IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社の特許一覧

特開2023-88236会話制御装置、会話システム及び会話制御方法
<>
  • 特開-会話制御装置、会話システム及び会話制御方法 図1
  • 特開-会話制御装置、会話システム及び会話制御方法 図2
  • 特開-会話制御装置、会話システム及び会話制御方法 図3
  • 特開-会話制御装置、会話システム及び会話制御方法 図4
  • 特開-会話制御装置、会話システム及び会話制御方法 図5
  • 特開-会話制御装置、会話システム及び会話制御方法 図6
  • 特開-会話制御装置、会話システム及び会話制御方法 図7
  • 特開-会話制御装置、会話システム及び会話制御方法 図8
  • 特開-会話制御装置、会話システム及び会話制御方法 図9
  • 特開-会話制御装置、会話システム及び会話制御方法 図10
  • 特開-会話制御装置、会話システム及び会話制御方法 図11
  • 特開-会話制御装置、会話システム及び会話制御方法 図12
  • 特開-会話制御装置、会話システム及び会話制御方法 図13
  • 特開-会話制御装置、会話システム及び会話制御方法 図14
  • 特開-会話制御装置、会話システム及び会話制御方法 図15
  • 特開-会話制御装置、会話システム及び会話制御方法 図16
  • 特開-会話制御装置、会話システム及び会話制御方法 図17
  • 特開-会話制御装置、会話システム及び会話制御方法 図18
  • 特開-会話制御装置、会話システム及び会話制御方法 図19
  • 特開-会話制御装置、会話システム及び会話制御方法 図20
  • 特開-会話制御装置、会話システム及び会話制御方法 図21
  • 特開-会話制御装置、会話システム及び会話制御方法 図22
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023088236
(43)【公開日】2023-06-26
(54)【発明の名称】会話制御装置、会話システム及び会話制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04M 3/56 20060101AFI20230619BHJP
   G06F 3/0484 20220101ALI20230619BHJP
【FI】
H04M3/56 Z
G06F3/0484
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022052498
(22)【出願日】2022-03-28
(31)【優先権主張番号】P 2021202833
(32)【優先日】2021-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】399035766
【氏名又は名称】エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】池田 俊介
(72)【発明者】
【氏名】添田 洋貴
(72)【発明者】
【氏名】武田 透摩
(72)【発明者】
【氏名】田中 亮
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 圭佑
【テーマコード(参考)】
5E555
5K201
【Fターム(参考)】
5E555AA52
5E555AA61
5E555AA76
5E555BA02
5E555BA05
5E555BA06
5E555BA13
5E555BB02
5E555BB05
5E555BB06
5E555BC16
5E555BC17
5E555BD09
5E555DB18
5E555DB41
5E555DB56
5E555DD06
5E555EA05
5E555EA07
5E555EA09
5E555FA00
5K201BB09
5K201CC04
5K201EC06
5K201ED04
5K201ED07
5K201EF10
(57)【要約】
【課題】非正規ユーザーに対し一時的にオンライン会議へ参加することを可能にすること。
【解決手段】ネットワークを介して会話を行うための仮想的な会議室であって、現在設置されている複数の前記会議室を示す画像である会議室領域画像と、ユーザーを示すアイコン画像と、をユーザー端末に表示させるために必要な表示データを生成する表示情報生成部と、ユーザーの操作に応じて、前記会議室への参加を制御する会議室制御部と、同じ会議室に参加しているユーザー同士の会話を制御する会話制御部と、を備え、前記会議室制御部は、前記ユーザーのうち予め登録されている正規ユーザーが前記会議室へ参加する場合と、前記ユーザーのうち正規ユーザーによって一時的に参加することを認められたゲストユーザーが前記会議室へ参加する場合と、で異なる処理を行う会話制御装置である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して会話を行うための仮想的な会議室であって、現在設置されている複数の前記会議室を示す画像である会議室領域画像と、ユーザーを示すアイコン画像と、をユーザー端末に表示させるために必要な表示データを生成する表示情報生成部と、
ユーザーの操作に応じて、前記会議室への参加を制御する会議室制御部と、
同じ会議室に参加しているユーザー同士の会話を制御する会話制御部と、
を備え、
前記会議室制御部は、前記ユーザーのうち予め登録されている正規ユーザーが前記会議室へ参加する場合と、前記ユーザーのうち正規ユーザーによって一時的に参加することを認められたゲストユーザーが前記会議室へ参加する場合と、で異なる処理を行う会話制御装置。
【請求項2】
前記会議室で行われたテキストのメッセージを用いたユーザー同士の会話を制御するメッセージ制御部をさらに備え、
前記表示情報生成部は、前記会議室における前記会話のメッセージをさらに含む表示データを生成する、請求項1に記載の会話制御装置。
【請求項3】
ネットワークを介して会話を行うための仮想的な会議室であって、現在設置されている複数の前記会議室を示す画像である会議室領域画像と、ユーザーを示すアイコン画像と、を含む画像データを生成する画像データ生成部と、
ユーザーの操作に応じて、前記会議室への参加を制御する会議室制御部と、
同じ会議室に参加しているユーザー同士の会話を制御する会話制御部と、
を備え、
前記会議室制御部は、前記ユーザーのうち予め登録されている正規ユーザーが前記会議室へ参加する場合と、前記ユーザーのうち正規ユーザーによって一時的に参加することを認められたゲストユーザーが前記会議室へ参加する場合と、で異なる処理を行い、
前記画像データ生成部は、前記正規ユーザーによって操作されるユーザー端末である正規ユーザー端末と、前記ゲストユーザーによって操作されるユーザー端末であるゲストユーザー端末と、で異なる画像データを生成する、
会話システム。
【請求項4】
前記会議室で行われたテキストのメッセージを用いたユーザー同士の会話を制御するメッセージ制御部をさらに備え、
前記画像データ生成部は、前記会議室における前記会話のメッセージをさらに含む画像データを生成する、請求項3に記載の会話システム。
【請求項5】
コンピューターが、ネットワークを介して会話を行うための仮想的な会議室であって、現在設置されている複数の前記会議室を示す画像である会議室領域画像と、ユーザーを示すアイコン画像と、をユーザー端末に表示させるために必要な表示データを生成する表示情報生成ステップと、
コンピューターが、ユーザーの操作に応じて、前記会議室への参加を制御する会議室制御ステップと、
コンピューターが、同じ会議室に参加しているユーザー同士の会話を制御する会話制御ステップと、を有し、
前記会議室制御ステップにおいて、前記コンピューターは、前記ユーザーのうち予め登録されている正規ユーザーが前記会議室へ参加する場合と、前記ユーザーのうち正規ユーザーによって一時的に参加することを認められたゲストユーザーが前記会議室へ参加する場合と、で異なる処理を行う、会話制御方法。
【請求項6】
コンピューターが、前記会議室で行われたテキストのメッセージを用いたユーザー同士の会話を制御するメッセージ制御ステップをさらに有し、
前記表示情報生成ステップにおいて、前記会議室における前記会話のメッセージをさらに含む表示データを生成する、請求項5に記載の会話制御方法。
【請求項7】
コンピューターが、ネットワークを介して会話を行うための仮想的な会議室であって、現在設置されている複数の前記会議室を示す画像である会議室領域画像と、ユーザーを示すアイコン画像と、を含む画像データを生成する画像データ生成ステップと、
コンピューターが、ユーザーの操作に応じて、前記会議室への参加を制御する会議室制御ステップと、
コンピューターが、同じ会議室に参加しているユーザー同士の会話を制御する会話制御ステップと、
を備え、
前記会議室制御ステップにおいて、前記コンピューターは、前記ユーザーのうち予め登録されている正規ユーザーが前記会議室へ参加する場合と、前記ユーザーのうち正規ユーザーによって一時的に参加することを認められたゲストユーザーが前記会議室へ参加する場合と、で異なる処理を行い、
前記画像データ生成ステップにおいて、コンピューターは、前記正規ユーザーによって操作されるユーザー端末である正規ユーザー端末と、前記ゲストユーザーによって操作されるユーザー端末であるゲストユーザー端末と、で異なる画像データを生成する、
会話制御方法。
【請求項8】
コンピューターが、前記会議室で行われたテキストのメッセージを用いたユーザー同士の会話を制御するメッセージ制御ステップをさらに有し、
前記画像データ生成ステップにおいて、前記コンピューターは、前記会議室における前記会話のメッセージをさらに含む画像データを生成する、請求項7に記載の会話制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オンラインで会話することを実現するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ネットワークを介して会話や会議を行うためのシステムが提案されている。これらのシステムでは、カメラで撮影された参加者の顔画像や参加者のアイコン等が表示されることが一般的である。例えば、特許文献1には、撮影されたユーザーの顔領域の画像を抽出して背景にはぼかしをかけて表示することが記載されている。ユーザーは、表示された顔画像アイコンを視認することによって、どのような人が参加しているかを把握することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-213013号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来は、予めミーティングへの参加メンバーを定め、各参加メンバーに対してオンライン会議用のURLや会議IDを発行することでオンライン会議が行われていた。そのため、そもそも複数のオンライン会議が並行して行われて、参加メンバーが複数のオンライン会議に出入りするような状況が想定されていなかった。今後は、複数のオンライン会議が並行して開催される可能性がある。例えば、自身が参加しているオンライン会議のみではなく、並行して開催されている複数のオンライン会議の開催状況が見える状態で表示され、それらのオンライン会議をアクセスのための情報(例えばURL)を利用せずとも画面上の操作で行ったり来たりできる仕組みが提供される可能性がある。今後は、そのようなシステムの利便性をさらに向上させる必要がある。例えば、予め登録されている正規ユーザーのみしかオンライン会議に参加できないような仕組みでは利便性を欠いてしまう。そのため、登録がされていないような非正規ユーザーに対し一時的にオンライン会議への参加を可能とするような仕組みが要求されている。
【0005】
上記事情に鑑み、本発明は、非正規ユーザーに対し一時的にオンライン会議へ参加することを可能とする技術の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、ネットワークを介して会話を行うための仮想的な会議室であって、現在設置されている複数の前記会議室を示す画像である会議室領域画像と、ユーザーを示すアイコン画像と、をユーザー端末に表示させるために必要な表示データを生成する表示情報生成部と、ユーザーの操作に応じて、前記会議室への参加を制御する会議室制御部と、同じ会議室に参加しているユーザー同士の会話を制御する会話制御部と、を備え、前記会議室制御部は、前記ユーザーのうち予め登録されている正規ユーザーが前記会議室へ参加する場合と、前記ユーザーのうち正規ユーザーによって一時的に参加することを認められたゲストユーザーが前記会議室へ参加する場合と、で異なる処理を行う会話制御装置である。
【0007】
本発明の一態様は、上記の会話制御装置であって、前記会議室で行われたテキストのメッセージを用いたユーザー同士の会話を制御するメッセージ制御部をさらに備え、前記表示情報生成部は、前記会議室における前記会話のメッセージをさらに含む表示データを生成する。
【0008】
本発明の一態様は、ネットワークを介して会話を行うための仮想的な会議室であって、現在設置されている複数の前記会議室を示す画像である会議室領域画像と、ユーザーを示すアイコン画像と、を含む画像データを生成する画像データ生成部と、ユーザーの操作に応じて、前記会議室への参加を制御する会議室制御部と、同じ会議室に参加しているユーザー同士の会話を制御する会話制御部と、を備え、前記会議室制御部は、前記ユーザーのうち予め登録されている正規ユーザーが前記会議室へ参加する場合と、前記ユーザーのうち正規ユーザーによって一時的に参加することを認められたゲストユーザーが前記会議室へ参加する場合と、で異なる処理を行い、前記画像データ生成部は、前記正規ユーザーによって操作されるユーザー端末である正規ユーザー端末と、前記ゲストユーザーによって操作されるユーザー端末であるゲストユーザー端末と、で異なる画像データを生成する、会話システムである。
【0009】
本発明の一態様は、上記の会話システムであって、前記会議室で行われたテキストのメッセージを用いたユーザー同士の会話を制御するメッセージ制御部をさらに備え、前記画像データ生成部は、前記会議室における前記会話のメッセージをさらに含む画像データを生成する。
【0010】
本発明の一態様は、コンピューターが、ネットワークを介して会話を行うための仮想的な会議室であって、現在設置されている複数の前記会議室を示す画像である会議室領域画像と、ユーザーを示すアイコン画像と、をユーザー端末に表示させるために必要な表示データを生成する表示情報生成ステップと、コンピューターが、ユーザーの操作に応じて、前記会議室への参加を制御する会議室制御ステップと、コンピューターが、同じ会議室に参加しているユーザー同士の会話を制御する会話制御ステップと、を有し、前記会議室制御ステップにおいて、前記コンピューターは、前記ユーザーのうち予め登録されている正規ユーザーが前記会議室へ参加する場合と、前記ユーザーのうち正規ユーザーによって一時的に参加することを認められたゲストユーザーが前記会議室へ参加する場合と、で異なる処理を行う、会話制御方法である。
【0011】
本発明の一態様は、上記の会話制御方法であって、コンピューターが、前記会議室で行われたテキストのメッセージを用いたユーザー同士の会話を制御するメッセージ制御ステップをさらに有し、前記表示情報生成ステップにおいて、前記会議室における前記会話のメッセージをさらに含む表示データを生成する。
【0012】
本発明の一態様は、コンピューターが、ネットワークを介して会話を行うための仮想的な会議室であって、現在設置されている複数の前記会議室を示す画像である会議室領域画像と、ユーザーを示すアイコン画像と、を含む画像データを生成する画像データ生成ステップと、コンピューターが、ユーザーの操作に応じて、前記会議室への参加を制御する会議室制御ステップと、コンピューターが、同じ会議室に参加しているユーザー同士の会話を制御する会話制御ステップと、を備え、前記会議室制御ステップにおいて、前記コンピューターは、前記ユーザーのうち予め登録されている正規ユーザーが前記会議室へ参加する場合と、前記ユーザーのうち正規ユーザーによって一時的に参加することを認められたゲストユーザーが前記会議室へ参加する場合と、で異なる処理を行い、前記画像データ生成ステップにおいて、コンピューターは、前記正規ユーザーによって操作されるユーザー端末である正規ユーザー端末と、前記ゲストユーザーによって操作されるユーザー端末であるゲストユーザー端末と、で異なる画像データを生成する、会話制御方法である。
【0013】
本発明の一態様は、上記の会話制御方法であって、コンピューターが、前記会議室で行われたテキストのメッセージを用いたユーザー同士の会話を制御するメッセージ制御ステップをさらに有し、前記画像データ生成ステップにおいて、前記コンピューターは、前記会議室における前記会話のメッセージをさらに含む画像データを生成する。
【発明の効果】
【0014】
本発明により、非正規ユーザーに対し一時的にオンライン会議へ参加することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の会話システム100の第1実施形態のシステム構成を示す概略ブロック図である。
図2】ユーザー端末10の機能構成の具体例を示す概略ブロック図である。
図3】会話制御装置20の機能構成の具体例を示す概略ブロック図である。
図4】ユーザー端末10の表示部13に表示される画像の具体例を示す図である。
図5】ユーザー状態設定画像の具体例を示す図である。
図6】アイコン画像41の一具体例を示す図である。
図7】ユーザー端末10の表示部13に表示される画像の具体例を示す図である。
図8】ユーザー端末10の表示部13に表示される画像の具体例を示す図である。
図9】ユーザー端末10の表示部13に表示される画像の具体例を示す図である。
図10】ユーザー端末10の表示部13に表示される画像の具体例を示す図である。
図11】聞き耳ユーザーが接続している会議室の会議室領域画像30の具体例を示す図である。
図12】会議室を公開状態に設定するための操作画面の具体例を示す図である。
図13】ゲストユーザーが会議室にアクセスした際に表示される画像の具体例を示す図である。
図14】ゲストユーザーが会議室に入室した後の画像の具体例を示す図である。
図15】正規ユーザーのユーザー端末10に表示される画像の具体例を示す図である。
図16】ゲストユーザーのユーザー端末10に表示される画像の具体例を示す図である。
図17】第2実施形態におけるユーザー端末10の機能構成の具体例を示す概略ブロック図である。
図18】第2実施形態における会話制御装置20の機能構成の具体例を示す概略ブロック図である。
図19】メッセージ通知モードにおけるメッセージ表示領域の具体例を示す図である。
図20】メッセージ通知モードにおけるメッセージ表示領域の具体例を示す図である。
図21】メッセージ履歴モードにおけるメッセージ表示領域の具体例を示す図である。
図22】メッセージ履歴モードにおけるメッセージ表示領域の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の具体的な構成例について、図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の会話システム100の第1実施形態のシステム構成を示す概略ブロック図である。会話システム100は、ユーザー端末10を操作するユーザー同士がネットワーク90を介して会話を行うためのシステムである。会話システム100は、複数のユーザー端末10、会話制御装置20を含む。複数のユーザー端末10及び会話制御装置20は、ネットワーク90を介して通信可能に接続される。ネットワーク90は、無線通信を用いたネットワークであってもよいし、有線通信を用いたネットワークであってもよい。ネットワーク90は、複数のネットワークが組み合わされて構成されてもよい。
【0017】
図2は、ユーザー端末10の機能構成の具体例を示す概略ブロック図である。ユーザー端末10は、例えばスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピューター、携帯ゲーム機、据え置き型ゲーム機、専用機器などの情報機器を用いて構成される。ユーザー端末10は、通信部11、操作部12、表示部13、音声入力部14、音声出力部15、記憶部16及び制御部17を備える。
【0018】
通信部11は、通信機器である。通信部11は、例えばネットワークインターフェースとして構成されてもよい。通信部11は、制御部17の制御に応じて、ネットワーク90を介して他の装置とデータ通信する。通信部11は、無線通信を行う装置であってもよいし、有線通信を行う装置であってもよい。
【0019】
操作部12は、キーボード、ポインティングデバイス(マウス、タブレット等)、ボタン、タッチパネル等の既存の入力装置を用いて構成される。操作部12は、ユーザーの指示をユーザー端末10に入力する際にユーザーによって操作される。操作部12は、入力装置をユーザー端末10に接続するためのインターフェースであっても良い。この場合、操作部12は、入力装置においてユーザーの入力に応じ生成された入力信号をユーザー端末10に入力する。操作部12は、マイク及び音声認識装置を用いて構成されてもよい。この場合、操作部12はユーザーによって発話された文言を音声認識し、認識結果の文字列情報をユーザー端末10に入力する。操作部12は、ユーザーの指示をユーザー端末10に入力可能な構成であればどのように構成されてもよい。
【0020】
表示部13は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の画像表示装置である。表示部13は、会話を行う際に用いられる画像データを表示する。表示部13は、画像表示装置をユーザー端末10に接続するためのインターフェースであっても良い。この場合、表示部13は、画像データを表示するための映像信号を生成し、自身に接続されている画像表示装置に映像信号を出力する。
【0021】
音声入力部14は、マイクを用いて構成される。音声入力部14は、マイクそのものとして構成されてもよいし、外部機器としてマイクをユーザー端末10に接続するためのインターフェースとして構成されてもよい。マイクは、会話を行うユーザーの発話音声を取得する。音声入力部14は、マイクによって取得された音声のデータを制御部17に出力する。
【0022】
音声出力部15は、スピーカーやヘッドホンやイヤホン等の音声出力装置を用いて構成される。音声出力部15は、音声出力装置そのものとして構成されてもよいし、外部機器として音声出力装置をユーザー端末10に接続するためのインターフェースとして構成されてもよい。音声出力装置は、会話を行うユーザーが音声を聞き取ることができるように音声を出力することが望ましい。音声出力部15は、制御部17によって出力される音声信号に応じた音声を出力する。
【0023】
記憶部16は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。記憶部16は、制御部17によって使用されるデータを記憶する。記憶部16は、例えばユーザー情報記憶部161として機能してもよい。ユーザー情報記憶部161は、ユーザー端末10を操作するユーザーに関する情報(以下「ユーザー情報」という。)を記憶する。ユーザー情報は、例えばユーザーのハンドルネーム、ユーザーのアイコンデータ、ユーザーの属性情報を含んでもよい。ハンドルネームとは、ユーザーが会話システム100において会話を行う際に使用する名前(ニックネーム又は本名)である。アイコンデータとは、ユーザーが会話システム100において会話を行う際に使用する画像データである。属性情報は、例えばユーザーの年齢、性別、所属に関する情報を含んでもよい。
【0024】
制御部17は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーとメモリーとを用いて構成される。制御部17は、プロセッサーがプログラムを実行することによって、表示制御部171、会議制御部172及び会話制御部173として機能する。なお、制御部17の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されても良い。上記のプログラムは、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されても良い。コンピューター読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM、半導体記憶装置(例えばSSD:Solid State Drive)等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスクや半導体記憶装置等の記憶装置である。上記のプログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
【0025】
表示制御部171は、通信部11を介して会話制御装置20から表示情報を受信する。表示制御部171は、取得された表示情報に基づいて画像信号を生成し、表示部13に表示させる。表示情報は、例えば表示される画像そのものを示す画像データであってもよい。この場合、画像データを生成する主体(画像データ生成部)は会話制御装置20の表示情報生成部233である。表示情報は、例えば表示される画像を生成するために必要となる情報(例えば、表示される会議室の位置、大きさ及び表示態様や、ユーザーの位置及びアイコン画像を示す情報)を示すデータであってもよい。この場合、表示制御部171は、表示データに基づいて、表示部13に表示するための画像データを生成する。この場合、画像データを生成する主体(画像データ生成部)は表示制御部171である。
【0026】
会議制御部172は、会話制御装置20において仮想的に設けられる会議に関する制御を行う。例えば、ユーザーが操作部12を操作することによって新規の会議室を設置することを指示した場合、会議制御部172は、新規の会議室を設置するための処理を行う。
【0027】
会話制御部173は、他のユーザー端末10のユーザーとの間で行われる会話に関する制御を行う。他のユーザー端末10のユーザーとの会話は、例えば設置された会議室に参加する1又は複数のユーザーとの間の会話(以下「会議室会話」という。)として行われても良い。会話制御部173は、例えば音声入力部14から入力された音声データを、通信部11を介して会話制御装置20へ送信する。会話制御部173は、会話制御装置20から音声データを受信すると、受信された音声データを音声出力部15から出力する。
【0028】
図3は、会話制御装置20の機能構成の具体例を示す概略ブロック図である。会話制御装置20は、例えばパーソナルコンピューターやサーバー装置などの情報処理装置を用いて構成される。会話制御装置20は、通信部21、記憶部22及び制御部23を備える。
【0029】
通信部21は、通信機器である。通信部21は、例えばネットワークインターフェースとして構成されてもよい。通信部21は、制御部23の制御に応じて、ネットワーク90を介して他の装置とデータ通信する。通信部21は、無線通信を行う装置であってもよいし、有線通信を行う装置であってもよい。
【0030】
記憶部22は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。記憶部22は、制御部23によって使用されるデータを記憶する。記憶部22は、例えば正規ユーザー情報記憶部221、ゲストユーザー情報記憶部222及び会議室情報記憶部223として機能してもよい。
【0031】
正規ユーザー情報記憶部221は、ユーザー端末10を操作する複数の正規ユーザーに関する情報(正規ユーザー情報)を記憶する。正規ユーザーとは、会話システム100を使用することができるユーザーとして予め所定の手続きを行い登録されている者である。正規ユーザーは、例えばユーザーID及びパスワードを用いてログインすることによって、会話システム100において正規ユーザー用に提供されている1又は複数の機能(以下「正規ユーザー機能」という。)を利用することが可能である。
【0032】
正規ユーザーは、他の正規ユーザーからの招待を受けること無く、自発的に会話システム100にログインすることが可能である。正規ユーザーは、会話システム100にログインしておくことにより、会話システム100にログインしている他のユーザーとオンラインで会話することが可能である。複数の正規ユーザーの正規ユーザー情報は、予め会話制御装置20に登録されてもよい。正規ユーザー情報は、例えば正規ユーザーのハンドルネーム、正規ユーザーのアイコンデータ、正規ユーザーの属性情報を含んでもよい。
【0033】
ゲストユーザー情報記憶部222は、ゲストユーザーに関する情報(ゲストユーザー情報)を記憶する。ゲストユーザーとは、正規ユーザーから招待を受けることによって会話システム100にアクセスすることができる者である。ゲストユーザーは、例えば正規ユーザーからの招待として、会話システム100にアクセスするための情報(以下「ゲストアクセス情報」という。)を受け取り、ゲストアクセス情報を用いることによってゲストユーザーとして会話システム100にアクセスする。ゲストアクセス情報として、例えばURL(Uniform Resource Locator)や、ID等の文字列が用いられてもよい。
【0034】
ゲストユーザーは、会話システム100において、ゲストユーザー用に提供されている1又は複数の機能(以下「ゲストユーザー機能」という。)を利用することが可能である。ただし、正規ユーザー機能に比べてゲストユーザー機能は制限されている。すなわち、ゲストユーザー機能として提供される機能は、正規ユーザー機能の一部である。なお、正規ユーザー機能として提供されていない機能がゲストユーザー機能に含まれてもよい。ゲスト情報は、例えばゲストユーザーのハンドルネーム、ゲストユーザーの属性情報を含んでもよい。ハンドルネームとは、ゲストユーザーが会話システム100において会話を行う際に使用する名前(ニックネーム又は本名)である。属性情報は、例えばゲストユーザーの年齢、性別、所属に関する情報を含んでもよい。なお、ユーザーとは、正規ユーザー及びゲストユーザーの両方を含む概念である。
【0035】
会議室情報記憶部223は、会議室に関する情報(以下「会議室情報」という。)を記憶する。会議室とは、会話システム100においてユーザーが会話を行うために設置する仮想的な部屋である。会議室情報は、例えばその会議室に設定されている名前を示す情報、会議室の属性に関する情報を含んでもよい。会議室の属性に関する情報とは、例えばその会議室がゲストの入室を許可している状態(以下「公開状態」という。)であるか、ゲストの入室を許可していない状態(以下「非公開状態」という。)であるかを示す情報を含んでもよい。会議室情報は、さらに、その会議室に現在入室している正規ユーザー及びゲストユーザーを示す情報を含んでもよい。
【0036】
制御部23は、CPU等のプロセッサーとメモリーとを用いて構成される。制御部23は、プロセッサーがプログラムを実行することによって、ユーザー制御部231、会議室制御部232、表示情報生成部233及び会話制御部234として機能する。なお、制御部23の各機能の全て又は一部は、ASICやPLDやFPGA等のハードウェアを用いて実現されても良い。上記のプログラムは、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されても良い。コンピューター読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM、半導体記憶装置(例えばSSD)等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスクや半導体記憶装置等の記憶装置である。上記のプログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
【0037】
ユーザー制御部231は、正規ユーザー及びゲストユーザーに関する制御処理を行う。例えば、ユーザー制御部231は、会話制御装置20にアクセスしてくる正規ユーザーについてログインのための処理(例えば認証処理)を行ってもよい。ユーザー制御部231は、ユーザー端末10から受信された正規ユーザー情報を正規ユーザー情報記憶部221に登録してもよい。ユーザー制御部231は、会話制御装置20にアクセスしてくるゲストユーザーに対し、ゲストユーザー情報の入力を要求し、入力されたゲストユーザー情報(例えばハンドルネームや属性情報など)をゲストユーザー情報記憶部222に登録してもよい。
【0038】
会議室制御部232は、会議室に関する制御処理を行う。例えば、会議室制御部232は、会議室を新たに設置することについてユーザー端末10から指示を受けた場合には、受信される情報に基づいて会議室情報を生成し、会議室情報記憶部223に登録してもよい。会議室制御部232は、ユーザーによって会議室へ参加するための所定の操作が行われた場合、所定の条件が満たされると、その会議室へユーザーを参加させるための処理を行う。例えば、会議室制御部232は、会議室情報記憶部223を更新することによって、会議室に新たなユーザーが参加したことを登録する。このとき、会議室制御部232は、参加の要求が正規ユーザーによってなされた場合と、ゲストユーザーによってなされた場合とで異なる処理を行っても良い。
【0039】
会議室制御部232は、例えば、会話システム100にログインしている正規ユーザーから、特定の会議室への入室を要求する操作がなされた場合、その正規ユーザーがその会議室に入室する資格を有しているか否か判定する。例えば、通常の会議室であれば、どのような正規ユーザーであっても入室する資格を有していると判定されてもよい。例えば、入室が制限されている会議室であれば、予め登録されている正規ユーザーであることを条件として入室する資格の有無が判定されてもよい。
【0040】
会議室制御部232は、例えば、特定のゲストアクセス情報を用いて会話システム100にアクセスしてきたゲストユーザーに対しては、アクセス先として指定されている会議室が公開状態であるか否か判定する。アクセス先として指定されている会議室が非公開状態である場合には、会議室制御部232はそのゲストユーザーの入室を許可しない。アクセス先として指定されている会議室が公開状態である場合には、会議室制御部232はそのゲストユーザーの入室を許可する。このとき、会議室制御部232はそのゲストユーザーの入室を許可するのではなく、その会議室に設けられた待機室への入室を許可してもよい。ゲストユーザーが待機室に入室した後に、正規ユーザーによってそのゲストユーザーについて会議室への入室を許可する操作がなされた場合に、会議室制御部232はそのゲストユーザーの会議室への入室を許可してもよい。
【0041】
表示情報生成部233は、ユーザー端末10において表示される画像の生成に必要となる情報(表示情報)を生成する。表示情報は、例えば現在設置されている会議室に関する情報や、会話制御装置20にアクセスしている各ユーザー端末10のユーザーに関する情報を含んでもよい。表示情報生成部233は、生成された表示情報を、ユーザー端末10に対して送信する。
【0042】
各ユーザー端末10に表示される画像は、例え同じ会議室に入室しているユーザーのユーザー端末10であっても、そのユーザーが正規ユーザーであるのかゲストユーザーであるのかに応じて異なる。ゲストユーザーが操作するユーザー端末10(ゲストユーザー端末)に表示される画像に示される情報量は、正規ユーザーが操作するユーザー端末10(正規ユーザー端末)に表示される画像に示される情報量に比べて少ない。
【0043】
例えば、正規ユーザーが操作するユーザー端末10には、その正規ユーザーが入室している会議室以外の会議室に関する情報も表示されるが、ゲストユーザーが操作するユーザー端末10には、そのゲストユーザーが入室している会議室以外の会議室に関する情報は表示されないように構成されてもよい。ゲストユーザーが複数の会議室へ招待されている場合には、ゲストユーザー端末には、そのゲストユーザーが招待されている複数の会議室に関する情報が表示され、招待されていない会議室に関する情報は表示されないように構成されてもよい。例えば、正規ユーザーが操作するユーザー端末10には、その正規ユーザーが入室している会議室以外の会議室に関する情報も表示されるが、ゲストユーザーが操作するユーザー端末10には、そのゲストユーザーが入室している会議室以外の会議室に関する情報は表示されないように構成されてもよい。
【0044】
会話制御部234は、ユーザー端末10から音声データを受信する。会話制御部234は、各ユーザー端末10に対して出力されるべき音声データ(以下「会話音声データ」という。)を生成し、各ユーザー端末10に会話音声データを送信する。会話制御部234は、例えば各ユーザー端末10のユーザーがどのような会話に参加しているかに基づいて会話音声データを生成してもよい。例えば、会話制御部234は、各ユーザーのユーザー端末10に対し、そのユーザーが入室している会議室に参加している全ユーザーのユーザー端末10から受信された音声を含む会話音声データを送信してもよい。
【0045】
次に、ユーザー端末10において表示される画像と、各画像が表示されている場合に出力される会話音声データとの関係について説明する。
【0046】
図4は、ユーザー端末10の表示部13に表示される画像の具体例を示す図である。図4において、表示部13には、会議室領域画像30、会話領域31、聞き耳領域32、アイコン画像41、操作領域画像51が表示されている。表示部13には、会議室を設置可能な仮想空間の画像が表示される。仮想空間は、主に会議室の領域と、会議室外の領域と、で構成される。会議室の領域は、会議室領域画像30として表示される。会議室外の領域(以下「室外領域」という。)は、符号91で表される領域であり、会議室に入室していないユーザーのアイコン画像41が表示される領域である。
【0047】
会議室領域画像30は、会話領域31と聞き耳領域32とを含む。会話領域31にアイコン画像41が表示されているユーザーは、同じ会議室の会話領域31にアイコン画像41が表示されている他のユーザーと会話をすることができる。すなわち、会話領域31にアイコン画像41が表示されている各ユーザーの音声は、お互いに送受信される。以下の説明では、会議室に入室するということは、会話領域31にアイコン画像41が表示されることを示す。すなわち、会議室に入室するということは、他の入室者と会話を行うことが可能な状態になることを示す。
【0048】
聞き耳領域32にアイコン画像41が表示されているユーザー(以下「聞き耳ユーザー」という。)は、その会議室の会話領域31にアイコン画像41が表示されているユーザー(入室しているユーザー)の会話を聞くことができる。ただし、聞き耳ユーザーは、その会議室において発言することができない。すなわち、聞き耳ユーザーが発話した音声は、その会議室に入室している他のユーザーのユーザー端末10や、その会議室における他の聞き耳ユーザーのユーザー端末10において出力されない。
【0049】
会議室領域画像30は、所定の大きさの領域を示す幾何学形状の画像として表される。本実施形態の例では、会議室領域画像30は、円形の画像として表される。会議室領域画像30の中央付近には、会議室の名称311が表示される。図4の例では、“雑談”が会議室の名称である。会議室の名称が表示されることによって、室外領域91に位置するユーザー(正規ユーザー)であっても、その会議室に入室することなくおおよそその会議室でどのような会話が行われているか推察することが可能となる。
【0050】
会議室領域画像30の内側には、入室ボタン312及び詳細ボタン313が表示されてもよい。入室ボタン312は、その会議室に入室することを要求するためのボタンである。室外領域91に位置するユーザーによって入室ボタン312が操作されることに応じて、そのユーザーがその会議室に入室することを要求していることを会議室制御部232が判断する。会議室制御部232は、その要求に応じて入室を許可するか否か判定し、判定結果に応じてユーザーの入室を制御する。
【0051】
詳細ボタン313は、その会議室に関する詳細な情報を表示させるためのボタンである。詳細ボタン313が操作されることに応じて、詳細表示領域が画面に表示される。詳細表示領域には、その会議室に関する詳細な情報と、その会議室について操作を行うためのボタンや入力枠が表示される。例えば、ゲストアクセス情報を発行するためのボタン、ゲストアクセス情報が表示される領域、公開状態又は非公開状態に状態を変更するためのボタン、会議室の名称、会議室の名称を変更するためのボタン、変更後の会議室の名称を入力するための入力枠、等が表示されてもよい。
【0052】
アイコン画像41は、ユーザーの仮想的な位置とユーザーに関する情報を示す画像である。アイコン画像41は、例えばユーザー情報に含まれるアイコンデータにしたがって表示されてもよい。
【0053】
図5は、ユーザー状態設定画像の具体例を示す図である。所定の操作が行われる事に応じて、画面にユーザー状態設定画像511が表示される。図5では、ユーザー状態設定画像511には、“ウェルカム”、“フラット”及び“ゾーン”の3つのユーザー状態のアイコン画像と文字列との表示例が示されている。
【0054】
“ウェルカム”は、例えばそのユーザーが会話制御装置20にアクセスしており会話可能な状態であって、会話を積極的に行いたい状態であることを示す。“フラット”は、例えばそのユーザーが会話制御装置20にアクセスしており会話可能な状態であって、会話は行っても行わなくてもどちらでもよい状態であることを示す。“ゾーン”は、例えばそのユーザーが会話制御装置20にアクセスしており画面の閲覧程度はしているが、暫くの間操作はしない状態であることや会話を行いたくない状態であることを示す。以上説明したユーザー状態の具体例は、あくまで例にすぎず、他の態様でユーザー状態が定義されてもよい。
【0055】
図6は、アイコン画像41の一具体例を示す図である。アイコン画像41は、ユーザー状態を示すように構成されてもよい。図6に示される具体例では、アイコン画像41は、ユーザー状態を示すユーザー状態画像42を含んでいる。ユーザー状態画像42は、ユーザー状態を示す画像である。ユーザー状態画像42は、例えば形状や色によってユーザー状態を示すように構成されてもよい。ユーザー状態画像42として、例えば、ユーザー状態設定画像511において示されている各ユーザー状態のアイコン画像が示されてもよい。
【0056】
なお、アイコン画像41においてユーザー状態を示す態様は、ユーザー状態画像42を用いた態様に限定される必要は無い。例えば、アイコン画像41そのものの色をユーザー状態に応じて変更するような態様でユーザー状態が示されてもよい。例えば、ウェルカムである場合にはアイコン画像41を通常の色で表示し、フラットである場合にはアイコン画像41をセピア調の色で表示し、ゾーンである場合にはアイコン画像41を白黒画像(例えば2値画像)で表示してもよい。
【0057】
図7は、ユーザー端末10の表示部13に表示される画像の具体例を示す図である。図7の例では、2名分のユーザーのアイコン画像41(41_1及び41_2)と、1つの会議室の会議室領域画像30とが表示されている。会議室領域画像30によって示される会議室には、どのユーザーもまだ参加していない。2名のユーザーは、どの会議室にも参加していない。そのため、アイコン画像41_1及びアイコン画像41_2は、会議室領域画像30の内側ではなく室外領域91に表示されている。
【0058】
会議室に参加を希望するユーザーは、所定の操作を行うことで会議室に参加(入室)することができる。例えば、参加を希望する会議室領域画像30における入室ボタン312を操作することで、その会議室に参加することができる。なお、入室するための操作は上述したものに限定される必要は無い。会議室に対して入室制限が設定されている場合には、入室制限において入室が許可されているユーザーのみがその会議室に入室することができる。
【0059】
図8は、ユーザー端末10の表示部13に表示される画像の具体例を示す図である。図8の例では、雑談がテーマの会議室に対して1名のユーザーが参加している。そのため、雑談がテーマの会議室を示す会議室領域画像30の内側に、1名分のユーザーのアイコン画像41(41_2)が表示されている。この時点では、アイコン画像41_2のユーザーと同じ会議室に参加している他のユーザーはいない。そのため、アイコン画像41_2のユーザーは、雑談がテーマの会議室において、他のユーザーと会話を行うことができない。
【0060】
室外領域91にいるアイコン画像41_1のユーザーが、雑談がテーマの会議室への参加のための操作を行うと、その会議室に参加しているユーザーに対して、参加を希望しているユーザーがいることが通知される。例えば、所定の音(例えばドアをノックする音)が、各ユーザーのユーザー端末10において出力されても良い。通知対象となるユーザーは、その会議室に参加している全てのユーザーであってもよいし、所定の一部のユーザー(例えばその会議室の管理者であるユーザー)のみであってもよい。
【0061】
通知がなされた後に、所定の条件が満たされると、アイコン画像41_1のユーザーは雑談がテーマの会議室へ参加することができる。所定の条件は、例えば単に所定の時間(例えば1秒、3秒、5秒など)が経過したことであってもよいし、所定のユーザー(例えばその会議室の管理者、参加者など)によって参加が許可されたことであってもよいし、その会議室に予め設定されている参加条件が満たされたことであってもよい。
【0062】
図9は、ユーザー端末10の表示部13に表示される画像の具体例を示す図である。図9の例では、雑談がテーマの会議室に対して2名のユーザーが参加している。そのため、雑談がテーマの会議室を示す会議室領域画像30の内側に、2名分のユーザーのアイコン画像41(41_1及び41_2)が表示されている。この時点では、アイコン画像41_1のユーザーとアイコン画像41_2のユーザーとが同じ会議室に参加している。そのため、アイコン画像41_1のユーザーとアイコン画像41_2のユーザーとは、雑談がテーマの会議室において会話を行うことができる。すなわち、同じ会議室に参加しているユーザー同士は、ユーザー端末10を用いて会話を行うことができる。
【0063】
より具体的には以下の通りである。会議室に参加しているユーザーのユーザー端末10は、同じ会議室に参加していている他のユーザーが発話した音声データを受信し、出力する。また、会議室に参加しているユーザーのユーザー端末10は、そのユーザーが発話した音声データを会話制御装置20に送信する。この送信により、同じ会議室に参加していている他のユーザーのユーザー端末10において、その音声データが出力される。室外領域91にいるアイコン画像41_3のユーザーが、雑談がテーマの会議室への参加のための操作を行うと、所定の条件が満たされた後に、アイコン画像41_3のユーザーは雑談がテーマの会議室へ参加することができる。
【0064】
図10は、ユーザー端末10の表示部13に表示される画像の具体例を示す図である。図10の例では、雑談がテーマの会議室に対して3名のユーザーが参加している。そのため、雑談がテーマの会議室を示す会議室領域画像30の内側に、3名分のユーザーのアイコン画像41(41_1、41_2及び41_3)が表示されている。この時点では、アイコン画像41_1のユーザーとアイコン画像41_2のユーザーとアイコン画像41_3のユーザーとが同じ会議室に参加している。そのため、アイコン画像41_1のユーザーとアイコン画像41_2のユーザーとアイコン画像41_3のユーザーとは、雑談がテーマの会議室において会話を行うことができる。なお、4名以上のユーザーが同一の会議室に参加する場合も同様である。
【0065】
図11は、聞き耳ユーザーが接続している会議室の会議室領域画像30の具体例を示す図である。聞き耳ユーザーは、発言はできないが、その会議室における他のユーザーの発話内容を聞くことができる。言い換えると、聞き耳ユーザーの発話内容は同じ会議室に接続している他のユーザーに対して出力されないが、同じ会議室に入室している他のユーザーの発話内容は聞き耳ユーザーに対して出力される。
【0066】
図11の例では、雑談がテーマの会議室に対し、聞き耳ユーザーが接続している。聞き耳ユーザーのアイコン画像41_3は、聞き耳領域32に表示される。聞き耳ユーザーのアイコン画像41_3は、聞き耳ユーザーではないユーザーのアイコン画像41(例えばアイコン画像41_1及びアイコン画像41_2)とは異なる態様で表示されてもよい。
【0067】
次に、会話システム100へ招待する対象の者(ゲストユーザーの候補者)に対して、ゲストアクセス情報を通知するための手続きの具体例について説明する。図12は、会議室を公開状態に設定するための操作画面の具体例を示す図である。詳細ボタン313を正規ユーザーが操作することに応じて、詳細表示領域512が表示される。詳細表示領域512には、会議室名設定領域513と、公開設定領域514とが含まれている。
【0068】
会議室名設定領域513には、現在の会議室名(例えば“雑談”)と、会議室名の変更ボタンとが表示される。会議室名の変更ボタンは、例えば“会議室名の変更”という文字列として表示されてもよい。
【0069】
公開設定領域514には、現在の状態を示す文字列(例えば“ゲスト公開”)と、ゲストアクセス情報表示領域515と、が表示される。図12の例では、現在の状態を示す文字列として“ゲスト公開”と表示されている。これは、公開状態であることを示している。正規ユーザーが公開設定領域514を操作することに応じて、現在の公開状態から非公開状態に遷移してもよい。例えば、正規ユーザーが公開設定領域514においてクリックやタップ等の所定の操作を行った場合に、会議室制御部232は公開状態から非公開状態に遷移させたり、非公開状態から公開状態に遷移させたりしてもよい。また、正規ユーザーが会議室の状態を公開状態から非公開状態に遷移させた場合、会議室制御部232は、その会議室に入室していた全てのゲストユーザーをその会議室から強制的に退室させてもよい。
【0070】
ゲストアクセス情報表示領域515には、ゲストアクセス情報が表示される。図12の具体例では、ゲストアクセス情報はURLである。例えば正規ユーザーは、公開設定領域514を操作することによって会議室を公開状態に設定し、ゲストアクセス情報表示領域515に表示されるゲストアクセス情報を招待対象の者に送信する。このような操作によって、招待対象の者をゲストユーザーとして会話システム100の“雑談”の会議室に招待することができる。
【0071】
会議室制御部232は、ユーザーからゲストアクセス情報(URLやID)の発行の指示を受けた場合に、新たなゲストアクセス情報を発行しつつ、その会議室について状態を非公開状態から公開状態に遷移させてもよい。
【0072】
なお、本実施形態では、ゲストアクセス情報は会議室毎に異なる。そのため、あるゲストユーザーが第一の会議室に招待されたとしても、そのゲストユーザーはその時のゲストアクセス情報を用いて他の会議室には入室することはできない。また、ゲストアクセス情報には、有効期間が設けられてもよい。例えば、公開設定領域514に対する操作によってゲストアクセス情報が発行されてから、そのゲストアクセス情報を使って会議室にゲストユーザーとしてアクセス可能な時間が制限されてもよい。このような制御は、例えば会議室制御部232によって実行されてもよい。ゲストアクセス情報として、特定の複数の会議室にアクセスすることが可能なゲストアクセス情報が発行されてもよい。
【0073】
公開状態の会議室の会議室領域画像30は、非公開状態の会議室の会議室領域画像30とは異なる態様で表示されてもよい。例えば、会議室領域画像30そのものの画像は変わらないものの、会議室領域画像30の近傍に公開状態であることを示す画像(以下「公開通知画像」という。)516が表示されてもよい。例えば、会議室領域画像30そのものの色や装飾などが異なるように表示されてもよいし、公開通知画像が会議室領域画像30の内側に表示されてもよい。
【0074】
図13は、ゲストユーザーが会議室にアクセスした際に表示される画像の具体例を示す図である。ゲストユーザーが、ゲストアクセス情報を用いて会話システム100の会議室にアクセスすると、ゲストユーザーのユーザー端末10には名前を入力するための画面が表示される。ゲストユーザーは、自身の名前(ハンドルネーム)を入力する。図13の例では、ゲストユーザーは“特許太郎”というハンドルネームを入力した。このことに応じて、ゲストユーザーのアイコン画像44には、ハンドルネームの一部“特許”が表示されている。このように、ゲストユーザーのアイコン画像44は、正規ユーザーのアイコン画像41とは異なる態様で生成されてもよい。例えば、内側又は枠の色が異なってもよいし、ゲストユーザーのアイコン画像44が文字のみで生成されるように制限が設けられてもよい。上述したアイコン画像43や、画像518についても同様である。このように構成されることで、どのアイコンがゲストユーザーのものであるのか容易に判断することが可能となる。
【0075】
ゲストユーザーが待機室に入室して待機している場合、その会議室に入室している正規ユーザーのユーザー端末10には図13に示されるような画像が表示される。すなわち、待機通知画像517が表示される。待機通知画像517には、待機しているユーザーであることを示す所定の画像518と、待機しているゲストユーザーのハンドルネームと、許否ボタンとが表示される。許否ボタンとして、ゲストユーザーの入室を許可するための許可ボタンと、ゲストユーザーの入室を許否するための拒否ボタンと、が表示されている。正規ユーザーは、許否ボタンのどちらかを操作することによって、ゲストユーザーの入室を許可又は拒否する。
【0076】
なお、このようにゲストユーザーが待機室に入室して待機している場合には、会話領域31内に、待機しているユーザーであることを示す所定の画像がアイコン画像43として表示されてもよい。このような表示がなされることによって、正規ユーザーはどの会議室に待機中のゲストユーザーがいるか容易に把握することが可能となる。また、画像518とアイコン画像43とは、同じ画像であってもよいし、異なる画像であってもよい。例えば、画像518とアイコン画像43には、ベルを示す画像が用いられてもよい。
【0077】
図14は、ゲストユーザーが会議室に入室した後の画像の具体例を示す図である。ゲストユーザーを示すアイコン画像は、正規ユーザーを示すアイコン画像とは異なる態様で表示されてもよい。例えば、図14の例では、正規ユーザーは正規ユーザーに設定された画像や初期設定の画像がアイコン画像として表示されるが、ゲストユーザーのアイコン画像には文字が表示される。この文字は、例えばゲストユーザーのハンドルネームの一部又は全部であってもよい。このように態様が異なって表示されることによって、入室している各ユーザーは、どのユーザーがゲストユーザーでありどのユーザーが正規ユーザーであるかを容易に判断することが可能となる。
【0078】
図15は、正規ユーザーのユーザー端末10に表示される画像の具体例を示す図である。図15の画像は、特に画面右上にある会議室領域画像30_1の正規ユーザー(アイコン画像41_4のユーザー)のユーザー端末10に表示される画像の具体例を示している。正規ユーザーのユーザー端末10には、そのユーザー自身が入室している会議室以外の会議室の画像も表示される。例えば、他の会議室(“新OS開発プロジェクト”、“瞑想”の各会議室)の画像と、その会議室に入室しているユーザーのアイコン画像41が表示される。
【0079】
図16は、ゲストユーザーのユーザー端末10に表示される画像の具体例を示す図である。図16の画像は、特に画面右上にある会議室領域画像30_1のゲストユーザー(アイコン画像44_1のユーザー)のユーザー端末10に表示される画像の具体例を示している。ゲストユーザーのユーザー端末10には、そのユーザー自身が入室している会議室以外の会議室の画像は表示されない。例えば、他の会議室(“新OS開発プロジェクト”、“瞑想”の各会議室)の画像と、その会議室に入室しているユーザーのアイコン画像41とは、いずれも表示されない。このような制御が行われることにより、ゲストユーザーは、自身が招待された会議室(図16の場合は“雑談”の会議室)以外の会議室については一切の情報を得ることができない。さらに、ゲストユーザーのユーザー端末10には、詳細ボタン313も表示されない。したがって、ゲストユーザーは詳細ボタン313を用いた操作を行うことができない。そのため、ゲストに対するセキュリティを維持することが可能となる。
【0080】
また、図16に示されるように、ゲストユーザーのユーザー端末10には、ゲストユーザーが入室している会議室を示す画像(会議室領域画像30や、その会議室に入室している他のユーザー等の画像)が画面中央に表示されてもよい。このとき、ユーザー端末10における表示枠の大きさに応じて、可能な範囲で大きく表示されてもよい。例えば、会議室領域画像30の全体が表示可能な範囲で会議室領域画像30が拡大されて表示されてもよい。ただし、上下方向及び又は左右方向に所定のマージンが設けられてもよい。
【0081】
このように構成された会話システム100では、非正規ユーザーに対し一時的にゲストユーザーとしてオンライン会議(会議室での会話)へ参加させることが可能となる。具体的には、会議室を公開状態に設定し、招待対象の非正規ユーザーに対してゲストアクセス情報を通知することによって、非正規ユーザーが公開状態の会議室にゲストユーザーとして入室することが可能となる。
【0082】
また、ゲストユーザーのユーザー端末10で表示される情報量は、正規ユーザーのユーザー端末10で表示される情報量に比べて少ない。例えば、ゲストユーザーのユーザー端末10では、そのゲストユーザーが参加している会議室、又は、そのゲストユーザーが招待されている複数の会議室、以外の会議室については情報が表示されない。そのため、複数の会議室を示す画像が表示されることが前提となっている会話システム100において、一定のセキュリティを保ちつつゲストユーザーの参加を実現することが可能となる。
【0083】
[第2実施形態]
次に、本発明の会話システム100の第2実施形態について説明する。第2実施形態における会話システム100では、ユーザーはユーザー端末10の操作部12を操作することによって同じ会議室に属している他のユーザーとテキスト情報でやり取りを行うことができる。具体的には、ユーザー端末10の表示部13において、同じ会議室に属しているユーザーが入力したテキスト情報(以下「メッセージ」という。)を示すメッセージ表示領域が表示される。以下、このような第2実施形態の構成のうち、第1実施形態と異なる装置や構成について説明する。
【0084】
図17は、第2実施形態におけるユーザー端末10の機能構成の具体例を示す概略ブロック図である。第2実施形態におけるユーザー端末10は、制御部17がメッセージ制御部174としてさらに機能する点で第1実施形態と異なる。
【0085】
メッセージ情報記憶部174は、操作部12又は音声入力部14を介してユーザーによって入力された文字列をメッセージとして会話制御装置20に送信する。
【0086】
図18は、第2実施形態における会話制御装置20の機能構成の具体例を示す概略ブロック図である。第2実施形態における会話制御装置20は、記憶部22がメッセージ情報記憶部224としてさらに機能する点と、制御部23がメッセージ制御部235としてさらに機能する点と、で第1実施形態と異なる。
【0087】
メッセージ情報記憶部224は、各ユーザー端末10から送信されたメッセージに関する情報を記憶する。メッセージ情報記憶部224は、例えば各メッセージについて、メッセージの内容(メッセージを構成する文字列)、メッセージの送信元のユーザーを示す識別情報、メッセージが入力された日時を示す情報、メッセージの送信先となった会議室を示す情報、を対応付けて記憶してもよい。
【0088】
メッセージ制御部235は、ユーザー端末10からメッセージを受信すると、受信されたメッセージに関する情報をメッセージ情報記憶部224に登録する。メッセージ制御部235は、受信されたメッセージの内容を、そのメッセージの送信先となった会議室に所属しているユーザーのユーザー端末10のメッセージ表示領域に表示するように表示情報生成部233に指示する。この指示において、メッセージ制御部235は、個々のメッセージについて表示対象となるユーザー端末10を指定する。例えば、メッセージの内容は、同じ会議室に所属しているユーザー(ゲストユーザーを含む)のユーザー端末10のみに表示され、会議室に入室していないユーザーのユーザー端末10には表示されない。
【0089】
メッセージ制御部235は、会議室に関して所定の状況変化が生じた場合には、会議室制御部232からその内容について通知を受ける。メッセージ制御部235は、所定の状況変化が生じた会議室に所属しているユーザーのユーザー端末10のメッセージ表示領域に状況変化を示す文字列を表示するように表示情報生成部233に指示する。所定の状況変化の具体例として、例えば会議室の設定が変更されたこと(例えば非公開状態から公開状態に変更されたこと)が含まれてもよい。所定の状況変化の具体例として、例えば会議室にユーザーが入室したこと、ユーザーが退室したこと、会議室外のユーザーが招待されたこと(入室するように呼ばれたこと)が含まれてもよい。
【0090】
メッセージ制御部235は、メッセージ情報記憶部224に記憶されているメッセージのうち所定の条件が満たされたメッセージを削除する。所定の条件とは、例えばそのメッセージの送信先となった会議室から全てのユーザーが退出したことであってもよい。この場合、全てのユーザーが退出した会議室におけるメッセージは全てその時点で削除されてもよいし、全てのユーザーが退出してから所定の時間(例えば1分、1時間、24時間など)が経過してから削除されてもよい。所定の条件とは、例えばそのメッセージの送信先となった会議室にユーザーが残っているとしても、そのメッセージが投稿されてから所定期間(例えば1時間、24時間、48時間など)が経過した時点で削除されてもよいし、そのメッセージが投稿されてから所定期間(例えば1時間、24時間、48時間など)が経過した後に所定の時刻(例えば午前0時、午前1時など)になった時点で削除されてもよい。
【0091】
メッセージ制御部235は、複数の異なる態様でメッセージ表示領域をユーザー端末10に表示させてもよい。例えば、メッセージ通知モードと、メッセージ履歴モードとが定義され、それぞれのモードにおいて異なる態様でメッセージ表示領域が表示されてもよい。以下、それぞれのモードにおけるメッセージ表示領域の表示態様の具体例について説明する。
【0092】
図19及び図20は、メッセージ通知モードにおけるメッセージ表示領域の具体例を示す図である。メッセージ通知モードでは、操作領域画像51の一部にメッセージ表示領域61とメッセージ操作領域70とが表示される。メッセージ操作領域70には、メッセージ入力欄71と、メッセージ投稿ボタン72と、モード変更ボタン73とが表示される。メッセージ入力欄71には、ユーザーが操作部12又は音声入力部14を介して入力したメッセージの文字列が表示される。メッセージ投稿ボタン72は、操作されたときにメッセージ入力欄71に表示されていた文字列がメッセージとして投稿されるためのボタンである。モード変更ボタン73は、メッセージ通知モードとメッセージ履歴モードとを切り替えるためのボタンである。
【0093】
メッセージの投稿は、例えばその会議室に入室しているユーザーのみによって行われてもよい。会議室に聞き耳ユーザーとして参加しているユーザーもメッセージを投稿することが可能となるように制御されてもよい。会議室にゲストユーザーとして参加しているユーザーもメッセージを投稿することが可能となるように制御されてもよい。会議室に、入室しておらず、聞き耳ユーザーとしてもゲストユーザーとしても参加していないユーザーは、その会議室に対してメッセージを投稿することができないしメッセージを見ることもできない(表示されない)ように制御されてもよい。
【0094】
メッセージ通知モードで表示されるメッセージ表示領域61の大きさは、メッセージ履歴モードで表示されるメッセージ表示領域62と比べて相対的に小さい。そのため、メッセージ通知モードでメッセージ表示領域61内に表示されるメッセージの数は、メッセージ履歴モードで表示されるメッセージ表示領域62と比べて相対的に少ない。このように構成されることで、メッセージ通知モードでは、ワークスペースや資料共有のための視野を確保することができる。言い換えれば、メッセージ通知モードでは、メッセージ以外の文字や画像を表示するためのスペースを大きく確保することが可能となる。
【0095】
メッセージ通知モードでは、メッセージが投稿された直後にそのメッセージはメッセージ表示領域61に表示される。メッセージが投稿されてから所定の時間(例えば数秒、5秒、10秒など)が経過すると、たとえメッセージ表示領域61内にそのメッセージを表示しておくスペースがあるとしても、メッセージはメッセージ表示領域61に表示されなくなる(表示が削除される)。所定の時間は、一般的な会話が終了するよりも短い時間であり、上述したように数秒であってもよいし、5秒~10秒の長さであってもよい。このように構成されることで、古いメッセージが次々と画面から消えていき、ライブ感や躍動感のある見え方を提供することが可能となる。
【0096】
図19のメッセージ表示領域61内には、5つのメッセージが表示されている。各メッセージは投稿された順に表示される。例えば、一番上に表示されている“特許さん呼びます”というメッセージは、アイコン画像41_1のユーザーによって投稿されたメッセージであり、5つのメッセージの中で最も古いメッセージである。その下に表示されている“特許さんを呼びました”というメッセージは、会議室において所定の状況変化が生じたことに応じて表示されるメッセージであり、5つのメッセージの中で2番目に古いメッセージである。その下に表示されている“特許さんが入室しました”というメッセージは、会議室において所定の状況変化が生じたことに応じて表示されるメッセージであり、5つのメッセージの中で3番目に古いメッセージである。その下に表示されている“特許です、はじめまして”というメッセージは、アイコン画像44のゲストユーザーによって投稿されたメッセージであり、5つのメッセージの中で4番目に古いメッセージである。その下(最も下)に表示されている“特許さん、はじめまして”というメッセージは、アイコン画像41_4のユーザーによって投稿されたメッセージであり、5つのメッセージの中で5番目に古い(最も新しい)メッセージである。
【0097】
図20は、図19に示される画面が表示されてから所定時間(例えば数秒)経過した後に示される画面である。図20では、図19の時点で表示されていた5つのメッセージのうち、投稿されてから所定の時間が経過した2つのメッセージが表示されていない。
【0098】
図21及び図22は、メッセージ履歴モードにおけるメッセージ表示領域の具体例を示す図である。メッセージ履歴モードでは、操作領域画像51の一部にメッセージ表示領域62が表示される。メッセージ履歴モードで表示されるメッセージ表示領域62の大きさは、メッセージ通知モードで表示されるメッセージ表示領域61と比べて相対的に大きい。そのため、より多くのメッセージが表示される。このように構成されることで、メッセージ履歴モードでは、メッセージの履歴を確認するための視野を確保することができる。
【0099】
メッセージ履歴モードでは、その会議室においてメッセージ情報記憶部224に記録されているメッセージの履歴が全てメッセージ表示領域62に表示される。ただし、一度にメッセージ表示領域62に表示されるメッセージの数は、ユーザー端末10の表示部13の大きさや解像度や操作領域画像51の大きさ等に応じて決まる。そのため、メッセージ情報記憶部224に記録されている全てのメッセージを一度に表示できない場合がある。そのような場合には、図21に示されるようにスクロールバー621が表示され、画面をスクロールさせることによって全てのメッセージを見ることが可能となる。
【0100】
ゲストユーザーは、入室している会議室について記録されているメッセージのうち、その会議室が公開状態となっている間に投稿されたメッセージのみを見ることが可能である。そのため、ゲストユーザーのユーザー端末10には、会議室が非公開状態のときに投稿されたメッセージを示す画像は送信されない。ゲストユーザーのユーザー端末10には、会議室が公開状態のときに投稿されたメッセージを示す画像のみが送信される。
【0101】
図21のメッセージ表示領域62内には、11のメッセージが表示されている。これらのメッセージのうち、6番目のメッセージである““雑談”が公開されました”というメッセージよりも前(上)のメッセージは、会議室が非公開状態のときに投稿されたメッセージである。これらのメッセージのうち、6番目のメッセージである““雑談”が公開されました”というメッセージよりも後(下)のメッセージは、会議室が公開状態のときに投稿されたメッセージである。そのため、ゲストユーザーではないユーザーのユーザー端末10には、図21に示される画像が表示される。一方、ゲストユーザーのユーザー端末10には、図22に示されるように、会議室が非公開状態のときに投稿されたメッセージは表示されない。
【0102】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0103】
100…会話システム, 10…ユーザー端末, 20…会話制御装置, 11…通信部, 12…操作部, 13…表示部, 14…音声入力部, 15…音声出力部, 16…記憶部, 161…ユーザー情報記憶部, 17…制御部, 171…表示制御部, 172…会議制御部, 173…会話制御部, 21…通信部, 22…記憶部, 221…正規ユーザー情報記憶部, 222…ゲストユーザー情報記憶部, 223…会議室情報記憶部, 23…制御部, 231…ユーザー制御部, 232…会議室制御部, 233…表示情報生成部, 234…会話制御部, 30…会議室領域画像, 31…会話領域, 311…会議室の名称, 312…入室ボタン, 313…詳細ボタン, 32…聞き耳領域, 41…アイコン画像, 42…ユーザー状態画像, 91…室外領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22