IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社日立製作所の特許一覧

特開2023-88014複数需要家間で再生可能エネルギの需給を調整するシステム及び方法
<>
  • 特開-複数需要家間で再生可能エネルギの需給を調整するシステム及び方法 図1
  • 特開-複数需要家間で再生可能エネルギの需給を調整するシステム及び方法 図2
  • 特開-複数需要家間で再生可能エネルギの需給を調整するシステム及び方法 図3
  • 特開-複数需要家間で再生可能エネルギの需給を調整するシステム及び方法 図4
  • 特開-複数需要家間で再生可能エネルギの需給を調整するシステム及び方法 図5
  • 特開-複数需要家間で再生可能エネルギの需給を調整するシステム及び方法 図6
  • 特開-複数需要家間で再生可能エネルギの需給を調整するシステム及び方法 図7
  • 特開-複数需要家間で再生可能エネルギの需給を調整するシステム及び方法 図8
  • 特開-複数需要家間で再生可能エネルギの需給を調整するシステム及び方法 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023088014
(43)【公開日】2023-06-26
(54)【発明の名称】複数需要家間で再生可能エネルギの需給を調整するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/06 20120101AFI20230619BHJP
【FI】
G06Q50/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021202626
(22)【出願日】2021-12-14
(71)【出願人】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001678
【氏名又は名称】藤央弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】金子 聡
(72)【発明者】
【氏名】河野 泰隆
(72)【発明者】
【氏名】小澤 洋司
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC06
(57)【要約】
【課題】複数需要家の再エネ目標達成率を向上させる需要調整を可能とする。
【解決手段】システムは、複数需要家間で再生可能エネルギの需給を調整するである。再生可能エネルギの利用は証書により証明される。システムは、複数需要家それぞれの、単位期間が異なる再生可能エネルギ利用目標の情報を含む、管理情報を格納する。システムは、再生可能エネルギが特定時刻に不足する不足需要家に対して再生可能エネルギを融通し得る、他需要家を決定する。システムは、不足需要家への再生可能エネルギの供給を含む他需要家の行動案を、管理情報を参照して、他需要家の再生可能エネルギ目標の達成度に基づいて決定する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数需要家間で再生可能エネルギの需給を調整するシステムであって、
演算装置と、
記憶装置と、を含み、
前記再生可能エネルギの利用は証書により証明され、
前記記憶装置は、前記複数需要家それぞれの単位期間が異なる再生可能エネルギ利用目標の情報を含む、管理情報を格納し、
前記演算装置は、
再生可能エネルギが特定時刻に不足する不足需要家に対して再生可能エネルギを融通し得る、他需要家を決定し、
前記不足需要家への再生可能エネルギの供給を含む前記他需要家の行動案を、前記管理情報を参照して、前記他需要家の単位期間が異なる再生可能エネルギ目標の達成度に基づいて決定する、システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、
前記再生可能エネルギを融通し得る他需要家は、前記特定時刻に再生可能エネルギ利用目標値に対して余剰再生可能エネルギを持つことができる需要家である、システム。
【請求項3】
請求項1に記載のシステムであって、
前記管理情報は、前記複数需要家それぞれの蓄電池充電量に関する情報を含み、
前記演算装置は、前記不足需要家への再生可能エネルギの供給を含む前記他需要家の行動案を、前記管理情報を参照して、前記他需要家の蓄電池充電量及び単位期間が異なる再生可能エネルギ目標の達成度に基づいて決定する、システム。
【請求項4】
請求項3に記載のシステムであって、
前記再生可能エネルギを融通し得る他需要家は、前記特定時刻に再生可能エネルギ利用目標値に対して余剰再生可能エネルギを持つことができる需要家であり、
前記演算装置は、前記複数需要家の、電力需要予測、再生可能エネルギ供給計画及び蓄電池充電量予測に基づいて、前記不足需要家及び前記他需要家を特定する、システム。
【請求項5】
請求項1に記載のシステムであって、
前記再生可能エネルギ利用目標は、第1単位期間の再生可能エネルギ目標と、前記第1単位期間より短い第2単位期間の再生可能エネルギ目標と、を含み、
前記第1単位期間の再生可能エネルギ利用目標が過達の他需要家に対する行動案は、売電を含む、システム。
【請求項6】
請求項1に記載のシステムであって、
前記再生可能エネルギ利用目標は、第1単位期間の再生可能エネルギ目標と、前記第1単位期間より短い第2単位期間の再生可能エネルギ目標と、を含み、
前記第2単位期間の再生可能エネルギ利用目標が過達の他需要家に対する行動案は、売電及び証書購入を含む、システム。
【請求項7】
請求項3に記載のシステムであって、
前記再生可能エネルギを融通し得る他需要家は、前記特定時刻に再生可能エネルギ利用目標値に対して余剰再生可能エネルギを持つことができる需要家であり
前記特定時刻までの蓄電池への充電により前記余剰再生可能エネルギを持つことができる他需要家に対する行動案は、前記蓄電池への充電を含む、システム。
【請求項8】
請求項1に記載のシステムであって、
前記演算装置は、前記行動案と共に前記行動案に対して前記不足需要家が負担するコストの情報を提示する、システム。
【請求項9】
システムが、複数需要家間で再生可能エネルギの需給を調整する方法であって、
前記再生可能エネルギの利用は証書により証明され、
前記システムは、前記複数需要家それぞれの単位期間が異なる再生可能エネルギ利用目標の情報を含む、管理情報を格納し、
前記方法は、前記システムが、
再生可能エネルギが特定時刻に不足する不足需要家に対して再生可能エネルギを融通し得る、他需要家を決定し、
前記不足需要家への再生可能エネルギの供給を含む前記他需要家の行動案を、前記管理情報を参照して、前記他需要家の単位期間が異なる再生可能エネルギ目標の達成度に基づいて決定する、ことを含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数需要家間で再生可能エネルギの需給の調整に関する。
【背景技術】
【0002】
気候変動への対策として、再生可能エネルギ(再エネ)の利用が進んでいる。再エネの調達方法は、従来、非化石証書といった証書の購入が一般的であったが、近年では、再エネ流通量の増加を狙って、PPA(Power Purchase Agreement)等により、発電事業者から直接再エネを購入し、購入に伴う証書譲渡により環境価値を取得するケースが増加している。
【0003】
この傾向は、電力を大量に消費する需要家においても同様であり、電力の大口需要家であるデータセンタ(DC)においても、PPAによる電力調達が欧米を中心に広がっている。さらに、欧米の先進的な事業者では、将来的な社会全体の再エネ利用率向上を狙い、現在主流である年間単位の再エネ利用率から、再エネの発電と消費を1時間単位で合わせる時間単位の再エネ利用率の向上が進められている。このように、企業により再エネ目標が多様化している。
【0004】
また供給量が不安定な再エネの調整力として蓄電池の普及が見込まれており、需要家自身が蓄電池を持つケースや、様々な発電事業者から電力を購入し、販売する電力小売事業が蓄電池を持つケースが予想される。
【0005】
一方で、大口需要家であるDCは一日24時間通じて大量の電力を必要とし、特に需要の大きな都市型DCでは再エネの大量調達が課題である。DCが自らの再エネ需要を賄う蓄電池システムを持つのはコストの観点でも厳しく、複数の発電事業者やプロシューマからの再エネ供給が重要になってくると考える。
【0006】
特許文献1では、需要家毎の異なるCO2排出量、コスト等の目標指標を満たすように、各需要家の時刻ごとの過不足電力と、目標指標とに基づいて、需要家間の電力融通をEV走行計画と蓄電池運用により調整する技術が公開されている。
【0007】
特許文献1では、複数の蓄電池の調整力を使った大口需要家への電力融通が可能だが、年間単位、時間単位、さらにこれらの割合といった再エネ利用率の目標の違いを考慮していない。一方で、再エネ採用の程度によって需要家ごとの再エネ目標は異なる。さらに、再エネ目標及びその達成度ごとに、証書を購入するのか、実際に電力を調達するのか、何kw調達するのか、取るべき行動が異なる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2021-52529号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、事業者の異なる再エネ目標を同時に満たすように需要調整計画を立案できる技術が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の代表的な一例は、複数需要家間で再生可能エネルギの需給を調整するシステムである。システムは、演算装置と、記憶装置と、を含む。前記再生可能エネルギの利用は証書により証明される。前記記憶装置は、前記複数需要家それぞれの、単位期間が異なる再生可能エネルギ利用目標の情報を含む管理情報を、格納する。前記演算装置は、再生可能エネルギが特定時刻に不足する不足需要家に対して再生可能エネルギを融通し得る、他需要家を決定し、前記不足需要家への再生可能エネルギの供給を含む前記他需要家の行動案を、前記管理情報を参照して、前記他需要家の再生可能エネルギ目標の達成度に基づいて決定する。
【発明の効果】
【0011】
複数需要家の再エネ目標達成率を向上させる需要調整を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施例のエネルギ管理システムの全体構成を示す。
図2】リソース管理サーバの論理構成を示す。
図3】需要管理テーブルで管理するデータのイメージを示す。
図4】蓄電池管理テーブルで管理するデータのイメージを示す。
図5】再エネ利用管理テーブルの論理構成を示す。
図6】実施例に係る再エネアレンジメントプログラムの全体フローチャートを示す。
図7】実施例に係る年間単位再エネ目標達成率のイメージを示す。
図8】実施例に係る時間単位再エネ目標達成率のイメージを示す。
図9】実施例に係る可視化プログラムが表示するGUIのうち、需要家への行動案提示を示すGUIを示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
実施例について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施例は請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施例の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0014】
なお、以下の説明では、「aaaテーブル」の表現にて各種情報を説明することがあるが、各種情報は、テーブル以外のデータ構造で表現されていても良い。データ構造に依存しないことを示すために「aaaテーブル」を「aaa情報」と呼ぶことができる。また、以下の説明では、計算機を主語として処理を説明する場合があるが、これらの処理は、計算機が備える制御デバイスが有するプロセッサ(例えば、CPU(Central Processing Unit))によって、実行されていることを示す。
【0015】
同様に、単に装置を主語として処理を説明する場合には、装置が備えるコントローラが実行していることを示す。また、上記制御デバイス及びコントローラのうちの少なくとも1つは、プロセッサそれ自体であっても良いし、制御デバイス又はコントローラが行う処理の一部又は全部を行うハードウェア回路を含んでもよい。プログラムは、プログラムソースから各計算機或いは装置にインストールされてもよい。プログラムソースは、例えば、プログラム配布サーバ又は記憶メディアであってもよい。
【0016】
また、以下の説明では、要素の識別情報として、IDが使用されるが、それに代えて又は加えて他種の識別情報が使用されてもよい。
【0017】
実施例では再エネ(RE)アレンジメントプログラム2470による、各需要家の再エネ目標を達成するための需要制御方法について開示する。また、同様に、可視化プログラム2475による、需要制御に関わる行動案提示の可視化の例も開示する。
【0018】
図1は、実施例のエネルギ管理システムの全体構成を示す。VPP1000は仮想発電所(Virtual Power Plant)を示している。VPPは、様々な種類のエネルギリソースをまとめて管理および制御することで、電力の需給バランス調整する仕組みである。VPP1000は、送配電事業者(PTD)5000から電力需要制御の要求、あるいは再エネの供給計画を受領する。VPP1000は自らに関与している電力需要家の需要を制御することで、要求に応えるあるいは再エネ供給計画に対応した需給調整を実施する。
【0019】
VPP1000では、アグリゲーションコーディネータ(AC)2050、リソースアグリゲータ(RA)1500、需要家(D)3000、電力送配電網6000、発電事業者(PPs)4000、が連携を行う。AC、RA、DおよびPPsは、事業者である。
【0020】
VPP1000では、AC1000が電力需要制御の要求を受領し、一つ以上のRA1500に対して電力需要制御を要求する。RA1500は自らが担当しているD3000に対してさらに電力需要制御を要求する。AC2050とRA1500は、需要制御の計画をリソース管理サーバ(RMS)2000により作成する。RMS2000は、D3000および発電事業者(PPs)4000の各々の電力需給を管理するエネルギ管理システム(EMS)3050から、D3000の電力需給の情報を取得する。
【0021】
D3000とPPs4000とは、電力送配電網6000で接続されて、PPs4000からD3000に電力が供給される。図中で電力送配電網6000以外の線で接続されている接続形態は、LAN(Local Area Network)形態が例示できるが、このネットワーク形態に限定されない。また当該接続は電力送配電網6000と同一ネットワークでもよい。
【0022】
本実施例では、RMS2000は、AC2050とRA1500に分散して、配置しているが、この形態に限定されず、例えば、どんなサーバにもRMS2000を集約可能であり、集約されたRMS2000が一括して全需要家の電力需給を管理する機能を有することができる。
【0023】
図2は、実施例のRMS2000の構成を示す。管理ネットワークインタフェース2100、プロセッサ2200、入出力(I/O)デバイス2300、ローカルディスク2400、メモリ2500は、ハードウェア構成要素である。プロセッサ2200は演算装置であり、ローカルディスク2400、メモリ2500又はこれらの組み合わせは記憶装置である。
【0024】
管理ネットワークインタフェース2100は、このRMSと図1に登場する複数のシステムとを接続させる。入出力デバイス2300は、モニタやキーボード、マウスといったユーザインタフェースである。
【0025】
ローカルディスク2400は、需要管理テーブル2420、蓄電池管理テーブル2410、再エネ利用管理テーブル2480、予測プログラム2460、再エネアレンジメントプログラム2470および可視化プログラム2475を格納する。需要管理テーブル2420、蓄電池管理テーブル2410、再エネ利用管理テーブル2480は、管理情報に含まれる。また、不図示の再エネ供給計画もローカルディスク2400に格納され、管理情報に含まれる。管理情報の一部及び下記における対応する処理、例えば蓄電池管理テーブル2410及び蓄電池に関する処理が省略されてもよい。
【0026】
予測プログラム2460、再エネアレンジメントプログラム2470、および可視化プログラム2475は、メモリ2500にロードされ、プロセッサ2200によって実行される。予測プログラム2460と再エネアレンジメントプログラム2470と可視化プログラム2475の処理は後述する。
【0027】
需要管理テーブル2420や蓄電池管理テーブル2410、再エネ利用管理テーブル2480は、メモリ2500にロードされ、予測プログラム2460、再エネアレンジメントプログラム2470および可視化プログラム2475に利用される。これらのテーブルの詳細は後述する。
【0028】
RMS2000は、物理的な計算機システム(一つ以上の物理的な計算機)でもよいし、クラウド基盤のような計算リソース群(複数の計算リソース)上に構築されたシステムでもよい。計算機システムあるいは計算リソース群は、1以上のインタフェース装置、1以上の記憶装置(例えば、主記憶装置及び補助記憶装置を含む)、及び、1以上の演算装置を含む。
【0029】
プログラムが演算装置によって実行されることで機能が実現される場合、定められた処理が、適宜に記憶装置及び/またはインタフェース装置等を用いながら行われるため、機能は演算装置の少なくとも一部とされてもよい。機能を主語として説明された処理は、演算装置あるいはそのプロセッサを有するシステムが行う処理としてもよい。
【0030】
プログラムは、プログラムソースからインストールされてもよい。プログラムソースは、例えば、プログラム配布計算機または計算機が読み取り可能な記憶媒体(例えば計算機読み取り可能な非一過性記憶媒体)であってもよい。各機能の説明は一例であり、複数の機能が一つの機能にまとめられたり、一つの機能が複数の機能に分割されたりしてもよい。
【0031】
図3は、需要管理テーブル2420で管理されているデータ(情報)と当該データから予測プログラム2460が作成したデータとを図示した、需要予測チャート2421である。需要管理テーブル2420は、D3000およびPPs4000のEMS3050から取得した電力消費情報から生成され、D3000の過去の電力消費量(需要量)の履歴を示す。当該データはEMS3050およびPPs4000によって作成されて、作成されたデータをRMS2000が受領してもよく、データ作成の方法は任意である。
【0032】
需要予測チャート2421は、任意のD3000の電力需要履歴とその予測結果を示している。需要予測チャート2421のNOW(現在時刻)までの実線は、需要管理テーブル2420が管理するD3000の電力消費情報をプロットしたものである。需要予測チャート2421のNOW以降の破線は、予測プログラム2460が需要管理テーブル2420の電力消費情報をもとに作成した電力消費の予測結果をプロットしたものである。電力消費の予測方法は任意であり、過去の電力消費履歴に加えて事業計画や環境条件等を参照してもよい。
【0033】
図4は蓄電池管理テーブル2410で管理されているデータと当該データから予測プログラム2460が作成したデータとを図示した、蓄電池予測チャート2411である。蓄電池管理テーブル2410は、D3000およびPPs4000のEMS3050から取得した蓄電池情報から生成され、D3000の蓄電池の過去の残電力量(充電量)の履歴を示す。なお、一部のD3000のみが蓄電池を有していてよい。当該データはEMS3050およびPPs4000によって作成されて、作成されたデータをRMSが受領してもよく、データ作成の方法は任意である。
【0034】
蓄電池予測チャート2411は任意のD3000の蓄電池の残電力量履歴とその予測結果を示している。蓄電池予測チャート2411のNOWまでの実線は、蓄電池管理テーブル2410が管理するD3000の蓄電池情報をプロットしたものである。蓄電池予測チャート2411のNOW以降の破線は、予測プログラム2460が蓄電池管理テーブル2410の蓄電池情報をもとに作成した蓄電池の残電力量の予測結果をプロットしたものである。残電力量の予測方法は任意であり、例えば、当該需要家の電力消費予測、後述する単位時間再エネ利用目標値、当該需要家への再エネ供給計画等に基づいてよい。当該需要家の再エネ供給計画は、当該需要家の再エネ自家発電量を含む。
【0035】
図5は再エネ利用管理テーブル2480を示す。このテーブルは、RMS2000がD3000から取得して管理している各D3000の再エネ目標情報と、D3000のEMS3050から取得して管理している各D3000の再エネ利用情報を含む。RMS2000は、随時情報を収集して再エネ利用管理テーブル2480を更新する。再エネ利用情報には電力の情報だけでなく再エネ利用を証明する証書の情報も含まれている。当該証書情報は、EMS3050ではなく、証書情報を管理する別の主体から取得してもよく、データ作成の方法は任意である。
【0036】
カラム2481は、需要家のIDを示す。カラム2482は、当該需要家の年間単位再エネ利用目標値を示す。カラム2483は、当該需要家の時間(1時間)単位再エネ利用目標値を示す。図5の例において、年間単位再エネ利用目標値及び時間単位再エネ利用目標値は、電力総消費量に対する割合で示されている。他の例において、これらが、電力量で示されていてもよい。カラム2484は、当該需要家の年間単位再エネ利用目標の達成率を示す。年間単位再エネ利用目標の達成率の詳細は、図7を参照して後述する。カラム2485は、当該需要家の当年内の現在までの消費電力量の総和を示す。
【0037】
カラム2486は、当該需要家の当年内の現在までの時間単位再エネ消費量の総和を示す。時間単位再エネ消費量は、当該再エネの発電から当該単位時間内に実際に当該電力を使用した量、もしくは、当該電力に相当する証書を償却した量を示す。証書は、償却可能な時間帯を示す。カラム2487は、当該需要家の時間単位再エネ利用目標の達成率を示す。時間単位再エネ利用目標の達成率の詳細は、図8を参照して後述する。
【0038】
各行は需要家の情報を示している。例えば行248Aは需要家のIDが1であり、当該需要家の年間単位再エネ利用目標が年間の電力総消費量の50%であり、時間単位再エネ利用目標が年間の電力総消費量の50%であることを示す。行248Aはさらに、現時点での年間単位再エネ利用目標の達成率が80%であり、現時点での当年内の電力総消費量が100MWであり、現時点での当年内の時間単位再エネ利用量が70MWであり、現時点での時間単位再エネ利用目標の達成率が140%であることを示している。
【0039】
また、行248Bと行248Cは、年間単位の再エネ利用目標のみを設定していることを示している。また、行248Cは年間単位の再エネ利用目標のみを設定していることを示している。また、行248Dは時間単位の再エネ利用目標のみを設定していることを示している。
【0040】
本例は、1年単位及び1時間単位の再エネ利用目標を使用する。他の例において、これらに代えてまたは加えて、これらと異なる期間長の再エネ利用目標が、使用されてもよい。
【0041】
図6は再エネアレンジメントプログラム2470のフローチャートを示す。図6は、再エネアレンジメントプログラム2470が、再エネ発電供給と電力需要の計画を受け取って、各需要家の再エネ利用目標に影響が発生する場合に、適切な行動案を提示するフローを示す。
【0042】
ステップS1
再エネアレンジメントプログラム2470は、再エネ発電供給と電力需要の計画を受け取り、処理を開始し、ステップS2に進む。再エネ発電供給と電力需要の計画の発行元は、送配電事業者であるPTD5000が例示できる。
【0043】
ステップS2
再エネアレンジメントプログラム2470は、全需要家D3000について、再エネ利用目標に対する再エネ供給の過不足を計算する。計算のために、予測プログラム2460が使用される。具体的には、年間単位目標過不足Yt、時間単位過不足Ht、時間単位目標過不足HGt、をそれぞれ計算する。具体的な計算方法は図7、8を使って後述する。
【0044】
再エネアレンジメントプログラム2470は、ステップS3~S13の処理を、再エネが不足する事業者(需要家)に対して繰り返し実施する。再エネが不足する事業者は、例えば、時間単位過不足Htの予測値が不足を示す事業者である。時間単位過不足Htの予測値は、例えば、再生エネ供給量の計画値(予測値)と蓄電池の予測充電量の和から、電力需要予測値と時間単位再エネ利用目標値の積を減算した値である。
【0045】
ステップS3
再エネアレンジメントプログラム2470は、予測プログラム2460によって、他需要家の蓄電池状態に基づいて、不足時刻までの他需要家それぞれにおける再エネの充電可能量Ztを計算する。不足時刻は、例えば、単位時間である1時間単位で計算される。
【0046】
具体的には、図4を参照して説明したように、予測プログラム2460は、他需要家の蓄電池の情報と、他需要家の電力需要量の予測と、ステップS1で受領した再エネ供給計画が示す他需要家への再エネ供給計画量、単位時間再エネ利用目標値等、に基づいて、蓄電可能な残電力量を予測する。再エネアレンジメントプログラム2470は、当該予測充電量から、他需要家の再エネ目標達成率Yt、HGtに影響なく融通可能な再エネ量を、充電可能量として計算する。再エネの残電力量をそのまま消費した場合にYt、HGtを超える場合、目標超過分に相当する電力は蓄電し、他需要家に融通しても、Yt、HGtは達成できると判断される。この場合、この目標超過分の電力はYt、HGtに影響なく融通可能な再エネ量と判断できる。
【0047】
ステップS4
再エネアレンジメントプログラム2470は、再エネが不足する対象の需要家が不足時間帯の電力需要の抑制を行うか否か、抑制を行う場合にその量を当該需要家のシステムに問い合わせる。ステップS4の回答がYesであった場合(S4:Y)、ステップS5に進む。ステップS4の回答がNoであった場合(S4:N)、ステップS7に進む。
【0048】
ステップS5
再エネアレンジメントプログラム2470は、需要抑制の回答結果を踏まえて、再エネが不足する対象の需要家のYt、Ht、HGt、及びZtを更新する。
【0049】
以下のステップS6~S13において、他需要家が、それらの再エネ過不足の状態に基づいて分類され、分類毎に提示される行動案が作成される。これにより、需要家それぞれの再エネ目標の達成に効果的な再エネ調整のための提案を行うことができる。なお、以下に示す分類と異なる分類が使用されてもよく、一部の分類が省略されてもよい。
【0050】
ステップS6
再エネアレンジメントプログラム2470は、他需要家における需要制御対象の需要家への対応方法の決定のために、予測プログラム2460によって再エネ不足時刻に再エネが余るか否かを計算し、真である場合をAとおく。現在から蓄電池への充電を行うことなく、再エネ不足時刻に再エネが余る需要家がAと判定される。余剰再エネは、再エネ供給量から再エネ目標消費量を減算した値である。再エネ供給量は、PPs400、自家発電及び蓄電池からの供給量を含む。再エネ目標利用量は、予測電力需要と単位時間再エネ利用目標値の積である。
【0051】
ステップS7
再エネアレンジメントプログラム2470は、需要制御対象の需要家への対応方法の決定のために、売電のためには充電が必要であり、さらに、再エネ不足時刻までに再エネが余る時間帯があるか否か判定し、真である場合をBとおく。再エネアレンジメントプログラム2470は、ステップS3の結果を参照して、不足時刻までの充電量を予測できる。
【0052】
ステップS8
再エネアレンジメントプログラム2470は、需要制御対象の需要家への対応方法の決定のために、再エネ利用管理テーブル2480を参照し、現時点で時間単位の目標HGtを過達成しているか否かを計算し、真である場合をCとおく。
【0053】
ステップS9
再エネアレンジメントプログラム2470は、需要制御対象の需要家への対応方法の決定のために、再エネ利用管理テーブル2480を参照し、現時点で年間単位の目標Ytを過達成しているか否かを計算し、真である場合をDとおく。
【0054】
以降はステップS6~S9の計算結果に基づく需要家分類に応じた行動案を作成する。なお、全ての他需要家において不足時刻まで常に再エネ共有の余りが発生しない場合(¬A∩¬B)は、行動案生成処理を終了し、ステップS3に戻って次の不足需要家のための処理を開始する。上記行動案の作成方法は一例であって、他の方法により行動案が作成されてもよい。例えば、行動案の作成において蓄電池の情報及び対応する行動案が省略されてもよい。
【0055】
ステップS10
A∩Dの場合、再エネアレンジメントプログラム2470は、不足時刻での再エネの売電(逆潮流)を提案する。A∩Dは、年間単位の再エネ利用率目標に対して再エネが余っているケースであり、不足時間帯の再エネ供給を他者に融通しても問題ないと判断し、当該再エネの売電を提案する。
【0056】
このとき、売電価格を市場価格よりも高く設定し、売電を促進することが再エネ利用率の向上に有用である。価格を高くした分のコストは、RMSによる本再エネ需給調整サービスの利用の対価として、予め需要家から徴収しておいてもよいし、不足需要家に負担してもらってもよい。売電価格の設定方法は任意である。
【0057】
ステップS11
A∩C∩¬Dの場合、再エネアレンジメントプログラム2470は、不足時刻での再エネの売電と証書の購入を提案する。A∩C∩¬Dは、時間単位の再エネ目標に対して再エネは余っているが、年間単位の再エネ目標のために再エネの調達が必要となるケースである。
【0058】
再エネアレンジメントプログラム2470は、不足時間帯の再エネ供給を他者に融通しても問題ないと判断する。当該再エネの売電を提案すると同時に、年間単位の再エネ目標の達成のために年間単位の証書の購入を提案する。なお、証書の購入は日々実施する必要はなく、年間で最終的に目標に達すればよいため、証書の購入は本フロー内で敢えて提案せず、後述するS15にて時間単位および年間単位の再エネ利用目標達成度を両方更新してもよい。
【0059】
ステップS12
B∩Dの場合、再エネアレンジメントプログラム2470は、不足時刻までの充電と不足時刻の売電を提案する。B∩Dは年間単位の目標のみを設定している需要家が不足時刻までに再エネ余りが発生するケースである。再エネアレンジメントプログラム2470は、年間単位の再エネ目標達成に対し問題ない分について不足時刻まで蓄電池に充電し、充電した再エネを不足時刻で売電することで再エネを融通すること提案する。
【0060】
ステップS13
B∩C∩¬Dの場合、再エネアレンジメントプログラム2470は、不足時刻までの充電と不足時刻の再エネの売電と証書の購入を提案する。B∩C∩¬Dは、不足時刻までの間に時間単位の再エネ目標に対して再エネは余っている時間帯が存在し、他者に融通することが可能だが、年間単位の再エネ目標のために再エネの調達が必要となるケースである。
【0061】
この場合、再エネアレンジメントプログラム2470は、不足時刻までに余る再エネを蓄電池に充電し、不足時間に放電することを他者に融通しても問題ないと判断する。当該充電した再エネの売電を提案すると同時に、年間単位の再エネ目標の達成のために年間単位の証書の購入を提案する。なお、証書の購入は日々実施する必要はなく、年間で最終的に目標に達すればよいため、証書の購入は本フロー内で敢えて提案せず、後述するS15にて時間単位および年間単位の再エネ利用目標達成度を両方更新するだけでもよい。
【0062】
ステップS14
再エネアレンジメントプログラム2470は、他需要家への需要制御案を、不足需要家に提示し、需要調整を他需要家に依頼するかを確認する。このとき、ステップS10で述べた需要調整依頼のコストを提示してもよい。
【0063】
このとき提示する需要制御案は、他需要家の状況によって複数の組み合わせが考えられる。組合せの決定方法として、例えば、調整可能な電力量が多い順から選択する方法が挙げられる。他の組み合わせ選出方法でもよく、需要制御案の組合せの選出方法は任意である。
【0064】
ステップS14の判定結果がYesの場合、再エネアレンジメントプログラム2470ははステップS15に進む。ステップS14の判定結果がNoの場合、再エネアレンジメントプログラム2470は処理を終了し、次の不足需要家のためにステップS3に進む。
【0065】
ステップS15
再エネアレンジメントプログラム2470は、他需要家への需要調整依頼への回答に基づいて、Yt、Ht、HGt、Ztを更新する。なお、需要調整依頼への回答は必ずしも依頼内容を100%了承するものとは限らない。例えば、1MWの需要調整依頼に対して、0.5MWならばOKといったように部分的に肯定する回答がなされることもある。
ステップS16
【0066】
再エネアレンジメントプログラム2470は、他需要家による需要調整の回答の結果、再エネ利用目標を達成できるか否かを判定する。ステップS16の判定結果がYesの場合、再エネアレンジメントプログラム2470は処理を終了し、次の不足需要家についてS3に進む。ステップS16の判定結果がNoの場合、再エネアレンジメントプログラム2470は、需要調整の必要があると判断し、再度需要調整方法の決定と選出のためにステップS6に進む。
【0067】
以上に示すステップにより、他需要家の再エネ利用目標達成に満たしつつ、再エネ不足需要家に対する再エネ融通が可能となる。
【0068】
なお、図6の処理例では、再エネが余っている需要家のみを調整対象として選出している。他の例において、再エネの販売による経済的な利点を重要視する需要家などを想定し、目標に対し再エネが余っていない需要家に対する需要調整を計画してもよい。この場合、ステップS6およびS7の再エネが余るか否かの条件を、再エネが融通できるか否か、に変更することで対応が可能である。
【0069】
図7は、年間単位再エネ目標達成率のイメージを示す。図7を用いて図6のステップS2で述べた年間単位目標過不足Ytを説明する。
【0070】
図7のX軸は1月から12月までの各月を示しており、Y軸は再エネ消費量を示す。図示する通り、実線は証書の調達実績を示し、破線は証書の調達目標(調達計画)を示している。図では毎月一定量の証書を調達するケースを示しているが、4半期ごとや12月にまとめて調達する計画でもよい。図示する例において、実際の証書の調達実績は調達計画と一致していない。Ytと示す網掛け部分の総量が、証書調達実績の、証書調達目標に対する過不足を示す。
【0071】
よって目標達成度は、計算時の目標値に対する調達実績の割合で示すことができる。なお、図7に示すケースでは、目標に対して現在は調達量が上回っているため目標達成度が110%であると例示できる。この目標達成度は、図5に示す再エネ利用管理テーブル2480の、カラム2484で管理されている。
【0072】
図8は、時間単位再エネ目標達成率のイメージを示す。図8を用いて図6のステップS2で述べた時間単位過不足Htおよび時間単位目標過不足HGtを説明する。
【0073】
図8のX軸は1月から12月までの各月を示しており、Y軸は時間帯毎の時間単位再エネ目標達成率を一月単位でまとめた値示す。時間帯毎の時間単位再エネ目標達成率は、ある時間帯の電力消費量に対して、当該時間帯の再エネが消費あるいは証書が償却された量の割合である。時間帯毎の再エネ利用の目標量Ttに対し、時間帯ごとの再エネ消費及び証書償却の過不足をHtとおく。再エネ利用の目標量Ttは、時間単位の電力消費量と時間単位再エネ利用目標値の積である。現時点での目標達成率は以下の式で表現できる。
Σ(Tt+Ht)/ΣTt
【0074】
図8に示す各月の目標達成率も、上記式に従って計算できる。時間単位目標過不足HGtは時間単位目標量(Tt)から時間単位の電力消費量を引いたものになる。
【0075】
なお、現時点での総電力消費量は、図5に示す再エネ利用管理テーブル2480のカラム2485で、現時点での時間単位の再エネ利用量(Σ(Tt+Ht))はカラム2486で、現時点での目標達成度(Σ(Tt+Ht)/ΣTt)はカラム2487で、管理されている。
【0076】
図9は可視化プログラム2475が可視化する需要制御に関わる行動案提示の一例である。GUI9000は、再エネアレンジメントプログラム2470がユーザであるAC2050及びRA1500に提示する画面の一例である。GUI9000は、再エネが不足する需要家への連絡情報と、不足する再エネを融通してもらうための他需要家への需要調整内容の情報を含む。また、当該情報をそれぞれ、再エネが不足する需要家と他需要家に連絡するインタフェースを含む。
【0077】
GUI左側セクション9100は、ユーザが管理する需要家および発電事業者の集合とその構成の一覧を示す。左側セクション9100は、電力や証書の取引が可能な単位を表示することが可能であり、図9の例では、BG1、BG2という需給調整可能なグループがあり、BG2にはD1、D2、D3といった需要家が含まれていることを確認できる。
【0078】
GUI上部セクション9200は、左側セクション9100で選択した需要家の一日の再エネ供給予測結果を示している。本例では、需要家D1が選択されている。チャート9210は、破線で示す需要予測に対し、実線で示す供給予測が不足している時間帯があることを示しており、その具体的内容がチャート9210の左側に記載されている。14:00-15:00において再エネが10MW不足し、15:00-16:00において再エネが5MW不足する、ことが示されている。
【0079】
GUI右下セクション9500は、不足する再エネを調達するために他需要家に対して依頼する需要調整の内容を示している。テーブル9510は、再エネアレンジメントプログラム2470が作成した需要調整案を示している。カラム9511は、他需要家のIDを示し、カラム9512は、需要家に依頼される行動を示す。
【0080】
カラム9513は、他需要家の行動による、不足需要家の需給結果を示す。カラム9514は、行動依頼に対する他需要家からの応答結果を示す。当初は、カラム9514は空欄である。カラム9515は、他需要者への依頼にかかるコストを示す。例えば、需要家毎に予め単価が設定されており、単価と販売電力量によりコストが計算され得る。コストは、依頼の有無の判定に有用である。
【0081】
ボタン9560は、ユーザがクリックすることで、再エネが不足する需要家D1に対し、表示するコストを支払って他需要家に需要調整を依頼するか否かを連絡する事が可能である。ボタン9570は、ユーザがクリックすることで、他需要家に需要調整を依頼することが可能である。依頼に対する受諾/拒否の結果が、カラム9514に表示される。
【0082】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0083】
また、上記の各構成・機能・処理部等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード等の記録媒体に置くことができる。
【0084】
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆どすべての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0085】
1000…VPP、 1500…RA、 2000…RMS、 3000…D、 3050…EMS
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9