(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023008813
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】被せ式スマートフォンレンズフード
(51)【国際特許分類】
H04M 1/21 20060101AFI20230112BHJP
G03B 11/04 20210101ALI20230112BHJP
【FI】
H04M1/21 M
G03B11/04 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022076357
(22)【出願日】2022-05-03
(31)【優先権主張番号】U 2021002604
(32)【優先日】2021-07-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2021126349
(32)【優先日】2021-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】521295192
【氏名又は名称】棚岡 良秋
(74)【代理人】
【識別番号】100205523
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 浩也
(72)【発明者】
【氏名】棚岡 良秋
【テーマコード(参考)】
2H083
5K023
【Fターム(参考)】
2H083DD11
2H083DD14
5K023AA07
5K023MM03
5K023PP02
5K023PP12
5K023QQ05
(57)【要約】
【課題】スマートフォンは携帯することを前提とした形状となっており、レンズフード機能を有する形状を備えるという発想がなかった。本体にレンズフードを埋め込むと望遠時に調整はできず、従来のレンズフードはスマートフォンへの転用は困難である。
【解決手段】スマートフォン用カメラに脱着可能なレンズフードであって、四角筒状の内径フード部材と、前記内径フード部材に隙間無く嵌り、前後にスライド可能な外径フード部材と、前記内径フード部材の上縁から左縁には、スマートフォンへ被せた際に、スマートフォン背面と接するコの字状の縁固定部と、スマートフォンへ被せた際にスマートフォンに固定することを目的とするネジ部と、前記縁固定部には前記ネジ部を貫通させるネジ孔部と、 を備えることを特徴とする被せ式スマートフォンレンズフードを使うことによって、光が強過ぎる撮影シーンでもフレアやゴーストを押さえる事が可能となる。
【選択図】
図26
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スマートフォン用カメラに脱着可能なレンズフードであって、
四角筒状の内径フード部材と、
前記内径フード部材に隙間無く嵌り、前後にスライド可能な外径フード部材と、
前記内径フード部材の上縁から左縁には、スマートフォンへ被せた際に、スマートフォン背面と接するコの字状の縁固定部と、
スマートフォンへ被せた際にスマートフォンに固定することを目的とするネジ部と、
前記縁固定部には前記ネジ部を貫通させるネジ孔部と、
を備えることを特徴とする被せ式スマートフォンレンズフード
【請求項2】
前記内径フード部材及び前記外径フード部材の上面部にR形状を有した切れ込み部と、
を備えることを特徴とする請求項1の被せ式スマートフォンレンズフード
【請求項3】
前記外径フード部材の上面部の幅が下面部よりも広い、
ことを特徴とする請求項1の被せ式スマートフォンレンズフード
【請求項4】
前記内径フード部材の側面部には、
前記外径フード部材のスライドを補助するスライドレール部と、
前記外径フード部材のスライド幅を制限するスライド調整孔部と、
を備え、
前記外径フード部材の側面部には、
前記内径フード部材のスライドを補助するスライドレールガイド部と、
前記内径フード部材のスライド幅を制限するスライド調整部と、
を備える、
ことを特徴とする請求項1の被せ式スマートフォンレンズフード
【請求項5】
スマートフォン用カメラに脱着可能なレンズフードであって、
四角筒状のフード部材と、
前記フード部材の前面に設けられたレンズアタッチメント部と、
前記フード部材の上縁から左縁には、スマートフォンへ被せた際に、スマートフォン背面と接するコの字状の縁固定部と、
スマートフォンへ被せた際にスマートフォンに固定することを目的とするネジ部と、
前記縁固定部には前記ネジ部を貫通させるネジ孔部と、
を備えることを特徴とする被せ式スマートフォンレンズフード
【請求項6】
前記内径フード部材及び前記外径フード部材の上面部にR形状を有した切れ込み部と、
を備えることを特徴とする請求項5の被せ式スマートフォンレンズフード
【請求項7】
前記縁固定部側面に設けられたスリット部と、
を備えることを特徴とする請求項5の被せ式スマートフォンレンズフード
【請求項8】
スマートフォン用カメラに脱着可能なレンズフードであって、
板状の内部板フード部材と、
前記内部板フード部材には、前面に設けられたレンズアタッチメント部と、
板状であって、上部に垂直方向で接するスマートフォン幅調整板部と、両側部にコの字形状部を有する外部板フード部材1と、
板を長辺方向に、くの字状に直角に折り曲げた形状であって、前記外部板フード部材1のスマートフォン幅調整板部に載り、スマートフォン幅を調整する外部板フード部材2と、
前記外部板フード部材1の前記コの字形状部側部には、スマートフォンへ被せた際に、上下位置を調整することを目的とするネジ部1と、
前記外部板フード部材1の上部には、スマートフォンへ被せた際に、スマートフォンの幅を調整することを目的とするネジ部2と、
前記外部板フード部材2の側部には、スマートフォンへ被せた際に、スマートフォンの幅を固定することを目的とするネジ部3と、
を備えることを特徴とする被せ式スマートフォンレンズフード
【請求項9】
前記ネジ部2を2以上、
備えることを特徴とする請求項8の被せ式スマートフォンレンズフード
【請求項10】
前記ネジ部3を水平でない段違いの位置にて2以上、
備えることを特徴とする請求項8の被せ式スマートフォンレンズフード
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スマートフォンに被せるカメラ用レンズフードに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、一眼レフカメラの交換レンズ等にはレンズフードが備えられ、光が強過ぎる撮影シーンでもフレアやゴーストを押さえる役目を果たしていた。近年はスマートフォンのカメラ機能の向上により、カメラ専用機材の活用の場面が減り、スマートフォンのみで静止画や動画を撮影する機会が増えた。
【0003】
しかしながら、スマートフォンは携帯することを前提とした形状となっており、カメラレンズ部も含めて、凹凸はなるべく設けない形状が主流であり、レンズフード機能を有する形状を備えるという発想がなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-29021号公報
【特許文献2】特開2020-42109号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本体に凸凹部を設けない方法として、特許文献1及び特許文献2のようなレンズフードが存在する。
【0006】
しかし特許文献1に記載のインターホンレンズフードは、機器内部に設けることを前提としており、本体にレンズフードを埋め込む必要があるため、望遠時に調整はできない。また特許文献2のレンズフードは取り外しが可能だが通常のカメラでの使用を前提としているため、スマートフォンへの転用は困難である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、請求項1の発明は、スマートフォン用カメラに脱着可能なレンズフードであって、四角筒状の内径フード部材と、前記内径フード部材に隙間無く嵌り、前後にスライド可能な外径フード部材と、前記内径フード部材の上縁から左縁には、スマートフォンへ被せた際に、スマートフォン背面と接するコの字状の縁固定部と、スマートフォンへ被せた際にスマートフォンに固定することを目的とするネジ部と、前記縁固定部には前記ネジ部を貫通させるネジ孔部と、 を備えることを特徴としている。
【0008】
請求項2の発明は、前記内径フード部材及び前記外径フード部材の上面部にR形状を有した切れ込み部と、を備えることを特徴としている。
【0009】
請求項3の発明は、前記外径フード部材の上面部の幅が下面部よりも広い、ことを特徴としている。
【0010】
請求項4の発明は、前記内径フード部材の側面部には、前記外径フード部材のスライドを補助するスライドレール部と、前記外径フード部材のスライド幅を制限するスライド調整孔部と、を備え、前記外径フード部材の側面部には、前記内径フード部材のスライドを補助するスライドレールガイド部と、前記内径フード部材のスライド幅を制限するスライド調整部と、を備える、ことを特徴としている。
【0011】
請求項5の発明は、スマートフォン用カメラに脱着可能なレンズフードであって、四角筒状のフード部材と、前記フード部材の前面に設けられたレンズアタッチメント部と、前記フード部材の上縁から左縁には、スマートフォンへ被せた際に、スマートフォン背面と接するコの字状の縁固定部と、スマートフォンへ被せた際にスマートフォンに固定することを目的とするネジ部と、前記縁固定部には前記ネジ部を貫通させるネジ孔部と、を備えることを特徴としている。
【0012】
請求項6に発明は、前記内径フード部材及び前記外径フード部材の上面部にR形状を有した切れ込み部と、を備えることを特徴としている。
【0013】
請求項7の発明は、前記縁固定部側面に設けられたスリット部と、を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、高性能となっているスマートフォンのカメラ撮影において、スマートフォン自体の形状を変更せず、スマートフォンカメラに被せるレンズフードを提供することによって、光が強過ぎる撮影シーンでもフレアやゴーストを押さえる事が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施形態に係るフードFを正面右から見た斜視図である。
【
図2】本発明の実施形態に係るフードFを背面左から見た斜視図である。
【
図3】本発明の実施形態に係るフードFを背面右から見た斜視図である。
【
図4】本発明の実施形態に係るフードFの内径フード部材10を背面左から見た斜視図である。
【
図5】本発明の実施形態に係るフードFの外径フード部材20を正面右から見た斜視図である。
【
図6】本発明の実施形態に係るフードFをスマートフォン30に被せるステップ図である。
【
図7】本発明の実施形態に係るネジ部40をネジ孔部103に貫通させて、フードFを固定するステップ図である。
【
図8】本発明の実施形態に係るスライド調整孔部102に、スライド調整部202の上からネジ形のネジ部50を貫通させ、ネジ止めを行うステップ図である。
【
図9】本発明の実施形態に係るスマートフォン30のカメラ望遠の程度によって、外径フード部材20を前後に調整するステップ図である。
【
図10】本発明の実施形態に係る外径フード部材20のポジションが決まったところでスマートフォン30にて撮影を行うステップ図である。
【
図11】本発明の実施形態に係る外径フード部材20のポジションを最大に前に出し、スマートフォン30にて撮影を行うステップ図である。
【
図12】本発明の実施形態に係るフードPを正面右から見た斜視図である。
【
図13】本発明の実施形態に係るフードPを背面左から見た斜視図である。
【
図14】本発明の実施形態に係るフードPを背面右から見た斜視図である。
【
図15】本発明の実施形態に係るフードPをスマートフォン30に被せるステップ図である。
【
図16】本発明の実施形態に係るネジ部40をネジ孔部703に貫通させて、カメラ位置に位置を合わせて、フードPの位置を決定するステップ図である。
【
図17】本発明の実施形態に係るネジ部40を緩め、微調整しながらフードPの位置を決定するステップ図である。
【
図18】本発明の実施形態に係るアタッチメント部702にレンズ等80を回し締め、又は独自のロック式で取り付けるステップ図である。
【
図19】本発明の実施形態に係るフードTを正面左から見た斜視図である。
【
図20】本発明の実施形態に係るフードTの内部板フード部材11の斜視図である。
【
図21】本発明の実施形態に係るフードTの外部板フード部材21の斜視図である。
【
図22】本発明の実施形態に係るフードTの外部板フード部材22の斜視図である。
【
図23】本発明の実施形態に係るフードTを背面左から見た斜視図である。
【
図24】本発明の実施形態に係るフードTを背面右から見た斜視図である。
【
図25】本発明の実施形態に係るフードTをスマートフォン30に被せるステップ図である。
【
図26】本発明の実施形態に係る上下位置調整用ネジ部60を調整して、カメラ位置に位置を合わせて、フードTの位置を決定するステップ図である。
【
図27】本発明の実施形態に係るスマートフォン幅調整用ネジ部51及びスマートフォン幅調整用52を緩め、微調整しながらフードTの位置を決定するステップ図である。
【
図28】本発明の実施形態に係るアタッチメント部702にレンズ等80を回し締め、又は独自のロック式で取り付けるステップ図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な変形が可能である。さらに、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0017】
[被せ式スマートフォンレンズフードFの実施例]
本発明の実施例として、被せ式スマートフォンレンズフード(以下、フードFと略す)を
図1乃至
図5に沿って説明する。
図1は本発明の実施形態に係るフードFを正面右から見た斜視図、
図2は本発明の実施形態に係るフードFを背面左から見た斜視図、
図3は本発明の実施形態に係るフードFを背面右から見た斜視図、
図4は本発明の実施形態に係るフードFの内径フード部材10を背面左から見た斜視図、
図5は本発明の実施形態に係るフードFの外径フード部材20を正面右から見た斜視図である。
【0018】
図1乃至
図4に示す通り、フードFは内径フード部材10の外周に外径フード部材20が隙間なく嵌っており、
図1のM方向に前後にスライドが可能である。内径フード部材10及び外径フード部材20は四角筒状であり、正方形筒状でもよいし、長方形筒状でもよい。角部は図示のように丸みを帯びても良いし、角張っていても良い。内径フード部材10及び外径フード部材20の素材は問わず、可塑性プラスチック等の高分子材料製、金属製及び木製等でも良いが、合成樹脂が好ましい。内径フード部材10及び外径フード部材20の厚みも定めないが、5mm以内、好ましくは3mm以内、さらに好ましくは2mm以内である。
【0019】
図1乃至
図6に示す通り、内径フード部材10の上面部にはR形状の切れ込み部R10、同様に外径フード部材20の上面部にはR形状の切れ込み部R20を備える。切れ込み部R10及び切れ込み部R20はスマートフォン30に被せるために必要な切れ込み部であるが、R形状を有していても、有していなくても良い。
【0020】
図3及び
図4に示す通り、内径フード部材10の上縁から左縁にかけてスマートフォン30に被せた際に、スマートフォン30の背面と接して固定するコの字状の縁固定部104を有する。縁固定部104の幅W104はスマートフォン30の最大の厚さであれば良く、20mm以内、好ましくは15mm以内、さらに好ましくは11mm以内である。縁固定部104の高さH104はスマートフォン30の固定をでき、スマートフォン30のスクリーンを覆わないサイズであれば良く、20mm以内、好ましくは15mm以内、さらに好ましくは11mm以内である。
【0021】
図2乃至
図4に示す通り、内径フード部材10の縁固定部104上部にはスマートフォンを固定するためにネジ孔部103を有する。図示はしていないが、ネジ孔部103には、ネジ形のネジ部40を貫通させ、ネジ止めを行って、スマートフォン30を固定させるために備える。
【0022】
図1乃至
図5に示す通り、内径フード部材10の側面部には外径フード部材20のスライドを補助するスライドレール101及びスライド幅を制限するスライド調整孔部102を備える。外径フード部材20には内径フード部材10上のスライドを補助するスライドレールガイド部201及びスライド幅を制限するスライド調整部202を備える。図示はしていないがスライド調整孔部102には、スライド調整部202の上からネジ形のネジ部50を貫通させ、ネジ止めを行って、外径フード部材20のスライド幅を制限するために備える。
【0023】
図5に示す通り、外径フード部材20の大きさは定めないが、市販のスマートホフォンに被せることが可能で、持ち運びを考慮に入れた場合、高さH20及び幅W20は100mm以内、好ましくは80mm以内、さらに好ましくは50mm以内である。奥行きD20は80mm以内、好ましくは60mm以内、さらに好ましくは40mm以内であるが、庇に当たる上部の奥行D21は、ゴースト及びフレア防止の観点からは、奥行きD20よりも長い方が好ましい。外径フード部材20は取り外し交換が可能である。
【0024】
図1、
図2及び
図5に示す通り、外径フード部材20には外径フード部材操作R形状の切れ込み部R21を有する。外径フード部材操作R形状の切れ込み部R21は指にかかりやすい形状であり、外径フード部材20のポジションの決める際に操作が容易となる。
【0025】
[被せ式スマートフォンレンズフードFの装着実施例]
フードFをスマートフォン30に被せる装着実施例を
図6乃至
図11を用いて説明する。
【0026】
(ステップS1)
まず
図6に示すように、スマートフォン30の縁にフードFを被せる。
【0027】
(ステップS2)
次に
図7に示すように、ネジ部40をネジ孔部103に貫通させて、フードFを固定する。
【0028】
(ステップS3)
次に
図8に示すように、スライド調整孔部102に、スライド調整部202の上からネジ形のネジ部50を貫通させ、ネジ止めを行う。ステップS3は装着前にあらかじめ行っておいても良い。
【0029】
(ステップS4)
次に
図9に示すように、スマートフォン30のカメラ望遠の程度によって、外径フード部材20を前後に調整する。
【0030】
(ステップS5)
図10に示すように、外径フード部材20のポジションが決まったところでスマートフォン30にて撮影を行う。
【0031】
(ステップS6)
図11に示すように、外径フード部材20のポジションを最大に前に出すことも可能である。この調整によって、光が強過ぎる撮影シーンでもフレアやゴーストを押さえる事が可能となる。
【0032】
[レンズアタッチメント付き被せ式スマートフォンレンズフードPの実施例]
次に本発明の実施例として、レンズアタッチメント付き被せ式スマートフォンレンズフード(以下、フードPと略す)を
図12乃至
図14に沿って説明する。
図12は本発明の実施形態に係るフードPを正面右から見た斜視図、
図13は本発明の実施形態に係るフードPを背面左から見た斜視図及び
図14は本発明の実施形態に係るフードPを背面右から見た斜視図である。
【0033】
図12乃至
図14に示す通り、フードPのフード部材70は四角筒状であり前面にアタッチメント部702を設けている。フードPのフード部材70の形状は正方形筒状でもよいし、長方形筒状でもよい。角部は図示のように丸みを帯びても良いし、角張っていても良い。フード部材70の素材は問わず、可塑性プラスチック等の高分子材料製、金属製及び木製等でも良いが、合成樹脂が好ましい。フード部材70の厚みも定めないが、5mm以内、好ましくは3mm以内、さらに好ましくは2mm以内である。
【0034】
図12乃至
図14に示す通り、フード部材70の上面部にはR形状の切れ込み部R70を備える。切れ込み部R70はスマートフォン30に被せるために必要な切れ込み部であるが、R形状を有していても、有していなくても良い。
【0035】
図14に示す通り、フード部材70の上縁から左縁にかけてスマートフォン30に被せた際に、スマートフォン30の背面と接して固定するコの字状の縁固定部704を有する。縁固定部704の幅W704はスマートフォン30の最大の厚さであれば良く、20mm以内、好ましくは15mm以内、さらに好ましくは11mm以内である。縁固定部704の高さH704はスマートフォン30の固定をでき、スマートフォン30のスクリーンを覆わないサイズであれば良く、20mm以内、好ましくは15mm以内、さらに好ましくは11mm以内である。
【0036】
図12及び
図13に示す通り、フード部材70の側面部には、スマートフォン30のカメラのあらゆる位置で被せることが可能となる目的で、スリット部701を備えても良い。スリット部のスリット幅W701はスマートフォンの厚みであればよく、20mm以内、好ましくは15mm以内、さらに好ましくは11mm以内である。
【0037】
図14に示す通り、フード部材70の縁固定部704上部にはスマートフォンを固定するためにネジ孔部703を有する。図示はしていないが、ネジ孔部703には、ネジ形のネジ部40を貫通させ、ネジ止めを行って、スマートフォン30を固定させるために備える。
【0038】
図12乃至
図14に示す通り、フード部材70の前面部には市販のPL(偏光)フィルター、クロススクリーン及びフィルター、接写レンズフィルター、ソフトホーカスフィルター、グラデーションNフィルター 、並びに多彩な色フィルター(以下レンズ等80と略す)が取り付け可能となる、アタッチメント部702を有する。アタッチメント部の構造は、時計回りに回して取り付ける標準規格化されている通常の一眼レフカメラフィルターと同様のサイズでもよいし、独自の規格を設けても良い。例えば、アタッチメントの直径は、標準規格である49mm~77mmとしてもよいし、大きさは定めない。取付方法はレンズ等80が外れない構造であればよく、標準規格のように溝を設け、回し締めをしても良いし、独自のロック式でもよい。
【0039】
[レンズアタッチメント付き被せ式スマートフォンレンズフードPの装着実施例]
フードFをスマートフォン30に被せる装着実施例を
図15乃至
図18を用いて説明する。
【0040】
(ステップS11)
まず
図15に示すように、スマートフォン30の縁にフードPを被せる。
【0041】
(ステップS12)
次に
図16に示すように、カメラ位置に位置を合わせて、ネジ部40をネジ孔部103に貫通させて、フードPを固定する。
【0042】
(ステップS13)
次に
図17に示すように、ネジ部40を緩め、微調整しながらフードPの位置を決定する。
【0043】
(ステップS14)
次に
図18に示すように、レンズ等80をアタッチメント部702に回し締め、又は独自のロック式で取り付ける。
【0044】
[被せ式スマートフォンレンズフードTの実施例]
次に本発明の実施例として、レンズアタッチメント付きカメラ位置調整被せ式スマートフォンレンズフード(以下、フードTと略す)を
図19乃至
図24に沿って説明する。
図19は本発明の実施形態に係るフードTを正面左から見た斜視図、
図20は本発明の実施形態に係るフードTの内部板フード部材11の斜視図、
図21は本発明の実施形態に係るフードTの外部板フード部材21の斜視図、
図22は本発明の実施形態に係るフードTの外部板フード部材22の斜視図、
図23は本発明の実施形態に係るフードTを背面左から見た斜視図、及び
図24は本発明の実施形態に係るフードTを背面右から見た斜視図である。
【0045】
図19乃至
図24に示す通り、フードTは、外部板フード部材22の両側部にコの字形状部221及び222を備えており、コの字形状部221及び222に内部板フード部材11が隙間無く嵌り、上下にスライド可能となっている。さらに、外部板フード部材22の上部には垂直方向で接するスマートフォン幅調整部223を備え、スマートフォン幅調整部223には、板を長辺方向に、くの字状に直角に折り曲げた形状であって、スマートフォン幅を調整する外部板フード部材21が載っている。フードTの素材は問わず、可塑性プラスチック等の高分子材料製、金属製及び木製等でも良いが、合成樹脂が好ましい。
【0046】
図19、
図20に示す通り、内部板フード部材11は四角板状であって、正方形であっても長方形であっても良く、大きさは定めないが、定めるとすると高さH11及び幅W11は100mm以内、好ましくは90mm以内、さらに好ましくは80mm以内である。図示では内部板フード部材11の上面部にはR形状の切れ込みを備えているが有していても、有していなくても良い。
【0047】
内部板フード部材11は中央部には市販のPL(偏光)フィルター、クロススクリーン及びフィルター、接写レンズフィルター、ソフトホーカスフィルター、グラデーションNフィルター 、並びに多彩な色フィルター(以下レンズ等80と略す)が取り付け可能となる、アタッチメント部702を有する。アタッチメント部の構造は、時計回りに回して取り付ける標準規格化されている通常の一眼レフカメラフィルターと同様のサイズでもよいし、独自の規格を設けても良い。例えば、アタッチメントの直径は、標準規格である49mm~77mmとしてもよいし、大きさは定めない。取付方法はレンズ等80が外れない構造であればよく、標準規格のように溝を設け、回し締めをしても良いし、独自のロック式でもよい。
【0048】
図19、
図21、
図23及び
図24に示す通り、外部板フード部材21は板を長辺方向に、くの字状に直角に折り曲げた形状であって、大きさは定めないが、定めるとすると、上部の縁固定部幅決定部幅TD21は縁固定部幅W104より長い方が好ましい。図示では軽量化を目的とした穴あき部213を備えているが無くても良い。
【0049】
外部板フード部材21の上部には外部板フード部材22のスマートフォン幅調整用ネジ部51、及び52を貫通させるためのスマートフォン幅調整用スリット部211及び212を備える。スマートフォン幅調整用スリット部211及び212は図示のようなスリットでなくても良く、貫通した孔でもよい。また、図示ではスマートフォン幅調整用スリット部211及び212を2カ所設けているが、スマートフォン幅調整用ネジ部の数に合わせ、1つでもよいし、3つ以上備えても良い。
【0050】
外部板フード部材21の側部には外部板フード部材22のスマートフォン幅固定用ネジ部41、及び42を備える。スマートフォン幅固定用ネジ部41、及び42は、外部板フード部材21を貫通しており、ネジ止めをすることによってスマートフォンを固定する。スマートフォン幅固定用ネジ部41、及び42は、図示では水平でない段違いの位置にて2カ所としているが、1つでもよいし、3つ以上備えても良い。
【0051】
外部板フード部材21の側部には、図示のような軽量化を図るための穴あき部213を設けても設けなくても良い。
【0052】
図19、
図22、
図23及び
図24に示す通り、外部板フード部材22は板状であって、上部に垂直方向で接するスマートフォン幅調整部223を備え、前面部225の側部にはコの字形状部221及び222を備える。スマートフォン幅調整部223の縁固定部幅決定部幅TD22の大きさは、特に定めないが、定めるとすると、縁固定部幅W104より長い方が好ましい。図示ではスマートフォン30のカメラレンズの見通しを目的とした穴あき部224を備えるが、当該カメラレンズが隠れないようであれば大きさは問わない。
【0053】
外部板フード部材22のスマートフォン幅調整部223にはスマートフォン幅調整用ネジ部51、及び52を備える。図示ではスマートフォン幅調整用ネジ部51、及び52を2カ所設けているが、1つでもよいし、3つ以上備えても良い。
【0054】
外部板フード部材22のコの字形状部221又は222側部には、外部板フード部材21の上下位置調整用ネジ部60を備える。上下位置調整用ネジ部60は、コの字形状部221又は222側部を貫通しており、ネジ止めをすることによって外部板フード部材21の位置を固定する。上下位置調整用ネジ部60は、図示では1カ所としているが、2カ所以上備えても良い。
【0055】
[被せ式スマートフォンレンズフードTの装着実施例]
フードFをスマートフォン30に被せる装着実施例を
図25乃至
図24を用いて説明する。
【0056】
(ステップS21)
まず
図25に示すように、スマートフォン30の縁にフードFを被せる。
【0057】
(ステップS22)
次に
図26に示すように、上下位置調整用ネジ部60で調整をしながら、外部板フード部材21の上下位置を調整する。
【0058】
(ステップS23)
次に
図27に示すように、スマートフォン幅調整用ネジ部51及び52でスマートフォン30の幅を調整した後、スマートフォン幅固定用ネジ部41及び42でネジ止めを行って固定する。
【0059】
(ステップS24)
次に
図18に示すように、レンズ等80をアタッチメント部702に回し締め、又は独自のロック式で取り付ける。ポジションが決まったところでスマートフォン30にて撮影を行う。
【符号の説明】
【0060】
10 内径フード部材
11 内部板フード材
20 外径フード部材
21 外部板フード材
22 外部板フード材
30 スマートフォン
40 スマートフォン幅固定用ネジ部
41 スマートフォン幅固定用ネジ部
42 スマートフォン幅固定用ネジ部
50 スライド幅制限用ネジ部
51 スマートフォン幅調整用ネジ部
52 スマートフォン幅調整用ネジ部
60 上下位置調整用ネジ部
70 フード部材
80 レンズ等
101 スライドレール
102 スライド調整部孔部
103 ネジ部孔部
104 縁固定部
201 スライドレールガイド部
202 スライド調整部
211 スマートフォン幅調整用スリット部
212 スマートフォン幅調整用スリット部
213 穴あき部
221 コノ字形状部
222 コノ字形状部
223 スマートフォン幅調整部
225 前面部
701 スリット部
702 アタッチメント部
703 ネジ部孔部
704 縁固定部
R10 内径フード部材R形状の切れ込み部
R20 外径フード部材R形状の切れ込み部
R21 外径フード部材操作R形状の切れ込み部
W20 外径フード部材20
W104 縁固定部幅
W701 スリット幅
W704 縁固定部幅
H20 外径フード部材高さ
H104 縁固定部高さ
H704 縁固定部高さ
D20 外径フード部材20奥行
D21 外径フード部材20固定部幅決定部幅
TD21 外部板フード部材21固定部幅決定部幅
TD22 外部板フード部材22固定部幅決定部幅