図1は横方向に一列に配置された複数個の遊技台700の正面図である。複数個の遊技台700の各々には本発明の第一の実施形態に係る遊技台保持装置500が取り付けられている。図2は遊技台保持装置500の位置を明確にするために遊技台700を省略した場合の図1と同様の正面図である。
複数個の遊技台700の周囲には「島」と呼ばれる枠800が配置されている。枠800は、複数個の遊技台700の直下において遊技台700が並ぶ方向と同一の水平方向に延びる下部枠810と、遊技台700の後方かつ上方において下部枠810と平行に水平方向に延びる上部枠830と、下部枠810と上部枠830との各両端において上下方向(鉛直方向)に延び、下部枠810と上部枠830とを結合している側部枠820と、を備えている。
【0024】
各遊技台700に隣接して遊技媒体貸し出し機710が配置されている。遊技台700の利用者が遊技媒体貸し出し機710に紙幣を投入すると、紙幣の額に応じて遊技媒体(パチンコ玉やコインなど)が払い出される。
各遊技台700は下部枠810上に載せられて保持されている。すなわち、下部枠810は遊技台700の下面を支持する。
図2に示すように、各遊技台700の左側には隣接する遊技台700の遊技媒体貸し出し機710に隣接して保持用プレート900が配置されている。保持用プレート900は高剛性の素材で形成されており、上端を上部枠830に、下端を下部枠810にそれぞれ固定されることにより自立している。このように、保持用プレート900は遊技台700に対して壁として機能するものであり、各遊技台700はその左側面において保持用プレート900に接するように配置される。
【0025】
このように、各遊技台700は下部枠810及び保持用プレート900に下面及び左側面をそれぞれ保持されている。
図3は保持用プレート900を後方から見たときの斜視図である。
保持用プレート900は、第一プレート910と、第二プレート920と、連結プレート930と、から構成されている。
第一プレート910は全体として一枚の高剛性の板材(例えば、鋼板など)からなり、鉛直面をなす第一部分911と、第一部分911の水平方向に延びる直線状の上縁において第一部分911に対して直角に曲がっている第二部分912と、第一部分911の鉛直方向に延びる直線状の側縁において第一部分911に対して直角に曲がっている第三部分913と、第一部分911の内側面(図3に見えている表面)上に張り付けられている滑り止め用シート914と、から構成されている。
【0026】
例えば、本実施形態においては、第一部分911はその周縁が部分的に円弧形状をなしているが、保持用プレート900の取り付け時の状況に応じて、第一部分911は長方形その他の矩形あるいは直線と曲線とを組み合わせた形状などに設定される。
第二部分912には複数個の貫通孔912Aが形成されており、これらの貫通孔912Aに通されたネジ(図示せず)を介して、第一プレート910は上部枠830に固定される。
遊技台700が所定の位置に配置されたときには、遊技台700の左側面が第一部分911の内側面に張り付けられている滑り止め用シート914に接し、遊技台700が滑って取り付け位置がずれることを防止している。
【0027】
第二プレート920は、図3に示すように、第一プレート910と上下に対称の形状をなしている。第二プレート920は、第一プレート910と同様な第一部分921と第二部分922と第三部分923と滑り止め用シート924と、から構成されている。
第二部分922には複数個の貫通孔922Aが形成されており、これらの貫通孔922Aに通されたネジ(図示せず)を介して、第二プレート920は下部枠810に固定される。
【0028】
第一プレート910と第二プレート920とは連結プレート930を介して相互に連結されている。図3に示すように、第一プレート910の第三部分913の下方及び第二プレート920の第三部分923の上方にはそれぞれ長孔状の貫通孔913A、923Aが形成され、連結プレート930にも貫通孔913A、923Aに対応する位置に貫通孔(図示せず)が形成されている。これらの貫通孔にネジ(図示せず)を通し、ナット(図示せず)で締めることによって、第一プレート910と第二プレート920とは連結プレート930を介して連結される。
【0029】
第一プレート910の第三部分913及び第二プレート920の第三部分923に形成された長孔状の貫通孔913A、923Aにより、高さ方向における第一プレート910及び第二プレート920の相対的な取り付け位置を調節することができ、上部枠830と下部枠810との間の距離の誤差に対応することが可能である。
図4及び図5はそれぞれ本発明の第一の実施形態に係る遊技台保持装置500の正面図であり、図6は遊技台保持装置500の図4に対する部分的な側面図である。
【0030】
本実施形態に係る遊技台保持装置500は各遊技台700の上方に配置される。図4及び図5に示すように、遊技台保持装置500はベース部材511と側部支持ユニット550とから構成されている。
図7はベース部材511の斜視図である。
図7に示すように、ベース部材511はL字型をなしている。具体的には、ベース部材511は、鉛直方向に延びる鉛直面511Aと、鉛直面511Aと直交する方向(水平方向)に延びる水平面511Bとを備えており、ネジ512その他の適当な手段により鉛直面511Aを介して上部枠830に固定されている。
【0031】
図4乃至図6に示すように、側部支持ユニット550は、ベース板551と、操作プレート552と、接触パッド555と、操作プレート552と接触パッド555とを作動的に連結するリンク機構とから構成されており、リンク機構は一対の第一リンク部材553及び一対の第二リンク部材554から構成されている。
ベース板551は平板状の部材であり、適当な板部材556を介してベース板551が鉛直面内に位置するようにベース部材511の水平面511B上に固定的に取り付けられている。ベース部材511は鉛直面511Aを介して上部枠830に固定されているので、ベース板551も板部材556及びベース部材511を介して間接的に上部枠830に固定されている。
【0032】
ベース板551にはベース部材511の右端から水平方向に離れた位置に二つの貫通孔551A、551Bが形成されている。貫通孔551Aは貫通孔551Bより上方に、すなわち、遊技台700からより離れて位置しているとともに、貫通孔551Bは貫通孔551Aよりも右側に、すなわち、ベース部材511の右端からより離れた位置に形成されている。
操作プレート552は平板状の部材からなり、その一端(図4においては上端)に取っ手552Aが取り付けられている。操作プレート552には2個の貫通孔552B、552Cが形成されている。貫通孔552Bは貫通孔552Cより上方に、あるいは、遊技台700からより離れて位置している。
【0033】
一対の第一リンク部材553の各々は同一形状の平板状の部材であり、各第一リンク部材553には2個の貫通孔553A、553Bが形成されている。図6に示すように、一対の第一リンク部材553はベース板551及び操作プレート552の両側にそれらを挟み込むようにして配置されている。
ベース部材511と第一リンク部材553とは、ベース部材511の貫通孔551Aと第一リンク部材553の貫通孔553Aとに第一ピン557Aを通すことによって、相互に回動可能に連結されている。さらに、第一リンク部材553と操作プレート552とは、第一リンク部材553の貫通孔553Bと操作プレート552の貫通孔552Bとに第二ピン557Bを通すことによって、相互に回動可能に連結されている。
【0034】
一対の第二リンク部材554の各々は同一形状の平板状の部材であり、図6に示すように、一対の第二リンク部材554はベース板551及び操作プレート552の両側にそれらを挟み込むようにして配置されている。
各第二リンク部材554はL字型をなしており、具体的には、一方向(図4においては水平方向)に延びる第一部分554Aと、第一部分554Aの先端(図4においては右端)から直角方向(図4においては下方向)に延びる第二部分554Bとから構成されている。
【0035】
第一部分554Aの先端(図4においては左端)の近傍には貫通孔554Cが形成され、他端(図4においては右端、すなわち、第一部分554Aと第二部分554Bとの交点)には貫通孔554Dが形成されている。
ベース板551と各第二リンク部材554とは、ベース板551の貫通孔551Bと各第二リンク部材554の貫通孔554Cとに第三ピン557Cを通すことによって、相互に回動可能に連結されている。さらに、第二リンク部材554と操作プレート552とは、各第二リンク部材554の貫通孔554Dと操作プレート552の貫通孔552Cとに第四ピン557Dを通すことによって、相互に回動可能に連結されている。
【0036】
接触パッド555は、図4及び図5に示すように、縦断面がほぼコの字型の第一部材555Aと、第一部材555Aの開口を覆うように第一部材555Aに取り付けられている板部材555Bと、第一部材555Aとは反対側の板部材555Bの表面に貼り付けられている滑り止め部材としてのゴムシート555Cと、から構成されている。
図4及び図5に示すように、接触パッド555は、第二リンク部材554の第二部分554Bの長さ方向中心線と直角方向に延びる棒部材558を介して、板部材555B及びゴムシート555Cが第二リンク部材554の第二部分554Bの長さ方向中心線と平行になるように第二部分554Bの先端(図4においては下端)に固定的に取り付けられている。
【0037】
以上のような構造を有する遊技台保持装置500は以下のようにして用いられる。
以下に述べるように、接触パッド555は、遊技台700の右側面700Aに接触し、遊技台700を左側面に向かって押圧する第一位置(図4に示す位置)と、遊技台700の右側面700Aとは接触していない第二位置(図5に示す位置)との間においてリンク機構を介して回動する。第二位置は第一位置から約90度の角度で反時計回りの方向に回動した位置である。
遊技台700を設置する前の段階では接触パッド555は第二位置(図5)に位置するように設定されている。
【0038】
接触パッド555が第二位置にあるときには、図5に示すように、第一リンク部材553はほぼ水平方向になっており、第二リンク部材554の第一部分554Aはほぼ鉛直方向に、第二部分554Bはほぼ水平方向になっている。操作プレート552は、取っ手552Aがほぼ水平方向に位置するように、位置している。
遊技台700を遊技台保持装置500の下方に設置した後、図5に示すように、取っ手552Aを反時計回りの方向(図5の矢印R1に示す方向)に約90度の角度で回転させる。
【0039】
取っ手552Aを反時計回りの方向に約90度回転させると、取っ手552Aはほぼ直立状態となり、接触パッド555は第一リンク部材553及び第二リンク部材554からなるリンク機構の作用により図5に示した第二位置から図4に示す第一位置に回動する。
接触パッド555が第一位置に移行すると、取っ手552Aに外力を加えない限り接触パッド555は動かない。後述するように、第一位置にある接触パッド555は、たとえ接触パッド555に外力(特に、接触パッド555を第一位置から第二位置に向かって回動させようとする向きの外力)が作用しても、動く(回動する)ことはなく、操作プレート552を操作しなければ第一位置に静止した状態に維持される。
【0040】
接触パッド555を第二位置から第一位置に回動させる際には第一リンク部材553及び第二リンク部材554は以下のように動作する。
第一リンク部材553は、第一ピン557A(貫通孔551A、553A)を中心として時計回りの方向に約45度回動する。第一リンク部材553の回動とともに第二リンク部材554は第三ピン557C(貫通孔551B、554C)を中心として約90度の角度で時計回りの方向に回動する。
図4に示すように、この状態においては、第二ピン557B(貫通孔552B、553B)は上下方向においては第一ピン557Aと第三ピン557Cとの間に位置し、さらに、第三ピン557Cよりも外側に、すなわち、水平方向において遊技台700の右側面700Aからより離れた位置にある。
【0041】
第一リンク部材553及び第二リンク部材554がこのように回動する結果として、接触パッド555は第二位置から第一位置に移行する。接触パッド555が第一位置にあるときには、接触パッド555は遊技台700の右側面700Aに接するとともに、遊技台700をその左側面に向かって押圧する。これにより、遊技台700は左側面を支持する保持用プレート900と接触パッド555との間に挟まれ、左右方向(水平方向)において安定的に保持されることが可能である。特に、保持用プレート900の滑り止め用シート914,924の作用によって、保持用プレート900に対して滑ることなく保持される。
【0042】
遊技台700を取り出すときには、図4に示すように、取っ手552Aを時計回りの方向(図4の矢印R2に示す方向)に約90度の角度で回転させる。これにより、第一リンク部材553及び第二リンク部材554は接触パッド555を第二位置(図5)から第一位置(図4)に回動させるときの動作とは逆の動作を行い、接触パッド555は第一位置(図4)から第二位置(図5)に回動する。これにより、接触パッド555による遊技台700の右側面700Aに対する保持状態が解除されるので、遊技台700を水平方向において取り出すことができる。
【0043】
本実施形態に係る遊技台保持装置500によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態に係る遊技台保持装置500においては、接触パッド555は操作プレート552及び取っ手552Aには直結してはおらず、リンク機構(第一リンク部材553及び第二リンク部材554)を介して操作プレート552及び取っ手552Aに作動的に連結している。
このため、接触パッド555を第一位置(図4)から第二位置(図5)に回動させる方向に動かすような外力が接触パッド555に作用したとしても、その外力はリンク機構に阻害されて操作プレート552及び取っ手552Aには到達せず、操作プレート552及び取っ手552Aを動かすことはない。
【0044】
具体的には、図4に示すように、接触パッド555を第一位置から第二位置に回動させるような外力Fが接触パッド555に作用する場合を想定すると、この外力Fによって、第二リンク部材554は第三ピン557Cを中心として反時計回りの方向に回動しようとする。しかしながら、図4に示すように、第一リンク部材553は鉛直方向に対して約45度の角度で傾斜しており、第三ピン557Cを中心として反時計回りの方向に回動しようとする第二リンク部材554の回動を妨げる向きをなしている。このため、第三ピン557Cを中心として第二リンク部材554を反時計回りの方向に回動させようとする外力Fは第一リンク部材553により打ち消されることになる。
【0045】
さらに、第二リンク部材554は第四ピン557Dを介して操作プレート552に連結され、さらに、操作プレート552は第一リンク部材553を介してベース板551に連結され、ベース板551は間接的に上部枠830に固定されているため、第三ピン557Cを中心として第二リンク部材554を反時計回りの方向に回動させようとする外力Fは上部枠830に固定されているベース板551によっても打ち消されることになる。
このように、接触パッド555に外力Fが作用したとしても、外力Fによって操作プレート552及び取っ手552Aが作動することはない。接触パッド555はユーザーによって操作プレート552及び取っ手552Aが意図的に操作された場合にのみ作動する。すなわち、接触パッド555の第一位置(図4)から第二位置(図5)への移行はユーザーのみが行えるものである。
【0046】
従来の遊技台保持装置100においては、カム112はレバー114と直結されているため、たとえレバー114を操作しなくても、すなわち、レバー114に外力が作用しなくても、何らかの原因によりカム112それ自体に外力が作用すると、カム112が意図しない方向に回転し、可動部材120が上方に移動してしまうことがあった。
本実施形態に係る遊技台保持装置500は従来の遊技台保持装置100におけるこのような問題点を解決することができる。本実施形態に係る遊技台保持装置500においては、従来の遊技台保持装置100とは異なり、接触パッド555に外力Fが作用しても接触パッド555が意図しない方向(第一位置から第二位置に向かう方向)に回動することはなく、操作プレート552及び取っ手552Aを操作しない限り接触パッド555は第一位置から第二位置に回動しない。このため、本実施形態に係る遊技台保持装置500によれば、遊技台700を確実に保持することができる。
【0047】
本実施形態に係る遊技台保持装置500は上記の構造に限定されるものではなく、種々の改変が可能である。
本実施形態に係る遊技台保持装置500は遊技台700の一方の側面(第一の実施形態においては右側面700A)を支持するものとして構成されているが、遊技台保持装置500を遊技台700の上面を支持するものとして構成することも可能である。
すなわち、本実施形態のようにベース部材511を遊技台700の上方に配置すれば遊技台保持装置500は遊技台700の一方の側面(第一の実施形態においては右側面700A)を支持するように構成され、あるいは、ベース部材511を遊技台700の左右側面の何れかの側方に配置すれば遊技台保持装置500は遊技台700の上面を支持するように構成される。
【0048】
遊技台保持装置500を構成するベース板551,操作プレート552、第一リンク部材553及び第二リンク部材554の形状や寸法並びに各貫通孔551A、551B,552B,552C,553A,553B,554C,554Dの位置を適宜選定することにより、図5に示すように、接触パッド555が第二位置にあるときに接触パッド555の最下点であるゴムシート555Cが遊技台700の最上点(遊技台700の上面)より上方に位置するように構成することが可能である。
このように構成することにより、遊技台700を水平方向に動かすときに遊技台700の上面が接触パッド555に干渉して遊技台700の移動を邪魔することを防止することができる。
【0049】
(第二の実施形態)
第一の実施形態に係る遊技台保持装置500においては、接触パッド555は棒部材558を介して第二リンク部材554の第二部分554Bに対して固定的に取り付けられていた。このため、接触パッド555の交換、接触パッド555と第二リンク部材554の第二部分554Bとの間の距離の調節を行うことは不可能であった。
これに対して、第二の実施形態に係る遊技台保持装置においては、接触パッド555は第二リンク部材554に対して取り外し自在に取り付けられており、さらに、接触パッド555は第二リンク部材554の第二部分554Bとの間の距離を調節可能であるように第二リンク部材554に対して取り付けられている。
【0050】
図8はそのように構成されている第二の実施形態に係る遊技台保持装置の一例における第二リンク部材554及び接触パッド555の正面図である。
図8に示すように、第二リンク部材554の第二部分554Bには第二部分554Bの長さ方向中心線に直交して延びる貫通孔554Eが形成されている。接触パッド555の第一部材555Aにはネジ孔555Dが形成されている。
第二の実施形態に係る遊技台保持装置においては、第一の実施形態における棒部材558に代えてボルト559を用いる。ボルト559は第二部分554Bの貫通孔554Eの内径に篏合可能であり、さらに、第一部材555Aのネジ孔555Dに螺合可能な外径を有している。
【0051】
ボルト559は第二部分554Bの外側から貫通孔554Eに挿入され、第二部分554Bの外側表面においてボルト559にナット560を締め付けることによりボルト559を第二部分554Bに対して固定する。さらに、ボルト559を第一部材555Aのネジ孔555Dに螺合させた後に第一部材555Aの外側表面においてボルト559にナット561を締め付けることによりボルト559を第一部材555Aに対して固定する。必要に応じて、第一部材555Aと第二部分554Bとの間にカラー562を挟み込む。
【0052】
以上のように、本実施形態に係る遊技台保持装置においては、接触パッド555はボルト559及びナット560,561を介して第二リンク部材554の第二部分554Bに取り付けられているので、接触パッド555を第二リンク部材554から取り外すことが可能であり、接触パッド555の交換が可能である。
さらに、ボルト559を第二部分554B及び第一部材555Aに対して差し込む長さを調節することにより接触パッド555と第二リンク部材554の第二部分554Bとの間の距離を調節することが可能になり、異なるサイズの遊技台700に対応することができる。
【0053】
(第三の実施形態)
図9は本発明の第三の実施形態に係る遊技台保持装置600において側部支持ユニット550が第一位置にあるときの図4と同様の正面図であり、図10は側部支持ユニット550が第二位置にあるときの図5と同様の正面図である。
本実施形態に係る遊技台保持装置600は、第一の実施形態に係る遊技台保持装置500と比較して、遊技台700の上面を下方に押圧する上部支持ユニット610を追加的に備えている。上部支持ユニット610を追加的に備えている点を除いて、本実施形態に係る遊技台保持装置600は第一の実施形態に係る遊技台保持装置500と同様の構造を有している。
【0054】
上部支持ユニット610は、図9及び図10に示すように、L字型のベース部材611(図11参照)と、ベース部材611に対して上下動するように構成されている可動部材612と、ベース部材611と可動部材612とを連結するネジ部材613と、圧縮バネ614と、から構成されている。
図11は上部支持ユニット610の一構成要素であるL字型のベース部材611と可動部材612を示す分解斜視図である。
図11に示すように、L字型のベース部材611は、鉛直方向に延びる鉛直面611Aと、鉛直面611Aと直交する方向(水平方向)に延びる水平面611Bとを備えており、ネジ611Cその他の適当な手段により鉛直面611Aを介して上部枠830に固定されている。
【0055】
水平面611Bには2個の貫通孔611Dが形成されている。水平面611Bの下面には各貫通孔611Dの中心線と同心に中空の円筒部材611Eが固定的に取り付けられている。円筒部材611Eの内壁には雌ネジが設けられている。
可動部材612は、上向きに開口している縦断面がコの字型の板部材612Aと、板部材612Aの底面の下面側に貼り付けられた樹脂部材612Bと、板部材612Aの底面の上面側に固定的に設けられた2個の支持台612Cと、から構成されている。
【0056】
各支持台612Cは縦断面がコの字型の板部材からなり、その上面にはそれぞれ貫通穴612Dが形成されている。2個の貫通穴612Dの間隔はベース部材611の水平面611Bに設けられた2個の貫通孔611Dの間隔と同一である。
図9及び図10に示すように、ネジ部材613は手で回せる蝶ネジからなり、貫通孔611Dを通過した後に円筒部材611Eの内壁の雌ネジに螺合し、さらに、貫通穴612Dを通過し、支持台612Cの内側に到達している。ネジ部材613の先端にはナット613Aが固定されており、ネジ部材613が支持台612Cから抜け出ないようにされている。
【0057】
圧縮バネ614はベース部材611の水平面611Bとネジ部材613の頭部613Bとの間に挟まれた状態でネジ部材613の周囲に配置されている。圧縮バネ614はネジ部材613がベース部材611の水平面611Bから離れる方向(図9及び図10の上方向)の弾性力をネジ部材613に作用させる。
以上のような構造を有する本実施形態に係る遊技台保持装置600は以下のように用いられる。
【0058】
遊技台700を設置する前の段階においては、図10に示すように、側部支持ユニット550を第二位置に配置させておくとともに、ネジ部材613は緩めた状態にしておき、可動部材612の最下位置にある樹脂部材612Bは遊技台700が設置されたときに予定される遊技台700の上面の位置よりも高い位置にあるように設定する(図10に示すように、樹脂部材612Bと遊技台700の上面との間にはスペースがある)。
次いで、図9に示すように、側部支持ユニット550を第二位置から第一位置まで回動させる。これにより、遊技台700は保持用プレート900と側部支持ユニット550との間において水平方向(横方向)に保持される。
【0059】
次いで、遊技台700を上部支持ユニット610の下方の所定の位置に設置した後、ネジ部材613を締め込み、ナット613Aを板部材612Aの底面の上面側に当接させる。ネジ部材613をさらに締め込むとネジ部材613に押されて板部材612Aは下降する。次いで、図9に示すように、可動部材612の底面、具体的には、樹脂部材612Bの底面が遊技台700の上面に当接するまでネジ部材613を締め込む。
このように、ネジ部材613を締め込むことにより、可動部材612が下降し、遊技台700を上方から押さえ込む状態になり、その結果、遊技台700は下部枠810及び上部支持ユニット610によって上下方向において保持される。
【0060】
このように、上部支持ユニット610及び側部支持ユニット550によって遊技台700を鉛直方向及び水平方向において安定的に保持された状態にすることができる。
遊技台700を取り出すときには、側部支持ユニット550を第一位置(図9)から第二位置(図10)まで回動させ、その後、ネジ部材613を緩め、可動部材612を遊技台700の上面から上方に浮かせた状態にする。これにより、遊技台700は鉛直方向及び水平方向においてフリーの状態になり、取り出すことができる。
【0061】
本実施形態に係る遊技台保持装置600によれば、第一位置にある側部支持ユニット550が遊技台700を水平方向(横方向)に支持するとともに、上部支持ユニット610が遊技台700を上下方向に支持する。このため、遊技台700を鉛直及び水平両方向において安定的に保持された状態にすることができる。
なお、本実施形態において示した上部支持ユニット610の構造は一例であって、遊技台700を上方から下方に向けて抑えることができる構造であればいかなる構造をも採用することが可能である。
【符号の説明】
【0062】
500 本発明の第一の実施形態に係る遊技台保持装置
511 ベース部材
550 側部支持ユニット
551 ベース板
552 操作プレート
553 第一リンク部材
554 第二リンク部材
555 接触パッド
600 本発明の第三の実施形態に係る遊技台保持装置
610 上部支持ユニット
611 ベース部材
612 可動部材
613 ネジ部材
700 遊技台
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2022-05-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技台を当該遊技台の周囲に配置されている枠に対して解除可能に保持する遊技台保持装置であって、
前記遊技台の上方に配置された側部支持ユニットを備え、
前記側部支持ユニットは、
操作プレートと、
前記遊技台の左右側面の何れか一方に接触する接触パッドと、
前記操作プレートと前記接触パッドとを作動的に連結するリンク機構と、を備え、
前記接触パッドは前記遊技台の上方の一点を中心として回動可能であり、
前記接触パッドは、前記遊技台の前記左右側面の何れか一方に接触し、前記左右側面の他方に向かって前記遊技台を押圧する第一位置と、前記遊技台の前記左右側面の何れか一方とは接触していない第二位置との間において前記リンク機構を介して回動するものであり、
前記側部支持ユニットは前記枠に固定されたベース板をさらに備えており、
前記リンク機構は、
第一リンク部材と、
第一部分と、前記第一部分の先端から直角方向に延びる第二部分とを有する第二リンク部材と、
を備え、
前記接触パッドは前記第二リンク部材の前記第二部分の先端に取り付けられており、
前記第一リンク部材は、その一端において回動可能に前記ベース板に、その他端において回動可能に前記操作プレートにそれぞれ連結されており、
前記第二リンク部材は、前記第一部分の一端において前記第一リンク部材の前記一端より前記遊技台に近い位置で回動可能に前記ベース板に、前記第一部分の他端において前記第一リンク部材の前記他端より前記遊技台に近い位置で回動可能に前記操作プレートにそれぞれ連結されているものである遊技台保持装置。
【請求項2】
前記接触パッドは前記第二位置にあるときにその最下点が前記遊技台の最上点より上方に位置するように構成されていることを特徴とする請求項に記載の遊技台保持装置。
【請求項3】
前記接触パッドは前記第二リンク部材に対して取り外し自在に取り付けられていることを特徴とする請求項またはに記載の遊技台保持装置。
【請求項4】
前記接触パッドは前記第二部分との間の距離を調節可能であるように前記第二リンク部材に対して取り付けられていることを特徴とする請求項乃至の何れか一項に記載の遊技台保持装置。
【請求項5】
前記遊技台の上面を下方に押圧する上部支持ユニットをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の遊技台保持装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
上記の目的を達成するため、本発明は、遊技台を当該遊技台の周囲に配置されている枠に対して解除可能に保持する遊技台保持装置であって、前記遊技台の上方に配置された側部支持ユニットを備え、前記側部支持ユニットは、操作プレートと、前記遊技台の左右側面の何れか一方に接触する接触パッドと、前記操作プレートと前記接触パッドとを作動的に連結するリンク機構と、を備え、前記接触パッドは前記遊技台の上方の一点を中心として回動可能であり、前記接触パッドは、前記遊技台の前記左右側面の何れか一方に接触し、前記左右側面の他方に向かって前記遊技台を押圧する第一位置と、前記遊技台の前記左右側面の何れか一方とは接触していない第二位置との間において前記リンク機構を介して回動するものであり、前記側部支持ユニットは前記枠に固定されたベース板をさらに備えており、前記リンク機構は、第一リンク部材と、第一部分と、前記第一部分の先端から直角方向に延びる第二部分とを有する第二リンク部材と、を備え、前記接触パッドは前記第二リンク部材の前記第二部分の先端に取り付けられており、前記第一リンク部材は、その一端において回動可能に前記ベース板に、その他端において回動可能に前記操作プレートにそれぞれ連結されており、前記第二リンク部材は、前記第一部分の一端において前記第一リンク部材の前記一端より前記遊技台に近い位置で回動可能に前記ベース板に、前記第一部分の他端において前記第一リンク部材の前記他端より前記遊技台に近い位置で回動可能に前記操作プレートにそれぞれ連結されているものである遊技台保持装置を提供する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】削除
【補正の内容】