(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023087989
(43)【公開日】2023-06-26
(54)【発明の名称】光エネルギー放出制御方法およびこれに用いる光ストレージ材料
(51)【国際特許分類】
C09K 11/06 20060101AFI20230619BHJP
【FI】
C09K11/06 660
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021202580
(22)【出願日】2021-12-14
(71)【出願人】
【識別番号】504147254
【氏名又は名称】国立大学法人愛媛大学
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】内藤 俊雄
(57)【要約】
【課題】光ストレージ材料における光エネルギーを保存および取り出すための光エネルギー放出制御方法を提供する。
【解決手段】本実施形態の光放出制御方法は、感光性芳香族化合物と金属錯体との電荷移動錯体で構成される光ストレージ材料の光放出制御方法である。この光エネルギー放出制御方法では、前記光ストレージ材料の温度を変更することにより、前記光ストレージ材料からの光エネルギーの放出を制御する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光性芳香族化合物と金属錯体分子との電荷移動錯体で構成される光ストレージ材料の光エネルギー放出制御方法であって、
前記光ストレージ材料の温度を変更することにより、前記光ストレージ材料からの光エネルギーの放出を制御する光放出制御方法。
【請求項2】
前記光ストレージ材料を冷却することにより、前記光ストレージ材料からの光エネルギーの放出を緩和する請求項1記載の光エネルギー放出制御方法。
【請求項3】
感光性芳香族化合物と金属錯体との電荷移動錯体で構成される光ストレージ材料の光エネルギー放出制御方法であって、
前記光ストレージ材料に加える磁場を変更することにより、前記光ストレージ材料からの光エネルギーの放出を制御する光エネルギー放出制御方法。
【請求項4】
前記光ストレージ材料に加える磁場を変更することにより、前記光ストレージ材料に蓄えた光エネルギーの放出と、放出の停止とを切り替える請求項3記載の光エネルギー放出制御方法。
【請求項5】
前記光ストレージ材料に磁場を加えて前記光ストレージ材料からの光エネルギーの放出を開始した後、予め設定された設定期間、前記光ストレージ材料に磁場を加えない状態を継続することにより、前記光ストレージ材料からの光エネルギーの放出を緩和する請求項3記載の光エネルギー放出制御方法。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の光エネルギー放出制御方法に用いる光ストレージ材料であって、
前記感光性芳香族化合物は、下記の化学式(1)で示される光ストレージ材料。
【化1】
【請求項7】
前記電荷移動錯体は、下記の化学式(3)で示される請求項6記載の光ストレージ材料。
【化2】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貯蔵した光を、光エネルギーとして取り出せる光ストレージ材料の光エネルギー放出制御方法、およびこれに用いる光ストレージ材料に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光を蓄える手法として、一般に蓄光が広く用いられている。蓄光は、照射された光を蓄えるとともに、受光とほぼ同時に蓄えた光を徐々に放出する。また、いわゆる太陽電池のように光電変換により光を電気に変換してその場で利用することも知られている。しかし、太陽電池は、電池という名に反して電気や光を蓄えることはできない。
【0003】
このように従来の蓄光およびその関連技術は、光を任意の期間保存したり、その後に再び光として取り出したりするなど、放出する光を制御することができない。すなわち、蓄光は、光を1ピコ秒から1ナノ秒程度の間、蓄えた後、数時間かけて自然に放出するものである。そのため、蓄光は、文字通りの意味で光を蓄えたり、その蓄えた光の取り出しを制御したりすることはできない。また、光電変換は、電気への変換をともなうことから照射した光に対する取り出されるエネルギーの効率が低いという問題がある。
【0004】
一方、光を蓄える新たな手段として、光ストレージ材料が提案されている(特許文献1)。光ストレージ材料は、光のエネルギーによる分子の化学的な構造の変化を利用して、光を蓄えるものである。しかし、光ストレージ材料は、光の放出の制御など未知な部分が多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明の目的は、光ストレージ材料における光エネルギーを保存および取り出すための光エネルギー放出制御方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、光エネルギー放出制御方法に適した光ストレージ材料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態の光放出制御方法は、光ストレージ材料の温度を変更することにより、光ストレージ材料からの光エネルギーの放出を制御する。本願発明者は、光ストレージ材料の温度によって、光ストレージ材料から放出される光エネルギーの量が変化することを発見した。すなわち、光ストレージ材料は、光を照射した後、温度を制御することによって、光エネルギーの放出が制御される。したがって、光ストレージ材料の温度を制御することにより、光エネルギーの保存および取り出しを制御することができる。
【0008】
また、他の実施形態の光放出制御方法は、光ストレージ材料に加える磁場を変更することにより、光ストレージ材料からの光エネルギーの放出を制御する。本願発明者は、光ストレージ材料の温度だけでなくこれに加える磁場によっても、光ストレージ材料から放出される光エネルギーの量が変化することを発見した。すなわち、光ストレージ材料は、光を照射した後、加える磁場を制御することによって、光エネルギーの放出が制御される。したがって、光ストレージ材料に加える磁場を制御することにより、光エネルギーの保存および取り出しを制御することができる。
上述の光放出制御方法は、以下の化学式(1)で示される感光性芳香族化合物を含む光ストレージ材料を用いることが好ましい。
【0009】
【0010】
このような光ストレージ材料を構成する錯体は、感光性芳香族化合物によって受け取られた光子が金属錯体分子に提供される。光子が提供された金属錯体分子は、提供された光子によってその化学的な構造に歪みが生じて変形する。すなわち、金属錯体分子は、感光性芳香族化合物を通して提供された光子によって構造に変化が生じ、光を構造の変化として蓄える。そして、変形した金属錯体分子は、変化した構造が元の構造に戻る間に、その歪みの変化にともなうエネルギーを光または熱として放出する。この場合、歪みが生じた光ストレージ材料を保存する温度、または保存している光ストレージ材料に加える磁場を変更することにより、光ストレージ材料は構造の変化の速度が制御される。すなわち、光ストレージ材料は、温度や磁場によって構造の変化の速度を制御することにより、光エネルギーの放出が制御される。したがって、光ストレージ材料における光エネルギーの保存および取り出しを制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本実施形態による光ストレージ材料の化学構造を立体モデルとして示す図であり、金属原子が突出していない状態を示す模式図
【
図2】本実施形態による光ストレージ材料の化学構造を立体モデルとして示す図であり、金属原子が突出した状態を示す模式図
【
図3】本実施形態による光ストレージ材料において、光の照射完了からの経過時間と不対電子の数との関係を示す概略図
【
図4】本実施形態による光ストレージ材料において、光の照射完了からの経過時間と不対電子の数との関係を示す概略図
【
図5】本実施形態による光ストレージ材料において、光の照射完了からの経過時間と不対電子の数との関係を示す概略図
【
図6】本実施形態による光ストレージ材料において、光の照射完了からの経過時間の逆数と不対電子の数の対数との関係を示す概略図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、光ストレージ材料、および光エネルギー放出制御方法の複数の実施形態を詳細に説明する。
(光ストレージ材料)
まず、光エネルギー放出制御方法に好適に用いられる光ストレージ材料の一実施形態について説明する。
一実施形態による光ストレージ材料は、感光性芳香族化合物と金属錯体分子との電荷移動錯体で構成されている。具体的には、光ストレージ材料は、下記の化学式(1)で示される感光性芳香族化合物、および化学式(2)で示される金属錯体分子を構成要素として含んでいる。これにより、光ストレージ材料は、下記の化学式(3)で示されるような電荷移動錯体を構成している。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
感光性芳香族化合物は、化学式(1)に示すようにMV2+が用いられる。MV2+は、2価の陽イオン(カチオン)である。感光性芳香族化合物であるMV2+は、陽イオンが点対称の分子構造を有している。化学式(2)で示される金属錯体分子は、Mが金属原子である。この金属原子Mは、Ni、Pd、Pt、Cu、Auから選択される1つ以上である。本実施形態の場合、金属錯体分子は、化学式(2)で示されるようにM(dmit)2である。
【0017】
化学式(3)で示される光ストレージ材料となる錯体は、MV[Au(dmit)2]2として示される。すなわち、光ストレージ材料は、金属錯体分子の金属原子をAuとする。これにより、金属錯体分子は、金属原子をAuとする[Au(dmit)2]-である。「dmit」は、1,3-dithiole-2-thione-4,5-ditholateである。
【0018】
この金属錯体分子[Au(dmit)
2]
-は、
図1および
図2に示すようにその構造に、3価の金属であるAuを含んでいる。この[Au(dmit)
2]
-に含まれるAuは、
図1および
図2に示すように構造に歪みが生じる特性を有している。すなわち、この[Au(dmit)
2]
-に含まれるAuは、
図1に示すように金属原子であるAuが突出していない状態から、
図2に示すようにAuが突出した状態に変化することで平面構造に歪みが生じる。このように、金属錯体分子[Au(dmit)
2]
-は、この構造の歪みによって、エネルギーを蓄える。
【0019】
金属錯体分子[Au(dmit)
2]
-は、エネルギーが基底状態にある
図1に示す構造から、励起状態にある
図2に示す構造に変化する。光ストレージ材料となる電荷移動錯体であるMV[Au(dmit)
2]
2は、感光性芳香族化合物としてMV
2+を含んでいる。この感光性芳香族化合物MV
2+は、光を受け取ったのち金属錯体分子との間で電子移動とエネルギー移動を起こす感光性を有している。そして、感光性芳香族化合物MV
2+は、受け取った光のエネルギーを、電荷移動錯体を構成する金属錯体分子[Au(dmit)
2]
-に渡す。これにより、金属錯体分子[Au(dmit)
2]
-は、感光性芳香族化合物MV
2+から受け取った光エネルギーで励起される。その結果、光ストレージ材料となる錯体に含まれる金属錯体分子[Au(dmit)
2]
-は、
図1に示す基底状態から、
図2に示す励起状態に構造が変化する。これにより、光ストレージ材料は、例えば紫外線などの光が照射されると、照射された光のエネルギーによって金属錯体分子[Au(dmit)
2]
-構造に変化が生じ、この構造の変化によってエネルギーを蓄える。そして、光ストレージ材料は、
図2に示す励起状態から
図1に示す基底状態に構造が変化するとき、蓄えたエネルギーを光または熱として放出する。そのため、光ストレージ材料は、光を照射した後、
図2に示す励起状態から
図1に示す基底状態への構造の変化を制御することにより、蓄えた光エネルギーの放出が制御される。
【0020】
次に、光ストレージ材料である錯体MV[Au(dmit)2]2の調製方法について説明する。なお、下記で説明する調製方法は一例であり、他の調製方法を用いてもよい。
原料となるMV・I2およびTBA[Au(dmit)2]は、所定量を秤量した。MV・I2は、MVのヨウ化物(1,1'-Dimethyl-4,4'-bipyridinium Diiodide)である。また、TBAは、[(n-C4H6)4N]である。秤量したMV・I2およびTBA[Au(dmit)2]は、3つの区画を有する拡散セルの異なる区画にそれぞれ投入した。拡散セルは、滴下ろうとを組み付けた後、内部の減圧および窒素置換を行なった。この拡散セルに投入された原料に、超脱水アセトニトリルを滴下した。アセトニトリルの滴下が完了すると、MV・I2、TBA[Au(dmit)2]および超脱水アセトニトリルが入った拡散セルは、密封したあと、3週間放置した。
【0021】
放置された拡散セルには、MV[Au(dmit)2]2の単結晶が析出した。析出した単結晶は、黒色の板状の結晶であり、概ね菱形の形状を呈していた。また、この単結晶は、金属光沢も有していた。この単結晶は、X線構造解析を行ない、目的物質であるMV[Au(dmit)2]2であることを確認した。このとき、単結晶には、紫外線(UV)を照射した。
【0022】
次に、上記の光ストレージ材料であるMV[Au(dmit)
2]
2を用いた光エネルギー放出制御方法について説明する。
光エネルギー放出制御方法は、光ストレージ材料から放出される光エネルギーを制御する方法である。本実施形態の場合、光ストレージ材料から放出される光やそのエネルギーを直接観測する代わりに、電子共鳴スピン(ESR:Electron Spin Resonance)を用いて励起状態に固有の電子スピンの残量を測定した。光ストレージ材料は、光の照射によって
図1から
図2に示す状態へ構造が変化するとともに、不対電子が励起される。そして、光ストレージ材料は、光エネルギーの放出とともに、
図2から
図1に示す状態へ構造が変化するとともに、励起された不対電子の数が減少する。本実施形態の場合、ESRを用いて、光ストレージ材料の光励起にともなって生じる不対電子を観測し、この不対電子の数に基づいて構造の変化にともなう光エネルギーの放出を測定している。
【0023】
光ストレージ材料は、励起のために例えば紫外線などの光が照射される。本実施形態の場合、光ストレージ材料は、波長が240nm~450nmの紫外線を照射した。また、本実施形態では、紫外線を照射する時間は、5分間に設定した。このように、光ストレージ材料は、紫外線を5分間照射した後、照射を停止し、ESRを用いて不対電子の数を測定した。
【0024】
(温度による光エネルギー放出の制御)
光ストレージ材料で励起された不対電子の数は、
図3に示すように光ストレージ材料の温度によって異なる挙動を示す。すなわち、光ストレージ材料は、温度によって構造の変化にともなう光エネルギーの放出の挙動が変化する。
図3は、紫外線の照射を完了した直後に光ストレージ材料において励起された不対電子の数を「1」とし、時間の経過とともに変化する不対電子の数の割合を示している。光ストレージ材料は、128Kの低温状態にあるとき、紫外線の照射を停止しても励起された不対電子の数がほとんど変化しない。すなわち、光ストレージ材料は、低温状態にあるとき、構造が変化せず、不対電子の緩和がほとんど生じない。これに対し、光ストレージ材料は、298Kの室温状態にあるとき、紫外線の照射を停止すると、不対電子が時間の経過とともに減少する傾向となる。すなわち、光ストレージ材料は、室温状態にあるとき、時間の経過とともに構造が変化し、不対電子の緩和が生じる。ところが、光ストレージ材料は、室温状態にあるとき、数時間が経過した後、不対電子の減少の速度が低下し、例えば2週間以上などの長期間、下限値Lを保持する。すなわち、光ストレージ材料は、室温状態にあるとき、時間の経過とともに不対電子の緩和が生じるものの、照射の停止から4時間~7時間を経過すると、その後2週間以上にわたり、不対電子の緩和の進行が抑えられる。
【0025】
このように、光ストレージ材料は、光を照射することにより、照射された光で構造が変化し不対電子の数が増加する。すなわち、光ストレージ材料は、構造の変化によって光をエネルギーとして蓄える。そして、光ストレージ材料は、150K以下の低温状態を維持して保存することにより、不対電子の数が変化することなく、光を蓄えた状態を維持する。すなわち、光ストレージ材料は、低温状態で保存することにより、構造の変化が抑えられ、光の放出が緩和される。一方、光ストレージ材料は、温度が上昇すると、時間の経過とともに励起された不対電子の数が減少する。すなわち、光ストレージ材料は、温度が上昇すると、経時的に構造の変化が進行し、不対電子の数が減少する。つまり、光ストレージ材料は、温度が上昇すると、経時的に蓄えた光エネルギーを放出することがわかる。このように、光ストレージ材料は、保存する温度を制御することにより、蓄えた光エネルギーの放出を制御することができる。
【0026】
(磁場による光エネルギー放出の制御)
光ストレージ材料で励起された不対電子の数は、
図4に示すように光ストレージ材料に加える磁場によって異なる挙動を示す。
図4は、紫外線の照射を完了した直後に光ストレージ材料において励起された不対電子の数を「1」とし、時間の経過とともに変化する不対電子の数の割合を示している。光ストレージ材料は、断続的に磁場を加えた状態と、連続的に磁場を加えた状態とで不対電子の減少の挙動が異なる。すなわち、光ストレージ材料は、磁場の加え方によって、構造の変化にともなう光エネルギーの放出の挙動が変化する。
図4によると、光ストレージ材料からの光エネルギーの放出は、紫外線の照射を完了からの経過時間が概ね7時間までの前期と、それ以降の後期とで磁場の影響による挙動が異なることがわかる。すなわち、経過時間が7時間程度までの前期の場合、光ストレージ材料は、磁場を加えることにより、構造の変化にともなう不対電子の数の緩和が比較的高速で進行する。これに対し、7時間を経過した後期の場合、光ストレージ材料は、磁場を加えることにより、構造の変化にともなう不対電子の数の緩和が比較的低速で進行する。
【0027】
また、光ストレージ材料は、
図5に示すように経過時間が5時間から7時間程度を経過すると、磁場を加えない期間において、構造の変化にともなう不対電子の数の変化が小さくなる。すなわち、光ストレージ材料は、前期を経過した後、磁場を加えない状態にあるとき、室温であっても12時間以上、構造の変化、およびこれにともなう不対電子の数の緩和がほとんど生じない。
【0028】
図6は、
図5のデータを用いて、経過時間の逆数と不対電子の数の対数との関係を示している。この
図6によると、光ストレージ材料における不対電子の緩和つまり光ストレージ材料の光エネルギーの放出は、経過時間との間に、2種類の挙動があることがわかる。すなわち、光ストレージ材料は、
図5で説明したように、紫外線の照射からの経過時間の前期と後期とで緩和つまり光エネルギーの放出特性が異なっている。
【0029】
このように、光ストレージ材料は、紫外線の照射を完了してからの経過時間によって磁場の影響が異なる。具体的には、光ストレージ材料は、経過時間によって磁場の影響が正反対となる挙動を示すことがわかる。また、光ストレージ材料は、経過時間が前期を過ぎると、磁場を加えないことによって、光エネルギーがほとんど放出されない状態が維持される。さらに、光ストレージ材料は、経過時間の前期と後期とで光エネルギーの放出特性が異なることがわかる。これらのように、光ストレージ材料は、紫外線の照射からの経過時間に応じて、磁場の加え方を調整することにより、蓄えた光エネルギーの放出を制御することができる。
【0030】
以上説明した本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。