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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023088307
(43)【公開日】2023-06-26
(54)【発明の名称】排ガスヒータ
(51)【国際特許分類】
   H05B 3/06 20060101AFI20230619BHJP
【FI】
H05B3/06
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022198429
(22)【出願日】2022-12-13
(31)【優先権主張番号】10 2021 132 932.9
(32)【優先日】2021-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】520050956
【氏名又は名称】プーレム ゲー・エム・ベー・ハー
【氏名又は名称原語表記】Purem GmbH
【住所又は居所原語表記】Homburger Strasse 95, 66539 Neunkirchen, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ユルゲン ヘベアレ
(72)【発明者】
【氏名】アモル アニル カレカー
【テーマコード(参考)】
3K092
【Fターム(参考)】
3K092PP15
3K092QA05
3K092QB02
3K092TT17
3K092VV31
3K092VV36
(57)【要約】      (修正有)
【課題】排ガスヒータの温度に左右されない安定した複合が保証されている排ガスヒータを提供する。
【解決手段】内燃機関の排ガス装置用の排ガスヒータは、少なくとも1つの加熱導体14,16を備えた加熱導体アセンブリ18とを備え、少なくとも1つの加熱導体14,16は、結合要素長手方向軸線Vの方向に長く延在した少なくとも1つの結合要素32によって支持アセンブリ24に対して支持されており、少なくとも1つの結合要素32に割り当てられて、楔構成を提供する第1の支持面54を備えた第1の長さ補償要素46と、第1の支持面54に支持されていて、対応楔構成を提供する第2の支持面56を備えた第2の長さ補償要素48とを有する少なくとも1つの長さ補償アセンブリ44が設けられており、第1の長さ補償要素46と第2の長さ補償要素48とは、互いに異なる熱膨張係数を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関の排ガス装置用の排ガスヒータであって、支持アセンブリ(24)と、該支持アセンブリ(24)に支持されていて、流れによって通流される少なくとも1つの加熱導体(14,16)を備えた加熱導体アセンブリ(18)とを備え、前記少なくとも1つの加熱導体(14,16)は、結合要素長手方向軸線(V)の方向に長く延在した少なくとも1つの結合要素(32)によって前記支持アセンブリ(24)に対して支持されており、少なくとも1つの結合要素(32)に割り当てられて、楔構成を提供する第1の支持面(54)を備えた第1の長さ補償要素(46)と、前記第1の支持面(54)に支持されていて、対応楔構成を提供する第2の支持面(56)を備えた第2の長さ補償要素(48)とを有する少なくとも1つの長さ補償アセンブリ(44)が設けられており、前記第1の長さ補償要素(46)と前記第2の長さ補償要素(48)とは、互いに異なる熱膨張係数を有する、排ガスヒータ。
【請求項2】
前記少なくとも1つの加熱導体(14,16)は、少なくとも1つの支持アセンブリ支持ユニット(38,40)を用いて前記支持アセンブリ(24)に対して電気絶縁されて支持されており、かつ/または前記支持アセンブリ(24)は、前記加熱導体アセンブリ(18)を排ガスヒータ長手方向軸線(L)の方向で相互間に収容する2つの支持要素(20,22)を備え、前記加熱導体アセンブリ(18)は、各々の支持要素(20,22)に対して少なくとも1つの支持アセンブリ支持ユニット(38,40)を用いて電気絶縁されて支持されていることを特徴とする、請求項1記載の排ガスヒータ。
【請求項3】
少なくとも1つの支持アセンブリ支持ユニット(38,40)は、長さ補償アセンブリ(44)を提供していることを特徴とする、請求項2記載の排ガスヒータ。
【請求項4】
少なくとも1つの、好ましくは各々の結合要素(32)は、前記結合要素長手方向軸線(V)の方向で前記支持アセンブリ(24)に対して少なくとも1つの長さ補償アセンブリ(44)を用いて支持されていることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の排ガスヒータ。
【請求項5】
少なくとも1つの、好ましくは各々の長さ補償アセンブリ(44)において、前記第1の長さ補償要素(46)は、前記第1の支持面(54)によって少なくとも部分的に取り囲まれた第1の結合要素貫通開口(50)を有し、かつ/または前記第2の長さ補償要素(48)は、前記第2の支持面(56)によって少なくとも部分的に取り囲まれた第2の結合要素貫通開口(52)を有することを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の排ガスヒータ。
【請求項6】
少なくとも1つの、好ましくは各々の長さ補償アセンブリ(44)において、前記第1の支持面(54)および/または前記第2の支持面(56)は、円錐台形に形成されていることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の排ガスヒータ。
【請求項7】
第1の支持面(54)および第2の支持面(56)のうちの、小さい方の熱膨張係数を有する前記長さ補償要素に割り当てられた前記支持面は、前記結合要素(32)に向けられて方向付けられており、第1の支持面(54)および第2の支持面(56)のうちの、大きい方の熱膨張係数を有する前記長さ補償要素に割り当てられた前記支持面は、前記結合要素(32)とは反対に向けられて方向付けられていることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の排ガスヒータ。
【請求項8】
第1の支持面(54)および第2の支持面(56)のうちの、小さい方の熱膨張係数を有する前記長さ補償要素に割り当てられた前記支持面は、内側円錐台形面であり、第1の支持面(54)および第2の支持面(56)のうちの、大きい方の熱膨張係数を有する前記長さ補償要素に割り当てられた前記支持面は、外側円錐台形面であることを特徴とする、請求項6および7記載のガスヒータ。
【請求項9】
少なくとも1つの、好ましくは各々の長さ補償アセンブリ(44)において、第1の長さ補償要素(46)および第2の長さ補償要素(48)のうちの少なくとも一方の長さ補償要素は、金属材料によって構成されていることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の排ガスヒータ。
【請求項10】
少なくとも1つの、好ましくは各々の長さ補償アセンブリ(44)において、第1の長さ補償要素(46)および第2の長さ補償要素(48)のうちの少なくとも一方の長さ補償要素は、電気絶縁材料、好ましくはセラミック材料によって構成されていることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載の排ガスヒータ。
【請求項11】
少なくとも1つの、好ましくは各々の長さ補償アセンブリ(44)において、前記第1の長さ補償要素(46)は、前記結合要素長手方向軸線(V)に対して実質的に直交する第3の支持面(58)を有し、かつ/または前記第2の長さ補償要素(48)は、前記結合要素長手方向軸線(V)に対して実質的に直交する第4の支持面(60)を有することを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項記載の排ガスヒータ。
【請求項12】
少なくとも1つの、好ましくは各々の結合要素(32)は、頭部(36)と雄ねじ山軸部(34)とを備えたボルトと、前記雄ねじ山軸部(34)に螺合するナット(37)とを備えることを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項記載の排ガスヒータ。
【請求項13】
少なくとも1つの、好ましくは各々の結合要素(32)において、前記頭部(36)および/または前記ナット(37)は、長さ補償アセンブリ(44)を用いて前記支持アセンブリ(24)に対して支持されていることを特徴とする、請求項4および12記載の排ガスヒータ。
【請求項14】
少なくとも1つの、好ましくは各々の結合要素(32)は、少なくとも1つの、好ましくは各々の軸線方向の端部領域で前記支持アセンブリ(24)に材料接続によって結合された結合ピンを備えることを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項記載の排ガスヒータ。
【請求項15】
内燃機関用の排ガス装置であって、請求項1から14までのいずれか1項記載の少なくとも1つの排ガスヒータ(10)を備える、排ガス装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排ガスヒータであって、この排ガスヒータによって、自動車の排ガス装置において、内燃機関から排出されて排ガス装置内に流れる排ガスに熱を伝達することができ、これによって、特に内燃機関の運転の始動段階で排ガスヒータの下流に配置された、例えば触媒コンバータまたはパティキュレートフィルタのようなシステム領域が、より迅速に運転温度にもたらされる、排ガスヒータに関する。
【0002】
独国特許出願公開第102021109568号明細書に基づいて公知の排ガスヒータでは、支持アセンブリの、金属薄板材料から形成されていて、実質的にプレート状の2つの支持要素の間に、加熱導体アセンブリの、平形材料からの切出しによって提供された実質的にプレート状にもしくは面状に形成された2つの加熱導体が、排ガス主流方向で互いに連続して配置されている。ピン状に形成された複数の結合要素によって、支持要素と、その間に配置された加熱導体とから成る積層構造がまとめられている。支持要素に対する加熱導体のもしくは支持要素と加熱導体との相互の電気絶縁を達成するために、支持要素と加熱導体との間もしくは加熱導体同士の間には、電気絶縁材料、例えばセラミック材料から成るそれぞれ複数の支持要素が配置されている。
【0003】
本発明の課題は、排ガスヒータの構成要素の、排ガスヒータの温度に左右されない安定した複合が保証されている排ガスヒータを提供することである。
【0004】
本発明によれば、この課題は、請求項1記載の、内燃機関の排ガス装置用の排ガスヒータによって解決される。排ガスヒータは、支持アセンブリと、支持アセンブリに支持されていて、流れによって通流される少なくとも1つの加熱導体を備えた加熱導体アセンブリとを備え、少なくとも1つの加熱導体は、結合要素長手方向軸線の方向に長く延在した少なくとも1つの結合要素によって支持アセンブリに対して支持されており、少なくとも1つの結合要素に割り当てられて、楔構成を提供する第1の支持面を備えた第1の長さ補償要素と、第1の支持面に支持されていて、対応楔構成を提供する第2の支持面を備えた第2の長さ補償要素とを有する少なくとも1つの長さ補償アセンブリが設けられており、第1の長さ補償要素と第2の長さ補償要素とは、互いに異なる熱膨張係数を有する。
【0005】
互いに異なる熱膨張係数を有する材料によって構成された両長さ補償要素における互いに接触している支持面と、両支持面の相互作用によって生じる楔効果とによって、排ガスヒータの加熱時に、より小さな熱膨張係数を有して形成された長さ補償要素は、他方の長さ補償要素ほど強く膨張しないが、この他方の長さ補償要素によって結合要素長手方向軸線の方向に移動させられるかもしくは加圧される。これによって、特に、割り当てられた結合要素の、加熱時に発生する膨張が、結合要素の長手方向軸線の方向で補償され、これによって、温度が上昇しても、加熱導体アセンブリと支持アセンブリとの堅固なまとまりを保証することができる。
【0006】
電気的な短絡を回避するために、少なくとも1つの加熱導体は、少なくとも1つの支持アセンブリ支持ユニットを用いて支持アセンブリに対して電気絶縁されて支持されていることが提案される。
【0007】
強い熱負荷および機械的な負荷下でも安定した構造を得るために、支持アセンブリは、加熱導体アセンブリを排ガスヒータ長手方向軸線の方向で相互間に収容する2つの支持要素を備え、加熱導体アセンブリは、各々の支持要素に対して少なくとも1つの支持アセンブリ支持ユニットを用いて電気絶縁されて支持されていてよい。
【0008】
僅かな数の部材で簡単に実現可能な、ひいては、特にまた極めてコンパクトな構造では、少なくとも1つの支持アセンブリ支持ユニットが、長さ補償アセンブリを提供していてよい。
【0009】
特に結合要素の熱に起因する膨張時における長さ補償は、少なくとも1つの、好ましくは各々の結合要素が、結合要素長手方向軸線の方向で支持アセンブリに対して少なくとも1つの長さ補償アセンブリを用いて支持されていることによっても達成することができる。
【0010】
長さ補償アセンブリの長さ補償要素の間における規定された楔相互作用を得るために、少なくとも1つの、好ましくは各々の長さ補償アセンブリにおいて、第1の長さ補償要素が、第1の支持面によって少なくとも部分的に取り囲まれた第1の結合要素貫通開口を有してよく、かつ/または第2の長さ補償要素が、第2の支持面によって少なくとも部分的に取り囲まれた第2の結合要素貫通開口を有してよい。
【0011】
少なくとも1つの、好ましくは各々の長さ補償アセンブリにおいて、第1の支持面および/または第2の支持面は、円錐台形に形成されていてよい。
【0012】
長さ補償要素によって提供された楔効果を特に効果的に利用できるようにするために、第1の支持面および第2の支持面のうちの、小さい方の熱膨張係数を有する長さ補償要素に割り当てられた支持面が、結合要素に向けられて方向付けられており、第1の支持面および第2の支持面のうちの、大きい方の熱膨張係数を有する長さ補償要素に割り当てられた支持面が、結合要素とは反対に向けられて方向付けられていることが提案される。
【0013】
特に、支持面が円錐台形の面として形成されている場合には、そのために、第1の支持面および第2の支持面のうちの、小さい方の熱膨張係数を有する長さ補償要素に割り当てられた支持面が、内側円錐台形面であり、第1の支持面および第2の支持面のうちの、大きい方の熱膨張係数を有する長さ補償要素に割り当てられた支持面が、外側円錐台形面であることが特定されていてよい。
【0014】
安価に実現することができ、しかも、安定していて、排ガスの影響に対して耐性がある構造のために、少なくとも1つの、好ましくは各々の長さ補償アセンブリにおいて、第1の長さ補償要素および第2の長さ補償要素のうちの少なくとも一方の長さ補償要素が、金属材料によって構成されていることが提案される。
【0015】
特に、長さ補償アセンブリを用いて加熱導体アセンブリが支持アセンブリに対して電気絶縁されて支持されることが望ましい場合には、少なくとも1つの、好ましくは各々の長さ補償アセンブリにおいて、第1の長さ補償要素および第2の長さ補償要素のうちの少なくとも一方の長さ補償要素が、電気絶縁材料、好ましくはセラミック材料によって構成されていると有利である。
【0016】
加熱導体アセンブリもしくは支持アセンブリに対する支持のために、少なくとも1つの、好ましくは各々の長さ補償アセンブリにおいて、第1の長さ補償要素が、結合要素長手方向軸線に対して実質的に直交する第3の支持面を有してよく、かつ/または第2の長さ補償要素が、結合要素長手方向軸線に対して実質的に直交する第4の支持面を有してよい。
【0017】
少なくとも1つの、好ましくは各々の結合要素は、頭部と雄ねじ山軸部とを備えたボルトと、雄ねじ山軸部に螺合するナットとを備えてよい。この場合、支持アセンブリに対してこのような結合要素を支持するために、少なくとも1つの、好ましくは各々の結合要素において、頭部および/またはナットが、長さ補償アセンブリを用いて支持アセンブリに対して支持されていることが特定されていてよい。
【0018】
少なくとも1つの、好ましくは各々の結合要素が、少なくとも1つの、好ましくは各々の軸線方向の端部領域で支持アセンブリに材料接続によって結合された結合ピンを備えることによって、コンパクトな構造形式をサポートすることができる。
【0019】
本発明は、さらに、本発明に係る構造を有する少なくとも1つの排ガスヒータを備える、内燃機関用の排ガス装置に関する。
【0020】
次に添付の図面を参照しながら、本発明について詳説する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】排ガスヒータを示す斜視図である。
図2図1の排ガスヒータを示す縦断面図である。
図3】結合要素に割り当てられて配置された支持アセンブリ支持ユニットと長さ補償アセンブリとを備えた排ガスヒータを示す縦断面図である。
図4】代替的な構成形式を示す、図3に相当する図である。
図5】代替的な構成形式を示す、図3に相当する別の図である。
図6】代替的な構成形式を示す、図3に相当する別の図である。
図7】代替的な構成形式を示す、図3に相当する図である。
図8】代替的な構成形式を示す、図3に相当する別の図である。
図9】代替的な構成形式を示す、図3に相当する別の図である。
図10】代替的な構成形式を示す、図3に相当する別の図である。
図11】代替的な構成形式を示す、図3に相当する別の図である。
【0022】
図1および図2には、例えば自動車に設けられた内燃機関の排ガス装置12用の排ガスヒータ10が示してある。排ガスヒータ10は、排ガス装置12において排ガスによって排ガス主流方向Hで通流されてよく、全体を符号18で示した加熱導体アセンブリの、排ガスヒータ長手方向軸線Lの方向で互いに連続して配置された、ひいては実質的に排ガス主流方向Hで流れる排ガスによって相前後して周流されてよい2つの加熱導体14,16を有している。加熱導体14,16は、実質的にプレート状にもしくは平形材料から構成されており、加熱導体14,16の、蛇行状の構造体内を延びる複数の区分によって提供された構造体は、平形材料ブランク、特に金属ブランクからの切出しによって形成することができる。
【0023】
両加熱導体14,16の、排ガスヒータ長手方向Lで互いに反対側に位置している側には、全体を24で示した支持アセンブリの、実質的にプレート状に形成された支持要素20,22が設けられている。プレート状の支持要素20,22はその外周領域で、実質的に円筒状の支持ハウジング26に固定されている。
【0024】
両加熱導体14,16は、互いに直列接続されていてもまたは並列接続されていてもよい。電圧源との電気接続のために、支持ハウジング26を貫通する2つの接続ユニット28,30が設けられていて、両接続ユニット28,30は、支持ハウジング26によって取り囲まれた内室内で加熱導体14,16に導電接続されている。
【0025】
安定的な複合を得るために、両支持要素20,22と、その間に配置されていて、互いに直接隣接して位置している加熱導体14,16とは、ピン状に形成された複数の結合要素32によって互いに堅固に結合されている。結合要素32は、例えば雄ねじ山軸部34と頭部36とを備えたボルトとして形成されていてよい。雄ねじ山軸部34には、ナット37が螺合されており、これによって、支持要素20,22と加熱導体14,16とから成る積層構造を緊締することができる。結合要素32は、例えば鋼材料またはニッケルクロム合金によって構成されていてよい。
【0026】
支持アセンブリ24の、一般的に金属材料から形成された支持要素20,22に対して、加熱導体14,16を電気絶縁できるようにするために、加熱導体14と支持要素20との間には、例えば各々の結合要素32に割り当てられて、電気絶縁材料、例えばセラミック材料によって構成されていて、実質的にプレート状にもしくは環状ディスク状に形成されている支持アセンブリ支持ユニット38が設けられており、この支持アセンブリ支持ユニット38は、割り当てられた結合要素32によって、支持アセンブリ支持ユニット38に設けられた開口の領域で貫通されている。同様に、例えば各々の結合要素32に割り当てられて、加熱導体16と支持要素22との間に配置された支持要素支持ユニット40が設けられている。支持要素支持ユニット38,40は、例えば互いに実質的に同一構造であってよい。
【0027】
互いに並んで位置している2つの加熱導体14,16を、互いに電気絶縁して支持するために、例えば各々の結合要素32に割り当てられて、加熱導体支持ユニット42が設けられている。各々の加熱導体支持ユニット42もまた、実質的にプレート状に、1つまたは複数のディスクによって形成され、かつセラミック材料によって構成されている。
【0028】
次に図3図11を参照しながら、特に支持アセンブリ24もしくは支持アセンブリ24の支持要素20,22と加熱導体アセンブリ18もしくは加熱導体アセンブリ18の加熱導体14,16との、これらの構成要素をまとめる結合要素32による堅固な結合形態に関する、排ガスヒータの様々な構成形態について記載する。図3図11にはそれぞれ、加熱導体の、結合要素32が位置決めされている領域、もしくは加熱導体の、結合要素32が支持要素20,22もしくは加熱導体14,16における割り当てられた開口を貫通している領域が示してある。単純な構造上の構成に基づいて、各々の排ガスヒータで、各々の結合要素32を用いて支持要素20,22と加熱導体14,16との堅固な複合が実現されている全ての領域が、等しく構成されていると有利である。しかしながら基本的に、このような領域には、堅固な複合を提供するための様々な構成形態が設けられていてよい。
【0029】
図3には、排ガスヒータ10の本発明に係る構成のために、結合要素32を用いた両支持要素20,22と、その間に配置された加熱導体14,16との結合の領域が、原理的に示してある。両加熱導体14,16の間に、加熱導体支持ユニット42を認識することができる。加熱導体14,16が結合要素32によって貫通されている箇所には、加熱導体14,16に形成された開口内にスリーブ状の絶縁要素43を挿入することができ、これによって結合要素32を、加熱導体14,16に設けられた開口内に規定して位置決めすることができる。
【0030】
支持アセンブリ24の支持要素20と支持アセンブリ支持ユニット38との間には、全体を符号44で示した長さ補償アセンブリが配置されている。図示の結合要素32に割り当てられた長さ補償アセンブリ44は、2つの長さ補償要素46,48を含んでいて、両長さ補償要素46,48はそれぞれ、結合要素32の雄ねじ山軸部34によって貫通された結合要素貫通開口50,52を有している。第1の長さ補償要素46は、円錐台形の第1の支持面54を備えて形成されていて、この第1の支持面54は、外側円錐台形面を提供している。第2の長さ補償要素48は、円錐台形の第2の支持面56を備えて形成されていて、この第2の支持面56は、内側円錐台形面を提供していて、第1の支持面54と同じ円錐角を有していて、第1の支持面54に支持されている。第1の支持面54は、対応楔構成を提供する第2の支持面56と協働する楔構成を提供している。
【0031】
両長さ補償要素46,48は、互いに異なる熱膨張係数もしくは長さ膨張係数を有する材料によって構成されている。有利な構成では、第1の長さ補償要素46の構成材料は、第2の長さ補償要素48の構成材料よりも大きな、有利には著しく大きな熱膨張係数を有している。
【0032】
図3に示した実施例では、第1の長さ補償要素は、結合要素長手方向軸線Vに対して実質的に直交する第3の支持面58で、支持要素20に支持されている。第2の長さ補償要素48は、結合要素長手方向軸線Vに対して実質的に直交する第4の支持面60で、電気絶縁材料によって構成された支持アセンブリ支持ユニット38に支持されている。このようにして割り当てられた支持アセンブリ支持ユニット38によって長さ補償アセンブリ44が、加熱導体アセンブリ18に対して、特に加熱導体14に対して電気絶縁されて支持されているので、長さ補償要素46,48は必ずしも電気絶縁材料によって構成されている必要がない。長さ補償要素46,48の各々の長さ補償要素は、例えば金属材料によって構成されていてよく、この構成材料は、第1の長さ補償要素46の構成材料が、第2の長さ補償要素の構成材料よりも大きな、特に著しく大きな熱膨張係数を有するという条件が満たされているように選択されねばならない。しかしながらまた基本的には、両長さ補償要素46,48のうちの少なくとも1つの長さ補償要素が、電気絶縁材料によって、例えばセラミック材料によって構成されていてよく、このとき、同様に、両長さ補償要素46,48のうちの一方の長さ補償要素の構成材料、好ましくは第1の長さ補償要素46の構成材料は、それぞれ他方の長さ補償要素の構成材料よりも大きな、好ましくは著しく大きな熱膨張係数を有するという条件が満たされていなくてはならない。
【0033】
このような排ガスヒータ10の運転中に、この排ガスヒータ10の温度は900℃を超える値に上昇することがある。これによって様々な構成要素、特に結合要素32は、比較的強く熱膨張することがある。雄ねじ山軸部34の長さが熱に起因して過度に増大することによって、結合要素32によってまとめられている構成要素の堅固な緊締状態が失われてしまう可能性がある。しかしながら結合要素32の、熱に起因するこのような長さ膨張は、熱影響下で比較的大きく膨張する長さ補償要素、特により大きな熱膨張係数を有して形成された第1の長さ補償要素46が、結合要素長手方向軸線Vの方向で同様に膨張し、楔効果によって他方の長さ補償要素、つまり例えばより小さな熱膨張係数を有する第2の長さ補償要素48を結合要素長手方向軸線Vの方向に加圧するかもしくは移動させることによって補償される。これによって、結合要素32もしくは結合要素32の雄ねじ山軸部34の長さ膨張は補償され、頭部36とナット37との間で緊締された構成要素の堅固なまとまりは維持される。そのために特に有利には、雄ねじ山軸部34よりも小さな軸線方向構造長さを有して形成されていて、より大きな熱膨張係数を有する長さ補償要素は、結合要素32もしくは結合要素32の雄ねじ山軸部34の構成材料の熱膨張係数よりも大きな、特に著しく大きな熱膨張係数を有している。より小さな熱膨張係数を有する長さ補償要素の熱膨張係数は、例えば結合要素32の熱膨張係数よりも小さくてよい。
【0034】
変化形態である構成形態が図4に示してある。図4に示した構成形態でも、長さ補償アセンブリ44は、支持アセンブリ24の両支持要素20,22の間に配置されているが、しかしながら支持要素22と、加熱導体16に対する電気絶縁を提供する支持アセンブリ支持ユニット40との間に位置している。作用形式は、上で図3を参照しながら記載した作用形式に相当している。
【0035】
図3および図4を参照しながら付言すると、両長さ補償要素46,48によって構成された長さ補償アセンブリ44がどの位置に設けられているかに左右されずに、長さ補償アセンブリ44は、第2の長さ補償要素48がその第4の支持面60で両支持要素20,22の一方の支持要素に支持されているのに対して、第1の長さ補償要素46はその第3の支持面58で両支持アセンブリ支持ユニット38,40の一方の支持アセンブリ支持ユニットに支持されているように設置されていてよい。
【0036】
図5に示した構成では、両支持アセンブリ支持ユニット38,40の一方の支持アセンブリ支持ユニット、特に支持アセンブリ支持ユニット38が、長さ補償アセンブリ44によって提供されている。第2の長さ補償要素48がその第4の支持面60で加熱導体14に直接支持されているのに対して、図3の構成形態のように、第1の長さ補償要素46はその第3の支持面58で支持アセンブリ24の支持要素20に支持されている。支持要素20は、一般的に金属薄板材料によって構成されていて、ひいては導電性であるので、この構成では長さ補償アセンブリ44によって、支持要素20に対する加熱導体アセンブリ18、特に加熱導体14の電気絶縁の機能をも実現する必要がある。そのために長さ補償要素46,48のうちの少なくとも一方の長さ補償要素は、電気絶縁材料によって構成されている必要がある。有利には、第2の長さ補償要素48は例えばセラミック材料によって構成されており、同様に上に記載した条件、つまり両長さ補償要素46,48が互いに異なる、好ましくは著しく異なる熱膨張係数を有するという条件を満たすことが必要である。
【0037】
図5に示した構成形態では、長さ補償アセンブリ44は、加熱導体16と支持要素22との間の領域にも配置されていてよく、この構成では長さ補償アセンブリ44は反転されて設置されていてもよく、このように構成されていると、外側円錐台形面を提供する第1の長さ補償要素46がその第3の支持面58で、加熱導体14,16の一方の加熱導体に支持されているのに対して、第2の長さ補償要素48はその第4の支持面60で、このとき、直接隣接した支持要素20または22に支持されている。
【0038】
図6には、例えば基本的に図4に示した変化構成を参照して分かるように、必要な長さ補償機能を提供するために、長さ補償アセンブリ44の構造長さDを変化させることができる。長さ補償アセンブリ44は、図6に示した構成形態では、結合要素長手方向軸線Vの方向に著しく大きな延在長さを有していて、この延在長さは例えば6mmの範囲であってよい。
【0039】
図7には、排ガスヒータ10の、図3および図4の構成形態をまとめた構成形態が示してある。支持要素20に割り当てられてかつ支持要素22に割り当てられて、それぞれ第1の長さ補償要素46と第2の長さ補償要素48とを備えた長さ補償アセンブリ44が1つずつ設けられている。この構成は、両支持要素20,22の間における加熱導体14,16の対称的な緊締と、互いに間隔を置いて位置している2つの軸線方向領域への長さ補償機能の分割とを可能にする。
【0040】
図7に示した変化構成でも、両長さ補償アセンブリ44のうちの少なくとも1つの長さ補償アセンブリは、それぞれ第1の長さ補償要素46がそれぞれ隣接した支持アセンブリ支持ユニット38もしくは40に対して支持されているのに対して、それぞれ第2の長さ補償要素48はそれぞれ隣接した支持要素20もしくは22に支持されているように設置されていてよい。
【0041】
排ガスヒータ10の図8に示した変化構成では、図5の構成原理に基づいて、支持アセンブリ支持ユニット38,40の各々の支持アセンブリ支持ユニットが、長さ補償アセンブリ44によって提供されている。両加熱導体14,16の各々の加熱導体と、それぞれ隣接した支持要素20,22との間に長さ補償アセンブリ44が位置しており、ここでも構成は、電気絶縁材料によって構成された各々の第2の長さ補償要素48が加熱導体14もしくは16に接触しているのに対して、各々の第1の長さ補償要素46が直接隣接した支持要素20もしくは22に支持されているようになっていてよい。またここでも、長さ補償アセンブリ44のうちの少なくとも1つの長さ補償アセンブリにおいて第2の長さ補償要素48がそれぞれ割り当てられた支持要素20もしくは22に支持されているような逆の設置状況を選択することが可能である。
【0042】
加熱導体の図9に示した構成では、特定の結合要素もしくは各々の結合要素32が、結合ピンとして形成されていて、この結合ピンはその両方の軸線方向の端部領域で、実質的に支持アセンブリ24の支持要素20,22を越えて突出していない。結合要素32は、支持要素20,22の各々の開口内に挿入されていて、例えば環状の溶接シーム62,64によって支持要素20,22に堅固に結合されている。
【0043】
支持アセンブリ支持ユニット40と支持要素20との間の支持経路には、上に記載した構造を備えた長さ補償アセンブリ44が配置されている。代替的にまたは追加的に、このような長さ補償アセンブリ44は、支持要素20と支持アセンブリ支持ユニット38との間の支持経路にも位置決めされていてよい。またここでも構成は、1つの長さ補償アセンブリ44または場合によっては両長さ補償アセンブリ44で、それぞれ第2の長さ補償要素48が支持要素20もしくは22に支持されているようになっていてよい。
【0044】
排ガスヒータの図10に示した構成では、長さ補償アセンブリ44は、支持アセンブリ24の両支持要素20,22の間の支持経路に位置決めされているのではなく、支持要素20,22の一方の支持要素、特に支持要素20と、結合要素32、特に結合要素32の頭部36との間の支持経路に位置決めされている。第2の長さ補償要素48がその第4の支持面60で支持要素20に支持されているのに対して、結合要素32の頭部36は、第1の長さ補償要素46の第3の支持面58に支持されている。
【0045】
この構成でも、第1の支持面54で外側円錐台形面を提供する第1の長さ補償要素46は、第2の支持面56で内側円錐台形面を提供する第2の長さ補償要素48よりも大きな、好ましくは著しく大きな熱膨張係数を有していることが特定されていてよい。
【0046】
排ガスヒータ10の図11に示した構成形態では、長さ補償アセンブリ44は、支持要素22とナット37との間の支持経路に位置決めされており、このように構成されていると、第1の長さ補償要素46はその第3の支持面54でナット37に対して支持されていて、第2の長さ補償要素48はその第4の支持面60で支持要素22に支持されている。
【0047】
図10および図11に示した構成形態でも、両長さ補償要素46,48の構成材料は、両長さ補償要素46,48の一方の長さ補償要素、好ましくは外側円錐台形面として形成された第1の支持面54を提供する第1の長さ補償要素46が、両長さ補償要素46,48の他方の長さ補償要素よりも大きな、好ましくは著しく大きな熱膨張係数を有するように互いに合わせられている。
【0048】
基本的に、図10および図11に示した変化構成でも、構造は、それぞれ第1の長さ補償要素46が、両支持要素20,22の一方の支持要素に支持されているのに対して、第2の長さ補償要素48は、このとき、頭部36もしくはナット37に支持されているようになっていてよい。また、両支持要素20,22の各々の支持要素に割り当てられて、長さ補償アセンブリ44が設けられていてもよい。1つもしくは2つの長さ補償アセンブリ44が結合要素32と支持アセンブリ24との間の支持経路に位置決めされている構成形態でも、長さ補償アセンブリは電気絶縁機能を果たす必要はないので、例えば両長さ補償要素46,48は導電材料、例えば金属材料によって構成されていてよく、このような場合でも、熱膨張係数に関する上に記載した条件に注意を払う必要がある。
【0049】
本発明のように構成された排ガスヒータによって、内燃機関の排ガス装置の、熱負荷および機械的負荷が強く加えられる領域でも、排ガスによって排ガス装置内で発生する腐食負荷を考慮しても、排ガスヒータの様々な構成要素の安定した結合形態を実現することが保証されており、このような結合形態は、運転中に発生する全ての温度に対して、予荷重が完全に失われることを回避し、ひいては排ガスヒータの積層配置された構成要素の安定した遊びのないまとまりを保証する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2022-12-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関の排ガス装置用の排ガスヒータであって、支持アセンブリ(24)と、該支持アセンブリ(24)に支持されていて、流れによって通流される少なくとも1つの加熱導体(14,16)を備えた加熱導体アセンブリ(18)とを備え、前記少なくとも1つの加熱導体(14,16)は、結合要素長手方向軸線(V)の方向に長く延在した少なくとも1つの結合要素(32)によって前記支持アセンブリ(24)に対して支持されており、少なくとも1つの結合要素(32)に割り当てられて、楔構成を提供する第1の支持面(54)を備えた第1の長さ補償要素(46)と、前記第1の支持面(54)に支持されていて、対応楔構成を提供する第2の支持面(56)を備えた第2の長さ補償要素(48)とを有する少なくとも1つの長さ補償アセンブリ(44)が設けられており、前記第1の長さ補償要素(46)と前記第2の長さ補償要素(48)とは、互いに異なる熱膨張係数を有する、排ガスヒータ。
【請求項2】
前記少なくとも1つの加熱導体(14,16)は、少なくとも1つの支持アセンブリ支持ユニット(38,40)を用いて前記支持アセンブリ(24)に対して電気絶縁されて支持されており、かつ/または前記支持アセンブリ(24)は、前記加熱導体アセンブリ(18)を排ガスヒータ長手方向軸線(L)の方向で相互間に収容する2つの支持要素(20,22)を備え、前記加熱導体アセンブリ(18)は、各々の支持要素(20,22)に対して少なくとも1つの支持アセンブリ支持ユニット(38,40)を用いて電気絶縁されて支持されていることを特徴とする、請求項1記載の排ガスヒータ。
【請求項3】
少なくとも1つの支持アセンブリ支持ユニット(38,40)は、長さ補償アセンブリ(44)を提供していることを特徴とする、請求項2記載の排ガスヒータ。
【請求項4】
少なくとも1つの、好ましくは各々の結合要素(32)は、前記結合要素長手方向軸線(V)の方向で前記支持アセンブリ(24)に対して少なくとも1つの長さ補償アセンブリ(44)を用いて支持されていることを特徴とする、請求項1または2記載の排ガスヒータ。
【請求項5】
少なくとも1つの、好ましくは各々の長さ補償アセンブリ(44)において、前記第1の長さ補償要素(46)は、前記第1の支持面(54)によって少なくとも部分的に取り囲まれた第1の結合要素貫通開口(50)を有し、かつ/または前記第2の長さ補償要素(48)は、前記第2の支持面(56)によって少なくとも部分的に取り囲まれた第2の結合要素貫通開口(52)を有することを特徴とする、請求項1または2記載の排ガスヒータ。
【請求項6】
少なくとも1つの、好ましくは各々の長さ補償アセンブリ(44)において、前記第1の支持面(54)および/または前記第2の支持面(56)は、円錐台形に形成されていることを特徴とする、請求項1または2記載の排ガスヒータ。
【請求項7】
第1の支持面(54)および第2の支持面(56)のうちの、小さい方の熱膨張係数を有する前記長さ補償要素に割り当てられた前記支持面は、前記結合要素(32)に向けられて方向付けられており、第1の支持面(54)および第2の支持面(56)のうちの、大きい方の熱膨張係数を有する前記長さ補償要素に割り当てられた前記支持面は、前記結合要素(32)とは反対に向けられて方向付けられていることを特徴とする、請求項記載の排ガスヒータ。
【請求項8】
第1の支持面(54)および第2の支持面(56)のうちの、小さい方の熱膨張係数を有する前記長さ補償要素に割り当てられた前記支持面は、内側円錐台形面であり、第1の支持面(54)および第2の支持面(56)のうちの、大きい方の熱膨張係数を有する前記長さ補償要素に割り当てられた前記支持面は、外側円錐台形面であることを特徴とする、請求項記載のガスヒータ。
【請求項9】
少なくとも1つの、好ましくは各々の長さ補償アセンブリ(44)において、第1の長さ補償要素(46)および第2の長さ補償要素(48)のうちの少なくとも一方の長さ補償要素は、金属材料によって構成されていることを特徴とする、請求項1または2記載の排ガスヒータ。
【請求項10】
少なくとも1つの、好ましくは各々の長さ補償アセンブリ(44)において、第1の長さ補償要素(46)および第2の長さ補償要素(48)のうちの少なくとも一方の長さ補償要素は、電気絶縁材料、好ましくはセラミック材料によって構成されていることを特徴とする、請求項1または2記載の排ガスヒータ。
【請求項11】
少なくとも1つの、好ましくは各々の長さ補償アセンブリ(44)において、前記第1の長さ補償要素(46)は、前記結合要素長手方向軸線(V)に対して実質的に直交する第3の支持面(58)を有し、かつ/または前記第2の長さ補償要素(48)は、前記結合要素長手方向軸線(V)に対して実質的に直交する第4の支持面(60)を有することを特徴とする、請求項1または2記載の排ガスヒータ。
【請求項12】
少なくとも1つの、好ましくは各々の結合要素(32)は、頭部(36)と雄ねじ山軸部(34)とを備えたボルトと、前記雄ねじ山軸部(34)に螺合するナット(37)とを備えることを特徴とする、請求項記載の排ガスヒータ。
【請求項13】
少なくとも1つの、好ましくは各々の結合要素(32)において、前記頭部(36)および/または前記ナット(37)は、長さ補償アセンブリ(44)を用いて前記支持アセンブリ(24)に対して支持されていることを特徴とする、請求項12記載の排ガスヒータ。
【請求項14】
少なくとも1つの、好ましくは各々の結合要素(32)は、少なくとも1つの、好ましくは各々の軸線方向の端部領域で前記支持アセンブリ(24)に材料接続によって結合された結合ピンを備えることを特徴とする、請求項1または2記載の排ガスヒータ。
【請求項15】
内燃機関用の排ガス装置であって、請求項1または2記載の少なくとも1つの排ガスヒータ(10)を備える、排ガス装置。
【外国語明細書】